JP2016028640A - 連続磁気パルス発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱による温度上昇が少なく、多数回の連続磁気刺激を可能にする連続磁気パルス発生装置の実用化を目的としている。
【解決手段】連続磁気パルス発生装置Aは、磁性体コア2と、前記磁性体コア2の周囲にて、互いの間にコイル冷却用間隙3を設けて複数回巻設されたコイル状の導体1と、コイル冷却用通気孔5を有し、前記磁性体コア2とコイル状の導体1とを収納するケーシング4と、コイル冷却用間隙3を通流する冷却気体6をケーシング4に供給、又はケーシング4から排出する冷却機構7とで構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は四肢の運動機能を強化するために、末梢神経、或いは大脳皮質運動野を繰り返し磁気刺激する際に、磁性体コア及び冷却機構を有するコイルを使用することで、磁気刺激効果を高める装置に関する。
現在、脳卒中による片麻痺や脊髄損傷による四肢麻痺を有する患者は200万人に達しており、日本の年齢構成の推移によって、その数は更に増加している。脳損傷によって四肢麻痺が長期間継続すると、廃用症候群によって筋肉の機能が著しく低下し、回復が困難な状態になる。片麻痺や四肢麻痺による廃用症候群を防止し、筋肉の機能を積極的に回復させるために運動療法によるリハビリテーションは最も重要な治療法とされている。
脳波を検出し、それをトリガー信号にして電気刺激により麻痺した四肢を動かす「ブレインマシンインターフェース(AMI)」技術が注目を集めている。リハビリテーションへの応用を試みられているが、大脳皮質運動野に機能障害がある場合には、目的とする脳波を検出できないという技術的な制約がある。麻痺した四肢を動かさなければ、廃用症候群になって運動機能の回復が困難になる。そこで、介助や機器によって運動を補助するリハビリテーションが広くおこなわれている。一方、脳機能障害のため麻痺した四肢を自発的に運動させることは容易ではないが、神経や筋肉に異常がなければ外部の物理的な刺激によって動かすことは可能である。
末梢神経や大脳皮質運動野を電気的に刺激して筋肉の運動を誘発する方法が開発されている。電気的な方法として、経皮電気的神経刺激TENSが広く用いられている。この原理は外部から電気的に運動神経を刺激することで、手足を動かすことにより、運動機能回復させるものである。電気刺激によって大きな筋収縮を得るためには、強い電気刺激を必要とする。この現象は感電と同じなので電気ショックによる不快感や痛みを伴う。ショックを少なくするために周波数や波形を改良するなど様々な研究が行われてきたが、電気的な刺激により大きな筋収縮を超す場合は疼痛が著しく増すという問題が避けられない。
電気刺激に伴う疼痛は皮膚の表面近くに分布する痛覚神経によって感知される。従って、刺激電極を皮下に埋め込むことにより電気刺激の疼痛を緩和できる。しかしながら、埋め込み電極は常に信号線を体外に出しておく必要があるので、傷口からの細菌感染という大きな問題を伴う。
接触電極を用いないで、神経を電磁気的に刺激する他の方法に磁気刺激法がある。これは、神経の近くに置いたコイルにパルス電流を流して、神経に生じる誘導電流で、神経を刺激して筋肉を動かす方法である。この磁気刺激法は電極を貼り付ける、或いは埋め込むなど工程が不要であり、加えて感電のようなビリビリする電気ショックや痛みがほとんどない。この理由で、前記電気刺激法に比べて強い刺激が可能であり、大きな筋収縮が得られる利点がある。このため、電気刺激は、病気の診断・治療への応用が進んでおり、経頭蓋磁気刺激(TMS:Trans−cranial Magnetic Stimulation)として実用化されている。特に磁気刺激を反復するrTMSと運動療法の組み合わせはリハビリ効果が大きい(非特許文献1,2)。
電気及び磁気刺激によって生じる筋収縮は、(1)筋肉がピクリと単発の収縮、及び、その運動が連続する繰り返し筋収縮と、(2)指が曲がる、或いは、手足が大きく動く連続筋収縮、の2種類に分けられる。(1)の繰り返し筋収縮を起こす装置としては肩こり治療などを目的とする高周波電気刺激装置がある。この装置によって起きる筋収縮は目的部位の筋肉の周期的な振動である。
磁気刺激による筋収縮作用を活用する発明に、特許文献1の尿失禁治療装置がある。この装置は椅子或いは体に固定した磁気刺激用コイルから0.01〜3テスラのパルス磁場を1〜100Hzで発生させることによって、膀胱括約筋の周期的な収縮を繰り返すことで、尿失禁治療を行うものである。
尿失禁治療のように単純な筋収縮ではなく、指或いは腕を磁気刺激によって連続的に曲げる技術は特許文献2に示されており、10ミリ秒間隔で磁気パルスを繰り返して腕の神経を磁気刺激すると、パルス数の増加とともに腕が曲がる距離も増すことが示されている。
磁気刺激の効果は、磁気刺激の繰り返し回数とともに増加する。しかしながら磁気刺激を起こすには、コイルに数百アンペア以上の大電流を流す必要がある。このために連続パルスによる磁気刺激はコイルの発熱・温度上昇が激しく、パルス数を増やすことができないという問題がある。このコイルの発熱が連続磁気刺激を行うための大きな技術的制約となっている。
磁気刺激用コイルの発熱を低減するには、少ない電流で強い磁界が得られる磁性体コア(磁心)付きコイルの使用が有効である。このために経頭蓋磁気刺激用の磁性体コア付き磁気刺激用コイルに関する特許出願がなされている。特許文献3はO型磁心の一部を切断し、対向する部分を細くしてそこにコイルを巻くことにより収束磁界を得る磁気刺激装置が開示されている。
上記特許文献2の改良型として、特許文献4は巻線の内側に形成される空間に磁性体を配置した磁気刺激装置を開示している。また、特許文献5には高透磁率の半円から馬蹄形磁心にコイルを巻いてコイルの発熱を少なくし、脳の磁気刺激を行う経頭蓋骨磁気刺激の技術が記載されている。これと類似した形状の磁性体コアに、透磁率や飽和磁束密度の高い強磁性体を使用する技術が特許文献6に示されている。
励磁用のパルス電流は高周波であるためコイル表面のみを流れ、太い線を使っても電気抵抗が大きくなるという問題がある。これを防ぐために、特許文献7は、高周波コイルの常套手段である細いリッツ線を束ねてコイルを巻くことにより、コイルの発熱を低減する技術が記載されている。
医歯薬出版(株)「磁気刺激法の基礎と応用」、出江著、脳血管障害、P.198 中央法規出版(株)「回復する身体と脳」、出江著、磁気刺激により麻痺が改善した例、P.183
特開平10−234870号公報 特開2010−166971号公報 特開平7−171220号公報 特開平8−52231号公報 特表2000−504966号公報 特表2001−525947号公報 特開2002−306614号公報
連続磁気刺激によれば、強い磁気刺激効果が得られるので、指や手足の筋肉の大きな運動を誘発できる。しかし、磁気パルスを連発するとコイル電流によるジュール熱のためにコイルが発熱する。コイルの発熱を低減するために透磁率の高い磁性体コアを使用すると、同じ強度の磁界を発生させるためのコイル電流は減少するので、コイルの発熱は低減する。しかしながら、磁性体コア内に発生する渦電流によって磁性体コアが発熱するので、磁性体コア入りのコイルも空心コイルと同じく発熱の問題を有している。本発明は、発熱による温度上昇が少なく、多数回の連続磁気刺激を可能にする連続磁気パルス発生装置の実用化を目的としている。
請求項1に記載の連続磁気パルス発生装置Aは、冷却に気体6を使用する場合で、
磁性体コア2と、
前記磁性体コア2の周囲にて、互いの間にコイル冷却用間隙3を設けて複数回巻設されたコイル状の導体1と、
コイル冷却用通気孔5を有し、前記磁性体コア2とコイル状の導体1とを収納するケーシング4と、
コイル冷却用間隙3を通流する冷却気体6をケーシング4に供給、又はケーシング4から排出する冷却機構7とで構成されたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、磁性体コア2とケーシング4との間に、コア冷却用間隙8を設けたことを特徴とする。
請求項3は、請求項2に記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、ケーシング4に、コア冷却用間隙8に連通するコア冷却用通気孔9を設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の連続磁気パルス発生装置Aは、冷却に液体10を使用する場合で、
磁性体コア2と、
前記磁性体コア2の周囲にて、互いの間にコイル冷却用間隙3を設けて複数回巻設されたコイル状の導体1と、
前記磁性体コア2とコイル状の導体1とを収納するケーシング4と、
コイル冷却用間隙3に配設され、内部を冷却液体10が通流する冷却パイプ11とで構成されたことを特徴とする。
請求項5は、請求項4に記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、磁性体コア2に冷却パイプ11が更に巻設されていることを特徴とする。
請求項6は、請求項4又は5に記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、磁性体コア2とケーシング4との間に、コア冷却用間隙8を設けたことを特徴とする。
請求項7は、請求項2又は8に記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、コア冷却用間隙8に断熱材12を設けたことを特徴とする。
請求項8は、請求項1〜7のいずれかに記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、コア冷却用間隙8に断熱材12を設けたことを特徴とする。
請求項9は、請求項1〜8のいずれかに記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、磁性体コア2がT字形に構成され、T形の磁性体コア2の脚部2aがコイル状に巻かれた導体1の中心部分の空間部に挿入されていることを特徴とする。
本発明の連続磁気パルス発生装置Aは、第1に磁性体コア2の周囲に、互いの間にコイル冷却用間隙3を有するコイル状の導体1が複数回巻設され、該コイル冷却用間隙3に気体6を流すことで、或いは、コイル冷却用間隙3に配設された冷却パイプ11に冷却用液体10を流すことで、大電流を連続的に流したとしても導体1に発生したジュール熱は冷却用気体6又は冷却用液体10によって奪い去られ、導体1の温度を適切な温度に保つことが出来る。
更に、磁性体コア2とケーシング4との間に、コア冷却用間隙8を設けることで、磁性体コア2の昇温も抑えることが出来る。更に、ケーシング4に、コア冷却用間隙8に連通するコア冷却用通気孔9を設けておけば、コア冷却用通気孔9を通ってコア冷却用間隙8を気体6が通流し、磁性体コア2の冷却も同時に行える。この点は、磁性体コア2に冷却パイプ11が更に巻設されている場合でも同様である。換言すれば、治療時に連続磁気パルス発生装置Aのコア収納部分で磁束が集中的に発生している部分が患部に接触しても火傷のような熱的なダメージを生じない温度に抑制できる。更に、コア冷却用間隙8に断熱材12を設けておけば、仮に、磁性体コア2の温度が適切な温度以上、例えば、80℃位までに上昇したとしても、断熱材12により遮断され、患者を害することがない。
このような、冷却機構7を有する連続磁気パルス発生装置Aを用いれば、脳機能障害等による麻痺のために自発運動が困難な筋肉を、パルス磁界の作用で連続的に大きく運動させることが可能になる。同様の筋収縮効果は電気刺激によっても可能であるが、電気刺激は、(1)感電に類似する不快感と疼痛を伴い、(2)電極を貼り付ける、或いは埋め込む手数がかかり、(3)通電に伴う火傷の危険性がある。しかし、磁気刺激はこれらの(1)〜(3)の問題がない。脳機能障害によって四肢麻痺が生じても、神経系と筋肉は損傷を受けていないので、適切なリハビリテーション治療を施すことにより、運動機能を回復することができる。しかしながら、意識障害を伴う、或いは寝たきりの状態が続くと、廃用症候群のために運動機能を回復することができなくなる。本発明の冷却機構7を有する連続磁気パルス発生装置Aを用いて連続磁気刺激を行えば、麻痺したれ四肢や指の筋肉を効果的に運動させることができるので、リハビリテーション効果を画期的に高めることが期待される。
本発明の斜視図である。 図1の冷却機構の変形例の斜視図である。 図1の断面図である。 本発明のコアの変形例の断面斜視図である。 本発明の冷却機構が水冷の場合の断面斜視図である。 図1の冷却機構の更なる変形例の要部断面斜視図である。
次に、本発明の詳細を実施例に基づいて説明する。なお、この実施例は当業者の理解を容易にするためのものである。すなわち、本発明の明細書の全体に記載されている技術思想によってのみ限定されるものであり、本実施例のみに限定されるものでないことは理解されるべきことである。
本発明の連続磁気パルス発生装置Aは、磁性体コア2がT形のものと、単なる板状のものとがあり、冷却方式には空冷の場合と水冷の場合がある。まず磁性体コア2がT形で空冷の場合について説明する。連続磁気パルス発生装置Aは、導体1、磁性体コア2、ケーシング4及び冷却機構7にて構成されている。
磁性体コア2は、薄い絶縁被膜付きの圧延ケイ素鋼板を多数枚積層したものである。図1,2の実施例では圧延ケイ素鋼板をT形に形成し、これを積層している。本実施例で使用した圧延ケイ素鋼板は、厚さが0.35mmのものである。
導体1は、長尺の銅板をコイル状に巻き付けたもので、その表面には絶縁被膜が形成されている。本実施例では導体1の厚みは2mm、幅13mmとし、互いに接触しないようにコイル冷却用間隙3を設けて長尺の銅板をコイル状に巻回した。本実施例では10巻とした。コイル冷却用間隙3は本実施例では1mmとした。絶縁被膜はウレタン樹脂を用い、導体1表面の放熱を妨げないように薄くした。本実施例では絶縁被膜の厚みは20μmとした。なお、本実施例では、導体1は、長尺の銅板をコイル状に巻き付けたものとしたが、これに限られずコイル冷却用間隙3が設けられるようなものであれば足り、例えば、コイル冷却用間隙3を設けて銅線をコイル状に巻いたものでもよい。
ケーシング4は、磁性体コア2とコイル状の導体1とを収納する樹脂製(ここではポリエチレン製)のもので、上面が開口した本体4aと、その開口を覆う蓋部4bとで形成されており、図示しないボルトで固定され、前記上面開口が閉塞されている。蓋部4bの上面には取っ手4cが必要に応じて設けられている。患者の患部に接触する本体4aの下面中央に下方に膨出した凸部4dが形成されている。そして、凸部4dの周囲において本体4aの下面に多数のコイル冷却用通気孔5がコイル状に巻き付けた導体1のコイル冷却用間隙3に一致する位置に多数穿設されている。また、凸部4dにも、本実施例ではコア冷却用通気孔9が多数穿設されている。
冷却機構7は、本実施例では空冷なので、図1の場合は本体4aの側面に設けた通気ノズル7a或いは図2に示す本体4aの側面の通気部7cに設けたファン7bがこれに相当する。通気ノズル7aは図示しない排気装置に接続され、ケーシング4内の空気が吸引される。(或いは給気装置によりケーシング4内に冷却用空気が吹き込まれる。)図では通気ノズル7a或いはファン7bはケーシング4の側面に設けられているが必ずしもこの位置に限られるものではない。
コイル状に巻かれた導体1は、本体4a内に収容され、前述のようにコイル状に巻かれた導体1のコイル冷却用間隙3が本体4aのコイル冷却用通気孔5に一致するように配置され、図示しない固定部材(或いは接着)によって本体4aに固定される。一方、T形の磁性体コア2の脚部2aをコイル状に巻かれた導体1の中心部分の空間部に挿入される。該脚部2aは本体4aの凸部4dの内側の凹部に嵌まり込み、コイル状に巻かれた導体1は脚部2aの周囲を渦巻き状に取り巻いた状態となる。そして、脚部2aの下端はコイル状に巻かれた導体1の下面から若干突出した状態(本実施例では突出量は3mmである。)になる。また、脚部2aの下端面は凸部4dの内側の凹部から離間した状態(この離間空間部分がコア冷却用間隙8となる。)で磁性体コア2が本体4aに図示しない固定部材或いは接着などのような方法で固定される。
次に、本装置Aの使用について説明する。本装置Aを患者の腕の皮膚表面に接触させた状態でコイル状の導体1にパルス電流を連続的に通電すると、前記磁性体コア2の表面に磁気パルスが発生し、筋肉内の正中神経を刺激した。これによって痛みを生じることなく手首は大きく内側に曲がった。また、足の大腿四頭筋を刺激すると、歩く程度の速度で足が前に大きく蹴り出された。この時の通電条件は、コイルに流すピーク電流を1600Aとしており、パルス幅0.2ミリ秒のバイフェージック波形(プラスとマイナスに各一波)の磁気パルスを毎秒50発で100発程度発生させている。勿論、通電条件はこれに限られるものではなく、患者毎に適切な条件が選定される。また、効率は低下するものの、磁気パルスの波形はモノフェージック(プラス又はマイナスの一波)でもよい。
そして、通電中、冷却機構7は作動を続け(即ち、通気ノズル7aやファン7bによる排気や給気)、コイル冷却用通気孔5から冷却用の空気が流れ込み、コイル状の導体1の熱を奪う。そして、この空気は磁性体コア2とケーシング4との間のコア冷却用間隙8にも流れ、凸部4d及び磁性体コア2の脚部2aを冷却する。
室温25℃において、磁気パルスを1分間連続して発生させた場合(総パルス数3000発)、磁性体コア2の脚部2aの表面中央の温度は45℃であり、患者に熱的危険性を生じるものでなく、この冷却効果は十分であった。
なお、上記と同じ条件下(ただし、通電時間は10秒で連続500発)で冷却機構7を停止すると、同表面温度は60℃を越え、火傷の危険性が生じた。
また、前述のように磁性体コア2とケーシング4との間のコア冷却用間隙8に冷却空気を流してもよいが、より高い冷却効果を得るため、ケーシング4の凸部4dに、コア冷却用間隙8に連通する磁性体コア冷却用通気孔9を設けて外部から冷却空気をコア冷却用間隙8に取り込むようにしてもよい。また、磁性体コア冷却用通気孔9に代えて冷却用間隙8に断熱材12を設けてもよい。
図4は磁性体コア2の他の実施例で、磁性体コア2は上記ケイ素鋼板を角棒状に積層し、その上部を例えばアルミニウム製の放冷フィン13の通孔13bに圧入して全体の形がT形になるように装着した例である。放冷フィン13には放冷用間隙13aが上下方向に多数形成されており、空気が放冷用間隙13aを通過することで熱が奪われ、放冷フィン13に接する磁性体コア2の温度が低下する。なお、薄い絶縁膜で覆われた導体1の上面を放冷フィン13に接触させればここから導体1の熱が放冷フィン13に移動し、導体1の冷却を促進させることも可能である。なお、磁性体コア2はI形でもT形でもパルスの現れ方は変わらないが、T形にするメリットは、下記のとおりである。
1 同じ磁路面積とした場合に表面積が大きくなるため冷却しやすい。
2 高さ方向を抑えることができるためコイルがコンパクトになる。
3 磁束が上に抜けないため、コイル上部にファンなどの外部磁界に弱い機器を配置することができる。
図5は、水冷の場合で、磁性体コア2の脚部2a又はコイル状の導体1或いはその両方に接するように冷却パイプ11が回設され、冷却流体が流されるようになっている。これにより、脚部2aや導体1のより効果的な冷却がなされる。
A:連続磁気パルス発生装置,1:導体,2:磁性体コア,2a:脚部,3:コイル冷却用間隙,4:ケーシング,4a:本体,4b:蓋部,4c:取っ手,4d:凸部,5:コイル冷却用通気孔,6:冷却気体,7:冷却機構,7a:ノズル,7b:ファン,7c:通気部,8:コア冷却用間隙,9:コア冷却用通気孔,10:冷却液体,11:冷却パイプ,12:断熱材,13:放冷フィン,13a:放冷用間隙,13b:通孔。
請求項1に記載の連続磁気パルス発生装置Aは、冷却に気体6を使用する場合で、
圧延ケイ素鋼板を多数枚積層したT形の磁性体コア2と、
前記磁性体コア2の脚部2aの周囲にて、互いの間にコイル冷却用間隙3を設けて複数回巻設されたコイル状の導体1と、
コイル冷却用通気孔5を有し、前記磁性体コア2とコイル状の導体1とが収納され、磁性体コア2の脚部2aが嵌まり込む凹部が形成された凸部4dをその下面中央に有するケーシング4と、
コイル冷却用間隙3を通流する冷却気体6をケーシング4に供給、又はケーシング4から排出する冷却機構7とで構成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の連続磁気パルス発生装置Aは、冷却に液体10を使用する場合で、
圧延ケイ素鋼板を多数枚積層したT形の磁性体コア2と、
前記磁性体コア2の脚部2aの周囲にて、互いの間にコイル冷却用間隙3を設けて複数回巻設されたコイル状の導体1と、
前記磁性体コア2とコイル状の導体1とが収納され、磁性体コア2の脚部2aが嵌まり込む凹部が形成された凸部4dをその下面中央に有するケーシング4と、
コイル冷却用間隙3に配設され、内部を冷却液体10が通流する冷却パイプ11とで構成されたことを特徴とする。
請求項7は、請求項2又はに記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、コア冷却用間隙8に断熱材12を設けたことを特徴とする。
請求項8は、請求項1、2、4〜7のいずれかに記載の連続磁気パルス発生装置Aにおいて、コア冷却用間隙8に断熱材12を設けたことを特徴とする。
このような、冷却機構7を有する連続磁気パルス発生装置Aを用いれば、脳機能障害等による麻痺のために自発運動が困難な筋肉を、パルス磁界の作用で連続的に大きく運動させることが可能になる。同様の筋収縮効果は電気刺激によっても可能であるが、電気刺激は、(1)感電に類似する不快感と疼痛を伴い、(2)電極を貼り付ける、或いは埋め込む手数がかかり、(3)通電に伴う火傷の危険性がある。しかし、磁気刺激はこれらの(1)〜(3)の問題がない。脳機能障害によって四肢麻痺が生じても、神経系と筋肉は損傷を受けていないので、適切なリハビリテーション治療を施すことにより、運動機能を回復することができる。しかしながら、意識障害を伴う、或いは寝たきりの状態が続くと、廃用症候群のために運動機能を回復することができなくなる。本発明の冷却機構7を有する連続磁気パルス発生装置Aを用いて連続磁気刺激を行えば、麻痺した四肢や指の筋肉を効果的に運動させることができるので、リハビリテーション効果を画期的に高めることが期待される。

Claims (9)

  1. 磁性体コアと、
    前記磁性体コアの周囲にて、互いの間にコイル冷却用間隙を設けて複数回巻設されたコイル状の導体と、
    コイル冷却用通気孔を有し、前記磁性体コアとコイル状の導体とを収納するケーシングと、
    コイル冷却用間隙を通流する冷却気体をケーシングに供給、又はケーシングから排出する冷却機構とで構成されたことを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  2. 請求項1に記載の連続磁気パルス発生装置において、磁性体コアとケーシングとの間に、コア冷却用間隙を設けたことを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  3. 請求項2に記載の連続磁気パルス発生装置において、ケーシングに、コア冷却用間隙に連通するコア冷却用通気孔を設けたことを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  4. 磁性体コアと、
    前記磁性体コアの周囲にて、互いの間にコイル冷却用間隙を設けて複数回巻設されたコイル状の導体と、
    前記磁性体コアとコイル状の導体とを収納するケーシングと、
    コイル冷却用間隙に配設され、内部を冷却液体が通流する冷却パイプとで構成されたことを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  5. 請求項4に記載の連続磁気パルス発生装置において、磁性体コアに冷却パイプが更に巻設されていることを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  6. 請求項4又は5に記載の連続磁気パルス発生装置において、磁性体コアとケーシングとの間に、コア冷却用間隙を設けたことを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  7. 請求項2又は8に記載の連続磁気パルス発生装置において、コア冷却用間隙に断熱材を設けたことを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の連続磁気パルス発生装置において、コア冷却用間隙に断熱材を設けたことを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の連続磁気パルス発生装置において、磁性体コアがT字形に構成され、T形の磁性体コアの脚部がコイル状に巻かれた導体の中心部分の空間部に挿入されていることを特徴とする連続磁気パルス発生装置。
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