JP2016039679A - 回転電機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造を簡素化することのできる回転電機の制御装置を提供する。
【解決手段】回転電機10は、スター結線された各相電機子巻線11u〜11wを有するステータ11と、スター結線の中性点Pnに接続される界磁巻線12aを有するロータ12と、ロータ12の電気角θeを検出する回転角センサ13とを備える。制御装置20は、駆動回路22を介して回転電機10の駆動を制御するマイコン21を備える。マイコン21は、d軸電圧指令値、q軸電圧指令値、及び零相電圧指令値を設定するとともに、これらの各電圧指令値を電気角θeを用いて各相電圧指令値に変換し、変換した各相電圧指令値に基づき各相電機子巻線11u〜11wに付与される電圧値を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】回転電機10は、スター結線された各相電機子巻線11u〜11wを有するステータ11と、スター結線の中性点Pnに接続される界磁巻線12aを有するロータ12と、ロータ12の電気角θeを検出する回転角センサ13とを備える。制御装置20は、駆動回路22を介して回転電機10の駆動を制御するマイコン21を備える。マイコン21は、d軸電圧指令値、q軸電圧指令値、及び零相電圧指令値を設定するとともに、これらの各電圧指令値を電気角θeを用いて各相電圧指令値に変換し、変換した各相電圧指令値に基づき各相電機子巻線11u〜11wに付与される電圧値を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、巻線界磁型の回転電機の制御装置に関する。
この種の回転電機としては、特許文献1に記載の電動機がある。この電動機は、電機子巻線を有するステータと、界磁巻線を有するロータと、電機子巻線に供給される交流電圧を制御する電機子電圧印加手段と、界磁巻線に供給される直流電圧を制御する界磁電圧印加手段とを有している。電機子巻線は、電機子電圧印加手段から供給される交流電力に基づき回転磁界を形成する。界磁巻線は、界磁電圧印加手段から供給される直流電圧に基づき励磁され、界磁を形成する。電機子巻線により形成される回転磁界の磁極と、界磁巻線により形成される界磁の磁極との間で吸引力及び反発力が生じることによりロータにトルクが付与される。
ところで、特許文献1に記載の電動機は、界磁巻線に供給される電圧を制御するための界磁電圧印加手段が必須の構成である。これが電動機の制御装置の構成を複雑化させる要因となっている。
なお、このような課題は、電動機に限らず、発電機や、電動機及び発電機の両者の機能を有するモータジェネレータ等、回転電機の制御装置に共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造を簡素化することのできる回転電機の制御装置を提供することにある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造を簡素化することのできる回転電機の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する回転電機の制御装置は、スター結線された各相の電機子巻線を有するステータと、前記スター結線の中性点に接続される界磁巻線を有するロータと、を備える回転電機の制御装置であって、前記ロータの電気角を検出する回転角センサと、前記回転電機に付与すべき電圧の指令値としてd軸電圧指令値、q軸電圧指令値、及び零相電圧指令値を設定するとともに、前記d軸電圧指令値、前記q軸電圧指令値、及び前記零相電圧指令値を前記電気角を用いて各相電圧指令値に変換し、前記各相電圧指令値に基づき前記各相の電機子巻線に付与される電圧値を制御する制御部と、を備える。
各相電機子巻線のスター結線の中性点は零相電圧となっている。したがって、上記構成によれば、零相電圧が界磁巻線に付与されるため、零相電圧指令値を所要に設定することにより、界磁巻線に付与される電圧値を制御することが可能である。これにより、界磁巻線に付与される電圧値を制御するための専用の制御回路が不要となるため、回転電機の構造を簡素化することができる。
界磁を形成する方法としては、ロータに界磁巻線を設けるという方法に限らず、例えば励磁巻線により磁界を形成し、この磁界に基づき界磁を形成する界磁形成手段をロータに設けるという方法が考えられる。しかしながら、この方法を採用した場合、励磁巻線の電圧値を制御するための専用の制御回路が必要となるため、回転電機の制御装置の構造が複雑化するという課題が同様に生じ得る。
この課題を解決する回転電機の制御装置は、スター結線された各相の電機子巻線を有するステータと、前記スター結線の中性点に接続される励磁巻線と、前記励磁巻線により形成される磁界に基づき界磁を形成する界磁形成手段を有するロータと、を備える回転電機の制御装置であって、前記ロータの電気角を検出する回転角センサと、前記回転電機に付与すべき電圧の指令値としてd軸電圧指令値、q軸電圧指令値、及び零相電圧指令値を設定するとともに、前記d軸電圧指令値、前記q軸電圧指令値、及び前記零相電圧指令値を前記電気角を用いて各相電圧指令値に変換し、前記各相電圧指令値に基づき前記各相の電機子巻線に付与される電圧値を制御する制御部と、を備える。
この構成によれば、零相電圧が励磁巻線に付与されるため、零相電圧指令値を所要に設定することにより、励磁巻線に付与される電圧値を制御することが可能である。これにより、励磁巻線に付与される電圧値を制御するための専用の制御回路が不要となるため、回転電機の構造を簡素化することができる。
上記回転電機の制御装置について、前記回転電機の各相電流値を検出する電流センサを更に備え、前記制御部は、前記回転電機に付与すべき電流の指令値としてd軸電流指令値、q軸電流指令値、及び零相電流指令値を設定するとともに、前記各相電流値を前記電気角を用いてd軸電流値、q軸電流値、及び零相電流値に変換し、前記d軸電流指令値と前記d軸電流値との偏差、前記q軸電流指令値と前記q軸電流値との偏差、及び前記零相電流指令値と前記零相電流値との偏差に基づき前記d軸電圧指令値、前記q軸電圧指令値、及び前記零相電圧指令値をそれぞれ設定することが好ましい。
この構成によれば、零相電圧指令値を所要に設定することにより、零相電流値を、すなわち界磁巻線に供給される電流値を任意に設定することができるため、界磁の強さを任意に設定することができる。また、q軸電流値を所要に設定することにより、q軸鎖交磁束数を任意に設定することもできる。したがって、上記構成によれば、界磁の強さ及びq軸鎖交磁束数を任意に設定することができるため、より精度良く回転電機の駆動トルクや負荷トルクを制御することが可能となる。
上記回転電機の制御装置について、前記回転電機により発生すべき駆動トルクの指令値を設定する駆動トルク設定部を更に備え、前記制御部は、前記駆動トルク指令値に基づきq軸電流指令値及び零相電流指令値を設定するとともに、前記d軸電流指令値を零に設定することが好ましい。
この構成によれば、駆動トルク指令値に応じた駆動トルクを回転電機から発生させることができる。
上記回転電機の制御装置について、前記制御部は、前記ロータの角速度が速くなるほど、界磁が弱まるように前記零相電流指令値を調整することが好ましい。
上記回転電機の制御装置について、前記制御部は、前記ロータの角速度が速くなるほど、界磁が弱まるように前記零相電流指令値を調整することが好ましい。
この構成によれば、ロータの角速度が速くなるほど界磁が弱まるため、各相の電機子巻線に発生する逆起電圧を減少させることができる。これにより、ロータの角速度を上昇させることができるため、d軸電流値を零に維持したまま、弱め界磁制御と同等の効果を得ることができる。
上記回転電機の制御装置について、前記回転電機により発生すべき負荷トルクの指令値を設定する負荷トルク設定部を更に備え、前記制御部は、前記負荷トルク指令値に基づきq軸電流指令値及び零相電流指令値を設定するとともに、前記d軸電流指令値を零に設定することが好ましい。
この構成によれば、負荷トルク指令値に応じた駆動トルクを回転電機から発生させることができる。
本発明によれば、構造を簡素化することができる。
以下、回転電機の制御装置の一実施形態について説明する。本実施形態の回転電機10は電動機及び発電機のそれぞれの機能を併せ持つ、いわゆるモータジェネレータである。
図1に示すように、回転電機10は、ステータ11と、回転電機10の出力軸(図示略)と一体的に回転するロータ12と、ロータ12の電気角θeを検出する回転角センサ13とを有している。
図1に示すように、回転電機10は、ステータ11と、回転電機10の出力軸(図示略)と一体的に回転するロータ12と、ロータ12の電気角θeを検出する回転角センサ13とを有している。
ステータ11は、スター結線されたU相電機子巻線11u、V相電機子巻線11v、及びW相電機子巻線11wを有している。
ロータ12は界磁巻線12aを有している。界磁巻線12aの一端部はスリップリング14aを介して各相電機子巻線11u〜11wのスター結線の中性点Pnに電気的に接続されている。スリップリング14aは、ロータ12の回転の際に界磁巻線12aの一端部が中性点Pnに電気的に接続された状態を維持する。また、界磁巻線12aの他端部はスリップリング14b及び抵抗15を介して接地に接続されている。スリップリング14bは、ロータ12の回転の際に界磁巻線12aの他端部が抵抗15と電気的に接続された状態を維持する。
ロータ12は界磁巻線12aを有している。界磁巻線12aの一端部はスリップリング14aを介して各相電機子巻線11u〜11wのスター結線の中性点Pnに電気的に接続されている。スリップリング14aは、ロータ12の回転の際に界磁巻線12aの一端部が中性点Pnに電気的に接続された状態を維持する。また、界磁巻線12aの他端部はスリップリング14b及び抵抗15を介して接地に接続されている。スリップリング14bは、ロータ12の回転の際に界磁巻線12aの他端部が抵抗15と電気的に接続された状態を維持する。
次に、回転電機10の駆動を制御する制御装置20の構成について説明する。
制御装置20は、制御部としてのマイクロコンピュータ21と、駆動回路22と、電流センサ23u〜23wとを有している。以下では、マイクロコンピュータ21を「マイコン21」と略記する。
制御装置20は、制御部としてのマイクロコンピュータ21と、駆動回路22と、電流センサ23u〜23wとを有している。以下では、マイクロコンピュータ21を「マイコン21」と略記する。
駆動回路22は、三相(U相、V相、W相)の交流電力を給電線Wu〜Wwを介して回転電機10の各相電機子巻線11u〜11wに供給する。詳しくは、駆動回路22は、上側トランジスタ22a及び下側トランジスタ22dの直列回路と、上側トランジスタ22b及び下側トランジスタ22eの直列回路と、上側トランジスタ22c及び下側トランジスタ22fの直列回路とをそれぞれ並列接続してなる周知のインバータ回路を有している。また、駆動回路22は、トランジスタ22a〜22fにそれぞれ並列接続される環流ダイオードDを有している。各上側トランジスタ22a〜22cはバッテリ40に接続されている。各下側トランジスタ22d〜22fは接地に接続されている。上側トランジスタ22aと下側トランジスタ22dとの接続点Pu、上側トランジスタ22bと下側トランジスタ22eとの接続点Pv、及び上側トランジスタ22cと下側トランジスタ22fとの接続点Pwは、給電線Wu〜Wwを介して回転電機10の各相電機子巻線11u〜11wにそれぞれ接続されている。駆動回路22は、マイコン21から送信される駆動信号Sc1〜Sc6に基づき各トランジスタ22a〜22fがスイッチングされることにより、バッテリ40から供給される直流電圧「+B」を三相(U相、V相、W相)の交流電圧に変換する。変換された各相交流電圧は給電線Wu〜Wwを介して回転電機10の各相電機子巻線11u〜11wにそれぞれ供給される。
電流センサ23u〜23wは下側トランジスタ22d〜22fのそれぞれの接地配線に設けられている。電流センサ23u〜23wは、下側トランジスタ22d〜22fに対して直列接続されたシャント抵抗を有する周知の構成からなる。電流センサ23u〜23wは、回転電機10の各相電機子巻線11u〜11wに供給される電流値Iu〜Iwをそれぞれ検出する。
マイコン21は、電流センサ23u〜23wの出力、及び回転電機10の回転角センサ13の出力を取り込む。また、マイコン21は、制御装置20とは別の上位ECU30と通信可能に接続されている。
上位ECU30は、回転電機10を電動機及び発電機のいずれで駆動させるかを示すモード指令信号Smをマイコン21に送信する。上位ECU30は、回転電機10を電動機として駆動させる場合、その旨のモード指令信号Smをマイコン21に送信するとともに、回転電機10により発生すべき駆動トルクの指令値TD*をマイコン21に送信する。また、上位ECU30は、回転電機10を発電機として駆動させる場合、その旨のモード指令信号Smをマイコン21に送信するとともに、回転電機10に発生すべき負荷トルクの指令値TL*をマイコン21に送信する。なお、上位ECU30は、回転角センサ13により検出される電気角θeの経時的な変化に基づきロータ12の回転方向を検出し、検出された回転方向と逆方向のトルクがロータ12に作用するように負荷トルク指令値TL*を設定する。このように、本実施形態では、上位ECU30が駆動トルク設定部及び負荷トルク設定部に対応している。
マイコン21は、上位ECU30から送信されるモード指令信号Smに基づき回転電機10を電動機及び発電機のいずれで駆動させるかを判断する。マイコン21は、回転電機10を電動機として駆動させる場合、上位ECU30から送信される駆動トルク指令値TD*、電流センサ23u〜23wにより検出される各相電流値Iu〜Iw、及び回転角センサ13により検出される電気角θeに基づき駆動信号Sc1〜Sc6を生成する。また、マイコン21は、回転電機10を発電機として駆動させる場合、上位ECU30から送信される負荷トルク指令値TL*、各相電流値Iu〜Iw、及び電気角θeに基づき駆動信号Sc1〜Sc6を生成する。
次に、図2を参照して、マイコン21による駆動信号Sc1〜Sc6の生成手順を説明する。
図2に示すように、マイコン21は、電流指令値演算部50と、減算器51a〜51cと、F/B(フィードバック)制御部52a〜52cと、電圧指令値座標変換部53と、制御信号生成部54と、電流値座標変換部55と、角速度演算部56とを備えている。
図2に示すように、マイコン21は、電流指令値演算部50と、減算器51a〜51cと、F/B(フィードバック)制御部52a〜52cと、電圧指令値座標変換部53と、制御信号生成部54と、電流値座標変換部55と、角速度演算部56とを備えている。
角速度演算部56は、回転角センサ13により検出される電気角θeの微分値を演算することにより、ロータ12の角速度ωを演算する。角速度演算部56は、演算したロータ角速度ωを電流指令値演算部50に出力する。
電流指令値演算部50はd軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*、及び零相電流指令値I0*を演算する。d軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*は、d/q座標系における回転電機10の供給電流の指令値を示す。零相電流指令値I0*は零相電圧の指令値を示す。本実施形態の零相電流指令値I0*は、中性点Pnを流れる電流の指令値、換言すれば界磁巻線12aに供給される電流の指令値に対応する。
具体的には、電流指令値演算部50は、d軸電流指令値Id*を零に設定するとともに、駆動トルク指令値TD*及び負荷トルク指令値TL*に基づきq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*を演算する。その演算手法は次の通りである。
回転電機の駆動トルクTeは、界磁磁束(電機子巻線鎖交磁束数)Φfa、及びq軸電流値Iqに基づき以下の式(1)により求めることができる。
Te=Φfa×Iq ・・・(1)
ここで、図1に示すように、本実施形態の回転電機10では、ロータ12の界磁巻線12aが界磁を形成する。したがって、界磁巻線12aに供給される電流値(零相電流値)をI0、界磁巻線12aのインダクタンスをL0とすると、界磁磁束Φfaは以下の式(2)により求めることができる。
Te=Φfa×Iq ・・・(1)
ここで、図1に示すように、本実施形態の回転電機10では、ロータ12の界磁巻線12aが界磁を形成する。したがって、界磁巻線12aに供給される電流値(零相電流値)をI0、界磁巻線12aのインダクタンスをL0とすると、界磁磁束Φfaは以下の式(2)により求めることができる。
Φfa=L0×I0 ・・・(2)
よって、式(1)及び式(2)により、駆動トルクTeは以下の式(3)により求めることができる。
よって、式(1)及び式(2)により、駆動トルクTeは以下の式(3)により求めることができる。
Te=L0×I0×Iq ・・・(3)
すなわち、駆動トルク指令値TD*及び負荷トルク指令値TL*は、q軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*に基づき以下の式(4)及び式(5)のようにそれぞれ設定することができる。
すなわち、駆動トルク指令値TD*及び負荷トルク指令値TL*は、q軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*に基づき以下の式(4)及び式(5)のようにそれぞれ設定することができる。
TD*=L0×I0*×Iq* ・・・(4)
TL*=L0×I0*×Iq* ・・・(5)
また、本実施形態では、q軸電流指令値Iq*と零相電流指令値I0*との関係を以下の式(6)に示すように定義している。なお、「n」は零よりも大きい整数である。
TL*=L0×I0*×Iq* ・・・(5)
また、本実施形態では、q軸電流指令値Iq*と零相電流指令値I0*との関係を以下の式(6)に示すように定義している。なお、「n」は零よりも大きい整数である。
I0=Iq/n ・・・(6)
電流指令値演算部50は、この式(4)〜式(6)を利用して駆動トルク指令値TD*及び負荷トルク指令値TL*からq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*をそれぞれ演算する。図3は、電流指令値演算部50によるq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*の演算手順を示したものである。
電流指令値演算部50は、この式(4)〜式(6)を利用して駆動トルク指令値TD*及び負荷トルク指令値TL*からq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*をそれぞれ演算する。図3は、電流指令値演算部50によるq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*の演算手順を示したものである。
図3に示すように、電流指令値演算部50は、まず、モード指令信号Smに基づき回転電機10を電動機として駆動させるか否かを判断する(S1)。電流指令値演算部50は、回転電機10を電動機として駆動させる場合(S1:YES)、上記の式(4)及び式(6)に基づき駆動トルク指令値TD*からq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*を演算する(S2)。次に、電流指令値演算部50は、弱め界磁制御を実行すべく、S3及びS4の処理を実行する。すなわち、電流指令値演算部50は、零相電流指令値I0*のゲインGをロータ角速度ωに基づき演算する(S3)。詳しくは、電流指令値演算部50は、図4に示すようなロータ角速度ωの絶対値が大きくなるほど、ゲインGが小さくなるように設定されたマップを有している。電流指令値演算部50は、図4に示すマップに基づきロータ角速度ωに基づきゲインGを演算し(S3)、このゲインGを零相電流指令値I0*に乗算することにより零相電流指令値I0*を補正する(S4)。このような零相電流指令値I0*の補正により、ロータ角速度ωが速くなるほど、零相電流指令値I0*の絶対値が小さくなる。
また、電流指令値演算部50は、回転電機10を電動機として駆動させていない場合(S1:NO)、すなわち回転電機10を発電機として駆動させる場合、上記の式(5)及び式(6)に基づき負荷トルク指令値TL*からq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*を演算する(S5)。
図2に示すように、電流指令値演算部50は、演算したd軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*、及び零相電流指令値I0*を減算器51a〜51cにそれぞれ出力する。
電流値座標変換部55は、(u−v−w)座標系の各相電流値Iu〜Iwを(d−q−0)座標系に座標変換することによりd軸電流値Id、q軸電流値Iq、及び零相電流指令値I0*を演算する。具体的には、電流値座標変換部55は、以下の式(7)及び式(8)に基づきd軸電流値Id、q軸電流値Iq、及び零相電流指令値I0*を演算する。
減算器51aは、d軸電流指令値Id*からd軸電流値Idを減算することによりd軸電流偏差ΔId(=Id*−Id)を演算し、このd軸電流偏差ΔIdをF/B制御部52aに出力する。F/B制御部52aは、d軸電流偏差ΔIdに基づきd軸電流値Idをd軸電流指令値Id*に追従させる電流フィードバック制御を実行することによりd軸電圧指令値Vd*を演算し、このd軸電圧指令値Vd*を電圧指令値座標変換部53に出力する。
減算器51bは、q軸電流指令値Iq*からq軸電流値Iqを減算することによりq軸電流偏差ΔIq(=Iq*−Iq)を演算し、このq軸電流偏差ΔIqをF/B制御部52bに出力する。F/B制御部52bは、q軸電流偏差ΔIqに基づきq軸電流値Iqをq軸電流指令値Iq*に追従させる電流フィードバック制御を実行することによりq軸電圧指令値Vq*を演算し、このq軸電圧指令値Vq*を電圧指令値座標変換部53に出力する。
減算器51cは、零相電流指令値I0*から零相電流値I0を減算することにより零相電流偏差ΔI0(=I0*−I0)を演算し、この零相電流偏差ΔI0をF/B制御部52cに出力する。F/B制御部52cは、零相電流偏差ΔI0に基づき零相電流値I0を零相電流指令値I0*に追従させる電流フィードバック制御を実行することにより零相電圧指令値V0*を演算し、この零相電圧指令値V0*を電圧指令値座標変換部53に出力する。
電圧指令値座標変換部53は、(d−q−0)座標系のd軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*、及び零相電圧指令値V0*を(u−v−w)座標系に座標変換することにより各相電圧指令値Vu*〜Vw*を演算する。具体的には、電圧指令値座標変換部53は、以下の式(9)に基づき各相電圧指令値Vu*〜Vw*を演算する。なお、[c]は上記式(8)の変換行例を示す。
制御信号生成部54は各相電圧指令値Vu*〜Vw*に基づき駆動信号Sc1〜Sc6を生成する。駆動信号Sc1〜Sc6は、回転電機10をPWM(パルス幅変調)駆動させるための制御信号である。例えば、制御信号生成部54は、各相電圧指令値Vu*〜Vw*に対応した各相のデューティ指示値を演算した後、各相のデューティ指示値と搬送波(PWMキャリア)との比較に基づき駆動信号Sc1〜Sc6を生成する。
図1に示すように、マイコン21は、駆動信号Sc1〜Sc6を駆動回路22のトランジスタ22a〜22fのそれぞれのベース端子に印加することにより各トランジスタ22a〜22fを開閉駆動させる。この各トランジスタ22a〜22fの開閉駆動に基づき駆動回路22から回転電機10に各相交流電力が供給され、回転電機10が駆動する。
次に、本実施形態の回転電機10の動作例(作用)を説明する。
回転電機10が電動機として駆動している場合、マイコン21は、上位ECU30から伝達される駆動トルク指令値TD*に基づき駆動信号Sc1〜Sc6を生成する。この駆動信号Sc1〜Sc6に基づき駆動回路22が駆動することにより、各相交流電圧Vu〜Vwが回転電機10の各相電機子巻線11u〜11wにそれぞれ印加され、回転磁界が形成される。各相交流電圧Vu〜Vwは電圧指令値Vu*〜Vw*に追従するようにそれぞれ変化する。図5(a)は、各相交流電圧Vu〜Vwの変化を示したものである。図5(a)に示すように、各相交流電圧Vu〜Vwは零相電圧V0を振幅の中央値として電気角θeの変化に対して正弦波状に変化するとともに、それぞれの位相が電気角θeの位相で120度ずつずれている。零相電圧V0は各相電機子巻線11u〜11wのスター結線の中性点Pnに印加される電圧となる。すなわち、零相電圧V0が界磁巻線12aに印加されることにより界磁巻線12aに零相電流(I0)が供給され、界磁巻線12aが界磁を形成する。この界磁の磁極と、各相電機子巻線11u〜11wにより形成される回転磁界の磁極との間で吸引力及び反発力が生じることにより駆動トルク指令値TD*に応じた駆動トルクがロータ12に付与され、ロータ12が回転する。
回転電機10が電動機として駆動している場合、マイコン21は、上位ECU30から伝達される駆動トルク指令値TD*に基づき駆動信号Sc1〜Sc6を生成する。この駆動信号Sc1〜Sc6に基づき駆動回路22が駆動することにより、各相交流電圧Vu〜Vwが回転電機10の各相電機子巻線11u〜11wにそれぞれ印加され、回転磁界が形成される。各相交流電圧Vu〜Vwは電圧指令値Vu*〜Vw*に追従するようにそれぞれ変化する。図5(a)は、各相交流電圧Vu〜Vwの変化を示したものである。図5(a)に示すように、各相交流電圧Vu〜Vwは零相電圧V0を振幅の中央値として電気角θeの変化に対して正弦波状に変化するとともに、それぞれの位相が電気角θeの位相で120度ずつずれている。零相電圧V0は各相電機子巻線11u〜11wのスター結線の中性点Pnに印加される電圧となる。すなわち、零相電圧V0が界磁巻線12aに印加されることにより界磁巻線12aに零相電流(I0)が供給され、界磁巻線12aが界磁を形成する。この界磁の磁極と、各相電機子巻線11u〜11wにより形成される回転磁界の磁極との間で吸引力及び反発力が生じることにより駆動トルク指令値TD*に応じた駆動トルクがロータ12に付与され、ロータ12が回転する。
そして、図5(a)に示すように各相交流電圧Vu〜Vwが推移している状態で上位ECU30が駆動トルク指令値TD*を増加させると、マイコン21はq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*のそれぞれの値を増加させる。これにより、各相電圧指令値Vu*〜Vw*が増加するため、各相電機子巻線11u〜11wにそれぞれ印加される各相交流電圧Vu〜Vwが増加する。そのため、各相交流電圧Vu〜Vwの波形は、図5(a)に示す波形から、図5(b)に示す波形へと変化する。これにより、零相電圧V0が増加するため、界磁巻線12aに供給される電流値が増加し、界磁が強くなる。また、q軸鎖交磁束数も増加する。そのため、ロータ12に付与されるトルク、すなわち回転電機10の駆動トルクが増加する。
また、回転電機10が電動機として駆動している場合、マイコン21は零相電流指令値I0*のゲインGをロータ角速度ωに応じて図4に示すように変化させる。これにより、ロータ角速度ωが速くなるほど、零相電圧V0が小さくなるため、界磁巻線12aに供給される電流値が小さくなる。すなわち、界磁巻線12aにより形成される界磁が弱くなる。したがって、各相電機子巻線11u〜11wに発生する逆起電圧を抑制することができるため、ロータ角速度ωを速めることができる。すなわち、d軸電流指令値Id*を零に設定したまま、弱め界磁制御と同等の効果を得ることができる。
一方、回転電機10が発電機として駆動している場合、マイコン21は、上位ECU30から伝達される負荷トルク指令値TL*に基づき駆動信号Sc1〜Sc6を生成する。この駆動信号Sc1〜Sc6に基づき駆動回路22が駆動することにより、界磁巻線12aに零相電流(I0)が流れ、界磁巻線12aが界磁を形成する。この界磁がロータ12の回転に伴い回転することにより、各相電機子巻線11u〜11wに電磁誘導作用により起電力が誘起される。各相電機子巻線11u〜11wに誘起された起電力は、駆動回路22の環流ダイオードDを介してバッテリ40に充電される。このとき、負荷トルク指令値TL*に応じた負荷トルクがロータ12に付与され、ロータ12に回生ブレーキが作用する。具体的には、負荷トルク指令値TL*の絶対値が大きくなるほど、ロータ12の回転の際にロータ12に作用する負荷トルクが大きくなり、負荷トルク指令値TL*の絶対値が小さくなるほど、ロータ12の回転の際にロータ12に作用する負荷トルクが小さくなる。すなわち、負荷トルク指令値TL*の設定値に応じてロータ12に作用する負荷トルクの大きさを変化させることができる。特に、上位ECU30が負荷トルク指令値TL*を零に設定した場合には、ロータ12に作用する負荷トルクを零にすることができるため、無負荷の状態でロータ12を回転させることが可能となる。
以上説明した本実施形態の回転電機10によれば以下の効果を得ることができる。
(1)零相電圧指令値V0*に基づき零相電圧V0を制御することにより、界磁巻線12aに印加される電圧値を制御することができる。これにより、界磁巻線12aに印加される電圧を制御するための専用の制御回路が不要となるため、回転電機10の構造を簡素化することができる。また、磁石界磁型の回転電機10と比較すると、希土類磁石を用いる必要がないため、コストを低減することもできる。
(1)零相電圧指令値V0*に基づき零相電圧V0を制御することにより、界磁巻線12aに印加される電圧値を制御することができる。これにより、界磁巻線12aに印加される電圧を制御するための専用の制御回路が不要となるため、回転電機10の構造を簡素化することができる。また、磁石界磁型の回転電機10と比較すると、希土類磁石を用いる必要がないため、コストを低減することもできる。
(2)マイコン21は、上位ECU30から伝達される駆動トルク指令値TD*あるいは負荷トルク指令値TL*に基づきq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*を設定するとともに、d軸電流指令値Id*を零に設定することとした。そして、マイコン21は、各電流指令値Id*,Iq*,I0*と実際の電流値Id,Iq,I0とのそれぞれの偏差に基づきd軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*、及び零相電圧指令値V0*を演算することとした。これにより、駆動トルク指令値TD*に応じた駆動トルク、あるいは負荷トルク指令値TL*に応じた負荷トルクを回転電機10から発生させることができる。
(3)マイコン21は、回転電機10を電動機として駆動させる場合、ロータ角速度ωが速くなるほど、界磁巻線12aにより形成される界磁が弱まるように零相電流指令値I0*を調整することとした。これにより、d軸電流値を零に維持したまま、弱め界磁制御と同等の効果を得ることができる。また、ゲインGを零に近づけることにより、界磁の強さを限りなく零に近づけることができる。すなわち、弱め界磁制御の限界が無くなるため、磁石界磁型の電動機と比較すると、より高速でロータを回転させることが可能である。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・回転電機10から抵抗15を割愛してもよい。
・回転電機10は、界磁を形成するための構造として、図6に示す構造を採用してもよい。図6に示すように、この変形例の回転電機10は、各相電機子巻線11u〜11wのスター結線の中性点Pnに接続される励磁巻線16を備えている。励磁巻線16における中性点Pnに接続される一端部と反対側の他端部は抵抗15を介して接地に接続されている。これにより、零相電圧V0が励磁巻線16に印加されることにより励磁巻線16に零相電流(I0)が流れ、励磁巻線16が磁界Mを形成する。ロータ12は、励磁巻線16により形成される磁界に基づき界磁を形成する界磁形成手段12bを有している。界磁形成手段12bとしては、例えば磁性部材や電磁石を採用することができる。このような構成によれば、励磁巻線16に付与される電圧値を制御するための専用の制御回路が不要となるため、上記実施形態と同様に、回転電機10の構造を簡素化することができる。
・回転電機10から抵抗15を割愛してもよい。
・回転電機10は、界磁を形成するための構造として、図6に示す構造を採用してもよい。図6に示すように、この変形例の回転電機10は、各相電機子巻線11u〜11wのスター結線の中性点Pnに接続される励磁巻線16を備えている。励磁巻線16における中性点Pnに接続される一端部と反対側の他端部は抵抗15を介して接地に接続されている。これにより、零相電圧V0が励磁巻線16に印加されることにより励磁巻線16に零相電流(I0)が流れ、励磁巻線16が磁界Mを形成する。ロータ12は、励磁巻線16により形成される磁界に基づき界磁を形成する界磁形成手段12bを有している。界磁形成手段12bとしては、例えば磁性部材や電磁石を採用することができる。このような構成によれば、励磁巻線16に付与される電圧値を制御するための専用の制御回路が不要となるため、上記実施形態と同様に、回転電機10の構造を簡素化することができる。
・電流指令値演算部50は、駆動トルク指令値TD*に基づきq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*を設定するものに限らず、駆動トルク指令値TD*に基づきq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*のいずれか一方を設定するものであってもよい。例えばq軸電流指令値Iq*を一定値とし、駆動トルク指令値TD*に基づき零相電流指令値I0*を設定してもよい。また、その逆に、零相電流指令値I0*を一定値とし、駆動トルク指令値TD*に基づきq軸電流指令値Iq*を設定してもよい。負荷トルク指令値TL*に関しても同様である。
・電流指令値演算部50は、図3のS3及びS4の処理に代えて、ロータ角速度ωが所定の閾値以上になることに基づいて、界磁巻線により形成される界磁が弱まるように零相電流指令値I0*を調整してもよい。
・電流指令値演算部50は図3のS3及びS4の処理を実行しなくてもよい。すなわち、弱め界磁制御を実行しなくてもよい。この構成であっても、上記の(1)及び(2)の効果を得ることは可能である。
・電流指令値演算部50は、q軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*の演算手法として、上記式(4)〜(6)を用いた演算手法に限らず、適宜の演算手法を採用することが可能である。要は、電流指令値演算部50は、駆動トルク指令値TD*及び負荷トルク指令値TL*からq軸電流指令値Iq*及び零相電流指令値I0*をそれぞれ演算するものであればよい。
・電流指令値演算部50は、各種補償制御を実行することにより、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*、及び零相電流指令値I0*を設定してもよい。なお、採用する補償制御によっては、d軸電流指令値Id*を零以外の値に設定してもよい。
・上記実施形態の回転電機10は、電動機及び発電機のいずれか一方の機能のみを有するものであってもよい。すなわち、上記実施形態の回転電機10は電動機としてのみ用いてもよいし、発電機としてのみ用いてもよい。この場合、上位ECU30は、駆動トルク指令値TD*を設定する駆動トルク設定部、及び負荷トルク指令値TL*を設定する負荷トルク設定部のいずれか一方のみとして機能してもよい。
・マイコン21は、各種センサの出力値に基づいて自身で駆動トルク指令値TD*及び負荷トルク指令値TL*を演算してもよい。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)前記制御部は、前記ロータの角速度が所定の閾値以上になることに基づいて、前記界磁巻線により形成される界磁が弱まるように前記零相電流指令値を調整する回転電機の制御装置。この構成によれば、弱め界磁制御と同等の効果を得ることができる。
10…回転電機、11…ステータ、11u〜11w…各相の電機子巻線、12…ロータ、12a…界磁巻線、12b…界磁形成手段、13…回転角センサ、16…励磁巻線、20…制御装置、21…マイコン(制御部)、23u〜23w…電流センサ、30…上位ECU(駆動トルク設定部,負荷トルク設定部)。
Claims (6)
- スター結線された各相の電機子巻線を有するステータと、
前記スター結線の中性点に接続される界磁巻線を有するロータと、を備える回転電機の制御装置であって、
前記ロータの電気角を検出する回転角センサと、
前記回転電機に付与すべき電圧の指令値としてd軸電圧指令値、q軸電圧指令値、及び零相電圧指令値を設定するとともに、前記d軸電圧指令値、前記q軸電圧指令値、及び前記零相電圧指令値を前記電気角を用いて各相電圧指令値に変換し、前記各相電圧指令値に基づき前記各相の電機子巻線に付与される電圧値を制御する制御部と、
を備える回転電機の制御装置。 - スター結線された各相の電機子巻線を有するステータと、
前記スター結線の中性点に接続される励磁巻線と、
前記励磁巻線により形成される磁界に基づき界磁を形成する界磁形成手段を有するロータと、を備える回転電機の制御装置であって、
前記ロータの電気角を検出する回転角センサと、
前記回転電機に付与すべき電圧の指令値としてd軸電圧指令値、q軸電圧指令値、及び零相電圧指令値を設定するとともに、前記d軸電圧指令値、前記q軸電圧指令値、及び前記零相電圧指令値を前記電気角を用いて各相電圧指令値に変換し、前記各相電圧指令値に基づき前記各相の電機子巻線に付与される電圧値を制御する制御部と、
を備える回転電機の制御装置。 - 前記回転電機の各相電流値を検出する電流センサを更に備え、
前記制御部は、
前記回転電機に付与すべき電流の指令値としてd軸電流指令値、q軸電流指令値、及び零相電流指令値を設定するとともに、
前記各相電流値を前記電気角を用いてd軸電流値、q軸電流値、及び零相電流値に変換し、
前記d軸電流指令値と前記d軸電流値との偏差、前記q軸電流指令値と前記q軸電流値との偏差、及び前記零相電流指令値と前記零相電流値との偏差に基づき前記d軸電圧指令値、前記q軸電圧指令値、及び前記零相電圧指令値をそれぞれ設定する
請求項1又は2に記載の回転電機の制御装置。 - 前記回転電機により発生すべき駆動トルクの指令値を設定する駆動トルク設定部を更に備え、
前記制御部は、前記駆動トルク指令値に基づきq軸電流指令値及び零相電流指令値を設定するとともに、前記d軸電流指令値を零に設定する
請求項3に記載の回転電機の制御装置。 - 前記制御部は、前記ロータの角速度が速くなるほど、界磁が弱まるように前記零相電流指令値を調整する
請求項4に記載の回転電機の制御装置。 - 前記回転電機により発生すべき負荷トルクの指令値を設定する負荷トルク設定部を更に備え、
前記制御部は、前記負荷トルク指令値に基づきq軸電流指令値及び零相電流指令値を設定するとともに、前記d軸電流指令値を零に設定する
請求項3〜5のいずれか一項に記載の回転電機の制御装置。
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JP2014160590A JP2016039679A (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 回転電機の制御装置 |
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JP2014160590A JP2016039679A (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 回転電機の制御装置 |
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-
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