JP6070967B2 - 溶接鋼管の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ラインパイプ等に使用される、大径かつ厚肉の溶接鋼管の製造方法に関し、具体的には、複数回の3点曲げプレス成形を行うプレスベンド法により真円度の高いオープン管を製造する方法に関するものである。なお、本発明において、上記オープン管(open seam pipe)とは、素材である板材を円筒状に成形した後、互いに向かい合う板端部(オープンシームエッジ(open seam edges))が溶接されていない状態の成形品を指す。
ラインパイプ等に使用される大径かつ厚肉の鋼管としては、所定の幅、長さ、厚さを有する鋼板をU字状にプレス成形した後、O字状にプレス成形してオープン管とし、その後、そのオープン管を突合せ溶接して鋼管とし、さらにその直径を拡大(拡管)して真円度を高めた、いわゆる「UOE鋼管」が広く普及している。しかし、このUOE鋼管を製造するには、鋼板をU字状、O字状にプレス成形する際、多大な圧力が必要となるため、大規模なプレス機を使用する必要がある。
そこで、大径かつ厚肉の鋼管を製造する際のプレス圧力を軽減する技術として、例えば、鋼板の幅方向端部に曲げ(いわゆる端曲げ(edge crimping))を付与した後、鋼板を幅方向に所定量ずつ送りながら複数回の3点曲げプレスを行なって鋼板をほぼ円形のオープン管に成形した後、上記オープン管の開口部を突合せ溶接した後、形状を矯正して鋼管とするプレスベンド法による鋼管の製造方法が実用化されている。
しかし、上記のプレスベンド法では、鋼板幅方向のプレス成形が別々であるため、鋼板の板厚や強度のわずかな変動によって曲げ形状に差異が生じやすい。その結果、オープン管を突合せした際、突合せ部に段差が生じ、溶接部の目違いの原因となる。この溶接部の目違いは、内圧により生じる周方向の引張応力の局部集中を引き起こすことから、製品の信頼性を大きく損なうことになる。
この溶接部の目違いを防止するためには、鋼板幅方向でプレス条件(例えば、圧下量)を微妙に調整してやる必要があるため、自動化し、大量生産する際の障害となっていた。また、溶接部に目違いが生じた場合、左右の突合せ部を拘束して溶接するが、この際、鋼板が高強度材や厚肉材の場合では大きな拘束力が必要となるため、製造可能範囲が限定されるという問題もある。
斯かる問題点に対応する技術として、例えば、特許文献1には、上型を構成するポンチと、同ポンチに対峙して設置位置を固定され同ポンチの下死点となる受け台と、同受け台を挟んで左右両側に対峙して配置され対向方向に往復動可能の第1、第2のダイスを設け、前記受け台、第1のダイス、および第2のダイスにより下型を構成したプレス成形金型が開示されている。また、特許文献2には、外径に対応する半径の凹状成形面を所定長さに形成した外型と、内径に対応する半径の凸状成形面を所定長さ形成した内型を接近させ、両金型の間でプレス相当部分を曲げ形成するとともに、外型の両側外方に設置したローラ体で、外型の延長面よりも内側に突出した位置で鋼板を受け止めた状態で内型を外型に接近させ、プレス相当部分の近くを曲げる状態とすることにより、曲げ形成を正確にする技術が開示されている。また、特許文献3には、鋼板をプレス成形し、曲げ形成し、開先の部分を相当接させた状態で溶接接合して半成形丸鋼管を形成し、この半成形丸鋼管の全体を加熱したのち、その成形面を最終半径に対応する半円状とした複数の成形ロール間に通して熱間成形して、形状を整える丸鋼管の製造方法が開示されている。
特開平11−129031号公報 特開2007−090406号公報 特開2005−324255号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の方法では、下死点では、鋼板がポンチと受け台で挟圧されるため、板厚が減じる。そのため、狭圧される範囲が局部的な場合には、管厚が不均一となり、所定の寸法を満足できないおそれがある。また、特許文献2に記載の方法では、曲げ形成する範囲の全域を外型と内型で狭圧することによって、特許文献1の問題点を解決しているものの、適正な内型、外型寸法が、鋼管の直径や管厚によって異なるため、多様な寸法の金型を準備する必要があると共に、金型交換頻度が増加するため、生産性が悪いという問題がある。また、特許文献3に記載の方法では、形状矯正を熱間で行う加熱工程が必要となるため、著しい製造コストの増大を招く。また、加工熱処理プロセスで製造された鋼板を素材に用いる場合には、加熱により、強度や靭性、溶接性を損ねるおそれもある。
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレスベンド法で溶接部の目違い量の小さいオープン管を簡便に製造することができる溶接鋼管の製造方法を提案することにある。
発明者らは、溶接部の目違いの発生を極力低減するため、3点曲げプレス成形における鋼板形状の変化に着目して詳細な調査を行った。その結果、鋼板の一方の幅端部から幅中央に向かって複数回のプレス成形(前半プレス成形)した後、反対側の端部から幅中央に向かって複数回のプレス成形(後半プレス成形)し、最後に幅中央部をプレス成形するオープン管の製造方法においては、前半プレス成形の最終パスでは、鋼板をダイにセットしたときには、一方のダイは未成形の鋼板と接触し、もう一方のダイは既に成形された鋼板と接触しているのに対して、後半プレス成形の最終パスでは、設定する鋼板の送り量によっては、両方のダイとも既に成形された鋼板と接触することがあり、斯かる場合には、前半プレス成形と後半プレス成形における加工形状に差異が生じて、オープン管の突合せ部に大きな目違いが発生すること、したがって、上記目違いを防止するためには、後半プレス成形の最終パスにおいて、板幅中央側のダイに未成形の鋼板が位置するようにしてやる必要があることを見出し、本発明を開発するに至った。
すなわち、本発明は、素材鋼板を、鋼板送り方向に所定の間隔をおいて配設された1対のダイと、前記1対のダイ間で鋼板を押圧するパンチとで3点曲げプレス成形してオープン管とした後、当該オープン管を溶接して鋼管を製造する方法において、前記鋼板の一方の幅端部から幅中央に向かって(ただし、幅中央を残して)複数回の前半プレス成形した後、反対側の幅端部から幅中央に向かって(ただし、幅中央を残して)複数回の後半プレス成形し、最後に幅中央を最終プレス成形してオープン管とする際、前記後半プレス成形の最終パスで鋼板幅中央側のダイに支持される鋼板を未成形部分とし、かつ、前記後半プレス成形の最終パスが、下記(1)式;
β ・W<α ・L +L ・・・(1)
ここで、L :後半プレス成形の最終パスにおける成形範囲(mm)
:最終プレス成形における成形範囲(mm)
W:ダイ間隔(mm)
α :後半プレス成形の最終パスにおける鋼板位置のずらし率(−)
β :後半プレス成形の最終パスにおけるダイ位置のずらし率(−)
を満たすことを特徴とする溶接鋼管の製造方法である。
本発明によれば、下型と上型の狭圧による鋼板板厚の減厚といった品質への悪影響や、下型を交換することによる作業能率の低下を招くことなく、さらに、前半と後半のプレス成形における成形条件を変える必要がなく、突合せ部の段差(目違い)のないオープン管を得ることができる。また、本発明によれば、熱間での形状矯正が不要となるので、素材鋼板の製造段階で造り込んだ特性を維持したままの鋼管を提供することが可能となる。
本発明のオープン管の製造方法を説明する模式図である。 前半プレス成形の最終パスを説明する模式図である。 鋼板の送り量がダイ間隔に対して相対的に大きい場合の、後半プレス成形の最終パスを説明する模式図である。 鋼板の送り量がダイ間隔に対して相対的に小さい場合の、後半プレス成形の最終パスを説明する模式図である。 鋼板の送り量がダイ間隔に対して相対的に小さい場合の、後半プレス成形の最終パスにおける鋼板送りを説明する模式図である。 後半プレス成形の最終パス前の状態に鋼板を配置した時の鋼板、ダイおよびパンチの位置関係を示す図である。 ダイ間隔Wが3点曲げプレス成形に必要な力量に及ぼす影響について説明する図である。 オープン管の突き合わせ部の目違い量を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
図1は、鋼板送り方向に所定の間隔をおいて配置され、鋼板を2箇所で支持する1対のダイと、上記鋼板をダイ間で押圧するパンチを有する3点曲げプレス成形機を用いるプレスベンド法により、溶接鋼管の溶接前のオープン管を成形する工程を模式的に示したものである。なお、図1においては、端曲げを付与した鋼板を用いているが、端曲げが付与されていない場合も同様である。
まず、前半のプレス成形として、図1のA部からC部に向かい、3点曲げプレス成形と鋼板の送りを複数回(a回)繰返して鋼板の片半分を略円形状に成形する。このとき、鋼板中心部Cは成形せずに、前半のプレス成形を完了する。本明細書では、この工程を「前半プレス成形」と称する。
続いて、鋼板の他方の端であるB部からC部に向かって3点曲げプレス成形と送りを複数回(b回)繰返し、残りの片半分を略円形状に成形する。この後半プレス成形は、成形部の形状が、前半プレス成形と同一となるようにするため、鋼板の送り量やプレス回数(パス回数)等の成形条件を前半プレス成形と同じにするのが好ましい。また、この後半プレス成形においても、鋼板中心部Cは成形しない。この工程を「後半プレス成形」と称する。この後半プレス成形後の鋼板は、幅中心部に平坦部分が残り、突合せ部が大きく開口したC字状の形となる。
最後に、素材鋼板幅中心部の平坦部分を3点曲げプレス成形して、突合せ部の開きを閉じる。この工程を「最終プレス成形」と称する。
上記の前半プレス成形および後半プレス成形における圧下量(ダイとパンチの位置関係)は、プレス成形のパス毎に任意に選択して成形形状を制御することができるが、前半プレス成形と後半プレス成形の成形形状を同一とするためには一定とするのが好ましい。ただし、端曲げ形状や板厚、強度等が、前半プレス成形側と後半プレス成形側で異なることがわかっている場合や、以降の工程を考慮して非対称な形状が望ましい場合には、鋼板の送り量やプレス回数、圧下量等を前半プレス成形と後半プレス成形で変更する場合がある。その場合には、その場での変更が容易な圧下量を調整することが好ましい。
なお、上記鋼板の1回のパス毎の鋼板の送り量は、ダイ間隔以下とすることが好ましい。というのは、送り量がダイ間隔を超えると、成形後の鋼板に未変形部分が残存することになるため、オープン管ひいては製品鋼管の真円度が著しく劣る結果になるからである。
図2は、前半プレス成形の最終パス(a回目)を説明する模式図である。鋼板の送りが完了した時点では、図中の左側ダイは、まだ成形されていない鋼板と接しているが、もう一方の右側ダイは、既に成形が終わった曲率を有する鋼板部分がくるため、鋼板はダイから浮いた状態となる。そのため、パンチで鋼板を押圧すると、曲率を有する既成形側が下がり、鋼板が傾いた状態からプレス成形が開始することになる。さらに、プレス成形開始時における上記左右の違いに加え、プレス中には、既成形側が多く引き込まれるため、パンチ下死点における鋼板の成形領域は、上金型の中心に対して非対称となる。
一方、図3および図4は、後半プレス成形の最終パス(b回目)を説明する模式図である。この後半プレス成形では、ダイの間隔と鋼板の送り量との相対関係によって、成形形状が大きく変化する。例えば、図3に示したように、鋼板の送り量がダイ間隔に対して相対的に大きい場合には、図中の右側ダイは、鋼板の幅方向中心側の未成形部と接しているが、もう一方の左側ダイは、既に成形が終わった曲率を有する鋼板部分がくるため、鋼板はダイから浮いた状態となる。すなわち、前述した図2と、左右が異なるが、同じ状態となっている。
これに対して、図4に示したように、鋼板の送り量がダイ間隔に対して相対的に小さい場合には、図中の右側ダイにも、前半プレス成形で加工された鋼板部分がくるため、左右両方のダイは既成形部分と接することになる。比較のため、図4中に、図2の鋼板位置を左右反転し、破線で示した。このときのプレス成形開始時(図4(b))における鋼板の傾き量は、図2のときより小さくなり、パンチ下死点(図4(c))での変形領域は、図2の時と異なってくる。このため、左右の形状に差異が生じることになる。
また、図4の場合、パンチ下死点時の形状の違いに加え、プレス成形を開始するときのパンチ位置も、図2や図3の場合と同じにはならないので、前半プレス成形と同じ圧下量では成形後の形状に違いが発生する。
さらに、図4の場合、右側の鋼板の形状が、図3の左側の鋼板形状とは異なっているため、例えば、プレス機の機側に配設された鋼板を送るための装置(ガイド等)で、鋼板位置を設定する場合に、図3に示した前半プレス成形の時と同じガイド位置では、セットした鋼板の位置がずれることになり、成形形状の差異につながる。
図5は、図4と同じ鋼板の送り量がダイ間隔に対して相対的に小さい場合における、後半プレス成形の最終パスのために鋼板を送るときの状況を模式的に示したものである。最終パスの位置へと鋼板を送るためには、鋼板幅端部側(図の左側)に向けて鋼板を送ることになるが、最終パス位置に達する前に鋼板の重心が、鋼板の幅中心側の図中の右側ダイを超えるため、左側の鋼板幅端部側が下がり、左側ダイと接する状態となる。この際の、鋼板の左側端部が下がり始める位置や、ダイと接する位置は、鋼板を送る際の慣性力や、鋼板の表面状態の違いによるダイとの摩擦抵抗によっても異なるため、プレス成形する範囲のばらつきの原因ともなる。
上記に説明したように、図4のように、鋼板の送り量がダイ間隔に対して相対的に小さい場合には、前半プレス成形と後半プレス成形とで最終パスにおいて変形を受ける範囲が異なると共に、図5のように、鋼板送り時の被成形材の姿勢が不安定になるため、プレス成形後の鋼板形状に左右で差が生じることになる。
そこで、発明者らは、後半プレス成形で、図4のような状態とならないためのプレス条件を検討した。
図6に、後半プレス成形の最終パス(b回目)前の状態に鋼板を配置した時の鋼板、ダイおよびパンチの位置関係を示す。ここで、図中に示した、L,L,W,αおよびβはそれぞれ以下のように定義する。
:後半プレス成形の最終パスにおける成形範囲(mm)
:最終プレス成形における成形範囲(mm)
W:ダイ間隔(mm)
α:後半プレス成形の最終パスにおける鋼板位置のずらし率(−)
β:後半プレス成形の最終パスにおけるダイ位置のずらし率(−)
ただし、0≦α≦1、0≦β≦1であり、αが0.5のとき、Lの中心とパンチの中心が一致し、αが0.5より小さい場合には、Lの中心がパンチの中心より左側にずれることになり、また、βが0.5のとき、ダイ間の中心とパンチの中心が一致し、βが0.5より小さい場合には、ダイの中心がパンチの中心より左側にずれることになる。またこの場合、後半プレス成形の最終パス(b回目)後、最終成形(n回目)への鋼板送り量は、α×L+L/2となる。
図6からわかるように、前半プレス成形で成形した鋼板部分が、図中の右側ダイと接するようになる、すなわち、図2と同じ状態になるのは、
β・W<α・L+L ・・・(1)
の条件を満たすときである。
ここで、パンチの中心と、ダイ間の中心が一致し、かつ、最終パスにおける鋼板成形範囲の中心が一致する場合、すなわち、α=0.5、β=0.5の場合には、
W<L+2L ・・・(2)
となり、さらに、L=Lの場合には、すわなち、α=0.5、β=0.5でかつ鋼板送り量が一定の場合には、
W<3L ・・・(3)
となり、鋼板送り量は、ダイ間隔Wの1/3以上に設定する必要があることがわかる。
次に、ダイ間隔Wが、3点曲げプレス成形に必要な力量に及ぼす影響について、図7を用いて検討する。
3点曲げ成形においては、成形範囲の端部が降伏することで被成形材(鋼板)は変形するので、成形範囲の端部には、被成形材が塑性変形するのに必要な曲げモーメントが作用しなければならない。ここで、塑性変形に必要な曲げモーメントは、被成形材の厚さや変形抵抗で定まる値Mであり、一方、被成形材にダイから作用する力は、ダイから受ける反力PおよびPであり、これに変形点(成形範囲の端部)までの距離(それぞれL、L)を乗じたモーメントが作用することになる。そして、P×LおよびP×Lのいずれか1以上がMを上回ったときに、変形を開始する。
しかし、ダイ間隔が狭くなると、距離LおよびLも小さくなるので、変形に要する反力PおよびPが大きくなり、プレス機の力量を超えることになり、この場合には成形不可能となる。したがって、3点曲げプレス成形におけるダイ間隔には、プレス機の力量や被成形材の寸法、強度から定まる下限値が存在する。
上記のプレス条件でプレス成形したオープン管を用いて鋼管を製造するには、たとえば、連続仮付け溶接装置を用いてオープン管のオープンシームエッジを連続仮付け溶接した後、内面溶接、外面溶接の順で本溶接を実施すればよい。次いで、上記本溶接した鋼管に対しては、鋼管の真円度を高めるため、拡管装置を用いて拡管を施すことが好ましい。上記拡管率(=(拡管後の管の外径−拡管前の管の外径)/拡管前の管の外径×100(%))は、通常、0.3〜1.5%の範囲であるが、真円度の改善効果と拡管装置に要求される能力とのバランスを図る観点から、拡管率は0.5〜1.2%の範囲とするのが好ましい。
板幅2755mm、長さ12192mm、板厚31.8mmで、強度がAPI X80Grade(実績引張強さ759〜778MPa)の厚鋼板を、エッジミラーで端面加工を施して板幅2745.3mmとした後、両幅の板端から210mmの範囲を、R280mmの金型を用いて曲げ角18度の端曲げを施した。
次いで、上記端曲げを施した厚鋼板を、力量100MNの3点曲げプレス機で、鋼板送り量とダイ間隔を種々に変えて3点曲げプレス成形し、外径914.4mm、長さ12192mm、管厚31.8mmのオープン管に成形し、図8に定義した突合せ部の目違い量を測定した。なお、上記3点曲げプレス成形のパンチ外周面はR315mm、ダイ外周面はR100mmのものを用いた。
表1に、上記突合せ部の目違い量の測定結果を、プレス条件と併せて示した。なお、プレス条件としては、後半プレス成形のパス回数、パス1回当りの曲げ角θ、後半プレス成形の最終パスにおける成形範囲L、最終プレス成形における成形範囲L、後半プレス成形の最終パスにおけるパンチずらし率α、ダイずらし率βおよびダイ間隔Wを示した。後半プレス成形のその他のパスも、パス1回当たりの曲げ角、成形範囲、パンチずらし率およびダイずらし率は、後半プレス成形の最終パスと同じとし、前半プレス成形は後半プレス成形と同じプレス回数、条件とした。
また、表1中の備考欄に記載された「力量不足」は、ダイ間隔が狭く、プレス機の力量不足でプレス成形できなかったことを示している。一方、プレス力量が能力範囲内であった条件については、5本ずつオープン管を成形したときの目違い量の最小値と最大値を示した。
また、表1中に示した突合せ部の目違い量の評価は、本実施例に用いた溶接鋼管の製造ラインに設置された仮付溶接時の拘束機の修正能力から、目違い量が5mm以下を合格(○)、5mm超えを不合格(×)と判定した。
表1から、後半プレス成形の最終パスをα=0.5、β=0.5とし、かつ、本発明の(1)式の条件を満たす条件で後半プレス成形の最終パスを行った場合には、いずれの条件においても、突合せ部の目違い量が修正可能範囲である5mm以下となっているのに対して、(1)式の条件を満たさない条件では、修正可能範囲を超える目違い量が発生していることがわかる。
Figure 0006070967
実施例1と同様にして、強度がAPI X80Grade、外径914.4mm、長さ12192mm、板厚31.8mmの厚鋼板を、溶接鋼管用のオープン管に3点曲げプレス成形した。この際、後半プレス成形のパス回数を9回と5回、ダイ間隔を360mm、380mm、620mmおよび640mmに変更し、さらに上記各条件において後半プレス成形における最終パスのずらし量α、βを種々に変更した。後半プレス成形のその他のパスも、パス1回当たりの曲げ角および成形範囲は最終パスと同じとし、パンチずらし率およびダイずらし率はともに0.5とした。また、前半プレス成形は、後半プレス成形と同じプレス回数、条件とした。
斯くして得られた各オーブン管の溶接部の目違い量を、実施例1と同様にして測定して評価し、その結果を表2に示した。
表2から、本発明の(1)式の条件を満たす条件で後半プレス成形の最終パスを行った場合には、α、βの値によらず、オープン管の溶接部の目違い量が修正可能範囲の小さな値となっていること、また、目違い量が大きい場合でも、α、βを(1)式の条件を満たす適切な値に変更することで、目違い量を修正可能な範囲に低減することができることがわかる。
Figure 0006070967
実施例1、2と同様にして、強度がAPI X80Gradeで、外径914.4mm、長さ12192mm、管厚31.8mmの溶接鋼管用のオープン管を製造した。この際、後半プレス成形のパス回数を9回、ダイ間隔を360mmと380mmに設定し、さらに、後半プレス成形の最終パスにおける成形範囲Lと最終プレス成形における成形範囲Lを、表3に示したように種々に変更した。また、後半プレス成形の最終パスにおける曲げ角θと、最終プレス成形における曲げ角θについても、表3に示したように変化させた。後半プレス成形のその他のパスも、パス1回当たりの曲げ角、成形範囲、パンチずらし率およびダイずらし率は、後半プレス成形の最終パスと同じとし、前半プレス成形は後半プレス成形と同じプレス回数、条件とした。
斯くして得られた各オーブン管の溶接部の目違い量を、実施例1と同様にして測定して評価し、その結果を表3に併記した。
表3から、本発明の(1)式の条件を満たす条件で3点曲げプレス成形を行った場合には、成形範囲LやLの大きさによらず、オープン管の溶接部の目違い量が修正可能範囲より小さな値に低減できていることがわかる。特に、後半プレス成形のパス回数が5回と少ないときでも、最終プレスの成形範囲Lを大きくすることで、目違い量を修正可能な範囲に小さく抑えられることがわかる。
Figure 0006070967
実施例1〜3と同様にして、各種の強度や寸法を有する溶接鋼管用のオープン管を製造した。表4に、製品の強度グレードおよび寸法と、端曲げ条件として使用した工具の半径、加工幅(端曲げの範囲)、曲げ角およびプレス条件を示した。なお、パンチずらし率およびダイずらし率は、0.5とした。また、後半プレス成形のその他のパスも、パス1回当たりの曲げ角、成形範囲、パンチずらし率およびダイずらし率は、後半プレス成形の最終パスと同じとし、前半プレス成形は、後半プレス成形と同じプレス回数、条件とした。
斯くして得られた各オーブン管の溶接部の目違い量を、実施例1と同様にして測定して評価し、その結果を表4に併記した。
表4から、本発明の(1)式の条件を満たす条件で3点曲げプレス成形を行った場合には、鋼管の強度やサイズによって生じる成形範囲や曲げ角の違いにかかわらず、オープン管の溶接部の目違い量が修正可能な範囲に小さく抑えられていることがわかる。
Figure 0006070967

Claims (1)

  1. 素材鋼板を、鋼板送り方向に所定の間隔をおいて配設された1対のダイと、前記1対のダイ間で鋼板を押圧するパンチとで3点曲げプレス成形してオープン管とした後、当該オープン管を溶接して鋼管を製造する方法において、
    前記鋼板の一方の幅端部から幅中央に向かって(ただし、幅中央を残して)複数回の前半プレス成形した後、反対側の幅端部から幅中央に向かって(ただし、幅中央を残して)複数回の後半プレス成形し、最後に幅中央を最終プレス成形してオープン管とする際、
    前記後半プレス成形の最終パスで鋼板幅中央側のダイに支持される鋼板を未成形部分とし、かつ、前記後半プレス成形の最終パスが、下記(1)式を満たすことを特徴とする溶接鋼管の製造方法。

    β ・W<α ・L +L ・・・(1)
    ここで、L :後半プレス成形の最終パスにおける成形範囲(mm)
    :最終プレス成形における成形範囲(mm)
    W:ダイ間隔(mm)
    α :後半プレス成形の最終パスにおける鋼板位置のずらし率(−)
    β :後半プレス成形の最終パスにおけるダイ位置のずらし率(−)
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