JP2016044767A - クラッチレリーズ軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動トルク及び回転トルクの上昇を抑えながら密封性能の向上を図れる、クラッチレリーズ軸受装置を実現する。
【解決手段】フランジ50が、内輪7の内周面から内径側に突出する状態で一体に形成されて、内輪7の軸方向中間部内周面に全周に亙り設けられている。フランジ50の内周縁部を、スリーブ17の軸方向片端側外周面に全周に亙り近接対向させる事により、スリーブ17の外周面と内輪7の内周面との間に形成される環状空間41の、軸方向片側開口部にラビリンスシールを設けている。これにより、環状空間41の内部に泥水が進入しにくくする事が可能になる。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動車用手動変速機のクラッチ機構に組み込まれ、変速操作を行う際に、ダイヤフラムばねを押圧又は引張するのに利用する、クラッチレリーズ軸受装置の改良に関する。
手動変速機に付属のクラッチ機構は、エンジンのクランクシャフトと共に回転するフライホイールと、このフライホイールに対向するクラッチディスクと、このクラッチディスクをフライホイールに向けて押圧するプレッシャープレートと、このプレッシャープレートをクラッチディスクに向けて押圧するダイヤフラムばねと、動力伝達用の軸に沿って移動可能で、移動に伴ってダイヤフラムばねの傾斜角度を変化させ、フライホイールとクラッチディスクとの断接を制御するクラッチレリーズ軸受装置とから構成されている。
この様なクラッチ機構として従来から、クラッチを切る場合(フライホイールとクラッチディスクとを離隔させ、クランクシャフトの回転力が軸を介して変速機に伝達されない様にする場合)にダイヤフラムばねの中央部を押圧する、所謂プッシュタイプのものと、クラッチを切る場合にダイヤフラムばねの中央部を引っ張る、所謂プルタイプのものとが使用されている。
何れのクラッチ機構の場合も、クラッチを切る場合には、クラッチペダルの踏み込みに伴って揺動するレリーズフォークにより、クラッチレリーズ軸受装置を軸方向に変位させる。そして、クラッチレリーズ軸受装置を構成するレリーズ軸受の軌道輪を、ダイヤフラムばねの中央部に係合させる事により、ダイヤフラムばねの中央部を押圧する(又は引っ張る)。この状態で、クラッチレリーズ軸受装置は、一方の軌道輪と他方の軌道輪との相対回転に基づき、ダイヤフラムばねの回転に拘らず、各部が滑り摩擦し合う事を防止する。
図4〜6は、この様なクラッチレリーズ軸受装置の従来構造の1例を示している。図示のクラッチレリーズ軸受装置1は、プッシュタイプのクラッチ機構に組み込まれるもので、レリーズ軸受2と、このレリーズ軸受2を保持する軸受保持体3とを備える。
レリーズ軸受2は、内周面に深溝型の外輪軌道4を有する、静止輪である外輪5と、外周面にアンギュラ型の内輪軌道6を有する、回転輪である内輪7と、外輪軌道4と内輪軌道6との間に転動自在に設けられた複数個の玉8と、1対のシールリング9a、9bとを備える玉軸受である。この様に、外輪軌道4として深溝型のものを、内輪軌道6としてアンギュラ型のものを、それぞれ使用している。この為、レリーズ軸受2は、ラジアル荷重の他、図4の右向きのスラスト荷重を支承可能である。又、内輪7は、鋼板にプレス加工を施す事により構成しており、軸方向片端部(図4の左端部)を、外輪5の内径側から軸方向に突出させると共に、その先端縁を径方向外側に折り曲げる事により、図示しないダイヤフラムばねの中央部を押圧する為の押圧部10としている。
各シールリング9a、9bは、それぞれの外周縁部を外輪5の内周面の軸方向両端部に形成した係止溝11、11に係止している。又、両シールリング9a、9bの内径側端部には、互いに形状は異なるものの同様の機能を発揮する、接触リップ12a、12bと非接触リップ13a、13bとがそれぞれ1つずつ設けられている。軸方向他側(リア側、図4、6の右側)のシールリング9aに関しては、内周縁部に設けられた接触リップ12aの先端縁を、内輪7の軸方向他端面に全周に亙り接触させると共に、非接触リップ13aの先端縁を、内輪7の軸方向他端部外周面に全周に亙り近接対向させている。これに対し、軸方向片側(フロント側、図4、6の左側)のシールリング9bに関しては、内周縁部に設けられた接触リップ12bの先端縁を、内輪7の軸方向中間部外周面に全周に亙り接触させると共に、非接触リップ13bの先端縁を、内輪7の軸方向中間部外周面に全周に亙り近接対向させている。
前記軸受保持体3は、樹脂成形体14と、1対の抑えばね15、15と、アンビル16とを組み合わせる事により構成されている。
樹脂成形体14は、滑り易い合成樹脂により、全体を円環状に造られている。この様な樹脂成形体14は、ダイヤフラムばねの軸方向に配設された図示しない案内軸に対し、この案内軸に沿った移動を可能に外嵌される円筒状のスリーブ17と、このスリーブ17の中間部外周面から径方向外方に突出する状態で設けられた円輪状のフランジ部18と、このフランジ部18の外周縁の径方向反対側となる2箇所位置から、それぞれ軸方向他側に延出する、互いに平行な1対のガイド板部19、19とを備える。両ガイド板部19の互いに対向する側面は、それぞれ図示しないレリーズフォークの先端部を案内する案内面として利用される。
1対の抑えばね15は、十分な弾性を有する金属板により造られている。レリーズ軸受2は、フランジ部18の径方向反対側となる2箇所位置に組み付けられた両抑えばね15により、フランジ部18の軸方向片側面(図4、6の左側面)に、径方向に関する若干の変位可能に支持されている。これにより、レリーズ軸受2に、ダイヤフラムばねに対する自動調心性を持たせている。
又、アンビル16は、十分な剛性を有する金属板により造られたもので、フランジ部18の軸方向他側面(図4の右側面)に添設されている。アンビル16の、フランジ部18と反対側の側面(図4の右側面)は、レリーズフォークの先端部により押圧される、被押圧面として利用される。
上述の様に構成するクラッチレリーズ軸受装置1を、前述したプッシュタイプのクラッチ機構に組み付ける場合には、クラッチレリーズ軸受装置1を、ダイヤフラムばねの中央部とレリーズフォークの先端部の間に配置し、且つ、スリーブ17を案内軸に対し、案内軸に沿った移動を可能に外嵌する。この状態で、変速操作を行うべく、運転者がクラッチペダルを踏むと、レリーズフォークが揺動する事に伴い、レリーズフォークの先端部によって、アンビル16の側面が押圧される。この結果、クラッチレリーズ軸受装置1が、案内軸に沿ってダイヤフラムばね側に移動し、押圧部10の先端面がダイヤフラムばねの中央部に接触すると共に、押圧部10によってダイヤフラムばねの中央部が押圧される。この結果、周知の機構が作動する事に基づいて、クラッチの接続が断たれる。
ところで、近年に於けるエンジン性能の向上に伴って、エンジンの発熱量は増大する傾向にある。この為、エンジン周囲の温度上昇を防止する為に、クラッチ装置を覆うクラッチハウジングに、冷却用の空気孔を設ける事が考えられている(例えば特許文献1参照)。ところが、この様な空気孔を設けた場合には、空気孔を通じて外部から泥水に代表される異物が侵入して、クラッチハウジング内に配置されたクラッチレリーズ軸受装置が、泥水等の異物に曝らされる可能性がある。この為、クラッチレリーズ軸受装置を構成するレリーズ軸受の密封性能の向上に対する要求が高まっている。
そこで、本発明者等は、本発明を完成させるに至るまでに、レリーズ軸受への泥水の侵入経路を明らかにすべく、数々の実験を重ねた。その結果、泥水は、図6に矢印で示した様に、使用状態でクラッチレリーズ軸受装置1の下端に位置する部分で、スリーブ17の外周面と内輪7の内周面との間に侵入する事が分かった。そして、軸方向他側のシールリング9aとフランジ部18との間の隙間空間38に泥水が滞留し、同図に示す様に、泥水の水位が高くなると、接触リップ12aと内輪7の軸方向他端面との摺接部40が泥水に浸かった状態になる為、摺接部40を通じてレリーズ軸受2の内部に泥水が侵入し易くなるという事を突き止めた。
以上の様な実験結果を踏まえると、軸方向他側のシールリング9aのシール性(泥水耐性)を向上させる事が、レリーズ軸受2の密封性能の向上に有効である事になる。そこで、シールリング9aを構成する接触リップ12aの締め代を大きくする事がまず考えられるが、この場合には、シール性の向上は図れるものの、レリーズ軸受2の起動トルク及び回転トルクが過大になるという新たな問題を生じてしまう。
特開2001−280367号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、起動トルク及び回転トルクの上昇を抑えながら密封性能の向上を図れる、クラッチレリーズ軸受装置を実現するものである。
本発明のクラッチレリーズ軸受装置は、軸に沿って摺動可能な円筒状のスリーブと、前記スリーブの外周面から径方向外方に突出して設けられた円輪状のフランジ部とを有する軸受保持体と、前記フランジ部の軸方向片側に支持されたレリーズ軸受とを備えている。
特に本発明のクラッチレリーズ軸受装置の場合には、前記レリーズ軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、前記外輪の軸方向両端部内周面にそれぞれの外周縁部が係止された1対のシールリングとを備えており、前記フランジ部と軸方向に対向する一方のシールリングの内径側端部に、先端縁を前記内輪に全周に亙って摺接させた接触リップと、先端縁を前記内輪に全周に亙って近接対向させた非接触リップが設けられており、前記スリーブの外周面と前記内輪の内周面との間に形成される環状空間の、軸方向片側開口部にラビリンスシールを設けている。
更に、本発明のクラッチレリーズ軸受装置は、前記フランジ部の軸方向片側面のうち、使用状態で下端に位置する部分に、前記フランジ部の軸方向片側面と前記一方のシールリングの軸方向他側面との間に存在する隙間空間と、前記外輪の径方向外方に存在する外部空間とを連通する、排水凹溝が形成されている。
上述の様な構成を有する本発明によれば、回転トルクの上昇を抑えながら密封性能の向上を図れる、クラッチレリーズ軸受装置を実現できる。
即ち、本発明のクラッチレリーズ軸受装置の場合には、スリーブの外周面と内輪の内周面との間に形成される環状空間の、軸方向片側開口部にラビリンスシールを設けている。この為、ラビリンスシールにより、クラッチレリーズ軸受装置の下端部で、スリーブの外周面と内輪の内周面との間に異物が侵入する事を有効に防止できる。従って、本発明によれば、クラッチレリーズ軸受装置の密封性能を向上させる事ができる。
しかも本発明の場合には、非接触であるラビリンスシールにより密封性能を向上させている為、レリーズ軸受の起動トルク及び回転トルクが上昇する事はない。
更に、フランジ部の軸方向片側面に形成した排水凹溝により、隙間空間に侵入した異物を、滞留させずに外部空間(下方)へと排出させる事ができる。この為、接触リップの先端縁と内輪の軸方向端面との摺接部が異物に浸かった状態になる事を有効に防止できる。従って、クラッチレリーズ軸受装置の密封性能の更なる向上を図れる。
第1実施形態を示す、クラッチレリーズ軸受装置の部分断面図。 第1実施形態の変形例を示す、クラッチレリーズ軸受装置の部分断面図。 第2実施形態を示す、クラッチレリーズ軸受装置の部分断面図。 従来構造の1例を示す図5のB−O−B断面図。 図4の右側から見た図。 図4の使用状態で下端部に位置する部分の拡大断面図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に就いて、図1により説明する。尚、本実施形態の特徴は、クラッチレリーズ軸受装置1aを構成するレリーズ軸受2aのうち、軸方向他側(図1の右側、リア側)に配置されたシールリング20の構造、及び軸受保持体3aを構成するフランジ部18aの構造にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、図4〜6に示した従来構造の場合と基本的には同じである。この為、重複する部分の説明及び図示は省略又は簡略にし、以下、本例の特徴部分及び先に説明しなかった部分を中心に説明する。尚、本例を含め、実施の形態の各例に就いては、代表的な異物である泥水を対象に説明するが、泥水以外の他の異物が含まれる事を除外するものではない。
本実施形態のレリーズ軸受2aも、軸受保持体3aを構成する円輪状のフランジ部18aの軸方向片側(図1の左側)に支持されており、外輪5と、内輪7と、複数個の玉8と、保持器21と、1対のシールリング20、9bとを備える。外輪5は、内周面に深溝型の外輪軌道4を有する静止輪であり、軸方向両端部内周面に1対の係止溝22a、22bが全周に亙り形成されている。内輪7は、外周面にアンギュラ型の内輪軌道6を有する回転輪であり、内周面の軸方向中間部にフランジ50が全周に亙り形成されている。各玉8は、外輪軌道4と内輪軌道6との間に、保持器21により保持された状態で、転動自在に設けられている。
両シールリング20、9bは、外輪5の内周面と内輪7の外周面との間に存在し、各玉8を設置した転動体設置空間34の軸方向両端開口部を塞いでいる。フランジ部18aの軸方向片側面と軸方向に対向する状態で配置された軸方向他側(リア側)のシールリング20は、鋼板等の金属板を円輪状に形成して成る芯金23と、この芯金23に一体に結合した、ゴムの如きエラストマー等の弾性材製のシール材24とを備える。そして、シール材24の外周縁部で、芯金23の外周縁部よりも径方向外方(図1の下方)に突出した部分を、外輪5の軸方向他端部内周面に形成された係止溝22aに係止している。又、シール材24の内径側端部で、芯金23の内周縁部よりも径方向内方(図1の上方)に突出した部分に、接触リップ12aと、非接触リップ13aとを、それぞれ形成している。
非接触リップ13aは、芯金23の内周縁部から、径方向内方に向かうほど軸方向片側に向かう方向に傾斜した状態で形成されている。そして、非接触リップ13aの先端縁(内周縁部)を、内輪7の軸方向他端部外周面に全周に亙り近接対向させてラビリンスシールを形成している。非接触リップ13aの軸方向他側面を傾斜面とする事により、フランジ部18aの軸方向片側面と、外輪5の軸方向他端面及びシールリング20の軸方向他側面との間に存在する隙間空間38の上方となる部分に侵入してきた泥水を、下方に(後述する排水凹溝39に)誘導し易くしている。
接触リップ12aは、非接触リップ13aの径方向外端部から軸方向他方に延出した状態で、断面略三角形状に形成されている。そして、接触リップ12aの内周縁部を、内輪7の軸方向他端部外周面で、非接触リップ13aが近接対向する部分よりも軸方向他側にある摺接部40において、全周に亙り摺接させている。
一方、軸方向片側(フロント側)のシールリング9bは、鋼板等の金属板を円輪状に形成して成る芯金31と、この芯金31に一体に結合した、ゴムの如きエラストマー等の弾性材製のシール材32とを備える。そして、シール材32の外周縁部で、芯金31の外周縁部よりも径方向外方に突出した部分を、外輪5の軸方向片端部内周面に形成された係止溝22bに係止している。又、シール材32の内径側端部で、芯金31の内周縁部よりも径方向内方に突出した部分に、接触リップ12bと、非接触リップ13bとを、それぞれ形成している。そして、接触リップ12bの先端縁を、内輪7の軸方向中間部外周面に全周に亙り接触させると共に、接触リップ12bよりも軸方向片側に配置された非接触リップ13bの先端縁を、内輪7の軸方向中間部外周面に全周に亙り近接対向させている。
前記フランジ50は、内輪7のプレス加工時に、内周面から内径側に突出する状態で一体に形成されたものであり、内輪7の軸方向中間部内周面に全周に亙り設けられている。そして、フランジ50の内周縁部を、スリーブ17の軸方向片端側外周面に全周に亙り近接対向させている。本構成により、スリーブ17の外周面と内輪7の内周面との間に形成される環状空間41の、軸方向片側開口部にラビリンスシールを設けている。又、フランジ50の軸方向片側面は、内輪7から、径方向内方に向かうほど軸方向他側に向かう方向に傾斜した状態で形成されている。これにより、フランジ50の軸方向片側に付着した泥水等の異物は、回転する内輪7の遠心力により、外径側且つ軸方向片側(環状空間41から離れる方向)に導かれて、外部空間に排出される。
又、フランジ部18aの軸方向片側面及びこのフランジ部18aの外周縁部から軸方向片側に向けて突出する部分の内周面のうち、使用状態で下端に位置する部分に、フランジ部18aの軸方向片側面とシールリング20の軸方向他側面との間に存在する隙間空間38と外部空間とを連通させる、略L字形の排水凹溝39を形成している。排水凹溝39の径方向内端部は、軸方向に関してシールリング20の外径側部分と対向する位置(外輪5の軸方向他端面よりも径方向内側位置)で、隙間空間38に開口している。
尚、クラッチレリーズ軸受装置1aは、案内軸に対して180度回転させた状態での取り付けが可能である為、排水凹溝39を、フランジ部18aの直径方向反対側2か所位置(使用状態での上下両端部)に設ける事もできる。
以上の様な構成を有する本実施形態のクラッチレリーズ軸受装置1aによれば、レリーズ軸受2aに関して、回転トルクの上昇を抑えながら密封性能の向上を図れる。
即ち、本実施形態の場合には、内輪7の軸方向中間部内周面から径方向内方に向けて延出し、その先端縁がスリーブ17の軸方向片端部の外周面に近接対向するフランジ50を設けている。この為、クラッチレリーズ軸受装置1aの下端部で、スリーブ17の外周面と内輪7の内周面との間の環状空間41に、泥水が侵入する事を有効に防止できる。そして、フランジ50により環状空間41側への移動が阻止された泥水は、内輪7の回転に基づき、内輪7の内周面によって跳ね飛ばされ、軸方向片側に向けて移動する。
又、一方のシールリング20の内径側端部に設けた接触リップ12aの先端縁を、内輪7の軸方向他端部外周面に摺接させている。この為、環状空間41に泥水等の異物が侵入した場合でも、シールリング20と内輪7との摺接部40を、異物が、転動体空間34に侵入し難い位置(泥水が直接当たり難い位置)に配置する事ができる。この結果、接触リップ12aの締め代を大きくしなくても、図4に示した従来構造以上の密封性能を得る事ができる為、クラッチレリーズ軸受装置1aの起動トルク及び回転トルクが上昇する事もない。
更に、フランジ部18aの軸方向片側面に形成した排水凹溝39により、フランジ50を通過して、隙間空間38に侵入した泥水を、隙間空間38に滞留させずに、外部空間に排出する事ができる。この為、泥水の水位が上昇する事に伴って、摺接部40が泥水に浸かった状態になる事を有効に防止できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した従来構造の場合と同様である。
図2は、第1実施形態の変形例を示している。本変形例の場合、前記フランジ50に替わって、別部材であるスリンガ51を、内輪7の軸方向中間部内周面に内嵌固定している。スリンガ51は、金属板材をプレス加工する事により、断面L字形で全体を円環状に形成されており、その円筒部分を内輪7に内周面に嵌合させている。そして、スリンガ51の内周縁部を、スリーブ17の軸方向片端側外周面に全周に亙り近接対向させている。
別部材であるスリンガ51によりラビリンスシールを構成する事により、第1実施形態と比較して、工程数と部品点数は増えるものの、加工が容易である為トータルコストが低減すると共に、クラッチレリーズ軸受装置を軽量化する事ができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に就いて、図3により説明する。本実施形態のクラッチレリーズ軸受装置1bの場合、ラビリンスシールを構成するフランジ52を、スリーブ17に設けている。フランジ52は、スリーブ17の成型時に、外径側に突出する状態で一体に形成されており、スリーブ17の軸方向片端部外周面に全周に亙り設けられている。そして、フランジ52の外周縁部を、内輪7の軸方向片側寄りの内周面に全周に亙り近接対向させる事により、環状空間41の、軸方向片側開口部にラビリンスシールを設けている。又、フランジ52は、スリーブ17から、径方向外方に向かうほど軸方向片側に向かう方向に傾斜した状態で形成されている。これにより、フランジ52の軸方向片側に付着した泥水等の異物は、重力により内輪7の軸方向片側内周面に落下した後、回転する内輪7の遠心力により、外径側且つ軸方向片側(環状空間41から離れる方向)に導かれて、外部空間に排出される。
又、軸方向他側のシールリング20aは、シールリップの構成が前述した第1実施形態とは異なっている。本実施形態の場合、非接触リップ13aは、芯金23の内周縁部にその基端部を固定しており、その先端縁(内周縁部)を、内輪7の軸方向他端部外周面に全周に亙り近接対向させている。又、接触リップ12aは、非接触リップ13aの内周面の軸方向中間部から径方向内方に延出する状態で設けられており、その先端縁の軸方向片端部を、内輪7の軸方向他端面の径方向中央部に全周に亙り摺接させている。
径方向非接触リップ26が、接触リップ12aの内周縁部から内輪7の軸方向他端面と平行になる様に、径方向内方に延出している。そして、摺接部40の径方向内方で、内輪7の軸方向他端面と径方向非接触リップ26の軸方向片側面との間に、ラビリンスシールを形成している。更に、径方向非接触リップ26の先端縁を、スリーブ17の外周面とフランジ部18aの軸方向片側面とを接続する曲面に対して、全周に亙り近接対向させている。
軸方向非接触リップ27が、接触リップ12aの軸方向他側面の径方向中央部から軸方向他側に延出する状態で設けられている。そして、軸方向非接触リップ27の先端縁を、フランジ部18aの軸方向片側面に対し、全周に亙り近接対向させている。
本実施形態の場合には、シールリング20aの内周縁部に、接触リップ12aの内周縁部から径方向内方に向けて延出し、その先端縁が内輪7の軸方向他端部の内周面よりも径方向内方に位置する径方向非接触リップ26を設けている。この為、フランジ52のラビリンスシール隙間を通過して環状空間41内に浸入した泥水が、隙間空間38側にまで移動する事を、径方向非接触リップ26により有効に防止できる(堰き止める事ができる)。この様にして、径方向非接触リップ26により隙間空間38側への移動が阻止された泥水は、内輪7の回転に基づき、内輪7の内周面によって跳ね飛ばされ、ラビリンスシール隙間を通過して軸方向片側に向けて移動する。
又、フランジ52は樹脂材により形成されているので、第1実施形態と比較して、クラッチレリーズ軸受装置を軽量化する事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、第1実施形態の場合と同様である。
本発明は、自動車用手動変速機のクラッチ機構に組み込まれ、ダイヤフラムばねを押圧するクラッチレリーズ軸受装置として好適に使用できる。
本発明を実施する場合に、ラビリンスシールを構成するフランジの形状に関しては、図示の構造に限定されず、種々の形状を採用する事ができる。又、各実施形態のフランジやシールリングの構成についても、適宜組み合わせて実施する事ができる。例えば、スリーブ17の外周面にスリンガを固定して、このスリンガの外周縁部を内輪7の内周面に近接対向させてラビリンスシールを構成する事もできる。
1、1a、1b クラッチレリーズ軸受装置
2、2a レリーズ軸受
3、3a 軸受保持体
4 外輪軌道
5 外輪
6 内輪軌道
7 内輪
8 玉
9a、9b シールリング
10 押圧部
11 係止溝
12a、12b 接触リップ
13a、13b 非接触リップ
14 樹脂成形体
15 抑えばね
16 アンビル
17 スリーブ
18、18a フランジ部
19 ガイド板部
20、20a シールリング
21 保持器
22a、22b 係止溝
23 芯金
24 シール材
25 係止部
26、26a、26b 径方向非接触リップ
27、27a、27b 軸方向非接触リップ
31 芯金
32 シール材
34 転動体空間
38 隙間空間
39 排水凹溝
40 摺接部
41 環状空間
50 フランジ
51 スリンガ
52 フランジ

Claims (2)

  1. 軸に沿って摺動可能な円筒状のスリーブと、前記スリーブの外周面から径方向外方に突出して設けられた円輪状のフランジ部とを有する軸受保持体と、前記フランジ部の軸方向片側に支持されたレリーズ軸受とを備えたクラッチレリーズ軸受装置であって、
    前記レリーズ軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、前記外輪の軸方向両端部内周面にそれぞれの外周縁部が係止された1対のシールリングとを備えており、
    前記フランジ部と軸方向に対向する一方のシールリングの内径側端部に、先端縁を前記内輪に全周に亙って摺接させた接触リップと、先端縁を前記内輪に全周に亙って近接対向させた非接触リップが設けられており、
    前記スリーブの外周面と前記内輪の内周面との間に形成される環状空間の、軸方向片側開口部にラビリンスシールを設けた事を特徴とするクラッチレリーズ軸受装置。
  2. 前記フランジ部の軸方向片側面のうち、使用状態で下端に位置する部分に、前記フランジ部の軸方向片側面と前記一方のシールリングの軸方向他側面との間に存在する隙間空間と、前記外輪の径方向外方に存在する外部空間とを連通する、排水凹溝が形成されている事を特徴とする請求項1に記載したクラッチレリーズ軸受装置。
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