JP2016023320A - スパッタリングターゲット - Google Patents
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Description
バッキングプレートの撓みが最も大きくなる長手方向の中央位置に、中央分割ターゲット材の長手方向の端面を突き合せた位置を配置する、すなわちターゲット材の分割面を配置することで、耐割れ性をより向上させることができる。
ターゲット材からスパッタされた粒子が、浸食されないターゲット材の角部の非エロージョン領域に付着して、その付着物が脱落することで生じるパーティクルの発生を防止することができる。
加工時において形成されたマイクロクラックを除去するための表面処理を予め施すことで、マイクロクラックを起因とする割れの発生を回避することができる。
図2は、本発明のスパッタリングターゲットが使用されるマグネトロンスパッタリング装置の一例を示している。このマグネトロンスパッタリング装置100は、真空チャンバ10内に、その下部で処理基板11を載置状態に保持するステージ12と、真空チャンバ10の上部でスパッタリングターゲット1を保持するターゲットホルダー13とが設けられており、これら処理基板11とスパッタリングターゲット1(ターゲット材20)との表面が相互間隔をおいて上下に対向させられるようになっている。また、ターゲットホルダー13の内部には、スパッタリングターゲット1の背面側に配置されるマグネット14a,14bが設けられている。また、ターゲットホルダー13は、真空チャンバ10の壁に絶縁状態で取り付けられており、スパッタリングターゲット1に電圧を印加するための外部電源15に接続されている。また、真空チャンバ10には、Arガス等の不活性ガスを導入するガス導入口16と、排気及び真空引きの為のガス排出口17とが形成されている。そして、スパッタリングターゲット1は、後に詳述するが、バッキングプレート30上にターゲット材20を接合して形成されたものである。
各分割ターゲット材21は、平面視が一定幅の細長い帯板状に形成されている。そして、ターゲット材20は、これらの分割ターゲット材21の短手方向の一端に配置される側面を突き合せて互いに平行に並べた一対の分割ターゲット材21,21を、その分割ターゲット材21の長手方向の一端に配置される端面を突き合せて複数組(図示例では4組)組み合わせることにより形成されている。また、このターゲット材20の長手方向の中心位置に、分割ターゲット材21の端面を重ねた合わせた位置が配置され、ターゲット材20の中心位置を境に各分割ターゲット材21が対称に配置されている。
そして、これら分割ターゲット材21は、バッキングプレート30にボンディング材(図示略)によって一体に接合されている。
なお、バッキングプレート30の表面には、ブラスト処理が施されており、スパッタリング時において反応生成物が固化して付着した際に、この反応生成物が脱落するのを防止して、パーティクルとなることを防止できるようになっている。
スパッタリング時においてターゲット材20に発生する熱は、バッキングプレート30を介して放熱される。この際、高温となるターゲット材20側と、水冷等による冷却されるバッキングプレートとの間で温度差を生じ易く、各分割ターゲット材の材質の熱膨張率と、バッキングプレートの材質の熱膨張率との差により、スパッタリングターゲット1に反りが発生しやすい。
したがって、ターゲット材20の表面の割れ等に起因するパーティクルや異常放電の発生を防止することができる。
本発明の効果を確認するために、種々の試験を行った。
[バッキングプレートについて]
まず、バッキングプレートの材質による違いを確認するため、無酸素銅(OFC)、銅合金(CrZr銅:Cr 1at%,Zr 0.1at%)、モリブデン(Mo)のそれぞれの材料からなる直径160mm又は直径240mm、厚み6mmの円板状のバッキングプレートを形成し、各バッキングプレートについて「水圧試験」を行った。
「水圧試験」は、図5に示すように、各バッキングプレート60の周縁部全周を水圧試験機50に取り付けた状態で、水圧試験機50の内部51の水圧を上昇させて、その際のバッキングプレート60の変位量を測定して評価を行った。
直径160mmのバッキングプレートの結果を図6(a)に、直径240mmのバッキングプレートの結果を図6(b)に示す。
次に、ターゲット材への表面処理の有無によるターゲット材の強度の違いを確認するため、加工時に形成されたターゲット材表面のマイクロクラック等をエッチング処理することにより除去したターゲット材(未処理)と、加工後に表面処理を施さずにマイクロクラック等が形成されたままのターゲット材(処理済)とを用意し、「曲げ試験」及び「水圧試験」を行った。また、各ターゲット材は、200×125×5mmの柱状晶シリコン(B(ボロン)ドープ)を用いた。
「水圧試験」は、図5に示すように、無酸素銅(OFC)からなる210×135×5mmのバッキングプレートに、ターゲット材をインジウムはんだ(0.2mm厚み)によりボンディングしたスパッタリングターゲットの試料を作製し、これらの試料について行った。この場合、「水圧試験」は、各試料のバッキングプレート60の全周を水圧試験機50に取り付けた状態で、水圧試験機50の内部51の水圧を上昇させて、ターゲット材61の表面に割れが生じたり、完全に分断されたりするまでの破壊到達圧(耐圧)を評価するものであり、破壊到達圧の評価とともに、ターゲット材61の破壊時の反り量を測定して評価を行った。
「曲げ試験」の結果を図8(a)、「水圧試験」の結果を図8(b)に示す。
スパッタリングターゲットの試料を構成するバッキングプレートは、銅合金(Cu‐1wt%Cr-0.1wt%Zr)により形成し、いずれも幅が135mm、長さが210mm、厚みが5mmとされる矩形状のものを用いた。
また、各試料のターゲット材は、柱状晶シリコン(B(ボロン)ドープ)により形成し、いずれも幅が125mm、長さが200mm、厚みが10mmとされる矩形状のものを用いた。また、比較例1は図9(a)に示すように分割面を有さないターゲット材20A、比較例2は図9(b)に示すように長手方向に三分割したターゲット材20B、実施例1は図9(c)に示すように短手方向に二分割したターゲット材20Cにより構成した。
そして、バッキングプレート31に各ターゲット材20A〜20Cをボンディングしたスパッタリングターゲットの各試料を作製し、これら各試料を用いて、「水圧試験」と「スパッタリング試験」を行った。
表1に結果を示す。
結果を表2に示す。
このように、短手方向に二分割したターゲット材、すなわち個々の分割ターゲット材の長手方向を、ターゲット材の長手方向に合わせて配置するとともに、これら分割ターゲット材が対となるように短手方向の側面を突き合せて配置することで、ターゲット材の表面に割れ等が生じにくくなっており、ターゲット材の表面の割れ等に起因するパーティクルや異常放電の発生を防止できる。
10 真空チャンバ
11 処理基板
12 ステージ
13 ターゲットボルダ―
14a,14b マグネット
15 外部電源
16 ガス導入口
17 ガス排出口
20,20A〜20C,61 ターゲット材
20a スパッタ面
21 分割ターゲット材
22 中央分割ターゲット材(分割ターゲット材)
23 端部分割ターゲット材(分割ターゲット材)
24 非エロージョン部
30,31,60 バッキングプレート
50 水圧試験機
51 内部
100 マグネトロンスパッタリング装置
Claims (4)
- 複数の分割ターゲット材を平面状に並べて長尺状に形成したターゲット材と、バッキングプレートとを接合したスパッタリングターゲットであって、
前記分割ターゲット材のうち、少なくとも前記ターゲット材の長手方向の中央部分を形成する前記中央分割ターゲット材は、平面視が一定幅の細長い帯板状に形成されており、
前記中央分割ターゲット材の短手方向の一端に配置される側面を突き合せて互いに平行に並べた一対の中央分割ターゲット材を、該中央分割ターゲット材の長手方向の一端に配置される端面を突き合せて複数組組み合わせることにより形成されていることを特徴とするスパッタリングターゲット。 - 前記ターゲット材の長手方向の中心位置に、前記中央分割ターゲット材の前記端面を重ねた合わせた位置が配置されていることを特徴とする請求項1記載のスパッタリングターゲット。
- 前記ターゲット材は、スパッタリング時において浸食されない外周部の角部を除去した形状とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパッタリングターゲット。
- 前記ターゲット材は、マイクロクラックを除去するための表面処理が施されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
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