JP2016037313A - ブロー成形容器及びその製造方法 - Google Patents

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中川 克己
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克己 中川
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Abstract

【課題】二軸延伸ブロー成形で製造されるブロー成形容器において、胴部の下部と底壁の周縁部とにより形成される脚部内部に隙間を形成することなく製造できるようにする。
【解決手段】有底筒状に射出成型されたプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより製造されるブロー成形容器10は、開口した口部12と、口部12の下方で口部12より最外形が大きく形成された胴部14と、中央部が周縁部よりも下方に凹んだ形状で胴部14の底部を形成する底壁16と、胴部14の下部に筒状に形成され、その下端部が容器を自立支持する構成をなす脚部18とを備える。底壁16は胴部14を構成する胴壁よりも厚く形成されるとともに中央部が周縁部よりも下方に凹んだ形状をなしている。また、脚部18は、底壁16の周縁部17が胴部14の下部内側に押し上げられて一体接合されて形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ブロー成形容器及びその製造方法に関する。
従来、シャンプー、リンス、液体芳香剤、液体消臭剤等の液体を収容したプラスチック容器の口部にノズル付きポンプが装着されたものが知られている。このようなプラスチック容器では、ポンプから吸上げパイプが容器内部において下方に延び、そのパイプ先端が容器内の液体中に浸漬されている。この状態で、ポンプを指またはモータ等で操作することによって容器内の液体を吸上げパイプで吸引し、ポンプに設けられたノズルから液状のまま又は噴霧状に吐出できるようになっている。
上記のようなプラスチック容器は、ブロー成形によって好適に製造することができる。例えば、特許文献1,2には、ブロー成形によって製造することができるポンプ用の容器体が開示されている。このポンプ用の容器体は、ポンプが装着される口頸部と、口頸部の下部に連設されている筒状の胴部と、胴部の底を閉じる底壁とを備えている。この容器体の底壁は、容器内側において中央部へ向かって下り傾斜する形状に形成されている。これにより、底壁中央部にポンプの吸上げパイプの先端を位置させておくことで、残液なく液体を吸い上げることができると記載されている。
また、上記容器体の下部には、円環状の脚部が形成されている。容器体の底壁は、脚部の下端よりも上方に位置して上底状に形成されている。このように脚部が形成されていることで、容器体は自立することが可能になっている。
容器体の脚部は、容器体がブロー成形によって形成される際、胴部下端に膨らんで形成された底壁形成壁を底型で容器内側に押し込むことによって形成される。具体的には、底壁形成壁が押し上げられることによって、胴壁に形成された薄肉状のフランジ部で折れ曲がり、底壁形成壁の周縁部に位置する反転壁が胴壁の下部に重なった状態とされる。そして、底壁形成壁は、反転壁の上端に形成された薄肉状のフランジ部でも折れ曲がって、容器中央部に下り傾斜した底壁が形成される。
特許第5454849号公報 特許第5454851号公報
上記特許文献1に記載される容器体において、胴部の下部に形成された脚部は胴壁と底壁形成壁の周縁部とが折り重ねられて形成されるが、脚部を構成する2つの壁部間に隙間が形成されることが起こり得る。そうすると、容器に収容された液体がその隙間に入り込むことがある。この場合、その隙間に入り込んだ液体はポンプやスポイト等の吸上げ手段によって取り出すことができず、無駄になってしまうという問題がある。
また、容器が透明なプラスチック材料で形成される場合には、上記隙間に有色の収容液体が入り込んだ状態が外部から明らかに視認されるため、容器の見映えが悪くなるとともに、例えば少量でも高価な液体(例えば薬剤、試験液等)などを収容する容器には適さないという問題もある。
本発明の目的は、ブロー成形によって形成されるブロー成形容器において、胴部の下部と底壁の周縁部とが重なって形成される脚部内部に隙間を形成することなく製造できるようにすることである。
本発明の一態様であるブロー成形容器は、有底筒状に射出成型されたプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより成形されるブロー成形容器であって、開口した口部と、口部の下方で前記口部より最外形が大きく形成された胴部と、中央部が周縁部よりも下方に凹んだ形状で前記胴部の底部を形成する底壁と、前記胴部の下部に筒状に形成され、その下端部が容器を自立支持する構成をなす脚部とを備える。そして、前記底壁は前記胴部を構成する胴壁よりも厚く形成されるとともに中央部が周縁部よりも下方に凹んだ形状をなしており、前記脚部は前記底壁の周縁部が内側に折り返されて前記胴部の下部と一体接合されて形成される。
本発明に係るブロー成形容器において、前記胴壁の厚さをt1、前記底壁の厚さをt2、前記脚部の厚さをt3としたとき、t1<t3<(t1+t2)の関係を満たすのが好ましい。
本発明に係るブロー成形容器において、前記胴部の外周面には、前記胴部と前記底壁との境界部に対応する位置で容器内側へ凹設された溝が形成されてもよい。
本発明の別の態様であるブロー成形容器の製造方法は、射出成形した有底筒状のプリフォームを開閉可能な一対の割型と昇降移動可能な底型とを用いて二軸延伸ブロー成形することにより製造されるブロー成形容器の製造方法であって、前記プリフォームの口部周囲を保持するように前記一対の割型を閉じるとともに前記一対の割型内に形成されるキャビティの下部を前記底型で閉じる型閉じ工程と、前記プリフォームの口部からエアを吹き込んでプリフォームを膨張させるエアブロー工程であって、前記一対の割型の内壁面により厚さt1の容器胴部を形成するとともに前記プリフォームの底部を前記底型の突出部の凹んだ上面に沿いかつ前記胴部の厚さt1より厚いt2の厚さを有する形状に形成する、エアブロー工程と、前記一対の割型に対して前記底型を上昇移動させて前記プリフォームの底部を前記キャビティ内に押し上げることにより、前記プリフォームの底部の周縁部を前記容器胴部の下部内側に一体接合して前記容器の脚部を形成するとともに前記容器の底壁を形成する底型押上げ工程と、前記一対の割型および前記底型を型開きして前記容器を取り出す取出し工程と、を含むものである。
本発明に係るブロー成形容器およびその製造方法によれば、胴部を形成する胴壁よりも厚く形成されている底壁の周縁部が容器内側に押し上げられることにより胴壁の下部と一体接合されて脚部が形成される。このような脚部の一体接合は、底壁を厚く形成してあるために高い熱量を保持して他の壁部に溶着等する状態で底壁押し込み動作が行われ、その結果、底壁の周縁部が胴壁に接合されることによって実現される。したがって、脚部の内部に隙間が形成されることがなく、容器に収容された液体が脚部内部に入り込むのを煩雑な工程を追加することなく確実に防止することができる。
本発明の一実施形態であるブロー成形容器にポンプを装着した状態を示す、ポンプ側面を含む断面図である。 (a)〜(d)は二軸延伸ブロー成形容器の製造工程を示す概略図である。 (a)は図2の(b)エアブロー時における容器中間体の下部を示す断面図であり、(b)は図2の(c)底型押上げ時における容器中間体の下部を示す断面図である。 容器の胴部外周面に溝を形成した変形例を示す図である。
以下に、本発明に係る実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
図1は、本実施形態のブロー成形容器(以下、適宜に「容器」とだけいう)10にポンプ2を装着した状態を示す図である。図1では、容器10が断面で示され、ポンプ2が側面視で示されている。
容器10は、二軸延伸ブロー成形によって形成される自立型の容器である。容器10は、シャンプー、リンス、液体芳香剤、液体消臭剤等の液体が収容される用途に用いられる。
容器10は、自立状態で上方へ向かって開口した口部12と、口部12の下方で口部12よりも最外形が大きく形成された胴部14と、胴部14の下部に連設されて容器10の底部を構成する底壁16と、容器10の胴部14の下部に筒状に形成されるとともに底壁16の周縁部が一体となって形成される脚部18とを備える。
容器10の口部12の外周面には、図示しないネジ山またはネジ溝が形成されている。この口部12の開口を閉じるようにしてポンプ2が口部12の周囲に螺合して装着されている。ここで、口部の周囲にネジ山またはネジ溝が形成されることは必須ではなく、省略されてもよい。この場合、ポンプ2は嵌合、圧入等によって装着されてもよい。
ポンプ2は、上側に位置する押込み操作部3と、この押込み操作部3を上下移動可能に支持するポンプ本体部4とを含む。押込み操作部3は、通常は図示しない付勢部材によって上方に付勢されており、ポンプ本体部4内への押込み操作の後に図1に示す通常位置まで自動復帰するよう構成されている。
ポンプ2の押込み操作部3は、ノズル5を有する。また、ポンプ本体部4からは吸上げパイプ6が下方に延伸している。そして、吸上げパイプ6は、その下端部が底壁16の内面に僅かな隙間を空けて対向するように配置されている。
このように構成されるポンプ2では、押込み操作部3をポンプ本体部4に対して押込み操作すると、吸上げパイプ6内に負圧が発生する。これにより、パイプ下端部から容器に収容されている液体が吸上げられる。そして、吸上げパイプ6を介して吸い上げられた液体は、押込み操作部3に設けられたノズル5から液体状のまま又は霧状に吐出されるように構成されている。
なお、本実施形態では、押込み操作によって液体が吐出されるポンプが装着される例に説明するが、これに限定されるものではない。レバーを引くことによって液体が吐出される等の他の手動式のポンプが容器10に装着されてもよいし、あるいは、スイッチ操作によって駆動されるモータによって液体の吸上げ力および吐出力を得る電動式のポンプが容器10に装着されてもよい。
容器10は、熱可塑性樹脂によって好適に形成することができる。具体的には、容器10の材料として、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)が好適に用いられる。容器10は、透明であって収容液体が外側から視認できるものであってもよいし、あるいは、半透明または不透明であってもよい。
容器10の胴部14は、口部12の下方から傾斜した首部13を介して拡径して、口部12より最外形が大きく形成されている。胴部14を形成する胴壁は、ほぼ一定の直径または幅をなして径方向と上下方向の二軸に延伸して形成されている。容器10の胴部14の形状は、有底筒状をなしていればよく、その横断面形状は円形、楕円形、角形(四角形以外の多角形を含む)等であってもよい。
容器10の底壁16は、中央部が周縁部よりも凹んだ形状に形成されている。本実施形態では底壁16は、略半球状に形成される例が示されている。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、中央部が平坦部をなし、この平坦部に向かって底壁が周辺部から下り傾斜した形状としてもよい。この場合、平坦部の周囲の底壁は、真っ直ぐに傾斜した面としてもよいし、容器内側へ凸状に湾曲した面としてもよい。このように底壁16を中央部が凹んだ形状に形成することで、ポンプ2から延びる吸上げパイプ6の下端を底壁16に中央部に対して若干の隙間を空けて対向配置することにより、容器10に収容された液体をほぼ残すことなく、ポンプ2によって取り出すことができる。よって、液体の無駄がほぼなくなる。
容器10の脚部18は、胴部14から下方に突出して、底壁16の周囲を取り囲んだ円筒状に形成されている。脚部18の下端は、底壁16よりも下方に位置している。すなわち、底壁16が上底状に形成されている。これにより、容器10を載置台等の平面上に載置したとき、底壁16が上記平面に接触することなく、脚部18によって容器10を自立支持する構成になっている。
図1の下側に、容器10の脚部18(A部)の拡大断面が示される。容器10の底壁16の厚さt2は、胴部14の厚さt1よりも厚く形成されている。ここで、底壁16の厚さt2は、胴部14の厚さt1の1倍超〜5倍程度、好ましくは1.5倍〜3倍程度にすると良い。底壁16の厚さt2が胴部14の厚さt1以下になると後述する脚部18の一体接合が良好に行えない可能性があり、他方、底壁16の厚さt2を厚くし過ぎると膨張成形時に径方向への延伸を阻害しやすくなるとともに硬化に時間が掛かって生産性が低下することになる。例えば、容器10の胴部14の厚さt1は1〜5mm程度、底壁16の厚さt2は2〜6mm程度、脚部18の厚さt3は2〜4mm程度とすることができる。1つの具体例として、高さ70mmで胴部径35mmの容器10をPET(ポリエチレンテレフタレート)を用いて胴部14の厚さt1を2mm、底壁16の厚さt2を4mm、脚部18の厚さt3を3mmに設定して製造したところ、隙間を含まず一体接合された脚部18を有する容器10を製造することができた。ただし、これらの寸法はあくまで例示であり、容器10の材料、大きさ、形状等によって適宜に設定されるものである。
また、本実施形態では、脚部18の厚さt3は、t1<t3<(t1+t2)となる関係を満たすように設定されるのが好ましい。このように脚部18の厚さt3が設定されていることで、後述するように二軸延伸ブロー成形によって容器10が製造されるとき、脚部18を構成する胴部14の下部および底壁16の周縁部が確実に一体接合されるようにできる。その詳細について、図2および図3を参照して次に説明する。
図2(a)〜(d)はブロー成形容器の製造工程を示す概略図である。また、図3(a)は図2の(b)エアブロー時における容器中間体の下部を示す断面図であり、図3(b)は図2の(c)底型押上げ時における容器中間体の下部を示す断面図である。
本実施形態の容器10は、射出成形によって形成された有底筒状のプリフォームPを二軸延伸ブロー成形することによって製造される。このブロー成形では、図2(a)に示すように、一対の割型21a,21bと、昇降移動可能に設けられる底型22と、図示しない上型とを含む成形型20が用いられる。
本実施形態において用いられるプリフォームPは、射出成形によって略試験管のような有底筒状に形成される。そして、プリフォームPの上部P1は、成形後に容器10の口部12となる部分であり、その外周面にネジ山またはネジ溝が射出成形時に形成される。
また、プリフォームPの胴部P2の厚さおよび底部P3の厚さは、それぞれ、ブロー成形によってプリフォームPが成形型20のキャビティ23内で容器軸方向に延伸するとともに容器径方向に膨張した後における容器10の胴部14の厚さt1および底壁16の厚さt2となるように予め設定されている。なお、プリフォームPの上部P1は、一対の割型21a,21bの上部で保持される部分になることからエアブロー時に変形しないため、その厚さは成形後の容器10の口部12と同等に設定される。
このように形成されたプリフォームPは、射出成形直後であって樹脂材料が延伸および膨張可能な程度に高温(例えば、85℃〜130℃)で軟らかい状態で、図2(a)に示すように、一対の割型21a,21b間に配置される。そして、一対の割型21a,21bが互いに接近するように横移動するとともに底型22が上昇移動して型閉じされ、成形空間であるキャビティ23が形成される。このとき、プリフォームPの上部外周に形成されたネジ山等が一対の割型21a,21bの上部にそれぞれ形成されたネジ山等に対応するネジ溝等に嵌合することによって、プリフォームPが把持される。また、このように型閉じしたとき、成形型20の上部は、図示しない上型によってエア吹き込み可能で且つ気密状に閉じられる。
型閉じされた一対の割型21a,21b内にキャビティ23を形成する内壁面は、容器10の底部16および脚部18を除いて、容器10の外形にほぼ等しい形状に形成されている。
底型22には、型閉じした一対の割型21a,21b間に配置される突出部24を有している。この突出部24の上面は、成形後の容器10の底壁16に対応する形状に形成されている。例えば、本実施形態では、突出部24の上面が略半球状に凹んだすり鉢状に形成されている。そして、底型22の突出部24の側面には、円環状の段部26が形成されている。図3(a)に示すように、底型22の段部26の水平方向の幅wは、後述するように底型22の押上げにより形成される脚部18の厚さt3に相当する。
続いて、図2(b)に示すように、成形型20の上型からプリフォームP内にエアが吹き込まれる。このときのエアブロー圧力は例えば、1.5Mpa〜3.0Mpa程度に設定される。これにより、プリフォームPは、軸方向に延伸するとともに径方向に膨張するように変形し、キャビティ23に内壁面に密着した状態となる。このときに容器10の胴部14の形状がほぼ形成される。
ただし、このとき底型22は、完全に閉じていない第1の位置に設定されている。そのため、膨張変形したプリフォームPの底部P3は、容器10の胴部14の下端より下方に位置して、底型22の突出部24の上面に沿った形状、すなわち、下方に凸状に湾曲した形状に形成されている。
このときのプリフォームPの底部形状が図3(a)に示される。エアブローにより膨張したプリフォームPの側壁は、容器10の胴部14に相当する厚さt1に既に形成されている。これに対し、プリフォームPの底部P3はその後に押し上げられて容器10の底壁16を形成することになるが、胴部14の厚さt1よりも厚いt2の厚さを有している。これにより、プリフォームPの底部P3は、エアブローにより膨張変形した直後にも十分な熱量を保持して軟らかい状態にある。そのため、次に説明する押上げ工程で、底壁P3の周縁部17が胴部14の下部の内側に押し付けられたとき、胴部14の下部と一体に接合可能になる。なお、プリフォームPがエアブローによって容器径方向および軸方向に膨張したとき、底型22の段部26の上方には容器10の脚部18を形成するための円筒状の空間28が形成されており、この段階でプリフォームPを構成する樹脂材料が上記空間28に入り込むことはない。
上記のようにエアブローが行われた直後(例えば0.01〜1秒後)に、底型22は、図2(b)に示す第1の位置から図2(c)に示す第2の位置まで上昇移動して、成形型20を完全に閉じる。これにより、上記空間28内に胴部14の下部が入り込みながら、プリフォームPの底部P3が底型22の突出部24によって押し上げられる。その結果、図3(b)に示すように、底部P3の周縁部17が胴部14の下部の内側に押し付けられることになる。
このとき、プリフォームPの底部P3は未だ十分な熱量を持って軟らかい状態にあるため、底部P3の周縁部17は胴部14の下部内側に溶着または融着して一体接合される。その結果、容器10の脚部18が内部に隙間を含まずに一体に形成される。
また、このとき脚部18の厚さt3(すなわち底型22の段部26の水平方向幅w)は、胴部14の厚さt1と底壁16の周縁部17の厚さt2の和よりも小さく設定されている。そのため、上記の押上げ工程で底型22が上昇移動したとき、上記脚部形成用の空間28から余剰な樹脂材料が上方に押し出されることになる。その結果、図1中の下図に示すように、胴部14と底壁16との境界辺りに容器10の内側へ向かって隆起した隆起部19が形成される。これによって、胴部14と底壁16との間に下方へ尖ったくさび状の凹部が形成されにくくなる。したがって、容器10に収容された液体が上記のようなくさび状の凹部に溜まることを抑制できる。よって、収容液体を無駄なく使用することが可能になる。また、透明容器の場合には、上記くさび状の凹部に液体が入り込んで残っているのが視認されるという不都合も解消できる。
このようにして脚部18が形成されて樹脂が硬化した後に、図2(d)に示すように、型開きされて容器10が取り出される。
上述したように本実施形態によれば、二軸延伸ブロー成形によって形成されるブロー成形容器10において、胴部14の下部の内側に底壁16の周縁部17が押し付けられて接合されて成る脚部18の内部に隙間を形成することなく製造できる。これにより、接合工程といった煩雑な作業工程を追加することなく、ブロー成形容器10の脚部18を一体接合した状態に形成することができる。したがって、容器10に収容された液体が脚部18の内部に入り込むのを防止することができる。
また、本実施形態の容器10は、有底筒状のプリフォームPを二軸延伸ブロー成形して形成されるため、無底円筒状のパリソンの下部を一対の割型で挟み切って容器底壁を形成するダイレクトブロー成形の場合のように容器内側で凹状をなし且つ径方向に延伸する接合溝線が底壁16に形成されることがない。その結果、略すり鉢状に凹んだ底壁16を綺麗に仕上げることができるとともに、底壁16を含む容器底部分の落下強度を高くすることができる。
なお、本発明は上記の実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびそれと均等な範囲内において種々の変更や改良が可能である。
例えば、図4に示すように、容器10の外周面上であって胴部14と底壁16との境界部に対応する位置に、環状の溝15を凹設してもよい。この溝15は、一対の割型21a,21bの内壁面に半円環状の突条をそれぞれ設けておくことによって転写形成することができる。これにより、胴部14と底壁16の境界部に形成される隆起部19をより大きく形成することができ、その結果、上記境界部にくさび状の隙間が形成されるのをより確実に回避できる。
また、上記においては周縁部17を含む底壁16の厚さt2が一定であるように図示するが、これに限定されるものではない。例えば、周縁部17が胴部14の壁厚t1よりも厚く形成されていればよく、底壁16の中央部が周縁部17よりも薄く形成されていてもよい。
さらに、上記のブロー成形ではエアのみで容器10を延伸・膨張させる場合について説明したが、エアブロー時に上型を貫通して下方に延びるロッドでプリフォームPの底部P3を押し下げるようにして延伸させてもよい。
さらにまた、上記においてはプリフォームを折り返して胴壁の下部と底壁の周縁部とを溶着により一体接合する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、胴壁の下部と底壁の周縁部との間に収容液体が入り込む隙間を形成しないように接合されていればよく、例えば、溶着、融着、接着、圧接、当接等のうちの1つ又は複数の組合わせで接合されてもよい。
2 ポンプ、3 押込み操作部、4 ポンプ本体部、5 ノズル、6 吸上げパイプ、10 ブロー成形容器、12 口部、13 首部、14 胴部、15 溝、16 底壁、17 周縁部、18 脚部、19 隆起部、20 成形型、21a,21b 一対の割型、22 底型、23 キャビティ、24 突出部、26 段部、28 (脚部形成用の)空間、P プリフォーム、P1 上部、P2 胴部、P3 底部、t1,t2,t3 (厚さ。

Claims (4)

  1. 有底筒状に射出成型されたプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより製造されるブロー成形容器であって、
    開口した口部と、口部の下方で前記口部より最外形が大きく形成された胴部と、中央部が周縁部よりも下方に凹んだ形状で前記胴部の底部を形成する底壁と、前記胴部の下部に筒状に形成され、その下端部が容器を自立支持する構成をなす脚部とを備え、
    前記底壁は前記胴部を構成する胴壁よりも厚く形成されるとともに中央部が周縁部よりも下方に凹んだ形状をなしており、
    前記脚部は前記底壁の周縁部が内側に押し上げられて前記胴部の下部と一体接合されて形成される、
    ブロー成形容器。
  2. 請求項1に記載のブロー成形容器において、
    前記胴壁の厚さをt1、前記底壁の厚さをt2、前記脚部の厚さをt3としたとき、t1<t3<(t1+t2)の関係を満たす、ブロー成形容器。
  3. 請求項1または2に記載のブロー成形容器において、
    前記胴部の外周面には、前記胴部と前記底壁との境界部に対応する位置で容器内側へ凹設された溝が形成されている、ブロー成形容器。
  4. 射出成形した有底筒状のプリフォームを開閉可能な一対の割型と昇降移動可能な底型とを用いて二軸延伸ブロー成形することにより製造されるブロー成形容器の製造方法であって、
    前記プリフォームの口部周囲を保持するように前記一対の割型を閉じるとともに前記一対の割型内に形成されるキャビティの下部を前記底型で閉じる型閉じ工程と、
    前記プリフォームの口部からエアを吹き込んでプリフォームを膨張させるエアブロー工程であって、前記一対の割型の内壁面により厚さt1の容器胴部を形成するとともに前記プリフォームの底部を前記底型の突出部の凹んだ上面に沿いかつ前記胴部の厚さt1より厚いt2の厚さを有する形状に形成する、エアブロー工程と、
    前記一対の割型に対して前記底型を上昇移動させて前記プリフォームの底部を前記キャビティ内に押し上げることにより、前記プリフォームの底部の周縁部を前記容器胴部の下部内側に一体接合して前記容器の脚部を形成するとともに前記容器の底壁を形成する底型押上げ工程と、
    前記一対の割型および前記底型を型開きして前記容器を取り出す取出し工程と、を含む、
    ブロー成形容器の製造方法。
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