JP2016041532A - 車両用電源制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2種類の蓄電装置を搭載した車両用電源制御装置において、故障形態に応じて装置の保護を図る。【解決手段】キャパシタ遮断リレー12の接続状態で、DC/DCコンバータ4又はバイパスリレー13を介してバッテリ2及び電気負荷5に電力を供給している最中に故障を検知した場合には、当該故障の形態に応じてキャパシタ遮断リレー12及びバイパスリレー13の状態をそれぞれ制御する。例えば、オルタネータ1の暴走故障、又はDC/DCコンバータ4の制御基板過熱故障を検知した場合には、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にし、バイパスリレー13を遮断状態にするように制御する。キャパシタ3の故障、又はDC/DCコンバータ4の入出力短絡故障を検知した場合には、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にし、バイパスリレー13を接続状態にするように制御する。【選択図】図1

Description

ここに開示された技術は、車両用電源制御装置に関するものである。
近年、車両の燃費性能を改善する観点から、車両の減速時に集中的に発電を行うことによってエンジンの負担を軽減する、いわゆる減速回生システムを採用した車両が増えつつある。
減速回生システムを採用した車両では、減速時に発電される大容量の電力を短時間で充電するために、従来から広く使われてきた鉛バッテリ(第1蓄電装置)とは別に、鉛バッテリよりも急速な充放電が可能なリチウムイオンバッテリ又は電気二重層キャパシタ(第2蓄電装置)が搭載されることが多い(例えば特許文献1参照)。特性の異なる2種類の蓄電装置を搭載することにより、減速時に発生する電力を無駄なく回収しつつ、十分に大きな充電容量を確保することが可能となる。
特許文献1には、第1蓄電装置に電気負荷を、第2蓄電装置に発電機をそれぞれ接続し、かつ第1蓄電装置と第2蓄電装置との間に電圧変換部とバイパスリレーとを互いに並列に設け、第2蓄電装置の異常時に当該第2蓄電装置を切り離す遮断リレーを更に設けたものも開示されている。
特開2004−328988号公報
ここで、特許文献1の構成において、遮断リレーの接続状態で電圧変換部に故障が生じた場合には、まず電圧変換部の出力を停止し、高電圧状態の第2蓄電装置を放電させてその電圧と第1蓄電装置の電圧とをほぼ等しくした後、バイパスリレーのラインに切り替えることが考えられる。ところが、放電により第2蓄電装置の電圧を下げるまでに時間がかかり、その間に第1蓄電装置の電圧が下がることが懸念される。特に第1蓄電装置を小型化した場合には、その影響が大きいことが懸念される。
ここに開示された技術は、2種類の蓄電装置を搭載した車両用電源制御装置において、故障形態に応じて装置の保護を図ることを目的とする。
ここに開示された技術は、エンジンにより駆動されて発電する発電機と、電気負荷に接続された第1蓄電装置と、第1蓄電装置よりも急速な充放電が可能な第2蓄電装置と、発電機と第2蓄電装置との接続及び遮断を切り替える第1断続部と、発電機と第1断続部との接続点の電圧を降圧して第1蓄電装置へ供給する機能を有する電圧変換部と、発電機と第1蓄電装置との接続及び遮断を切り替える第2断続部と、発電機及び電圧変換部を制御し、かつ第1及び第2断続部の状態をそれぞれ制御する制御部とを備えた車両用電源制御装置において、制御部は、第1断続部の接続状態で、電圧変換部又は第2断続部を介して第1蓄電装置及び電気負荷に電力を供給している最中に故障を検知した場合に、当該故障の形態に応じて第1及び第2断続部の状態をそれぞれ制御するものである。
この構成によれば、第1断続部の接続状態での故障形態に応じて第1及び第2断続部の状態をそれぞれ適切に制御することにより、装置の保護を図ることが可能になる。
また、制御部は、発電機の暴走故障、又は電圧変換部の制御基板過熱故障を検知した場合に、第1断続部を遮断状態にし、第2断続部を接続状態であれば遮断状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、発電機の暴走故障、又は電圧変換部の制御基板過熱故障という重篤な故障を検知した場合に、電圧変換部の動作を停止させるのはもちろんのこと、第1断続部を遮断状態にすることにより発電機と第2蓄電装置との間を遮断し、かつ第2断続部を遮断状態にすることにより電圧変換部に対するバイパスラインをも遮断する。これにより、発電機の暴走故障の場合の、第2蓄電装置の過充電を防止し、更に電圧変換部のライン及び第2断続部のラインを止めることで第1蓄電装置の過充電も防止できる。また、電圧変換部の過熱抑制も達成できる。
また、制御部は、発電機の暴走故障、又は電圧変換部の制御基板過熱故障を検知した場合に、第2断続部を即時に遮断状態にし、発電機の発電を停止させた後に第1断続部を遮断状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、第1断続部が接点式リレーで構成される場合に、発電中に接点式リレーを開くことによるダメージを抑制できる。
また、電圧変換部からの発電停止要求に基づいて制御部が発電機の発電を停止させるように構成され、制御部は、発電機の発電停止が実行できなくても発電停止要求から所定時間後に第1断続部を強制的に遮断状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、第1断続部が接点式リレーで構成される場合に当該接点式リレーの保護を図りつつ、発電が止まらない際は当該接点式リレーを強制的に開くことで、第1及び第2蓄電装置、並びに電圧変換部が被るより大きなリスクを抑制できる。
また、制御部は、第2蓄電装置の故障、電圧変換部の入出力短絡故障、電圧変換部の出力電流センサ故障、電圧変換部の降圧回路過熱故障、又は制御部と電圧変換部との間の通信故障を検知した場合に、第1断続部を遮断状態にし、第2断続部を遮断状態であればその後に接続状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、故障部位の影響を受けることなく、電圧変換部に対する第2断続部のバイパスラインを介して発電機から電気負荷及び第1蓄電装置へ給電できる。
また、制御部は、第2蓄電装置の故障、電圧変換部の入出力短絡故障、又は制御部と電圧変換部との間の通信故障を検知した場合には、発電機の発電を停止させた後に第1断続部を遮断状態にし、その後に発電機の発電を再開させるように制御することとしてもよい。
この構成によれば、第1断続部が接点式リレーで構成される場合に、発電中に接点式リレーを開くことによるダメージを抑制できる。
また、制御部は、発電機の発電停止が実行できなくても所定時間後に第1断続部を強制的に遮断状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、第1断続部の強制遮断により、第2蓄電装置が充放電することによる第2蓄電装置の大ダメージ、又は高電圧が作用することによる電気負荷の大ダメージを抑制できる。
また、電圧変換部からの発電停止要求に基づいて制御部が発電機の発電を停止させるように構成され、制御部は、第2蓄電装置の故障、又は電圧変換部の入出力短絡故障を検知した場合に、発電機の発電停止が実行できなくても発電停止要求から所定時間後に電圧変換部が第1断続部を強制的に遮断状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、発電停止が実行できなくても第2蓄電装置を強制遮断して高電圧状態を解消することで、第1蓄電装置及び電気負荷への高電圧の作用を防止することができる。また、第2断続部を接続状態にすることで、電圧変換部に対するバイパスラインを通して電気負荷へ電力供給を行うことが可能になる。
また、制御部は、制御部と電圧変換部との間の通信故障を検知した場合に、制御部が発電機の停止制御を行い、所定時間後に第1断続部を強制的に遮断状態にするとともに第2断続部を接続状態にする要求を制御部が予備ルートで電圧変換部に送るとともに、電圧変換部は当該要求を受けたら、第1断続部を遮断状態にし、所定時間後に第2断続部を接続状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、第1断続部が接点式リレーで構成される場合に、通信故障により電圧変換部が発電状態をモニタできなくても制御部が発電の停止を予測することで、発電中に接点式リレーを開くことによるダメージを抑制できる。
また、制御部は、第2断続部を接続状態にする要求を送信して所定時間後に発電機が発電を再開し、当該発電再開から所定時間後に第1蓄電装置の電圧が低い場合は発電機の発電を停止するように制御することとしてもよい。
この構成によれば、発電が意図しない箇所に作用し続けることによりダメージが及ぶリスクを抑制できる。
また、電圧変換部からの発電停止要求に基づいて制御部が発電機の発電を停止させるように構成され、制御部は、電圧変換部の出力電流センサ故障、又は電圧変換部の降圧回路過熱故障を検知した場合には、発電停止要求から所定時間後に発電停止が実行されない場合は発電停止要求を取り下げ、かつ第1断続部の接続状態を維持するとともに第2断続部の遮断状態を維持するように制御することとしてもよい。
この構成によれば、故障が電圧変換部の部分故障であって重篤でなく、更に他へダメージが及ぶ可能性も低いので、第1断続部が接点式リレーで構成される場合に、接点式リレーの接続状態を維持することで強制遮断による接点式リレーの破損防止を優先できる。
また、制御部は、第2蓄電装置の劣化を検知した場合に、第1断続部の接続状態と、第2断続部の遮断状態とを維持するとともに、イグニッションスイッチのオフ操作後に当該イグニッションスイッチがオン操作された際に、第1断続部を遮断状態にし、かつ第2断続部を接続状態にするように制御することとしてもよい。
この構成によれば、他の故障に比較して第2蓄電装置の劣化は影響が少なく、かつ急変しないことを考慮して、ドライビング中は第1断続部の接続状態を維持することで、通電中に第1断続部を開くことによる第1断続部の劣化、又は第1断続部を開く前に発電機を停止することによる電源電圧の変動を防止できる。
ここに開示された技術によれば、2種類の蓄電装置を搭載した車両用電源制御装置において、故障形態に応じて装置の保護を図ることが可能になる。
車両用電源制御装置の電気的構成を示す回路図である。 制御系統の接続を示すブロック図である。 電源故障検知時に行われる制御の手順を示すフローチャートである。 タイプAの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。 タイプBの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。 タイプCの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。 タイプDの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。 タイプDの故障の場合の制御手順を示すタイムチャートである。 タイプEの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(1)車両の全体構成
図1は、車両用電源制御装置の電気的構成を示す回路図である。図1に示される車両は、エンジンルームに設けられた図外のディーゼルエンジン(以下、単にエンジンともいう)から動力を得て発電するオルタネータ1と、オルタネータ1と電気的に接続され、オルタネータ1で発電された電力を蓄えるバッテリ2及びキャパシタ3と、オルタネータ1で発電された電力を降圧するDC/DCコンバータ4と、電力を消費する各種電装品からなる電気負荷5と、エンジンの始動時に駆動されてエンジンをクランキングするスタータ6とを備えている。なお、オルタネータ1は請求項にいう「発電機」に相当し、バッテリ2は請求項にいう「第1蓄電装置」に相当し、キャパシタ3は請求項にいう「第2蓄電装置」に相当し、DC/DCコンバータ4は請求項にいう「電圧変換部」に相当する。
オルタネータ1は、エンジンの出力軸と連動して回転するロータを磁界中で回転させることにより発電を行うもので、磁界を発生されるフィールドコイルへの印加電流の増減に応じて最大25Vまでの範囲で発電電力を調節することが可能である。また、オルタネータ1には、発電された交流電力を直流電力に変換する整流器(図示省略)が内蔵されている。つまり、オルタネータ1で発電された電力は、この整流器で直流に変換された後に各部に送電される。
バッテリ2は、車両用の蓄電装置として一般的な公称電圧12Vの鉛バッテリである。このようなバッテリ2は、化学反応によって電気エネルギを蓄えるものであるため、急速な充放電には不向きであるが、充電容量を確保し易いため、比較的多量の電力を蓄えることができるという特性がある。
キャパシタ3は、電気二重層キャパシタ(EDLC)を複数個連結して大容量化したもので、最大25Vまで充電することが可能である。このようなキャパシタ3は、バッテリ2とは異なり、電解質イオンの物理的な吸着によって電気を蓄えるものであるため、比較的急速な充放電が可能で、内部抵抗も少ないという特性がある。
DC/DCコンバータ4は、内蔵するスイッチング素子のON/OFF(スイッチング動作)によって電圧を変化させるスイッチング方式のものである。なお、本実施形態において、DC/DCコンバータ4は、オルタネータ1又はキャパシタ3の側から電気負荷5又はバッテリ2の側に(つまり図中左側から右側に)供給される電力の電圧をスイッチング動作により降圧する機能を有しているが、これ以外の機能、例えば上記とは反対方向への(つまり図中右側から左側への)電力の供給を許容したり、電圧を昇圧したりする機能は有していない。
オルタネータ1とキャパシタ3とは給電用の第1ライン7を介して互いに接続されている。第1ライン7からは第2ライン8が分岐しており、この第2ライン8の途中にDC/DCコンバータ4が介設されている。第2ライン8からは第3ライン9が分岐しており、この第3ライン9を介してバッテリ2と第2ライン8とが互いに接続されている。第3ライン9からは第4ライン10が分岐しており、この第4ライン10を介してスタータ6とバッテリ2とが互いに接続されている。
第1ライン7における第2ライン8との分岐点からキャパシタ3までの間の部位には、オルタネータ1とキャパシタ3との接続を断続するためのキャパシタ遮断リレー12が設けられている。キャパシタ遮断リレー12は、請求項にいう「第1断続部」に相当するもので、オルタネータ1からキャパシタ3への給電を許可するオン状態(閉:接続状態)と、同給電を遮断するオフ状態(開:遮断状態)とに切り替え可能とされている。
更に、第1ライン7からは第2ライン8と並列にバイパスライン11が分岐しており、このバイパスライン11はDC/DCコンバータ4よりも出力側に位置する第2ライン8の途中部に接続されている。つまり、バイパスライン11は、オルタネータ1と電気負荷5とをDC/DCコンバータ4を介さずに接続するとともに、バッテリ2とキャパシタ3とをDC/DCコンバータ4を介さずに接続するものである。これらの接続を断続するために、バイパスライン11にはバイパスリレー13が設けられている。バイパスリレー13は、請求項にいう「第2断続部」に相当するもので、バイパスライン11を通じた(DC/DCコンバータ4をバイパスした)給電を許可するオン状態(閉:接続状態)と、同給電を遮断するオフ状態(開:遮断状態)とに切り替え可能とされている。
電気負荷5には、ドライバによるステアリング操作を電気モータ等の駆動力を用いてアシストする電動式のパワーステアリング機構(以下、EPASと略称する)21の他、エアコン22、オーディオ23等が含まれている。これらEPAS21、エアコン22、オーディオ23等の電気負荷は、DC/DCコンバータ4が設けられた第2ライン8か、又はDC/DCコンバータ4が設けられていないバイパスライン11を介して、第1ライン7と接続されている。
更に、本実施形態の電気負荷5には、EPAS21等の電気負荷以外に、グロープラグ26も含まれている。グロープラグ26は、エンジン(本実施形態ではディーゼルエンジン)の冷間始動時に通電加熱によりエンジンの燃焼室を温めるためのヒータである。グロープラグ26は、スタータ6と並列にバッテリ2に接続されているが、PTCヒータ25は、通電加熱により室内を暖房するためのヒータであり、最大25Vでも安定して作動するので、DC/DCコンバータ4に対してオルタネータ1及びキャパシタ3側に配置されている。
以上に加えて、本実施形態では、バッテリ2とキャパシタ3とを接続する充電ライン14が設けられている。充電ライン14は、第3ライン9上の点と、第1ライン7におけるキャパシタ遮断リレー12よりもキャパシタ3寄りの点との間に介設されている。そして、この充電ライン14にバッテリ2とキャパシタ3との接続を断続するための半導体スイッチである充電FET15が抵抗16と直列に設けられている。充電FET15は、充電ライン14を通じたバッテリ2からキャパシタ3への給電を許可するオン状態(閉:接続状態)と、同給電を遮断するオフ状態(開:遮断状態)とに切り替え可能とされている。更に、充電FET15と抵抗16との接続点とグラウンドとの間に、キャパシタ3の電圧を引き下げるための廃電FET17が設けられている。
(2)制御系統
図2は、制御系統の接続を示すブロック図である。本図に示すように、コントローラ30は、請求項にいう「制御部」に相当するもので、上述したDC/DCコンバータ4を含むDC/DCコンバータモジュール(以下、DCMと略記する)31と、パワートレインコントロールモジュール(以下、PCMと略記する)32とを有する。DCM31とPCM32との間の通信は、主としてCAN(Controller Area Network)通信を用いて達成されるほか、KL信号線及びSIG信号線の各々を用いた通信も可能になっている。
PCM32は、オルタネータ1、DC/DCコンバータ4、スタータ6、電気負荷5(EPAS21、エアコン22、オーディオ23、…)等の部品を制御するとともに、DCM31を介してキャパシタ遮断リレー12、バイパスリレー13、充電FET15、及び廃電FET17の状態をそれぞれ制御する。PCM32は、従来周知のCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータである。
DCM31は、各々DC/DCコンバータ4に付随した制御基板過熱温度センサ21、降圧回路過熱温度センサ22、及び出力電流センサ23と、不図示のマイクロコンピュータとを更に備える。DCM31が発電停止要求を発行した際には、この要求に基づいてPCM32がオルタネータ1の発電を停止させるように構成されている。
また、コントローラ30は、車両に設けられた各種センサ類と信号線を介して接続されている。具体的に、本実施形態の車両には、電圧センサSN1、運転状態検出手段SN2、イグニッションスイッチセンサSN3、及びその他スイッチ検出手段SN4が設けられており、これらのセンサ類により検出された情報がコントローラ30に逐次入力されるようになっている。
電圧センサSN1は、種々の電圧情報をコントローラ30へ供給するためのセンサである。特に、図1にも示したキャパシタ3の電圧(キャパシタ電圧)に関するセンサ出力は、降圧動作の制御のためにDCM31に入力される。
運転状態検出手段SN2は、車両もしくはエンジンの状態に関する物理量を検出するセンサ類の総称であり、例えば、車両の走行速度を検出する車速センサ、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度センサ、アクセルペダルやブレーキペダルの操作量又は操作力を検出するアクセル/ブレーキセンサ等が含まれる。この運転状態検出手段SN2からの入力情報に基づいて、コントローラ30、とりわけPCM32は、例えば、車両が減速しているか加速しているか、減速/加速の度合いはどの程度かといった情報を得ることができる。
イグニッションスイッチセンサSN3は、エンジンを始動又は停止する際にドライバにより操作される図外のイグニッションスイッチの操作状態を検出するセンサである。イグニッションスイッチセンサSN3の出力は、PCM32に入力される。
その他スイッチ検出手段SN4は、イグニッションスイッチ以外のスイッチ類の操作状態を検出するセンサの総称であり、例えばエアコンやオーディオ等の操作スイッチの操作状態を検出するセンサ等が含まれる。
コントローラ30は、各センサ類SN1〜SN4からの入力情報に基づいて、オルタネータ1による電力発電量、DC/DCコンバータ4による降圧動作、電気負荷5及びスタータ6の駆動/停止、リレー12,13のオン/オフ操作、FET15,17のオン/オフ操作等を制御する。以下、このコントローラ30による制御動作の具体例について詳しく説明する。
(3)制御動作
本実施形態の車両用電源制御装置は、車両の減速時に集中的に発電を行ういわゆる減速回生制御を実行可能である。このため、車両の走行中、電源各部はコントローラ30によって次のように制御される。
車両の減速時は、オルタネータ1による発電が積極的に行われて、最大で25Vの発電電力が生成される。このオルタネータ1での発電電力は、DC/DCコンバータ4によって12Vまで降圧された後に電気負荷5に供給される。また、電気負荷5での消費電力を超える余剰の電力は、キャパシタ3に供給されて充電される。キャパシタ3は、既に説明したように急速な充電が可能であるため、余剰電力はキャパシタ3によって効率よく回収されることになる。ただし、キャパシタ3が既に満充電状態(25V)にある場合には、キャパシタ3にそれ以上充電することができないため、余剰電力はバッテリ2の充電に回される。
一方、車両の減速時以外の走行シーンでは、オルタネータ1からエンジンに加わる抵抗を少なくするために、オルタネータ1による発電が極力抑制される。例えば、オルタネータ1による発電が行われないとき、電気負荷5での消費電力は、主にキャパシタ3の充電電力によって賄われる。つまり、キャパシタ3に充電されていた最大で25Vの電力が、DC/DCコンバータ4により12Vまで降圧された後に電気負荷5に供給される。ただし、キャパシタ電圧が十分に高くない場合、もしくは電気負荷5での消費電力が比較的多い場合には、キャパシタ3の充電電力だけでは電気負荷5での消費電力を賄うことができない。そこで、このような場合には、オルタネータ1での発電が必要最小限行われて、このオルタネータ1で発電された電力が利用されるとともに、必要に応じてバッテリ2から放電される電力も利用される。このような制御により、車両の走行中のキャパシタ3の充電電力は、常にある一定のレベル以上に保たれる。本実施形態では、キャパシタ電圧が12〜25Vの範囲に収まるように、キャパシタ3への充放電が制御される。
上記のように、本実施形態では、車両の減速時には主にオルタネータ1からDC/DCコンバータ4を通じて電気負荷5に電力が供給され、車両の減速時以外はキャパシタ3からDC/DCコンバータ4を通じて電気負荷5に電力が供給される。このため、車両の走行中は、原則として、バイパスライン11を通じた給電が行われることはなく、キャパシタ3が第1ライン7から切り離されることもない。このため、バイパスリレー13は常に遮断状態に維持され、キャパシタ遮断リレー12は常に接続状態に維持される。
ここで、キャパシタ遮断リレー12の接続状態でDC/DCコンバータ4に故障が生じた場合には、まずDC/DCコンバータ4の出力を停止し、キャパシタ3を放電させてその電圧とバッテリ2の電圧とをほぼ等しくした後、バイパスリレー13のラインに切り替えることが考えられる。ところが、放電によりキャパシタ3の電圧を下げるまでに時間がかかり、その間にバッテリ2の電圧が下がることが懸念される。特にバッテリ2を小型化した場合には、その影響が大きいことが懸念される。
そこで、本実施形態では、以下詳細に説明するように、故障形態に応じてキャパシタ遮断リレー12及びバイパスリレー13の状態をそれぞれ適切に制御することにより、装置の保護を図ったうえで、可能な限り電気負荷5への電力供給を達成する。
図3は、電源故障検知時に行われる制御の手順を示すフローチャートである。
コントローラ30は、ステップS1で、電源システムの故障か否かを判定し、YESの場合、ステップS2に進む。
ステップS2で、コントローラ30は、電源システムの故障形態を確認する。
続いて、ステップS3で、コントローラ30は、故障形態に応じた制御を実行するとともに、故障報知のワーニングを行う。
以下、故障形態を5つのタイプに分けて順次説明する。タイプAの故障は、オルタネータ1の暴走故障、又はDCM31の制御基板過熱故障という重篤な故障である。タイプBの故障は、キャパシタ3の故障、又はDCM31の入出力短絡故障という次に重篤な故障である。タイプCの故障は、DCM31の出力電流センサ故障、DCM31の降圧回路過熱故障である。タイプDの故障は、DCM31とPCM32との間のCAN通信故障である。タイプEの故障は、キャパシタ3の劣化である。
(3a)タイプAの故障の場合
オルタネータ1の暴走故障は、タイプAの故障に分類される。これは、オルタネータ1のフィールドコイルへのデューティが100%になる故障であって、オルタネータ1のオン故障である。この故障は、DCM31にてDC/DCコンバータ4の入力の高電圧状態が所定時間継続することで検知される。
DCM31の制御基板過熱故障も、タイプAの故障に分類される。これは、制御基板過熱温度センサ21が所定温度以上を検出することで検知される。
これらタイプAの故障の場合には、基本的に、DC/DCコンバータ4の出力を停止させるとともに、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にし、バイパスリレー13も遮断状態にする。バッテリ2の過充電、及びキャパシタ3の過充電を防止し、かつDCM31の制御基板の過熱を抑制するためである。
図4は、タイプAの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。
まず、タイプAの故障が発生したものとDCM31で確定されると、DCM31は、ステップA1で、オルタネータ1の発電停止要求をPCM32へ発するとともに、バイパスリレー13を遮断状態にするように制御する。
次のステップA2で、DCM31は、タイマをスタートさせる。
次のステップA3で、PCM32は、DCM31からの発電停止要求を受けて、オルタネータ1の発電を停止するための制御を実行する。
次のステップA4で、DCM31は、PCM32から発電停止の完了通知を受信したか、又は発電停止要求から500msが経過したか否かを判定する。NOの場合には、ステップA4に戻り、YESの場合には、ステップA5に進む。
ステップA5で、DCM31は、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にするように制御する。すなわち、PCM32がオルタネータ1の発電停止に成功し、PCM32から発電停止の完了通知をDCM31が受信した場合には、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする。発電停止の完了通知をDCM31が受信する前に発電停止要求から500msが経過してしまった場合には、PCM32によるオルタネータ1の発電停止が失敗したものとみなして、DCM31はキャパシタ遮断リレー12を強制遮断する。
以上の制御により、キャパシタ遮断リレー12及びバイパスリレー13をいずれも遮断状態にすることで安全が確保される。
(3b)タイプBの故障の場合
キャパシタ3の故障は、タイプBの故障に分類される。これは、キャパシタ3の内部抵抗又は静電容量に関する故障である。内部抵抗は、満充電時からの放電時の、キャパシタ開放電圧、キャパシタ端子電圧、及びキャパシタ電流から演算で求める。静電容量は、充電中の、キャパシタ電流積算値、及びキャパシタ電圧差分から演算で求める。
DCM31の入出力短絡故障も、タイプBの故障に分類される。これは、DC/DCコンバータ4の貫通故障であって、DC/DCコンバータ4の入力及び出力がいずれも高電圧であることで検知される。
これらタイプBの故障の場合には、基本的に、DC/DCコンバータ4の出力を停止させるとともに、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする一方、バイパスリレー13を接続状態にすることで、オルタネータ1からバッテリ2及び電気負荷5への給電を可能にする。
図5は、タイプBの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。
まず、タイプBの故障が発生したものとDCM31で確定されると、DCM31は、ステップB1で、オルタネータ1の発電停止要求をPCM31へ発する。
次のステップB2で、DCM31は、タイマをスタートさせる。
次のステップB3で、PCM32は、DCM31からの発電停止要求を受けて、オルタネータ1の発電を停止するための制御を実行する。
次のステップB4で、DCM31は、PCM32から発電停止の完了通知を受信したか、又は発電停止要求から500msが経過したか否かを判定する。NOの場合には、ステップB4に戻り、YESの場合には、ステップB5に進む。
ステップB5で、DCM31は、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にするように制御する。すなわち、PCM32がオルタネータ1の発電停止に成功し、PCM32から発電停止の完了通知をDCM31が受信した場合には、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする。発電停止の完了通知をDCM31が受信する前に発電停止要求から500msが経過してしまった場合には、PCM32によるオルタネータ1の発電停止が失敗したものとみなして、DCM31はキャパシタ遮断リレー12を強制遮断する。
次のステップB6で、DCM31は、バイパスリレー13を接続状態にするように制御する。
次のステップB7で、DCM31は、オルタネータ1の発電停止要求を取り下げる。すなわち、PCM32がオルタネータ1の発電停止に成功し、PCM32から発電停止の完了通知をDCM31が受信するか、又は発電停止要求から500ms経過した場合には、DCM31は、キャパシタ遮断リレー12を強制遮断した後にバイパスリレー13を接続状態に制御し、更にその後、オルタネータ1の発電停止要求を取り下げる。
ステップB8で、PCM32は、オルタネータ1の発電を再開するように制御する。
以上の制御により、オルタネータ1からバイパスリレー13を通して電気負荷5及びバッテリ2への給電が可能になる。
(3c)タイプCの故障の場合
DCM31の出力電流センサ故障は、タイプCの故障に分類される。これは、出力電流センサ23の故障であって、センサ検出値と制御状態に基づく計算値との乖離をもとに検知される。
DCM31の降圧回路過熱故障も、タイプCの故障に分類される。これは、降圧回路過熱温度センサ22が所定温度以上を検出することで検知される。
これらタイプCの故障の場合にも、基本的に、DC/DCコンバータ4の出力を停止させるとともに、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする一方、バイパスリレー13を接続状態にすることで、オルタネータ1からバッテリ2及び電気負荷5への給電を可能にする。
図6は、タイプCの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。
まず、タイプCの故障が発生したものとDCM31で確定されると、DCM31は、ステップC1で、オルタネータ1の発電停止要求をPCM31へ発する。
次のステップC2で、DCM31は、タイマをスタートさせる。
次のステップC3で、PCM32は、DCM31からの発電停止要求を受けて、オルタネータ1の発電を停止するための制御を実行する。
次のステップC4で、DCM31は、PCM32から発電停止の完了通知を受信したか否かを判定する。NOの場合には、ステップC9に進み、YESの場合には、ステップC5に進む。
ステップC5で、DCM31は、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にするように制御する。すなわち、PCM32がオルタネータ1の発電停止に成功し、PCM32から発電停止の完了通知をDCM31が受信した場合には、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする。
次のステップC6で、DCM31は、バイパスリレー13を接続状態にするように制御する。
次のステップC7で、DCM31は、オルタネータ1の発電停止要求を取り下げる。
次のステップC8で、PCM32は、オルタネータ1の発電を再開するように制御して、処理を終了する。
ステップC4から分岐したステップC9で、DCM31は、発電停止要求から5秒が経過したか否かを判定する。NOの場合には、ステップC4に戻り、YESの場合には、ステップC10に進む。
ステップC10で、DCM31は、オルタネータ1の発電停止要求を取り下げて、処理を終了する。
以上のとおり、オルタネータ1の発電停止要求は最長5秒で取り下げられる。この5秒間にオルタネータ1の発電停止に成功しなかった場合には、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする処理(ステップC5)は行われず、バイパスリレー13を接続状態にする処理(ステップC6)も行われない。
前述のタイプBの故障の場合には、キャパシタ3の故障状態でこれを充放電することによるキャパシタ3の大ダメージを抑制する観点から、またDCM31の入出力短絡故障時は高電圧が作用することによる電気負荷5の大ダメージを抑制する観点からキャパシタ遮断リレー12の強制遮断を行う。一方、タイプCの故障はDCM31の一部故障であって重篤ではなく、他へダメージが及ぶ可能性も低いため、キャパシタ遮断リレー12の強制遮断を行わない。キャパシタ遮断リレー12の強制遮断による当該キャパシタ遮断リレー12の破損を防止するためである。
(3d)タイプDの故障の場合
DCM31とPCM32との間のCAN通信故障は、タイプDの故障に分類される。これは、DCM31及びPCM32が相手方からのCAN信号を確認できないことで検知される。
PCM32がオルタネータ1のフィールドコイルへの印加電流の大きさを決定するためには、キャパシタ3の電圧情報が必要である。ところが、DCM31とPCM32との間のCAN通信故障が生じると、PCM32は、DCM31からキャパシタ3の電圧情報を得ることができなくなる。逆に、DCM31は、PCM32からオルタネータ1の発電状態に関する情報を得ることができなくなる。この状態でオルタネータ1及びキャパシタ3を使用し続けることは危険である。ただし、可能な限り、バッテリ2及び電気負荷5への給電は継続したい。
そこで、タイプDの故障の場合にも、基本的に、DC/DCコンバータ4の出力を停止させるとともに、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする一方、バイパスリレー13を接続状態にすることで、オルタネータ1からバッテリ2及び電気負荷5への給電を可能にする。
図7は、タイプDの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。
タイプDの故障が発生したものとPCM32で確定されると、PCM32は、ステップD1で、オルタネータ1の発電を停止するための制御を実行する。
次のステップD2で、PCM32は、CAN通信に対する予備ルートであるSIG信号をアクティブにすることで、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態とし、かつバイパスリレー13を接続状態とするようにとの指令をDCM31に伝達する。
ステップD3で、DCM31は、SIG信号による指令に従い、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にするように制御する。
続くステップD4で、DCM31は、SIG信号による指令に従い、バイパスリレー13を接続状態にするように制御する。
ステップD5で、PCM32は、SIG信号をアクティブにした時点から5秒が経過したか否かを判定する。NOの場合には、ステップD5に戻り、YESの場合には、ステップD6に進む。
ステップD6で、PCM32は、オルタネータ1の発電を再開するように制御して、処理を終了する。
図8は、タイプDの故障の場合の制御手順を示すタイムチャートである。
図8によれば、時刻t1に、PCM32がCAN通信故障を検知する。次に、PCM32からのオルタネータ発電停止命令に従い、オルタネータ1は、通常制御モードから発電停止モードへ移行する。そして、時刻t2に、バイパス指示としてのアクティブなSIG信号がPCM32からDCM31へ発せられる。このSIG信号に応答して、DCM31は、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にし、かつバイパスリレー13を接続状態にする。そして、PCM32は、SIG信号をアクティブにした時点から5秒が経過した時刻t3に、オルタネータ1の発電を再開するように制御する。これにより、オルタネータ1は発電停止モードからデフォルト低電圧モードへ移行し、オルタネータ1からバイパスリレー13を通した電気負荷5及びバッテリ2への給電が開始する。
なお、PCM32は、オルタネータ1による発電の再開から所定時間後にバッテリ2の電圧が低い場合はオルタネータ1の発電を停止するように制御してもよい。これにより、発電が意図しない箇所に作用し続けることによりダメージが及ぶリスクを抑制できる。
(3e)タイプEの故障の場合
キャパシタ3の劣化は、タイプEの故障に分類される。これは、キャパシタ3の内部抵抗又は静電容量に関する劣化である。内部抵抗は、キャパシタ3の放電中に、DC/DCコンバータ4を停止させ、停止前後のキャパシタ電圧及びキャパシタ電流から演算で求める。静電容量は、抵抗16を通して廃電FET17によりキャパシタ3の電荷を放電させ、放電時間、放電前後のキャパシタ電圧、及び抵抗16の抵抗値から演算で求める。
タイプEの故障の場合には、今回の運転中は何もせず、次回運転時に、DC/DCコンバータ4の出力を停止させるとともに、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にする一方、バイパスリレー13を接続状態にすることで、オルタネータ1からバッテリ2及び電気負荷5への給電を可能にする。
図9は、タイプEの故障の場合の制御手順を示すフローチャートである。
タイプEの故障が発生したものとPCM32で確定されると、PCM32は、ステップE1で、イグニッションスイッチがオフ操作されたか否かを判定する。NOの場合には、ステップE1に戻り、YESの場合には、ステップE2に進む。
ステップE2で、DCM31は、PCM32からの指示を受けて、キャパシタ遮断リレー12を遮断状態にするように制御する。
次のステップE3で、PCM32は、イグニッションスイッチがオン操作されたか否かを判定する。NOの場合には、ステップE3に戻り、YESの場合には、ステップE4に進む。
ステップE4で、DCM31は、キャパシタ遮断リレー12の遮断状態を維持するように制御する。つまり、ここではキャパシタ遮断リレー12を接続状態にすることが禁止されている。
次のステップE5で、DCM31は、PCM32からの指示を受けて、バイパスリレー13を接続状態にするように制御する。
以上の制御により、オルタネータ1からバイパスリレー13を通して電気負荷5及びバッテリ2への給電が可能になる。
(4)変形例
上記実施形態では、バッテリ2よりも急速な充放電が可能な蓄電装置(請求項にいう第2蓄電装置)として、複数の電気二重層キャパシタ(EDLC)からなるキャパシタ3を用いたが、このようなキャパシタ3以外の蓄電装置を第2蓄電装置として使用することも可能である。その一例として、リチウムイオンキャパシタを挙げることができる。なお、リチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタとは異なり、リチウムイオンを電気化学的に吸蔵可能な炭素系材料を負極として用いることによってエネルギ密度を更に向上させたものであり、正極と負極とで充放電の原理が異なる(化学反応を併用する)ことから、ハイブリッドキャパシタとも呼ばれるものである。
また、上記実施形態では、ディーゼルエンジンを搭載した車両にここに開示された技術を適用した場合を例に挙げて説明したが、ここに開示された技術は、ディーセルエンジン以外のエンジン(例えばガソリンエンジン)を搭載した車両にも当然に適用することができる。
更に、上記実施形態では、エンジンから動力を得て発電する発電機としてオルタネータ1を用いたが、発電だけでなくエンジンのトルクアシスト(エンジンの出力軸にトルクを付加する動作)をも行うことが可能な電気モータ(モータジェネレータ)を、発電機として用いてもよい。すなわち、ここに開示された技術は、エンジンのみが動力源である従来型の車両だけでなく、エンジンと電気モータとを併用したハイブリッド車両にも適用することが可能である。
以上説明したように、ここに開示された技術は、車両用電源制御装置として有用である。
1 オルタネータ(発電機)
2 バッテリ(第1蓄電装置)
3 キャパシタ(第2蓄電装置)
4 DC/DCコンバータ(電圧変換部)
5 電気負荷
6 スタータ
7 第1ライン
8 第2ライン
9 第3ライン
10 第4ライン
11 バイパスライン
12 キャパシタ遮断リレー(第1断続部)
13 バイパスリレー(第2断続部)
14 充電ライン
15 充電FET
16 抵抗
17 廃電FET
21 制御基板過熱温度センサ
22 降圧回路過熱温度センサ
23 出力電流センサ
30 コントローラ(制御部)
31 DCM(DC/DCコンバータモジュール)
32 PCM(パワートレインコントロールモジュール)
SN1 電圧センサ
SN3 イグニッションスイッチセンサ

Claims (12)

  1. エンジンにより駆動されて発電する発電機と、
    電気負荷に接続された第1蓄電装置と、
    前記第1蓄電装置よりも急速な充放電が可能な第2蓄電装置と、
    前記発電機と前記第2蓄電装置との接続及び遮断を切り替える第1断続部と、
    前記発電機と前記第1断続部との接続点の電圧を降圧して前記第1蓄電装置へ供給する機能を有する電圧変換部と、
    前記発電機と前記第1蓄電装置との接続及び遮断を切り替える第2断続部と、
    前記発電機及び前記電圧変換部を制御し、かつ前記第1及び第2断続部の状態をそれぞれ制御する制御部とを備えた車両用電源制御装置であって、
    前記制御部は、前記第1断続部の接続状態で、前記電圧変換部又は前記第2断続部を介して前記第1蓄電装置及び前記電気負荷に電力を供給している最中に故障を検知した場合に、当該故障の形態に応じて前記第1及び第2断続部の状態をそれぞれ制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記発電機の暴走故障、又は前記電圧変換部の制御基板過熱故障を検知した場合に、前記第1断続部を遮断状態にし、前記第2断続部を接続状態であれば遮断状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記発電機の暴走故障、又は前記電圧変換部の制御基板過熱故障を検知した場合に、前記第2断続部を即時に遮断状態にし、前記発電機の発電を停止させた後に前記第1断続部を遮断状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両用電源制御装置において、
    前記電圧変換部からの発電停止要求に基づいて前記制御部が前記発電機の発電を停止させるように構成され、
    前記制御部は、前記発電機の発電停止が実行できなくても前記発電停止要求から所定時間後に前記第1断続部を強制的に遮断状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  5. 請求項1に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記第2蓄電装置の故障、前記電圧変換部の入出力短絡故障、前記電圧変換部の出力電流センサ故障、前記電圧変換部の降圧回路過熱故障、又は前記制御部と前記電圧変換部との間の通信故障を検知した場合に、前記第1断続部を遮断状態にし、前記第2断続部を遮断状態であればその後に接続状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記第2蓄電装置の故障、前記電圧変換部の入出力短絡故障、又は前記制御部と前記電圧変換部との間の通信故障を検知した場合には、前記発電機の発電を停止させた後に前記第1断続部を遮断状態にし、その後に前記発電機の発電を再開させるように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  7. 請求項6に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記発電機の発電停止が実行できなくても所定時間後に前記第1断続部を強制的に遮断状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  8. 請求項7に記載の車両用電源制御装置において、
    前記電圧変換部からの発電停止要求に基づいて前記制御部が前記発電機の発電を停止させるように構成され、
    前記制御部は、前記第2蓄電装置の故障、又は前記電圧変換部の入出力短絡故障を検知した場合に、前記発電機の発電停止が実行できなくても前記発電停止要求から所定時間後に前記電圧変換部が前記第1断続部を強制的に遮断状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  9. 請求項7に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記制御部と前記電圧変換部との間の通信故障を検知した場合に、前記制御部が前記発電機の停止制御を行い、所定時間後に前記第1断続部を強制的に遮断状態にするとともに前記第2断続部を接続状態にする要求を前記制御部が予備ルートで前記電圧変換部に送るとともに、前記電圧変換部は当該要求を受けたら、前記第1断続部を遮断状態にし、所定時間後に前記第2断続部を接続状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  10. 請求項9に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記第2断続部を接続状態にする要求を送信して所定時間後に前記発電機が発電を再開し、当該発電再開から所定時間後に前記第1蓄電装置の電圧が低い場合は前記発電機の発電を停止するように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  11. 請求項7に記載の車両用電源制御装置において、
    前記電圧変換部からの発電停止要求に基づいて前記制御部が前記発電機の発電を停止させるように構成され、
    前記制御部は、前記電圧変換部の出力電流センサ故障、又は前記電圧変換部の降圧回路過熱故障を検知した場合には、発電停止要求から所定時間後に発電停止が実行されない場合は発電停止要求を取り下げ、かつ前記第1断続部の接続状態を維持するとともに前記第2断続部の遮断状態を維持するように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
  12. 請求項1に記載の車両用電源制御装置において、
    前記制御部は、前記第2蓄電装置の劣化を検知した場合に、前記第1断続部の接続状態と、前記第2断続部の遮断状態とを維持するとともに、イグニッションスイッチのオフ操作後に当該イグニッションスイッチがオン操作された際に、前記第1断続部を遮断状態にし、かつ前記第2断続部を接続状態にするように制御することを特徴とする車両用電源制御装置。
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