JPH11271695A - コンタクトレンズ用液剤 - Google Patents

コンタクトレンズ用液剤

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JPH11271695A
JPH11271695A JP10077230A JP7723098A JPH11271695A JP H11271695 A JPH11271695 A JP H11271695A JP 10077230 A JP10077230 A JP 10077230A JP 7723098 A JP7723098 A JP 7723098A JP H11271695 A JPH11271695 A JP H11271695A
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JP
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polymer
contact lens
solution
allylamine
meth
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JP10077230A
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English (en)
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Kazuhiko Nakada
和彦 中田
Tetsuji Kawai
哲次 河合
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Menicon Co Ltd
Original Assignee
Menicon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタクトレンズの保存、流通保存時に、そ
のベースカーブの変化を低減させることができ、すぐれ
た防腐・抗菌効果を有するコンタクトレンズ用液剤を提
供すること。 【解決手段】 式(I): 【化11】 で表わされる繰り返し単位aおよび式(II): 【化12】 で表わされる繰り返し単位bを有するポリマーおよび/
または該ポリマーの塩を含有してなるコンタクトレンズ
用液剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
用液剤に関する。さらに詳しくは、たとえばコンタクト
レンズの保存、流通保存、洗浄、殺菌消毒などに好適に
使用しうるコンタクトレンズ用液剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンタクトレンズ、とくに酸素
透過性硬質コンタクトレンズでは、シリコーン成分が含
有されていることがほとんどであるため、レンズ表面が
疎水性となり、初期装用時の濡れ性がわるく、このこと
によって装用感が低下したり、充分な視力がえられない
といった問題が発生しやすくなる。
【0003】そこで、前記酸素透過性硬質コンタクトレ
ンズは、製造されてから患者が装用するまでのあいだ、
その表面水濡れ性を保持するために、表面処理が施され
たり、あらかじめ生理食塩水などの流通保存液に浸漬さ
れるなどしてウェット保存され、流通される。
【0004】しかしながら、このような生理食塩水など
を用いたウェット保存流通を行なったばあいは、その流
通過程において、コンタクトレンズの重要な規格の1つ
であるベースカーブが変化してしまうばあいがあるとい
った問題がある。
【0005】また、前記のごときベースカーブの変化に
関する問題は、患者がコンタクトレンズを保存する際に
も発生する可能性がある。
【0006】さらに、たとえばコンタクトレンズの保存
時、流通保存時などに、保存液、流通保存液内で雑菌が
繁殖する可能性もあるので、かかる雑菌の繁殖を防止す
るために、たとえば防腐剤などが添加されている。
【0007】しかしながら、かかる防腐剤は、その防腐
効果が不充分であったり、なかには安全性や耐久性に乏
しいものもあり、雑菌の繁殖を防止する手段としては有
効とはいえない。
【0008】またとくに、ソフトコンタクトレンズのば
あい、前記のごとき保存液や流通保存液に防腐剤を添加
して用いると、かかる防腐剤がソフトコンタクトレンズ
に吸着したり、レンズ内部に取り込まれることがある。
したがって、たとえば防腐剤をポリマー化して用いる方
法の開発などが待ち望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、コンタクトレンズの保
存時や流通保存時に、そのベースカーブの変化をいちじ
るしく低減させることができ、さらにすぐれた防腐効果
やすぐれた抗菌効果およびこれらの効果の耐久性を有す
るコンタクトレンズ用液剤を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I):
【0011】
【化3】
【0012】で表わされる繰り返し単位aおよび式(I
I):
【0013】
【化4】
【0014】で表わされる繰り返し単位bを有するポリ
マーおよび/または該ポリマーの塩を含有してなるコン
タクトレンズ用液剤に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のコンタクトレンズ用液剤
は、前記したように、式(I):
【0016】
【化5】
【0017】で表わされる繰り返し単位a(以下、アリ
ルアミン単位aという)および式(II):
【0018】
【化6】
【0019】で表わされる繰り返し単位b(以下、置換
アリルアミン単位bという)を有するポリマー(以下、
ポリマー(A)という)および/または該ポリマー
(A)の塩(以下、ポリマー(A)および/または該ポ
リマー(A)の塩を化合物(A)という)を含有したも
のである。
【0020】本発明のコンタクトレンズ用液剤におい
て、保存時や流通保存時に、コンタクトレンズのベース
カーブの変化を低減させ、さらに防腐効果や抗菌効果を
付与するための有効成分として用いられる化合物(A)
は、少なくともアリルアミン単位aを構成するアリルア
ミンおよび置換アリルアミン単位bを構成する置換アリ
ルアミンをモノマー成分として用いてえられるものであ
る。
【0021】アリルアミン単位aおよび置換アリルアミ
ン単位bを有するポリマー(A)中のこれらアリルアミ
ン単位aと置換アリルアミン単位bとのモル比(アリル
アミン単位a/置換アリルアミン単位b)は、コンタク
トレンズのベースカーブのさらなる安定化という点か
ら、25/75以上、好ましくは30/70以上である
ことが望ましく、またよりすぐれた防腐効果および抗菌
効果をうるという点から、99/1以下、好ましくは9
0/10以下であることが望ましい。
【0022】前記ポリマー(A)または後述する該ポリ
マー(A)の塩の重量平均分子量は、コンタクトレンズ
のベースカーブの安定化効果を充分にうるには、また防
腐効果および抗菌効果を充分にうるには、ある程度の分
子量が必要であることを考慮すると、1000程度以
上、好ましくは2000程度以上であることが望まし
く、また水などの媒体に対する溶解性が低下し、均一な
コンタクトレンズ用液剤がえられにくくなるおそれが生
じることや、粘度の上昇による取扱い性の問題などを考
慮すると、200000程度以下、好ましくは1000
00程度以下であることが望ましい。
【0023】本発明に用いられるポリマー(A)は、ア
リルアミン単位aおよび置換アリルアミン単位bを有す
るものであるが、かかるポリマー(A)は、これらのほ
かにも、本発明の目的を阻害しないかぎり、たとえば以
下に示す繰り返し単位や、以下の重合性モノマーに基づ
く繰り返し単位などを有していてもよい。
【0024】前記ポリマー(A)に含まれていてもよい
繰り返し単位としては、たとえば一般式(III):
【0025】
【化7】
【0026】(式中、R1は水素原子またはメチル基、
2は炭素数1〜8のアルキレン基、R3は炭素数1〜1
8のアルキル基、X1はハロゲン原子を示す)で表わさ
れる繰り返し単位、一般式(IV):
【0027】
【化8】
【0028】(式中、R4は水素原子またはメチル基、
5は炭素数1〜8のアルキレン基、R6は炭素数1〜1
8のアルキル基、X2はハロゲン原子を示す)で表わさ
れる繰り返し単位などの、抗菌作用を呈する単位があげ
られる。
【0029】前記一般式(III)で表わされる繰り返し
単位は、一般式(V):
【0030】
【化9】
【0031】(式中、R1、R2、R3およびX1は前記と
同じ)で表わされる化合物にて構成され、一般式(IV)
で表わされる繰り返し単位は、一般式(VI):
【0032】
【化10】
【0033】(式中、R4、R5、R6およびX2は前記と
同じ)で表わされる化合物にて構成される。
【0034】一般式(III)、(V)中のX1および一般
式(IV)、(VI)中のX2は、いずれもハロゲン原子で
あり、たとえば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが
あげられる。
【0035】前記一般式(V)で表わされる化合物の具
体例としては、たとえばトリ−n−ブチル(2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル)ホスホニウムクロライ
ド、トリ−n−ヘキシル(2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル)ホスホニウムクロライド、トリ−n−オク
チル(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ホスホ
ニウムクロライド、トリ−n−ブチル(2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチル)ホスホニウムブロマイド、ト
リ−n−ヘキシル(2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チル)ホスホニウムブロマイド、トリ−n−オクチル
(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ホスホニウ
ムブロマイド、トリ−n−ブチル(2−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチル)ホスホニウムアイオダイド、トリ
−n−ヘキシル(2−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ル)ホスホニウムアイオダイド、トリ−n−オクチル
(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ホスホニウ
ムアイオダイドなどがあげられる。
【0036】前記一般式(VI)で表わされる化合物の具
体例としては、たとえばトリ−n−ブチル(4−ビニル
ベンジル)ホスホニウムクロライド、トリ−n−ヘキシ
ル(4−ビニルベンジル)ホスホニウムクロライド、ト
リ−n−オクチル(4−ビニルベンジル)ホスホニウム
クロライド、トリ−n−ブチル(4−ビニルベンジル)
ホスホニウムブロマイド、トリ−n−ヘキシル(4−ビ
ニルベンジル)ホスホニウムブロマイド、トリ−n−オ
クチル(4−ビニルベンジル)ホスホニウムブロマイ
ド、トリ−n−ブチル(4−ビニルベンジル)ホスホニ
ウムアイオダイド、トリ−n−ヘキシル(4−ビニルベ
ンジル)ホスホニウムアイオダイド、トリ−n−オクチ
ル(4−ビニルベンジル)ホスホニウムアイオダイドな
どがあげられる。
【0037】なお、一般式(III)で表わされる繰り返
し単位および一般式(IV)で表わされる繰り返し単位の
ポリマー(A)中の量は、アリルアミン単位aおよび置
換アリルアミン単位bの合計100モルに対して10モ
ル程度以下であることが好ましい。
【0038】前記ポリマー(A)に含まれていてもよい
繰り返し単位を構成する重合性モノマーの代表例として
は、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オ
クチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アク
リレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、t−ブ
チル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレ
ート、t−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル
(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)
アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの直鎖状、分
岐鎖状または環状のアルキル(メタ)アクリレート;ス
チレン;α−メチルスチレン;メチルスチレン、エチル
スチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、t−ブ
チルスチレン、イソブチルスチレン、ペンチルスチレン
などのアルキルスチレン;メチル−α−メチルスチレ
ン、エチル−α−メチルスチレン、プロピル−α−メチ
ルスチレン、ブチル−α−メチルスチレン、t−ブチル
−α−メチルスチレン、イソブチル−α−メチルスチレ
ン、ペンチル−α−メチルスチレンなどのアルキル−α
−メチルスチレンなどがあげられる。
【0039】なお、前記重合性モノマーに基づく繰り返
し単位のポリマー(A)中の量は、アリルアミン単位a
および置換アリルアミン単位bの合計100モルに対し
て10モル程度以下であることが好ましい。
【0040】本発明では、たとえば前記アリルアミンお
よび置換アリルアミン、ならびに必要に応じて一般式
(V)で表わされる化合物、一般式(VI)で表わされる
化合物、重合性モノマーなどを含有した重合成分の所望
量を調整し、これにラジカル重合開始剤を添加して通常
の方法で重合させることによってポリマー(A)をうる
ことができる。
【0041】前記通常の方法とは、たとえばラジカル重
合開始剤を添加したのち、室温ないし、たとえば溶媒を
用いるばあいには、溶媒の沸点以下の温度範囲で徐々に
加熱するか、マイクロ波、紫外線、放射線(γ線)など
の電磁波を照射して重合を行なう方法である。加熱重合
させるばあいには、段階的に昇温させてもよい。重合は
塊状重合法によってなされてもよいし、たとえばテトラ
ヒドロフラン、アルコール類、トルエン、ジメチルホル
ムアミドなどの溶媒などを用いた溶液重合法によってな
されてもよく、またその他の方法によってなされてもよ
い。
【0042】前記ラジカル重合開始剤の代表例として
は、たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジ
メチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイドなどがあげられ、これらは単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。なお、光線などを
利用して重合させるばあいには、光重合開始剤や増感剤
をさらに添加することが好ましい。前記重合開始剤や増
感剤の量は、重合成分全量100部(重量部、以下同
様)に対して約0.001〜2部、なかんづく約0.0
1〜1部であることが好ましい。
【0043】かくしてえられるポリマー(A)は、たと
えば水、メタノールや、これらの混合溶液で洗浄後、脱
気乾燥するなどして精製すればよい。
【0044】なお、ポリマー(A)をうる際の各重合成
分の量は、目的とするポリマー(A)に含まれる繰り返
し単位の種類およびその量を考慮して適宜調整すればよ
い。たとえば、ポリマー(A)中のアリルアミン単位a
および置換アリルアミン単位bの数がそれぞれ前記範囲
内であり、これら両者のモル比が前記範囲となるよう
に、重合成分中のアリルアミンおよび置換アリルアミン
の量を適宜調整することが好ましいが、通常重合成分中
にアリルアミンが1〜99重量%程度、置換アリルアミ
ンが1〜99重量%程度含まれるようにすることが望ま
しい。また、一般式(V)で表わされる化合物、一般式
(VI)で表わされる化合物、重合性モノマーなどは、前
記アリルアミンおよび置換アリルアミンの量に応じて適
宜調整し、重合成分全量が100重量%となるようにす
ればよい。
【0045】たとえば前記のようにしてポリマー(A)
がえられるが、本発明においては、かかるポリマー
(A)のみでなく、ポリマー(A)の塩を用いることも
できる。
【0046】ポリマー(A)の塩の代表例としては、た
とえばその塩酸塩、酢酸塩などがあげられる。
【0047】前記化合物(A)のコンタクトレンズ用液
剤中の含有量は、かかる化合物(A)を用いたことによ
る保存時、流通保存時のコンタクトレンズのベースカー
ブの変化を低減させる効果、さらには防腐効果および抗
菌効果を充分に発現させるためには、0.01w/v%
以上、好ましくは0.1w/v%以上であることが望ま
しく、またコンタクトレンズ用液剤の粘度が上昇しす
ぎ、乾燥時にコンタクトレンズが汚れやすくなるなどの
取扱い上の問題が生じるおそれをなくすためには、10
w/v%以下、好ましくは3w/v%以下であることが
望ましい。
【0048】本発明のコンタクトレンズ用液剤には、前
記化合物(A)のほかに、たとえば防腐剤、キレート化
剤などが含有されていてもよい。
【0049】前記防腐剤は、コンタクトレンズ用液剤が
細菌に汚染されるのを防ぎ、かつ保存時、流通保存時に
コンタクトレンズが雑菌で汚染されるのを防止するとい
う性質を有するものであり、本発明においては、化合物
(A)の防腐効果および抗菌効果をさらに向上させるこ
とができる。
【0050】防腐剤は、眼科生理学的に許容しうるもの
であればよく、とくに限定はないが、その代表例として
は、たとえば硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀、チ
メロサールなどの水銀系防腐剤;塩化ベンザルコニウ
ム、臭化ピリジニウムなどの界面活性剤系防腐剤;クロ
ロヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、クロロ
ブタノールなどのアルコール系防腐剤;メチルパラベ
ン、プロピルパラベン、ジメチロールジメチルヒダント
イン、イミダゾリウムウレアなどがあげられる。
【0051】前記防腐剤のコンタクトレンズ用液剤中の
含有量は、さらなる防腐効果を発現させるためには、
0.00001w/v%以上、好ましくは0.0000
3w/v%以上であることが望ましく、またかかる防腐
剤の含有量があまりにも多いばあいには、かかる防腐剤
が直接目に入ってしまったばあいに目に障害を与えるお
それが生じるようになったり、防腐剤の種類によっては
コンタクトレンズの規格や性質に悪影響を与えるおそれ
が生じるようになる傾向があるので、0.5w/v%以
下、好ましくは0.3w/v%以下であることが望まし
い。
【0052】前記キレート化剤は、コンタクトレンズ用
液剤や付着した涙液中に含まれるカルシウムなどがコン
タクトレンズに沈着するのを防ぐという性質を有するも
のである。
【0053】キレート化剤は、眼科生理学的に許容しう
るものであればよく、とくに限定はないが、その代表例
としては、たとえばエチレンジアミン四酢酸およびその
ナトリウム塩、フィチン酸、クエン酸などがあげられ
る。
【0054】前記キレート化剤のコンタクトレンズ用液
剤中の含有量は、カルシウムなどがコンタクトレンズに
沈着するのを防ぐ効果を充分に発現させるためには、
0.001モル/リットル以上、好ましくは0.001
5モル/リットル以上であることが望ましく、またかか
るキレート化剤の含有量があまりにも多いばあいには、
それ以上含有させることによる効果の向上が小さく、か
えって不経済となるので、0.1モル/リットル以下、
好ましくは0.05モル/リットル以下であることが望
ましい。
【0055】さらに、本発明のコンタクトレンズ用液剤
には、前記防腐剤およびキレート化剤のほかにも、たと
えば緩衝剤、等張化剤、増粘剤、界面活性剤などの配合
剤が含有されていてもよい。
【0056】前記緩衝剤は、えられるコンタクトレンズ
用液剤のpHを、涙液に近い約5〜9の範囲で一定に
し、また外的要因によるpHの変化を抑え、保存時、流
通保存時のコンタクトレンズの形状、光学性を保護する
という性質を有するものである。
【0057】緩衝剤は、眼科生理学的に許容しうるもの
であればよく、とくに限定はないが、その代表例として
は、たとえばホウ酸とそのナトリウム塩、リン酸とその
ナトリウム塩、クエン酸とそのナトリウム塩、乳酸とそ
のナトリウム塩、グリシン、グルタミン酸などのアミノ
酸とそのナトリウム塩、リンゴ酸とそのナトリウム塩な
どがあげられる。
【0058】前記緩衝剤のコンタクトレンズ用液剤中の
含有量は、充分な緩衝効果を付与せしめるためには、
0.005モル/リットル以上、好ましくは0.01モ
ル/リットル以上であることが望ましく、またかかる緩
衝剤の含有量があまりにも多いばあいには、緩衝効果が
あまり高くならず、かえって浸透圧を高めるなどコンタ
クトレンズの形状に影響を及ぼすようになる傾向がある
ので、0.5モル/リットル以下、好ましくは0.15
モル/リットル以下であることが望ましい。
【0059】前記等張化剤は、えられるコンタクトレン
ズ用液剤の浸透圧を、涙液の浸透圧(280〜300m
Os/kg)に近づけ、流通保存時に、コンタクトレン
ズの形状がより維持されやすくなるようにするという性
質を有するものである。
【0060】等張化剤は、眼科生理学的に許容しうるも
のであればよく、とくに限定はないが、その代表例とし
ては、たとえば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カ
ルシウムなどの無機塩および前記緩衝剤があげられる。
【0061】前記等張化剤のコンタクトレンズ用液剤中
の含有量は、充分な浸透圧を付与せしめるためには、
0.01モル/リットル以上、好ましくは0.05モル
/リットル以上であることが望ましく、またかかる等張
化剤の含有量があまりにも多いばあいには、浸透圧が高
くなり、コンタクトレンズの形状に影響を及ぼすように
なる傾向があるので、0.5モル/リットル以下、好ま
しくは0.15モル/リットル以下であることが望まし
い。
【0062】前記増粘剤は、保存時、流通保存時に、コ
ンタクトレンズを外部からの物理的な力から守るという
性質を有するものである。
【0063】増粘剤は、眼科生理学的に許容しうるもの
であればよく、とくに限定はないが、その代表例として
は、たとえばポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニル
ピロリドン、ポリアクリルアミドおよびその加水分解
物、ポリアクリル酸、キサンタンガム、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピル
セルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、ポリエチレングリコール、ゼラチン、コンドロイチ
ン硫酸ナトリウム、アラビアガム、ガールガムなどの粘
性基剤があげられる。
【0064】前記増粘剤のコンタクトレンズ用液剤中の
含有量は、保存時、流通保存時にコンタクトレンズを外
的応力から充分に保護せしめるためには、0.01w/
v%以上、好ましくは0.02w/v%以上であること
が望ましく、またかかる増粘剤の含有量があまりにも多
いばあいには、えられるコンタクトレンズ用液剤がゲル
化し、保存性、流通保存性が低下する傾向があるので、
10w/v%以下、好ましくは5w/v%以下であるこ
とが望ましい。
【0065】前記界面活性剤は、えられるコンタクトレ
ンズ用液剤の洗浄効果を高める性質を有するものであ
る。
【0066】界面活性剤は、眼科生理学的に許容しうる
ものであればよく、とくに限定はない。たとえばアニオ
ン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界
面活性剤とノニオン系界面活性剤とからなるものなどが
あげられるが、本発明においては、いずれの界面活性剤
を用いてもよい。
【0067】アニオン系界面活性剤の代表例としては、
たとえばアルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、アルキロイルメチルタウリンナト
リウム、アルキロイルザルコシンナトリウム、α−オレ
フィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジ(ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル)リン酸ナトリウムなどが
あげられるが、これらのなかでもアルキル硫酸ナトリウ
ム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレ
フィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル硫酸ナトリウムは、すぐれた洗浄
効果を呈し、ノニオン系界面活性剤を併用したばあいに
は、短時間の浸漬保存で有効な洗浄効果を示すようにな
る。
【0068】前記アニオン系界面活性剤のコンタクトレ
ンズ用液剤中の含有量は、充分な洗浄効果を付与するた
めには、0.01w/v%以上、好ましくは0.02w
/v%以上であることが望ましく、またかかるアニオン
系界面活性剤の含有量があまりにも多いばあいには、洗
浄効果があまり高くならず、かえって手荒れの原因とな
ることがあるので、10w/v%以下、好ましくは5w
/v%以下であることが望ましい。
【0069】前記ノニオン系界面活性剤の代表例として
は、たとえば高級アルキルアミンのポリエチレングリコ
ール付加物、高級脂肪酸アミドのポリエチレングリコー
ル付加物、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、高級
脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、高級脂肪酸
のポリアルキレングリコール、ポリエチレングリコール
コポリマーエステル、高級脂肪酸のポリエチレングリコ
ールの付加した多価アルコールエステル、高級アルコー
ルのポリエチレングリコールエーテル、高級アルコール
のポリグリセリンエーテル、アルキルフェノールのポリ
エチレングリコールエーテル、アルキレンフェノールの
ポリエチレングリコールエーテルのホルムアルデヒド縮
合物、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコ
ール共重合体、リン酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ
油、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステ
ル、ステロールのポリエチレングリコール付加物などが
あげられる。これらのなかでは、高級アルコールのポリ
エチレングリコールエーテル、高級脂肪酸のポリエチレ
ングリコールエステル、高級脂肪酸のポリグリセリンエ
ステル、アルキルフェノールのポリエチレングリコール
エーテル、ポリエチレングリコールソルビタンアルキル
エステルは、すぐれた洗浄効果を呈するので好ましい。
【0070】前記ノニオン系界面活性剤のコンタクトレ
ンズ用液剤中の含有量は、充分な洗浄効果を付与するた
めには、0.01w/v%以上、好ましくは0.02w
/v%以上であることが望ましく、またかかるノニオン
系界面活性剤の含有量があまりにも多いばあいには、洗
浄効果があまり高くならず、かえって手荒れの原因とな
ることがあるので、10w/v%以下、好ましくは5w
/v%以下であることが望ましい。
【0071】また、アニオン系界面活性剤とノニオン系
界面活性剤とを併用するばあい、アニオン系界面活性剤
およびノニオン系界面活性剤の含有量は、それぞれ前記
した範囲内でかつ、合計量が0.02〜20w/v%、
好ましくは0.05〜10w/v%であることが望まし
い。
【0072】なお、前記防腐剤、キレート化剤、緩衝
剤、等張化剤、増粘剤および界面活性剤は、それぞれ単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0073】本発明のコンタクトレンズ用液剤は、前記
したように、化合物(A)を有効成分として含有し、さ
らに必要に応じて、防腐剤、キレート化剤、そのほかの
配合剤などの成分を含有したものであるが、これらの媒
体として、たとえば蒸留水、精製水などの水などが配合
されていればよい。なお、かかる水などの水性媒体は、
コンタクトレンズ用液剤の全量が100%となるように
して用いればよい。
【0074】本発明のコンタクトレンズ用液剤は、たと
えば所定量の水性媒体中に化合物(A)を入れ、さらに
必要に応じて防腐剤、キレート化剤、緩衝剤、等張化
剤、増粘剤、界面活性剤などの配合剤を入れ、充分に混
合撹拌して溶解させ、濾過することによって調製するこ
とができる。
【0075】なお、本発明のコンタクトレンズ用液剤の
粘度にはとくに限定がないが、コンタクトレンズを保
存、流通保存する際の取扱い性などを考慮すると、25
℃で200cP程度以下であることが好ましい。
【0076】また、コンタクトレンズ用液剤のpHは、
涙液のpHと同程度の5〜9であることが好ましい。
【0077】かくしてえられる本発明のコンタクトレン
ズ用液剤にコンタクトレンズを浸漬させることにより、
種々のコンタクトレンズを、そのベースカーブをほとん
ど変化させることなく保存または流通保存することがで
きるほか、コンタクトレンズ用液剤自身が雑菌に汚染さ
れるのを防ぎ、種々のコンタクトレンズの洗浄または殺
菌消毒を行なうことができる。
【0078】このように、本発明のコンタクトレンズ用
液剤は、たとえばコンタクトレンズの保存液、流通保存
液、洗浄液、殺菌消毒液や、保存、流通保存、洗浄およ
び殺菌消毒から選ばれた少なくとも2つの用途に用いら
れる液剤などとして好適に使用することができる。
【0079】なお、本発明のコンタクトレンズ用液剤を
使用するには、たとえば所定の容器に、コンタクトレン
ズと、該コンタクトレンズが浸漬されうる量の前記コン
タクトレンズ用液剤とを入れ、密封するなどして保存、
流通保存、洗浄、殺菌消毒などすればよい。
【0080】また、本発明のコンタクトレンズ用液剤に
対して用いられるコンタクトレンズにはとくに限定がな
く、含水性、非含水性、また軟質、硬質にかかわらず、
いかなる種類のものも適用することができるが、なかで
も、たとえばシロキサニル(メタ)アクリレート系モノ
マー、シロキサニルスチレン系モノマー、シロキサニル
フマレート、シロキサニルイタコネートなどのシリコー
ン化合物を含有した重合成分を重合させてえられた酸素
透過性硬質コンタクトレンズのばあいであっても、保存
時、流通保存時に、そのベースカーブの変化がいちじる
しく低減される。
【0081】
【実施例】つぎに、本発明のコンタクトレンズ用液剤を
実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
【0082】参考例1(ポリアリルアミンビグアニドの
合成) (1)グアニル−O−メチルイソ尿素塩酸塩の合成 フラスコ内でジシアンジアミド(ナカライテスク(株)
製、商品コード119−31)21.0g(0.25モ
ル)を無水メタノール2000mlに溶解させ、これに
5モル/リットルのメタノール性塩酸溶液50ml(塩
化水素として0.25モル)を加えたのち、密栓してよ
く振り混ぜ、室温で50時間放置した。
【0083】つぎに、40℃の水浴中で減圧し、フラス
コ内の反応液を約100mlになるまで濃縮したのち、
これに無水エタノール60mlを加え、還流冷却器を取
付けて水浴中で煮沸溶解させ、少量の不純物を濾過除去
した。
【0084】えられた濾液を一晩放置し、結晶を析出さ
せ、傾斜して結晶と母液とを分別した。この結晶を無水
エタノールおよびエチルエーテルにてそれぞれ1回ずつ
洗浄し、60℃の乾燥機中で乾燥させ、淡黄色結晶7.
4gをえた。収率は19%であった。
【0085】さらに、前記と同一条件にて再度合成を行
ない、淡黄色結晶8.2gをえた。収率は22%であっ
た。
【0086】えられた淡黄色結晶の融点はともに158
℃であった。また、これら淡黄色結晶の元素分析を行な
ったところ、ともに以下に示す結果となった。
【0087】 [元素分析(C39ON4Clとして)] C H N Cl 理論値(%) 23.61 5.95 36.72 23.24 分析値(%) 24.16 6.03 36.45 23.38
【0088】これらの結果から、えられた淡黄色結晶が
目的とするグアニル−O−メチルイソ尿素塩酸塩である
ことが確認された。
【0089】(2)ポリアリルアミンビグアニドの合成 ポリアリルアミン(日東紡績(株)製、商品名PAA−
HCl−3S)11.0g(アリルアミン単位で0.1
1モル)を、等モルのナトリウム溶液2.53g(ナト
リウム量が0.11モルの100mlメタノール溶液)
に、チッ素ガス雰囲気下で溶解させた。この溶液を45
℃で4時間撹拌し、沈殿したNaClを濾過除去して濾
液をえた。
【0090】ついで、前記(1)の工程でえられたグア
ニル−O−メチルイソ尿素塩酸塩15.45g(0.1
0モル)を前記濾液に溶解させ、チッ素ガス雰囲気下、
35℃で26時間撹拌した。26時間経過後、反応を停
止させるために、希塩酸を用いてこの溶液のpHを4に
調整した。
【0091】えられた反応物をアセトン中で再沈させ、
ポリマーをえた。ついで、このポリマーを少量の蒸留水
に溶解させたのち、アセトン中で再沈精製し、さらに真
空乾燥を行なって精製ポリマー8.03gをえた。収率
は45%であった。
【0092】えられた精製ポリマーの赤外吸収スペクト
ルを測定した結果、1640cm-1および1546cm
-1にビグアニドに由来する吸収が認められた。
【0093】また前記精製ポリマーの元素分析を行なっ
たところ、以下に示す結果となった。
【0094】 [元素分析(C38NCl:C5125Cl:アセトン=4:6:3として)] C H N Cl 理論値(%) 37.95 7.62 29.50 21.96 分析値(%) 35.21 7.66 28.90 21.39
【0095】これらの結果から、えられた精製ポリマー
が目的とするポリアリルアミンビグアニド(ポリマー
(A))であることが確認された。なお、このポリアリ
ルアミンビグアニドの構造および特性については以下の
表1中にまとめて示す。
【0096】参考例2(ポリアリルアミンビグアニドの
合成) (1)グアニル−O−メチルイソ尿素塩酸塩の合成 参考例1と同様にして行なった。
【0097】(2)ポリアリルアミンビグアニドの合成 参考例1において、ポリアリルアミンをナトリウム溶液
に溶解させてえられた濾液とグアニル−O−メチルイソ
尿素塩酸塩との反応時間を26時間から5時間に変更し
たほかは参考例1と同様にして精製ポリマー6.4gを
えた。収率は36%であった。
【0098】えられた精製ポリマーの赤外吸収スペクト
ルを測定した結果、1640cm-1および1546cm
-1にビグアニドに由来する吸収が認められた。
【0099】また前記精製ポリマーの元素分析を行なっ
たところ、以下に示す結果となった。
【0100】 [元素分析(C38NCl:C5125Cl:アセトン=7:3:3として)] C H N Cl 理論値(%) 39.67 8.16 22.63 26.02 分析値(%) 39.02 8.20 22.28 25.77
【0101】これらの結果から、えられた精製ポリマー
が目的とするポリアリルアミンビグアニド(ポリマー
(A))であることが確認された。なお、このポリアリ
ルアミンビグアニドの構造および特性については以下の
表1中にまとめて示す。
【0102】実施例1〜2 表1に示すポリマー(A)を蒸留水に添加し、室温でま
たはやや加温しながら約60分間撹拌してポリマー
(A)を溶解させ、さらにこれを濾過し、ポリマー
(A)の含有量が1w/v%のコンタクトレンズ用液剤
300mlを調製した。
【0103】えられたコンタクトレンズ用液剤の溶解
性、外観、臭気、pH、粘度および防腐・抗菌性を以下
の方法にしたがって調べた。その結果を表2に示す。
【0104】(イ)溶解性 コンタクトレンズ用液剤中の不溶物の有無を目視にて調
べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0105】(評価基準) A:不溶物がまったくない。 B:わずかに不溶物が認められる。 C:不溶物がいちじるしい。
【0106】(ロ)外観 コンタクトレンズ用液剤の外観を目視にて観察し、以下
の評価基準に基づいて評価した。
【0107】(評価基準) A:均一で透明である。 B:わずかに白濁している。 C:白濁がいちじるしい。
【0108】(ハ)臭気 5cmの距離から、コンタクトレンズ用液剤の臭気を調
べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0109】(評価基準) A:臭気がまったくない。 B:わずかに臭気が認められる。 C:臭気がいちじるしい。
【0110】(ニ)pH ガラス電極型pHメーター(HORIBA pH ME
TER F−13、(株)堀場製作所製)にて25℃で
のコンタクトレンズ用液剤のpHを測定した。
【0111】(ホ)粘度 B型粘度計にて25℃でのコンタクトレンズ用液剤の粘
度(cP)を測定した。
【0112】(ヘ)防腐・抗菌性 コンタクトレンズ用液剤について、米国薬局方(United
States Pharmacopoeia)にしたがい、生物チャレンジ試
験法(organism challenge test)を用いてつぎのよう
な防腐効力試験を行なった。
【0113】調製したコンタクトレンズ用液剤を試料と
して、グラム陽性(Staphylococcusaureus)の増殖性細
菌(vegetative bacteria)を1.0×106個(実施例
1)または9.0×105個(実施例2)接種したの
ち、37℃で24時間放置し、24時間経過後の細菌の
数をそれぞれ測定した。
【0114】つぎに、シロキサニルメタクリレート50
部、トリフルオロエチルメタクリレート40部、メチル
メタクリレート10部およびエチレングリコールジメタ
クリレート5部からなる重合成分を共重合させたのち成
形し、厚さ0.12mmの酸素透過性硬質コンタクトレ
ンズを製造した。
【0115】この酸素透過性硬質コンタクトレンズを、
実施例1〜2でえられた各コンタクトレンズ用液剤につ
いて5枚ずつ用意し、それぞれのベースカーブをあらか
じめ測定した。
【0116】つぎに、コンタクトレンズ用ケースに、前
記酸素透過性硬質コンタクトレンズおよびコンタクトレ
ンズ用液剤を入れ、この酸素透過性硬質コンタクトレン
ズをコンタクトレンズ用液剤に浸漬させ、密封して40
℃で保持し、2週間後および4週間後に、それぞれのベ
ースカーブを測定した。
【0117】保持後のベースカーブとあらかじめ測定し
たベースカーブとの差からベースカーブの変化量を求
め、5枚のコンタクトレンズの平均変化量を算出し、保
持前の5枚のコンタクトレンズのベースカーブの平均値
から、以下の式に基づいてベースカーブの変化率(%)
を求めた。その結果を表2に示す。
【0118】ベースカーブの変化率(%)={(ベース
カーブの平均変化量)/(保持前のベースカーブの平均
値)}×100
【0119】比較例1 実施例1〜2のコンタクトレンズ用液剤のかわりに生理
食塩水を用い、実施例1〜2と同様にしてベースカーブ
の変化率を求めた。その結果を表2に示す。
【0120】
【表1】
【0121】
【表2】
【0122】表2に示された結果から、実施例1〜2で
えられたコンタクトレンズ用液剤は、いずれも適切なp
Hおよび粘度を有し、溶解性および外観にすぐれ、臭気
がまったくないうえ、防腐・抗菌性にきわめてすぐれた
ものであることがわかる。
【0123】また、実施例1〜2でえられたコンタクト
レンズ用液剤を用いてコンタクトレンズを保存したばあ
いには、比較例1の生理食塩水を用いたばあいと比べ
て、2週間保存したときはもちろんのこと、4週間保存
したときであっても、いずれもコンタクトレンズのベー
スカーブの変化率がいちじるしく小さいことがわかる。
【0124】
【発明の効果】本発明のコンタクトレンズ用液剤は、溶
解性および外観にすぐれ、臭気がほとんどないうえ、防
腐効果および抗菌効果に長期間にわたって安定してすぐ
れたものであり、かかるコンタクトレンズ用液剤を用い
てコンタクトレンズ、とくに酸素透過性硬質コンタクト
レンズの保存、流通保存を行なうと、コンタクトレンズ
の重要な規格の1つであるベースカーブの変化がいちじ
るしく低減される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 で表わされる繰り返し単位aおよび式(II): 【化2】 で表わされる繰り返し単位bを有するポリマーおよび/
    または該ポリマーの塩を含有してなるコンタクトレンズ
    用液剤。
  2. 【請求項2】 ポリマー中の繰り返し単位aと繰り返し
    単位bとのモル比(繰り返し単位a/繰り返し単位b)
    が25/75〜99/1である請求項1記載のコンタク
    トレンズ用液剤。
  3. 【請求項3】 防腐剤、キレート化剤、緩衝剤、等張化
    剤、増粘剤および界面活性剤から選ばれた少なくとも1
    種を含有してなる請求項1記載のコンタクトレンズ用液
    剤。
  4. 【請求項4】 保存液、流通保存液、洗浄液、殺菌消毒
    液または保存、流通保存、洗浄および殺菌消毒から選ば
    れた少なくとも2つの用途に用いられる液剤である請求
    項1記載のコンタクトレンズ用液剤。
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