JP2016036784A - 排水処理方法及び排水処理装置 - Google Patents

排水処理方法及び排水処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016036784A
JP2016036784A JP2014162734A JP2014162734A JP2016036784A JP 2016036784 A JP2016036784 A JP 2016036784A JP 2014162734 A JP2014162734 A JP 2014162734A JP 2014162734 A JP2014162734 A JP 2014162734A JP 2016036784 A JP2016036784 A JP 2016036784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seawater
tank
liquid
solid
washing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014162734A
Other languages
English (en)
Inventor
下平 和佳子
Wakako Shimodaira
和佳子 下平
片川 篤
Atsushi Katagawa
篤 片川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Hitachi Power Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Hitachi Power Systems Ltd filed Critical Mitsubishi Hitachi Power Systems Ltd
Priority to JP2014162734A priority Critical patent/JP2016036784A/ja
Publication of JP2016036784A publication Critical patent/JP2016036784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Abstract

【課題】海水利用の脱硫装置から排出される排水の処理方法において、重金属含有スラッジの発生量を低減し、その取り扱いを容易とし、海水の有効利用が図れる排水処理方法の提供である。【解決手段】海水を吸収液として、排ガスから硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収する脱硫装置9の排水処理方法において、脱硫装置9は、排ガスに海水を噴霧する除塵スプレ16と除塵スプレ16からの使用済み海水の貯留タンク12とタンク12内の海水を除塵スプレ16に循環するポンプ15とを備えた除塵部13と、除塵部13の上方で新規海水により脱硫する脱硫部14とを備え、除塵部13の使用済み海水を固液分離して固体粒子を分離して排出し、固体粒子の付着液を新規海水により洗浄し、使用後の洗浄水を除塵部13に送る。重金属濃度の低い大量の煤塵と、重金属濃度の高い少量のスラッジを別々に排出でき、排出された煤塵の取扱いが容易となる。【選択図】図1

Description

本発明は火力発電システムにおけるボイラ等の燃焼装置から発生する排ガス中の硫黄酸化物を除去する湿式脱硫装置から排出される排水の排水処理方法及び排水処理装置に関し、特に高塩分で低pHの排水中の固形分や重金属類を除去する排水処理方法及び排水処理装置に関する。
火力発電システムにおけるボイラ等で燃焼される石炭は、硫黄分を含んでいることから、その燃焼排ガス中には硫黄酸化物(主にSO2)が含まれる。SO2は強い酸性であるため、煙突から大気へ排出される前に脱硫装置によって除去する必要がある。
脱硫装置には各種の方法が使用されるが、海外の沿岸部、特に東南アジアなどでは海水を利用した湿式脱硫装置を使用する場合がある。
海水を利用した湿式脱硫装置としては、下記特許文献1に、排ガス中の煤塵を除去するプレスクラバを設け、その排ガス流路の下流側に脱硫吸収部を設けた構成が開示されている。プレスクラバ及び脱硫吸収部では海水を排ガスの吸収液として利用しており、プレスクラバでは吸収液を循環使用し、脱硫吸収部では脱硫後の吸収液を酸化処理した後、排出している。
プレスクラバにおいて除塵用の吸収液として海水を使用した場合は、循環使用するうちに蒸発して塩分が濃縮されていく。また、煤塵に含まれるHg等の微量重金属類も濃縮されていくため、その排水処理が問題となる。
図3には、重金属を含有する排水の処理設備の一例を示す。
この排水処理設備においては、排水が酸性の場合、中和槽41においてアルカリ剤供給ライン42からアルカリ剤(NaOH等)を添加して排水のpHを中性付近に調整する。次に、反応槽43において、重金属捕集剤供給ライン44からキレート剤等の重金属捕集剤を添加し、液中に残存している重金属類と結合させて不溶化、微粒子化させる。更に、必要に応じて、一次凝集槽45において無機凝集剤供給ライン46から無機凝集剤を、二次凝集槽47において高分子凝集剤供給ライン48から高分子凝集剤を添加することにより、微粒子化した重金属類とSSを凝集、沈殿させる。
そして、沈殿槽51において凝集物を沈殿させてスラッジ(汚泥)32としてスラッジ排出ライン31から排出し、上澄み液は処理水として放流される。尚、排水の性状によっては、無機凝集剤のみで充分に沈降速度が大きく、高分子凝集剤が不要の場合もある。抜き出されたスラッジ32は含水率が高く、Hg等の重金属類を高濃度に含んでいるため、脱水処理機によって脱水した後、管理型廃棄物となる。
下記特許文献2には、メッキ排水などの重金属含有排水にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加した後に固液分離された処理水に重金属化合物を加え、重金属イオンと処理水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜700nmの波長の吸光度又は透過率を測定して、その測定結果に基づいてジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を制御する重金属捕集剤の薬注制御方法が開示されている。そして、重金属含有排水の処理方法として、上記のように中和槽で排水のpHを調整後、反応槽でキレート剤(ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤)を添加し、更に無機凝集剤や高分子凝集剤を添加して固液分離する方法が開示されている。
また、海水を利用した湿式脱硫装置として、下記特許文献3には、排ガスの一部を冷却した後に水スクラバに導入して液溜タンクから循環供給されるスラリを噴霧して脱硫と脱塵を行い、液溜タンク内のスラリの一部を沈降槽で上澄み液と沈降物とに分離して、沈降物に海水の塩素化合物を取り込み、上澄み液を液溜タンクに戻す方法が開示されている。
尚、脱硫用の吸収液としては、一般的にアルカリ成分を含む吸収液が使用されており、下記特許文献4には、脱硫工程における反応槽において、pHが2〜6の範囲のアルカリ成分を含む吸収液と排ガスとを接触させて酸性ガス及び飛灰を吸収液中に吸収させて酸化させることで、飛灰の安定化処理を行う方法が開示されている。
特開2013−220376号公報 特開2012−161724号公報 特開平8−33826号公報 特開平10−253039号公報
除塵用の吸収液として使用された吸収液(海水)は排ガス中のSO2の一部を吸収するため強い酸性を示している。また、塩分濃度も高く、捕集された煤塵が液中に蓄積することで、SS(浮遊固形分のことであり、主に石炭灰由来の煤塵)濃度も高く、Hg等の重金属類が溶解しているという特殊な性状を有する。このため、上記の一般的な重金属排水の処理方法を適用した場合に以下のような問題がある。
すなわち、排水中のSS濃度が高いために大量のスラッジが発生し、脱水処理に時間とコストがかかる。更に、このスラッジは重金属捕集剤と結合したHg及び他の重金属類やpHの調整によって不溶化した他の金属類を大量に含むため、大量の管理型廃棄物が発生することになる。また、SO2の吸収によって生じた亜硫酸を含む排水をそのまま放流することはできない。
特許文献1には、プレスクラバで循環使用された吸収液の排水処理について具体的な記載がない。そして、特許文献2に記載の方法では、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の薬注入量を適正量にすることが可能となるが、大量のスラッジや大量の管理型廃棄物の発生などの、上述の重金属排水の処理方法を適用した場合と同様の問題が残る。
更に、特許文献3に記載の方法では、海水を補給水の一部として使用してはいるが、水スクラバでは石灰を含むスラリを噴霧していることから、海水を有効利用しているとは言い難い。そして、この方法では、ボイラに石灰石を吹き込んでおり、それが水スクラバにまで排ガスに同伴されて入ってくること、また水スクラバでのスラリの噴霧などから、水スクラバの液のpHはそれほど低下しない。従って、重金属は沈降槽で分離した固形物中に固定されており、上澄み液に含まれないため、上澄み液は放流可能である。また、固形物については、塩素イオン以外の有害物質は排出基準以下であることが記載されているのみである。
尚、特許文献4に記載の方法では、飛灰中に含まれる重金属類をアルカリ成分を含む吸収液で抽出して、遠心分離機で灰と石膏とを分離し、石膏と重金属類を含む灰とを別々に排出している。しかし、遠心分離機で分離されただけの石膏や灰の抽出液には、多くのSSや重金属類が残存していることが考えられ、そのまま海洋に放流することはできない。また、脱硫用の吸収液としてアルカリ成分を含む吸収液を使用する場合は、吸収液のpHも比較的高めに保持されることで、pHが大幅に低下することはない。
しかし、海水を吸収液として使用する場合は、吸収液のpHがかなり低くなる。すなわち、分離した固体分の表面に付着した液には硫酸や塩分が含まれることになるため、付着液の吸湿性が非常に高く、そのままでは乾燥させることができず、取扱いも容易ではない。
本発明の課題は、海水を利用した湿式脱硫装置から排出される排水の処理方法及び排水の処理装置において、脱水及び安定化処理が必要な重金属を含有するスラッジの発生量を低減できると共に、これらスラッジ等の廃棄物の取り扱いが容易となり、且つ海水の有効利用が図れる排水処理方法及び排水処理装置を提供することである。
上記本発明の課題は、下記の構成を採用することにより達成できる。
請求項1記載の発明は、ボイラ(1)を含む燃焼装置から発生する排ガスを導入し、海水を吸収液として使用して排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収、除去する湿式脱硫装置(9)から排出される排水の排水処理方法において、前記湿式脱硫装置(9)は、導入された排ガスに海水を噴霧する除塵スプレ(16)と除塵スプレ(16)から噴霧され排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収した海水を貯留するタンク(12)とタンク(12)内の海水を除塵スプレ(16)に循環する循環ポンプ(15)とを備えた除塵部(13)と、該除塵部(13)の上方で排ガス流れ方向の下流側に設けられ、新規な海水を噴霧して排ガス中の硫黄酸化物を吸収、除去する脱硫部(14)と、前記除塵部(13)と脱硫部(14)との間に設けられ、脱硫部(14)で噴霧された海水を集液するトレイ(20)とを内部に有する吸収塔を備え、前記トレイ(20)で集液された海水を酸化処理して放流すると共に、前記除塵部(13)で使用された、固体粒子、硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水を固液分離して海水中の固体粒子を排出し、該固体粒子の付着液を新規な海水により洗浄し、使用後の洗浄水を除塵部(13)に送液する排水処理方法である。
請求項2記載の発明は、前記固液分離して固体粒子を排出した硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水にアルカリ剤を添加してpHを調整して一部の重金属を不溶化させた後、重金属捕集剤を添加して残りの重金属を粒子化し、固液分離することにより、重金属を含む固体分を排出し、液体分は酸化処理して放流する請求項1記載の排水処理方法である。
請求項3記載の発明は、前記固体粒子の付着液を新規な海水により洗浄する工程は、固体粒子に新規な海水を加えて洗浄した後に固液分離を行う操作を二回以上繰り返すことで、使用後の洗浄水のpHを段階的に上昇させる工程であって、且つ最後の操作で使用後の洗浄水のpHが所定範囲となるように各工程における新規な海水の添加量を調整する請求項1又は請求項2に記載の排水処理方法である。
請求項4記載の発明は、ボイラ(1)を含む燃焼装置から発生する排ガスを導入し、海水を吸収液として使用して排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収、除去する湿式脱硫装置(9)から排出される排水の排水処理装置において、前記湿式脱硫装置(9)は、導入された排ガスに海水を噴霧する除塵スプレ(16)と除塵スプレ(16)から噴霧され排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収した海水を貯留するタンク(12)とタンク(12)内の海水を除塵スプレ(16)に循環する循環ポンプ(15)とを備えた除塵部(13)と、該除塵部(13)の上方で排ガス流れ方向の下流側に設けられ、新規な海水を噴霧して排ガス中の硫黄酸化物を吸収、除去する脱硫部(14)と、前記除塵部(13)と脱硫部(14)との間に設けられ、脱硫部(14)で噴霧された海水を集液するトレイ(20)とを内部に有する吸収塔を備え、前記トレイ(20)で集液された海水を放流するために酸化する脱硫液酸化槽(22)と、前記除塵部(13)で使用された、固体粒子、硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水を固液分離する固液分離装置(61)と、該固液分離装置(61)によって分離された固体粒子を新規な海水により洗浄する洗浄装置(63)と、該洗浄装置(63)で使用された洗浄水を除塵部(13)に送る送液部(28,67)とを設けた排水処理装置である。
請求項5記載の発明は、前記固液分離装置(61)により分離された、硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水にアルカリ剤を添加してpHを調整する中和槽(41)と、該中和槽(41)でアルカリ剤が添加された海水に重金属捕集剤を添加して、海水中の重金属を粒子化させる反応槽(43)と、該反応槽(43)で粒子化した重金属を含む固体分を沈殿させる沈殿槽(51)と、該沈殿槽(51)から沈殿した固体分を排出する排出部(31)と、前記沈殿槽(51)の液体分を、放流するために酸化処理する除塵液酸化槽(22)とを設けた請求項4記載の排水処理装置である。
請求項6記載の発明は、前記洗浄装置(63)は、固体粒子に新規な海水を加えて洗浄する洗浄槽(71,75)と該洗浄槽(71,75)で洗浄された固体粒子と使用された洗浄水とを分離する分離槽(72,78)とを有する洗浄分離装置を二以上順次配列した構成を備え、各洗浄分離装置の洗浄槽(71,75)に、槽内の洗浄水のpHを測定するpH測定手段(91a,91b)をそれぞれ設け、前記各pH測定手段(91a,91b)により測定される洗浄水のpHが段階的に上昇するように、且つ最終の洗浄分離装置の洗浄槽(75)における洗浄水のpHが所定範囲となるように、各洗浄分離装置の洗浄槽(71,75)に添加する新規な海水量を調整する制御装置(100)とを設けた請求項4又は請求項5に記載の排水処理装置である。
(作用)
表1には、後述する図1に示す、除塵部とその上方に脱硫部を設けた湿式脱硫装置を運転した場合の2種類の除塵部の排水中に溶解している金属の濃度を標準的な海水と比較した場合を示している。尚、表1中、T−Seとは、溶存態の総セレンを示している。
Figure 2016036784
ボイラの燃料として、排水Aは東南アジア産褐炭を使用した場合であり、排水Bは中国産亜瀝青炭を使用した場合である。これらは燃料の石炭の種類(産出地)が異なっているため、石炭に含まれる重金属組成が違ってくる。また、湿式脱硫装置の除塵部での濃縮度合いによっても金属濃度が変わってくる。すなわち、除塵部では液中のCl濃度を一定にするように制御するため、Clを多く含む石炭の場合は濃縮度が低くなる。
この表から、いずれの排水もアルミニウム(Al)と鉄(Fe)の濃度が他の微量重金属類と比べて桁違いに高くなっており、溶出量が多いことが分かる。これは元々の石炭灰中の含有量がAl23として20%(質量%、以下同じ)前後、Fe23として10%前後と高いためである。微量重金属の濃度は排水Aと排水Bとで異なっている場合もあるが、これは、石炭の種類及び設備の運転条件の違いによる。運転条件の違いとしては、炭種によって除塵部に補給する新規海水量と抜き出す海水量が異なってくる。
こうした排水中の重金属類の主な除去方法としては、図3に示すように、pH調整とキレート剤等の添加が挙げられるが、重金属の種類によって、各方法による除去特性が異なる。例えば、PbとCrは、溶液のpHを5〜8の中性付近に調整しただけで除去される。AsとSeは、溶液のpH調整のみでは除去率が低く、キレート剤を添加してもほとんど除去率は向上しないが、Al及びFeの共存下でpH調整を行えば、キレート剤なしでもほとんどが除去される。
Hgは溶液のpH調整ではほとんど除去されず、キレート剤の添加が必要となる。Cdは、溶液のpH調整だけでは除去率が低めであるが、キレート剤の添加によって除去率が向上する。従って、除塵部13の排水中の重金属を全種類除去するためには、液中に溶解したAl及びFeが共存する状態でpHを調整し、且つキレート剤を添加する必要がある。
上述のように、湿式脱硫装置の除塵後の排水はpHが低く、塩分濃度が高く、SS濃度が高く、Hg等の重金属類が溶解しているという特殊な性状を有するために、図3の重金属排水の処理方法では、大量のスラッジや大量の管理型廃棄物の発生などの問題が残る。
例えば、表1に示す除塵部排水Aは、約1%のSS(石炭灰)やpH調整によって不溶化したAlとFeを合計470mg/L、キレート剤によって不溶化されたHgを3mg/L含むため、この排水を1トン処理した場合に排出されるスラッジには、約10kgの石炭灰や約0.5kgのAlとFe、3gのHgが含まれることになる。このスラッジを乾燥すると10.5kgの固形分が生じ、そのHg含有量は約300mg/kgと非常に高いものとなる。また、Hg同様、他の重金属類も高濃度で含まれることになる。
そこで、pHの調整及びキレート剤の添加を行う前に予め固液分離を行って、除塵部の排水からSSを分離除去しておき、溶解した金属類を含む液に対してpHの調整及びキレート剤の添加を行う方法が考えられる。
この方法で除塵部排水Aを1トン処理した場合、重金属濃度のごく低い石炭灰10kgと、6g/kgという高濃度のHg及び他の重金属類も高濃度に含んだAlとFeとの混合物0.5kgを別々に排出することができる(いずれも乾燥重量)。
しかし、この場合に、除塵部の排水は排ガスに含まれるSO2を吸収しているため硫酸を高濃度(26g/L)に含み、且つ塩分も非常に高い(10%)ため、分離した灰粒子の表面に付着した液には大量の硫酸と塩分が含まれることになる。従って、付着液の吸湿性が非常に高く、そのままでは灰粒子を乾燥させることができない。
更に、灰全体としての重金属濃度は低いものの、付着液には重金属類が含まれている。
また、付着液のpHは1以下と低いため、その取り扱い自体が困難である。
これに対して除塵部の排水にアルカリ剤を添加してpHを中性付近(5〜8程度)にまで上昇させた後、重金属捕集剤を添加する前に固液分離を行う方法も考えられる。この場合に、排出されたSSの取り扱いは、pHの面では容易となる。しかし、除塵部排水のpHを中性に上げた時点で、液中の灰由来のAl及びFeが沈殿するのに伴い、重金属類の一部が共沈するため、ここで分離除去されるSS中には、かなりの量の重金属類が含まれることになる。
そこで、本発明によれば、海水を利用した湿式脱硫装置の除塵部における、低pHで、且つ重金属を含有する排水の処理において、排水中のpHを上げる前に固液分離を行って液中の煤塵等の固体粒子(主にSS、石炭灰)を抜き出し、抜き出した固体粒子を新規の海水を用いて洗浄し、表面に付着している高濃度の塩分、硫酸、重金属類を除去することを特徴としている。前記特許文献4では飛灰を洗浄することで飛灰の付着水の金属類を洗い出せるが、洗浄水を別途処理する必要がある。本発明では、固体粒子の洗浄に使用した後の海水を除塵部の吸収液として使用する。
一方、固体粒子を除去した液体分に対してはアルカリ剤を添加して液のpHを5〜8程度の中性付近に調整した後、キレート剤などの重金属捕集剤を添加して重金属類を捕集、微粒子化し、必要に応じて無機凝集剤や高分子凝集剤などの凝集剤を添加して凝集させた後固液分離し、固体分のスラッジを排出する。液体分の上澄は酸化処理を行い、海洋に放流する。
従って、湿式脱硫装置の除塵部の排水処理設備からは、重金属濃度の低い大量の固体粒子と、重金属濃度の高い少量のスラッジが別々に排出される。また,排出された固体粒子の表面に付着している高濃度の硫酸と塩分を含む液は、新規な海水によって洗い流される。
以上のことから、請求項1又は請求項4に記載の発明によれば、除塵部で排ガス中の固体粒子、硫酸、塩分、重金属類を吸収した強酸性の海水から固体粒子を分離して排出することで、重金属濃度の低い煤塵を回収できる。また、固体粒子の表面の付着液は新規な海水により洗浄することで、乾燥させることができる。更に、固体粒子の洗浄に使用した後の海水を除塵部の吸収液として使用することで、海水の有効利用も図れる。尚、本明細書中、強酸性とは概ねpH2.0未満を基準とする。
また、新規な海水とは、循環使用される海水に対して真新しい海水のことであり、海から汲み上げたままの状態で未使用の海水のことを言う。
また、請求項2又は請求項5に記載の発明によれば、上記請求項1又は請求項4に記載の発明の作用に加えて、固液分離後の固体粒子を除去した硫酸、塩分、重金属類を含む強酸性の海水のpHを調整して一部の重金属類を不溶化させた後、重金属捕集剤を添加して残りの重金属類を粒子化し、固液分離することにより、重金属濃度の高い少量のスラッジを排出できる。また、重金属をほとんど含まない液体分は酸化処理することで放流できる。
請求項3又は請求項6に記載の発明によれば、上記請求項1又は請求項2、上記請求項4又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、固体粒子に新規な海水を加えて洗浄した後に固液分離を行う操作を繰り返すことにより、使用後の洗浄水のpHを段階的に上昇させることができる。そして、各洗浄工程で使用する新規な海水の量を調整することで、最終的に洗浄水のpHを所定範囲にすることができる。
本発明によれば、除塵部で硫黄酸化物、煤塵及び重金属を吸収した海水の排水処理において、重金属濃度の低い大量の煤塵と、重金属濃度の高い少量のスラッジを別々に排出できることにより、スラッジの脱水と最終処分にかかる労力とコストを節減できる。また、排出された大量の煤塵の取り扱いと乾燥が容易となる。
すなわち、請求項1又は請求項4に記載の発明によれば、除塵部で使用された海水から固体粒子(SS)を分離して排出することで、重金属濃度の低い煤塵を回収できる。また、固体粒子の付着液を新規な海水により洗浄することで、大量の煤塵の取り扱いと乾燥が容易となる。更に、固体粒子の洗浄に使用した後の海水を除塵部の吸収液として使用することで、新規な海水量を低減でき、海水を有効利用できる。
また、請求項2又は請求項5に記載の発明によれば、上記請求項1又は請求項4に記載の発明の効果に加えて、除塵部で使用された海水から固体粒子を除去した後の硫酸、塩分、重金属類を含む海水のpHを調整した後、重金属捕集剤により重金属類を粒子化し、固液分離することにより、重金属濃度の高い少量のスラッジを重金属濃度の低い大量の煤塵とは別に回収できる。また、重金属をほとんど含まない液体分は酸化処理することで放流できるため、環境にも優しい。
請求項3又は請求項6に記載の発明によれば、上記請求項1又は請求項2、上記請求項4又は請求項5に記載の発明の効果に加えて、除塵部で使用された海水から分離した固体粒子に新規な海水を加えて洗浄し、固液分離を行う操作を繰り返して海水のpHを段階的に上昇させるという、少量の海水で複数回洗浄する方法により、一度に大量の海水で洗浄する場合に比べて、効率良く洗浄できる。そして、各洗浄工程で使用する新規な海水の量を調整することで、最終的に洗浄水のpHを所定範囲にすることができるため、固体粒子の付着液のpHを所定範囲に上げることができる。
本発明の一実施例の排水処理装置を備えた湿式脱硫装置の系統を示した図である。 図1の排水処理装置の固体分の洗浄設備の一例を示した図である。 重金属を含有する排水の処理設備の一例を示した図である。
以下に、本発明の実施の形態を示す。図1には、本発明の一実施例の排水処理装置110を備えた湿式脱硫装置9の系統を示す。図1には燃料として石炭を使用する例を示すが、硫黄(S)含有量の多い重油などでも同様な構成となる。
ボイラ1に石炭供給ライン2から石炭を、燃焼用空気供給ライン3から空気を供給し、石炭の燃焼によって発生した熱により、ボイラ熱交換器4で高圧蒸気を作る。この高圧蒸気により図示しないタービンを回転させ、タービンと連結した発電機により発電する。
一方、ボイラ1から排出される燃焼排ガスは、空気予熱器5で燃焼用空気と熱交換した後、集塵機6で煤塵が捕集除去される。集塵機6としては、濾布を使用したバグフィルタや、流路内に電極を設置した電気式集塵機などがあり、捕集した煤塵7を集塵機6の底部から排出する。一般に集塵機6におけるガス温度は160〜200℃程度である。
集塵機6を出た排ガスは排ガスダクト8から湿式脱硫装置9の吸収塔33に導入され、排ガス中のSO2が除去された後、ファン10により煙突11から大気中に放出される。
吸収塔33内には、循環タンク12内の海水を循環させて排ガスに噴霧する除塵部13と、除塵部13の上方に新規な海水を噴霧する脱硫部14とを設けている。吸収塔33内に除塵部13と脱硫部14を設けることで、除塵用のスクラバと脱硫吸収塔とを別々に設置する場合に比べて、簡素な構成となる。
除塵部13では循環ポンプ15により循環タンク12内の海水を除塵スプレノズル16に供給し、集塵機6で除去しきれなかった排ガス中の煤塵をスプレ液滴によって捕集、除去する。そして、除塵部13の排ガス流れの下流側の脱硫部14では、海水供給ポンプ17により海洋90(海水を溜めたタンクでも良い)から海水を昇圧し、海水供給ライン18から脱硫スプレノズル19へ海水を供給し、排ガスに噴霧することで排ガス中のSO2を吸収、除去する。
除塵部13と脱硫部14との間には、脱硫スプレノズル19から噴霧された脱硫後の海水(脱硫液)を受け止めるトレイ20を設けている。トレイ20は、排ガスが通り抜ける空間を設けて設置されている。又はそのような空間を有する形状であっても良い。トレイ20により集められた脱硫液は海水排水ライン21により酸化ピット(酸化槽)22に送られ、希釈用海水ライン23から供給される海水により希釈された上で酸化用空気供給ライン25から散気管24に吹き込まれる空気により、SO2の吸収によって生じた亜硫酸が酸化処理された後、放水ライン26から海洋90へ排出される。
また、除塵スプレノズル16とトレイ20との間に、ミストエリミネータ35を設置することで、除塵スプレノズル16から噴霧された煤塵を含む液が脱硫部14に飛散することを防止できる。
湿式脱硫装置9に導入される排ガスの温度は100〜200℃程度であるため、除塵部13の海水は循環使用するうちに蒸発して塩分が濃縮されていく。海水の塩分濃度が高くなるほど液の粘度と比重が上昇するため、循環ポンプ15の負荷が大きくなり、除塵スプレノズル16の噴霧状態が不良となって除塵性能が低下する。
これは、除塵スプレノズル16の噴霧圧力が低下したり、液の粘性が高まったりするため、スプレ液滴の分散が不良となることによる。すなわち、スプレ液滴が微細化されにくくなる。また、海水の濃縮が進み続けて塩分が飽和濃度を超えると析出が起こり、除塵スプレノズル16や循環タンク12内にスケーリングが発生する。
こうした不都合を回避するため、除塵部13の液中塩分濃度がCl(塩素)イオン濃度を指標として10%を越えないように循環液の一部を適宜排水ライン27から抜き出して、海水補給ライン28から新しい海水を補給する。なお、Clイオン濃度が10%というのは、一般的な海水の5〜6倍程度の濃縮倍率である。除塵部13から抜き出された排水は、塩分濃度が高いだけでなく、以下のような特徴を有している。
すなわち、排ガス中のSO2の一部を吸収するため強い酸性を示し、pHが1以下にまで低下している。また、捕集された煤塵(石炭灰)が液中に蓄積することで、SS濃度が1%前後と高い。また、液の酸性が強いため、煤塵に含まれる微量重金属類(As(ヒ素)、Cd(カドミウム)、Cr(クロム)、Cu(銅)、Mn(マンガン)、Hg(水銀)、Se(セレン)、Zn(亜鉛)、Pb(鉛)等)の一部が液中に溶出しており、 重金属類及びAl、Fe等の各種金属類が高濃度に溶解している。ボイラ1での燃焼によって石炭から放出されたガス状の水銀も溶解している。
除塵部13では、Clイオン濃度が10%を超える場合、又はSS濃度が1%を超える場合に、新規海水の補給と排水の抜き出しを行い、そうでない場合はそのまま循環させる。
この除塵部13の排水は排水処理設備29に導入され、まず固液分離装置61において液状分(液体分)と固体分(固体粒子)に分けられ、固体分が排出ライン62から排出される。固液分離装置61としては、沈殿槽(シックナ)、液体サイクロン、フィルタ類、遠心分離機等がある。この段階では排水のpHが低いため、金属類は液中に溶解して存在していることから、排出された固体分はその表面の付着液に重金属類が高濃度に含まれるものの、全体としての重金属量はわずかである。一方、大部分の金属類(重金属類及びAl、Fe等の各種金属類)は液状分に含まれている。
固液分離装置61で固体分が除去された液状分は中和槽41に導入されてアルカリ剤供給ライン42から添加されるアルカリ剤(NaOH水溶液、Na2CO3水溶液、Ca(OH)2など)により排水のpHが5〜8程度に調整される。除塵部13の排水には、pHが低い状態で灰から溶出していたAl及びFeが数十〜数百mg/Lと高濃度に含まれているが、このpH上昇によって水酸化物を形成して沈殿する。また、その際に重金属類の一部も共沈作用によって不溶化して沈殿する。
一方、液中にはpHを中性付近にするだけでは不溶化しなかった重金属類が溶解したまま残っている。これは金属種によって水酸化物を生成するpHが異なるためである。これらの沈殿と上澄み液を反応槽43に導入し、重金属捕集剤供給ライン44から重金属捕集剤(グルカミン基、イミノジ酢酸基、ポリアミノ基、ジチオカルバミン酸基等を持つキレート剤)を添加することにより、液中に残っていた溶解している重金属類を反応させて不溶化、微粒子化させる。
尚、先の中和槽41におけるpHの調整は、このキレート剤が機能するのに適正なpHとなるように行う。適正なpHはキレート剤の種類によって異なるが、一般的にpH5〜8の中性付近である。pHの調整とキレート剤添加によって生じた重金属不溶化物の粒子サイズは数μm以下と非常に微細であるため、そのままでは沈殿に長時間を要する。
そこで、必要に応じて、一次凝集槽45において無機凝集剤供給ライン46から無機凝集剤を、二次凝集槽47において高分子凝集剤供給ライン48から高分子凝集剤を添加することにより、粗粒子化させて凝集沈殿を促進させる。
無機凝集剤としては、PAC(ポリ塩化アルミニウム)、硫酸ばん土(硫酸アルミニウム)や塩化鉄(塩化第二鉄)などが用いられる。液中の微粒子はその表面がマイナスに荷電しているため、反発しあって液中で安定に分散していることから沈降しにくい。これに対し、無機凝集剤のAl塩、Fe塩は、液中に溶解すると正電荷の金属水酸化物を生成し、微粒子表面のマイナス電荷を中和することにより凝結させて塊状とする。
更に、高分子凝集剤は微粒子の塊同士を架橋によって凝集させ、粗粒化させて沈殿を促進する。高分子凝集剤としては、陽イオン性ポリマー(水溶性アニリン樹脂、ポリチオ尿素、ポリエチレンイミンなど)、陰イオン性ポリマー(アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムなど)、非イオン性ポリマー(ポリアクリルアミド、ポリオキシエチレンなど)等があり、排水の性状によって使い分ける。これらの凝集剤を使用する場合は、pH調整剤供給ライン49,50からアルカリ及び/又は酸などのpH調整剤(NaOH水溶液、Na2CO3水溶液、Ca(OH)2、塩酸、硫酸など)を添加して最適なpHとなるように調整する。この最適なpHは、通常5〜8の範囲であり、凝集剤の種類によって異なる。これら中和槽41や一次凝集槽45や二次凝集槽47におけるpHの調整は、図1には図示していないが、後述する図2に示すようなpH計を各槽に設け、制御装置によりpH調整剤の添加量を制御することでできる。尚、この制御装置は図2の制御装置100と別に設けても良いが、同一の制御装置とすれば、簡素な構成となる。
そして、その後、沈殿槽51において凝集物を沈殿させる。沈殿槽51の上澄み液は上澄み液排出ライン30から抜き出され酸化ピット22へ導入されて、酸化処理が行われる。尚、この上澄み液(除塵部13の排水(除塵液)由来の上澄み液)用の酸化ピットは、脱硫液用の酸化ピット22と別に設けても良いが、同じ酸化ピット22とすることで、簡素な構成となる。
そして、沈殿槽51での沈殿物はスラッジ(汚泥)32としてスラッジ排出ライン31から抜き出される。尚、排水の性状によっては、無機凝集剤のみで充分に沈降速度が大きく、高分子凝集剤が不要の場合もある。抜き出されたスラッジ32は含水率が高く、Hg等の重金属類を高濃度に含んでいるため、管理型廃棄物となるが、予め固液分離装置61で煤塵を除去しているため、その量は従来技術と比較すると大幅に低減されている。
尚、必ずしも無機凝集剤と高分子凝集剤を併用する必要はなく、排水の性状によっては無機凝集剤のみ、又は高分子凝集剤のみで、沈殿の促進が可能な場合もある。
一方、排水処理設備29内の固液分離装置61から排出ライン62で排出された固体分に付着している液は硫酸と塩分を高濃度に含んでいるため、吸湿性が非常に高く、そのままでは乾燥させることはできない。また、付着液のpHも非常に低いため、その後の取り扱いや処理が困難である。
そこで、排出ライン62から排出された固体分を洗浄設備63に導入する。洗浄設備63の詳細な内部構成は後述するが、海水供給ポンプ17により汲み上げた新規の海水を新規海水ライン64から導入して固体分と混合することにより、固体分の粒子表面に付着している高濃度の硫酸、塩分、重金属等を含む液を洗浄する。そして、洗浄済みの固体分(固体)と使用済みの海水(液体)に分離し、洗浄済固体分排出ライン65から洗浄済固体分(煤塵のスラッジ)66を排出する。
洗浄済固体分66に付着している液は、ほぼ海水であるため、乾燥させることが可能である。また、固体分の付着液中の重金属類も除去されているため、洗浄済固体分66の取り扱い、すなわち廃棄処理が容易となる。
一方、固体分の洗浄に使用した後の海水は、除塵部13に送液して除塵部13の循環液として使用する。具体的には、使用済み海水ライン67によって除塵部13への海水補給ライン28に添加され、除塵部13に戻される。使用済み海水は硫酸、塩分、重金属類の濃度が高く、液のpHが低下しているが、全体としての重金属等の量はわずかである。
そして、除塵部13の循環液は、それよりも高濃度の硫酸、塩分、重金属類をすでに含んでおり、液のpHも1以下と低いため、脱硫システム全体への影響はほとんどない。
図2には、排水処理装置110における固体分の洗浄設備63の例を示す。
固体分の洗浄では、大量の水で一度だけ洗うよりも、少量の水で複数回洗う方が洗浄効率が良い。従って、この固体分洗浄設備63においては、一次洗浄槽71と二次洗浄槽75の二段階で固体分の洗浄を行う例を示している。
排水処理設備29から排出ライン62を経て固体分洗浄設備63に導入された固体分(主に煤塵粒子)は、まず一次洗浄槽71に導入されて、新規海水ライン64から供給される新規な海水と撹拌、混合されることにより、固体分に付着していた高濃度の硫酸と重金属を含むpH1以下の液が洗浄される。このとき、新規な海水のpHは通常7.9〜8.2程度であり、その供給量は槽内の液のpHが4〜5程度となるように制御装置100により制御される。
具体的には、一次洗浄槽71内の液のpHをpH計91aで測定し、その測定値に応じて制御装置100により一次洗浄槽側の新規海水ライン64aに設けた調整弁92aを開閉することで行われる。
そして、洗浄後の固体分を含む液は、一次沈殿槽(分離槽)72に送られて固液分離が行われ、一次沈殿槽72の上澄み液は使用済み海水ライン67によって固体分洗浄設備63の系外に排出され、海水補給ライン28(図1)に合流して湿式脱硫装置9の除塵部13の循環液として使用される。
一方、一次沈殿槽72で沈殿した固体分は、固体分抜出ライン74によって抜き出される。固体分の付着液のpHが低い場合、液中の微粒子はその表面がマイナスに強く荷電しているため、反発しあって沈降が阻害されるが、液のpHが4〜5程度にまで上昇すると微粒子表面のマイナス電荷が弱まる。
従って、一次沈殿槽72内のpHを4〜5にすることにより、一次沈殿槽72における固体分の沈降分離が比較的容易となる。但し、この固体分は湿式脱硫装置9の吸収塔33に入ってきた煤塵、すなわち集塵機6で除去されなかったものであるため、粒子径が数μmと細かいものが多く、全体としては沈降するものの、上澄みが清澄しにくい場合もある。
しかし、この上澄み液は除塵部13のスプレ水として利用するため、完全に清澄である必要はない。
一次沈殿槽72から固体分抜出ライン74により抜き出された一次洗浄済みの固体分には、pHが4〜5程度の液が付着している。これを二次洗浄槽(分離槽)75に導入し、新規海水ライン64から新規な海水を供給して固体分を洗浄する。このとき、洗浄用海水の供給量は、二次洗浄槽75内の液のpHが6〜8程度の中性付近となるよう制御される。
具体的には、上記一次洗浄槽71内の液のpHを制御する場合と同様に、二次洗浄槽75内の液のpHをpH計91bで測定し、その測定値に応じて制御装置100により二次洗浄槽側の新規海水ライン64bに設けた調整弁92bを開閉することで行われる。
二次洗浄槽75で二次洗浄後の固体分を含んだ液は凝集槽76に送られて、凝集剤供給ライン77から無機凝集剤及び/又は高分子凝集剤を添加して微粒子を凝集させた後、二次沈殿槽78に送られて、固液分離が行われる。上澄み液は上澄抜出ライン79を経て使用済み海水ライン67に合流して排出され、海水補給ライン28(図1)に合流して湿式脱硫装置9の除塵部13の循環液として使用される。
先の一次沈殿槽72では、沈降しきらない微粒子が液中に懸濁したままで上澄み液を排出していたが、二次沈殿槽78では上澄み液の微粒子も除去する必要がある。その理由は、微粒子を全く除去しないままで排出すると、固体分洗浄設備63及び湿式脱硫装置9の除塵部13における液の循環使用によって系内に微粒子が蓄積し続けてしまうからである。
このため、本実施例では凝集槽76を設けて凝集剤を添加しているが、灰及び液の性状によっては凝集剤を添加しなくても微粒子の沈降性が良好な場合もあり、そのような場合は凝集槽76を使用しなくても構わない。すなわち、沈降性が不良な場合に凝集剤を添加すると良い。
二次沈殿槽78で沈殿した固体分は、洗浄済固体分排出ライン65から固体分洗浄設備63の系外へ排出される。二次洗浄槽75で液のpHを中性付近に制御するのは、洗浄後の固体分の付着液を中性とするためだけではなく、一般的な凝集剤の多くがpH6.5〜8.5といった中性付近で最も凝集効果が高くなるためである。
従って、凝集槽76では、微粒子の凝集を促進させるために液のpHの微調整を行う場合もあり、その場合は凝集槽76にもpH計を設け、制御装置100によってアルカリ及び/又は酸をpH調整剤供給ライン80から添加する。このように、二次沈殿槽78の上澄み液はpHが7〜8程度となるため、その一部を上澄抜出ライン79を分岐した上澄循環ライン81により一次洗浄槽71へ循環供給することにより、一次洗浄に使用できる。
尚、本実施例では洗浄を二段階で行ったが、必要に応じて三段階以上としても構わない。そして、各洗浄槽における液のpHを段階的に上昇させて、最後の洗浄槽で液のpHが7〜8程度となるように制御装置100により新規海水ライン64から供給する新規な海水量を制御して、湿式脱硫装置9等を運転すれば良い。
下記に、図1の装置を用いた場合の排水処理の実施例を示す。湿式脱硫装置9の運転条件は、以下の通りである。
使用した燃料:石炭、排ガス組成:石炭の種類によりSO2濃度200〜1500ppm程度、排ガス温度:90〜170℃程度、脱硫吸収液の液温:30〜40℃程度、除塵吸収液の液温:50〜60℃程度、脱硫率:90%以上
上記運転条件の下、除塵部13の液中塩分濃度を塩化物イオン電極により測定し、Clイオン濃度が10%を越えないように循環液の一部を適宜排水ライン27から抜き出して、海水補給ライン28からの新しい海水と使用済み海水ライン67からの使用済み海水を合わせて、抜出量と同等となる量を補給した。尚、この制御は制御装置100によって可能である。
そして、除塵部13から抜き出した排水を排水処理設備29のシックナ(固液分離装置61)により固体分と液状分に分離した。尚、この実施例では表1に示す排水Aを1トン処理する場合を示している。
そして、分離した液状分(pH1)を中和槽41に導入してアルカリ剤供給ライン42からアルカリ剤としてNaOH水溶液を供給して排水のpHを6〜8程度に調整した。更に、pH調整後の排水を反応槽43に導入し、重金属捕集剤供給ライン44から重金属捕集剤としてウェルクリン(商品名)(栗田工業(株)製、ジチオカルバミン酸系)を添加した。尚、重金属捕集剤としては、他にTX−10(商品名)(東ソー(株)製、ジチオカルバミン酸系)、DIAION(登録商標)(三菱化学(株)製、ポリアミノ基系)などがある。
続いて、重金属が一部沈殿した排水を一次凝集槽45に導入し、無機凝集剤供給ライン46から無機凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(PAC)を添加した。更に、重金属が沈殿した排水を二次凝集槽47に導入し、高分子凝集剤供給ライン48から高分子凝集剤としてSKフロック(商品名)(積水化学工業(株)製)を添加した。尚、高分子凝集剤としては、他にクリフロック(登録商標)(栗田工業(株)製)などのアルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリマーがある。
また、pH調整剤供給ライン49及びpH調整剤供給ライン50から、アルカリ剤としてNaOH水溶液、酸としてH2SO4を、一次凝集槽45及び二次凝集槽47のそれぞれの液のpHが5〜8の範囲となるように添加した。このpHの範囲は、無機凝集剤、高分子凝集剤が凝集効果を発揮する最適な範囲である。
そして、沈殿槽51(シックナ)では、静置によって凝集物を沈殿させた後、上澄み液を上澄み液排出ライン30から酸化ピット22へ導入した。酸化ピット22では大気を吹き込み、亜硫酸イオン濃度がおおむね0.1mmol/L以下となるように酸化処理をした後、放流した。
沈殿槽51の凝集物はスラッジ排出ライン31からスラッジ32として抜き出した。このスラッジ32の分析結果は以下の通りである。排水Aの場合,排水1トンあたり重量(乾燥重量):0.5kg、重金属含有量:12g/Kg(ICP発光分析)
一方、排水処理設備29のシックナにより分離した固体分(排水1トンあたり10kg)にはpH1の液が付着しているが、固体分を固体分洗浄設備63の一次洗浄槽71(攪拌機付きのタンク)に導入して、新規海水ライン64aから供給される新規な海水(pH7〜8程度)により、一次洗浄槽71内の液がpH4.5となるように洗浄した。
更に、洗浄後の固体分を含む液を一次沈殿槽72(シックナ)に導入し、沈降分離により固液分離を行い、上澄み液は使用済み海水ライン67から海水補給ライン28を介して湿式脱硫装置9の除塵部13に戻した。
一次沈殿槽72で沈殿した固体分は固体分抜出ライン74から二次洗浄槽75に導入し、新規海水ライン64bから新規な海水を供給して二次洗浄槽75内の液のpHが7.5となるように固体分を洗浄した。
次いで、二次洗浄槽75で二次洗浄後の固体分を含んだ液を凝集槽76に送り、凝集剤供給ライン77から、必要に応じて無機凝集剤およびまたは高分子凝集剤を添加すると共にpH調整剤供給ライン80から、アルカリ剤としてNaOH水溶液、酸としてH2SO4を添加して、液のpHを5〜8に調整し、微粒子を凝集させた後、二次沈殿槽78(シックナ)に導入し、沈降分離により、固液分離を行った。二次沈殿槽78の上澄み液は上澄抜出ライン79から一部を一次洗浄槽71に戻し、残りを使用済み海水ライン67に送った。一次沈殿槽72と二次洗浄槽75からの使用済み海水ライン67の海水のpHは7.5であった。
二次沈殿槽78の洗浄済固体分66は洗浄済固体分排出ライン65からスラッジとして排出した。このスラッジ66の分析結果は以下の通りである。
排水Aの場合、排水1トン当たり重量(乾燥重量):10kg、重金属含有量:0.01g/Kg(ICP発光分析)
以上の結果から、固体分洗浄設備63から排出されたスラッジ66は量が多いものの、重金属含有量は0.01g/Kgと低い。更に、溶出すべき重金属類は、pHが1以下と低く除塵部13においてすでに溶出してしまっているため、新たに溶出する有害重金属は極めて少ない。各種溶出試験(環境省告示第13号試験、米国TCLP:Toxicity Characterization Leaching Procedure)を実施しても、埋立規制値を満足することが確認された。また、排水処理設備29から排出されたスラッジ32の重金属含有量は12g/Kgでかなり高いが、量が少ないため、管理型廃棄物として処分する場合、埋立処分地を延命化することができる。
そして、使用済み海水ライン67からの固体分の洗浄に使用した海水は除塵部13の補給水として十分利用できる。この洗浄に使用した後の海水は、そのpHや重金属含有量によらず、除塵部13の補給水として使用することに問題はない。Cl濃度が海水と大差ないことと、固形分を含んでいないことが、除塵部13の補給水に適する要件であり、除塵部13の液の濃縮度合(排水抜出量と海水補給量)は、Clイオン濃度が10%を超えないように、また固形分が1%を超えないように制御するためである。
海水を使用する湿式脱硫装置などから排出される排水の処理方法において、重金属含有スラッジの排出量を低減できる技術として利用可能性がある。
1 ボイラ 2 石炭供給ライン
3 燃焼用空気供給ライン 4 ボイラ熱交換器
5 空気予熱器 6 集塵機
7 煤塵 8 排ガスダクト
9 湿式脱硫装置 10 ファン
11 煙突 12 循環タンク
13 除塵部 14 脱硫部
15 循環ポンプ 16 除塵スプレノズル
17 海水供給ポンプ 18 海水供給ライン
19 脱硫スプレノズル 20 トレイ
21 海水排水ライン 22 酸化ピット
23 希釈用海水ライン 24 散気管
25 酸化用空気供給ライン 26 放水ライン
27 除塵部排水ライン 28 海水補給ライン
29 排水処理設備 30 上澄み排出ライン
31 スラッジ排出ライン 32 スラッジ
33 吸収塔 35 ミストエリミネータ
41 中和槽 42 アルカリ剤供給ライン
43 反応槽 44 重金属捕集剤供給ライン
45 一次凝集槽 46 無機凝集剤供給ライン
47 二次凝集槽 48 高分子凝集剤供給ライン
49,50,80 pH調整剤供給ライン
51 沈殿槽 61 固液分離装置
62 固体分排出ライン 63 固体分洗浄設備
64 新規海水ライン 65 洗浄済固体分排出ライン
66 洗浄済固体分 67 使用済み海水ライン
71 一次洗浄槽 72 一次沈殿槽
74 固体分抜出ライン 75 二次洗浄槽
76 凝集槽 77 凝集剤供給ライン
78 二次沈殿槽 79 上澄抜出ライン
81 上澄循環ライン 90 海洋
91a,91b pH計 92a,92b 調整弁
100 制御装置 110 排水処理装置

Claims (6)

  1. ボイラを含む燃焼装置から発生する排ガスを導入し、海水を吸収液として使用して排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収、除去する湿式脱硫装置から排出される排水の排水処理方法において、
    前記湿式脱硫装置は、導入された排ガスに海水を噴霧する除塵スプレと除塵スプレから噴霧され排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収した海水を貯留するタンクとタンク内の海水を除塵スプレに循環する循環ポンプとを備えた除塵部と、該除塵部の上方で排ガス流れ方向の下流側に設けられ、新規な海水を噴霧して排ガス中の硫黄酸化物を吸収、除去する脱硫部と、前記除塵部と脱硫部との間に設けられ、脱硫部で噴霧された海水を集液するトレイとを内部に有する吸収塔を備え、
    前記トレイで集液された海水を酸化処理して放流すると共に、
    前記除塵部で使用された、固体粒子、硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水を固液分離して海水中の固体粒子を排出し、該固体粒子の付着液を新規な海水により洗浄し、使用後の洗浄水を除塵部に送液することを特徴とする排水処理方法。
  2. 前記固液分離して固体粒子を排出した硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水にアルカリ剤を添加してpHを調整して一部の重金属を不溶化させた後、
    重金属捕集剤を添加して残りの重金属を粒子化し、固液分離することにより、重金属を含む固体分を排出し、
    液体分は酸化処理して放流することを特徴とする請求項1記載の排水処理方法。
  3. 前記固体粒子の付着液を新規な海水により洗浄する工程は、固体粒子に新規な海水を加えて洗浄した後に固液分離を行う操作を二回以上繰り返すことで、使用後の洗浄水のpHを段階的に上昇させる工程であって、且つ最後の操作で使用後の洗浄水のpHが所定範囲となるように各工程における新規な海水の添加量を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水処理方法。
  4. ボイラを含む燃焼装置から発生する排ガスを導入し、海水を吸収液として使用して排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収、除去する湿式脱硫装置から排出される排水の排水処理装置において、
    前記湿式脱硫装置は、導入された排ガスに海水を噴霧する除塵スプレと除塵スプレから噴霧され排ガス中の硫黄酸化物、煤塵を含む固体粒子及び重金属を吸収した海水を貯留するタンクとタンク内の海水を除塵スプレに循環する循環ポンプとを備えた除塵部と、該除塵部の上方で排ガス流れ方向の下流側に設けられ、新規な海水を噴霧して排ガス中の硫黄酸化物を吸収、除去する脱硫部と、前記除塵部と脱硫部との間に設けられ、脱硫部で噴霧された海水を集液するトレイとを内部に有する吸収塔を備え、
    前記トレイで集液された海水を放流するために酸化する脱硫液酸化槽と、
    前記除塵部で使用された、固体粒子、硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水を固液分離する固液分離装置と、
    該固液分離装置によって分離された固体粒子を新規な海水により洗浄する洗浄装置と、
    該洗浄装置で使用された洗浄水を除塵部に送る送液部と
    を設けたことを特徴とする排水処理装置。
  5. 前記固液分離装置により分離された、硫酸、塩分、重金属を含む強酸性の海水にアルカリ剤を添加してpHを調整する中和槽と、
    該中和槽でアルカリ剤が添加された海水に重金属捕集剤を添加して、海水中の重金属を粒子化させる反応槽と、
    該反応槽で粒子化した重金属を含む固体分を沈殿させる沈殿槽と、
    該沈殿槽から沈殿した固体分を排出する排出部と、
    前記沈殿槽の液体分を、放流するために酸化処理する除塵液酸化槽と
    を設けたことを特徴とする請求項4記載の排水処理装置。
  6. 前記洗浄装置は、固体粒子に新規な海水を加えて洗浄する洗浄槽と該洗浄槽で洗浄された固体粒子と使用された洗浄水とを分離する分離槽とを有する洗浄分離装置を二以上順次配列した構成を備え、
    各洗浄分離装置の洗浄槽に、槽内の洗浄水のpHを測定するpH測定手段をそれぞれ設け、
    前記各pH測定手段により測定される洗浄水のpHが段階的に上昇するように、且つ最終の洗浄分離装置の洗浄槽における洗浄水のpHが所定範囲となるように、各洗浄分離装置の洗浄槽に添加する新規な海水量を調整する制御装置と
    を設けたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の排水処理装置。
JP2014162734A 2014-08-08 2014-08-08 排水処理方法及び排水処理装置 Pending JP2016036784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014162734A JP2016036784A (ja) 2014-08-08 2014-08-08 排水処理方法及び排水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014162734A JP2016036784A (ja) 2014-08-08 2014-08-08 排水処理方法及び排水処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016036784A true JP2016036784A (ja) 2016-03-22

Family

ID=55528365

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014162734A Pending JP2016036784A (ja) 2014-08-08 2014-08-08 排水処理方法及び排水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016036784A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106277459A (zh) * 2016-08-31 2017-01-04 河北源清环保科技有限公司 对废水的脱硫处理方法及处理装置
JP2018043232A (ja) * 2016-09-08 2018-03-22 東ソー株式会社 水銀含有水溶液用の浄化剤、及び水銀含有水溶液の浄化方法
JP2019530577A (ja) * 2016-08-19 2019-10-24 ノーブルジェン・インコーポレーテッド 金属イオンを結合させるための方法及び溶解有機物画分の使用
CN111661970A (zh) * 2020-06-15 2020-09-15 碧水蓝天环境工程有限公司 一种石灰石-石膏湿法烟气脱硫系统的废水处理装置
WO2021201795A1 (en) * 2020-04-03 2021-10-07 T.C. Piri Reis Universitesi Exhaust flue gas integrated treatment plant
CN118289862A (zh) * 2024-06-06 2024-07-05 德梅斯特(上海)环保科技有限公司 一种高盐废水低温蒸发装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019530577A (ja) * 2016-08-19 2019-10-24 ノーブルジェン・インコーポレーテッド 金属イオンを結合させるための方法及び溶解有機物画分の使用
CN106277459A (zh) * 2016-08-31 2017-01-04 河北源清环保科技有限公司 对废水的脱硫处理方法及处理装置
JP2018043232A (ja) * 2016-09-08 2018-03-22 東ソー株式会社 水銀含有水溶液用の浄化剤、及び水銀含有水溶液の浄化方法
WO2021201795A1 (en) * 2020-04-03 2021-10-07 T.C. Piri Reis Universitesi Exhaust flue gas integrated treatment plant
CN111661970A (zh) * 2020-06-15 2020-09-15 碧水蓝天环境工程有限公司 一种石灰石-石膏湿法烟气脱硫系统的废水处理装置
CN118289862A (zh) * 2024-06-06 2024-07-05 德梅斯特(上海)环保科技有限公司 一种高盐废水低温蒸发装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016036784A (ja) 排水処理方法及び排水処理装置
JP6556833B2 (ja) 湿式排煙脱硫方法と装置
US20150375166A1 (en) Air pollution control system and air pollution control method
JPWO2012049774A1 (ja) 排ガス中の水銀処理システム
EP3263238A1 (en) Cement solidification device for waste and method therefor, and zero liquid discharge exhaust gas processing system and method therefor
JP3263586B2 (ja) 排煙処理システム
CN112209528B (zh) 一种脱硫废水与飞灰协同处理的方法
JP2012206016A (ja) 排ガス処理装置及び処理方法、石炭改質プロセス設備
JP4942559B2 (ja) 排ガス浄化剤及び有害微量元素を捕捉する方法
JP5867690B2 (ja) 排ガス処理システムと排ガス処理方法
JP6731261B2 (ja) 重金属含有水の処理装置および処理方法
JP2011016103A (ja) 焼却炉排ガスの除害方法
KR100573186B1 (ko) 스케일 생성 방지제를 이용한 배연 탈황 폐수 처리 방법
KR101626530B1 (ko) 발전소 부산물을 이용한 해수의 처리장치 및 처리방법
JP2008062191A (ja) 排煙処理液の処理装置
JP4288828B2 (ja) 含ヒ素排水の処理方法
KR101626532B1 (ko) 석회석을 이용한 해수의 처리장치 및 처리방법
JP2007253029A (ja) 焼却残渣処理方法及び焼却残渣処理物
KR102096900B1 (ko) 해수탈황 공정의 이산화탄소 포집장치 및 포집방법
JP6723057B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
KR100573184B1 (ko) 탈황 폐수 처리 장치의 스케일 생성 방지제
JP6723058B2 (ja) 水処理方法及び水処理システム
JP2002119995A (ja) 脱硫排水処理方法及び装置
JP2010017668A (ja) 製鉄所内発生スラリーの処理方法
JP3684477B2 (ja) 石油系燃焼灰の処理方法