JP2016042829A - 被切断物挟持部材及びこれを備えた枝切り鋏 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋏に装着された凹凸の歯列からなる挟持部材だけでは枝または茎を強く引っ張ると横ずれによる被切断物を落下を大幅に低減できる、被切断物挟持部材、及びこれを備えた枝切り鋏を提供する。
【解決手段】枝切り鋏の鋏部を構成する固定刃及び可動刃の各一側面に取付けられ、一対の固定刃用挟持体9と可動刃用挟持体9Aからなり、前記固定刃用挟持体及び可動刃用挟持体には、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部を備え、固定刃用挟持体と可動刃用挟持体の各凹凸部が噛合する被切断物挟持部材において、前記各凹凸部のうち、前記固定刃若しくは可動刃との当接面側とは反対側となる端部に、前後方向に複数の突起を列設してなる噛合部10、10Aを設け、前記凹凸部に対して噛合部が段差を形成したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、枝の剪定や果実の摘み取りに用いる枝切り鋏(高枝鋏、剪定鋏)の鋏部に設けられる被切断物挟持部材と、当該被切断物挟持部材を備えた枝切り鋏に関する。
従来、枝の剪定を行う際に切断した枝の落下を防止する目的や、樹木から果実を採取する際に果実の落下を防止する目的から、鋏部に、固定刃用挟持体と可動刃用挟持体からなる被切断物挟持部材が設けられる。
当該被切断物挟持部材は、前記固定刃用挟持体と可動刃用挟持体によって、被切断物である枝等を、鋏部による切断の際、及び切断の後においても挟持するものである。当該被切断物を挟持することによって、当該被切断物である枝の落下や、切断した枝と一体になった果実の落下を防止する。
このような挟持部材を備えた鋏としては、例えば、把持部及び刃部よりなる両体の交叉部を支軸によって枢着した鋏であって、両体の刃部の一側面に先端部をわずかに残して内側に波状の凹凸部を形成した肉厚の保持体を装着した果実採集用鋏が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
また、上記挟持部材を備えた高枝鋏として、鋏の刃部の一方の側面に沿って固定される固定板と、鋏の切断機能を妨げることなく該固定板と組み合うようにもう一方の鋏刃部の側面に沿って設けられ、刃先寄り位置にある先端部分を位置固定するピンを中心軸としてもう一方側を上方のみに回動可能とする押さえ板と、切り取り枝径に自在対応し押さえ板の回動端部に被切取り枝を把持可能とする所要の押圧力を付加させるため所要のばね力を構成するスプリング装置と、からなる高枝鋏が公知である(例えば、特許文献2参照)。
実開昭48−74749号公報 特開2005−198503号公報
上記特許文献1に係る発明においては、両体の刃部の一側面に先端部をわずかに残して内側に波状の凹凸部を形成した保持体を固着してある。波状の凹凸部は、特許文献1の第1図、第3図からも明らかなように、幅方向に向かう凹部、凸部が交互に前後方向へ列設された構成である。
また、特許文献2に係る発明においては、鋏の刃部の一方の側面に固定板を備え、他方の側面には押さえ板を備える構成としている。そして、これらの向き合う面はそれぞれに粗いギザ状に加工されている。このギザ状の加工は、幅方向に向かう凹部、凸部が交互に前後方向へ列設された構成である。
樹木の高所において枝を剪定する場合には、枝や茎の先端を下方に引き下げることが通常行われる。また、枝から果実を収穫する場合においても、果実を下方に引き下げて、枝、茎を切断することが通常行われる。
このため、鋏部で枝等を挟持して下方へ引き下げると、幅方向に対しては、枝が横滑りし、切断の最中に枝が横滑りすると切断が不十分となったり、重たい果実の収穫の際等には、当該果実を落下させる虞があった。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、上記従来の枝切り鋏における被切断物の横ずれを防止し、重たい果実等の被切断物の落下を大幅に低減できる、優れた被切断物挟持部材、及びこれを備えた枝切り鋏を提供することにある。
本発明は、枝切り鋏の鋏部を構成する固定刃及び可動刃の各一側面に取付けられ、一対の固定刃用挟持体と可動刃用挟持体からなり、前記固定刃用挟持体及び可動刃用挟持体には、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部を備え、固定刃用挟持体と可動刃用挟持体の各凹凸部が噛合する被切断物挟持部材において、前記各凹凸部のうち、前記固定刃若しくは可動刃との当接面側とは反対側となる端部に、前後方向に複数の突起を列設してなる噛合部を設け、前記凹凸部に対して噛合部が段差を形成したことを特徴とする被切断物挟持部材を、課題を解決するための手段とする。尚、本発明における枝切り鋏とは、高枝鋏のみならず、剪定鋏、果樹の採取に用いる果樹収穫用鋏等を含む。
また本発明は、上記発明の構成を備えた上で、噛合部を形成する突起は、基端側から先端側に向けて幅若しくは前後長さが縮小した構成を備えたことを特徴とする被切断物挟持部材を、課題を解決するための手段とする。
また本発明は、上記いずれかの被切断物挟持部材を備えた枝切り鋏を、課題を解決するための手段とする。
本発明によれば、枝切り鋏の鋏部を構成する固定刃及び可動刃の各一側面に取付けられ、一対の固定刃用挟持体と可動刃用挟持体からなり、前記固定刃用挟持体及び可動刃用挟持体には、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部を備え、固定刃用挟持体と可動刃用挟持体の各凹凸部が噛合する被切断物挟持部材において、前記各凹凸部のうち、前記固定刃若しくは可動刃との当接面側とは反対側となる端部に、前後方向に連続して噛合部を突設し、前記凹凸部に対して噛合部が段差を形成したことから、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部によって、前後方向への被切断物のずれを抑制した上で、当該凹凸部に対して噛合部が段差を形成したことで、被切断物を段差による挟持を行うことで幅方向への被切断物を強固に固定して、当該被切断物の滑り(即ち、横ずれ)を防止できる。
また、当該凹凸部に対して噛合部が段差を形成して設けられることで、被切断部に対する食い込みが深くなり、強固に挟持される。
そして、前記凹凸部による前後方向の被切断物のずれ防止機能と前記幅方向の被切断物のずれ防止機能が相乗的に作用して、全体として被切断物を平面方向全方位に亘って平均的に強固な挟持ができるため、被切断物の枝、茎を引っ張っても横ずれ、縦ずれを招来することなく、確実に挟持でき、高い枝から果実を収穫する場合等のように枝、茎を引き寄せることが多い場合であっても、果実を落下させる恐れを大幅に低減できる。
請求項2に係る発明によれば、上記請求項1に係る発明の構成を備えた上で、噛合部を形成する突起は、基端側から先端側に向けて幅若しくは前後長さが縮小した構成を備えた被切断物挟持部材としたから、上記請求項1に係る発明の作用効果を発揮できる上に、被切断物への接触面積が低減されていることで当該被切断物に対して食い込みを良好とすることができる。
そして、上記請求項1又は請求項2に係る被切断物挟持部材を備える枝切り鋏によって、被切断物の横ずれを防止して重たい果実等の落下を大幅に低減できる、優れた枝切り鋏を提供することができる。
本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材における(a)固定刃用挟持体の拡大平面図、(b)可動刃用挟持体の拡大平面図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材における(a)固定刃用挟持体の拡大底面図、(b)可動刃用挟持体の拡大底面図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材における(a)固定刃用挟持体の拡大左側面図、(b)可動刃用挟持体の拡大右側面図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材における固定刃用挟持体の噛合部と可動刃用挟持体の噛合部を噛み合わせ状態の拡大平面図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材を備えた高枝鋏の一部省略平面図である。 本発明の実施例1における固定刃と可動刃からなる鋏部の要部拡大説明図である。 本発明の実施例1に係る固定側把持部と可動側把持部からなる操作レバーと連結杆との関係を説明する要部拡大説明図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材の固定刃用挟持体を固定刃に装着し、可動刃用挟持体を可動刃に装着した鋏部の解放状態を示す平面図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材の固定刃用挟持体を固定刃に装着し、可動刃用挟持体を可動刃に装着した鋏部の解放状態を示す底面図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材の固定刃用挟持体を固定刃に装着し、可動刃用挟持体を可動刃に装着して噛合部を噛み合わせて鋏部を閉じた状態を示す平面図である。 本発明の実施例1に係る被切断物挟持部材を備えた鋏部に被切断物を挟み込んだ状態を示す斜視図である。 本発明の実施例2に係る被切断物挟持部材の固定刃用挟持体を示す(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図及び(d)底面図である。 本発明の実施例2に係る被切断物挟持部材の固定刃用挟持体を示す(a)左側面図、(b)右側面図及び(c)斜視図である。 本発明の実施例2に係る被切断物挟持部材の可動刃用挟持体を示す(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図及び(d)底面図である。 本発明の実施例2に係る被切断物挟持部材の可動刃用挟持体を示す(a)右側面図、(b)左側面図)及び(c)斜視図である。 本発明の実施例2に係る被切断物挟持部材を備えた鋏部に被切断部を挟み込んだ状態を示す斜視図である。 他の実施例に係る被切断物挟持部材及び鋏部を示す拡大平面図である。
本発明は、枝切り鋏の鋏部を構成する固定刃及び可動刃の各一側面に取付けられ、一対の固定刃用挟持体と可動刃用挟持体からなり、前記固定刃用挟持体及び可動刃用挟持体には、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部を備え、固定刃用挟持体と可動刃用挟持体の各凹凸部が噛合する被切断物挟持部材において、前記各凹凸部のうち、前記固定刃若しくは可動刃との当接面側とは反対側となる端部に、前後方向に複数の突起を列設してなる噛合部を設け、前記凹凸部に対して噛合部が段差を形成し、前記噛合部を形成する突起は、基端側から先端側に向けて幅若しくは前後長さが減少した構成としたことから、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部によって、前後方向への被切断物のずれを抑制した上で、当該凹凸部に対して噛合部が段差を形成したことで、幅方向への被切断物を強固に固定して、当該被切断物の滑り(即ち、横ずれ)を防止し、且つ、基端側から先端側に向けて幅若しくは前後長さが減少しているために、被切断物への接触面積が低減されていることで押圧力がより高くなり、当該被切断物に対して食い込みを良好とすることができ、より挟持操作を容易とすることに資することができる被切断物挟持部材と、これを備えた枝切り鋏を実現した。
以下、本発明の実施例1の被切断物挟持部材について説明する。
本実施例1に係る被切断物挟持部材は、図1から図4に示すように、固定刃用挟持体9と可動刃用挟持体9Aからなる。当該被切断物挟持部材は、固定刃2及び可動刃3を備えた鋏部4に装着するものである。
当該固定刃用挟持体9と可動刃用挟持体9Aは、いずれも合成樹脂からなり、それぞれ幅方向に延設される溝部8,8Aを前後方向に連続して形成した凹凸部を備える。前記固定刃用挟持体9と可動刃用挟持体9Aは取付箇所が異なるものの相互の凹凸部を一致させるために、図3に示すように、固定刃用挟持体9に比べ可動刃用挟持体9Aは固定刃の厚み寸法分だけ広幅に形成してある。
また、固定刃用挟持体9と可動刃用挟持体9Aの相互に対向する面のうち、固定刃2若しくは可動刃3との当接面側とは反対側となる位置に、前記溝部8,8Aの溝巾より広く、且つ嵩高となる突起を備えた噛合部10,10Aを形成してなる。
噛合部10,10Aにおける前記突起は、その基端側の幅寸法w2よりも上端側の幅寸法w1を小さくし、基端側の前後長さ寸法k2よりも上端側の前後長さ寸法k1が小さくなるように、その側面に傾斜面100,100Aを形成している。
また、固定刃用挟持体9にはざぐり穴形状の取付穴27、可動刃用挟持体9Aには同様の形状の取付穴27Aを夫々設けており、固定刃2若しくは可動刃3への取り付けに際してネジ24,24Aが貫通可能な構成としてある。
次に、上記実施例に係る被切断物挟持部材を備えた高枝鋏について説明する。
図5に示す如く、本実施例に係る高枝鋏は、高所の枝の剪定や果実の摘み取りの使用に適する筒状の長尺柄1を備えたものであり、その先端には固定刃2及び可動刃3からなる鋏部4を備え、後端には把持部として機能する操作レバー16を備える。前記固定刃2の後端は、長尺柄1の先端側に固着されている。可動刃3は、固定刃2の固定刃用膨出部22において、支軸7に枢着されている。
前記長尺柄1は、パイプ材よりなる筒状で中間部を省略したが、約180cm程度の長さを有している。当該長尺柄1は上下に伸縮可能な構成を有する。
前記操作レバー16は固定側把持部14及び可動側把持部15を支軸20である枢着部で一体としたものである。
また、前記支軸20を軸としてねじりばね25を内蔵してあり、該ねじりばね25の一端は固定側把持部14内に、他端は可動側把持部15内として、操作レバー16が開き勝手に作用せしめるように配置されている。
可動側把持部15は、可動刃3と連動する連結杆12を接続するための連結部13を備える。可動側把持部15は、前記ねじりばね25に抗して引き寄せうるように付勢され、操作レバー16の開閉により前記鋏部4を作動し得るようになっている。
可動刃3の後端部に取付穴を形成してなる連結部13に、連結杆12の先端を連結し、当該連結杆12の後端を操作レバー16の可動側把持部15の連結部19と連結している。
本実施例に係る高枝鋏の鋏部4における固定刃2には固定刃用挟持体9を取り付けるためのネジ24と螺合可能なネジ穴28が設けられている。また可動刃3には可動刃用挟持体9Aを取り付けるためのネジ24Aと螺合可能なネジ穴28Aが設けられている。
当該固定刃2の外側側面に前記固定刃用挟持体9を当接し、ネジ24を当該固定刃用挟持体9の取付穴27を介して当該固定刃2に螺合することで固定刃2に固定刃用挟持体9を装着した構造とする。同様に、可動刃3の内側側面に前記可動刃用挟持体9Aを当接し、ネジ24Aを当該可動刃用挟持体9Aの取付穴27Aを介して当該可動刃3に螺合することで可動刃3に可動刃用挟持体9Aを装着した構造とする。
前記可動刃用挟持体9Aは、可動刃3の背側輪郭線に沿って装着してあり、この結果可動刃3の刃体は当該可動刃用挟持体9Aよりも突出した構成となる。
また、固定刃用挟持体における凹凸部の上端の高さは、固定刃2の上端の高さと略一致し、固定刃用挟持体における噛合部10は、前記固定刃2の上端の高さよりも上方へ突出したものとしている。より具体的には、噛合部10のうち突起の形成されていない平面部分の高さが固定刃2の上端の高さ及び凹凸部の上端の高さに一致し、当該高さをベースとして突起が上方へ突出した構成としている。
そして、本実施例1に係る高枝鋏を用いて枝等の被切断物11を切断する際には、固定刃2及び可動刃3の間に当該被切断物11を差し込んだ状態とし、操作レバー16を握り可動側把持部15を後退させることにより、可動刃3が切断動作を開始する。
固定刃2及び可動刃3の間に配置された被切断物11は、可動刃3に押されながら固定刃2、固定刃用挟持体9の凹凸部、及び噛合部10の突起と当接する。噛合部10の突起が段差を形成しているため、被切断物11はこの状態において水平とならず、噛合部10側が僅かに上方となるように傾斜して配置される。
更に切断操作を継続すると、可動刃3は被切断物11に食い込んで、被切断物11の切断が開始される。一定程度可動刃3が被切断物11に食い込んだ状態において、可動刃側の噛合部10Aの突起が被切断物11に当接し、被切断物11が固定刃用挟持体9及び可動刃用挟持体9Aによって挟持される。
固定刃用挟持体9の噛合部10及び可動刃用挟持体9Aの噛合部10Aは、相互に噛合する位置に突起を形成してあるため、被切断物11の挟持は、例えば固定刃用挟持体9の二箇所の突起と可動刃用挟持体9Aの一箇所の突起(或いは、固定刃用挟持体9の一箇所の突起と可動刃用挟持体9Aの二箇所の突起)とが当該鋏部4の前後方向において異なる位置で押圧することになるため、被切断物11の回転方向の動きを減殺するとともに、突出した突起による段差の形成によって幅方向(横方向)への被切断物11のずれを大幅に低減することができ、非常に強固に被切断物11を挟持できる。
更に切断操作を進めることにより、被切断物11は固定刃用挟持体9の凹凸部及び可動刃用挟持体9Aの凹凸部とも密着した状態となり、前後方向のずれについても大幅に低減することができる。そしてこの状態において被切断物11が切断されるため、果実等の摘み取りの切断時において、更に強固に被切断物11を挟持した状態を保持できる。このため、強く枝を引っ張っても被切断物11は溝部8,8A方向(横方向)から抜け落ちなくなり、被切断物11の落下の恐れがなくなり、安全に高所の枝の剪定や果実の摘み取りをすることができる。
また、本実施例1においては、固定刃用挟持体9の噛合部10及び可動刃用挟持体9Aの噛合部10Aは、その突起の形状を、基端側から先端側に向けて幅若しくは前後長さが縮小した構成としてあるため、突起先端における押圧力を高め、より強固な挟持に資することができるものとしている。
次に本発明の実施例2に係る被切断物挟持部材について説明する。
本実施例2に係る被切断物挟持部材は、図12及び図13に示す金属(鉄)製の固定刃用挟持体9と図14及び図15に示す可動刃用挟持体9Aとからなる。
本実施例2において、固定刃用挟持体9及び可動刃用挟持体9Aは夫々プレス加工により構成されるものである。
本実施例2に係る被切断物挟持部材においても、固定刃用挟持体9は枝切り鋏の鋏部を構成する固定刃の一側面に固着し、可動刃用挟持体9Aは可動刃の一側面に取付けるものである。
本実施例2に係る固定刃用挟持体9及び可動刃用挟持体9Aは、夫々側板90,90Aの両端から長手方向に亘って略垂直な上板91,91A及び底板92,92Aを立設して断面コの字状に配置した構成を有する。前記底板92,92Aの先端には、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部を備えたものとしている。また、前記上板91,91Aの先端には、前後方向に複数の突起を列設してなる噛合部を設けている。当該突起は、基端側から先端側に向けて前後長さが減少した構成としている。
本実施例2においても、固定刃用挟持体9及び可動刃用挟持体9Aにおける各凹凸部の上端位置の高さが、夫々の噛合部における突起の基端位置の高さに略一致する構成としている。このため、凹凸部よりも突起の方が相対的に高くなる段差が形成される。
また、本実施例2においては、前記上板91,91A、底板92,92A及び側板90,90Aによって断面コの字型としたことによって、前記上板91,91A及び底板92,92Aの間には前後方向に幅広の溝が形成される。
以上の本実施例2に係る被切断物挟持部材を高枝鋏の固定刃及び可動刃に固着し、枝などの被切断物11を切断する。切断動作は基本的に実施例1と共通する。
但し、本実施例2に係る被切断物挟持部材を備えた高枝鋏は、上記の通り、被切断物挟持部材の上板91,91A、底板92,92A及び側板90,90Aによって断面コの字型として前記上板91,91A及び底板92,92Aの間には前後方向に幅広の溝が形成された構成としている。
このため、実施例1に係る被切断物挟持部材を備えた高枝鋏と比較して、上板91,91A及び底板92,92Aの間に前後方向に延設される幅広の溝を有し、より細幅の凹凸部で、枝等の被切断物を挟持することから、実施例1と比べ同じ力で操作レバー16を握った場合よりも被切断物への食い込みを容易とすることができる利点を有する。
尚、本発明は上記実施例1、2に限定されるものではない。例えば、固定刃用挟持体9と可動刃用挟持体9Aの構成材料は、実施例1に示した合成樹脂製や実施例2に示した鉄に限らず、ステンレス、アルミニウム等の他の金属や、セラミックスなどの硬質材料等を使用できる。また金属加工はプレス加工に限らず、切削加工等とすることもできる。
また、本発明においては、固定刃用挟持体9と可動刃用挟持体9Aとが噛合できる限りにおいて、噛合部10,10Aを構成する突起間の距離は、等間隔とすることもできるし、不等間隔とすることもできる。また当該突起の数は制限するものではない。
また、高枝鋏の長尺柄1、操作部等の構成については、上記実施例に限定するものではなく、例えば長尺柄1の伸縮機能は必須ではなく、連結杆12は、公知の種々の構造のものを使用できる。
また、本発明における被切断物挟持部材は、固定刃及び可動刃の側面に対して固着する構成に限られず、例えば、図17に他の実施例として示すように、固定刃の下端、可動刃の上端の夫々をL字状に屈曲して枠片29,30を形成し、当該枠片29,30に対して被切断物挟持部材(固定刃用挟持体9,可動刃用挟持体9A)を設けることもできる。
また本発明に係る被切断物挟持部材は、高枝鋏にのみ用いる物に限られず、枝切り鋏全般について適用できるものである。本発明における枝切り鋏は、高枝鋏、剪定鋏等を含み、手動の枝切り鋏に限らず、被切断物挟持部材の取付が可能な限りにおいて、電動の枝切り鋏にも適用される。
1 長尺柄
2 固定刃
3 可動刃
4 鋏部
7 支軸
8 溝部
8A 溝部
9 固定刃用挟持体
9A 可動刃用挟持体
10 噛合部
10A 噛合部
100 斜面
100A 斜面
11 被切断物
12 連結杆
13 連結部
14 固定側把持部
15 可動側把持部
16 操作レバー
19 連結部
20 支軸
22 膨出部
24 ネジ
24A ネジ
25 ねじりばね
27 取付穴
27A 取付穴
28 ネジ穴
28A ネジ穴
29 枠片
30 枠片
90 側板
90A 側板
91 上板
91A 上板
92 底板
92A 底板
k1 前後長さ寸法
k2 前後長さ寸法
w1 幅寸法
w2 幅寸法

Claims (3)

  1. 枝切り鋏の鋏部を構成する固定刃及び可動刃の各一側面に取付けられ、一対の固定刃用挟持体と可動刃用挟持体からなり、前記固定刃用挟持体及び可動刃用挟持体には、幅方向に延設される溝部を前後方向に連続して形成した凹凸部を備え、固定刃用挟持体と可動刃用挟持体の各凹凸部が噛合する被切断物挟持部材において、
    前記各凹凸部のうち、前記固定刃若しくは可動刃との当接面側とは反対側となる端部に、前後方向に複数の突起を列設してなる噛合部を設け、前記凹凸部に対して噛合部が段差を形成したことを特徴とする被切断物挟持部材。
  2. 噛合部を形成する突起は、基端側から先端側に向けて幅若しくは前後長さが減少した構成を備えたことを特徴とする請求項1記載の高枝用挟持部材。
  3. 請求項1又は2記載の被切断物挟持部材を備えたことを特徴とする枝切り鋏。
JP2014169781A 2014-08-22 2014-08-22 被切断物挟持部材及びこれを備えた枝切り鋏 Active JP6420992B2 (ja)

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