JP2016027228A - 横型ブラインド - Google Patents
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Abstract
Description
この種の横型ブラインドとしては、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載のブラインドがある。この横型ブラインドは、図25に示すように、ラダーコードの2本の横糸111,112を2本の縦糸121,122間に交差させて接合している。そして、切り欠き部101を横糸111,112の交差部P側に向けて、スラット100を2本の横糸111,112間に通すと共に、昇降コード130を横糸111,112の交差部Pと縦糸121とで挟まれる隙間Gに通した構成になっている。
かかる構成により、横糸111,112の交差部Pや昇降コード130を、スラット100の切り欠き部101に係合させて、スラット100の横ずれを防止している。また、昇降コード130を横糸111,112の交差部Pと縦糸121とで挟まれる隙間Gに挿通させることにより、スラット100との直接接触を避けて、スラット100の摩耗を防止するようにもしている。
上記した従来の横型ブラインドでは、図26に示すように、スラット100の開閉時に、切り欠き部101が多少横方向(図26の左右方向)に移動するので、昇降コード130が切り欠き部101に引っ掛かって傷つけられないようにするため、切り欠き部101の幅Wを昇降コード130の太さよりも大きめにとって、遊びを設けることが多い。
しかし、このように、切り欠き部101に遊びを設けると、スラット100の下降時等に、スラット100が切り欠き部101の遊び分の範囲で動いてしまい、スラット100の横ずれ(図26の左右方向のずれ)の原因になっていた。
かかる構成により、ラダーコードによって、複数段のスラットの角度調整を行うことができ、また、昇降コードによって、昇降コードによって、スラットを昇降させることができる。このとき、一の昇降コードが、一方の切り欠き部の近傍に位置する第1の縦糸に沿って配された状態で、第1及び第2の横糸の間に通され、他の一の昇降コードが、他方の切り欠き部の近傍に位置する第1の縦糸に沿って配された状態で、第1及び第2の横糸の間に通されているので、スラットの切り欠き部の幅を昇降コードの太さよりも大きめにとって、遊びを設けていると、スラットをほぼ水平に状態にしたときに、昇降コードと第1の縦糸とがほぼ横並びで切り欠き部内に入った状態になる。この結果、スラットの横方向の移動が、切り欠き部内に横並びで入り込んだ昇降コードと第1の縦糸とによって阻止される。
また、一の昇降コードの編み込み方向と他の一の昇降コードの編み込み方向が逆になっているので、切り欠き部が昇降コードから外れるときに、切り欠き部の縁部が昇降コードに当接する。これにより、スラットの横移動が昇降コードによって規制される。また、一の昇降コードによるスラットに対する規制方向と、他の一の昇降コードによる当該スラットに対する規制方向が真逆になるので、スラットの横方向の移動が阻止される。
かかる構成により、別体の切り欠き部の幅を、昇降コードの幅とほぼ等しく設定しておくことで、昇降コードが当該別体の切り欠き部内に入り込んで、スラットの横方向の移動を阻止する。
かかる構成により、昇降コードや第1の縦糸がスラットの切り欠き部から出た後は、第1及び第2の横糸のいずれかが、切り欠き部の奥部に係合するので、昇降コードや第1の縦糸がスラットの切り欠き部から出た後も、スラットの横方向の移動が阻止される。
かかる構成により、ラダーコードの第2の縦糸を引き上げると、切り欠き部側が下方を向いて、スラットをいわゆる全閉状態にすることができる。このとき、切り欠き部が下方を向いているので、第1及び第2の横糸が切り欠き部に容易に係合し、スラットの横ずれや外れを防止する。
逆に、ラダーコードの第1の縦糸を引き上げると、切り欠き部側が上方を向いて、スラットがいわゆる逆全閉状態になる。このとき、切り欠き部が上方を向いているので、第1及び第2の横糸が切り欠き部に係合しないおそれがある。
しかし、この発明では、スラットが、肉厚で平板状の平面スラットであるので、第1及び第2の横糸が、上を向いている肉厚の切り欠き部に確実に係合する。したがって、スラットが全閉状態にある場合だけでなく、逆全閉状態にある場合でも、第1及び第2の横糸と切り欠き部との係合が可能となり、スラットの横ずれや外れを防止することができる。
また、請求項3の発明によれば、切り欠き部が昇降コードから外れた後も、スラットの横ずれを防止し続けることができる。
特に、請求項4〜請求項7の発明によれば、スラットの全閉状態だけでなく、逆全閉状態にある場合であっても、スラットの横ずれや外れを確実に防止することができる。
図1は、この発明の第1実施例に係る横型ブラインドを示す斜視図である。
図1に示すように、この実施例の横型ブラインド1は、ヘッドボックス2と、3本のラダーコード4A〜4Cと、3本の昇降コード5A〜5Cとを備えている。
具体的には、破線で示すように、1本の角軸60が、ヘッドボックス2内に装着された複数のサポート63により回転自在に保持され、3つのドラム機構6A〜6Cが、3つのサポート63にそれぞれ収納された状態で、この角軸60に取り付けられている。そして、角軸60の右端部が、ギアボックス71を介して、操作機構7の図示しないプーリーにギア機構的に連結され、無端の操作コード70が、このプーリーに掛けられている。
ラダーコード4A〜4Cは、このような操作機構7によって回転操作可能なドラム機構6A〜6Cに連結されている。
図2及び図3に示すように、ドラム機構6A(6B)は、別体で異径の吊下げドラム61と巻取りドラム62とを同心状態で、角軸60に固着した構成になっている。そして、長いガイド孔63aが、吊下げドラム61の径方向を向くように、サポート63の底部であって吊下げドラム61のほぼ真下の位置に配設されている。また、1つのガイドローラ65が巻取りドラム62の下方に配置され、長いガイド孔63bが、サポート63の底部であってガイドローラ65のほぼ真下の位置に配設されている。そして、2つのガイド孔63a,63bを含む大孔2aが、ヘッドボックス2の底部に設けられている。
また、ラダーコード4Cは、図4に示すように、ドラム機構6A(6B)と同構造のドラム機構6Cに連結されている。具体的には、ラダーコード4Cの第1及び第2の縦糸41,42の上端部が、ドラム機構6Cの吊下げドラム61の金属リング61aに挟持され、ガイド孔63aを通じて、ヘッドボックス2の下方に引き出されている。そして、その下端部が、ボトムレール20に接続されている。
具体的には、図2及び図3に示すように、昇降コード5A(5B)の上端部が、巻取りドラム62に取り付けられ、ガイドローラ65に掛けられた後、ガイド孔63bを通じて、ヘッドボックス2の下方に引き出されている。そして、昇降コード5A(5B)は、ラダーコード4A(4B)の第1の縦糸41に沿って垂下され、その下端部が、ボトムレール20に接続されている。
また、昇降コード5Cでは、図4に示すように、その上端部が、ドラム機構6Cの巻取りドラム62に取り付けられ、ガイドローラ65に掛けられた後、ガイド孔63bを通じて、ヘッドボックス2の下方に引き出されている。そして、昇降コード5Cは、ラダーコード4Cの第1の縦糸41に沿って垂下され、その下端部が、ボトムレール20に接続されている。
図5は、ラダーコード4A〜4Cによるスラット3の支持状態を示す斜視図であり、図6は、スラット3の平面図である。
図5に示すように、スラット3は、多少湾曲した長尺板体であり、切り欠き部31〜33が、各スラット3の縁部3a,3bに形成されている。
具体的には、図6に示すように、切り欠き部31,32が、スラット3の幅方向の両縁部3a,3bのうちの室外側の縁部3aに形成され、別体の切り欠き部としての切り欠き部33が、室内側の縁部3bに形成されている。そして、第1の横糸43が係合可能な細溝31b,32bが、スラット3の切り欠き部31,32内に設けられている。具体的には、スラット3の幅方向(図6の上下方向)に延びる細い細溝31b(32b)を、切り欠き部31(32)の奥部のほぼ中央に形成した。
一方、図5に示すように、ラダーコード4A〜4Cの各段においては、第1の横糸43と第2の横糸44とが、第1及び第2の縦糸41,42間に交差状態で接続されている。
各スラット3は、切り欠き部31〜33を、ラダーコード4A〜4Cの第1及び第2の横糸43,44の交差部Pに対して反対側に向けた状態で、第1及び第2の横糸43,44間に挟まれている。つまり、切り欠き部31(32)は、ラダーコード4A(4B)の第1の縦糸41(41)の近傍に位置し、切り欠き部33は、ラダーコード4Cの第1の縦糸41の近傍に位置している。
図7は、スラット3の支持状態とラダーコード4A〜4Cと昇降コード5A〜5Cとの位置関係を示す平面図であり、図8は、ラダーコード4A〜4Cの第1の縦糸41に対する昇降コード5A〜5Cの編み込み状態を示す断面図である。
具体的には、図7及び図8に示すように、第1の横糸43の第1の縦糸41側の端部が、第2の横糸44の第1の縦糸41側の端部よりは下側に位置するように、第1の縦糸41に接続され、第1の横糸43の第2の縦糸42側の端部が、第2の横糸44の第2の縦糸42側の端部より上側に位置するように、第2の縦糸42に接続されている。
そして、切り欠き部31〜33を第1の縦糸41側に向けた状態で、スラット3が、第1及び第2の横糸43,44の間に挿入され、第1の横糸43が、スラット3の下側に配置され、第2の横糸44が、スラット3の上側に配置されている。
このとき、昇降コード5Aは、図7の(a)及び図8の(a)に示すように、第1の横糸43の一方側である左方側を通り、第2の横糸44の他方側である右方側を通るように、第1及び第2の横糸43,44間に編み込まれている。そして、昇降コード5Bは、昇降コード5Aとは逆方向に編み込まれている。すなわち、昇降コード5Bは、図7の(b)及び図8の(b)に示すように、第1の横糸43の他方側である右方側を通り、第2の横糸44の一方側である左方側を通るように、第1及び第2の横糸43,44間に編み込まれている。また、昇降コード5Cは、図7の(c)及び図8の(c)に示すように、室内側の第1の縦糸41に沿って配され、この第1の縦糸41に取り付けられたガイドリング50内に挿通されている。
図1において、操作コード70を操作し、操作機構7のプーリーを回転させると、その回転が、ギアボックス71を介して角軸60に伝達される。
したがって、角軸60の回転によって、ドラム機構6A〜6Cの巻取りドラム62が回転すると、昇降コード5A〜5Cが、巻取りドラム62に巻き取られ、あるいは巻戻される。そして、昇降コード5A〜5Cが巻取りドラム62に巻き取られると、ボトムレール20及びスラット3が引き上げられ、昇降コード5A〜5Cが巻取りドラム62から巻き戻されると、ボトムレール20及びスラット3が下降する。
また、操作コード70の操作によって、ドラム機構6A〜6Cの角軸60が回転されると、吊下げドラム61が一体に回転して、ラダーコード4A〜4Cを介してスラット3が回転される。また、スラット3が垂直方向まで回転されると、吊下げドラム61が、金属リング61a(図2参照)に対し空回りして、スラット3の同方向へのそれ以上の回転が阻止されるようになっている。
なお、スラット3が、所望高さまで引き上げられ、あるいは下降された後、操作コード70を逆方向に操作して角軸60を逆方向に回転させれば、吊下げドラム61が回転されて、スラット3が所望角度に傾く。
図9は、昇降コードの下降時におけるスラットの動きを説明するための概略断面図である。
なお、図9は、理解を容易にするため、昇降コード5A(5B)の下降を示す状態を表示した。
昇降コード5A〜5Cを巻き取って、スラット3とボトムレール20とを完全に引き上げた状態では、図9の符号3−1で示すように、スラット3は、ボトムレール20の上に水平に重ねられた状態にある。
かかる状態から、図1に示す操作コード70により、吊下げドラム61と巻取りドラム62とを回転させて、昇降コード5A〜5Cを巻き戻すと共に、第1の縦糸41を第2の縦糸42に対して相対的に下降させる。
すると、スラット3とボトムレール20とが下降し、図9の符号3−2で示すように、ボトムレール20上の最上位のスラット3が左下方に傾きながら、ボトムレール20に対して相対的に上昇し、最終的には、図9の符号3−4で示すように、スラット3は垂直に近い状態にまで傾いて、閉状態になる。
図9に示すように、スラット3がボトムレール20上に載っている状態では、最上位のスラット3(3−1)は、ほぼ水平な状態にある。このとき、図10に示すように、ラダーコード4A(4B)の第1の縦糸41(41)は、スラット3(3−1)の切り欠き部31(32)の外側に蛇行状に折り畳まれ、昇降コード5A(5B)は、切り欠き部31(32)内に入り込んだ状態にある。
このように、第1の縦糸41が、昇降コード5A(5B)の周りで回転し始めると、この回転力によって、スラット3(3−2)が、第1の縦糸41と同方向に動いて、スラット3(3−2)が横ずれを起こすおそれがある。
しかし、この実施例では、昇降コード5Aが、第1の横糸43の左方側を通り、第2の横糸44の右方側を通るように、編み込まれ、昇降コード5Bは、昇降コード5Aとは逆方向に編み込まれているので、昇降コード5A近傍の第1の縦糸41は、矢印Aで示すように、昇降コード5Aの周りを右側に向かって回転し、昇降コード5B近傍の第1の縦糸41は、矢印Bで示すように、昇降コード5Bの周りを左側に向かって回転する。
このため、昇降コード5A周りでの第1の縦糸41の回転力によってスラット3(3−2)に加わる力A’と、昇降コード5B周りでの第1の縦糸41の回転力によってスラット3(3−2)に加わる力B’とが逆方向に働き、スラット3(3−2)の横ずれを少なくするように機能する。そして、かかる状態では、大きな張力で張られた昇降コード5A(5B)が、切り欠き部31(32)内に位置しているので、スラット3(3−2)が、矢印A’(B’)の方向に動こうとすると、切り欠き部31(32)の縁部31a(32a)が、強く張った昇降コード5A(5B)に当たる。この結果、スラット3(3−2)の右(左)方向への移動は、昇降コード5A(5B)によって阻止されることとなる。
このように、切り欠き部31(32)が、昇降コード5A(5B)と第1の縦糸41とから外れた状態になると、昇降コード5A(5B)による横ずれ防止作用が解除され、スラット3(3−3)が横ずれを起こすおそれがある。
しかし、この実施例では、細溝31b(32b)を、切り欠き部31(32)の奥部のほぼ中央に設けている。このため、切り欠き部31(32)が、昇降コード5A(5B)から完全に外れる前に、ラダーコード4A(4B)の第1の横糸43が、細溝31b(32b)に係合する。この結果、図12に示すように、切り欠き部31(32)が昇降コード5A(5B)から外れた後も、スラット3の横ずれ防止状態が、第1の横糸43と細溝31b(32b)との係合によって、維持される。
図12の状態から、昇降コード5A〜5Cを巻き戻し、ボトムレール20を最下位に降ろすと、全てのスラット3が、図9のスラット3(3−4)のように閉じ、横型ブラインド1が全閉状態になる。
このとき、図13及び図14に示すように、第1の縦糸41は、スラット3側に完全に回り込み、昇降コード5A(5B)よりも前に位置することとなる。かかる状態では、スラット3(3−4)が、最短距離まで近づいた第1の縦糸41と第2の縦糸42とによって前後から挟まれ、各切り欠き部31(32)の細溝31b(32b)に係合した第1の横糸43によって支持された状態になり、安定した閉状態を維持する。
図15は、横型ブラインド1の全開状態時におけるスラット3の切り欠き部31(32)と昇降コード5A(5B)との位置関係を示す平面図である。
スラット3を、図11〜図13に示した方向とは逆方向に回転させて、図14に示した閉状態から水平な開状態に戻していくと、第1の縦糸41と第2の縦糸42との間が回転するスラット3によって広げられていき、切り欠き部31(32)が上方に移動しながら第1の縦糸41と昇降コード5A(5B)とに近づく。そして、スラット3がほぼ水平になると、図15に示すように、第1の縦糸41と昇降コード5A(5B)とが、切り欠き部31(32)内に並んで収納されたた状態になる。この結果、スラット3の横方向の移動が、切り欠き部31(32)内の横並びの第1の縦糸41と昇降コード5A(5B)とによって阻止されることなる。
つまり、スラット3の全開状態では、切り欠き部31(32)内に並んで収納された第1の縦糸41と第2の縦糸42とによって、横ずれが防止される。
図16は、この発明の第2実施例に係る横型ブラインドの要部であるスラットの斜視図であり、図17は、スラットの平面図である。
図16及び図17に示すように、この実施例の横型ブラインドに適用されるスラットは、平面スラット3’である。
具体的には、平面スラット3’は、平行な平面3c,3dをスラットの表裏面とした平板状のスラットであり、切り欠き部31,32のみを縁部3a側に有する。つまり、この実施例における平面スラット3’は、第1実施例のスラット3のように、縁部3b側に、切り欠き部33を有さず、また、細溝31b〜33bも有していない。また、切り欠き部31(32)を形成する1対の側面31c,31c(32c,32c)は、平面スラット3’の長手方向(図17の左右方向)に対して垂直方向を向いている。なお、1対の側面31c,31c(32c,32c)は、外狭(図17の下側の開口側が奥側より狭くなっていること)に設定することもできる。
図18は、平面スラット3’の厚さと第1及び第2の横糸43,44の間隔との関係を説明するための概略図である。
図18の(a)に示すように、平面スラット3’の厚さはT1であり、その幅はL1である。
一方、図18の(b)に示すように、ラダーコード4A(4B)各段に、一対の第1及び第2の横糸43,44が交差するよう設けられている。これら第1の横糸43と第1の縦糸41との接続箇所Q1と第2の横糸44の第1の縦糸41との接続箇所Q2との間の距離(内法寸法)は、T2であり、第1及び第2の縦糸41,42間の内法寸法はL2である。
この実施例では、平面スラット3’の厚さT1と、第1及び第2の横糸43,44間の距離T2との関係を、「T2/T1=0.92〜1.43」に設定した。なお、好ましくは、「T2/T1=0.92〜1.35(又は1.03)」である。
また、平面スラット3’の幅L1と、第1及び第2の縦糸41,42間の内法寸法L2との関係を、「L2/L1=0.99〜1.13」に設定した。なお、好ましくは、「L2/L1=0.99〜1.05」である。そして、「T2/T1=0.92〜1.03、且つL2/L1=0.99〜1.05」とすれば、第1及び第2の横糸43,44間に挿通された平面スラット3’が切り欠き部31(32)に対しタイトに保持される。
図19に示すように、平面スラット3’の端面の上下をスラット角Rに設定することもできる。かかる場合には、スラット角Rは、スラット厚T1の2分の1以下に設定する。また、スラット幅L1に対する切り欠き部31(32)の切欠き深さL3の比L3/L1は、0.09〜0.12に設定することが好ましい。
図20は、平面スラット3’上面が室外側に向かって限界まで傾斜した全閉状態を示す断面図であり、図21は、平面スラット3’上面が室内側に向かって限界まで傾斜した逆全閉状態を示す断面図である。
まず、図20の矢印で示すように、ラダーコード4A(4B)の第2の縦糸42を引き上げ、同じ量だけ第1の縦糸41の引き下げを許容すると、平面スラット3’の縁部3b側が持ち上がり、縁部3a側が下になって、切り欠き部31(32)が下方を向く。このように、平面スラット3’の上面3cが室外側に向かって傾斜するときには、切り欠き部31(32)が下方を向いていくので、少なくとも下側の第1の横糸43と昇降コード5A(5B)とが、切り欠き部31(32)内に深く入り込み、これらが切り欠き部31(32)に確実に係合する。このため、平面スラット3’の上面3cが室外側に向かって限界まで傾斜した全閉状態を含め、平面スラット3’の上面3cが室外側に傾斜するときにおいては、平面スラット3’の横ずれや外れは生じない。
しかも、この実施例では、スラットとして、平行な平面3c,3dをスラットの表裏面とした平板状の平面スラット3’を適用しているので、第1実施例で適用した湾曲したスラット3と異なり、第1及び第2の横糸43,44が、平面スラット3’の平面3d,3cに密着する。さらに、平面スラット3’が肉厚に設定され、切り欠き部31(32)も厚い。このため、図21の囲みAの部分拡大図に示すように、2本の第1及び第2の横糸43,44と昇降コード5A(5B)とが、切り欠き部31(32)内に確実に入り込んだ状態を保つ。この結果、2本の第1及び第2の横糸43,44と昇降コード5A(5B)とが、切り欠き部31(32)に確実に係合して、平面スラット3’の横ずれや外れを防止する。
すなわち、この実施例によれば、平面スラット3’が全閉状態にある場合だけでなく、逆全閉状態にある場合でも、平面スラット3’の横ずれや外れを防止することができる。
その他の構成,作用及び効果は、上記第1実施例と同様であるので、その記載は省略する。
図22は、この発明の第2実施例に係る横型ブラインドの要部であるスラットの切り欠き部を示すの平面図であり、図23は、第2実施例の切り欠き部を示す断面図である。
上記実施例では、切り欠き部として、平面視で長方形状の切り欠き部31(32)を例示したが、この実施例では、切り欠き部の構造が上記第2実施例と異なる。
具体的には、図22の(a)及び(b)に示すように、切り欠き部として、半円切欠31a’(32a’)にテーパ部31b’(32b’)を設けた切り欠き部31’(32’)を適用した。
しかし、かかる場合には、図23に示すように、スラット長手方向(図22の左右方向)に対し垂直の角度を有する奥行きL4の側面31c’(32c’)や外狭となる角度を有する奥行きL4の側面31d’(32d’)を設ける。
その他の構成,作用及び効果は、上記第2実施例と同様であるので、その記載は省略する。
例えば、上記実施例では、この発明を一軸巻き取り式の横型ブラインド1に適用した例を示したが、ラダーコードと昇降コードとを独立に操作可能な横型ブラインドにも適用することができることは勿論である。
また、上記実施例では、この発明を、3本のラダーコードと3本の昇降コードを有した横型ブラインドに適用した例を示したが、ラダーコードと昇降コードは、複数本であればよく、その本数は3本に限定されるものではない。
また、上記実施例では、細溝を切り欠き部31,32にのみ設けたスラットを例示したが、図24に示すように、細溝31b〜33bを全ての切り欠き部31〜33にそれぞれ設けたスラットを備えた横型ブラインドも、この発明の範囲に含まれる。なお、全ての切り欠き部が細溝を有しない横型ブラインドを、この発明の範囲から除外するものではない。
Claims (7)
- ヘッドボックスから引き出されてボトムレールに下端接続された複数のラダーコードによって、複数段のスラットを角度調整可能に支持すると共に、上記ヘッドボックスから各ラダーコードに沿って引き出され上記ボトムレールに下端接続された複数の昇降コードによって、上記スラットを昇降させることが可能な横型ブラインドであって、
各ラダーコードを、第1及び第2の縦糸と、各段において上記第1及び第2の縦糸間に接続され且つ各段のスラットを挟んで支持する第1及び第2の横糸とで形成し、
少なくとも2つの切り欠き部を、スラットの幅方向の両縁部のうちの一方の縁部に形成し、各切り欠き部を上記第1の縦糸に近づけた状態で、スラットを当該第1及び第2の横糸間に配設し、
一の昇降コードを、一方の上記切り欠き部の近傍に位置する第1の縦糸に沿って配して、当該第1の縦糸に接続された第1及び第2の横糸の間に通すと共に、他の一の昇降コードを、他方の上記切り欠き部の近傍に位置する第1の縦糸に沿って配して、当該第1の縦糸に接続された第1及び第2の横糸の間に通し、
且つ、
上記一の昇降コードを、上記第1の横糸の一方側を通って第2の横糸の他方側を通るように編み込み、
上記他の一の昇降コードを、上記第1の横糸の他方側を通って第2の横糸の一方側を通るように編み込んだ、
ことを特徴とする横型ブラインド。 - 請求項1に記載の横型ブラインドにおいて、
上記切り欠き部とは別体の切り欠き部を、スラットの幅方向の両縁部のうちの他方の縁部に形成し、
昇降コードを、当該切り欠き部の近傍に位置する第1の縦糸に沿って配した、
ことを特徴とする横型ブラインド。 - 請求項1又は請求項2に記載の横型ブラインドにおいて、
上記第1及び第2の横糸のいずれかが係合可能な細溝を、上記切り欠き部の奥部に設けた、
ことを特徴とする横型ブラインド。 - 請求項1に記載の横型ブラインドにおいて、
上記スラットは、肉厚で平板状の平面スラットである、、
ことを特徴とする横型ブラインド。 - 請求項4に記載の横型ブラインドにおいて、
上記平面スラットの厚さT1と、上記第1の横糸の上記第1の縦糸との接続箇所と上記第2の横糸の当該第1の縦糸との接続箇所との距離T2との関係を、
T2/T1=0.92〜1.43
に設定した、
ことを特徴とする横型ブラインド。 - 請求項4又は請求項5に記載の横型ブラインドにおいて、
上記スラットの幅L1と、第1及び第2の横糸を張った状態における第1及び第2の縦糸41,42間の内法寸法L2との関係を、
L2/L1=0.99〜1.13
に設定した、
ことを特徴とする横型ブラインド。 - 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の横型ブラインドにおいて、
上記平面スラットの切り欠き部を構成する1対の側面を、スラットの長手方向に対して垂直又は外狭になるように設定した、
ことを特徴とする横型ブラインド。
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