JP2016029341A - 分光測定方法及び分光測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノッチフィルタやエッジフィルタを用いる分光測定方法及び分光測定装置において、該フィルタの光透過特性に現れるリップルの影響を低減して高い精度で試料の分光特性を測定する。
【解決手段】測定点Mから発せられる測定光から特定の波長の光を光学フィルタ9を用いて除去した後、波長分離し、該波長分離後の光の強度を検出して前記測定光の分光特性を測定する分光測定方法において、前記測定光を非単一の入射角で前記光学フィルタ9に入射させ、該光学フィルタ9を透過した測定光の分光特性を測定する。
【選択図】図3

Description

本発明は分光測定装置に関する。特に、ラマン分光測定装置のように、特定の波長範囲の光を除去する光学フィルタを用いる分光測定装置に関する。
ラマン分光測定では、試料に励起光を照射し、試料によりラマン散乱された光(ラマン散乱光)を測定してラマンスペクトルを作成する。ラマンスペクトルでは、励起光の波長よりも長波長側にストークス線、短波長側に反ストークス線が現れる。励起光の波長と、ストークス線(あるいは反ストークス線)の波長の差に対応するエネルギーは、分子の固有振動のエネルギーを反映する。そのため、このエネルギーの大きさから試料に含まれる物質を特定することができる。また、ラマン散乱スペクトルに現れるストークス線や反ストークス線の強度から、該ストークス線あるいは反ストークス線に対応する物質を定量することができる。特許文献1には、ガスエンジンに供給する燃料ガスについてラマン分光測定を行い、その結果に基づいて燃料ガスの濃度をリアルタイムで調整するガス成分調整装置が記載されている。
ラマン分光測定装置は、所定の波長の励起光を発する光源、該励起光を集光して試料に照射する入射光学系、試料からのラマン散乱光を集光し波長分離する分光光学系、及び該分光光学系において波長分離された光を検出する検出器を備えている。
ラマン分光測定装置の分光光学系は、被測定点において試料から広角に発せられるラマン散乱光を平行光に変換する第1集光レンズ、該第1集光レンズを通過した平行光のうち、励起光と同じ波長の光であるレイリー光を除去する平板状の光学フィルタ、該光学フィルタを通過したラマン散乱光を集光する第2集光レンズを備えている。第2集光レンズを通過した光は所定位置に集光して検出器で検出される。
光学フィルタとしては、特定の波長範囲の光を除去するノッチフィルタや、特定の波長よりも短い(あるいは長い)波長の光を除去するエッジフィルタが用いられる。こうした光学フィルタは、複数種類の材料を周期的に積層した多層構造を有している。この多層構造は、材料の屈折率と各層の厚さの積が、光学フィルタの表面に垂直な方向から入射する光のうちの除去する光の波長に対して所定の比率になるように設定される。
特開2012-145050号公報
一般に、ノッチフィルタやエッジフィルタの光透過特性は、透過帯域と阻止帯域の境界付近において、光の波長に対して周期的に変化する性質をもつ。図1に典型的なノッチフィルタの光透過特性(横軸:波長、縦軸:光透過率)の例を示す。このような光透過特性の周期的変化を以下リップルと呼ぶ。リップルが存在すると、ラマン散乱光の波長により、発生強度と検出強度の関係が異なるため、試料の定量結果に誤差を生じる。
ここでは、ラマン分光測定を例に挙げて説明したが、ノッチフィルタやエッジフィルタを用いる他の分光測定方法や分光測定装置においても同様の問題が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、ノッチフィルタやエッジフィルタを用いる分光測定方法及び分光測定装置において、該フィルタの光透過特性に現れるリップルの影響を低減して高い精度で試料の分光特性を測定することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、測定点から発せられる測定光から特定の波長の光を光学フィルタを用いて除去した後、波長分離し、該波長分離後の光の強度を検出して前記測定光の分光特性を測定する分光測定方法において、
前記測定光を非単一の入射角で前記光学フィルタに入射させ、該光学フィルタを透過した測定光の分光特性を測定する
ことを特徴とする。
上記の「測定光を非単一の入射角で光学フィルタに入射」させる、とは、測定光を光学フィルタの入射面に対して複数の異なる入射角で入射させること、あるいは、測定光を光学フィルタの入射面に対して連続的に変化する(幅のある)入射角で入射させること、を意味する。このように測定光を光学フィルタに入射させる方法としては、例えば、非平行光である測定光を平板状の光学フィルタに入射させる方法や、測定光の光軸に対して異なる角度で入射面を配置した複数の光学フィルタを用い、それらの光学フィルタに平行光に変換した測定光を入射させる方法を用いることができる。
本発明者は、測定光を光学フィルタに入射させる角度を変化させると、光学フィルタの光透過特性を示すグラフに現れるリップルが波長軸方向にシフトする点に着目して本発明を想到した。従来の分光光学系では、平板状のフィルタの表面に垂直な方向から平行光を入射させていたため、その入射角は単一(0度のみ)であったが、本発明に係る分光測定装置では、複数の入射角で光学フィルタに測定光を入射させる。互いに異なる複数の入射角で光学フィルタに入射した測定光の強度には、該複数の入射角に対応するリップルがそれぞれ反映されるため、これらをまとめて測定すると波長に対する光透過率の変動が平均化される。従って、ラマン散乱光の波長を問わず発生強度と検出強度の関係を一定に保ち、高い精度で試料の分光特性を測定することができる。
また、上記課題を解決するために成された本発明の別の態様は、上記分光測定方法を実行する分光測定装置であって、
測定点から発せられる測定光を所定の集光位置に集光する集光光学系と、
前記測定光が非単一の入射角で入射し、特定の波長範囲の光を除去する光学フィルタと、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る分光測定装置は、例えば、
前記光学フィルタが、前記測定点から前記集光位置までの光路上であって、前記測定光が非平行光である光路上に配置された特定の波長範囲の光を除去する平板状の光学フィルタを有する
ように構成することができる。
この分光測定装置は、例えば、測定点から発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズ、該平行光を所定の集光位置に集光する第2集光レンズ、及び測定点から第1集光レンズまでの光路上、あるいは、第2集光レンズから所定の集光位置までの光路上に配置された光学フィルタにより構成することができる。この場合には、上記集光光学系は、第1集光レンズと第2集光レンズにより構成される。集光光学系の構成はこれに限らず、3枚以上の集光レンズを用いるものであってもよい。また、集光光学系は、測定光を平行光に変換することなく所定の集光位置に集光するものであってもよい。
この分光測定装置では、光学フィルタを、測定光が測定点から拡がりつつ進行する光路上、及び測定光が収束しつつ進行する光路上の少なくとも一方に配置し、光軸からの距離に応じて連続的に変化する入射角で測定光を光学フィルタに入射させる。光学フィルタを通過した測定光を第2集光レンズで集光すると、前記連続的に変化する入射角に対応する、連続的にシフトしたリップルが重畳して波長に対する光透過率の変動が平均化される。従って、ラマン散乱光の波長を問わず発生強度と検出強度の関係を一定に保ち、高い精度で試料の分光特性を測定することができる。
また、本発明に係る分光測定装置は、例えば、
前記集光光学系が、測定点から発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズと、前記平行光を所定の集光位置に集光する第2集光レンズとを有し、
前記光学フィルタが、前記第1集光レンズと前記第2集光レンズとの間において前記平行光の光路上に配置された複数枚の平板状の光学フィルタを有し、それらのうちの少なくとも2枚について該平行光の光軸と入射面がなす角度が互いに異なる
ように構成することができる。
この分光測定装置では、平行光が、異なる角度で複数回、光学フィルタに入射する。これにより、第2集光レンズにより集光される測定光の強度に対して複数の入射角にそれぞれ対応するリップルが重畳し、波長に対する光透過率の変動が平均化される。従って、ラマン散乱光の波長を問わず発生強度と検出強度の関係を一定に保ち、高い精度で試料の分光特性を測定することができる。
さらに、本発明に係る分光測定装置は、例えば、
前記集光光学系が、測定点から発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズと、前記平行光を所定の集光位置に集光する第2集光レンズとを有し、
前記光学フィルタが、前記第1集光レンズと前記第2集光レンズの間とにおいて、複数に分割された前記平行光の光路上にそれぞれ配置された特定の波長範囲の光を除去する複数枚の平板状の光学フィルタを有し、それらのうちの少なくとも2枚について該平行光の光軸と入射面がなす角度が互いに異なる
ように構成することができる。
この分光測定装置では、複数の平行光がそれぞれの光路上に配置された光学フィルタに対して異なる角度で入射する。これにより、測定光の強度に対して複数の入射角にそれぞれ対応するリップルが重畳し、波長に対する光透過率の変動が平均化される。従って、ラマン散乱光の波長を問わず発生強度と検出強度の関係を一定に保ち、高い精度で試料の分光特性を測定することができる。
さらに、本発明に係る分光測定装置は、例えば、
前記集光光学系が、測定点から発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズと、前記平行光を所定の集光位置に集光する第2集光レンズとを有し、
前記光学フィルタが、前記第1集光レンズと前記第2集光レンズとの間において前記平行光の光路上に配置され、
前記第1集光レンズと前記光学フィルタとの間に配置された、前記平行光のうちの一部の光を進行方向を変更する方向変更部を更に備える
ように構成することができる。
この分光測定装置では、平行光のうちの一部の光が方向変更部を通過して、その進行方向が変化する。その結果、方向変更部を通過した平行光とそれ以外の平行光とが互いに異なる角度で光学フィルタに入射し、これらの平行光の入射角にそれぞれ対応するリップルが重畳して波長に対する光透過率の変動が平均化される。従って、ラマン散乱光の波長を問わず発生強度と検出強度の関係を一定に保ち、高い精度で試料の分光特性を測定することができる。
光学フィルタの光透過特性に現れるリップルは、個々の光学フィルタで異なる。また、測定光の入射角が大きいほどリップルのシフトが大きくなる。そこで、上記各態様の分光測定装置では、個々の光学フィルタについてそれぞれ予備測定を行うなどして、前記測定光の光軸と光学フィルタの入射面とがなす角が、リップルの影響を最も低減するように設定されていることが好ましい。
ところで、ラマン分光測定装置の光源として用いられるダイオードレーザでは、周辺の温度が時間的に変化するとレーザ光の波長も追従して変化する。このように励起光の波長が時間的に変化すると、ラマン散乱光の波長も同様に変化する。本発明に係る各態様の分光測定装置では、波長に対する光透過率の変動が平均化されるため、このようにラマン散乱光の波長が時間的に変化する場合でも高精度でラマン散乱光を測定することができる。
本発明に係る分光測定方法や分光測定装置を用いることにより、光学フィルタの光透過特性に現れるリップルの影響を低減して高い精度で試料の分光特性を測定することができる。
ノッチフィルタの光透過特性を示す図。 本発明に係る分光測定装置の一例であるラマン分光測定装置の要部構成図。 実施例1のラマン分光測定装置の検出光学系の構成を説明する図。 ノッチフィルタへの入射角と光透過特性の関係を示す図。 実施例2のラマン分光測定装置の検出光学系の構成を説明する図。 ノッチフィルタへの入射角と光透過特性の関係を示す別の図。 実施例3のラマン分光測定装置の検出光学系の構成を説明する図。 実施例4のラマン分光測定装置の検出光学系の構成を説明する図。 実施例5のラマン分光測定装置の検出光学系の構成を説明する図。
本発明に係る分光測定装置の一実施形態であるラマン分光測定装置について説明する。図2は本実施例のラマン分光測定装置1の概略構成図である。
このラマン分光測定装置1は、配管2中を流れるガスに含まれる目的成分の濃度を測定する装置である。ラマン分光測定装置1は、配管2に接続され、内部に光源部4と検出部5が収容された筐体3を備えている。配管2と筐体3の接続部分には光源部4からの照射光を配管2の内部に照射するとともに、配管2の内部で発生したラマン散乱光(測定光)を検出部5に取り込むための透明な窓部6が形成されている。光源部4は、波長532nmのレーザ光を発するレーザ光源41、及び該レーザ光源41から発せられた光を配管2の内部の所定位置(測定点M)に集光する照射光学系42を備えている。また、検出部5は、検出器51、及び測定点Mにおいてガスにより散乱された光を検出器51に導く検出光学系52を備えている。検出器51からの出力信号は図示しないデータ処理装置に送られる。データ処理装置ではラマンスペクトルが作成され、目的成分のストークス線(あるいは反ストークス線)の強度から濃度が決定される。このラマン分光測定装置1は、以下に説明するとおり、検出光学系52の構成に特徴を有する。
図3に、実施例1のラマン分光測定装置の検出光学系52の構成を示す。この検出光学系52は、測定点Mから発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズ7、第1集光レンズ7を通過した平行光を検出器51の受光面上に集光させる第2集光レンズ8、及び第2集光レンズ8と検出器51の間の光路上に配置されたノッチフィルタ9を備えている。この検出光学系は、測定点Mから発せられた測定光を収集するとともに、該測定光の中から試料ガスからのレイリー散乱光(光源41から発せられるレーザ光と同一波長の光)を除去して検出器51の受光面上に集光させる。
実施例1の検出光学系52では、第2集光レンズ8と検出器51の間の光路上にノッチフィルタ9が配置されている。この光路上では測定光が収束しつつ進む。そのため、測定光がノッチフィルタ9に入射する角度は、測定光の光軸(第1集光レンズ7、及び第2集光レンズ8の曲率中心軸)から離れるにつれて連続的に大きくなる。
ここで、測定光の入射角が0度〜20度の間で2.5度ずつ変化したときの、ノッチフィルタ9の光透過特性の変化を図4に示す。図4から分かるように、測定光がノッチフィルタ9に入射する角度が変化すると、ノッチフィルタ9の光透過特性が短波長側にシフトする。本実施例のように、入射角が連続的に変化するように測定光をノッチフィルタ9に入射させると、該ノッチフィルタ9の光透過特性が連続的にシフトするため、これら光透過特性が重畳してノッチフィルタ9の光透過率の増減が平均化され、リップルの影響が排除される。従って、ラマン散乱光の波長によって検出強度が変動するという問題が解消されて測定精度が向上する。
ただし、図4に破線で示すように、入射角が17.5度以上になると、ノッチフィルタ9の光透過特性のシフトが大きくなりすぎ、レイリー光の波長(532nm)の光を除去できなくなってしまう。従って、本実施例では、ノッチフィルタ9への測定光の最大入射角θmax(光軸から最も遠い位置での測定光の入射角)が15度以下となるように平行光を収束させる第2集光レンズ8を使用する。
なお、ここでは、ノッチフィルタ9を第2集光レンズ8と検出器51の間の光路上に配置する構成を説明したが、測定点Mと第1集光レンズ7の間の光路上に配置しても同様の効果を得ることができる。
図5に、実施例2のラマン分光測定装置の検出光学系152の構成を示す。この検出光学系152は、実施例1の検出光学系52と同様に、第1集光レンズ17、第2集光レンズ18、及びノッチフィルタ19を備えている。実施例1の検出光学系52では、測定光の光軸を進む光のノッチフィルタ9への入射角は0度であったが、実施例2の検出光学系152では、測定光の光軸を進む光のノッチフィルタ19への入射角がθ(θ≠0度)となるようにノッチフィルタ19を配置している。
ここで、図4に示したノッチフィルタの光透過特性を示すグラフを拡大したもの(入射角が0度から10度の間で2.5度ずつ変化したときの光透過特性の変化)を図6に示す。ノッチフィルタのリップルの形状には個体差があるが、事前の測定によりリップルの形状を把握することができる。そこで、ノッチフィルタ19のリップルの影響が最も効果的に低減されるように入射角θを設定する。これにより、実施例1の検出光学系52よりも一層、測定精度を向上することができる。
また、入射角の変化に対する光透過特性のシフト量は、入射角を大きくするほど大きくなる。実施例1で説明した構成では測定光の入射角の範囲が0度±θmaxとなり、0度を挟んで対称に分布するが、実施例2の構成では測定光の入射角の範囲が(θ-θmax)〜(θ+θmax)となり、非対称に分布するため、実施例1の構成に比べて測定光の最大入射角の絶対値を大きくすることができる。これにより、光透過特性のシフト量を大きくして効率よくリップルを平均化することができる。
上記の実施例1及び2では、典型的な集光光学系の一例として、測定光を平行光に変換する第1集光レンズと平行光を集光する第2集光レンズを用いる構成を記載したが、2枚の集光レンズからなる集光光学系には限定されない。また、測定光を平行光に変換した後で集光するものにも限定されない。
図7に、実施例3のラマン分光測定装置の検出光学系252の構成を示す。この検出光学系252は、測定点Mから発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズ27、第1集光レンズ27を通過した平行光を検出器251の受光面上に集光させる第2集光レンズ28、及び第1集光レンズ28と第2集光レンズ28の間で平行光の進行方向に並べて配置された2枚のノッチフィルタ291、292を備えている。実施例3では、ノッチフィルタ291に対する平行光の入射角がθ(θ≠0度)、ノッチフィルタ292に対する平行光の入射角が0度となるように、2枚のノッチフィルタを配置している。
実施例3の検出光学系252では、第1集光レンズ27によって平行光に変換された測定光が、異なる入射角(θ、0度)でノッチフィルタ291とノッチフィルタ292に順に入射する。検出器251の受光面上に集光されるラマン散乱光の強度は、それら2つの入射角に対応する2つの光透過特性を足し合わせたものとなる。従って、波長に対する光透過率の変動を平均化し、測定精度を高めることができる。
なお、本実施例では、ノッチフィルタ291に対する測定光の入射角をθ、ノッチフィルタ292に対する測定光の入射角を0度としたが、入射角は適宜に組み合わせることができる。好ましくは、ノッチフィルタの光透過率の増減傾向が反対となる入射角の組み合わせを選択する。これにより、リップルの影響を最も効率的に低減することができる。また、ノッチフィルタを3枚以上使用して検出光学系252を構成し、それらに対する入射角を適宜に設定してリップルの影響を低減するようにしてもよい。
図8に、実施例4のラマン分光測定装置の検出光学系352の構成を示す。この検出光学系352は、測定点Mから発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズ37、第1集光レンズ37を通過した平行光を検出器351の受光面上に集光させる第2集光レンズ38、及び第1集光レンズ38と第2集光レンズ38の間で平行光の幅方向(平行光の光軸に対して垂直な方向)に並べて配置された2枚のノッチフィルタ391、392を備えている。ノッチフィルタ391に対する平行光の入射角は0度、ノッチフィルタ392に対する平行光の入射角はθ(θ≠0度)である。
実施例4の検出光学系352では、第1集光レンズ37によって平行光に変換された測定光のうちの半分の光がノッチフィルタ391に、残り半分の光がノッチフィルタ392に、互いに異なる入射角(0度、θ)で入射する。検出器351の受光面上には、ノッチフィルタ391を通過してその光透過特性を反映した強度を有する光と、ノッチフィルタ392を通過してその光透過特性を反映した強度を有する光とが集光されて検出される。従って、検出強度は2つの光透過特性を足し合わせたものとなり、リップルの影響が低減される。
実施例4においても、実施例3と同様に、入射角に対する光透過特性のシフト量を考慮し、光透過率の増減傾向が逆になる入射角の組み合わせとなるように構成することが好ましい。また、3枚以上のノッチフィルタを用いて検出光学系352を構成してもよい。
図9に、実施例5のラマン分光測定装置の検出光学系452の構成を示す。この検出光学系452は、測定点Mから発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズ47、第1集光レンズ47を通過した平行光を検出器451の受光面上に集光させる第2集光レンズ48、及び第1集光レンズ47と第2集光レンズ48の間に配置されたノッチフィルタ49を備えている。また、第1集光レンズ47を通過した平行光のうちの一部の光の進行方向を変更してノッチフィルタ49に入射させる1組のプリズム501を備えている。
実施例5の検出光学系452では、第1集光レンズ47によって平行光に変換された測定光のうちの一部の光の進行方向がプリズム501によって変更される。従って、プリズム501を通過する光とそれ以外の光とが異なる角度でノッチフィルタ49に入射する。これらの光の強度には、それぞれの入射角に対応した、ノッチフィルタ49の光透過特性が反映され、それらが合計して検出される。従って、波長に対する光透過率の変動を平均化し、測定精度を高めることができる。

上記の実施例はいずれも一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
上記の実施例では、ラマン分光測定装置を例に挙げて説明したが、特定の波長を有する光を除去する光学フィルタを用いる分光測定装置であれば、ラマン分光測定装置以外のものに適用して上記同様の効果を得ることができる。
また、上記実施例では、光学フィルタがノッチフィルタである場合について説明したが、光学フィルタとしてエッジフィルタを用いる場合にも同様の効果を得ることができる。
1…ラマン分光測定装置
2…配管
3…筐体
4…光源部
41…光源
42…照射光学系
5…検出部
51、151、251、351、451…検出器
52、152、252、352、452…検出光学系
7、17、27、37、47…第1集光レンズ
8、18、28、38、48…第2集光レンズ
9、19、291、292、391、392、49…ノッチフィルタ
501…プリズム
6…窓部

Claims (9)

  1. 測定点から発せられる測定光から特定の波長の光を光学フィルタを用いて除去した後、波長分離し、該波長分離後の光の強度を検出して前記測定光の分光特性を測定する分光測定方法において、
    前記測定光を非単一の入射角で前記光学フィルタに入射させ、該光学フィルタを透過した測定光の分光特性を測定する、分光測定方法。
  2. 測定点から発せられる測定光を所定の集光位置に集光する集光光学系と、
    前記測定光が非単一の入射角で入射し、特定の波長範囲の光を除去する光学フィルタと、を備える分光測定装置。
  3. 前記光学フィルタが、前記測定点から前記集光位置までの光路上であって、前記測定光が非平行光である光路上に配置された平板状の光学フィルタを有する、請求項2に記載の分光測定装置。
  4. 前記測定光の光軸と前記光学フィルタの入射面とがなす角度が、リップルの影響が最も低減される角度に設定されている、請求項3に記載の分光測定装置。
  5. 前記集光光学系が、測定点から発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズと、前記平行光を所定の集光位置に集光する第2集光レンズとを有し、
    前記光学フィルタが、前記第1集光レンズと前記第2集光レンズとの間において前記平行光の光路上に配置された複数枚の平板状の光学フィルタを有し、それらのうちの少なくとも2枚について該平行光の光軸と入射面がなす角度が互いに異なる、請求項2に記載の分光測定装置。
  6. 前記集光光学系が、測定点から発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズと、前記平行光を所定の集光位置に集光する第2集光レンズとを有し、
    前記光学フィルタが、前記第1集光レンズと前記第2集光レンズとの間において、複数に分割された前記平行光の光路上にそれぞれ配置された複数枚の平板状の光学フィルタを有し、それらのうちの少なくとも2枚について該平行光の光軸と入射面がなす角度が互いに異なる、請求項2に記載の分光測定装置。
  7. 前記平行光の光軸と前記光学フィルタの入射面がなす角度が、リップルの影響が最も低減される角度に設定されている、請求項5または6に記載の分光測定装置。
  8. 前記集光光学系が、測定点から発せられる測定光を平行光に変換する第1集光レンズと、前記平行光を所定の集光位置に集光する第2集光レンズとを有し、
    前記光学フィルタが、前記第1集光レンズと前記第2集光レンズとの間において前記平行光の光路上に配置され、
    前記第1集光レンズと前記光学フィルタとの間に配置された、前記平行光のうちの一部の光を進行方向を変更する方向変更部をさらに備える、請求項2に記載の分光測定装置。
  9. 前記方向変更部によって進行方向を変更された平行光の光軸と前記光学フィルタの入射面がなす角度が、リップルの影響が最も低減される角度に設定されている、請求項8に記載の分光測定装置。
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