JP2016022334A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続演出を実行することが可能な遊技機において、連続演出終了後における演出の趣向性低下を抑制すること。
【解決手段】連続演出を実行するか否かを判断する判断手段は、ある当否判定結果が連続演出を経て報知されることが決定され、かつ当該ある当否判定結果の報知がされていない状態にあっても、当該ある当否判定に関する情報よりも後に取得された当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、当該記憶された複数の当否判定に関する情報に対応した演出の少なくとも一部を利用した連続演出を実行するか否かを判断すること遊技機1とする。
【選択図】図20

Description

本発明は、複数の当否判定結果を報知するための演出が継続性を保ちつつ行われる連続演出が実行可能な遊技機に関する。
この種の連続演出を実行する遊技機としては種々知られている(例えば、下記特許文献1参照)。連続演出は、複数の当否判定結果の報知を利用して、連続演出における最後の当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高まったことを示唆するものである。
特開2004−121497号公報
従来の遊技機は、先に連続演出を実行することが決定されている場合には、新たに連続演出が設定されることがなかった。よって、連続演出終了後の演出が面白みに欠けるものとなる場合が多かった。
本発明が解決しようとする課題は、連続演出終了後における演出の趣向性低下を抑制することである。
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明にかかる遊技機は、当否判定に関する情報を所定数記憶可能な記憶手段と、当否判定結果を報知するための演出を、それより前になされた一または複数の前記当否判定結果を報知するための演出からの継続性を保ちつつ行う連続演出を実行するか否かを判断する判断手段と、を備え、前記判断手段は、ある前記当否判定結果が前記連続演出を経て報知されることが決定され、かつ当該ある当否判定結果の報知がされていない状態にあっても、当該ある当否判定に関する情報よりも後に取得された前記当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、当該記憶された複数の当否判定に関する情報に対応した演出の少なくとも一部を利用した前記連続演出を実行するか否かを判断することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記判断手段は、ある前記当否判定結果が前記連続演出を経て報知されることが決定され、当該ある当否判定結果を報知するための演出が開始されておらず保留されている状態にあっても、当該ある当否判定結果よりも後になされた前記当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、当該記憶された複数の当否判定に関する情報に対応した演出の少なくとも一部を利用した前記連続演出を実行するか否かを判断することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の遊技機において、先に前記連続演出を実行することが決定されていない状態で前記連続演出が実行されることが決定された前記当否判定に関する情報に対応した前記当否判定結果が当たりとなる蓋然性よりも、先に前記連続演出を実行することが決定されている状態で前記連続演出が実行されることが決定された前記当否判定に関する情報に対応した前記当否判定結果が当たりとなる蓋然性の方が高くなるように設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の遊技機において、先に前記連続演出を実行することが決定されている状態で前記連続演出を実行することが決定された場合、後に実行される連続演出を、先に実行される連続演出からの演出の継続性を保ちつつ行うことが可能であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明にかかる遊技機では、当否判定結果が連続演出を経て報知されることが決定され、かつ当該ある当否判定結果の報知がされていない状態にあっても、ある当否判定に関する情報よりも後に取得された当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、それについても連続演出が実行される可能性がある。つまり、連続演出が終了した後、比較的早いタイミングで連続演出が実行される可能性があるため、連続演出終了後における演出の趣向性低下を抑制することが可能である。
請求項2に記載の発明にかかる遊技機のように、ある当否判定結果を報知するための演出が開始されておらず保留されている状態にあっても、ある当否判定に関する情報よりも後に取得された当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、それについても連続演出が実行される可能性があるようにしてもよい。かかる構成としても連続演出が終了した後、比較的早いタイミングで連続演出が実行される可能性があるため、連続演出終了後における演出の趣向性低下を抑制することが可能である。
請求項3に記載の発明にかかる遊技機のように、先に前記連続演出を実行することが決定されていない状態で連続演出が実行されることが決定された当否判定に関する情報に対応した当否判定結果が当たりとなる蓋然性よりも、先に前記連続演出を実行することが決定されている状態で連続演出が実行されることが決定された当否判定に関する情報に対応した当否判定結果が当たりとなる蓋然性の方が高くなるように設定されていれば、連続演出が終了した後、比較的早いタイミングで連続演出が実行された場合には、当否判定結果が当たりとなる期待がもてる(いわゆる期待度が高くなる)趣向性の高い遊技機とすることが可能である。
請求項4に記載の発明にかかる遊技機によれば、ある連続演出の直後に連続演出が実行されることが決定された場合、両連続演出をひとまとまりとした一連の連続演出が実行されることがある趣向性の高い遊技機とすることが可能である。
本発明の一実施形態にかかる遊技機の正面図である。 遊技機の裏側を示す図である。 遊技機の制御ブロック図である。 サブ制御基板が行うメイン処理(サブ制御メイン処理)のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 メインコマンド解析処理のフローチャートである。 特図1連続演出抽選処理のフローチャートである。 特図1変動コマンド処理のフローチャートである 特図1演出設定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1連続演出カウンタ更新処理のフローチャートである。 特図2連続演出抽選処理のフローチャートである。 特図2変動コマンド処理のフローチャートである 特図2演出設定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2連続演出カウンタ更新処理のフローチャートである。 継続性を保ちつつ実行される演出(連続演出)の具体例を説明するための模式図である。 本実施形態における連続演出の設定手法を説明するための概念図(その一)である。 本実施形態における連続演出の設定手法を説明するための概念図(その二)である。
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、遊技機1の全体構成について簡単に説明する。図1に示されるように、遊技機1は、所定の奥行きを有する額縁形状の機枠10を備える。この機枠10には前面枠12が取り付けられている。前面枠12は、その左側縁が機枠10に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。また、前面枠12には、ガラス枠14が取り付けられている。ガラス枠14は、その左側縁が前面枠12に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。
ガラス枠14の中央の開口部にはガラス板またはプラスチック板等の透明な板が設けられており、遊技者はこの透明な板を通して前側から遊技盤26を視認できる。また、ガラス枠14の下部には、払い出された遊技球を発射装置に送るまで貯めておく上皿ユニット16が設けられている。上皿ユニット16には、貯留されている遊技球を下皿ユニット20に流下させる上皿スイッチや、貸し出し可能な貸し球を払い出す球貸しスイッチ等が設けられている。また、ガラス枠14の上部左右両側には、スピーカ18が設けられている。
前面枠12の下部には、払い出された遊技球が上皿ユニット16に入りきらない場合等に遊技球を貯めることができる下皿ユニット20や、遊技球を発射操作するためのタッチスイッチを備える発射ハンドル22等が設けられている。下皿ユニット20の左側には、遊技者が押し下げ操作を行うことができる操作ボタン24が設けられている。
遊技盤26は、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠12に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤26には、発射装置から発射された遊技球をガイドする金属製の薄板からなる帯状のガイドレール28が略円弧形状となるように設けられており、このガイドレール28によって遊技領域の外郭の一部が形成されている。
遊技盤26の遊技領域には、表示装置30、第一始動入賞口321(いわゆるヘソ入賞口)、第二始動入賞口322(いわゆる電チュー入賞口)、普通図柄変動開始用ゲート33、大入賞口34、アウト口36などが設けられている。第二始動入賞口322は、開閉部材32a、32bが開放状態となると遊技球が入賞することが可能となる。本実施形態における遊技機1では、開閉部材32a、32bは、通常の遊技状態とは異なる所定の遊技状態(いわゆる時間短縮(時短)状態。大当たり確率が高確率である時間短縮状態(高確時短状態)、大当たり確率が低確率である時間短縮状態(低確時短状態)の少なくともいずれか一方が設定されている)となったときに頻繁に開放する。つまり、所定の遊技状態中には、第二始動入賞口322に遊技球が頻繁に入賞する。
表示装置30は、例えば液晶表示装置が用いられ、表示装置30の表示画面(表示部)において当否判定結果を報知するための特別図柄(例えば数字の図柄)や普通図柄等が表示される。かかる表示装置30の表示画面は、遊技盤26に形成された開口を通じて視認可能である。
また、遊技盤26の遊技領域には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
図2に示すように、遊技機1の背面側には、センターベースユニット38に主制御基板40、サブ制御基板42、演出制御基板44、サブドライブ基板46等の各種制御基板や、発射装置、球タンク、レール等が設けられている。サブ制御基板42は、どのような主制御基板40が行った大当たり抽選結果等に基づき、どのような演出を行うか決定する基板である。演出制御基板44は、サブ制御基板42が決定した演出を表示装置30やスピーカ18を用いて実行する基板である(図3参照)。
このような遊技機1では、発射ハンドル22の操作により、発射装置から遊技領域に遊技球を発射し、遊技領域を流下する遊技球が、第一始動入賞口321、第二始動入賞口322や大入賞口34等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
次に、遊技機1の制御処理について説明する。主制御基板40は、主に大当たりの抽選を行う。大当たりの抽選は、遊技球が第一始動入賞口321や第二始動入賞口322に入賞したことを起因に実行する。その抽選方法は、公知の遊技機と同様の構成が適用できるため詳細な説明を省略する。本実施形態にかかる遊技機1は、各始動入賞口321、322への入賞それぞれについて、最大四つの当否判定に関する情報を記憶(保留)しておくことができる記憶手段を有するものである。ここで、「当否判定に関する情報」とは、当否判定を行うための情報であってもよいし、当否判定結果自体であってもよい。当否判定を行うための情報の一例としては、遊技球が第一始動入賞口321や第二始動入賞口322に入賞したときに取得される乱数が例示できる。当該乱数が予め設定された大当たり乱数である場合には大当たりとなり、はずれ乱数である場合にははずれとなる(大当たり乱数の数/乱数の総数=大当たり確率である)。つまり、遊技球が第一始動入賞口321や第二始動入賞口322に入賞したときに、記憶手段には遊技球の入賞を契機として取得された乱数等の当否判定を行うための情報を記憶させておいてもよいし、当否判定を行った上で、その結果を記憶させておいてもよい。
記憶手段に記憶された当否判定に関する情報は、基本的には取得された順番に消化される(当該情報に基づく当否判定結果が報知される)。ただし、本実施形態では、第一始動入賞口321に遊技球が入賞したことに基づく情報と、第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことに基づく情報の両方が記憶されている場合、第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことに基づく情報の方が優先的に消化される。
保留された当否判定に関する情報に基づく当否判定結果は、その前の当否判定結果が報知された後に報知される。主制御基板40で取得された当否判定に関する情報およびこの当否判定に関する情報に基づく当否判定結果を報知する特別図柄の変動態様に関するコマンド(変動コマンド)や、第一始動入賞口321や第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことおよびそれを契機として得られた当否判定に関する情報を示すコマンド(入賞コマンド)は、メインコマンドとしてサブ制御基板42に送られる。なお、本実施形態では、第一始動入賞口321に遊技球が入賞したことに基づくコマンドと、第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことに基づくコマンドを区別している。以下では、第一始動入賞口321に遊技球が入賞したことに基づく各種演出やコマンド等を「特図1」という文言で、第二始動入賞口321に遊技球が入賞したことに基づく各種演出やコマンド等を「特図2」という文言で説明することもある。
以下、サブ制御基板42が行う制御処理について説明する。サブ制御基板42が行うサブ制御メイン処理(S200)では、図4に示すように、まずCPU初期化処理が行われる(S201)。詳しくは、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。そして、電源断信号がONで、かつ、サブ制御基板42のRAMの内容が正常であるか否かの処理が行われる(S202)。電源断信号がONでない、または、RAMの内容が正常でない場合には、RAMの初期化を行う(S203)。その後、ウォッチドッグタイマカウンタ1(2ms用)ウォッチドッグタイマカウンタ2(10ms用)の初期化を行う(S204)。ウォッチドッグタイマカウンタの初期化後、割り込みを禁止した上で(S205)、各種演出や各種図柄乱数等の更新処理を行う(乱数シード更新;S206)。更新処理後、割り込みを許可して(S207)ループ処理が行われる。このループ処理では、受信割り込み処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、および10msタイマ割り込み処理(S500)が行われる。
図5に示す受信割り込み処理(S300)は、主制御基板40からのコマンド(制御信号)を受信するための処理である。受信割り込み処理(S300)では、まず上記主制御基板40からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、上記主制御基板40から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。ここで主制御基板40から受信するコマンドには、各種大当たりや当否判定報知に関する演出用の上記変動コマンドや遊技状態や保留数などに対応したコマンド等が含まれる。一方、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの受信割り込み処理(S300)が終了する。
図6に示す2msタイマ割り込み処理(S400)は、10msタイマ割り込み処理より優先して行われる。入出力制御処理(S401)では、外部データ(ランプデータ、操作スイッチデータ等)の入出力制御を行う。入力データ処理(S402)では、操作スイッチや駆動物(役物)を駆動する駆動機構の原点センサの入力データ作成(2ms用)を行う。駆動処理(S403)では、駆動物を駆動するための制御データを作成して出力する。ウォッチドッグタイマカウンタ1初期化処理(S404)では、ウォッチドッグタイマ1を初期化する。
図7に示す10msタイマ割り込み処理(S500)では、まず、入力データ処理(S501)として操作スイッチや駆動物(役物)を駆動する駆動機構の原点センサの入力データ作成(10ms用)を行う。その後、メインコマンド解析処理(S502)を行う(詳細は後述)。メインコマンド解析処理(S502)の後、ランプや駆動物(役物)等、演出関連の各種制御処理(S503)や、その他の処理(S504)を行って、10msタイマ割り込み処理(S500)を終了する。
図8に示すメインコマンド解析処理(S502)は、10msタイマ割り込み処理で主制御基板40から受信したコマンド(制御信号)を解析し、コマンドに対応した処理を行うものである。上述したように、サブ制御基板42が主制御基板40から受信するコマンドには、入賞コマンドや変動コマンドが含まれる。以下では、本実施形態にかかる遊技機1に搭載された一の演出である「連続演出」に関する処理について具体的に説明する(かかる連続演出を実行するか否かを判断する手段が本発明における判断手段に相当する)。サブ制御基板42が実行するその他の演出の決定処理については、どのような構成であってもよいため具体的な説明を省略する。
連続演出は、ある当否判定結果を予告的に報知するための演出を、それより前になされた一または複数の当否判定結果を報知するための演出からの継続性を保ちつつ行うものである。本実施形態では、四つの当否判定に関する情報を記憶し、保留しておくことができるものであるため、最大四回の当否判定に跨る連続演出を実行することが可能である。なお、演出の継続性を保つための手法は、演出が先の演出から継続したものであることを遊技者が認識できるものであればどのようなものであってもよい。演出の継続性を保つ手法としては、「×2」「×3」・・・といったように、演出の連続回数を示す表示をする(図19参照)、ある演出時に表示されていた特定のムービーや音楽が、次の演出時にそのまま継続する、表示装置30の表示領域の少なくとも一部に表示される色(例えば背景の色やキャラクタの色)や、発光可能な装飾装置(図示せず)に表示される色を、青、黄、緑、赤・・・というようにステップアップ(変化)させていく、といったものが例示できる。
本実施形態では、連続演出が発生し、当該連続演出を経て報知される当否判定結果が大当たりとなる蓋然性は、連続演出を経ずに報知される当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなるように設定されている。また、連続演出が発生したときであっても、その連続回数が増えれば増えるほど、当該連続演出を経て報知される当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなるように設定されている。このように、連続演出は、大当たりとなる期待を高める一つの演出である。
本実施形態では、かかる連続演出が重ねて設定される場合があるように構成されている。つまり、ある当否判定結果が連続演出を経て報知されることが決定され、かつ当該ある当否判定結果の報知がされていない状態にあっても、当該ある当否判定に関する情報よりも後に取得された当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、当該記憶された複数の当否判定に関する情報を利用して連続演出が実行される可能性がある。
その具体例を図20(図20は連続演出を説明するための概念図であって、表示装置30にこのような表示がなされるものではない)に示す。現在ある当否判定結果(保留Z)を報知するための演出が報知されている(保留Zがいわゆる当該変動である)とする。そこで、保留A、保留Bという二つの当否判定に関する情報が記憶されている状態(図20(a)参照)で、新たに保留Cという当否判定に関する情報が記憶され、保留A、保留B、保留Cを用いて連続演出を実行することが決定されたとする(図20(b)参照)。つまり、保留Cに対応する当否判定結果が、それより前に情報が取得された保留Aおよび保留Bを利用した連続演出を経て報知されることが決定されたとする。
そして、保留Zに対応する当否判定結果が報知され、新たに保留D、保留Eという当否判定結果に関する情報が記憶されたとき、当該保留D、保留Eを用いて連続演出が実行される可能性がある(図20(c)(d)参照)。つまり、連続演出(先の連続演出)が終了していない、すなわち保留Cに対応する当否判定結果が報知されていないにも拘わらず、その後に連続演出(後の連続演出)が実行されることが決定される場合がある。なお、保留Dに関する情報が記憶された時点(図20(c)に示す時点)では、連続演出を経て報知される保留C以降に記憶された保留の数が、保留Dのみであるため、連続演出を実行するか否かの抽選を行わない。つまり、連続演出を経て報知される保留C以降に記憶された保留の数が複数になったときに、これらの保留を利用して連続演出を実行するか否かが判断される。
図21(図21は連続演出を説明するための概念図であって、表示装置30にこのような表示がなされるものではない)に示すように、保留D、保留Eという当否判定結果に関する情報が記憶されたときには、これらの保留を用いた連続演出を実行しないことが決定され(図21(c)(d)参照)、その後新たに保留Fという当否判定結果に関する情報が記憶されたときに、保留D、保留E、保留Fを用いた連続演出が設定される可能性がある(図21(e)参照)。つまり、先に設定されている連続演出を経て報知される保留以降の保留が複数となる度に、これらの保留を用いた連続演出が設定される可能性がある。また、図21(e)に示した時点で保留E、保留Fを用いた(保留Dを用いない)連続演出が設定される可能性があってもよい。
ここで、後の連続演出を実行するか否かの判断は、連続演出を経て報知される保留Cの当否判定結果の報知がされていない状態であること(既に設定されている連続演出が終了していないこと)を基準としてもよいし、保留Cの当否判定結果を報知するための演出が開始されていない状態、すなわち既に設定されている連続演出の最後の当否判定結果に関する情報が、保留状態にあることを基準としてもよい。
このように、本実施形態では、連続演出が重ねて設定される場合がある。メインコマンド解析処理(S502)は、当該連続演出を設定するための処理を含むものである。
メインコマンド解析処理(S502)では、まず主制御基板40からコマンドを受信したかどうかが判断される(S502−1)。コマンドを受信している場合(S502−1「Yes」)には、その受信したコマンドの種別が判断される。特図1入賞コマンドを受信した場合(S502−2「Yes」)には、特図1連続演出抽選処理実行する(S601)。特図1変動コマンドを受信した(S502−3「Yes」)場合には、特図1変動コマンド処理を実行する(S602)。特図2入賞コマンドを受信した場合(S502−4「Yes」)には、特図2連続演出抽選処理実行する(S701)。特図2変動コマンドを受信した(S502−5「Yes」)場合には、特図2変動コマンド処理を実行する(S702)。最後に受信したコマンドに対するその他の処理やこれら以外の受信したコマンドに対応する処理を実行する(S702−6)。
図9に示す特図1連続演出抽選処理(S601)は、第一始動入賞口321に遊技球が入賞したことを契機とする当否判定結果を報知するに際し、連続演出を実行するか否かを決定するための処理である。特図1連続演出抽選処理(S601)では、まず所定の遊技状態中であるかどうかが判断される(S601−1)。上述したように、所定の遊技状態は、開閉部材32a、32bが頻繁に開放し、第二始動入賞口322に遊技球が入賞しやすくなる状態(低確時短状態・高確時短状態)である。本実施形態では、かかる所定の遊技状態中には、第一始動入賞口321に遊技球が入賞したことに基づく当否判定結果を報知するための演出として、連続演出を実行しないように設定されている。よって、所定の遊技状態中である場合(S601−1「Yes」)には、本処理を終了する。
所定の遊技状態中ではない場合(S601−1「No」)には、特図2連続演出状態フラグが0(OFF)であるかどうかを確認する(S601−2)。つまり、第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことを契機とするある当否判定結果を報知するための連続演出が設定されていないかどうかを確認する。本実施形態では、第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことを契機とする当否判定結果を優先的に報知していく構成であるため、第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことを契機とする当否判定結果を報知するための連続演出が設定されている場合、すなわち特図2連続演出状態フラグが0となっていない場合には、第一始動入賞口321に遊技球が入賞したことを契機とする当否判定結果を報知するための連続演出が設定されないようにしている。つまり、特図2連続演出状態フラグが0となっていない場合(S601−2「No」)には、本処理を終了する
特図2連続演出状態フラグが0となっている場合(S601−2「Yes」)には、特図1連続演出状態フラグが0(OFF)となっているかどうかを確認する(S601−3)。つまり、既に特図1の連続演出を実行することが決定されているか否かを判断する。特図1連続演出状態フラグが0となっている、すなわち先に特図1の連続演出を実行することが決定されていない場合(S601−3「Yes」)には、新たに連続演出を実行するか否かの判断を行う。
先に特図1の連続演出を実行することが決定されていない場合(S601−3「Yes」)には、内部に記憶されている特図1の保留個数、すなわち当否判定結果の報知が開始されておらず、記憶手段に記憶された当否判定に関する情報の数を確認する(S601−4)。つまり、保留個数とは、現在報知されている途中の当否判定の契機となった遊技球の入賞よりも後に、遊技球が第一始動入賞口321に入賞したときに取得された当否判定に関する情報の数のことをいう。確認された保留個数が二以上でない、すなわち一つである場合(S601−5「No」)には、連続演出を行うことができないとして、本処理を終了する。
確認された保留個数が二以上である場合(S601−5「Yes」)には、連続演出を実行するか否かを決定するための乱数値を取得する(S601−6)。この取得された乱数値によって連続演出を実行するか否かの抽選を行う(S601−7)。なお、本実施形態では、S601−4によって確認された保留個数(二〜四個のいずれか)に応じて当該抽選に当選する確率が変化する。具体的には、保留個数が多いほど、当該抽選に当選しやすい。つまり、保留個数が多いほど連続演出が実行されやすい。また、受信した特図1入賞コマンドに対応する当否判定結果が、最終的に大当たりとなるものである場合の方が、はずれとなるものである場合よりも、当該抽選に当選しやすい。つまり、大当たりである場合の方が、はずれである場合よりも連続演出が実行されやすい。ただし、かかる抽選態様(確率)はあくまで一例であって、適宜変更可能である。
上記抽選に当選しなかった場合(S601−8「No」)には、本処理を終了する。一方、上記抽選に当選した場合、すなわち連続演出を実行することが決定された場合(S601−8「Yes」)には、その内容(抽選で複数の演出内容から選ぶ等した内容)を第一記憶領域に記憶させる(S601−9)。本実施形態では、連続演出の内容を記憶させる記憶領域として、第一記憶領域および第二記憶領域が設けられており、先に連続演出を実行することが決定されていない場合(第一記憶領域および第二記憶領域の両方が空いている場合)には、連続演出の内容を第一記憶領域に記憶させる。そして、実行用特図1連続演出フラグおよび特図1連続演出状態フラグを1にセットする(S601−10、S601−11)。このようにして、先に特図1の連続演出が実行されることが決定されていない状態で、新たに特図1の連続演出を実行することが決定される。
一方、上記S601−3において、特図1連続演出状態フラグが0でないと判断されたとき(S601−3「No」)には、特図1連続演出状態フラグが1であるかどうかが判断される(S601−12)。つまり、既に、一回以上の特図1の連続演出を実行することが決定されているかどうかを判断する。特図1連続演出状態フラグが1である場合には(S601−12「Yes」)、連続演出が設定されていない保留個数、すなわち先に設定された連続演出が終了する保留より後の保留個数を確認する(S601−13)。当該保留個数が二以上でない場合、すなわち一つである場合(S601−14「No」)には、連続演出を行うことができないとして、本処理を終了する。
保留個数が二以上である場合(S601−14「Yes」)には、連続演出を実行するか否かを決定するための乱数値を取得する(S601−15)。この取得された乱数値によって連続演出を実行するか否かの抽選を行う(S601−16)。上記S601−7の抽選と同様に、本実施形態では、S601−13によって確認された保留個数(二〜四個のいずれか)に応じて当該抽選に当選する確率が変化する。具体的には、保留個数が多いほど、当該抽選に当選しやすい。つまり、保留個数が多いほど連続演出が実行されやすい。また、受信した特図1入賞コマンドに対応する当否判定結果が、最終的に大当たりとなるものである場合の方が、はずれとなるものである場合よりも、当該抽選に当選しやすい。つまり、大当たりである場合の方が、はずれである場合よりも連続演出が実行されやすい。ただし、かかる抽選態様(確率)はあくまで一例であって、適宜変更可能である。
上記抽選に当選しなかった場合(S601−17「No」)には、本処理を終了する。一方、上記抽選に当選した場合、すなわち連続演出を実行することが決定された場合(S601−17「Yes」)には、実行用特図1連続演出フラグが1であるかどうかが判断される(S601−18)。実行用特図1連続演出フラグが1である場合には、連続演出の内容を第二記憶領域に記憶させる(S601−18「Yes」)。つまり、実行用特図1連続演出フラグが1であるということは、第一記憶領域に先に実行される連続演出の内容が記憶されているということであるから、その後に実行される連続演出の内容を第二記憶領域に記憶させる(S601−19)。一方、実行用特図1連続演出フラグが1でない場合(S601−18「No」)(すなわち、後述する特図1連続演出フラグ2が成立している場合)には、第二記憶領域に先に実行される連続演出の内容が記憶されているということであるから、その後に実行される連続演出の内容を第一記憶領域に記憶させる(S601−20)。なお、特図1連続演出状態フラグが1でない場合には(S601−12「No」)、二回の特図1の連続演出を実行することがすでに決定されていることになるため、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、先に実行される連続演出が一方の記憶領域に記憶されている場合には、後に実行される連続演出を他方の記憶領域に記憶させる。つまり、各記憶領域に対し交互に連続演出を記憶させていく。なお、連続演出が設定された順番で記憶領域から引き出した上で実行されるものであれば、連続演出の内容を記憶させるための構造はどのようなものであってもよい。例えば、先に実行される連続演出の内容が記憶される記憶領域と、後に実行される連続演出の内容が記憶される記憶領域は、それぞれに対応する記憶領域が予め決まっている構成としてもよい。
連続演出の内容を記憶領域に記憶させた後、特図1連続演出状態フラグを2にセットする(S601−21)。このようにして、先に特図1の連続演出が実行されることが決定されている状態で、新たに特図1の連続演出を実行することが決定される。このようにして、特図1連続演出抽選処理が終了する。
特図1変動コマンドを受信した場合に実行される図10に示す特図1変動コマンド処理(S602)は、特図1連続演出処理(S612)、特図1変動パターン選択処理(S622)、特図1連続演出カウンタ更新処理(S623)を含む処理である。
図11に示す特図1演出設定処理(S612)は、連続演出を設定するための処理である。特図1の連続演出を実行することが決定され、実行すべき連続演出が設定されている場合(S612−1「Yes」)には、連続演出をセットする(S612−2)。具体的には、後述するS623−8やS623−10で設定された情報を次に実行する連続演出としてセットする。実行すべき連続演出が設定されていない場合(S612−1「No」)には、その他の演出を抽選により決定し、その抽選結果に基づいた演出をセットする(S612−3)。
図12に示す特図1変動パターン選択処理(S622)は、当否判定結果を報知するための図柄(特別図柄)の変動態様を選択するための処理である。まず、受信した特図1変動コマンドに対応する変動が大当たりとなる変動(大当たり乱数)であるか否かが判断される(S622−1)。大当たりとなる変動である場合(S622−1「Yes」)には、所定の遊技状態中か否かが判断される(S622−2)。所定の遊技状態中でない、すなわち通常の遊技状態中である場合(S622−2「No」)には、複数の通常遊技状態中の大当たり変動態様の中から実行する大当たり変動が設定される(S622−3)。所定の遊技状態中である場合(S622−2「Yes」)には、複数の所定の遊技状態中の大当たり変動態様の中から実行する大当たり変動が設定される(S622−4)。
S622−1において、大当たり変動でない、すなわちはずれ変動であると判断された場合(S622−1「No」)には、所定の遊技状態中か否かが判断される(S622−5)。所定の遊技状態中でない、すなわち通常の遊技状態中である場合(S622−5「No」)には、複数の通常遊技状態中のはずれ変動態様の中から実行するはずれ変動が設定される(S622−6)。所定の遊技状態中である場合(S622−5「Yes」)には、複数の所定の遊技状態中のはずれ変動態様の中から実行するはずれ変動が設定される(S622−7)。最後に、受信した特図1変動コマンドに対応するその他の処理やこれら以外の受信したコマンドに対応する処理を行って(S622−8)、本処理を終了する。
図13に示す特図1連続演出カウンタ更新処理(S623)は、連続演出カウンタの値に応じた設定を行う処理である。ここで、連続演出カウンタとは、設定された連続演出の連続回数(演出に使用する当否判定(保留)の数)に応じて初期値が設定され、当否判定結果が報知される度に減算されていくカウンタである。連続演出は、ある当否判定結果を報知するに際し、それよりも前の当否判定結果を報知するための演出を少なくとも一つ利用するものであるから、最初に設定される連続回数は少なくとも2回である。連続演出を実行することが決定されたとき、連続演出カウンタの初期値=当該連続回数となるように設定される。
特図1連続演出カウンタ更新処理(S623)では、まず連続演出カウンタの値が0を超えるかどうかが判断される(S623−1)。連続演出カウンタの値が0でない場合(S623−1「Yes」)には、連続演出カウンタの減算を行う(S623−2)。減算後、連続演出カウンタの値が0となったかどうかが判断される(S623−3)。連続演出カウンタの値が0となっている場合(S623−3「Yes」)には、当該変動の実行によって連続演出が終了するということであるため、各種フラグの変更等を実行する。
特図1連続演出状態フラグが2であるかどうか、すなわち二つの連続演出が実行されることが決定されており、当該変動によって先の連続演出が終了する状態であるかどうかが判断される(S623−4)。特図1連続演出状態フラグが2でない、すなわち1である場合(S623−4「No」)には、一つの連続演出が実行されるまたは実行されていることが決定されており、当該変動によってその連続演出が終了する状態であるということであるから、特図1連続演出状態フラグを0にセットする(S623−5)。また、実行用特図1連続演出フラグ1を0にセットする(S623−6)。つまり、第一記憶領域および第二記憶領域の両方に連続演出の内容が記憶されていない状態となる。
一方、S623−4において、特図1連続演出状態フラグが2であると判断された場合(S623−4「Yes」)には、実行用特図1連続演出フラグが1であるかどうかが判断される(S623−7)。実行用特図1連続演出フラグが1である場合(S623−7「Yes」)には、第二記憶領域に記憶されている連続演出を次に実行すべき連続演出として設定する(S623−8)。そして、実行用特図1連続演出フラグを2にセットする(S623−9)。一方、実行用特図1連続演出フラグが1でない、すなわち2であると判断された場合(S623−7「Yes」)(なお、二つの連続演出が設定されていたのであるから、実行用特図1連続演出フラグが0であることはない)には、第一記憶領域に記憶されている連続演出を次に実行すべき連続演出として設定する(S623−10)。そして、実行用特図1連続演出フラグを1にセットする(S623−11)。つまり、実行用特図1連続演出フラグを判別することにより、次に実行すべき連続演出が、どちらの記憶領域に記憶されているかを判別する。
実行用特図1連続演出フラグのセット後、二つの連続演出が設定された状態で、当該変動によって先に設定された連続演出が終了するのであるから、特図1連続演出状態フラグを1に変える(S623−12)。
最後に、特図1の保留されている当否判定に関する情報をシフトさせる(S623−13)。つまり、各保留の消化される順番を一つ繰り上げて、本処理を終了する。
図14に示す特図2連続演出抽選処理(S701)は、第二始動入賞口322に遊技球が入賞したことを契機とする当否判定結果を報知するに際し、連続演出を実行するか否かを決定するための処理である。上述したように、本実施形態にかかる遊技機1において、第二始動入賞口322に頻繁に遊技球が入賞するのは、開閉部材32a、32bが頻繁に開放する所定の遊技状態中である。ただし、本実施形態では、所定の遊技状態中でない通常の遊技状態中であっても、開閉部材32a、32bが開放することがある。
特図2連続演出抽選処理(S701)では、まず、特図2連続演出状態フラグが0(OFF)となっているかどうかを確認する(S701−1)。つまり、既に特図2の連続演出を実行することが決定されているか否かを判断する。特図2連続演出状態フラグが0となっている、すなわち先に特図2の連続演出を実行することが決定されていない場合(S701−1「Yes」)には、新たに連続演出を実行するか否かの判断を行う。
先に特図2の連続演出を実行することが決定されていない場合(S701−1「Yes」)は、内部に記憶されている特図2の保留個数、すなわち当否判定結果の報知が開始されておらず、記憶手段に記憶された当否判定に関する情報の数を確認する(S701−2)。確認された保留個数が二以上でない、すなわち一つである場合には、連続演出を行うことができない(S701−3「No」)として、本処理を終了する。
確認された保留個数が二以上である場合(S701−3「Yes」)には、連続演出を実行するか否かを決定するための乱数値を取得する(S701−4)。この取得された乱数値によって連続演出を実行するか否かの抽選を行う(S701−5)。本実施形態では、上記特図1についての処理と同様に、確認された保留個数(2〜4個のいずれか)に応じて当該抽選に当選する確率が変化する。また、特図1と特図2の抽選は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上記抽選に当選しなかった場合(S701−6「No」)には、本処理を終了する。一方、上記抽選に当選した場合、すなわち連続演出を実行することが決定された場合(S701−6「Yes」)には、その内容を第一記憶領域に記憶させる(S701−7)。なお、本実施形態では、特図1についての連続演出と、特図2についての連続演出が同時に設定されないため、第一記憶領域および第二記憶領域は特図1について用いるものと同じである。ただし、特図1についての第一記憶領域および第二記憶領域と、特図2についての第一記憶領域および第二記憶領域を異なるものとしてもよい。そして、実行用特図2連続演出フラグおよび特図2連続演出状態フラグを1にセットする(S701−8、S701−9)。このようにして、先に特図2の連続演出が実行されることが決定されていない状態で、新たに特図2の連続演出を実行することが決定される。
一方、上記S701−1において、特図2連続演出状態フラグが0でないと判断されたとき(S701−1「No」)には、特図2連続演出状態フラグが1であるかどうかが判断される(S701−10)。つまり、既に、一回以上の特図2の連続演出を実行することが決定されているかどうかを判断する。特図2連続演出状態フラグが1である場合には(S701−10「Yes」)、連続演出が設定されていない保留個数、すなわち先に設定された連続演出が終了する保留より後の保留個数を確認する(S701−11)。当該保留個数が二以上でない場合、すなわち一つである場合(S701−12「No」)には、連続演出を行うことができないとして、本処理を終了する。
保留個数が二以上である場合(S701−12「Yes」)には、連続演出を実行するか否かを決定するための乱数値を取得する(S701−13)。この取得された乱数値によって連続演出を実行するか否かの抽選を行う(S701−14)。上記S701−7の抽選と同様に、本実施形態では、S701−11によって確認された保留個数(2〜4個のいずれか)に応じて当該抽選に当選する確率が変化する。
上記抽選に当選しなかった場合(S701−15「No」)には、本処理を終了する。一方、上記抽選に当選した場合、すなわち連続演出を実行することが決定された場合(S701−15「Yes」)には、実行用特図2連続演出フラグが1であるかどうかが判断される(S701−16)。実行用特図2連続演出フラグが1である場合には、連続演出の内容(抽選で複数の演出内容から選ぶ等した内容)第二記憶領域に記憶させる(S701−16「Yes」)。つまり、実行用特図2連続演出フラグが1であるということは、第一記憶領域に先に実行される連続演出の内容が記憶されているということであるから、その後に実行される連続演出の内容を第二記憶領域に記憶させる(S701−17)。一方、実行用特図2連続演出フラグが1でない場合(S701−16「Yes」)(すなわち、後述する特図2連続演出フラグ2が成立している場合)には、第二記憶領域に先に実行される連続演出の内容が記憶されているということであるから、その後に実行される連続演出の内容を第一記憶領域に記憶させる(S701−18)。
連続演出の内容を記憶領域に記憶させた後、特図2連続演出状態フラグを2にセットする(S701−19)。このようにして、先に特図2の連続演出が実行されることが決定されている状態で、新たに特図2の連続演出を実行することが決定される。このようにして、特図2連続演出抽選処理が終了する。
特図2変動コマンドを受信した場合に実行される図15に示す特図2変動コマンド処理(S702)は、特図2連続演出処理(S712)、特図2変動パターン選択処理(S722)、特図2連続演出カウンタ更新処理(S723)を含む処理である。
図16に示す特図2演出設定処理(S712)は、連続演出を設定するための処理である。特図2の連続演出を実行することが決定され、実行すべき連続演出が設定されている場合(S712−1「Yes」)には、連続演出をセットする(S712−2)。具体的には、後述するS723−8やS723−10で設定された情報を次に実行する連続演出としてセットする。実行すべき連続演出が設定されていない場合(S712−1「No」)には、その他の演出を抽選により決定し、その抽選結果に基づいた演出をセットする(S712−3)。
図17に示す特図2変動パターン選択処理(S722)は、当否判定結果を報知するための図柄(特別図柄)の変動態様を選択するための処理である。まず、受信した特図2変動コマンドに対応する変動が大当たりとなる変動であるか否かが判断される(S722−1)。大当たりとなる変動である場合(S722−1「Yes」)には、所定の遊技状態中か否かが判断される(S722−2)。所定の遊技状態中でない、すなわち通常の遊技状態中である場合(S722−2「No」)には、複数の通常遊技状態中の大当たり変動態様の中から実行する大当たり変動が設定される(S722−3)。所定の遊技状態中である場合(S722−2「Yes」)には、複数の所定の遊技状態中の大当たり変動態様の中から実行する大当たり変動が設定される(S722−4)。
S722−1において、大当たり変動でない、すなわちはずれ変動であると判断された場合(S722−1「No」)には、所定の遊技状態中か否かが判断される(S722−5)。所定の遊技状態中でない、すなわち通常の遊技状態中である場合(S722−5「No」)には、複数の通常遊技状態中のはずれ変動態様の中から実行するはずれ変動が設定される(S722−6)。所定の遊技状態中である場合(S722−5「Yes」)には、複数の所定の遊技状態中のはずれ変動態様の中から実行するはずれ変動が設定される(S722−7)。最後に、受信した特図2変動コマンドに対応するその他の処理やこれら以外の受信したコマンドに対応する処理を行って、本処理を終了する(S722−8)。
図18に示す特図2連続演出カウンタ更新処理(S723)は、連続演出カウンタの値に応じた設定を行う処理である。特図2連続演出カウンタ更新処理(S723)では、まず連続演出カウンタの値が0を超えるかどうかが判断される(S723−1)。連続演出カウンタの値が0でない場合(S723−1「Yes」)には、連続演出カウンタの減算を行う(S723−2)。減算後、連続演出カウンタの値が0となったかどうかが判断される(S723−3)。連続演出カウンタの値が0となっている場合(S723−3「Yes」)には、当該変動の実行によって連続演出が終了するということであるため、各種フラグの変更等を実行する。
特図2連続演出状態フラグが2であるかどうか、すなわち二つの連続演出が実行されることが決定されており、当該変動によって先の連続演出が終了する状態であるかどうかが判断される(S723−4)。特図2連続演出状態フラグが2でない、すなわち1である場合(S723−4「No」)には、一つの連続演出が実行されるまたは実行されていることが決定されており、当該変動によってその連続演出が終了する状態であるということであるから、特図2連続演出状態フラグを0にセットする(S723−5)。また、実行用特図2連続演出フラグ1を0にセットする(S723−6)。つまり、第一記憶領域および第二記憶領域の両方に連続演出の内容が記憶されていない状態となる。
一方、S723−4において、特図2連続演出状態フラグが2であると判断された場合(S723−4「Yes」)には、実行用特図2連続演出フラグが1であるかどうかが判断される(S723−7)。実行用特図2連続演出フラグが1である場合(S723−7「Yes」)には、第二記憶領域に記憶されている連続演出を次に実行すべき連続演出として設定する(S723−8)。そして、実行用特図2連続演出フラグを2にセットする(S723−9)。一方、実行用特図2連続演出フラグが1でない、すなわち2であると判断された場合(S723−7「Yes」)(なお、二つの連続演出が設定されていたのであるから、実行用特図2連続演出フラグが0であることはない)には、第一記憶領域に記憶されている連続演出を次に実行すべき連続演出として設定する(S723−10)。そして、実行用特図2連続演出フラグを1にセットする(S723−11)。つまり、実行用特図2連続演出フラグを判別することにより、次に実行すべき連続演出が、どちらの記憶領域に記憶されているかを判別する。
実行用特図2連続演出フラグのセット後、二つの連続演出が設定された状態で、当該変動によって先に設定された連続演出が終了するのであるから、特図2連続演出状態フラグを1に変える(S723−12)。
最後に、特図2の保留されている当否判定に関する情報をシフトさせる(S723−13)。つまり、各保留の消化される順番を一つ繰り上げて、本処理を終了する。
なお、特図1および特図2の両方ともに、大当たりとなった場合には、大当たり遊技が発生することを契機として、各種フラグが0にされ、記憶領域を初期化する。つまり、大当たりとなった場合には、連続演出に関する構成がリセットされる。かかる処理については省略する。
以上説明した本実施形態にかかる遊技機1では、当否判定結果が連続演出を経て報知されることが決定され、かつ当該ある当否判定結果の報知がされていない状態、または保留されている状態にあっても、ある当否判定に関する情報よりも後に取得された当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、それについても連続演出が実行される可能性がある。つまり、連続演出が終了した後、比較的早いタイミングで連続演出が実行される可能性があるため、連続演出終了後における演出の趣向性低下を抑制することが可能である。
上記本実施形態にかかる遊技機1の好適な変形例として、次のような構成が考えられる。
上述したS601−7での特図1の連続演出を実行するか否かの抽選と、S601−16での特図1の連続演出を実行するか否かの抽選は当選確率が異なるものであってもよい。同様に、S701−5での特図2の連続演出を実行するか否かの抽選と、S701−14での特図2の連続演出を実行するか否かの抽選は当選確率が異なるものであってもよい。具体的には、先に(既に)連続演出を実行することが決定されていない状態で実行される抽選と、先に(既に)連続演出を実行することが決定されている状態で実行される抽選の当選確率を異ならせることにより、先に(既に)連続演出を実行することが決定されている状態で実行される連続演出を経て報知される当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が、先に(既に)連続演出を実行することが決定されていない状態で実行される連続演出を経て報知される当否判定結果が大当たりとなる蓋然性よりも高くなるようにしてもよい。
このような構成とすることにより、連続演出が終了した後、比較的早いタイミングで連続演出が実行された場合(立て続けに連続演出が発生した場合)には、当否判定結果が当たりとなる期待がもてる(いわゆる期待度が高くなる)趣向性の高い遊技機1とすることが可能である。
また、先に(既に)連続演出を実行することが決定されている状態で連続演出を実行することが決定された場合、後に実行される連続演出を、先に実行される連続演出からの演出の継続性を保ちつつ行うことが可能であるとよい。上述したように、例えば、「×2」「×3」・・・といった表示をすることで演出の継続性を示す場合には、先に実行された連続演出から継続した表示を行う。すなわち、例えば先に実行された連続演出が「×2」まで進行する演出であった場合には、後に実行される連続演出を「×3」から実行することとなる。
後に実行される連続演出は、先に実行される連続演出からの演出の継続性を保ちつつ実行されることもあれば、継続性を保たないで(別の連続演出として)実行されることもあるように構成されていてもよい。この場合、後に実行される連続演出が先に実行される連続演出からの演出の継続性を保ちつつ実行された場合の方が、継続性を保たないで実行された場合よりも、後の連続演出を経て報知される当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まるように設定されていればよい。
また、先の連続演出との間に、連続演出を実行しない一または複数の保留が存在している状態で後の連続演出を実行することが決定された場合、当該連続演出を実行しない一または複数の保留について、先の連続演出と後の連続演出を関連づけるような演出を実行するようにしてもよい。つまり、先の連続演出の開始から、後の連続演出の終了までが、一連の連続演出であるかのような演出が発生しうるようにしてもよい。
このような構成とすることにより、ある連続演出の直後に連続演出が実行されることが決定された場合、両連続演出をひとまとまりとした一連の連続演出が実行されることがある趣向性の高い遊技機1とすることが可能である。
なお、先の連続演出の種類と後の連続演出の種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい。ただし、上記のように先の連続演出と後の連続演出を関連づけるような演出を実行する場合には、先の連続演出の種類と後の連続演出の種類を同じものとした方がよい。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態にかかる遊技機1は、二つの連続演出が重ねて設定され得るものであることを説明したが、記憶可能な当否判定に関する情報の数(保留数)が多い場合(例えば、八つの情報を記憶可能な構成の場合)には、三つ以上の連続演出が重ねて設定され得ることがあってもよい。この場合、既に設定されている連続演出のうち、最も後に実行される連続演出を経て報知される当否判定結果に対応する保留よりも後の保留(当否判定結果に関する情報)が複数となった場合に、これらの保留を用いた連続演出を実行するか否かが判断されることとなる。また、特図1および特図2の区別なく連続演出が実行されるように構成されていてもよい。例えば、第一始動入賞口(いわゆるヘソ入賞口)と第二始動入賞口(いわゆる電チュー入賞口)に交互に遊技球が入賞していく構成(特図1と特図2が交互に保留されていく構成。最大保留数が八つとなるものが多い)を有する遊技機においては、特図1と特図2の区別なく連続演出が発生しうる(一方の特図に対応する演出からの継続性を保ちつつ、他方の特図に対応する演出が実行される)態様としてもよい。
また、上記実施形態では、所定の遊技状態として低確時短状態・高確時短状態を例示しているが、開閉部材32a、32bが頻繁に開放する状態(第二始動入賞口322に遊技球が入賞しやすい状態)ではないものの通常遊技状態よりも大当たりする可能性が高い高確率状態(高確状態)が所定の遊技状態として設定された構成であってもよい。
また、上記実施形態における連続演出は二以上の保留を用いて実行するものであることを説明したが、一以上の保留がある状態で連続演出が起こるように見せかけて一の保留で演出が終了するパターン(失敗演出)が発生しうる構成としてもよい。
1 遊技機
30 表示装置
321 第一始動入賞口
322 第二始動入賞口
40 主制御基板
42 サブ制御基板

Claims (4)

  1. 当否判定に関する情報を所定数記憶可能な記憶手段と、
    当否判定結果を報知するための演出を、それより前になされた一または複数の前記当否判定結果を報知するための演出からの継続性を保ちつつ行う連続演出を実行するか否かを判断する判断手段と、
    を備え、
    前記判断手段は、ある前記当否判定結果が前記連続演出を経て報知されることが決定され、かつ当該ある当否判定結果の報知がされていない状態にあっても、当該ある当否判定に関する情報よりも後に取得された前記当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、当該記憶された複数の当否判定に関する情報に対応した演出の少なくとも一部を利用した前記連続演出を実行するか否かを判断することを特徴とする遊技機。
  2. 前記判断手段は、ある前記当否判定結果が前記連続演出を経て報知されることが決定され、当該ある当否判定結果を報知するための演出が開始されておらず保留されている状態にあっても、当該ある当否判定結果よりも後になされた前記当否判定に関する情報が複数記憶されたときには、当該記憶された複数の当否判定に関する情報に対応した演出の少なくとも一部を利用した前記連続演出を実行するか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 先に前記連続演出を実行することが決定されていない状態で前記連続演出が実行されることが決定された前記当否判定に関する情報に対応した前記当否判定結果が当たりとなる蓋然性よりも、先に前記連続演出を実行することが決定されている状態で前記連続演出が実行されることが決定された前記当否判定に関する情報に対応した前記当否判定結果が当たりとなる蓋然性の方が高くなるように設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 先に前記連続演出を実行することが決定されている状態で前記連続演出を実行することが決定された場合、後に実行される連続演出を、先に実行される連続演出からの演出の継続性を保ちつつ行うことが可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の遊技機。
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