以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については、同一の符号を付して同じ説明を繰り返さない。
<<1.写真撮影遊戯機の構成>>
<1.1.全体構成>
図1は、本実施形態に係る写真撮影遊戯機1の外観を表す模式図である。写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2と、事前接客部3と、編集ブース4と、事後接客部5とを備えている。
<1.2.撮影ブースの構成>
撮影ブース2は、図1に示すように、正面筐体20A及び背面筐体20Bによって区画された空間である。撮影ブース2内では、被写体である利用者の写真撮影が行われる。なお、説明の便宜上、正面筐体20A側を前、背面筐体20B側を後ろといい、正面筐体20Aに向かって右を単に右、正面筐体20Aに向かって左を単に左という。図1に示すように、正面筐体20Aと背面筐体20Bとは前後方向に間を空けて配置されており、利用者は、正面筐体20Aと背面筐体20Bとの間を通って撮影ブース2に出入りする。
図2は、正面筐体20Aの外観を表す模式図である。図2に示すように、正面筐体20Aの内側には、撮影ユニット20が設けられている。撮影ユニット20は、カメラ21と、正面ディスプレイ22と、複数の照明装置23と、後述するスピーカ450(図5参照)とを備えている。
カメラ21は、撮影ブース2内の利用者を撮影し、所定のタイミングで静止画像として記録する。
正面ディスプレイ22は、カメラ21によって撮影された利用者の映像を左右反転させ、リアルタイムにライブ表示する。また、正面ディスプレイ22上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が正面ディスプレイ22にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。
照明装置23は、ストロボ光源又は蛍光灯光源を有している。ストロボ光源は、カメラ21が利用者のライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内の利用者に光を照射する。
図3A及び図3Bは、背面筐体20Bの外観を表す模式図である。図3Bは、図3Aに示す背面筐体20Bの上面部分を取り外した状態を示している。図3A及び図3Bに示すように、背面筐体20Bは、その上面部分に昇降装置25を備える。図3Bに示すように、昇降装置25は、クロマキー合成処理用のカーテン(背景部)24を支持している。昇降装置25は、例えば電動モータ(図示略)等によってカーテン24を昇降させる。つまり、図3Bは、カーテン24が降りている状態を示している。
カーテン24の色は、例えば黄緑色等、クロマキー合成処理に適した色とされる。背面筐体20Bの床面上には、カーテン24と同色のクロマキー合成処理用の床部材(図示略)が設けられている。図3Aは、カーテン24が降りていない状態を示している。背面筐体20Bの面26、すなわち、図3Bにおいてカーテン24の後方の面の色は、クロマキー合成処理用のカーテン24及び床部材と異なる色であり、例えば白色等の無彩色である。
<1.3.事前接客部の構成>
事前接客部3は、図1及び図2に示すように、撮影ブース2の外に設けられており、受付装置30を備える。図1及び図2の例では、受付装置30は、正面筐体20Aの左側の側面に配置されている。ただし、受付装置30は、正面筐体20Aの右側の側面に設けられていてもよいし、正面筐体20Aの左右両方の側面に設けられていてもよい。
受付装置30は、受付用ディスプレイ31と、コイン投入口32と、スピーカ33とを備えている。
受付用ディスプレイ31は、利用者がプレイに関する各種設定を入力するための画面等を表示する。受付用ディスプレイ31上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が受付用ディスプレイ31にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。コイン投入口32には、利用者によってコインが投入される。スピーカ33は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<1.4.編集ブースの構成>
編集ブース4は、図1及び図4に示すように、正面筐体20Aの前方に設けられており、編集ユニット40を備えている。編集ユニット40は、2つの画像編集装置41を備えている。
2つの画像編集装置41は、左右対称となるよう背中合わせに配置されている。図4では、2つの画像編集装置41のうち、左側に配置された画像編集装置41のみが示されている。各画像編集装置41は、編集用ディスプレイ411と、2本のタッチペン412と、後述するスピーカ413及び非接触通信装置97(図5参照)とを備えている。
編集用ディスプレイ411には、利用者に画像編集を行わせるために、撮影ブース2での撮影によって生成された写真画像が表示される。編集用ディスプレイ411上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、写真画像に対する利用者による編集操作が受け付けられる。
2本のタッチペン412は、編集用ディスプレイ411の両側に配置されている。利用者による編集操作は、利用者が各タッチペン412で編集用ディスプレイ411にタッチすることによって受け付けられる。ただし、利用者による編集操作は、利用者が編集用ディスプレイ411に指で直接タッチすることによって受け付けられてもよい。
スピーカ413は、操作案内やBGM等の音声を出力する。非接触通信装置97は、画像の取得に必要な情報等を利用者の端末装置に送信する際に用いられる。
<1.5.事後接客部の構成>
事後接客部5は、図4に示すように、編集ユニット40の前方に設けられており、受付装置50を備えている。
受付装置50は、受付用ディスプレイ51と、写真シール排出口52と、スピーカ53とを備えている。
受付用ディスプレイ51は、画像取得用のURLが記載された通知メールを受け取るためのメールアドレスを入力する画面等を表示する。受付用ディスプレイ51上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、指又はタッチペン(図示略)で受付用ディスプレイ51にタッチすることによって受け付けられる。写真シール排出口52は、受付装置50に設けられており、プリンタ650(図5参照)で印刷された写真シールが排出される。スピーカ53は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<1.6.写真撮影遊戯機の機能構成>
次に、写真撮影遊戯機1の機能構成について、図5を参照しつつ説明する。
<1.6.1.制御装置の構成>
図5に示すように、写真撮影遊戯機1は、制御装置100を備えている。制御装置100は、コンピュータ装置101と、制御基板102と、クロマキーキャプチャボード17と、を備えている。
コンピュータ装置101は、撮影ユニット20、受付装置30、編集ユニット40の各画像編集装置41、プリンタ650、及び受付装置50と接続されている。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、発光制御部110、蛍光灯14、コイン制御部112、サービスパネル113、及び昇降装置25と接続されている。
コンピュータ装置101は、Central Processing Unit(CPU)103と、ハードディスク(HDD)104と、メモリ105と、通信部106と、を備えている。
CPU103は、写真撮影遊戯機1において、事前接客処理、撮影処理、落書き処理、事後接客処理の各機能を実現させるための制御プログラムを実行する。
HDD104は、CPU103によって実行される制御プログラム、各処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、予め用意された複数の背景画像データや、落書き時に用いられるスタンプ画像等の編集画像データ等を記憶する。
メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103が制御プログラムを実行する際の一時的な作業領域である。通信部106は、ネットワークを介してサーバ(図示略)及び非接触通信装置97との通信を行う。
制御基板(デジタル入出力ボード(DIO))102は、コンピュータ装置101と接続され、コンピュータ装置101との間で信号の入出力を行う。また、制御基板102は、コイン制御部112、発光制御部110、蛍光灯14、サービスパネル113、及び昇降装置25とも接続されており、これらとの間で信号の入出力を行う。
<1.6.2.事前接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事前接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ31に表示し、事前接客処理において予め定められた音声をスピーカ33から出力させる。
<1.6.3.撮影処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、撮影処理において予め定められた情報を正面ディスプレイ22に表示し、撮影処理に関する所定の音声をスピーカ450から出力させ、発光制御部110によって照明装置23の発光タイミングや発光量を制御する。
クロマキーキャプチャボード17は、撮影ユニット20及びコンピュータ装置101と接続されている。クロマキーキャプチャボード17は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔(例えば30フレーム/秒)で写真画像データとして取り込む。クロマキーキャプチャボード17は、各写真画像データから被写体である利用者の領域を抽出し、コンピュータ装置101に転送する。
<1.6.4.落書き処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、落書き処理において予め定められた情報を編集用ディスプレイ411に表示し、落書き処理に関する所定の音声をスピーカ413から出力させる。
コンピュータ装置101は、プリンタ650と接続されている。CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、プリンタ650に印刷処理を行わせる。
<1.6.5.事後接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事後接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ51に表示し、事後接客処理に関する所定の音声をスピーカ53から出力させる。
<<2.写真撮影遊戯機の動作>>
次に、写真撮影遊戯機1の動作について説明する。以下で説明する各処理は、図5に示すCPU103が制御プログラムを実行することにより行う。
図6は、写真撮影遊戯機1の全体動作を示すフロー図である。写真撮影遊戯機1は、まず、プレイの開始を受け付けるための事前接客処理を行う(ステップS10)。次に、写真撮影遊戯機1は、事前接客処理で受け付けたプレイごとに撮影処理を行う(ステップS20)。その後、写真撮影遊戯機1は、撮影処理で取得した写真画像に対して落書き処理を行う(ステップS30)。最後に、写真撮影遊戯機1は、落書き処理後の写真画像について事後接客処理を行う(ステップS40)。以下、この例では、2人の利用者がプレイを行う場合について説明する。
<2.1.事前接客処理>
まず、事前接客処理(ステップS10)について説明する。図7は、事前接客処理のフロー図である。
CPU103は、プレイのデモンストレーション映像を表すデモ画面を受付用ディスプレイ31に表示する(ステップS111)。CPU103は、利用者が1プレイ分のコインを投入口32に投入するまで、デモ画面の表示を継続する(ステップS112でNoの場合)。
コイン投入口32に1コインが投入されると、コイン制御部112(図5参照)により、コインが投入されたことを示す情報が制御基板102を介してコンピュータ装置101に出力される。CPU103は、1プレイ分のコインの投入を示す情報を受け付けると(ステップS112でYesの場合)、プレイを開始してステップS113以下の処理を行う。
CPU103は、図8に示す撮影コース選択画面1130を受付用ディスプレイ31に表示し、利用者による撮影コースの選択操作を受け付ける(ステップS113)。
撮影コース選択画面1130は、各撮影コースに対応するイメージ画像1131A〜1131Cを含む。利用者は、イメージ画像1131A〜1131Cのいずれかにタッチすることにより、タッチしたイメージ画像1131A〜1131Cに対応する撮影コースを選択することができる。
イメージ画像1131Aは、「イベントコース」に対応している。「イベントコース」は、例えば、ハロウィン、クリスマス、又はバレンタイン等のシーズンイベントや、パーティー等のスペシャルイベントに応じた撮影を行う撮影コースである。
イメージ画像1131Bは、「フェイスコース」に対応している。「フェイスコース」は、利用者が、写真画像における被写体の色味の補正を指定することができるとともに、写真画像における被写体ごとに、被写体の顔の補正を指定することができる撮影コースである。「フェイスコース」では、写真画像に含まれる全ての被写体の画像に対して一律に、利用者によって指定された色味の補正を施し、写真画像に含まれる各被写体の画像に対し、当該被写体に対して指定された顔の補正を施した写真画像が生成される。
イメージ画像1131Cは、「コラージュコース」に対応している。「コラージュコース」は、デザイン性が高く、SNS等で利用可能なコラージュ画像を生成することができる撮影コースである。「コラージュコース」では、複数の写真画像を組み合わせて成るコラージュ画像と、複数の写真画像とが生成される。
CPU103は、季節等に応じ、イメージ画像1131A〜1131Cのサイズ及び/又は位置を変更することができる。例えば、シーズンイベントの期間中は、図8に示すように、イメージ画像1131Aを画面の左端に配置するとともに、イメージ画像1131Aのサイズを他のイメージ画像1131B,1131Cのサイズよりも大きくしてもよい。このようにすることにより、イメージ画像1131B,1131Cよりもイメージ画像1131Aが目立つため、「イベントコース」を利用者に選択させやすくすることができる。一方、シーズンイベントの期間以外は、イメージ画像1131Aを画面の右端に配置し、イメージ画像1131A〜1131Cを同サイズとすることができる。以下、ステップS113において、「フェイスコース」が選択されたものとして説明する。
図7に戻り、次に、CPU103は、選択された撮影コースに応じた各種設定情報の入力を受け付ける(ステップS114)。この例では、「フェイスコース」が選択されているため、CPU103は、「フェイスコース」に対応する設定情報の入力を受け付ける。
具体的には、CPU103は、名前入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示し、利用者による名前の入力を受け付ける。続いて、CPU103は、撮影回数選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示し、利用者の全身の撮影(以下、全身撮影)の回数、及び利用者の上半身のみの撮影(以下、アップ撮影)の回数の選択を受け付ける。「フェイスコース」では、撮影回数選択画面において、例えば、「アップ撮影6回」及び「アップ撮影4回及び全身撮影2回」のいずれかの撮影種別を利用者に選択させる。
以下、「アップ撮影4回及び全身撮影2回」の撮影をアップ全身撮影と称し、アップ撮影及びアップ全身撮影を通常撮影と称する。また、アップ撮影により得られた写真画像をアップ画像、全身撮影により得られた写真画像を全身画像と称する。
その後、CPU103は、背景画像選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示し、撮影回数毎の背景画像の選択を受け付ける。
設定情報の入力を受け付けた後、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS115)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS115でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS116)。撮影ブース2が空いている場合(ステップS115でYesの場合)、CPU103は、撮影ブース2への移動を誘導する誘導画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS117)。
そして、CPU103は、利用者によって入力された名前を示す名前データ、撮影コースを示す撮影コースデータ、及び撮影回数ごとの背景画像を示す背景画像データをメモリ105に記憶する(ステップS118)。
<2.2.撮影処理>
次に、撮影処理(ステップS20)について説明する。図9は、撮影処理の動作フロー図である。
CPU103は、撮影ブース2内の正面ディスプレイ22に、撮影開始を案内する撮影開始画面(図示略)を表示する(ステップS211)。撮影開始画面には、撮影開始ボタンが表示されており、利用者がこの撮影開始ボタンにタッチすることにより以降の処理が開始される。
利用者が撮影開始ボタンにタッチすると、CPU103は、ステップ113で選択された撮影コースに応じた撮影を開始して写真画像を生成する(ステップS212)。以下、「フェイスコース」選択時における撮影処理について具体的に説明する。
図10は、「フェイスコース」選択時の撮影処理の動作フロー図である。CPU103は、まず、テスト撮影の開始を案内するテスト撮影案内画面を正面ディスプレイ22に表示する(ステップS2121)。図11は、テスト撮影案内画面を例示した模式図である。テスト撮影案内画面200には、2つの枠201A、201Bと、「この枠の中に入って前を向いてね」のガイダンス203が表示される。撮影ブース2内をカメラ21で撮影したライブ映像のうち、テスト撮影案内画面200における枠201A,201Bに対応する映像部分が領域202A,202Bに表示される。各利用者が枠201A,201B内に顔が収まるように撮影位置を調整することにより、領域202A,202Bには各利用者(被写体)のライブ映像が表示される。
CPU103は、所定時間の経過後、カメラ21により1回撮影を行う(ステップS2122)。なお、このテスト撮影によって得られる写真画像(以下、テスト画像)は、後述するサンプル画像の生成及び写真画像に写る利用者の識別に用いられ、利用者には提供されない。
図10に戻り、テスト撮影の後、CPU103は、テスト画像において、テスト撮影案内画面200の領域202A,202Bの各々に相当する領域(以下、識別領域)を特定する。そして、各識別領域に含まれる被写体の画像に対し、被写体の色味の補正と、顔の補正の各補正パターンの組み合わせに応じた画像処理を施したサンプル画像を生成する。また、CPU103は、テスト画像における各識別領域の座標範囲と、当該識別領域に含まれる被写体を識別する情報(以下、被写体ID)とを対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS2123)。なお、この例において、領域202Aに相当する識別領域に対する被写体IDを0、領域202Bに相当する識別領域に対する被写体IDを1とする。
ここで、被写体の色味の補正と、顔の補正について説明する。本実施形態において、被写体の色味の補正は、例えば、被写体の肌の色味、及び目元の色味など、被写体の身体の一部の色味を補正対象とする。
目元の色味の補正は、被写体のまつ毛や眉毛等の目元の化粧を補正する画像処理である。本実施形態では、目元がくっきりした印象の化粧を施す「くっきり補正」と、目元がやわらかい印象の化粧を施す「ふんわり補正」の2種類の目元の色味の補正パターンがある。目元の色味の補正は、画像認識処理により特定した被写体のまつ毛と眉毛の画像領域における色相、彩度、コントラスト、シャープネス等の画像処理用パラメータの値を、くっきり補正とふんわり補正のそれぞれに定められた値に調整する。
肌の色味の補正は、被写体の顔及び身体の肌の色、明るさを補正する画像処理であり、本実施形態では、例えば、肌の色の明るさを「明るさ1〜5」の5段階に補正する5種類の補正パターンがある。肌の色味の補正は、画像認識処理により特定した被写体の肌色の画像領域における色相、彩度、コントラスト等の画像処理用パラメータの値を、明るさ1〜明るさ5の補正パターンのそれぞれに応じた値に調整する。
また、顔の補正は、例えば、被写体の目のサイズ、黒目(瞳)のサイズ、及び顔の輪郭形状など、顔の一部のサイズ及び形状を補正対象とする。
目のサイズの補正は、被写体の目の外形のサイズを補正する画像処理であり、本実施形態では、「ナチュラル補正」、「おすすめ補正」、「ボリューム補正」の3種類の補正パターンがある。目のサイズの補正は、画像認識処理により特定した被写体の目の画像領域の大きさを、ナチュラル補正、おすすめ補正、及びボリューム補正のそれぞれに応じた割合で拡大する。例えば、「ナチュラル補正」は、被写体の目のサイズと略同等の目のサイズに補正する。「おすすめ補正」は、「ナチュラル補正」の目のサイズをm倍(m>1.0)に拡大した目のサイズに補正する。「ボリューム補正」は、「ナチュラル補正」の目のサイズをn倍(n>m)に拡大した目のサイズに補正する。
黒目のサイズの補正は、被写体の白目部分と黒目部分のバランスを補正する画像処理であり、本実施形態では、「小さめ補正」、「おすすめ補正」、「大きめ補正」の3種類の補正パターンがある。黒目のサイズの補正は、画像認識処理により特定した被写体の目の画像領域において、白目領域に対する黒目領域の割合を、小さめ補正、おすすめ補正、及び大きめ補正のそれぞれに応じた割合に補正する。例えば、「小さめ補正」は、黒目領域の割合が、黒目を挟む左右の各白目領域に対してx(x>1.0)倍となるように黒目領域を補正する。「おすすめ補正」は、黒目領域の割合が、黒目を挟む左右の各白目領域に対してy(y>x)倍となるように黒目領域を補正する。「大きめ補正」は、黒目領域の割合が、黒目を挟む左右の各白目領域に対してz(z>y>x)倍となるように黒目領域を補正する。
顔の輪郭の補正は、被写体の顔の輪郭の形状を補正する画像処理であり、本実施形態では、「ナチュラル補正」、「リフトアップ補正」、及び「スリムアップ補正」の3種類の補正パターンがある。例えば、「ナチュラル補正」は、被写体の顔の輪郭より小さい形状となるように補正する。「リフトアップ補正」は、被写体の顎のラインがすっきりした形状となるように被写体の輪郭を補正する。「スリムアップ形状補正」は、被写体の顔の幅を細くして顔全体がスリムな形状となるように輪郭を補正する。顔の輪郭の補正は、例えば、画像認識処理により、被写体の顔領域と、顔領域における目、鼻、口を特定し、顔領域における目、鼻、口の位置関係から顔領域における中心を特定する。そして、中心を通る顔領域の縦と横の長さ、縦横の長さの比率等、顔の輪郭を調整するための各種パラメータ値が、ナチュラル補正、リフトアップ補正、及びスリムアップ補正のそれぞれに応じた値となるように顔領域の輪郭を補正する。
この例では、「目元の色味」、「目のサイズ」、「黒目のサイズ」、「顔の輪郭」の各補正パターンの全ての組み合わせに応じた画像処理を、テスト画像における各識別領域に含まれる被写体の画像に対して行い、被写体IDごとのサンプル画像を生成する。本実施形態において、「目元の色味」、「目のサイズ」、「黒目のサイズ」、「顔の輪郭」の各補正パターンの組み合わせは、2×3×3×3=54通りある。よって、ステップS2123の処理により、テスト画像における各識別領域に含まれる被写体の画像に対し、それぞれ54通りの補正パターンの画像処理がなされ、計108枚(2×54通り)のサンプル画像が生成される。各サンプル画像は、対応する被写体ID及びその補正パターンと対応づけてメモリ105に記憶される。以下、各被写体IDに対応するサンプル画像を被写体別サンプル画像と称する。
CPU103は、続いて、通常撮影を開始する旨の案内画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示する(ステップS2124)。
次に、CPU103は、ステップS114で選択された撮影種別に応じた画角となるようにカメラ21のズーム設定を行う。この例では、「フェイスコース」において、撮影種別として「アップ全身撮影」が選択されているものとする。この場合、まず、アップ画像に対応した画角となるようにカメラ21のズーム設定が行われる。CPU103は、カメラ21により、撮影ブース2内の2人の利用者(被写体)の撮影を開始し、所定のフレームレートでそのライブ映像の画像データを写真画像データとして取り込む。
撮影に際し、CPU103は、カメラ21から取り込んだ各写真画像のうち被写体の背後に写る背面パネルの部分を透明にするクロマキー処理をクロマキーキャプチャボード17に行わせる。CPU103は、写真シールの仕上がりを利用者にイメージさせるため、クロマキー処理された各写真画像と、ステップS114で選択された背景画像とを重ね合わせ、正面ディスプレイ22に表示する。CPU103は、撮影ごとに、その撮影回数に応じた背景画像データをメモリ105から読み出し、写真画像と背景画像とを重ね合せて正面ディスプレイ22に表示する。
CPU103は、カメラ21を制御してアップ撮影を4回行い、その後、全身画像に対応した画角となるようにカメラ21のズーム設定を変更し、全身撮影を2回行う(ステップS2125)。
CPU103は、アップ撮影によって得られた4枚のアップ画像と、全身撮影によって得られた2枚の全身画像の各々に対し、所定の画像サイズとなるようにトリミングして写真画像(以下、通常写真画像)を生成し、その通常写真画像を撮影した撮影回数と対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS2126)。具体的には、アップ画像は、例えば、画像の縦横比が1.2:1となる所定の画像サイズにトリミングされる。全身画像は、アップ画像よりも縦に長い、例えば、縦横比が5:3となる所定の画像サイズにトリミングされる。これにより、アップ画像を基とする4枚の通常写真画像(以下、アップ写真画像)、全身画像を基とする2枚の通常写真画像(以下、全身写真画像)が生成される。
なお、ステップS113で「コラージュコース」又は「イベントコース」が選択された場合には、テスト撮影を行わず、ステップS114で選択された撮影種別に応じた撮影がなされ、6枚の通常写真画像が生成される。
図9に戻り、説明を続ける。ステップS212の後、CPU103は、編集ブース4が空いているか否かを判断する(ステップS213)。編集ブース4が空いていない場合(ステップS213でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS214)。編集ブース4が空いている場合(ステップS213でYesの場合)、CPU103は、編集ブース4への移動を誘導する誘導画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS215)。
<2.3.落書き処理>
次に、落書き処理(ステップS30)について説明する。図12は、落書き処理のフロー図である。
CPU103は、撮影ブース2から編集ブース4への利用者の移動を待つ待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411(図4参照)に表示させる(ステップS311)。
続いて、CPU103は、補正パターン選択処理を行う(ステップS312)。図13は、補正パターン選択処理の動作フローを示す図である。
CPU103は、ステップS113で選択された撮影コースが「フェイスコース」の場合には(ステップS3121でYesの場合)、まず、目元の色味の補正を選択するための図14に示す目の写り選択画面310を編集用ディスプレイ411に表示し、目元の色味の補正パターンの選択を受け付ける(ステップS3122)。
図14において、目の写り選択画面310は、メモリ105に記憶された被写体IDごとの被写体別サンプル画像を表示するプレビュー領域311A,311Bと、目元の色味の補正パターンを選択するための目元選択アイコン312a,312bと、「次にすすむOK」の文字が表示されたOKボタン313とを有する。
この例では、プレビュー領域311Aは、被写体ID「0」に対応する被写体別サンプル画像が表示され、個別プレビュー領域311Bは、被写体ID「1」に対応する被写体別サンプル画像が表示される。すなわち、プレビュー領域311Aには、テスト撮影案内画面200の領域202A内(図11参照)で撮影された利用者の画像が表示される。プレビュー領域311Bには、領域202B内(図11参照)で撮影された利用者の画像が表示される。
目元選択アイコン312aは、「くっきり補正」の補正パターンが対応づけられている。目元選択アイコン312aには、目元にくっきりした印象の化粧が施されたモデルの目元の画像と、「くっきり」の文字とが表示される。また、目元選択アイコン312bは、「ふんわり補正」の補正パターンが対応づけられている。目元選択アイコン312bには、目元にやわらかい印象の化粧が施されたモデルの目元の画像と、「ふんわり」の文字とが表示される。この例では、目元選択アイコン312aがデフォルトで選択されており、「くっきり補正」の補正パターンが対応づけられた各被写体IDの被写体別サンプル画像がメモリ105から読み出され、プレビュー領域311A,311Bに表示される。つまり、プレビュー領域311A,311Bには、テスト画像における各被写体の目元に「くっきり補正」の補正が各々施されたサンプル画像が表示される。
2人の利用者は、目元選択アイコン312a,312bのうち、2人の利用者に共通の目元の色味の補正パターンを選択する。CPU103は、目元選択アイコン312a,312bのいずれかがタッチされるごとに、タッチされた目元選択アイコンに対応する補正パターンが対応づけられた各被写体IDの被写体別サンプル画像をメモリ105から読み出し、その被写体別サンプル画像をプレビュー領域311A,311Bに表示する。これにより、各利用者は、表示される被写体別サンプル画像によって、目元の色味の補正イメージを確認することができる。
CPU103は、利用者によってOKボタン313がタッチされると、目の写り選択画面310を終了し、選択された目元の色味の補正パターンをメモリ105に記憶する。
図13に戻り、CPU103は、目元の色味の補正パターンの選択後、利用者個別の顔の補正を選択するための図15に示す個別補正選択画面320を編集ディスプレイ411に表示し、利用者ごとに、顔の補正(目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭)の補正パターンの選択を受け付ける(ステップS3123)。
図15において、個別補正選択画面320は、サンプル画像における個々の被写体の画像を表示する個別プレビュー領域321A,321Bと、目のサイズの補正パターンを選択するための目選択領域322A,322Bと、黒目のサイズの補正パターンを選択するための黒目選択領域323A,323Bと、顔の輪郭の補正パターンを選択するための輪郭選択領域324A,324Bを有する。
個別プレビュー領域321A,321Bの各々には、各被写体IDに対応する被写体別サンプル画像が表示される。この例では、個別プレビュー領域321Aは、被写体ID「0」に対応する被写体別サンプル画像が表示され、個別プレビュー領域321Bは、被写体ID「1」に対応する被写体別サンプル画像が表示される。
目選択領域322A、黒目選択領域323A、輪郭選択領域324Aは、個別プレビュー領域321A(被写体ID=0)に対する選択に用いられ、目選択領域322B、黒目選択領域323B、輪郭選択領域324Bは、個別プレビュー領域321B(被写体ID=1)に対する選択に用いられる。
目選択領域322A,322Bの各々は、「ナチュラル」、「おすすめ」、「ボリューム」の文字が示されたアイコン3221〜3223と、線分で表されたバー画像3224とを含む。利用者は、アイコン3221〜3223をタッチ操作することにより、目のサイズの補正パターンを選択する。
アイコン3221〜3223の各々は、「ナチュラル補正」、「おすすめ補正」、「ボリューム補正」の目のサイズの補正パターンがそれぞれ対応づけられており、アイコンがタッチされることにより、そのアイコンの補正パターンが選択された状態となる。
バー画像3224は、線分の左端、中央、右端の各位置に配置された円形画像3224a〜3224cを含む。円形画像3224a〜3224cは、アイコン3221〜3223と各々対応しており、各補正による目のサイズの違いを利用者が認識できるように、円形の大きさを変えて表示されている。この例では、「ナチュラル補正」、「おすすめ補正」、「ボリューム補正」の順に目のサイズは大きくなるため、円形画像3224a〜3224cの円の大きさもこの順に大きくなっている。また、円形画像3224a〜3224cは、対応するアイコンがタッチされていない状態では黒色で表示され、対応するアイコンがタッチされた状態では白色で表示される。図15の例では、アイコン3222が選択されている状態のため、円形画像3224bは白色で表示され、円形画像3224a,3224cは黒色で表示されている。バー画像3224は、選択中の目のサイズを利用者に視覚的に示すものであり、補正パターンの選択に使用されない。
黒目選択領域323A,323Bの各々は、「小さめ」、「おすすめ」、「大きめ」の文字が示されたアイコン3231〜3233と、線分で表されたバー画像3234とを含む。利用者は、アイコン3231〜3233をタッチ操作することにより、黒目のサイズの補正パターンを選択する。
アイコン3231〜3233の各々は、黒目のサイズの「小さめ補正」、「おすすめ補正」、「大きめ補正」の補正パターンがそれぞれ対応づけられており、アイコンがタッチされることにより、そのアイコンの補正パターンが選択された状態となる。
バー画像3234は、線分の左端、中央、右端の各位置に配置された円形画像3234a〜3234cを含む。円形画像3234a〜3234cは、アイコン3231〜3233と各々対応しており、上述したバー画像3224と同様、各補正による黒目のサイズの違いを利用者が認識できるように、円形の大きさを変えて表示されている。この例では、「小さめ補正」、「おすすめ補正」、「大きめ補正」の順に黒目のサイズは大きくなるため、円形画像3234a〜3234cの円の大きさもこの順に大きくなっている。また、円形画像3234a〜3234cは、上述した円形画像3224a〜3224cと同様、対応するアイコンがタッチされていない状態では黒色で表示され、対応するアイコンがタッチされた状態では白色で表示される。バー画像3234は、選択中の黒目のサイズを利用者に視覚的に示すものであり、補正パターンの選択に使用されない。
輪郭選択領域324A,324Bの各々は、「リフトアップ」、「ナチュラル」、「スリムアップ」の文字が示されたアイコン3241〜3243を含む。アイコン3241〜3243の各々は、「リフトアップ補正」、「ナチュラル補正」、「スリムアップ補正」の顔の輪郭の補正パターンがそれぞれ対応づけられている。
個別プレビュー領域321A,321Bは、初期状態において、メモリ105に記憶された各被写体IDの被写体別サンプル画像のうち、ステップS3122で選択された目元の色味の補正パターンと、目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭の各々のデフォルトの補正パターンとの組み合わせに応じた被写体別サンプル画像301A,301Bがそれぞれ表示される。
この例では、目のサイズ及び黒目のサイズは、「おすすめ」の文字が表されたアイコン3222、3232がデフォルトで選択され、顔の輪郭は「ナチュラル」の文字が表れたアイコン3242がデフォルトで選択されている。従って、目のサイズ及び黒目のサイズの「おすすめ補正」と、顔の輪郭の「ナチュラル補正」の各補正パターンと、ステップS3122で選択された目元の色味の補正パターンとが対応づけられた各被写体IDの被写体別サンプル画像がメモリ105から読み出される。そして、読み出された各被写体IDの被写体別サンプル画像301A,301Bが、個別プレビュー領域321A,321Bにそれぞれ表示される。
目選択領域322A,322B、黒目選択領域323A,323B、輪郭選択領域324A,324Bの各々において、各利用者が補正パターンを選択する都度、CPU103は、利用者(被写体ID)ごとに、選択中の補正パターンと、選択済の目元の色味の補正パターンとが対応づけられた被写体別サンプル画像をメモリ105から読み出す。そして、CPU103は、各被写体IDについて読み出した被写体別サンプル画像を、個別プレビュー領域321A,321Bに各々表示する。
例えば、ステップS3122において、目元の色味の補正パターンとして「くっきり補正」が選択され、個別プレビュー領域321A(被写体ID=0)に対応する、目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭の補正パターンとして、「おすすめ補正」、「大きめ補正」、「スリムアップ補正」が各々選択されているものとする。この場合、CPU103は、被写体ID「0」の被写体別サンプル画像のうち、これら全ての補正パターンが対応づけられた被写体別サンプル画像をメモリ105から読み出し、個別プレビュー領域321Aに表示する。利用者は、自分が選択した補正パターンによる補正後のイメージを確認することができるので、所望する顔のイメージに適した補正パターンを選択することができる。
CPU103は、各利用者によってOKボタン325A、325Bが各々タッチされると、個別補正選択画面320を終了し、利用者ごとに選択された目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭の各々の補正パターンを被写体IDと対応づけてメモリ105に記憶する。
図13に戻り、CPU103は、肌の色味の補正を選択するための図16に示す肌の明るさ選択画面330を表示し、肌の色味の補正パターンの選択を受け付ける(ステップS3124)。具体的には、CPU103は、まず、ステップS3122で選択された目元の色味の補正パターンと、ステップS3123で選択された被写体ごとの顔の補正(目及び黒目のサイズ、顔の輪郭)の補正パターンとに対応する各被写体IDの被写体別サンプル画像をメモリ105から読み出す。そして、この各被写体別サンプル画像に対し、それぞれ、「明るさ1〜5」の肌の色味の各補正パターンの補正を施し、補正した各被写体別サンプル画像を、対応する補正パターンと共にメモリ105に記憶する。そして、CPU103は、肌の明るさ選択画面330において肌の色味の補正パターンの選択を受け付ける。
図16において、肌の明るさ選択画面330は、プレビュー領域331A,331Bと、肌の色味の補正パターンを選択するためのアイコン332a〜332eと、「次にすすむOK」の文字が表示されたOKボタン333とを有する。この例では、プレビュー領域331Aは、被写体ID「0」に対応する被写体別サンプル画像が表示され、プレビュー領域331Bは、被写体ID「1」に対応する被写体別サンプル画像が表示される。
プレビュー領域331A,331Bは、利用者に共通の目元の色味の補正と、利用者ごとの目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭の補正と、肌の明るさ選択画面330で選択されている肌の色味の補正がなされた、各利用者の被写体別サンプル画像が表示される。具体的には、CPU103は、メモリ105に記憶された各被写体IDの「明るさ1〜5」の補正が反映された被写体別サンプル画像のうち、肌の明るさ選択画面330において選択されている肌の色味の補正パターンに対応する被写体別サンプル画像を読み出し、プレビュー領域331A,331Bに表示させる。
アイコン332a〜332eは、「明るさ1」〜「明るさ5」の文字が各々表され、「明るさ1」〜「明るさ5」の順に肌の色味が段階的に明るくなるように補正がなされたモデルの画像が各々表示される。この例では、デフォルトで、「明るさ3(おすすめ)」の文字が表されたアイコン332cが選択されている。従って、この場合、被写体IDごとに、「明るさ3」の補正パターンに対応する被写体別サンプル画像がメモリ105から読み出され、プレビュー領域331A,331Bに表示される。これにより、プレビュー領域331A,331Bの各々には、ステップS3122で選択された目元の色味と、利用者(被写体ID)ごとに選択された目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭の各補正が反映された被写体別サンプル画像が表示される。
利用者は、アイコン332a〜332eのいずれかをタッチし、肌の色味の補正パターンを選択する。CPU103は、肌の色味の補正パターンが選択される都度、利用者(被写体ID)ごとに、選択中の肌の色味の補正パターンに対応する被写体別サンプル画像をメモリ105から読み出す。そして、CPU103は、被写体IDごとに読み出した被写体別サンプル画像をプレビュー領域331A,331Bに表示する。これにより、各利用者は、表示される被写体別サンプル画像によって、自分が選択した目元の色味、目のサイズ、黒目のサイズ、輪郭の形状、肌の明るさの各補正パターンの補正を行った後の仕上がりをイメージすることができる。
CPU103は、OKボタン333がタッチされると、肌の明るさ選択画面330を終了し、選択された肌の色味の補正パターンをメモリ105に記憶する。
図13に戻り、ステップS3124の選択の後、CPU103は、メモリ105に記憶された6枚の各通常写真画像について、当該通常写真画像における各被写体を識別し、メモリ105に記憶された色味(目元及び肌)の補正パターンと、被写体ID別の顔の補正(目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭)の補正パターンに対応する画像処理を、当該通常写真画像における各被写体の画像部分に施す。そして、画像処理後の6枚の通常写真画像を、元の通常写真画像と対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS3125)。
CPU103は、各通常写真画像について、通常写真画像における各被写体の画像部分を特定し、各被写体を以下のようにして識別する。CPU103は、まず、テスト画像における各識別領域内の被写体の特徴点と、通常写真画像に含まれる一方の被写体の特徴点とを照合する。具体的には、CPU103は、例えば、テスト画像における各識別領域内の被写体の画像について、顔の輪郭、目、鼻、口等の顔の情報を抽出する。そして、顔の輪郭の形状、目、鼻、及び口の位置関係等を特徴点とし、その特徴点と、識別領域に応じた被写体IDとを対応づける。続いて、CPU103は、テスト画像と同様にして、通常写真画像における被写体の顔画像について特徴点を解析する。そして、通常写真画像における被写体の顔画像の特徴点と、テスト画像の各特徴点とを比較する。CPU103は、通常写真画像における被写体の顔画像の特徴点と一致する割合が所定割合以上のテスト画像の特徴点に対応する被写体IDを、その通常写真画像における被写体の画像部分に対応づける。そして、CPU103は、通常写真画像におけるもう一方の被写体の画像部分に、他方の被写体IDを対応づける。
次に、CPU103は、各被写体に共通の色味(目元の色味及び肌の色味)の補正パターンと、被写体IDごとの顔の補正パターン(目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭)をメモリ105から読み出す。そして、各通常写真画像について、当該通常写真画像に含まれる各被写体の画像部分に対し、各被写体に共通の色味(目元の色味及び肌の色味)の補正パターンと、対応する被写体IDの顔(目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭)の補正パターンの画像処理を施す。これにより、6枚の各通常写真画像における各被写体の画像部分に共通して、ステップS3122,3124で選択された目元の色味、肌の色味の補正がなされるとともに、個々の被写体の画像部分に、ステップS3123で選択された被写体ごとの目のサイズ、黒目のサイズ、及び顔の輪郭の各補正がなされた、6枚の通常写真画像(以下、第1補正済写真画像)が生成される。
続いて、CPU103は、ステップS3122で選択されなかった目元の色味の補正パターンと、被写体ごとに選択された目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭の各補正パターンと、各被写体に共通して選択された肌の色味の補正パターンの各画像処理を、各通常写真画像に含まれる各被写体の画像部分に対して施す(ステップS3126)。これにより、6枚の各通常写真画像における各被写体の画像部分に共通して、ステップS3122で選択されなかった目元の色味の補正と、ステップS3124で選択された肌の色味の補正とがなされるとともに、個々の被写体の画像部分に、ステップS3123で選択された被写体ごとの目のサイズ、黒目のサイズ、及び顔の輪郭の各補正がなされた、6枚の通常写真画像(以下、第2補正済写真画像)が生成される。
なお、ステップS3121でNoの場合、つまり、撮影コースが「コラージュコース」、又は「イベントコース」の場合には、CPU103は、6枚の各通常写真画像における各被写体に共通の目元の色味、肌の色味、及び目のサイズの各補正パターンを選択するための選択画面(図示略)を表示し、それぞれの補正パターンの選択を受け付ける(ステップS3127)。目元の色味、肌の色味、及び目のサイズの各補正パターンの選択を受け付けた後、CPU103は、ステップS3127で選択された各補正パターンに対応する画像処理を6枚の通常写真画像の各被写体の画像部分に対して共通して行い、6枚の第1補正済写真画像を生成する。CPU103は、各第1補正済写真画像と、その補正前の通常写真画像とを対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS3128)。
続いて、CPU103は、ステップS3127で選択された肌の色味と目のサイズの各補正パターンと、ステップS3127で選択されなかった目元の色味の補正パターンとに対応する画像処理を、6枚の通常写真画像の各被写体の画像部分に共通して施し、6枚の第2補正済写真画像を生成する。そして、各第2補正済写真画像と、補正前の通常写真画像とを対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS3129)。
つまり、一の通常写真画像を基に補正された第1補正済写真画像と第2補正済写真画像は、目元の色味の補正以外は、同じ補正パターンの補正が施されたものである。
図12に戻り、説明を続ける。CPU103は、ステップS312の補正パターンの選択処理の後、図17に示す編集画面400を編集用ディスプレイ411に表示させ、編集処理を開始する(ステップS313)。
図17において、編集画面400には、ステップS212において生成された6枚の通常写真画像(アップ写真画像と全身写真画像を含む)の各々に対応するサムネイル画像410が表示されるサムネイル表示領域410A,410Bを有する。各利用者は、サムネイル表示領域410A,410Bから、編集対象となる通常写真画像のサムネイル画像410を各々選択する。CPU103は、各利用者によって選択されたサムネイル画像410に対応する通常写真画像に対応づけられた、ステップS312で生成された第1補正済写真画像をメモリ105から読み出し、ステップS114で選択された背景画像を合成して編集領域420A,420Bに各々表示する。
編集画面400には、編集領域420A,420Bに表示された背景画像及び第1補正済写真画像に合成させるスタンプ画像やフレーム画像等の各種編集画像に対応するアイコン430からなるアイコン群430A,430Bが表示される。各アイコン430には対応する編集画像が表されている。例えば、表示領域420Aに表示された背景画像及び第1補正済写真画像に対し、利用者が、所望する編集画像430が表されたアイコン430をアイコン群430Aから選択すると、CPU103は、選択されたアイコン430に対応する編集画像を、編集領域420Aに表示された第1補正済写真画像と対応づけてメモリ105に記憶する。
図12に戻り、CPU103は、ステップS313の編集処理が終了した後、6枚の各第1補正済写真画像に対し、当該第1補正済写真画像に対応づけられた編集画像と、当該第1補正済写真画像に対応する通常写真画像に応じた背景画像とをメモリ105から読み出し、これらを合成して合成写真画像を生成する(ステップS314)。
CPU103は、続いて、シートレイアウト選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させ、利用者によるシートレイアウトの選択を受け付ける(ステップS315)。
CPU103は、利用者が選択したシートレイアウトに基づき、シール紙に印刷するためのシート画像を生成する(ステップS316)。具体的には、CPU103は、選択されたシートレイアウトにおける各領域に、ステップS314で生成された合成写真画像を配置して合成し、シート画像を生成する。
その後、CPU103は、事後接客部5が空いているか否かを判断する(ステップS317)。事後接客部5が空いていない場合(ステップS317でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS318)。
事後接客部5が空いている場合(ステップS317でYesの場合)、CPU103は、ステップS316で生成したシート画像をプリンタ650に送信し、印刷を開始する(ステップS319)。また、CPU103は、利用者を事後接客部5へ誘導する誘導画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS320)。
<2.4.事後接客処理>
次に、事後接客処理(ステップS40)について説明する。図18は、事後接客処理のフロー図である。
CPU103は、開始画面(図示略)を受付用ディスプレイ51に表示させる。編集ブース4から移動してきた利用者が開始画面を指でタッチすると、CPU103は、画像送信処理を開始する(ステップS411)。
画像送信処理が開始されると、CPU103は、図19に示す送信対象画像選択画面510を受付用ディスプレイ51に表示し、送信対象画像の選択を受け付ける。
送信対象画像選択画面510には、ステップS314で生成された6枚の合成写真画像511が表示される。ステップS113で「フェイスコース」が選択された場合、6枚の合成写真画像511における各被写体の画像部分は、ステップS3122〜3124で利用者が選択した補正パターンの補正が反映されている。また、ステップS113で「コラージュコース」が選択された場合には、ステップS3127で利用者が選択した補正パターンの補正が反映された6枚の合成写真画像511と、コラージュ画像512が送信対象画像選択画面510に表示される。
なお、図示を省略するが、送信対象画像選択画面510において、6枚の各合成写真画像511の下側に重なるように、ステップS3122で選択されなかった目元の色味の補正が反映された合成写真画像が表示されてもよいし、単に、もう1枚別の画像が重なっているように合成写真画像511を表示してもよい。要は、ステップS3122で選択されなかったもう一方の目元の色味の補正が反映された合成写真画像が提供可能であることを利用者に示す画像が表示されていればよい。
「フェイスコース」の場合、各利用者は、6枚の合成写真画像511のいずれかをタッチして選択した後、OKボタン513をタッチする。これにより、CPU103は送信対象画像の選択を受け付ける。
次に、CPU103は、利用者が選択した画像を取得するためのURLを記載した通知メールを利用者に送信するため、利用者にメールアドレスの入力を促す入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ51に表示する。利用者は、入力画面の案内に従い、メールアドレスを入力し決定する。
続いて、CPU103は、利用者が入力したメールアドレス及び各画像の情報をサーバ(図示略)に送信する。これを受けて、サーバは、入力されたメールアドレス宛てに、画像を取得するためのURLが記載された通知メールを送信する。利用者は、受信した通知メールに記載されたURLにアクセスすることにより、送信対象画像選択画面510で選択した画像を取得することができる。
送信対象画像選択画面510において利用者が合成写真画像511のいずれかを選択した場合、利用者は、選択した合成写真画像だけでなく、ステップS3126又はS3129で生成された第2補正済写真画像が合成された合成写真画像を取得することができる。
すなわち、例えば、ステップS113で「フェイスコース」が選択され、ステップS3122で「くっきり補正」の補正パターンが選択された場合、選択された合成写真画像511は、「くっきり補正」の補正が反映されている。この場合、CPU103は、「ふんわり補正」の補正が施された第2補正済写真画像のうち、利用者が選択した合成写真画像511の基となる通常写真画像に対応する第2補正済写真画像に、当該合成写真画像511と同じ背景画像と編集画像とを合成した合成写真画像を生成して利用者に提供する。
また、ステップS113で「フェイスコース」以外の撮影コースが選択された場合も同様に、6枚の合成写真画像511のいずれかが送信対象画像として選択された場合、選択された合成写真画像511に施された目元の色味の補正とは異なる補正が施された第2補正済写真画像を基に生成した合成写真画像が利用者に提供される。
なお、本実施形態では、補正パターン選択処理において、各第1補正済写真画像に反映された目元の色味の補正とは異なる補正がなされた第2補正済写真画像を6枚生成したが、送信対象画像の選択時に、選択された合成写真画像511の基となる通常写真画像に対して第2補正済写真画像を生成してもよい。そして、生成した第2補正済写真画像に、選択された合成写真画像511と同じ背景画像と編集画像とを合成した合成写真画像を利用者に提供してもよい。
ステップS319におけるシート画像の印刷処理が終了するまでの待ち時間に、ステップS411の画像送信処理が実行される。ステップS319の印刷処理が終了すると、CPU103は、シート画像が印刷されたシール紙(写真シール)を写真シール排出口52から排出する(ステップS412)。ここまでが、一組の利用者に対する一連のプレイである。
上述した実施形態では、「フェイスコース」が選択された場合、通常写真画像における各被写体に共通して、利用者が選択した目元の色味と肌の色味の各補正がなされるため、写真画像全体として被写体の色味、雰囲気が調和された統一感のある写りの仕上がりにすることができる。その上、通常写真画像における個々の被写体に対し、被写体別に選択された顔の補正(目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭)を行うため、各利用者の好みの顔に仕上げることができる。
また、被写体の色味の補正と顔の補正の選択時において、被写体ごとに選択中の補正が反映された被写体別サンプル画像が表示されるため、各利用者は、補正後の仕上がりのイメージを確認しながら、色味と顔の補正の選択操作を行うことができる。
また、テスト撮影後、編集処理の開始までに、利用者ごとに、目元の色味と、顔の補正(目及び黒目のサイズ、顔の輪郭)の各補正パターンの組み合わせに応じた被写体別サンプル画像を予め生成するため、目元の色味と顔の補正の補正パターンが選択される都度、選択された補正が反映された各利用者の被写体別サンプル画像を容易に表示させることができる。
また、テスト撮影案内画面200における枠201A,201Bに各利用者が入ってテスト撮影を行うことにより、利用者が重なったりせずに、各利用者の顔を撮影することができるので、通常写真画像における各被写体を識別する精度を向上させることができる。さらに、テスト撮影を行うことで、テスト撮影後に利用者ごとに行う顔の補正の選択を、利用者に意識させることができる。
また、ステップS411の画像送信処理において、送信対象画像の合成写真画像511に反映された目元の色味とは異なる他方の色味の補正が反映された合成写真画像を利用者に提供することで、その合成写真画像を気に入った利用者が、他方の目元の色味を選択したプレイを再び行うリピート効果が期待でき、写真撮影遊戯機の利用を促進させることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、上記各実施形態の変形例について説明する。
(1)上述した実施形態では、「フェイスコース」が選択された場合、テスト撮影を行う例を説明したが、テスト撮影を行わなくてもよい。その場合、6枚の通常写真画像における一の通常写真画像を基に、全ての補正パターンについてサンプル画像を生成する。一の通常写真画像は、全身写真画像よりも被写体の顔が大きく撮影されるアップ写真画像が好ましい。サンプル画像を生成する際、一の通常写真画像について画像認識処理を行い、通常写真画像に含まれる各被写体の画像部分を特定し、特定した各被写体の画像に対して被写体IDを設定する。そして、一の通常写真画像において特定した各被写体の画像に対し、全ての補正パターンに対応する画像処理を施す。また、一の通常写真画像において特定した各被写体の画像の特徴点を解析し、解析した被写体ごとの特徴点に基づいて、他の通常写真画像における各被写体の識別を行うようにする。
(2)上述した実施形態では、「フェイスコース」が選択された場合、被写体の顔の補正は、目のサイズ、黒目のサイズ、顔の輪郭の各補正の選択を受け付ける例を説明したが、例えば、目のサイズと黒目のサイズの補正のみ選択を受け付けてもよいし、顔の輪郭の補正のみ選択を受け付けてもよい。要は、顔の一部の大きさと形状の少なくとも一方の補正の選択を受け付ければよい。また、上述した実施形態では、被写体の色味の補正は、目元の色味と、肌の色味の各補正の選択を受け付ける例を説明したが、いずれか一方の補正の選択を受け付けてもよい。要は、被写体の身体の一部の色味の補正を受け付けるようにすればよい。