JP2016032446A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】側板とスプールとの間に釣糸が侵入するリスクを抑えることができ、しかも、サミング操作が行い易くスムーズな釣糸放出操作を実現することができる。【解決手段】スプール50のフランジ部55は、巻回胴部51の端部から径方向外側に向けて張り出した環状壁部56と、環状壁部56の外周縁部から軸方向外側へ向けて延在し、側板の上面に近接配置される第一周壁部57と、を備え、フランジ部55の外径D1を28〜36mmに設定し、巻回胴部51における糸巻終わり外径D2をフランジ部55の外径D1の80〜90%に設定し、巻回胴部51の外径D3を糸巻終わり外径D2の70〜90%に設定し、釣糸案内体45の往復動の折り返し位置が、巻回胴部51における釣糸巻回領域Tの軸方向両端部よりも内側に位置する構成とした。【選択図】図5

Description

本発明は魚釣用リールに関する。
一般に、ルアー等の疑似餌をキャストするために用いられる魚釣用リールとして、両軸受型の魚釣用リールが知られている。この魚釣用リールにおいて、キャスティング時には、クラッチ機構によってスプールをフリー状態に切り換え、釣竿を振り抜く操作でスプールを高速回転させ、ルアー等の擬似餌を繰り出している。
ところで、釣糸放出性の向上を図る手段として、スプールの軽量化による慣性力の低減が挙げられる。そのため、例えば、釣糸が巻回される巻回胴部が深溝状とされたスプールのように、常時使用されることのない釣糸が巻回されている状態では、スプールの重量が必然的に増加してしまい、慣性力が大きくなるため好ましくない。
そこで、近年、糸径の細径化を図りながら所定の強度維持を可能とする釣糸の普及に伴って、巻回胴部が浅溝状とされたスプールをキャスティング用に使用することが主流となってきている。
一方、キャスティング時には、釣糸の放出速度よりもスプールの回転速度が速くなることによって生じる糸フケ、いわゆるバックラッシュ現象が、風の影響や糸癖、リール側のブレーキ力の設定具合等によって発生する可能性がある。
このようなバックラッシュ現象を発生してしまうと、スプールのフランジ部の外周とリール本体の側板の内周とのわずかな隙間に、釣糸が入り込んで絡まってしまう糸噛み現象を生じることがある。特に、細径化された釣糸では、糸噛み現象を生じさせ易かった。
従来、このような糸噛み現象を防止する技術として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1では、図7に示すように、スプール80のフランジ部81に対して、径方向外側に突出する突起82を設けている。突起82は、リール本体の側板84との間に僅かな隙間S2を空けて配置されている。特許文献1では、この僅かな隙間S2を有する配置構造によって、釣糸Lの侵入の防止を図っている。
特許第4500599号公報
しかしながら、特許文献1の魚釣用リールでは、スプール80のフランジ部81に設けられた突起82がリール本体の側板84に近接配置されている。このため、バックラッシュ現象を発生すると、釣糸の膨らみが側板84に近づき易く、側板とスプールとの間に釣糸が侵入するおそれがあった。
また、スプールの外周のサミング領域R1が側板84の端部84aから離間しているため、側板84上からスプール80上に手の指を移動させるサミング操作が行い難く、釣糸放出操作をスムーズに行えないという課題があった。
本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、側板とスプールとの間に釣糸が侵入するリスクを抑えることができ、しかも、サミング操作が行い易くスムーズな釣糸放出操作を実現することができる魚釣用リールを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明の魚釣用リールは、リール本体の側板間に回転自在に支持され釣糸を巻回保持するスプールと、前記スプールから繰り出される釣糸を挿通させるとともに、ハンドルの回転操作に連動して前記スプールの前方において前記側板間で往復移動する釣糸案内体を備えたレベルワインド装置と、を備えた魚釣用リールであって、前記スプールは、釣糸が巻回される巻回胴部と、前記巻回胴部の両側部に設けられたフランジ部と、を備え、前記フランジ部は、前記巻回胴部の端部から径方向外側に向けて張り出した環状壁部と、前記環状壁部の外周縁部から軸方向外側へ向けて延在し、前記側板の上面に近接配置される第一周壁部と、を備え、前記フランジ部の外径D1を28〜36mmに設定し、前記巻回胴部における糸巻終わり外径D2を前記フランジ部の外径D1の80〜90%に設定し、前記巻回胴部の外径D3を前記糸巻終わり外径D2の70〜90%に設定し、前記釣糸案内体の往復動の折り返し位置が、前記巻回胴部における釣糸巻回領域の軸方向両端部よりも内側に位置することを特徴とする。
この魚釣用リールによれば、フランジ部の外径D1を28〜36mmに設定し、巻回胴部における糸巻終わり外径D2をフランジ部の外径D1の80〜90%に設定したことで、巻回胴部の端部から径方向外側に向けて張り出す環状壁部の高さを、フランジ部の外径D1に対して比較的高く設けることができる。これによって、バックラッシュ現象を発生した際の釣糸の膨らみが環状壁部に規制されて側板側に近づき難くなり、側板とスプールとの間に釣糸が侵入するリスクを抑えることができる。
また、巻回胴部における糸巻終わり外径D2をフランジ部の外径D1の80〜90%に設定したことで、スプールの巻回胴部の構成を浅溝状とすることができ、不要な釣糸部分が排除されてスプールの軽量化が図れる。これによって、釣糸放出性が良好になる。
また、釣糸案内体の往復動の折り返し位置が、巻回胴部における釣糸巻回領域の軸方向両端部よりも内側に位置するので、巻き取り時に釣糸巻回領域に確実に釣糸が巻回される。さらに、釣糸放出時にバックラッシュ現象を発生しても、釣糸の膨らみが側板側に近づき難くなるので、側板とスプールとの間に釣糸が侵入するリスクを好適に抑えることができる。
また、第一周壁部が側板の上面に近接配置され、サミング時に側板上から第一周壁部上に手の指をスムーズに移動させることができるので、釣糸が侵入するリスクを好適に抑えながら、サミング操作を好適に行うことができ、スムーズな釣糸放出操作を実現することができる。
また、本発明は、「前記第一周壁部の径方向内側には、前記環状壁部の外面から前記第一周壁部よりも軸方向外側に突出する第二周壁部が形成されている」ことを特徴とする。
この魚釣用リールによれば、第一周壁部の径方向内側に第二周壁部が備わり、第二周壁部は第一周壁部よりも軸方向外側に突出しているので、仮に第一周壁部と側壁との隙間を通じて釣糸が侵入したとしても、第二周壁部に釣糸を係止させることができ、第二周壁部よりも内側へ釣糸が移動するのを規制することができる。
また、本発明は、「前記第一周壁部と前記第二周壁部との間には環状の凹部が設けられている」ことを特徴とする。
この魚釣用リールでは、仮に第一周壁部と側壁との隙間を通じて釣糸が侵入したとしても、環状の凹部内に釣糸を好適に係止させることができる。
本発明によれば、側板とスプールとの間に釣糸が侵入するリスクを抑えることができ、しかも、サミング操作が行い易くスムーズな釣糸放出操作を実現することができる魚釣用リールが得られる。
また、第一周壁部の内側に第二周壁部が備わる構成では、仮に第一周壁部と側壁との隙間を通じて釣糸が侵入したとしても、第二周壁部に釣糸を係止させることができ、これよりも内側へ釣糸が移動するのを規制することができるので、スプールの内側に釣糸が食い込んだり絡み付いたりする糸噛み現象を好適に防止することができる。
また、第一周壁部と第二周壁部との間に環状の凹部が設けられている構成では、仮に第一周壁部と側壁との隙間を通じて釣糸が侵入したとしても、環状の凹部内に釣糸を好適に係止させることができるので、スプールの内側に釣糸が食い込んだり絡み付いたりする糸噛み現象を好適に防止することができる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用リールの構成を示す上面図である。 リール本体の内部構造を示す上面図である。 スプールと側壁との関係を示す縦断面図である。 フランジ部の詳細を示す拡大縦断面図である。 スプールのフランジ部の外径、巻回胴部における糸巻終わり外径および巻回胴部の外径との関係を示す説明図である。 釣糸案内体の往復動の折り返し位置と釣糸巻回領域との関係を示す説明図である。 従来技術の説明図である。
以下、本発明に係る魚釣用リールの実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「前後」「左右」を言うときは、図1に示した方向を基準とし、「上下」を言うときは、図3,図4等に示した方向を基準とする。なお、説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る魚釣用リールは、図1に示すように、左右側板1A,1Bを備えたリール本体1を有している。左右側板1A,1Bは、左右フレーム2a,2bを左右カバー3a,3bで覆って構成される。リール本体1には、左右側板1A,1B間に位置し、図示しない釣竿に装着されるリール脚1Cが一体形成されている。また、左右フレーム2a,2b間には、図2に示すように、スプール軸5が軸受6a,6bを介して回転可能に支持されており、スプール軸5には、釣糸が巻回されるスプール50が一体的に固定されている。さらに、左右側板1A,1B間には、スプール50に対して上方側に、指を載置可能なサムレスト1Dが設けられている。
本実施形態では、図1に示すように、スプール50を回転駆動するハンドル8を右側板1B側に設置している。図2に示すように、右フレーム2bと右カバー3bとの間には空間が形成され、この空間には、ハンドル8の回転駆動力をスプール軸5に伝達する公知の駆動力伝達機構10が配設されている。また、右フレーム2bと右カバー3bとの間には、スプール軸5を動力伝達状態と動力遮断状態に切り換える公知のクラッチ機構20が配設されている。クラッチ機構20は、スプール50の後方側の左右側板1A,1B間に配設されたクラッチ切り換え操作部材21(図1参照)を押し下げ操作することで、クラッチON状態(動力伝達状態であり釣糸巻き取り状態)からクラッチOFF状態(動力遮断状態であり釣糸放出状態)に切り換えるようになっている。
駆動力伝達機構10は、ハンドル8が固定されたハンドル軸8aにドラグ装置8bと関連して回転可能に装着された回転体としての駆動歯車11と、この駆動歯車11に噛合するピニオン12とを備えている。
ハンドル軸8aは、公知のように、右カバー3bとの間に設けられた一方向クラッチ(楔作用を利用した転がり式一方向クラッチ)Kにより、釣糸巻き取り方向の回転を許容し、釣糸繰り出しに伴う逆回転を防止する逆回転防止機構を構成している。
ピニオン12は、図2に示すように、スプール軸5と同軸上に設置されており、ピニオン軸(スプール軸5であってもよい)12aに沿って軸方向に移動可能となっている。また、ピニオン12の外周には、円周溝12bが形成されており、この円周溝12bに、クラッチ機構20のヨーク22が係合して、ピニオン12を軸方向に移動させるように構成されている。すなわち、ピニオン12が軸方向に移動することで、スプール軸5との間で継脱がなされ、動力伝達状態(クラッチON)/動力遮断状態(クラッチOFF)に切り換えられるように構成されている。
スプール50の前方において、リール本体1の左右側板1A,1B間には、レベルワインド装置40が配置されている。レベルワインド装置40は、駆動力伝達機構10を介して回転駆動される螺軸41と、螺軸41に装着されて左右方向に往復動可能に設けられた釣糸案内体45とを備えている。
螺軸41は、左右側板1A,1B間に回転可能に支持されており、駆動力伝達機構10を介して回転駆動されるようになっている。螺軸41の端部には、連動歯車42が取り付けられており、この連動歯車42には、ハンドル軸8aの駆動歯車11に隣接して設けられた歯車11aが噛合している。これにより、ハンドル8を巻き取り回転操作すると、ハンドル軸8aの回転が、歯車11aおよび連動歯車42を通じて螺軸41に伝わり、螺軸41が回転駆動される。
螺軸41の外周面には、螺旋溝41aが形成されており、この螺旋溝41aには、釣糸案内体45に設けられた摺動子(不図示)が係合している。このような螺軸41は、左右側板1A,1B間に架け渡された筒体43内に収容されている。
釣糸案内体45は、螺軸41が連動歯車42によって回転駆動されることで、螺旋溝41aに係合する摺動子を介して左右往復動するようになっている。
釣糸案内体45は、釣糸を案内するためのラインガイド46を有している。ラインガイド46には、釣糸挿通孔47が形成されている。
左カバー3aには、スプール50の制動力の調整を行う調節つまみ9が設けられ、また、左フレーム2aと左カバー3aとの間には、調節つまみ9の操作によって調整される制動装置30が設けられている。制動装置30には、スプール軸5に固着された円筒状の導電環体50aが配置される、導電環体50aは、例えば、アルミ銅などの非磁性材料からなる。導電環体50aは、浅溝状のスプール50の内側空間を利用して大径に形成されている。
次に、スプール50周りの構造およびスプール50について詳細に説明する。
図2に示すように、左フレーム2aのスプールカバー2a2の内側には、左フレーム2aを突き抜ける透孔からなるスプール挿入口2a3が形成されている。スプール挿入口2a3には、左カバー3aに設けられる軸受支持部材3a1の円筒状の嵌合部3a2が嵌め入れられている。嵌合部3a2の側部(右側部)には、環状のカラー60が取り付けられている。カラー60は、スプール50の外形サイズに適合した大きさとなっており、スプール50の左側のフランジ部55に対向配置されている。
一方、右フレーム2bのスプールカバー2b2の内側にも、環状のカラー60が取り付けられている。カラー60は、スプール50の右側のフランジ部55に対向配置されている。なお、カラー60は、嵌合部3a2の側部およびスプールカバー2b2の内側に対して、接着、カシメ、ネジ止め等によって固定することができる。
カラー60,60は、フランジ部55,55に対して隙間を有して配置されている。
なお、軸受支持部材3a1には、軸受6aと、スプール軸5の左端部5bを受けるスラスト軸受6cが保持されている。
右フレーム2bの内側には、筒部2b3が形成されている。筒部2b3内には、軸受6b,6dが保持されている。軸受6dには、ピニオン12の軸筒12cが嵌合されている。
スプール軸5は、軸受6aに軸承される小径部5c1と、スプール50が固定される太径部5c2と、ピニオン12側に突出され軸受6bに軸承される小径の外方延出端部5c3とで形成されている。外方延出端部5c3は、ピニオン12の軸筒12cの内側に連結されている。
スプール50は、大径の浅溝状に形成されている。スプール50は、スプール軸5の太径部5c2に嵌合固定される筒部50bと、縦壁50cと、釣糸が巻回される巻回胴部51と、左右のフランジ部55,55とで形成されている。
巻回胴部51は、図3に示すように、略平らに形成された円筒外周部51aと、円筒外周部51aの両端部から連続して湾曲状に立ち上がる湾曲円筒部51b,51bとを有している。釣糸Lは、これらの円筒外周部51aと湾曲円筒部51b,51bとで構成される溝状の領域(釣糸巻回領域T、図3参照)に、レベルワインド装置40(図2参照)を介して均等に巻回される。
図3に示すように、巻回胴部51の両端部(湾曲円筒部51bの上端部)とフランジ部55,55との間には、延在部53,53がそれぞれ形成されている。延在部53は、軸方向外側に向けて延在しており、湾曲円筒部51bの上端部とフランジ部55との間を軸方向に離間する役割をなす。
フランジ部55は、図4に示すように、環状壁部56と、第一周壁部57と、第二周壁部58と、を備えている。環状壁部56は、略円環板状を呈しており、巻回胴部51の端部に連続して(延在部53の端部に連続して)径方向外側に向けて張り出している。第一周壁部57は、環状壁部56の外周縁部から軸方向外側へ向けて延在しており、右フレーム2bの上面2b1に近接配置されている。第一周壁部57の外周面は、右フレーム2bの上面2b1と平行または略平行に形成されている。第一周壁部57の先端部57aは、カラー60の軸方向内側面61に隙間S1を介して対向配置されている。環状壁部56と第一周壁部57との角部は面取りされている。第二周壁部58は、第一周壁部57の径方向内側において環状壁部56の外面から軸方向外側へ向けて延在している。第二周壁部58は、第一周壁部57よりも軸方向外側に突出している。第二周壁部58の先端部58aは、カラー60の径方向内側に位置しており、径方向内側面62に間隔を空けて対向配置されている。
本実施形態では、カラー60の角部65を挟んでカラー60の二つの面(軸方向内側面61および径方向内側面62)に亘るように、第一周壁部57と第二周壁部58とが配置される。
第一周壁部57と第二周壁部58との間には円環状の凹部59が設けられている。凹部59は、釣糸Lの侵入時に釣糸Lを保持するための保持部として機能する。
スプール50は、図5に示すように、フランジ部55の外径をD1とし、巻回胴部51における糸巻終わり外径をD2とすると、D2/D1が80〜90%となるように設定されている。ここで、魚釣用リールはキャスティング用に構成されており、スプール50のフランジ部55の外径D1は、28〜36mmに設定されている。D2/D1が90%より大きいと、フランジ部55に対する環状壁部56の高さH1が低くなってしまい、バックラッシュ現象が発生した際の釣糸Lの膨らみを環状壁部56で規制し難くなる。
一方、D2/D1が80%より小さいと、環状壁部56の高さH1を高くすることができるが、スプール50の浅溝化が難しくなる。さらに、スプール50の内側に大径の導電環体50a(図2参照)を配置することが難しくなってしまい、制動性能に影響を生じるため好ましくない。
これに対して、本実施形態では、D2/D1を80〜90%となるように設定したので、巻回胴部51の端部から径方向外側に向けて張り出す環状壁部56の高さH1を、フランジ部55の外径に対して比較的高く設けることができる。
また、スプール50は、巻回胴部51(円筒外周部51a)の外径をD3とすると、D3/D2が70〜90%となるように設定されている。つまり、スプール50は、浅溝状とされている。D3/D2が90%より大きいと、釣糸Lの巻回量が少なくなり実用的でない。また、D3/D2が70%より小さいと、スプール50の浅溝化が難しくなる。また、釣糸Lの巻回量が多くなることによって使用されることのない釣糸Lが増え、スプール50の重量が増加してしまう。そうすると、増加した重量分だけスプール50に作用する慣性モーメントが大きくなり、バックラッシュ現象が発生し易くなるため好ましくない。また、放出される部分の釣糸Lが死糸の層に食い込み易くなり、釣糸放出性能も低下する。さらに、この場合にも、スプール50の内側に大径の導電環体50aを配置することが難しくなる。
これに対して、本実施形態では、D3/D2を70〜90%となるように設定したので、スプール50の巻回胴部51の構成を浅溝状とすることができ、使用されることのない不要な釣糸L部分が排除されてスプール50の軽量化が図れる。また、釣糸放出性が向上する。
さらに、スプール50は、図6に示すように、釣糸案内体45の往復動の折り返し位置E1,F1と巻回胴部51における釣糸巻回領域Tとの関係を次のように設定してある。すなわち、左側折り返し位置E1は、釣糸巻回領域Tの軸方向左側の端部E2よりも内側に位置しており、また、右側折り返し位置F1は、釣糸巻回領域Tの軸方向右側の端部F2よりも内側に位置している。端部E2,F2は、いずれも湾曲円筒部51bの上端部である。
なお、図6では、スプール50上に、釣糸案内体45の釣糸挿通孔47を投影して二点鎖線で表示し、相対的な位置関係を模式的に示している。釣糸案内体45の往復動の折り返し位置E1,F1は、釣糸挿通孔47の中心を通る中心線K1を基準としている。
以上のような魚釣用リールにおいて、キャスティング時のサミング操作は、例えば、右フレーム2bの上面2b1に置いた手の指を、スプール50側へスライド移動させることで簡単に行うことができる。つまり、スプール50の第一周壁部57が右フレーム2bの上面2b1に近接配置されているので、上面2b1に置いた手の指をスプール50側に移動するだけで、指が第一周壁部57の外周面上にスムーズに載り、第一周壁部57を通じてスプール50をサミング操作することができる。したがって、微妙なサミング操作も可能となり所望のサミング操作を違和感なく行うことができる。これによって、バックラッシュ現象を確実かつ容易に防止することができる。
以上説明した本実施形態の魚釣用リールによれば、フランジ部55の外径D1を28〜36mmに設定し、巻回胴部51における糸巻終わり外径D2をフランジ部55の外径D1の80〜90%に設定したことで、環状壁部56の高さH1を、フランジ部55の外径D1に対して比較的高く設けることができる。これによって、バックラッシュ現象を発生した際の釣糸Lの膨らみが環状壁部56に規制されて左右フレーム2a,2b(側板1A,1B)側に近づき難くなり、左フレーム2aとスプール50との間、または右フレーム2bとスプール50との間に釣糸Lが侵入するリスクを抑えることができる。
また、巻回胴部51における糸巻終わり外径D2をフランジ部55の外径D1の80〜90%に設定したことで、スプール50の巻回胴部51の構成を浅溝状とすることができ、不要な釣糸L部分が排除されてスプール50の軽量化が図れる。これによって、釣糸放出性が良好になる。
また、釣糸案内体45(釣糸挿通孔47)の往復動の左右折り返し位置E1,F1が、巻回胴部51における釣糸巻回領域Tの軸方向両端部E2,F2よりも内側に位置するので、巻き取り時に釣糸巻回領域Tに確実に釣糸Lが巻回される。さらに、釣糸放出時にバックラッシュ現象を発生しても、釣糸Lの膨らみが左右フレーム2a,2b側に近づき難くなるので、左フレーム2aとスプール50との間または右フレーム2bとスプール50との間に釣糸Lが侵入するリスクを好適に抑えることができる。
また、第一周壁部57が左右フレーム2a,2bの上面2a1,2b1に近接配置され、サミング時に上面2a1,2b1上から第一周壁部57上に手の指をスムーズに移動させることができるので、釣糸Lが侵入するリスクを好適に抑えながら、サミング操作を好適に行うことができ、スムーズな釣糸放出操作を実現することができる。
また、第一周壁部57の径方向内側に第二周壁部58が備わり、第二周壁部58は第一周壁部57よりも軸方向外側に突出しているので、仮に第一周壁部57と右フレーム2b(左フレーム2a)との隙間S1を通じて釣糸Lが侵入したとしても、第二周壁部58に釣糸Lを係止させることができる。したがって、第二周壁部58よりも内側へ釣糸Lが移動するのを規制することができ、その結果、スプール50の内側に釣糸Lが食い込んだり絡み付いたりする糸噛み現象を好適に防止することができる。
また、第一周壁部57と第二周壁部58との間に環状の凹部59が設けられているので、仮に第一周壁部57と右フレーム2b(カラー60、左フレーム2a)との隙間S1を通じて釣糸Lが侵入したとしても、凹部59内に釣糸Lを好適に係止させることができる。したがって、糸噛み現象を好適に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、前記実施形態や変形例において、湾曲円筒部51bの上端部とフランジ部55との間に設けられた延在部53,53は、必ずしも設けなくてもよく、湾曲円筒部51bの上端部に連続してフランジ部55を設けてもよい。
また、フランジ部55は、カラー60(60A等)に対向配置させたものを示したが、これに限られることはなく、カラー60を排除して、左フレーム2aや右フレーム2bに対向配置させてもよい。
1 リール本体
1A 左側板
1B 右側板
8 ハンドル
40 レベルワインド装置
45 釣糸案内体
50 スプール
51 巻回胴部
55 フランジ部
56 環状壁部
57 第一周壁部
D1 フランジ部の外径
D2 巻回胴部における糸巻終わり外径
D3 巻回胴部の外径
E1,F1 折り返し位置
E2,F2 端部(釣糸巻回領域の軸方向両端部)
L 釣糸
T 釣糸巻回領域

Claims (3)

  1. リール本体の側板間に回転自在に支持され釣糸を巻回保持するスプールと、前記スプールから繰り出される釣糸を挿通させるとともに、ハンドルの回転操作に連動して前記スプールの前方において前記側板間で往復移動する釣糸案内体を備えたレベルワインド装置と、を備えた魚釣用リールであって、
    前記スプールは、釣糸が巻回される巻回胴部と、前記巻回胴部の両側部に設けられたフランジ部と、を備え、
    前記フランジ部は、
    前記巻回胴部の端部から径方向外側に向けて張り出した環状壁部と、
    前記環状壁部の外周縁部から軸方向外側へ向けて延在し、前記側板の上面に近接配置される第一周壁部と、を備え、
    前記フランジ部の外径D1を28〜36mmに設定し、
    前記巻回胴部における糸巻終わり外径D2を前記フランジ部の外径D1の80〜90%に設定し、
    前記巻回胴部の外径D3を前記糸巻終わり外径D2の70〜90%に設定し、
    前記釣糸案内体の往復動の折り返し位置が、前記巻回胴部における釣糸巻回領域の軸方向両端部よりも内側に位置することを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記第一周壁部の径方向内側には、前記環状壁部の外面から前記第一周壁部よりも軸方向外側に突出する第二周壁部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記第一周壁部と前記第二周壁部との間には環状の凹部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の魚釣用リール。
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