JP6544506B2 - 冷却装置 - Google Patents
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Description
特許文献1記載の冷却装置では、歩道と車道の境界部に沿って壁形に形成された中空体を設け、当該中空体の歩道側の側壁に複数のノズル口を開口し、中空体の内部空間に噴霧された霧を、ノズル口から放出させて通路に漂わせ、冷気を生じさせている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、より効率的に通行者が快適に感じられるように環境を冷却する冷却装置を提供することを目的とするものである。
図1は、本発明の実施形態に係る冷却装置1の概略構成を示す模式図である。
冷却装置1は、屋外の開放空間で使用され、装置本体10の周囲空間を冷却する装置である。冷却装置1は、本実施形態においては、横断面形状が環状の円柱体の装置であり、路面等の地面に立設させて使用される。図1に示すように、冷却装置1は、コントローラ100と、送風機5と、水回路50と、装置本体10と、を備えている。
送風機5は、本実施形態においては、押し込み型のファンである。送風機5は、空気配管(配管)6で装置本体10に接続される。送風機5からの気流は、空気配管6により装置本体10に導かれる。送風機5は、インバーターファンであり、コントローラ100により送風量が可変に制御される。
なお、水回路に供給する水としては上水道に限定されない。イオン交換水や膜ろ過水など、スケール成分を除去処理した水を用いることで、噴霧ノズル15の詰まりを防止することができる。
なお、本実施形態では配管接続部16が装置本体10の外側管12の下部に設けた構成としたが、これに限定されない。配管接続部16を装置本体10の外側管12の上部に設け、送風機5からの気流を、環状空間13内の上から下に向けて発生させてもよい。
通気孔14を装置本体10の周辺に設けることで、送風機5からの気流は通気孔14から、二重管構造の装置本体10の周囲に放射方向に気流AFとして吹き出される。装置本体10の周囲には、装置本体10から放射方向に吹き出された気流AFにより、装置本体10と同芯状に半径方向に拡がる空気流が形成される。例えば、通気孔14を装置本体10の周辺に等間隔で設けることで、気流AFは装置本体10から放射方向に広がり、図4に示すように、無風の環境下で、気流空間AFSの外周は、上面視で、装置本体10と相似形外輪郭を呈する。本実施形態では、装置本体10の外周は、上面視円形状であるため、気流空間AFSの外周は、上面視で装置本体10と同芯の円形外輪郭となる。
ここで、気流空間AFSを装置本体10の半径方向に拡がる空気流として形成したので、微細ミストの周辺空気への拡散を促し、気化を促進することができる。また、各噴霧ノズル15から噴霧される微細ミストをなるべく重なりあわないように、噴霧ノズル15および通気孔14を配置するのが望ましい。これにより、微細ミストの周辺空気への拡散を促し、気化をより促進することができる。
これらの構成によれば、噴霧ノズル15のノズル口15Fを、通気孔14の出口側開口面14Fと略一致させて配置するとともに、噴霧ノズル15の上流に押し込み型の送風機5を設けたため、噴霧ノズル15から噴霧された微細ミストによって装置本体10内に結露が発生することがない。
装置本体10の下部に配置された噴霧ノズル15から噴霧された微細ミスト、および、微細ミストが気化する際に生成された冷却空気は、通気孔14から吹き出された送風機5からの気流AFHに乗って、略水平、または、斜め上方に吹き出される。
支持部SPは、図6に示したように、地面Gに植樹された天然樹木または人工樹木の幹部で構成されていてもよい。この構成によれば、樹木によって日射が抑えられた環境下で、樹木の幹部に配設された装置本体10から冷却空気を周囲環境に供給する。
装置本体10には、所定の通気孔14に温度センサ17が設けられている。温度センサ17は、輻射熱や照り返しの影響が少ない1.5mよりも高い位置に設けられているのが望ましい。コントローラ100は、装置本体10の周囲の空気温度に基づいて冷却装置1の各部を制御する。
図7および8は、冷却装置1の動作を示すフローチャートである。
冷却装置1の電源がONになると、図7に示すように、コントローラ100は、待機運転を開始する(ステップS1)。待機運転では、コントローラ100は、送風機5を所定時間間隔で駆動して、環状空間13に気流AFを発生させ、この気流AFの空気温度を温度センサ17で検知することで、周囲空気の温度を検知する(ステップS2)。次に、コントローラ100は、検知した周囲空気の温度が予め設定された閾値の温度より高いか否かを判定する(ステップS3)。閾値の温度は、例えば、27.9度や29.9度等の任意の温度に予め設定可能であってもよい。周囲空気の温度が予め設定された閾値の温度より低いと判定した場合(ステップS3:Yes)、コントローラ100は、待機運転を継続する。周囲空気の温度が予め設定された閾値の温度以上であると判定した場合(ステップS3:No)、コントローラ100は、冷却運転を開始する(ステップS4)。
この構成によれば、上部の噴霧ノズル15からの微細ミストを送風機5からの気流に乗せて装置本体10の放射方向に斜め下方に吹き出し、下部の噴霧ノズル15からの微細ミストを送風機5からの気流に乗せて装置本体10の放射方向に水平または斜め上方に吹き出して、これらの気流を任意の合流部Jに導くことができ、この合流部Jを積極的に冷却することができる。また、送風機5からの気流を、装置本体10の放射方向に吹き出して、気流空間AFSを装置本体10と相似形外輪郭の範囲に広げることができるので、微細ミストの周辺空気への拡散を促し、気化を促進することができる。よって、低温湿り空気を供給できる空間を拡大し、より効率的に通行者が快適に感じられるように周辺空間を冷却する冷却装置を提供することができる。
また、複数の噴霧ノズル15に供給される水配管60を地面に埋設した場合には、景観を損ねることなく冷却装置1を路上に設置することができる。
上述した第1の実施形態では、噴霧ノズル15を装置本体10の二重管構造内に収容する構成としたが、これに限定されない。また、第1の実施形態では、給水管19を環状空間13内に設けた構成としたが、これに限定されない。図9は本発明の第2の実施形態の装置本体110の構成を模式的に示す断面図である。なお、この第2の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。図9に示すように、噴霧ノズル15は、噴霧ノズル15から噴射される微細ミストに通気孔14からの空気流が作用する範囲で外側管12より外に配置されてもよい。装置本体10の外部には、水配管60が接続される水配管接続部18が設けられ、水配管60は、装置本体10の外側下部で給水管19に接続される。給水管19は装置本体10の外側管12の外周に沿って配管される。給水管19は、外側管12の外周に沿って複数に分岐され、各分岐配管29の末端には、噴霧ノズル15が接続される。噴霧ノズル15は、噴霧ノズル15から噴射される微細ミストに通気孔14からの空気流が作用する範囲に配置される。
また、上述した第1の実施形態では、装置本体10を環状の二重管の構造としたが、これに限定されない。図10は本発明の第3の実施形態に係る冷却装置1Aの概略構成を示す模式図であり、図11は、第3の実施形態の装置本体120を2分割した状態を示す斜視図である。
装置本体120は、図11に示すように、周方向に半割にされて構成される。装置本体10には、図10に示すように、外側管12に空気配管6および水配管60が接続されている。空気配管6は、2本に分岐されて、分岐された一方は、半割にされた装置本体120の一方の本体部120Aに、分岐された他方は、半割にされた装置本体120の他方の本体部120B、にそれぞれ接続される。水配管60は、水抜き弁51の下流で2本に分岐されて、分岐された一方は、半割にされた装置本体120の一方の本体部120Aに、分岐された他方は、半割にされた装置本体10の他方の本体部120B、にそれぞれ接続される。空気配管6および水配管60は、地面に埋設してもよい。
上述の第1〜第3の実施形態では、装置本体の外周を上面視円形形状としたが、これに限定されない。装置本体は、上述したように、例えば外周が上面視楕円形状でもよい。図12は、外周が上面視楕円形状の装置本体140の周囲に形成される気流空間AFSを模式的に示す上面視図である。図12に示すように、外周が上面視楕円形状の装置本体140の周囲には、装置本体140と相似形の楕円形外輪郭の気流空間AFSが形成される。
図13は、本発明の第4の実施形態に係る冷却装置200の概略図である。図14は、第4の実施形態に係る冷却装置200の概略構成を模式的に示す断面図である。図15は、冷却装置200作動時のミストの流れ及び空気の流れを模式的に示す断面図である。
なお、この第4の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
このように、装置本体210を環状の二重管の構造とし、環状空間213内に気流を発生させるため、環状空間213内で円周方向の風圧を均等にすることができる。また、装置本体210の気流を発生させる空間を環状としたため、優れた耐圧性を得ることができ、内側管211および外側管212の肉厚を薄くすることが出来る。
なお、装置本体210は、管の形状が円筒状に限らず、例えば、楕円筒状や角筒状の管の二重管であってもよい。
通気孔214aは、外側管212の上段(最上段)に設けられる通気孔である。通気孔214bは、外側管212の中段に設けられる通気孔である。通気孔214cは、外側管212の下段に設けられる通気孔である。通気孔214aの内径は、通気孔214b、通気孔214cの内径と比べ大きくなるよう設けられている。
噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間には、隙間Sが設けられている。また、噴霧ノズル215の下端と通気孔214との間には、隙間SSが設けられていることが望ましい。
この場合、噴霧ノズル215は通気孔214内に配置されているが、少なくとも噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間に隙間Sを有していればよい。
なお、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)と通気孔214(214a、214b、214c)とは、同軸に配置されることが望ましい。
コントローラ100の制御により、環状空間213内には、空気配管6から送風機5により送風される。図14に示すように、送風機5からの送風は、環状空間213内を下から上に矢印方向に向けて発生する。環状空間213内を下から上に向けて送風された空気は、通気孔214(214a、214b、214c)から、装置本体210の外周に吹き出される(気流AF。)。環状空間213は通気孔214(214a、214b、214c)を除き密閉されており、通気孔214(214a、214b、214c)から気流AFが吹き出される。
通気孔214(214a、214b、214c)から装置本体210の外周に気流AFが吹き出されるのと同時に、コントローラ100の制御により、噴霧ノズル215から微細ミストが噴霧される。通気孔214aからは、気流空間で蒸発する程度の微細ミストが噴霧されることが望ましい。通気孔214b、通気孔214cからは、気流空間で蒸発する程度以上の微細ミストが噴霧されることが望ましい。
本実施形態では、上段の通気孔214aが、噴霧ノズル215bの上方に設置されて、送風機205からの気流を噴霧ノズル215bから噴霧されるミストに向けて吹き出すための通気孔に相当している。
このとき、噴霧ノズル215aから噴霧される微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFにより蒸発が促進される。
上段の通気孔214aから斜め下向きに吹き出される気流AFにより、図15に示すように、冷却装置200の周囲に、冷却されたミストを含む気流空間が形成される。
このとき、噴霧ノズル215bから噴霧される微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のD地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により蒸発が促進される。噴霧ノズル215bから噴霧される気流空間で蒸発しきれない微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のD地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により、この合流地点よりも下方に進行方向を曲げられ、冷却された気流空間内に留まる。
このとき、噴霧ノズル215cから噴霧される気流空間で蒸発する程度の微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のE地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により蒸発が促進される。噴霧ノズル215cから噴霧される気流空間で蒸発しきれない微細ミストは、上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの合流地点(図15中のE地点)で上段の通気孔214aから吹き出される気流AFとの接触により、この合流地点よりも下方に進行方向を曲げられ、冷却された気流空間内に留まる。
すなわち、噴霧ノズル215b、噴霧ノズル215cの上方に、送風機205から気流AFを吹き出す通気孔214aを設け、この通気孔214aから吹き出す気流AFを噴霧ノズル215b、噴霧ノズル215cから噴霧される微細ミストに向けて吹き出すため、冷却装置200の周囲に、通気孔214aから吹き出す気流AFにより微細ミストを包み込む気流空間を形成できる。
本実施の形態によれば、通気孔214aから吹き出される気流空間で蒸発する程度の微細ミストを気流AFにより蒸発促進することで、気流空間で蒸発する程度の微細ミストが気化する際に周囲空気の熱が吸収されて、蒸散効果により冷却空気を生成でき、気流空間内の温度を低く保つことができる。また、気流空間で蒸発しきれない微細ミストを通気孔214aから吹き出す気流AFにより気流空間内に保つことができ、さらなる蒸散効果により気流空間内の温度を低く保つことができる。また、気流空間で蒸発しきれない微細ミストの一部は地表に落ち、地表を濡らす。地表を濡らした微細ミストは、水の蒸発による冷却効果、いわゆる打ち水効果で気流空間内の温度を低く保つことができる。これらの相乗効果により、更なる快適な気流空間を維持できる。
なお、本実施の形態では、上段の通気孔214aに噴霧ノズル215aが挿入されているが、上段の通気孔214aには必ずしも噴霧ノズル215aが挿入されていなくともよい。
また、本実施の形態では、上段、中段、下段の3か所それぞれに噴霧ノズル215(215a、215b、215c)の挿入された通気孔214(214a、214b、214c)を設けたが、必ずしも3か所に限らす、2か所であってもよいし、複数設けてもよい。噴霧ノズルの上方に、噴霧ノズルから噴霧される微細ミストに気流を吹き出す通気孔があればよい。
上段の通気孔214aから吹き出す気流AFの単位時間当たりの風量や、気流AFの流速を変更する手段としては、通気孔の内径を変更したり、環状空間213内に流路抵抗を設ければよい。
なお、通気孔214cを上方に向けて設けることもできる。
また、本実施形態においては、一つの装置本体210に対して一つの送風機5からの気流を導く構成であるが、これに限らず、一つの送風機5からの気流を複数の装置本体210に導く構成であってもよい。一つの送風機5からの気流を複数の装置本体210に対して導く場合には、各装置本体210の配管接続部16に、ストップバルブなどの制御弁を設け、各装置本体210への気流の流入を制御できる構成であってもよい。また、本実施形態においては、一つのコントローラ100で、一つの装置本体210、送風機5、および、水回路50を制御する構成であるが、これに限らず、一つのコントローラ100で複数の送風機5、装置本体210、および、水回路50を制御する構成であってもよい。
また、本実施形態において、送風機5は地下に埋設した構成としてもよく、あるいは、送風機の一部もしくは全部を地上に設置してもよい。
図16は、本発明の第5の実施形態に係る冷却装置300の概略図である。図17は、冷却装置300の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、この第5の実施形態において、上述の第4の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図17において冷却装置300は、コントローラ100と、送風機5と、水回路50と、装置本体310と、を備えている。また、地中には、水回路50および送風機からの空気配管(配管)6が接続される基部390が設けられている。
上述した第4の実施形態では、装置本体210は側面視で略矩形状であったが、これに限定されない。第5の実施形態では、図16、図17に示すように、装置本体310は、側面視で上下方向に分割された上下分割ユニット370(370a、370b、370c)と、連結部材380と、連結保持部材385と、基部390とを備える。
この冷却装置300は、図16に示すように、例えば、自然樹木の幹の周囲に設けられる。この場合、自然樹木の幹を内部空間330内に収容する。
通気孔214aは、上段の上下分割ユニット370aに設けられる通気孔である。通気孔214bは、中段の上下分割ユニット370bに設けられる通気孔である。通気孔214cは、下段の上下分割ユニット370cに設けられる通気孔である。通気孔214aの内径は、通気孔214b、通気孔214cの内径と比べ大きくなるよう設けられている。
通気孔214aは開口が斜め下向きに向くように設けられている。通気孔214aから吹き出す気流は、斜め下方向に向かって吹き出される。この斜め下向きの角度は任意に調整が可能である。通気孔214bは、開口が地表面と略並行となるように設けられている。通気孔214b、214cは、開口が地表面と略並行となるように設けられているが、所定の範囲で上向き、下向きに角度変更可能にしておくことが望ましい。
この場合、噴霧ノズル215は通気孔214内に配置されているが、少なくとも噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間に隙間Sを有していればよい。また、噴霧ノズル215の下端と通気孔214との間には、隙間SSが設けられていることが望ましい。
なお、装置本体310は、管の形状が円筒状に限らず、例えば、楕円筒状や角筒状の管の二重管であってもよい。
通気孔214(214a、214b、214c)から装置本体310の外周に気流AFが吹き出されるのと同時に、コントローラ100の制御により、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)から微細ミストが噴霧される。通気孔214aからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストが噴霧される。通気孔214b、通気孔214cからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストおよび気流空間で蒸発しきれない微細ミストが噴霧される。
さらに、本実施の形態によれば、連結保持部材385と連結保持部材385との間に空間S1が形成され、連結部材380と連結部材380との間に空間S2が形成される。そのため、例えば自然樹木の幹に装置本体310を取り付ける場合にも、空間S1、空間S2に自然樹木の幹から延びる枝等を通すことで、自然樹木を傷つけることなく、自然樹木の幹に装置本体310を取り付けることができる。
なお、各々の自然樹木など本実施形態の装置本体310を取り付ける対象物の高さや形状に合わせて、連結保持部材385および連結部材380の高さを調節することも可能である。
また、本実施の形態では、上段、中段、下段の3か所それぞれに噴霧ノズル215(215a、215b、215c)の挿入された通気孔214(214a、214b、214c)を設けたが、必ずしも3か所に限らす、2か所であってもよいし、複数設けてもよい。噴霧ノズルの上方に、噴霧ノズルから噴霧される微細ミストに気流を吹き出す通気孔があればよい。
また、それぞれの上下分割ユニット370(370a、370b、370c)に、上下方向に複数の通気孔214または噴霧ノズル215を設けてもよい。
なお、本実施の形態によれば、噴霧ノズル215(215a、215b、215c)と通気孔214(214a、214b、214c)とは、同軸に配置されることが望ましい。
なお、通気孔214cを上方に向けて設けることもできる。
また、本実施形態においては、一つの装置本体310に対して一つの送風機5からの気流を導く構成であるが、これに限らず、一つの送風機5からの気流を複数の装置本体310に導く構成であってもよい。一つの送風機5からの気流を複数の装置本体310に対して導く場合には、各装置本体310の配管接続部16に、ストップバルブなどの制御弁を設け、各装置本体310への気流の流入を制御できる構成であってもよい。また、本実施形態においては、一つのコントローラ100で、一つの装置本体310、送風機5、および、水回路50を制御する構成であるが、これに限らず、一つのコントローラ100で複数の送風機5、装置本体310、および、水回路50を制御する構成であってもよい。
また、本実施形態において、送風機5は地下に埋設した構成としてもよく、あるいは、送風機の一部もしくは全部を地上に設置してもよい。
図18は、本発明の第6の実施形態に係る冷却装置400の概略図である。図19は、冷却装置400の概略構成を模式的に示す断面図である。なお、この第6の実施形態において、上述の第4の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図19において冷却装置400は、コントローラ100と、送風機5と、水回路50と、装置本体410と、を備えている。また、地中には、水回路50および送風機からの空気配管(配管)6が接続される基部490が設けられている。
上述した第4の実施形態では、装置本体210は側面視で略矩形状であったが、これに限定されない。第5の実施形態では、図18、図19に示すように、装置本体410は、周方向に分割された複数の周方向分割ユニット470と、基部490とを備えている。
この冷却装置400は、図18に示すように、例えば、自然樹木の幹の周囲に設けられる。この場合、周方向分割ユニット470は、自然樹木の幹がそれぞれの周方向分割ユニット470の中心部に位置するように配置される。
本実施の形態では、冷却装置400は、道路脇の自然樹木に用いられ、歩道側の略180度の範囲に気流空間を形成できるよう、半周にかけて周方向分割ユニット470が3か所設けられている。
周方向分割ユニット470の上段には通気孔214aが設けられている。周方向分割ユニット470の中段には、通気孔214bが設けられている。通気孔214(214a、214b)の形状は、矩形であってもよいし、円形であってもよいし、その他のいかなる形状であってもよい。
通気孔214aは開口が斜め下向きに向くように設けられている。通気孔214aから吹き出す気流は、斜め下方向に向かって吹き出される。この斜め下向きの角度は任意に調整が可能である。通気孔214b、214cは、開口が地表面と略並行となるように設けられているが、所定の範囲で上向き、下向きに角度変更可能にしておくことが望ましい。
噴霧ノズル215bには、気流空間で蒸発する程度の微細ミストと、気流空間で蒸発しきれない微細ミストを同時に吹き出すことのできる噴霧ノズルが用いられている。
この場合、噴霧ノズル215は通気孔214内に配置されているが、少なくとも噴霧ノズル215の上端と通気孔214との間に隙間Sを有していればよい。また、噴霧ノズル215の下端と通気孔214との間には、隙間SSが設けられていることが望ましい。
通気孔214(214a、214b)から装置本体410の外周に気流AFが吹き出されるのと同時に、コントローラ100の制御により、噴霧ノズル215(215a、215b)から微細ミストが噴霧される。通気孔214aからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストが噴霧される。通気孔214bからは気流空間で蒸発する程度の微細ミストおよび気流空間で蒸発しきれない微細ミストが噴霧される。
さらに、本実施形態6によれば、それぞれの周方向分割ユニット470と周方向分割ユニット470との間に空間S3が形成される。そのため、例えば自然樹木の幹に装置本体410を取り付ける場合にも、空間S3に自然樹木の幹から延びる枝等を通すことで自然樹木を傷つけることなく、自然樹木の幹に装置本体410を取り付けることができる。
なお、各々の自然樹木など本実施形態の装置本体410を取り付ける対象物の高さや形状に合わせて、それぞれの周方向分割ユニット470と周方向分割ユニット470との間隔を調整することも可能である。
なお、本実施の形態では、上段の通気孔214aに噴霧ノズル215aが挿入されているが、上段の通気孔214aには必ずしも噴霧ノズル215aが挿入されていなくともよい。
また、本実施の形態では、上段、中段の2か所に噴霧ノズル215(215a、215b)の挿入された通気孔214(214a、214b)を設けたが、例えば、上段、中段、下段3か所であってもよいし、さらに多く複数設けてもよい。噴霧ノズルの上方に、噴霧ノズルから噴霧される微細ミストに気流を吹き出す通気孔があればよい。
なお、噴霧ノズル215(215a、215b)と通気孔214(214a、214b)とは、同軸に配置されることが望ましい。
なお、通気孔214bを上方に向けて設けることもできる。
なお、例えば、樹木等の周方向全体にわたって気流空間を形成したい場合には、樹木等の周方向全体にわたって周方向分割ユニット470を設けてもよい。
また、本実施形態において、送風機5は地下に埋設した構成としてもよく、あるいは、送風機の一部もしくは全部を地上に設置してもよい。
また、図22に示すように、送風機カバー89ならびに吸込口の外形をベンチ状にするベンチ型吸込口88とすることができる。係る構成とすることで、装置本体により発生する気流空間の内部もしくは気流空間の周辺に送風機と吸込口を配置できる。
5 送風機
6 空気配管
10、210、310、410 装置本体
11、211、311、386 内側管
12、212、312、387 外側管
13、213、313、388 環状空間
14、214a、214b、214c 通気孔
15、215a、215b、215c 噴霧ノズル
30、230、330 内部空間
50 水回路
51 水抜き弁
52 水量調整弁
60 水配管
100 コントローラ
370(370a、370b、370c) 上下分割ユニット
380 連結部材
385 連結保持部材
390、490 基部
413 内部空間
470 周方向分割ユニット
AF 気流
J 合流部
S1、S2、S3 空間
SP 支持部
Claims (5)
- 環状の二重管構造又は柱状の形状を有する本体と、
前記本体の外周部に設置され、外方へ向かって放射方向に水をミスト状に噴霧するように周方向及び上下方向に間隔をあけて複数設けられたミストノズルと、
前記本体の外周部に設置され、外方へ向かって放射方向に気流をミストノズルから噴霧されるミストに向けて吹き出すように周方向及び上下方向に間隔をあけて複数設けられた通気孔と、
前記本体内を通り、前記通気孔へ気流を送風する送風機と、を備え、
複数の前記通気孔のうち、最上段の前記通気孔は、最上段の前記ミストノズルの上方に配置され、気流を斜め下向きに向けて吹き出し、最上段以外の前記通気孔から吹き出す気流よりも流量及び流速の少なくとも一方が大きくなるように構成されたことを特徴とする冷却装置。 - 前記本体の上面視で、前記通気孔から吹き出す気流が前記ミストと重なることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記本体が側面視で上下方向に分割された複数の上下分割ユニットを備え、
前記上下分割ユニットは連結部材で上下に連結されており、
少なくとも最上段の上下分割ユニットは、前記通気孔を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。 - 前記本体が上面視で周方向に分割された複数の周方向分割ユニットを備え、
前記各周方向分割ユニットは、前記ミストノズル及び前記通気孔をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。 - 複数の前記通気孔のうち、最下段の前記通気孔は、最下段の前記ミストノズルの下方に配置され、前記送風機からの気流を水平または斜め上向きに向けて吹き出すことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の冷却装置。
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