JP2016034663A - 鍛接管の製造に用いるスケルプ頭作り装置およびスケルプ頭作り方法、ならびに鍛接管製造設備および製造方法 - Google Patents

鍛接管の製造に用いるスケルプ頭作り装置およびスケルプ頭作り方法、ならびに鍛接管製造設備および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鍛接管の製造において、加熱炉に装入される前のスケルプの先端部に、作業者の手作業によらずに、確実に所望の形状で頭作りを行う。
【解決手段】鍛接管を製造する際の加熱炉装入前の段階でスケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り装置200は、上ロール1a,2a,3aおよび下ロール1b,2b,3bの間にスケルプSを挟んでスケルプ先端部分の幅方向両端部を曲げ加工する複数の成形ロール1,2,3を備え、スケルプ先端部分を複数の成形ロール1,2,3の配列方向に移動させながら成形ロール1,2,3を用いたロールフォーミングにより、スケルプ先端部分の幅方向両端部を下側に折り曲げて折り曲げ部を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鍛接管を製造する際の加熱炉装入前の段階でスケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り装置およびスケルプ頭作り方法、ならびにそれを用いた鍛接管製造設備および製造方法に関する。
溶接管の一種である鍛接管は、素材鋼帯から切り出して得られたスケルプを、加熱炉にて1200〜1400℃程度の高温に加熱した後、加熱炉後段に設けられた成形・鍛接機において、鍛接ロールによって管状に成形し、さらに、管状のスケルプの端部を鍛接するとともに、所定の外径および肉厚に矯正することにより製造される(例えば特許文献1、2、3)。
特開平10−277636号公報 特開平11−333515号公報 特開2010−137232号公報
ところで、加熱炉は高温であるため、板状のスケルプを加熱炉に装入するとスケルプの先端に熱による「だれ」が生じてしまい、スケルプの先端が加熱炉内のスキッド間へ脱落してスケルプが加熱炉内を通過できない場合が生じる。
そのような不都合を防止するために、作業者がバール・ハンマーを用いて手作業でスケルプの先端部を曲げ矯正して剛性を高める、いわゆる「頭作り」を行うことがあるが、この作業は打撲等の危険性をともなうものである。また、作業者が手作業でこのような曲げ矯正作業を行う場合には手間がかかる上に所望の形状に曲げ矯正することは困難である。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、鍛接管の製造において、加熱炉に装入される前のスケルプの先端部に、作業者の手作業によらずに、確実に所望の形状で頭作りを行うことができるスケルプ頭作り装置およびスケルプ頭作り方法、ならびに鍛接管の製造設備および製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた。
従来、板材の端部を曲げ加工する技術としては、ダイとパンチを用いた、プレス式の端部曲げ装置(例えば特開昭63−123531号公報)や、板材の両エッジ部をロールフォーミングにより上向きに折り曲げる装置(例えば特開昭61−159225号公報)がある。しかし、これらはスケルプ頭作りを目的としたものではなく、スケルプ頭作りを装置化した例はない。
上記板材の端部を曲げ加工する技術を検討した結果、前者のプレス式装置の場合、プレス矯正を行いながら板材を送り込んでいくものであるため、エッジ曲げがなだらかに続かず、非定常部で必要な曲げが得られない懸念があり、かつ急激に板材の端部を加工する必要があるため、装置の設備使用が大がかりとなり装置コストが高くなり、スケルプ頭作りには適していないことが判明した。
これに対し、後者のロールフォーミングは、このような問題はなく、スケルプ頭作り装置に適用可能な技術であるが、上記特開昭63−123531号公報の技術はそのままではスケルプ頭作り装置には適用することができず、スケルプ頭作り装置としての最適化が必要であることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものであり、以下の(1)〜(16)を提供する。
(1)鍛接管を製造する際の加熱炉装入前の段階でスケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り装置であって、
上ロールおよび下ロールの間にスケルプを挟んでスケルプ先端部分の幅方向両端部を曲げ加工する複数の成形ロールを備え、
前記スケルプ先端部分を前記複数の成形ロールの配列方向に移動させながら前記成形ロールを用いたロールフォーミングにより、前記スケルプ先端部分の幅方向両端部を下側に折り曲げて折り曲げ部を形成することを特徴とするスケルプ頭作り装置。
(2)前記複数の成形ロールは、前記折り曲げ部の折り曲げ角度が、入側の成形ロールから出側の成形ロールにかけて段階的に大きくなるように構成されていることを特徴とする(1)に記載のスケルプ頭作り装置。
(3)前記複数の成形ロールとして、入側から順に第1成形ロール、第2成形ロール、第3成形ロールの3つの成形ロールを有し、
前記第1成形ロール、前記第2成形ロール、前記第3成形ロールは、前記スケルプ先端部の折り曲げ部の折り曲げ角度がそれぞれ30度、60度、90度となるように上ロールおよび下ロールが形成されていることを特徴とする(2)に記載のスケルプ頭作り装置。
(4)前記複数の成形ロールの上ロールおよび下ロールは、前記スケルプ先端部分の折り曲げ部以外の部分が上に凸のR形状に成形されるような形状を有していることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載のスケルプ頭作り装置。
(5)前記複数の成形ロールにより折り曲げ部が形成されたスケルプ先端部分の先端を上方に曲げる上方曲げ機構をさらに備えることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載のスケルプ頭作り装置。
(6)前記折り曲げ部の幅が10〜100mmであることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載のスケルプ頭作り装置。
(7)前記成形ロールの前記上ロールは、ハウジングに対して昇降可能に設けられ、
スケルプ通板路の上方の、前記上ロールの上昇位置よりも低い位置にハウジングに固定されるように設けられた浮き上がり防止部材をさらに備え、
前記成形ロールによる前記スケルプ先端部分の折り曲げが終了した後、前記上ロールの上昇にともなってスケルプが上昇した際に、前記浮き上がり防止部材にスケルプが当接し、前記上ロールがさらに上昇することにより、スケルプが前記上ロールから離れることを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載のスケルプ頭作り装置。
(8)鍛接管を製造する際の加熱炉装入前の段階でスケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り方法であって、
複数の成形ロールにおける上ロールおよび下ロールの間にスケルプ先端部を挟むとともに、前記スケルプ先端部分を前記複数の成形ロールの配列方向に移動させながら前記成形ロールを用いたロールフォーミングにより曲げ加工し、前記スケルプ先端部分の幅方向両端部を下側に折り曲げて折り曲げ部を形成することを特徴とするスケルプ頭作り方法。
(9)前記複数の成形ロールにより、前記折り曲げ部の折り曲げ角度が、入側の成形ロールから出側の成形ロールにかけて段階的に大きくなるようにスケルプ先端部を曲げ加工することを特徴とする(8)に記載のスケルプ頭作り方法。
(10)前記複数の成形ロールとして、入側から順に第1成形ロール、第2成形ロール、第3成形ロールの3つの成形ロールを用い、前記第1成形ロール、前記第2成形ロール、前記第3成形ロールにより、前記スケルプ先端部の折り曲げ部の折り曲げ角度がそれぞれ30度、60度、90度とされることを特徴とする(9)に記載のスケルプ頭作り方法。
(11)前記複数の成形ロールにより、前記スケルプ先端部分の折り曲げ部以外の部分が上に凸のR形状に成形されることを特徴とする(8)から(10)のいずれかに記載のスケルプ頭作り方法。
(12)前記複数の成形ロールにより折り曲げ部が形成されたスケルプ先端部分の先端を上方曲げ機構により上方に曲げることを特徴とする(8)から(11)のいずれかに記載のスケルプ頭作り方法。
(13)前記折り曲げ部の幅が10〜100mmであることを特徴とする(8)から(12)のいずれかに記載のスケルプ頭作り方法。
(14)前記成形ロールの前記上ロールは、ハウジングに対して昇降可能に設けられ、前記成形ロールによる前記スケルプ先端部分の折り曲げが終了した後、前記上ロールの上昇にともなってスケルプが上昇した際に、スケルプ通板路の上方の、前記上ロールの上昇位置よりも低い位置にハウジングに固定されるように設けられた浮き上がり防止部材にスケルプを当接させ、前記上ロールをさらに上昇させることにより、スケルプを前記上ロールから離すことを特徴とする(8)から(13)のいずれかに記載のスケルプ頭作り方法。
(15)スケルプから鍛接管を製造する鍛接管製造設備であって、
スケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り装置と、
先端部分に頭作りが施されたスケルプを加熱する加熱炉と、
加熱炉で加熱されたスケルプを管状に成形し、その端部を鍛接する成形・鍛接機とを備え、
前記スケルプ頭作り装置は、(1)から(7)のいずれかの構成を有することを特徴とする鍛接管製造設備。
(16)スケルプから鍛接管を製造する鍛接管製造方法であって、
スケルプ先端部分の頭作りを行うことと、
次いで先端部分に頭作りが施されたスケルプを加熱炉により加熱することと、
その後、加熱炉で加熱されたスケルプを管状に成形するとともに、その端部を鍛接して鍛接管を製造することと
を含み、
前記スケルプ先端部分の頭作りは、(8)から(14)のいずれかの方法により行われることを特徴とする鍛接管製造方法。
本発明によれば、加熱炉に装入される前のスケルプの先端部に、作業者の手作業によらずに、確実に所望の形状で頭作りを行うことができる。
本発明の一実施形態に係る鍛接管製造設備を示すブロック図である。 図1の鍛接管製造設備に用いられるスケルプ頭作り装置の概略構成を示す側面図である。 図2のA−A線による断面図である。 ロール幅調整カラーを付け替えてロール幅を狭くした状態を示す断面図である。 第1成形ロール、第2成形ロール、および第3成形ロールの断面状態を示す図である。 スケルプ頭作り装置において、曲げ加工が施された後のスケルプの先端部分の先端を上昇ロールにより曲げた状態を示す図である。 スケルプ頭作り装置において、曲げ加工後、上ロールを上昇させた際に上ロールとともにスケルプが上昇する状態を説明するための図である。 上ロールを上昇させた際に上ロールとともにスケルプが上昇して浮き上がることを阻止する浮き上がり防止部材を設けたスケルプ頭作り装置の概略構成を示す側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る鍛接管製造設備を示すブロック図である。本実施形態の鍛接管製造設備100は、スケルプ頭作り装置200と、加熱炉300と、成形・鍛接機400とを有する。
これらの中で、加熱炉300および成形・鍛接機400は、従来の鍛接管製造設備と同様に構成され、スケルプ頭作り装置200は、本発明において新たに導入されたものである。
加熱炉300は、スケルプを連続的に搬送しながら加熱するものであり、スキッド上にスケルプを載せた状態でスケルプを加熱する。
成形・鍛接機400は、加熱炉300にて加熱されたスケルプを鍛接ロールによって管状に成形し、次いで、管状のスケルプの幅端部を鍛接し、さらに、所定の外径および肉厚に矯正するものである。
次に、スケルプ頭作り装置200について図2、3に基づいて説明する。図2は、スケルプ頭作り装置200の概略構成を示す側面図、図3は、図2のA−A線による断面図である。
このスケルプ頭作り装置200は、ロールフォーミング装置として構成され、ハウジング20と、スケルプ(板)Sの先端部分(先端7m程度)において幅方向両端部(エッジ)の曲げ加工を行う第1成形ロール1、第2成形ロール2、および第3成形ロール3を有している。第1成形ロール1、第2成形ロール2、および第3成形ロール3は、スケルプSの入側から出側に向けてその順に配置されている。また、第1成形ロール1、第2成形ロール2、第3成形ロール3は、それぞれ上ロール1aおよび下ロール1b、上ロール2aおよび下ロール2b、上ロール3aおよび下ロール3bを有している。上ロール1a,2a,3aは、駆動機構4により、ハウジング20に対して上下動されるようになっている。スケルプSを矢印で示す成形ロールの配列方向に搬送しつつ駆動機構4により上ロール1a,2a,3aを下降させて、スケルプSを上ロール1a,2a,3aと下ロール1b,2b,3bとの間に挟むことにより、スケルプSに曲げ加工が施される。
また、スケルプ頭作り装置200は、出側の第3成形ロール3のさらに後段側に設けられた上昇ロール5を有している。上昇ロール5は、曲げ加工後のスケルプの先端部分の先端を上方に曲げるためのものであり、この上昇ロール5は、シリンダー6により、図2の実線で示す待機位置と、二点鎖線で示す上昇位置との間で移動可能となっている。すなわち、上昇ロール5とシリンダー6とは、上方曲げ機構を構成する。そして、上昇ロール5を待機位置から上昇位置へ移動させることにより、曲げ加工されたスケルプSの先端部分の先端を上方に曲げることができるようになっている。このときの先端の曲げ角度は、50度まで可能である。
図3に示すように、第1成形ロール1の上ロール1aおよび下ロール1bは、それぞれロール軸7a,7bを有しており、これらロール軸7a,7bには、軸受け8が設けられている。また、上ロール1aは、垂直軸9に沿って上下動可能となっている。
上ロール1aは、その板幅方向の断面が凹状となっており、下ロール1bは、その板幅方向の断面が上ロール1aの断面形状に対応した凸状となっている。具体的には、上ロール1aおよび下ロール1bの中央部は、相対応するR形状となっており、上ロール1aおよび下ロール1bの両端部は、スケルプSの幅方向端部を下方向に折り曲げて折り曲げ部を形成することができるように角度をつけた形状となっている。このとき、上ロール1aおよび下ロール1bの両端部の形状はスケルプSの折り曲げ部の幅(高さ)が、10〜100mm、例えば50mmで、かつ折り曲げ部の折り曲げ角度が30度になるような形状となっている。
上ロール1aおよび下ロール1bは、それぞれ板幅方向に分割された2つの分割ロールを有しており、これらの位置を幅方向に調整することによりロール幅の調整が可能となっている。上ロール1aおよび下ロール1bの分割ロールの間には板幅方向の幅を調整するロール幅調整カラー10が介装されている。ロール幅調整カラー10は取り外し可能となっており、ロール幅を狭くする場合には、ロール幅調整カラー10を取り外し、図4に示すように、上ロール1aおよび下ロール1bの分割ロールを中央部に移動させるとともに、ロール幅調整カラー10を分割ロールの外側に付け替える。
第2成形ロール2および第3成形ロール3は、上ロールおよび下ロールの形状以外は第1成形ロールと同様に構成されている。具体的には、上ロール2a,3aおよび下ロール2b,3bの両端部の形状が上ロール1aおよび下ロール1bとは異なっている。すなわち、図5(a)に示すように、第1成形ロール1の上ロール1aおよび下ロール1bの両端部の形状は、スケルプSの折り曲げ部の折り曲げ角度が30度になるような形状であり、図5(b)に示すように、第2成形ロール2の上ロール2aおよび下ロール2bの両端部の形状は、スケルプSの折り曲げ部の折り曲げ角度が60度になるような形状であり、図5(c)に示すように、第3成形ロール3の上ロール3aおよび下ロール3bの両端部の形状は、スケルプSの折り曲げ部の折り曲げ角度が90度になるような形状である。このため、スケルプSの折り曲げ部の折り曲げ角度が、入側の第1成形ロール1から出側の第3成形ロール3にかけて段階的に大きくなって、最終的に90度となるように調整される。第2成形ロール2および第3成形ロール3において、上ロール2a,3aおよび下ロール2b,3bの中央部の形状は、上ロール1aおよび下ロール1bと同じである。すなわち、各成形ロールの上ロールのR形状および下ロールのR形状はいずれも同じである。このため、曲げ加工後のスケルプSは、幅方向端部の折り曲げ部が90度折れ曲がり、中央部は上に凸のR形状となり、スケルプSの先端部分には、かまぼこ状(すなわち上に凸の曲線的形状)の「頭」が作られる。
次に、以上のように構成された鍛接管製造設備100における鍛接管の製造動作について説明する。
最初に、スケルプ頭作り装置200により、スケルプSの先端部分の頭作りを行う。この際には、スケルプSを第1成形ロール1側から装入し、図5(a)〜(c)に示すように、駆動機構4により上ロール1a,2a,3aを下降させて、第1成形ロール1、第2成形ロール2および第3成形ロール3によるロールフォーミングにより、スケルプSの幅方向両端部に折り曲げ部を形成するとともに、その折り曲げ角度が30度→60度→90度と段階的に大きくなるようにし、かつ折り曲げ部以外の中央部が上に凸のR形状となるようにする。これによりスケルプSの長さ7m程度の先端部分にかまぼこ状の「頭」が作られる。
また、図6に示すように、第1〜第3成形ロール1〜3により曲げ加工が施された後のスケルプSの先端部分の先端を、上昇ロール5を上昇させることにより上方に曲げてもよい。スケルプSの先端を上方に曲げた後、上昇ロール5は、図6の二点鎖線で示す退避位置に戻される。
第1〜第3成形ロール1〜3によるスケルプSの先端部分の曲げ加工が終了後、上ロール1a,2a,3aを上昇させて、スケルプSの先端部分よりも後段部分を曲げ加工せずに通過させる。
ところで、スケルプ頭作り装置200において、曲げ加工後、上ロール1a,2a,3aを上昇させた際には、図7に示すように、スケルプSが端部の上ロール3aに噛みこんで、上ロール3aとともに上昇して浮き上がることがある。このようなスケルプSの浮き上がりが生じた場合には、作業者の手作業により解消する必要があり、煩雑である。
このようなことを防止するためには、図8に示すように、スケルプSの通板路の上方に位置する浮き上がり防止部材11を設けることが好ましい。浮き上がり防止部材11は、ハウジング20に固定され、その下端が上昇位置にある上ロール1a,2a,3aの下端よりも低い位置になるように設けられている。
浮き上がり防止部材11を設けることにより、スケルプSの先端部の曲げ加工が終了して上ロール1a,2a,3aを上昇させる際に、スケルプSが端部の上ロール3aに噛みこんで、上ロール3aとともに上昇しても、スケルプSは浮き上がり防止部材11に当接し、それ以上上昇することが阻止される。このため、上ロール3aがさらに上昇することにより、スケルプSが上ロール3aから離れ、スケルプSの浮き上がりが防止される。これにより、スケルプSの上ロールへの噛み込みを速やかに解消することができる。なお、浮き上がり防止部材11の設置位置は、通板されるスケルプSの100〜200mm上方であることが好ましい。
スケルプ頭作り装置200により頭を作った後、スケルプを連続的に加熱炉300により1200〜1400℃程度に加熱し、加熱されたスケルプを成形・鍛接機400に搬送して、鍛接ロールによって管状に成形し、さらに、管状のスケルプの端部を鍛接するとともに、所定の外径および肉厚に矯正して鍛接管を得る。
このように、スケルプ頭作り装置200により、スケルプSの先端部分の幅方向両端部に下側に折り曲げた折り曲げ部を形成した「頭」を作るので、スケルプSの先端部分の剛性が上昇し、次の加熱炉300において、熱による「だれ」を生じにくくすることができ、加熱炉300におけるスケルプSの先端部分の脱落による通過障害を防止することができる。
以上のように頭作りに最適化されたスケルプ頭作り装置200により、スケルプSの先端部分に「頭」を作るので、作業者の手作業によらずに、確実に所望の形状でスケルプの頭作りを行うことができる。
また、複数の成形ロール1〜3を用いたロールフォーミングにより、スケルプSの幅方向両端部の折り曲げ角度が30度、60度、90度と段階的に大きくなるように折り曲げるので、曲げ加工の際の設備的負担が大きくなく、装置構成が大がかりになることはない。
さらに、スケルプSの先端部分の折り曲げ部以外の中央部を、上に凸のR形状とし、先端部分全体をかまぼこ状とするので、加熱炉300から出た後のスケルプを成形・鍛接機400の鍛接ロールに噛み込みやすくすることができる。
さらにまた、上昇ロール5により、幅方向両端部を曲げ加工して形成されたスケルプSの先端部分のさらに先端を上方に曲げることにより、その部分の「だれ」をより効果的に抑制することができる。
さらにまた、スケルプ頭作り装置200の成形ロール1〜3を構成する上ロール1a〜3aおよび下ロール1b〜3bは、ロール幅調整カラー10を用いてロール幅を調整することができるので、種々の幅のスケルプに対応することができる。
さらにまた、スケルプ頭作り装置200のハウジング20に、上ロールの上昇とともにスケルプSが上昇することを阻止する浮き上がり防止部材11を取り付けたので、スケルプSが上ロールに噛みこんで浮き上がることを防止することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、頭作り装置の成形ロールが3つの場合について示したが、折り曲げ部の曲げ角度を段階的に変えることができれば、3つに限らない。曲げ角度についても、30度→60度→90度と変化させる場合に限らず、成形ロールの数等に応じて、適宜の角度で変化させればよい。ただし、剛性を高める観点から、折り曲げ部の最終の角度は90度であることが好ましい。
1 第1成形ロール
1a,2a,3a 上ロール
1b,2b,3b 下ロール
2 第2成形ロール
3 第3成形ロール
4 駆動機構
5 上昇ロール
6 シリンダー
7a,7b ロール軸
8 軸受け
9 垂直軸
10 ロール幅調整カラー
11 浮き上がり防止部材
20 ハウジング
S スケルプ

Claims (16)

  1. 鍛接管を製造する際の加熱炉装入前の段階でスケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り装置であって、
    上ロールおよび下ロールの間にスケルプを挟んでスケルプ先端部分の幅方向両端部を曲げ加工する複数の成形ロールを備え、
    前記スケルプ先端部分を前記複数の成形ロールの配列方向に移動させながら前記成形ロールを用いたロールフォーミングにより、前記スケルプ先端部分の幅方向両端部を下側に折り曲げて折り曲げ部を形成することを特徴とするスケルプ頭作り装置。
  2. 前記複数の成形ロールは、前記折り曲げ部の折り曲げ角度が、入側の成形ロールから出側の成形ロールにかけて段階的に大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスケルプ頭作り装置。
  3. 前記複数の成形ロールとして、入側から順に第1成形ロール、第2成形ロール、第3成形ロールの3つの成形ロールを有し、
    前記第1成形ロール、前記第2成形ロール、前記第3成形ロールは、前記スケルプ先端部の折り曲げ部の折り曲げ角度がそれぞれ30度、60度、90度となるように上ロールおよび下ロールが形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスケルプ頭作り装置。
  4. 前記複数の成形ロールの上ロールおよび下ロールは、前記スケルプ先端部分の折り曲げ部以外の部分が上に凸のR形状に成形されるような形状を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り装置。
  5. 前記複数の成形ロールにより折り曲げ部が形成されたスケルプ先端部分の先端を上方に曲げる上方曲げ機構をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り装置。
  6. 前記折り曲げ部の幅が10〜100mmであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り装置。
  7. 前記成形ロールの前記上ロールは、ハウジングに対して昇降可能に設けられ、
    スケルプ通板路の上方の、前記上ロールの上昇位置よりも低い位置にハウジングに固定されるように設けられた浮き上がり防止部材をさらに備え、
    前記成形ロールによる前記スケルプ先端部分の折り曲げが終了した後、前記上ロールの上昇にともなってスケルプが上昇した際に、前記浮き上がり防止部材にスケルプが当接し、前記上ロールがさらに上昇することにより、スケルプが前記上ロールから離れることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り装置。
  8. 鍛接管を製造する際の加熱炉装入前の段階でスケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り方法であって、
    複数の成形ロールにおける上ロールおよび下ロールの間にスケルプ先端部を挟むとともに、前記スケルプ先端部分を前記複数の成形ロールの配列方向に移動させながら前記成形ロールを用いたロールフォーミングにより曲げ加工し、前記スケルプ先端部分の幅方向両端部を下側に折り曲げて折り曲げ部を形成することを特徴とするスケルプ頭作り方法。
  9. 前記複数の成形ロールにより、前記折り曲げ部の折り曲げ角度が、入側の成形ロールから出側の成形ロールにかけて段階的に大きくなるようにスケルプ先端部を曲げ加工することを特徴とする請求項8に記載のスケルプ頭作り方法。
  10. 前記複数の成形ロールとして、入側から順に第1成形ロール、第2成形ロール、第3成形ロールの3つの成形ロールを用い、前記第1成形ロール、前記第2成形ロール、前記第3成形ロールにより、前記スケルプ先端部の折り曲げ部の折り曲げ角度がそれぞれ30度、60度、90度とされることを特徴とする請求項9に記載のスケルプ頭作り方法。
  11. 前記複数の成形ロールにより、前記スケルプ先端部分の折り曲げ部以外の部分が上に凸のR形状に成形されることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り方法。
  12. 前記複数の成形ロールにより折り曲げ部が形成されたスケルプ先端部分の先端を上方曲げ機構により上方に曲げることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り方法。
  13. 前記折り曲げ部の幅が10〜100mmであることを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り方法。
  14. 前記成形ロールの前記上ロールは、ハウジングに対して昇降可能に設けられ、前記成形ロールによる前記スケルプ先端部分の折り曲げが終了した後、前記上ロールの上昇にともなってスケルプが上昇した際に、スケルプ通板路の上方の、前記上ロールの上昇位置よりも低い位置にハウジングに固定されるように設けられた浮き上がり防止部材にスケルプを当接させ、前記上ロールをさらに上昇させることにより、スケルプを前記上ロールから離すことを特徴とする請求項8から請求項13のいずれか1項に記載のスケルプ頭作り方法。
  15. スケルプから鍛接管を製造する鍛接管製造設備であって、
    スケルプ先端部分の頭作りを行うスケルプ頭作り装置と、
    先端部分に頭作りが施されたスケルプを加熱する加熱炉と、
    加熱炉で加熱されたスケルプを管状に成形し、その端部を鍛接する成形・鍛接機とを備え、
    前記スケルプ頭作り装置は、請求項1から請求項7のいずれかの構成を有することを特徴とする鍛接管製造設備。
  16. スケルプから鍛接管を製造する鍛接管製造方法であって、
    スケルプ先端部分の頭作りを行うことと、
    次いで先端部分に頭作りが施されたスケルプを加熱炉により加熱することと、
    その後、加熱炉で加熱されたスケルプを管状に成形するとともに、その端部を鍛接して鍛接管を製造することと
    を含み、
    前記スケルプ先端部分の頭作りは、請求項8から請求項14のいずれかの方法により行われることを特徴とする鍛接管製造方法。
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