JP2016035134A - 扉操作補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】扉等によって開口を閉塞する操作を補助する扉操作補助装置の小型化および簡易化を実現すること。
【解決手段】扉操作補助装置5は、冷蔵庫本体2に設けられたカム部材51と、扉3に取り付けられた回動カムフォロア支持部521と、回動カムフォロア支持部521が扉3とともに回動することにより扉3に対して相対的に回動可能な回動カムフォロア53と、回動カムフォロア53と一体的に回動可能で、扉3を閉塞する方向に付勢する弾性エネルギが蓄積されるねじりコイルばね54と、カム部材51に形成され、ねじりコイルばね54に弾性エネルギを蓄積させるエネルギ蓄積領域が形成されたカム面511と、を備え、扉3を開放する方向に回動する際、回動カムフォロア53が、カム面511に形成されたエネルギ蓄積領域5111に接触しながら回動し、ねじりコイルばね54に扉3を閉塞する方向に付勢する弾性エネルギが蓄積される。
【選択図】図4

Description

本発明は、扉等によって開口を閉塞する操作を補助する扉操作補助装置に関する。
扉操作補助装置は、例えば、冷蔵庫に設置された扉に設置され、冷蔵庫の開口に対して扉を閉塞する動作を補助し扉の閉塞操作を確実に行っている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1には、圧縮ばね(弾性部材)の弾性力を利用して扉の閉塞操作を補助する扉操作補助装置が記載されている。この扉操作補助装置においては、扉を開放する操作する際に圧縮ばねが圧縮されて弾性エネルギが蓄積され、この蓄積された弾性エネルギが開口を閉塞する方向に扉を操作する際に開放されることで当該操作を補助するエネルギとして利用されている。
特開平7−190609号公報
しかし、特許文献1に記載の扉操作補助装置は、扉を閉鎖する操作に利用されるエネルギを蓄積するのが圧縮ばねであるため、圧縮ばねを設置するための空間と、圧縮ばねにエネルギを蓄積させるために扉が回転する方向のエネルギを、圧縮ばねが圧縮する方向のエネルギに変換する機構を必要としている。具体的には、扉の回転中心となる軸に直交する平面方向に圧縮ばねを設置するスペースが必要となる。さらに、設置した圧縮ばねを圧縮する方向に弾性変形させるための機構、例えば、扉の開閉操作によって転動するローラ等が必要になり装置構成が複雑なものとなる。したがって、特許文献1に示す扉操作補助装置は小型化および簡易化を図ることが困難であり、また、圧縮ばね及び機構を組み付ける作業が増えて組立作業が煩雑となるおそれがある。
上記問題に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、扉等によって開口を閉塞する操作を補助する扉操作補助装置の小型化および簡易化を実現することにある。
上記課題を解決するために本発明は、機器本体にヒンジ機構を介して連結されて当該機器本体に形成されている開口を開放・閉塞する扉の閉塞動作を補助する扉操作補助装置であって、前記機器本体に設けられたカム部材と、前記扉に取り付けられた回動カムフォロア支持部と、前記回動カムフォロア支持部が前記扉とともに回動することにより前記扉に対して相対的に回動可能な回動カムフォロアと、前記回動カムフォロアと一体的に回動可能で、前記扉を閉塞する方向に付勢する弾性エネルギが蓄積されるねじりコイルばねと、前記カム部材に形成され、前記ねじりコイルばねに弾性エネルギを蓄積させるエネルギ蓄積領域が形成されたカム面と、を備え、前記扉を開放する方向に回動する際、前記回動カムフォロアが前記エネルギ蓄積領域に接触しながら回動し、前記ねじりコイルばねに前記扉を閉塞する方向に付勢する弾性エネルギが蓄積されることを特徴とする。
本発明によれば、扉操作補助装置は、扉等に開口を閉塞する方向に付勢するねじりコイルばねを、回動カムフォロアと一体的に配置しているので、従来技術のような、設置した圧縮ばねを圧縮する方向に弾性変形させるための機構を設けることが無く、扉等によって開口を閉塞する操作を補助する扉操作補助装置の小型化および簡易化を実現することが可能である。
また、本発明によれば、前記エネルギ蓄積領域は、閉塞する方向に向かって前記扉の回転中心からの距離がだんだんと小さくなる連続した傾斜面であることが好ましい。これにより、本発明の扉操作補助装置は、カム面のエネルギ蓄積領域が複雑な面ではなく、回動カムフォロアがエネルギ蓄積領域を摺動(接触しながら移動)することで、簡易なカム面で確実にねじりコイルばねに弾性エネルギを蓄積することが可能である。
さらに、本発明によれば、前記カム部材のカム面には、前記エネルギ蓄積領域と、前記扉の回転中心からの距離が一定である定常領域とが形成されていることが好ましい。これにより、本発明の扉操作補助装置は、カム面を構成するエネルギ蓄積領域及び定常領域は複雑な面形状ではないので、簡単に成形することができる。
また、本発明によれば、前記カム部材のカム面における前記エネルギ蓄積領域と前記定常領域の間に、前記エネルギ蓄積領域よりも小さな度合で閉塞する方向に向かって前記扉の回転中心からの距離がだんだんと小さくなる連続した傾斜面からなる予備領域が形成されていることが好ましい。
本発明の扉操作補助装置は、カム面に予備領域を設けたので、扉を閉塞する操作する際、ねじりコイルばねに蓄積された弾性エネルギは、回動カムフォロアが予備領域に接触した状態で、少しずつ放出された後、エネルギ蓄積領域で回動カムフォロアがエネルギ蓄積領域に接触した状態に移行し、残りのエネルギが放出される。つまり、蓄積されたエネルギがエネルギ蓄積領域において一気に放出される構成ではないので、扉が閉塞する動作がよりスムーズに行われる。
また、本発明によれば、前記カム部材には、前記カム面よりも機器本体側に係合凹部が形成されており、該係合凹部は、前記回動カムフォロアが係合するとともに、前記開口が前記扉により閉塞された状態でも、前記ねじりコイルばねの付勢力が前記扉に作用していることが好ましい。これにより、本発明の扉操作補助装置は、開口が扉等により閉塞された状態でも、ねじりコイルばねの付勢力が扉等に作用している。つまり、扉等が閉塞された状態において、ねじりコイルばねの弾性エネルギは残存しているので、ねじりコイルばねの弾性エネルギによって扉等が開口に押しつけられており、開口の気密性が保持されている。
本発明にかかる扉操作補助装置は、扉等に開口を閉塞する方向に付勢するねじりコイルばねを、回動カムフォロアと一体的に配置しているので、従来技術のような、設置した圧縮ばねを圧縮する方向に弾性変形させるための機構を設けることが無く、扉等によって開口を閉塞する操作を補助する扉操作補助装置の小型化および簡易化を実現することが可能である。
本発明にかかる扉操作補助装置は、扉等に開口を閉塞する方向に付勢するねじりコイルばねを、回動カムフォロアと一体的に配置しているので、従来技術のような、設置した圧縮ばねを圧縮する方向に弾性変形させるための機構を設けることが無く、扉等によって開口を閉塞する操作を補助する扉操作補助装置の小型化および簡易化を実現することが可能である。
冷蔵庫に取り付けられた本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置を示した図である。 本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置の冷蔵庫への取り付け構造を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置の外観斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置の分解図である。 本発明の一実施形態にかかる扉操作開閉装置が備えるホルダの平面図である。 本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置の動作を説明するための図である。 図7(a)は第一変形例にかかる扉操作補助装置が備えるホルダの平面図であり、図7(b)は第二変形例にかかる扉操作補助装置が備えるホルダの平面図である。 第三変形例にかかる扉操作補助装置が備えるホルダの平面図である。
(全体構成)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態にかかる扉操作補助装置は、冷蔵庫に適用されるものとして説明する。図1は、冷蔵庫に取り付けられた本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置を示した図である。図2は、本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置の冷蔵庫への取り付け構造を説明するための図である。
冷蔵庫1は、図1に示すように、機器本体としての冷蔵庫本体2と、冷蔵庫本体2に形成された開口としての収納入口21と、収納入口21を開放・閉塞する両開きの一対の扉3と、を有している。
一対の扉3は、各々がヒンジ機構4を介して冷蔵庫本体2に連結されて冷蔵庫1の収納入口21を開閉可能となっている。また、冷蔵庫1には、扉3によって収納入口21を閉塞する動作を補助するための扉操作補助装置5が構成されている。なお、図1は、扉操作補助装置5を明示するため、扉3の一方(底面31を除く)が取り外された状態を示している。また、図示しないが、扉3の他方側にも同様の位置(機器本体2の中央線に関し左右対称位置)に扉操作補助装置5が設けられている。
ヒンジ機構4は、ヒンジ取付部材41、ヒンジ軸42、ヒンジ軸保持部材43、ヒンジ軸支持孔44とを有しており、扉3の後端部と冷蔵庫本体2とを連結している。
ヒンジ取付部材41は、ほぼL字形状した板状に形成されており、図2に示すように、冷蔵庫本体2にねじ等(図示せず)で固定可能な固定板と、固定板からほぼ垂直に折り曲がるように設けたれた水平片とにより形成されている。ヒンジ取付部材41の水平片には、扉3を枢支するヒンジ軸42が立設されている。
また、扉3には、その底面31に、ヒンジ軸保持部材43が取り付けられている。ヒンジ軸保持部材43は、有底の筒状(カップ状)をして、図2に示すように、扉3の底面31側に筒状の開口側となるようになっている。ヒンジ軸保持部材43は、ヒンジ軸42の先端側を回転可能に支持するヒンジ軸支持孔44を有している。これにより、扉3が冷蔵庫本体2に対しヒンジ軸42を支点として回動自在に支持されている。換言すれば、冷蔵庫本体2と扉3との間には、(一対の)扉3の各々が回動可能に開閉されるように冷蔵庫本体2と扉3とを連結するヒンジ機構4がそれぞれ設けられている。
(扉操作補助装置5の構成)
図3は、本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置の外観斜視図である。図4は、本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置の分解図である。図5は、本発明の一実施形態にかかる扉操作補助装置が備えるカム部材の平面図である。
扉操作補助装置5は、図1に示すように、ヒンジ機構4とともに扉3の内部に収納されている。扉操作補助装置5は、図3および図4に示すように、カム部材51と、第一ハウジング52Aと第二ハウジング52Bとからなるハウジング52と、回動カムフォロア53と、ねじりコイルばね54と、(制動部材としての)流体ダンパ55と、を備える。さらに、カム部材51は、冷蔵庫本体2の側に設けられており、その他のハウジング52、回動カムフォロア53、ねじりコイルばね54、流体ダンパ55は、扉3側に配置されている。この扉操作補助装置5により、扉3が閉塞動作を確実に行い、扉3によって冷蔵庫1の収納入口21を確実に閉塞することができる。
ヒンジ軸保持部材43と底面31との間に形成された空間には、後述する扉操作補助装置5を構成するカム部材51が嵌合している。カム部材51は、冷蔵庫本体2の側に設けられている。カム部材51は、カム面511、係合凹部512、ヒンジ軸貫通孔513、規制部514と、を有している。
カム面511には、図5に示すように、扉3が開放する方向に向かってエネルギ蓄積領域5111および定常領域5112が形成されている。エネルギ蓄積領域5111は、カム部材51に形成された係合凹部30の底面から係合凹部30の開口にかけての周面である。エネルギ蓄積領域5111は、後述するねじりコイルばね54の付勢力に抗してエネルギを蓄積する領域であり、かかる周面は、扉3が回動する回転中心軸となるヒンジ軸42の回転中心からの距離が変化するように連続した面に形成された領域である。詳しくは、扉3を閉塞する方向(冷蔵庫1の冷蔵庫本体2(収納入口21)側)に向かって扉3の回転中心(ヒンジ軸42)からの距離がだんだんと小さくなるように形成されている。換言すれば、エネルギ蓄積領域5111は、連続した傾斜面で形成されており、この傾斜面は、扉3を解放する方向(冷蔵庫本体2の収納入口21から離れる方向)に向かって扉3の回転中心(ヒンジ軸42)からの距離が徐々に増加する連続した面となるように形成されている。なお、エネルギ蓄積領域5111の形状、すなわち、領域の範囲やヒンジ軸42の回転中心からの距離(半径)の増加量(増加率)は、適宜設定される。上述したように、エネルギ蓄積領域5111は、扉3を開放する方向に操作する際にはねじりコイルばね54に弾性エネルギを蓄積させるための領域として機能している。一方、扉92を閉塞する方向に操作する際には、扉3を開放する方向への操作によってねじりコイルばね20に蓄積されたエネルギを放出するための領域(エネルギ放出領域)として機能する。
定常領域5112は、エネルギ蓄積領域5111から連続して形成されている連続面である。定常領域5112は、図5に示すように、扉3の回転中心(ヒンジ軸42)からの距離が一定である領域となっており、扉3の回転中心からの距離が異なるエネルギ蓄積領域5111とは異なっている。すなわち、定常領域5112は、扉3を閉塞する方向に向かって扉3の回転中心からの距離がだんだんと小さくなるエネルギ蓄積領域5111とは異なっている。定常領域5112は、エネルギを開放または蓄積するエネルギ蓄積領域5111とは異なり、蓄積しているエネルギを保持(保存)している領域である。
カム部材51には、カム面511よりも冷蔵庫本体2側に、係合凹部512が形成されている。係合凹部512は、後述する回動カムフォロア53が係合するようになっている。回動カムフォロア53が係合凹部512に係合した状態は、冷蔵庫1の収納入口21に対して扉3が閉塞した状態である。これにより、収納入口21が扉3により閉塞された状態でも、ねじりコイルばね54には、閉塞する方向に作用する付勢力が作用している。すなわち、収納入口21が扉3により閉塞された状態でもねじりコイルばね54の弾性エネルギは残存している。つまり、ねじりコイルばね54の弾性エネルギによって扉3が収納入口21の周縁に押しつけられており、収納入口911の気密性が保持されている。
本実施形態において、カム部材51は、係合凹部512の(内)周面においてエネルギ蓄積領域5111に対向する周面には、規制部514が形成されている。規制部514は、扉3の閉塞操作において、扉3がユーザによって勢いよく操作された場合、後述する回動カムフォロア53が係合凹部512の周面から離間して回動することがあるが、回動カムフォロア53が規制部514に当接する。これにより、離間した回動カムフォロア53が係合凹部512の内周面側に接し、摺動する。
扉3には、扉操作補助装置5を構成するハウジング52が配置されている(取り付けられている)。ハウジング52は、図3及び4に示すように、上下方向に並ぶ、第一ハウジング52Aおよび第二ハウジング52Bという二つの部品から構成されている。
第一ハウジング52Aは、扉3の底面31に固定されている。第一ハウジング52Aは、底部を有し、上方に向かって開口した円筒形状しており、回動カムフォロア支持部521と、切欠部522と、第一ばね端係止部523と、を有している。
回動カムフォロア支持部521には、回動カムフォロア53が所定の隙間を隔てて嵌合している。さらに、回動カムフォロア支持部521は、回動カムフォロア53(の本体部531)を回動自在に支持している。
回動カムフォロア支持部521には、側壁の一部が切り欠かれた切欠部522が形成されており、この切欠部522から、回動カムフォロア53の係合凸部532が突出している。切欠部522の(開口)範囲は、回動カムフォロア53の係合凸部532が回動する範囲よりも大きな範囲となっている。
また、回動カムフォロア支持部521には、ねじりコイルばね54の一方側端部541を係止する第一のばね端係止部523が形成されている。本実施の形態では、図3に示すように、切欠部522が形成されているほぼ反対側の側壁から上方に向かって突出した略三角形状の突起が形成されている。
回動カムフォロア53は、第一ハウジング52Aの回動カムフォロア支持部521内に遊嵌された状態で配置されている。図3、4に示すように、回動カムフォロア53は、底面31側の第一ハウジング52Aと、図示上側の第二ハウジング52Bとに挟み込まれるようにして配置されている。回動カムフォロア53は、第一ハウジング52Aの回動カムフォロア支持部521に接触しながら、ハウジング52内で回動可能となっている。回動カムフォロア53は、本体部531、係合凸部532、第二のばね端係止部533を有している。
本体部531は円筒形状をなしており、その外周面には、ねじりコイルばね54が嵌挿されている。本体部531には、ねじりコイルばね54が嵌挿された位置の図示下側に、径方向に突出する係合凸部532が形成されている。係合凸部532は、カム部材51のカム面511を摺動するとともに、係合凹部512と係合する。また、回動カムフォロア53には、ねじりコイルばね54の他方側端部542を係止する第二のばね端係止部533が形成されている。本実施の形態では、第二のばね端係止部533は、係合凸部522の上面から上方に向かって突出した略三角形状の突起である。
ねじりコイルばね54は、コイル部と、一方側端部541、他方側端部542を有している。ねじりコイルばね54は、ばね素線がコイル状に巻回されたコイル部が回動カムフォロア53の本体部531の外周に嵌挿されている。ねじりコイルばね54の一方側端部541が回動カムフォロア支持部521の第一のばね端係止部523に係止されており、他方側端部542は、回動カムフォロア53の第二のばね端係止部533に係止されている。
具体的には、一方側端部541は略V字状に屈曲した形状であり、一方側端部541が第一のばね端係止部523に引っ掛けられている。同様に、他方側端部542は、同じく略V字状に屈曲した形状であり、他方側端部542が、第二のばね端係止部543に引っ掛けられている。回動カムフォロア53が扉3に固定された第一ハウジング52Aに対して相対的に一方側(上方から見て反時計回り)に回動すると、ねじりコイルばね54がその周方向に引っ張られ、回転方向にねじりコイルばね54に弾性エネルギ(付勢力)が蓄積される。
回動カムフォロア53は、扉3に取り付けられたハウジング52内に遊嵌された状態で配置されている。具体的には、図3、4に示すように、底面31側の第一ハウジング55Aと、図示上側の第二ハウジング55Bとで挟み込むようにして配置されている。回動カムフォロア53は、本体部531、係合凸部532、第一のバネ端係止部533とを有している。
本体部531は、円筒形状しており、その外周面には後述するねじりコイルばね54が嵌挿されている。本体部531には、ねじりコイルばね54が嵌挿された位置の図示下側に、径方向に突出する係合凸部532が形成されている。係合凸部532は、カム部材51のカム面511に摺動するとともに、係合凹部512内に係合する。
本実施の形態では、回動カムフォロア53の本体部531の内部には、制動部材としての流体ダンパ55が配置されている。流体ダンパ55の外側には、軸方向に沿って互いに平行な2つの平面部が形成されており、いわゆるダブルDカットを構成して本体部531の内部に嵌め込まれている。ここで、流体ダンパ55は、回動カムフォロア53の本体部531と、軸方向に摺動可能に嵌合されるとともに回転方向には一体的に回転されるよう結合される。
流体ダンパ55は、回動カムフォロア53が扉3に固定された第一ハウジング52Aに対して相対的に他方側(上方から見て時計回り)に回動しようとする際、具体的には扉3が閉操作される際に、その扉3に生ずる慣性力を抑える方向に作用するブレーキである。つまり、扉3が閉塞する方向に操作された際に扉3に勢いがつきすぎてしまうことを防止する。
この流体ダンパ55の構成としては、例えば特開2004−308672号や特開2010−84866号に開示されている構成が適用できる。すなわち、ヒンジ機構5で開放・閉塞する扉3に適用する回転式で、流体の流体圧を利用した流体ダンパが適用できる。さらに、流体ダンパ55は、一方向に回動速度を規制する構造を有している。
この種の流体ダンパ55は、ダンパのケーシング(以下、ダンパケースという)の内部に回動する制動軸が挿入されているとともに、制動軸とダンパケースとの間に形成された密閉空間内にはオイル(粘性流体)が充填されている。ここで、ダンパケースの円筒内壁からは、半径方向内側に隔壁が突出している一方、制動軸の外周面からは翼部が突出し、密閉空間は、隔壁と翼部とによって複数のオイル室に区画されている。また、翼部にはオリフィスが形成されている一方、このオリフィスには逆止弁が構成されている。このため、ダンパケースに対して制動軸が軸線周りの一方側への相対回転した時、オリフィスは開状態にあるため、低負荷状態であるが、他方側への相対回転時には、逆止弁によってオリフィスが閉状態となるので高負荷状態となる。すなわち、流体ダンパ(オイルダンパ)55は、一方向に回動速度を規制する逆止弁を有している。従って、本実施形態では、制動軸に扉3を機構的に連結しておけば、扉3を小さな力で開放する方向に回動することができる一方、扉3を閉塞する方向に回動する際、たとえ手を離したとしても、ねじりコイルバネ54の付勢力が作用しゆっくりと閉塞する方向に回動する。
第二ハウジング52Bは、第一ハウジング52Aとともに扉操作補助装置5のハウジング52を構成する。第一ハウジング52Aと第二ハウジング52Bとで形成される空間内に、回動カムフォロア53、ねじりコイルばね54、オイルダンパ55が収納されている。第二ハウジング52Bは、円筒形状の制動部材収納部524を有し、制動部材収納部524にオイルダンパ55が挿入されている。本実施の形態では、図3、4に示すように、上側には、直線状に切りかかれた部分、すなわち、ダブルDカット形状が形成されている。
(扉操作補助装置の作用)
このような構成を備える扉操作補助装置5の作用(動作)について、図6を参照して以下詳細に説明する。図6(a)は、扉が冷蔵庫の収納入口を閉塞した状態である。図6(b)は、回動カムフォロア(の係合部12)がエネルギ蓄積領域に接触した状態を示す図である。図6(c)は、回動カムフォロア(の係合部12)が定常領域に接触した状態を示す図である。図6(d)は、扉が冷蔵庫の収納入口を開塞した状態である。
扉3を開放する方向に操作について説明する。図6(a)に示すように、扉操作補助装置5は、回動カムフォロア53の係合凸部532が、カム部材51の係合凹部512内に係合している。係合凸部532は、カム部材51のカム面511のエネルギ蓄積領域5111に接触している。また、本実施の形態では、冷蔵庫1の収納入口21を閉塞した状態においてもねじりコイルばね54の付勢力が、係合凸部532、カム面511(エネルギ蓄積5111)を介して回動カムフォロア53に作用している。このため、冷蔵庫1の扉3は、閉塞する方向に向かって付勢された状態で保持されている。すなわち、扉3は、ねじりコイルばね54の付勢力によって冷蔵庫本体2に密着しており、この扉3により冷蔵庫1の収納入口21は密閉されている。
ユーザが、閉塞した状態にある扉3を開放する方向に回動させると、扉3に固定された扉操作補助装置5(ハウジング52等)は扉3とともに移動する。具体的には、扉操作補助装置5(ハウジング52等)はヒンジ軸42を中心とした円弧状の軌跡を描くように回動する。ハウジング52が回動すると、第一ハウジング52A内に摺動可能に支持されている回動カムフォロア53が回動する。回動カムフォロア53のエネルギ蓄積領域5111は、開方向に向かって扉3の回転中心からの距離がだんだんと大きくなるように形成されている。)。詳しくは、回動カムフォロア53の係合凸部532は、その回動中心がヒンジ42を中心とした円弧状の軌跡を描くように回動する。
図6(b)に示すように、回動カムフォロア53の係合凸部532がエネルギ蓄積領域5111に押され、回動カムフォロア53が扉3に固定された第一ハウジング52Aに対して相対的に回動する。つまり、回動カムフォロア53は、扉3の開放する方向への操作によってその回動中心を移動させつつ、第一ハウジング52Aに対して相対的に回動する。回動カムフォロア53は、一方側(上から見て反時計回り)に回動するため、回動カムフォロア53の相対的な回動によってねじりコイルばね54が周方向に引っ張られる。つまり、扉3が開放する方向に回動することによって回動カムフォロア53が一方側に回動するに従い、だんだんとねじりコイルばね54に弾性エネルギが蓄積されていく。この蓄積された弾性エネルギは、回動カムフォロア53を他方側に回動させる方向のエネルギである。つまり、扉3を閉塞する方向に付勢するエネルギである。
図6(b)に示した状態からさらに扉3を開放する方向に回動させると、回動カムフォロア53の係合凸部532がエネルギ蓄積領域5111に接触した状態から図6(c)に示す定常領域5112に接触した状態に移行する。定常領域5112は、扉3の回動中心からの距離が一定であるから、かかる状態に移行した以降は、回動カムフォロア53が第一ハウジング52Aに対してそれ以上回動することはない。つまり、それ以上ねじりコイルばね54は周方向に引っ張られず、ねじりコイルばね54に弾性エネルギが蓄積されない。また、係合凸部532が定常領域5112に接触した状態にあるから、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギが放出されることもない。換言すれば、定常領域5112は、コイルばね54に蓄積された弾性エネルギを保持(保存)している領域である。
定常領域5112では、係合凸部532が定常領域5112に接触する接点ではねじりコイルばね54の付勢力がヒンジ軸42の中心に作用しているので、ユーザが手を離した場合でも、扉3が回動することなく、その位置を保持している。係合凸部532が定常領域5112に接触した状態でさらに扉3を開放する方向に回動させることにより、図6(d)に示す冷蔵庫本体2の収納入口21が大きく開放された状態となる。
扉3を閉塞する方向に操作について説明する。
ユーザが、図6(d)に示すように、開放した状態にある扉3を閉塞する方向に回動させると、扉3に固定された第一ハウジング52Aは扉3とともに回動する。第一ハウジング52Aが回動すると、第一ハウジング52Aの回動カムフォロア支持部521に支持された回動カムフォロア53も回動する。扉3を閉塞する方向に回動させはじめてから回動カムフォロア53の係合凸部532がカム部材51の定常領域5112に接触した状態にあるとき(図6(d)に示した状態から図6(c)に示した状態までの間)には、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギは放出されない。ねじりコイルばね54の付勢力は、係合凸部532が定常領域5112に接触する接点を介して、ヒンジ軸42の中心に作用しているので、弾性エネルギは放出されない。
図6(c)に示した状態からさらに扉3を閉塞する方向に回動させると、回動カムフォロア53の係合凸部532が定常領域5112から離れる。すると、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギが放出され、そのねじりコイルばね54の付勢力により回動カムフォロア53が第一ハウジング52A(扉2)に対して相対的に他方側に回動する。この方向に回動カムフォロア53が回動すると、図6(b)に示す係合凸部532がエネルギ蓄積領域5111に接触した状態となる。
かかる状態となると、ねじりコイルばね54は、その付勢力が第一ハウジング52Aを介して扉3に伝達される。このように、回動カムフォロア53の係合凸部532がエネルギ蓄積領域5111に接触した状態となると、ねじりコイルばね54の弾性エネルギによって扉3の閉操作が補助される。つまり、エネルギ蓄積領域5111は、扉3を開放する方向に操作する際には、ねじりコイルばね20に弾性エネルギを蓄積させる。
そのまま、扉3を閉塞する方向に回動させていくと、回動カムフォロア53の係合凸部532が、(カム部材51の)カム面511のエネルギ蓄積領域5111に接触した状態が維持された状態で回動カムフォロア53が回動する。エネルギ蓄積領域5111は、閉塞する方向に向かって扉3のヒンジ軸42の回動中心からの距離がだんだんと小さくなるように形成されている。このため、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギは、扉3を閉塞する方向に操作を補助するエネルギとして徐々に放出されていき、図6(a)に示すように最終的には扉3によって収納入口21が閉鎖される。
なお、上述したように、収納入口21が扉3により閉塞された状態でも、ねじりコイルばね54の弾性エネルギは残存している。つまり、ねじりコイルばね54の弾性エネルギによって扉3が収納入口21の周縁に押しつけられており、収納入口911の気密性が保たれる。換言すれば、本実施の形態では、冷蔵庫1の収納入口21を閉塞した状態においてもねじりコイルばね54の付勢力が、係合凸部532、カム面511(エネルギ蓄積5111)を介して回動カムフォロア53に作用している。このため、冷蔵庫1の扉3は、閉塞する方向に向かって付勢された状態で保持されている。すなわち、扉3は、ねじりコイルばね54の付勢力によって冷蔵庫本体2に密着しており、冷蔵庫1の収納入口21は密閉されている。
扉3が閉塞する方向に向かう操作において、扉3が勢いよく操作された場合、カム部材51に形成された規制部514が機能する。上述したように、規制部514はエネルギ蓄積領域5111に対向する周面である。詳しくは、カム部材51の係合凹部512の一方側の側面がエネルギ蓄積領域5111であり、他方側の側面が規制部514である。扉3が勢いよく閉塞する方向に向かって操作されると、回動カムフォロア53の係合凸部532が定常領域5112から離れた後、扉3に生じた大きな慣性力によってエネルギ蓄積領域5111に接触した状態とならないおそれがある。
このようなおそれに対し本実施の形態では、勢いよく扉3が操作された場合、係合凸部532がエネルギ蓄積領域5111に対向する規制部514に接触する。規制部514に接触した係合凸部532は、接触した状態のまま回動カムフォロア53の回動に伴って回動する。つまり、扉3が勢いよく操作された場合であっても、係合凸部532は、エネルギ蓄積領域5111から離間するが、規制部514に接触する。規制部514に接触しながら、係合凸部532は扉3を閉塞する方向に回動することになる。さらに、本実施の形態では、規制部514に接触した係合凸部532が、回動カムフォロア53の回動に伴って回動し続けると、制動部材としての流体ダンパ(オイルダンパ)55が起動する。流体ダンパ(オイルダンパ)55の制動力が回動カムフォロア53に作用し、扉3が勢い良く閉塞することを防止する。
(本実施の形態の主な効果)
以上説明した本発明の一実施の形態にかかる扉操作補助装置5によれば、扉3が開放する方向に向かって操作する場合、弾性エネルギが蓄積されたねじりコイルばね54によって、扉3が閉塞する方向に向かって操作することが補助される構成であるため、扉3が、回動中心となるヒンジ軸42の軸線に直交する平面方向における装置の設置スペースを抑制することができる。
さらに、本実施の形態は、回動カムフォロア53の本体部531がねじりコイルばね54の内側に挿入された構成(ヒンジ軸42の(回転)軸線方向(高さ方向)に回動カムフォロア53とねじりコイルばね54が重なっている構成)であるため、ヒンジ軸42の(回転)軸線方向における装置の大きさを小さくすることもできる。したがって、全ての装置構成を扉内に収めることも可能である。
また、扉操作補助装置5は、カム面511と係合凸部532に接触によってねじりコイルばね54にエネルギが蓄積される構成であり、装置構成が簡単である。
また、扉操作補助装置5は、ユーザが扉3を開放する方向に操作する際、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギによって扉3の閉塞する方向に向かって操作が補助される構成であるため、モータのような動力源を用いた装置のように電源を必要としない。そのため、停電時等においても装置5が機能するので、ユーザは、扉3を収納入口21に閉塞するように回動することが可能であり、冷蔵庫1の収納入口21は扉3によって密閉することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
(他の実施の形態)
(第一変形例)
以下、上記実施の形態にかかる扉操作補助装置5の変形例について説明する。第一変形例は、図7(a)に示すようにカム部材51aのカム面511に予備領域5113が形成された構成である。図示されるように、予備領域5113はカム面511におけるエネルギ蓄積領域5111と定常領域5112の間に形成されている。
この予備領域5113は、扉3を開放した状態から閉塞する方向に向かって扉3の回転中心からの距離がだんだんと小さくなるように形成されている。換言すれば、予備領域5113は、エネルギ蓄積領域5111と同様に、扉3の回転中心(ヒンジ軸42の軸中心)からの距離が、扉3を閉塞する方向に移動させるにつれて、徐々に減少する連続した傾斜面となるように形成されている。
この予備領域5113の「だんだんと小さくなる」度合は、エネルギ蓄積領域5111の「だんだんと小さくなる」度合よりも小さい。具体的には、扉3の回転中心を中心とする「角度の変化」に対する「中心からの距離の変化」の割合が、エネルギ蓄積領域5111よりも予備領域5113の方が小さい。本第一変形例において、収納入口21を開放した状態にある扉3を閉塞する方向に向かって操作した場合、回動カムフォロア53の係合凸部532は、定常領域5112、予備領域5113、エネルギ蓄積領域5111、の順で接触していく。
カム部材51に形成されているカム面511に予備領域5113を形成したことによる作用は以下の通りである。ユーザが、扉3を開放された状態から閉塞する方向に向かって操作すると、回動カムフォロア53の係合凸部532が定常領域5112に接触した状態から予備領域5113に接触した状態に移行する。予備領域5113は、扉3を開放した状態から閉塞する方向に向かって扉3の回転中心からの距離がだんだんと小さくなるように形成されているので、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギが放出され、扉3は閉塞する方向に付勢される。
さらに扉3が、予備領域5113から閉塞する方向に向かって移動すると、回動カムフォロア53の係合凸部532がエネルギ蓄積領域311に接触した状態となり、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギが放出される。エネルギ蓄積領域5111は、予備領域5113よりも大きな度合で、閉塞する方向に向かって(扉3)ヒンジ軸42の回転中心からの距離がだんだんと小さくなるような傾斜面に形成されているので、当該領域におけるエネルギの放出速度(扉3の回転中心を中心とする単位角度あたりの放出量)は、予備領域5113における放出速度よりも大きい。
このように、扉3を閉塞する方向に向かって操作していくと、回動カムフォロア53の係合凸部532が定常領域5112に接触した状態から予備領域5113に接触した状態を経由してエネルギ蓄積領域5111に接触した状態に移行するため、予備領域5113によって相対的に小さい速度で徐々に弾性エネルギが放出され、その後エネルギ蓄積領域5111によって相対的に大きな速度で弾性エネルギが放出される構造となる。つまり、エネルギ蓄積領域5111の前に存在する予備領域5113でねじりコイルばね54の弾性エネルギが少しずつ放出された後、残りのエネルギが放出される構造であるから、扉3に過剰な勢いがついてしまうことを抑制することができる。
第二変形例について説明する。第二変形例は、図7(b)に示すようにカム部材51bのカム面511に制動領域5114が形成された構成である。図示されるように、制動領域5114はカム面511におけるエネルギ蓄積領域5111と定常領域5112の間に形成されている。この制動領域5114は、閉塞する方向に向かって扉3の回転中心からの距離がだんだんと大きくなるように形成されている。換言すれば、制動領域5114は、扉3の回転中心(ヒンジ軸42の軸中心)からの距離が、扉3を閉塞する方向に移動させるにつれて、徐々に増加する連続した傾斜面となるように形成されている。以上のように、制動領域5114は、予備領域5113と傾斜する方向が異なった傾斜面となっている。
このような制動領域5114を設ければ、扉3を閉塞する方向に操作する際、係合凸部532がエネルギ蓄積領域5111に接触した状態に移行する手前で扉3の閉塞する動作にブレーキがかかる。つまり、閉塞操作によって扉3に生じた慣性力(勢い)を低下させた後、ねじりコイルばね54の弾性エネルギが放出される領域に移行するから、扉3の閉塞する動作に勢いがつきすぎることを防止できる。
本第二変形例において、収納入口21を開放した状態にある扉3を閉塞する方向に向かって操作した場合、回動カムフォロア53の係合凸部532は、定常領域5112、制動領域5114、エネルギ蓄積領域5111、の順で接触していく。
カム部材51のカム面511に制動領域5114を形成したことによる作用は以下の通りである。扉3を閉塞する方向に向かって操作すると、回動カムフォロア53の係合凸部532が定常領域5112に接触した状態から制動領域5114に接触した状態に移行する。制動領域5114は、扉3を開放した状態から閉塞する方向に向かって扉3の回転中心からの距離がだんだんと大きくなるように形成されているため、閉塞する方向に向かって扉3を操作することによって生ずる扉3の慣性力が制動領域5114によって減少する。さらに扉3が制動領域5114から閉塞する方向に移動すると、回動カムフォロア53の係合凸部532がエネルギ蓄積領域5111に接触した状態となり、ねじりコイルばね54に蓄積された弾性エネルギが放出される。
このように、扉3を閉塞する方向に向かって操作していくと、回動カムフォロア53の係合凸部532が定常領域5112に接触した状態から制動領域5114に接触した状態を経由してエネルギ蓄積領域5111に接触した状態に移行するため、扉3が勢いよく操作された場合であっても、その慣性力が一旦制動領域5114で低減させられる構造であるから、扉3を閉塞する操作によって扉3に生じた大きな慣性力により、扉3に過剰な勢いがついてしまうことを抑制することができる。
上記第一変形例および第二変形例で説明した予備領域5113や制動領域5114をカム面511に形成するか否かは、扉3の大きさや重量等によって適宜決定すればよい。例えば、扉3が重い場合には、扉3が勢いよく閉まってしまうと冷蔵庫1が損傷するおそれが高まるから、上記予備領域5113や制動領域5114を設定するとよい。
つぎに、第三変形例について説明する。第三変形例は、図8に示すようにカム部材51cにローラ5115が設けられた構成である。ローラ5115は、カム部材51cのカム面511の一部を構成する。具体的には、エネルギ蓄積領域5111と定常領域5112に跨るように設けられ、エネルギ蓄積領域5111の一部および定常領域5112の一部を構成する。
このようにカム面511の一部がローラ5115によって構成されていれば、回動カムフォロア53の係合凸部532とカム面511の接触による摩擦抵抗が低減されるから、扉3の開放・閉塞する操作をよりスムーズなものとすることができる。
1 冷蔵庫
2 冷蔵庫本体
21 収納入口
3 扉
31 底面
4 ヒンジ機構
41 ヒンジ取付部材
42 ヒンジ軸
43 ヒンジ軸保持部材
44 ヒンジ軸支持部
5 扉操作補助装置
51 カム部材
511 カム面
512 係合凹部
52 ハウジング
53 回動カムフォロア
532係合凸部
54 ねじりコイルばね
55 制動部材

Claims (5)

  1. 機器本体にヒンジ機構を介して連結されて当該機器本体に形成されている開口を開放・閉塞する扉の閉塞動作を補助する扉操作補助装置であって、
    前記機器本体に設けられたカム部材と、
    前記扉に取り付けられた回動カムフォロア支持部と、
    前記回動カムフォロア支持部が前記扉とともに回動することにより前記扉に対して相対的に回動可能な回動カムフォロアと、
    前記回動カムフォロアと一体的に回動可能で、前記扉を閉塞する方向に付勢する弾性エネルギが蓄積されるねじりコイルばねと、
    前記カム部材に形成され、前記ねじりコイルばねに弾性エネルギを蓄積させるエネルギ蓄積領域が形成されたカム面と、を備え、
    前記扉を開放する方向に回動する際、前記回動カムフォロアが前記エネルギ蓄積領域に接触しながら回動し、前記ねじりコイルばねに前記扉を閉塞する方向に付勢する弾性エネルギが蓄積されることを特徴とする扉操作補助装置。
  2. 前記エネルギ蓄積領域は、閉塞する方向に向かって前記扉の回転中心からの距離がだんだんと小さくなる連続した傾斜面であることを特徴とする請求項1に記載の扉操作補助装置。
  3. 前記カム部材のカム面には、前記エネルギ蓄積領域と、前記扉の回転中心(前記ヒンジ機構のヒンジ軸)からの距離が一定である定常領域とが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の扉操作補助装置。
  4. 前記カム部材のカム面における前記エネルギ蓄積領域と前記定常領域の間に、前記エネルギ蓄積領域よりも小さな度合で閉塞する方向に向かって前記扉の回転中心からの距離がだんだんと小さくなる連続した傾斜面からなる予備領域が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の扉操作補助装置。
  5. 前記カム部材には、前記カム面よりも機器本体側に係合凹部が形成されており、該係合凹部は、前記回動カムフォロアが係合するとともに、前記開口が前記扉により閉塞された状態でも、前記ねじりコイルばねの付勢力が前記扉に作用していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の扉操作補助装置。
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