JP2016041773A - ホスホニウム抗菌剤を含む薬学的組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホスホニウム抗菌剤を含む薬学的組成物の提供。【解決手段】本発明は、ホスホニウム抗菌剤を含む薬学的組成物に関する。好ましい一実施形態では、本発明は、抗菌剤としてホスホニウム塩化合物を含む耳、鼻または眼用組成物(例えば、水性眼用溶液)に関する。組成物は、典型的には、USP保存効力要件および/または同様の保存標準(例えば、EPおよびJP)を満たすのに十分な抗菌活性を保有する。本発明は、抗菌剤としてのホスホニウム化合物を含む薬学的組成物の提供に基づく。このような組成物は、相対的に高度の抗菌活性を示す一方で、相対的に低い毒性も示すよう処方され得る、ということが見出されたことは、有益である。このようなホスホニウム化合物は、眼用組成物、例えばコンタクトレンズ消毒溶液および眼用薬学的組成物中の抗菌剤として特に有用であることが判明している(すなわち、眼用組成物は眼用治療薬を含む)。【選択図】なし

Description

(関連出願との引照)
本出願は、米国特許仮出願第61/328,815号(2010年4月28日出願)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に対して、35U.S.C.§119下での優先権を主張する。
本発明は、ホスホニウム抗菌剤を含む薬学的組成物に関する。好ましい一実施形態では、本発明は、抗菌剤としてホスホニウム塩化合物を含む耳、鼻または眼用組成物(例えば、水性眼用溶液)に関する。
患者により多数回利用される薬学的組成物、特に眼、耳および鼻用組成物は、しばしば、「複数回投与」性を有すると言及される。このような組成物は、当業者に周知の手法により、滅菌条件下で製造され得る。しかしながら、製品のための包装が一旦開けられると、その中に含有される組成物は空気およびその他の潜在的微生物汚染源(例えば、ヒト患者の手)に曝されて、製品の滅菌性が危うくされ得る。したがって、このような薬学的組成物は、典型的には、真菌および細菌病原菌の増殖の防止の助けとなる防腐剤の使用を要する。さらに、このような防腐剤は、典型的には、それらの組成物が、米国薬局方(「USP」)および/または他の国々における類似の指針の保存効力要件を満たす、ということを保証するために必要とされる。
このような防腐剤は、典型的には、要求される保存効力を提供するために必要とされるが、しかしこのような防腐剤は、身体組織に対する種々の程度の不快および/または毒性を示し得る。さらに、多数回投与薬学的組成物は、しばしば、身体の特定位置(例えば、眼の角膜または他の身体組織)と、直接または間接的に、繰り返し接触するように考案してあり、それらの身体部分は外因性化学作用物質に対して特に感受性であり得る。その結果として、このような組織に対する有害作用の可能性を最小限にするために、その組織に対して相対的に非毒性である抗菌性防腐剤を用いること、そしてこのような防腐剤を相対的低濃度で用いることが好ましい。
抗菌性防腐剤の抗菌効力と潜在的毒物学的作用との間の望ましい平衡は、しばしば、達成するのが難しい。さらに具体的には、微生物汚染からの多数回投与薬学的組成物の防腐に必要な抗菌剤の濃度は、角膜および/または他の身体組織に及ぼす毒物学的作用の可能性を生じ得る。低濃度の抗菌剤の使用は、一般的に、このような毒物学的作用の可能性を低減するのに役立つが、しかし、低濃度は、必要レベルの殺生物効力(すなわち、抗菌保存)を達成するには不十分であり得る。
この平衡を考慮して、製薬産業は、相対的に低度の毒性を示しながら、高度の保存効力を提供する抗菌剤を探し続けている。
したがって、本発明は、以下の:
次式:
(式中、R、R、RおよびRは、独立して、H、アルキル(例えば、メチルまたはエチル)、アリール(例えば、フェニル)、アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキルまたはアルコールからなる群から選択され;そして
は、対イオンである)
によるホスホニウム抗菌剤;ならびに

を含む薬学的組成物であって、
前記ホスホニウム抗菌剤が組成物の少なくとも0.0001w/w%であり、且つ0.5w/w%以下である組成物であり;
前記組成物は、ヒトへの非経口、経口または局所投与に適しており;そして
i. R、R、RおよびRのうちの少なくとも2つがヒドロキシアルキル基であるか;あるいは
ii. R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つが少なくとも8個の炭素の長いアルキル鎖であるか;あるいは
iii. その両方
である薬学的組成物、好ましくは眼用薬学的組成物に関する。
本願は一部の実施形態において、例えば以下の項目を提供する:
(項目1)
以下の:
次式:

(式中、R、R、RおよびRは、独立して、H、アルキル、アリール、アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキルまたはアルコールからなる群から選択され;そして
は、対イオンである)
によるホスホニウム抗菌剤;ならびに

を含む薬学的組成物であって、
前記ホスホニウム抗菌剤が前記組成物の少なくとも0.0001w/w%であり、且つ0.5w/w%以下である組成物であり;
前記組成物は、ヒトへの非経口、経口または局所投与に適しており;そして
i. R、R、RおよびRのうちの少なくとも2つが1つ以上のヒドロキシアルキル基から選択されるか;あるいは
ii. R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つが少なくとも8個の炭素の長いアルキル鎖であるか;あるいは
iii. その両方
である薬学的組成物。
(項目2)
前記ホスホニウム抗菌剤が、以下の:
テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロリド、トリブチル−テトラデシルホスホニウムクロリド、トリブチルドデシルホスホニウムブロミド、トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロミド、トリフェニルテトラデシルホスホニウムブロミド、トリフェニルドデシルホスホニウムブロミド、トリヘキシルテトラデシルホスホニウム、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジメチルドデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジメチルテトラデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジヒドロキシメチルドデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジヒドロキシメチルテトラデシルホスホニウムクロリド、トリヒドロキシメチルドデシルホスホニウムクロリドおよびトリヒドロキシメチルテトラデシルホスホニウムクロリド、またはその任意の組合せ
からなる群から選択される項目1記載の薬学的組成物。
(項目3)
前記ホスホニウム抗菌剤がテトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロリドである項目2記載の薬学的組成物。
(項目4)
点眼器のようなディスペンサー内に配置される眼用組成物である項目1〜3のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目5)
前記ディスペンサーが少なくとも0.5ml、しかし10,000ml以下を含有する項目4記載の薬学的組成物。
(項目6)
コンタクトレンズ消毒溶液または眼用薬学的組成物であり、そして前記容器内で滅菌性である項目4または5記載の薬学的組成物。
(項目7)
少なくとも5、しかし9以下のpHを有する前記項目のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目8)
少なくとも200、しかし330以下のモル浸透圧濃度を有する前記項目のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目9)
Ph.Eur.A、Ph.Eur.Bまたは両方を満たす前記項目のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目10)
がハロゲンである前記項目のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目11)
前記組成物が水性眼用溶液であり、Xが塩化物である前記項目のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目12)
、R、RおよびRの各々が1つ以上のヒドロキシアルキル基から選択され、そして前記1つ以上のヒドロキシルアルキル基がヒドロキシルメチル、ヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピルから選択される前記項目のいずれかに記載の薬学的組成物。
図1および2は、そのいくつかが本発明によるものである化合物の相対細胞傷害性を示す。 図1および2は、そのいくつかが本発明によるものである化合物の相対細胞傷害性を示す。
本発明は、抗菌剤としてのホスホニウム化合物を含む薬学的組成物の提供に基づく。このような組成物は、相対的に高度の抗菌活性を示す一方で、相対的に低い毒性も示すよう処方され得る、ということが見出されたことは、有益である。このようなホスホニウム化合物は、眼用組成物、例えばコンタクトレンズ消毒溶液および眼用薬学的組成物中の抗菌剤として特に有用であることが判明している(すなわち、眼用組成物は眼用治療薬を含む)。
本発明の組成物は、次式:

(式中、R、R、RおよびRは、独立して、H、アルキル(例えば、メチルまたはエチル)、アリール(例えば、フェニル)、アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキルまたはアルコールからなる群から選択され;そして
は、対イオンである)
を有するホスホニウム化合物を含む。
対イオンXは、硫酸イオン、スルホン酸イオン、ホウ酸イオン、リン酸イオン、ハロゲン、ハロゲン含有化合物、無機酸、クエン酸イオン、酢酸イオンまたは他の有機酸、その任意の組合せ等から選択され得る。好ましくは、対イオンXは、ハロゲンまたはハロゲン含有化合物、例えば塩化物、臭化物、フッ化物、ヨウ化物、テトラフルオロホウ酸イオン、その組合せ等である。
適切なホスホニウム抗菌剤の例としては、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロリド、トリブチル−テトラデシルホスホニウムクロリド、トリブチルドデシルホスホニウムブロミド、トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロミド、トリフェニルテトラデシルホスホニウムブロミド、トリフェニルドデシルホスホニウムブロミド、トリヘキシルテトラデシルホスホニウム、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジメチルドデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジメチルテトラデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジヒドロキシメチルドデシルホスホニウムクロリド、ベンジルジヒドロキシメチルテトラデシルホスホニウムクロリド、トリヒドロキシメチルドデシルホスホニウムクロリドおよびトリヒドロキシメチルテトラデシルホスホニウムクロリド、またはその任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。抗菌剤は、これらの化合物のいずれか、またはその任意の組合せから選択され得る。
本発明のホスホニウム抗菌剤のR、R、RおよびR基は、それらの作用物質の特質に及ぼす有意の作用を有し得る。一般的に、相対的に長い脂肪族鎖(すなわち、少なくとも8または9、さらに典型的には少なくとも10、さらに場合によっては少なくとも12または14個の炭素、しかも典型的には20以下、より典型的には16以下、さらに場合によっては14以下、または12個でさえある炭素を有する鎖)としてR、R、RおよびRのうちの1または2つを有する化合物は、相対的に高度の抗菌効力を有し、この場合、それらの基の残りのもの(基のうちの2または3つ)は、7以下、さらに典型的には6以下、さらに場合によっては4個以下の炭素を有する、より小さな有機、無機またはアルキル基(例えば、分枝鎖、非分枝鎖または環状アルキル基)である。これらの分子は、現在、眼用および他の製剤製品中に広範に用いられている他の抗菌化合物(例えば、塩化ベンザルコニウム)に比して、相対的に低い細胞傷害性を示す傾向もある。これは、特に、これらのホスホニウム化合物が他の抗菌剤に比して等モルベースで用いられる場合であると考えられる。
以下の化合物は、おそらくは特に望ましいホスホニウム抗菌剤である、と考えられる:
上記の化合物に比して、非常によく似たまたは同一のR、R、RおよびR基、特に同一または類似のアルキル基を有する化合物は、余り望ましくない抗菌効力を示す傾向がある、ということも観察されている。しかしながら、最も有益であるのは、ホスホニウム化合物の一特定基が、この観察に比して変則的であると同定されていることである。類似または同一である複数のR、R、RおよびR基を有する化合物のこの基は、極低度の毒性を提供しながら、非常に望ましい保存効力を提供することが示されている。これらの化合物に関しては、R、R、RおよびR基のうちの2つ、好ましくは3つまたはすべてが、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシル基である。したがって、好ましい一実施形態では、R、R、RおよびR基のうちの少なくとも2、さらに典型的には少なくとも2、さらに典型的には少なくとも3、さらに典型的にはすべてが、独立して、ヒドロキシルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択される。好ましい一実施形態では、R、R、RおよびR基のうちの少なくとも1、さらに典型的には少なくとも2、さらに典型的には少なくとも3、さらに典型的にはすべてが、ヒドロキシアルキル(例えば、ヒドロキシメチル)である。さらに、R、R、RおよびR基のうちの2つ以上がヒドロキシアルキルである場合、それらの基のアルキル部分は2個以下、さらに好ましくは1個以下の、同一であるかまたは異なる炭素、というのが好ましい。非常に好ましい一実施形態では、ヒドロキシアルキル基は、ヒドロキシルメチル、ヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピル基を含む群から選択される。好ましくはR、R、RおよびRのうちの少なくとも2、3またはすべてが同一基、特にヒドロキシメチルでもある。特に好ましい一ホスホニウム抗菌剤は、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウム塩、特にテトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロリドである。
さらなる利点として、R、R、RおよびRのうちの1、2、3またはすべてに関してヒドロキシル基(単数または複数)、ヒドロキシアルキル(例えば、ヒドロキシメチル)基(単数または複数)またはその組合せを有するホスホニウム抗菌剤は、相対的に親水性で、水に溶解性である傾向を示す。このような化合物は、眼用組成物、ならびに他の薬学的組成物、特に水性組成物中により容易に組み込まれ得る。好ましい実施形態では、本出願のホスホニウム抗菌剤は、相対的に高度の水溶解度を示す。このような抗菌剤は、例えば、23℃で少なくとも1.0%、さらに典型的には少なくとも3%、さらに場合によっては10%または50%である水溶解度を有し得る。
ホスホニウム抗菌剤は、典型的には、本発明の組成物内で相対的に低濃度で用いられ得る。ホスホニウム抗菌剤は、典型的には、全組成物の少なくとも約0.0001w/w%、さらに典型的には少なくとも約0.001w/w%、さらに典型的には少なくとも約0.005w/w%である。ホスホニウム抗菌剤は、典型的には、約0.5w/w%以下、さらに典型的には約0.1w/w%以下、さらに典型的には約0.05w/w%以下、さらに場合によっては約0.02以下であり、または約0.008w/w%でさえある。
上記のような長脂肪族鎖としてR、R、RおよびR基のうちの1または2つを有する、そして上記のようなヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、例えばヒドロキシルメチルまたは任意の組合せとしてR、R、RおよびR基のうちの2または3つを有する本発明のホスホニウム化合物は、望ましい抗菌および毒性特質を有し得る、ということも考えられる。例として、以下の化合物は、特に望ましいホスホニウム抗菌剤であると思われる:
本発明のホスホニウム抗菌剤は、本明細書中で考察されるホスホニウム抗菌剤のいずれか、または本明細書中で考察されるホスホニウム抗菌剤の任意の組合せから選択され得る、と意図される。
一般的には、本発明の組成物は、哺乳動物、特にヒトへの非経口、経口または局所投与のために形成され得る、と意図される。好ましくは、組成物は、眼、耳または鼻投与のために形成される。非常に好ましい一実施形態では、組成物は、局所投与による眼投与のために形成される。
本発明の組成物は、クリーム、ゲル、懸濁液、溶液等として提供され得る。好ましくは、そして特に眼、耳または鼻適用のためには、本発明の組成物は水性であり、実質量の水(例えば、少なくとも30w/w%、さらに典型的には、少なくとも70w/w%、さらに典型的には、少なくとも90w/w%であり、または96w/w%の水でさえある)を含む。
本出願のホスホニウム抗菌剤は、他の防腐剤、例えば塩化ベンザルコニウム(BAK)、高分子第四級アンモニウム化合物、ポリヘキサメチルビグアニド(PHMB)等と組合せて用いられ得る、と意図される。しかしながら、本出願のホスホニウム抗菌剤が本発明の組成物内の単独のまたは唯一の防腐剤であり得る、ということが見出されたことは有益である。
本発明のホスホニウム抗菌化合物は、水性眼用組成物、特に多回投与眼用組成物において特に有用である。眼用組成物という用語は、典型的には、いくつかの異なる型の組成物を包含し、そして本発明のホスホニウム化合物は、その組成物の大多数に有用である。しかしながら、本発明のホスホニウム化合物は、治療用薬学的眼用組成物、ならびにコンタクトレンズ洗浄および/または消毒用組成物のために特に有用である。本発明の目的のために、治療用薬学的眼用組成物は、眼症状を処置するための1つ以上の治療薬を含む組成物であり、一方、コンタクトレンズ洗浄および消毒用組成物は、典型的には、このような治療薬を含まない。むしろ、コンタクトレンズ洗浄および消毒用組成物は、典型的には、組成物中にレンズを浸漬するとコンタクトレンズからタンパク質を除去する1つ以上の洗浄剤を含む。
本発明のための考え得る眼治療薬の非限定例としては、以下のものが挙げられる:抗緑内障薬、抗血管新生薬;抗感染薬;抗炎症薬、成長因子;免疫抑制薬;および抗アレルギー薬。抗緑内障薬としては、ベータ遮断薬、例えばベタキソロールおよびレボベタキソロール;炭酸アンヒドラーゼ阻害薬、例えばブリンゾールアミドおよびドルゾールアミド;プロスタグランジン、例えばトラボプロスト、ビマトプロストおよびラタノプロスト;セロトニン作動薬;ムスカリン薬;ドーパミン作動性アゴニストが挙げられる。抗血管新生薬としては、酢酸アネコルタブ(RETAANE(商標)、Fort Worth, TexのAlc
on(商標) Laboratories, Inc.)、ならびに受容体チロシンキナーゼ阻害薬(RT
Ki)が挙げられる。抗炎症薬としては、非ステロイド系およびステロイド系抗炎症薬、例えばトリアムシノロンアクチニド、スプロフェン、ジクロフェナク、ケトロラク、ネパフェナク、リメキソロンおよびテトラヒドロコルチゾールが挙げられる。成長因子としては、EGFまたはVEGFが挙げられる。抗アレルギー薬としては、オロパタジンおよびエピナスチンが挙げられる。眼用薬は、製薬上許容可能な塩の形態で存在し得る。
本発明による眼用組成物は、界面活性剤、緩衝剤、等張化剤、酸化防止剤、粘性改質剤、その任意の組合せ等も含み得る。
本発明の組成物は、緩衝目的および/または抗菌活性の増強の両方のために、ボレートまたはポリオール、又は両方も含み得る。本明細書中で用いる場合、「ボレート」という用語は、ホウ酸、ホウ酸の塩、ボレート誘導体およびその他の製薬上許容可能なボレートまたはその組合せを指す。最も適切なのは、以下の:ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガンおよびその他のこのようなホウ酸塩である。本明細書中で用いる場合、「ポリオール」という用語は、互いに比して、トランス立体配置でない2つの隣接炭素原子の各々の上に少なくとも1つのヒドロキシル基を有する任意の化合物を包含する。ポリオールは、結果的に生じる複合体が水溶性で且つ製薬上許容可能である限り、線状または環状、置換または非置換、あるいはその混合物であり得る。このような化合物の例としては、:糖、糖アルコール、糖酸およびウロン酸が挙げられる。好ましいポリオールは、糖、糖アルコールおよび糖酸、例えば、マンニトール、グリセリン、キシリトール、ソルビトールおよびプロピレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。マンニトールは、本明細書中に含まれる実施例で例証されるように、特に好ましいポリオールである。このようなものとして、好ましい一実施形態では、組成物のポリオールは、完全にまたは実質的に完全に(すなわち、少なくとも70重量%)マンニトールである。
既知のように、ボレートは、ポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよびマンニトールと相互作用して、ボレートポリオール複合体を形成する。このような複合体の型および比率は、互いに比してトランス立体配置でない隣接炭素原子上のポリオールのOH基の数によって決まる。成分ポリオールおよびボレートの重量/容量パーセンテージは、複合体の一部としてのまたはそうでない量を包含する、と理解される。
ポリオールは、典型的には、組成物の少なくとも0.005w/v%、さらに典型的には、少なくとも0.05w/v%、さらに場合によっては、少なくとも0.1w/v%である。ポリオールは、典型的には、組成物の2.0w/v%以下、さらに典型的には1.0w/v%以下、さらに場合によっては0.2w/v%以下である。好ましい一実施形態では、ポリオールは、マンニトールを含むか、あるいは完全にまたは実質的に完全にマンニトールであり、マンニトールの量は、組成物の少なくとも0.03w/v%、さらに典型的には、少なくとも0.07w/v%、さらに場合によっては、少なくとも0.09w/v%であり、そして典型的には、組成物の1.5w/v%以下、さらに典型的には1.0w/v%以下、さらに場合によっては0.13w/v%以下である。
ボレートは、特にボレートが完全にまたは実質的に完全にホウ酸である場合、典型的には、組成物の少なくとも0.05w/v%、さらに典型的には少なくとも0.18w/v%、さらに場合によっては、少なくとも0.27w/v%であり、典型的には、組成物の1.0w/v%以下、さらに典型的には0.5w/v%以下、さらに典型的には0.4w/v%以下、さらに場合によっては0.35w/v%または0.33w/v%以下である。
眼用組成物は、典型的には、ディスペンサー中で提供される。これらのディスペンサーは、典型的には、少なくとも0.5ml、さらに典型的には少なくとも3ml、さらに典型的には少なくとも10mlの組成物を含有するが、しかし50,000ml以下、さらに典型的には10,000ml以下、さらに典型的には1000ml以下の組成物を含有する。治療用薬学的眼用組成物は、好ましくは、ディスペンサー、例えば点眼器中で提供され、これらの点眼器は、典型的には、少なくとも0.5ml、さらに典型的には少なくとも1.0ml、さらに典型的には少なくとも2.0mlの薬学的組成物を含有し、そして典型的には、約100ml以下、さらに典型的には約50ml以下、さらに典型的には20ml以下の薬学的組成物を含有する。コンタクトレンズ洗浄および/または消毒用組成物は、好ましくは、少なくとも10ml、さらに典型的には少なくとも30ml、さらに典型的には少なくとも70mlの組成物を含有し、そして典型的には約10,000ml以下、さらに典型的には約1000ml以下、さらに典型的には300ml以下の組成物を含有するディスペンサー中で提供される。
本発明の組成物は、1つ以上の酸化剤を含むか、あるいはそれらと一緒に用いられ得る、ということも意図される。このような酸化剤は、コンタクトレンズ洗浄および/または消毒溶液とともに用いるために特に望ましい。酸化剤(単数または複数)は、単一溶液の一部として含まれ得るし、あるいは二部系の一部として提供され得る。本発明の組成物中に用いるのに適した酸化剤としては、過酸化物(例えば、過酸化水素、過酸化尿素等);過酸化物生成化合物、例えばペルボレート(例えば、過ホウ酸ナトリウム)および過酢酸;亜塩素酸ナトリウムおよび二酸化塩素、その任意の組合せ等が上げられるが、これらに限定されない。
酸化剤が二部系の一部として用いられる場合、酸化剤は、典型的には、溶液中の主抗菌剤として提供される。このような状況では、ホスホニウム抗菌剤は、微生物の再増殖を防止するためのバックアップ抗菌剤として提供される。もちろん、ホスホニウム抗菌剤は、同様に、このような系における主抗菌剤としても提供され得る。
酸化剤が単一溶液の一部である場合、それは典型的には、相対的に低濃度で用いられる。典型的には、酸化剤は、組成物の少なくとも0.00001w/w%、さらに典型的には少なくとも0.0001w/w%、場合によっては少なくとも0.0005w/w%である。酸化剤は、典型的には、組成物の0.01w/w%以下、さらに典型的には0.001w/w%以下、さらに典型的には0.0007w/w%以下である。
本発明は、組成物がUSP保存効力要件ならびに水性薬学的組成物に関する他の保存効力標準を満たすのに十分な抗菌活性を有する多回薬学的(例えば、眼用)組成物を提供するのに特に有用である。
米国およびその他の国/地域における多回眼用溶液に関する保存効力標準を、以下の表に記述する:
1欧州薬局方には2つの保存効力標準「A」および「B」がある。
USP31に関して上記で確認された標準は、USPの前版に記述された要件と実質的に同一である。
本発明の組成物は、しばしば、滅菌水溶液として処方される。本発明の眼用組成物は、さらにまた、当該組成物で処置されるべき眼および/または他の組織に適合性であるよう、処方される。眼への直接適用を意図される眼用組成物は、眼に適合性であるpHおよび張性を有するよう処方される。組成物は懸濁液または他の型の溶液であり得る、ということも意図される。
組成物は、典型的には、4〜9、好ましくは5.5〜8.5、最も好ましくは5.5〜8.0の範囲のpHを有する。特に所望されるpH範囲は、6.0〜8.0、さらに具体的には6.4〜7.8である。組成物は、典型的には、少なくとも200ミリオスモル/キログラム(mOsm/kg)、さらに典型的には少なくとも240mOsm/kg、さらに典型的には少なくとも260mOsm/kgであるモル浸透圧濃度を有する。組成物は、典型的には、380mOsm/kg以下、さらに典型的には360mOsm/kg以下、さらに典型的には330mOsm/kg以下であるモル浸透圧濃度を有する。
出願人等は、具体的に、この開示におけるすべての引用参考文献の全記載内容を援用する。さらに、量、濃度、あるいは他の値またはパラメーターが一範囲、好ましい範囲、またはより高い好ましい値およびより低い好ましい値の列挙として示される場合、これは、範囲が別々に開示されるか否かにかかわらず、任意の上限範囲または好ましい値、ならびに任意の下限範囲または好ましい値の任意の対から形成されるすべての範囲を具体的に開示すると理解されるべきである。一連の数値が本明細書中で列挙される場合、別記しない限り、当該範囲はその終点、ならびに当該範囲内のすべての整数および有理数を含むよう意図される。一範囲を限定する場合、本発明の範囲は列挙される具体的値に限定されるよう意図されない。
本発明の他の実施形態は、本発明の明細書ならびに本明細書中に開示される本発明の実行を考察すれば、当業者には明らかになる。本発明の明細書および実施例は、一例としてのみ考慮されるものであって、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲およびその等価物により示される。
以下の表Aは、本発明の組成物、特に眼用組成物、の例示的好ましい処方物に適した例示的成分、ならびにその成分に関する所望の重量/容量パーセンテージの一覧を示す。
表Aにおける重量/容量パーセントは、その重量/容量パーセントの±10%、±20%、±30%、±90%またはそれ以上変えられ得るし、そしてその分散は、具体的には、本発明の成分に関する範囲を創るために用いられ得る、と理解される。例えば、±20%の分散を有する10%の成分重量/容量%は、当該成分が8〜12w/v%の重量/容量パーセンテージ範囲を有し得る、ということを意味する。
以下の表Bは、本発明の組成物、特に眼用組成物の例示的好ましい処方物に適した例示的成分、ならびにその成分に関する所望の重量/容量パーセンテージの一覧を示す。
表Aにおける重量/容量パーセントは、その重量/容量パーセントの±10%、±20%、±30%、±90%またはそれ以上変えられ得るし、そしてその分散は、具体的には、本発明の成分に関する範囲を創るために用いられ得る、と理解される。例えば、±20%の分散を有する10%の成分重量/容量%は、当該成分が8〜12w/v%の重量/容量パーセンテージ範囲を有し得る、ということを意味する。
表Bの処方物は、コンタクトレンズ洗浄および消毒溶液として最も適しており、そして上記の酸化剤と一緒でも用いられ得る、とも理解されるべきである。
以下の実施例を、本発明の選択された実施形態をさらに例証するために提示する。眼用薬学的組成物の分野の当業者に周知である手法を用いて、実施例で示される処方物を調製した。
以下で提示される実施例の組成物の種々の成分に関する濃度は、特に別記しない限り、w/v%である。実施例A〜Dの組成物、ならびにそれらの保存効力試験(PET)結果を、以下に示す。
組成物Aは、塩化ベンザルコニウムを用いて保存される溶液の保存効力を示す対照組成物である。しかしながら、組成物B〜Dは、組成物Aと実質的に同一であるが、しかし本発明の一態様によるホスホニウム抗菌剤を用いて保存される溶液の保存効力を例証する。特に、組成物B〜Dは、組成物Aにおける塩化ベンザルコニウムに比して、等量のホスホニウム抗菌剤を用いて保存され、そしてホスホニウム抗菌剤は、ホスホニウム原子から延びる単一長鎖アルキル基を含む。観察され得るように、組成物B〜Dは、組成物Aに比して、同様の保存を提供する。
実施例E〜Gの組成物およびそれらのPET結果を、以下に示す。
見て分かるように、複数のヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメチル基)を有するホスホニウム抗菌化合物Eは、ホスホニウム化合物FおよびG(化合物Eのような実質的に対称的構造を有するが、しかし複数のヒドロキシアルキル基を有さない)に比して、有意に優れた保存効力を示した。
実施例H〜Pの組成物およびそれらのPET結果を、以下に示す。

組成物H〜Pは、本発明の一態様による単一長鎖アルキル基を含むホスホニウム抗菌剤が、単一長鎖アルキル基を欠くかまたは短すぎるアルキル鎖を有する実質的に同一の化合物に比して、優れたPET結果を有する、ということを示す。
実施例Q〜Tの組成物およびそれらのPET結果を、以下に示す。
組成物Q〜Tは、本発明のホスホニウム抗菌剤が、眼用組成物のために特に望ましい成分であるポリマー(例えば、カルボキシビニルポリマー)および/または界面活性剤(例えば、チロキサポール)を含むビヒクル中で、望ましいレベルの保存効力を提供する、ということを例証する。
実施例H〜Pの組成物およびそれらのPET結果を、以下に示す。
組成物H〜Pは、その化合物の濃度が上がった場合の、複数のヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメチル基)を有するホスホニウム抗菌化合物の効力増大を例証する。以下の考察を通して分かるように、このような濃度は、必ずしも組成物の毒性を上げなくても、上げることが可能である。
図1および2は、上記実施例で示された化合物の細胞傷害性を示す。特にこれらの図は、種々の化合物に関するイヌ上皮細胞のニュートラルレッド保持を示し、ニュートラルレッド保持が大きいほど、細胞傷害性が低いことを示している。図1で分かるように、BACに比して実質的に等価の抗菌効力を示す多数のホスホニウム化合物は、BACに比して同様のまたは実質的に低いレベルの細胞傷害性も示す。このようなものとして、これらのホスホニウム抗菌剤の多くは、特に、塩化ベンザルコニウムが適切でない(例えば、溶液中の他の成分と非相溶性である)状況において、塩化ベンザルコニウムの適切な代替物として用いられ得る。注目すべきは、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロリドが非常に低レベルの細胞傷害性を示したことであるが、一方、上で示したように、それは、非常に望ましい抗菌効力を示す。さらに、図2を参照すると、濃度および/またはそれが入れられるビヒクルにかかわらず、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロリドは非常に低い毒性を示す、ということが分かる。

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  1. 明細書に記載された発明。
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