JPH08338807A - 分光装置 - Google Patents

分光装置

Info

Publication number
JPH08338807A
JPH08338807A JP8146330A JP14633096A JPH08338807A JP H08338807 A JPH08338807 A JP H08338807A JP 8146330 A JP8146330 A JP 8146330A JP 14633096 A JP14633096 A JP 14633096A JP H08338807 A JPH08338807 A JP H08338807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
filter
scattered light
mirror
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8146330A
Other languages
English (en)
Inventor
Kurt J Baldwin
ジャスティン ボールドウィン カーツ
Chunwei Cheng
チェンウェイ チャン
Ian P Hayward
ポール ハワード イアン
David N Batchelder
ネヴィル バチェルダー デイヴィッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renishaw PLC
Original Assignee
Renishaw PLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renishaw PLC filed Critical Renishaw PLC
Publication of JPH08338807A publication Critical patent/JPH08338807A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/44Raman spectrometry; Scattering spectrometry ; Fluorescence spectrometry

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラマン散乱光を用いて試料の部分の像を形成
する際に、より狭い通過帯域を持つフィルタを使用する
ことができるようにする。 【手段】 試料10上の照明された部分からのラマン散
乱光は、対物レンズ12によって収集されて、レンズ1
8により、像平面20内の検出器20に結像する。フィ
ルタ16は、所望のラマン波数偏移の光だけを選択す
る。このフィルタの調整は、入射角に敏感に反応するた
め、フィルタを傾けて行う。フィルタは、レンズ18の
手前ではなく、その後ろに配置され、対物レンズ12か
らレンズ18までの距離は、レンズ18の焦点距離と実
質的に等しくする。これにより、試料10上の異なった
点からの主光線14A′,14B′は、ほぼ同一の入射
角でフィルタ16を通り抜ける。フィルタにより選択さ
れる波数は、試料上のどの点からの光に関しても同一に
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラマン散乱光を用
いて試料の部分の像を形成する、ラマン顕微鏡等に用い
ることができる分光装置に関する。
【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権
の基礎たる英国特許出願第GB 9511490.6号(1995年
6月7日出願)の明細書の記載に基づくものであって、
当該英国特許出願の番号を参照することによって当該英
国特許出願の明細書の記載内容が本明細書の一部分を構
成するものとする。
【0003】
【従来の技術】国際特許出願第WO90/07108号
および欧州特許出願第EP543578号に、このタイ
プのラマン顕微鏡が記載されている。この顕微鏡は、添
付図面の図1に、シンプルな略図の形で示されている。
試料10の部分は、レーザ光によって照らされて、試料
の照明された部分内の各点から、ラマン散乱光のスペク
トルが得られる。顕微鏡の対物レンズ12は、照明され
た部分内の各点から放出された錐体状の光束を視準し
て、14A,14Bに示すようにそれぞれ平行ビームに
する。視準ビームは、誘電体帯域フィルタ16を通り抜
ける。このフィルタ16は、このフィルタを傾けること
で入射角を調節することにより調整可能になっている。
また、このフィルタ16は、対象となる特定のラマン帯
域内の光だけを選択し、その他の波数の光を排除する。
ビーム(光線束)14A,14Bは、次に、レンズ18
により、像平面20内の適切な2次元検出器、たとえば
電荷結合素子(CCD)上に結像する。その結果、フィ
ルタ16により選択された帯域内の波数を持つラマン散
乱光により、試料10の照明された部分の像が形成され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来技術の構成では、試料の異なった部分からの
14A,14B等のような視準ビームが、フィルタ16
を異なった入射角で通り抜けるという欠点がある。誘電
体フィルタやこれと同様のフィルタの通過帯域は、入射
角によって著しく変動する。実は、このことは、フィル
タを傾けることによって通過帯域を調整することができ
ことの理由である。すなわち、通過帯域のスペクトル位
置は、試料上の位置とともに移ることになる。言い換え
れば、ビーム14Aの透過された通過帯域は、(たとえ
ば)ビーム14Bの透過された通過帯域とは異なること
となる。
【0005】実際には、この欠点は、広い通過帯域を有
するフィルタ16を使用することで、調査対象のラマン
・ピークを常にその通過帯域内に置くことにより、隠さ
れうる。このシステムの商品化実施例で、20cm-1
帯域幅を持つフィルタの使用が実際に開示されている。
有用ではあるものの、これには明らかに、高スペクトル
分解能が不可能であるという制限がある。たとえば、試
料が2つまたはそれ以上の近接した間隔のラマン・ピー
クを有する場合、これらのラマン・ピークを分解するこ
とは不可能である。さらにまた、試料が大きなバックグ
ランドルミネセンスを有している場合には、20cm-1
の通過帯域内のルミネセンスは、フィルタで排除され
ず、検出されたラマン像の信号対雑音比が低下すること
になる。
【0006】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、要望に応じて、より狭い通過帯域を持
つフィルタを使用することができる分光装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様に従う分光装置は、試料の照明
された部分からの散乱光スペクトルを収集して、該散乱
光スペクトルから視準ビームを生成する対物レンズと、
前記散乱光スペクトルの一部分を選択して、該散乱光ス
ペクトルの残りの部分を排除し、自身に入射する該散乱
光の入射角に鋭敏なフィルタと、前記選択されたスペク
トルにより前記照明された部分の像を像平面上に結像す
るレンズまたは鏡と、前記照明された部分の前記像を検
出する前記像平面内の検出器とを具え、前記試料から前
記検出器までの光路は、少なくとも前記散乱光が前記視
準ビームとなる第1の部分と、前記散乱光が視準されな
い第2の部分とを含み、前記フィルタは、前記光路の前
記第2の非視準部分に配置される。
【0008】本発明の第2の態様に従う分光装置は、試
料の照明された部分からの散乱光スペクトルを収集する
対物レンズと、前記散乱光スペクトルの一部分を選択し
て、該散乱光スペクトルの残りの部分を排除し、自身に
入射する該散乱光の入射角に鋭敏なフィルタと、前記選
択されたスペクトルにより前記照明された部分の像を像
平面上に結像するレンズまたは鏡と、前記照明された部
分の前記像を検出する前記像平面内の検出器とを具え、
前記照明された部分内の各点からのそれぞれの主光線
は、前記照明された部分の他の点からの主光線の入射角
と実質的に同一である角度で、前記フィルタに入射す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
好適な実施形態を詳細に説明する。
【0010】図2および図3に示す構成の光学系は、図
1に示す従来の光学系を改良したものであり、以下の説
明は、上述した先行の国際および欧州特許出願と一緒に
読まれるべきものである。たとえば、照明用レーザ光を
注入するための装置構成および、このレーザ光と同じ周
波数/波数を持つ反射したレイリー散乱光を排除するた
めの装置構成は、これらの先行特許明細書に記載された
ものでよい。これらの先行特許明細書に記載されている
その他の特徴技術も、要望があれば、本発明の装置に取
り入れることができる。
【0011】(第1の実施形態)図2の本発明の第1実
施形態による光学系は、図1の従来の光学系を、レンズ
18と、像平面20すなわち像と同一の「空間」内にあ
る像平面との間にフィルタ16を配置して、変えたもの
である。この結果、ビーム14A,14Bの主光線(斜
光線束の中心の光線)14A′,14B′は、互いに実
質的に平行となって、フィルタ16に対して実質的に同
じ入射角を有するということが分かるであろう。フィル
タ16は、それゆえ物体10の照明された部分内のあら
ゆる地点からの光線のそれぞれに対して実質的に同じ透
過特性(すなわち同一の通過帯域)を有する。主光線1
4A′,14B′をできるだけ平行にするためには、レ
ンズ12とレンズ18間の距離をレンズ18の焦点距離
と一致させるべきである。しかし、この理想からはずれ
ていても、実用上は許容できよう。
【0012】現実には、ビーム14A内の主光線以外の
その他の光線は、フィルタ16を通り抜けると、焦点の
方へと収束する。すなわち、ビーム14A内の全ての光
線が、フィルタ16に対して実質的に同一の入射角を有
するわけではない。これは、ビーム14Bの光線および
試料の照明された部分内のその他の各地点からのビーム
内の光線についても同じことである。フィルタ16が狭
い通過帯域を有する(高スペクトル分解能を得るために
望ましい)場合は、像平面20内で検出される像は、当
該帯域フィルタに入射する光線の角度が大範囲にわたる
ために、ぼやけてしまう。これらの光線束の中での狭い
錐体だけが、このフィルタにより透過されるからであ
る。このぼやけに対する補償は、通過帯域の公呼幅を増
大するか、あるいはそのフィルタの次のレンズの焦点距
離を増加することにより、光線束の錐体の角度の広がり
を小さくすれば可能である。これらの2つの特徴(フィ
ルタ16の通過帯域の帯域幅とレンズ18の焦点距離)
は、互いに相反する可能性があることを理解されたい。
焦点距離を長くすることにより、(一定の強度のラマン
・ピークであってかつ一定の感度の検出器の場合に対し
て)、通過帯域を狭めることができ、より高いスペクト
ル分解能が得られるが、装置は、このような小型のハウ
ジング内には、もはや納まらなくなる。逆に、スペクト
ル分解能をできるだけ高くすることが、それほど重要で
はない場合には、より短い焦点距離のレンズをレンズ1
8に使用することができ、それにより装置は、より小型
になる。
【0013】これと関係はあるが異なった効果として、
次のようなものがある。フィルタ16が、狭い公呼通過
帯域(平行な光線に対して)を有する場合でも、やはり
現実には、見かけの通過帯域は、若干広くなる。公呼通
過帯域の片側から若干離れた波長の光を考えてみよう。
試料10の各点からの、この波長の主光線14A′,1
4B′は、フィルタによって排除されるが、焦点の方へ
と集束する光線に含まれている、この波長での一部の光
は、これが透過されうる適切な角度で入射することとな
る。レンズ18の焦点距離が長いと、この通過帯域幅の
見かけの拡幅作用は減少する。さらにまた、この拡幅作
用は、フィルタ16に対する光の入射角につれて増加す
る。したがって、最善の結果を得るためには垂直入射が
好ましいが、そうすると、フィルタを傾けて微調整する
能力が制限されてしまう。
【0014】図2の光学系を設計するにあたって、ビー
ム14A,14Bの光路上における有効開口絞りの位置
に注意を払わなければならない。典型的な光学設計によ
れば、主光線は、その有効開口絞りの中心を通り抜け
る。実際の光学系では、自然の(つまり人工的でない)
絞りは、顕微鏡の対物レンズ12のところにある。した
がって、その他の構成部品(レンズ18を含む)の開口
を十分に大きくして、これらの部品が自然の絞り以上に
ビームを絞らないようにしなければならない。これによ
って確実に、主光線は、図2に示すようなものとなり、
図示のように、フィルタ16のところで平行となる。ま
た、これは得られた像の口径食を防ぐのに役立つ。
【0015】図2の装置を図4に示すように改良するこ
とができる。長い焦点距離のレンズ18を、これと等価
の、(少なくとも)凸レンズ24と凹レンズ26からな
る望遠レンズ22に置き換えることができる。こうする
ことにより、それほど大きなハウジングを必要とするこ
となしに、長い有効焦点距離が達せられて、それにより
できるだけ多くの光が細い錐体の光線となってフィルタ
16を通過するようになる。しかし、考えられるその副
作用として、光学系内のレンズの必要な開口が大きくな
ることであり、そのために収差が増大しうる。
【0016】(第2の実施形態)図3に、本発明による
また更に別の構成を示すが、この構成では、最適化の範
囲がより広がり、上述した図1の製品化した既存の実施
例に、より容易に適合させることができる。図1の光学
系と比較すると、図3の光学系には、余分に2つのレン
ズ28,30が用いられており、また更に別の像平面3
2が光路内に創出されている。フィルタ16は、レンズ
28とレンズ30間に配置されており、その結果、物体
内の各地点からの主光線は、図2の場合と同様な態様
で、フィルタに対して実質的に同じ入射角を有する。レ
ンズ28,30間におけるフィルタの正確な位置は、特
別に重要というものではないが、このフィルタをレンズ
の1つに接近させて配置すると、フィルタ品質のあらゆ
る空間的な変動を取り除くのに役立つ。しかし、既存の
市販装置に用いた場合には、既存のフィルタ位置を変え
ないことが望ましいが、空間的な制約および長い焦点距
離のレンズの必要性との関連から、このことはレンズ2
8,30をフィルタから遠い距離に配置しなければなら
なくなることを意味する。
【0017】図3の装置の光学系の設計では、図2の場
合と同様の点を考慮に入れなければならない。たとえ
ば、レンズ12,28をレンズ28の焦点距離と等しい
距離だけ離間させることによって、ビーム経路内の有効
開口絞りの位置を考察することが望ましい。通過帯域の
見かけの拡幅と、フィルタ16に対する垂直入射の使用
に関する上記注意事項も当てはまる。
【0018】図3のフィルタ16の通過帯域の帯域幅と
レンズ28,30の焦点距離とが相反することは、図2
の装置の場合と同じである。このため、レンズ28を図
4に示すような等価の望遠レンズ系22に置き換えて、
相対的に短い距離でより長い有効焦点距離を実現し、必
要とされるハウジングの大きさを小型化すると有利であ
る。レンズ30を同様に望遠レンズに置き換えてもよ
い。これに代わる方法として、レンズ30およびレンズ
18を適切な焦点距離の単一レンズに置き換えることも
できる。
【0019】フィルタ16は、図3では、像平面32の
手前の収束光ビーム内に配置されていたが、そうする代
わりに、このフィルタを当該像平面32の後方でかつレ
ンズ30の手前の発散ビーム内に配置してもよい。
【0020】さらに他の可能性としては、フィルタ16
を試料10と対物レンズ12との間に配置することかも
しれないが、これは、さまざまな理由から好ましくない
ことである。たとえば、上述した先行の国際並びに欧州
特許出願に記載されているように、試料を照射するため
のレーザ光がそのフィルタにより遮られてしまうため、
当該レーザ光を光路内に入射することはもはや不可能と
なる。したがって、この場合は、これとは別個の照明が
必要になる。さらにまた、フィルタに必要とされる空間
のために、開口数と、対物レンズにより収束される光量
とが減少してしまうかもしれない。
【0021】(第3の実施形態)図6は本発明による第
3の実施形態のラマン顕微鏡の光学系の配置構成を示
す。図6には、図3の装置を改良したものが示されてお
り、図3のものと同じ参照番号が、対応する構成要素に
用いられている。この改良部分は、欧州特許出願第54
3578号に開示されているような市販装置に組み込ま
れて図6に示されている。
【0022】この市販装置を簡単に説明すると、レーザ
40からの照明光は、空間周波数フィルタおよびデフォ
ーカスレンズ装置42を通り抜ける。この照明光は、鏡
44とホログラフィック・フィルタ46とによって、顕
微鏡50の方へと反射される。ここで、この照明光は鏡
48により反射して顕微鏡の対物レンズ12を通過し、
試料10上のある範囲を照らす。この照射により試料1
0から生じたラマン散乱光は、対物レンズ12と鏡48
とを経て戻り、(上記レーザの波長と同じ波長を有する
光を排除する)ホログラフィック・フィルタ46を透過
させられる。随意で設置される別のホログラフィック・
フィルタ52が、レーザ波長のさらなる排除に供され
る。可動鏡54は、光路内に挿入され、ラマン散乱光が
この可動鏡で方向を変えてフィルタ16を経て送られ
る。当該フィルタ16は、フィルタを保持するホイール
状(車輪状)のフィルタ・ホイール56内に取り付けら
れており、このフィルタ・ホイールを傾けてフィルタを
調整することができるが、この場合も、垂直入射を用い
てフィルタの通過帯域の見かけの拡幅を低減することに
ついての前述の注釈が当てはまる。結像レンズ18は、
試料の照明された部分の像を、符号20で示すCCD検
出器上に結像する。
【0023】図3の場合と同様に、2つの追加レンズ
が、対物レンズ12と結像レンズ18との間に介挿して
いる。そのレンズの1つは、凸レンズ28である。臨界
条件というわけではないが、既存の市販装置の都合のた
めに、この凸レンズ28は対物レンズ12と結像レンズ
18との間の光路の略中間に配置される。この位置に配
置すると、望遠装置を用いなくても、適切な長さの焦点
距離を得ることができる。対物レンズ12からレンズ2
8までの距離は、要求された通りに、レンズ28の焦点
距離に等しくしてあり、この構成によって、視準された
ラマン散乱光が、結像レンズ18付近に収束することに
なる。しかし、第2の追加レンズは、凹レンズ30Aで
あって、フィルタ16の後ろに配置されており、このフ
ィルタは、光を再視準し、再視準された光は市販装置の
既存のレンズ18によりCCD20上に正確に結像され
る。
【0024】図2および図3に示す場合のように、試料
上の各地点からの実質的に平行な主光線を伴う光は、フ
ィルタ16を通り抜けるにつれて収束していく。しか
し、図3の構成と比較すると、現実の像平面32はな
く、凹レンズ30Aを用いることによって、レンズ28
は比較的長い焦点距離を持つことが可能となる。既存の
市販装置と比較すると、この追加レンズ28,30A
は、倍率の増加を与えているる。
【0025】上記のように、図2、図3および図6の構
成では、フィルタ16に入射する光線の入射角度の広が
りを減少させるから、より高い分解能のフィルタを使用
できるので、高スペクトル分解能を達成することができ
る。よって、この構成は、2つ以上の近接空間のラマン
信号を生み出す試料にも特に役に立ち、あるいは大きな
バックグランド・ルミネッセンスを有する試料の信号対
雑音比を改善させるのに特に有用である。
【0026】他の適用は、応力の撮像である。ラマン・
ピークのスペクトル位置を試料内の応力の測定として利
用し得ることは良く知られている。このラマン・ピーク
のスペクトル位置は、帯域フィルタまたはエッジ・フィ
ルタの適切な固有エッジを用いることによって、光強度
に変換することができる。フィルタの反射と透過との間
の遷移(transition)のスペクトル位置をラマン・ピーク
に位置していれば(たとえばフィルタを傾けることによ
り)、ラマン・ピークの位置のいかなる変動も、像の光
強度変化として観察されることとなる。この原理を図5
に示す。ラマン・ピーク34の波数偏移(wavenumber s
hift) は、矢印36で示すように、試料中の応力によっ
て変化する。もちろん、これが試料の照明された範囲内
のある地点から他の地点にどのように変動するかを研究
するのは、非常に興味を引くことである。これをさまざ
まな地点での光強度変化として観察するために、適切な
フィルタとして図2、図3または図6のフィルタ16の
ようなフィルターを使用し、このフィルタを調整して、
その透過特性の鋭いエッジ38とラマン・ピーク34と
を一致するようにする。図1に示す撮像系の場合には、
上記エッジのスペクトル位置が像の至る所で一定でなけ
ればならないので、この効果を得ることは不可能であ
る。帯域フィルタは、応力測定に無関係な他の帯域から
の光を排除するので、フィルタ16としてエッジ・フィ
ルタよりも好適である。しかし、エッジ・フィルタ、あ
るいは帯域消去(ノッチ)フィルタを使用することもで
きるだろう。
【0027】試料の範囲の全域にわたるラマン・ピーク
34のいかなる光強度変動(たとえば、この変動は試料
の材料含有量の不均一性によって引き起こされる)も、
上記フィルタを傾けることにより、ラマン・ピークが応
力にかかわりなく、常に透過されるようにすることによ
って排除されうる。次に、第2の像が撮影される。この
像は、試料の照明された部分の通常のラマン像である。
コンピュータは、「応力像」と通常のラマン像との両方
に関して像の各地点のデータを取得して、応力像の各地
点における光強度の値を、通常のラマン像内の対応する
点の光強度の値で割る。この結果、像の全域に渡る光強
度の変動が正規化される。
【0028】図2の場合には、レンズ18により像を検
出器上に収束させることが好ましいが、このレンズの代
わりに凹面鏡を用いることもできる。同様に、上記のど
の装置内のその他のどのレンズでも、適切な鏡に置き換
えることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィルタに入射する光線の入射角度の広がりが減少する
ので、より高い分解能のフィルタを使用でき、これによ
り高スペクトル分解能を達成することができる。
【0030】よって、本発明によれば、2つ以上の近接
空間のラマン信号を生み出す試料にも特に役に立ち、あ
るいは大きなバックグランド・ルミネッセンスを有する
試料の信号対雑音比を改善させるのに特に有用である。
【0031】さらに、本発明によれば、試料の範囲の全
域にわたるラマン・ピークのいかなる光強度変動(たと
えば、この変動は試料の材料含有量の不均一性によって
引き起こされる)も、上記フィルタを傾けることによ
り、ラマン・ピークが応力にかかわりなく、常に透過さ
れるようにすることによって排除されうるので、応力を
撮像し、観察し、測定解析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知のラマン顕微鏡の光学系の配置構成を示す
概略光路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のラマン顕微鏡の光学
系の配置構成を示す概略光路図である。
【図3】本発明の第2の実施形態のラマン顕微鏡の光学
系の配置構成を示す概略光路図である。
【図4】図2および図3の単一レンズの代わりに使用可
能な長い有効焦点距離が得られる望遠レンズ系の構成を
示す概略光路図である。
【図5】本発明の好適な実施の形態例の1適用結果を示
す、かつ応力像の得られる原理を説明するための、ラマ
ン波数偏移に対する光強度/透過率のグラフである。
【図6】本発明による第3の実施形態のラマン顕微鏡の
光学系の配置構成を示す光路図である。
【符号の説明】
10 物体 12 対物レンズ 14A,14B 主光線(光) 16 帯域フィルタ 18 結像レンズ 20 CCD 28 凸レンズ(追加の第1のレンズ) 30 レンズ 30A 追加の第2のレンズ 32 像平面 34 ラマンピーク 40 レーザ 42 空間周波数フィルタおよびデフォーカスレンズ装
置 44 鏡 46 ホログラフィック・フィルタ 48 鏡 50 顕微鏡 52 更に別のホログラフィック・フィルタ 54 可動鏡 56 フィルタ・ホイール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カーツ ジャスティン ボールドウィン 英国 エルエス9 9ジェイティー ヨー クシャー州 リーズ ユニヴァーシティー オブ リーズ デパートメント オブ フィズィクス モレキュラー フィズィク ス アンド インストゥルメンテーション グループ内 (72)発明者 チャン チェンウェイ 英国 エルエス16 7ビーエックス ヨー クシャー州 リーズ ウッドヒル クレセ ント 6 (72)発明者 イアン ポール ハワード 英国 ワイオー3 4ユーエイチ ヨーク シャー州 ヨーク ディーンヘッド グロ ーブ 6 (72)発明者 デイヴィッド ネヴィル バチェルダー 英国 エルエス16 5ピービー ヨークシ ャー州 リーズ フォックスヒル アヴェ ニュ 2エイ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の照明された部分からの散乱光スペ
    クトルを収集して、該散乱光スペクトルから視準ビーム
    を生成する対物レンズと、 前記散乱光スペクトルの一部分を選択して、該散乱光ス
    ペクトルの残りの部分を排除し、自身に入射する該散乱
    光の入射角に鋭敏なフィルタと、 前記選択されたスペクトルにより前記照明された部分の
    像を像平面上に結像するレンズまたは鏡と、 前記照明された部分の前記像を検出する前記像平面内の
    検出器とを具え、 前記試料から前記検出器までの光路は、少なくとも前記
    散乱光が前記視準ビームとなる第1の部分と、前記散乱
    光が視準されない第2の部分とを含み、 前記フィルタは、前記光路の前記第2の非視準部分に配
    置されることを特徴とする分光装置。
  2. 【請求項2】 前記照明された部分内の各点からのそれ
    ぞれの主光線は、前記照明された部分の他の点からの主
    光線の入射角と実質的に同一である角度で、前記フィル
    タに入射することを特徴とする請求項1に記載の分光装
    置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタが配置されている前記光路
    の前記第2の非視準部分は、前記検出器と、像を該検出
    器上に結像するための前記レンズまたは鏡との間にある
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分光
    装置。
  4. 【請求項4】 前記レンズまたは鏡は、前記対物レンズ
    と前記レンズあるいは鏡との間の距離に実質的に等しい
    焦点距離を有することを特徴とする請求項3に記載の分
    光装置。
  5. 【請求項5】 前記光路の前記第2の非視準部分を生成
    するための更に別のレンズまたは鏡を有することを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の分光装置。
  6. 【請求項6】 前記更に別のレンズまたは鏡は、前記対
    物レンズと前記更に別のレンズまたは鏡との間の距離に
    実質的に等しい焦点距離を有することを特徴とする請求
    項5に記載の分光装置。
  7. 【請求項7】 前記レンズまたは鏡は、望遠装置を構成
    していることを特徴とする請求項3または請求項4に記
    載の分光装置。
  8. 【請求項8】 前記更に別のレンズまたは鏡は、望遠装
    置を構成していることを特徴とする請求項5または請求
    項6に記載の分光装置。
  9. 【請求項9】 試料の照明された部分からの散乱光スペ
    クトルを収集する対物レンズと、 前記散乱光スペクトルの一部分を選択して、該散乱光ス
    ペクトルの残りの部分を排除し、自身に入射する該散乱
    光の入射角に鋭敏なフィルタと、 前記選択されたスペクトルにより前記照明された部分の
    像を像平面上に結像するレンズまたは鏡と、 前記照明された部分の前記像を検出する前記像平面内の
    検出器とを具え、 前記照明された部分内の各点からのそれぞれの主光線
    は、前記照明された部分の他の点からの主光線の入射角
    と実質的に同一である角度で、前記フィルタに入射する
    ことを特徴とする分光装置。
JP8146330A 1995-06-07 1996-06-07 分光装置 Pending JPH08338807A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9511490.6A GB9511490D0 (en) 1995-06-07 1995-06-07 Raman microscope
GB9511490.6 1995-06-07

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08338807A true JPH08338807A (ja) 1996-12-24

Family

ID=10775643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8146330A Pending JPH08338807A (ja) 1995-06-07 1996-06-07 分光装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5623342A (ja)
EP (1) EP0747681A3 (ja)
JP (1) JPH08338807A (ja)
GB (1) GB9511490D0 (ja)
ZA (1) ZA964715B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016029341A (ja) * 2014-07-25 2016-03-03 株式会社島津製作所 分光測定方法及び分光測定装置

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6002476A (en) * 1998-04-22 1999-12-14 Chemicon Inc. Chemical imaging system
US6717668B2 (en) 2000-03-07 2004-04-06 Chemimage Corporation Simultaneous imaging and spectroscopy apparatus
US6734962B2 (en) * 2000-10-13 2004-05-11 Chemimage Corporation Near infrared chemical imaging microscope
US6661509B2 (en) * 2001-02-07 2003-12-09 Thermo Electron Scientific Instruments Corporation Method and apparatus for alignment of multiple beam paths in spectroscopy
US6954667B2 (en) * 2001-06-28 2005-10-11 Chemimage Corporation Method for Raman chemical imaging and characterization of calcification in tissue
US7596404B2 (en) * 2001-06-28 2009-09-29 Chemimage Corporation Method of chemical imaging to determine tissue margins during surgery
US8078268B2 (en) 2001-06-28 2011-12-13 Chemimage Corporation System and method of chemical imaging using pulsed laser excitation and time-gated detection to determine tissue margins during surgery
US8395769B2 (en) * 2002-01-10 2013-03-12 Chemimage Corporation Method for analysis of pathogenic microorganisms using raman spectroscopic techniques
EP1463926A4 (en) * 2002-01-10 2010-09-08 Chemimage Corp METHOD FOR DETECTING PATHOGENIC MICROORGANISMS
US6870612B2 (en) * 2002-01-22 2005-03-22 Spectracode, Inc. Portable spectral imaging microscope system
US7538869B2 (en) * 2004-06-30 2009-05-26 Chemimage Corporation Multipoint method for identifying hazardous agents
EP1766349A4 (en) * 2004-06-30 2010-01-20 Chemimage Corp DYNAMIC CHEMICAL IMAGING OF BIOLOGICAL CELLS AND OTHER SUBJECTS
US7218822B2 (en) 2004-09-03 2007-05-15 Chemimage Corporation Method and apparatus for fiberscope
US8759791B1 (en) 2004-10-05 2014-06-24 Photon Systems, Inc. Native fluorescence detection methods and detectors for naphthalene and/or other volatile organic compound vapors
US7525653B1 (en) 2004-10-05 2009-04-28 Photon Systems Spectroscopic chemical analysis methods and apparatus
US9442070B1 (en) 2004-10-05 2016-09-13 Photon Systems, Inc. Native fluorescence detection methods, devices, and systems for organic compounds
US20060170916A1 (en) * 2005-01-31 2006-08-03 Voigt Thomas C Method and apparatus for variable-field illumination
US7283241B2 (en) * 2005-01-31 2007-10-16 Chemimage Corp. Method and apparatus for a microscope image selector
EP1844314A4 (en) * 2005-01-31 2009-09-23 Chemimage Corp APPARATUS AND METHOD FOR CHEMICAL IMAGING OF A BIOLOGICAL SAMPLE
US7060955B1 (en) 2005-01-31 2006-06-13 Chemimage Corporation Apparatus and method for defining illumination parameters of a sample
EP1880189A2 (en) * 2005-02-09 2008-01-23 Chemimage Corporation System and method for the deposition, detection and identification of threat agents
US7956991B2 (en) 2005-04-04 2011-06-07 Chemimage Corporation Method and apparatus for interactive hyperspectral image subtraction
US20060221335A1 (en) * 2005-04-04 2006-10-05 Bangalore Arjun S Method and apparatus for interactive hyperspectral image subtraction
US8547540B2 (en) 2005-07-14 2013-10-01 Chemimage Corporation System and method for combined raman and LIBS detection with targeting
US8687177B2 (en) 2007-01-23 2014-04-01 Chemimage Corporation System and method for combined Raman and LIBS detection
US8582089B2 (en) 2006-06-09 2013-11-12 Chemimage Corporation System and method for combined raman, SWIR and LIBS detection
US7999928B2 (en) 2006-01-23 2011-08-16 Chemimage Corporation Method and system for combined Raman and LIBS detection
JP4887989B2 (ja) * 2005-12-02 2012-02-29 ナノフォトン株式会社 光学顕微鏡及びスペクトル測定方法
US7990532B2 (en) 2007-01-16 2011-08-02 Chemimage Corporation Method and apparatus for multimodal detection
WO2009108795A1 (en) * 2008-02-26 2009-09-03 Battelle Memorial Institute Biological and chemical microscopic targeting
US10753863B1 (en) 2008-11-28 2020-08-25 Photon Systems, Inc. Spectroscopic chemical analysis methods and apparatus
US10598596B1 (en) 2008-11-28 2020-03-24 Photon Systems, Inc. Native fluorescence detection methods, devices, and systems for organic compounds
JP5529305B1 (ja) * 2013-02-04 2014-06-25 浜松ホトニクス株式会社 分光測定装置、及び分光測定方法
US11448598B1 (en) 2020-07-13 2022-09-20 Photon Systems, Inc. Methods and systems for detection of biohazard signatures in complex clinical and environmental samples

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1417398A (en) * 1972-02-18 1975-12-10 Nat Res Dev Spectrometers
US4081215A (en) * 1976-05-18 1978-03-28 General Electric Company Stable two-channel, single-filter spectrometer
CA1084726A (en) * 1978-01-13 1980-09-02 Earl J. Fjarlie Scanning spectrometer
US4277760A (en) * 1979-03-30 1981-07-07 United Technologies Corporation Crossed-beam phase-matched coherent anti-stokes raman spectroscopy
GB8830039D0 (en) * 1988-12-22 1989-02-15 Renishaw Plc Raman microscope
GB9002335D0 (en) * 1990-02-02 1990-04-04 De La Rue Co Plc Detection apparatus
IT1249939B (it) * 1991-06-28 1995-03-30 Cselt Centro Studi Lab Telecom Sistema di spettroscopia ad alta risoluzione.
DE69227201T2 (de) * 1991-11-16 1999-02-18 Renishaw Plc Spektroskopisches Verfahren

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016029341A (ja) * 2014-07-25 2016-03-03 株式会社島津製作所 分光測定方法及び分光測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
GB9511490D0 (en) 1995-08-02
EP0747681A3 (en) 1998-04-22
US5623342A (en) 1997-04-22
EP0747681A2 (en) 1996-12-11
ZA964715B (en) 1997-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08338807A (ja) 分光装置
US4997281A (en) Grating spectrometer
TWI223057B (en) Optical devices having a wavelength-tunable dispersion assembly that has a volume dispersive diffraction grating
US4060327A (en) Wide band grating spectrometer
JP2834954B2 (ja) 分光装置
US4594509A (en) Infrared spectrometer
US20030231308A1 (en) Refractive-diffractive spectrometer
JP4018063B2 (ja) 画像化システム及びその方法
US6140653A (en) Large-field fluorescence imaging apparatus
WO2005017489A2 (en) Film mapping system
US20090201499A1 (en) Spectroscopic Imaging Microscopy
WO2008027929A2 (en) Spectroscope with vignetting reduction
JP2022528951A (ja) コヒーレント反ストークスラマン散乱顕微鏡結像装置
US5675411A (en) Broad-band spectrometer with high resolution
JPH0989665A (ja) 光スペクトラム測定装置
WO2010019316A1 (en) Micro ring grating spectrometer with adjustable aperture
JP7449290B2 (ja) 光ビーム走査型顕微分光法のための装置と方法
CN107111146B (zh) 混合图像-光瞳光学重定格式器
JPS5919305B2 (ja) 螢光分光光度計
CN108007570A (zh) 光谱仪及光谱检测系统
US11307133B2 (en) Device for illuminating a particle, and a system and a method for particle imaging
JP2021051074A (ja) 分光分析装置
CN207423365U (zh) 光谱仪及光谱检测系统
JP2002524751A (ja) ラマン分光法用の光フィルタ
KR102491141B1 (ko) 어퍼처리스 분광기