JP2016020322A - 1,1’9,9’−ビカルバゾール類、1,1’−ビカルバゾール塩類、及びその製造方法 - Google Patents

1,1’9,9’−ビカルバゾール類、1,1’−ビカルバゾール塩類、及びその製造方法 Download PDF

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Shuhei Torin
修平 東林
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Abstract

【課題】新規な1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、新規な1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、及び、これらの製造方法の提供。【解決手段】1,1’または9,9’で結合したカルバゾール2量体を環化して化合物(3)を製造する方法、および化合物(3)からビラジカル塩(4)を製造する方法。【選択図】なし

Description

本発明は、1,1’9,9’−ビカルバゾール類、1,1’−ビカルバゾール塩類、及び、これらの製造方法に関する。
カルバゾールは、含窒素複素環化合物の1つであり、コールタールのアントラセン留分に含まれていることが知られており、染料やプラスチックの原料等、多くの分野で利用されている。
ビカルバゾール類は、2分子のカルバゾールが結合した化合物群であり、近年、医農薬原料等、種々の分野への利用が研究されている。
従来のビカルバゾール類としては、特許文献1〜4に記載されたものが挙げられる。
特表2006−520409号公報 特開2009−35524号公報 特表2013−530936号公報 特開2013−63962号公報
前述したような特許文献には、2,2’−ビカルバゾール類や3,3’−ビカルバゾール類などは記載されているが、1,1’9,9’−ビカルバゾール類、及び、1,1’−ビカルバゾール塩類は、従来知られていない新規な化合物群であり、その合成方法も未だ存在しなかった。
本発明の目的は、新規な1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、新規な1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、及び、これらの製造方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上記新規化合物を含有する発光性材料、導電性材料、有機電池材料又は磁性材料を提供することである。
本発明が解決しようとする上記課題は、以下に示す<1>、<2>、<4>、<6>、<8>又は<10>〜<13>により解決された。好ましい実施態様である<3>、<5>、<7>及び<9>と共に以下に示す。
<1>下記式(1)で表される化合物の窒素原子において窒素−窒素結合を形成し下記式(2−1)で表される化合物を得る9,9’−結合形成工程、及び、前記式(2−1)で表される化合物を環化し下記式(3)で表される化合物を得る1,1’−環形成工程、を含むことを特徴とする1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法、
Figure 2016020322
(式(1)、式(2−1)及び式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表し、X及びX’はそれぞれ独立に、脱離基又は脱離前駆基を表す。)
<2> 下記式(1)で表される化合物の1位において炭素−炭素結合を形成し下記式(2−2)で表される化合物を得る1,1’−結合形成工程、及び、前記式(2−2)で表される化合物を環化し下記式(3)で表される化合物を得る9,9’−環形成工程、を含むことを特徴とする1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法、
Figure 2016020322
(式(1)、式(2−2)及び式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表し、X及びX’はそれぞれ独立に、脱離基を表す。)
<3> R3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、<1>又は<2>に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法、
<4> 下記式(3)で表されることを特徴とする1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、
Figure 2016020322
(式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
<5> R3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、<4>に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、
<6> 下記式(3)で表される化合物を準備する準備工程、及び、前記式(3)で表される化合物に酸又はルイス酸性金属化合物を作用させ下記式(4)で表されるビラジカルの塩を作製する塩形成工程、を含むことを特徴とする1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法、
Figure 2016020322
(式(3)及び式(4)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
<7> R3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、<6>に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法、
<8> 下記式(4)で表されるビラジカルを有することを特徴とする1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、
Figure 2016020322
(式(4)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
<9> R3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、<8>に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、
<10> <1>〜<3>のいずれか1つに記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<4>若しくは<5>に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<6>若しくは<7>に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、<8>若しくは<9>に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、発光性材料、
<11> <1>〜<3>のいずれか1つに記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<4>若しくは<5>に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<6>若しくは<7>に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、<8>若しくは<9>に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、導電性材料、
<12> <1>〜<3>のいずれか1つに記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<4>若しくは<5>に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<6>若しくは<7>に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、<8>若しくは<9>に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、有機電池材料、
<13> <1>〜<3>のいずれか1つに記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<4>若しくは<5>に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、<6>若しくは<7>に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、<8>若しくは<9>に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、磁性材料。
本発明によれば、新規な1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、新規な1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、及び、これらの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上記新規化合物を含有する発光性材料、導電性材料、有機電池材料又は磁性材料を提供することができる。
本発明は、1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、及び、1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の合成に世界で初めて成功したものであり、後述する式(3)で表される1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、及び、後述する式(4)で表される1,1’−ビカルバゾールビラジカルの塩、並びに、これらの製造方法を確立した。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物及びその製造方法)
本発明の第一の実施形態における1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法は、下記式(1)で表される化合物の窒素原子において窒素−窒素結合を形成し下記式(2−1)で表される化合物を得る9,9’−結合形成工程、及び、前記式(2−1)で表される化合物を環化し下記式(3)で表される化合物を得る1,1’−環形成工程、を含むことを特徴とする。
Figure 2016020322
(式(1)、式(2−1)及び式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表し、X及びX’はそれぞれ独立に、脱離基又は脱離前駆基を表す。)
本発明の第二の実施形態における1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法は、下記式(1)で表される化合物の1位において炭素−炭素結合を形成し下記式(2−2)で表される化合物を得る1,1’−結合形成工程、及び、前記式(2−2)で表される化合物を環化し下記式(3)で表される化合物を得る9,9’−環形成工程、を含むことを特徴とする。
Figure 2016020322
(式(1)、式(2−2)及び式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表し、X及びX’はそれぞれ独立に、脱離基を表す。)
本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物は、下記式(3)で表されることを特徴とする。
本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物は、本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法により、好適に製造することができる。
Figure 2016020322
(式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
前記製造方法における第一の実施形態と第二の実施形態とは、1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造における2つのカルバゾール環の1,1’−結合形成と、9,9’−結合形成との順序が逆の実施態様である。
前記式(1)におけるR2、前記式(2−1)におけるR2、前記式(2−2)におけるR2、及び、前記式(3)におけるR2とは同じ基であり、好ましい態様も同様である。また、前記式(1)、式(2−1)、式(2−2)及び/又は式(3)におけるR3〜R8、及び、R2'〜R8'についても、同じ記号で表す基はそれぞれ同じ基であり、好ましい態様も同様である。
2〜R8及びR2'〜R8'における一価の有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ジアルキルアミノ基、アリールアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アシル基、カルボキシル基、アミド基、ジアルキルアミノカルボニル基、アリールアルキルアミノカルボニル基、ジアリールアミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アリールアミノカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、アルキルチオ基、及び、アリールチオ基が挙げられ、これらの基は可能な限り更に置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子及び前記一価の有機基で列記した基が好ましく挙げられる。また、R2〜R8のうちの2以上、又は、R2'〜R8'のうちの2以上が結合し、環状構造を形成していてもよい。
また、R2〜R8及びR2'〜R8'における一価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アシル基、シアノ基、及び、ニトロ基が好ましく挙げられ、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、及び、アリーロキシ基がより好ましく挙げられ、アルキル基、及び、アリール基が更に好ましく挙げられる。
上記一価の有機基は、エチレン性不飽和結合、アセチレン性不飽和結合、硫黄原子、及び、窒素原子を有しないことが好ましい。
2〜R8及びR2'〜R8'におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及び、ヨウ素原子が挙げられ、安定性及び反応性の観点から、フッ素原子、及び、塩素原子が好ましく挙げられる。
2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アシル基、シアノ基、又は、ニトロ基であることが好ましく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、又は、アリーロキシ基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基、又は、アリール基であることが更に好ましい。
式(1)においては、R2〜R8のうち少なくとも1つは、一価の有機基であることが好ましく、R3及びR6のうち少なくとも1つは、一価の有機基であることがより好ましく、R3及びR6が一価の有機基であることが特に好ましい。
また、式(2−1)、式(2−2)及び式(3)においては、R2〜R8及びR2'〜R8'のうち少なくとも1つは、一価の有機基であることが好ましく、R2〜R8のうち少なくとも1つと、R2'〜R8'のうち少なくとも1つとは、一価の有機基であることがより好ましく、R3及びR6のうち少なくとも1つと、R3'及びR6'のうち少なくとも1つとは、一価の有機基であることが更に好ましく、R3、R6、R3'及びR6'が一価の有機基であることが特に好ましい。
2〜R8及びR2'〜R8'の炭素数はそれぞれ独立に、0〜60であることが好ましく、0〜40であることがより好ましく、0〜30であることが更に好ましく、0〜20であることが特に好ましい。
3、R6、R3'及びR6'はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アシル基、シアノ基、又は、ニトロ基であることが好ましく、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、又は、アリーロキシ基であることがより好ましく、アルキル基、又は、アリール基であることが更に好ましく、t−ブチル基、メシチル基、又はフェニル基であることが特に好ましい。
また、R2、R4、R5、R7、R8、R2'、R4'、R5'、R7'及びR8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又は、アルコキシ基であることが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、アルキル基、又は、アルコキシ基であることがより好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
式(1)及び式(2−1)のX及びX’における脱離基としては、ハロゲン原子、スルホン酸エステル基、カルボン酸エステル基、又は、ホウ酸エステル基が好ましく挙げられ、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又は、スルホン酸エステル基がより好ましく挙げられ、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基(トシラート基)、メタンスルホニルオキシ基(メシラート基)、又は、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基(トリフラート基)が更に好ましく挙げられ、臭素原子が特に好ましく挙げられる。
式(1)及び式(2−1)のX及びX’における脱離前駆基としては、前記脱離基へ変換可能であれば、特に制限はないが、ヒドロキシ基、保護基により保護されたヒドロキシ基が挙げられる。
保護基としては、公知の保護基を用いることができ、「Protective Groups in Organic Synthesis」(3rd Edition、Theodora. D. Greene and Peter G. M. Wuts著、Wiley, John & Sons社発行、1999年刊)等に記載のものが好ましく挙げられる。
本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物は、蛍光を有する新規化合物であり、医薬品原料、農薬原料、発光性材料、導電性材料、有機電池材料又は磁性材料等の種々の分野へ好適に用いることができる。
<9,9’−結合形成工程>
本発明の第一の実施形態における1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法は、前記式(1)で表される化合物の窒素原子において窒素−窒素結合を形成し前記式(2−1)で表される化合物を得る9,9’−結合形成工程を含む。
前記9,9’−結合形成工程においては、前記式(1)で表される化合物の9位の窒素原子同士を反応させ、窒素−窒素結合を形成する。
前記9,9’−結合形成工程において用いることができる前記式(1)で表される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよいが、収率や精製の簡便性の観点から、1種単独で使用することが好ましい。すなわち、前記9,9’−結合形成工程においては、前記式(1)で表される化合物をホモカップリングしても、クロスカップリングしてもよいが、ホモカップリングであることが好ましい。
前記9,9’−結合形成工程における反応形式は、窒素−窒素結合を形成することが可能で有れば特に制限はないが、酸化カップリング反応であることが好ましい。
前記9,9’−結合形成工程に用いることができる酸化剤としては、窒素−窒素結合を形成することが可能で有れば特に制限はないが、過マンガン酸塩、有機過酸化物、過酸化物塩、硝酸塩、超原子価ヨウ素化合物、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、過硫酸塩、ペルオキソ二硫酸塩、重クロム酸塩、鉄(III)塩、マンガン(III)塩、鉛(IV)塩、及び、セリウム(IV)塩が挙げられる。
これらの中でも、コストや収率の観点から、過マンガン酸塩、有機過酸化物、超原子価ヨウ素化合物、過硫酸塩、又は、ペルオキソ二硫酸塩が好ましく挙げられ、過マンガン酸塩がより好ましく挙げられ、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸テトラアルキルアンモニウムが特に好ましく挙げられる。
酸化剤の使用量は、特に制限はないが、使用する式(1)で表される化合物1モルに対し、2〜10モルであることが好ましく、2〜5モルであることがより好ましく、2〜3モルであることが更に好ましい。
前記9,9’−結合形成工程においては、溶媒を使用してもよい。溶媒としては、水系溶媒であっても、有機溶媒であってもよく、また、1種のみを用いても、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。また、前記溶媒は、使用する式(1)で表される化合物を溶解可能な溶媒であることが好ましい。
水系溶媒としては、水、並びに、水と水溶性溶媒との混合溶媒等が挙げられる。
有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物、アセトニトリル等のニトリル化合物、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル化合物、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド化合物、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、ジメチルスルホキシド、ピリジン等が挙げられる。
溶媒としては、有機溶媒が好ましく、極性有機溶媒がより好ましく、非プロトン性極性有機溶媒が更に好ましい。
極性有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、及び、ジオキサンよりなる群から選ばれた溶媒が好ましく挙げられ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及び、テトラヒドロフランよりなる群から選ばれた溶媒がより好ましく挙げられ、アセトン、ピリジンが特に好ましく挙げられる。
前記9,9’−結合形成工程における溶媒の使用量は、特に制限はなく、使用する式(1)で表される化合物の溶解性や収率、コスト等を考慮し選択すればよい。
前記9,9’−結合形成工程における反応温度としては、特に制限はないが、0℃〜150℃であることが好ましく、20℃〜100℃であることがより好ましく、40℃〜80℃であることが更に好ましい。
前記9,9’−結合形成工程における反応時間は、特に制限はなく、反応の進行状況に応じて適宜設定することができ、例えば、10分〜48時間が例示できる。また、反応の進行状況を、薄層クロマトグラフィ(TLC)等の公知の方法により観察することもできる。
前記9,9’−結合形成工程における反応雰囲気としては、特に制限はないが、アルゴンや窒素等の不活性気体雰囲気で反応を行うことが好ましい。
前記9,9’−結合形成工程においては、必要に応じ、公知の添加剤等を使用してもよい。例えば、塩基性化合物や、不要成分のトラップ剤等が挙げられる。
式(1)で表される化合物の合成方法については、特に制限はなく、公知の合成方法、公知の複素芳香環の置換方法、公知の置換基変換方法等を参照することができる。
<1,1’−環形成工程>
本発明の第一の実施形態における1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法は、前記式(2−1)で表される化合物を環化し前記式(3)で表される化合物を得る1,1’−環形成工程を含む。
前記1,1’−環形成工程においては、前記式(2−1)で表される化合物の1位の炭素原子と1’位の炭素原子とを反応させ、炭素−炭素結合を形成する。
前記1,1’−環形成工程における反応形式は、1,1’−炭素−炭素結合を形成することが可能で有れば特に制限はないが、遷移金属化合物を用いたカップリング反応を行うことが好ましい。前記遷移金属化合物は、触媒として使用しても、当量反応のカップリング剤として使用してもよい。
前記遷移金属化合物としては、8〜11族の遷移金属化合物であることが好ましく、10又は11族の遷移金属化合物であることがより好ましく、ニッケル化合物、銅化合物又はパラジウム化合物であることが更に好ましく、ニッケル化合物であることが特に好ましい。
また、前記ニッケル化合物としては、ニッケル(0)化合物であることが好ましく、配位子として2,2’−ビピリジルを少なくとも有するニッケル(0)錯体であることがより好ましく、配位子として2,2’−ビピリジルを少なくとも有するニッケル(0)錯体とであることがより好ましく、配位子として2,2’−ビピリジルを少なくとも有するニッケル(0)錯体を使用し、かつ1,5−シクロオクタジエンが少なくとも反応系中に共存していることが特に好ましい。
遷移金属化合物の使用量は、特に制限はないが、当量反応のカップリング剤として使用する場合、使用する式(2−1)で表される化合物1モルに対し、1〜1.5モルであることが好ましく、1.0〜1.2モルであることがより好ましい。
前記1,1’−環形成工程においては、溶媒を使用してもよい。溶媒としては、水系溶媒であっても、有機溶媒であってもよいが、また、1種のみを用いても、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。また、前記溶媒は、使用する式(2−1)で表される化合物を溶解可能な溶媒であることが好ましい。
水系溶媒及び有機溶媒としては、前記9,9’−結合形成工程において前述したものが挙げられる。
前記1,1’−環形成工程における溶媒としては、有機溶媒が好ましく、極性有機溶媒がより好ましく、非プロトン性極性有機溶媒が更に好ましい。
前記1,1’−環形成工程における極性有機溶媒としては、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、及び、ジオキサンよりなる群から選ばれた溶媒が好ましく挙げられ、テトラヒドロフランが特に好ましく挙げられる。
また、溶媒としては、脱酸素溶媒を用いることが好ましい。
前記1,1’−環形成工程における溶媒の使用量は、特に制限はなく、使用する式(2−1)で表される化合物の溶解性や収率、コスト等を考慮し選択すればよい。
前記1,1’−環形成工程における反応温度としては、特に制限はないが、0℃〜150℃であることが好ましく、20℃〜120℃であることがより好ましく、40℃〜100℃であることが更に好ましい。
前記1,1’−環形成工程における反応時間は、特に制限はなく、反応の進行状況に応じて適宜設定することができ、例えば、10分〜48時間が例示できる。また、反応の進行状況を、公知の方法により観察することもできる。
前記1,1’−環形成工程における反応雰囲気としては、特に制限はないが、アルゴンや窒素等の不活性気体雰囲気で反応を行うことが好ましい。
前記1,1’−環形成工程においては、必要に応じ、公知の添加剤等を使用してもよい。例えば、遷移金属の配位子や、塩基性化合物、不要成分のトラップ剤等が挙げられる。
<1,1’−結合形成工程>
本発明の第二の実施形態における1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法は、前記式(1)で表される化合物の1位において炭素−炭素結合を形成し前記式(2−2)で表される化合物を得る1,1’−結合形成工程を含む。
前記1,1’−結合形成工程においては、前記式(1)で表される化合物の1位の炭素原子同士を反応させ、炭素−炭素結合を形成する。
前記1,1’−結合形成工程において用いることができる前記式(1)で表される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよいが、収率や精製の簡便性の観点から、1種単独で使用することが好ましい。すなわち、前記1,1’−結合形成工程においては、前記式(1)で表される化合物をホモカップリングしても、クロスカップリングしてもよいが、ホモカップリングであることが好ましい。
前記1,1’−結合形成工程における反応形式は、式(2−2)における1,1’−炭素−炭素結合を形成することが可能で有れば特に制限はないが、遷移金属化合物を用いたカップリング反応を行うことが好ましい。前記遷移金属化合物は、触媒として使用しても、当量反応のカップリング剤として使用してもよい。
前記1,1’−結合形成工程において使用することができる遷移金属化合物、溶媒、これらの使用量、反応条件、添加剤等は、前記1,1’−環形成工程と同様であり、好ましい態様も同様である。
<9,9’−環形成工程>
本発明の第二の実施形態における1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法は、前記式(2−2)で表される化合物を環化し前記式(3)で表される化合物を得る9,9’−環形成工程を含む。
前記9,9’−環形成工程においては、前記式(2−2)で表される化合物の9位の窒素原子と9’位の窒素原子とを反応させ、窒素−窒素結合を形成する。
前記9,9’−環形成工程における反応形式は、窒素−窒素結合を形成することが可能で有れば特に制限はないが、酸化カップリング反応であることが好ましい。
前記9,9’−環形成工程において使用することができる酸化剤、溶媒、これらの使用量、反応条件、添加剤等は、前記9,9’−結合形成工程と同様であり、好ましい態様も同様である。
本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法の各工程の前後において、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、再結晶、濾過、抽出及び/又は蒸留などの公知の方法により、使用する化合物や得られた生成物を精製する精製工程を含んでいてもよい。
特に、前記各工程の後において、前記式(2−1)、式(2−2)又は式(3)で表される化合物を精製する工程を含むことが好ましい。
カラムクロマトグラフィーとしては、種々の方式を用いることができ、例えば、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、中圧液体クロマトグラフィ(MPLC)、分取薄層クロマトグラフィ(PTLC)等が挙げられる。また、固定層(担体)及び移動層(溶媒)は、分離する生成物に応じて、公知のものを適宜選択することができる。
再結晶や濾過、抽出に使用する溶媒についても、生成物に応じて、公知のものを適宜選択することができ、具体例としては、前述した溶媒が挙げられる。
また、抽出操作として液液抽出(分液)を行った場合、得られる有機層を硫酸ナトリウム等の公知の乾燥剤により乾燥することもできる。
本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法は、その他公知の工程を更に含んでいてもよい。例えば、反応液の溶媒を除去する溶媒除去工程、得られた化合物を減圧下及び/又は乾燥雰囲気下により乾燥する乾燥工程等が挙げられる。
前記式(2−1)、式(2−2)又は式(3)で表される化合物、及び、後述する式(4)で表される化合物の同定方法としては、特に制限はなく、公知の分析方法により同定することができる。例えば、1H NMR、13C NMR、2次元NMR等の各種核磁気共鳴(NMR)分光法、高分解能質量分析スペクトル(HR−MS)等の各種質量分析法、元素分析、赤外分光法(IR)、電子スピン共鳴(ESR)分光法、定性分析法等が挙げられる。
(1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、及び、その製造方法)
本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法は、下記式(3)で表される化合物を準備する準備工程、及び、前記式(3)で表される化合物に酸又はルイス酸性金属化合物を作用させ下記式(4)で表されるビラジカルの塩を作製する塩形成工程、を含むことを特徴とする。
Figure 2016020322
(式(3)及び式(4)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩は、下記式(4)で表されるビラジカルを有することを特徴とする。
また、本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩は、本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法により得られたビラジカル塩であることが好ましい。
Figure 2016020322
(式(4)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法における式(3)で表される化合物は、前述した本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物と同じ化合物であり、R2〜R8及びR2'〜R8'の好ましい態様も同様である。
また、前記式(4)で表されるビラジカルにおけるR2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ、前記式(3)におけるR2〜R8及びR2'〜R8'とそれぞれ同義であり、好ましい態様もそれぞれ同様である。
前記式(4)で表されるビラジカルを有する本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩は、空気中においても安定なビラジカルを有する新規な常磁性化合物であり、また、蛍光を有する化合物である。
また、本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩は、新規化合物であり、医薬品原料、農薬原料、発光性材料、導電性材料、有機電池材料又は磁性材料等の種々の分野へ好適に用いることができる。
<準備工程>
本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法は、前記式(3)で表される化合物を準備する準備工程を含む。
前記準備工程における式(3)で表される化合物は、本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法により得られたものであることが好ましい。すなわち、準備工程は、前記式(1)で表される化合物の窒素原子において窒素−窒素結合を形成し前記式(2−1)で表される化合物を得る9,9’−結合形成工程、及び、前記式(2−1)で表される化合物を環化し前記式(3)で表される化合物を得る1,1’−環形成工程を含むか、又は、前記式(1)で表される化合物の1位において炭素−炭素結合を形成し前記式(2−2)で表される化合物を得る1,1’−結合形成工程、及び、前記式(2−2)で表される化合物を環化し前記式(3)で表される化合物を得る9,9’−環形成工程を含むことが好ましい。
また、必要に応じ、式(3)で表される化合物の精製等を行ってもよい。
<塩形成工程>
本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法は、前記式(3)で表される化合物に酸又はルイス酸性金属化合物を作用させ前記式(4)で表されるビラジカルの塩を作製する塩形成工程を含む。
前記塩形成工程に使用することができる酸としては、無機酸でも有機酸でもよい。
前記無機酸としては、特に制限はないが、例えば、硝酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、次亜塩素酸、過塩素酸、HBF、HB(C、HPF及びHSbF等が挙げられる。
前記有機酸としては、特に制限はないが、例えば、カルボン酸、スルホン酸及び炭酸等が挙げられる。具体的には、例えば、トリフルオロ酢酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、シュウ酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、フェノール類(ピクリン酸、ニトロフェノールなど)、トリフルオロメタンスルホンイミド、及び、安息香酸等が挙げられる。
中でも、酸としては、無機酸、カルボン酸又はスルホン酸が好ましく、カルボン酸又はスルホン酸がより好ましく、カルボン酸が更に好ましく、トリフルオロ酢酸が特に好ましい。
前記塩形成工程におけるルイス酸性金属化合物としては、公知のルイス酸性金属化合物を用いることができ、2〜15族のルイス酸性金属化合物が挙げられる。
なお、本発明におけるルイス酸性金属化合物の金属には、ホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン等の半金属も含まれるものとする。
前記ルイス酸性金属化合物は、ルイス酸性金属塩であることが好ましい。
また、ルイス酸性金属塩は、金属カチオンとアニオンとからなる塩であることが好ましい。
前記ルイス酸性金属化合物における金属としては、アルカリ土類、遷移金属、亜鉛、アルミニウム、及び、ホウ素が好ましく挙げられ、11族遷移金属がより好ましく挙げられ、銀が特に好ましく挙げられる。また、前記金属カチオンとしては、これら金属のカチオンが好ましく挙げられる。
また、前記ルイス酸性金属塩のアニオンとしては、ハロゲン化物イオン、BF 、PF 、SbF 、ClO 、CFCO 、及び、CFSO が好ましく挙げられ、PF6 が特に好ましく挙げられる。
前記ルイス酸性金属化合物として、具体的には、ヘキサフルオロリン酸銀(AgPF)、四塩化スズ(SnCl)、四臭化スズ(SnBr)、三フッ化ホウ素(BF)、三フッ化ホウ素エーテル錯体(BF・O(C)、三塩化ホウ素(BCl)、三塩化アルミニウム(AlCl)、三臭化アルミニウム(AlBr)、二塩化亜鉛(ZnCl)、五フッ化アンチモン(SbF)、五塩化アンチモン(SbCl)、三塩化鉄(FeCl)、四塩化チタン(TiCl)、四臭化チタン(TiBr)、六塩化タングステン(WCl)、五塩化レニウム(ReCl)、過塩素酸リチウム(LiClO)、臭化マグネシウム(MgBr)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(AgOSOCF)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(Cu(OSOCF)及び、五塩化タンタル(TaCl)が例示できる。
前記塩形成工程に使用することができる酸及びルイス酸金属化合物の添加量としては、特に制限はなく、任意の量を使用することができ、例えば、使用する式(3)で表される化合物1モル当量に対し、0.5〜10モル当量が挙げられる。また、酸を溶媒量使用することもできる。
また、得られる式(4)で表されるビラジカルの塩においても、式(4)で表されるビラジカル1モル当量に対し、整数倍モル当量の酸又はルイス酸金属化合物が塩を形成する場合だけでなく、式(4)で表されるビラジカル1モル当量に対し、1.3モル当量の酸又はルイス酸金属化合物を有する塩を形成する場合もあり、化合物の種類や使用量に応じ、式(4)で表されるビラジカルの塩は、種々の当量比の塩を形成することができる。
前記塩形成工程においては、溶媒を使用することが好ましい。溶媒としては、水系溶媒であっても、有機溶媒であってもよいが、また、1種のみを用いても、2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。また、前記溶媒は、使用する式(3)で表される化合物を溶解可能な溶媒であることが好ましく、使用する式(3)で表される化合物、及び、酸又はルイス酸性金属化合物を溶解可能な溶媒であることがより好ましい。
水系溶媒及び有機溶媒としては、前記9,9’−結合形成工程において前述したものが挙げられる。
前記塩形成工程における溶媒としては、有機溶媒が好ましく、極性有機溶媒がより好ましく、ハロゲン系溶媒が更に好ましく、クロロホルムが特に好ましい。
前記塩形成工程における極性有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物、アセトニトリル等のニトリル化合物、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル化合物、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド化合物、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
また、溶媒としては、脱酸素溶媒を用いることが好ましい。
前記塩工程における溶媒の使用量は、特に制限はなく、使用する式(3)で表される化合物、及び、酸又はルイス酸性金属化合物の溶解性や収率、コスト等を考慮し選択すればよい。
前記塩形成工程における反応温度としては、特に制限はないが、−78℃〜100℃であることが好ましく、0℃〜50℃であることがより好ましく、10℃〜40℃であることが更に好ましい。
前記塩形成工程における反応時間は、特に制限はなく、反応の進行状況に応じて適宜設定することができ、例えば、30秒〜24時間が例示できる。
前記塩形成工程における反応雰囲気としては、特に制限はなく、空気中で行っても、不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
(発光性材料、導電性材料、有機電池材料及び磁性材料)
本発明の発光性材料、導電性材料、有機電池材料又は磁性材料は、本発明の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、及び/又は、本発明の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を少なくとも含む。
また、本発明の発光性材料、導電性材料、有機電池材料又は磁性材料は、組成物であってもよく、上記以外の発光性材料、導電性材料、有機電池材料又は磁性材料の分野における公知の成分を更に含有していてもよい。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
また、以下の実施例で用いる器具及び装置等は、特に断りのない限り、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、市販又は公知の器具及び装置を適宜用いることができる。
また、以下において、Buはt−ブチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
以下の実施例で用いた溶媒は、特に断りがない限り、全て関東化学(株)製脱水溶媒をそのまま用いた。また、抽出操作等の溶媒は、関東化学(株)製、和光純薬工業(株)製、ナカライテスク(株)製、キシダ化学(株)製一級溶媒を使用した。
試薬は、特に断りがない限り、汎用無機試薬に関しては関東化学(株)製、和光純薬工業(株)製、ナカライテスク(株)製、キシダ化学(株)製、Aldrich社製のものを、汎用有機試薬に関しては関東化学(株)製、和光純薬工業(株)製、ナカライテスク(株)製、キシダ化学(株)製、Aldrich社製試薬を用いていた。
また、高速液体クロマトグラフィはYMCテクノス(株)クロマトグラフ装置を使用し、中圧液体クロマトグラフィは山善(株)中圧分取クロマトシステムを使用し、薄層クロマトグラフィ(PTLC)は和光純薬工業(株)製Wakogel B−5Fを使用した。
NMRの測定には、日本電子(株)製JEOL ECS400を使用した。
高分解能質量分析には、日本電子(株)製JEOL JMS−777Vを使用した。
(合成例1)
<1-bromo-3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole(3a)の合成>
Figure 2016020322
9H−カルバゾール(1)(5.00g,29.9mmol)のジクロロメタン溶液に、塩化t−ブチル(6.6ml、59.8mmol)及び塩化アルミニウム(4.00g、29.9mmol)を添加した。室温(25℃、以下同様である。)で24時間撹拌した後、氷水(100mL)に注いだ。ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、濾液から室温減圧下で溶媒を留去して粗生成物を得た。粗生成物を、石油エーテルにより再結晶し、3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole(2a)を6.30g(収率:75%)得た。
続いて、3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole(2a)(1.00g,3.58mmol)のジクロロメタン溶液に、N−ブロモスクシンイミド(NBS、669mg、3.76mmol)及びシリカゲル(SiO)(5.00g)を添加した。室温で12時間撹拌した後、反応液を濾過し、濾液に水を加え、ジクロロメタンで3回抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用して濾液から室温減圧下で溶媒を留去して、粗生成物を得た。得られた粗生成物を中圧液体クロマトグラフィ(MPLC,担体:シリカゲル,溶媒:ジクロロメタン0〜20体積%含有ヘキサン)により精製し、1-bromo-3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole(3a)を1.21g(収率:94%)得た。
(実施例1:1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)の合成)
<9,9’-bi(1-bromo-3,6-di-tert-butyl-carbazole)(4a)の合成>
Figure 2016020322
1-bromo-3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole(3a)(5.00g,14.0mmol)のアセトン溶液(130mL)に、過マンガン酸カリウム(KMnO,5.50g,34.9mmol)を撹拌しながら添加した。反応混合物を60℃に昇温した後、薄層クロマトグラフィ(TLC)にて反応の進行を観察した。反応は4時間後に完結した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にてアセトンを留去した。反応残渣にクロロホルムを添加し、ガラス濾過器にて濾過した。濾液を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(30mL×2)、飽和食塩水(30mL×1)で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、わずかに黄色味がかった白色の粘性液体を得た。得られた白色の粘性液体を室温下ヘキサンにて再結晶を行い、9,9’-bi(1-bromo-3,6-di-tert-butyl-carbazole)(4a)を3.75g(収率:75%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 8.11 (2H, d, J = 1.6 Hz), 8.10 (2H, d, J = 1.6 Hz), 7.54 (2H, d, J = 1.6 Hz), 7.34 (2H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 6.66 (2H, d, J = 8.4 Hz), 1.44 (18H, s), 1.41 (18H, s).
HR-MS (m/z) for C40H46Br2N2 (M+): Calculated 712.2028, found 712.2035.
<1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)の合成(炭素−炭素結合形成)>
Figure 2016020322
2,2’−ビピリジル(329mg,2.10mmol)、1,5−シクロオクタジエン(COD,257mg,2.10mmol)及びビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(Ni(COD),577mg,2.10mmol)を脱気したテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、アルゴン雰囲気下、反応混合物の色が濃青紫色となるまで、60℃で加熱した。続いて、9,9’-bi(1-bromo-3,6-di-tert-butyl-carbazole)(4a)(1.00g,1.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を添加した。その後、反応混合物を45℃で6時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にてテトラヒドロフランを留去した。残渣をジクロロメタンに懸濁し、シリカゲルパッドで濾過した。濾液を飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、黄色の固体を得た。粗生成物を中圧液体クロマトグラフィ(MPLC,担体:シリカゲル,溶媒:酢酸エチル5体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)を黄色固体として532mg(収率:69%)得た。
1H NMR (400 MHz, CD2Cl2 + Et3N): δ(ppm) = 8.06 (2H, d, J = 1.6 Hz), 7.89 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.78 (2H, d, J = 1.2 Hz), 7.55 (2H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 7.53 (2H, d, J = 1.6 Hz), 1.456 (18H, s), 1.450 (18H, s).
13C NMR (100 MHz, CD2Cl2 + Et3N): δ(ppm) = 145.6, 142.8, 137.9, 136.2, 123.3, 121.8, 120.7, 118.4, 117.1, 116.0, 114.5, 110.9, 34.9, 34.6, 31.6, 31.4.
HR-MS (m/z) for C40H46N2 (M+): Calculated 554.3661, found 554.3664.
(実施例2:1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)の合成)
<1,1’-bi(3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole)(6a)の合成>
Figure 2016020322
2,2’−ビピリジル(131mg,0.840mmol)、COD(100μL,0.840mmol)及びNi(COD)(231mg,0.840mmol)を脱気したテトラヒドロフラン(2mL)に溶解し、アルゴン雰囲気下、反応混合物の色が濃青紫色となるまで、60℃で加熱した。続いて、1-bromo-3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole(3a)(100mg,0.280mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)を添加した。その後、反応混合物を80℃で6時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にてテトラヒドロフランを留去した。残渣をジクロロメタンに懸濁し、シリカゲルパッドで濾過した。濾液を飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、茶色の固体を得た。粗生成物を高速液体クロマトグラフィ(PTLC、担体:シリカゲル,溶媒:酢酸エチル10体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1’-bi(3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole)(6a)を青みがかった白色固体として68mg(収率:87%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 8.17 (2H, d, J = 2.0 Hz), 8.14 (2H, d, J = 1.2 Hz), 7.79 (2H, s), 7.64 (2H, d, J = 2.0 Hz), 7.45 (2H, dd, J = 8.4, 1.6 Hz), 7.24 (2H, d, J = 8.8 Hz), 1.52 (18H, s), 1.46 (18H, s).
13C NMR (100 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 143.2, 142.7, 138.1, 136.0, 128.8, 124.5, 123.9, 123.6, 121.5, 116.5, 115.9, 110.4, 35.0, 34.8, 32.3, 32.2.
HR-MS (m/z) for C40H48N2 (M+): Calculated 556.3817, found 556.3820.
<1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)の合成(窒素−窒素結合形成)>
Figure 2016020322
1,1’-bi(3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole)(6a)(50.0mg,0.0890mmol)のピリジン溶液(5mL)を70℃に加熱し、過マンガン酸テトラブチルアンモニウム(BuNMnO,64.9mg,0.179mmol)のピリジン溶液(5mL)をゆっくりと添加した。反応混合物を70℃で撹拌し、薄層クロマトグラフィ(TLC)にて反応の進行を観察した。反応は24時間後に完結した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にてピリジンを留去した。反応残渣に酢酸エチル(20mL)と水(30mL)を添加し、室温で30分撹拌した。生じた茶色の沈殿物をガラス濾過器にて濾過した。有機層を水(10mL×2)、飽和食塩水(10mL×1)で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、緑黄色の固体を得た。粗生成物をPTLC(担体:シリカゲル,溶媒:酢酸エチル2体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)を黄色固体として32mg(収率:65%)得た。
(合成例2)
<3,6-dibromo-9H-carbazole(2b)の合成>
Figure 2016020322
9H−カルバゾール(1)(2.00g,12.0mmol)のジクロロメタン溶液(100ml)に、N−ブロモスクシンイミド(4.30g,24.0mmol)及びシリカゲル(SiO)(20.0g)を添加した。遮光下、室温で12時間撹拌した後、濾過し、水で2回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、ジクロロメタンにより再結晶し、3,6-dibromo-9H-carbazole(2b)を2.50g(収率:64%)得た。
(合成例3)
<3,6-dimesityl-9H-carbazole(2c)の合成>
Figure 2016020322
3,6-dibromo-9H-carbazole(2b)(1.00g,3.09mmol)、メシチルボロン酸(1.52g,9.29mmol)、炭酸セシウム(CsCO,3.02g,9.27mmol)及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(Pd(PPh,71.4mg,0.0618mmol)にアルゴン気流下、トルエン(15mL)、エタノール(5mL)、水(5mL)を加え、100℃で24時間加熱撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水を加えた。ジクロロメタンで抽出し、有機層を水で2回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、室温減圧下で溶媒を留去し、粗生成物を得た。
粗生成物を、MPLC(溶媒:酢酸エチル15体積%含有ヘキサン)により精製し、3,6-dimesityl-9H-carbazole(2c)を850mg(収率:68%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 8.10 (1H, s), 7.78 (2H, d, J = 1.2 Hz), 7.49 (2H, dd, J = 8.0, 0.4 Hz), 7.19 (2H, dd, J = 8.0, 1.2 Hz), 6.98 (4H, s), 2.36 (6H, s), 2.05 (12H, s).
(合成例4)
<1-bromo-3,6-dimesityl-9H-carbazole(3c)の合成>
Figure 2016020322
3,6-dimesityl-9H-carbazole(2c)(1.00g,2.47mmol)及びシリカゲル(SiO)(4.0g)のジクロロメタン溶液(100ml)に、N−ブロモスクシンイミド(NBS、485.5mg,2.47mmol)のジクロロメタン溶液(50ml)を滴下した。遮光下、室温で6時間撹拌した後、反応混合物を濾過してシリカゲルをジクロロメタンで洗浄した。濾液を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過し、ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去した。粗生成物をMPLC(担体:シリカゲル,溶媒:酢酸エチル15体積%含有ヘキサン)により精製し、黄色がかった白色の液体を得た。この液体をメタノールに溶解し、減圧下で溶媒を留去して、固体の1-bromo-3,6-dimesityl-9H-carbazole(3c)を1.07g(収率:91%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 8.34 (1H, s), 7.74 (2H, ddd, J = 16.0, 0.4 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 8.4, 0.4 Hz), 7.37 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.24 (1H, dd, J = 8.4, 1.6 Hz), 6.98 (2H, s), 6.97 (2H, s), 2.36 (6H, s), 2.06 (6H, s), 2.05 (6H, s).
HR-MS (m/z) for C30H28BrN (M+): Calculated 481.1405, found 481.1402.
(実施例3:1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5c)の合成)
<1,1'-bi(3,6-dimesityl-9H-carbazole)(6c)の合成>
Figure 2016020322
2,2’−ビピリジル(194mg,1.25mmol)、COD(153μL,1.25mmol)及びNi(COD)(342mg,1.25mmol)を溶解したテトラヒドロフラン(5mL)溶液を、アルゴン雰囲気下で濃青紫色となるまで60℃で加熱した。続いて、1-bromo-3,6-dimesityl-9H-carbazole(3c)(200mg,0.415mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)を添加した。反応混合物を80℃で3時間撹拌した後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にてテトラヒドロフランを留去した。残渣をジクロロメタンに懸濁し、シリカゲルパッドで濾過した。濾液を飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過、ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、薄茶色の固体を得た。粗生成物をPTLC(担体:シリカゲル,溶媒:ジクロロメタン13体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1'-bi(3,6-dimesityl-9H-carbazole)(6c)を薄茶色固体として149mg(収率:89%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 8.18 (2H, s), 7.86 (2H, d, J = 1.2 Hz), 7.84 (2H, d, J = 1.6 Hz), 7.44 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.35 (2H, d, J = 1.6 Hz), 7.18 (2H, dd, J = 8.8, 2.0 Hz), 6.95 (8H, s), 2.31 (12H, d, J = 2.4 Hz), 2.08 (18H, s), 2.04 (18H, s).
13C NMR (100 MHz, CD2Cl2): δ(ppm) = 138.7, 136.76, 136.70, 136.6, 136.3, 133.4, 128.3, 128.24, 128.20, 127.9, 124.2, 123.8, 121.8, 121.0, 120.5, 111.2, 21.2, 21.18, 21.14.
HR-MS (m/z) for C24H14N2 (M+): Calculated 804.4443, found 804.4457.
<1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5c)の合成(窒素−窒素結合形成)>
Figure 2016020322
1,1’-bi(3,6-dimesityl-9H-carbazole)(6c)(30mg,0.037mmol)のピリジン溶液(3mL)を70℃に加熱し、BuNMnO(40mg,0.11mmol)のピリジン溶液(2mL)を撹拌しながらゆっくりと滴下した。反応混合物を70℃に撹拌し、薄層クロマトグラフィ(TLC)にて反応の進行を観察した。反応は12時間後に完結した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にてピリジンを留去した。反応残渣に酢酸エチル(15mL)と水(15mL)を添加し、室温で30分間撹拌した。混合物をガラス濾過器にて濾過し、濾液を水(10mL×2)、飽和食塩水(10mL×1)で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、緑黄色の固体を得た。得られた固体をPTLC(溶媒:酢酸エチル3体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5c)を16mg(収率:53%)得た。
1H NMR (400 MHz, CD2Cl2 + Et3N): δ(ppm) = 8.13 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.79 (2H, d, J = 1.2 Hz), 7.47 (2H, d, J = 0.8 Hz), 7.31 (2H, dd, J = 8.4, 1.6 Hz), 7.19 (2H, d, J = 0.8 Hz), 6.95 (4H, s), 6.93 (4H, s), 2.31 (6H, s), 2.28 (6H, s), 2.09 (12H, s), 2.05 (12H, s).
13C NMR (100 MHz, CD2Cl2 + Et3N): δ(ppm) = 138.9, 138.4, 136.5, 136.3, 136.2, 135.6, 132.9, 128.0, 127.3, 122.1, 121.7, 121.2, 120.7, 118.9, 118.6, 111.5, 20.7, 20.6.
HR-MS (m/z) for C60H54N2 (M+): Calculated 802.4287, found 802.4279.
(実施例4:ビラジカル塩(7a)の合成)
Figure 2016020322
1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)(50mg,0.090mmol)をクロロホルム(5mL)に溶解し、次にトリフルオロ酢酸(27μL,0.27mmol)を添加した。反応液の色は黄色から濃青色へと変化した。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにより濾過し、得られた濾液から溶媒を室温下でゆっくり揮発させた。溶媒の揮発が完了した後、粘性を有する黒色の残渣を得た。得られた残渣をヘキサン(10mL×2)により洗い、真空デシケーターに入れて乾燥し、非晶質の黒色固体としてビラジカル塩(7a)を63mg(収率88%)得た。また、得られたビラジカル塩(7a)は、一水和物であった。
元素分析: observed C: 65.81, H: 6.42, N: 3.64; calculated C: 65.99, H: 6.29, N: 3.50.
(実施例5:ビラジカル塩(7b)の合成)
Figure 2016020322
1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)(50mg,0.090mmol)をクロロホルム(5mL)に溶解し、次いで、ヘキサフルオロリン酸銀(7.6mg,0.27mmol)を添加した。反応液の色は黄色から青色へと変化した。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにより濾過し、得られた濾液から溶媒を室温下でゆっくり揮発させた。溶媒の揮発が完了した後、粘性を有する黒色の残渣を得た。得られた残渣をヘキサン(10mL×2)により洗い、真空デシケーターに入れて乾燥し、非晶質の黒色固体としてビラジカル塩(7b)を75mg(収率61%)得た。また、得られたビラジカル塩(7b)は、九水和物であった。
元素分析: observed C: 39.76, H: 5.72, N: 2.02; calculated C: 39.98, H: 5.28, N: 2.29.
(実施例6:ビラジカル塩(7c)の合成)
Figure 2016020322
1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5a)(30mg,0.054mmol)をクロロホルム(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5.5μL,0.054mmol)を添加した。反応液の色は黄色から青色へと変化した。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにより濾過し、得られた濾液から溶媒を室温下でゆっくり揮発させた。溶媒の揮発が完了した後、粘性を有する青色の残渣を得た。得られた残渣をヘキサン(10mL×2)により洗い、真空デシケーターに入れて乾燥し、非晶質の黒色固体としてビラジカル塩(7c)を36mg(収率93%)得た。また、得られたビラジカル塩(7c)は、一水和物であった。
元素分析: observed C: 70.53, H: 7.41, N: 3.59; calculated C: 70.89, H: 6.98, N: 3.88.
(実施例7:1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5d)の合成)
<1,1'-bi(3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole)(6a)の合成>
Figure 2016020322
3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole(2a)(1.00g,22.5mmol)のジクロロメタン溶液(100mL)に、塩化鉄FeCl(1.16g、7.16mmol)のジクロロメタン溶液(50mL)を室温で滴下した。反応混合物を1時間撹拌した後、メタノール(20mL)を加えた。水(100mL)を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL×1)で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去した。粗生成物をMPLC(担体:シリカゲル,溶媒:ジクロロメタン12体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1'-bi(3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole)(6a)を408mg(収率:41%)得た。
<1,1'-bi(9H-carbazole)(6d)の合成>
Figure 2016020322
1,1'-bi(3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole)(6a)(200mg,0.360mmol)と塩化アルミニウム(288mg,2.16mmol)のベンゼン溶液(20mL)をアルゴン気流下、80℃で加熱撹拌した。TLCで反応を追跡し、3時間で反応は完結した。室温に冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去した。粗生成物をPTLC(担体:シリカゲル,溶媒:酢酸エチル12体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1'-bi(9H-carbazole)(6d)を78mg(収率:65%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ(ppm) = 8.17 (2H, dd, J = 8.0, 0.4 Hz), 8.16 (2H, dd, J = 8.0, 0.8 Hz), 8.05 (2H, s), 7.62 (2H, dd, J = 7.2, 1.2 Hz), 7.42 (2H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 7.40 (2H, dd, J = 6.8, 1.6 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.27 (2H, dd, J = 7.2, 1.6 Hz).
HR-MS (m/z) for C24H16N2 (M+): Calculated 332.1313, found 332.1318.
<1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5d)の合成>
Figure 2016020322
1,1'-bi(9H-carbazole)(6d)(50.0mg,0.135mmol)のピリジン溶液(5mL)を70℃に加熱し、過マンガン酸テトラブチルアンモニウム(BuNMnO,108mg,0.300mmol)のピリジン溶液(5mL)をゆっくりと添加した。反応混合物を70℃で撹拌し、薄層クロマトグラフィ(TLC)にて反応の進行を観察した。24時間後、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にてピリジンを留去した。反応残渣に酢酸エチル(20mL)と水(30mL)を添加し、室温で30分撹拌した。生じた茶色の沈殿物をガラス濾過器にて濾過した。有機層を水(10mL×2)、飽和食塩水(10mL×1)で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液から室温減圧下で溶媒を留去し、緑黄色の固体を得た。粗生成物をPTLC(担体:シリカゲル,溶媒:酢酸エチル3体積%含有ヘキサン)により精製し、1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物(5d)を黄色固体として12mg(収率:24%)得た。
1H NMR (400 MHz, CD2Cl2): δ(ppm) = 8.05 (2H, dd, J = 8.0, 0.4 Hz), 7.92 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.75 (2H, dd, J = 7.6, 0.4 Hz), 7.51 (2H, dd, J = 7.6, 1.2 Hz), 7.44 (2H, dd, J = 7.6, 0.4 Hz), 7.28 (2H, dd, J = 8.0, 0.4 Hz), 7.12 (2H, dd, J = 8.0, 7.2 Hz).
13C NMR (100 MHz, CD2Cl2): δ(ppm) = 139.0, 137.2, 125.7, 122.4, 121.7, 121.1, 120.8, 120.0, 119.7, 118.9, 116.9, 111.4.
HR-MS (m/z) for C24H14N2 (M+): Calculated 330.1157, found 330.1162.
得られたビラジカル塩(7a)〜(7c)は、常磁性の塩であった。
また、本実施例で得られた1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物及びビラジカル塩はいずれも、可視光の励起による蛍光が見られた。

Claims (13)

  1. 下記式(1)で表される化合物の窒素原子において窒素−窒素結合を形成し下記式(2−1)で表される化合物を得る9,9’−結合形成工程、及び、
    前記式(2−1)で表される化合物を環化し下記式(3)で表される化合物を得る1,1’−環形成工程、
    を含むことを特徴とする
    1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法。
    Figure 2016020322
    (式(1)、式(2−1)及び式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表し、X及びX’はそれぞれ独立に、脱離基又は脱離前駆基を表す。)
  2. 下記式(1)で表される化合物の1位において炭素−炭素結合を形成し下記式(2−2)で表される化合物を得る1,1’−結合形成工程、及び、
    前記式(2−2)で表される化合物を環化し下記式(3)で表される化合物を得る9,9’−環形成工程、
    を含むことを特徴とする
    1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法。
    Figure 2016020322
    (式(1)、式(2−2)及び式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表し、X及びX’はそれぞれ独立に、脱離基を表す。)
  3. 3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、請求項1又は2に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物の製造方法。
  4. 下記式(3)で表されることを特徴とする
    1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物。
    Figure 2016020322
    (式(3)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
  5. 3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、請求項4に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物。
  6. 下記式(3)で表される化合物を準備する準備工程、及び、
    前記式(3)で表される化合物に酸又はルイス酸性金属化合物を作用させ下記式(4)で表されるビラジカルの塩を作製する塩形成工程、
    を含むことを特徴とする
    1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法。
    Figure 2016020322
    (式(3)及び式(4)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
  7. 3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、請求項6に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩の製造方法。
  8. 下記式(4)で表されるビラジカルを有することを特徴とする
    1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩。
    Figure 2016020322
    (式(4)中、R2〜R8及びR2'〜R8'はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は一価の有機基を表す。)
  9. 3、R6、R3'及びR6'がそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は一価の有機基である、請求項8に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩。
  10. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項4若しくは5に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項6若しくは7に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、請求項8若しくは9に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、発光性材料。
  11. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項4若しくは5に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項6若しくは7に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、請求項8若しくは9に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、導電性材料。
  12. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項4若しくは5に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項6若しくは7に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、請求項8若しくは9に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、有機電池材料。
  13. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法により製造された1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項4若しくは5に記載の1,1’,9,9’−ビカルバゾール化合物、請求項6若しくは7に記載の製造方法により製造された1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩、又は、請求項8若しくは9に記載の1,1’−ビカルバゾールビラジカル塩を含有する、磁性材料。
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