JP2008275048A - ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器 - Google Patents

ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】第一部材に対する第二部材の開放回動に付与される回動抵抗力の調整設定を簡易に行える汎用性に秀れた構成を簡易構造で実現し、量産性及び実用性に秀れた画期的なヒンジ装置及びヒンジ装置を用いた電子機器を提供する。
【解決手段】閉塞保持機構3を解除して第一部材1に対して第二部材2を開放回動する際、第二部材2の開放回動に伴いカム部5とカム係合部6とが係脱し離反方向に移動する構成とし、係合付勢機構7の係合付勢によりこのカム部5とカム係合部6とが係合していない状態から係合しようとする回動付勢力が生じて前記第二部材2の開放回動に対して抵抗が付与するように構成し、前記圧縮バネ7Aの端部に当接する位置にスペーサ部材8を配し、このスペーサ部材8との当接により圧縮バネ7Aを圧縮変形せしめることで前記係合付勢機構7の係合付勢による前記第二部材2の開放回動に対する回動抵抗が増大するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、第一部材とこの第一部材に重合配設した第二部材とを開閉回動自在に枢着すると共に、この第一部材に対して重合状態から開放状態に第二部材を開放回動し得るように構成したヒンジ装置、並びにこのヒンジ装置を用いた例えば携帯電話やノート型パソコンなどの電子機器に関するものである。
本出願人は、国際公開されたWO 00/50780号公報に示すように、ワンタッチで本体部(例えば操作部)に対して開閉部(例えばディスプレイ部)が開放回動するヒンジ装置を開発した。
このヒンジ装置を例えば折り畳みタイプの携帯電話に適用した場合、本体部に重合閉塞状態に保持されている開閉部を、ヒンジ装置に設けた解除操作部を(押込ボタン)を指で押すだけで、本体部(例えば操作部)に対して閉塞位置(重合位置)に保持されていた例えばディスプレイなどの開閉部を所定の開放角度位置まで自動的に一挙に開放回動できる。
従って、この自動開放機能を果たすヒンジ装置は、本体部と開閉部との閉塞状態を保持する機能を果たしながらも、ワンタッチで開閉部を自動開放し得る構造を実現するものである。しかしながら、ワンタッチで例えばディスプレイ部が一挙に開放するため、その勢いにより、しっかり手で支えていないと、即ち携帯電話においては例えば操作部をしっかり持っていないと、手から落下してしまう恐れがある。
そこで本出願人は、例えば特開2006−177455号公報にて、開閉部の開放回動に対して回動抵抗を付与する機構を備えることで、ワンタッチ操作で本体部に対して開閉部が自動的に開放回動を開始するが、ある程度(例えば約90°)の開放角度位置に達すると開放回動付勢の減衰,及び前記回動抵抗の影響の増大によって徐々に開閉部の勢いが減速され低速回動状態となり、その低速回動状態を保持したまま開閉部が所定(例えば約180°)の開放角度位置へとゆっくり到達するように構成したヒンジ装置を提案している。これによれば、ワンタッチ操作で例えばディスプレイ部などの開閉部を自動開放できる上に、その際の開放回動の勢いで例えば操作部などの本体部を手から不意に落下させてしまう上記問題も良好に阻止できる。
WO 00/50780号公報 特開2006−177455号公報
ところで、このような開閉部の自動開放機能と減速機能とを備えたヒンジ装置の構造を実現するには、開閉部を開放付勢するトーションバネの付勢力や、開閉部自体の自重による開放付勢などの種々の要因を考慮して、開閉部の開放回動に対する回動抵抗を適切な大きさに調整設定する必要がある。即ち、この回動抵抗が小さすぎると開閉部の減速機能が良好に果たされず、また逆に回動抵抗が大きすぎると開閉部が所定の開放角度位置まで到達できず途中で回動停止してしまい本来の自動開放機能が果たされない。
開閉部の開放回動に対するこの回動抵抗は、例えば圧縮バネの付勢力によって実現する構造が一般的であるが、この回動抵抗の大きさは前述の通り微妙な調整設定が必要であるため、この回動抵抗を生ずる圧縮バネを設ける場合その付勢力、即ちバネ圧の調整設定が必須である。
本発明は、例えばトーションバネのバネ圧の変更や開閉部の重量の変更に対応して前述した圧縮バネによる回動抵抗の大きさを変更したい場合、従来においては、変更前の圧縮バネを不採用とし新たに適切なバネ圧を有する別の圧縮バネを適宜採用しているため、それだけ設計変更の度に変更以前の無駄な圧縮バネが生じ、それだけコスト効率が悪く製造コスト高の原因となっている現状に鑑み、圧縮バネの端部に当接する位置にスペーサ部材を配し、このスペーサ部材との弾圧当接により圧縮バネが圧縮変形するように構成し、このスペーサ部材の大きさや厚みなどの形状設定により圧縮バネの圧縮変形量を調整設定し、ひいては圧縮バネのバネ圧に応じた回動抵抗の大きさをもこのスペーサ部材の形状設定により調整設定できる構成を簡易構造により実現し、高い汎用性を有し量産性及びコスト性に秀れた画期的なヒンジ装置及びヒンジ装置を用いた電子機器を提供することを課題とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
第一部材1と第二部材2とを枢着して互いに重合した閉塞状態から開放回動するように構成すると共に、この第一部材1と第二部材2とは閉塞保持機構3を解除することで開放回動付勢機構4の回動付勢により第一部材1に対して第二部材2が閉塞位置P1から所定の開放角度位置P2まで開放回動するように構成したヒンジ装置であって、第一部材1若しくは第二部材2と共に回動するカム部5と、第二部材2若しくは第一部材1と共に回動するカム係合部6とを設け、このカム部5若しくはカム係合部6を係合離反方向にスライド移動自在に設け、このカム部5とカム係合部6とが係脱して離反方向に移動した際にこの一方を係合方向に圧縮バネ7Aにより係合付勢する係合付勢機構7を備え、前記閉塞保持機構3を解除して第一部材1に対して第二部材2を開放回動する際、この第二部材2の開放回動に伴いカム部5とカム係合部6とが係脱し離反方向に移動するように構成すると共に、前記係合付勢機構7の係合付勢によりこのカム部5とカム係合部6とが係合していない状態から係合しようとする回動付勢力が生じて前記第二部材2の開放回動に対して抵抗が付与されるように構成し、この係合付勢機構7の圧縮バネ7Aの端部に当接する位置にスペーサ部材8を配し、このスペーサ部材8との当接により圧縮バネ7Aを圧縮変形せしめることで前記係合付勢機構7の係合付勢による前記第二部材2の開放回動に対する回動抵抗が増大するように構成して、このスペーサ部材8の大きさや厚みなどの形状設定により圧縮バネ7Aの圧縮変形量を調整設定でき且つ係合付勢機構7による前記回動抵抗を調整設定し得るように構成したことを特徴とするヒンジ装置に係るものである。
また、前記開放回動付勢機構4は、トーションバネ4Aの一端部を第一部材1と共に回動するように,他端部を第二部材2と共に回動するように設け、前記閉塞保持機構3を解除した際、このトーションバネ4Aの回動付勢力により第一部材1に対して第二部材2が開放回動する回動付勢を付与するように構成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置に係るものである。
また、前記開放回動付勢機構4のトーションバネ4Aは、端部を軸方向に沿って延設した延設端部4tを有する形状とし、このトーションバネ4Aの延設端部4tを挿通する嵌挿部8aを前記スペーサ部材8に形成し、このスペーサ部材8の嵌挿部8aに前記トーションバネ4Aの延設端部4tを抱き込み被嵌状態に配してトーションバネ4Aの端部側にスペーサ部材8を配した構成としたことを特徴とする請求項2記載のヒンジ装置に係るものである。
また、前記第一部材1又はこの第一部材1と共に回動する部材,若しくは前記第二部材2又はこの第二部材2と共に回動する部材に、前記トーションバネ4Aの延設端部4tを嵌挿するバネ端嵌挿部9を設け、スペーサ部材8の嵌挿部8a及び前記バネ端嵌挿部9に連通状態にして抱き込み被嵌状態にトーションバネ4Aの延設端部4tを配した構成としたことを特徴とする請求項3記載のヒンジ装置に係るものである。
また、開放回動付勢機構4のトーションバネ4A内にこのトーションバネ4Aより径小な前記圧縮バネ7Aを配し、このトーションバネ4Aの延設端部をスペーサ部材8の嵌挿部8aに抱き込み被嵌状態に配してこのトーションバネ4Aの端部側にしてトーションバネ内4Aに配した前記圧縮バネ7Aの端部に当接する位置にスペーサ部材8を配した構成としたことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
また、前記閉塞保持機構3を解除して、第一部材1に対して第二部材2を閉塞位置P1から所定の開放角度位置P2まで開放回動する際、少なくともこの閉塞位置P1と所定の開放角度位置P2の中間部位置P3から前記所定の開放角度位置P2までの範囲においては、前記第二部材2の開放角度拡大による前記開放回動付勢機構4の回動付勢の減衰,及び前記係合付勢機構7による前記回動抵抗により前記第二部材2の勢いが減速して低速回動状態となり、この低速回動状態のまま前記開放回動付勢機構4の回動付勢若しくは前記第二部材2の自重により開放回動して前記所定の開放角度位置P2に到達し得るように前記係合付勢機構7による前記回動抵抗を調整設定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
また、前記カム部5若しくはカム係合部6はケース状の取付体12に設け、このケース状の取付体12内に、この取付体12に形成したカム部5若しくはカム係合部6に対して係合離反方向にスライド移動自在にカム係合部6若しくはカム部5と、これを係合付勢する前記圧縮バネ7Aと、この圧縮バネ7Aに当接するスペーサ部材8とを収納状態に配した構成としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
また、上面に操作部10を備えた本体部を前記第一部材1若しくは第二部材2とし、伏面にディスプレイ部11を備えた開閉部を前記第二部材2若しくは第一部材1とし、この本体部と開閉部との端部同志を前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のヒンジ装置Hによって枢着連結したことを特徴とするヒンジ装置を用いた電子機器に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、閉塞保持機構を解除することで第一部材に対して第二部材を閉塞位置から所定の開放角度位置まで自動開放できる。
また、このように第一部材に対して第二部材が開放回動する際、係合付勢機構の圧縮バネの係合付勢によりこの第二部材の開放回動に対して抵抗を付与することができる。
しかも本発明は、この係合付勢機構による前記回動抵抗の大きさ(強さ)を、圧縮バネの端部に当接する位置に配するスペーサ部材の形状設定の如何により簡単に調整設定できる。
よって、本発明は、例えば閉塞保持機構を解除して第二部材の自動開放の際に、最初から最後まで勢い良く一挙に開放するのではなく、所定の回動範囲からは、開放回動付勢機構の開放回動の減衰,及び係合付勢機構による回動抵抗の影響により第二部材の勢いが徐々に減速し、ついには低速回動状態となりゆっくりと所定の開放角度位置に到達する、といった良好なワンタッチ開放動作も、スペーサ部材の形状設定により簡易に実現可能である。
従って、本発明は、予めスペーサ部材の形状を適宜設定しておくことで所望の係合付勢機構の回動抵抗を所望の大きさ(強さ)に設定でき、また、必要に応じてスペーサ部材を別の形状のものに取り替えるだけで、圧縮バネは取り替えの必要なく、つまり設計変更の際に変更前までの圧縮バネを不採用とする無駄を排除し回動抵抗の様々な要求にもスペーサ部材の取り替えのみで良好に対応できる秀れた汎用性を有し、よって、それだけ量産性やコスト性に秀れ、しかもこのような秀れた回動抵抗の調整機能は、単にスペーサ部材の形状調整によって実現されるシンプルな構造のため、この点においても量産性に秀れコスト安に設計実現可能であるなど、極めて実用性に秀れた画期的で商品価値の高いヒンジ装置及びヒンジ装置を用いた電子機器となる。
また、請求項2〜4記載の発明においては、本発明の開放回動付勢機構の構造をトーションバネを用いることで容易に実現でき、一層容易に設計実現可能なヒンジ装置となる。
また、この圧縮バネの係合付勢による回動抵抗を調整設定するための前記スペーサ部材によって前記トーションバネの端部(延設端部)を長範囲に亘って抱き込み被嵌し、このバネ端部をしっかりと回り止め状態に保持でき、これにより例えばこのトーションバネが自らの回動付勢力(ねじり力)でバネ全体が撓み変形したり予期せぬよじれ変形を起こしたりすることを防ぐ構成とすることも可能である。
また、請求項5記載の発明においては、トーションバネ内に圧縮バネを収納状態に配してこのトーションバネの端部側にして圧縮バネの端部に当接する位置にスペーサ部材を配することで、トーションバネの端部(延設端部)をスペーサ部材の嵌挿部に抱き込み被嵌し且つこのスペーサ部材で圧縮バネを確実に圧縮変形せしめ且つコンパクト化された装置の構造を簡易に設計実現可能となり、一層実用性に秀れたヒンジ装置となる。
また、請求項6記載の発明においては、閉塞保持機構を解除するワンタッチ動作で第一部材に対して第二部材を閉塞位置から勢い良く開放回動でき、しかも所定の回動位置(中間部位置)からは第二部材の勢いが徐々に減速し、最終的に低速回動状態のままゆっくりと所定の開放回動位置に第二部材が到達する良好な自動開放動作を簡易にして確実に実現できる一層秀れたヒンジ装置となる。
また、請求項7記載の発明においては、カム部若しくはカム係合部のいずれかをケース状の取付体に設け、このケース状の取付体内にカム係合部若しくはカム部,圧縮バネ及びスペーサ部材を収納状態に配することで装置をコンパクト化した構成を簡易に設計実現可能となり、一層実用性に秀れたヒンジ装置となる。
また、請求項8記載の発明においては、上述した秀れた作用効果を発揮し得るヒンジ装置を操作部とディスプレイ部との枢着部に備えた実用性に秀れた電子機器となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明は、第一部材1と第二部材2とを枢着して互いに重合した閉塞状態から開放回動するように構成すると共に、この第一部材1と第二部材2とは閉塞保持機構3を解除することで開放回動付勢機構4の回動付勢により第一部材1に対して第二部材2が閉塞位置P1から所定の開放角度位置P2まで開放回動するように構成したヒンジ装置である。
また、第一部材1若しくは第二部材2と共に回動するカム部5と、第二部材2若しくは第一部材1と共に回動するカム係合部6とを設け、このカム部5若しくはカム係合部6を係合離反方向にスライド移動自在に設け、このカム部5とカム係合部6とが係脱して離反方向に移動した際にこの一方を係合方向に圧縮バネ7Aにより係合付勢する係合付勢機構7を備えている。
閉塞保持機構3を解除して第一部材1に対して第二部材2を開放回動すると、これに伴いカム部5とカム係合部6とが係脱し離反方向に移動するが、前記係合付勢機構7の係合付勢によりこのカム部5とカム係合部6とが係合していない状態から係合しようとする回動付勢、即ち閉塞方向の回動付勢が生ずることとなり、これにより第二部材2の開放回動に対して回動抵抗が付与されることとなる。
この圧縮バネ7Aの係合付勢が大きい程、このカム部5とカム係合部6とが係合していない状態から係合しようとする回動付勢、つまりは第二部材2の開放回動に対する前記回動抵抗が増大する。
本発明では、圧縮バネ7Aの端部に当接する位置にスペーサ部材8を配し、このスペーサ部材8に対して圧縮バネ7Aが当接(弾圧当接)することで圧縮バネ7Aが圧縮変形する。これにより圧縮バネ7Aのバネ圧が増大し、この圧縮バネ7Aの係合付勢による前記回動抵抗を増大せしめている。
従って、製造時にこのスペーサ部材8の大きさや厚みなどの形状を予め適宜設定しておけば、このスペーサ部材8の当接による圧縮バネ7Aの圧縮変形量を調整設定でき、ひいてはこの圧縮バネ7Aの係合付勢による前記回動抵抗を調整設定できることとなる。
よって、例えば、設計時にこのスペーサ部材8の形状を適宜設定することで、所望の強さ(大きさ)の回動抵抗を容易に実現できるし、必要に応じてこのスペーサ部材8を異なる形状設定のものに取り替えれば、圧縮バネ7Aを異なるバネ圧のものに取り替え交換しなくとも回動抵抗の大きさを可変調整設定可能で、様々な回動抵抗の要求に良好に対応できる汎用性に秀れた構成となる。
従って、後述する実施例のように、例えば、閉塞保持機構3を解除して、第一部材1に対して第二部材2を閉塞位置P1から所定の開放角度位置P2まで開放回動する際、少なくともこの閉塞位置P1と所定の開放角度位置P2の中間部位置P3から前記所定の開放角度位置P2までの範囲においては、前記第二部材2の開放角度拡大による前記開放回動付勢機構4の回動付勢の減衰,及び前記係合付勢機構7による前記回動抵抗により前記第二部材2の勢いが減速して低速回動状態となり、この低速回動状態のまま前記開放回動付勢機構4の回動付勢若しくは前記第二部材2の自重により開放回動して前記所定の開放角度位置P2に到達し得るように前記係合付勢機構7による前記回動抵抗を調整設定することも、スペーサ部材8の形状設定により容易に実現可能である。例えば、本発明を折り畳み式の携帯電話の操作部(第一部材1)とディスプレイ(第二部材2)との枢着部に適用すれば、ワンタッチ操作で操作部からディスプレイを開放回動でき、且つディスプレイは所定の開放回動位置まで一挙に開放回動するのではなく、徐々に勢いを減速してゆっくりと所定の開放回動位置に到達することで、この開放回動の衝撃で操作部を不意に手から落下させる心配もないなどの極めて操作性に秀れた良好なワンタッチ自動開放の構造を容易に実現できることとなる。
また、例えば、前記開放回動付勢機構4は、後述の実施例のように、トーションバネ4Aの一端部を第一部材1と共に回動するように,他端部を第二部材2と共に回動するように設け、前記閉塞保持機構3を解除した際、このトーションバネ4Aの回動付勢力により第一部材1に対して第二部材2が開放回動する回動付勢を付与するように構成した場合には、前記トーションバネ4Aにより、閉塞保持機構3を解除した際に第一部材1に対して第二部材2が開放回動する構造を簡易に実現でき、また、第一部材1に対して第二部材2の開放角度拡大によりトーションバネ4Aのバネ圧が徐々に減衰することにより、開放角度拡大により開放回動付勢が減衰する構造も簡易に実現でき、本発明の開放回動付勢機構4を簡易構造により実現可能となる。
また、このようにトーションバネ4Aを採用する場合、トーションバネ4Aが自らの回動付勢力(ねじり力)で、バネ全体が撓み変形したりよじれ変形を起こしたりしてトーションバネ4Aの回動付勢力をロスし、第二部材2が所期通りの開放回動動作を達成できないなどの不具合が生ずるおそれがある。
この点、本発明では、例えばトーションバネ4Aは、端部を軸方向に沿って延設した延設端部4tを有する形状とし、このトーションバネ4Aの延設端部4tを挿通する嵌挿部8aを前記スペーサ部材8に形成し、このスペーサ部材8の嵌挿部8aに前記トーションバネ4Aの延設端部4tを抱き込み被嵌状態に配してトーションバネ4Aの端部側にスペーサ部材8を配した構成とすることで、前記回動抵抗を調整設定するこのスペーサ部材8によりトーションバネ4Aの端部(延設端部4t)を長い範囲(このスペーサ部材8の厚み分のストローク範囲)に亘ってしっかりと抱き込み保持し、トーションバネ4Aの予期せぬ撓み変形やよじれ変形を防ぐ構成とすることも可能である。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、ヒンジ装置Hを用いた電子機器として、図8に図示したように、折り畳み式の携帯電話に本発明を適用したもので、回路基板,電源などの電子部品をケース内に内装すると共に、上面側に操作部10を備えた板状の本体部を第一部材1(以下、本体部1)とし、この本体部1に重合して操作部10を覆う略同形状のディスプレイ部11を設けた板状の開閉部を第二部材2(以下、開閉部2)とし、本体部1に対して開閉部2を起伏回動自在にヒンジ装置Hにより軸着連結した構成としている。
そして、閉塞保持機構3により閉塞保持されている回動ロック状態において、本体部1の枢着部近傍の側部(図8参照)に形成した押し込み操作部3A(リリースボタン)を押動操作するとこの回動ロック状態が解除され、本体部1に対して開閉部2が閉塞位置P1から開放回動付勢機構4の回動付勢により自動的に所定開放角度位置(図7に図示したように本体部1に対して開閉部2が170°開放した位置)まで開放回動する構成である。
本実施例では、図3及び図4に図示したように、本体部1の基部に取付孔1aを設け、この取付孔1aと連通状態に隣接する開閉部2の所定位置にも同じく取付孔2aを設け、この夫々の取付孔1a,2aに軸状パーツとして構成した本発明のヒンジ装置Hを装着する構成である。
本実施例のヒンジ装置Hについて説明する。
本実施例では、本体部1と共に回動するカム係合部6と、開閉部2と共に回動するカム部5とを設けると共に、このカム部5若しくはカム係合部6を係合離反方向にスライド移動自在に設ける。
具体的には、カム係合部6はケース状の取付体12に設けることとし、このケース状の取付体12内には、この取付体12に形成した前記カム係合部6に対して係合離反方向にスライド移動自在にカム部6を設けた構成とする。
更に具体的には、本体部1の取付孔1aに対して回り止め形状としたケーシングを前記ケース状の取付体12とする。この取付体12は、図1,図2に図示したように、円筒状の胴体部12Aの一端部の開口部に角筒状(取付孔1aに対して回り止め形状)のキャップ体12Bを閉塞状態に配して互いに回り止め状態に止着固定した構成である。
そして、このキャップ体12Bの内面部に前記カム係合部6を設け、このカム係合部6として、図5に図示したように、後述のカム部5のカム凸部5Aが落ち込み摺動する落ち込み摺動部6Aをキャップ体12Bの内面部に凹没形成した構成である。
従って、本体部1の取付孔1aにケース状の取付体12のキャップ体12Bを回り止め止着することでこの本体部1と共に取付体12が回動し、つまり本体部1と共に取付体12に設けたカム係合部6が回動することとなる。
この取付体12の胴体部12Aの端部(前記キャップ体12Bを閉塞配設する一端部と反対側の他端部)には軸支孔16を形成しており、この取付体12の角筒状のキャップ体12B及び軸支孔16に連通状態に軸部材13を挿通軸支する。
また、軸部材13は、図1,2に図示したように、基端側に顎部13Aを有して先端側を取付体12のキャップ体12B側から挿通軸支することでこのキャップ体12Bの外面側に軸部材13の顎部13Aが位置決め当接される構成である。また、この軸部材13を取付体12に対して回動する際、図6に図示したように、この軸部材13の顎部13Aの一部が取付体12のキャップ体12Bの外面側の一部に付き当たり当接することで取付体12に対する軸部材13の回動可能角度範囲が規制されるように構成している。
このケース状の取付体12に挿通軸支する軸部材13に対して回り止め形状とした筒状のカム部5をこの軸部材13に軸方向にスライド移動自在にして回り止め状態に被嵌して、このケース状の取付体12内に収納状態に配する。また、この筒状のカム部5の前記カム係合部6と対向する端縁部の一部をカム係合部6に向けて突出形成してカム凸部5Aを設けている。
従って、この軸部材13をスライドガイドにしてカム部5と取付体12に設けたカム係合部6とが係合離反方向にスライド移動自在となる。
更にこのケース状の取付体12のキャップ体12Bを閉塞配設した一端部と反対側の他端部の外面側には、ポリワッシャ14を介して外方に回り止め取付体15を配し、このケース状の取付体12に挿通軸支した前記軸部材13の先端部をこの第一部材側取付体15に止着ピン15Aを介して回り止め止着している。従って、図6に図示したように、この回り止め取付体15を回動すると、軸部材13とこの軸部材13に被嵌した筒状のカム部5とが一体に回動する構成である。
この回り止め取付体15は、開閉部2の取付孔2aに対して回り止め形状に形成しており、従って、この回り止め取付体15を開閉部2の取付孔2aに回り止め状態に止着固定することで、この開閉部2に対して回り止め取付体15及び軸部材13を介してカム部5が回り止めされ開閉部2とカム部5とが一体に回動する構成である。
以上の構成により、図3及び図4に図示したように、ケース状の取付体12に設けたカム係合部6は本体部1に回り止め状態に設けられ、この取付体12内に収納状態に配したカム部5は開閉部2に回り止め状態に設けられ且つこのカム部5が取付体12内でカム係合部6に対して係合離間方向にスライド移動自在に構成している。
また、本実施例ではこのカム部5とカム係合部6とが係脱して離反方向に移動した際に、この一方を係合方向に圧縮バネ7Aにより係合付勢する係合付勢機構7を備えている。
具体的には、図3及び図4に図示したように、この圧縮バネ7Aはケース状の取付体12に挿通軸支した軸部材13に被嵌状態にしてこのケース状の取付体12内に前記カム部5と共に収納状態に配した構成とする。
従って、カム係合部6に対してカム部5が前記圧縮バネ7Aの係合付勢(バネ圧)により常時カム係合部6に対して係合方向(図3中,右方向)へと係合付勢される。
ところで、本実施例では、閉塞保持機構3を解除して本体部1に対して開閉部2を開放回動する際、この開閉部2の開放回動に伴い前記カム部5とカム係合部6とが係脱し離反方向に移動するように構成している。
具体的には、カム係合部6には、図5に図示したように、取付体12のキャップ体12Bの内面部に落ち込み摺動部6Aを凹没形成し、一方このカム係合部6の落ち込み摺動部6Aに対して摺動するカム凸部5Aをカム部5に形成しており、図3及び図5に図示したように、本体部1に対して開閉部2が閉塞された状態(CLOSE状態)ではカム凸部5Aが落ち込み摺動部6Aの底部近傍に位置され、カム部5とカム係合部6とはほぼ凹凸係合した状態(厳密には凹凸係合途中状態)となる。そして、この閉塞状態から本体部1に対して開閉部2が開放回動すると、カム係合部6の落ち込み摺動部6Aをカム部5のカム凸部5Aが落ち込み方向とは逆の脱出方向へと摺動し、これに伴いカム部5がカム係合部6に対して離反方向にスライド移動し、本体部1に対して開閉部2が所定の開放角度位置P2まで開放した状態(OPEN状態)では、図4及び図5に図示したように、カム凸部5Aが落ち込み摺動部6Aを完全に脱出して平坦な部位に移動し、カム部5はカム係合部6に対して最大離反位置となる構成である。
よって、閉塞状態から閉塞保持機構3を解除して本体部1に対して開閉部2が前記開放回動付勢機構4のトーションバネ4Aの付勢により開放回動を開始すると、カム部5がカム係合部6に対して相対摺動回動すると共に離反方向にスライド移動することとなるが、前述したようにこのカム部5は係合付勢機構7の圧縮バネ7Aによって係合方向に付勢されており、従って、この係合付勢機構7の係合付勢によりこのカム部5とカム係合部6とが係合していない状態から係合しようとする回動付勢力が生ずることとなる。
つまり、カム係合部6の落ち込み摺動部6Aに対してカム部5のカム凸部5Aが落ち込み摺動する方向に圧縮バネ7Aの係合付勢が作用し、よって開閉部2に対して閉塞方向の回動付勢が生じ、これにより開閉部2の開放回動に対して回動抵抗が付与されることとなる。その為、このカム部5をカム係合部6に係合付勢する圧縮バネ7Aのバネ圧の調整(係合付勢力の調整設定)に応じて前記開閉部2の開放回動に対する前記回動抵抗の大きさ(強さ)の調整設定が可能である。
そこで、本実施例では、図1〜図4に図示したように、係合付勢機構7の圧縮バネ7Aの端部に当接する位置にスペーサ部材8を配した構成とし、このスペーサ部材8により圧縮バネ7Aのバネ圧の調整設定を実施している。
詳述すると、圧縮バネ7Aの端部がスペーサ部材8に弾圧当接して圧縮変形することとなる、つまり、例えば図3に図示したように、スペーサ部材8の厚み(d)の分だけ圧縮バネ7Aの全長(l)が短く圧縮変形することとなるから、これによりカム部5に対する圧縮バネ7Aの係合付勢が増大し、ひいては、この圧縮バネ7Aの係合付勢による回動抵抗(閉塞方向の回動付勢力)が増大することとなる。
よって、このスペーサ部材8の大きさや厚みなどの形状設定により圧縮バネ7Aの圧縮変形量を調整設定でき、これによって前記係合付勢機構7による前記回動抵抗(圧縮バネ7の係合付勢による閉塞方向の回動付勢力)の大きさ(強さ)を調整設定できる。
尚、図3,4に図示したように、このスペーサ部材8もまた、カム部5や圧縮バネ7Aと同様にケース状の取付体12内に収納状態に配すると共に、中央部に前記軸部材13に対して回り止め形状の挿通孔を有する筒状に構成し、この軸部材13を介してカム部5と共に回動する構成としている。
また、このスペーサ部材8には、前記開放回動付勢機構4のトーションバネ4Aのバネ端を嵌挿する嵌挿部8aを設けている。
本実施例では、開放回動付勢機構4は上述の通りトーションバネ4Aを用いる構成としているが、このトーションバネ4Aは、図1及び図2に図示したように、端部を軸方向に沿って延設した延設端部4tを有する形状とすると共にケース状の取付体12内に収納状態に配する構成である。このトーションバネ4Aは前記の圧縮バネ7Aやカム部5より径大に形成し、図3及び図4に図示したように、ケース状の取付体12内に収納状態に配したこのトーションバネ4A内に径小な前記圧縮バネ7Aやカム部5を収納状態に配することとする。
このトーションバネ4Aの一方の延設端部4tは取付体12の一端部のキャップ体12Bに設けたバネ端嵌挿部9に嵌挿して抱き込み被嵌状態に回り止めし、また、他方の延設端部4tは、図1〜図4に図示したように、取付体12内に配したスペーサ部材8の前記嵌挿部8aに抱き込み被嵌状態に嵌挿すると共に取付体12の端部のバネ端遊嵌長孔17に挿通せしめ前記回り止め取付体15に設けたバネ端嵌挿部9に嵌挿して抱き込み被嵌状態に回り止めしており、これによりトーションバネ4Aの一方の端部を開閉部2に回り止めし、他方の端部を本体部1に回り止めした構造としている。
即ち、圧縮バネ7Aによる係合付勢を調整して開閉部2の開放回動に対する回動抵抗を調整設定できるこのスペーサ部材8により、トーションバネ4Aの端部(延設端部4t)をしっかりと抱き込み被嵌保持してトーションバネ4Aが変な方向によじれ変形したり撓み変形することを阻止できるように構成している。
以上のように構成した本実施例のヒンジ装置Hは、前記閉塞保持機構3を解除することで、図6に図示したように、本体部1に対して開閉部2が閉塞位置P1から170°開放した開放角度位置P2(最大開放位置)まで自動で開放回動するように構成するが、この際、閉塞位置P1から所定の開放角度位置P2まで開閉部2が勢い良く一挙に開放回動するのではなく、図6に図示したように、前記開閉部2が本体部1に対して約90°開放した中間部位置P3から170°開放した開放角度位置P2までの回動範囲においては、開閉部2の開放角度拡大による前記開放回動付勢機構4の回動付勢の減衰,及び係合付勢機構7による前記回動抵抗により開閉部2の勢いが減速して低速回動状態となり、この低速回動状態のまま開放回動付勢機構4の(弱まった)回動付勢若しくは開閉部2の自重により開放回動して所定の開放角度位置P2に到達し得るように、係合付勢機構7による回動抵抗を調整設定している。
本実施例の作用を更に説明すると、閉塞保持機構3を解除すると、トーションバネ4Aに蓄積された回動付勢力により、本体部1に対して閉塞状態の開閉部2が勢い良く自動開放することとなる。この開閉部2の開放角度が拡大すると、トーションバネ4Aの回動付勢力は徐々に減衰して開閉部2の回動の加速が徐々に小さくなる。加えて、図3に図示した閉塞状態から開閉部2が開放回動すると、カム部5がカム係合部6に対して係脱して圧縮バネ7Aの係合付勢に抗して離反方向にスライド移動し、これによって圧縮バネ7Aの係合付勢から生ずる前記回動抵抗(閉塞方向の回動付勢)が増大される。
そして、トーションバネ4Aの徐々に減衰する開放回動付勢を越えて、圧縮バネ7Aの係合付勢による回動抵抗、即ち閉塞回動付勢が増大した地点(本実施例では約90°開放した中間部位置P3)から開閉部2が徐々に失速することとなり、ついには低速回動状態となって、前記トーションバネ4Aの弱まった開放回動付勢又は開閉部2の自重,若しくはその双方によって低速回動状態を維持したまま所定の開放角度位置に到達するように前記圧縮バネ7Aによる係合付勢力の調整、即ち回動抵抗を調整設定している。
尚、本体部1に対する開閉部2の開放回動によりカム部5がカム係合部6に対して徐々に離反方向にスライド移動するが、カム部5のカム凸部5Aがカム係合部6の落ち込み摺動部6Aから完全に脱出した位置でカム部5とカム係合部6とが最大離反位置となり、その後、カム凸部5Aはカム係合部6の落ち込み摺動部6Aの上方の平坦な摺動面を摺動するようにカム係合部6の形状を設定している。即ち、開閉部2が170°の開放角度位置に到達する少し前の回動途中でカム部5とカム係合部6とが最大離反位置を取り、その最大離反位置を維持したまま最大開放位置である170°の開放角度位置P2に到達するように設定している。これは、開放回動付勢機構4が弱まる最大開放位置近傍の回動範囲で更なるカム部5とカム係合部6とが離反スライドして回動抵抗(閉塞方向の回動付勢)が増大すると、開閉部2が最大開放位置へ到達せず逆に閉塞回動へ逆回動してしまう場合があるためであり、これを防ぐため、最大開放位置の近傍でカム部5とカム係合部6との離反スライドが停止するようにカム係合部6の形状を設定している。
本実施例は上述のように構成したから、ワンタッチ操作でディスプレイ部11を備えた開閉部2を自動開放でき、しかも、その際の開放回動の勢いで本体部1を手から不意に落下させてしまう問題も無い秀れたワンタッチオープン機能を実現する。
しかもこのような秀れたワンタッチオープン機能を実現する圧縮バネ7Aの係合付勢の適切な調整設定は、単にケース状の取付体12内に介存せしめるスペーサ部材8の大きさや厚みなどの形状設定によって簡易に成し得る。即ち例えば、設計時にこのスペーサ部材8の形状を適宜設定しておくことで所望の回動抵抗を簡易に実現でき、また必要に応じてこのスペーサ部材8を異なる形状のものと交換するだけで回動抵抗を可変調整設定もできる汎用性に極めて秀れた構成であり、しかもそのような汎用性に秀れたヒンジ装置Hの構成をシンプルな構造で実現しているため量産性やコスト性においても秀れる。
本実施例は、上述した秀れた作用効果を発揮するヒンジ装置Hを、操作部10を備えた本体部1とディスプレイ部11を備えた開閉部2との枢着部に適用することで、極めて実用性に秀れた電子機器(折り畳み式携帯電話)を実現できる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例に係るヒンジ装置Hの説明分解斜視図である。 本実施例に係るヒンジ装置Hの説明分解斜視図である。 本実施例に係るヒンジ装置Hを用いた電子機器の説明平断面図である。 本実施例に係るヒンジ装置Hを用いた電子機器の説明平断面図である。 本実施例に係るヒンジ装置Hの要部説明図である。 本実施例に係るヒンジ装置Hの説明斜視図である。 本実施例に係るヒンジ装置Hを用いた電子機器の開閉動作を示す図である。 本実施例に係るヒンジ装置Hを用いた電子機器の説明斜視図である。
符号の説明
1 第一部材
2 第二部材
3 閉塞保持機構
4 開放回動付勢機構
4A トーションバネ
4t 延設端部
5 カム部
6 カム係合部
7 係合付勢機構
7A 圧縮バネ
8 スペーサ部材
8a 嵌挿部
9 バネ端嵌挿部
10 操作部
11 ディスプレイ部
12 取付体
H ヒンジ装置
P1 閉塞位置
P2 開放角度位置
P3 中間部位置

Claims (8)

  1. 第一部材と第二部材とを枢着して互いに重合した閉塞状態から開放回動するように構成すると共に、この第一部材と第二部材とは閉塞保持機構を解除することで開放回動付勢機構の回動付勢により第一部材に対して第二部材が閉塞位置から所定の開放角度位置まで開放回動するように構成したヒンジ装置であって、第一部材若しくは第二部材と共に回動するカム部と、第二部材若しくは第一部材と共に回動するカム係合部とを設け、このカム部若しくはカム係合部を係合離反方向にスライド移動自在に設け、このカム部とカム係合部とが係脱して離反方向に移動した際にこの一方を係合方向に圧縮バネにより係合付勢する係合付勢機構を備え、前記閉塞保持機構を解除して第一部材に対して第二部材を開放回動する際、この第二部材の開放回動に伴いカム部とカム係合部とが係脱し離反方向に移動するように構成すると共に、前記係合付勢機構の係合付勢によりこのカム部とカム係合部とが係合していない状態から係合しようとする回動付勢力が生じて前記第二部材の開放回動に対して抵抗が付与されるように構成し、この係合付勢機構の圧縮バネの端部に当接する位置にスペーサ部材を配し、このスペーサ部材との当接により圧縮バネを圧縮変形せしめることで前記係合付勢機構の係合付勢による前記第二部材の開放回動に対する回動抵抗が増大するように構成して、このスペーサ部材の大きさや厚みなどの形状設定により圧縮バネの圧縮変形量を調整設定でき且つ係合付勢機構による前記回動抵抗を調整設定し得るように構成したことを特徴とするヒンジ装置。
  2. 前記開放回動付勢機構は、トーションバネの一端部を第一部材と共に回動するように,他端部を第二部材と共に回動するように設け、前記閉塞保持機構を解除した際、このトーションバネの回動付勢力により第一部材に対して第二部材が開放回動する回動付勢を付与するように構成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置。
  3. 前記開放回動付勢機構のトーションバネは、端部を軸方向に沿って延設した延設端部を有する形状とし、このトーションバネの延設端部を挿通する嵌挿部を前記スペーサ部材に形成し、このスペーサ部材の嵌挿部に前記トーションバネの延設端部を抱き込み被嵌状態に配してトーションバネの端部側にスペーサ部材を配した構成としたことを特徴とする請求項2記載のヒンジ装置。
  4. 前記第一部材又はこの第一部材と共に回動する部材,若しくは前記第二部材又はこの第二部材と共に回動する部材に、前記トーションバネの延設端部を嵌挿するバネ端嵌挿部を設け、スペーサ部材の嵌挿部及び前記バネ端嵌挿部に連通状態にして抱き込み被嵌状態にトーションバネの延設端部を配した構成としたことを特徴とする請求項3記載のヒンジ装置。
  5. 開放回動付勢機構のトーションバネ内にこのトーションバネより径小な前記圧縮バネを配し、このトーションバネの延設端部をスペーサ部材の嵌挿部に抱き込み被嵌状態に配してこのトーションバネの端部側にしてトーションバネ内に配した前記圧縮バネの端部に当接する位置にスペーサ部材を配した構成としたことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  6. 前記閉塞保持機構を解除して、第一部材に対して第二部材を閉塞位置から所定の開放角度位置まで開放回動する際、少なくともこの閉塞位置と所定の開放角度位置の中間部位置から前記所定の開放角度位置までの範囲においては、前記第二部材の開放角度拡大による前記開放回動付勢機構の回動付勢の減衰,及び前記係合付勢機構による前記回動抵抗により前記第二部材の勢いが減速して低速回動状態となり、この低速回動状態のまま前記開放回動付勢機構の回動付勢若しくは前記第二部材の自重により開放回動して前記所定の開放角度位置に到達し得るように前記係合付勢機構による前記回動抵抗を調整設定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  7. 前記カム部若しくはカム係合部はケース状の取付体に設け、このケース状の取付体内に、この取付体に形成したカム部若しくはカム係合部に対して係合離反方向にスライド移動自在にカム係合部若しくはカム部と、これを係合付勢する前記圧縮バネと、この圧縮バネに当接するスペーサ部材とを収納状態に配した構成としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  8. 上面に操作部を備えた本体部を前記第一部材若しくは第二部材とし、伏面にディスプレイ部を備えた開閉部を前記第二部材若しくは第一部材とし、この本体部と開閉部との端部同志を前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のヒンジ装置Hによって枢着連結したことを特徴とするヒンジ装置を用いた電子機器。
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