JP2016043541A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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【課題】開口部にゴミが詰まることなく、吸引手段の消費電力を低減でき、しかも、脈動が発生しない、バランスに優れた圧力調整機構を備えるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るインクジェット記録装置10は、記録ヘッド25と、記録ヘッド25へのインク供給圧力を調整するダンパ33と、ダンパ33内に負圧を発生させるエアユニット40とを備え、エアユニット40は、負圧の発生源となるファン42と、ファン42とダンパ33とを連通してダンパ33内に負圧を発生させる空気流路となる第1の流路44と、第1の流路44から分岐して設けられて第1の流路44内に外気を取り込む空気流路となる第2の流路46と、第1の流路44の途中に設けられるチャンバー36と、を有し、第2の流路46は、一端がチャンバー36に連通し、他端に外気を導入する導入口46aが設けられており、ファン42は、吸引力を調整可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、さらに詳細には、記録ヘッドからインクの液滴を吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置に関する。
記録ヘッド(インクジェットヘッド)のノズルからインクを吐出して、記録媒体に所望の文字や図形を記録(印刷)するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)について、従来より種々の構成のものが知られている。
インクジェット記録装置においては、インクの吐出動作を安定させて高精細の記録を行うために、記録ヘッド内のインクに作用する圧力を一定に保つことが重要となる。一例として、特許文献1には、記録ヘッド内の負圧をファンによって直接制御するインクジェット記録装置が開示されている。
特開2009−148956号公報
特許文献1に例示されるインクジェット記録装置(図10参照)は、ファン68の風量調整によって、貯留部22Kr内の圧力を調整する構成を備えている。このとき、ファン68の回転数を下げることにより脈動が発生して貯留部22Kr内の圧力が安定しないという問題があった。脈動を抑制するためには、ファン68の回転数を上げればよいが、単純に回転数を上げてしまうと、貯留部22Kr内の圧力が上昇してしまうという問題が生じる。そこで、同文献1の構成のように、外部に連通した開口部(吸入口61)を設けて圧力調整を行っている。
この開口部(吸入口61)を大きくした場合、ファン68の回転数を上げる必要があり、ファン68の消費電力が増加してしまう。逆に、開口部(吸入口61)を小さくした場合、ファン68の回転数は小さくてよいが、当該開口部(吸入口61)にゴミが詰まってしまうという問題がある。
そこで、外部に連通する開口部の大きさを、ゴミが詰まらないだけ大きく形成した構成を基本として、ファンの風量を調整するアプローチから本発明に係る装置の設計を行った。
具体的には、開口部の大きさを、ゴミが詰まらない大きさに設定する場合、ゴミが詰まらない最小の大きさにしなければ、ファンの回転数を上げなければならず、ファンの消費電力が増加してしまう。そこで、本発明者らは、開口部の大きさをゴミが詰まらない最小の大きさに設定した。
しかし、ファンの回転数を下げると、トレードオフの関係にある脈動が発生してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、開口部にゴミが詰まることなく、吸引手段の消費電力が低減でき、しかも、脈動が発生しない、バランスに優れた圧力調整機構を備えるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
一実施形態として、以下に開示するような解決手段により、前記課題を解決する。
開示のインクジェット記録装置は、インクの液滴を吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドに供給するインクの供給圧力を調整するダンパと、該ダンパ内に負圧を発生させる手段としてのエアユニットと、を備えるインクジェット記録装置であって、前記エアユニットは、前記負圧の発生源となる吸引力を生じさせる吸引手段と、該吸引手段と前記ダンパとを連通して該ダンパ内に前記負圧を発生させる空気流路となる第1の流路と、該第1の流路から分岐して設けられて該第1の流路内に外気を取り込む空気流路となる第2の流路と、前記第1の流路の途中に設けられるチャンバーと、を有し、前記第2の流路は、一端が前記チャンバーに連通し、他端に外気を導入する導入口が設けられており、前記吸引手段は、前記吸引力を調整可能であることを特徴とする。
これによれば、開口部(外気を導入する導入口)をゴミが詰まらない最小の大きさに設定し、吸引手段の例であるファンの回転数を下げることにより、ファンの消費電力を低下させ、且つ、ファンの回転数を下げたことによる脈動を、チャンバーを設けることにより抑制することができる。したがって、開口部にゴミが詰まることなく、ファンの消費電力が低減でき、しかも、脈動が発生しない、バランスに優れた圧力調整が可能となる。
また、本発明において、前記エアユニットは、前記第2の流路の途中に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路を有して前記負圧の調整を行う第1の圧力調整部を有することが好ましい。
これによれば、複数の圧力調整用流路から、最適な一つの圧力調整用流路を選択して外気取り込みの空気流路(第2の流路)を構成することによって、ダンパ内に発生させる負圧の調整を行うことが可能となる。すなわち、複雑で狭小な内部形状を有するニードル弁を用いることなく、単純な内部形状を有する複数の圧力調整用流路によって、負圧の調整を行うことが可能となる。したがって、ニードル弁内の狭小部に詰まりが生じて負圧の調整が正確に行えなくなってしまうという問題の解消を図ることができ、長期に亘って正確且つ安定的にダンパ内の負圧の調整を行うことが可能となる。
また、本発明において、前記第1の圧力調整部は、前記複数の圧力調整用流路として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を有することが好ましい。これによれば、ニードル弁を用いなくても、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路のうちから、最適な空気流路を選択することによって、通過する空気の流量調整を行うことができる。したがって、ダンパ内の負圧の調整を行うことが可能となる。
あるいは、本発明において、前記第1の圧力調整部は、前記複数の圧力調整用流路として、流路内径および流路長が同一の複数の空気流路を有することが好ましい。これによれば、複数の空気流路のうちから選択した流路に詰まりが生じた場合に、流路内径および流路長が同一の別の空気流路に繋ぎ変えて流路を構成することによって、繋ぎ変え前の設定(初期設定)と同様の流量調整が可能となる。したがって、同一の流量調整を長期に亘って継続させることが可能となる。
また、本発明において、前記エアユニットは、前記第2の流路の前記他端に吸気フィルタを有することが好ましい。これによれば、第1の圧力調整部に取り込む外気に含有されるインクミスト、NOx、等の微細な不純物を除去・低減させることができるため、圧力調整用流路に詰まりが発生することを防止することができる。
また、本発明において、前記エアユニットは、前記ダンパ内に正圧を発生させる手段として兼用され、前記吸引手段は前記正圧の発生源となり、該吸引手段と前記ダンパとを連通して該ダンパ内に前記正圧を発生させる空気流路となる第3の流路と、該第3の流路から分岐して設けられて該第3の流路内から外部へ加圧空気を放出する空気流路となる第4の流路と、該第4の流路の途中もしくは流路端部に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路を有して前記正圧の調整を行う第2の圧力調整部と、を有することが好ましい。これによれば、複雑で狭小な内部形状を有するニードル弁を用いることなく、複数の圧力調整用流路から、最適な一つの圧力調整用流路を選択して加圧空気放出の空気流路(第4の流路)を構成することによって、ダンパ内に発生させる正圧の調整を行うことが可能となる。
また、本発明において、前記第2の圧力調整部は、前記複数の圧力調整用流路として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を有することが好ましい。これによれば、ニードル弁を用いなくても、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路のうちから、最適な空気流路を選択することによって、通過する空気の流量調整を行うことができる。したがって、ダンパ内の正圧の調整を行うことが可能となる。
また、本発明において、前記チャンバーは、前記第1の流路の圧力の脈動を防止することが好ましい。これによれば、第1の流路内ひいてはダンパ内の圧力を安定に保つことが可能となる。したがって、記録ヘッドからのインク吐出精度すなわち印刷品質を高精度に保つことが可能となる。
本発明によれば、開口部(導入口)にゴミが詰まることなく、吸引手段の消費電力を低減でき、しかも、脈動が発生しない、バランスに優れた圧力調整が可能なインクジェット記録装置が提供される。
本発明の第一の実施形態に係るインクジェット記録装置の例を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット周辺の概略図である。 本発明の第一の実施形態に係るインクジェット記録装置のエアユニットおよびダンパ周辺の装置構成図である。 本発明の第一の実施形態に係るインクジェット記録装置の第1の圧力調整部の例を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態に係るインクジェット記録装置の第1の圧力調整部の例を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態に係るインクジェット記録装置の第1の圧力調整部の変形例を示す概略図である。 本発明の第二の実施形態に係るインクジェット記録装置の第1の圧力調整部の例を示す概略図である。 本発明の第三の実施形態に係るインクジェット記録装置のエアユニットおよびダンパ周辺の装置構成図である。 比較例に係るインクジェット記録装置のエアユニットおよびダンパ周辺の装置構成図である。 従来の実施形態に係るインクジェット記録装置の例を示す概略図である。
(第一の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第一の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置10の概略図(斜視図)である。また、図2は、当該インクジェット記録装置10のヘッドユニット23周辺の概略図(斜視図)である。また、図3は、当該インクジェット記録装置10のエアユニットおよびダンパ周辺の装置構成図である。なお、説明の便宜上、図1、図2において矢印方向で当該インクジェット記録装置10の前後、左右、および上下方向を示す。
また、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
先ず、インクジェット記録装置10について説明する。
本実施形態に係るインクジェット記録装置10は、紙、布、樹脂シート(例えば、塩化ビニル、ポリエステル等からなる)等の記録媒体Mの記録面(印刷面)に対して記録ヘッド(インクジェットヘッド)25のノズルから液体(ここでは、インク)を吐出することにより文字や図形等の印刷加工を行う装置である。なお、インクには、UV(紫外線)の照射によって硬化するUVインク、水性昇華転写インク等の水性インク、もしくはソルベントインク等の溶剤系インクといった種々のインクを用いることができる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置10は、図1、2に示すように、支持脚11により支持された中央ボディ部12と、中央ボディ部12の左側に設けられた左ボディ部13と、中央ボディ部12の右側に設けられた右ボディ部14と、左右ボディ部13、14を繋ぐとともに中央ボディ部12の上側に設けられた上ボディ部15とを備えて構成される。中央ボディ部12には、記録媒体Mが載置されるプラテン29が設けられており、当該プラテン29上に記録媒体Mを載置し、後述の記録ヘッド25からインクを吐出することによって、印刷が行われる。
左ボディ部13には、その前面側に操作スイッチ類や表示装置類が設けられ、その内部に後述するヘッドユニット23(図2参照)を左右に移動させるモータ、ベルト等からなる左右移動機構(不図示)、ヘッドユニット23の洗浄等を行うメンテナンスステーション(不図示)、および各構成部材の作動制御を行う制御部28等が設けられている。
ここで、図2に示すように、上ボディ部15の内部には、左右に延びたガイドレール16が設けられ、このガイドレール16に対して左右に移動可能にヘッドユニット23が取り付けられている。ここで、ヘッドユニット23は、記録ヘッド25、および当該記録ヘッド25を固定し且つガイドレール16に対する移動作用を担うキャリッジ24を主体に構成されている。この構成により、ヘッドユニット23は、左右移動機構により駆動されて上ボディ部15の内部においてガイドレール16に沿って左右に往復移動されるようになっている。
なお、本実施形態に係る記録ヘッド25は、設定されるインクの色(一例として、マゼンタインク、イエローインク、シアンインク、ブラックインク)ごとに複数設けられている。すなわち、記録ヘッド25は、マゼンタ記録ヘッド、イエロー記録ヘッド、シアン記録ヘッド、ブラック記録ヘッド(いずれも不図示)を備えて構成されている。なお、各記録ヘッドの下面には、下方に載置される記録媒体Mに向けてインクを吐出する複数のノズル(不図示)が形成されている。
一方、図1に示すように、右ボディ部14の内部には、カートリッジ取付部17が設けられており、このカートリッジ取付部17に対して、インクが貯留されたカートリッジ式のインクタンク18が前面側から着脱可能に取り付けられている。本実施形態においては、設定されるインクの色ごとに複数のインクタンク(不図示)が設けられている。なお、インクタンク18は、カートリッジ式に限定されるものではない。さらに、右ボディ部14の内部には、インクタンクから記録ヘッドへインクの送液を行う送液ポンプ(不図示)も設けられている。
ここで、本実施形態に特徴的な構成として、左ボディ部13の内部には、記録ヘッド25に供給するインクの供給圧力を調整するダンパ33が設けられており、右ボディ部14の内部には、ダンパ33内の圧力を調整するエアユニット40が設けられている。
インクジェット記録装置10におけるエアユニット40およびダンパ33周辺の装置構成図を図3に示す。
本実施形態に係るエアユニット40は、ダンパ33内に負圧を発生させる手段である。例えば、通常の記録時(印刷時)において、制御部28により、エアユニット40はダンパ33内に負圧を発生させるように制御される。なお、インクジェット記録装置10において、記録ヘッド25のノズルからインクを多量に吐出させてインク流路およびノズルのクリーニングを行う機能を有する場合がある。そのような機能を有するインクジェット記録装置10においては、エアユニット40が、ダンパ33内に正圧を発生させる手段としても兼用される。すなわち、インクをノズルから多量に吐出させるクリーニング時等においては、制御部28により、エアユニット40はダンパ33内に正圧を発生させるように制御される。
より詳しくは、ダンパ33内に負圧を発生させる構成として、上記のエアユニット40は、負圧の発生源となる吸引力を発生させる吸引手段(ファン42)と、ファン42とダンパ33とを連通してダンパ33内に負圧を発生させる空気流路となる第1の流路44と、第1の流路44から分岐して設けられて第1の流路44内に外気を取り込む空気流路となる第2の流路46と、第2の流路46の途中に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路(後述の圧力調整用流路51〜58)を有して負圧の調整を行う第1の圧力調整部50と、を備えて構成されている。すなわち、エアユニット40は、第1の圧力調整部50により第2の流路46を通過する空気の流量調整を行うことにより、ダンパ33内に発生させる負圧の調整を行う作用をなす。なお、第2の流路は、一端が後述のチャンバーに連通し、他端に開口部(外気を導入する導入口)46aを有する。また、吸引手段(ファン42)は、制御部28の制御によって、吸引力の調整が可能となる。
ここで、操作者は、第1の流路44に接続して(連通して)設けられている負圧センサ30の検出値に基づいて、複数の圧力調整用流路(後述の圧力調整用流路51〜58)から最適な一つを選択して第2の流路46を構成する。これにより、ダンパ33内に発生させる負圧が最適値となるように調整される。このとき、制御部28は、負圧センサ30の検出値に基づいてファン42の電圧制御(出力制御)を行う。これによって、ダンパ33内に発生させる負圧がより一層、高精度に調整される。なお、制御部28には、第1の流路44および第2の流路46とダンパ33との間で流路の開閉を行う電磁弁32が設けられている。
ここで、第1の圧力調整部50の構成について詳しく説明する。図4は、本実施形態に係る第1の圧力調整部50の概略図(斜視図)であり、図5は、当該第1の圧力調整部50の概略図であって、図5(a)は平面図、図5(b)は底面図である。
本実施形態に係る第1の圧力調整部50は、前記複数の圧力調整用流路として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を備えて構成されている。
一例として、図4、5に示すように、第1の圧力調整部50は、流路長が一定で、流路内径が異なる複数の空気流路として八つの圧力調整用流路51〜58を備えている。ここで、圧力調整用流路51〜58は、それぞれ、一端側の継手51a〜58aと、通過流量の調整を行う絞り部51b〜58bと、他端側の継手51c〜58cと、を有している。
図5に示す例において、圧力調整用流路51〜58は、流路長(絞り部の長さL)を一定とし、流路内径(絞り部の内径D)を八段階で変化させる構成としている。Dが小さい程、通過流量を絞る(少なくする)作用が得られる。なお、圧力調整用流路が全て異なる内径である必要はなく、幾つかの流路を同一の内径として構成してもよい。その場合、同一内径を有する幾つかの流路は、一つの流路が汚れ等で詰まった場合に、他の流路を予備として用いることができる。
これによれば、流路内径が異なる複数の空気流路のうち、最適な一つの圧力調整用流路を選択して外気取り込みの空気流路(第2の流路46)を構成することによって、当該空気流路(第2の流路46)を通過する空気の流量を、所望の流量となるように調整を行うことが可能となる。
あるいは、変形例として、図6の概略図(図6(a)は平面図、図6(b)は底面図)に示すように、第1の圧力調整部50は、流路内径が一定で、流路長が異なる複数の空気流路として八つの圧力調整用流路51〜58を備えている。ここで、圧力調整用流路51〜58は、それぞれ、一端側の継手51a〜58aと、通過流量の調整を行う絞り部51b〜58bと、他端側の継手51c〜58cと、を有している。
図6に示す例において、圧力調整用流路51〜58は、流路内径(絞り部の内径D)を一定とし、流路長(絞り部の長さL)を八段階で変化させる構成としている。Lが大きい程、通過流量を絞る(少なくする)作用が得られる。なお、圧力調整用流路が全て異なる流路長(絞り部の長さL)である必要はなく、幾つかの流路を同一の流路長(絞り部の長さL)として構成してもよい。その場合、同一の流路長(絞り部の長さL)を有する幾つかの流路は、一つの流路が汚れ等で詰まった場合に、他の流路を予備として用いることができる。
これによれば、流路長(絞り部の長さL)が異なる複数の空気流路のうち、最適な一つの圧力調整用流路を選択して外気取り込みの空気流路(第2の流路46)を構成することによって、当該空気流路(第2の流路46)を通過する空気の流量を、所望の流量となるように調整を行うことが可能となる。
さらに、他の変形例として、図示を省略するが、第1の圧力調整部50を、流路内径および流路長のいずれも異なる複数の空気流路複数として八つの圧力調整用流路51〜58を備える構成としてもよい。これによれば、上記の例と同様に、流路内径(絞り部の内径D)および流路長(絞り部の長さL)が異なる複数の空気流路のうち、最適な一つの圧力調整用流路を選択して外気取り込みの空気流路(第2の流路46)を構成することによって、当該空気流路(第2の流路46)を通過する空気の流量を、所望の流量となるように調整を行うことが可能となる。なお、上記の例と同様に、複数の圧力調整用流路のうち、幾つかの流路を同一の流路内径(絞り部の内径D)もしくは同一の流路長(絞り部の長さL)またはその両方を有するように構成してもよい。
以上のように、本実施形態に係る第1の圧力調整部50を備える構成によれば、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路のうち、最適な一つの圧力調整用流路を選択して外気取り込みの空気流路(第2の流路46)を構成することによって、当該空気流路(第2の流路46)を通過する空気の流量調整を行うことが可能となる。したがって、空気の流量調整を行うためのニードル弁を当該空気流路(第2の流路46)に設けなくとも、ダンパ33内に発生させる負圧の調整を行うことが可能となる。
すなわち、複雑で狭小な内部形状を有するニードル弁を用いることなく、単純な内部形状を有する複数の圧力調整用流路51〜58によって、ダンパ33内の負圧の調整を行うことが可能となる。より具体的には、ニードル弁を用いる場合には、ニードル状の弁体と、当該弁体に近接する弁座とからなる狭小部を有する構成であるのに対して、本実施形態に係る第1の圧力調整部50の各圧力調整用流路51〜58を用いる場合には、単純な円筒状流路のみからなる構成となっている。したがって、ニードル弁内の狭小部に詰まりが生じて負圧の調整が正確に行えなくなってしまうという問題の解消を図ることができ、加えて、圧力調整用流路51〜58自体も内部の詰まりが生じ難い構造であるため、長期に亘って正確且つ安定的にダンパ33内の負圧の調整を行うことが可能となる。
さらに、従来のインクジェット記録装置においては、ニードル弁の内部に詰まりが生じてくると、ダンパ33内の圧力を検出するセンサによる検出信号に基づいて制御部がファンの駆動を制御することによって、ダンパ33内の圧力を所定に保つ調整を行っていた。しかし、本実施形態に係る第1の圧力調整部50を備える構成によれば、長期に亘って正確且つ安定的にダンパ33内の負圧の調整を行うことが可能となるため、ファン42による調整が不要もしくは少なくて済むことから、ファン42の電圧制御に関して、従来よりも低い電圧での制御が可能となるといった効果も奏される。
なお、本実施形態に係るエアユニット40は、第2の流路46の流路端部(分岐位置とは反対の端部)に吸気フィルタ34が設けられている。より具体的には、吸気フィルタ34は、第1の圧力調整部50(ここでは、一端側の継手51a〜58aのうち選択される一つ)に連通して設けられている。これによれば、第1の圧力調整部50の圧力調整用流路51〜58内に取り込む外気に含有されるインクミスト、NOx、等の微細な不純物を除去・低減させることができるため、当該圧力調整用流路51〜58内に詰まりが発生することを、より一層防止することが可能となる。
また、本実施形態に係るエアユニット40は、第1の流路44の途中に、圧力の脈動を防止するチャンバー36が設けられている。ここで、第2の流路46は、チャンバー36に連通して設けられている。これによれば、第1の流路44の途中にチャンバー36が設けられ、且つ、チャンバー36を介して第2の流路46が第1の流路44に連通されるため、ダンパ33内の負圧の調整を行う際に、脈動の発生を防止することが可能となる。
なお、本実施形態においては、ダンパ33内に正圧を発生させる構成においては、図9に示す比較例と同様にニードル弁を用いた構成を採用している。より詳しくは、ダンパ33内に正圧を発生させる構成として、上記のエアユニット40は、正圧の発生源としても兼用されるファン42と、ファン42とダンパ33とを連通してダンパ33内に正圧を発生させる空気流路となる第3の流路47と、第3の流路47から分岐して設けられて第3の流路47内から外部へ加圧空気を放出する空気流路となる第4の流路48と、第4の流路48の途中に設けられて正圧の調整を行うニードル弁70と、を備えて構成されている。すなわち、エアユニット40は、ニードル弁70により第4の流路48を通過する空気の流量調整を行うことにより、ダンパ33内に発生させる正圧の調整を行う作用をなす。
ここで、操作者は、第3の流路47に接続して(連通して)設けられている正圧センサ31の検出値に基づいて、ニードル弁70を調整して、第4の流路48を通過する空気の流量調整を行う。これにより、ダンパ33内に発生させる正圧が最適値となるように調整される。なお、ファン42は、負圧センサ30の検出値に基づく電圧制御(出力制御)が行われている場合、正圧センサ31の検出値に基づく電圧制御(出力制御)は行われない。
(第二の実施形態)
続いて、本発明の第二の実施形態に係るインクジェット記録装置10について説明する。
本実施形態に係るインクジェット記録装置10は、前述の第一の実施形態と基本的な構成は同様であるが、第1の圧力調整部50の構成において相違点を有している。以下、当該相違点を中心に本実施形態について説明する。
本実施形態に係る第1の圧力調整部50は、複数の圧力調整用流路(以下に説明する圧力調整用流路51〜58)として、流路内径および流路長が同一の複数の空気流路を備えて構成されている。
一例として、図7の概略図(図7(a)は平面図、図7(b)は底面図)に示すように、第1の圧力調整部50は、流路内径および流路長が同一の複数の空気流路として八つの圧力調整用流路51〜58を備えている。ここで、圧力調整用流路51〜58は、それぞれ、一端側の継手51a〜58aと、通過流量の調整を行う絞り部51b〜58bと、他端側の継手51c〜58cと、を有している。
以上のように、本実施形態に係る第1の圧力調整部50を備える構成によれば、複数の空気流路のうちから選択した流路に詰まりが生じた場合に、流路内径および流路長が同一の別の空気流路に繋ぎ変えて流路を構成することによって、繋ぎ変え前の流路の設定(詰まりが生じていない状態における初期設定)と同様の流量調整を行うことが可能となる。したがって、同一のもしくは所定の範囲内での流量調整を長期に亘って継続させることが可能となる。
(第三の実施形態)
続いて、本発明の第三の実施形態に係るインクジェット記録装置10について説明する。
本実施形態に係るインクジェット記録装置10は、前述の第一の実施形態もしくは第二の実施形態と基本的な構成は同様であるが、エアユニット40の構成において相違点を有している。以下、当該相違点を中心に本実施形態について説明する。
本実施形態に係るインクジェット記録装置10におけるエアユニット40およびダンパ33周辺の装置構成図を図8に示す。
本実施形態に係るエアユニット40は、ダンパ33内に負圧を発生させる手段として、前述の第一の実施形態もしくは第二の実施形態と同様の構成を備えている。
一方、本実施形態に係るエアユニット40は、ダンパ33内に正圧を発生させる手段として、前述の第一の実施形態もしくは第二の実施形態と相違する以下の構成を備えている。より詳しくは、エアユニット40は、正圧の発生源(負圧の発生源でもある)としてのファン42と、ファン42とダンパ33とを連通してダンパ33内に正圧を発生させる空気流路となる第3の流路47と、第3の流路47から分岐して設けられて第3の流路47内から外部へ加圧空気を放出する空気流路となる第4の流路48と、第4の流路48の途中もしくは流路端部に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路を有して正圧の調整を行う第2の圧力調整部60と、を備えて構成されている。すなわち、エアユニット40は、第2の圧力調整部60により第4の流路を通過する空気の流量調整を行うことにより、ダンパ33内に発生させる正圧の調整を行う作用をなす。
ここで、第2の圧力調整部60には、前述の第一の実施形態における第1の圧力調整部50と同様の構成(図4〜図6参照)を採用することができる。すなわち、本実施形態に係る第2の圧力調整部60は、複数の圧力調整用流路として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を備えて構成されている(図4〜図6における圧力調整用流路51〜58)。なお、詳細な構成および作用については、前述の第1の圧力調整部50と同様であるため、繰り返しの説明を省略する。
本実施形態において、操作者は、第3の流路47に接続して(連通して)設けられている正圧センサ31の検出値に基づいて、複数の圧力調整用流路(圧力調整用流路51〜58)から最適な一つを選択して第4の流路48を構成する。これにより、ダンパ33内に発生させる正圧が最適値となるように調整される。なお、ファン42は、負圧センサ30の検出値に基づく電圧制御(出力制御)が行われている場合、正圧センサ31の検出値に基づく電圧制御(出力制御)は行われない。
本実施形態によれば、ニードル弁を用いなくても、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路のうちから、最適な空気流路を選択することによって、通過する空気の流量調整を行うことができる。したがって、ダンパ33内の正圧の調整を行うことが可能となる。
すなわち、複雑で狭小な内部形状を有するニードル弁を用いることなく、単純な内部形状を有する複数の圧力調整用流路51〜58を備える構成によって、ダンパ33内の正圧の調整を行うことが可能となる。これにより、ニードル弁内の狭小部に詰まりが生じて正圧の調整が正確に行えなくなってしまうことが防止でき、加えて、圧力調整用流路51〜58自体も内部の詰まりが生じ難い構造であるため、長期に亘って正確且つ安定的にダンパ33内の正圧の調整を行うことが可能となる。
あるいは、第2の圧力調整部60の変形例として、図示を省略するが、前記第二の実施形態に係る第1の圧力調整部50と同様の構成(図7参照)、すなわち、複数の圧力調整用流路として、流路内径および流路長が同一の複数の空気流路を有する構成としてもよい(図7における圧力調整用流路51〜58)。これによれば、複数の空気流路のうちから選択した流路に詰まりが生じた場合に、流路内径および流路長が同一の別の空気流路に繋ぎ変えて流路を構成することによって、繋ぎ変え前の流路の設定(詰まりが生じていない状態における初期設定)と同様の流量調整を行うことが可能となる。したがって、同一のもしくは所定の範囲内での流量調整を長期に亘って継続させることが可能となる。
(比較例)
本願発明者らは、記録ヘッドに供給するインクの供給圧力を調整するダンパを設けて、インクの吐出動作を安定させる技術に関する研究を行った。例えば、図9に示す比較例に係るインクジェット記録装置101のように、ファン142を備えて構成されるエアユニット140によってダンパ133内の圧力を正確に調整することで、記録ヘッド(不図示)のインクに作用する圧力を安定させることが可能となる構成が見出された。
より詳しくは、図9に示すインクジェット記録装置101は、インクの液滴を吐出する記録ヘッド(不図示)と、当該記録ヘッドに供給するインクの供給圧力を調整するダンパ133と、当該ダンパ133内に負圧を発生させる手段としてのエアユニット140と、を備えて構成されている。なお、通常の記録時(印刷時)においては、ダンパ133内に負圧を発生させるように制御される。一方、インクを多量に吐出させるクリーニング時等においては、ダンパ133内に正圧を発生させるように制御される。
例えば、ダンパ133内に負圧を発生させる構成として、上記のエアユニット140は、負圧の発生源となるファン142と、ファン142とダンパ133とを連通してダンパ133内に負圧を発生させる空気流路となる第1の流路144と、第1の流路144から分岐して設けられて第1の流路144内に外気を取り込む空気流路となる第2の流路146と、第2の流路146の途中に設けられて負圧の調整を行うニードル弁102と、第2の流路146の流路端部に設けられて塵埃等を除去する吸気フィルタ134と、第1の流路144の途中に設けられて圧力の脈動を防止するチャンバー136とを備えている。また、ダンパ133内に正圧を発生させる構成として、上記のエアユニット140は、正圧の発生源としても兼用されるファン142と、ファン142とダンパ133とを連通してダンパ133内に正圧を発生させる空気流路となる第3の流路147と、第3の流路147から分岐して設けられて第3の流路147内から外部へ加圧空気を放出する空気流路となる第4の流路148と、第4の流路148の途中もしくは流路端部に設けられて正圧の調整を行うニードル弁103とを備えている。すなわち、エアユニット140は、ニードル弁102によって第2の流路146を通過する空気の流量調整を行うことにより、ダンパ133内に発生させる負圧の調整を行う作用をなし、ニードル弁103によって第4の流路147を通過する空気の流量調整を行うことにより、ダンパ133内に発生させる正圧の調整を行う作用をなす。
上記の通り、図9に示すインクジェット記録装置101によれば、ダンパ133内の圧力を正確に調整、例えば、記録時において負圧を正確に調整して維持することが可能となった。しかしながら、吸気フィルタ134において捕集できないような数μmのインクミストが、特に、狭小な形状となる弁体および弁座の周囲に付着して、流路を詰まらせてしまうという問題が生じ得ることが明らかとなった。その結果、ダンパ133内の圧力を正確に調整できない状態に陥り、記録時にダンパ133内の負圧を正確に調整できず、インク吐出精度すなわち記録精度の低下が生じ得ることが明らかとなった。
また、インクジェット記録装置101においては、ニードル弁102の内部に詰まりが生じてくると、ダンパ133内の圧力が変動するため、当該圧力を検出する負圧センサ130による検出信号に基づいて制御部128がファン142の駆動を制御することによって、ダンパ133内の圧力が所定値となるように調整を行っていた(なお、正圧の調整を行う場合には、正圧センサ131による検出信号を用いる)。しかし、一旦、ニードル弁102の内部に詰まりが生じると、ファン142の調整を行う間隔が徐々に短くなり、いずれは制御が困難もしくは不可能な状態となってしまうという問題もあった。
以上説明した通り、本発明によれば、開口部(導入口)46aにゴミが詰まることなく、吸引手段の消費電力が低減でき、しかも、脈動が発生しない、バランスに優れた圧力調整が可能なインクジェット記録装置10が提供される。
また、特に、本実施形態によって以下の特徴的な作用効果が奏される。
開示のインクジェット記録装置10は、インクの液滴を吐出する記録ヘッド25と、記録ヘッド25に供給するインクの供給圧力を調整するダンパ33と、ダンパ33内に負圧を発生させる手段としてのエアユニット40と、を備えるインクジェット記録装置であって、エアユニット40は、負圧の発生源となる吸引力を生じさせるファン42と、ファン42とダンパ33とを連通してダンパ33内に負圧を発生させる空気流路となる第1の流路44と、第1の流路44から分岐して設けられて第1の流路44内に外気を取り込む空気流路となる第2の流路46と、第1の流路44の途中に設けられるチャンバー36と、を有し、第2の流路46は、一端がチャンバー36に連通し、他端に外気を導入する導入口46aが設けられており、ファン42は、吸引力を調整可能であることを特徴とする。
これによれば、開口部(外気を導入する導入口)46aをゴミが詰まらない最小の大きさに設定し、ファン42の回転数を下げることにより、消費電力を低下させ、且つ、ファン42の回転数を下げたことによる脈動を、チャンバー36を設けることにより抑制することができる。したがって、開口部46aにゴミが詰まることなく、消費電力が低減でき、しかも、脈動が発生しない、バランスに優れた圧力調整が可能となる。
また、本発明において、エアユニット40は、第2の流路46の途中に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路51〜58を有して負圧の調整を行う第1の圧力調整部50を有することが好ましい。
これによれば、複数の圧力調整用流路51〜58から、最適な一つの圧力調整用流路を選択して外気取り込みの空気流路(第2の流路46)を構成することによって、ダンパ33内に発生させる負圧の調整を行うことが可能となる。すなわち、複雑で狭小な内部形状を有するニードル弁を用いることなく、単純な内部形状を有する複数の圧力調整用流路51〜58によって、負圧の調整を行うことが可能となる。したがって、ニードル弁内の狭小部に詰まりが生じて負圧の調整が正確に行えなくなってしまうという問題の解消を図ることができ、長期に亘って正確且つ安定的にダンパ33内の負圧の調整を行うことが可能となる。
また、本発明において、第1の圧力調整部50は、複数の圧力調整用流路51〜58として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を有することが好ましい。これによれば、ニードル弁を用いなくても、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路のうちから、最適な空気流路を選択することによって、通過する空気の流量調整を行うことができる。したがって、ダンパ33内の負圧の調整を行うことが可能となる。
あるいは、本発明において、第1の圧力調整部50は、複数の圧力調整用流路51〜58として、流路内径および流路長が同一の複数の空気流路を有することが好ましい。これによれば、複数の空気流路のうちから選択した流路に詰まりが生じた場合に、流路内径および流路長が同一の別の空気流路に繋ぎ変えて流路を構成することによって、繋ぎ変え前の設定と同様の流量調整が可能となる。したがって、同一の流量調整を長期に亘って継続させることが可能となる。
また、本発明において、エアユニット40は、第2の流路46の他端に吸気フィルタ34を有することが好ましい。これによれば、第1の圧力調整部50に取り込む外気に含有されるインクミスト、NOx、等の微細な不純物を除去・低減させることができるため、圧力調整用流路51〜58に詰まりが発生することを防止することができる。
また、本発明において、エアユニット40は、ダンパ33内に正圧を発生させる手段として兼用され、ファン42は正圧の発生源となり、ファン42とダンパ33とを連通してダンパ33内に正圧を発生させる空気流路となる第3の流路47と、第3の流路47から分岐して設けられて第3の流路47内から外部へ加圧空気を放出する空気流路となる第4の流路48と、第4の流路48の途中もしくは流路端部に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路51〜58を有して正圧の調整を行う第2の圧力調整部60と、を有することが好ましい。これによれば、複雑で狭小な内部形状を有するニードル弁を用いることなく、複数の圧力調整用流路51〜58から、最適な一つの圧力調整用流路を選択して加圧空気放出の空気流路(第4の流路48)を構成することによって、ダンパ33内に発生させる正圧の調整を行うことが可能となる。
また、本発明において、第2の圧力調整部60は、複数の圧力調整用流路51〜58として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を有することが好ましい。これによれば、ニードル弁を用いなくても、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路のうちから、最適な空気流路を選択することによって、通過する空気の流量調整を行うことができる。したがって、ダンパ33内の正圧の調整を行うことが可能となる。
また、本発明において、チャンバー36は、第1の流路44の圧力の脈動を防止することが好ましい。これによれば、第1の流路44内ひいてはダンパ33内の圧力を安定に保つことが可能となる。したがって、記録ヘッド25からのインク吐出精度すなわち印刷品質を高精度に保つことが可能となる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
10 インクジェット記録装置
18 インクタンク
23 ヘッドユニット
24 キャリッジ
25 記録ヘッド(インクジェットヘッド)
28 制御部
30 負圧センサ
31 正圧センサ
32 電磁弁
33 ダンパ
34 吸気フィルタ
36 チャンバー
40 エアユニット
42 ファン(吸引手段)
44 第1の流路
46 第2の流路
46a 開口部(外気の導入口)
47 第3の流路
48 第4の流路
50 第1の圧力調整部
51〜58 圧力調整用流路
60 第2の圧力調整部
70 ニードル弁
M 記録媒体

Claims (8)

  1. インクの液滴を吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドに供給するインクの供給圧力を調整するダンパと、該ダンパ内に負圧を発生させる手段としてのエアユニットと、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記エアユニットは、前記負圧の発生源となる吸引力を生じさせる吸引手段と、該吸引手段と前記ダンパとを連通して該ダンパ内に前記負圧を発生させる空気流路となる第1の流路と、該第1の流路から分岐して設けられて該第1の流路内に外気を取り込む空気流路となる第2の流路と、前記第1の流路の途中に設けられるチャンバーと、を有し、
    前記第2の流路は、一端が前記チャンバーに連通し、他端に外気を導入する導入口が設けられており、
    前記吸引手段は、前記吸引力を調整可能であること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記エアユニットは、前記第2の流路の途中に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路を有して前記負圧の調整を行う第1の圧力調整部を有すること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の圧力調整部は、前記複数の圧力調整用流路として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を有すること
    を特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1の圧力調整部は、前記複数の圧力調整用流路として、流路内径および流路長が同一の複数の空気流路を有すること
    を特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記エアユニットは、前記第2の流路の前記他端に吸気フィルタを有すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記エアユニットは、前記ダンパ内に正圧を発生させる手段として兼用され、前記吸引手段は前記正圧の発生源となり、該吸引手段と前記ダンパとを連通して該ダンパ内に前記正圧を発生させる空気流路となる第3の流路と、該第3の流路から分岐して設けられて該第3の流路内から外部へ加圧空気を放出する空気流路となる第4の流路と、該第4の流路の途中もしくは流路端部に設けられて任意に選択可能な複数の圧力調整用流路を有して前記正圧の調整を行う第2の圧力調整部と、を有すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第2の圧力調整部は、前記複数の圧力調整用流路として、流路内径もしくは流路長の少なくとも一方が異なる複数の空気流路を有すること
    を特徴とする請求項6記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記チャンバーは、前記第1の流路の圧力の脈動を防止すること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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