JP5647543B2 - 釣り用部品 - Google Patents

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本発明は、釣り用部品、特に、釣りに用いられる釣り用部品に関する。
屋外で使用されることが多いリール等の釣り用品に使用される部品、特にマグネシウム合金製の部品には、表面に塗料による塗膜が形成されたものが知られている。このような塗膜を形成すると、マグネシウム合金製の部品が腐食雰囲気に曝されなくなり、耐食性を向上させることができる。また、マグネシウム合金製の部品は、たとえばステンレス合金等の他の金属製部品との間に塩水等の導電性のある液体が浸入すると、マグネシウム合金と他の金属とのイオン化傾向の差異によって局部電池が形成され、マグネシウム合金製の部品が電解腐食するおそれがある。
そこで、このような不具合を解消するために、ステンレス合金製の部品とマグネシウム合金製の部品との間にマグネシウムとイオン化傾向が近いアルミニウム合金製の部品を介装したものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。ここでは、マグネシウム合金製のスプールとステンレス合金製のスプール軸との間にアルミニウム合金製のスリーブを介装することによって、マグネシウム合金製のスプールとステンレス合金製のスプール軸とで局部電池が形成されにくくなるので、マグネシウム合金製のスプールが電解腐食するのを防止できる。
特開平11−225633号公報
前記従来の釣り用部品は、ステンレス合金製のスプール軸とマグネシウム合金製のスプールとの間にアルミニウム合金製のスリーブを介装しているので、アルミニウム合金製のスリーブを別途設けるために、部品点数が増加し、製造コストが増大するおそれがある。
また、前記従来の釣り用部品では、スプールがスリーブを介してスプール軸に支持されているので、スプールとスプール軸との相対位置に誤差が生じやすくなり、スプール外周がスプール軸に対して振れやすくなることがある。
本発明の課題は、釣り用部品において、第1部品本体と第2部品本体との相対位置の誤差を可及的に小さくするとともに、製造コストを抑えながら、マグネシウム合金製の部品の電解腐食を防止することにある。
発明1に係る釣り用部品は、釣りに用いられる釣り用部品であって、マグネシウム合金製の第1部品本体と、第1部品本体に直接接触可能に装着されるステンレス合金製の第2部品本体と、第2部品本体の表層側に絶縁性DLC成膜処理により形成された絶縁性DLC層とを備えている。
この釣り用部品では、ステンレス合金製の第2部品本体の表層側に絶縁性DLC(Diamond Like Carbon、ダイヤモンドライクカーボン)層が形成されている。ここでは、マグネシウム合金製の第1部品本体に第2部品本体を装着したとき、マグネシウム合金製の第1部品本体は絶縁性DLC層と接触し、マグネシウム合金製の第1部品本体がステンレス合金製の第2部品本体と直接接触することがなくなるので、マグネシウム合金製の部品の電解腐食を防止することができる。この場合には、従来のようにアルミニウム合金製の部品を介装する必要がなくなるので、製造コストを抑えながら、マグネシウム合金製の部品が電解腐食するのを防止することができる。
さらに、この場合には、従来のように第1部品本体と第2部品本体との間にスリーブを介装する必要がなくなるので、第1部品本体と第2部品本体との相対位置の誤差を可及的に小さくすることができる。特に、第1部品本体がスプールであり、第2部品本体がスプール内周に装着されるスプール軸である場合には、スプール外周がスプール軸に対して振れにくくなる。
また、第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層を形成し、マグネシウム合金製の第1部品本体にステンレス合金製の第2部品本体を取り付けた後に、陽極酸化処理等の表面処理を行う場合には、ステンレス合金製の第2部品本体が外部に露出していても、ステンレス合金製の第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層が形成されているので、ステンレス合金製の第2部品本体をマスキングする必要がなくなるとともに、高価で加工困難なチタン合金製の第2部品本体を使用する必要がなくなるために、さらに製造コストを抑えることができる。
さらに、ステンレス合金製の第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層を形成することによって、第2部品本体の耐摩耗性が向上するとともに、第2部品本体の摩擦抵抗を減少させることができるので、特に、第2部品本体がスプール軸等の回転部材である場合には、第2部品本体の回転性能を高く維持することができる。
発明2に係る釣り用部品は、発明1の釣り用部品において、第1部品本体の表層側に形成された陽極酸化被膜層をさらに備えている。この場合、第1部品本体の表層側に陽極酸化被膜層を形成することによって、第1部品本体の耐食性を向上することができる。
発明3に係る釣り用部品は、発明2の釣り用部品において、陽極酸化被膜層は、第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層を形成し、第1部品本体に第2部品本体を装着した後に行われる陽極酸化処理により形成されている。この場合、第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層を形成し、マグネシウム合金製の第1部品本体にステンレス合金製の第2部品本体を取り付けた後に、陽極酸化処理を行うとき、ステンレス合金製の第2部品本体が外部に露出していても、ステンレス合金製の第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層が形成されているので、ステンレス合金製の第2部品本体をマスキングする必要がなくなるとともに、高価で加工困難なチタン合金製の第2部品本体を使用する必要がなくなるために、さらに製造コストを抑えることができる。
発明4に係る釣り用部品は、発明1から3のいずれかの釣り用部品において、絶縁性DLC層は、絶縁性DLC成膜処理であるプラズマイオン成膜処理により形成されている。この場合、PBID(Plasma−Based Ion Deposition、プラズマイオン成膜法)によって、第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層が形成される。PBID法は、PBII法と同時に行われる成膜処理であって、Cイオンを照射することよって第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層が形成される。ここでは、プラズマイオン成膜処理によって、第2部品本体との密着性が高い絶縁性DLC層を形成できる。
発明5に係る釣り用部品は、発明1から4のいずれかの釣り用部品において、第1部品本体は、釣り用リールのスプールに使用される。第2部品本体は、スプールの内周部に装着されるスプール軸に使用される。この場合、屋外の腐食雰囲気で使用されることが多い釣り用リールのスプール及びスプール軸において、ステンレス合金製のスプール軸の表層側に絶縁性DLC層が形成されているので、マグネシウム合金製のスプールがステンレス合金製のスプール軸とで電解腐食するのを確実に防止することができる。
さらに、ステンレス合金製のスプール軸の表層側に絶縁性DLC層を形成することによって、スプール軸の耐摩耗性が向上するとともに、スプール軸の摩擦抵抗を減少させることができるので、スプール軸の回転性能を高く維持することができる。
本発明によれば、釣り用部品において、ステンレス合金製の第2部品本体の表層側に絶縁性DLC層が形成されているので、第1部品本体に第2部品本体を装着したとき、マグネシウム合金製の第1部品本体は絶縁性DLC層と接触し、マグネシウム合金製の第1部品本体がステンレス合金製の第2部品本体と直接接触することがなくなるために、製造コストを抑えながら、マグネシウム合金製の部品が電解腐食するのを防止することができるとともに、従来のように第1部品本体と第2部品本体との間にスリーブを介装する必要がなくなるので、第1部品本体と第2部品本体との相対位置の誤差を可及的に小さくすることができる。
本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの斜視図。 前記両軸受リールの断面図。 前記両軸受リールのスプール及びスプール軸の拡大断面図。 前記スプール及び前記スプール軸の表面処理工程を示す図。 前記表面処理のステップS1が行われたときの前記スプール軸の拡大模式図。 前記表面処理のステップS2が行われたときの前記スプール及び前記スプール軸の拡大模式図。 前記表面処理のステップS3が行われたときの前記スプール及び前記スプール軸の拡大模式図。
本発明の一実施形態による両軸受リールは、図1に示すように、ベイトキャスト用のロープロフィール型のリールである。このリールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用ハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを備えている。
リール本体1は、図2に示すように、フレーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバー6a及び第2側カバー6bとを有している。また、リール本体1は、図1に示すように、前方を覆う前カバー7と、上部を覆うサムレスト8とを有している。リール本体1の内部には糸巻き用のスプール12が回転自在かつ着脱自在に装着されている。
フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1対の第1側板5a、第2側板5bと、第1側板5aと第2側板5bと連結する図示しない複数の連結部とを有している。
フレーム5内には、図2に示すように、釣竿と直交する方向に配置されたスプール12と、スプール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド機構15と、サミングを行う場合の親指の当てとなるクラッチレバー17とが配置されている。このスプール12は、第1側板5aの開口5dを通過可能である。また、フレーム5と第2側カバー6bとの間には、ハンドル2からの回転力をスプール12及びレベルワインド機構15に伝えるためのギア機構18と、クラッチ機構13と、クラッチレバー17の操作に応じてクラッチ機構13の係脱及び制御を行うためのクラッチ係脱機構19と、ドラグ機構21と、スプール12の回転時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロール機構22とが配置されている。また、フレーム5と第1側カバー6aとの間には、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための遠心ブレーキ機構23が配置されている。
スプール12は、図3に拡大して示すように、マグネシウム合金を射出成形することによって形成されており、外周に釣り糸が巻き付けられる筒状の糸巻胴部12bと、糸巻胴部12bの両端にそれぞれ径方向外方に突出して設けられたフランジ部12aと、糸巻胴部12bの内周部に形成され内周にスプール軸16に装着されるボス部12cとを有している。糸巻胴部12b、フランジ部12a及びボス部12cは、マグネシウム合金の部材によって一体成形されている。スプール12は、スプール軸16にたとえばセレーション結合により回転不能に固定されている。この固定方法はセレーション結合等の凹凸による固定法に限定されず、接着やインサート成形等、種々の結合方法を用いることができる。
スプール軸16は、図2に示すように、ステンレス合金を切削加工することによって棒状に形成されており、第2側板5bを貫通して第2側カバー6bの外方に延びている。その延びた一端は、第2側カバー6bに形成されたボス部6cに軸受24aにより回転自在に支持されている。またスプール軸16の他端は、遠心ブレーキ機構23内で軸受24bにより回転自在に支持されている。これらの軸受24a、軸受24bはシールドボールベアリングである。スプール軸16の大径部分16aの右端は、第2側板5bの貫通部分に配置されており、そこにはクラッチ機構13を構成する係合ピン16bが固定されている。係合ピン16bは、直径に沿って大径部分16aを貫通しており、その両端が径方向に突出している。
次に、スプール12及びスプール軸16の表面構造について説明する。
スプール12(第1部品本体の一例)は、マグネシウム合金によって形成されており、スプール12の表層側には陽極酸化処理による陽極酸化被膜層71(図7参照)が形成されている。スプール軸16(第2部品本体の一例)は、スプール12の内周部に装着され、ステンレス合金により形成されており、スプール軸16の表層側にはPBID(Plasma−Based Ion Deposition、プラズマイオン成膜法)処理による絶縁性DLC層72(Diamond Like Carbon、ダイヤモンドライクカーボン層、図5〜図7参照)が形成されている。
次に、スプール12及びスプール軸16の表面処理工程を図4に示す。
まず、図4に示すステップS1において、スプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72を形成する(図5参照)。絶縁性DLC層72は、PBID(Plasma−Based Ion Deposition、プラズマイオン成膜法)によって形成される。PBID法は、PBII法と同時に行われる成膜処理であって、Cイオンを照射することよってスプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72が形成される。
次に、図4に示すステップS2において、スプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72が形成された状態で、スプール12の内周部にスプール軸16をセレーション結合により回転不能に固定する(図6参照)。このとき、マグネシウム合金製のスプール12は絶縁性DLC層72と接触し、マグネシウム合金製のスプール12がステンレス合金製のスプール軸16と直接接触していない。なお、スプール12の内周部にスプール軸16が固定されていない部分(スプール12の両側方)のスプール軸16は外部に露出している。
そして、図4に示すステップS3において、スプール12にスプール軸16を装着した後において、スプール12の表層側に陽極酸化被膜層71を形成する(図7参照)。陽極酸化被膜層71は、マグネシウム合金の陽極酸化処理により形成される酸化膜であって、マグネシウム合金製のスプール12を陽極にして硫酸等の電解質溶液中で電解すると、陽極に発生する酸素のために酸化膜が形成される。陽極酸化被膜層71は、脱脂、エッチング、中和等の前処理と、電解処理等の陽極酸化処理と、封孔処理等の後処理との3つの工程により形成される。なお、陽極酸化処理を行うとき、スプール12にスプール軸16が装着された状態で電解質溶液に入れることになるため、スプール12の内周部にスプール軸16が固定されていない部分(スプール12の両側方)のスプール軸16が外部に露出し電解質溶液に曝されることになるが、ステンレス合金製のスプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72が形成されているので、ステンレス合金製のスプール軸16をマスキングする必要がない。
以上の工程によって、スプール軸16の表層側には、絶縁性DLC層72が形成され、スプール12の表層側には、陽極酸化被膜層71が形成される。
ギア機構18は、図2に示すように、ハンドル軸30と、ハンドル軸30に固定されたメインギア31と、メインギア31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを有している。このギア機構18のハンドル軸30の上下位置は、サムレスト8の高さを低くするために、従来の位置より低い。このため、ギア機構18を収納する第2側板5b及び第2側カバー6bの下部は、第1側板5a及び第1側カバー6aの下部より下方に位置している。
ピニオンギア32は、図2に示すように、第2側板5bの外方から内方に延び、中心にスプール軸16が貫通する筒状部材であり、スプール軸16に軸方向に移動自在に装着されている。また、ピニオンギア32の図2左端部は、軸受43により第2側板5bに回転自在かつ軸方向移動自在に支持されている。この図2に示すように、軸受43もシールドボールベアリングである。
ピニオンギア32は、図2右端側外周部に形成されメインギア31に噛合する歯部32aと、他端側に形成された噛み合い部32bと、歯部32aと噛み合い部32bとの間に形成されたくびれ部32cとを有している。噛み合い部32bは、ピニオンギア32の端面に直径に沿って形成された凹溝からなり、そこにスプール軸16を貫通して固定された係合ピン16bが係止される。ここではピニオンギア32が外方に移動してその噛み合い部32bとスプール軸16の係合ピン16bとが離脱すると、ハンドル軸30からの回転力はスプール12に伝達されない。この噛み合い部32bと係合ピン16bとによりクラッチ機構13が構成される。係合ピン16bと噛み合い部32bとが係合すると、スプール軸16より大径のピニオンギア32からスプール軸16にトルクが直接伝達されるので、ねじれ変形がより少なくなり、トルク伝達効率が向上する。
クラッチレバー17は、図2に示すように、1対の第1側板5a及び第2側板5b間の後部でスプール12後方に配置されている。
クラッチ係脱機構19は、図2に示すように、クラッチヨーク40を有している。クラッチヨーク40は、スプール軸16の外周側に配置されており、2本のピン41(一方のみ図示)によってスプール軸16の軸心と平行に移動可能に支持されている。またクラッチヨーク40はその中央部にピニオンギア32のくびれ部32cに係合する係合部40aを有している。またクラッチヨーク40を支持する各ピン41の外周で、クラッチヨーク40と第2側カバー6bとの間にはスプリング42が配置されており、クラッチヨーク40はスプリング42によって常に内方に付勢されている。
このような構成で、通常状態では、ピニオンギア32は内方のクラッチ係合位置に位置しており、その噛み合い部32bとスプール軸16の係合ピン16bとが係合してクラッチオン状態となっている。一方、クラッチヨーク40によってピニオンギア32が外方に移動した場合には、噛み合い部32bと係合ピン16bとの係合が外れクラッチオフ状態となる。
ドラグ機構21は、メインギア31に押圧される摩擦プレート45と、スタードラグ3の回転操作によって摩擦プレート45をメインギア31に所定の力で押圧するための押圧プレート46とを有している。
キャスティングコントロール機構22は、スプール軸16の両端を挟むように配置された複数の摩擦プレート51と、摩擦プレート51によるスプール軸16の挟持力を調節するための制動キャップ52とを有している。左側の摩擦プレート51は、ブレーキケース65内に装着されている。
遠心ブレーキ機構23は、図2に示すように、ブレーキケース65に固定された制動部材68と、制動部材68の内周側に同芯に配置されスプール軸16に固定された回転部材66と、回転部材66に径方向に移動自在に装着された6つの移動部材67とを備えている。
このような構成の両軸受リールでは、ステンレス合金製のスプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72が形成されている。ここでは、マグネシウム合金製のスプール12にスプール軸16を装着したとき、マグネシウム合金製のスプール12は絶縁性DLC層72と接触し、マグネシウム合金製のスプール12がステンレス合金製のスプール軸16と直接接触することがなくなるので、マグネシウム合金製のスプール12の電解腐食を防止できる。この場合には、従来のようにアルミニウム合金製の部品を介装する必要がなくなるので、製造コストを抑えながら、マグネシウム合金製のスプール12が電解腐食するのを防止できる。さらに、ここでは、従来のようにスプール12とスプール軸16との間にスリーブを介装する必要がなくなるので、スプール12とスプール軸16との相対位置の誤差を可及的に小さくすることができ、スプール12外周がスプール軸16に対して振れにくくなる。
また、スプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72を形成し、マグネシウム合金製のスプール12にステンレス合金製のスプール軸16を取り付けた後に、陽極酸化処理を行う場合には、ステンレス合金製のスプール軸16が外部に露出していても、ステンレス合金製のスプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72が形成されているので、ステンレス合金製のスプール軸16をマスキングする必要がなくなるとともに、高価で加工困難なチタン合金製のスプール軸16を使用する必要がなくなるために、さらに製造コストを抑えることができる。
さらに、ステンレス合金製のスプール軸16の表層側に絶縁性DLC層72を形成することによって、スプール軸16の耐摩耗性が向上するとともに、スプール軸16の摩擦抵抗を減少させることができるので、スプール軸16の回転性能を高く維持できる。
〔他の実施形態〕
(a) 本発明に係る釣り用部品は、第1部品本体及び第2部品本体として両軸受リールのスプール12及びスプール軸16を例にあげて説明したが、これらに限定されるものではなく、他の全てのマグネシウム合金製の第1部品本体及びステンレス合金製の第2部品本体を有する釣り用品に本発明を適用できる。
(b) 前記実施形態では、リール本体1が非円形の両軸受リールを例にあげて説明したが、リール本体1が円形の両軸受リールにも本発明を適用できる。
(c) 前記実施形態では、絶縁性DLC層72は、PBID(Plasma−Based Ion Deposition、プラズマイオン成膜法)によって形成されていたが、他の成膜処理によって形成する構成にしてもよい。
1 リール本体
2 ハンドル
3 スタードラグ
5 フレーム
5a 第1側板
5b 第2側板
5d 開口
6a 第1側カバー
6b 第2側カバー
6c ボス部
7 前カバー
8 サムレスト
12 スプール
12a フランジ部
12b 糸巻胴部
12c ボス部
13 クラッチ機構
15 レベルワインド機構
16 スプール軸
16a 大径部分
16b 係合ピン
17 クラッチレバー
18 ギア機構
19 クラッチ係脱機構
21 ドラグ機構
22 キャスティングコントロール機構
23 遠心ブレーキ機構
24a 軸受
24b 軸受
30 ハンドル軸
31 メインギア
32 ピニオンギア
32a 歯部
32b 噛み合い部
32c くびれ部
40 クラッチヨーク
40a 係合部
41 ピン
42 スプリング
43 軸受
45 摩擦プレート
46 押圧プレート
51 摩擦プレート
52 制動キャップ
65 ブレーキケース
66 回転部材
67 移動部材
68 制動部材
71 陽極酸化被膜層
72 絶縁性DLC層

Claims (3)

  1. マグネシウム合金製のスプールと、
    前記スプールの内周部に直接接触可能に装着されるステンレス合金製のスプール軸と、
    前記スプール軸の表層側に絶縁性DLC成膜処理により形成された絶縁性DLC層と、
    前記スプールの表層側に形成された陽極酸化被膜層と、
    を備え、
    前記陽極酸化被膜層は、前記スプール軸の表層側に前記絶縁性DLC層を形成し、前記スプールに前記スプール軸を装着した後に行われる陽極酸化処理により形成されている、
    釣り用部品。
  2. 前記絶縁性DLC層は、前記絶縁性DLC成膜処理であるプラズマイオン成膜処理により形成されている、請求項1に記載の釣り用部品。
  3. 前記スプールの前記スプール軸との係合部には前記陽極酸化被膜層は形成されていない、請求項1又は2に記載の釣り用部品。
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