JP2016028217A - 冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より効率的に通行者が快適に感じられるように環境を冷却する冷却装置を提供する。【解決手段】本体210と、本体210の周囲に設置され外方へ向かって水をミスト状に噴霧する少なくとも1つのミストノズル215と、前記ミストノズル215の上方に設置され、送風機205からの気流をミストノズル215から噴霧されるミストに向けて吹き出す通気孔214と、を備えた。【選択図】図14

Description

本発明は、屋外の開放空間を冷却する冷却装置に関する。
一般に、夏場の気温の高いときには、路面からの輻射熱や照り返しによって路面付近の温度が上昇し、通行者にとって体感温度の上昇に伴う不快感が増大する。通行者の体感温度の上昇に伴う不快感を軽減するために、霧を噴霧し、霧による冷却作用を利用して、路面や路面付近の温度を下げる冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の冷却装置では、歩道と車道の境界部に沿って壁形に形成された中空体を設け、当該中空体の歩道側の側壁に複数のノズル口を開口し、中空体の内部空間に噴霧された霧を、ノズル口から放出させて通路に漂わせ、冷気を生じさせている。
特開平6−170294号公報
特許文献1に記載の冷却装置では、ノズル口から放出した霧を通路に漂わせて、冷気を生じさせているが、より効率よく通行者が快適に感じられるように環境を冷却する冷却装置に対する要望があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、より効率的に通行者が快適に感じられるように環境を冷却する冷却装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明は、本体と、本体の周囲に設置され外方へ向かって水をミスト状に噴霧する少なくとも1つのミストノズルと、前記ミストノズルの上方に設置され、気流をミストノズルから噴霧されるミストに向けて吹き出す通気孔と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記本体の上面視で、前記通気孔から吹き出す気流が前記ミストと重なることを特徴とする。
また、本発明は、前記ミストノズルは、上下に間隔をあけて複数設けられ、少なくとも最上段の前記ミストノズルの上方に前記通気孔が配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記ミストノズルは、前記本体の周方向に複数設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記本体が側面視で上下方向に分割された複数の上下分割ユニットを備え、前記上下分割ユニットは連結部材で上下に連結されており、少なくとも最上段の上下分割ユニットは、前記通気孔を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、前記本体が上面視で周方向に分割された複数の周方向分割ユニットを備え、前記各周方向分割ユニットは、前記ミストノズル及び前記通気孔をそれぞれ備えていることを特徴とする。
また、本発明は、少なくとも最下段の前記ミストノズルの下方に前記通気孔が配置され、前記送風機からの気流を前記下方の通気孔から水平または斜め上向きに前記ミスト空間に向けて吹き出すことを特徴とする。
本発明によれば、本体と、本体の周囲に設置され外方へ向かって水をミスト状に噴霧する少なくとも1つのミストノズルと、前記ミストノズルの上方に設置され、気流をミストノズルから噴霧されるミストに向けて吹き出す通気孔と、を備えるため、ミストノズルの上方に設置される通気孔から吹き出される気流がミストノズルから噴霧されるミストを包み込む気流空間を形成し、効率的に通行者が快適に感じられるように環境を冷却する冷却装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る冷却装置の概略構成を示す模式図である。 装置本体の概略構成を模式的に示す断面図である。 冷却装置の空気の流れを模式的に示す断面図である。 装置本体の周囲に形成される気流空間を模式的に示す上面視図である。 冷却装置の設置状態を示す斜視図である。 冷却装置の別の設置状態を示す斜視図である。 冷却装置の動作を示すフローチャートである。 冷却装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る冷却装置の装置本体の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る冷却装置の概略構成を示す模式図である。 装置本体を分割した状態を示す斜視図である。 本発明の変形例の冷却装置の空気の流れを模式的に示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る冷却装置の概略図である。 冷却装置の概略構成を模式的に示す断面図である。 冷却装置作動時のミストの流れ及び空気の流れを模式的に示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る冷却装置の概略図である。 冷却装置の概略構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る冷却装置の概略図である。 冷却装置の概略構成を模式的に示す断面図である。 噴霧ノズルと通気孔214との位置関係を示す図であり、Aは斜視図、Bは側面から見た模式図である。 本発明の別の実施形態を示す図である。 本発明の別の実施形態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る冷却装置1の概略構成を示す模式図である。
冷却装置1は、屋外の開放空間で使用され、装置本体10の周囲空間を冷却する装置である。冷却装置1は、本実施形態においては、横断面形状が環状の円柱体の装置であり、路面等の地面に立設させて使用される。図1に示すように、冷却装置1は、コントローラ100と、送風機5と、水回路50と、装置本体10と、を備えている。
コントローラ100は、図示しないCPU、不揮発性メモリー、RAM等により構成され、制御プログラムを読み出して実行し、冷却装置1の各部を制御する。コントローラ100は、図示しない制御線で送風機5、装置本体10、および、水回路50と、各部が備える後述の各種センサと接続されている。
送風機5は、本実施形態においては、押し込み型のファンである。送風機5は、空気配管(配管)6で装置本体10に接続される。送風機5からの気流は、空気配管6により装置本体10に導かれる。送風機5は、インバーターファンであり、コントローラ100により送風量が可変に制御される。
水回路50は、水抜き弁51と、水量調整弁52と、減圧弁53と、逆止弁54と、フィルタ55と、水温度センサ56と、水量センサ57と、を備える。水回路50は、水配管60により装置本体10に接続される。水配管60は、上水道に接続され、上水道の水を装置本体10に供給する。水抜き弁51は、水回路50の下流に設けられる。水抜き弁51は、コントローラ100により制御され、装置本体10の運転を停止する際、および、開始する際に、水回路50内の水を抜くために開かれる。
なお、水回路に供給する水としては上水道に限定されない。イオン交換水や膜ろ過水など、スケール成分を除去処理した水を用いることで、噴霧ノズル15の詰まりを防止することができる。
水量調整弁52は、コントローラ100により制御され、装置本体10に供給する水量を調整する。水量調整弁52は、水抜き弁51の上流に設けられる。減圧弁53は、水量調整弁52の上流に設けられ、水配管60内を流れる水量の変化に伴う圧力の変化を捉えて、水量が変化しても圧力を設定値に保つ。逆止弁54は、減圧弁53の上流に設けられ、水配管60内を流れる水が逆流するのを防止する。
フィルタ55は、逆止弁54の上流に設けられる。フィルタ55は、水配管60内を流れる水に含まれる異物を捉え、異物が水流に乗って装置本体10に流れ込むのを防止する。水温度センサ56は、水配管60内を流れ、装置本体10に供給される水の温度を検知する。水温度センサ56は、検知した水の温度をコントローラ100に入力する。水量センサ57は、水配管60内を流れ、装置本体10に供給される水の水量を検知する。水量センサ57は、検知した水量をコントローラ100に入力する。コントローラ100は、水温度センサ56および水量センサ57が検知した水温および水量に基づいて水量調整弁52を制御する。
装置本体10は、耐水性および耐腐食性に優れた鉄系、アルミ系金属材料を主成分とする合金板、あるいは、フェノール樹脂(PF)、メラミン樹脂(MF)、フッ素樹脂(PTFE)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファド(PPS)等の樹脂材料から形成される。これにより、屋外で使用される装置本体10の、雨滴や紫外線による影響を防ぐことができる。装置本体10は、本実施形態においては、円筒状の管を二重にして形成した二重管である。装置本体10は、二重管の構成であるため、内側の内側管11と、外側の外側管12と、の間に環状空間13が形成される。環状空間13内には、送風機5からの気流が発生する。このように、装置本体10を環状の二重管の構造とし、環状空間13内に気流を発生させるため、環状空間13内で円周方向の風圧を均等にすることができる。また、装置本体10の気流を発生させる空間を環状としたため、優れた耐圧性を得ることができ、内側管11および外側管12の肉厚を薄くすることが出来る。なお、装置本体10は、管の形状が円筒状に限らず、例えば、楕円筒状や角筒状の管の二重管であってもよい。
図2は、装置本体10の概略構成を模式的に示す断面図である。図2に示すように、外側管12の下部には、空気配管6が接続される配管接続部16が設けられる。配管接続部16は、空気配管6を、外側管12に気密性を持って接続できる構造である。環状空間13の底部には、内側管11、外側管12、および、内側管11と外側管12に接合された底板22が設けられる。環状空間13の底部は、底板22で塞がれている。環状空間13の頂部には、内側管11、外側管12、および、端壁21に接合された天板23が設けられる。
外側管12には、上下方向および周方向に間隔をあけて、環状空間13に連通する複数の通気孔(開口)14が設けられる。通気孔14の形状は、矩形であってもよいし、円形であってもよいし、その他のいかなる形状であってもよい。通気孔14は、外側管12の周方向に等ピッチで配置される。
これらの複数の通気孔14には、噴霧ノズル15が挿入され、複数の噴霧ノズル15が、装置本体10の上下方向および周方向に間隔をあけて配置される。なお、全ての通気孔14に一対一の関係で噴霧ノズル15が挿入される構成であってもよいし、通気孔14と、噴霧ノズル15との関係が一対一の関係でなくてもよい。外側管12には、一つの噴霧ノズル15に対して、この噴霧ノズル15から噴霧される微細ミストに対して影響する気流を発生させる通気孔14が複数配置されていてもよい。通気孔14の径は、噴霧ノズル15の径よりも大きく形成されている。噴霧ノズル15が噴霧する微細ミストは、平均粒径が20μm以下であることが望ましい。噴霧ノズル15が噴霧する微細ミストにより、通行者の服や、路面等の周囲を濡らすことなく、蒸散効果により、周囲空気を効果的に冷却することができる。噴霧ノズル15は、装置本体10の外周部に配置される。噴霧ノズル15は、特に、図2の部分拡大図に示したように、微細ミストが噴霧されるノズル口15Fが、通気孔14の出口側開口面14Fと略一致するように配置される。この構成によれば、装置本体10内で噴霧ノズル15から噴霧された微細ミストの蒸散が行われないため、環状空間13内での空気の温度降下が生じず、装置本体10内で結露が発生するのを防止することができる。
装置本体10の下部には、水配管60が接続される水配管接続部18が設けられる。水配管接続部18は、図3に示すように、底板22に設けられ、水配管60は、装置本体10の底部に接続される。水配管接続部18には、環状空間13内に延びる給水管19が接続されている。水配管60は、水配管接続部18を介して給水管19に接続され、水回路50からの水流が給水管19に供給される。給水管19は、環状空間13内で複数に分岐され、各分岐配管29の末端には、噴霧ノズル15が接続される。
環状空間13内には、配管接続部16に接続された空気配管6から送風機5の気流が導かれる。送風機5からの気流は、環状空間13内を下から上に向けて発生する。図3中の矢印は、送風機5からの気流の流れを示す。送風機5からの気流は、環状空間13内を下から上に向けて流れ、通気孔14から、装置本体10の外周に気流AFとして吹き出される。
なお、本実施形態では配管接続部16が装置本体10の外側管12の下部に設けた構成としたが、これに限定されない。配管接続部16を装置本体10の外側管12の上部に設け、送風機5からの気流を、環状空間13内の上から下に向けて発生させてもよい。
通気孔14を装置本体10の周辺に設けることで、送風機5からの気流は通気孔14から、二重管構造の装置本体10の周囲に放射方向に気流AFとして吹き出される。装置本体10の周囲には、装置本体10から放射方向に吹き出された気流AFにより、装置本体10と同芯状に半径方向に拡がる空気流が形成される。例えば、通気孔14を装置本体10の周辺に等間隔で設けることで、気流AFは装置本体10から放射方向に広がり、図4に示すように、無風の環境下で、気流空間AFSの外周は、上面視で、装置本体10と相似形外輪郭を呈する。本実施形態では、装置本体10の外周は、上面視円形状であるため、気流空間AFSの外周は、上面視で装置本体10と同芯の円形外輪郭となる。
噴霧ノズル15から噴霧された微細ミストは、噴霧ノズル15から出て程なく気化する。噴霧ノズル15から出た微細ミストが気化する際に、装置本体10の周囲空気の熱が吸収されて、蒸散効果により冷却空気が生成される。噴霧ノズル15から噴霧された微細ミストが気化する際に生成された冷却空気は、微細ミストとともに通気孔14から吹き出された送風機5からの気流AFに乗って、装置本体10の遠方に運ばれる。
ここで、気流空間AFSを装置本体10の半径方向に拡がる空気流として形成したので、微細ミストの周辺空気への拡散を促し、気化を促進することができる。また、各噴霧ノズル15から噴霧される微細ミストをなるべく重なりあわないように、噴霧ノズル15および通気孔14を配置するのが望ましい。これにより、微細ミストの周辺空気への拡散を促し、気化をより促進することができる。
これらの構成によれば、噴霧ノズル15のノズル口15Fを、通気孔14の出口側開口面14Fと略一致させて配置するとともに、噴霧ノズル15の上流に押し込み型の送風機5を設けたため、噴霧ノズル15から噴霧された微細ミストによって装置本体10内に結露が発生することがない。
装置本体10の上部に設けられた通気孔14には、通気孔14から吹き出される気流AFを斜め下方に導く導風体24が設けられる。装置本体10の上部に配置された噴霧ノズル15から噴霧された微細ミスト、および、微細ミストが気化する際に生成された冷却空気は、導風体24によって導かれた気流AFDに乗って、斜め下方に吹き出される。導風体24は、例えば、板状の部材を通気孔14の外周に沿って設けて構成してもよい。導風体24は、通気孔14から吹き出される気流AFDの吹き出し角度が所定の角度になるように、取り付けられる。導風体24は、可動式の機構を備え、気流AFDの吹き出し角度を適宜に変更できるように構成されていてもよい。また、外側管12に通気孔14を形成する際の、孔の細工により、導風体24としてもよい。例えば、外側管12の板厚を利用して通気孔14を斜めに切ることで、導風体24を構成できる。
装置本体10の下部に設けられた通気孔14は、送風機5からの気流を略水平、または斜め上方に吹き出すように構成されている。なお、図示は省略するが、装置本体10の中部に設けられた通気孔14からは送風機5からの気流を略水平に吹き出し、装置本体10の下部に設けられた通気孔14からは送風機5からの気流を斜め上方に吹き出してもよい。また、装置本体10の下部に設けられた通気孔14には、気流の吹き出し角度を調整するために、上部の通気孔と同様に導風体を設けてもよい。
装置本体10の下部に配置された噴霧ノズル15から噴霧された微細ミスト、および、微細ミストが気化する際に生成された冷却空気は、通気孔14から吹き出された送風機5からの気流AFHに乗って、略水平、または、斜め上方に吹き出される。
装置本体10の上部からの斜め下方に吹き出す気流AFDと、装置本体10の下部からの略水平、または斜め上方に吹き出す気流AFHは、装置本体10の周囲の環境下で合流する。これにより、装置本体10の上部に配置された噴霧ノズル15からの微細ミストによる冷却空気と、装置本体10の下部に配置された噴霧ノズル15からの微細ミストによる冷却空気とは、各気流AFD、AFHに乗って、所定位置の合流部Jで合流する。合流部Jの、装置本体10からの相対位置、および、地面(路面)からの高さは、送風機5からの風量、および/あるいは、導風体24による気流AFDの吹き出し角度を制御することで適宜に調整可能である。
また、装置本体10の上部からの気流AFDと、装置本体10の下部からの気流AFHの方向をクロスさせるため、装置本体10の下部から気流AFHに乗って吹き出される微細ミストによる冷却空気の上昇を、装置本体10の上部から斜め下方に吹き出される気流AFDで押さえ込んで装置本体10の遠方に流すことが出来る。これにより、装置本体10の周囲環境を効果的に冷却することができる。また、装置本体10の上下方向および周方向に間隔をあけて配置された噴霧ノズル15から噴霧された微細ミスト、および、微細ミストが気化する際に生成された冷却空気を、気流AF乗せて吹き出すため、風等の外気の影響を受けても、装置本体10から全方位に冷却空気を送ることができる。
図5および図6は、装置本体10の設置状態を示す図である。装置本体10は、内側管11および外側管12から構成される二重管の内側に内部空間30を有する。装置本体10は、図5に示すように、地面(路面)Gから延びる人工体の支持部SPが、内部空間30の下から上に向けて延びるように配置され、支持部SPを内部空間30内に収容する。支持部SPは、例えば、街路灯や案内標識の支柱等の既存の人工体であってもよい。
支持部SPは、図6に示したように、地面Gに植樹された天然樹木または人工樹木の幹部で構成されていてもよい。この構成によれば、樹木によって日射が抑えられた環境下で、樹木の幹部に配設された装置本体10から冷却空気を周囲環境に供給する。
次に、冷却装置1の制御について説明する。
装置本体10には、所定の通気孔14に温度センサ17が設けられている。温度センサ17は、輻射熱や照り返しの影響が少ない1.5mよりも高い位置に設けられているのが望ましい。コントローラ100は、装置本体10の周囲の空気温度に基づいて冷却装置1の各部を制御する。
図7および8は、冷却装置1の動作を示すフローチャートである。
冷却装置1の電源がONになると、図7に示すように、コントローラ100は、待機運転を開始する(ステップS1)。待機運転では、コントローラ100は、送風機5を所定時間間隔で駆動して、環状空間13に気流AFを発生させ、この気流AFの空気温度を温度センサ17で検知することで、周囲空気の温度を検知する(ステップS2)。次に、コントローラ100は、検知した周囲空気の温度が予め設定された閾値の温度より高いか否かを判定する(ステップS3)。閾値の温度は、例えば、27.9度や29.9度等の任意の温度に予め設定可能であってもよい。周囲空気の温度が予め設定された閾値の温度より低いと判定した場合(ステップS3:Yes)、コントローラ100は、待機運転を継続する。周囲空気の温度が予め設定された閾値の温度以上であると判定した場合(ステップS3:No)、コントローラ100は、冷却運転を開始する(ステップS4)。
図8は、冷却運転時の冷却装置1の動作を示すフローチャートである。図8に示すように、冷却運転を開始すると、コントローラ100は、水抜き弁51を制御して、水配管60内に残っている水を一旦抜く(ステップS41)。これにより、水配管60内に残っていた、水温が高くなっている可能性のある水が装置本体10に供給されるのを防止することができる。次に、コントローラ100は、送風機5を駆動して、環状空間13に気流AFを発生させる(ステップS42)。続いて、コントローラ100は、温度センサ17で周囲空気の温度を検知する(ステップS43)。コントローラ100は、温度センサ17で検知した周囲空気温度に基づいて送風機5を制御して、通気孔14から吹き出される気流AFの風量を調整する(ステップS44)。コントローラ100は、例えば、周囲空気温度が高くなるに応じて、送風機5からの風量を多くする制御をおこなってもよい。
また、コントローラ100は、水温度センサ56で水配管60内の水の温度を検知する(ステップS45)。コントローラ100は、水温度センサ56で検知した水温に基づいて、水量調整弁52を制御して、装置本体10に供給する水量を調整して(ステップS46)、装置本体10に水を供給する。コントローラ100は、水温度センサ56で検知した水温が高くなるに応じて装置本体10に供給する水量を多くし、水温が低くなるに応じて装置本体10に供給する水量を少なくしてもよい。また、装置本体10は、温度センサ17で検知した周囲空気の温度に基づいて、装置本体10に供給する水量を調整してもよい。コントローラ100は、温度センサ17で検知した周囲空気の温度が高くなるに応じて装置本体10に供給する水量を多くし、温度が低くなるに応じて装置本体10に供給する水量を少なくしてもよい。
コントローラ100は、予め設定された所定の時間間隔で、温度センサ17により周囲空気の温度を検知し、周囲空気温度が、冷却運転の開始を判断する上述の閾値の温度以内か否かを判定する(ステップS47)。コントローラ100は、周囲空気の温度が閾値よりも高い間は(ステップS47:No)、冷却運転を継続する。周囲空気の温度が閾値以内であると判定すると、コントローラ100は、装置本体10への水の供給を止め、水抜き弁51を開いて、水配管60内の水を抜く(ステップS48)。コントローラ100は、送風機5の駆動を停止して、冷却装置1の冷却運転を終了する(ステップS49)。コントローラ100は、装置本体10への水の供給を止めると同時に送風機5の駆動を停止してもよいし、水の供給の停止と、送風機5の停止との間に所定の時間間隔があってもよい。
冷却装置1が停止状態である状態で、水配管60に水が残っていた場合、水配管60に残っていた水が熱くなると、水配管60内の圧力が上がる。また、冬場に水配管60内に水が残っていると、残っていた水が凍結する場合がある。本実施形態では、コントローラ100は、冷却装置1の冷却運転を終了する際に、水抜き弁51を開いて、水配管60内の水を抜くため、水配管60内に残っていた水による圧力上昇や凍結を防ぐことが出来る。
また、装置本体10には、周囲の環境に人を感知する人感センサ25が備えられている。人感センサ25は、装置本体10の外周面の所定の位置に設けられる。装置本体10には、一つの人感センサ25が設けられ、この一つの人感センサ25で装置本体10の周方向の全方位で人を検知する。また、装置本体10に複数の人感センサ25を設けて、複数の人感センサ25で装置本体10の周方向の全方位で人を検知する構成であってもよい。コントローラ100は、人感センサ25の検知に基づいて、送風機5および水回路50の水量調整弁52を制御して、冷却運転を行うことができる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、二重管構造からなる装置本体10と、装置本体10の上下方向および周方向に間隔を空けて設けた複数の噴射ノズル15と、これら噴射ノズル15の設置位置に対応して装置本体10に設けられ、送風機5からの気流を装置本体10の環状空間13内から外に向けて吹き出す複数の通気孔14とからなり、装置本体10の上部に設けた通気孔14には、通気孔14から吹き出す気流を斜め下向きに導く導風体24を備え、装置本体10の下部に設けた通気孔14には、通気孔14から吹き出す気流を水平または斜め上向きに導く導風体24を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、上部の噴霧ノズル15からの微細ミストを送風機5からの気流に乗せて装置本体10の放射方向に斜め下方に吹き出し、下部の噴霧ノズル15からの微細ミストを送風機5からの気流に乗せて装置本体10の放射方向に水平または斜め上方に吹き出して、これらの気流を任意の合流部Jに導くことができ、この合流部Jを積極的に冷却することができる。また、送風機5からの気流を、装置本体10の放射方向に吹き出して、気流空間AFSを装置本体10と相似形外輪郭の範囲に広げることができるので、微細ミストの周辺空気への拡散を促し、気化を促進することができる。よって、低温湿り空気を供給できる空間を拡大し、より効率的に通行者が快適に感じられるように周辺空間を冷却する冷却装置を提供することができる。
また、装置本体10は、二重管の構造であり、複数の噴霧ノズル15が、上下方向および周方向に間隔をあけて配置され、送風機5からの気流は、二重管の環状空間13内を下から上にむけて発生させる。この構成によれば、送風機5を噴霧ノズル15の上流に設けたため、装置本体10内の結露の発生を防止することが出来る。また、装置本体10を環状の二重管構造としたため、環状空間13内の風圧を均等にすることができ、高い耐圧性をえることができるため、二重管の肉厚を薄くすることができる。
また、送風機5からの気流が、環状空間13内に空気配管6を通じて供給される。なお、この空気配管6は地面に埋設してもよい。この構成によれば、送風機5を装置本体10に隣接させて設ける必要がなく、また、空気配管6を地面に埋設した場合には、景観を損ねることなく冷却装置1を路上に設置することができる。
また、複数の噴霧ノズル15に供給される水配管60を地面に埋設した場合には、景観を損ねることなく冷却装置1を路上に設置することができる。
また、水配管60が水抜き弁51を備えるため、冷却装置1を停止している間は、水配管60内の水を抜くことができる。これにより、水配管60内に残っている水が熱膨張して水配管60内の圧力が上昇したり、水配管60内に残っている水が凍結したりするのを防ぐことができる。
また、複数の噴霧ノズル15が、装置本体10の外側管12の外周面と、ノズル口15Fと、が略面一になるように、装置本体10の外周部に配置されるため、噴霧ノズル15から噴霧された微細ミストが装置本体10内を濡らすのを防ぐことができる。これにより、装置本体10のメンテナンスを容易にすることができ、装置本体10の水濡れによる劣化を防ぐことができる。
また、装置本体10は二重管の構造であり、路面Gから延びる支持部SPが、二重管の内部空間30内を下から上に向けて延びるため、例えば、既存の街路灯や案内標識の支柱等の支持部SPを装置本体10の内部に収容することができる。これにより、街の景観を損なうことなく、冷却装置1を設置することができる。また、中空の内部空間30に支持部SPを貫通させて支持することにより、機器の容積を拡大させることなく、安定設定を図ることができる。
また、支持部SPが、路面Gに植樹した天然樹木または人口樹木の幹部で構成されるため、樹木によって日射が抑えられた環境下で、冷却空気を周囲空間に供給することができる。これにより、通行者に爽やかな清涼感を効果的に与えることが出来る。また、街の景観を損なうことなく、冷却装置1を設置することができる。
<第2の実施形態>
上述した第1の実施形態では、噴霧ノズル15を装置本体10の二重管構造内に収容する構成としたが、これに限定されない。また、第1の実施形態では、給水管19を環状空間13内に設けた構成としたが、これに限定されない。図9は本発明の第2の実施形態の装置本体110の構成を模式的に示す断面図である。なお、この第2の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。図9に示すように、噴霧ノズル15は、噴霧ノズル15から噴射される微細ミストに通気孔14からの空気流が作用する範囲で外側管12より外に配置されてもよい。装置本体10の外部には、水配管60が接続される水配管接続部18が設けられ、水配管60は、装置本体10の外側下部で給水管19に接続される。給水管19は装置本体10の外側管12の外周に沿って配管される。給水管19は、外側管12の外周に沿って複数に分岐され、各分岐配管29の末端には、噴霧ノズル15が接続される。噴霧ノズル15は、噴霧ノズル15から噴射される微細ミストに通気孔14からの空気流が作用する範囲に配置される。
この構成によれば、装置本体110内で噴霧ノズル15から噴霧された微細ミストの蒸散が行われないため、環状空間13内での空気の温度降下が生じず、装置本体110内で結露が発生するのを防止することができる。また、給水管19を装置本体10の外側管12の外周に沿って配管するため、給水管19および噴霧ノズル15のメンテナンスを容易に行うことができる。
<第3の実施形態>
また、上述した第1の実施形態では、装置本体10を環状の二重管の構造としたが、これに限定されない。図10は本発明の第3の実施形態に係る冷却装置1Aの概略構成を示す模式図であり、図11は、第3の実施形態の装置本体120を2分割した状態を示す斜視図である。
装置本体120は、図11に示すように、周方向に半割にされて構成される。装置本体10には、図10に示すように、外側管12に空気配管6および水配管60が接続されている。空気配管6は、2本に分岐されて、分岐された一方は、半割にされた装置本体120の一方の本体部120Aに、分岐された他方は、半割にされた装置本体120の他方の本体部120B、にそれぞれ接続される。水配管60は、水抜き弁51の下流で2本に分岐されて、分岐された一方は、半割にされた装置本体120の一方の本体部120Aに、分岐された他方は、半割にされた装置本体10の他方の本体部120B、にそれぞれ接続される。空気配管6および水配管60は、地面に埋設してもよい。
装置本体10の一方の本体部120Aおよび他方の本体部120Bには、それぞれ周方向の端部に、内側管11と、外側管12と、を繋ぐ端壁21が設けられる。装置本体120は、一方の本体部120Aと、他方の本体部120Bとを、端壁21を対向させて連結し、構成される。端壁21は、内側管11および外側管12に、高さ方向の上下に亘って接合されている構成であってもよいし、上下に複数に分割され、所定の間隔で内側管11および外側管12に接合されている構成であってもよい。一方の本体部120Aおよび他方の本体部120Bには、それぞれ内側管11と、外側管12と、端壁21とに囲まれた中空空間130A,130Bが形成される。中空空間130A,130B内には、送風機5からの気流が発生し、この気流は、通気孔14から外側管12の外に向けて吹き出される。
この構成によれば、装置本体120は周方向に半割にされて構成されるため、支持部SPの外周縁に平行して、一方の本体部120Aと、他方の本体部120Bとを連結させて既存の人工体や天然樹木の幹部を支持部SPとして容易に設置することができる。また、装置本体120を半割にしたため、気流系統、および、微細ミストを噴霧する系統を2系統にして、各系統を別々に制御することができ、冷却空気を向ける方向を制御することができる。
<変形例>
上述の第1〜第3の実施形態では、装置本体の外周を上面視円形形状としたが、これに限定されない。装置本体は、上述したように、例えば外周が上面視楕円形状でもよい。図12は、外周が上面視楕円形状の装置本体140の周囲に形成される気流空間AFSを模式的に示す上面視図である。図12に示すように、外周が上面視楕円形状の装置本体140の周囲には、装置本体140と相似形の楕円形外輪郭の気流空間AFSが形成される。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更が可能である。例えば、本実施形態の装置本体10は、二重管の環状構造としたが、これに限らず、装置本体は、柱状、その他の形状に構成されていてもよい。また、本実施形態においては、一つの装置本体10に対して一つの送風機5からの気流を導く構成であるが、これに限らず、一つの送風機5からの気流を複数の装置本体10に導く構成であってもよい。一つの送風機5からの気流を複数の装置本体10に対して導く場合には、各装置本体10の配管接続部16に、ストップバルブなどの制御弁を設け、各装置本体10への気流の流入を制御できる構成であってもよい。また、本実施形態においては、一つのコントローラ100で、一つの装置本体10、送風機5、および、水回路50を制御する構成であるが、これに限らず、一つのコントローラ100で複数の送風機5、装置本体10、および、水回路50を制御する構成であってもよい。
<第4の実施形態>
図13は、本発明の第4の実施形態に係る冷却装置200の概略図である。図14は、第4の実施形態に係る冷却装置200の概略構成を模式的に示す断面図である。図15は、冷却装置200作動時のミストの流れ及び空気の流れを模式的に示す断面図である。
なお、この第4の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
冷却装置200は、屋外の開放空間で使用され、装置本体(本体)210の周囲空間を冷却する装置である。装置本体210は、本実施形態においては、横断面形状が環状の円柱体の装置であり、路面等の地面に立設させて使用される。この装置本体210は、側面視で略矩形状であり、図13に示すように、例えば人工樹木や、自然樹木の幹の周囲に設けられる。この場合、例えば人工樹木の幹を内部空間230内に収容する。
装置本体210は、本実施形態においては、円筒状の管を二重にして形成した二重管である。装置本体210は、二重管の構成であるため、内側の内側管211と、外側の外側管212と、の間に環状空間213が形成される。環状空間213内には、送風機205からの気流が発生する。環状空間213の底部には、内側管211と外側管212とに接合された底板222が設けられており、この環状空間213の底部は、底板222で塞がれている。環状空間213の頂部には、内側管211と外側管212とに接合された天板223が設けられる。
このように、装置本体210を環状の二重管の構造とし、環状空間213内に気流を発生させるため、環状空間213内で円周方向の風圧を均等にすることができる。また、装置本体210の気流を発生させる空間を環状としたため、優れた耐圧性を得ることができ、内側管211および外側管212の肉厚を薄くすることが出来る。
なお、装置本体210は、管の形状が円筒状に限らず、例えば、楕円筒状や角筒状の管の二重管であってもよい。
外側管212には、上下方向および周方向に間隔をあけて、環状空間213に連通する複数の通気孔(開口)214(214a、214b、214c)が設けられている。通気孔214(214a、214b、214c)の形状は、矩形であってもよいし、円形であってもよいし、その他のいかなる形状であってもよい。通気孔214(214a、214b、214c)は、外側管212の周方向に等ピッチで配置されることが望ましい。
通気孔214aは、外側管212の上段(最上段)に設けられる通気孔である。通気孔214bは、外側管212の中段に設けられる通気孔である。通気孔214cは、外側管212の下段に設けられる通気孔である。通気孔214aの内径は、通気孔214b、通気孔214cの内径と比べ大きくなるよう設けられている。
通気孔214aは開口が斜め下向きに向くように設けられている。通気孔214aから吹き出す気流は、図15の矢印Aに示すように斜め下方向に向かって吹き出される。この斜め下向きの角度は任意に調整が可能である。通気孔214b、214cは、開口が地表面と略並行となるように設けられているが、所定の範囲で上向き、下向きに角度変更可能にしておくことが望ましい。
通気孔214aには、噴霧ノズル(ミストノズル)215aが挿入されている。通気孔214bには、噴霧ノズル(ミストノズル)215bが挿入されている。通気孔214cには、噴霧ノズル(ミストノズル)215cが挿入されている。装置本体210には、複数の噴霧ノズル215(215a、215b、215c)が上下方向および周方向に間隔をあけて配置されている。通気孔214(214a、214b、214c)の内径は、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)の径よりも大きく形成されている。
なお、図20に示すように、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)は通気孔214(214a、214b、214c)内に配置されている。
噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間には、隙間Sが設けられている。また、噴霧ノズル215の下端と通気孔214との間には、隙間SSが設けられていることが望ましい。
この場合、噴霧ノズル215は通気孔214内に配置されているが、少なくとも噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間に隙間Sを有していればよい。
なお、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)と通気孔214(214a、214b、214c)とは、同軸に配置されることが望ましい。
次に、冷却装置200の周囲にミストを含む気流空間を形成する作用について説明する。
コントローラ100の制御により、環状空間213内には、空気配管6から送風機5により送風される。図14に示すように、送風機5からの送風は、環状空間213内を下から上に矢印方向に向けて発生する。環状空間213内を下から上に向けて送風された空気は、通気孔214(214a、214b、214c)から、装置本体210の外周に吹き出される(気流AF。)。環状空間213は通気孔214(214a、214b、214c)を除き密閉されており、通気孔214(214a、214b、214c)から気流AFが吹き出される。
通気孔214(214a、214b、214c)から装置本体210の外周に気流AFが吹き出されるのと同時に、コントローラ100の制御により、噴霧ノズル215から微細ミストが噴霧される。通気孔214aからは、気流空間で蒸発する程度の微細ミストが噴霧されることが望ましい。通気孔214b、通気孔214cからは、気流空間で蒸発する程度以上の微細ミストが噴霧されることが望ましい。
噴霧ノズル215が噴霧する微細ミストは、通気孔214(214a、214b、214c)から吹き出す気流AFにより運ばれ、冷却装置200の周囲に、冷却されたミストを含むドーム状の冷却空間(以下、気流空間。)内の温度を下降させる。この気流空間は、最上段の通気孔214aから斜め下方向に向けて吹き出される気流AFが、最上段の通気孔214aよりも下方に設けられる噴霧ノズル215b、215cから噴霧される微細ミストと合流し、微細ミストを気流AFよりも装置本体210の側に閉じ込めることにより形成される空間である。
本実施形態では、上段の通気孔214aが、噴霧ノズル215bの上方に設置されて、送風機205からの気流を噴霧ノズル215bから噴霧されるミストに向けて吹き出すための通気孔に相当している。
上段の通気孔214aは開口が斜め下向きに向くように設けられており、噴霧ノズル215aから噴霧される微細ミストと、通気孔214aから吹き出される気流AFとが、通気孔214aから斜め下方に向けて吹き出される。
このとき、噴霧ノズル215aから噴霧される微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFにより蒸発が促進される。
上段の通気孔214aから斜め下向きに吹き出される気流AFにより、図15に示すように、冷却装置200の周囲に、冷却されたミストを含む気流空間が形成される。
中段の通気孔214bは開口が地表面と略並行となるように設けられており、噴霧ノズル215bから噴霧される気流空間で蒸発する程度の微細ミストおよび気流空間で蒸発しきれない微細ミストと、通気孔214bから吹き出される気流AFとが、通気孔214bから地表面と略並行方向に向けて吹き出される。
このとき、噴霧ノズル215bから噴霧される微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のD地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により蒸発が促進される。噴霧ノズル215bから噴霧される気流空間で蒸発しきれない微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のD地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により、この合流地点よりも下方に進行方向を曲げられ、冷却された気流空間内に留まる。
下段の通気孔214cは開口が地表面と略並行となるように設けられており、噴霧ノズル215bcから噴霧される気流空間で蒸発する程度の微細ミストおよび気流空間で蒸発しきれない微細ミストと、通気孔214bcから吹き出される気流AFとが、通気孔214cから地表面と略並行方向に向けて吹き出される。
このとき、噴霧ノズル215cから噴霧される気流空間で蒸発する程度の微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のE地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により蒸発が促進される。噴霧ノズル215cから噴霧される気流空間で蒸発しきれない微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のE地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により、この合流地点よりも下方に進行方向を曲げられ、冷却された気流空間内に留まる。
以上説明したように、本実施の形態によれば次の効果を奏する。
すなわち、噴霧ノズル215b、噴霧ノズル215cの上方に、送風機205から気流AFを吹き出す通気孔214aを設け、この通気孔214aから吹き出す気流AFを噴霧ノズル215b、噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストに向けて吹き出すため、冷却装置200の周囲に、通気孔214aから吹き出す気流AFにより微細ミストを包み込む気流空間を形成できる。
本実施の形態によれば、通気孔214aから吹き出される気流空間で蒸発する程度の微細ミストを気流AFにより蒸発促進することで、気流空間で蒸発する程度の微細ミストが気化する際に周囲空気の熱が吸収されて、蒸散効果により冷却空気を生成でき、気流空間内の温度を低く保つことができる。また、気流空間で蒸発しきれない微細ミストを通気孔214aから吹き出す気流AFにより気流空間内に保つことができ、さらなる蒸散効果により気流空間内の温度を低く保つことができる。また、気流空間で蒸発しきれない微細ミストの一部は地表に落ち、地表を濡らす。地表を濡らした微細ミストは、水の蒸発による冷却効果、いわゆる打ち水効果で気流空間内の温度を低く保つことができる。これらの相乗効果により、更なる快適な気流空間を維持できる。
なお、本実施の形態では、上段の通気孔214aに噴霧ノズル215aが挿入されているが、上段の通気孔214aには必ずしも噴霧ノズル215aが挿入されていなくともよい。
また、本実施の形態では、上段、中段、下段の3か所それぞれに噴霧ノズル215(215a、215b、215c)の挿入された通気孔214(214a、214b、214c)を設けたが、必ずしも3か所に限らす、2か所であってもよいし、複数設けてもよい。噴霧ノズルの上方に、噴霧ノズルから噴霧される微細ミストに気流を吹き出す通気孔があればよい。
また、本実施の形態によれば、装置本体210の上面視で、通気孔214aから吹き出す気流AFが噴霧ノズル215b、噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストと重なるため、効率よく微細ミストに気流AFを吹き出すことができ、効率よく気流空間を形成できる。
また、本実施の形態によれば、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)を装置本体210の周方向に複数設けたため、装置本体210の周方向全体にわたって気流空間を形成できる。
また、本実施の形態において、上段の通気孔214aから吹き出す気流AFの単位時間当たりの風量、もしくは、気流AFの流速の少なくとも一方を、中段の通気孔214b、下段の通気孔214cよりも大きく設定することで、冷却装置200の周辺に、上段の通気孔214aから吹き出す気流AFで包み込む気流空間を形成しやすくなる。
上段の通気孔214aから吹き出す気流AFの単位時間当たりの風量や、気流AFの流速を変更する手段としては、通気孔の内径を変更したり、環状空間213内に流路抵抗を設ければよい。
本実施の形態では、図15に示すように、噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストと通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のE地点)付近まで噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストを運ぶことができる。微細ミストを通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点まで運ぶことができ、通気孔214aから吹き出される気流AFにより合流地点を越えては微細ミストを運ぶことがなく、気流空間内の全体に微細ミストを運ぶことができ、気流空間内を冷却できる。
なお、通気孔214cを上方に向けて設けることもできる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更が可能である。例えば、本実施形態の装置本体210は、二重管の環状構造としたが、これに限らず、装置本体は、柱状、その他の形状に構成されていてもよい。
また、本実施形態においては、一つの装置本体210に対して一つの送風機5からの気流を導く構成であるが、これに限らず、一つの送風機5からの気流を複数の装置本体210に導く構成であってもよい。一つの送風機5からの気流を複数の装置本体210に対して導く場合には、各装置本体210の配管接続部16に、ストップバルブなどの制御弁を設け、各装置本体210への気流の流入を制御できる構成であってもよい。また、本実施形態においては、一つのコントローラ100で、一つの装置本体210、送風機5、および、水回路50を制御する構成であるが、これに限らず、一つのコントローラ100で複数の送風機5、装置本体210、および、水回路50を制御する構成であってもよい。
また、本実施形態において、送風機5は地下に埋設した構成としてもよく、あるいは、送風機の一部もしくは全部を地上に設置してもよい。
<第5の実施形態>
図16は、本発明の第5の実施形態に係る冷却装置300の概略図である。図17は、冷却装置300の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、この第5の実施形態において、上述の第4の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図17において冷却装置300は、コントローラ100と、送風機5と、水回路50と、装置本体310と、を備えている。また、地中には、水回路50および送風機からの空気配管(配管)6が接続される基部390が設けられている。
上述した第4の実施形態では、装置本体210は側面視で略矩形状であったが、これに限定されない。第5の実施形態では、図16、図17に示すように、装置本体310は、側面視で上下方向に分割された上下分割ユニット370(370a、370b、370c)と、連結部材380と、連結保持部材385と、基部390とを備える。
この冷却装置300は、図16に示すように、例えば、自然樹木の幹の周囲に設けられる。この場合、自然樹木の幹を内部空間330内に収容する。
この上下分割ユニット370(370a、370b、370c)は、円筒状の管を二重にして形成した二重管である。上下分割ユニット370(370a、370b、370c)は、二重管の構成であるため、内側の内側管311と、外側の外側管312と、の間に環状空間313が形成される。環状空間313の底部には、内側管311と外側管312とに接合された底板322で塞がれている。環状空間313の頂部には、内側管311と外側管312とに接合された天板323が設けられる。
この基部390と下段の上下分割ユニット370cの底板322とは、周方向に略均等に複数備えられる連結保持部材385により気密性を持って連結されている。それぞれの連結保持部材385と連結保持部材385との間には、空間S1が形成される。
下段の上下分割ユニット370cの天板323と中段の上下分割ユニット370bの底板322とは、周方向に略均等に複数備えられる連結部材380により気密性を持って連結されている。それぞれの連結部材380と連結部材380との間には、空間S2が形成される。
中段の上下分割ユニット370bの天板323と上段の上下分割ユニット370aの底板322とは、周方向に略均等に複数備えられる連結部材380により気密性を持って連結されている。それぞれの連結部材380と連結部材380との間には、空間S2が形成される。
これら上下分割ユニット370(370a、370b、370c)の外側管312には、周方向に間隔をあけて、環状空間313に連通する複数の通気孔214(214a、214b、214c)が設けられている。通気孔214(214a、214b、214c)の形状は、矩形であってもよいし、円形であってもよいし、その他のいかなる形状であってもよい。通気孔214(214a、214b、214c)は、外側管312の周方向に等ピッチで配置される。
通気孔214aは、上段の上下分割ユニット370aに設けられる通気孔である。通気孔214bは、中段の上下分割ユニット370bに設けられる通気孔である。通気孔214cは、下段の上下分割ユニット370cに設けられる通気孔である。通気孔214aの内径は、通気孔214b、通気孔214cの内径と比べ大きくなるよう設けられている。
通気孔214aは開口が斜め下向きに向くように設けられている。通気孔214aから吹き出す気流は、斜め下方向に向かって吹き出される。この斜め下向きの角度は任意に調整が可能である。通気孔214bは、開口が地表面と略並行となるように設けられている。通気孔214b、214cは、開口が地表面と略並行となるように設けられているが、所定の範囲で上向き、下向きに角度変更可能にしておくことが望ましい。
通気孔214aには、噴霧ノズル(ミストノズル)215aが挿入されている。通気孔214bには、噴霧ノズル(ミストノズル)215bが挿入されている。通気孔214cには、噴霧ノズル(ミストノズル)215cが挿入されている。通気孔214(214a、214b、214c)の内径は、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)の径よりも大きく形成されている。
なお、図20に示すように、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)は通気孔214(214a、214b、214c)内に配置されている。
この場合、噴霧ノズル215は通気孔214内に配置されているが、少なくとも噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間に隙間Sを有していればよい。また、噴霧ノズル215の下端と通気孔214との間には、隙間SSが設けられていることが望ましい。
このように、装置本体310を環状の二重管の構造とし、環状空間313内に気流を発生させるため、環状空間313内で円周方向の風圧を均等にすることができる。また、装置本体310の気流を発生させる空間を環状としたため、優れた耐圧性を得ることができ、内側管311および外側管312の肉厚を薄くすることが出来る。
なお、装置本体310は、管の形状が円筒状に限らず、例えば、楕円筒状や角筒状の管の二重管であってもよい。
コントローラ100の制御により、環状空間313、383、388内には、空気配管6から送風機5により送風される。図17に示すように、送風機5からの送風は、環状空間内を下から上に矢印方向に向けてなされ、通気孔214(214a、214b、214c)から装置本体310の外周に向けて気流AFが吹き出される。環状空間213は通気孔214(214a、214b、214c)を除き密閉されている。
通気孔214(214a、214b、214c)から装置本体310の外周に気流AFが吹き出されるのと同時に、コントローラ100の制御により、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)から微細ミストが噴霧される。通気孔214aからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストが噴霧される。通気孔214b、通気孔214cからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストおよび気流空間で蒸発しきれない微細ミストが噴霧される。
実施形態4と同様の作用により、冷却装置300の周囲にミストを含む気流空間が形成される。
以上説明したように、本実施形態5によれば実施形態4と同様の効果を奏する。
さらに、本実施の形態によれば、連結保持部材385と連結保持部材385との間に空間S1が形成され、連結部材380と連結部材380との間に空間S2が形成される。そのため、例えば自然樹木の幹に装置本体310を取り付ける場合にも、空間S1、空間S2に自然樹木の幹から延びる枝等を通すことで、自然樹木を傷つけることなく、自然樹木の幹に装置本体310を取り付けることができる。
なお、各々の自然樹木など本実施形態の装置本体310を取り付ける対象物の高さや形状に合わせて、連結保持部材385および連結部材380の高さを調節することも可能である。
また、本実施の形態では、上段の通気孔214aに噴霧ノズル215aが挿入されているが、上段の通気孔214aには必ずしも噴霧ノズル215aが挿入されていなくともよい。
また、本実施の形態では、上段、中段、下段の3か所それぞれに噴霧ノズル215(215a、215b、215c)の挿入された通気孔214(214a、214b、214c)を設けたが、必ずしも3か所に限らす、2か所であってもよいし、複数設けてもよい。噴霧ノズルの上方に、噴霧ノズルから噴霧される微細ミストに気流を吹き出す通気孔があればよい。
また、それぞれの上下分割ユニット370(370a、370b、370c)に、上下方向に複数の通気孔214または噴霧ノズル215を設けてもよい。
なお、本実施の形態によれば、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)と通気孔214(214a、214b、214c)とは、同軸に配置されることが望ましい。
また、最下段の噴霧ノズル215cの下方の通気孔として通気孔214cが設けられている。そのため、通気孔214cから地面と水平に吹き出される気流AFにより、噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストを所定距離まで運ぶことができる。本実施の形態では、図15に示すように、噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストと通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点付近まで噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストを運ぶことができる。微細ミストを通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点まで運ぶことができ、上述のように通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点を越えては微細ミストを運ぶことがないため、気流空間内の全体に微細ミストを運ぶことができ、気流空間内を冷却できる。
なお、通気孔214cを上方に向けて設けることもできる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更が可能である。また、本実施形態の装置本体310は、二重管の環状構造としたが、図11に示すように、周方向に半割にされて構成されることが望ましい。この構成によれば、装置本体は周方向に半割にされて構成されるため、支持部の外周縁に平行して、一方の本体部と、他方の本体部とを連結させて既存の人工体や天然樹木の幹部を支持部として容易に設置することができる。
また、本実施形態においては、一つの装置本体310に対して一つの送風機5からの気流を導く構成であるが、これに限らず、一つの送風機5からの気流を複数の装置本体310に導く構成であってもよい。一つの送風機5からの気流を複数の装置本体310に対して導く場合には、各装置本体310の配管接続部16に、ストップバルブなどの制御弁を設け、各装置本体310への気流の流入を制御できる構成であってもよい。また、本実施形態においては、一つのコントローラ100で、一つの装置本体310、送風機5、および、水回路50を制御する構成であるが、これに限らず、一つのコントローラ100で複数の送風機5、装置本体310、および、水回路50を制御する構成であってもよい。
また、本実施形態において、送風機5は地下に埋設した構成としてもよく、あるいは、送風機の一部もしくは全部を地上に設置してもよい。
<第6の実施形態>
図18は、本発明の第6の実施形態に係る冷却装置400の概略図である。図19は、冷却装置400の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、この第6の実施形態において、上述の第4の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図19において冷却装置400は、コントローラ100と、送風機5と、水回路50と、装置本体410と、を備えている。また、地中には、水回路50および送風機からの空気配管(配管)6が接続される基部490が設けられている。
上述した第4の実施形態では、装置本体210は側面視で略矩形状であったが、これに限定されない。第5の実施形態では、図18、図19に示すように、装置本体410は、周方向に分割された複数の周方向分割ユニット470と、基部490とを備えている。
この冷却装置400は、図18に示すように、例えば、自然樹木の幹の周囲に設けられる。この場合、周方向分割ユニット470は、自然樹木の幹がそれぞれの周方向分割ユニット470の中心部に位置するように配置される。
本実施の形態では、冷却装置400は、道路脇の自然樹木に用いられ、歩道側の略180度の範囲に気流空間を形成できるよう、半周にかけて周方向分割ユニット470が3か所設けられている。
基部490から装置本体410の中心部に向けて湾曲して立ち上がるように周方向分割ユニット470が設けられている。これらの各周方向分割ユニット470と周方向分割ユニット470との間には、空間S3が設けられている。
周方向分割ユニット470は、気密性を有する中空円筒状の管であり、周方向分割ユニット470の内部には内部空間413が設けられている。この内部空間413には、空気配管6から送風機5の気流AFが導かれる。なお、周方向分割ユニット470は、管の形状が円筒状に限らず、例えば、楕円筒状や角筒状の管の二重管であってもよい。
周方向分割ユニット470の上段には通気孔214aが設けられている。周方向分割ユニット470の中段には、通気孔214bが設けられている。通気孔214(214a、214b)の形状は、矩形であってもよいし、円形であってもよいし、その他のいかなる形状であってもよい。
通気孔214aは開口が斜め下向きに向くように設けられている。通気孔214aから吹き出す気流は、斜め下方向に向かって吹き出される。この斜め下向きの角度は任意に調整が可能である。通気孔214b、214cは、開口が地表面と略並行となるように設けられているが、所定の範囲で上向き、下向きに角度変更可能にしておくことが望ましい。
通気孔214aには、噴霧ノズル(ミストノズル)215aが挿入されている。通気孔214bには、噴霧ノズル(ミストノズル)215bが挿入されている。通気孔214(214a、214b)の内径は、噴霧ノズル215(215a、215b)の径よりも大きく形成されている。
噴霧ノズル215bには、気流空間で蒸発する程度の微細ミストと、気流空間で蒸発しきれない微細ミストを同時に吹き出すことのできる噴霧ノズルが用いられている。
なお、図20に示すように、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)は通気孔214(214a、214b、214c)内に配置されている。
この場合、噴霧ノズル215は通気孔214内に配置されているが、少なくとも噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間に隙間Sを有していればよい。また、噴霧ノズル215の下端と通気孔214との間には、隙間SSが設けられていることが望ましい。
コントローラ100の制御により、内部空間413内には、送風機5からの送風が導かれる。図19に示すように、送風機5からの送風は、内部空間413内を下から上に矢印方向に向けて発生し、通気孔214(214a、214b)から、装置本体410の外周に向けて吹き出される(気流AF)。内部空間413は通気孔214(214a、214b)を除き密閉されている。
通気孔214(214a、214b)から装置本体410の外周に気流AFが吹き出されるのと同時に、コントローラ100の制御により、噴霧ノズル215(215a、215b)から微細ミストが噴霧される。通気孔214aからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストが噴霧される。通気孔214bからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストおよび気流空間で蒸発しきれない微細ミストが噴霧される。
実施形態4、実施形態5と同様の作用により、冷却装置300の周囲にミストを含む気流空間が形成される。
以上説明したように、本実施形態6によれば実施形態4、実施形態5と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態6によれば、それぞれの周方向分割ユニット470と周方向分割ユニット470との間に空間S3が形成される。そのため、例えば自然樹木の幹に装置本体410を取り付ける場合にも、空間S3に自然樹木の幹から延びる枝等を通すことで自然樹木を傷つけることなく、自然樹木の幹に装置本体410を取り付けることができる。
なお、各々の自然樹木など本実施形態の装置本体410を取り付ける対象物の高さや形状に合わせて、それぞれの周方向分割ユニット470と周方向分割ユニット470との間隔を調整することも可能である。
なお、本実施の形態では、上段の通気孔214aに噴霧ノズル215aが挿入されているが、上段の通気孔214aには必ずしも噴霧ノズル215aが挿入されていなくともよい。
また、本実施の形態では、上段、中段の2か所に噴霧ノズル215(215a、215b)の挿入された通気孔214(214a、214b)を設けたが、例えば、上段、中段、下段3か所であってもよいし、さらに多く複数設けてもよい。噴霧ノズルの上方に、噴霧ノズルから噴霧される微細ミストに気流を吹き出す通気孔があればよい。
なお、噴霧ノズル215(215a、215b)と通気孔214(214a、214b)とは、同軸に配置されることが望ましい。
また、最下段の噴霧ノズル215bの下方の通気孔として通気孔214bが設けられている。そのため、通気孔214bから地面と水平に吹き出される気流AFにより、噴霧ノズル215bから噴霧される微細ミストを所定距離まで運ぶことができる。本実施の形態では、図15に示すように、噴霧ノズル215bから噴霧される微細ミストと通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点付近まで噴霧ノズル215bから噴霧される微細ミストを運ぶことができる。微細ミストを通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点まで運ぶことができ、上述のように通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点を越えては微細ミストを運ぶことがないため、気流空間内の全体に微細ミストを運ぶことができ、気流空間内を冷却できる。
なお、通気孔214bを上方に向けて設けることもできる。
また、本実施の形態によれば、冷却装置400は、道路端の自然樹木の周囲半周にかけて周方向分割ユニット470が3か所設けられている。そのため、歩道側の略180度の範囲に気流空間を形成できる。このように、気流空間を形成したい箇所にあわせて適宜周方向分割ユニット470を設けることで、樹木等の周方向に適宜に気流空間を形成できる。
なお、例えば、樹木等の周方向全体にわたって気流空間を形成したい場合には、樹木等の周方向全体にわたって周方向分割ユニット470を設けてもよい。
また、本実施の形態では、基部490から装置本体410の中心部に向けて湾曲して立ち上がるように周方向分割ユニット470を設けたが、周方向分割ユニット470は地面から垂直に立ち上がるなどのポール状としてもよい。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更が可能である。本実施形態においては、一つの装置本体410に対して一つの送風機5からの気流を導く構成であるが、これに限らず、一つの送風機5からの気流を複数の装置本体410に導く構成であってもよい。一つの送風機5からの気流を複数の装置本体410に対して導く場合には、各装置本体410の配管接続部16に、ストップバルブなどの制御弁を設け、各装置本体10への気流の流入を制御できる構成であってもよい。また、本実施形態においては、一つのコントローラ100で、一つの装置本体10、送風機5、および、水回路50を制御する構成であるが、これに限らず、一つのコントローラ100で複数の送風機5、装置本体410、および、水回路50を制御する構成であってもよい。
また、本実施形態において、送風機5は地下に埋設した構成としてもよく、あるいは、送風機の一部もしくは全部を地上に設置してもよい。
以上、各実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。あくまでも本発明の実施の態様を例示するものであるから、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更、及び応用が可能である。
図21は、送風機5と送風機5から通気孔214に送る外気を吸い込むための吸込口77を地面に設けた状態を示している。例えば、装置本体の周辺近傍に吸込口77を設けてもよい。送風機5ならびに吸込口77と装置本体との位置関係は問わない。
また、図22に示すように、送風機カバー89ならびに吸込口の外形をベンチ状にするベンチ型吸込口88とすることができる。係る構成とすることで、装置本体により発生する気流空間の内部もしくは気流空間の周辺に送風機と吸込口を配置できる。
1、200、300、400 冷却装置
5 送風機
6 空気配管
10、210、310、410 装置本体
11、211、311、386 内側管
12、212、312、387 外側管
13、213、313、388 環状空間
14、214a、214b、214c 通気孔
15、215a、215b、215c 噴霧ノズル
30、230、330 内部空間
50 水回路
51 水抜き弁
52 水量調整弁
60 水配管
100 コントローラ
370(370a、370b、370c) 上下分割ユニット
380 連結部材
385 連結保持部材
390、490 基部
413 内部空間
470 周方向分割ユニット
AF 気流
J 合流部
S1、S2、S3 空間
SP 支持部

Claims (7)

  1. 本体と、
    本体の周囲に設置され外方へ向かって水をミスト状に噴霧する少なくとも1つのミストノズルと、
    前記ミストノズルの上方に設置され、気流をミストノズルから噴霧されるミストに向けて吹き出す通気孔と、を備える
    ことを特徴とする冷却装置。
  2. 前記本体の上面視で、前記通気孔から吹き出す気流が前記ミストと重なることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記ミストノズルは、上下に間隔をあけて複数設けられ、
    少なくとも最上段の前記ミストノズルの上方に前記通気孔が配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記ミストノズルは、前記本体の周方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却装置。
  5. 前記本体が側面視で上下方向に分割された複数の上下分割ユニットを備え、
    前記上下分割ユニットは連結部材で上下に連結されており、
    少なくとも最上段の上下分割ユニットは、前記通気孔を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却装置。
  6. 前記本体が上面視で周方向に分割された複数の周方向分割ユニットを備え、
    前記各周方向分割ユニットは、前記ミストノズル及び前記通気孔をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却装置。
  7. 少なくとも最下段の前記ミストノズルの下方に前記通気孔が配置され、
    前記送風機からの気流を前記下方の通気孔から水平または斜め上向きに向けて吹き出すことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の冷却装置。
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