以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については、同一の符号を付して同じ説明を繰り返さない。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
<<1.写真撮影遊戯機の構成>>
<1.1.全体構成>
図1は、本実施形態に係る写真撮影遊戯機の外観を表す模式図である。写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2と、事前接客部3と、編集ブース4と、事後接客部5(図4参照)と、を備えている。
<1.2.撮影ブースの構成>
撮影ブース2は、図1に示すように、正面筐体20A及び背面筐体20Bによって区画された空間である。撮影ブース2内では、被写体である利用者の写真撮影が行われる。なお、説明の便宜上、正面筐体20A側を前、背面筐体20B側を後ろといい、正面筐体20Aに向かって右を単に右、正面筐体20Aに向かって左を単に左という。図1に示すように、正面筐体20Aと背面筐体20Bとは前後方向に間を空けて配置されており、利用者は、正面筐体20Aと背面筐体20Bとの間を通って撮影ブース2に出入りする。
図2は、正面筐体20Aを表す斜視図である。図2に示すように、正面筐体20Aの内側には、撮影ユニット20が設けられている。撮影ユニット20は、カメラ21と、正面ディスプレイ22と、照明装置23A〜23Fと、後述するスピーカ450(図5参照)と、を備えている。以下、照明装置23A〜23Fを区別しないときは、照明装置23と称する。
カメラ21は、正面筐体20Aの内側前面の幅方向中央付近に配置されている。カメラ21は、撮影ブース2内の利用者(被写体)を撮影し、所定のタイミングで静止画像として記録する。
正面ディスプレイ22は、カメラ21の下方に配置されている。正面ディスプレイ22は、カメラ21によって撮影された利用者の映像を左右反転させ、リアルタイムにライブ表示する。また、正面ディスプレイ22上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が正面ディスプレイ22にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。
照明装置23Aは、カメラ21を囲むように、カメラ21の上方及び左右に配置されている。照明装置23Bは、照明装置23Aの上方に配置されている。照明装置23C及び23Dは、カメラ21及び正面ディスプレイ22を挟んで略左右対称に設けられている。照明装置23E及び23Fは、正面ディスプレイ22の下方に配置されている。照明装置23A〜23Fは、ストロボ光源及び蛍光灯光源を有している。ストロボ光源は、カメラ21が利用者のライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内の利用者に光を照射する。
図3は、背面筐体20Bを表す斜視図である。図3に示すように、背面筐体20Bにおいて、正面筐体20Aと向かい合う内側の面には、背面パネル24が設けられている。背面パネル24は、クロマキー合成用のパネルであってもよいし、クロマキー合成用のカーテンを備えていてもよい。背面筐体20Bの床面25上には、クロマキー合成用の床マットや床板等の床部材(図示略)が設けられる。床部材の色は、背面パネル24の色と同じであり、例えば黄緑色等とされる。なお、撮影ブース2内側において、背面筐体20Bの天井や左右側面に、照明装置(図示略)が設けられていてもよい。
<1.3.事前接客部の構成>
事前接客部3は、図1及び図2に示すように、撮影ブース2の外に設けられており、受付装置30を備える。受付装置30は、正面筐体20Aの左側の側面に配置されている。ただし、受付装置30は、正面筐体20Aの右側の側面に設けられていてもよいし、正面筐体20Aの左右両方の側面に設けられていてもよい。
受付装置30は、受付用ディスプレイ31と、コイン投入口32と、スピーカ33と、を備えている。
受付用ディスプレイ31は、利用者がプレイに関する各種設定を入力するための画面等を表示する。受付用ディスプレイ31上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が受付用ディスプレイ31にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。コイン投入口32には、利用者によってコインが投入される。スピーカ33は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<1.4.編集ブースの構成>
編集ブース4は、図1及び図4に示すように、正面筐体20Aの前方に設けられており、編集ユニット40を備えている。編集ユニット40は、2つの画像編集装置41と、各画像編集装置41を支持する編集筐体43とを備えている。
2つの画像編集装置41は、左右対称となるよう背中合わせに配置されている。図4では、2つの画像編集装置41のうち、左側に配置された画像編集装置41のみが示されている。各画像編集装置41は、編集用ディスプレイ411と、2本のタッチペン412と、後述するスピーカ413(図5参照)と、非接触通信装置97(図5参照)とを備えている。
編集用ディスプレイ411には、利用者に画像編集を行わせるために、撮影ブース2での撮影によって生成された写真画像が表示される。編集用ディスプレイ411上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、写真画像に対する利用者による編集操作が受け付けられる。
2本のタッチペン412は、編集用ディスプレイ411の両側に配置されている。利用者による編集操作は、利用者が各タッチペン412で編集用ディスプレイ411にタッチすることによって受け付けられる。ただし、利用者による編集操作は、利用者が編集用ディスプレイ411に指で直接タッチすることによって受け付けられてもよい。
スピーカ413は、操作案内やBGM等の音声を出力する。非接触通信装置97は、画像の取得に必要な情報等を利用者の端末装置に送信する際に用いられる。
<1.5.事後接客部の構成>
事後接客部5は、図4に示すように、編集ユニット40に設けられており、受付装置50を備えている。
受付装置50は、受付用ディスプレイ51と、写真シール排出口52と、スピーカ53と、を備えている。
受付用ディスプレイ51は、画像送信に際して、送信する画像を選択する画面や、画像取得用のURLが記載された通知メールを受け取るためのメールアドレスを入力する画面等を表示する。受付用ディスプレイ51上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、指で直接タッチすることによって受け付けられるが、タッチペンによってタッチすることによって受け付けられてもよい。写真シール排出口52は、受付装置50に設けられており、編集筐体43内に備わるプリンタ650(図5参照)で印刷された写真シールが排出される。スピーカ53は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<1.6.写真撮影遊戯機の機能構成>
次に、写真撮影遊戯機1の機能構成について、図5を参照しつつ説明する。
<1.6.1.制御装置の構成>
図5に示すように、写真撮影遊戯機1は、制御装置100を備えている。制御装置100は、コンピュータ装置101と、制御基板102と、クロマキーキャプチャボード17と、を備えている。
コンピュータ装置101は、撮影ユニット20、受付装置30、編集ユニット40の各画像編集装置41、プリンタ650、及び受付装置50と接続されている。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、発光制御部110、蛍光灯14、コイン制御部112、及びサービスパネル113と接続されている。
コンピュータ装置101は、Central Processing Unit(CPU)103と、ハードディスク(HDD)104と、メモリ105と、通信部106と、を備えている。
CPU103は、写真撮影遊戯機1に所定の機能を実現させるための制御プログラムを実行する。
HDD104は、CPU103によって実行される制御プログラム、各処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、生成された写真画像を示す写真画像データ、予め用意された複数の背景画像や、複数のフレーム画像、複数のスタンプ画像等の各種画像データ、予め用意された撮影コースを示す情報、及びトリミング情報等の各種データを記憶する。
HDD104は、後述のステップS2131でカメラ21から取得した一の被写体画像に施す複数種類の加工を示す加工情報、事前処理を示す事前処理情報、及び後述のステップS314でカメラ21から取得した画像に基づいて生成された写真画像に施す複数種類の加工を示す加工情報を記憶する。写真画像に施す加工を示す各情報は、被写体画像に施す加工を示す各情報と対応づけられている。また、HDD104は、被写体画像に施す加工を示す各情報と対応付けて、後述の動画像選択画面210における表示位置を示す複数の情報を記憶する。
事前処理とは、カメラ21から取得した被写体画像に対し、所定の加工を施す前に行われる共通処理である。事前処理情報には、例えば、被写体画像に対する回転処理を示す情報、トリミング情報、画像サイズ情報、色補正情報、メッシュ処理を示す情報等が含まれる。
被写体画像及び写真画像に施す加工を示す加工情報には、それぞれ、被写体画像又は写真画像に合成される背景画像やフレーム画像を示す情報、及び被写体画像又は写真画像に施す各種補正を示す情報等が含まれる。被写体画像又は写真画像に施す各種補正としては、例えば、彩度補正や、コントラスト補正、明度(明るさ)補正、カラーバランスの調整(色相補正)、トーンカーブの調整(階調補正)等が挙げられる。
メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103が制御プログラムを実行する際の一時的な作業領域である。通信部106は、ネットワークを介してサーバ(図示略)及び非接触通信装置97との通信を行う。
制御基板(デジタル入出力ボード(DIO))102は、コンピュータ装置101と接続され、コンピュータ装置101との間で信号の入出力を行う。また、制御基板102は、コイン制御部112、発光制御部110、蛍光灯14、及びサービスパネル113とも接続されており、これらとの間で信号の入出力を行う。
<1.6.2.事前接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事前接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ31に表示し、事前接客処理において予め定められた音声をスピーカ33から出力させる。
<1.6.3.撮影処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、撮影処理において予め定められた情報を正面ディスプレイ22に表示し、撮影処理において予め定められた音声をスピーカ450から出力させる。
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、発光制御部110によって照明装置23を制御する。発光制御部110は、例えば、照明装置23の発光タイミングや発光量を制御する。
クロマキーキャプチャボード17は、撮影ユニット20及びコンピュータ装置101と接続されている。クロマキーキャプチャボード17は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔(例えば30フレーム/秒)で写真画像データとして取り込む。クロマ
キーキャプチャボード17は、各写真画像データから被写体である利用者の領域を抽出し、コンピュータ装置101に転送する。
<1.6.4.写真画像生成・編集処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、写真画像生成・編集処理において予め定められた情報を編集用ディスプレイ411に表示し、写真画像生成・編集処理において予め定められた音声をスピーカ413から出力させる。
コンピュータ装置101は、プリンタ650と接続されている。CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、プリンタ650に印刷処理を行わせる。
<1.6.5.事後接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事後接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ51に表示し、事後接客処理において予め定められた音声をスピーカ53から出力させる。
<<2.写真撮影遊戯機の動作>>
次に、写真撮影遊戯機1の動作について説明する。以下で説明する各処理は、図5に示すCPU103が制御プログラムを実行することにより行う。
図6は、写真撮影遊戯機1の全体動作を示すフロー図である。写真撮影遊戯機1は、まず、プレイの開始を受け付けるための事前接客処理を行う(ステップS10)。次に、写真撮影遊戯機1は、事前接客処理で受け付けたプレイごとに撮影処理を行う(ステップS20)。その後、写真撮影遊戯機1は、撮影処理で取得した画像を基に写真画像を生成して編集する写真画像生成・編集処理を行う(ステップS30)。最後に、写真撮影遊戯機1は、写真画像生成・編集処理後の写真画像について事後接客処理を行う(ステップS40)。以下、各処理について詳述する。
<2.1.事前接客処理>
まず、事前接客処理(ステップS10)について説明する。図7は、事前接客処理のフロー図である。
CPU103は、プレイのデモンストレーション映像を表すデモ画面を受付用ディスプレイ31に表示する(ステップS111)。CPU103は、利用者が1プレイ分のコインを投入口32に投入するまで、デモ画面の表示を継続する(ステップS112でNoの場合)。このとき、CPU103は、デモンストレーション映像に応じたBGM等をスピーカ33から出力させてもよい。
コイン投入口32に1コインが投入されると、コイン制御部112(図5参照)により、コインが投入されたことを示す情報が制御基板102を介してコンピュータ装置101に出力される。CPU103は、コイン制御部112からの情報ごとにコインカウントを1つインクリメントする。CPU103は、コインカウントが1プレイ分に達すると、1プレイ分のコインが受け付けられたと判断し(ステップS112でYesの場合)、プレイを開始し、ステップS113以下の処理を行う。
CPU103は、撮影コース選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による撮影コースの選択を受け付ける(ステップS113)。本実施形態では、撮影コースとして、利用者の上半身を撮影するアップ撮影コースと、利用者の上半身と全
身とを撮影するアップ全身撮影コースとが用意されており、利用者はいずれか一方を選択することができる。このとき、CPU103は、撮影コースの選択を促す音声をスピーカ33から出力させてもよい。CPU103は、撮影コースの選択が可能な残り時間をカウントダウンするタイマーを受付用ディスプレイ31に表示させる。なお、以下の説明において、利用者の上半身を撮影した写真画像をアップ画像、利用者の全身を撮影した写真画像を全身画像と称する。
本実施形態では、アップ撮影コースが選択された場合、利用者の上半身を6回撮影し、アップ全身撮影コースが選択された場合、利用者の上半身を4回撮影するとともに、利用者の全身を2回撮影する。以下、ステップS113において、アップ全身撮影コースが選択されたものとして説明する。
次に、CPU103は、名前入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による名前の入力を受け付ける(ステップS114)。このとき、CPU103は、名前の入力を促す音声をスピーカ33から出力させてもよい。CPU103は、名前の入力が可能な残り時間をカウントダウンするタイマーを受付用ディスプレイ31に表示させる。
続いて、CPU103は、写り選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による写りの選択を受け付ける(ステップS115)。ここでの利用者の選択に応じ、後に生成される写真画像における利用者の肌の色や肌質、目の形、ストロボ光源の発光量や発光箇所等が調整される。
CPU103は、さらに、写真画像に合成する背景画像の選択を受け付けるための背景画像選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、撮影回数ごとの背景画像の選択を受け付ける(ステップS116)。
その後、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS117)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS117でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS118)。撮影ブース2が空いている場合(ステップS117でYesの場合)、CPU103は、撮影ブース2への移動を誘導する誘導画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS119)。このとき、CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を撮影ブース2へ誘導する音声をスピーカ33から出力させてもよい。
CPU103は、利用者によって入力された名前を示す名前データ、写りを示す写りデータ、撮影コースを示す撮影コースデータ、及び撮影回数ごとの背景画像を示す背景画像データをメモリ105に記憶する(ステップS120)。
<2.2.撮影処理>
次に、撮影処理(ステップS20)について説明する。図8は、撮影処理のフロー図である。
CPU103は、撮影ブース2内の正面ディスプレイ22に、撮影開始を案内する撮影開始画面(図示略)を表示する(ステップS211)。撮影開始画面には、撮影開始ボタンが表示されており、利用者がこの撮影開始ボタンにタッチすることにより以降の処理が開始される。
{通常撮影処理}
利用者が撮影開始ボタンにタッチすると、CPU103は、通常撮影を開始する(ステップS212)。CPU103は、まず、ステップS113で選択した撮影コースに応じた画角となるようにカメラ21のズーム設定を行う。本実施形態では、アップ全身撮影コースを利用者が選択したものとし、まず、アップ画像に対応した画角となるように、カメラ21のズーム設定が行われる。CPU103は、撮影ブース2内の利用者(被写体)の映像の撮影をカメラ21に行わせる。CPU103は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔(例えば30フレーム/秒)で写真画像データとして取り込む。カメラ21から写真画像データを取り込む間隔は適宜決定すればよい。
写真撮影に際し、CPU103は、カメラ21から取り込んだ各写真画像のうち被写体の背後に写る背面パネル24の部分を透明にするクロマキー処理をクロマキーキャプチャボード17に行わせる。CPU103は、写真シールの仕上がりを利用者にイメージさせるため、クロマキー処理された各写真画像と、ステップS116で選択された背景画像とを重ね合わせ、正面ディスプレイ22にライブ表示する。上記したように、背景画像データは、撮影回数ごとにメモリ105に記憶されている。CPU103は、撮影ごとに、その撮影回数に応じた背景画像データをメモリ105から読み出し、正面ディスプレイ22に背景画像を表示する。
CPU103は、カメラ21を制御して写真撮影を行わせる。CPU103は、利用者を撮影して4枚のアップ画像を生成した後、全身画像に対応した画角となるようにカメラ21のズーム設定を変更し、利用者を撮影して2枚の全身画像を生成する。CPU103は、生成したアップ画像を示すアップ画像データ、及び生成した全身画像を示す全身画像データをメモリ105に記憶する。
{スペシャル撮影処理}
通常撮影終了後、CPU103は、スペシャル撮影を開始する(ステップS213)。図9は、スペシャル撮影処理のフロー図である。
CPU103は、正面ディスプレイ22において、スペシャル撮影の案内画面(図示略)を表示した後、図10に示す動画像選択画面210を初期表示する(S2131)。動画像選択画面210は、未加工被写体画像表示領域211と、複数の加工済被写体画像表示領域212とを有する。図10の例では、動画像選択画面210は、8つの加工済被写体画像表示領域212を有する。初期表示時において、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212にはマスク画像213が配置されている。各マスク画像213は、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212に配置される各被写体画像214,215A〜215H(図11)を隠すためのものであり、例えば、ポーズ見本の画像や単色の画像等である。
CPU103は、スペシャル撮影で撮影される画像に応じた画角となるようにカメラ21のズーム設定を行う。本実施形態では、スペシャル撮影でアップ画像を撮影するものとして説明するが、スペシャル撮影で全身画像を撮影することとしてもよい。CPU103は、アップ画像に対応した画角となるようにカメラ21のズーム設定を変更する。なお、カメラ21による撮影ブース2内の利用者の映像の撮影は、継続して行われている。
CPU103は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔で被写体画像データとして取得する(ステップS2132)。
CPU103は、取得した被写体画像に対して事前処理を行う(ステップS2133)。事前処理は、後述のステップS2134で生成される加工済被写体画像全てに関して、加工前に施される共通処理である。ステップS2133の事前処理、及びステップS21
34の加工済被写体画像生成処理は、ステップS2132で取得した被写体画像全てに対して行ってもよいし、取得した全被写体画像のうち所定の間隔で抽出した一部の被写体画像に対してのみ行ってもよい。
CPU103は、HDD104から事前処理情報を読み出し、この情報に基づいて事前処理を行う。本実施形態では、被写体画像に対し、カメラ21の傾きに起因する被写体画像の傾きを補正するための回転処理、正面ディスプレイ22に表示する範囲を抽出するトリミング処理、正面ディスプレイ22の画面サイズに調整するリサイズ処理、利用者の背後に写る背面パネル24の部分を透明にするクロマキー処理、被写体画像全体の色を補正するためのトーンカーブ処理、及び左右反転処理等が事前処理として行われる。CPU103は、必要に応じて、被写体画像をポリゴンで分割し、ポリゴンの頂点の位置を編集するメッシュ処理も行う。メッシュ処理は、例えば、スペシャル撮影で全身画像の撮影が行われる場合に、被写体画像に写る利用者の足を長くするために用いられる。なお、上記で列挙した処理の順序は適宜変更することができ、また、事前処理において上記で列挙した処理全てを行う必要はない。さらに、上記で列挙した処理以外の処理を事前処理として行ってもよい。
次に、CPU103は、ステップS2133で生成した一の事前処理済被写体画像に対して複数種類の加工を施し、互いに異なる加工が施された複数の加工済被写体画像を生成する(ステップS2134)。本実施形態では、事前処理済被写体画像に対し、色に関する補正、すなわち、色相補正、彩度補正、及び明度補正の少なくとも1つが施される。
具体的には、CPU103は、事前処理済被写体画像に施す複数種類の加工を示す加工情報をHDD104から読み出す。各加工情報には、被写体画像に合成される背景画像及びフレーム画像を示す情報、彩度補正や、コントラスト補正、明度補正、カラーバランスの調整(色相補正)、トーンカーブの調整(階調補正)等の補正情報が含まれる。
CPU103は、読み出した加工情報ごとに、事前処理済被写体画像に対して加工情報に応じた加工を施す。すなわち、CPU103は、各加工情報に応じ、事前処理済被写体画像に対して背景画像を合成した後、彩度補正や、コントラスト補正、明度補正、カラーバランスの調整、トーンカーブの調整等の補正を行った後、フレーム画像を合成する。これにより、カメラ21より取得した一の被写体画像から、互いに異なる加工が施された複数の加工済被写体画像が生成される。本実施形態では、CPU103は8種類の加工済被写体画像を生成する。
なお、加工情報ごとに行われる背景画像又はフレーム画像の合成や各種補正等の処理は、事前処理済被写体画像に対して2回以上行われてもよいし、行う順序が入れ替えられてもよい。また、これらの処理の一部を必要に応じて省略することもできる。さらに、上記で列挙した処理以外の処理を事前処理済被写体画像に施してもよい。
また、CPU103は、事前処理済被写体画像に対して背景画像を合成し、必要に応じて、彩度補正や、コントラスト補正、明度補正等を施すことにより、未加工被写体画像を生成する。未加工被写体画像は、カラーバランスやトーンカーブの調整が施されておらず、カメラ21から取得した被写体画像と視覚的に近い印象を受ける被写体画像である。
CPU103は、未加工被写体画像表示領域211に未加工被写体画像214を配置するとともに、各加工済被写体画像表示領域212に各加工済被写体画像215A〜215Hを配置する(図11)。ただし、この時点では、図10に示すように、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212に配置された各被写体画像214,215A〜215Hの上には、マスク画像213が配置されている。よって、動画像
選択画面210において、各被写体画像214,215A〜215Hは非表示となっている。未加工被写体画像表示領域211に配置される未加工被写体画像214、及び各加工済被写体画像表示領域212に配置される各加工済被写体画像215A〜215Hは、それぞれ、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212に合わせて画像サイズが変更(縮小)されている。
ステップS2132の被写体画像取得処理、ステップS2133の事前処理、及びステップS2134の加工済被写体画像生成処理はリアルタイムに行われる。すなわち、ステップS2132の被写体画像取得処理、ステップS2133の事前処理、及びステップS2134の加工済被写体画像生成処理は繰り返し行われており、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212の各被写体画像214,215A〜215Hは常時更新される。
次に、CPU103は、動画像選択画面210を初期表示した後から所定時間が経過しているか否かを判断する(ステップS2135)。
動画像選択画面210の初期表示後、所定時間が経過した場合(ステップS2135でYesの場合)、CPU103は、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212の各マスク画像213を非表示にする。これにより、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212において、未加工被写体画像214及び各加工済被写体画像215A〜215Hが表示される(ステップS2136)。上記の通り、CPU103は、未加工被写体画像及び各加工済被写体画像をリアルタイムで生成し、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212の各被写体画像214,215A〜215Hを常時更新している。よって、マスク画像213が非表示になると、未加工被写体画像214及び各加工済被写体画像215A〜215Hが動画像選択画面210に動画像としてリアルタイムに表示されることとなる。
なお、本発明における「リアルタイムに複数の加工済被写体画像を画面に表示する」とは、カメラ21から取得した全被写体画像について加工済被写体画像を生成し、動画像として表示することのみならず、取得した全被写体画像から一部を抽出し、抽出した被写体画像だけを加工して加工済被写体画像とし、動画像として表示することをも含む概念である。例えば、30フレーム/秒等の間隔でカメラ21から取り込まれた被写体画像データについて、1又は複数の被写体画像データおきに加工を施してもよい。また、本発明の「リアルタイム」とは、被写体画像を取得するタイミングと加工済被写体画像を生成・表示するタイミングとが厳密に一致していることを意味するものではなく、例えば、ハードウェアの処理能力等に起因して加工済被写体画像の生成及び/又は表示に遅延が生じた場合であっても、本発明の「リアルタイム」の範疇に属する。
CPU103は、未加工被写体画像214及び各加工済被写体画像215A〜215Hがどのようなものであるか利用者が理解しやすいよう、未加工被写体画像214の名称、及び施された加工に応じた各加工済被写体画像215A〜215Hの名称を動画像選択画面210に表示してもよい。図11の例では、未加工被写体画像214の名称として「オリジナル」、加工済被写体画像215Aの名称として「ヴィンテージ」、加工済被写体画像215Bの名称として「ビューティー」、加工済被写体画像215Cの名称として「アンティーク」、加工済被写体画像215Dの名称として「トイ」、加工済被写体画像215Eの名称として「セピア」、加工済被写体画像215Fの名称として「ラテ」、加工済被写体画像215Gの名称として「クール」、加工済被写体画像215Hの名称として「モノクロ」が表示されている。
動画像選択画面210の初期表示後、所定時間が経過していない場合(ステップS21
35でNoの場合)、CPU103は、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212の各マスク画像213の表示を継続する。よって、動画像選択画面210の初期表示後、所定時間が経過するまでは、未加工被写体画像表示領域211及び各加工済被写体画像表示領域212に配置された各被写体画像214,215A〜215Hは、マスク画像213によって覆われ、非表示となっている。
未加工被写体画像214及び各加工済被写体画像215A〜215Hが表示された後、利用者は、動画像としての未加工被写体画像214又は加工済被写体画像215A〜215Hのいずれかにタッチすることにより、所望の動画像を選択することができる。CPU103は、利用者によって未加工被写体画像214又は加工済被写体画像215A〜215Hが選択されると(ステップS2137でYesの場合)、その選択を受け付ける(ステップS2138)。
なお、本実施形態では、スペシャル撮影においてアップ画像を撮影することとしているが、スペシャル撮影において全身画像が撮影される場合、利用者は正面ディスプレイ22から離れた位置に立って写真撮影を行うため、利用者が正面ディスプレイ22から離れた位置に立った状態の加工済被写体画像を正面ディスプレイ22に表示し、且つその位置で選択操作を行えるような措置を施すことが好ましい。そのような措置としては、例えば、ワイヤレス操作やジェスチャー操作によって選択操作を受け付けるように構成したり、動画像選択画面210と同様の画面を表示するディスプレイや選択受付ボタン等を背面筐体20Bに設けたりすることが挙げられる。
CPU103は、未加工被写体画像214又は加工済被写体画像215A〜215Hの選択を受け付けると、正面ディスプレイ22の表示を動画像選択画面210から図13に示す写真撮影画面220に切り替える(ステップS2139)。本実施形態では、「モノクロ」の加工済被写体画像215Hが選択されたものとして、表示切替処理(ステップS2139)及び写真撮影処理(ステップS2140)を説明する。なお、未加工被写体画像214及び他の加工済被写体画像215A〜215Gが選択された場合も、同様の表示切替処理及び写真撮影処理が行われる。
CPU103は、動画像選択画面210に表示されている未加工被写体画像214及び各加工済被写体画像215A〜215Hのうち、選択されなかった未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215Gを非表示に切り替える。CPU103は、未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215Gを非表示に切り替える際、種々のトランジションを適用することができる。例えば、図12に示すように、選択されなかった未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215Gを徐々に縮小してもよいし、未加工被写体画像214及び各加工済被写体画像215A〜215Gをフェードアウトさせたり、動画像選択画面210の外側に移動させたりしてもよい。なお、図12では、未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215Gの具体的な描写を省略しているが、CPU103は、動画像選択画面210が写真撮影画面220に切り替わるまで、未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215Gのリアルタイム生成及び表示を継続する。
CPU103は、選択された加工済被写体画像215Hを正面ディスプレイ22に継続して表示する。CPU103は、図12に示すように、加工済被写体画像215Hを徐々に拡大しながら正面ディスプレイ22にリアルタイムに表示する。
選択された未加工被写体画像214又は加工済被写体画像215A〜215Hの拡大を開始するタイミングは、特に限定されるものではないが、被写体画像(動画像)を選択したことを利用者に認識させるように措置した後であることが好ましい。例えば、図11の
動画像選択画面210において、利用者が未加工被写体画像214又は加工済被写体画像215A〜215Hをタッチした後、所定時間が経過したときや、タッチペン又は利用者の指が未加工被写体画像214又は加工済被写体画像215A〜215Hから離れたとき等に、選択された未加工被写体画像214又は加工済被写体画像215A〜215Hの拡大を開始させることができる。
図13に示すように、写真撮影画面220は動画像表示領域221を有し、動画像表示領域221には加工済被写体画像222が表示される。動画像表示領域221の加工済被写体画像222も、リアルタイムに生成され、動画像として表示される。加工済被写体画像222は、カメラ21から取得した被写体画像に対し、利用者が選択した加工済被写体画像215Hと同じ加工が施された被写体画像であるが、動画像表示領域221に合うように画像サイズが調整されている。
写真撮影画面220は、写真撮影が行われるまでの残り時間を表示するタイマー223を含む。タイマー223は、動画像表示領域221の左右に表示される。CPU103は、写真撮影までの残り時間が0になったときに、カメラ21を制御して写真撮影を一度行わせる(ステップS2140)。CPU103は、写真撮影が行われると、加工済被写体画像222を非表示にし、撮影された写真画像のプレビュー(図示略)を動画像表示領域221に表示する。なお、以下の説明において、スペシャル撮影で撮影された写真画像をスペシャル画像と称する。
CPU103は、スペシャル画像データをメモリ105に記憶する。また、CPU103は、利用者が選択した加工済被写体画像215Hに施されている加工を示す情報をメモリ105に記憶する。
図8に戻って、撮影処理の説明を続ける。スペシャル撮影終了後、CPU103は、編集ブース4が空いているか否かを判断する(ステップS214)。編集ブース4が空いていない場合(ステップS214でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS215)。編集ブース4が空いている場合(ステップS214でYesの場合)、CPU103は、編集ブース4への移動を誘導する誘導画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS216)。なお、CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を編集ブース4へ誘導する音声をスピーカ450から出力させてもよい。
<2.3.写真画像生成・編集処理>
次に、写真画像生成・編集処理(ステップS30)について説明する。図14は、写真画像生成・編集処理のフロー図である。
CPU103は、撮影ブース2から編集ブース4への利用者の移動を待つ待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411(図4参照)に表示させる(ステップS311)。
撮影ブース2から編集ブース4へ移動した利用者が待機画面にタッチペン412(図4参照)でタッチすると、CPU103は、仕上がり時の目の大きさ及び画像の明るさを選択するための画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示し、利用者による選択を受け付ける(ステップS312)。
CPU103は、ステップS212で撮影された各アップ画像及び各全身画像、並びにステップS213で撮影されたスペシャル画像に対し、ステップS312で選択された目の大きさ及び明るさに応じた画像処理を施すとともに、所定の画像サイズとなるようにトリミング処理を施す(ステップS313)。アップ画像及びスペシャル画像は、例えば、
画像の縦横比が1.2:1となる所定の画像サイズにトリミングされ、全身画像は、アップ画像よりも縦に長い、例えば、縦横比が16:9となる所定の画像サイズにトリミングされる。
これにより、アップ画像を基とする4枚の写真画像(以下、アップ写真画像と称する)、全身画像を基とする2枚の写真画像(以下、全身写真画像と称する)、及びスペシャル画像を基とする1枚の写真画像(以下、スペシャル写真画像と称する)が生成される(ステップS314)。
なお、スペシャル画像に対して画像処理及びトリミング処理を施し、スペシャル写真画像を生成する処理は、次に説明する落書き処理(ステップS315)の後、加工済写真画像生成処理(ステップS317)が開始される前に行ってもよい。
次に、CPU103は、編集画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させ、落書き処理(編集処理)を開始する(ステップS315)。
落書き処理において、利用者は、ステップS314で生成されたアップ写真画像及び全身写真画像、並びにスペシャル写真画像に対して落書きをすることができる。CPU103は、利用者が落書きした内容に基づき、アップ写真画像及び全身写真画像ごとに編集画像を生成する。
落書き処理が終了した後、CPU103は、各アップ写真画像及び各全身写真画像に対し、背景画像選択処理(ステップS116)で選択された背景画像と、落書き処理(ステップS315)で生成された編集画像とを合成したアップ合成画像及び全身合成画像を生成する(ステップS316)。
また、CPU103は、ステップS218で利用者が選択した加工済被写体画像215A〜215H(本実施形態では加工済被写体画像215H)に施されている加工を示す情報をメモリ105から読み出す。CPU103は、読み出した情報に基づいて、選択された加工済被写体画像215A〜215Hに相当する加工をスペシャル写真画像に施し、加工済写真画像を生成する(ステップS317)。ステップS218で利用者が未加工被写体画像214を選択した場合、CPU103は、スペシャル写真画像を基に、未加工被写体画像214に相当する未加工写真画像を生成する。
ステップS317で生成される加工済写真画像及び未加工写真画像に施されている加工は、視覚的には、ステップS218で選択された加工済被写体画像215A〜215H及び未加工被写体画像214に施されている加工とほぼ同じである。ただし、映像撮影時の条件と写真撮影時の条件とが異なる等の理由で、選択された加工済被写体画像215A〜215H及び未加工被写体画像214と全く同じ加工をスペシャル写真画像に施しても、選択された加工済被写体画像215A〜215H又は未加工被写体画像214と加工済写真画像又は未加工写真画像とが視覚的に同一とならない場合がある。この場合、ステップS317において、CPU103は、選択された加工済被写体画像215A〜215H又は未加工被写体画像214と加工済写真画像又は未加工写真画像とが視覚的にほぼ同一となるように、スペシャル写真画像に対して施す加工を調整すればよい。
すなわち、本発明における「加工済被写体画像に相当する加工」とは、加工済被写体画像と視覚的に同じ印象を受ける効果を得られる加工を意味する。同様に、「未加工被写体画像に相当する加工」とは、未加工被写体画像と視覚的に同じ印象を受ける効果を得られる加工を意味する。そのような効果が得られるよう、加工済写真画像又は未加工写真画像を生成するために写真画像に施される画像処理(加工)のパラメータは適宜調整される。
次に、CPU103は、シートレイアウト選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させ、利用者によるシートレイアウトの選択を受け付ける(ステップS318)。
続いて、CPU103は、利用者が選択したシートレイアウトに基づき、シール紙に印刷するためのシート画像を生成する(ステップS319)。具体的には、CPU103は、選択されたシートレイアウトにおいて、アップ合成画像用の領域にステップS316で生成したアップ合成画像を配置するとともに、全身合成画像用の領域にステップS316で生成した全身合成画像を配置して合成し、シート画像を生成する。
その後、CPU103は、事後接客部5が空いているか否かを判断する(ステップS320)。事後接客部5が空いていない場合(ステップS320でNoの場合)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS321)。事後接客部5が空いている場合(ステップS320でYesの場合)、CPU103は、ステップS319で生成したシート画像をプリンタ650に送信し、印刷を開始する(ステップS322)。また、CPU103は、利用者を事後接客部5へ誘導する誘導画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS323)。CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を事後接客部5へ誘導する音声をスピーカ413から出力させてもよい。
<2.4.事後接客処理>
次に、事後接客処理(ステップS40)について説明する。図15は、事後接客処理のフロー図である。
CPU103は、開始画面を受付用ディスプレイ51に表示させる。編集ブース4から移動してきた利用者が開始画面を指でタッチすると、CPU103は、画像送信処理を開始する(ステップS411)。また、CPU103は、操作に必要な音声をスピーカ53に出力する。
画像送信処理が開始されると、CPU103は、図16に示す画像選択画面410を受付用ディスプレイ51に表示させる。画像選択画面410には、ステップS314で生成された4枚のアップ合成画像411及び2枚の全身合成画像412、並びにステップS317で生成された加工済写真画像413が表示される。ステップS317で未加工写真画像が生成された場合、加工済写真画像413に代えて、未加工写真画像が表示される。落書き処理(ステップS315)において、通常撮影による写真画像を画像送信用に編集した場合は、編集後の画像414が画像選択画面410に表示されてもよい。画像選択画面410には、「OK」ボタン415、及び画像選択の残り時間を示すタイマー416も表示される。なお、2人の利用者がそれぞれ操作することができるように、画像選択画面410の右側及び左側のそれぞれに、合成画像411,412、加工済写真画像413、編集後の画像414、及び「OK」ボタン415が表示される。
画像選択画面410には、加工済写真画像415を無料配信することを知らせるメッセージ(図示略)と、画像選択画面410に表示されている4枚のアップ合成画像411及び2枚の全身合成画像412の中から1枚を選択するよう促すメッセージ(図示略)とが表示される。利用者が4枚のアップ合成画像411及び2枚の全身合成画像412の中の1枚に選択し、「OK」ボタン415をタッチすると、利用者の端末装置に送信するための画像の選択がCPU103によって受け付けられる。
次に、CPU103は、利用者が選択した画像を取得するためのURLを記載した通知
メールを利用者に送信するため、利用者にメールアドレスの入力を促す入力画面を受付用ディスプレイ51(図4参照)に表示する。利用者は、入力画面の案内に従い、メールアドレスを入力し決定する。
続いて、CPU103は、利用者が入力したメールアドレス及び各画像の情報をサーバ(図示略)に送信する。これを受けて、サーバは、入力されたメールアドレス宛てに、画像を取得するためのURLが記載された通知メールを送信する。
利用者は、受信した通知メールに記載されたURLにアクセスすることにより、スペシャル撮影に基づいて生成された加工済写真画像と、選択した1枚のアップ合成画像又は全身合成画像とを取得することができる。図17は、利用者が端末装置60を用いて通知メールのURLにアクセスし、加工済写真画像61を取得した状態を例示した図である。なお、利用者は、所定の会員登録をすることにより、選択しなかったアップ合成画像及び全身合成画像のすべてを取得することができる。
ステップS322におけるシート画像の印刷処理が終了するまでの待ち時間に、ステップS411の画像送信処理が実行される。ステップS322の印刷処理が終了すると、CPU103は、シート画像が印刷されたシール紙(写真シール)を写真シール排出口52から排出する(ステップS412)。ここまでが、一組の利用者に対する一連のプレイである。
以上のように、本実施形態に係る写真撮影遊戯機1は、スペシャル撮影において、写真撮影前に、カメラ21より取得した一の被写体画像から、互いに異なる加工が施された複数の加工済被写体画像215A〜215Hを生成し、動画像選択画面210に動画像としてリアルタイムに表示する。このため、利用者は、スペシャル撮影が行われる前に加工済被写体画像215A〜215Hを確認し、端末装置60で取得する加工済写真画像61の仕上がりを具体的に想像することができる。
本実施形態では、動画像選択画面210において、利用者が加工済被写体画像215A〜215Hのいずれかを選択すると、選択されなかった加工済被写体画像215A〜215Hが非表示に切り替えられ、選択された加工済被写体画像215A〜215Hのみが継続して表示される。このため、利用者は、自身が選択した加工済被写体画像215A〜215Hを明確に認識することができる。
さらに、利用者が選択した加工済被写体画像215A〜215Hは拡大され、加工済被写体画像222として、写真撮影が行われるまで写真撮影画面220に表示される。このため、利用者は、加工済被写体画像222を確認しながら、加工済被写体画像222の雰囲気に合わせて写真撮影を行うことができる。
本実施形態では、カメラ21から取得した一の被写体画像に対して、色相補正、彩度補正、及び明度補正のうちの少なくとも1つを施し、複数の加工済被写体画像215A〜215Hを生成している。このようにして生成された加工済被写体画像215A〜215H、及びこれらに相当する加工が施された加工済写真画像は、デザイン性が高いため、端末装置60を用いて取得した加工済写真画像61に対する利用者の満足度を向上させることができる。
本実施形態では、動画像選択画面210において、加工済被写体画像215A〜215Hとともに、カメラ21から取得した被写体画像に対して所定の加工が施されていない画像(未加工被写体画像214)も表示される。動画像選択画面210で未加工被写体画像214が選択された場合は、未加工被写体画像214に相当する未加工写真画像が生成さ
れる。よって、利用者は、撮影された写真画像に対して色相補正、彩度補正、及び明度補正等の加工をすることを望まない場合、動画像選択画面210で未加工被写体画像214を選択すれば、利用者にとって不必要な加工が施されていない写真画像を取得することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、主に、図6に示す撮影処理(ステップS20)が第1実施形態と異なる。したがって、第2実施形態では、撮影処理を中心に説明する。
図18は、第2実施形態に係る撮影処理のフロー図である。CPU103は、第1実施形態と同様の撮影開始画面表示を行った後(ステップS211)、ステップS512の加工済被写体画像選択処理を行う。
図19は、加工済被写体画像表示処理のフロー図である。CPU103は、正面ディスプレイ22において、図20に示すような動画像選択画面510を初期表示する(ステップS5121)。動画像選択画面510は、加工済被写体画像表示領域511,512を有する。第1実施形態と同様に、初期表示時には、加工済被写体画像表示領域511,512にマスク画像513が配置されている。
CPU103は、第1実施形態のステップS2132と同様の方法で、カメラ21から被写体画像を取得する(ステップS5122)。第1実施形態と同様、ステップS5122の被写体画像取得処理、ステップS5123の事前処理、及びステップS5124の加工済被写体画像生成処理は、リアルタイムに行われる。
次に、CPU103は、HDD104から事前処理を示す情報を読み出し、この情報に基づいて、取得した被写体画像に対して事前処理を施す(ステップS5123)。本実施形態では、被写体画像に対し、第1実施形態の事前処理と同様の回転処理、トリミング処理、リサイズ処理、クロマキー処理、トーンカーブ処理、及び左右反転処理等の他、背景画像及びフレーム画像の合成処理、彩度補正、コントラスト補正、及び明度補正等が行われる。写真撮影処理(ステップS513)で全身画像の撮影を行う場合は、さらに、被写体画像に写る利用者の足を長くするためのメッシュ処理を行ってもよい。
CPU103は、HDD104から被写体画像に対して施す加工を示す複数種類の加工情報を読み出し、加工情報ごとに、事前処理済被写体画像に対して加工を施す。これにより、カメラ21より取得した一の被写体画像から、互いに異なる加工が施された複数の加工済被写体画像が生成される(ステップS5124)。具体的には、CPU103は、事前処理済被写体画像に対して、後述の写真撮影(ステップS513)で設定されるカメラ21の各画角に応じた複数種類のトリミングを施す。各トリミングの範囲は、カメラ21が各画角で撮影した際に、ステップS314で生成される写真画像に写る範囲と一致している。なお、ステップS512の加工済被写体画像選択処理が行われている間、CPU103は、カメラ21の画角の調整(ズーム設定)を行わない。
本実施形態では、CPU103は、事前処理済被写体画像に対し、2人の利用者を撮影する際のカメラ21の画角(2人用画角)に応じたトリミングを施し、2人用加工済被写体画像を生成する。また、CPU103は、事前処理済被写体画像に対し、3人以上の利用者を撮影する際のカメラ21の画角(多人数用画角)に応じたトリミングを施し、多人数用加工済被写体画像を生成する。なお、本実施形態では、事前処理済被写体画像に対し、2種類のトリミングを施しているが、3種類以上のトリミングを施してもよい。
2人用画角での撮影を基に生成される写真画像に写る範囲は、多人数用画角での撮影を基に生成される写真画像に写る範囲よりも狭いため、2人用加工済被写体画像生成時のトリミング範囲も、多人数用加工済被写体画像生成時のトリミング範囲よりも狭くなる。すなわち、2人用加工済被写体画像では、被写体である利用者が多人数用加工済被写体画像よりもアップで表示される。
CPU103は、動画像選択画面510の加工済被写体画像表示領域511に2人用加工済被写体画像514A(図21)を配置し、加工済被写体画像表示領域512に多人数用加工済被写体画像514B(図21)を配置する。その後、CPU103は、動画像選択画面510の初期表示後、所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過している場合(ステップS5125でYesの場合)、マスク画像513を非表示にする。これにより、図21に示すように、2人用加工済被写体画像514A及び多人数用加工済被写体画像514Bが、動画像として、加工済動画像表示領域511,512にリアルタイムに表示される(ステップS5126)。
動画像選択画面510の初期表示後、所定時間が経過していない場合(ステップS5125でNoの場合)、CPU103は、マスク画像513を継続して表示する。
CPU103は、加工済被写体画像514A,514Bのいずれかを利用者が選択したか否かを判断する(ステップS5127)。加工済被写体画像514A,514Bが利用者によって選択されていない間(ステップS5127でNoの場合)、CPU103は、2人用加工済被写体画像514A及び多人数用加工済被写体画像514Bのリアルタイム生成及び表示を継続する。
加工済被写体画像514A,514Bのいずれかに利用者がタッチすることにより、加工済被写体画像514A,514Bが選択されると(ステップS5127でYesの場合)、CPU103はその選択を受け付ける(ステップS5128)。
加工済被写体画像514A,514Bの選択が受け付けられると、CPU103は、加工済被写体画像514A,514Bのうち、選択されなかった方を非表示とするとともに、選択された方を拡大し、正面ディスプレイ22の表示を動画像選択画面510から図22に示す写真撮影画面520に切り替える(ステップS5129)。図22は、動画像選択画面510で利用者が2人用加工済被写体画像514Aを選択した場合に表示される写真撮影画面520の例である。なお、第1実施形態で説明したように、動画像選択画面510から写真撮影画面520に表示を切り替える際、種々のトランジションを適用することができる。
写真撮影画面520は、動画像表示領域521を有し、動画像表示領域521には加工済被写体画像522が表示される。動画像表示領域521の加工済被写体画像522も、リアルタイムに生成され、且つ動画像として表示される。加工済被写体画像522は、カメラ21から取得した被写体画像に対し、利用者が選択した加工済被写体画像514A,514Bと同じ加工が施された被写体画像であるが、動画像表示領域521に合うように画像サイズが調整されている。写真撮影画面520には、写真撮影が行われるまでの残り時間を表示するタイマー523が表示されている。
図18に戻って撮影処理の説明を続ける。次に、CPU103は、写真撮影処理を行う(ステップS513)。CPU103は、選択された加工済被写体画像514A,514Bに応じた画角となるようにカメラ21を制御する。本実施形態では、2人用画角に応じたトリミングが施された2人用加工済被写体画像514Aが選択されているため、CPU103は、2人用画角となるようにカメラ21のズーム設定を行う。多人数用加工済被写
体画像514Bが選択された場合、CPU103は、多人数用画角となるようカメラ21のズーム設定が行われる。
CPU103は、利用者の写真撮影を行って複数枚の画像を生成する。なお、CPU103は、写真撮影の間にステップS512の加工済被写体画像選択処理を行ってもよく、また、加工済動被写体画像選択処理を複数回行ってもよい。例えば、写真撮影を1回以上行った後に加工済被写体画像選択処理を行い、写真撮影を再開してもよいし、1回以上の写真撮影ごとに加工済被写体画像選択処理を行ってもよい。
その後、第1実施形態で説明したステップS214〜ステップS216の処理が行われ、撮影処理が終了する。
CPU103は、撮影処理終了後、写真画像生成・編集処理を行う。図23は、本実施形態における写真画像生成・編集処理のフロー図である。図23に示すように、本実施形態に係る写真画像生成・編集処理は、第1実施形態とほぼ同じであるが、ステップS314で生成された写真画像に対し、ステップS317の色に関する補正が行われない点で第1実施形態と異なる。
写真画像生成・編集処理のトリミング処理(ステップS313)では、第1実施形態と同様に、ステップS513で撮影された写真画像に対して、撮影時のカメラ21の画角に対応したトリミング処理が行われる。撮影時のカメラ21の画角は、ステップS5128で選択された加工済被写体画像514A,514Bに応じて設定される。したがって、ステップS313の処理の結果として、ステップS314で生成される写真画像に写る範囲は、ステップS5128で選択された加工済被写体画像514A,514Bに写る範囲と一致している。上記の通り、本実施形態では第1実施形態のステップS317の加工は行われないため、ステップS314で生成された写真画像が「加工済写真画像」に相当する。
ステップS314で生成された加工済写真画像は、ステップS315以降の処理において、第1実施形態におけるアップ写真画像及び全身写真画像と同様に取り扱われる。
以上のように、本実施形態では、写真撮影前に、カメラ21が2人用の画角に設定された場合を仮定して生成した2人用加工済被写体画像と、カメラ21が多人数用の画角に設定された場合を仮定して生成した多人数用加工済被写体画像とを加工選択画面510に表示する。このため、写真撮影前において、異なる画角で撮影された場合にどのような写真画像が生成されるのかを利用者に具体的に想像させることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、上記各実施形態の変形例について説明する。
(1)上記各実施形態では、加工済被写体画像の生成及び表示処理において、カメラ21から取得された被写体画像に対して、色相補正、彩度補正、及び明度補正のうちの少なくとも1つ、又はトリミングを施していたが、被写体画像に対して施す加工は特に限定されるものではない。カメラ21から取得した被写体画像に対して、例えば、利用者の目の形状や大きさ、唇の色、髪の色、顔の大きさ、足の長さ等を変更する加工や、利用者の頬にチークを付加する加工等、様々な加工を施すことができる。
(2)上記第1実施形態では、動画像選択画面210に未加工被写体画像214を表示していたが、未加工被写体画像214を表示せず、加工済被写体画像215A〜215H
のみを表示することもできる。なお、CPU103がリアルタイムに生成して動画像選択画面210に表示する加工済被写体画像の数は、特に限定されるものではない。
(3)上記各実施形態では、動画像選択画面210,510において、利用者が選択しなかった未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215H,514A,514Bを非表示に切り替えていたが、利用者の選択後、選択されなかった未加工被写体画像又は加工済被写体画像を表示し続けてもよい。
(4)上記各実施形態では、動画像選択画面210,510において、利用者が選択した未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215H,514A,514Bを拡大表示していたが、利用者の選択後、選択された未加工被写体画像214及び加工済被写体画像215A〜215H,514A,514Bのサイズを変更しないようにすることもできる。