JP2016027215A - 羽毛状綿素材束、羽毛状綿素材束を収納した布団及びその製造方法、並びに羽毛状綿素材束を収納した衣料品 - Google Patents

羽毛状綿素材束、羽毛状綿素材束を収納した布団及びその製造方法、並びに羽毛状綿素材束を収納した衣料品 Download PDF

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Abstract

【課題】ボリューム感、嵩高があり、動物特有の臭気を伴うことがなく、洗濯性に優れ、保温性、断熱性にも優れ、更に軽量に形成でき、天然羽毛に模した形態に人工製造した新規な羽毛状綿素材、および前記羽毛状綿素材束を収納した布団の提供。【解決手段】ポリエステル系の原糸を用いた軸糸2と浮糸3のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中での特殊なエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化され、一列に連なった形態の羽毛状綿素材1を、所定長さとして束ね、両端部を各々布材122により縫着固定した羽毛状綿素材束121及び、羽毛状綿素材束121を表地、裏地を用いて形成した収納生地体内に縦・横・交差配置に収納して、表地、裏地の縁部を羽毛状綿素材束121の布材122とともに逢着封止し、キルト形態とした布団。【選択図】図1(c)

Description

本発明は、従来における例えば布団充填用の天然羽毛が有するような後記諸種問題が生じないとともに、ボリューム感、嵩高があり、動物特有の臭気を伴うことがなく、洗濯性に優れ、保温性、断熱性にも優れ、更に軽量に形成でき、従来全く存在しない新規で斬新な形態のもので、天然羽毛に模した形態に人工製造した羽毛状綿素材束、羽毛状綿素材束を収納した布団及びその製造方法、並びに羽毛状綿素材束を収納した衣料品に関するものである。
従来、就寝時に用いる寝具として、天然の羽毛を内部に充填した布団が多く用いられている。
しかし、従来、天然の羽毛布団は、キルトを施してもマス目内で1つ1つの羽毛が動いてしまい目いっぱい詰めない限り偏りがでて、保温性を損なうこと、また、従来、天然の羽毛布団を洗濯しようとすると、所謂バルーン現象を惹起してしまうこと等の理由で洗濯不可であり、更に、羽毛布団に使用されるダックやグースは、動物から採取するため、気候や環境等に左右され供給量が不安定であるとともに、動物特有の臭気を伴うこと等の問題点が指摘されている。
特許文献1には、複数のループ状繊維を軸糸で一体化した詰め綿であって、前記ループ状繊維はマルチフィラメント繊維で構成され、かつ、開繊されており、前記芯糸は、融点が異なる少なくとも2種類の糸で構成され、熱融着して前記ループ状繊維を一体化した詰め綿が開示されている。
特許文献2には、側地内に詰め物を充填した詰め物体であって、前記詰め物は、花糸を芯糸で一体化した長繊維詰め綿であり、前記花糸は開繊されてループ状繊維を形成しており、前記長繊維詰め綿は少なくとも一方向に多数本引き揃えられ、両端が側地とともに縫製されて側地に一体化していることを特徴とする詰め物体が開示されている。
特許文献3には、長繊維で構成される詰め物用交絡糸であって、前記交絡糸は、芯糸と前記芯糸よりも長い花糸を含み、前記芯糸と花糸は交絡により芯糸と花糸とが混在しながら花糸が芯糸に巻き付いたような形態の詰め物用の交絡糸が開示されている。また、特許文献3には、長繊維の芯糸と長繊維の花糸とを、2個のフィードローラにより異なる速度で公知の単純なエアー交絡装置に供給し、互いに交絡、一体化させることにより、芯糸と花糸とが混在しながら花糸が芯糸に巻き付いたような形態の詰め物用の交絡糸の製造方法が開示されている。
しかし、上述した特許文献1乃至3の技術の場合、花糸を芯糸で一体化した長繊維詰め綿(詰め物用交絡糸)を詰め物の幅方向に縫製された複数本のキルト糸により固定した構成であるため、詰め綿の偏りが生じ保温性を損なう事態が生じる。
また、上述した特許文献1乃至3の技術の場合、詰め綿はラッピィング加工されて少なくとも一方向に多数本引き揃えられ両端が側地とともに縫製されている構成であることから、詰め物体全体としてボリューム感を出すことは容易ではない。
加えて、特許文献3の詰め物用交絡糸の場合、公知の単純なエアー交絡装置にて長繊維の芯糸と長繊維の花糸とを単に互いにエアー交絡し、芯糸と花糸とが混在しながら花糸が芯糸に巻き付いたような形態にし、極めて不規則に形成した単なる長繊維交絡糸を得るものであり、エアー交絡装置等々の技術要素に何ら格別の工夫が講じられておらず、このため、特許文献3の詰め物用交絡糸では、洗濯性に優れ、保温性、断熱性にも優れ、十分なボリューム感、嵩高を得ることは困難であった。
特許第5197096号公報 特開2012−67429号公報 特開2012−67430号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来の羽毛布団用の天然羽毛のような前記問題が全く生ずることなく、本発明特有のダウンボール状の塊を備えて十分なボリューム感、嵩高を有し、動物特有の臭気を伴うことがなく、また、洗濯性、保温性、断熱性にも優れ、従来全く存在しない新規で斬新な形態のもので、羽毛に模した形態に人工製造した羽毛状綿素材束、当該羽毛状綿素材束を収納して形成する布団及びその製造方法、並びに当該羽毛状綿素材束を収納して形成する衣料品が従来存在しない点である。
なお、前記特許文献3の詰め物用交絡糸の場合、それは単に芯糸と花糸とが極めて不規則に混在しながら花糸が芯糸に単に巻き付いたような形態のものであり本願発明のように、諸種の有用効果を発揮する従来全く存在しない特有のダウンボール状の塊を形成するものではないことは勿論である。
本発明は、従来全く存在しない新規で斬新な形態のものであり、ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中での特殊なエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化され、一列に連なった形態のものであり、前記ダウンボール状の塊が所定の直径を有する塊状で、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維として形成され、従来における例えば布団充填用の天然羽毛が有するような前記諸種問題が生じないとともに、ボリューム感、嵩高があり、動物特有の臭気を伴うことがなく、洗濯性に優れ、保温性、断熱性にも優れ、更に軽量に形成でき、従来全く存在しない新規で斬新な形態のもので、天然羽毛に模した形態に人工製造した特異で新規な羽毛状綿素材束、当該羽毛状綿素材束を収納して形成する布団及びその製造方法、並びに当該羽毛状綿素材束を収納して形成する衣料品であることを主要な特徴とするものである。
請求項1乃至10記載の発明によれば、ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化されて、一列に連なった形態で、前記ダウンボール状の塊が所定の直径を有し、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定間隔をもって連続的に配列されて綿状の長繊維として形成したことを特徴とする羽毛状綿素材からなる新規な羽毛状綿素材束を実現し提供することができる。
請求項11乃至17記載の発明によれば、ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化されて、一列に連なった形態で、前記ダウンボール状の塊が所定の直径を有し、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定間隔をもって連続的に配列されて綿状の長繊維として形成したことを特徴とする羽毛状綿素材からなる新規な羽毛状綿素材束を収納した各種形態とした布団を実現し提供することができる。
請求項19乃至22記載の発明によれば、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納してキルト形態とした布団を実現し提供することができる。
請求項23又は24、請求項27乃至30記載の発明によれば、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納してノン・キルト形態とした布団を実現し提供することができる。
請求項18記載の発明によれば、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納してキルト形態とした布団の製造方法を実現し提供することができる。
請求項25又は26、請求項31乃至34記載の発明によれば、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納してノン・キルト形態とした布団の製造方法を実現し提供することができる。
請求項35記載の発明によれば、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納し、縫製して仕上げた衣料品を実現し提供することができる。
図1(a)は本発明の実施例1に係る図1(c)、図1(d)に示す羽毛状綿素材束を形成するための羽毛に模した形態に人工製造したダウンボール状の塊を比較的大きくし、かつ、綿状の長繊維として形成されて完成した状態の羽毛状綿素材を線図の形態で示す拡大概念図である。 図1(b)は本発明の実施例1に係る図1(c)、図1(d)に示す羽毛状綿素材束を形成するための羽毛に模した形態に人工製造したダウンボール状の塊を図1(a)のサイズよりも小さくし、かつ、綿状の長繊維として形成されて完成した状態の羽毛状綿素材を線図の形態で示す拡大概念図である。 図1(c)は本発明の実施例1に係る羽毛状綿素材束を模式的、概念的に示す概略平面図である。 図1(d)は本発明の実施例1に係る羽毛状綿素材束の変形例を模式的、概念的に示す概略平面図である。 図2は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造に使用する浮糸の各形状例を示す拡大図である。 図3は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程を示すフローチャートである。 図4は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程における軸糸、浮糸の供給工程、エアー交絡工程、エアー交絡工程終了後の巻き取り工程の各工程を示す概略説明図である。 図5は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程におけるエアー交絡工程時の軸糸に対する浮糸のZ撚り、S撚りの状態を示す拡大概略説明図である。詳述すると、図16(b)の如くエアー交絡用ユニットの内部で、軸糸を芯として浮糸がZ撚り、すなわち、Z文字方向にエアー交絡しながら撚られて図1(a)、図1(b)のようなダウンボール状の塊状態の羽毛状綿素材が形成される状態を示す概略説明図であるとともに、図16(b)の如くエアー交絡用ユニットの内部で、上記Z撚りから間隔をもって、軸糸を芯として浮糸がS撚り、すなわち、S文字方向にエアー交絡しながら撚られて図1(a)、図1(b)のようなダウンボール状の塊状態の羽毛状綿素材が形成される状態を示す概略説明図である。 図6は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットを透視図態様で示す概略組立図である。 図7は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットの分解状態を透視図態様で示す概略正面図である。 図8は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットのベンチュリーを示す概略部分断面図である。 図9は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットの先端ノズル部を示す概略断面図である。 図10は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットにおける止めリングを示す平面図である。 図11は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットのユニット内筒体、ユニット外筒体、位置決め締め付け機構部を構成する止めリングを示す部分断面図である。 図12は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットの糸・エアー供給体に設けた位置決め締め付け機構部を示す概略正面図である。 図13は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットにおいて、糸・エアー供給体をユニット外筒体に締め付ける前の状態、及び糸・エアー供給体をユニット外筒体に締め付けた状態を示す説明図である。 図14は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットにおける糸・エアー供給体の先端ノズル部、ベンチュリーの各部の寸法例、及びベンチュリーのすり鉢状壁面部の角度例を示す概略説明図である。 図15は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットにおける糸・エアー供給体の先端ノズル部の先端面からベンチュリーの出口までの寸法例を示す概略説明図である。 図16(a)は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程におけるエアー交絡工程で用いるエアー交絡用ユニットの軸糸、浮糸、エアー供給体の先端ノズル部の先端面からベンチュリーの出口までを示す概略説明図であり、図16(b)は本実施例1に係る羽毛状綿素材の製造工程におけるエアー交絡工程で用いるエアー交絡用ユニットのエアー交絡時の浮糸の撹乱状態を示す概略説明図である。 図17は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程に使用するエアー交絡用ユニットにおける糸・エアー供給体の先端ノズル部の先端面からベンチュリーのすり鉢状壁面部までの間隔を調整する間隔調整リングを使用しない場合と使用する場合とを示す概略説明図である。 図18は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程におけるシリコーン樹脂加工工程を示す概略説明図である。 図19は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための軸糸又は浮糸の熱収縮状態を示す説明図である。 図20は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程における第2回加熱工程後の熱収縮試験の条件を示す図である。 図21は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための羽毛状綿素材の製造工程における第2回加熱工程後の熱収縮試験の結果を示す図である。 図22は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するための軸糸と一体となったダウンボール状の塊の寸法、各ダウンボール状の塊と塊との間隔を概念的に示す説明図である。 図23は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するためのダウンボール状の塊の形状サイズとエアー交絡工程時のエアー圧との関係を定性的に示すグラフである。 図24は本実施例1に係る羽毛状綿素材束を形成するためのダウンボール状の塊の密度と軸糸、浮糸の供給倍率との関係を定性的に示すグラフである。 図25(a)は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本発明の実施例2に係る布団及びその製造工程を示す概略説明図である。図25(b)は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本発明の実施例2に係る布団の変形例を示す概略説明図である。図25(c)は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本発明の実施例2に係る布団の更に別の変形例を示す概略説明図である。 図26は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例2に係る布団における羽毛状綿素材束の配列状態を模式的に示す概略説明図である。 図27は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例2に係る布団における一方の縁部内の羽毛状綿素材束の折り返し状態を示す概略説明図である。 図28は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例2に係る布団において片面内部に保温空間を形成する構成を示す概略図である。 図29は本実施例2において保温空間を形成した実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した布団の片面、他面を示す概略斜視図である。 図30は本実施例2の変形例Aに係る3層構造とした実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した布団及びその製造工程を示す概略説明図である。 図31は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例2の変形例Bに係る布団を示す概略斜視図である。 図32は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例2の変形例Cに係るシングルサイズとした布団の概略平面図である。 図33は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例2の変形例Cに係るシングルサイズとした布団の製造工程を示すフローローチャートである。 図34は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本発明の実施例2の変形例Cの別の例であるダブルサイズとした布団を示す概略平面図である。 図35は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本発明の実施例3に係る1層のキルティング構造とした布団における収納生地体、断熱体及び羽毛状綿素材を示す概略平面図である。 図36は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例3に係る1層のキルティング構造とした布団の概略斜視図である。 図37は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例3に係る1層のキルティング構造とした布団の部分拡大斜視図である。 図38は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例3に係る2層のキルティング構造とした布団の概略斜視図である。 図39は本発明の実施例4に係る羽毛状綿素材束と羽毛とを2層配置しキルティング構造とした実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した布団の概略斜視図である。 図40は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例4に係る布団の羽毛状綿素材束、羽毛の2層構造を示す部分拡大趣旨図である。 図41は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例4に係る布団の表面側の概略平面図である。 図42は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例4に係る布団の裏面側の概略平面図である。 図43(a)は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した実施例5に係る第1の形態のノン・キルト式布団及びその製造工程を示す概略説明図である。図43(b)は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した実施例5に係る布団の変形例を示す概略説明図である。 図44は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例5に係る第2の形態のノン・キルト式布団及びその製造工程を示す概略説明図である。 図45は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例5に係る第3の形態のノン・キルト式布団及びその製造工程を示す概略説明図である。 図46は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例5に係る第4の形態のノン・キルト式布団及びその製造工程を示す概略説明図である。 図47は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例5に係る第5の形態のノン・キルト式布団及びその製造工程を示す概略説明図である。 図48は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本実施例5に係る第6の形態のノン・キルト式布団及びその製造工程を示す概略説明図である。 図49(a)は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納し縦横にキルトを施した状態の衣料品を示す概略図である。図49(b)は実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納し縦にキルトを施した状態の衣料品を示す概略図である。
本発明は、その目的を、従来全く存在しない新規で斬新な形態のものであり、ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中での特殊なエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化され、一列に連なった形態のものであり、前記ダウンボール状の塊が所定の直径を有する塊状で、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維として形成された特異で新規な羽毛状綿素材を、所定の本数束ねて羽毛状綿素材束を形成し、当該羽毛状綿素材束を布団内、衣料品内に収納するという構成により実現した。
(実施例1)
以下、後記実施例における布団内、衣料品内に収納される羽毛に模した形態に人工製造した羽毛状綿素材束121を形成するための羽毛状綿素材1及びその製造方法とともに、羽毛状綿素材束121を本発明の実施例1として、図1乃至図24を参照して詳細に説明する。
図1(a)は本発明の実施例1に係る図1(c)、図1(d)に示す羽毛状綿素材束121を形成するための羽毛に模した形態に人工製造したダウンボール状の塊を比較的大きくし、かつ、綿状の長繊維として形成されて完成した状態の羽毛状綿素材1を線図の形態で示す拡大概念図である。
図1(b)は本発明の実施例1に係る図1(c)、図1(d)に示す羽毛状綿素材束121を形成するための羽毛に模した形態に人工製造したダウンボール状の塊を図1(a)のサイズよりも小さくし、かつ、綿状の長繊維として形成されて完成した状態の羽毛状綿素材1を線図の形態で示す拡大概念図である。
図1(c)は本発明の実施例1に係る羽毛状綿素材束121を模式的、概念的に示す概略平面図である。図1(d)は本発明の実施例1に係る羽毛状綿素材束121の変形例である羽毛状綿素材束121Aを模式的、概念的に示す概略平面図である。
本実施例1に係る羽毛状綿素材1は、後述する図5、図16に示すように、エアー交絡用ユニット21の内部で、軸糸2を芯として浮糸3がZ撚り、すなわち、Z文字方向にエアー交絡しながら撚られて図1のようなダウンボール状の塊状態に形成され、当該Z撚りダウンボール状の塊状態の羽毛状綿素材1から間隔をもって、軸糸2を芯として3浮糸がS撚り、すなわち、S文字方向にエアー交絡されながら撚られて図1のようなダウンボール状の塊状態の羽毛状綿素材1が形成される。
前記Z撚りのダウンボール状の塊状態と、S撚りのダウンボール状の塊状態とが間隔をもって連続的に形成されて、これが本実施例1に係る羽毛状綿素材1となる。
本実施例1に係る羽毛状綿素材1は、図1に示すように、軸糸2と、この軸糸2よりも長い浮糸3を含み、前記軸糸2と浮糸3は、羽毛状綿素材の製造工程におけるエアー交絡工程で用いるエアー交絡用ユニット21によるエアー交絡により、前記浮糸3は開繊して綿状繊維を形成しつつ軸糸2と浮糸3が絡み合い繋がって一体化、すなわち、前記Z撚りのダウンボール状の塊状態と、S撚りのダウンボール状の塊状態とが間隔をもって連続的に形成されて、かつ、綿状の長繊維を形成して、全体として羽毛に模して人工製造したものである。
すなわち、羽毛状綿素材1は、前記軸糸2と浮糸3とが絡み合い繋がって詳細は後述する各ダウンボール状の塊と塊とが間隔を有しつつ配列され、かつ、全体として綿状の長繊維を形成しているものである。
本実施例1におけるダウンボール状の塊とは、図1、後記する図22に示すように、軸糸2、浮糸3のフィラメント同士が結束して絡み合い繋がって一体化され、一列に連なった形態の羽毛状綿素材1における軸糸2に対して、ほぼ1cm〜10cm以内、すなわち最大10cm程度以内の間隔をもって連続的に配列されて直径φがほぼ1.0〜3.5cmの浮糸3の塊状部分と定義して以下の説明を行う。
前記浮糸3と軸糸2の形状としては、図2に示すように、例えば軽量化のための中空率30〜40%の中空糸、C型断面糸、異形断面糸等を採用することができる。
中空糸、C型断面糸の場合、同重量の円形状断面の糸に比較し表面積が広く、エアーの受面積が円形状断面の糸に比較し大きくなり、これに応じてエアー交絡時空気抵抗が大きくなり、当たったエアー流(空気流)により散乱し撹乱し易く、これにより、エアー交絡が促進される。同表面積の糸に比較し軽量になること等の利点がある。
異形断面糸(断面が円形状ではなく、例えば断面が星形、菱形、凹凸を有する四角形状等)の場合、円形状断面の糸に比較して表面に凹凸を有するため、表面積が広い面が有りエアーの受面積が大きくなり、エアー交絡時の空気抵抗が一層大きくなるという利点がある。すなわち、円形状断面の糸に比較し表面積が大となるため、当たったエアー流(空気流)により散乱し撹乱し易く、これにより、エアー交絡が一層促進される。
次に、本実施例1に係る羽毛状綿素材1の材質、素材特性について詳述すると、本実施例1における前記軸糸2、浮糸3としては、例えばポリエステル系の原糸を用い、無撚糸、インターレス加工無しのものを使用し、軸糸2、浮糸3の夫々のトータル繊度は30〜200D(デニール)、軸糸2、浮糸3の夫々のトータルフィラメント数は12〜96fのものを使用する。
また、前記軸糸2と浮糸3の長さ量(エアー交絡用ユニット21へ送り込む長さ量)の比率は、1:10〜1:40の範囲内、好ましくは1:20〜1:30とする。
すなわち、軸糸2に対して10〜40倍(好ましくは20〜30倍)の長さ量の浮糸3をエアー交絡用ユニット21へ送り込む。長さ量が1〜9倍では絡みつくための浮糸3の量が少なく、40倍を超えると浮糸3の量が多すぎて良好なダウンボール状の塊が形成できない。
なお、エアー交絡用ユニット21内のエアー圧とダウンボール状の塊の寸法との関係については後述する。
前記羽毛状綿素材1の単位長重量としては、0.01〜3g/m、特に0.02〜1.5g/mが好ましい。番手或いはデニールに換算すると、90〜27000D(デニール)、特に180〜13500Dが好ましい。
前記浮糸3におけるダウンボール状の塊部分の直径φは約1.0〜8cm位で、特に1.0〜3.5cm位、又は1.5〜4cm位が好ましい。
前記浮糸3の単糸繊度は、例えば0.1〜300dtex(deci tex)、好ましくは1〜50dtex、特に2〜25dtexが一層好ましい。
また、トータル繊度は、10〜600dtex、好ましくは20〜250dtex、特に30〜100dtexが一層好ましい。
前記羽毛状綿素材1における軸糸2、浮糸3の重量に関しては、総重量(軸糸2+浮糸3)に対する浮糸3の割合として、例えば、100:51〜99wt%、100:80〜98wt%、100:85〜97wt%等の例を挙げることができる。
前記軸糸2、浮糸3は、融着繊維と非融着繊維とを含んで構成している。融着繊維は融点が異なる2以上のポリマー(高融点ポリマー、低融点ポリマー)で構成している。
例えば、2以上のポリマーのうち、高融点ポリマーとしては、ポリエステルマルチフィラメント又はポリプロピレンポリマーを、低融点ポリマーとしてはポリエチレンポリマー又は低融点ポリプロピレンポリマーを用いたものである。
また、融着温度としては80〜200℃が好ましく、融点温度差は10〜200℃のものが好ましい。
前記軸糸2においては、低融点ポリマーを融着させるために、高融点ポリマーを芯とし低融点ポリマーを鞘とする芯鞘構造が好ましい。
特に、ダウンボール状の部分を一層確実に綿状に一体化するには、鞘繊維と低融点熱接着繊維糸の組み合わせが好ましい。
前記ポリエステルマルチフィラメントは、ヘタリにくい利点を有するものである。
融着繊維と非融着繊維の割合は、0〜90%:10〜100%の例を挙げることができる。
一方、前記非融着繊維の具体例としては、例えばポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等が好ましい。
更に、軸糸2と浮糸3に対しては、シリコーン処理剤が熱固定されていることが好ましい。この場合のシリコーン処理剤の好ましい付着量としては、軸糸2と浮糸3の総重量に対して、0.1〜5.0%、好ましくは0.5〜3.0%である。
この他、前記軸糸2と浮糸3に対しては、硬さ調整のためアクリル樹脂、ウレタン樹脂を固定しても良い。
更に、長繊維のエアー交絡糸の重量は、0.01〜3g/m、好ましくは0.02〜1.5g/mとする。
次に、本実施例1に係る羽毛状綿素材1の製造方法について、図3に示すフローチャート、及び図4乃至図18を参照して説明する。
本実施例1に係る羽毛状綿素材1の製造方法は、図3に示すように、軸糸2、浮糸3の供給工程、エアー交絡用ユニット21によるエアー交絡工程、巻取り工程、シリコーン樹脂加工工程、第1加熱工程、第2加熱工程及び冷まし工程からなるものである。
前記エアー交絡用ユニット21の詳細については後述する。
(1)(軸糸2、浮糸3の供給工程)
まず、図4に示すように、軸糸2を送りローラ11を用いてエアー交絡用ユニット21内に送り込むとともに、クリルスタンド12により支持された供給ローラ13に予め巻き付けた浮糸3を図示例で示す一例のガイド筒14、送りローラ15を用いてエアー交絡用ユニット21内に送り込み、このとき、浮糸3がガイド筒14、送りローラ15を用いることで自然に捩れてエアー交絡用ユニット21内の空気抵抗を一層受け易くするために捩られなりながらエアー交絡用ユニット21内に送り込まれる。
なお、図4の図示例では、前記ガイド筒14を用いた状態の実施例1を示すが、本発明においては、当該ガイド筒14は必須のものではなく、これを用いることなく実施しても良い。
この場合、浮糸3のエアー交絡用ユニット21に対する送り込み角度θは、軸糸2に対して30〜160度、好ましくは80〜120度とするものである。
当該浮糸3のエアー交絡用ユニット21に対する送り込み角度θは、前記エアー交絡用ユニット21内に入る前に軸糸2、浮糸3が絡み合わないようにするためであることは勿論、用いられる浮糸3、軸糸2の種類や形状、エアー交絡用ユニット21内の風量、エアー流(空気流)等に応じて当該角度θの調整が必要であり、この角度θ調整がひいては形成されるダウンボール状の塊形成にも影響する。
前記浮糸3の軸糸2に対する送り込み角度θの変更は、図4中の浮糸3のエアー交絡用ユニット21に対する送り込み角度θを自在に変更させることで可能となる。また、軸糸2と浮糸3との双方のエアー交絡用ユニット21に対する送り込み角度θを自在に変更させることでも、浮糸3の軸糸2に対する送り込み角度θの変更可能となる。
また、エアー交絡用ユニット21の入口から上方に噴き出るエアーのエアー圧による影響を、軸糸2、浮糸3が避けるために上記送り込み角度θを採用し、エアーを上方に逃がすためでもある。
前記各送りローラ11、15による搬送速度は、例えば10m/分〜1500m/分とする。
本実施例1に係る製造方法において、軸糸2用の送りローラ15により送られる軸糸2は低速で送られ、浮糸3用の送りローラ11より送られる浮糸3は高速で送られるようにする。すなわち、軸糸2側よりも浮糸3側の送り量を大きく設定する。
具体的には、浮糸3は軸糸2の10〜40倍の長さ量(供給倍率)をもってエアー交絡用ユニット21内に送り込む。この場合、軸糸2側の送りローラ15に対して浮糸3側の送りローラ15の回転速度を20倍〜40倍とすることが良好なダウンボール状の塊を形成する上で好ましい。
(2)(エアー交絡工程)
次に、図4に示すように、エアー交絡用ユニット21により軸糸2、浮糸3に対するエアー交絡工程を実施する。
ここで、前記エアー交絡用ユニット21について詳述する。
前記エアー交絡用ユニット21は、図4、図6、図7等に示すように、糸・エアー供給体31と、ユニット内筒体51と、ユニット外筒体61と、ユニット内筒体51内に内装した例えばセラミックス製のベンチュリー71と、前記ベンチュリー71の下端から所定間隔(約25cm)をもって下方に配置した平坦板状の衝突板81と、エアー交絡用ユニット21に設けたエアー受栓64にエアーパイプ92を介してエアー交絡用のエアー(圧縮空気)を送るエアー圧、風量を調整可能なエアー供給源91と、を有している。
なお、本実例における前記エアー交絡用ユニット21は、図示例で示すような前記ベンチュリー71の下端から所定間隔(約25cm)をもって下方に配置される平坦板状の衝突板81は必須構成のものではない。
当該衝突板81を設けることなく、ベンチュリー71の下端から排出され長さ方向に所定間隔で形成されるダウンボール状の塊である羽毛状綿素材1を巻取り送りローラ16を介して巻取りローラ17に巻き取るようにしても良い。
前記エアー交絡用ユニット21は、図7、図8及び図9に示すように、金属製でほぼ円筒状のユニット外筒体61を具備し、このユニット外筒体61内の上部側で上方から装着される金属製でほぼ円筒状のユニット内筒体51の上部側を同心配置で固定保持するとともに、前記ユニット内筒体51の下方側をユニット外筒体61の下端面中央部から下方に突出させるように構成している。
また、ユニット内筒体51の内部下側に詳細は後述するベンチュリー71を内装するとともに、このベンチュリー71の下端面をユニット内筒体51の下端面中央部から下方に突出させるように構成している。
更に、ユニット外筒体61の上方からユニット内筒体51内に装着される糸・エアー供給体31の下部側に設けた金属製のノズル筒部32の下端中央から下方に向けて突出させた先端ノズル部33を前記ベンチュリー71内に臨ませ、この先端ノズル部33と後述するベンチュリー71のすり鉢状壁面部72との間の空間にエアーの散乱雰囲気状態を形成するように構成している。
前記糸・エアー供給体31、ユニット内筒体51、ユニット外筒体61、ベンチュリー71について更に詳述する。
前記糸・エアー供給体31は、図6、図7に示すように、ほぼ円筒状のノズル筒部32と、ノズル筒部32の下端中央から下方に向けて突出させた先端ノズル部33と、を具備している。
前記ノズル筒部32の上端側には、ノズル受筒体部38aを介して円形ハンドル部38を一体的に取り付けている。円形ハンドル部38の底面側には、ユニット外筒体61の円形上部が進入する円形凹部38bを設けている。
また、前記ノズル筒部32の上端側の中央部からノズル筒部32の下端中央部に至る貫通孔35を設けている。
そして、前記貫通孔35の上部側には、例えば合成樹脂材からなり上部に突出円形状部37を有し、かつ、挿通孔36aを有するほぼ円筒状の入口筒部36を装着し、この入口筒部36の挿通孔36a内に軸糸2、浮糸3を送り込むように構成している。
前記ノズル筒部32には、詳細は後述する位置決め締め付け機構部41を構成する大径筒部39を設け、更に、大径筒部39の下側から下端に至る部分を小径筒部40としている。
前記貫通孔35の上部は、深さ方向に小寸法であるテーパー状に形成されているとともに、テーパー状の部分の直下から前記大径筒部39の下端相当位置の範囲がストレート孔35aとされ、更にその直下から、小径筒部40内の下端近傍の範囲にわたって下方に至るに沿って縮径するテーパー孔35bとされている。
更に、前記小径筒部40の下端側の中央部には下側円形段部42が設けられ、この下側円形段部42の中央位置に、前記先端ノズル部33の上端部が同心配置に装着固定されるように構成している。
前記先端ノズル部33にも、図9に示すように、ノズルテーパー孔33aが設けてあり、前記貫通孔35におけるテーパー孔35bの最下端の孔径とノズルテーパー孔33aの最上部の孔径とを同一に設定して段差を無くし、前記貫通孔35からノズルテーパー孔33aを経てベンチュリー71内に軸糸2、浮糸3を円滑に送るように構成している。
前記小径筒部40には、更に、前記テーパー孔35bの外側に位置して中心の回りに例えば120度の範囲にわたるエアー受け凹部43が設けられ、更に、このエアー受け凹部43の下面と前記下側円形段部42とを連通しその下方に向けてエアーを噴出する例えば2個のエアー孔43aを設けている。
前記ユニット内筒体51は、図6、図7に示すように、全体としてほぼ円筒状で、その上部に、側方に突出する平面視円形状の突出筒部52を設け、この突出筒部52から下方に前記突出筒部52より小径の挿通筒部53を同心配置に突設することにより構成している。
前記ユニット内筒体51の突出筒部52の上面側には、前記糸・エアー供給体31の大径筒部39の下部側が装入される円形の大径筒部受段部54を設け、また、この大径筒部受段部54の中央部から挿通筒部53の内部を経てその下端に至るユニット内筒体貫通孔55を設けている。
そして、ユニット内筒体貫通孔55の下端には、内径が前記ユニット内筒体貫通孔55の内径より小さい円形突部55aを設けてユニット内筒体貫通孔55の内方に突出させて、前記ベンチュリー71の下端を受けるように構成している。
前記ユニット内筒体51の突出筒部52の側壁にはOリング56を取り付け、前記突出筒部52を前記ユニット外筒体61の円形受孔部62に装着したとき、前記Oリング56を円形受孔部62の内壁面に密接させるように構成している。
前記ユニット内筒体51における挿通筒部53の側壁部には、ユニット内筒体51をユニット外筒体61に装着したとき前記エアー受栓64用の装着受孔65と対応配置となるようにエアー通過孔57を設けている。
前記ユニット外筒体61は、図6、図7に示すように、ほぼ円筒状で、その円形上部61aの内周部には前記ユニット内筒体51の突出筒部52が装着される円形受孔部62を設け、更に、円形受孔部62の下側に下端に至るまで貫通状態の前記円形受孔部62より小径に形成され、ユニット内筒体51の挿通筒部53を貫通させる貫通挿通孔63を設けている。
前記ユニット外筒体61の側壁部には、エアーパイプ92を介してエアー供給源91に連通させるエアー受栓64用の装着受孔65を設けている。
また、前記ユニット外筒体61の円形上部61aの内周部には円形受孔部62側が開口した円形凹部61bを設け、この円形凹部61bに平坦なCリング102を装着するように構成している。
前記ベンチュリー71は、図8、図9等に示すように、全体としてほぼ円筒状で、その内部中央の上側に軸糸2、浮糸3が夫々進入する上端面側から下方に至るほど縮径するすり鉢状壁面部72を設け、このすり鉢状壁面部72の最深部から下端面まで軸糸2、浮糸3が通過し得るように貫通させた下端側ほど拡径するテーパー形状のベンチュリー貫通孔73を設けている。
前記先端ノズル部33は、図9に示すように、全体としてほぼ円筒状で、上端面側から下端面に至るまで貫通する状態で、かつ、上端面側から下端面に至るほど縮径するノズルテーパー孔33aを設けている。
次に、前記位置決め締め付け機構部41について、図10乃至図13を参照して詳細に説明する。
前記位置決め締め付け機構部41は、糸・エアー供給体31の大径筒部39と、前記ユニット外筒体61内で前記ユニット内筒体51上に配置する止めリング101とにわたって構成している。
前記止めリング101は、図10に示すように、前記糸・エアー供給体31の大径筒部39の外径よりも僅かに大径の円形孔部103を有し、この円形孔部103の一部にその内方に向けて突出する半円形状又は台形状を呈する位置合わせ用及び当接受部として機能する小突起104を設けている。
そして、図11に示すように、前記ユニット内筒体51をユニット外筒体61に装着した状態で、このユニット内筒体51の突出筒部52の上端面に平坦な円環状の止めリング101を当接し、更に、止めリング101上に配置したCリング102の外周部を前記円形凹部61bに装着することで、前記ユニット外筒体61内にユニット内筒体51を固定配置に内装するように構成している。
前記糸・エアー供給体31には、図12に示すように、大径筒部39に前記小突起104に位置合わせした状態で、この大径筒部39の下部側を小突起104により遮られることなくユニット内筒体51の大径筒部受段部54内に装入可能とする半円形状又は台形状の凹部44と、この凹部44の一端側から大径筒部39の円周方向で例えば180度離れた位置まで設けた前記ノズル受筒体部38aの下面外周部との間で傾斜溝部46を形成する傾斜外周部45とを設けている。
前記傾斜外周部45は、凹部44側の肉厚が薄く凹部44から離れるほど肉厚が厚くなるように形成し、これにより、傾斜溝部46の下面が傾斜面を呈するように構成している。
図13左欄は、前記糸・エアー供給体31のユニット外筒体61に対する締め付け前の状態を示し、また、図13右欄は、前記糸・エアー供給体31の円形ハンドル部38を回転操作して、前記位置決め締め付け機構部41により前記糸・エアー供給体31をユニット外筒体61に締め付け固定状態した状態を示すものである。
すなわち、前記ユニット内筒体51をユニット外筒体61内に装着し固定した後、図13左欄に示すように糸・エアー供給体31を位置合わせしてユニット内筒体51内に装着し、次に前記円形ハンドル部38を回転操作することで、図13右欄に示すように、前記位置決め締め付け機構部41の前記傾斜溝部46の下面が前記止めリング101の小突起104の下面に圧接し、この結果、糸・エアー供給体31をユニット外筒体61に締め付け固定できるようにしている。
このとき、糸・エアー供給体31のエアー受凹部43は、前記ユニット内筒体51のエアー通過孔57の側面に対向するようにしている。
なお、図13においては、小突起104を想像線で示す。
ここで、前記エアー交絡用ユニット21の各部の角度、寸法等の設定例について、図14、図15を参照して説明する。
前記先端ノズル部33の突出長H1(図14)は、例えば5.8mm〜6.5mmに設定している。
前記ベンチュリー71は、前記すり鉢状壁面部72の開口部分が例えば直径φ12mm、高さ寸法15.5mm〜18mmに設定されて、前記すり鉢状壁面部72の傾斜面角度θ1は、例えば60度に設定している。
前記すり鉢状壁面部72の傾斜面は、凹凸が10μm以下となるように研磨で仕上げてあり、浮糸3の旋回をスムーズにしてエアー交絡し易いように設定している。
前記すり鉢状壁面部72の最深部から下端面までのベンチュリー貫通孔73の寸法H2(図14)は、例えば10mmに設定している。
前記先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のすり鉢状壁面部72との隙間間隔は、2.0〜4.0mm(好ましくは2.5〜3.5mm)に設定している。
前記隙間間隔が小さいとダウンボール状の塊の直径φは小さく、大きいとダウンボール状の塊の直径φは大きくなることが確認できた。
また、前記隙間間隔が大きいと、浮糸3がエアー圧を受ける部分の長さ、時間が長くなり、より撹乱され軸糸2により多く絡みつくためダウンボール状の塊の直径φが大きくなる。
前記先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のベンチュリー貫通孔73の出口までの寸法H3(図15)は、例えば9〜12.2mmに設定している。但し、先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のベンチュリー貫通孔73の出口までの寸法H3は自在に変更できる。
前記エアー交絡用ユニット21内に供給されるエアーのエアー圧は、例えば3.5〜4.0MPaの例を挙げることができる。
図4に示す前記エアー交絡用ユニット21の衝突板81は、前記エアー交絡用ユニット21の下端から例えば21〜29cm(好ましくは25cm)離して設置する。
衝突板81を21cm以上離してあればダウンボール状の塊が形成されることに支障がなく、29cmを超えて離しすぎると、その後の巻取り工程に支障がでる。
前記衝突板81を設けることで、羽毛状綿素材1が前記エアー交絡用ユニット21から出た後、このエアー交絡用ユニット21から外に噴き出るエアーで飛ばされてしまうことを緩和させることができる。羽毛状綿素材1が飛ばされすぎると、その後の巻取り工程とのリズムがズレたり、周辺の機械部品等に引っかかって製造工程に支障が生じてしまうことがある。前記衝突板81を設けることで、形成された羽毛状綿素材1の巻き取りを円滑にできる。
更に付言すれば、衝突板81を近づけ跳ね返るエアー量が多くなると、先端ノズル部33の端部から糸進行方向に吹き出るエアーを衝突板81が跳ね返し過ぎてしまい、エアー交絡用ユニット21内の気流、エアー圧に影響を及ぼし、ダウンボール状の塊形成に支障したり、また、形成された羽毛状綿素材1の巻き取りに支障が生じる場合がある。
また、衝突板81を近づけ跳ね返るエアー量が多くなると、ダウンボール状の塊形成に支障したりすることに加え、跳ね返ったエアーの圧力を受けて前記送りローラ11、15を経て送られてくる軸糸2、浮糸3がエアー交絡用ユニット21に入らずにその手前で上方に押し上げられとしまうという支障が生じる。
なお、上述した角度、寸法等の設定例は一例であり、これらに限定されるものでないことは言うまでもない。
次に、上述したエアー交絡用ユニット21によるエアー交絡工程について図5、図16をも参照して詳述する。
上述した軸糸2、浮糸3の供給工程を経てエアー交絡用ユニット21内に送り込まれた軸糸2、浮糸3は、糸・エアー供給体31の入口筒部36内、貫通孔35内、先端ノズル部33内を経てベンチュリー71内のすり鉢状壁面部72内に進入する。
一方、前記エアー受栓64に供給されるエアーは、前記エアー交絡用ユニット21内のエアー受凹部43内に至り、更に、エアー孔43aを経て前記すり鉢状壁面部72が形成する空間部に供給され、すり鉢状壁面部の傾斜面に吹き付けられて図16に示すように散乱する。
これにより、前記ベンチュリー71のすり鉢状壁面部72が形成する空間部内に進入した浮糸3は、前記空間部内で散乱状態となったエアーの流れを受けて撹乱され、軸糸2、浮糸3のフィラメント同士が結束して絡み合い(エアー交絡)繋がって一体化され、例えば、図1(a)、図1(b)に示すような一列に連なった形態のダウンボール状の塊を有し、かつ、綿状となった形態の羽毛状綿素材1が形成され、一列に連なった形態のダウンボール状の塊を有し、かつ、綿状となった形態の羽毛状綿素材1が形成される。
すなわち、前記空間部内でのエアー交絡時には、図5に示すように、軸糸2の回りに浮糸3のS撚り・Z撚りの部分が交互に繰り返す形態で浮糸3が絡まり繋がって、前記ダウンボール状の塊の直径φが約1.0〜8cm位で、特に1.5〜4cm位、好ましくは1.0〜3.5cmで、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関してほぼ10cm程度以内の間隔D(図22)をもって連続的に配列された綿状の形態の羽毛状綿素材1が形成される。
この後、羽毛状綿素材1は、前記ベンチュリー71のベンチュリー貫通孔73内を通過し、前記エアー交絡用ユニット21の下方に放出され、衝突板81上に至り、また、前記ベンチュリー貫通孔73から衝突板81に向けてエアーが吹き付けられるので羽毛状綿素材1は衝突板81の近隣或いは周囲に飛散又は送られる。
図17は、平坦な間隔調整リング(シムリング)105を用いて糸・エアー供給体31の下端とベンチュリー71の上端面との間に平坦な円環状形態の間隔調整リング105を介在させ、前記先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のすり鉢状壁面部72との隙間間隔を調整する構成を示すものである。
なお、本発明においては、前記間隔調整リング(シムリング)105部分の有無を問わず実施できることは勿論である。
図17左欄は間隔調整リング105を使用しない場合で、先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のすり鉢状壁面部72の最深部までの隙間間隔をd1とした例を、図17右欄は間隔調整リング105を使用する場合で、先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のすり鉢状壁面部72の最深部までの隙間間隔をd2(d2>d1)とした例を示している。
前記間隔調整リング105を使用するか否かを問わないが、例えば間隔調整リング105を使用して、先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のすり鉢状壁面部72の最深部までの隙間間隔を調整する(d1又はd2)ことで、羽毛状綿素材1のダウンボール状の塊の大きさ、各ダウンボール状の塊と塊との間隔、浮糸密度を適宜調整できることが判明した。図示しないが、前記間隔調整リング105の厚さを変更することによっても、先端ノズル部33の端部とベンチュリー71のすり鉢状壁面部72の最深部までの隙間間隔を調整できるので、ダウンボール状の塊の大きさ、各ダウンボール状の塊と塊との間隔、浮糸密度を適宜調整できることが判明した。
以上説明した本実施例1に係るダウンボール状の塊を備える羽毛状綿素材1の製造方法において、ダウンボール状の塊の大きさ、各ダウンボール状の塊と塊との間隔、浮糸密度を調整するパラメータとしては、軸糸2と浮糸3との供給倍率、エアー供給源91からのエアーの風量、エアー圧、ノズル部とベンチュリーとの間に配置する間隔調整リングの有無、厚さの変更による先端ノズル部とベンチュリーのすり鉢状壁面部との間の間隔調整等の種々の要因を挙げることができ、これらの要因を種々に組み合わせることにより、ダウンボール状の塊の大きさ、各ダウンボール状の塊と塊との間隔、浮糸密度を種々に変更させて所望の形態としたダウンボール状の塊を備える羽毛状綿素材1を製造することができる。
(3)(巻取り工程)
上述したようにして衝突板81の側方に曲げられた羽毛状綿素材1は、図4に示すように巻取り送りローラ16を経て、巻取りローラ17により巻き取られる。
(4)(シリコーン樹脂加工工程)
次に、上述したようにして形成した羽毛状綿素材1を、図18に示すように、容器111内のシリコーン剤にドブ浸けする。
なお、シリコーン樹脂加工工程は、図18に示すように、ダウンボール状、かつ、綿状の羽毛状綿素材1をドブ浸けする他、スプレー等の手段(図示せず)をもって散布により当該綿状の長繊維にシリコーン剤を付けるようにしても良い。本実施例1においては、スプレー等の手段(図示せず)の散布により長繊維にシリコーン剤を付けることを主としている。
前記羽毛状綿素材1を構成する軸糸2や浮糸3は、その表面が凹凸を有するために、シリコーン剤の量は、開繊される綿、すなわち、羽毛状綿素材1(軸糸2と浮糸3)の総量に対して、0.1〜5.0%、好ましくは0.5〜3.0%である。
(5)(第1回加熱工程)
次に、シリコーン樹脂加工工程を終了した羽毛状綿素材1に対して第1回加熱工程を実施する。
すなわち、図示しないが乾燥機を用い、加熱時間1分〜10分(3分〜5分が好ましい。)、加熱温度100〜149℃(特に130℃が好ましい。)の条件で第1回加熱工程を実施し、シリコーン剤を希釈した際の水分を飛ばす。シリコーン剤を希釈した際の水分を飛ばすためには、100℃以上の温度をかける必要がある。生産効率を上げるため短い時間で水分を飛ばすには100〜149℃が適温である。
また、加熱時間が1分〜2分ではやや少なすぎ希釈した際の水分が十分に飛ばず、加熱時間が10分超えるとシリコーン剤が過熱により変色してしまうので3分〜5分が好適である。
(6)(第2回加熱工程)
次に、第1回加熱工程を終了した羽毛状綿素材1に対して第2回加熱工程を実施する。
すなわち、図示しないが乾燥機を用いて、加熱時間1分〜10分(3分〜5分が好ましい。)、加熱温度150〜200℃(特に180℃が好ましい。)の条件で、第2回加熱工程を実施し、羽毛状綿素材1に対するキュアリング(シリコーン剤定着)及び熱収縮を施す。これにより、シリコーン剤により羽毛状綿素材1に被膜ができすべりがよくなりぬめり感がでるとともに、隣り合う浮糸3同士がすべりによって絡まりにくくなり、また、ふんわり感がでる。
更に、第2回加熱工程の実施により、羽毛状綿素材1を構成する軸糸2、浮糸3に熱収縮が生じ、図19に示すように形状が変化して(縮んで)、熱収縮後の形状が安定して保持される。更に、径が太くなり固くなって嵩高がでるとともに、反発性が高まり、更には、耐洗濯性(洗濯しても形状が安定する)を持たせることもできる(防縮加工)。
図20に第2回加熱工程を実施した羽毛状綿素材1(6本の糸A乃至糸F)に対して行った熱収縮試験の条件を示し、図21に熱収縮試験の結果(テンション無しの場合とテンション有りの場合)である収縮率を示す。
(7)(冷まし工程)
第2回加熱工程実施後の羽毛状綿素材1を、例えば乾燥機を用い、50〜90℃(特に70〜85℃が好ましい。)の温度で冷まし、製品とする。
熱収縮した後、冷ますことでこの後の作業時に羽毛状綿素材1の形状が変わることを防止するものである。
なお、本実施例1に係る羽毛状綿素材1の製造方法において、上述したシリコーン樹脂加工工程を実施しない製造方法とすることもできる。
この場合には、上述したようにして形成した羽毛状綿素材1を加熱時間1分〜10分(3分〜5分が好ましい。)、加熱温度150〜200℃(特に180℃好ましい。)の条件で1回のみ加熱し、この後、例えば乾燥機を用い、50〜90℃(特に70〜85℃が好ましい。)の温度で冷まし工程を実施し、製品とするものである。
図22は、本実施例1に係る軸糸2と一体となったダウンボール状の塊の寸法、各ダウンボール状の塊と塊との間隔を概念的に示すものであり、軸糸2、浮糸3のフィラメント同士が結束して絡み合い繋がって一体化され、一列に連なった形態の羽毛状綿素材1における前記軸糸2に対して、間隔Dが10cm程度以内で、直径φがほぼ1.0〜3.5cmの浮糸3の塊が形成されたものである。
図23は本実施例1に係るダウンボール状の塊の形状サイズとエアー交絡工程時のエアー圧との関係を定性的に示すものであり、エアー圧が高圧から低圧に変化するに沿ってダウンボール状の塊の形状サイズが大きくなることが判明した。
図24は本実施例1に係るダウンボール状の塊の密度と軸糸2、浮糸3の供給倍率との関係を定性的に示す。軸糸2、浮糸3の供給倍率が高まるほど(軸糸2に対して浮糸3の供給量が高ければ高いほど)ダウンボール状の塊の密度が濃くなることが判明した。すなわち、軸糸2に対して浮糸3の供給が多ければ多いほどダウンボール状の塊の密度が濃くなることが判明した。
以上説明した本実施例1のダウンボール状の塊を有する羽毛状綿素材1によれば、ダウンボール状の塊は、先行文献のようなものをはじめとする従来の綿素材とは全く相違するもので、従来のこれらの綿素材(従来存在する綿素材においてはせいぜい厚さを変えることが出来るくらいのもの)では発揮できない特有の作用・効果を発揮することができる。
すなわち、本実施例1の羽毛状綿素材1におけるダウンボール状の塊は、このダウンボール状の塊が一定間隔をもって形成されるので、羽毛状綿素材1として保温性があり、発汗性・発散性も良い。
本実施例1の羽毛状綿素材1を老人、病人、妊婦、子供等々の掛け布団使用者の変化により、素材の密度を変化させた掛け布団等を形成することができる。また、本実施例1の羽毛状綿素材1は、従来のタスラン加工等々からできるようなものとはまったく相違するものである。
なお、上述した場合の他、前記羽毛状綿素材1を竿等に掛け、風を当て更に余分な水分を飛ばすようにしても良い。この場合の風は冷風でも良いし、温風でも良い。
また、羽毛状綿素材1中の水分がしっかりと飛ぶようにするため、まんべんなく風が当たるように手等で羽毛状綿素材を広げるようにほぐすことが好ましい。
その際、ダウンボール形状の塊である浮糸3がより一層開いて嵩が出るように手で揉んでも良い。
このような手揉み作業は、ダウンボール形状の塊である浮糸3が開繊しボリューム感(嵩高)を一層出すための作業である。
また、ハンドドライヤーのような表面の水分を風圧で飛ばす機械を使用し、余分な水分を加熱・冷却機に入れる前にできる限り落とすことを工程に入れても良い。この場合の風は冷風でも温風でも良い。
更に、上述したような処理が終了した羽毛状綿素材1を手でほぐし空気を含ませるようにしても良い。この際、より一層ダウンボール状の塊の部分が開繊するように手で揉んでも良い。このようにすることにより、多数の羽毛状綿素材1を並べた際、羽毛状綿素材1間の隙間がなくなり保温性向上が期待できる。
以上説明した本実施例1に係る羽毛状綿素材1によれば、羽毛材ではないポリマーで構成した軸糸2、浮糸3を原糸とし、当該軸糸2と、浮糸3とが前記すり鉢状壁面部72が形成する空間部内のエアー散乱雰囲気中でのエアー交絡により綿状に一体化されて、前記軸糸2と浮糸3とが絡み合い繋がって、図1等に示すようなダウンボール状の塊を備え、かつ、綿状の長繊維として形成しているので、従来の羽毛布団用の羽毛のような前記問題が生ずることなく、特有のダウンボール状の塊を備えて十分なボリューム感、嵩高を有し、動物特有の臭気を伴うことがなく、また、洗濯性、保温性、断熱性にも優れ、従来全く存在しない新規で斬新な羽毛に模した形態に人工製造した新規な綿素材を実現することができる。
また、本実施例1に係る製造方法によれば、軸糸2、浮糸3のエアー交絡用ユニット21内への供給工程、エアー交絡用ユニット21内におけるエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡工程、巻取り工程でもって、簡略に製造することができ、上記効果を奏する羽毛に模した形態に人工製造した羽毛状綿素材1を得ることができる製造法方法を実現し提供することができる。
以上説明した実施例1に係る羽毛状綿素材1の製造方法によれば、上述したように、ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中での特殊なエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化され、一列に連なった形態のものであり、前記ダウンボール状の塊が所定の直径を有する塊状で、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維として形成され、従来における例えば布団充填用の天然羽毛が有するような前記諸種問題が生じないとともに、ボリューム感、嵩高があり、動物特有の臭気を伴うことがなく、洗濯性に優れ、保温性、断熱性にも優れ、更に軽量に形成でき、従来全く存在しない新規で斬新な形態のもので、天然羽毛に模した形態に人工製造した特異で新規な綿素材である羽毛状綿素材1を実現することができる。
上述した特異で新規な羽毛状綿素材1は、以下説明する羽毛状綿素材束121又はその変形例である羽毛状綿素材束121Aを構成するとともに、後記説明する各種態様の布団131等の作製に使用される。
なお、羽毛状綿素材束121を収納した以下の各実施例の布団製造に関しては、以下の夫々の実施例における布団の製造方法の他、後記する実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131において説明する図27のような布団の製造方法を共通して採用することができる。
図1(c)に示す羽毛状綿素材束121は、羽毛状綿素材1を例えば1.5〜2.5mの長さで100g位になるように調整し、両端を揃えてカットして、次に、その両端に布材122を折り返し状態で縫い付け、羽毛状綿素材1を束状に固定することにより形成したものである。
前記布材122の寸法は、羽毛状綿素材束121の本数により設定するものであり、特に限定するものではない。
また、前記羽毛状綿素材束121の全長は、後述する羽毛状綿素材束を収納した布団131の寸法に応じて種々に設定するものである。
前記羽毛状綿素材束121によれば、羽毛状綿素材1を複数本束ねて両端を、布材122を用いて固定したものであるから、後述する羽毛状綿素材束を収納した布団131の内装物とした場合に、羽毛状綿素材束121による保温効果を確実に発揮させることができる。
また、図1(d)は変形例の羽毛状綿素材束121Aを示すものであり、この羽毛状綿素材束121Aは、上述した羽毛状綿素材束121の構成に加えて、束ねた羽毛状綿素材束121の中間部に間隔をおいて例えば2箇所の中間布材123を、偏りを確実に防止するために縫い付け、羽毛状綿素材束121の配置を平均化する構成としたものである。
変形例の羽毛状綿素材束121Aによれば、後述する羽毛状綿素材束を収納した布団131の内装物とした場合に、前記中間布材123により両端以外の中間部においても羽毛状綿素材束121の偏り確実に防止しつつ保温効果を発揮させることができる。
前記羽毛状綿素材束121、121Aの全長は、後述する羽毛状綿素材束を収納した布団131等の寸法に応じて適宜設定するものであり、例えば、150cm〜165cm、210cm〜230cm等の例を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
以下、図25(a)乃至図48を参照して、実施例1に係る羽毛状綿素材束121又は121Aを収納した各実施例の布団131について説明する。
以下の各実施例においては、前記羽毛状綿素材束121を如何なる形態にして用いるかは自在であり、例えば、一定量の羽毛状綿素材束121を従来のフトン綿状の形態として用いたり、或いは羽毛状綿素材束121を更に複数本束ねた状態の形態にして用いることができる。
また、以下の各実施例におけるキルト構造の説明に関しては、平面キルト、立体キルトのキルト構造のいずれかの構造又は双方の構造をいい、各キルト構造が単一層式であるか、複層(多層又は2以上の複数層)式であるかを限定するものではない。
(実施例2)
以下、図25(a)乃至図34を参照して、前記実施例1に係る羽毛状綿素材束121又は121Aを用いてなる実施例2及び実施例2の各変形例に係る布団131について説明する。
図25(a)は、実施例1に示す羽毛状綿素材束を収納した本発明の実施例2に係る布団及びその製造工程を示す概略説明図である。
図25(b)は、収納される羽毛状綿素材束121の収納方向に対してキルト部134を直行、交差するような状態で施した構成を示すものである。各キルト部134でもって収納された羽毛状綿素材束121が一定間隔で固定されるので、収納された羽毛状綿素材束121の偏りを抑えることになる。
図25(c)は、横方向、縦方向、斜め方向に収納される各羽毛状綿素材束121に対して、キルト部134を、各方向に収納された羽毛状綿素材束121を固定するような状態で施した構成を示すものである。各方向に収納された羽毛状綿素材束121同士の隙間が減り、収納された各羽毛状綿素材束121偏りを抑えることになるとともに、保温効果も上がる。
なお、図25(b)、図25(c)は、収納される羽毛状綿素材束121の収納状態とキルト部134(図中の点線で示す)との状態を示すもので、以下の各実施例において共通に適用できる構成である。
図25(a)に示すように、四角形状の保温性の高い布材からなる表地132、通気性の良い裏地133を重ねて、両者の平行な両縁部を縫製して筒状にした後、内側が表となるように裏返して、表地132、裏地133内に2層交差配置(縦・横・交差配置)に所要量ずつの羽毛状綿素材束121を収納し、更に、表地132、裏地133の開口している両縁部を前記羽毛状綿素材束121の各布材122とともに縫製して、前記羽毛状綿素材束121を封入した後、所定間隔で四方キルト(キルト部134を点線で示す)を施して、例えば掛け布団形態で羽毛状綿素材束121を収納した布団131としたものである。
図示する実施例では、羽毛状綿素材束121を収納するために、保温性の高い布材からなる表地132と通気性の良い裏地133を用いているが、本発明においては表地132と裏地133との材質を限定するものではなく、各種材質からなる表地132と裏地133を各種組み合わせて用いることができる。
図示する実施例では、キルト構造が単一層であるものを示すが、当該部分は後記実施例の如く多層又は2以上の複数層で実施しても良い。
本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131によれば、前記羽毛状綿素材束121を交差させて2層に配置して表地132、裏地133内に収納し、かつ、四方キルトを施しているので、羽毛状綿素材束121に偏りが生じることはほとんどなく、万一、例えば縦方向に配置した羽毛状綿素材束121のいずれかに偏りが生じた場合でも横方向に配置した対応する位置の羽毛状綿素材束121が偏りにより生じた隙間を埋めることができ、確実に保温性を確保することができる。
また、表地132、裏地133の開口している両縁部を前記羽毛状綿素材束121の各布材122とともに縫製しているので、この点からも前記羽毛状綿素材束121の偏りを防止し確実に保温性を確保することができる。
本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131に関連して更に付言すると、従来、例えば、単に表地132、裏地133に対して一方向並列状態に例えば従来のような羽毛材を列設する構成の羽毛材収納体の場合には、収納した羽毛材の偏りにより、両縁部内に羽毛材が存在しないいわばデッドゾーンが生じて両縁部分のボリューム感が損なわれる。
これに対して、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131によれば、既述した構成とすることによって、前記表地132、裏地133の両縁部内側においても交差させて2層に配置した羽毛状綿素材束121が偏りなく存在し続けることから、ボリューム感が損なわれるという従来のような不都合の発生を回避することができる。
また、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131において、図27に概略的に示すように、表地132、裏地133の各縁部(縦の両縁部、横の両縁部)内側に配置する各羽毛状綿素材束121を収納した布団131を内方に折り返し状態とし、これにより、各縁部領域のボリューム感を一層増大させる構成とすることもできる。
図示する実施例2では、本発明における羽毛状綿素材束121を収納した布団としては、掛け布団の例を説明したが、本発明の羽毛状綿素材束121を収納した布団は、掛け布団の他、例えば、敷き布団や後記するジャケット等の衣料品としても実施することができる。
次に、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131について、その効果を総括的に説明する。
本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131によれば、上述したように、四方キルト(或いは立体キルト)構造を採用したものであるから、所望の嵩高を持たせることができる。
従来の羽毛布団やポリ綿布団のキルトは、重力等により中綿が片寄ることを考え、縦・横にキルトを走らせることが基本となる。
これに対して、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131は、前記羽毛状綿素材束121として軸糸2にダウンボール状の浮糸3が繋がっている構成としたものを用いているので、従来の羽毛布団やポリ綿布団では採用が難しかった縦型キルトを施した前記した特異で新規な羽毛状綿素材束121を収納した布団131とすることが可能となる。
また、この羽毛状綿素材束121を収納した布団131の製造の面でも、キルト加工が簡易になることで、製造効率向上、不良率低下が期待できる。
更に、従来の羽毛布団同様、キルト(或いは立体キルト)を施すことで嵩高を損なわず保温力の確保も可能となる。
上述したような縦型キルトは、布団だけでなく衣料品等にも適用可能であり、従来ジャケット等は横キルトにより体型に沿いにくく着用時太って見えてしまうことが懸念されるが、縦型キルトが可能になることで身体の体型ラインに沿った一層スリムでファッション性の高い斬新なジャケット等の製品も作製することが可能となる。
従来の羽毛布団と比較すると、通常、羽毛布団は、キルトを施してもマス目内で1つ1つの羽毛が動いてしまい目いっぱい詰めない限り偏りがでるが、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131における前記羽毛状綿素材束121は軸糸2にダウンボール状の浮糸3が繋がっている構成、すなわち、軸糸2、浮糸3のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中での特殊なエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化されて一列に連なった形態のものであり、前記ダウンボール状の塊が所定の直径を有する塊状で、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維として形成しているものであるため、偏りがでず、例えば縦・横・交差のマスの端々まで充填することが可能となる。
これにより、羽毛状綿素材束121を収納した布団131全体して均一にボリューム感を持たせることができ保温力が期待できるとともに、偏りが出ないことで全体的にドレープ性があり、就寝時身体にフィットすることでも保温性が期待できる。
本実施例2の羽毛状綿素材束121を収納した布団131について臭気の点について考察すると、動物性の不快な臭いが発生しない点に特徴がある。
通常、羽毛は羽軸に油分があり、そこから動物性の臭いが発生し就寝時に不快な思いをしたり、収納時に押し入れ等に臭いがこもったりする。
しかし、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131における羽毛状綿素材束121は、ポリエステル等の化学繊維を原料とするためこのような動物性の臭いは発生しない利点がある。
本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131について、洗濯の可否の点について考察すると、通常の場合、羽毛布団は洗濯をすると羽軸が側地に傷をつけてしまい吹き出す(すなわち、側地の生地目が開いてしまうことで羽毛が吹き出してしまう)恐れがある。
しかし、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131においては、ポリエステル等の化学繊維を原料とするため、羽毛の羽軸のような硬い部分が無く、それぞれの浮糸3のダウンボール状部分が連なっており、更に、キルト加工で固定して製品を作製するため内容物が噴き出すというような不都合はほとんど生じないという利点がある。
本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131について、表地132、裏地133の生地の点について考察すると、通常、羽毛布団に使用されるダウンプルーフ生地は、通気度が低いことから吹き出し防止や保温力が高い反面、湿気がこもり易く、使用しているうちに細菌やカビの発生場所となり易い。
しかし、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131においては、通気性の良いメッシュ素材等の生地を使用することが可能であり、洗濯もできることで、前記湿気がこもり易く、使用しているうちに細菌やカビの発生場所となり易いという欠点を解消することが期待できる。
また、通常、従来の羽毛布団では、吹き出し原因になるため通気度の高いドレープ性のある柔らかい生地を使用できないが、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131においては、通気度の高いドレープ性のある柔らかい生地を使用することも可能である。
次に、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131について、原料価格の点について考察すると、通常、羽毛布団に使用されるダックやグースは、動物から採取するため、気候や環境等に左右され供給量が不安定であることから価格が安定しない。また、動物愛護の点からも羽根をむしることが問題視されることが多々ある。
しかし、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131においては、化学繊維を使用するため、気候や環境に左右されることがなく価格の安定が期待できる。
本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131について、ポリ綿布団との違いについて考察すると、ポリ綿布団においては、通常、ポリ綿は保温効果を持たせるためにはある程度の充填量が必要になるため、かなりの製品重量となり、使用時に身体に重圧がかかり寝返りを打つのが困難であること、身体に圧迫感を及ぼすこと等の問題が有り、良好な保温効果を期待するためには不便さが伴う。
しかし、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131においては、前記特異で新規な羽毛状綿素材束121が、本物の羽毛のダウンボール形状を模倣しているため、ダウンボール同様、羽毛状綿素材束121が空気を抱え込み保温効果を発揮する。
この結果、ポリ綿布団に比べ少ない充填量で、すなわち、全体として軽量とした構成で、ポリ綿布団と同等以上の保温効果を期待できるとともに、羽毛状綿素材束121を収納した布団131の上げ下げ作業や、日干し作業を行う際にも、ポリ綿布団に比べ取り扱いが簡略容易であるという利点がある。
更に、本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131において、図28、図29に示すように、上述した図25(a)に示す羽毛状綿素材束121を収納した布団131と同様な構成に加えて、一枚の付加裏地133Aを例えば片面側である裏地133側の全面に取り付け、保温空間140を設けた羽毛状綿素材束121を収納した布団131Aとすることも可能である。
この場合、裏地133としては羽毛状綿素材束121を抑えるためであるので、例えばブロード生地により形成したものを用い、付加裏地133Aとしては、保温性を有する生地により形成したものを用いることが好適である。
前記布団131Aによれば、図28、図29に示すように、片面フラット形態となるとともに、裏地133、付加裏地133A側に形成されるキルティング加工部分における凹陥部に保温空間140が生じることになるので、一層保温性に優れた羽毛状綿素材束121を収納した布団131Aとすることができる。
(実施例2:変形例A)
次に、本発明の実施例2の変形例Aに係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131Bについて図30を参照して説明する。
変形例Aに係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131Bは、図30に示すように、前記図25(a)に示す前記羽毛状綿素材束121を収納した布団131の構成に加えて、表地132、裏地133内に斜め配置に所要量の羽毛状綿素材束121を収納し3層構造としたことが特徴である。
すなわち、縦・横・交差配置の所要量ずつの羽毛状綿素材束121に対して、更に斜め配置に所要量の羽毛状綿素材束121を配置し、表地132、裏地133の開口している両縁部を前記各羽毛状綿素材束121の各布材122とともに縫製して、前記各羽毛状綿素材束121を封入した後、所定間隔で四方キルト(キルト部134を点線で示す)を施して、羽毛状綿素材束121を収納した布団131Bとしたものである。
この羽毛状綿素材束121を収納した布団131Bによれば、前記羽毛状綿素材束121を収納した布団131の場合と同様な効果を奏し、かつ、所要量の羽毛状綿素材束121を縦・横・交差に加えて斜め配置も加えた3層構造で内装していることから、嵩高が一層大きくなってボリューム感が増大し、かつ、3層構造により各羽毛状綿素材束121間の隙間が一層少なくなって保温性を一層向上させることができるという効果を発揮する。
(実施例2:変形例B)
次に、本発明の実施例2の変形例Bに係る羽毛状綿素材束121Aを収納した布団131Cについて図31を参照して説明する。
変形例Bに係る羽毛状綿素材束121Aを収納した布団131Cは、表地132、裏地133及びナイロンタフタ材等からなる中間地138により形成したマチ137付きで上下2層からなる立体構造の収納生地体136に対して、前記羽毛状綿素材束121Aを上下2層、かつ、縦・横・交差配置に収納し、立体的な構造としたことが特徴である。前記マチ137の寸法は上段及び下段とも例えば2.5cmとしている。
図示する実施例では、キルト構造が2層であるものを示すが、当該部分は2以上の複数の多層で実施しても良い。
更に詳述すると、図31に示すように、収納生地体136の上段側には縦方向に向けた所定の寸法の間口135aを例えば8個並列に設け、下段側には横方向に向けた所定の寸法の間口135bを例えば7個並列に設け、上段側の各間口135aから前記羽毛状綿素材束121Aを8列(総重量例えば740g)を、下段側の各間口135bから前記羽毛状綿素材束121Aを7列(総重量例えば460g)を各々挿入し、前記各羽毛状綿素材束121Aを上下2層、かつ、縦・横・交差配置とするとともに、図示しないが各間口135a、135bを形成する表地132、裏地133及び中間地138の各両端部を前記布材122とともに縫製により封止した羽毛状綿素材束121Aを収納した布団131Cとしたものである。
前記間口135aの寸法は、例えば18cm×2.5cm、間口35bの寸法は例えば35cm×2.5cmとしているが特に限定するものではない。
前記羽毛状綿素材束121Aを収納した布団131Cの全体寸法は、例えば縦230cm〜250cm、横160cmから180cm等の例を挙げることができるが、特に限定するものではない。
前記布団131Cの寸法は、縦方向に配列するものは210cm〜230cm、横方向に配列するものは150cm〜165cm等の例を挙げることができるが特に限定するものではない。
なお、前記収納生地体136の寸法、間口数、前記羽毛状綿素材束121Aの収納量は上述した例に限定されるものではなく各種の変形実施が可能である。
変形例Bに係る羽毛状綿素材束121Aを収納した布団131Cによれば、立体構造の収納生地体136に対して、所要量の羽毛状綿素材束121Aを上下2層、かつ、縦・横・交差配置に収納して、立体的な構造とした構成の基に、図25(a)に示す羽毛状綿素材束121Aを収納した布団131の場合と同様な効果を発揮させることができる。
なお、図31に点線で示す前記表地132と同様な形状の不織布139を表地132の下側に配置して収納生地体136を形成し、これを基に羽毛状綿素材束121Aを収納した布団131Cを構成することもでき、これにより、一層断熱性を高めることができる。
(実施例2:変形例C)
次に、本発明の実施例2の変形例Cに係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dについて図32、図33を参照して説明する。
変形例Cに係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dは、図32に示すように、表地132、及び図示しない裏地により形成した縦方向に12列並列配置でマチを付けた立体キルティング構造とした収納生地体141に対して、各12列の夫々の収納生地体141内に、収納すべき夫々の分量に分けられた各羽毛状綿素材束121を12個(分量)並列に収納する構成としたものである。
なお、以下の説明における羽毛状綿素材束121の「個数」の記載は、例えば従来における通常のフトン綿状の形態、又は図31等で示す羽毛状綿素材束121の如く適当量を束ねた形態等でもって、この羽毛状綿素材束121を収納すべき必要な部分の夫々の分量に分けられた状態の各羽毛状綿素材束121の量を指す。
この羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dの細部の構造は、前記図25(a)に示す羽毛状綿素材束121を収納した布団131の場合と略同様である。
この場合、収納する羽毛状綿素材束121は、例えば、単体重量0.1kgで、合計1.2kgとしている。
また、羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dの全体寸法は、例えば縦220cm、横150cmのシングルサイズとしている。
変形例Cによれば、羽毛状綿素材束121を縦方向に12列並列配置した簡略、かつ、軽量な構成の基に、保温性に優れ使用感も良好である羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dを実現することができる。
前記特異で新規な羽毛状綿素材束121を前述のように収納した構成とすれば、一層偏りが生じにくく、保温性が一層良好であるという効果を発揮させることができる。
次に、上述した変形例Cの羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dの製造工程について図33を参照して説明する。
前記羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dの製造工程は以下のとおりである。
(表地、裏地の裁断)
前記表地、裏地を所定寸法に裁断する。表地、裏地の生地は、例えば、布帛やニット生地(90g/m)を用いる。ニット生地は柔らかく風合いが良い利点がある。
(印付け)
前記表地、裏地をキルティング加工の形状に折りたたんでアイロンがけをして、線を付ける(キルティングをし易くするための印付け)。
(キルティング加工)
前記表地、裏地に対して印に沿ってキルト(或いは立体キルト)地を縫い付ける。表地、裏地に縦方向に13cm間隔で全体として12列の収納領域を形成するようキルト(或いは立体キルト)地を縫い付ける。
この場合、キルト(或いは立体キルト)地は縫製後空気が行き来できるようにメッシュ生地とすることが好ましい。また、キルト(或いは立体キルト)地による仕上がり高さは3.8〜4.0cmとすることが好ましい。
(表地、裏地の両脇、すなわち縦方向両縁部の縫い合わせ)
表地、裏地の両脇を縫い合わせる。この場合、例えば、9号針で10〜11針/inchとすることが好ましい。
(羽毛状綿素材束121の挿入)
前記羽毛状綿素材束121を、12列の収納領域に収納するようにした12列分を用意し、これらを12列の収納領域に各々挿入する。
(表地、裏地の横方向縁部の縫合)
表地、裏地の横方向縁部を前記羽毛状綿素材束121の両端の布材122と一緒に縫って固定し、キルト(或いは立体キルト)状の羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dとする。
この後、検品後、梱包し、出荷する工程となる。
図34は、上述した変形例Cの別の例である羽毛状綿素材束121を収納した布団31Eを示すものである。
この羽毛状綿素材束121を収納した布団131Eは、基本的構造は前記羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dの場合と同様であるが、全体寸法を、例えば縦220cm、横200cmのダブルサイズとした点が相違する。
羽毛状綿素材束121を収納した布団131Eの場合には、表地132、及び図示しない裏地により形成した縦方向に16列並列の立体キルティング構造とした収納生地体141Aに対して、羽毛状綿素材束121を16個(分量)収納する構成としたものである。
この羽毛状綿素材束121を収納した布団131Eの細部の構造は、前記図25(a)に示す羽毛状綿素材束121を収納した布団131の場合と同様である。
前記羽毛状綿素材束121の量は、例えば、単体重量0.1kgで、合計1.6kgとしている。
このような構成によっても、前記羽毛状綿素材束121を縦方向に16列並列配置した簡略、かつ、軽量な構成の基に、保温性に優れ使用感も良好であるダブルサイズの羽毛状綿素材束121を収納した布団131Eを実現することができる。
前記特異で新規な羽毛状綿素材束121を前述のように収納した構成とすれば、前記羽毛状綿素材束121を収納した布団131Dの場合と同様、偏りが生じにくく保温性が一層良好であるという効果を発揮させることができる。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団151について図35乃至図38を参照して説明する。
本実施例3に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団151は、図35、図36に示すように、表地132と裏地133を用いて形成した1層立体キルティング構造としている。
以下説明する実施例におけるキルト構造は、単一層か、2以上の複数層かに限定するものではない。
すなわち、通気性の低い生地からなる表地132、通気性の高い生地からなる裏地133を用いて形成した縦・横方向に羽毛状綿素材束121等を挿入可能な例えば6個の間口153を具備する収納生地体152に対して、6個の直方体状の断熱体154と当該6個の直方体状の断熱体154に挿入する分量である6個(分量)の羽毛状綿素材束121とを用い、1個(分量)の断熱体154と、1個(分量)の羽毛状綿素材束121とを一組とし、全体で6組態様とし、前記断熱体154を表地132側、羽毛状綿素材束121を裏地133側とした状態で、これらを各間口153に各々挿入し、更に、収納生地体152における各間口153の端縁部を前記各布材122とともに縫製して、各断熱体154、各羽毛状綿素材束121を封止して1層の立体的な構造としたことが特徴である。
前記表地132としては、例えば高密度織物でソフトな風合いを持ち保温性が高い生地を用いて、前記裏地133としては、通気性が大きく、柔らかいニット材を用いる例を挙げることができる。
前記羽毛状綿素材束121を収納した布団151の全体寸法としては、例えば、150cm×220cm等の例を挙げることができるが特に限定するものではなく種々の変形実施が可能である。
なお、図36、図37は、羽毛状綿素材束121(又は121A)を収納した布団151における断熱体154、羽毛状綿素材束121(又は121A)の間口153に対する挿入状態を拡大して示すものである。
本実施例3に係る羽毛状綿素材束121(又は121A)を収納した布団151によれば、断熱体154及び表地132により優れた断熱性を発揮させることができ、また、前記羽毛状綿素材束121(又は121A)、裏地133により保温性を確保しつつ使用者の体温による蒸れを防止することもできるという優れた効果を発揮する。
また、前記裏地133として柔らかい生地を使用することで羽毛状綿素材束121(又は121A)等の柔らかい肌触りを打ち出すことが可能となる。
更に、前記表地132、裏地133全体として、形状の異なるポリエステル綿を使用することで丸洗いが可能となるとともに、羽毛にアレルギー反応の出てしまう人、独特の匂いが苦手な人のニーズに応えることも可能となる。
図38は、実施例3の変形例である羽毛状綿素材束121を収納した布団151Aを示すものである。
この羽毛状綿素材束121を収納した布団151Aは、基本的には実施例3の羽毛状綿素材束121を収納した布団151の場合と同様な構成であるが、収納生地体152Aとして、間口153が上下2段、例えば6個ずつ並列、合計12個とした2層の立体キルティング構造を採用し、上段の6個の間口153から各々6個の断熱体154を挿入し、また、下段の6個の間口153から各々6個(分量)の羽毛状綿素材束121を挿入し、更に収納生地体152Aにおける各間口153の端縁部を前記各布材122とともに縫製し各断熱体154、各羽毛状綿素材束121を封止して2層の立体的な構造としたことが特徴である。
変形例の羽毛状綿素材束121を収納した布団151Aによれば、各断熱体154、各羽毛状綿素材束121を2層の立体キルティング構造とした構成の基に、前記羽毛状綿素材束121を収納した布団151の場合と同様な効果を発揮させることができ、かつ、ボリューム感を一層高めた羽毛状綿素材束121を収納した布団151Aとすることができる。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団161について図39乃至図42を参照して説明する。
本実施例4に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団161は、図39、図40に示すように、表地162と裏地163及びナイロンタフタ材等からなる中間地164からなり、縦方向両縁部を後に縫製する上下2層からなるキルト(或いは立体キルト)構造の収納生地体165を具備している。
以下説明する実施例におけるキルト構造は、単一層か、2以上の複数層かに限定するものではない。
前記収納生地体165の全体寸法は、縦220cm、横150cmの例を挙げることができるが、特に限定するものではない。
前記収納生地体165においては、表地162と中間地164との間に、例えば2.5cmのマチ166を所定の間隔で、かつ、直線状に縫い付け、表面外側から見たとき図39に示すように直線状のストライプ形状を呈し、表地162、中間地164間に4か所の直線形態の収納領域を有するように構成している。
また、裏地163と中間地164の間に、例えば2.5cmのマチ166を所定の間隔で、かつ、縦方向に6個、横方向に5個、合計30個のマス状部167を形成するように縫い付け、裏面外側から見たとき図40に示すようにチェック形態を呈し、裏地163、中間地164間に合計30個のマス目状の収納領域を有するように構成している。
そして、4か所の直線形態の収納領域には、4個(分量)の羽毛状綿素材束121Aを挿入し、合計30個のマス目状の収納領域には、各々羽毛(ダウン)168を各々収納し、これらを上述した場合と同様に封止するように構成している。
前記羽毛状綿素材束121Aの収納重量は、例えば800g、羽毛68の収納重量は例えば400gとする例を挙げることができる。
本実施例4に係る羽毛状綿素材束121(又は束121A)を収納した布団161によれば、上下2層からなる立体構造の収納生地体165に、羽毛状綿素材束121(又は束121A)、羽毛168を上下2層配置に内装して2層立体構造としたもので、羽毛168の嵩高及び保温力と、羽毛状綿素材束121(又は束121A)の保温力を兼ね備え、ボリューム感が有り、かつ、保温性に優れた羽毛状綿素材束121(又は束121A)を収納した布団161とすることができる。
また、裏地163として通気性の低い生地を使用し、表地162として通気性の高い生地を使用することで、断熱性と保温性を確保しつつ使用者の体温による蒸れを防止し、カビや細菌の発生を回避することもできるという優れた効果を発揮する(表地162側を使用者の身体に被せた場合)。
更に、表地162として柔らかい生地を使用することで羽毛状綿素材束121(又は束121A)等の柔らかい肌触りを打ち出すことが可能となる。
更にまた、図42に示すように、キルト(或いは立体キルト)加工を施す際に、羽毛168側と、羽毛状綿素材束121(又は束121A)とで、マチ166の位置を縦方向においてずらすことで、収納生地体165内にまんべんなく羽毛状綿素材束121(又は束121A)や羽毛168が行き渡って保温力を向上させる効果も期待できる。
(実施例5)
次に、本発明の実施例5に係る6種の形態からなるノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171A乃至71Fについて図43乃至図48を参照して説明する。
本実施例5に係る第1の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Aは、図43(a)に示すように、四角形状の通気性の良い布材からなり例えば掛け布団サイズの裏地173の上に、この裏地173の長さ寸法より少し短く形成した例えば12個(分量)の羽毛状綿素材束121を長さ方向に12個平らに広げて列設し、次に、12個(分量)の羽毛状綿素材束121の上に、四角形状の保温性の高い布材からなり前記裏地173と同等寸法の表地172を被せ、ヘム留め及び中綿留めによる縫製態様で表地172、裏地173の四辺をすべて縫製して、布団自体にキルティングを施さないノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Aとしたものである。
この場合、布団171Aの製造方法に関しては、前記本実施例2に係る羽毛状綿素材束121を収納した布団131において説明した図27のように製造しても良い。すなわち、表地、裏地の各縁部(縦の両縁部、横の両縁部)内側に配置する各羽毛状綿素材束121を収納した布団を、内方に折り返し状態とし、これにより、各縁部領域のボリューム感を一層増大させる構成とすることもできる。
なお、前述したように、図27に示す布団の製造方法は、本発明における各実施例の布団製造に関して共通して採用できる製造方法である。
図43(b)は、図43(a)の右欄に示す状態における布団171Aの表地172の中央部分に、収納された羽毛状綿素材束121の偏りを抑えるために、キルトでもって中綿留め部175aを施した状態の構成である。
また、前記図30の左欄の図面に示す実施例2の変形例Aに係る布団131のように、図43に示す布団構成に加えて、表地、裏地内に斜め配置(図示せず)に所要量の羽毛状綿素材束121を収納した3層構造として実施しても良い。
なお、前記図30の左欄の図面に示す実施例2の変形例Aに係る布団131のように、図44乃至図48に示す各布団構成に加えて、表地、裏地内に斜め配置(図示せず)に所要量の羽毛状綿素材束121を収納した積層構造又は3層構造として実施しても良い。
図43(a)、図44においては、点線にてヘム留め部174を、曲がり線(波形線)にて中綿留め部175を示している。
図43(a)に示す第1の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Aによれば、ノン・キルト式としたことで、キルト式とした場合のような特定の箇所がへこんだりキルト部分が折れて隙間ができたりするような不都合がなく、嵩高が均一で保温性も有するという顕著な効果を発揮させることができる。
また、裏地173と表地172との間に、例えば12個の羽毛状綿素材束121を長さ方向に12個平らに列設し、縫製するという工程を採用しているので、作製工程が極めて簡略であるという利点もある。
本実施例5に係る第2の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Bは、図44に示すように、四角形状の通気性の良い布材からなり例えば掛け布団サイズの裏地173の上に、この裏地173の長さ寸法より少し短く形成した例えば12個の羽毛状綿素材束121を長さ方向に12個平らに列設し、次に、12個の羽毛状綿素材束121の上に、前記裏地173と同等寸法の不織布(不織布以外の材質のものを使用しても良い)176を載せる。
更にこの不織布176の上に、裏地173の幅寸法より少し短く形成した例えば22個の羽毛状綿素材束121を幅方向に平らに列設する。
次に、前記22個の羽毛状綿素材束121の上に、四角形状の保温性の高い布材からなり前記裏地173と同等寸法の表地172を被せ、ヘム留め及び中綿留めによる縫製態様で表地172、裏地173の四辺をすべて縫製して、布団自体にキルティングを施さず、かつ、前記各羽毛状綿素材束121を交差配置とし不織布176を中間に介在させたノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Bとしたものである。
図44においては、点線にてヘム留め部174を、曲がり線にて中綿留め部175を示している。
図44に示す第2の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Bによれば、第1の形態の場合と同様、ノン・キルト式としたことで、キルト式とした場合のような特定の箇所がへこんだりキルト部分が折れて隙間ができたりするような不都合がなく、嵩高がより一層大きく、かつ、均一であり、保温性をより一層高めることができるという顕著な効果を発揮させることができる。
また、裏地173と表地172との間に、例えば12個の羽毛状綿素材束121、不織布176及び22個の羽毛状綿素材束121を配置し、縫製するという工程を採用しているので、作製工程が極めて簡略であるという利点もある。
本実施例5に係る第3の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Cは、図45に示すように、裏地173の長さ方向の寸法より少し短い長さとした例えば12個の羽毛状綿素材束121を長さ方向に12個平らに、かつ、前記裏地173に対応する配置で列設し、これら各羽毛状綿素材束121の両端を各々前記裏地173の幅方向の寸法より少し短い長さとした一対の帯状の留布177に縫製等で各々止めつけて一体化し第1の羽毛状綿素材束群178とする。
同様に、前記裏地173の幅方向の寸法より少し短い長さとした例えば22個の羽毛状綿素材束121を幅方向に、かつ、前記裏地173に対応する配置で平らに列設し、これら各羽毛状綿素材束121の両端を各々前記裏地173の幅方向の寸法より少し短い長さとした一対の帯状の留布179に縫製等で各々止めつけて一体化し第2の羽毛状綿素材束群180とする。
次に、四角形状の通気性の良い布材からなり例えば掛け布団サイズの裏地173の上に前記第1の羽毛状綿素材束群178、第2の羽毛状綿素材束群180を交差配置で載せる。
なお、前述したように、本発明においては表地、裏地との材質を限定するものではなく、各種材質からなる表地と裏地を各種組み合わせて用いることができる。
更に、四角形状の保温性の高い布材からなり前記裏地173と同等寸法の表地172を被せ、ヘム留め及び中綿留めによる縫製態様で表地172、裏地173の四辺をすべて縫製して、キルティングを施さず、かつ、前記第1の羽毛状綿素材束群178、第2の羽毛状綿素材束群180を交差配置状態としたノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Cとしたものである。
図45においては、点線にてヘム留め部181を、曲がり線にて中綿留め部182を示している。
図45に示す第3の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Cによれば、第2の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Bの場合と同様な効果を奏するとともに、前記留布177、179で各々一体化した第1の羽毛状綿素材束群178、第2の羽毛状綿素材束群180を交差配置状態とした構造を採用しているので、キルトを施した布団が固く感じるというような不都合がなく、柔らかな生地からなる表地172、裏地173を使用することができ、フィット感が良好であるという特性を発揮させることができる。
また、裏地173と表地172との間に、例えば12個の羽毛状綿素材束121を一体化した第1の羽毛状綿素材束群178、22個の羽毛状綿素材束121を一体化した第2の羽毛状綿素材束群180を交差配置し、縫製するという工程を採用しているので、作製工程が極めて簡略であるという利点もある。
本実施例5に係る第4の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Dは、図46に示すように、四角形状の通気性の良い布材からなり例えば掛け布団サイズの裏地173の上に、この裏地173の長さ寸法より少し短く形成した例えば12個の羽毛状綿素材束121を長さ方向に12個平らに列設する。
次に、12個の羽毛状綿素材束121の上に、四角形状の保温性の高い布材からなり前記裏地173と同等寸法の表地172を被せ、表地172、裏地173の四辺をすべて直線留めによる縫製態様で縫製し、キルティングを施さないノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Dとしたものである。
図46においては、点線にて直線留め部183を示している。
図46に示す第4の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Dによれば、既述した第1の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Aの場合と同様な効果を発揮させることができる。
また、裏地173と表地172との間に、例えば12個の羽毛状綿素材束121を配置し、直線留めによる縫製態様で縫製する工程を採用しているので、作製工程の一層の簡略化を図ることができるという利点もある。
本実施例5に係る第5の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Eは、図47に示すように、四角形状の通気性の良い布材からなり例えば掛け布団サイズの裏地173の上に、この裏地173の長さ寸法より少し短く形成した例えば12個の羽毛状綿素材束121を長さ方向に12個平らに列設する。
次に、12個の羽毛状綿素材束121の上に、前記裏地173と同等寸法の不織布176を載せる。
更に、この不織布176の上に、裏地173の幅寸法より少し短く形成した例えば22個の羽毛状綿素材束121を幅方向に平らに列設する。
更にまた、前記22個の羽毛状綿素材束121の上に、四角形状の保温性の高い布材からなり前記裏地173と同等寸法の表地172を被せて、表地172、裏地173の四辺をすべて直線留めによる縫製態様で縫製して、キルティングを施さず、かつ、前記各羽毛状綿素材束121を交差配置とし不織布176を中間に介在させたノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Eとする。
図47においては、点線にて直線留め部184を示している。
図47に示す第5の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Eによれば、既述した第2の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Bの場合と同様な効果を発揮させることができる。
また、裏地173と表地172との間に、例えば12個の羽毛状綿素材束121、不織布176及び22個の羽毛状綿素材束121を配置し、直線留めによる縫製態様で縫製する工程を採用しているので、作製工程の一層の簡略化を図ることができるという利点もある。
本実施例5に係る第6の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Fは、図48に示すように、前記裏地173の長さ方向の寸法より少し短い長さとした例えば12個の羽毛状綿素材束121を長さ方向に12個平らに、かつ、前記裏地173に対応する配置で列設し、これら各羽毛状綿素材束121の両端を各々前記裏地173の幅方向の寸法より少し短い長さとした一対の帯状の留布177に縫製等で各々止めつけて一体化し第1の羽毛状綿素材束群178とする。
同様に、前記裏地173の幅方向の寸法より少し短い長さとした例えば22個の羽毛状綿素材束121を幅方向に、かつ、前記裏地173に対応する配置で平らに広げて列設し、これら各羽毛状綿素材束121の両端を各々前記裏地173の幅方向の寸法より少し短い長さとした一対の帯状の留布179に縫製等で各々止めつけて一体化し第2の羽毛状綿素材束群180とする。
次に、四角形状の通気性の良い布材からなり例えば掛け布団サイズの裏地173の上に前記第1の羽毛状綿素材束群178、第2の羽毛状綿素材束群180を交差配置で載せる。
更に、四角形状の保温性の高い布材からなり前記裏地173と同等寸法の表地172を被せ、縁留め、中留めの直線状で二段構造の縫製態様で表地172、裏地173の四辺をすべて縫製して、キルティングを施さず、かつ、前記第1の羽毛状綿素材束群178、第2の羽毛状綿素材束群180を交差配置としたノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Fとしたものである。
図48においては、点線にて外側の縁留め部185を、同じく点線にて内側の中留め部186(縁留め部185より内側)を示している。
図48に示す第6の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Fによれば、既述した第3の形態のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171Cの場合と同様な効果を発揮させることができる。
また、裏地173と表地172との間に、例えば12個の羽毛状綿素材束121を一体化した第1の羽毛状綿素材束群178、122個の羽毛状綿素材束121を一体化した第2の羽毛状綿素材束群180を交差配置し、縁留め、中留めの直線状で二段構造に縫製する工程を採用しているので、作製工程が極めて簡略であるという利点もある。
上述した本実施例5に係る6種のノン・キルト式羽毛状綿素材束121を収納した布団171A乃至171Fについて総括的効果について言及すると、キルトによる凸凹感が無く、滑らかな肌触りを実現できること、表地172としてプリント生地を使用した場合にキルトによって柄を害することがないとともに、イラストや写真のプリント等絵柄を綺麗な状態で製品化することが可能となること、キルトをするとその部分に綿が入らないため隙間ができてしまうがこのような不都合な点は解消できること等の種々の効果を発揮させることができる。
更に、キルト(縫い目)があると、布団内に中綿の入っていない部分ができてしまうが、ノンキルト方式の場合、全体に均一に中綿を入れることができ、両端を側地と一体に留めることでキルトが無くても偏りが出ないという顕著な効果も発揮させることができる。
加えて、キルト(縫い目)があると生地で側地を押し潰す箇所ができるので嵩高が損なわれるが、ノンキルト方式の場合、均一の嵩高を確保できること、ミシンを使わずに接着剤でキルトを施すタイプの布団は、クリーニングで洗うと接着成分が溶けてキルトが無くなってしまうことがあり、洗えないことが多いが、ノンキルト方式の場合、クリーニングで洗うことができること、キルトがあるとその部分に埃が溜まり、また、ミシン穴はダニの侵入口ともなり得ることから衛生面で問題があるが、ノンキルト方式の場合、その心配が無いのでハウスダストやダニアレルギー持ちの方でも安心して使用でき、衛生的であること、等の効果も発揮させることができる。
更には、キルトがあると位置によってはドレープ性が損なわれ、使用者の身体との間に隙間ができるとともにミシン穴から熱が逃げることから保温性が損なわれるが、ンキルト方式の場合、ミシン穴が無いので密封性があり保温性も高いこと、キルト分の糸やキルト(或いは立体キルト)用の布を削減することができ、軽量化を図ることができること等、その利点は大である。
図49は、本発明の前記実施例1に係る特異で新規な羽毛状綿素材束121を収納した衣料品の一例であるダウンジャケット191を示すものであり、このダウンジャケット191は、同図に概略的に示すように、このダウンジャケット191を構成する衣料品用の表生地192と、裏生地193との間に、既述した場合と同様にして前記羽毛状綿素材束121を所要量収納し、キルト形態に縫製して仕上げたものである。
なお、図49(a)は本発明の実施例1に係る羽毛状綿素材束121を収納し縦横にキルトを施した状態の衣料品を示す概略図であり、図49(b)は本発明の実施例1に係る羽毛状綿素材束121を収納し縦にキルトを施した状態の衣料品を示す概略図である。
これにより、既述した場合と同様に、動物特有の臭気を伴うことがなく、洗濯性に優れ、保温性、断熱性に優れ、更に軽量に形成できる等、優れた効果をそうするダウンジャケット191を実現し提供することができる。
本発明に係る羽毛状綿素材は、特に掛け布団の収納・充填として用いられる他、着衣類、毛布や寝袋、枕、クッション等の各種衣料品に広範に適用可能である。
1 羽毛状綿素材
2 軸糸
3 浮糸
11 送りローラ
12 クリルスタンド
13 供給ローラ
14 ガイド筒
15 送りローラ
16 巻取り送りローラ
17 巻取りローラ
21 エアー交絡用ユニット
31 糸・エアー供給体
32 ノズル筒部
33 先端ノズル部
33a ノズルテーパー孔
35 貫通孔
35a ストレート孔
35b テーパー孔
36 入口筒部
36a 挿通孔
37 突出円形状部
38 円形ハンドル部
38a ノズル受筒体部
38b 円形凹部
39 大径筒部
40 小径筒部
41 位置決め締め付け機構部
42 下側円形段部
43 エアー受凹部
43a エアー孔
44 凹部
45 傾斜外周部
46 傾斜溝部
51 ユニット内筒体
52 突出筒部
53 挿通筒部
54 大径筒部受段部
55 ユニット内筒体貫通孔
55a 円形突部
56 Oリング
57 エアー通過孔
61 ユニット外筒体
61a 円形上部
61b 円形凹部
62 円形受孔部
63 貫通挿通孔
64 エアー受栓
65 装着受孔
71 ベンチュリー
72 すり鉢状壁面部
73 ベンチュリー貫通孔
81 衝突板
91 エアー供給源
92 エアーパイプ
101 止めリング
102 Cリング
103 円形孔部
104 小突起
105 間隔調整リング
111 容器
D 各ダウンボール状の塊と塊との間隔
H1 突出長
H2 ベンチュリー貫通孔の寸法
H3 先端ノズル部の端部とベンチュリー貫通孔の出口までの寸法
d1 隙間間隔
d2 隙間間隔
θ 送り込み角度
θ1 傾斜面角度
φ 直径
121 羽毛状綿素材束
121A 羽毛状綿素材束
122 布材
123 中間布材
124 穴開コンベアー
131 羽毛状綿素材束を収納した布団
131A 羽毛状綿素材束を収納した布団
131B 羽毛状綿素材束を収納した布団
131C 羽毛状綿素材束を収納した布団
131D 羽毛状綿素材束を収納した布団
131E 羽毛状綿素材束を収納した布団
132 表地
133 裏地
133A 付加裏地
134 キルト部
135a 間口
135b 間口
137 マチ
138 中間地
139 不織布
140 保温空間
141 収納生地体
141A 収納生地体
151 羽毛状綿素材束を収納した布団
151A 羽毛状綿素材束を収納した布団
152 収納生地体
152A 収納生地体
153 間口
154 断熱体
161 羽毛状綿素材束を収納した布団
162 表地
163 裏地
164 中間地
165 収納生地体
166 マチ
167 マス状部
168 羽毛
171A ノン・キルト式の羽毛状綿素材束を収納した布団
171B ノン・キルト式の羽毛状綿素材束を収納した布団
171C ノン・キルト式の羽毛状綿素材束を収納した布団
171D ノン・キルト式の羽毛状綿素材束を収納した布団
171E ノン・キルト式の羽毛状綿素材束を収納した布団
171F ノン・キルト式の羽毛状綿素材束を収納した布団
172 表地
173 裏字
174 ヘム留め部
175 中綿留め部
176 不織布
177 留布
178 第1の羽毛状綿素材束群
179 留布
180 第2の羽毛状綿素材束群
181 ヘム留め部
182 中綿留め部
183 直線留め部
184 直線留め部
185 縁留め部
186 中留め部
191 ダウンジャケット
192 表生地
193 裏生地

Claims (35)

  1. ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化されて、一列に連なった形態で、前記ダウンボール状の塊が所定の直径を有し、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定間隔をもって連続的に配列されて綿状の長繊維として形成したことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  2. ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアー交絡用ユニット内のエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を間隔を隔てて有しつつ一体化されて、一列に連なった形態で、前記ダウンボール状の塊の直径が1.0〜3.5cmで、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して最大10cm程度以内の間隔をもって連続的に配列されて綿状の長繊維として形成したしたことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  3. ポリエステル系の原糸を用いた軸糸・浮糸のフィラメント同士がエアー交絡用ユニット内のエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により結束して絡み合い繋がってダウンボール状の塊を間隔を隔てて有しつつ一体化されて、一列に連なった形態で、前記ダウンボール状の塊の直径が1.0〜3.5cmで、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して最大10cm程度以内の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維として形成され、前記綿状の長繊維にシリコーン樹脂を定着し加熱により形状安定化して形成したしたことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  4. ポリエステル系の原糸を用いた軸糸、浮糸の夫々をエアー交絡用ユニット内へ供給する工程と、
    エアー交絡用ユニット内のエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により、前記軸糸・浮糸のフィラメント同士を結束させ、絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化され、一列に連なった形態とし、ダウンボール状の塊が所定の直径を有し、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して所定の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維である羽毛状綿素材とするエアー交絡工程と、
    前記羽毛状綿素材を巻き取る工程と、
    を経て形成したことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  5. ポリエステル系の原糸を用いた軸糸、浮糸の夫々をエアー交絡用ユニット内へ供給する工程と、
    エアー交絡用ユニット内のエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により、前記軸糸・浮糸のフィラメント同士を結束させ、絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化され、一列に連なった形態とし、ダウンボール状の塊の直径が1.0〜3.5cmで、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して最大10cm程度以内の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維である羽毛状綿素材とするエアー交絡工程と、
    前記綿状の長繊維を巻き取る工程と、
    を経て形成したことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  6. ポリエステル系の原糸を用いた軸糸、浮糸の夫々をエアー交絡用ユニット内へ供給する工程と、
    エアー交絡用ユニット内におけるノズル筒部の先端ノズル部とベンチュリーのすり鉢状壁面部との間に形成される外部から供給されるエアーの散乱雰囲気中でのエアー交絡により、前記軸糸・浮糸のフィラメント同士を結束させ、絡み合い繋がってダウンボール状の塊を有しつつ一体化され、一列に連なった形態とし、ダウンボール状の塊の直径が1.0〜3.5cmで、このダウンボール状の塊が軸糸の長さ方向に関して最大10cm程度以内の間隔をもって連続的に配列された綿状の長繊維である羽毛状綿素材とするエアー交絡工程と、
    前記綿状の長繊維を巻き取る工程と、
    前記羽毛状綿素材にシリコーン剤を付けるシリコーン樹脂加工工程と、
    シリコーン剤を付けた前記羽毛状綿素材を加熱し水分を飛ばす第1回加熱工程と、
    水分を飛ばした前記羽毛状綿素材を加熱し熱収縮させて形状を安定化させる第2回加熱工程と、
    第2回加熱工程終了後の前記羽毛状綿素材を冷ます冷まし工程と、
    を経て形成したことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  7. 前記請求項6記載の第1回加熱工程の加熱温度が100〜149℃であり、第2回加熱工程の加熱温度が加熱温度150〜200℃でもって形成したことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  8. 前記請求項6又は7記載の軸糸と浮糸との供給倍率と、前記エアー交絡用ユニット内におけるエアー交絡用のエアーの風量及びエアー圧と、前記エアー交絡用ユニット内における先端ノズル部とベンチュリーのすり鉢状壁面部との間の間隔調整との各要因の組み合わせにより、前記ダウンボール状の塊の大きさ、各ダウンボール状の塊と塊との間隔、浮糸密度を種々に変更させて所望の形態としたダウンボール状の塊を得られるようにして形成したことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする羽毛状綿素材束。
  9. 前記請求項1乃至8のいずれか1項に記載の浮糸と軸糸が、軽量の中空糸、表面積が円形状断面糸より大きいC型断面糸又は異形断面糸から選定されて形成したことを特徴とする羽毛状綿素材を、複数本所定の長さとして束ねて、その両端部を各々布材により縫着固定したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束。
  10. 前記請求項1乃至9のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束における束ねられた両端部以外の中間部分を、前記布材と間隔を隔て単数又は複数の中間布材で縫着固定したことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束。
  11. 前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所定数を、表地、裏地を用いて形成した収納生地体内に収納して、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  12. 前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所定数を、表地、裏地を用いて形成した収納生地体内に縦・横の交差配置で2層に収納して、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  13. 前記表地、裏地の各縁部内側に配置する前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団を、内方に折り返し状態としたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  14. 前記裏地の片面側の全面に付加裏地を取り付けて、キルト形態の裏地との間に保温空間を設けたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  15. 前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、表地、裏地を用いて形成した収納生地体内に、縦・横の交差配置及び斜め配置の3層に収納して、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止し、キルト形態としたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  16. 前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、表地、裏地、中間地を用いて、2段の縦・横配置に、かつ、各々複数列、並列配置に各収納領域を形成した2層のキルティング構造の収納生地体に、縦・横配置に収納して、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止し、2層のキルト形態としたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  17. 前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、表地及び裏地により形成した縦方向に複数並列配置でマチを付けたキルティング構造とした収納生地体に、並列配置に収納し、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止し、キルト形態としたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  18. 表地、裏地を所定寸法に裁断する工程と、
    前記表地、裏地をキルティング加工の形状に折りたたんで印を付ける工程と、
    前記表地、裏地に対して印付け部分に沿ってキルト地を縫い付け前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を並列に収納する収納領域を形成する工程と、
    前記表地、裏地の両脇を縫い合わせる工程と、
    前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を前記収納領域に並列に収納する工程と、
    前記表地、裏地の横方向縁部を前記羽毛状綿素材束の両端の布材と一緒に縫って固定し、キルト状の布団とする工程と、
    を含み、キルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団の製造方法。
  19. 表地と、裏地を用いて形成した縦方向に内容物を所要数並列に収納可能な1層のキルト構造の収納生地体に、断熱体と前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数とを、断熱体を表地側に、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を裏地側にして重ねて、これらを所要組並列に収納し、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止し、1層のキルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団。
  20. 表地と、裏地と、中間地とを用いて形成した縦方向に内容物を所要数2段並列に収納可能な2層のキルト構造の収納生地体に、所要数の断熱体を表地側に、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を裏地側に2段配置で収納し、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止し、2層のキルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団。
  21. 表地、裏地、中間地を用い、マチを付けて、2段縦・横配置に、かつ、各々複数列並列配置に収納領域を形成した2層のキルティング構造の収納生地体に、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を表地側に、所要量の羽毛を裏地側に2段配置で各々収納し、前記表地、裏地の縁部を前記羽毛状綿素材束の布材とともに逢着封止して、2層のキルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団。
  22. 前記表地側のキルト構造は、マス目状であり、かつ、前記表地側のマチは裏地側のマチに対して縦方向にずれていることを特徴とする請求項21記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  23. 表地と、裏地との間に、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、前記表地、裏地の長さ方向に所要数列設し、かつ、平らに広げて配置し、布団自体にキルティングを施さず、前記表地、裏地の外周辺を縫製してなり、ノン・キルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団。
  24. 前記表地、裏地の外周辺の縫製部分は、外側のヘム留め部及び内側の中綿留め部の2種又はストレートな直線留め部であることを特徴とする請求項23記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  25. 四角形状の掛け布団サイズの裏地の上に、前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、前記裏地の長さ方向に所要数列設し、かつ、平らに広げて配置し、表地を被せて、布団自体にキルティングを施さず、前記表地、裏地の外周辺を縫製してノン・キルト式の布団を製造するようにし、ノン・キルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団の製造方法。
  26. 前記表地、裏地の外周辺の縫製処理は、外側のヘム留め処理及び内側の中綿留め処理の2種又はストレートな直線留め処理であることを特徴とする請求項25記載の羽毛状綿素材束を収納した布団の製造方法。
  27. 表地と、裏地との間に、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、前記表地、裏地の長さ方向と、幅方向とに所要数ずつ交差配置に各々所要数列設し、かつ、平らに広げて配置し、布団自体にキルティングを施さず、前記表地、裏地の外周辺を縫製してなり、ノン・キルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団。
  28. 前記交差配置の所要量ずつの前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の間に、更に不織布が配置されることを特徴とする請求項27記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  29. 前記交差配置の所要量ずつの前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束は、留布にて一体化された平坦な羽毛状綿素材束群として各々配置されることを特徴とする請求項27又は28記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  30. 前記表地、裏地の外周辺の縫製部分は、外側のヘム留め部及び内側の中綿留め部の2種又はストレートな直線留め部であることを特徴とする請求項27乃至29のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団。
  31. 四角形状の掛け布団サイズの裏地の上に、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、前記表地、裏地の長さ方向に所要数列設し、かつ、平らに広げて配置し、その上に前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の所要数を、前記裏地の幅方向に所要数列設し、かつ、平らに広げて配置し、表地を被せて、布団自体にキルティングを施さず、前記表地、裏地の外周辺を縫製してノン・キルト形態としたことを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した布団の製造方法。
  32. 前記交差配置の所要数ずつの前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束の間に、更に不織布を配置する工程を含むことを特徴とする請求項31記載の羽毛状綿素材束を収納した布団の製造方法。
  33. 前記交差配置の所要数ずつの前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束は、留布にて一体化された平坦な羽毛状綿素材束群として各々配置されることを特徴とする請求項31又は22記載の羽毛状綿素材束を収納した布団の製造方法。
  34. 前記表地、裏地の外周辺の縫製処理は、外側のヘム留め処理及び内側の中綿留め処理の2種又はストレートな直線留め処理であることを特徴とする請求項31乃至33のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納した布団の製造方法。
  35. 衣料品用の表生地と裏生地との間に、前記請求項1乃至10のいずれか1項に記載の羽毛状綿素材束を収納し、縫製して仕上げていることを特徴とする羽毛状綿素材束を収納した衣料品。
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