JP2016030227A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

光学フィルムの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016030227A
JP2016030227A JP2014153110A JP2014153110A JP2016030227A JP 2016030227 A JP2016030227 A JP 2016030227A JP 2014153110 A JP2014153110 A JP 2014153110A JP 2014153110 A JP2014153110 A JP 2014153110A JP 2016030227 A JP2016030227 A JP 2016030227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
coating liquid
coating solution
value
refractive index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014153110A
Other languages
English (en)
Inventor
小西 敬吏
Keiri Konishi
敬吏 小西
林 健司
Kenji Hayashi
健司 林
戸田 義朗
Yoshiro Toda
義朗 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2014153110A priority Critical patent/JP2016030227A/ja
Publication of JP2016030227A publication Critical patent/JP2016030227A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】同時重層塗布による塗布において塗布液による膜厚ムラを低減する光学フィルムの製造方法を提供する。【解決手段】基材上に、高分子を含む光学機能層が少なくとも2層以上形成されてなる光学フィルムの製造方法であって、各光学機能層を形成する塗布液を調製する工程(1)と、基材上に、光学機能層を形成する塗布液を同時重層塗布する工程(2)と、を有し、工程(2)における光学機能層を形成する塗布液のTI値が1.1以下であることを特徴とする光学フィルムの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は光学フィルムの製造方法に関する。
光学フィルムとは、光を透過または反射吸収しうるフィルムであり、屈折、複屈折、反射防止、視野角拡大、光拡散、および輝度向上等の光学機能を発揮しうる。
光学フィルムは、赤外遮蔽フィルム、紫外線遮蔽フィルム、反射防止フィルム、配向フィルム、偏光フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、輝度向上フィルム、および電磁波シールドフィルム等として液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)、建物や車両の窓ガラス等に使用されている。
近年、光学フィルムに光学機能を提供する光学機能層には、ナノオーダーの薄膜化が求められている。光学機能層の薄膜化によって、たとえば赤外遮蔽フィルムの屈折率層であれば赤外光の遮蔽性能が向上するといった、種々の効果が得られる。さらに、光学機能層には高いレベルの膜厚均一性が求められている。膜厚を均一化することによって、色ムラ等のない高品質な光学フィルムが提供できる。
フィルム薄膜形成方法には、真空蒸着やスパッタリングなどのドライプロセスがよく知られているが、その原理及び装置構成から、大面積に対して均一に成膜するのは困難と言われている。また成膜レートが非常に遅いため、製造コストがかかり、量産に向かない製法である。さらに被成膜基材には耐熱性が必要となる場合が多い。たとえば樹脂基材は熱膨張、収縮係数が大きいので、蒸着温度から室温へと温度が低下する間の、基板と蒸着した膜との収縮率の差に起因する応力により、膜が剥がれたり、凹凸が発生することがあった。
また、一般的に蒸着やスパッタで形成した膜は硬い性質を有しているため、柔軟な基板上に形成する場合、曲げ部分などに割れやキズなどが発生することがある。
かような理由に鑑み、ドライプロセスの代替として湿式塗布による薄膜形成法が用いられるようになってきている。
一般に基材上に2層以上の積層膜を湿式塗布で作製する方法としては、1層ずつ塗布・乾燥して積層する逐次塗布と、同時に複数の層を塗布する同時重層塗布がある。逐次塗布としては、スピンコート法、バーコート法、ブレード塗布、グラビア塗布などがあるが、特に光学反射フィルムなどの多層膜を作製する場合には塗布・乾燥回数が多くなるため生産性が低い。一方、同時重層塗布としてはカーテン塗布やスライドビード塗布などを用いた方法があり、同時に複数の層が形成できるため生産性が高い。かような同時重層塗布を行う際に用いられる湿式成膜装置として、例えば、スライドホッパー型塗布装置などが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。具体的には、特許文献1で示されるように、スライドホッパー型塗布装置の塗布液流路からスライド面に吐出された複数種の塗布液が、スライド面(流下面)を流下しながら、順次重畳されて複数層の塗布液が形成される。形成された複数層からなる塗布液は、スライド面先端に流下し、スライド面先端からバックロールによって搬送される基材上に塗布される。
特開2009−028604号公報
上記同時重層塗布法による光学フィルムの製造方法においては、微小な膜厚ムラが重なり合い、帯状のムラが発生する場合があった。
そこで本発明は、同時重層塗布による塗布において塗布液による膜厚ムラを低減する光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材上に、高分子を含む光学機能層が少なくとも2層以上形成されてなる光学フィルムの製造方法であって、各光学機能層を形成する塗布液を調製する工程(1)と、基材上に、光学機能層を形成する塗布液を同時重層塗布する工程(2)と、を有し、基材上に、高分子を含む光学機能層が少なくとも2層以上形成されてなる光学フィルムの製造方法であって、各光学機能層を形成する塗布液を調製する工程(1)と、基材上に、光学機能層を形成する塗布液を同時重層塗布する工程(2)と、を有し、工程(2)における光学機能層を形成する塗布液のTI値が1.1以下であることを特徴とする光学フィルムの製造方法である。
本発明の製造方法によれば、塗布液による膜厚ムラが低減される。このため、光学フィルムが発現すべき光学機能が向上する。
本発明に用いられうる光学フィルム製造システムの概略構成図である。 本発明に用いられうる他の光学フィルム製造システムの概略構成図である。 本発明に用いられうるさらに他の光学フィルム製造システムの概略構成図である。 塗布装置の一実施形態を示すスライドホッパー型塗布装置の一例を示す概略図である。
本発明の一実施形態は、基材上に、高分子を含む光学機能層が少なくとも2層以上形成されてなる光学フィルムの製造方法であって、各光学機能層を形成する塗布液を調製する工程(1)と、基材上に、光学機能層を形成する塗布液を同時重層塗布する工程(2)と、を有し、基材上に、高分子を含む光学機能層が少なくとも2層以上形成されてなる光学フィルムの製造方法であって、各光学機能層を形成する塗布液を調製する工程(1)と、基材上に、光学機能層を形成する塗布液を同時重層塗布する工程(2)と、を有し、工程(2)における光学機能層を形成する塗布液のTI値が1.1以下であることを特徴とする光学フィルムの製造方法である。
塗布液を基材上に同時重層塗布する製造ラインにおいては、通常、後述の図1〜3にあるように、一旦貯蔵釜に移送され、その後、塗布工程に進行する。この際、製造ラインの停止などで貯蔵釜での塗布液の保管期間が長くなる場合がある。
本発明者らは、高分子を含む塗布液の同時重層塗布の生産ラインにおいて、かような塗布液の保管により、塗布液の物性が変化する、特にTI値が増加することを見出し、変化した塗布液をそのまま利用すると、微小な膜厚ムラが重なり合い、帯状のムラが発生することを見出した。
そして、塗布液のTI値を1.1以下とすることで、上記問題点が解決されることを見出したものである。光学フィルムの各層の厚さは超薄層であるため、かような膜厚ムラは機能に影響を与えやすい。塗布液同士が重なった場合にかような膜厚ムラ発生しやすく、特に影響が大きいのは層の厚みが薄くなる、塗布液を基材に接触させてからである。このため、本発明の方法によれば、各層が薄い光学フィルムであっても膜厚ムラが抑制され、所望の特性を得ることができる。
本発明が上記効果を奏する詳細なメカニズムは以下のように考えられる。実際の生産ラインでは塗布液の塗布工程においてバックロールによって基材が連続的に搬送される(例えば、特開2009−028604号公報の図1)。この際、基材の搬送速度は非常に速いため、基材上に塗布する際に塗布液にせん断力がかかる。TI値が1.1を超えるチキソトロピー性が高い塗布液を用いると、基材への塗布時に粘度が急激に低下し、かような粘度差により、膜厚ムラが生ずるものと考えられる。
なお、上記メカニズムは推定であり、本発明は上記メカニズムに何ら限定されない。
光学フィルムは、光学機能層の組成、構成等によって発揮する機能が異なる。したがって、本発明に係る技術的思想は、適宜公知の事項を参酌することによって、種々の光学フィルム、例えば、赤外遮蔽フィルム等の光学反射フィルム、反射防止フィルム、配向フィルム、偏光フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、輝度向上フィルム、および電磁波シールドフィルム等に用いることができる。
以下の説明では、屈折率の異なる屈折率層(高分子膜)が積層されてなる光学反射フィルム、特に赤外遮蔽フィルムの製造方法について説明するが、本発明を限定するものではない。なお、光学反射フィルムは光学フィルムに該当し、屈折率層は光学機能層に該当する。
[各光学機能層を形成する塗布液を調製する工程(1)(調製工程)]
同時重層塗布される塗布液としては、光学反射フィルムを構成する高屈折率層および低屈折率層に対する塗布液(以下、単に高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液とも称する)が好ましく挙げられる。塗布液としてはその他、高屈折率層と低屈折率層との中間の屈折率を有する中屈折率層用の塗布液;塗布を容易にする為の低粘度のスリップ層用の塗布液;スライド面での塗布液の縮流を抑制するために最上層に用いる事ができる低表面張力の塗布液、などが挙げられる。
各屈折率層に対する塗布液は、同時重層を行うための高分子を含み、その他、例えば、屈折率差を出すための無機酸化物粒子、溶媒、およびその他の添加剤が含まれる。隣接する屈折率層間の屈折率差を大きくすることができ、積層数を低減して薄膜化することが可能であり、また溶媒として水系溶媒を用いることができ、同時重層塗布が行いやすく、さらに、水溶性高分子および無機酸化物粒子(特にシリカ粒子)はネットワーク構造を形成しやすく、経時でTI値が高くなりやすいため、塗布液が水溶性高分子および無機酸化物粒子を含むことが好ましい。塗布液が水溶性高分子および無機酸化物粒子を含むことで、本発明の効果が顕著に発現しやすい。さらに、本発明の効果がより発現されやすいことから、少なくとも一の塗布液(特に低屈折率層用塗布液)が、二酸化ケイ素(シリカ)を含むことが好ましい。
以下、塗布液を構成する各成分について詳述する。
(高分子)
同時重層塗布を行うための高分子としては、特に限定されるものではなく従来公知の塗布液の高分子を用いることができ、例えば、熱硬化型高分子、紫外線硬化型高分子、水溶性高分子などが挙げられる。本発明においては、溶媒として水系溶媒を用いることができることから環境への負荷が少なく、また得られるフィルムの柔軟性が良好なことから、水溶性高分子を用いることが好ましい。
塗布液中の高分子の濃度は、塗布液全質量に対して固形分濃度で0.5〜50質量%であることが好ましく、1〜50質量%であることがより好ましい。
また、塗布液が無機酸化物粒子を含む場合の無機酸化物との含有質量比は、無機酸化物:高分子(固形分濃度)=1:0.05〜1:20であることが好ましい。
これらの水溶性高分子は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、水溶性高分子は合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。以下、水溶性高分子について、詳細に説明する。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはスチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩などの合成水溶性高分子;ゼラチン、増粘多糖類などの天然水溶性高分子などが挙げられる。これらの中で、特に好ましい例としては、製造時のハンドリングと膜の柔軟性の点から、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン類及びそれを含有する共重合体、ゼラチン、増粘多糖類(特にセルロース類)が挙げられる。これらの水溶性高分子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用して用いてもよい。
塗布液がポリビニルアルコールを含有し、一の層を形成する塗布液中の最も含有量が高いポリビニルアルコール(A)と、それに隣接する他の層を形成する塗布液中の最も含有量の高いポリビニルアルコール(B)との鹸化度が異なることが好ましい。かような構成とすることで、同時重層塗布の際の塗布液間の層間混合が抑制され、光学機能の低下を抑制することができるため、好ましい。
ここで鹸化度とはポリビニルアルコール中のアセチルオキシ基(原料の酢酸ビニル由来のもの)と水酸基の合計数に対する水酸基の割合のことである。
各塗布液中で鹸化度の相違を比較するポリビニルアルコールは、各塗布液が(鹸化度および重合度が異なる)複数のポリビニルアルコールを含む場合には、塗布液中で最も含有量の高いポリビニルアルコールである。ここで、「塗布液中で最も含有量が高いポリビニルアルコール」という際には、鹸化度の差が3mol%以内のポリビニルアルコールは同一のポリビニルアルコールであるとし、重合度を算出する。ただし、重合度1000以下の低重合度ポリビニルアルコールは異なるポリビニルアルコールとする(仮に鹸化度の差が3mol%以内のポリビニルアルコールがあったとしても同一のポリビニルアルコールとはしない)。具体的には、国際公開第2013/065679号段落「0021」に記載のとおりである。
ここで、本発明において、含有量が最も高いポリビニルアルコールが鹸化度差が3mol%以内の複数のポリビニルアルコール種から構成される場合、含有量が最も高いポリビニルアルコールの鹸化度は、含有量が最も高いポリビニルアルコールを構成する各ポリビニルアルコールの鹸化度に該ポリビニルアルコールの含有量を乗じたものの和とする。具体的には、国際公開第2013/065679号段落「0022」に記載のとおりである。
同一層内に鹸化度が3mol%を超える異なるポリビニルアルコールが含まれる場合、異なるポリビニルアルコールの混合物とみなし、それぞれに重合度と鹸化度を算出する。具体的には、国際公開第2013/065679号段落「0024」に記載のとおりである。
なお、ポリビニルアルコール(A)および(B)は未変性のポリビニルアルコールを指す。
また、含有量が最も高いポリビニルアルコール(群)が同一の含有量で複数存在する場合には、いずれか一つのポリビニルアルコール(群)の組合せが、上記関係を満たせばよい。
ポリビニルアルコール(A)とポリビニルアルコール(B)との鹸化度の絶対値の差は、3mol%以上であることが好ましい。より好ましくは5mol%以上である。また、さらに好ましくは8mol%以上であり、最も好ましくは10mol%以上である。かような範囲であれば、隣接する層間での層間混合状態を好ましいレベルにするために好ましい。ポリビニルアルコール(A)とポリビニルアルコール(B)との鹸化度の差は離れていれば離れているほど好ましいが、ポリビニルアルコールの水への溶解性の点からは20mol%以下であることが好ましい。
ポリビニルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、変性ポリビニルアルコールも含まれる。変性ポリビニルアルコールとしては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ノニオン変性ポリビニルアルコール、ビニルアルコール系ポリマーが挙げられる。
ポリビニルアルコールの具体的例示としては、国際公開第2013−054912号の[0075]〜[0079]の記載のものが挙げられる。
また、ポリビニルアルコールを硬化させるための硬化剤を使用してもよい。適用可能な硬化剤としては、例えば、ホウ酸及びその塩が好ましい。その他の硬化剤の具体例としては、国際公開第2013−054912号の[0091]〜[0096]に記載のものが挙げられる。
ゼラチンとしては、石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチンを使用してもよく、さらにゼラチンの加水分解物、ゼラチンの酵素分解物を用いることもできる。また、国際公開第2013−054912号の[0081]〜[0082]に記載の硬膜剤を用いてもよい。
増粘多糖類としては、例えば、一般に知られている天然単純多糖類、天然複合多糖類、合成単純多糖類及び合成複合多糖類に挙げることができ、これら多糖類の詳細については、「生化学事典(第2版),東京化学同人出版」、「食品工業」第31巻(1988)21頁等を参照することができる。
(無機酸化物粒子)
無機酸化物粒子としては、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi及び希土類金属、ならびにケイ素(Si)からなる群より選ばれる1種または2種以上の無機酸化物を用いることができる。
無機酸化物粒子は、平均粒径が好ましい順に100nm以下、4〜50nm、4〜30nmであることが好ましい。ここで、平均粒径は、一次平均粒径を指す。無機酸化物粒子の平均粒径は、無機酸化物粒子が被覆処理されている場合(例えば、シリカ付着酸化チタン等)、無機酸化物粒子の平均粒径とは母体(シリカ付着酸化チタンの場合は、処理前の酸化チタン)の平均粒径を指すものとする。
各屈折率層における無機酸化物粒子の含有量は、屈折率層の全質量に対して、20〜90質量%であることが好ましく、40〜75質量%であることがより好ましい。
低屈折率層用塗布液においては、無機酸化物粒子として二酸化ケイ素(シリカ)を用いることが好ましい。ここで、酸化ケイ素(SiO)としては、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。なお、コロイダルシリカは、ケイ酸ナトリウムの酸等による複分解やイオン交換樹脂層を通過させて得られるシリカゾルを加熱熟成して得られうる。かようなコロイダルシリカは、例えば、特開昭57−14091号公報、特開昭60−219083号公報、特開昭60−219084号公報、特開昭61−20792号公報、特開昭61−188183号公報、特開昭63−17807号公報、特開平4−93284号公報、特開平5−278324号公報、特開平6−92011号公報、特開平6−183134号公報、特開平6−297830号公報、特開平7−81214号公報、特開平7−101142号公報、特開平7−179029号公報、特開平7−137431号公報、および国際公開第94/26530号パンフレット等に記載されている。また、かような酸化ケイ素(SiO)は市販もされている。
高屈折率層用塗布液に含有される無機酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム、アルミニウム・マグネシウム酸化物(MgAl)等の粒子および複合粒子が挙げられ、透明でより屈折率の高い高屈折率層を形成するために、チタン、ジルコニア等の高屈折率無機酸化物微粒子、すなわち、酸化チタン微粒子、酸化ジルコニア微粒子であることが好ましく、ルチル型(正方晶形)酸化チタン微粒子であることがより好ましい。
また、酸化チタン粒子としては、水系の酸化チタンゾルの表面を変性して分散状態を安定にしたもの、国際公開第2013−054912号に記載のように、酸化チタン粒子を含ケイ素の水和酸化物で被覆したもの、公知の方法で製造されたコアシェル粒子を用いてもよい。
屈折率層塗布液中の無機酸化物粒子の濃度は、塗布液全質量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。
(溶媒)
塗布液を調製するための溶媒は、特に制限されないが、水、有機溶媒、またはその混合溶媒が好ましい。前述のように、本発明においては高分子として好ましくは水溶性高分子を用いることから、水系溶媒が好ましく、具体的には水、または水とメタノール、エタノール、もしくは酢酸エチルとの混合溶媒が好ましく、水であることがより好ましい。
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。
溶媒の含有質量は粘度を調整するために適宜調整すればよいが、通常塗布液全質量に対して、30〜99.9質量%である。
(その他の添加剤)
その他の添加剤としては、例えば、特開2013−148849号公報の段落「0121」〜「0124」に記載のエマルジョン樹脂、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報、および同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号公報、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報および同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有していてもよい。
(塗布液の調製)
塗布液の調製方法は、特に制限されず、例えば、高分子、および必要に応じて硬化剤、無機酸化物粒子等の添加剤を溶媒に添加し、撹拌混合する方法が挙げられる。この際、各成分の添加順も特に制限されず、撹拌しながら各成分を順次添加し混合してもよいし、撹拌しながら一度に添加し混合してもよい。
工程(1)において得られる塗布液のTI値は、特に限定されるものではないが、本発明の効果が顕著に得られることから、工程(1)において得られる少なくとも一の塗布液のTI値が1.1を超えることが好ましく、1.15以上であることがより好ましい。ここでいう塗布液のTI値は、製造直後の塗布液のみならず、塗布液貯蔵釜中の保管などにより製造から時間的経過を経た塗布液であってもよい。また、同時重層塗布により塗布を行う際には、層間の混合を避けるために、ある程度粘度の高い液が用いられる。このような粘度の高い液は、経時でネットワーク構造を形成しやすく、TI値が1.1を超えやすい。このようなTI値の高い塗布液を用いると、上記のような塗布時の膜厚ムラが発生しやすいため、塗布前にTI値を制御することが好ましいのである。この際のTI値の上限は特に制限されるものではないが、塗布時の塗布液のTI値を1.1以下に制御しやすいことから、1.5以下であることが好ましく、1.3以下であることがより好ましく、1.2以下であることがさらに好ましい。
工程(1)において得られるTI値が1.1を超える場合、TI値が1.1を超える塗布液は全ての塗布液である必要はなく、一部、例えば低屈折率層用の塗布液のみがTI値が1.1を超えていてもよい。特に、二酸化ケイ素および水溶性高分子を含む低屈折率層用塗布液は経時でTI値が1.1を超えやすい。
ここで、TI値とはチキソトロピーインデックスを指し、TI値の測定は、45℃における回転速度30rpmにおける粘度値Bに対する回転速度60rpmにおける粘度値Aとの比(A/B)とする。粘度測定は下記実施例に記載の方法により測定された値を採用する。塗布液の温度が45℃となるように、調温する必要がある。
[塗布液のTI値を1.1以下の範囲に調整する工程(2’)]
そして、工程(1)において得られる塗布液は好ましくはTI値が1.1を超えるため、工程(1)と工程(2)との間に、工程(1)においてTI値が1.1を超える塗布液のTI値を1.1以下の範囲に調整する工程(2’)をさらに有することが好ましい。請求項2この範囲にTI値を設定すれば、塗布装置で用いられる塗布液のTI値を1.1以下とすることができる。この際、TI値の下限は低ければ低いほどよいが、高分子を有する塗布液の系では通常1.0以上である。
塗布液のTI値を調整する処理としては、特に限定されるものではないが、塗布液を分散する、塗布液を希釈する、塗布液を超音波処理するなどの方法が挙げられ、好ましくは処理強度を制御しやすいなどの理由により、少なくとも塗布液を分散することにより、TI値を調整することが好ましい。かような方法により、塗布液の高分子の分子間および分子内の末端基による結合(ファンデルワールス結合等)の切断、分子どうしの絡み合いの解消等が生じ、塗布液のTI値を低下させうる。なお、上記処理を1回行っただけでは塗布液のTI値が1.1以下とならない場合には、処理を複数回を行って、TI値を1.1以下に調整する必要がある。
(分散処理)
分散方法としては、分散機を用いてせん断力を付与して分散することが好ましい。
分散機は、公知のものを用いることができる。具体的には、マイルダー、圧力式ホモジナイザー、高速回転せん断式ホモジナイザー等が挙げられる。中でも、強い剪断力を有する分散機を用いることが好ましい。強力な剪断力を有する分散機としては、高速撹拌装置であって、例えば、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)に代表されるタービン型撹拌機;エバラマイルダー(荏原製作所社製)に代表される同心上に配置された櫛歯形状の回転子及び固定子を高速で回転させて、その回転子内側から固定子外側に分散液を流通させて回転子と固定子との間隙で分散液を撹拌させる装置;クレアミックスCLM−0.8S(エム・テクニック社製)に代表される高速で回転するローターとそれを取り囲むスクリーンにより生じる剪断力、衝突力、圧力変動、ポテンシャルコアなどの作用を働かす装置;TKフィルミックス(特殊機化工業社製)に代表される液を遠心力によって槽側壁に押し付けて、液膜を形成し、該液膜に超高速で回転する撹拌具の先端が触れる装置などがある。
分散機を用いてTI値を制御する方法としては、分散機の回転条件を適宜設定する、分散器内の液の停滞時間を適宜設定するなどが挙げられる。分散機の回転数を上げる、分散器内の液の停滞時間を延ばすことによって、TI値は低下する方向に動く。
(超音波処理)
超音波処理の出力としては、30〜1200Wであることが好ましく、150〜1200Wであることがより好ましい。
また、超音波処理の周波数としては、10〜50kHzであることが好ましく、20〜40kHzであることがより好ましい。
上記超音波処理の条件(出力、周波数、処理時間等)を適宜設定することにより、TI値が所定の値となるように制御できる。
超音波処理装置としては、特に制限されず公知のものを使用することができる。例えば、超音波分散機(株式会社エスエムテー製)、超音波ホモジナイザー(株式会社ソニックテクノロジー製)等が挙げられる。
また、TI値を制御するために、後述の図1〜3に記載のような装置を用いて、貯蔵釜に貯蔵された塗布液を順次貯蔵釜から流出させ、次いで、塗布液を分散し、再度前記貯蔵釜に導く循環工程を繰り返すことが好ましい。この際の循環工程の繰り返しは(2)における塗布液のTI値が1.1以下の範囲となるように適宜設定されるが、2回以上であることが好ましい。繰り返しは行えば行うほどTI値が下がる方向に進むので、繰り返し数の上限は特に限定されるものではないが、効果の飽和と生産性を考慮すると、4回以下であることが好ましい。循環工程における塗布液の流速は、液貯蔵量の観点から、5L/min以上であることが好ましい。
工程(2’)において、塗布液のTI値を1.1以下の範囲となるように管理することが好ましい。塗布液のTI値を塗布工程前に管理することによって、フィルム故障が低減し、生産性が向上する。管理の方法としては、塗布工程前の塗布液をサンプリングして塗布液のTI値を測定し、塗布液のTI値が1.1以下である場合には、次工程の塗布工程に進行し、塗布液のTI値が1.1を超える場合には、再度塗布液のTI値を調整する処理を行う方法などが挙げられる。TI値の管理は、人的操作によってもよいし、制御装置を用いた管理システムを用いてもよい。
また、分散を行う前に予め塗布液を希釈してもよい。希釈を行うことによって、塗布液のネットワーク構造を崩すことができ、分散機を用いる分散が行いやすくなる。この際の希釈は、塗布液を構成する溶媒を塗布液に添加、必要により混合することによって行うことができる。この際の希釈倍率としては、塗布液に100質量部に対して、溶媒を5〜30質量部程度添加することが好ましい。
[基材上に、塗布液を同時重層塗布する工程(2)(塗布工程)]
(2)における塗布液のTI値は1.1以下である。ここで、測定される対象の塗布液は、基材上に塗布される前の塗布液であればいずれの段階でもよいが、サンプリングのしやすさから、塗布前の貯蔵タンクの段階の塗布液であることが好ましい。この際、TI値の下限は低ければ低いほどよいが、高分子を有する塗布液の系では通常1.0以上である。なお、例えば、後述の図1〜図3において、塗布液貯蔵釜104は塗布装置に供給される前に供給経路を経るが、塗布液貯蔵釜104においてTI値を測定する場合には、塗布前に塗布粘度が変化していないことを確認する必要がある。また、塗布粘度が変化しないように、貯蔵釜から塗布装置までの時間が短いことが必要であり、具体的には、貯蔵釜から塗布液が塗布装置に送液されるまで30分以下であることが好ましい。
(2)における塗布液のTI値を1.1以下とすることで、基材への塗布時の膜厚ムラが低減され、フィルム特性が向上する。ここで、(2)における塗布液のTI値は全て1.1以下とする。
工程(2)における塗布液のTI値は、膜厚ムラがより低減されることから、1.0以上、1.06以下であることがより好ましい。
本発明においては、2種以上の塗布液を同時重層塗布する。同時重層塗布とは、異なる層を構成する複数の塗布液を、塗布工程の段階から同時に塗布装置に供給することで形成させる方法を意味する。したがって、複数回にわけて逐次に湿式塗布する方法、すなわちウェットオンウェット法で重層塗布し、しかる後に乾燥を同時に行う逐次重層塗布方法とは異なる。光学反射フィルムでは、所望の屈折率差を出すために、ある程度層数が必要となるが、生産効率性などの観点から塗布回数が少ない同時重層塗布がよい。
また、ここでいう「基材上」とは、塗布液を直接基材上に塗布する形態のみならず、基材上に配置されてなる他の層(例えば易接着層)を介して基材上に塗布する形態も含む。
本発明においては、同時重層塗布する際の塗布液のTI値が1.1以下であることに特徴を有する。
塗布時の塗布液のTI値は、塗布液をサンプリングすることによって測定することができる。TI値の測定は、45℃における回転速度30rpmにおける粘度値Bに対する回転速度60rpmにおける粘度値Aとの比(A/B)とする。粘度測定は下記実施例に記載の方法により測定された値を採用する。塗布液の温度が45℃となるように、調温する必要がある。
塗布方式としては、同時重層塗布を行うことができれば特に限定されない。例えば、カーテン塗布法、あるいは米国特許第2,761,419号、同第2,761,791号公報等に記載のスライドビード塗布法、エクストルージョンコート法等が好ましく用いられる。光学反射フィルムでは、多層を形成する必要があるため、カーテン塗布法またはスライドビード塗布法が好ましい。
塗布温度は、20〜60℃であることが好ましい。塗布温度が20℃以下であると、塗布液を冷却するための設備が不要となり、コストを抑えることができることから好ましい。一方、塗布温度が60℃以下であると、塗布液を加熱するための設備が不要となり、コストを抑えることができ、また、作業の安全性が向上しうることから好ましい。
(基材)
用いられる基材としては、特に制限されるものではないが、屈曲性などの観点から樹脂基材であることが好ましく、透明であっても不透明であってもよい。自動車用途など、意匠性の点から可視光で透明であることが求められる用途では、可視光領域において透明であることが好ましい。
樹脂基材としては、例えば、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、3酢酸セルロース等を用いることができ、好ましくはポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルム(以降ポリエステルと称す)としては、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであることが好ましい。ポリエステルの中でも透明性機械的強度、寸法安定性などの点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、およびこれらのポリエステルの2種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
基材の厚みとしては、10〜300μmであることが好ましく、20〜150μmであることがより好ましい。また、基材は、2枚以上重ねたものであっても良く、この場合、その種類が同じでも異なってもよい。
樹脂基材は、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。樹脂基材は、未延伸フィルムでもよく、一方に延伸された延伸フィルム、または二軸延伸フィルムでもよい。強度向上、熱膨張抑制の点から延伸フィルムが好ましい。
[乾燥工程]
工程(2)で得られた塗膜を乾燥させることにより、光学機能層である屈折率層が形成されうる。
乾燥の方法としては、特に制限されず、公知の方法で行われうる。乾燥方法の例としては、自然乾燥、加熱乾燥、熱風を当てる方法、冷風を当てる方法等が挙げられる。迅速に乾燥を行う観点から、加熱乾燥により乾燥を行うことが好ましい。この際、加熱温度としては、形成された塗膜の組成等によっても異なるが、15〜120℃であることが好ましく、20〜90℃であることがより好ましい。
[工程(3)]
本発明に係る製造方法には、前記工程(2)で得られた塗膜を、乾燥前に一度冷却する工程(以下、工程(3)とも称する)をさらに含んでいてもよい(セット工程)。工程(3)を行うことにより、屈折率層の表面(積層されている場合には界面)がより均一となりうる。
塗布直後の塗膜は粘度が低いため、例えば、塗布直後の塗膜に熱風を当てて乾燥させる場合には、得られる屈折率層の表面は熱風によって膜厚のバラツキが生じうる。また、重層塗布を行った場合には、塗膜間において塗膜成分が移動し、得られる屈折率層間の境界が曖昧となりうる。しかし、得られた塗膜を一度冷却すると、塗膜の曳糸性が急激に上昇して塗膜が安定化しうる。その結果、熱風等の乾燥による膜厚のバラツキの発生、塗膜間の塗膜成分の移動を抑制しうる。ただし、塗膜間の塗布成分の移動によって、光学フィルムの性能が異なる場合もありうることから、工程(3)を行うか否かは、光学フィルムの所望の性能に応じて適宜決定されうる。
工程(3)における冷却温度は、用いる塗布液によっても異なるが、−20〜20℃であることが好ましく、−5〜10℃であることがより好ましい。
<用途>
上記で得られた光学フィルムは、幅広い分野に応用することができる。例えば、建物の屋外の窓や自動車窓等長期間太陽光に晒らされる設備に貼り合せ、赤外遮蔽効果を付与する赤外遮蔽フィルム等の窓貼用フィルム、農業用ビニールハウス用フィルム等として、主として耐候性を高める目的で用いられる。
光学フィルムにおける各層の乾燥膜厚は0.03〜0.5μmであることが好ましく、0.05〜0.3μmであることがより好ましい。
光学反射フィルムは、少なくとも基材上に、高屈折率層および低屈折率層を含む積層体(誘電多層膜)が配置された構成を有する。このような構成とし、高屈折率層および低屈折率層の光学膜厚(膜厚×屈折率)を適宜制御することで、特定波長の光線を反射することができる。これにより、光学反射フィルムは、例えば、波長200〜400nmの光線(紫外線)を反射する場合には紫外遮蔽フィルムとなり、波長400〜700nmの光線(可視光)を反射する場合には可視光着色フィルムとなり、波長700〜1200nmの光線(赤外線)を反射する場合には赤外遮蔽フィルムとなりうる。その他、積層体の光学膜厚等を適宜設計することで、反射する光線の波長および反射率を制御し、金属光沢調フィルムとすることもできる。これらのうち、光学反射フィルムが遮蔽しうる光線は、波長200nm〜1000μmの紫外線〜赤外線領域の光線であることが好ましく、250〜2500nmの波長を有する光線であることがより好ましく、波長700〜1200nmの近赤外線領域の光線であることがより好ましい。
一般に、光学反射フィルムにおいては、高屈折率層と低屈折率層との屈折率の差を大きく設計することが、少ない層数で所望の波長領域の反射率を高くすることができる観点で好ましい。高屈折率層および低屈折率層から構成されるユニットの少なくとも1つにおいて、隣接する高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が0.1以上であることが好ましく、より好ましくは0.3以上であり、更に好ましくは0.35以上であり、特に好ましくは0.4以上である。光学反射フィルムが高屈折率層および低屈折率層のユニットを複数有する場合には、全てのユニットにおける高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が上記好適な範囲内にあることが好ましい。ただし、最表層や最下層に関しては、上記好適な範囲外の構成であっても良い。
特定波長領域の反射率は、隣接する2層の屈折率差と積層数で決まり、屈折率の差が大きいほど、少ない層数で同じ反射率を得られる。この屈折率差と必要な層数については、市販の光学設計ソフトを用いて計算することができる。
光学フィルムを構成する光学機能層は少なくとも2層以上であり、好適には2〜40層である。
光学フィルムは、基材の下、基材と反対側の最表面層、基材と光学機能層との間などに、さらなる機能の付加を目的として、導電性層、帯電防止層、ガスバリア層、易接着層(接着層)、防汚層、消臭層、流滴層、易滑層、ハードコート層、耐摩耗性層、反射防止層、電磁波シールド層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、印刷層、蛍光発光層、ホログラム層、剥離層、粘着層、接着層、赤外線カット層(金属層、液晶層)、着色層(可視光線吸収層)、合わせガラスに利用される中間膜層などの機能層の1つ以上を有していてもよい。
次いで、本製造方法に用いられる好適な製造システムについて説明する。
図1は本発明の製造方法に用いられる光学フィルム製造システムの概略構成図である。
光学フィルム製造システム1は、複数の装置を接続して構成されており、各装置により実現する複数の工程を通じて光学フィルムを製造する。図1に示す例では、光学フィルム製造システム1は、大きく分けて、調製工程、循環工程および塗布工程を実行する。
光学フィルム製造システム1は、調製工程において、光学フィルムの光学機能層を形成する高分子含有塗布液を調製する。調製工程は、調製釜101、送液装置102および濾過装置103を含む。
調製釜101は、高分子含有塗布液を調製するための容器である。塗布液の調製方法は、特に制限されず、たとえば、高分子、および必要に応じて無機酸化物粒子、硬化剤等の添加剤を溶媒に添加し、撹拌混合する方法である。この際、各成分の添加順も特に制限されず、撹拌しながら各成分を順次添加し混合してもよいし、撹拌しながら一度に添加し混合してもよい。これらの塗布液の調製方法は、塗布液ごとに適宜決められる。調製釜101は、循環工程に含まれる貯蔵釜104に塗布液を供給するために、貯蔵釜104に接続されている。
送液装置102は、調製釜101から塗布液を流出する経路に設けられている。送液装置102は、たとえば、ポンプであり、調製された塗布液の流出、流出の停止を制御可能である。送液装置102は、塗布液を流出させる際には、塗布液の流量や速度を適宜設定可能である。
濾過装置103は、調製釜101から塗布液を流出する経路に設けられている。濾過装置103は、塗布液に混ざった異物や、塗布液中に発生した気泡や凝集による異物を除去する。異物が除去された塗布液は、循環工程に送られる。
(循環工程)
光学フィルム製造システム1は、循環工程(塗布液循環システム)において、調製された塗布液を、適正なTI値に保ちつつ循環させる。循環工程は、貯蔵釜104、送液装置105、分散装置106、脱泡装置107、濾過装置108および循環経路R1を含む。
貯蔵釜104は、連続的に塗布液を供給できるように、塗布液を貯蔵する。貯蔵釜104は、貯蔵釜104の内部においても塗布液を循環させるための攪拌装置を備えていることが好ましい。これにより、貯蔵釜104内の塗布液の物性を均一にできる。貯蔵釜104には、塗布液を貯蔵釜104から流出させ、流出させた塗布液を再び貯蔵釜104に戻すための循環経路R1が接続されている。また、貯蔵釜104には、塗布液を供給工程および塗布工程に送るための供給経路も接続されている。
送液装置105は、循環経路R1上に設けられている。送液装置105は、たとえば、ポンプであり、貯蔵釜104に貯蔵されている塗布液の流出、流出の停止を制御可能である。送液装置105は、塗布液を流出させる際には、塗布液の流量や速度を適宜設定可能である。
分散装置106は、循環経路R1上に設けられている。分散装置106は、塗布液に分散処理、好適にはせん断力による分散処理を施す。かような分散処理により、例えばTI値が1.1を超える塗布液のTI値を低く調整することができる。分散装置としては上述したものを用いることができる。
脱泡装置107は、塗布液中に含まれる気泡や塗布液内に溶け込んでいる溶存空気を除去する。脱泡の原理はたとえば、遠心力により気泡と液体を分離して、気泡を真空引きにより排出するものや、超音波を利用するものが考えられる。ただし、脱泡できれば、脱泡装置107は、他のいかなる原理を利用する装置であってもよい。
濾過装置108は、塗布液に混ざった異物や、塗布液中に発生した気泡や凝集による異物を除去する。異物が除去された塗布液は、循環経路R1を通じて貯蔵釜104に戻る。
以上のように、循環工程において、塗布液は、貯蔵釜104から循環経路R1に流出し、分散装置106、脱泡装置107および濾過装置108による処理を施された後、貯蔵釜104に戻る。貯蔵釜104に戻った塗布液は、貯蔵釜104内で撹拌されつつ移動した後、再び循環経路R1に流出し、上記の処理が繰り返し行われる。
循環工程における分散装置106、脱泡装置107および濾過装置108の処理強度は、光学フィルムの用途や使用する塗布液の性質等の条件に応じて、塗布液の物性が適正な範囲内に保たれるように適宜設定できる。
循環工程においては、調製された塗布液を循環させつつ、適切な強度において分散処理、脱泡処理、濾過処理等を連続的に施すことにより、塗布液のTI値を塗布に適した範囲内に調整することができる。
なお、送液装置105の設定等に応じて、一定時間あたり所定の流量の塗布液が、貯蔵釜104から循環経路R1に順次送られて循環する。循環された塗布液は貯蔵釜104に戻り攪拌されるので、貯蔵釜104に収容される塗布液全体の物性を、常に塗布に適した状態に保つことができる。この際、塗布液が循環経路を2回以上通過するように設定することで、塗布液のTI値を塗布に適した範囲内に調整することができるため、好ましい。ここで、循環経路の通過回数は、塗布液貯蔵釜104の容積をA(L)、循環経路の送液速度をB(L/分)とすると、A/B(分)操業したときに1回と便宜的にカウントする。上記通過回数とすることにより、塗布液のTI値が安定し、塗布時のTI値を1.1以下に調整しやすくなる。
貯蔵釜104に収容されている塗布液のうちの一部は、貯蔵釜104に接続された供給経路L1を通じて、供給工程に送られる。
なお、図1では、循環経路R1上に、分散装置106、脱泡装置107および濾過装置108の順に装置が並んでいる。しかし、これらの装置の順序は、適宜変更可能である。また、複数の上記装置の機能を統合した1つの装置が循環工程に提供されてもよい。たとえば、分散装置106および脱泡装置107の機能が統合した分散脱泡装置が循環工程に提供されてもよい。また、循環工程には、上記以外の装置が設けられていてもよく、また上記装置のいずれかが設けられていなくてもよい。
上述したように、塗布工程前の好適には循環工程において、塗布液のTI値を管理することが好ましい。管理の方法としては、塗布液貯蔵釜104中の塗布液をサンプリングし、塗布液のTI値を測定し、塗布液のTI値が1.1以下である場合には、次工程の塗布装置に送液装置により塗布液を供給し、塗布液のTI値が1.1を超える場合、特に1.15以上である場合には、再度塗布液を、送液装置105、分散装置106、脱泡装置107、濾過装置108を通過させ、循環経路R1により、塗布液貯蔵釜104へ循環させる;そして、塗布液のTI値が1.1以下になるまで循環工程を繰り返す。
(塗布工程)
次いで、調製および循環された塗布液を、送液装置109により、供給経路L1を通じて、塗布装置へと供給する。
送液装置109は、循環工程の貯蔵釜104から流出させた塗布液を、供給経路L1に設けられる各装置に送る。送液装置109は、たとえば、ポンプであり、調製された塗布液の流出、流出の停止を制御可能である。送液装置109は、塗布液を流出させる際には、塗布液の流量や速度を適宜設定可能である。
光学フィルム製造システム1は、塗布工程において、基材に、塗布液を塗布し、高分子膜を生成する。塗布工程は、塗布装置114、セット装置115および乾燥装置116を含む。
塗布装置114は、基材に、塗布液を塗布する。塗布液を複数層に重ねて基材に塗布(いわゆる重層塗布)する場合、少なくとも隣り合って重ねられる塗布液は、異なる配分や材料によって調製されている。したがって、図1では、1つの調製釜101を示しているが、実際は、複数の調製釜が用意され、別個の調製工程および供給工程を経て、複数種類の塗布液が塗布装置114に供給される。
塗布工程においては、連続的に搬送される基材上に塗布液を塗布することが好ましい。実際の製造ラインでは、生産性の観点から、基材は下記図4に示されるようにバックロールによって基材が搬送されており、かような系において、塗布液のTI値を制御することにより膜厚ムラが低減するという本発明の効果が顕著に発現されるので好ましい。
図4は塗布装置の一実施形態を示すスライドビード法によるスライドホッパー型塗布装置の一例を示す概略図である。連続的に搬送される基材10は、コーターダイス12に対面した位置にある基材10の搬送速度に合わせて同方向に回転しているバックロール11に保持されて、接液部15で塗布がなされる。コーターダイス12は、複数のブロック17(図4では、4層同時塗布の形態を示している)より構成されており、その上を塗布液13が流下する。また、コーターダイス12は、一定のスライド面の水平面に対する角度を設けて、コーターダイス保持台(図示していない)に固定されている。バックロール11とコーターダイス12との間の下部には、減圧チャンバー14が設けられている。減圧チャンバー14は、接液部15で形成されるビードの安定化のため、ビードの上下に圧力差、具体的には下方部を減圧するため、減圧部16より排気して、減圧チャンバー14内を負圧とする。
基材の搬送速度は、1m/min以上であることが好ましく、1〜100m/minであることがより好ましい。塗布速度が1m/min以上であると、高い生産性が得られることから好ましい。
セット装置115は、基材上に形成された高分子膜を、一旦冷却する。塗布直後の高分子膜は粘度が低いため、塗布直後に熱風を当てて乾燥させると、熱風によって一部で膜厚が変わり、全面に均等な屈折率等が得られないことが起こり得る。また、重層塗布を行った場合には、層間において成分が移動し、所望の光学性能に悪影響を与えるほど層間の境界が曖昧となりうる。しかし、得られた高分子膜を一度冷却することで、熱風を当てても膜厚が変わらず、また、所望の光学性能に悪影響を与えるほど層間の境界が曖昧になることを抑制できる。光学フィルム製造システム1においては、セット装置115が省略されてもよい。
乾燥装置116は、たとえば、熱風を基材上の高分子膜に与えて、高分子膜を乾燥させてさらに安定化させ、光学フィルムとして完成させる。
以上のように、光学フィルム製造システム1によれば、塗布液を循環させて継続的に分散処理を加える。したがって、時間の経過等によりTI値が変化する高分子含有塗布液を、均一な塗布に適した状態で、連続して安定的に供給できる。
また、光学フィルム製造システム1は、塗布液を基材に塗布する塗布装置114と、塗布液を塗布装置114に供給する供給経路L1を有している。したがって、均一な塗布に適した状態の塗布液を塗布装置に供給でき、効率的に光学フィルムを製造できる。
また、供給経路L1と循環経路R1とは、並列に設けられている。したがって、塗布液の供給を止めることなく連続して安定的に供給しながら、塗布液を循環経路R1に循環させて塗布に適した物性を保つことができる。
また、本実施形態において、循環工程は、光学フィルム製造システム1の中に一つ設けられるものとして説明したが、これに限定されない。循環工程は、光学フィルム製造システム1の中に複数設けられてもよい。
次に、他の実施形態の光学フィルム製造システムについて説明する。
光学フィルム製造システム1においては、循環経路R1と供給経路L1とは、循環工程の貯蔵釜104にそれぞれ別々の経路として接続され、それぞれの経路に送液装置、分散装置等が設けられている。しかし、循環経路R1と供給経路L1とは、経路や装置の一部を共用し、片方の経路における設備が省略されてもよい。本実施形態においては、供給経路L1を循環経路R1の途中に接続し、供給経路L1上の経路や装置の一部を省略する場合について説明する。
図2は、他の光学フィルム製造システムの概略構成図である。図2においては、光学フィルム製造システム1と同様の構成には同じ参照番号を付している。光学フィルム製造システム1と同様の構成については、説明を省略し、光学フィルム製造システム1と異なる構成について説明する。
図2に示すように、光学フィルム製造システム2の調製工程および塗布工程は、光学フィルム製造システム1と同様であり、循環工程が、光学フィルム製造システム1と異なる。
光学フィルム製造システム2の循環工程は、供給経路L1が、濾過装置108に接続されている点が光学フィルム製造システム1と異なる。
循環工程において、塗布液は、貯蔵釜104から循環経路R1に流出し、分散装置106、脱泡装置107を経て、濾過装置108に送られる。塗布液は、濾過装置108において異物が除去された後、循環経路R1を通じて再び貯蔵釜104に戻る。ここで、濾過装置108を通過する塗布液のうちの一部は、濾過装置108に接続された供給経路L1を通じて、塗布工程に送られる。
なお、本実施形態では、供給経路L1が濾過装置108に接続されるものとして説明したが、これに限定されない。供給経路L1は、循環経路R1に設けられた他の装置に接続されてもよい。あるいは、循環経路R1上に経路を分岐するための装置を設けて、供給経路L1がその装置に接続されるようにしてもよい。
上述したように、塗布工程前の好適には循環工程において、塗布液のTI値を管理することが好ましいが、図2のシステムにおいて、管理の方法としては、濾過装置通過後の塗布液をサンプリングし、塗布液のTI値を測定し、塗布液のTI値が1.1以下である場合には、次工程の塗布装置に送液装置により塗布液を供給し、塗布液のTI値が1.1を超える場合、特に1.15以上である場合には、再度塗布液を、塗布液貯蔵釜104、送液装置105、分散装置106、脱泡装置107、濾過装置108を通過させ、循環経路R1により、塗布液貯蔵釜104へ循環させる;そして、塗布液のTI値が1.1以下になるまで循環工程を繰り返す。
図3は、本発明に用いられうるさらに他の光学フィルム製造システムの概略構成図である。図3の光学フィルム製造システム3としては、光学フィルム製造システム1の構成に加えて、循環工程において、塗布液の物性を測定する測定装置と、測定装置の測定結果に応じて分散装置を制御する装置とを備えている点が異なる。
図3においては、光学フィルム製造システム1と同様の構成には同じ参照番号を付している。光学フィルム製造システム1と同様の構成については、説明を省略し、光学フィルム製造システム1と異なる構成について説明する。
図3に示すように、光学フィルム製造システム3の調製工程、および塗布工程は、第1実施形態と同様であり、循環工程のみが、第1実施形態と異なる。
(第3実施形態の循環工程)
光学フィルム製造システム3の循環工程は、第1実施形態と同様の構成に加えて、さらに、測定装置117と制御装置118とを含む。
測定装置117は、循環経路R1上に設けられ、循環経路R1を通過する塗布液の物性を測定する。測定装置117は、たとえば塗布液の粘度を測定し、TI値を算出する装置である。測定装置117は、測定結果を示す情報を制御装置118に通知する。
制御装置118は、プログラムに従って演算するCPU、各種データやプログラムを記録するメモリやハードディスク等を有する。制御装置118は、測定装置117から通知された測定結果を示す情報に基づいて、送液装置105および分散装置106を制御する。
制御装置118は、たとえば、測定装置117が塗布液の粘度を測定し、TI値を算出する装置である場合、測定装置117によって測定された塗布液のTI値に基づいて、送液装置105および分散装置106を制御する。塗布液のTI値が1.1を超える場合、制御装置118は、送液装置105を稼働して、再度循環経路に塗布液を流す、または、分散装置106の回転数を制御する。
上述したように、塗布工程前の好適には循環工程において、塗布液のTI値を管理することが好ましいが、図3のシステムにおいて、管理の方法としては、上記のように、測定装置および制御装置を用いて制御できる。図3においては、制御装置が分散装置を制御しているが、例えば、送液装置を制御装置が制御してもよい。具体的管理の方法としては、例えば、測定装置において塗布液のTI値が1.1以下である場合には、次工程の塗布装置に送液装置により塗布液を供給し、塗布液のTI値が1.1を超える場合、特に1.15以上である場合には、制御装置が送液装置に指令を送り、再度塗布液を、塗布液貯蔵釜104、送液装置105、分散装置106、脱泡装置107、濾過装置108を通過させ、循環経路R1により、塗布液貯蔵釜104へ循環させる;そして、塗布液のTI値が1.1以下になるまで循環工程を繰り返す。
第3実施形態の光学フィルム製造システム3は、第1実施形態の光学フィルム製造システム1が達成する効果に加えて、以下の効果を奏する。
光学フィルム製造システム3によれば、測定装置117により測定された塗布液の物性に基づいて、塗布液のTI値を制御する。したがって、循環する塗布液をより確実に、均一な塗布に適した物性に保つことができる。
また、第3実施形態においては、測定装置117が循環工程に設けられるものとして説明したが、これに限定されない。測定装置117は、循環経路R1だけでなく、供給経路L1や貯蔵釜104内等、塗布液が通過するいかなる場所に設けられてもよい。また、測定装置117が複数設けられ、複数の測定結果に基づいて複数の装置が制御されてもよい。これにより、より塗布に適した状態で塗布液を供給できる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いる場合があるが、特に断りがない限り、「質量部」あるいは「質量%」を表す。また、特記しない限り、各操作は、室温(25℃)で行われる。
[低屈折率層用塗布液の調製]
コロイダルシリカ(スノーテックスOXS、日産化学工業株式会社製、固形分10質量% 平均一次粒径 5nm)1800質量部に、5質量%ポリビニルアルコール(PVA−103、重合度300、鹸化度98.5mol%、株式会社クラレ製)水溶液を300質量部、3質量%ホウ酸水溶液を1250質量部をそれぞれ添加した後、45℃に加熱し、撹拌しながら、5質量%ポリビニルアルコール(PVA−117、重合度1700、鹸化度98.5mol%、株式会社クラレ製)水溶液を3000質量部、1質量%界面活性剤(ラピゾールA30、日油株式会社製)水溶液100質量部を添加し、純水3550質量部を加えて塗布液前駆体1を10000質量部調製した。
(混練処理および保管)
前記調製した塗布液前駆体1について、製造後30℃、60%RH下で300分間保管し、TI値を1.5とした後、混練処理A〜C、および超音波処理Dを適宜組み合わせて行い、さらに、下記表1に記載の条件で保管して、低屈折率層用塗布液1〜12を調製した。当該組み合わせについて下記表1に示す。なお、混練処理A〜Dの詳細は以下の通りである。
《混練処理A》
高速撹拌型分散装置であるクレアミックスCLM−0.8S(エム・テクニック株式会社製)を用いてせん断処理を行った。塗布液前駆体は、ロータリーポンプを用いて1L/minの流量で分散用処理容器(350ccベッセル)に供給した。せん断処理は、回転数18000rpm、20分(2周)で行い、ローターにはR2を、スクリーンにはS2.0−24をそれぞれ用いた。なお、せん断処理10分(1周)では、塗布液のTI値は1.2であった。
《混練処理B》
回転数を12000rpmに変更したことを除いては、せん断処理Aと同様にせん断処理を行った。
《混練処理C》
回転数を6000rpmに変更したことを除いては、せん断処理Aと同様にせん断処理を行った。
《超音波処理D》
超音波処理装置であるUH−600S(株式会社エスエムテー製)を用いて超音波処理を行った。塗布液前駆体は、ロータリーポンプを用いて0.1L/minの流量で超音波処理装置の350ccベッセルに供給した。超音波処理は、600Wの処理強度で行った。上記超音波処理を2回行った。なお、超音波処理1回では、塗布液のTI値は1.25であった。
(塗布液の保管)
前記調製した混練処理済みの低屈折率層用塗布液を、製膜実施まで30℃、60%RH下で保管した。その保管時間について下記表1に示す。なお、混練処理直後のTI値は各塗布液とも1.0であった。
(TI値の測定)
上記で得られた低屈折率層用塗布液1〜12について、下記のようにTI値を測定した。
始めに塗布液をビーカーにサンプリングし、45℃、60%RH下で10分間保温した。次に、B型粘度計を用い、ローター回転スピードを30rpmに設定し、液の粘度を測定した。さらに、ローター回転スピードを60rpmに変更し、同様に液の粘度を測定した。ロータースピード30rpmでの粘度値をロータースピード60rpmでの粘度値で割ることで、TI値を算出した。得られた結果を下記表1に示す。
なお、温度45℃は、後述する塗布工程時における条件に合わせたものである。
(粘度計および粘度測定条件)
測定機器:B型粘度計
メーカー:英弘精機株式会社
型式:DV−1PRIME
測定時間:1min
ローターNo.2
測定温度:45℃
[最下層用塗布液の調製]
(塗布液前駆体2の調製)
コロイダルシリカ(スノーテックスOXS、日産化学工業株式会社製、固形分10質量%)2400質量部に、5質量%ポリビニルアルコール(PVA−103、重合度300、鹸化度98.5mol%、株式会社クラレ製)水溶液400質量部、3質量%ホウ酸水溶液1500質量部をそれぞれ添加した後、45℃に加熱し、撹拌しながら、5質量%ポリビニルアルコール(PVA−117、重合度1700、鹸化度98.5mol%、株式会社クラレ製)水溶液4000質量部、1質量%界面活性剤(ラピゾールA30、日油株式会社製)水溶液100質量部を添加し、純水6600質量部を加えて塗布液前駆体2を15000質量部調製した。最下層塗布液の製造直後のTI値は1.0であった。
[高屈折率層用塗布液の調製]
(塗布液前駆体3の調製)
15.0質量%酸化チタンゾル(SRD−W、体積平均粒径5nm、ルチル型二酸化チタン粒子、堺化学工業株式会社製)5000質量部に純水20000質量部を加えた後、90℃に加熱した。次いで、ケイ酸水溶液(ケイ酸ソーダ4号(日本化学工業株式会社製)をSiO濃度が2.0質量%となるように純水で希釈したもの)13000質量部を徐々に添加し、オートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理を行った。冷却後、限外濾過膜にて濃縮することにより、固形分濃度が20質量%であるSiOが表面に付着した二酸化チタンゾル(以下、アニオン処理された二酸化チタンゾル)を得た。
前記アニオン処理された二酸化チタンゾル(固形分20.0質量%)3000質量部に、5質量%ポリビニルアルコール(PVA−103、重合度300、鹸化度98.5mol%、株式会社クラレ製)水溶液200質量部、3質量%ホウ酸水溶液1000質量部、2質量%クエン酸水溶液1000質量部をそれぞれ添加した後、45℃に加熱し、撹拌しながら、5質量%ポリビニルアルコール(PVA−617、重合度1700、鹸化度95.0mol%、株式会社クラレ製)水溶液2000質量部、1質量%界面活性剤(ラピゾールA30、日油株式会社製)水溶液100質量部を添加し、純水2700質量部を加えて高屈折率層用塗布液前駆体3を10000質量部調製した。なお、得られた高屈折率層用塗布液の製造直後のTI値は1.0であった。
[赤外遮蔽フィルムの作製]
(実施例1〜7)
基材として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製A4300:両面易接着層)を用意した。
そして、低屈折率層用塗布液と、高屈折率層用塗布液と、最下層塗布液とを45℃に保温しながら、基材上に、低屈折率層と高屈折率層とがそれぞれ交互に9層積層されるように、スライドホッパー型塗布装置を用いて基材の搬送速度6m/minで45℃で9層同時重層塗布を行い、得られた塗膜を60℃で乾燥させて赤外遮蔽フィルムを作製した。具体的には、基材に接する屈折率層、すなわち最下層を、最下層用塗布液により形成される低屈折率層とし、その上に、高屈折率層用塗布液により形成される高屈折率層と、低屈折率層用塗布液により形成される低屈折率層と、を交互に8層積層した。乾燥後の平均膜厚が低屈折率層(最下層を含む)は各層150nmであり、高屈折率層は各層150nmであった。
(実施例2〜7、比較例1〜5)
低屈折率層用塗布液を低屈折率層用塗布液1から表2に記載の塗布液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして赤外遮蔽フィルムを作製した。
[赤外遮蔽フィルムの評価]
次いで、実施例1〜7並びに比較例1〜5で作製した赤外遮蔽フィルムについて、下記の性能評価を行った。
(貼付窓ガラス視認性評価)
赤外遮蔽フィルムを窓ガラスに貼り付けて、目視で窓の外の視認性を確認した。サンプル数Nは、各赤外遮蔽フィルムについて、それぞれN=20とした。
そして、下記基準に従い、窓ガラス視認性を評価した:
◎:20枚全てのフィルムで視認性問題なし
○:18枚以上20枚未満のフィルムで視認性問題なし
△:10枚以上18枚未満のフィルムで視認性問題なし
×:10枚未満のフィルムで視認性問題なし
得られた結果を下記表2に示す。
表2から明らかなように、実施例1〜7の赤外遮蔽フィルムは、窓ガラスに貼り付けた際の視認性、すなわちアピアランス性が高いという結果が得られた。特に、実施例1〜5の赤外遮蔽フィルム、すなわちTI値が1.06以下である低屈折率層用塗布液を用いて作製した赤外遮蔽フィルムは、全サンプルにおいて視認性に問題がないという良好な結果が得られた。つまり、塗布液のTI値を制御することで、安定な塗布が可能となり、膜厚ムラやスジ等の塗布故障の発生が抑制された赤外遮蔽フィルムを得ることができることが理解される。
(実施例8)
図1の装置を用いて、塗布液の基材への塗布を行った。低屈折率層用塗布液、最下層用塗布液、高屈折率層用塗布液は、調製工程および循環工程は各塗布液別に行い、TI値が制御された各塗布液を塗布装置を用いて塗布した。
(低屈折率層用塗布液)
塗布液調製工程において、低屈折率層用塗布液としては実施例1と同様に塗布液前駆体1を調製した。次いで、塗布液を塗布貯蔵釜に移送した。ここで、300分間室温にて静置することにより、塗布液のTI値は1.6となった。
塗布液貯蔵釜中の塗布液を、分散装置(マツボー社製のマイルダ−MDN304、回転数6000rpm)、脱泡装置、ろ過装置を通過し、塗布液貯蔵釜に循環させた(塗布液の流速10L/min)。この際、塗布液貯蔵釜において塗布液をサンプリングし、TI値を測定したところ、塗布液のTI値は1.3であった。TI値が1.1を超えていたため、再度循環経路を通過させた(循環経路通過回数2回)。塗布液貯蔵釜において塗布液をサンプリングし、TI値を測定したところ、塗布液のTI値は1.05であったため、供給経路により塗布装置に塗布液を送液した。なお、塗布時の塗布液のTI値も1.05であった。
(最下層用塗布液)
同様に最下層用塗布液としては実施例1と同様に塗布液前駆体2を調製し、調製した塗布液を塗布貯蔵釜に移送した。ここで、300分間室温にて静置することにより、塗布液のTI値は1.4となった。
塗布液貯蔵釜中の塗布液を、分散装置(マツボー社製のマイルダ−MDN304、回転数6000rpm)、脱泡装置、ろ過装置を通過し、塗布液貯蔵釜に循環させた(塗布液の流速10L/minm/s)。この際、塗布液貯蔵釜において塗布液をサンプリングし、TI値を測定したところ、塗布液のTI値は1.2であった。TI値が1.1を超えていたため、再度循環経路を通過させた(循環経路通過回数2回)。塗布液貯蔵釜において塗布液をサンプリングし、TI値を測定したところ、塗布液のTI値は1.03であったため、供給経路により塗布装置に塗布液を送液した。なお、塗布時の塗布液のTI値も1.03であった。
(高屈折率層用塗布液)
高屈折率層用塗布液としては実施例1と同様に塗布液前駆体3を調製し、調製した塗布液を塗布貯蔵釜に移送した。ここで、300分間室温にて静置することにより、塗布液のTI値は1.4となった。
塗布液貯蔵釜中の塗布液を、分散装置(マツボー社製のマイルダ−MDN304、回転数6000rpm)、脱泡装置、ろ過装置を通過し、塗布液貯蔵釜に循環させた(塗布液の流速10L/minm/s)。この際、塗布液貯蔵釜において塗布液をサンプリングし、TI値を測定したところ、塗布液のTI値は1.3であった。TI値が1.1を超えていたため、再度循環経路を通過させた(循環経路通過回数2回)。塗布液貯蔵釜において塗布液をサンプリングし、TI値を測定したところ、塗布液のTI値は1.04であったため、供給経路により塗布装置に塗布液を送液した。なお、塗布時の塗布液のTI値も1.04であった。
(塗布工程)
低屈折率層用塗布液と、高屈折率層用塗布液と、最下層塗布液とを45℃に保温しながら、基材上に、低屈折率層と高屈折率層とがそれぞれ交互に9層積層されるように、バックロールで搬送された基材(厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製A4300:両面易接着層)(基材の搬送速度6m/min)上に、塗布装置としてスライドホッパー型塗布装置を用いて45℃で9層同時塗布を行った。具体的には、基材に接する屈折率層、すなわち最下層を、最下層用塗布液により形成される低屈折率層とし、その上に、高屈折率層用塗布液により形成される高屈折率層と、低屈折率層用塗布液により形成される低屈折率層と、を交互に9層積層した。
塗布後、10℃のセットゾーンで完全に塗膜を固定化した後、60℃の温風式乾燥ゾーンを通過させて乾燥を行い、赤外遮蔽フィルムを作製した。
(比較例6)
上記実施例8において、塗布液貯蔵釜中の低屈折率層用塗布液を、分散装置(マツボー社製のマイルダーMDN304、回転数6000rpm)、脱泡装置、ろ過装置を通過し、塗布液貯蔵釜に循環させた塗布液を低屈折率層用塗布液として用いた(循環経路通過回数1回)こと以外は、実施例8と同様に塗布工程を行って、赤外遮蔽フィルムを得た。
(比較例7)
上記実施例8において、塗布液貯蔵釜中の最下層用塗布液を、分散装置(マツボー社製のマイルダーMDN304、回転数6000rpm)、脱泡装置、ろ過装置を通過し、塗布液貯蔵釜に循環させた塗布液を最下層用塗布液として用いた(循環経路通過回数1回)こと以外は、実施例8と同様に塗布工程を行って、赤外遮蔽フィルムを得た。
(比較例8)
上記実施例8において、塗布液貯蔵釜中の高屈折率層用塗布液を、分散装置(マツボー社製のマイルダーMDN304、回転数6000rpm)、脱泡装置、ろ過装置を通過し、塗布液貯蔵釜に循環させた塗布液を高屈折率層用塗布液として用いた(循環経路通過回数1回)こと以外は、実施例8と同様に塗布工程を行って、赤外遮蔽フィルムを得た。
[赤外遮蔽フィルムの評価]
次いで、実施例8並びに比較例6〜8で作製した赤外遮蔽フィルムについて、上記貼付窓ガラス視認性評価を行った。
結果を下記表3に示す。

表3から明らかなように、実施例8の赤外遮蔽フィルムは、窓ガラスに貼り付けた際の視認性、すなわちアピアランス性が高いという結果が得られた。つまり、塗布液のTI値を制御することで、安定な塗布が可能となり、膜厚ムラやスジ等の塗布故障の発生が抑制された赤外遮蔽フィルムを得ることができることが理解される。
1、2、3 光学フィルム製造システム、
10 基材フィルム、
11 バックロール、
12 コーターダイス、
13 塗布液、
14 減圧チャンバー、
15 接液部、
16 減圧部、
17 ブロック、
101 調製釜、
102、105、109 送液装置、
103、108 濾過装置、
104 貯蔵釜、
106 分散装置、
107 脱泡装置、
114 塗布装置、
115 セット装置、
116 乾燥装置、
117 測定装置、
118 制御装置、
R1 循環経路、
L1 供給経路。

Claims (7)

  1. 基材上に、高分子を含む光学機能層が少なくとも2層以上形成されてなる光学フィルムの製造方法であって、
    各光学機能層を形成する塗布液を調製する工程(1)と、
    基材上に、光学機能層を形成する塗布液を同時重層塗布する工程(2)と、を有し、
    工程(2)における光学機能層を形成する塗布液のTI値が1.1以下であることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  2. 前記工程(1)と工程(2)との間に、前記工程(1)におけるTI値が1.1を超える塗布液のTI値を1.1以下に調整する工程(2’)をさらに有する、請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記工程(2’)において、塗布液を分散することにより、塗布液のTI値を調整する、請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記工程(2’)において、
    貯蔵釜に貯蔵された塗布液を順次貯蔵釜から流出させ、次いで、塗布液を分散し、再度前記貯蔵釜に導く循環工程を繰り返すことによって、塗布液のTI値を調整する、請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 前記工程(2’)における塗布液のTI値が1.1以下となるように工程上管理する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 連続的に搬送される基材上に塗布液を塗布する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  7. 前記塗布液が水溶性高分子および無機酸化物粒子を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
JP2014153110A 2014-07-28 2014-07-28 光学フィルムの製造方法 Pending JP2016030227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014153110A JP2016030227A (ja) 2014-07-28 2014-07-28 光学フィルムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014153110A JP2016030227A (ja) 2014-07-28 2014-07-28 光学フィルムの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016030227A true JP2016030227A (ja) 2016-03-07

Family

ID=55440959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014153110A Pending JP2016030227A (ja) 2014-07-28 2014-07-28 光学フィルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016030227A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016017604A1 (ja) 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
WO2016208548A1 (ja) 光学フィルム、およびこれを含む光学積層体
WO2013151136A1 (ja) 赤外遮蔽フィルムおよび赤外遮蔽体
WO2014069507A1 (ja) 光学反射フィルム、赤外遮蔽フィルムおよびその製造方法
JP2013083722A (ja) 光反射フィルム、光反射フィルムの製造方法、およびそれを用いた光反射体
JP6256022B2 (ja) 塗布液送液システム
WO2016076333A1 (ja) 光学反射フィルムの製造方法
JP6743806B2 (ja) 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
JP6673217B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
JP2016030227A (ja) 光学フィルムの製造方法
WO2015104895A1 (ja) 光学反射フィルムの製造方法
JP6406248B2 (ja) 赤外遮蔽フィルムの製造方法
WO2014185386A1 (ja) 赤外遮蔽フィルムの製造方法
WO2014185385A1 (ja) 赤外遮蔽フィルムの製造方法
JP6459751B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
JP2016090976A (ja) 光学反射フィルムの製造方法
JP6589447B2 (ja) 光学反射フィルムの製造方法
JP6690544B2 (ja) 光学反射フィルムの製造方法
JP2015098119A (ja) 窓貼り用フィルム
JP2016001238A (ja) 光学反射フィルムの製造方法
JP2016090977A (ja) 光学反射フィルムの製造方法
JP6658255B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
JP6520240B2 (ja) 光学反射フィルムおよびその製造方法
WO2019240003A1 (ja) 光学特性制御フィルム及びそれを用いた表示装置
JPWO2015174308A1 (ja) 光学反射フィルム、その製造方法およびそれを用いる光学反射体