JP2005312320A - 魚釣用リ−ルの構成部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 卑金属のリ−ル本体と貴金属の構成部品の間に錆や電食を効果的に防止する魚釣用リ−ルの構成部品を提供することである。
【解決手段】 構成部品が貴金属板のSUSの高強度材で形成され、この母材27の表面に酸化クロムの表面処理層28を形成することで、高強度と高い電食防止効果を維持しながら、寸法精度の高い部品を形成することが出来る。
又、構成部品が貴金属板の真鍮、亜鉛等の高強度材を母材29としてその表面にクロムメッキやニッケルメッキ等の金属補強層30を形成しその表面に酸化クロムの表面処理層28が形成された材料が使用されると同様の効果が得られる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、錆や電食が発生し易い釣場で使用される魚釣用リ−ルの構成部品の改良に関する。
従来魚釣用リ−ルは、リ−ル本体に支持されたスプ−ルに釣糸を巻回保持する巻取り駆動機構を備えており、前記巻取り駆動機構はリ−ル本体に支持されたハンドルにて駆動される構成である。
前記巻取り駆動機構は通常リ−ル本体内部に配置され、スピニングリ−ルにおいては、リ−ル本体に回転可能に支持されたロ−タを駆動する構成であり、両軸受型リ−ルにおいては、回転可能に支持されたスプ−ルを直接駆動する構成が一般的である。
前記の如く構成された魚釣用リ−ルは、リ−ル全体の重量を抑えつつ巻取り駆動機構を精度良く組み付ける為に、近年においてはリ−ル本体をAl(アルミニウム)合金やMg(マグネシウム)合金等の比重が軽くイオン化傾向の強い卑金属で形成して軽量かつ高剛性化を図ろうとしている。またリールは磯や船などの海のそばで用いられることが多く、上記のように卑金属にて本体を形成する場合、表面に絶縁皮膜を形成する処理を施して耐食性を向上させて使用することが必須の構成となっている。
また、リ−ル本体への傷付きを抑えるべくリ−ル本体に組み付けられる巻取り駆動機構、スピニングリ−ルにおけるベ−ル反転機構や両軸受型リ−ルにおけるクラッチ機構などの構成部品は、高い精度や耐久性を考慮して貴金属であるSUS(ステンレス鋼)やチタン合金等の高強度部材、または真鍮や亜鉛等の母材で形成された部品の表面にクロムメッキ等の貴金属からなる金属補強層を備えた材料を用いている。
しかし、前記の材料でリ−ル本体を形成すると、リ−ル本体に傷が付いてリ−ル本体の表面処理層が剥離すると、前記リ−ル本体と前記構成部品との間に材料毎の電位差が生じ、海水等の付着による電食を発生させてしまう。
また、前記ベ−ル反転機構やクラッチ機構は高い寸法精度を必要とするので、膜厚の厚いメッキ処理等は極力避ける必要がある。
前記の電食を抑える技術として、特許文献1には、駆動機構における歯車を快削性ステンレス合金で形成し、前記歯車にクロム酸化被膜を形成することで、歯車の耐食性を向上される技術が夫々開示されている。
特開2003−235413号公報
前記特許文献1は、リ−ルの構成部品における歯車単体の腐食は防止できるが、腐食防止処理を施した歯車とリ−ル本体との関係は全く言及されておらず、リ−ル本体への電食防止効果は少なく、他の構成部品に対する対策が何ら施されていない為、リ−ル本体と構成部品との電気的導通による電食を抑制する効果は全く示唆されていない。
特にリ−ルは腐食を誘発する海水などが掛かる厳しい環境で使用される上に、スピニングリ−ルにおけるベ−ル反転機構や両軸受型リ−ルにおけるクラッチ機構などのように、高い強度を必要としながらリ−ル本体と直接摺接する部材が多く、これらの部材は仕掛けの投擲毎に摺動するためリ−ル本体の表面処理層が剥離し易い。
そのため高強度を得易い貴金属製の材料を構成部材として用いた際に、前記の如く卑金属のリ−ル本体の表面処理層が剥離すると、構成部材とリール本体との間に高い電位差が生じ、リ−ル本体との電気的導通による電食の発生が生じる。
また前記電食は、電位の高い貴金属における、表面処理が施されずに外部に露出する表面積が広いほどその進行が早まる傾向にあり、両軸リールにおけるクラッチ機構のクラッチ板やスピニングリールのベール反転機構のように、部品点数が多く複雑な形状の構成部品は表面積が多くなり易く、一旦電気的導通が生じて電食が発生するとその進行が非常に速まるので、電食の発生を抑えるだけでなく電食発生後の電食の進行を抑える対策が望まれている。
解決しようとする問題点は、卑金属で構成されたリール本体と摺接する貴金属の構成部品に対して腐食防止処理が施された構成は皆無であり、前記構成部品の表面積の影響によって、リ−ル本体と構成部品との電気的導通による電食の進行の早まりを抑止できないことである。
本発明の目的は前記欠点に鑑み、卑金属のリ−ル本体と、前記リール本体に摺接する貴金属の構成部品との間に発生し易い錆や電食を効果的に防止する魚釣用リ−ルの構成部品を提供することである。
本発明の請求項1は、卑金属で形成されたリ−ル本体に回転自在に支持したハンドルの回転で巻取り駆動機構を駆動して、リ−ル本体に支持されたスプ−ルに釣糸を巻回保持する構成を備えた魚釣用リ−ルの構成部品であって、
前記構成部品はリ−ル本体に支持され、他の部品と摺接する構成部品であると共に、貴金属からなる部品、又は母材の表面に貴金属からなる金属補強層を設けた部品で形成し、前記貴金属からなる部品又は貴金属からなる金属補強層の表面に絶縁性を有する表面処理層を形成したことを要旨とするものである。
本発明の請求項2は、前記構成部品はSUSであり、前記絶縁性を有する表面処理層は酸化クロム層であることを要旨とするものである。
本発明の請求項3は、前記構成部品は、スプ−ルをリ−ル本体の両側板間に回転自在に支持する両軸受型リ−ルに用いられている、スプ−ルを釣糸巻取り状態と釣糸放出状態とに切換えるクラッチ機構を構成する部品であることを要旨とするものである。
本発明の請求項4は、前記構成部品は、スピニングリ−ルにおける釣糸巻取り状態と釣糸放出状態とに切換えるベ−ル反転機構を構成する部品であることを要旨とするものである。
本発明の請求項1によれば、卑金属で形成されたリ−ル本体と摺接する構成部品を、貴金属からなる部品、又は表面に貴金属からなる金属補強層を設けた部品で形成した際に、前記貴金属からなる部品又は貴金属からなる金属補強層の表面に絶縁性を有する表面処理層を形成することで、リ−ル本体や他の部品と摺接することで表面処理層が部分的に剥離しても、他部の表面の表面処理層が電食の発生を大幅に減らすことができるので、表面積に比例する電食の発生を大幅に抑えることが可能となり、リ−ル本体の電食の発生を大幅に軽減すると共に、電食発生後の電食の進行を大幅に抑えることができる。
本発明の請求項2によれば、リ−ル本体や他の部品と摺接する構成部品を貴金属であるSUSの高強度材で形成し、この母材の表面に酸化クロムの表面処理層を形成することで、高強度と高い電食防止効果を維持しながら、寸法精度の高い部品を形成することが出来る。
本発明の請求項3によれば、表面処理層が形成された構成部品であるクラッチ機構のクラッチ板等を、リ−ル本体と摺接する部材が多く含まれる魚釣用両軸受型リ−ルの構成部品に用いることで、摺接部分の表面処理層が剥離してもリ−ル本体との電食を大幅に減らすことが出来る。
また、電食が発生しても、その進行を大幅に抑える効果があるので、リ−ルの耐久性が向上する。
本発明の請求項4によれば、表面処理層が形成された構成部品の一対のベ−ル支持部材と反転レバ−と固定ビス軸等を、リ−ル本体やロ−タと摺接する部材が多く含まれる魚釣用スピニングリ−ルの構成部品に用いることで、摺接部分の表面処理層が剥離してもリ−ル本体やロ−タとの電食を大幅に減らすことが出来る。
また、電食が発生しても、その進行を大幅に抑える効果があるので、リ−ルの耐久性が向上する。
魚釣用リ−ルの構成部品を貴金属であるSUSの高強度材で形成し、この母材27の表面に酸化クロムの表面処理層28を形成することで、高強度と高い電食防止効果を維持しながら、寸法精度の高い部品を形成することが出来る。
又、前記構成部品を、真鍮、亜鉛等を母材29として形成し、その表面にクロムメッキ等の貴金属からなる金属補強層30を形成すると共に、その表面に酸化クロムの表面処理層28が形成された材料を用いても同様の効果が得られる。
以下、図示の実施例によって本発明を説明すると、図1から図8は本発明を魚釣用両軸受型リ−ルに実施した第1実施例で、図1は魚釣用両軸受型リ−ルの断面背面図、図2は魚釣用両軸受型リ−ルのハンドル側の拡大要部断面背面図、図3は魚釣用両軸受型リ−ルの要部背面図、図4は魚釣用両軸受型リ−ルのハンドル側側板の内部の拡大要部断面側面図、図5はクラッチ作動板の側面図、図6(a)は貴金属の構成部品母材表面に酸化クロムの表面処理層が形成された断面図で(b)は貴金属の構成部品母材表面にメッキからなる金属補強層と酸化クロムの表面処理層が形成された断面図である。
構成部品に本発明が実施された魚釣用両軸受型リ−ルの構成は、リ−ル本体AがAl合金やMg合金等の比重の軽い卑金属で形成された側枠1と側板B、Cで構成されている。
側枠1の左右両側枠1a、1bが複数本の支柱1cとリ−ル脚の固定板1dで一体的に平行に保持されて左右両側枠1a、1bの外側には夫々側板B、Cが取り付けられている。
側板Bは軸受構造体2と外側カバ−10とで構成され、側板Cは軸受構造体3と外側カバ−10′とで構成されている。
両側枠1a、1b間にはスプ−ル11が回転可能に支持されている。
側板Bの軸受構造体2の内側に筒部2aが形成され、筒部2a内には軸受12が挿入されて軸受12にスプ−ル軸4の小径部4aが軸承されている。
スプ−ル軸4は軸受12で軸承された左側の小径部4aと、右側枠1bの筒部1e内に設けられた軸受13で軸承された太径部4bと、軸受13で軸承された太径部4bから突出した小径部4cとで形成されている。
小径部4aはスラスト軸受14に当接されている。
スプ−ル軸4の太径部4bにはスプ−ル11が嵌合固定されている。
右側枠1b側の軸受13が設けられた筒部1eの透孔と連通する透孔内に設けられた他の軸受15でピニオン5の大径の軸筒5aが、右側側板Cの軸受構造体3に固定された軸筒16内に取り付けられた軸受17でピニオン5の小径の軸筒5bが夫々回転自在にかつ軸方向に移動可能に軸承されている。
ピニオン5の中心孔5cに押圧軸杆18が軸方向に移動可能に嵌合されている。
軸受13から右側に突出したスプ−ル軸4の小径部4cにはクラッチ機構を構成するピンからなる係合突起19が固定されると共に小径部4cはピニオン5の大径孔5dに挿入されて押圧軸杆18の一側が当接されている。
ピニオン5の大径の軸筒5aの一側端面にはクラッチ機構を構成する係合溝5eが軸芯に直交するように形成され、係合突起19は係合溝5eに係脱自在に挿入されている。
右側側板Cの軸受構造体3に固定された軸筒16の外側外周にはネジ部が形成されて押圧ツマミ20が螺合され、押圧ツマミ20内に小判形の回り止め凹部が形成されて押圧軸杆18の他側の回り止め部が係合されると共に押圧軸杆18の他側端は押圧ツマミ20内のスラスト軸受21に当接されている。
ピニオン5の大径の軸筒5aの外周にピニオン歯5fと周溝5gが形成されている。
ピニオン歯5fにはハンドル軸6に摩擦結合された駆動歯車22が噛合されている。
周溝5gにはクラッチ機構を構成する作動体23が係合されている。
右側枠1bの外側には図4のように支柱24が固定されて作動体23と図示しない発条が嵌合され、作動体23は発条でスプ−ル軸4の係合突起19とピニオン5の係合溝5eが係合される方向に付勢されている。
ピニオン5の大径の軸筒5aの外側の右側枠1bの孔縁にはクラッチ板25が回動自在に嵌合されて作動体23が当接され、クラッチ板25に図3のクラッチ操作レバ−26が連結されている。
クラッチ板25には作動体23が操作されるカム25aが設けられている。
クラッチ板25は貴金属からなるSUSやチタンなどの高強度材の表面に絶縁性を有する表面処理層を形成したり、真鍮、亜鉛等の高強度材の表面にクロムメッキ等の貴金属からなる金属補強層を形成しその表面に絶縁性を有する表面処理層が形成されている。
絶縁性を有する表面処理層として、酸化クロムや酸化チタン、樹脂の被膜を用いることが好ましい。
前記の樹脂被膜としては、フッ素・シリコン・エポキシ・アクリル・ウレタン等の樹脂材料を、ドライコーティング・電着塗装・吹き付け塗装・デッピング等の方法を用いて層成する事が可能である。
特に高強度部材としてSUSを使用する時にはSUS素材にクロムが混入されているので金属補強層を設けなくとも、SUS素材はそのままで、その表面に酸化クロムの表面処理層を形成することが出来る。
貴金属のクラッチ板25は図1、図2、図4のようにAl合金やMg合金等の比重の軽い卑金属で形成された右側枠1bの外側に常時摺接されている。
クラッチ板25は貴金属のSUSの高強度材を図6(a)の如く母材27としてその表面に酸化クロムの表面処理層28が形成された材料が使用されている。
又は、クラッチ板25は真鍮、亜鉛等の母材29に、図6(b)の如くその表面にクロムメッキ等の金属補強層30を形成しその表面に酸化クロムの表面処理層28が形成された材料が使用されている。
上記したクラッチ板25の表面に形成される酸化クロムの表面処理層28は、塩化物腐食環境に対する耐食性が優れると共に、絶縁性が高く異種金属と接触した場合に発生する電食を効果的に抑制できる性質を具備している。
例えば、クロムを含有するクロム系ステンレス鋼においては、それを所望の成形加工を施した後に、硫酸や硝酸を含むクロム酸に浸漬処理(クロム酸処理)を施すことで表面に形成することが可能であり、このように形成された酸化クロムの表面処理層28は、ステンレス素地と一体化した状態となっていることから、剥離し難いという特徴がある。
あるいは、素材が上記したようなステンレス鋼でなくても、その素材の表面にクロムメッキ等を施して金属補強層を形成してクロム層を形成し、その後、同様なクロム酸処理を施すことによっても形成することが可能である。
上記した酸化クロムの表面処理層28を形成するに際しては、そのクロム酸処理の前工程として、成形加工品を陽極にし、硫酸、りん酸、硝酸等を含有する水溶液を電解液として、所定の周波数の超音波を付与する等、電解エッチング工程を加えることが好ましい。
これは、成型加工を行なうと、その表面には、塑性変形組織や吸着組織等を有する欠陥層が形成されている場合が多く、これを電解エッチングによって取り除くことによって、表面のクロム成分をリッチにすることができ、結果的により絶縁効果の高い酸化クロムの表面処理層28を形成することが可能になる。
ハンドル軸6は右側枠1bに設けられた軸受31と軸受構造体3に取り付けられた軸受32で軸承され、軸受32の右外側のハンドル軸6には回り止め部6aとネジ部6bが形成されて回り止め部6aにハンドル33が回り止め嵌合されてネジ部6bにはドラグ調整ノブ34が螺合されている。
軸受31は右側枠1bの凹部に挿入されて抜け止め板35で抜け止めされている。
ハンドル軸6には軸受31に嵌合される大径部6cと小径部6dと鍔部6eと小判形の回り止め部6fが形成された太径部6gとが形成されている。
回り止め部6fの外周には爪車36と歯車37と駆動歯車22と押圧板38と筒状ドラグ押圧部39と発条板40、41と軸受32が嵌合され、爪車36と押圧板38と筒状ドラグ押圧部39はハンドル軸6に回り止め嵌合されている。
歯車37は駆動歯車22に係合されている。
駆動歯車22と押圧板38の間には摩擦制動部材Eが挾み込まれてドラグ制動機構が構成されている。
筒状ドラグ押圧部39の外周には、外輪43と保持器44と保持器44の複数個の収容孔に収容された棒状転がり部材42と図示しない発条とで構成された転がり式一方向クラッチFが配置されている。
転がり式一方向クラッチFは軸受構造体3の外径が二段の筒部3aの中に支持されている。
転がり式一方向クラッチFによってスプ−ル11に図示しない釣糸が巻回される方向にハンドル33が回転可能で、ハンドル33は逆方向に回転不能に構成されている。
魚釣用両軸受型リ−ルの動作は、スプ−ル軸4の係合突起19とピニオン5の係合溝5eが係合されたクラッチ機構のクラッチON状態でスプ−ル11に釣糸が巻回される方向にハンドル33が回転されると、ハンドル軸6と駆動歯車22とピニオン5とスプ−ル軸4を介してスプ−ル11に釣糸が巻回される。
クラッチ操作レバ−26が押し下げられると、リ−ル本体Aの右側枠1bの外側に常時摺接されたクラッチ板25が図4の反時計方向に回動されてカム25aで作動体23が押し上げられることでピニオン5が図2の右方向にスライドし、ピニオン5の係合溝5eとスプール軸4の係合突起19との係合状態が解除されてクラッチ機構がクラッチOFF状態となる。
クラッチOFF状態でハンドルを回転操作すると、公知のクラッチ復帰機構を介してクラッチ板25が図4の時計方向に回動され、カム25aによる作動体23の押し上げ状態が解除されるので、作動体23をスプール側へ付勢する図示しない発条によってピニオン5の係合溝5eとスプール軸4の係合突起19とが再度係合されてクラッチON状態に復帰する。
前記のように魚釣用リ−ルの構成部品が構成されると、Al合金やMg合金等の卑金属で形成されたリ−ル本体Aと組み合わせる構成部品(クラッチ板25)を、貴金属からなる部品、又は母材の表面に貴金属からなる金属補強層を設けた部品で形成した際に、前記貴金属からなる部品又は貴金属からなる金属補強層30の表面に絶縁性を有する表面処理層28を形成することで、リ−ル本体Aや他の部品と摺接することで表面処理層28が部分的に剥離しても、他部の表面の表面処理層28が電食の発生を大幅に減らすことができるので、表面積に比例する電食の発生を大幅に抑えることが可能となり、リ−ル本体Aの電食の発生を大幅に軽減することができる。
構成部品のクラッチ板25が貴金属の高強度材であるSUSで形成され、この母材27の表面に酸化クロムの表面処理層28を形成することで、高強度と高い電食防止効果を維持しながら、寸法精度の高い部品を形成することが出来る。
又、構成部品であるクラッチ板25が真鍮、亜鉛等を母材29としてその表面にクロムメッキ等の貴金属からなる金属補強層30を形成し、その表面に酸化クロムや樹脂等の絶縁性を有する表面処理層28が形成された材料が使用されると同様の効果が得られる。
表面処理層28が形成された構成部品のクラッチ機構のクラッチ板25等を、リ−ル本体Aと摺接する部材が多く含まれる魚釣用両軸受型リ−ルの構成部品に用いることで、摺接部分の表面処理層28が剥離してもリ−ル本体Aとの電食を大幅に減らすことが出来る。
また、電食が発生しても、その進行を大幅に抑える効果があるので、リ−ルの耐久性が向上する。
図7から図13は本発明を魚釣用スピニングリ−ルに実施した第2実施例で、図7は魚釣用スピニングリ−ルの側面図、図8はロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸巻取状態の平面図、図9はロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸放出状態の平面図、図10はロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸巻取状態の断面側面図、図11はロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸放出状態の断面側面図、図12はロ−タの背面図、図12はロ−タの釣糸巻取状態の要部拡大背面図、図13はロ−タの釣糸放出状態の要部拡大背面図である。
第2実施例で、構成部品に本発明が実施された魚釣用スピニングリ−ルの構成は、リ−ル本体GがAl合金やMg合金等の比重の軽い卑金属で形成され、側面に蓋体が取り付けられて構成されている。
リ−ル本体Gの内部には図示しない回転軸筒が軸承されてリ−ル本体Gの前部に突出した回転軸筒にロ−タ7が取り付けられている。
図示しない回転軸筒の中心孔の中には図示しないスプ−ル軸が前後の往復動自在に嵌合され、ロ−タ7の前側に突出したスプ−ル軸にスプ−ル45が取り付けられている。
図示しない回転軸筒の後端にはピニオンが形成されてハンドル33に取り付けられた図示しないハンドル軸に嵌合された図示しない駆動歯車にピニオンが噛合されてハンドル33の回転でロ−タ7が回転され、スプ−ル45が前後往復動される。
ロ−タ7はAl合金やMg合金等の比重の軽い卑金属で大径の筒部7aと筒部7aの基部7bの外周から前方に向けて突出された一対の支持腕とで形成されている。
一方の支持腕7cに凹部7dと凹部7d内に軸部7eが形成されている。
一方の支持腕7cの軸部7eと他方の支持腕の軸部には夫々一方のベ−ル支持部材8の透孔8aと他方のベ−ル支持部材の透孔が嵌合されてビス46で反転自在に取り付けられている。
一方のベ−ル支持部材8には釣糸案内ロ−ラ47の取付部48が取り付けられている。
取付部48と一体のベ−ル49が他方のベ−ル支持部材との間に取り付けられている。
一方のベ−ル支持部材8には偏芯位置に穴8bが形成されて反転機構の押動レバ−9の一端9aが挿入されている。
押動レバ−9の中程は凹部7dに設けた軸部50の孔に挿入され、押動レバ−9の他端9bは基部7b側に突出されている。
軸部50より前側の押動レバ−9の外側には発条51が嵌合されている。
基部7bには反転レバ−52が固定ビス軸53で回動自在に支承され、リ−ル本体Gの前部に設けられた反転カム54に衝接可能に臨まされている。
一対のベ−ル支持腕7cの外側はカバ−55で覆われている。
他の構成は前記第1実施例と略同一である。
第2実施例では、一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52と固定ビス軸53等が構成部品となり、一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52と固定ビス軸53は貴金属材の高強度材であるSUSの高強度材で形成され、前記図6(a)のように、母材27の表面に酸化クロムの表面処理層28を形成することで、高強度と高い電食防止効果を維持しながら、寸法精度の高い部品を形成することが出来る。
又は、一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52と固定ビス軸53等は、前記図6(b)のように、真鍮、亜鉛等の母材29で形成されその表面にクロムメッキ等の貴金属からなる金属補強層30を形成しその表面に酸化クロムや樹脂被膜などの絶縁性を有する表面処理層28を形成することで、高強度と高い電食防止効果を維持しながら、寸法精度の高い部品を形成することが出来る。
第2実施例では、リ−ル本体Gとロ−タ7がAl合金やMg合金等の比重の軽い卑金属で形成され、一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52と固定ビス軸53等が貴金属材で形成されてリ−ル本体Gの反転カム54と反転レバ−52が衝接され、ロ−タ7の一対の支持腕と一対のベ−ル支持部材が常時摺接状態にあるが、一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52等の貴金属材側に表面処理層28を形成した材料を用いることで電食を防止することができる。
前記のように魚釣用リ−ルの構成部品が構成されると、構成部品である一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52と固定ビス軸53等が貴金属の高強度材であるSUSで形成され、この母材27の表面に酸化クロムの表面処理層28を形成することで、高強度と高い電食防止効果を維持しながら、寸法精度の高い部品を形成することが出来る。
又、構成部品の一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52と固定ビス軸53等が真鍮、亜鉛等の母材29で形成されその表面にクロムメッキやニッケルメッキ等の金属補強層30を形成しその表面に酸化クロムや樹脂被膜等の絶縁性を有する表面処理層28が形成された材料が使用されると上記と同様の効果が得られる。
表面処理層28が形成された構成部品の一対のベ−ル支持部材と反転レバ−52と固定ビス軸53等を、リ−ル本体Gやロ−タ7と摺接する部材が多く含まれる魚釣用スピニングリ−ルの構成部品に用いることで、摺接部分の表面処理層28が剥離してもリ−ル本体Gやロ−タ7との電食を大幅に減らすことが出来る。
また、電食が発生しても、その進行を大幅に抑える効果があるので、リ−ルの耐久性が向上する。
なお、絶縁性を有する表面処理層の例示として明細書中に数種類の実施例を示したが、前記の実施例に例示したものに限定されるものではなく、絶縁性を有する表面処理層であれば、その材質や製法が限定されるものではなく、様々な公知の手段を利用することで本発明の実現が可能となることは言うまでもない。
釣糸巻取り駆動機構、クラッチ機構、反転機構等のように、リール本体と摺接する構成部品を備えた魚釣用リ−ルであれば、スピニングリ−ル、両軸受型リ−ル、片軸受型リ−ルを問わず本件構成を用いることが可能である。
第1実施例で、魚釣用両軸受型リ−ルの断面背面図である。 同魚釣用両軸受型リ−ルのハンドル側の拡大要部断面背面図である。 同魚釣用両軸受型リ−ルの要部背面図である。 同魚釣用両軸受型リ−ルのハンドル側側板の内部の拡大要部断面側面図である。 同クラッチ作動板の側面図である。 (a)は貴金属の構成部品母材表面に酸化クロムや樹脂被膜等の絶縁性を有するの表面処理層が形成された断面図で(b)は構成部品の母材表面に貴金属からなる金属補強層と酸化クロムや樹脂被膜等の絶縁性を有する表面処理層が形成された断面図である。 第2実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの側面図である。 同ロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸巻取状態の平面図である。 同ロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸放出状態の平面図である。 同ロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸巻取状態の断面側面図である。 同ロ−タの一方の支持腕と一方の支持部材の釣糸放出状態の断面側面図である。 同ロ−タの背面図である。 同ロ−タの釣糸巻取状態の要部拡大背面図である。 同ロ−タの釣糸放出状態の要部拡大背面図である。
符号の説明
A、G リ−ル本体
8、25、52 構成部品
11、45 スプ−ル
28 表面処理層
30 金属補強層
33 ハンドル

Claims (4)

  1. 卑金属で形成されたリ−ル本体に回転自在に支持したハンドルの回転で巻取り駆動機構を駆動して、リ−ル本体に支持されたスプ−ルに釣糸を巻回保持する構成を備えた魚釣用リ−ルの構成部品であって、
    前記構成部品はリ−ル本体に支持され、他の部品と摺接する構成部品であると共に、貴金属からなる部品、又は母材の表面に貴金属からなる金属補強層を設けた部品で形成し、前記貴金属からなる部品又は貴金属からなる金属補強層の表面に絶縁性を有する表面処理層を形成したことを特徴とする魚釣用リ−ルの構成部品。
  2. 前記構成部品はSUSであり、前記絶縁性を有する表面処理層は酸化クロム層であることを特徴とする請求項1記載の魚釣用リ−ルの構成部品。
  3. 前記構成部品は、スプ−ルをリ−ル本体の両側板間に回転自在に支持する両軸受型リ−ルに用いられている、スプ−ルを釣糸巻取り状態と釣糸放出状態とに切換えるクラッチ機構を構成する部品であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1つに記載の魚釣用リ−ルの構成部品。
  4. 前記構成部品は、スピニングリ−ルにおける釣糸巻取り状態と釣糸放出状態とに切換えるベ−ル反転機構を構成する部品であることを特徴とする請求項1又は2記載の魚釣用リ−ルの構成部品。
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