JP4868327B2 - 気化設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大気温によって低温液化ガスを加温し蒸発させて気化ガスを製造する気化設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液化天然ガスや液体水素などの低温液化ガスを、大気温によって加温し蒸発させて気化ガスを製造する気化設備が知られている。
この大気温を利用して気化ガスを得る気化設備は、複数本のアルミニウム製フィン付チューブの伝熱管を立設した簡単な構造の気化器を有するものであって、ヒーターや温水などの加熱手段を用いることなく、またファンなどの強制送気手段などを用いないため、設備費及び維持費が低額であり、液体水素や液体窒素などから気化ガスを得る気化設備、液化天然ガスから都市ガスなどを製造して供給するLNGサテライト設備などに多く採用されている。
【0003】
図4は、上記大気温を利用した従来の気化設備の概略を示すもので、1は低温気化ガスを蒸発させて気化ガスにする伝熱管よりなる気化器、2は気化器1の上流側へ接続する液化ガス供給管、3は気化器1の下流側へ接続する気化ガス排出管である。実線の矢印4は大気の流れを示し、破線の矢印5は太陽光を示す。
この気化器1の周囲には、気温や湿度など気候の影響によって、大気4に含まれる水分が冷却され凝結して、霧状の白煙6を発生することがある。殊に、図4の破線で囲み斜線ハッチングで示す範囲、気化器1の下端縁から高さ約3分の2程度に至る範囲に、霜や氷が多く付着し、白煙6は主にこの部分から発生している。この白煙6は、空気よりも重いため、冷却された大気4に随伴され下方に向かって流れている。
そして、湿度が高く風が弱いなどの天候によって、上記白煙6の発生量が多くなり、この白煙6が気化器1の周囲から広範囲にわたって拡散して滞留し、例えば、周辺道路などの視界を遮って通行に支障を与えることがあった。
【0004】
そこで、白煙6が周辺に拡散して滞留するのを防止する対策としては、気化器1の周囲に拡散防止の遮蔽壁を設ける方法があり、さらに広い敷地の境界に高い塀を巡らす方法があり、また送風機やファンなどを使って強制的に遠くへ希釈拡散させる方法などがあった。
また、空気を取入れる給気用ダクトと、このダクトから吸込まれた空気を加熱する空気加熱器と、この加熱された空気を液化ガス蒸発器へ送り出す送風機とよりなる白煙防止装置を設けて、白煙の発生を未然に防止し、かつ蒸発器の熱交換効率をも向上させるようにした液化ガス蒸発器も考えられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように白煙6が周辺に拡散するのを防止するために、気化器1の周囲に遮蔽壁を設ける方法は、大気温及び太陽光の取入れを阻害して気化器1の性能低下をきたすおそれがあり、さらに広い敷地の境界に高い塀を巡らす方法は、塀の構築が大掛かりとなり、また送風機やファンなどを使って強制的に遠くへ希釈拡散させる方法は、送風機などの設備が大掛かりで広い敷地も必要となった。
また、上記したダクトと空気加熱器と送風機とよりなる白煙防止装置は、設備が一層大掛かりとなり、設備費及び維持費が高額となった。
そこで、大気温と太陽光の取入れを阻害することなく、また設備費及び維持費も高額とならず、発生した白煙6を気化器1周囲から拡散させることなく、またこの白煙6を敷地の周辺に滞留させることがないようにして、拡散する前に効率良く消失させるとともに、気化器1の熱交換効率をも損なうことのない気化設備が望まれていた。
【0006】
この発明は、上述の従来技術が有する課題に鑑みてなされたもので、気化器の周囲に発生する白煙を効率良く消し、かつ気化器の熱交換効率を損なうことなく、経済性にも優れた気化設備を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る気化設備は、大気温によって低温液化ガスを加温し蒸発させて気化ガスを製造する気化設備であって、上記気化設備の気化器周囲を、該気化器の高さの2分の1程度の高さで、該気化器の中央部から下部にわたって囲う下部開放の囲繞体を設け、該囲繞体は透光性を有する材料の薄板材を用いた壁体で形成し、かつ囲繞体に囲われた気化器によって冷却された大気を気化器の下方に誘導する熱媒体の噴出装置を囲繞体又は囲繞体下部近傍に設けたものである。
【0009】
また、上記熱媒体は水であって、上記噴出装置は水を噴出させる散水ノズルを設けて形成し、この散水ノズルは囲繞体下端縁近傍に、外側に向け所定間隔をおいて設け、散水を周囲に連続させて繋げたシャワー水を、囲繞体の下部から外側に向けて放出させ、このシャワー水によって白煙の流出を阻止し、かつ白煙を消失させるとともに気化器によって冷却された大気は気化器下部の開放部から外部に放出される如く散水する噴出装置である。
【0010】
また、上記熱媒体は気体であって、上記噴出装置は気体を噴出させる噴出ノズルを設けて形成し、上記気体として空気、廃ガス、或いは排熱を熱交換して得た温風のうちいずれかの気体を噴出させる噴出ノズルは、囲繞体の内側周囲に間隔をおいて設け、内側斜め下方に向けて気体を噴出し、この噴出ノズルから噴出される気体によって、気化器を周囲から加温しかつ通気を促進して、気化器周囲の大気中水分が冷却され凝縮して生じる白煙の発生防止と、発生した白煙に対しては気体の混合によって温度を上昇させて白煙を消失させる如く気化器及び又は気化器下方に向けて噴出する噴出装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3に基づき、この発明に係る気化設備の実施の形態について説明する。
【0012】
大気温によって低温液化ガスを蒸発させて気化ガスを製造する気化設備は、液化ガスを加温し蒸発させて気化ガスにする複数本立設した伝熱管よりなる気化器1、この気化器1に接続し液化ガスを導入する上流側の液化ガス供給管2、及びこの気化器1によって気化された気化ガスを送り出す下流側の気化ガス排出管3などから形成されている。
実線矢印は大気4の流れを示し、破線矢印の5は太陽光、波線の6は発生した白煙を示している。
【0013】
この発明に係る気化設備は、気化器1の周囲を囲う下部開放の囲繞体7を設け、この囲繞体7に囲われた気化器1によって冷却された大気4を、気化器1の下方に誘導する熱媒体8の噴出装置9を、囲繞体7又は囲繞体7下部近傍に設ける。なお、囲繞体7を支える支柱や補強材などは、図示を省略している。
そして、この気化器1によって大気中の水分が冷却され凝結して霧状となった白煙6を、上記囲繞体7の内部で導き集め、噴出する熱媒体8によって消失させるように形成したものである。
囲繞体7を、アングルやパイプなどの成形材からなる枠体で形成した場合には、熱媒体8を送る配管やノズルなどを配設し固定することができる。囲繞体7を、平板や波板などの板材からなる壁体で形成した場合には、遮蔽性能に優れ気体や白煙を導き集め易くすることができる。囲繞体7を、着脱自在構造の膜体で形成した場合には、安価に構築でき張設も自在に行うことができる。また囲繞体7を、枠材と板材を組合せたパネル体などで形成した場合には、季節など必要に応じて設置や取外しを簡便に行うことが可能となる。
【0014】
囲繞体7を、例えば、透明塩化ビニル、アクリル等の合成樹脂材、或いは強化ガラス材など、透光性を有する材料の薄板材を用いた壁体10で形成した場合には、太陽光5は遮られることなく透過し温室効果が得られる。このように、透光性を有する材料よりなる壁体10によって周囲を囲ったことにより、壁体10の内側は太陽熱による温室効果が得られ、気化器1の加温が促進されて熱交換効率が向上する。
また、大気4は、気化器1の上方から複数本の伝熱管の間に侵入し、また壁体10の内側にも侵入し、冷やされて比重を増加しながら壁体10によって垂直下方に案内されるため、通気が促進される。そして、この冷やされた大気4は、気化器1下部の開放部から外側周囲へと抵抗なく排出される。このように、壁体10の囲いを設けたことによって、大気4の流通が促進されるため、大気4による気化器1の熱交換が良くなり、気化器1の熱交換効率が高まる。
【0015】
上記壁体10は、冷却された大気4を誘導する如く壁体10に沿わせ流下させる間隔を有するように、気化器1の側面から所定距離をおいた位置、例えば、数センチメートル乃至数十センチメートル離れた周囲に立設する。そして壁体10の上端縁は、大気4が上方及び周囲から壁体10の内側へ侵入し下方へ流通していくのを阻害しない高さで、かつ、白煙6を拡散させることなく導き集めて流下させるのに適当な高さ、例えば、気化器1の高さの2分の1程度、或いは高くとも気化器1の高さ程度迄とする。
図2及び図3は、壁体10の高さを周方向にわたって同じ高さにした場合を示しているが、白煙6を能率良く集めるとともに、太陽光5の受け入れを良くするために、壁体10の高さを変化させるようにしてもよい。図1の壁体10は、白煙6の発生が多く見られる液化ガス供給管2に近い範囲を高くし、白煙6の発生が少ない気化ガス排出管3に近い範囲を低くした場合を示すもので、白煙6を拡散させることなく導き集め易くするとともに、太陽光5は遮ることなく気化器1に到達し易くして気化器1の熱交換効率を低下させないようにしている。
また、下部を開放する壁体10の下端縁は、冷却された大気4が下方外側へ排出され易い間隔を有するように、地面から数十センチメートル乃至1メートル程度の高さ、例えば気化器1の下端縁と同じ高さ位置程度とする。
【0016】
上記壁体10は、平面板の他に波状板を用いた場合には強度を向上することができ、またブラインド状に傾斜板などを用いて開口した場合には、所定方向からの外気や光を取入れることが可能となる。また、壁体10の構造を、枠体に板材をボルトとナットなどで着脱自在に取付ける構造にしたり、或いは壁面の一部を開閉可能な扉状の構造などにした場合には、天候や風向き、白煙6の流れなどに応じて、壁体10の一部を着脱し、或いは開放又は閉塞するなど変化させることによって、気化器1の熱交換効率を向上させることができ、また白煙6を集め消失させる能率をさらに向上することも可能となる。
【0017】
図1は、熱媒体8を水11とした実施形態例を示すもので、この水11は淡水又は海水、若しくは温水などを使用する。水11の噴出装置9は、水11を導通する送水管12と、この送水管12の途中に設け水11の供給を調整する開閉弁13と、この開閉弁13の操作で水11を噴出させる散水ノズル14とを設けて形成する。この散水ノズル14は、囲繞体7の下端縁近傍に、外側に向け所定間隔をおいて設け、散水を周囲に連続させて繋げたシャワー水15を、囲繞体7の下部から外側に向けて放出させる。
このように、散水ノズル14を囲繞体7の下端縁近傍に設け、シャワー水15を外側に向けて散水するように形成したので、シャワー水15から飛散した水11が、気化器1へかかって氷結などすることはなく、気化器1の熱交換効率の低下をきたすことがない。
【0018】
22は地表面から垂直に立設した堰体、23は堰体22の内側に地表面より低く掘った側溝である。白煙6は囲繞体7の内側を下降し、堰体22によってせき止められるとともに、低い位置の側溝23内へ集められる。このように集められた白煙6に対して、上記シャワー水15を浴びせる。このシャワー水15によって白煙6の周囲を覆って外部への流出を阻止し、白煙6を封じ込めて温め、かつシャワー水15に吸収させて白煙6を消失させる。この際に、上記気化器1によって冷却された大気4は、シャワー水15に遮られることなく通過して外部へと放出される。
上記水11の噴出によって散水ノズル14の周囲には、周りの気体を随伴して吸引するエゼクタのような吸引現象が生じるため、白煙6が水11に吸込まれて消煙効果が向上し、また囲繞体7と気化器1の間の大気4の流通も良くなるため、気化器1の熱交換効率が向上する。
【0019】
なお、図1に示す気化設備は、気化器1に付着する霜や氷を溶かすために、気化器1の運転を停止した状態で、上方からの散水を行う散水装置16を付設した気化設備の事例である。このように、散水装置16を付設している気化設備の場合には、この散水装置16から配管を分岐させて、上記消煙用の噴出装置9を設ければよいので経済的に構築することができ、また、散水装置16に使用する水11を白煙6の消失用に切り替えて使用することが可能となる。
そして、付着した霜や氷を溶かすために気化器1を停止させて使用する散水と、消煙用に気化器1の運転中に使用するシャワー水15とは、同時期に重なって使用することがないので、使用上の制約がなく、ポンプ能力や水量の不足を生じることもなく、水11及びポンプなど送水設備の有効利用が図られる。
【0020】
図2は、熱媒体8を気体17とした実施形態例を示すもので、この気体17としては、空気、廃ガス、或いは排熱を熱交換して得た温風などが使用される。
気体17の噴出装置20は、気体17を導通する送気管18と、この送気管18の途中に設けて気体17の送気を調整する開閉弁19と、この開閉弁19の操作によって気体17を噴出させる噴出ノズル21とを設けて形成する。この噴出ノズル21は、囲繞体7の内側の所定位置、例えば図2のように、囲繞体7内側の上端縁近傍の周囲に間隔をおいて設け、内側斜め下方に向けて気体17を噴出する。
噴出ノズル21の取付位置は、図2に示す囲繞体7内側の上端縁の他に、囲繞体7内側の中間位置近傍や下端縁近傍などとしてもよい。そして、気化器1に向け、或いは気化器1の下方に向けて、気体17を噴出させる。なお、囲繞体7の内壁面に邪魔板などを設けて、気体17と白煙6の混合を良くして熱交換効率を高めるようにしてもよい。
【0021】
上記噴出ノズル21から噴出される気体17によって、気化器1を周囲から加温しかつ通気を促進して、気化器1周囲の大気中水分が冷却され凝縮して生じる白煙6の発生防止を図ることができる。また、発生した白煙6に対しては、気体17の混合によって温度を上昇させて、この白煙6を消すことができる。
また、気体17の噴出による気化器1の加温によって、気化器1の熱交換効率も向上する。
【0022】
上記噴出装置20に用いる気体17として、例えば、温水ボイラの燃焼排ガス等の廃熱や計装設備などで使用した余剰ガスなどを使用した場合には、白煙6を消すため及び気化器1の熱交換効率を向上するためにガスの有効利用が図られ、熱媒体8の消費による費用、つまりランニングコストも低額となるため、経済性の高い気化設備とすることが可能となる。
【0023】
図3は、噴出装置9からの熱媒体8の噴出を調整する制御装置24を設けた気化設備の実施形態例であって、熱媒体8を水11とした場合を示す。なお、熱媒体8を気体17とした場合であっても同様に、気体17の調整制御を行うことができることは言うまでもない。
噴出装置9は、水11を導通する送水管12と、この送水管12の先端に設けた複数の散水ノズル14、及び送水管12の途中に設け水11の供給と停止及び水量調節などを行う調節弁27とを設けて形成する。さらに送水管12へ水11を送り出す送水ポンプ28、及び水11を貯める貯水槽29を設ける。25,26は、赤外線や光などを発信しその透過度を測定するなどして白煙6の有無を検知するセンサである。水11は、堰体22内側の側溝23から貯水槽29に集め、送水ポンプ28によって循環使用する。
囲繞体7の内側に設けたセンサ25で白煙6を検知し、この検知信号を制御装置24へ送信し、この検知信号を噴出装置9の調節弁27へ送りこの調整弁27を開動させる。また、上記検知信号を送水ポンプ28へ送ってこの送水ポンプ28を作動させ、散水ノズル14からシャワー水15の散水を開始する。さらに、調節弁27の開き程度によってシャワー水15の水量を調整する。そして、白煙6の発生がなくなった場合には、調節弁27を閉じ、かつ送水ポンプ28を停止する。
次いで、シャワー水15の外側近傍に設けたセンサ26によって、上記操作による白煙6の消失状況を検出し、この信号を制御装置24へ送信する。この外部のセンサ26によって未だ白煙6が検知される場合には、調節弁27の開度をさらに増加して、シャワー水15の水量を増加し消煙効果を高める。
【0024】
このように、熱媒体8を噴出する噴出装置9に調節弁27などを設け、この調節弁27を調節する制御装置24を設けた気化設備にあっては、白煙6の有無によって熱媒体8の噴出を操作し、さらに白煙6の量に対応して熱媒体8の噴出量を調節するため、白煙6の発生を早期に検出して能率良く消失させることができるとともに、熱媒体8のランニングコストを節減して経済性にも優れた気化設備とすることができる。
【0025】
【発明の効果】
叙述の説明で明らかなように、この発明に係る気化設備は、大気温によって低温液化ガスを加温し蒸発させて気化ガスを製造する気化設備であって、上記気化設備の気化器周囲を、該気化器の高さの2分の1程度の高さで、該気化器の中央部から下部にわたって囲う下部開放の囲繞体を設け、該囲繞体は透光性を有する材料の薄板材を用いた壁体で形成し、かつ囲繞体に囲われた気化器によって冷却された大気を気化器の下方に誘導する熱媒体の噴出装置を囲繞体又は囲繞体下部近傍に設けたので、
太陽光は遮られることなく透過し温室効果が得られ、気化器の加温が促進されて熱交換効率が向上し、壁体の囲いを設けたことによって垂直下方に案内され大気の流通が促進され、気化器下部の開放部から外側周囲へと抵抗なく排出されるため、大気による気化器の熱交換が良くなり、気化器の熱交換効率が高まる。
また、冷却された大気中の水分が凝結して霧状となった白煙は、上記透光性を有する材料で形成した囲繞体の壁体に囲まれて、太陽熱の温室効果によって消煙効果がより向上するとともに、上記囲繞体に案内され白煙を拡散させることなく導き集めて流下させ、熱媒体によって能率良く温められ吸収されて消すことができるため、白煙によって視界を遮るなどの障害を発生することがなく、また、囲繞体に案内されかつ熱媒体に同伴されて通気の促進が図られるため、気化器の熱交換効率も向上した気化設備となる。
【0027】
また、大気温によって低温液化ガスを加温し蒸発させて気化ガスを製造する気化設備であって、上記気化設備の気化器周囲を、該気化器の高さの2分の1程度の高さで、該気化器の中央部から下部にわたって囲う下部開放の囲繞体を設け、該囲繞体は透光性を有する材料の薄板材を用いた壁体で形成し、かつ囲繞体に囲われた気化器によって冷却された大気を気化器の下方に誘導する熱媒体の噴出装置を囲繞体又は囲繞体下部近傍に設け、上記熱媒体は水であって、上記噴出装置は水を噴出させる散水ノズルを設けて形成し、この散水ノズルは囲繞体下端縁近傍に、外側に向け所定間隔をおいて設け、散水を周囲に連続させて繋げたシャワー水を、囲繞体の下部から外側に向けて放出させ、このシャワー水によって白煙の流出を阻止し、かつ白煙を消失させるとともに気化器によって冷却された大気は気化器下部の開放部から外部に放出される如く散水する噴出装置であるので、
太陽熱の温室効果による白煙の消煙効果に加えて、シャワー水によって白煙の周囲を覆って外部への流出を阻止し、白煙を封じ込めて温め、かつシャワー水に吸収させて白煙を消失させ、さらに散水ノズルからの水の噴出によって散水ノズルの周囲には、周りの気体を随伴して吸引するエゼクタのような吸引現象が生じるため、白煙が水に吸込まれて消煙効果が向上し、また、付設の散水装置から配管を分岐するなどして、入手し易い水を使用することができるため、設備費及び維持費の低減が図られ経済性にも優れた気化設備となる。
【0028】
また、大気温によって低温液化ガスを加温し蒸発させて気化ガスを製造する気化設備であって、上記気化設備の気化器周囲を、該気化器の高さの2分の1程度の高さで、該気化器の中央部から下部にわたって囲う下部開放の囲繞体を設け、該囲繞体は透光性を有する材料の薄板材を用いた壁体で形成し、かつ囲繞体に囲われた気化器によって冷却された大気を気化器の下方に誘導する熱媒体の噴出装置を囲繞体又は囲繞体下部近傍に設け、上記熱媒体は気体であって、上記噴出装置は気体を噴出させる噴出ノズルを設けて形成し、上記気体として空気、廃ガス、或いは排熱を熱交換して得た温風のうちいずれかの気体を噴出させる噴出ノズルは、囲繞体の内側所定位置の周囲に間隔をおいて設け、内側斜め下方に向けて気体を噴出し、また、発生した白煙に対しては白煙を消失させる如く気化器及び又は気化器下方に向けて噴出する噴出装置であるので、
上記噴出ノズルから噴出される気体によって、気化器を周囲から加温しかつ通気を促進して、気化器周囲の大気中水分が冷却され凝縮して生じる白煙の発生防止を図ることができる。また、発生した白煙に対しては気体の混合によって気化器周囲の大気及び白煙の温度を上昇させて、この白煙を消すことができる。
また、気体の噴出によって通気を促進して気化器の熱交換効率を向上させるため、消煙性能及び熱交換性能に優れた気化設備となる。
上記噴出装置に用いる気体として、例えば廃熱や余剰ガスなどを使用した場合には、白煙を消すため及び気化器の熱交換効率を向上するためにガスの有効利用が図られ、熱媒体の消費による費用、つまりランニングコストも低額となるため、経済性の高い気化設備とすることが可能となる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る気化設備の第1の実施形態例の概略を示す一部を欠除した側面説明図である。
【図2】 気化設備の第2の実施形態例の概略を示す側面説明図である。
【図3】 気化設備の第3の実施形態例の概略を示す側面説明図である。
【図4】 従来の気化設備の概略を示す側面説明図である。
【符号の説明】
1 気化器 2 液化ガス供給管
3 気化ガス排出管 4 大気
5 太陽光 6 白煙
7 囲繞体 8 熱媒体
9 噴出装置 10 壁体
11 水 12 送水管
13 開閉弁 14 散水ノズル
15 シャワー水 16 散水装置
17 気体 18 送気管
19 開閉弁 20 噴出装置
21 噴出ノズル 22 堰体
23 側溝 24 制御装置
25 センサ 26 センサ
27 調節弁 28 送水ポンプ
29 貯水槽

Claims (3)

  1. 大気温によって低温液化ガスを加温し蒸発させて気化ガスを製造する気化設備であって、上記気化設備の気化器周囲を、該気化器の高さの2分の1程度の高さで、該気化器の中央部から下部にわたって囲う下部開放の囲繞体を設け、該囲繞体は透光性を有する材料の薄板材を用いた壁体で形成し、かつ囲繞体に囲われた気化器によって冷却された大気を気化器の下方に誘導する熱媒体の噴出装置を囲繞体又は囲繞体下部近傍に設けたことを特徴とする気化設備。
  2. 上記熱媒体は水であって、上記噴出装置は水を噴出させる散水ノズルを設けて形成し、この散水ノズルは囲繞体下端縁近傍に、外側に向け所定間隔をおいて設け、散水を周囲に連続させて繋げたシャワー水を、囲繞体の下部から外側に向けて放出させ、このシャワー水によって白煙の流出を阻止し、かつ白煙を消失させるとともに気化器によって冷却された大気は気化器下部の開放部から外部に放出される如く散水する噴出装置であることを特徴とする請求項1記載の気化設備。
  3. 上記熱媒体は気体であって、上記噴出装置は気体を噴出させる噴出ノズルを設けて形成し、上記気体として空気、廃ガス、或いは排熱を熱交換して得た温風のうちいずれかの気体を噴出させる噴出ノズルは、囲繞体の内側周囲に間隔をおいて設け、内側斜め下方に向けて気体を噴出し、この噴出ノズルから噴出される気体によって、気化器を周囲から加温しかつ通気を促進して、気化器周囲の大気中水分が冷却され凝縮して生じる白煙の発生防止と、発生した白煙に対しては気体の混合によって温度を上昇させて白煙を消失させる如く気化器及び又は気化器下方に向けて噴出する噴出装置であることを特徴とする請求項1記載の気化設備。
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