JP2016032850A - 歯車加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な歯面の複数の歯車を効率的に加工することができる加工方法を構成する。
【解決手段】複数のワーク1を重ね合わせる第1クランプ工程の後に複数のワーク1とカッター10とを同期回転させワーク軸芯に沿う方向にカッター10を相対移動させる切削を開始し、この後にカッター10をワーク1から離間させる。次に、不完全歯溝1Suが形成された未完成ワーク1uを切削方向の上流側に配置する状態で新たな複数のワーク1と重ね合わせ、ワーク1とカッター10とを相対移動させる切削を開始し、この後に、カッター10をワーク1から離間させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、歯車加工方法に関し、詳しくは、切削加工により良好な歯面の歯車を製造する技術に関する。
歯車加工方法として特許文献1には、歯切り部分の両端がテーパ面であるワーク(文献ではピニオンブランク)の歯切り加工を行う場合に、テーパ面に密着する捨て座金をワークに押圧固定し、捨て座金とワークとを共に歯切りする技術が示されている。
この特許文献1は、ホブ盤による歯車の加工を対象とするものであり、端面に捨て座金を用いることで切り込み時の衝撃を軽減すると共にダレの発生がなく、抜け端面にバリを生じないことが記載されている。
特許文献2には、ワークの角部を面取り加工しておき、カッターによる切削時に切刃に作用する負荷を軽減する技術が示されている。特に、特許文献2の〔別の実施形態〕図5には、カッターの初期の移動方向を斜め方向(回転軸に対して)に設定し、この後に回転軸と平行に移動する形態で切削を行い、最後にワークから離間する方向にカッターを斜め方向に移動させる切削形態が記載されている。
この特許文献2は、切削時にワークから受ける反力によりカッターが回転方向と逆方向に逃げる現象を抑制して、切削負荷の軽減を実現する点が記載されている。
特開2008‐30162号公報 特開2012‐45687号公報
ピニオン状のカッターの切削により歯部を創成する加工では、ワークからカッターが抜け出す際に、ワークの一部が小片となって張り出すバリの発生を招くことがあった。この不都合に対して特許文献1に示される技術はバリの抑制に有効である。また、特許文献2に示される技術でもバリの抑制が可能となる。
特許文献2に示されるスカイビング加工の技術では、ワークの回転軸芯と、カッターの回転軸芯とが食い違い軸芯上に配置され、カッターとワークの回転運動により発生する「滑り」により切削を行うので、カッターを往復運動させて切削する他の加工法と比べると滑らかで高速の切削が可能となる。
スカイビング加工では、切削加工の開始時と終了時とにカッターに振動を招き、歯溝形状に誤差を生じさせる不都合を招くことがあった。その現象を、カッターを構成する複数の切刃部において、歯溝を形成するために機能する実切削領域のうち、回転下流側(先行する側)をリーディング側と称し、回転上流側をトレーリング側と称することにより説明が可能である。
つまり、切削の継続時には切刃部のリーディング側とトレーリング側とが切削に関与する状態で歯溝に密着し、切刃部のリーディング側とトレーリング側とに略等しい負荷が作用するため負荷がバランスし、振動を招くことがない。
また、スカイビング加工では、ワークの回転軸芯と、カッターの回転軸芯とが食い違い軸芯上に配置されているため、切削開始時にはリーディング側がトレーリング側よりワークに強く接触し、カッターに作用する負荷がアンバランスとなり振動を招くことがある。これと同様に、切削の終了時に切刃部がワークから抜け出す場合には、先にリーディング側がワークから抜け出し、遅れてトレーリング側がワークから抜け出すため、カッターに作用する負荷がアンバランスとなり振動を招くことになる。
このような振動は、カッターが片持ち状に支持され、振動しやすい構成であることも原因として考えられ、カッターが振動した場合には、ワークに形成される歯面形状が所望の形状から外れる不都合に繋がるものであった。
更に、歯車を製造する場合には、複数のワークを効率的に加工することが肝要であり、複数の歯車を能率的に加工することも望まれている。
本発明の目的は、良好な歯面の複数の歯車を効率的に加工することができる加工方法を構成する点にある。
本発明の特徴は、複数のワークをワーク軸芯に沿って重ね合わせて保持する第1クランプ工程と、
前記第1クランプ工程で保持された複数の前記ワークとピニオン状のカッターとを同期駆動回転する状態で前記カッターが前記ワーク軸芯に沿って移動することにより前記ワークが切削され、前記複数のワークのうち切削方向での最下流位置に配置される最下段ワークを通過する以前に前記カッターが前記最下段ワークから離間することにより前記最下段ワークに不完全歯溝が形成される第1切削工程と、
前記第1切削工程において不完全歯溝が形成された少なくとも1つの未完成ワークを、前記切削方向の上流側に不完全歯溝の開口部が開放される状態で前記未完成ワークの下に少なくとも1つの新たな前記ワークが重ね合わせて保持される第2クランプ工程と、
前記第2クランプ工程によって重ね合わされた複数の前記ワークと前記ピニオン状のカッターとを同期駆動回転する状態で前記未完成ワークの不完全歯溝が切削されるように前記カッターが前記ワーク軸芯に沿って移動し、これに続いて前記複数のワークのうち前記切削方向での最下流位置に配置される最下段ワークを通過する以前に前記カッターが当該最下段ワークから離間することにより前記最下段ワークに不完全歯溝が形成された不完全ワークを得る第2切削工程と、を備えている点にある。
この加工方法によると、第1クランプ工程の後に、第1切削工程において複数のワークをカッターで切削した場合には、カッターがワーク軸芯に沿って移動する直線的な切削により端面まで完全に加工された複数のワークには必要とする良好な歯面が創成され、ワークにバリが形成されることもない。また、残りのワークには不完全歯溝が形成された未完成ワークとなる。この未完成ワークは第2クランプ工程により少なくとも1つの新たなワークに重ね合わせられ、第2切削工程で切削されることにより、完成ワークとして良好な歯面が形成される。
特に、この加工方法では、複数のワークを重ね合わせてカッターで切削するため、複数の歯車を一挙に製造でき、加工効率を高めることが可能となる。更に、特許文献1に示される捨て座金を切削しないため、特許文献1の構成と比較してカッターの寿命を延ばすことも可能となる。
従って、ワークの歩留まりを向上させると共に、良好な歯面の複数の歯車を効率的に加工することができる加工方法が構成された。
本発明は、複数の前記ワークが、前記ワーク軸芯を中心とする姿勢を決める位置決め部を備えており、前記第2クランプ工程では位置決め部により複数の前記ワークの位置が決められる点にある。
これによると、第2クランプ工程において未完成ワークが複数ある場合でも、第2切削工程において複数のワークを、位置決め部によりワーク軸芯を中心にして不完全歯溝の位置を決まった位置に保持でき、複数の未完成ワークについて所望の歯溝を形成することができる。
本発明は、前記第1切削工程と前記第2切削工程とが、前記ワークのワーク軸芯と異なる前記カッターのカッター軸芯とを中心に、各々を同期駆動する状態で前記ワークに形成される歯形の歯すじ方向に沿って複数の前記ワークと前記カッターとが相対移動するスカイビング加工装置により行われる点にある。
これによると、第1切削工程と第2切削工程とにおいて、スカイビング加工が行われることにより、例えば、ホブ盤での加工と比較して高速での加工が可能となる。
スカイビング加工装置の構成を示す図である。 スカイビング加工装置の断面図である。 カッターによる切削加工を模式的に示す図である。 クランプユニットの分解斜視図である。 カッターによるワークの切削時のバランス状態を示す図である。 歯車加工の工程を示すフローチャートである。 複数のワークをカッターで切削する状態を連続的に示す断面図である。 歯車加工の工程の変形例を示す断面図である。 別実施形態(a)の位置決め部を示す斜視図である。 別実施形態(a)の位置決め部の断面図である。 別実施形態(b)の第1切削工程と第3クランプ工程とを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔スカイビング加工装置〕
図1及び図2に示すように、クランプユニットCに圧着状態で保持される複数のワーク1を回転自在に支持するテーブル2と、複数のワーク1を切削加工するピニオン状のカッター10とを備えてスカイビング加工装置が構成されている。
このスカイビング加工装置は、本発明の歯車加工方法を実現する具体構成であり、テーブル2は、クランプユニットCを保持する複数のチャック3を備え、切削作動機構Mのシフトフレーム5に対しワーク軸芯Tを中心に回転自在に支持されている。テーブル2は、底壁2Aと筒状の側壁2Bとを有しており側壁2Bに切削屑(切粉)を排出する開口2Cが形成されている。
尚、この実施形態では、このワーク軸芯Tと同軸芯上に複数のワーク1の軸芯を一致させているためワーク1の固有の軸芯についてもワーク軸芯Tとして示している。
カッター10は、複数の切刃部10Aを有したヘリカルギヤ型に構成され、シャフトホルダー11によりカッター軸芯Sを中心に回転自在に支持されている。図3に示すように、このスカイビング加工装置では、ワーク軸芯Tとカッター軸芯Sとは食い違い軸芯上に配置され、カッター10はカッターモータ10Mで駆動回転される。
ワーク軸芯Tとカッター軸芯Sとを食い違い軸芯上に配置する理由は、ワーク軸芯Tに直交する方向視において、カッター10の切刃部10Aの刃すじ方向を、ワーク1の内周に形成される歯部の歯すじ方向と平行に設定するためである。特に、この配置では、カッター10の切刃部10Aの上部側(シャフトホルダー側)をワーク1から僅かに離間させるように相対的な姿勢が設定される。
このスカイビング加工装置では、ワーク軸芯Tとカッター軸芯Sとの食い違い姿勢を任意に設定するための相対角度設定部を備えても良い。この相対角度設定部は手動操作型であって良く、電動モータを用いた駆動操作型であっても良い。
切削作動機構Mは、テーブル2を支持するシフトフレーム5と、このシフトフレーム5を支持するスライドフレーム6とを備えている。シフトフレーム5にはテーブル2を駆動回転するテーブルモータ2Mを備えている。このシフトフレーム5は、スライドフレーム6に対してワーク軸芯Tに沿う方向に往復移動自在に支持され、この往復移動を実現するシフトモータ5Mをスライドフレーム6に備えている。
スライドフレーム6は、ワーク軸芯Tに対して直交する姿勢の仮想平面上において、互いに直交する2方向に往復移動自在にとなるようにスカイビング加工装置のフレームに支持されている。この2方向への往復移動を実現する第1スライドモータ6Maと第2スライドモータ6Mbとをスカイビング加工装置のフレームに備えている。
切削作動機構Mは、シフトモータ5Mによるシフト作動と、第1スライドモータ6Ma及び第2スライドモータ6Mbによる作動としてネジ送り型を想定しているが、ラックギヤとピニオンギヤとの組み合わせた構成で良く、タイミングベルトを用いた構成でも良い。
テーブルモータ2Mと、カッターモータ10Mと、シフトモータ5Mとはステッピングモータ等の同期モータが用いられている。第1スライドモータ6Maと第2スライドモータ6Mbとは独立して制御可能である。このスカイビング加工装置は、これらのモータを駆動する制御ユニットDを備えている。
このスカイビング加工装置では、不完全歯溝1Su(図7を参照)が形成されたワーク1も加工対象とするものであり、テーブル2に対しクランプユニットCに保持されたワーク1の不完全歯溝1Suを光学的に検知可能な歯溝センサ18を備えている。歯溝センサ18の具体構成として、光学レンズと、撮像素子とを有し、撮像素子で取得した画像データの処理により歯溝の位置を認識できるものを想定している。
尚、歯溝センサ18として、ワーク1の内周に薄板状等の検知体を接触させることにより不完全歯溝1Suの位置を検知する接触型のものや、ワーク軸芯Tを基準にしたワーク内面までの距離を計測することにより不完全歯溝1Suの位置を検知する非接触型の距離センサ等の利用も可能である。
〔制御ユニット〕
制御ユニットDは、歯溝センサ18からの情報の他にキーボード19からの情報を取得し、モニタ20に対して情報を出力すると共に、前述した複数のモータに対して制御情報を出力する。この制御ユニットDは、マイクロプロセッサやDSP(digital signal pocessor )等の情報処理ユニットを備え、ソフトウエアで構成される同期回転制御部21と、切削制御部22と、位相セッティング部23と、工程セット部24とを備えている。
同期回転制御部21は、テーブルモータ2Mとカッターモータ10Mとの制御によりテーブル2とカッター10との同期駆動回転を実現する。
切削制御部22は、第1スライドモータ6Maと第2スライドモータ6Mbとの制御によりテーブル2に対するカッター10の位置を決めことによりワーク1に形成される歯溝1Sの切削深さを設定すると共に、シフトモータ5Mを制御することにより、ワーク1の歯すじ方向(歯溝1Sに沿う方向)にテーブル2を移動させて切削加工を実現する。
また、切削制御部22は、第1作動モジュール22Aと第2作動モジュール22Bとを備えている。第1作動モジュール22Aは、シフトモータ5Mの制御によりテーブル2をワーク軸芯Tに沿って移動させて直線的な切削を行う第1作動を実現する。また、第2作動モジュール22Bは、ワーク軸芯Tに沿う方向への移動を停止させた状態で第1スライドモータ6Maと第2スライドモータ6Mbとの少なくとも一方の制御により、ワーク1を作動させカッター10の切削位置をワーク内面から離間させる第2作動を実現する。
位相セッティング部23は、図6に示す第2切削工程(#05)あるいは第3切削工程(#07)を開始する際に、歯溝センサ18により不完全歯溝1Suの位置を検知し、カッター10の切刃部10Aを不完全歯溝1Suに合致させる制御を行う。
工程セット部24は、切削の開始以前において、その切削工程が後述する第1切削工程(#02)と第2切削工程(#05)と第3切削工程(#07)との何れであるかを切削制御部22に与えるものであり、作業者がキーボード19を操作することにより、工程を認識する情報がセットされる。尚、作業者がキーボード19を操作する場合にはモニタ20に必要な情報が表示され工程の把握が可能である。
尚、同期回転制御部21と、切削制御部22と、位相セッティング部23と、工程セット部24との少なくとも1つを、ロジックIC等のハードウエアで構成して良く、これらをソフトウエアとハードウエアとの組合わせにより構成しても良い。
〔クランプユニット〕
クランプユニットCは、図2及び図4に示すように、筒状のクランプ本体15と、クランプ本体15に螺合するクランプナット16とを有している。
クランプ本体15は、複数のワークが隙間なく嵌め込まれる筒状の筒状部15Aを有すると共に、上部開口側の外周に雄ネジ部15Bが形成されている。クランプ本体15の底部開口には内方に突出するリング状の保持部15Cが形成され、内面には筒状部15Aの軸芯に平行する姿勢規制部15Dが突出形成されている。
クランプナット16は、全体にリング状となるリング状部16Aを有すると共に、下部開口側の内周に雌ネジ部16Bが形成されている。下部開口には内方に突出するリング状の押圧部16Cが形成され、外周にはナット部16Dが形成されている。
ワーク1の外周にはクランプ本体15の内周の姿勢規制部15Dが嵌め込まれる凹部1A(位置決め部の一例)が形成されている。この構成から、クランプ本体15の筒状部15Aに複数のワーク1を重ね合わせて嵌め込み、クランプナット16の雌ネジ部16Bをクランプ本体15の雄ネジ部15Bに螺合させて締め付けることにより、複数のワーク1が保持部15Cと押圧部16Cとの間に圧着状態で重なり合う状態で保持される。
特に、このクランプユニットCに対して複数のワーク1、あるいは、この複数のワーク1と未完成ワーク1uとを重ね合わせて保持する作業は人為的に行うものを想定しており、クランプナット16はスパナ等の工具を用いて作業者により締め付ける作業が行われる。
〔スカイビング加工の概要〕
前述したようにワーク軸芯Tとカッター軸芯Sとが食い違い軸芯上に配置されることにより、図3に示すようにワーク軸芯Tに対して直交する方向視において、でカッター10の切刃部10Aの刃すじ方向と、ワーク1に形成される歯車の歯すじ方向(ワーク軸芯Tと平行する方向)とが平行となる。
このような位置関係において、ワーク1の内周の周速度と、カッター10の切刃部10Aの速度とが等しくなるように同期駆動回転し、ワーク1をワーク軸芯Tに沿う方向に移動させることによりカッター10の切刃部10Aによるワーク1の内周面の切削加工が実現する。
具体的には、図2及び図3に示すように、ワーク1を主回転方向Rtに回転させ、カッター10を副回転方向Rsに回転させる。各々の速度は、ワーク1とカッター10との接触部位において主回転方向Rtに等速に設定され、このように同期回転する状態でテーブル2を上昇方向に移動させることにより、カッター10の切刃部10Aがワーク1に対して上方から下方に向けて相対移動(この方向が切削方向)することになり、切刃部10Aによる切削加工が行われる。
特に、スカイビング加工時ではワーク1とカッター10とが同期駆動回転する状態ではカッター10の切刃部10Aの速度ベクトル(S1の方向)と、ワーク1の速度ベクトル(同じくR1の方向)とが異なる。この速度ベクトルの差分は、ワーク1とカッター10との間で歯すじ方向(切削方向と一致する方向)に沿って「滑り速度」で相対変位を作り出す。このスカイビング加工装置では、このようにワーク1に対して切刃部10Aを、「滑り速度」で歯すじ方向に滑らせることによりワーク1の切削を可能にしている。
尚、この実施形態では、ワーク1の内周に対して内歯平歯車を形成しているが、内歯はすば歯車を形成するように加工形態を設定できる。はすば歯車を加工する場合には、カッター10をワーク1と同期駆動回転させつつ、カッター10とワーク1との相対位相を徐々にずらす差動を与え、カッター10をワーク1の軸芯に沿う方向に移動させて加工を行うことも可能となる。
〔カッターの振動〕
特に、このスカイビング加工では、ワーク軸芯Tとカッター軸芯Sとが食い違い軸芯上に配置されているため、加工開始時には、カッター10の切刃部10Aの先端のリーディング側が、トレーリング側より強くワーク1に接触する。これによりカッター10に作用する負荷がアンバランスとなり、カッター10が振動する現象を招くことがあった。
また、加工終了時にカッター10の切刃部10Aの先端がワーク1から抜け出す場合に、トレーリング側に作用する負荷が大きく低下しリーディング側にのみ負荷が作用するため負荷がアンバランスとなり、カッター10が振動することもあった。このように、カッター10が振動した場合にはワーク1に形成される歯溝に誤差が生じ、歯面形状が所望の形状から外れ不良品となることもあった。
図5は、ワーク1からカッター10の切刃部10Aが抜け出す場合にカッター10に作用する負荷がアンバランスになる現象を、ワーク1の展開図を用いて説明している。同図には、カッター10の切刃部10Aのうち歯溝1Sを形成するために機能する実切削領域を、リーディング側領域10Lと、トレーリング側領域10Tとしており、各々に異なるハッチングを付している。また、同図の左端の切刃部10Aは、ワーク1から抜け出す以前の状況を示し、これより右側には切刃部10Aでは、ワーク1から切刃部10Aが抜け出す状況を順次示している。
つまり、スカイビング加工では、カッター10の切刃部10Aのリーディング側領域10Lとトレーリング側領域10Tとが切削に関与するものであるが、リーディング側領域10Lがトレーリング側領域10Tより先行する。
同図の左端に示す如く、切削時(切削の継続時)には、切刃部10Aのリーディング側領域10Lと、トレーリング側領域10Tとが広い面でワーク1の歯溝1Sに接触するためリーディング側領域10Lに作用する負荷と、トレーリング側領域10Tに作用する負荷とがバランス状態となり、振動を招くことはない。尚、後述する第1切削工程(#02)、及び、第2切削工程(#05)でカッター10がワーク1から離間することにより、ワーク1に形成される不完全歯溝1Suは、同図の左端に示されるリーディング側領域10Lと、トレーリング側領域10Tとを併せた形状となる。
これに対して、切削が進み、切刃部10Aの一部がワーク1から抜け出す状況に達すると、切刃部10Aとワーク1との接触面積が減少して不安定な状態に移行する共に、トレーリング側領域10Tのワーク1に接触する面積が、リーディング側領域10Lのワーク1に接触する面積より大きくなる傾向に変化するためカッター10に作用する負荷がアンバランスになり振動を招くことになる。
これにより、カッター10の切刃部10Aがワーク1から抜け出す際の振動に起因して、同図の右端に仮想線で示すように歯溝1Sの幅が変化し、結果として歯形が所望の形状から大きく変化する。図面には示していないが、切削開始時にも同様の現象から切刃部10Aに作用する負荷がアンバランスとなり振動を招き歯溝1Sの幅が変化する(誤差が生じる)ものであった。
〔歯車加工〕
本発明の歯車加工方法では、カッター10による切削加工時に、前述したカッター10の振動を抑制することにより良好な歯車の連続的な製造を可能にしている。
つまり、複数のワーク1をクランプユニットCにより重ね合わせ一体化して保持し、複数のワーク1を一挙に切削することにより良好な歯面を有する歯車の加工を実現するものであり、その加工手順を図6の歯車加工手順に示している。
この加工手順では、第1クランプ工程(#01)と、第1切削工程(#02)とが、この順序で行われ、次のクランプに用いられる新たなワーク1が最終ロットであるか否かの判定が行われる(#03)。この判定により最終ロットでない場合には、第2クランプ工程(#04)と、第2切削工程(#05)とが、この順序で行われ、再び、次のクランプに用いられる新たなワーク1が最終ロットであるか否かの判定が行われる(#03)。
#03の判定により、新たなワーク1が最終ロットでない場合には、前述した第2クランプ工程(#04)と、第2切削工程(#05)とが繰り返して行われる。これに対して、新たなワーク1が最終ロットである場合には第3クランプ工程(#06)と、第3切削工程(#07)とがこの順序で行われ加工は終了する。これらの工程においてワーク1に形成される歯溝1S等の形態を以下に説明する。
第1クランプ工程(#01)では、複数のワーク1をクランプ本体15に重ね合わせる状態で嵌め込まれ、人為的にクランプナット16を締付けることで一体化された状態で保持される。
このように複数のワーク1を一体化したクランプユニットCは、チャック3によりテーブル2に対して保持され、第1切削工程(#02)の第1作動が行われる。この第1作動は図7(a)に示すように、ワーク軸芯Tに対して平行な方向にカッター10を移動させて切削が行われる。次に、第1作動に続いて、切削位置が複数のワーク1のうち切削方向での最下流位置のもの(最下段ワーク)を通過する以前に図7(b)に示すように、カッター10をワークから離す(これは第2作動)。
この第1切削工程(#02)では、同期回転制御部21によりテーブル2とカッター10とを同期駆動回転させる状態で、第1作動モジュール22Aの制御によりテーブル2に対するカッター10の位置を決めて切削深さを設定し、ワーク軸芯Tに沿う方向にテーブル2をシフトする制御が行われる。これにより、所望の深さの歯溝1Sがワーク軸芯Tに平行する直線状に形成され、歯部が形成される。
これに続いて、第2作動モジュール22Bの制御により、切削位置が複数のワーク1のうち切削方向での最下流位置のもの(最下段ワーク)を通過する以前に、第1作動モジュール22Aによるワーク軸芯Tに沿う方向への移動を停止し、カッター10をワーク軸芯Tに対して直交する方向に移動させることによりワーク1の内周から離間させる第2作動が行われる。
この離間により、図7(b)に示す如くワーク1には不完全歯溝1Suが残り、複数のワーク1のうち切削方向で最下流位置のワーク1(最下段ワーク)には、不完全歯溝1Suが形成された未完成ワーク1uが形成される。これにより切削時にはカッター10の切刃部10Aに作用する負荷がバランスする状態が維持されるためカッター10を振動させず、歯溝1Sが所望の幅で形成される。
尚、第1切削工程(#02)では、切削方向で上流側の端部のものは、切削時にカッター10が振動する現象を招き、所望の歯溝1Sより誤差を生じた先頭歯溝1Spが形成された不良品となることもある。従って、この切削では、切削方向で上流側の端部のものと、切削方向の下流側で不完全歯溝1Suが形成されたものとを除いたものが良好な歯面を有する完成品となる。
この第1切削工程(#02)の後には、次のクランプに用いられる新たなワーク1が最終ロットであるか否かが判定される(#03)。この判定により最終ロットでない場合には、第2クランプ工程(#04)において、図7(c)に示すように不完全歯溝1Suが形成された未完成ワーク1uを、切削工程における切削方向の上流側に不完全歯溝1Suが開放する姿勢(開口部が開放する姿勢)に設定して新たな複数のワーク1に重ね合わせクランプナット16の締付により一体化して保持する。
特に、ワーク1の素材厚が薄いものでは、第1切削工程(#01)で複数の未完成ワーク1uが作り出される。このように複数の未完成ワーク1uが作り出された場合には、第2クランプ工程(#04)において、クランプ本体15の姿勢規制部15Dを未完成ワーク1uの凹部1Aに嵌合させることにより各々の不完全歯溝1Suが重なり合う位置にセットされる。
また、#03の判定よりクランプされる新たなワーク1が最終ロットでない場合には、第2クランプ工程(#04)と、第2切削工程(#05)とが繰り返して行われる。第2切削工程(#05)では、歯溝センサ18により未完成ワーク1uの歯溝1Sの位置が検知され、位相セッティング部23が、カッター10の切刃部10Aによる切削位置と一致させるように位相セッティングが行われる。この後に、図7(d)に示すように第1作動モジュール22Aにより、不完全歯溝1Suを延長する方向に第1作動が行われ、これに続いて、第2作動モジュール22Bによる離間が行われる。つまり、第1切削工程(#02)と同様に、カッター10が最下段ワークに達する直前に第1作動を停止(ワーク軸芯Tに沿う方向への移動を停止)し、このカッター10をワーク軸芯Tに対して直交する方向に移動させることにより、カッター10をワーク1の内周から離間させる第2作動が行われる。
これにより、第2クランプ工程(#04)で用いられた未完成ワーク1uと新たに用いられたワーク1とには、第1作動による直線的な切削により必要とされる良好な歯溝1Sが形成され、完成された歯車を得ることになる。
そして、#03の判定よりクランプされる新たなワーク1が、最終ロットである場合には第3クランプ工程(#06)と、第3切削工程(#07)が行われる。
第3クランプ工程(#06)は、前述した第2クランプ工程(#04)と同様に、図7(e)に示すように、未完成ワーク1uと新たなワーク1とを重ね合わせてクランプユニットCで一体化して保持される。
第3切削工程(#07)では、クランプユニットCをテーブル2に保持した状態で、歯溝センサ18により未完成ワーク1uの歯溝1Sの位置が検知され、位相セッティング部23が、カッター10の切刃部10Aによる切削位置と一致させるように位相セッティングが行われる。この後に、図7(f)に示すように、第1作動モジュール22Aにより第1作動を継続して行うことにより、切削位置が複数のワーク1のうち切削方向での最下流位置のものを通過させる。
これにより、第3クランプ工程(#06)で用いられた未完成ワーク1uと新たに用いられたワーク1とには、第1作動による直線的な切削により必要とされる良好な歯溝1Sが形成され、完成された歯車を得ることになる。
このように、第1クランプ工程(#01)の後に、第1切削工程(#02)で複数のワーク1をカッター10で切削した場合には、第1作動により加工された複数のワーク1には必要とする良好な歯面が創成され、ワーク1にバリが形成されることもない。
また、複数のワーク1のうち、離間により(第2作動により)ワーク1には不完全歯溝1Suが形成された未完成ワーク1uが含まれる。この未完成ワーク1uは第2クランプ工程(#04)あるいは第3クランプ工程(#06)により新たな複数のワーク1に重ね合わされ、第2切削工程(#05)あるいは第3切削工程(#07)で切削されることにより、最下流位置のワーク1(最下段ワーク)を除き、他のワーク1にはバリが形成されることがなく、必要とされる良好な歯面が形成される。
特に、この加工方法では、複数のワーク1を重ね合わせてカッターで切削するため、複数の歯車を一挙に製造でき、加工効率を高めることが可能となる。
〔歯車加工の変形例〕
クランプ工程に使用される新たなワーク1が最終ロットである場合には、図8(a)に示すように、不完全歯溝1Suが形成された未完成ワーク1uと、複数の新たなワーク1と、第1切削工程(#02)において先頭位置で切削されることにより先頭歯溝1Spが形成された先頭ワーク1p(図7(a),(b)を参照)とを重ね合わせてクランプユニットCで圧着して保持する。
このように保持する場合には、前述したものと同様に、不完全歯溝1Suが形成されたワーク1が切削方向の上流側に歯溝1Sが開放する姿勢に設定して配置する。尚、先頭ワーク1pの先頭歯溝1Spの方向は考慮しないで良い。
次に、クランプユニットCをテーブル2に保持した状態で、歯溝センサ18により未完成ワーク1uの不完全歯溝1Suの位置を検知し、位相セッティング部23がカッター10の切刃部10Aによる切削位置と一致させるように位相セッティングを行う。
この後に、第2切削工程(#05)と同様に図8(b)に示すように、第1作動モジュール22Aにより第1作動を継続して行うことにより、切削位置が複数のワーク1のうち切削方向での最下流位置のものを通過させることになる。
スカイビング加工では、第1切削工程(#02)で最初に切削された先頭ワーク1pがカッター10の振動により先頭歯溝1Spに誤差が生じた不良な歯面となることもある。
従って、この変形例のようにワーク1を配置して、第3切削工程(#06)の切削を行うことにより、ワーク1を切削工程における切削方向の下流側の端部位置に配置して第3切削工程(#07)の切削方向で最下流位置のワーク1(最下段ワーク)の歯溝形状に誤差を生じさせる不都合を招くことがあっても、この最下流位置のワーク1は、本来、不良品となる可能性が高いものであるため、不良品を増大させることがない。
〔実施形態の効果〕
この歯車加工方法では、第1作動により加工された複数のワーク1には必要とする良好な歯面が創成され、ワーク1にバリが形成されることもない。また、切削により作り出された未完成ワーク1uを第2クランプ工程(#04)により新たな複数のワークに重ね合わせ、第2切削工程(#05)により、未完成ワーク1uを無駄にすることなく、良好な歯面を有する歯車を製造することが可能となる。
また、この加工方法では、複数のワーク1を重ね合わせた状態で切削するため、複数の歯車を一挙に製造でき、加工効率を高めることが可能となる。特に、薄肉のワーク1を加工する場合にも、ワーク1を振動させて切削精度を低下させることや、ワーク1に変形を招くことがなく、加工精度の向上が可能となる。
第1切削工程(#02)では、ワーク1の厚さによっては複数の未完成ワーク1uが作り出されることもあるが、複数の未完成ワーク1uが作り出された場合でも、第2クランプ工程(#04)では、クランプ本体15の内周の姿勢規制部15Dをワーク1の凹部1Aに嵌め込む形態でワーク1を重ね合わせるため、未完成ワーク1uが複数であっても歯溝1Sの位置を一致させて加工を行うことが可能となる。
また、〔歯車加工の変形例〕で示したように、ワーク1を配置して切削を行うことにより、ワーク1の無駄の低減も可能となる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)図9、図10に示すように、位置決め部としてワーク1の一方の面に突起部1bを形成し、この裏面側に嵌合凹部1dを形成する。これにより、第2クランプ工程(#04)で複数の未完成ワーク1uをクランプする場合には、突起部1bを嵌合凹部1dに嵌合させることにより、不完全歯溝1Suの位相を一致させることが容易となる。
尚、位置決め部としては、不完全歯溝1Suに嵌り込む係合片を用いる構成を採用しても良い。
(b)図11(a)に示すように、第1切削工程(#02)として、カッター10をワーク軸芯Tに対して傾斜する方向からワーク1の内周面に接近させて切削を開始し、この後に、第1作動による直線的な切削に移行し、更に、図11(b)に示すように切削方向での最下流位置のワーク1を通過する以前に、カッター10の第1作動による移動を停止し、カッター10の切刃部10Aをワークから離間させる第2作動を行うように切削形態を設定する。
この別実施形態(b)の加工方法においても、第1切削工程(#02)では、初期の切削により先頭不完全歯溝1Stが形成された先頭未完成ワーク1tが形成され、離間により不完全歯溝1Suを有した未完成ワーク1uが形成される。更に、この第1切削工程(#02)では、第1作動で切削を行った後に、第2作動を行う点において実施形態と同様の切削が行われる。
このように第1切削工程(#02)を行うものでも、実施形態に示した判定(#03)が行われ、第2クランプ工程(#04)では、未完成ワーク1uとワーク1とがクランプされ(実施形態と同様のクランプ)が行われ、実施形態と同様に第2切削工程(#05)が行われる。
そして、第3クランプ工程(#06)では、図11(c)に示すように、不完全歯溝1Suが形成された未完成ワーク1uと、複数の新たなワーク1と、第1切削工程(#02)において先頭不完全歯溝1Stが形成された先頭未完成ワーク1tとを重ね合わせてクランプユニットCで圧着して保持する。この後に、第3切削工程(#07)で第1作動を行うことにより不良な歯車を全く作り出すことのない加工が実現する。
(c)スカイビング加工装置が、ワーク軸芯Tを中心にしたテーブル2の回転角を高精度で検知するロータリエンコーダ等のセンサと、カッター軸芯Sを中心にしたカッター10の回転角を高精度で検知するエンコーダ等のセンサとを備えているものではワーク軸芯Tを基準にしたテーブル2とクランプ本体15との相対姿勢を決めるための嵌合構造を備える。これによりテーブル2に支持されたワーク1における不完全歯溝1Suの位相がテーブル2の回転位相から把握できることになり歯溝センサ18を備えずに済む。
(d)前述した第1クランプ工程(#01)と第2クランプ工程(#04)とは、人為的な作業によって実現するものを想定しているが、これらの少なくとも一方を自動化によって実現するようにスカイビング加工装置を構成しても良い。
(e)スカイビング加工装置として、テーブル2を位置固定状態で回転させ、カッター10をワーク1に対し、このワーク1のワーク軸芯Tの方向に相対移動させるように、例えば、カッター10を多関節ロボットアーム等に支持する構成を採用しても良い。
(f)本発明の歯車加工方法を実現する装置として、ホブ盤を構成しても良い。このようにホブ盤を構成する場合には、カッター10によるワーク1の切削形態が異なることになるが、複数のワーク1を重ね合わせて保持するため、バリを発生させない良好な面を現出する。
本発明は、ワークとカッターとを同期駆動回転させて歯車を加工する歯車加工方法に利用することができる。
1 ワーク
1A 位置決め部(凹部)
1Su 不完全歯溝
1u 未完成ワーク
10 カッター
S カッター軸芯
T ワーク軸芯
#01 第1クランプ工程
#02 第1切削工程
#04 第2クランプ工程
#05 第2切削工程

Claims (3)

  1. 複数のワークをワーク軸芯に沿って重ね合わせて保持する第1クランプ工程と、
    前記第1クランプ工程で保持された複数の前記ワークとピニオン状のカッターとを同期駆動回転する状態で前記カッターが前記ワーク軸芯に沿って移動することにより前記ワークが切削され、前記複数のワークのうち切削方向での最下流位置に配置される最下段ワークを通過する以前に前記カッターが前記最下段ワークから離間することにより前記最下段ワークに不完全歯溝が形成される第1切削工程と、
    前記第1切削工程において不完全歯溝が形成された少なくとも1つの未完成ワークを、前記切削方向の上流側に不完全歯溝の開口部が開放される状態で前記未完成ワークの下に少なくとも1つの新たな前記ワークが重ね合わせて保持される第2クランプ工程と、
    前記第2クランプ工程によって重ね合わされた複数の前記ワークと前記ピニオン状のカッターとを同期駆動回転する状態で前記未完成ワークの不完全歯溝が切削されるように前記カッターが前記ワーク軸芯に沿って移動し、これに続いて前記複数のワークのうち前記切削方向での最下流位置に配置される最下段ワークを通過する以前に前記カッターが当該最下段ワークから離間することにより前記最下段ワークに不完全歯溝が形成された不完全ワークを得る第2切削工程と、を備えている歯車加工方法。
  2. 複数の前記ワークが、前記ワーク軸芯を中心とする姿勢を決める位置決め部を備えており、前記第2クランプ工程では位置決め部により複数の前記ワークの位置が決められる請求項1記載の歯車加工方法。
  3. 前記第1切削工程と前記第2切削工程とが、前記ワークのワーク軸芯と異なる前記カッターのカッター軸芯とを中心に、各々を同期駆動する状態で前記ワークに形成される歯形の歯すじ方向に沿って複数の前記ワークと前記カッターとが相対移動するスカイビング加工装置により行われる請求項1又は2記載の歯車加工方法。
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