JP2016024022A - 切断装置及び切断方法並びに切断装置を用いた解体システム - Google Patents
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Abstract
本発明は、効率よく短時間で切断できる切断装置及び切断方法並びに切断装置を用いた解体システムを提供する。
【解決手段】
本発明は、施工対象物にレーザ光を照射し、施工対象物を軟化させるレーザヘッドと、軟化した施工対象物を切断するブレードと、ブレードを水圧駆動する駆動手段とを備える切断部と、を有することを特徴とする。また、本発明は、前記ブレードは内部に冷却水が通る冷却流路を有することを特徴とする。
【選択図】図5
Description
引用文献2には、コンクリートなどの固形材をアシストガスを用いてレーザ加工して溶融し、その後冷却して脆くなった溶滓を回転カッタによって切削し粉砕することを開示している。
まず、本発明の切断装置を有する解体システムが適用される沸騰水型原子力プラントについて説明する。図1に、沸騰水型原子力プラントの概略構成図を示す。沸騰水型原子力プラント11は、原子炉15及び原子炉格納容器16を備えている。原子炉格納容器16は、原子炉建屋17内に設置されて、上端部に原子炉格納容器上蓋18が取り付けられて密封されている。原子炉格納容器16は、内部に形成されたドライウェル19、及び冷却水が充填された圧力抑制プールが内部に形成された圧力抑制室(ウェットウェル)20を有する。ドライウェル19に連絡されるベント通路21の一端が、圧力抑制室20内の圧力抑制プールの冷却水中に浸漬されている。
原子炉格納容器上蓋18の真上に複数に分割された放射線遮蔽体であるシールドプラグ22が配置され、これらのシールドプラグ22が、原子炉建屋17の運転床42に設置されている。
集合体29を取り出し、隣接する使用済燃料貯蔵プール41へ移す際に通すプールであっ
て、放射線の遮蔽等のために水を張るための原子炉ウェル39が設けられている。さらに、この原子炉ウェル39を挟み込むように、ドライヤ・セパレータプール40及び使用済みの燃料を一時的に保管する使用済燃料貯蔵プール41が設けられている。ドライヤ・セパレータプール40は、定期検査時に蒸気乾燥器27や気水分離器26といった炉内構機器を仮置きする場所として使われる。
サポートシリンダが形成されている。炉心25内の燃料集合体29間に出し入れされて原
子炉出力を制御する制御棒33が、各制御棒案内管32内に配置されている。複数の制御
棒駆動機構ハウジング34が、原子炉圧力容器24の下鏡35に取り付けられている。制
御棒駆動機構(図示せず)が、それぞれの制御棒駆動機構ハウジング34内に設置され、
制御棒案内管32内の制御棒33と連結されている。原子炉圧容器24内に設置された蒸
気乾燥器27、気水分離器26、炉心シュラウド28、上部格子板31、炉心支持板30、
サポートシリンダ、制御棒案内管32、炉心シュラウド下部胴は、炉内構造物である。
36上に設けられた筒状のペデスタル37上に据え付けられている。筒状のγ線遮蔽体3
8が、ペデスタル37の上端に設置され、原子炉圧力容器24を取り囲んでいる。
次に、原子炉建屋内施工対象物を取り扱うための本発明の実施例1による切断装置100を有する多関節マニピュレータについて説明する。図2に、本実施例の多関節マニピュレータの全体構成図を示す。多関節マニピュレータ1は、一端が原子炉建屋17内の構造体に取り付け可能な固定台座2、固定台座2より伸長する本体アーム3、分岐部4、分岐部4より分岐する第1アーム5a及び切断装置100よりなる第1多関節マニピュレータ5、及び、分岐部4より分岐する第2アーム6a及び把持部6bよりなる第2多関節マニピュレータより構成される分岐型マニピュレータである。
第1多関節マニピュレータ5には、切断装置100と第1アーム5aとの接続部付近に取り付けられた第1撮像装置7aにより、切断装置100をその撮像視野の略中央部としその周辺の画像が撮像される。同様に、第2の多関節マニピュレータ6には、把持部6bと第2アーム6aとの接続部付近に第2撮像装置7bが取り付けられている。切断装置100にはレーザヘッド170を有する。
固定台座2は、例えば、水等の液媒体を供給するためのポンプ及びタンク(図示せず)からなる水圧供給部9とホースにて、またレーザ装置70と光ファイバ172にて接続されている。
なお、チューブ47は、水圧供給部9より供給される水媒体による液圧に耐え得ること、及び耐放射線性を考慮し、例えばポリエーテル系又はポリエステル系樹脂のチューブ体が用いられる。
レーザヘッド170は、レーザヘッド本体173で切断部110と固定されているので、レーザ光173で施工対象物Sの軟化させることができる範囲は、事前に想定できる。
切断用水流モータ112は、図4、図8に示すように、多関節マニピュレータ1の固定台座2(図2参照)から配設された柔軟金属配管、例えばロータリジョイントを組合せた金属配管(図示せず)と、柔軟金属配管が接続され、駆動水を流入させる流入栓112iと、駆動水によって回転切断用ブレード111の駆動軸112jを軸に回転する水車112h(図7参照)と、回転させた駆動水を排出する流出栓112oとを有する。
実施例2の実施例1と異なる点は、切断装置100である。図9、図10は、切断装置100の第2の実施例100Bを示す図である。図9(a)は切断装置100Bの外観図、図9(b)は、図9(a)において矢印Eの方向からの側面図である。図10は切断装置100Bの構造と施行例を示す図である。図10(a)は、施工対象物Sを軟化させている状態を示す。図10(b)は、施工対象物Sを切断している状態を示す。なお、図9(b)、図10(a)において、INは冷却水の流入を、OUTは冷却水の出流を示す。
第1に、切断用ブレード、切断用ブレードの駆動部及び切断部冷却部から構成される切断部150である。切断用ブレードに関しては、実施例1では刃先を回転させて行う回転切断用ブレード111を用いた。実施例2では、図9に示すように、相対抗して交差する3枚の交差切断用ブレード151を用いる。図9(b)に確実に切断できるように、中央の交差切断用ブレード151bと交差し、交差切断用ブレード151bを挟むように2枚の交差切断用ブレード151a、151cを配置している。交差は、各交差切断用ブレード151の刃先先端151hが施工対象物Sを横切るようにする。
第2に、レーザヘッド170である。構造は実施例1と同じであるが、レーザヘッド170を施工対象物Sに対して垂直に設けている点が実施例1と異なる。なお、実施例1においてもレーザヘッド170を施工対象物Sに対して垂直に設けてもよい。
過酷事故により炉心溶融により生成された燃料デブリは、炉内構造物である金属と、燃料の硬化物であるセラミックの混合した物質になる場合がある。金属とセラミックは性質が大きくことなるため、金属とセラミックの混合物を切断することは難しい。例えば、実施例1および実施例2の切断装置において、レーザ光173をセラミック部分に短時間照射することによりセラミック部分を破砕除去し、そのあとで金属部分をレーザ光173により軟化させ切断することにより、金属とセラミックの混合物となった燃料デブリを容易に切断することができる。
本実施例の切断装置100を有する原子炉建屋17内の施工対象物の解体システム及び解体システムを用いた作業工程について説明する。図11に、本願発明の切断装置100を用いた解体システムの一例として、原子炉圧力容器上蓋23(以下。単に容器上蓋23という)の解体システムについて説明する。
本願発明の切断装置100を用いた解体システムの他の例として、燃料デブリ解体装置の例を説明する。燃料デブリ解体装置自体は、適用例1と同様な構成であり図示しない。即ち、燃料デブリ解体装置は、実施例1又は実施例2で示した切断装置100を有する多関節マニピュレータ1と、水圧供給部9と、水圧供給部9を介して切断装置100Bも含めて多関節マニピュレータ1を遠隔制御する遠隔操作装置50と、解体された容器上蓋23を一時的に保管する保管部10とを有する。
2:固定台座 3:本体 4:分岐部
5:第1多関節マニピュレータ 5a:第1アーム
6:第2多関節マニピュレータ 6a:第2アーム
6b:把持部 7a:第1撮像装置 7b:第2撮像装置
7c:第3撮像装置 8:第3撮像装置用マニピュレータ
9:水圧供給部 10:保管部 10w:窓
11:沸騰水型原子力プラント 15:原子炉
16:原子炉格納容器 17:原子炉建屋 18:原子炉格納容器上蓋
23:原子炉圧力容器上蓋 24:原子炉圧力容器
25:炉心 33:制御棒 38:γ線遮蔽体
39:原子炉ウェル 40:ドライヤ・セパレータプール
41:使用済燃料貯蔵プール 42:運転床
43:天井クレーン 44:シリンダ 45:フランジ
46:固定座 47:チューブ 48:ばね、
50:遠隔装操作装置 55:表示装置 56:コントローラ
57:原子炉圧力容器上蓋スプレイ用フランジ 58:吊り天秤
62:作業ハウス 63:横行台車 64:走行台車
65:作業ハウス内レール 70:レーザ装置
80:多関節マニピュレータ移動テーブル 81:主旋回テーブル
82:主旋回駆動部 83:副旋回テーブル
84:副旋回駆動部 85:シール付クランプ部
86:カバー 100,100A.100B:切断装置
101:固定部 110:切断部 111:回転切断用ブレード
111h:刃先 112:切断用水流モータ
112h:水車 112j:駆動軸 114:切断部冷却部
114t:冷却水流路 150:切断部
151、151a、151b、151c:交差切断用ブレード
151h:刃先 152:水圧シリンダ 152r:水圧駆動リンク
154t:冷却水流路 170:レーザヘッド
171:レーザヘッド本体 172:光ファイバ
173:レーザ光 174:伸縮機構 S:施工対象物
Claims (12)
- 施工対象物にレーザ光を照射し、前記施工対象物を軟化させるレーザヘッドと、
軟化した前記施工対象物を切断するブレードと、前記ブレードを水圧駆動する駆動手段とを備える切断部と、
を有することを特徴とする切断装置。 - 請求項1に記載の切断装置であって、
前記ブレードは内部に冷却水が通る冷却水流路を有する、
ことを特徴とする切断装置。 - 請求項1または2に記載の切断装置であって、
前記ブレードは回転切断用ブレードであり、前記駆動手段は前記回転切断用ブレードと同軸に設けられた水車である、
ことを特徴とする切断装置。 - 請求項2に記載の切断装置であって、
前記冷却水は、前記水圧駆動する駆動水である、
ことを特徴とする切断装置。 - 請求項1または2に記載の切断装置であって、
前記ブレードは、相対抗して交差する少なくとも2枚の交差切断用ブレードである、
ことを特徴とする切断装置。 - 請求項5に記載の切断装置であって、
前記交差切断用ブレードは3枚であり、前記交差時に、中央の前記交差切断用ブレードを他の2枚の前記交差切断用ブレードが挟むようになる、
ことを特徴とする切断装置。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の切断装置であって、
前記レーザヘッドは、その先端が前記施工対象物と接触し、前記レーザ光の照射範囲を囲む筒状形状を有する、
ことを特徴とする切断装置。 - 施工対象物にレーザ光を照射し、前記施工対象物を軟化させるステップと、
ブレードを水圧駆動して軟化した前記施工対象物を切断するステップと、
を有することを特徴とする切断方法。 - 請求項8に記載の切断方法であって、
前記ブレードを前記ブレード内に供給される冷却水で冷却するステップを有する、
ことを特徴とする切断方法。 - 沸騰水型原子力プラントにおける原子炉内施工対象物解体システムにおいて、
請求項1乃至9に記載のいずれかに記載の切断装置を先端に搭載し、前記切断装置を監視する撮像装置を備える多関節マニピュレータを原子炉圧力容器内部に挿入する挿入手段と、
作業ハウス又は前記原子炉圧力容器外部に設けられ、前記撮像装置に映像に基づいて前記切断装置と前記多関節マニピュレータとを遠隔操作し、施工対象物を切断する遠隔操作装置と、
を有することを特徴とする原子炉内施工対象物の解体システム。 - 請求項10に記載の原子炉内施工対象物の解体システムにおいて、
前記施工対象物は、原子炉内構造物又は燃料デブリである、
ことを特徴とする原子炉内施工対象物の解体システム。 - 請求項1に記載の切断装置であって、
金属とセラミックの混合物を切断する際に、
レーザ照射によりセラミック部分を破砕し、
その後金属部分を軟化させ切断することを特徴とする切断方法。
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