JP2016031381A - 調光装置および調光装置の設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可視光波長域の光および赤外線波長域の光の両方に対して遮光機能を発揮し得る調光装置を提供する。
【解決手段】調光装置10は、第1調光制御パネル11と、第1調光制御パネルに少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ第1調光制御パネルに対して相対移動可能な第2調光制御パネル12と、を有する。第1調光制御パネル及び第2調光制御パネルの両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、第1調光制御パネル及び第2調光制御パネルの相対位置に応じて変化する。第1調光制御パネル及び第2調光制御パネルの少なくとも一方は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を吸収又は反射する赤外線遮蔽層を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、二つの調光制御パネルを相対移動させることによって調光を行う調光装置に関する。また、本発明は、この調光装置の設置方法に関する。
例えば特許文献1に示すように、二つの調光制御パネルを相対移動させることによって調光を行う調光装置が知られている。調光装置は、例えば、外光を選択的に遮光及び透過するブラインドやパーテションとして利用される。調光装置は、二つの光制御シートの相対移動により、光透過率の調節を可能にし、遮光と透過の切り換えを実現する。
特開平9−310567号公報に開示された調光装置では、各調光制御パネルが、特定の直線偏光成分のみを透過させる偏光板を含んでいる。この調光装置では、透過光の偏光状態を制御することによって、二枚の調光制御パネルを介した透視が可能となる明状態と、二枚の調光制御パネルを介した透視が不可能となる暗状態と、を切り替え可能となっている。
特開平9−310567号公報
ところで、本件発明者らが、調光装置の暗状態における不透視性について研究を進めたところ、従来の調光装置の不具合を知見するに至った。すなわち、従来の調光装置では、偏光板として、ポリビニルアルコールにヨウ素化合物分子を吸着配向させてなるものが使用されている。しかしながら、この偏光板は、限られた波長帯域の光に対してのみ偏光作用を及ぼし得る。典型的には、偏光板は、可視光に対してのみ偏光作用を及ぼし得り、太陽光にも一定の割合で含まれる赤外線に対しては偏光作用を及ぼさない。このため、調光装置を暗状態にした場合、目視での透視は制限されるものの、赤外線カメラを用いた透視は何ら規制されない。すなわち、従来の調光装置は、透視を規制するための遮光機能において、十分ではなかった。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであって、可視光波長域の光および赤外線波長域の光の両方に対して遮光機能を発揮し得る調光装置を提供することを目的とする。
本発明による調光装置は、
第1調光制御パネルと、
前記第1調光制御パネルに少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ前記第1調光制御パネルに対して相対移動可能な第2調光制御パネルと、を備え、
前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの相対位置に応じて変化し、
赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を遮蔽する赤外線遮蔽層が設けられている。
本発明による調光装置において、
前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルは、それぞれ、可視光波長域の透過光の偏光状態を制御する光制御シートを有し、
前記赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの少なくとも一方に含まれ、当該赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方に含まれた前記光制御シートよりも、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの他方から離間する側に配置されていてもよい。
本発明による調光装置において、
前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第1領域及び第2領域を含み、
前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第3領域及び第4領域を含むようにしてもよい。
本発明による調光装置において、
前記第1調光制御パネルは、前記光制御シート及び偏光板を、前記第2調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、
前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第1領域と前記第2領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムであり、
前記第2調光制御パネルは、前記光制御シート及び偏光板を、前記第1調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、
前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第3領域と前記第4領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムであり、
前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方に含まれた前記赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方に含まれた前記偏光版よりも、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの他方から離間する側に配置されていてもよい。
本発明による調光装置において、
前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第1領域と前記第2領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板であり、
前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第3領域と前記第4領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板であるようにしてもよい。
本発明による調光装置において、前記赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの少なくとも一方に対面して配置されていてもよい。
本発明による調光装置において、780nmより大きく以上2500nm以下の光についての前記赤外線遮蔽層の透過率は、35%以下であるようにしてもよい。
本発明による調光装置において、900nm以上1100nm以下の光についての前記赤外線遮蔽層の透過率は、35%以下であるようにしてもよい。
本発明による調光装置の設置方法は、
上述した本発明による調光装置を設置する方法であって、
前記第1光制御パネル及び前記第2光制御パネルを設置する工程を備える。
本発明による調光装置の設置方法において、前記赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方の表面又は内部に設けられていてもよい。
本発明による調光装置の設置方法において、前記第1光制御パネル及び前記第2光制御パネルとは別体の前記赤外線遮蔽層を配置する工程を、さらに備えるようにしてもよい。
本発明によれば、可視光波長域の光および赤外線波長域の光の両方に対して遮光機能を発揮することができる。
図1は、調光装置を示す部分縦断面図である。 図2は、調光装置に組み込まれた調光制御パネルを示す平面図である。 図3は、調光装置の作用を説明するための図である。 図4は、調光装置の作用を説明するための図である。 図5は、調光制御パネルに含まれる赤外線遮蔽層の透過スペクトルの一例を示すグラフである。 図6は、赤外線遮蔽層を除去した状態における明状態の調光装置の透過スペクトルの一例を示すグラフである。 図7は、赤外線遮蔽層を除去した状態における暗状態の調光装置の透過スペクトルの一例を示すグラフである。 図8は、図5の特性を持つ赤外線遮蔽層を含んだ状態における明状態の調光装置の透過スペクトルの一例を示すグラフである。 図9は、図5の特性を持つ赤外線遮蔽層を含んだ状態における暗状態の調光装置の透過スペクトルの一例を示すグラフである。 図10は、調光制御パネルに含まれる赤外線遮蔽層の透過スペクトルの他の例を示すグラフである。 図11は、図10の特性を持つ赤外線遮蔽層を含んだ状態における明状態の調光装置の透過スペクトルの一例を示すグラフである。 図12は、図10の特性を持つ赤外線遮蔽層を含んだ状態における暗状態の調光装置の透過スペクトルの一例を示すグラフである。 図13は、太陽光のスペクトルを示すグラフである。 図14は、図1に対応する図であって、赤外線遮蔽層の配置に関する一変形例を示す図である。 図15は、図1に対応する図であって、赤外線遮蔽層の配置に関する他の変形例を示す図である。 図16は、図1に対応する図であって、赤外線遮蔽層の配置に関するさらに他の変形例を示す図である。 図17は、図1に対応する図であって、赤外線遮蔽層の配置に関するさらに他の変形例を示す図である。 図18は、調光制御パネルの領域分割に関する一変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1〜図18は本発明による一実施の形態およびその変形例を説明するための図である。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
なお、本明細書において、「パネル」、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「パネル」は、板、シート、フィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念であり、したがって、一例として、「調光制御パネル」は、「調光制御板」、「調光制御シート」、「調光制御フィルム」と呼ばれる部材と呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
以下に説明する調光装置10は、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30を含んでいる。この調光装置10では、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対位置に依存して、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の両方を透過する光の透過率を調整し得るようになっている。とりわけ、ここで説明する調光装置10は、以下において説明するように、透視の規制をより確実とするための工夫がなされている。具体的には、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を吸収又は反射する赤外線遮蔽層15が設けられている。一例として、以下に説明するように、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の少なくとも一方が、赤外線遮蔽層15を含んでもよい。また、後述の変形例として説明するように、赤外線遮蔽層15が、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30とは別体として、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の少なくとも一方に対面して配置されるようにしてもよい。
図1に示すように、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30は、そのパネル面が平行となり且つ少なくとも部分的にその法線方向に対面するよう、保持されている。また図3及び図4に示すように、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30は、第1方向daに相対移動可能となるよう、保持されている。図示された例において、調光制御パネル20,30は、平面視において矩形形状となるように形成されている。そして、図2に示すように、相対移動方向である第1方向daは、調光制御パネル20,30の一対の側縁と平行となっている。なお、調光装置10は、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30とともに、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30を相対移動可能に保持する図示しない枠装置を含んでいる。
以下、調光装置10について詳述する。以下に説明する例では、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30を有する調光装置10が、室外と室内とを区画する区画部材、例えば窓として使用される例について説明する。とりわけ図示する例では、第1調光制御パネル20が、室外側に位置して、太陽光の入光面を形成している。
調光装置10に用いられ得る第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル12の一例について、説明する。図1に示された例において、第1調光制御パネル60は、第1オーバーコート層26、第1光制御シート25、接合層24、第1偏光板23、接合層22、第1透明支持板21、接合層19および赤外線遮蔽層15を、第2調光制御パネル30に近接する側からこの順番にて、含んでいる。一方、第2調光制御パネル30は、第2オーバーコート層36、第2光制御シート35、接合層34、第2偏光板33、接合層32お及び第2透明支持板31を、第1調光制御パネル20に近接する側からこの順番にて、含んでいる。すなわち、図示された例において、赤外線遮蔽層15は、入光側に配置された第1調光制御パネル20に組み込まれている。そして、第1調光制御パネル20は、第1調光制御パネル20及び接合層19を有する点のみにおいて、第2調光制御パネル30と異なっており、その他において第2調光制御パネル30と同一となっている。以下、各層について説明していく。
赤外線遮蔽層15は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を選択的に吸収又は反射する赤外線遮光機能を有した層である。言い換えると、赤外線遮蔽層15は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を、他の波長域の光よりも高い率にて吸収又は反射する赤外線遮光機能を有した層である。すなわち、赤外線遮蔽層15は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線の透過を防止または抑制する機能を有した層である。とりわけ本実施の形態における赤外線遮蔽層15は、可視光波長域の光の透過を大きく遮ることなく、特定波長域の赤外線の透過を防止また抑制する。ここで、本明細書における可視光波長域は380nm以上780nmであり、赤外線波長域は、780nmを超え2500nm以下とする。
赤外線遮蔽層15として、赤外線吸収剤および赤外線反射剤の少なくとも一方を母材となる樹脂中に分散させたフィルムを、用いることができる。赤外線吸収剤は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域に吸収特性を有した粒状材料である。同様に、赤外線反射剤は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域に反射特性を有した粒状材料である。本実施の形態への適用においては、赤外線吸収剤および赤外線反射剤は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域に吸収特性または反射特性を有し、その一方で、可視光波長域に透過特性を有していることが好ましい。
具体的には、赤外線吸収剤として、透明性を有する無機ナノ粒子を用いることができ、例えば、アンチモン錫酸化物(ATO) 、インジウム錫酸化物(ITO)、六ホウ化ランタン(LaB)、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、酸化タングステン、六ホウ化セリウム、無水アンチモン酸亜鉛および硫化銅またはそれらの混合物からなるナノ粒子を例示することができる。
別の例として、赤外線遮蔽層15は、赤外線反射機能を発現し得る多層の金属層からなる積層体とすることもできる。積層体をなす各金属層は、例えば、金銀、銅並びにこれらの酸化物及び/または合金のような金属または金属材料を主成分として含むことができる。積層体をなす各金属層が互いに協働することで、赤外線を反射すると共に可視光を透過する機能を発揮する。このような金属層は、多層ファブリー・ペロー干渉フィルタフィルムとも呼ばれ、例えば米国特許第4,799,745号や米国特許第6,007,901号に開示されているため、ここでは詳細な説明を省略する。
さらに別の例として、赤外線反射機能は、第1ポリマー材料からなる層と、第2ポリマー材料からなる層と、を交互に積層させた積層体によっても発揮することができる。したがって、このような積層体を赤外線遮蔽層15として用いてもよい。ポリマー材料からなる層の少なくとも一方は、複屈折性をもつように配向される。各層は、隣接する層との間の界面で一部の近赤外光を反射するような屈折率特性をもつ。各層は、複数の境界面で反射された光に建設的及び相殺的干渉をもたらすほど充分に薄い。典型的には、各層の厚みは、約1μm未満である。このように交互に積層された2つの層が互いに協働することで、赤外線を反射すると共に可視光を透過する機能を発揮する。
後述するように暗状態の調光装置10を介した透視をより確実に防止する観点から、900nm以上1100nm以下の光についての赤外線遮蔽層15の透過率が、0%以上35%以下となっていることが好ましく、0%以上20%以下となっていることがより好ましい。また、明状態の調光装置10を介した透視性を確保する観点から、可視光波長域の光についての赤外線遮蔽層15の透過率が、60%以上となっていることが好ましく、70%以上となっていることがより好ましく、80%以上となっていることが更により好ましい。なお、本明細書における所定波長範囲内の光の透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−2450」、JISK0115準拠品)を用いて所定波長範囲内の光の透過率を測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
図5には、市販されている赤外線遮蔽フィルムの透過スペクトルが示されている。図5に示された透過スペクトルでは、900nm以上1100nm以下の光の透過率は20%以下となっている。その一方で、図5に示された透過スペクトルでは、380nm以上780nm以下の可視光の透過率は80%以上となっている。このような透過特性を持つ赤外線遮蔽フィルムを、接合層19を用いて第1透明支持板21に接合し、赤外線遮蔽層15として好適に使用することができる。
また、市販されている別の赤外線遮蔽フィルムの透過スペクトルが示されている。図14に示された透過スペクトルにおいて、赤外線波長域の全域に亘って、すなわち780nmよりも大きく2500nm以下の光の透過率は20%以下となっている。暗状態の調光装置10を介した透視をより確実に防止する観点からは、赤外線波長域の全域に亘った透過率が、0%以上35%以下となっていることが好ましく、0%以上20%以下となっていることがより好ましい。同時に、図14に示された透過スペクトルでは、380nm以上780nm以下の可視光の透過率は80%以上に確保されている。このような透過特性を持つ赤外線遮蔽フィルムを、赤外線遮蔽層15としてさらに好適に使用することができる。
第1透明支持板21および第2透明支持板31は、光制御シート25,35及び偏光板23,33を支持するための支持体である。第1透明支持板21および第2透明支持板31として、例えば可視光に対して優れた透過性を有したガラス、ポリカーボネートやアクリル等の透明な樹脂等を用いることができる。一例として、第1透明支持板21および第2透明支持板31の厚みは、2〜4mm程度に設定される。
第1偏光板23及び第2偏光板33は、一方の直線偏光成分の光を高い透過率で透過させるとともに、一方の直線偏光成分と直交する方向に振動する他方の直線偏光成分の光を吸収する機能を有している。本実施の形態において、第1偏光板23と第2偏光板33とは、その吸収軸の向きが互いに非平行となっている。とりわけ図示する例では、第1偏光板23及び第2偏光板33は、それぞれの吸収軸が互いに直交するようにして、すなわちクロスニコル状態で配置されている。第1偏光板23及び第2偏光板33として、ポリビニルアルコールにヨウ素や二色性色素を吸着させてなる広く普及した偏光板を用いることができる。
第1光制御シート25及び第2光制御シート35は、透過光の偏光状態を制御可能となっている。図2〜図4に示すように、第1光制御シート25は、互いに異なる光学特性を有した第1領域Z1及び第2領域Z2を含んでいる。第1光制御シート25は、第1領域Z1及び第2領域Z2において、透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御する。とりわけ本実施の形態において、第1光制御シート25は、位相差フィルムとして形成され、第1領域Z1と第2領域Z2との間で、異なる位相変調を透過光に生じさせる。具体的には、第1領域Z1及び第2領域Z2は、共に、リタデーションがλ/4の位相差フィルムからなり、ただし、当該位相差フィルムは、遅相軸が互いに直交するようにして配置されている。したがって、第1光制御シート25は、第1領域Z1を透過する光に対して「λ/4」の位相変調を引き起こし、第2領域Z2を透過する光に対して「−λ/4」の位相変調を引き起こす。
第2光制御シート35は、第1光制御シート25と同様に構成され得る。すなわち、第2光制御シート35は、互いに異なる光学特性を有した第3領域Z3及び第4領域Z4を含んでいる。第2光制御シート35は、第3領域Z3及び第4領域Z4において、透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御する。第2光制御シート35は、位相差フィルムとして形成され、第3領域Z3と第4領域Z4との間で、異なる位相変調を透過光に生じさせる。具体的には、第3領域Z3及び第4領域Z4は、共に、リタデーションがλ/4の位相差フィルムからなり、ただし、当該位相差フィルムは、遅相軸が互いに直交するようにして配置されている。そして、第2光制御シート35は、第3領域Z3を透過する光に対して「λ/4」の位相変調を引き起こし、第4領域Z4を透過する光に対して「−λ/4」の位相変調を引き起こす。
なお、第1光制御シート25の第1領域Z1及び第2領域Z2は、第1方向daに交互に隙間なく配置され、第1方向daに沿って同一な幅Wを有している。したがって、第1領域Z1及び第2領域Z2は、各領域の幅の二倍「W×2」となる一定ピッチでそれぞれ第1方向daに配列されている。同様に、第2光制御シート35の第3領域Z3及び第4領域Z4は、第1方向daに交互に隙間なく配置され、第1方向daに沿って同一な幅Wを有している。第3領域Z3及び第4領域Z4は、各領域の幅の二倍「W×2」となる一定ピッチでそれぞれ第1方向daに配列されている。したがって、第1光制御シート25及び第2光制御シート35を第1方向daに相対移動させることにより、第1領域Z1と第3領域Z3とが対面し且つ第2領域Z2と第4領域Z4とが対面する図3の状態と、第1領域Z1と第4領域Z4とが対面し且つ第2領域Z2と第3領域Z3とが対面する図4の状態との間で状態を切り替えることができる。
このような第1光制御シート25及び第2光制御シート35は、例えば国際公開第2013−054673号パンフレット、特開2012−137725号公報、または特開2012−198522号公報等に開示されたパターン位相差フィルムとして作製され得る。この例において、第1光制御シート25は、トリアセチルセルロース等の低リタデーション透光性基材としての第1基材251と、第1基材251上に形成された第1パターン配向膜252と、第1パターン配向膜252上に形成された第1パターン位相差層253と、を有する。同様に、第2光制御シート35は、第2基材351と、第2基材351上に順に形成された第2パターン配向膜352及び第2パターン位相差層353と、を有する。第1パターン配向膜252及び第1パターン位相差層253は、第1領域Z1及び第2領域Z2に対応した二つの領域に区分けされる。また、第2パターン配向膜352及び第2パターン位相差層353は、第3領域Z3及び第4領域Z4に対応した二つの領域に区分けされる。パターン配向膜252,352は、二つの領域間で、異なる方向に配向規制力を有する。パターン位相差層253,353は、パターン配向膜252,352の配向規制力によって二つの領域間で異なる方向に向いた液晶分子を有し、二つの領域間で、異なる位相変調を透過光に生じさせる。
第1オーバーコート層26及び第2オーバーコート層36は、それぞれ、第1光制御シート25又は第2光制御シート35を保護するための層であり、例えば透明樹脂層として形成され得る。また、第1オーバーコート層26及び第2オーバーコート層36の少なくとも一方に種々の機能を付与してもよい。例えば、耐擦傷性を付与する観点から、オーバーコート層26,36を、隣接する光制御シート25,35の基材251,351よりも高硬度のハードコート層とすることができる。また他の例として、オーバーコート層26,36に、防眩機能、反射防止機能、赤外線遮蔽機能、帯電防止機能等を付与してもよい。
接合層19,22,24,32,34は、二つの部位を接合するための層であり、十分な接合強度が得られれば特に限定されない。例えば、粘着剤を用いた粘着層や、接着剤を用いた接着層を、接合層19,22,24,32,34として用いることができる。また、一以上の接合層19,22,24,32,34に、赤外線遮蔽機能、帯電防止機能等の種々の機能を付与してもよい。
このような調光装置10は、まず図示しない枠体を取り付け位置に設置し、次に、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30を相対移動可能に枠体に取り付けることにより、設置され得る。調光装置10は、例えば、建物の開口部、とりわけ窓に設置され得る。
次に、このような構成からなる調光装置10の作用について説明する。
以上のような第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル70の組み合わせにおいては、図3に示すように、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面する場合、第1偏光板23を透過した一方の直偏光成分の光は、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した後に、振動方向を90°回転させる。したがって、図3に示すように、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した光は、一方の直線偏光成分とは振動方向が直交する他方の直線偏光成分の光となっており、第2偏光板33を透過することができる。
図3に示された相対位置に第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30が配置されている状態を明状態と呼ぶ。調光装置10が明状態となっている場合、二つの調光制御パネル20,30を介して可視光を取り込むことができる。したがって、調光装置10を明状態とすることにより、室内に太陽光を採光して、室内を明るくすることができる。また、調光装置10を明状態とすることにより、当該調光装置10を介した目視による透視を可能とすることができる。
一方、図3の状態から、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30が、各領域Z1〜Z4の幅Wだけ、第1方向daに相対移動すると、図4に示すように、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面する。この状態において、第1偏光板23を透過した一方の直線偏光成分の光は、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した後に、振動方向を維持する。したがって、第1光制御シート25及び第2光制御シート35の両方を透過した光は、一方の直線偏光成分の光のままであり、第2偏光板33で吸収され、第2偏光板33を透過することはできない。
図4に示された相対位置に第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30が配置されている状態を暗状態と呼ぶ。調光装置10が暗状態となっている場合、二つの調光制御パネル20,30によって、可視光を遮光することができる。したがって、調光装置10を暗状態とすることにより、調光装置10を介して室外から室内を目視により透視されることを効果的に防止することができる。
ところで、第1偏光板23、第2偏光板33、第1光制御シート25及び第2光制御シート35は、広波長域に亘る全透過光に対して、偏光状態を制御することは不可能である。したがって、暗状態の調光装置10は、おおよそ可視光波長域の光、すなわち可視光に対してのみ遮光機能を有効に及ぼし得る。ここで、図6には、赤外線遮蔽層15を除去して明状態とした調光装置10の透過スペクトルが示されている。また、図7には、赤外線遮蔽層15を除去して暗状態とした調光装置10の透過スペクトルが示されている。明状態に配置された調光装置10の偏光板23,33及び光制御シート25,35によれば、可視光透過率は略50%となり、暗状態に配置された調光装置10の偏光板23,33及び光制御シート25,35に対する、可視光透過率はほぼ0%となっている。一方、赤外線波長域の赤外光の透過率は、偏光板23,33及び光制御シート25,35の配置状態に応じて変化せず、高い値を維持している。すなわち、偏光板23,33及び光制御シート25,35による偏光制御機能が、赤外線には有効に発揮されていない。
一方、本実施の形態によれば、第1調光制御パネル20が、赤外線遮蔽層15を有している。この赤外線遮蔽層15は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を選択的に吸収又は反射する。すなわち、赤外線遮蔽層15は、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線の透過を防止または抑制する。ここで図8には、赤外線遮蔽層15を組み込んだ本実施の形態の調光装置10を明状態とした場合の透過スペクトルが示されている。図9には、赤外線遮蔽層15を組み込んだ本実施の形態の調光装置10を暗状態とした場合の透過スペクトルが示されている。図9に示すように、赤外線遮蔽層15を設けた本実施の形態の調光装置10を暗状態とした場合、調光装置10が、少なくとも一部の波長域の赤外線を遮光することが可能となる。したがって、赤外線カメラを用いて調光装置10を介した透視が可能となることを、効果的に防止することができる。これにより、暗状態の調光装置10が、目視での透視だけでなく、赤外線カメラを用いた透視をも十分に規制することが可能となる。従来、赤外線を用いた透視に関する遮光機能の欠陥が全く認識されていなかったことからすれば、赤外線遮蔽層15を調光装置10に適用したことによる上述の遮光機能の赤外線波長域への拡張は、従来の技術水準から予測し得る範囲を超える効果であり、且つ、従来の技術水準と比較して顕著または異質な効果でもある。
また、図8及び図9の透過スペクトルは、図5に示された赤外線遮光機能を発揮する赤外線遮蔽層15を調光装置10に適用した場合のデータである。図5に示されているように、この赤外線遮蔽層15は、900nm以上1100nm以下の光の透過を20%以下まで遮光する。この場合、図8及び図9に示された調光装置10の透過スペクトルにおいて、900nm以上1100nm以下の赤外線の透過率は当然に20%以下となる。一方、図14に示すように、太陽光に含まれる赤外線は、波長が短い程、多量となる。この傾向に対応して、市販されている多くの赤外線カメラが、900nm以上1100nm以下の波長域に強い感度を持っている。したがって、900nm以上1100nm以下の赤外線の透過率が20%以下となる赤外線遮蔽層15を用いた場合には、赤外線を利用して暗状態の調光装置10を透視することを、極めて効果的に防止することができる。
さらに、図11及び図12の透過スペクトルは、図10に示された赤外線遮光機能を発揮する赤外線遮蔽層15を調光装置10に適用した場合のデータである。図10に示された特性を有する赤外線遮蔽層15は、全赤外線波長域の光、すなわち、780nmを超え2500nm以下の光の透過を20%以下まで遮光する。この場合、図11及び図12に示された調光装置10の透過スペクトルにおいて、780nmを超え2500nm以下の赤外線の透過率は当然に20%以下となる。このように780nmを超え2500nm以下の赤外線の透過率が20%以下となる赤外線遮蔽層15を用いた場合には、赤外線を利用して暗状態の調光装置10を透視することを、目視による透視と同様に防止することができる。
また、本実施の形態では、赤外線遮蔽層15は、入光側に位置する第1調光制御パネル20に設けられている。とりわけ、赤外線遮蔽層15は、第1調光制御パネル20のうちの第2調光制御パネル30から離間する側の最表面に位置している。したがって、赤外線が、調光装置10を透過することをより確実に防止することが可能となる。
以上のような本実施の形態による調光装置10では、第1調光制御パネル10及び第2調光制御パネル20が、可視光波長域の透過光の偏光状態を制御し得る性質を有している。この性質を利用して、第1調光制御パネル10及び第2調光制御パネル20の両方を透過する可視光波長域の光の透過率が、第1調光制御パネル10及び第2調光制御パネル20の相対位置に応じて、変化するようになっている。そして、第1調光制御パネル10及び第2調光制御パネル20の少なくとも一方が、赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を選択的に吸収又は反射する赤外線遮蔽層15を含んでいる。このような本実施の形態による調光装置10によれば、可視光波長域の光および赤外線波長域の光の両方に対して遮光機能を効果的に発揮することができる。これにより、調光装置10を介した透視をより確実に防止することが可能となる。
なお、上述した一実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を適宜参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した一実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
上述した実施の形態において、赤外線遮蔽層15が、第1調光制御パネル20のうちの第2調光制御パネル30から離間する側の表面を形成する例を示した。しかしながら、この例に限られず、調光装置10内における赤外線遮蔽層15の配置を変更することができる。例えば、図14に示すように、赤外線遮蔽層15が、第1透明支持板21の第2調光制御パネル30に対面する側の面上に積層されていてもよい。図14に示す例では、真空蒸着法やスパッタリング法等の成膜法により、接合層を介すことなく、赤外線遮蔽層15が第1透明支持板21上に直接形成されている。また、図15に示すように、赤外線遮蔽層15が第1透明支持板21及び第1偏光板23を接合するための接合層としても機能するようにしてもよい。この赤外線遮蔽層15は、例えば、粘着性または接着性を有した母材中に赤外線吸収剤または赤外線反射剤を分散させることにより作製され得る。さらに、図16に示すように、赤外線遮蔽層15が、第1偏光板23の第1透明支持板21に対面する側の面上に積層されていてもよい。図16に示す例において、真空蒸着法やスパッタリング法等の成膜法により、接合層を介すことなく、赤外線遮蔽層15が第1偏光板23上に直接形成されている。また以上の例に限られず、第1調光制御パネル20内における別の位置に、赤外線遮蔽層15を設けることも可能である。さらに、赤外線遮蔽層15を第1調光制御パネル20に組み込むことに代えて又は第1調光制御パネル20に組み込むことに加えて、第2調光制御パネル30に赤外線遮蔽層15を組み込んでもよい。
また、上述した実施の形態において、赤外線遮蔽層15が、第1調光制御パネル20又は第2調光制御パネル30に含まれる例について説明したが、この例に限られない。図18に示すように、赤外線遮蔽層15が、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30とは別体として、設けられてもよい。言い換えると、赤外線遮蔽層15が、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30から離間して設けられてもよい。この例において、シート状の部材として形成された赤外線遮蔽層15が、第1調光制御パネル20又は第2調光制御パネル30に対面する位置から取り外し可能となっていてもよい。また、赤外線遮蔽層15が、巻き取り式のロールカーテンとして形成されていてもよい。このような変形例においても、赤外線遮蔽層15と、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30との組み合わせによって、上述した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。この調光装置10は、第1調光制御パネル20、第2調光制御パネル30,調光制御パネル20,30を保持する枠体、及び、赤外線遮蔽層15を、任意の順番にて、例えば建物の開口部に取り付けることにより、設置され得る。
さらに、上述した実施の形態において、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対移動が、直線移動である例を示した。しかしながら、この例に限られず、図18に示すように、第1調光制御パネル20が第2調光制御パネル30に対して相対回転するようにしてもよい。図18に示された例における相対回転の回転軸線dcは、第1調光制御パネル20の法線方向と一致している。また、第1調光制御パネル20の第1領域Z1及び第2領域Z2は、相対回転の回転軸線dcを中心とする扇形の領域となっている。すなわち、第1領域Z1及び第2領域Z2は、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30の相対移動方向dbと平行な方向に、交互に配列されていることになる。各第1領域Z1及び第2領域Z2をなす扇形領域の中心角θxは互いに同一とすることができる。第2調光制御パネル30は、第1調光制御パネル20と同様に構成することができる。このような調光装置10においても、第1調光制御パネル20及び第2調光制御パネル30を中心角θxと同一角度だけ相対回転させることにより、第1領域Z1と第3領域Z3とが対面し且つ第2領域Z2と第4領域Z4とが対面する明状態と、第1領域Z1と第4領域Z4とが対面し且つ第2領域Z2と第3領域Z3とが対面する暗状態との間で、状態を切り替えることができる。
さらに、上述した実施の形態において、第1偏光板23及び第2偏光板33が、クロスニコルの状態で配置される例を示したが、これに限られず、第1偏光板23及び第2偏光板33が、パラレルニコルの状態で配置されていてもよい。この例では、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面した図4の状態にて、調光装置10が明状態となる。一方、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面した図3の状態で、調光装置10が暗状態となる。
さらに、上述した実施の形態において、各光制御シート25,35が、互いに異なる位相変調量を有した二つの領域を、繰り返し配列された状態で、有する例を示したが、この例に限られない。各光制御シート25,35が、互いに異なる位相変調量を有した三以上の領域を、繰り返し配列された状態で、有するようにしてもよい。この例においては、三以上の領域の位相変調量を、最大差がλ/2となるようにして、漸次変化するように設定してもよい。この例によれば、二枚の光制御シート25,35を透過する光の透過率を三段階以上に調節することが可能となる。
さらに、上述した実施の形態において、各調光制御パネル20,30が、透過光の偏光状態を制御する光制御シート25,35としてパターン位相差フィルムを含み、さらに別途に偏光板23,33を含む例を示した。しかしながら、この例に限られず、第1光制御シート25の第1領域Z1及び第2領域Z2が、共に、偏光板からなり、ただし、当該偏光板は、第1領域Z1及び第2領域Z2において、吸収軸が互いに直交するようにして配置されているようにしてもよい。この例では、第2光制御シート35の第3領域Z3及び第4領域Z4が、共に、偏光板からなり、ただし、当該偏光板が、第3領域Z3及び第4領域Z4において、吸収軸が互いに直交するようにして配置する。そして、第1光制御シート25の第1領域Z1での吸収軸と、第2光制御シート35の第3領域Z3での吸収軸とを平行とする。また、第1光制御シート25の第2領域Z2での吸収軸と、第2光制御シート35の第4領域Z4での吸収軸とを平行とする。この変形例では、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面した状態で、調光装置10は明状態となる。一方、第1光制御シート25の第1領域Z1と第2光制御シート35の第3領域Z3とが対面し、第1光制御シート25の第2領域Z2と第2光制御シート35の第4領域Z4とが対面した状態で、調光装置10が暗状態となる。そしてこの例では、上述した第1偏光板23及び第2偏光板33は不要とすることができ、調光装置10の単純化を図ることができる。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 調光装置
15 赤外線遮蔽層
19 接合層
20 第1調光制御パネル
21 第1透明支持板
22 接合層
23 第1偏光板
24 接合層
25 第1光制御シート
30 第2調光制御パネル
31 第2透明支持板
32 接合層
33 第2偏光板
34 接合層
35 第2光制御シート
36 第2オーバーコート層
251 第1基材
252 第1パターン配向膜
253 第1パターン位相差層
26 第1オーバーコート層
351 第2基材
352 第2パターン配向膜
353 第2パターン位相差層
Z1 第1領域Z1
Z2 第2領域Z2
Z3 第3領域Z3
Z4 第4領域Z4
da 第1方向

Claims (11)

  1. 第1調光制御パネルと、
    前記第1調光制御パネルに少なくとも部分的に対面する位置に配置され且つ前記第1調光制御パネルに対して相対移動可能な第2調光制御パネルと、を備え、
    前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの両方を透過する可視光波長域の光の透過率は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの相対位置に応じて変化し、
    赤外線波長域内の少なくとも一部分の波長域の赤外線を遮蔽する赤外線遮蔽層が設けられている、調光装置。
  2. 前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルは、それぞれ、可視光波長域の透過光の偏光状態を制御する光制御シートを有し、
    該赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの少なくとも一方に含まれ、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの他方から離間する側に配置されている、請求項1に記載の調光装置。
  3. 前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第1領域及び第2領域を含み、
    前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、可視光波長域の透過光の偏光状態を互いに異なる状態に制御し且つ交互に繰り返し配列された第3領域及び第4領域を含む、請求項2に記載の調光装置。
  4. 前記第1調光制御パネルは、前記光制御シート及び偏光板を、前記第2調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、
    前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第1領域と前記第2領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムであり、
    前記第2調光制御パネルは、前記光制御シート及び偏光板を、前記第1調光制御パネルに近接する側からこの順番で有し、
    前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第3領域と前記第4領域との間で異なる位相変調を透過光に生じさせる位相差フィルムであり、
    前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方に含まれた前記赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方に含まれた前記偏光版よりも、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの他方から離間する側に配置されている、請求項3に記載の調光装置。
  5. 前記第1調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第1領域と前記第2領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板であり、
    前記第2調光制御パネルの前記光制御シートは、前記第3領域と前記第4領域との間で吸収軸の方向が非平行である偏光板である、請求項3に記載の調光装置。
  6. 前記赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの少なくとも一方に対面して配置されている、請求項1に記載の調光装置。
  7. 780nmより大きく以上2500nm以下の光についての前記赤外線遮蔽層の透過率は、35%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の調光装置。
  8. 900nm以上1100nm以下の光についての前記赤外線遮蔽層の透過率は、35%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の調光装置。
  9. 請求項1〜8に記載された調光装置を設置する方法であって、
    前記第1光制御パネル及び前記第2光制御パネルを設置する工程を備える、設置方法。
  10. 前記赤外線遮蔽層は、前記第1調光制御パネル及び前記第2調光制御パネルの一方に含まれている、請求項9に記載の設置方法。
  11. 前記第1光制御パネル及び前記第2光制御パネルとは別体の前記赤外線遮蔽層を配置する工程を、さらに備える、請求項9に記載の設置方法。
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