JP2016030508A - キャリーカー - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、パイプテントの設営場所は、例えば、河川敷や校庭あるいはイベント会場などが多く路面が舗装整備されていなかったり、路面段差や高低差のある場所が多数存在していたりすることが多かった。また、このような設営場所では、パイプテントの荷物などを積んだ車を近くまで寄せることができず、離れた駐車場などに停めて、そこから運搬車などを使用してウエイトなどを運ばなければならない場合があった。
このような状況下において、リアカーなどの四輪運搬車では小回りが利かず、取り回しが悪かったため作業性があまり良くなかった。
そこで、四輪運搬車に代えて特許文献1及び非特許文献1などに開示の二輪運搬車が提案されている。
従って、この種の二輪式のキャリーカーにあっては、先行技術のように側面視でL字状に形成されているものであった。
例えば、従来の二輪式キャリーカーの場合、ウエイトをパイプテントの支柱の近傍まで運搬した後は、テント設営担当者がウエイトを一つずつ持ち上げて支柱の元に嵌め込んで設置する必要がある。
このとき、一個当たり約20kg程度もあるウエイトを、テント設営担当者が一つずつ持ち上げて支柱の元に嵌め込んで設置するのは、成人男性であっても労力が多大であった。すなわち、前述の通り、一つの支柱毎に2個のウエイトを設置するとなると、一つのテントが少なくとも4本の支柱を持っているとして計算しても、合計で約160kgのウエイトを手作業で持ち上げて設置する作業をすることとなり、女性や高齢者にあっては対応し得ないこともあり得た。
しかし、このような作業は大変面倒であるとともにキャリーカーを揺さぶる作業に多大なる労力を要していた。また、前後の揺さぶり作業をする際に、キャリーカーの操作部がパイプテントの支柱など周辺の部材にぶつかったりすることもあり大変危険であった。
第2の発明は、第1の発明において、操作部の軸部位置から下端までの距離は、溝部にそって軸部を上方に移動させる長さであることを特徴とするキャリーカーとしたことである。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、前記荷物は、テントの支柱に配されてテントを所定位置に固定させるウエイトであって、前記ウエイトには前記支柱を嵌めるスリットが設けられており、前記荷物載せ部は、前記ウエイトのスリットより大きい幅を有する載せ部側スリットを備えていることを特徴とするキャリーカーとしたことである。
第4の発明は、第3の発明のキャリーカーが、ウエイト運搬用のキャリーカーであるとしたことである。
本実施形態のキャリーカーは、図1に示すように、回転可能な車輪4を備えた基部2と、基部2と一体に成形された荷物載せ部26と、基部2に対して上下移動かつ前後回動自在に取り付けられるとともに、所定位置にて固定可能な操作部3とで構成されている。
本実施形態では、テントの支柱に配してテントを所定位置に固定するウエイトを運搬するウエイト運搬用のキャリーカーをその使用の一実施形態としている。
サイドプレート2aは、後端側2cが鉛直方向で幅広に形成され、先端側2dに行くにしたがって鉛直方向で幅狭に形成されている。また、先端側2d,2dは後述する荷物載せ部26の両側面24,24として機能している(図1参照。)。
なお、載せ面部26aの大きさは、ウエイト6の径よりも大きい横幅を有しており、縦幅にあっては、ウエイト6の径よりも大きくてもよいが、ウエイト6が前方に落下しない程度の幅であればウエイト6の径より小さくてもよい。
載せ面部26a側のスリット27を設けた理由は、ウエイト6のスリットをパイプテントの支柱に嵌め込むときに、載せ面部26aにウエイト6を載せた状態のまま、そのスリットに支柱を嵌め入れるためであり、そのためにはウエイト6のスリットと鉛直方向で連通する載せ面部側のスリット27が必要となってくる。
前記サイドプレート2aの下端縁と、載せ面部26aの平坦板部26bの下端縁及び爪部26cの下端縁は、一直線上に配設されるように構成されている(図1及び図2(a)参照。)。
また、載せ面部26aには、上述のとおり、両側面24、24が備えられるとともに、背面部25が立ち上げ形成されているため、運搬の際に道路面のデコボコで車輪4が傾くなどによる何らかの衝撃があっても、荷物載せ部26からウエイト6が落下して怪我をしないように安全性を担保することができる。
すなわち、操作者がキャリーカー1を操作する際に最適な角度は、操作部が地面から約60度後方に傾いた状態である。本実施形態の場合、この状態でキャリーカー1を押し引き操作するとき、載せ面部26aは地面と略水平状態か、水平状態よりも多少後方に向けて傾いた状態、言い換えると、載せ面部の先端(爪部26cの先端26d)が多少上がっている状態(図3(d)参照。)となる。仮に、略L字形状に固定されている先行技術のような場合にあっては、載せ面部26aの傾き(後方への傾斜)がきつくなり、運搬時の衝撃などによっては、操作部3の方向にウエイト6が倒れこんでしまう虞も考えられる。
しかし、本実施形態の状態でウエイト6を運搬することができれば、載せ面部26aの傾斜もきつくないため、安定してウエイト6を運搬することができる。
なお、この固定部22は、重量のあるウエイト6を運搬する際に、操作部3が基部2と確実に嵌合することによって、キャリーカー1が安定することができる。
また、図2(a)に示す所定角度Dは、本実施例において約20度に傾けて取り付けているが、操作者の身長の高低により角度を変えても構わない。例えば、身長が低い操作者にとって、操作者側により大きく傾けることにより操作し易いものとなる。
長尺の溝部21は、サイドプレート2aの外内面にわたって貫通して設けられており、操作部3を上昇移動させ、嵌脱部3aが固定部22から脱し、嵌脱部3aの下端が固定部22の開口22a近傍に位置したときに上昇位置が上限となるように設定し、かつ操作部3を下降移動させ、嵌脱部3aが固定部内に嵌ったときに下降位置が下限となるように設定されている(図2参照。)。
すなわち、後述する操作部3の軸部23位置から嵌脱部3aの下端までの距離が溝部21にそって軸部23を上下可能な長さである。
その構成は、下端側の嵌脱部3aよりも上方位置に軸部23を貫通して備えるとともに、その軸部23を基部2に設けた溝部21に遊びを持たせて取り付けることで、溝部21の長手方向に移動自在であるとともに、軸部23を中心にして前後方向に回動自在となる。また、軸部23は本実施形態ではボルトとナットを想定している。
なお、操作部3の下端を固定部22の開口22aに滑らかに挿入できるように、操作部3の嵌脱部3aの下端と固定部22の開口22aとの距離を短くしている。当該距離が長いと、操作部3の嵌脱部3aの可動範囲が大きくなって、固定部22の挿入位置に合わせるのに手間取るからである。
本実施例においては、縦棒31は鉄などの中空の金属製パイプを用いて、キャリーカー1の重量を軽くすると共に、持ち手が丸みを持つことによって操作し易くしている。なお、縦棒31は金属製パイプでなく、無垢の金属製フレームであっても本実施例の範囲内である。
また、荷物載せ部26を持ち上げるときには、操作部3の取っ手部33を鉛直方向に押すと(図2(c)の矢印の方向)、車軸41が支点となって作用して、荷物載せ部26が上方向(鉛直方向の反対側)を向くことになる。
例えば、溶融亜鉛メッキ又はペンキ塗装されたφ250×90hの鋳鉄製で、スリット幅が51mm、重量が15Kgから20Kgのウエイトが一例として挙げられる。
載せ面部26a側のスリット21の大きさは、ウエイト6のスリット部分より大きくて、ウイエト6が載せ面部側のスリット21から落下しない大きさであれば良い。また、このような構成を採用することによって、載せ面部26aの面積も少なくなり経済的であり、デザイン的にもシャープな形状を有している。
ウエイト6は、一つの支柱に対して、通常、2個程度配するが、強風であるときは3個かそれ以上の数を配すれば良く、天候状況に応じて適宜変更可能である。
先ず、図3(a)は、これから運搬するウエイト6をキャリーカー1に載せる準備のため場面である。ここでは、操作者がウエイト6に向かう矢印方向にキャリーカー1を移動させ易くするために、操作部3の下端の嵌脱部3aを固定部22から抜いて軸部23を中心として後方(操作者側手前)へと回動させた図2(c)の状態となっている。これによって、操作者は操作部3が鉛直方向に立脚している姿勢よりも傾斜した姿勢の方がキャリーカー1の押し出しが容易となる。
操作者がキャリーカー1を操作する際に最適な角度は、操図3(d)に示すような操作部3が地面から約60度後方に傾いた状態である。この状態でキャリーカーを押し引き操作するとき、載せ面部26aは水平状態よりも多少後方に向けて傾いた状態、言い換えると、載せ面部26aの先端(爪部26cの先端26d)が多少上がっている状態(図3(d)参照。)となり、載せ面部26aの傾斜もきつくないため、安定してウエイトを運搬することができる。
「その他の実施形態」
この場合、操作部3の下端を略逆U字形状の溝に沿って移動させて用いる。ここでは、溝部21と異なる動きについてのみ説明する。
キャリーカー1の操作部3を傾斜させる場合には、車軸41とは遠い距離にある略逆U字形状の溝(図4の軸部23の位置がある溝)の端部に移動させ、車軸41と接するように操作部3を傾斜させる。これにより、車軸41が支点として作用して、ウエイト6を載せた荷物載せ部26の先端を持ち上げることができる。キャリーカー1の操作部3を立脚させる場合には、車軸41とは近い距離にある略逆U字形状の溝(図4の軸部23ではない側の溝)の端部に移動させ、車軸41と接するように操作部3を傾斜させる。
すなわち、溝部21は直線状の溝部分を軸部23が移動して、所定の角度を形成させるが、溝28では略逆U字形状の溝部分を軸部23が移動して、車軸41との距離を可変することによって、所定の角度を形成させる構造となっているのである。この構造であれば、固定部22を有する必要がなく、簡単な構造で所定角度を得られ、操作性が良くなる効果が得られる。
2 基部
3 操作部
4 車輪
6 ウエイト
21 溝部
22 固定部
23 軸部
26 荷物載せ部
28 溝部
31 縦棒
33 取っ手部
41 車軸
Claims (4)
- 回転可能な車輪を備えた基部と、
基部に対して上下移動かつ前後回動自在に取り付けられるとともに、所定位置にて固定可能な操作部と、
前記基部に対して一体に備えられる荷物載せ部を少なくとも含み、
前記基部には縦方向に長尺の溝部が形成されており、
前記操作部は、その下端側よりも上方位置に軸部を貫通して備えるとともに、その軸部を前記基部に設けた前記溝部に遊びを持たせて取り付けることで、前記溝部の長手方向に移動自在であるとともに、前記軸部を中心にして前後方向に回動自在に構成されており、
前記基部には、前記操作部の下端を着脱自在に固定する固定部を備えており、
前記荷物載せ部は、前記操作部の下端を前記基部の固定部に固定させた状態で所定角度傾斜して備えられていることを特徴とするキャリーカー。 - 操作部の軸部位置から下端までの距離は、溝部にそって軸部を上方に移動させる長さであることを特徴とする請求項1に記載のキャリーカー。
- 前記荷物は、テントの支柱に配されてテントを所定位置に固定させるウエイトであって、前記ウエイトには前記支柱を嵌めるスリットが設けられており、
前記荷物載せ部は、前記ウエイトのスリットより大きい幅を有するスリットを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャリーカー。 - ウエイト運搬用のキャリーカーであることを特徴とする請求項3に記載のキャリーカー。
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