JP2011196903A - 原子炉プラットホームおよび原子炉点検方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 原子力発電プラントにおいて点検に要する時間をさらに短縮可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の代表的な構成は、原子力発電プラントに使用される原子炉プラットホーム120であって、原子炉ウェル104の外縁を覆うようにオペレーションフロア112より張り出した一対の作業床122と、DSP側カナル106bの近傍に設けられ作業床122を支持する作業床支持部124と、SFP側カナル106aの上方に形成され一対の作業床122の間隙からなる燃料移送路132と、DSP側カナル106bの上方に形成され一対の作業床122の間隙からなる機器移送路134とを備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】 本発明の代表的な構成は、原子力発電プラントに使用される原子炉プラットホーム120であって、原子炉ウェル104の外縁を覆うようにオペレーションフロア112より張り出した一対の作業床122と、DSP側カナル106bの近傍に設けられ作業床122を支持する作業床支持部124と、SFP側カナル106aの上方に形成され一対の作業床122の間隙からなる燃料移送路132と、DSP側カナル106bの上方に形成され一対の作業床122の間隙からなる機器移送路134とを備えることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、原子力発電プラントの定期点検時に用いられる原子炉プラットホームおよび原子炉点検方法に関するものである。
沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)や改良型沸騰水型原子炉(ABWR:Advanced Boiling Water Reactor)では、炉心が原子炉圧力容器に収容され、原子炉圧力容器は原子炉格納容器に収容される。原子炉圧力容器には冷却水(軽水)が注水され、炉心から生じる熱によって高温高圧の蒸気を生じさせて、タービンを回転させる動力に利用する。
上記のような原子炉(原子力発電プラント)では、安全に運用を行うために、所定の期間ごとに定期点検が義務付けられている。原子力発電プラントの定期点検には、概ね、1)原子炉開放、2)燃料取出、3)制御棒(CR:Control Rod)取替、4)局部出力領域モニタ(LPRM:Local Power Range Monitor)交換、5)原子炉内の点検、補修または改造作業、6)制御棒駆動機構(CRD:Control Rod Drive)ベント、7)燃料装荷、8)原子炉復旧、という作業が含まれている。
一般に、上記1)〜8)の作業は、原子炉ウェル、使用済み燃料プール(SFP:Spent Fuel Pool)およびドライヤセパレータプール(DSP:Dryer Separator Pool )上を往復する燃料交換機(FHM:Fuel Handling Machine)上から、点検用機器(目視点検用のカメラ、非破壊検査用の検査装置等)や作業用機器(作業工具、部品等)を遠隔操作して実施される。詳細には、2)燃料取出、3)制御棒取替、6)制御棒駆動機構ベント、7)燃料装荷は、燃料交換機が原子炉ウェルと使用済み燃料プールとを往復して行われる。また、4)局部出力領域モニタ交換は、燃料交換機が原子炉ウェルとドライヤセパレータプールとを往復して行われる。
ところで、このような定期点検は、原子炉の稼動を停止し、数千人規模の作業員等を導引して実施する。そのため、少しでも効率的に点検を完了させることが望まれている。しかし、上記の作業は燃料交換機を用いた連続の作業となるので、点検にかかる時間の短縮が困難であった。
そこで、特許文献1では、原子炉ウェル上に形成され作業員の足場となる原子炉プラットホームを開示している。特許文献1に記載された原子炉プラットホームは、オペレーションフロア開口の内側で上面がオペレーションフロアの上面とほぼ同じ高さに配置され、原子炉圧力容器の内径とほぼ同じ大きさの円形開口部および円形開口部に連絡する燃料交換機マスト通過用開口部からなるプラットホーム開口が形成されている。これにより、燃料交換機による燃料交換作業と並行して炉内点検、補修または改造作業を実施できるとしている。
しかしながら、特許文献1の技術では、原子炉プラットホームを設置した状態で燃料交換作業等を行うことはできるが、原子炉圧力容器から局部出力領域モニタを取り出してドライヤセパレータプールに移送するには、原子炉プラットホームを取り外さなければならなかった。すなわち、局部出力領域モニタの取出は、原子炉プラットホーム上で作業員が実施する炉内点検、補修または改造作業が完了するのを待たなければならなかった。燃料交換作業、局部出力領域モニタの取出、炉内点検等は、後工程(原子炉復旧作業)に対して必須の作業(クリティカルパス)であるため、これらの作業全体に要する期間をできるだけ短縮する要請がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、原子力発電プラントにおいて点検に要する時間をさらに短縮可能な原子炉プラットホームおよびこれを用いた原子炉点検方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の代表的な構成は、原子炉圧力容器の上方に配置されたほぼ円形の原子炉ウェルと、この原子炉ウェルの一方側に隣接して設置されたほぼ四角形の使用済み燃料プールと、原子炉ウェルと使用済み燃料プールとを連通させるSFP側カナルと、原子炉ウェルの一方側に隣接して設置されたほぼ四角形のドライヤセパレータプールと、原子炉ウェルとドライヤセパレータプールとを連通させるDSP側カナルと、原子炉ウェル、使用済み燃料プール、SFP側カナル、ドライヤセパレータプール、およびDSP側カナルの上面が開口した床であるオペレーションフロアが設置された原子力発電プラントに使用される原子炉プラットホームであって、原子炉ウェルの外縁を覆うようにオペレーションフロアより張り出した一対の作業床と、DSP側カナルの近傍に設けられ作業床を支持する作業床支持部と、SFP側カナルの上方に形成され一対の作業床の間隙からなる燃料移送路と、DSP側カナルの上方に形成され一対の作業床の間隙からなる機器移送路とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、燃料交換機による燃料交換作業および局部出力領域モニタ取出作業と並行して、炉内点検、補修または改造作業を実施することが可能となる。換言すれば、原子炉プラットホームを取り外すことなく、機器移送路を通過させ局部出力領域モニタをドライヤセパレータプールへと移送することができる。これにより、従来よりも点検に要する時間を短縮することができる。
当該原子炉プラットホームは、上記作業床の上面に、オペレーションフロアから原子炉ウェルの上方に亘って、断面が略I字状の長尺の補強部材が据え付けられているとよい。これにより、作業床のオペレーションフロアより張り出し部分を好適に補強することができ、安全性の向上を図ることができる。
上記燃料移送路を塞ぐように着脱または移動可能な渡廊下と、機器移送路を塞ぐように着脱または移動可能な第2渡廊下とをさらに備えているとよい。これにより、燃料移送路や機器移送路を使用しない場合に燃料移送路や機器移送路を塞ぐことができるので、作業性および安全性の向上を図ることができる。
上記作業床の上部に作業員の足場となる環状の上部作業床を着脱可能に備えるとよい。これにより、上段の上部作業床からも並行して作業員が炉内点検、補修または改造作業を実施できるため、これらの作業に時間を要する場合には特に効率的に点検を完了することができる。
上記作業床支持部は、作業床を支持する梁部材と、梁部材をDSP側カナルの壁面に固定する固定具とを備え、梁部材は、垂下された板部と、板部に形成された上下方向に長い長穴を有し、固定具は、長穴の裏側から表側に挿通されこの長穴の上端を掛止する鈎形状であるとよい。これにより、作業床を好適に支持することができる。
上記作業床支持部は、作業床を支持する梁部材と、梁部材をDSP側カナルの壁面に固定する固定具とを備え、梁部材は、垂下された足部を有し、固定具は、足部を挿通して左右方向の移動を規制するガイド部材と、足部の下端に当接して荷重を支持する支持部材とを有していてもよい。これにより、作業床を好適に支持することができる。
上記作業床支持部は、作業床の張り出し部分の下方に取り付けられ、原子炉ウェル内の水から浮力を受ける浮部材であってもよい。これにより、作業床を好適に支持することができる。
上記課題を解決するために本発明の他の代表的な構成は、原子炉内の点検作業を行う原子炉点検方法であって、上記原子炉プラットホームを設置し、原子炉内の点検、補修または改造作業と並行して、燃料交換機を用いて原子炉内から取り出した燃料、制御棒、局部出力領域モニタを、燃料移送路または機器移送路を通過させて使用済み燃料プールまたはドライヤセパレータプールへと移送することを特徴とする。
かかる構成によれば、炉内点検、補修または改造作業と並行して、燃料交換機を用いた他の作業を実施することができる。そのため、従来よりも短時間で点検を完了することが可能である。なお、上述した原子炉プラットホームにおける技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該原子炉点検方法にも適用される。
本発明によれば、原子力発電プラントにおいて点検に要する時間をさらに短縮可能な原子炉プラットホームおよびこれを用いた原子炉点検方法を提供することが可能である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
[第1実施形態]
(原子炉ウェル周辺)
図1は、原子炉ウェル104、使用済み燃料プール108、ドライヤセパレータプール110について説明する図である。ここでは、燃料取出前の全てのプールに水が張られた状態を例示している。
(原子炉ウェル周辺)
図1は、原子炉ウェル104、使用済み燃料プール108、ドライヤセパレータプール110について説明する図である。ここでは、燃料取出前の全てのプールに水が張られた状態を例示している。
図1に例示するように、原子炉建屋内の原子炉圧力容器102の上方には、ほぼ円形の原子炉ウェル104が設けられている。原子炉ウェル104は、一方の側で、SFP側カナル106aを介してほぼ四角形の使用済み燃料プール108(SFP)と連通している。また、原子炉ウェル104は、他方の側で、DSP側カナル106bを介してほぼ四角形のドライヤセパレータプール110(DSP)と連通している。なお、DSP側カナル106bは、SFP側カナル106aよりも幅広に形成されている。
原子炉ウェル104、使用済み燃料プール108、SFP側カナル106a、ドライヤセパレータプール110、DSP側カナル106bの上部には、オペレーションフロア112が連接している。換言すれば、オペレーションフロア112は、原子炉ウェル104、SFP側カナル106a、使用済み燃料プール108、DSP側カナル106b、ドライヤセパレータプール110の上面が開口した床である。
オペレーションフロア112には、燃料交換機114(FHM)およびそのレール116が設置されている。また、オペレーションフロア112の上部には、天井クレーン118(図3参照)が設置されている。燃料交換機114や天井クレーン118は、定期点検時において原子炉圧力容器102のRPVヘッド、蒸気乾燥器、気水分離器の取り外しおよび取り付け、オペレーションフロア112上の各種機器を移動したりする場合に利用される。
(原子炉プラットホーム)
図2および図3は、第1実施形態にかかる原子炉プラットホーム120について説明する図である。図2、図3に例示するように、原子炉プラットホーム120は、定期点検時において、作業員が立ち入り可能な足場として原子炉ウェル104の外縁を覆うように形成される。
図2および図3は、第1実施形態にかかる原子炉プラットホーム120について説明する図である。図2、図3に例示するように、原子炉プラットホーム120は、定期点検時において、作業員が立ち入り可能な足場として原子炉ウェル104の外縁を覆うように形成される。
具体的には、SFP側カナル106a、原子炉ウェル104、およびDSP側カナル106bを挟んで、一対の作業床122がオペレーションフロア112に設置される。一対の作業床122は、原子炉ウェル104の外縁を覆うように張り出し、DSP側カナル106b近傍では作業床支持部124によって支持される。これは、DSP側カナル106bが幅広なため、作業床支持部124によって安定性の確保を図る必要があるためである。作業床支持部124の構成については、後ほど図4と併せて説明する。
作業床122は、原子炉ウェル104の上に位置する中央部が円弧形状となっており、一対の作業床122が対向した間隙によって円形開口部142が形成される。SFP側カナル106aの上には、円形開口部142と使用済み燃料プール108をつなぐ燃料移送路132が間隙によって形成される。DSP側カナル106bの上には、円形開口部142とドライヤセパレータプール110をつなぐ機器移送路134が間隙によって形成される。燃料移送路132、機器移送路134の幅は、1m程度に形成すると好適である。
図3に例示するように、円形開口部142の大きさは、シュラウド102a(図3参照)の外側を容易に点検できるように、概して原子炉圧力容器102の内径と同程度に形成される。一方、円形開口部142を形成する作業床122の縁部にはレール122bが設けられ、レール122bに沿って移動可能なバケット122aが吊下される。バケット122aの内側の端は、おおむねシュラウド102aの直上に位置するように形成され、バケット122aに乗り入れた作業員がシュラウド102aの内側を容易に点検できるようになっている。
バケット122aは、上面が開口しており、側面から底面が水密であって原子炉ウェル104内の水から浮力を受けて浮かぶように構築される。作業者は、バケット122a内から吊降装置122cを用いて、炉内に点検用機器(目視点検用のカメラ、非破壊検査用の検査装置等)または作業用機器(作業工具、部品等)を吊り降ろし、炉内点検、補修または改造作業を実施することが可能である。
バケット122aは、オペレーションフロア112よりも底面が50cm以上低く形成される。また、燃料交換機114は、オペレーションフロア112から約1m50cmの高さを往来する。すなわち、バケット122aに乗り入れた2m未満の作業員が、燃料交換機114とぶつかることがないように設計される。
図2に例示するように、作業床122の上面には、オペレーションフロア112から原子炉ウェル104の上方に亘って、断面が略I字状の長尺の補強部材140が据え付けられる。図2では、各作業床122に2本ずつ据え付けられているが、1本または3本以上据え付けてもよい。作業床122のオペレーションフロア112上に支持されている部分と、原子炉ウェル104上に張り出した宙吊りの部分とを補強部材140で連結することで、この張り出し部分を好適に補強することができる。
なお、作業床122は、ここでは複数の平板122d〜122hを接続して構成される。平板122d〜122hの材質としては、満足な強度を確保可能なものであればよく、コンクリート製、鉄鋼製、木材製などのものを用いることができる。平板122d〜122h同士の接続構造は図示していないが、一般的なものでよく、例えば嵌め合い構造としたり、ボルト締めしたりすることができる。一般に、かかる作業床122は、天井クレーン118を用いて設置されるが、複数枚の平板からなる分割構成とすることで、移動が極めて容易となる。また、作業床122の非設置時(取り外し後等)の置き場所等も容易に確保することができる。
図4は、作業床支持部124について説明する図である。図4(a1)〜図4(a3)は、作業床支持部124の第1の構成を示す図である。図4(a1)〜図4(a3)に示すように、作業床支持部124は、作業床122を支持する梁部材126と、梁部材126をDSP側カナル106bの壁面に固定する固定具128とからなる。梁部材126は、垂下された板部126aに形成された上下方向に長い長穴126bを有し、長穴126bの上端を掛止する鈎形状の固定具128を長穴126bの裏側から表側に挿通することで固定される。これにより、作業床122を好適に支持することが可能となる。
図4(b1)〜図4(b3)は、作業床支持部124の第2の構成を示す図である。図4(b1)〜図4(b3)に示すように、作業床支持部124は、作業床122を支持する梁部材126と、梁部材126をDSP側カナル106bの壁面に固定する固定具128とからなる。ここでは、梁部材126は垂下された足部126cを有する。また、固定具128は、足部126cを挿通して左右方向の移動を規制するガイド部材128aと、足部126cの下端に当接して荷重を支持する支持部材128bとを有する。梁部材126の足部126cを、ガイド部材128aと支持部材128bを用いて固定することで、作業床122を支持する強度を確保可能となる。
図4(c1)〜図4(c3)は、作業床支持部124の第3の構成を示す図である。図4(c1)〜図4(c3)に示すように、作業床支持部124として、DSP側カナル106b近傍のオペレーションフロア112に梁部材126を締結ボルト130で締結してもよい。
なお、作業床支持部124に、原子炉ウェル104内の水から浮力を受ける浮部材(不図示)を用いてもよい。例えば、作業床122の張り出し部分の下方に浮部材を取り付けることで良好な安定性を得て、作業床122を支持することができる。しかし、かかる浮部材を使用した場合には、当然ながら原子炉プラットホーム120の取外し時にこれを除染する必要が生じる。
上述した一対の作業床122によれば、SFP側カナル106a、DSP側カナル106bを塞ぐことなく、原子炉ウェル104の外縁を覆い炉内の点検、改修または改造作業を実施可能な作業者の足場を形成することができる。そして、原子炉ウェル104の上方の円形開口部142を中心として、使用済み燃料プール108に連通する燃料移送路132と、ドライヤセパレータプール110に連通する機器移送路134が形成される。
なお、図2に例示するように、原子炉プラットホーム120の燃料移送路132は、非使用時(例えば制御棒取替作業完了後)に、着脱または移動可能な渡廊下136で塞がれる。同様に、機器移送路134は、非使用時(例えば局部出力領域モニタ据付作業完了後)に、着脱または移動可能な第2渡廊下138で塞がれる。これより、非使用時において燃料移送路132や機器移送路134は通常の作業床122の一部として利用することができ、作業員の往来も可能となるので、作業性および安全性の向上を図ることができる。
[第2実施形態]
図5および図6は、第2実施形態にかかる原子炉プラットホーム220について説明する図である。図5(a)は第2実施形態にかかる原子炉プラットホーム220の作業床222について説明する図であり、図5(b)は図5(a)に上部作業床248を設置した状態を例示する図である。
図5および図6は、第2実施形態にかかる原子炉プラットホーム220について説明する図である。図5(a)は第2実施形態にかかる原子炉プラットホーム220の作業床222について説明する図であり、図5(b)は図5(a)に上部作業床248を設置した状態を例示する図である。
図5(a)に例示するように、原子炉プラットホーム220の一対の作業床222は、原子炉ウェル104への張り出し部分がオペレーションフロア112よりも低い下部作業床222aとして構築される。そして、円形開口部142の縁に沿って原子炉ウェル104内に張られた水の浸入を防ぐ堰244が形成されている。堰244の周りには、手摺246が設けられている。
図5(b)に例示するように、作業床222の上部には、作業員の足場となる環状の上部作業床248が設置される。ここでは、上部作業床248は、下部作業床222aを覆うように設置される。下部作業床222aへの出入りは、通用門248aを通じて行われる。
図6に例示するように、下部作業床222aは、オペレーションフロア112よりも上面が50cm以上低く形成される。これにより、作業員の燃料交換機114との接触が回避される。
一方、上部作業床248は、燃料交換機114と衝突することがないように、燃料交換機114が炉心上を往来しない局部出力領域モニタ据付完了から制御棒駆動機構ベント開始までの期間に設置され使用される。よって、上部作業床248には、燃料移送路132や機器移送路134を形成する必要はない。この期間において、上段の上部作業床248および下段の下部作業床222a双方から作業員が点検作業を実施できるため、より高効率で点検作業を完了することが可能となる。
なお、下部作業床222aの円形開口部142は、シュラウド102aの外側を点検しやすくするために、原子炉圧力容器102の内径と同程度の大きさに形成される。また、上部作業床248の円形開口部242は、シュラウド102aの内側を点検しやすくするために、シュラウド102aの内径と同程度の大きさに形成される。
[上記実施形態が奏する効果]
図7および図8は、本実施形態が奏する効果を比較例と比して説明する図である。図7(a)は、本実施形態にかかる原子炉プラットホーム120の概略図である。図7(b)は比較例としての従来の原子炉プラットホーム12の概略図である。図7(c)は、比較例としての原子炉プラットホームを非使用とした場合の概略図である。
図7および図8は、本実施形態が奏する効果を比較例と比して説明する図である。図7(a)は、本実施形態にかかる原子炉プラットホーム120の概略図である。図7(b)は比較例としての従来の原子炉プラットホーム12の概略図である。図7(c)は、比較例としての原子炉プラットホームを非使用とした場合の概略図である。
図7(a)に例示するように、本実施形態にかかる原子炉プラットホーム120では、燃料移送路132および機器移送路134が形成されている。そのため、作業員が原子炉プラットホーム120上から行う炉内点検、補修または改造作業と並行して、燃料交換機114が原子炉ウェル104と使用済み燃料プール108または原子炉ウェル104とドライヤセパレータプール110を往復して行われる作業を実施することができる。すなわち、炉内点検、補修または改造作業と並行して、局部出力領域モニタ(LPRM)を炉内から取り出し、ドライヤセパレータプール110へと移送することが可能である。なお、局部出力領域モニタとは、炉内に設置された多数の検出器により原子炉の局部出力を測定して監視する装置である。
一方、図7(b)に例示するように、従来の原子炉プラットホーム12では、円形開口部12bに燃料移送路12aのみが連通している。そのため、作業員が原子炉プラットホーム12上から行う炉内点検、補修または改造作業と並行して、燃料交換機114が原子炉ウェル104と使用済み燃料プール108を往復して行われる作業を実施することは可能である。しかし、炉内点検、補修または改造作業と並行して、局部出力領域モニタ(LPRM)を炉内から取り出し、ドライヤセパレータプール110へと移送することは不可能である。
なお、図7(c)に例示するように、原子炉プラットホームを用いない場合には、炉内点検、補修または改造作業を他の作業と並行して実施することができない。よって、殆どの作業が燃料交換機114を用いる連続作業となり、点検完了までに時間を要する。
図8(a)は、原子炉プラットホーム120を使用した場合の点検完了までに要する時間について模式的に例示する図である。図8(b)は、比較例としての原子炉プラットホーム12を使用した場合の点検完了までに要する時間について模式的に例示する図である。図8(c)は、比較例としての原子炉プラットホームを非使用とした場合の点検完了までに要する時間について模式的に例示する図である。図8(d)は、さらに原子炉プラットホーム220および上部作業床248を使用した場合の点検完了までに要する時間について模式的に例示する図である。
図8(a)に例示するように、本実施形態にかかる原子炉プラットホーム120を使用する場合には、炉内点検、補修または改造作業と並行して、燃料交換機114を用いた燃料取出、制御棒取替、局部出力領域モニタ交換、制御棒駆動機構ベントおよび燃料装荷作業を実施することができる。
また、図8(d)に例示するように、原子炉プラットホーム220を使用する場合には、局部出力領域モニタ据付完了から制御棒駆動機構ベント開始まで、上部作業床248および下部作業床222a上より同時に作業を実施することができる。これより、炉内点検、補修または改造作業を早期に完了することができるため、これらに時間を要する場合には特に効率的に点検を完了することができる。
一方、図8(b)に例示するように、従来の原子炉プラットホーム12を使用する場合には、炉内点検、補修または改造作業と並行して、局部出力領域モニタの取出作業を実施することができない。そのため、炉内点検、補修または改造作業の終了後に、原子炉プラットホーム12を解体し、局部出力領域モニタの取出作業を実施しなければならない。よって、本実施形態にかかる原子炉プラットホーム120、220と比すれば、原子炉復旧までに時間を要しないとはいい難い。
一方、図8(c)に例示するように、原子炉プラットホーム120、12を非使用とした場合には、ほぼ全ての作業が燃料交換機114を用いた連続の作業となる。これより、原子炉復旧までに多くの時間が必要となる。
以上、図8(a)〜(d)を参照して説明したように、本実施形態によれば原子力発電プラントにおいて点検を従来よりも早期に完了させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、原子力発電プラントの定期点検時に用いられる原子炉プラットホームおよび原子炉点検方法に利用することができる。
102…原子炉圧力容器、102a…シュラウド、104…原子炉ウェル、106a…SFP側カナル、106b…DSP側カナル、108…使用済み燃料プール、110…ドライヤセパレータプール、112…オペレーションフロア、114…燃料交換機、116…レール、118…天井クレーン、120、220、12…原子炉プラットホーム、122、222…作業床、122a…バケット、122b…レール、122c…吊降装置、122d〜122h…平板、124…作業床支持部、126…梁部材、126a…板部、126b…長穴、126c…足部、128…固定具、128a…ガイド部材、128b…支持部材、130…締結ボルト、132、12a…燃料移送路、134…機器移送路、136…渡廊下、138…第2廊下、140…補強部材、142、242、12b…円形開口部、222a…下部作業床、244…堰、246…手摺、248…上部作業床、248a…通用門
Claims (8)
- 原子炉圧力容器の上方に配置されたほぼ円形の原子炉ウェルと、該原子炉ウェルの一方側に隣接して設置されたほぼ四角形の使用済み燃料プールと、前記原子炉ウェルと前記使用済み燃料プールとを連通させるSFP側カナルと、前記原子炉ウェルの一方側に隣接して設置されたほぼ四角形のドライヤセパレータプールと、前記原子炉ウェルと前記ドライヤセパレータプールとを連通させるDSP側カナルと、前記原子炉ウェル、使用済み燃料プール、SFP側カナル、ドライヤセパレータプール、およびDSP側カナルの上面が開口した床であるオペレーションフロアが設置された原子力発電プラントに使用される原子炉プラットホームであって、
前記原子炉ウェルの外縁を覆うように前記オペレーションフロアより張り出した一対の作業床と、
前記DSP側カナルの近傍に設けられ前記作業床を支持する作業床支持部と、
前記SFP側カナルの上方に形成され前記一対の作業床の間隙からなる燃料移送路と、
前記DSP側カナルの上方に形成され前記一対の作業床の間隙からなる機器移送路と、
を備えることを特徴とする原子炉プラットホーム。 - 前記作業床の上面に、前記オペレーションフロアから前記原子炉ウェルの上方に亘って、断面が略I字状の長尺の補強部材が据え付けられていることを特徴とする請求項1に記載の原子炉プラットホーム。
- 前記燃料移送路を塞ぐように着脱または移動可能な渡廊下と、
前記機器移送路を塞ぐように着脱または移動可能な第2渡廊下とをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の原子炉プラットホーム。 - 前記作業床の上部に作業員の足場となる環状の上部作業床を着脱可能に備えることを特徴とする請求項1に記載の原子炉プラットホーム。
- 前記作業床支持部は、前記作業床を支持する梁部材と、
前記梁部材を前記DSP側カナルの壁面に固定する固定具とを備え、
前記梁部材は、垂下された板部と、前記板部に形成された上下方向に長い長穴を有し、
前記固定具は、前記長穴の裏側から表側に挿通され該長穴の上端を掛止する鈎形状であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉プラットホーム。 - 前記作業床支持部は、前記作業床を支持する梁部材と、
前記梁部材を前記DSP側カナルの壁面に固定する固定具とを備え、
前記梁部材は、垂下された足部を有し、
前記固定具は、前記足部を挿通して左右方向の移動を規制するガイド部材と、前記足部の下端に当接して荷重を支持する支持部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の原子炉プラットホーム。 - 前記作業床支持部は、
前記作業床の張り出し部分の下方に取り付けられ、前記原子炉ウェル内の水から浮力を受ける浮部材であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉プラットホーム。 - 原子炉内の点検作業を行う原子炉点検方法であって、
請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の原子炉プラットホームを設置し、
原子炉内の点検、補修または改造作業と並行して、燃料交換機を用いて原子炉内から取り出した燃料、制御棒、局部出力領域モニタを、前記燃料移送路または機器移送路を通過させて使用済み燃料プールまたはドライヤセパレータプールへと移送することを特徴とする原子炉点検方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010065673A JP2011196903A (ja) | 2010-03-23 | 2010-03-23 | 原子炉プラットホームおよび原子炉点検方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014163762A (ja) * | 2013-02-22 | 2014-09-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 新燃料用貯蔵設備 |
JP2022130951A (ja) * | 2021-02-26 | 2022-09-07 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 水中搬送装置及び水中搬送方法 |
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2010
- 2010-03-23 JP JP2010065673A patent/JP2011196903A/ja active Pending
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