JP2016018750A - 燃料電池スタック及び燃料電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池スタックに対して温度センサを容易に位置決めすること。
【解決手段】燃料電池スタック12は、厚さ方向に積層された複数の単セル11と、複数の単セル11の積層方向の両端に配置されるとともに複数の単セル11をその積層方向に締め付けて固定するエンドプレート15,16と、温度測定用ユニット40とを備える。温度測定用ユニット40は、絶縁板46及び絶縁管47からなる治具41と、燃料電池スタック12の側面12aに当接して位置決めされる当接部42,43と、治具41において当接部42,43とは別の部位に設けられたセンサ保持部44と、センサ保持部44に保持される熱電対45とを有する。温度測定用ユニット40において、センサ保持部44が当接部42を基準位置とした所定の位置に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層された複数の単セルと、複数の単セルの積層方向の両端に配置されるとともに複数の単セルをその積層方向に固定する集電板とを備えた燃料電池スタック、及びその燃料電池スタックを備えた燃料電池モジュールに関するものである。
従来より、発電装置の一種である燃料電池として、例えば固体電解質層(固体酸化物)を備えた固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell ;SOFC)が知られている。固体酸化物形燃料電池は、エネルギー変換効率が50%以上と非常に高く、かつ、小型化が可能であるため、家庭用コジェネレーションシステムや自動車の動力源として開発が行われている。
具体的には、固体酸化物形燃料電池は、燃料ガスに接する燃料極と酸化剤ガスに接する空気極とが固体電解質層の両側に配置された平板状の単セルを備えている。なお、燃料ガスは水素を生成するためのものであり、酸化剤ガスは酸素を生成するためのものである。そして、水素と酸素とが固体電解質層を介して反応(発電反応)することにより、空気極を正極、燃料極を負極とする直流の電力が発生するようになっている。
一般に、固体酸化物形燃料電池は、平板形の発電セルを複数積層してなる燃料電池スタックの形態で使用され、その発電時には700℃〜1000℃の高温となる。このため、燃料電池スタックを断熱容器内に収納して保温することで固体酸化物形燃料電池の発電効率が高められている。また、固体酸化物形燃料電池のような高温タイプの燃料電池では、発電効率を良好な状態に保つために、熱電対によって燃料電池スタックの温度を検出し、その検出結果に基づいて燃料電池スタックの温度を管理している(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、シース熱電対を用いて燃料電池の温度を検出する手法が開示されている。具体的には、シース熱電対は、金属チューブ内に絶縁材を介して一対の熱電体素線を配して構成される。そして、シース熱電対の一端部側(先端部側)における金属チューブの外面全体に電気絶縁性ペーストが塗布され、そのシース熱電対の一端部に電気絶縁性を有する第1保護管及び第2保護管が外装される。また、燃料電池スタックにおいて、金属セパレータの外周部には挿入孔が穿設されており、その挿入孔に、金属チューブと第1保護管との間、及び第1保護管と第2保護管との間に隙間を設けた状態でシース熱電対の一端部が挿入されている。
特開2010−238435号公報
ところで、特許文献1に開示されている従来の燃料電池スタックでは、金属セパレータの部分に、温度測定部であるシース熱電対の一端部を保持するために絶縁性ペーストや保護管を取り付けている。この手法では、金属セパレータに挿入孔を設けるための加工が必要であり、その挿入孔にシース熱電対を取り付ける際には、絶縁性保護が必要となる。さらに、シース熱電対の金属チューブと金属セパレータの金属成分との高温による相互拡散を防ぐために、絶縁性ペーストや絶縁性の保護管を二重に設ける必要があり、絶縁処理を行うのは容易ではなかった。また、シース熱電対が断線した場合やシース熱電対の固定が不安定となった場合には、燃料電池スタックと断線部分とが接触することによりショート故障が生じることが懸念される。さらには、シース熱電対の固定が外れた場合には、測定温度の検出精度が低下して、燃料電池の温度管理を正確に行うことができなくなる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料電池スタックに対して温度センサを容易に位置決めすることができる燃料電池スタック、及びその燃料電池スタックを備える燃料電池モジュールを提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段(手段1)としては、燃料極、空気極及び電解質層を有し、積層された複数の単セルと、前記複数の単セルの積層方向の両端に配置されるとともに前記複数の単セルをその積層方向に固定する集電板とを備える燃料電池スタックであって、絶縁材料からなり前記燃料電池スタックの側面に当接して配置される治具と、前記治具の一部であって前記燃料電池スタックの側面に当接して位置決めされる当接部と、前記治具において前記当接部とは別の部位に設けられたセンサ保持部と、前記センサ保持部に保持された温度センサと、を有する温度測定用ユニットを備え、前記温度測定用ユニットにおいて、前記センサ保持部が前記当接部を基準位置とした所定の位置に配置されていることを特徴とする燃料電池スタックがある。
手段1に記載の発明によると、温度測定用ユニットの治具における当接部が燃料電池スタックの側面に当接して位置決めされる。また、治具において当接部とは別の部位であって、その当接部を基準位置とした所定の位置に、温度センサを保持するセンサ保持部が設けられている。このような温度測定用ユニットを用いると、従来技術のように燃料電池スタックに対して煩雑な絶縁処理を施す必要がなく、燃料電池スタックにおいて温度測定が必要な所望の位置に、温度センサを容易に位置決めすることができる。
当接部は、治具を燃料電池スタックの側面に固定するための治具固定部を兼ねていてもよい。この場合、当接部と治具固定部とを別々に設ける必要がなく、燃料電池スタックの側面に治具を位置精度よく固定することができる。
治具固定部には固定穴が設けられるとともに、固定穴を用いてねじ止めすることにより、治具が集電板の側端面に当接した状態で固定されていてもよい。ここで、集電板は、各単セルを締め付けるために十分な強度を有する。このため、治具の治具固定部に設けられた固定穴を用いて集電板の側端面に当接した状態でねじ止めすることにより、治具を確実に固定することができる。また、集電板は燃料電池スタックの端部に配置されるため、その集電板との当接部にある固定穴を基準としてセンサ保持部を設けることにより、燃料電池スタックにおいて温度測定が必要な所望の位置に温度センサを配置することができる。さらに、集電板にねじ止めして治具を固定しているので、燃料電池スタックに対する温度測定用ユニットの着脱を容易に行うことができる。このため、温度センサの交換を容易に行うことができ、メンテナンスコストを低く抑えることができる。
固定穴を有する治具固定部は、治具において離間した複数箇所に設けられ、複数の固定穴を用いてねじ止めすることにより、治具が両端の集電板の側端面に各々当接した状態で固定されていてもよい。より詳しくは、単セルは平板状部材として構成されおり、燃料電池スタックにおいて、複数の単セルは、上下方向に積層される。この場合、治具は、単セルの積層方向の上端に配置される集電板と下端に配置される集電板とにねじ止めされる。このようにすると、燃料電池スタックにおける上端及び下端の各集電板に温度測定用ユニットの治具を確実に固定することができる。
センサ保持部は、治具において単セルの積層方向に沿った異なる位置に複数形成されていてもよい。この場合、治具における複数のセンサ保持部に複数の温度センサがそれぞれ保持され、各温度センサの測定結果によって、燃料電池スタックにおける単セルの積層方向の温度分布を確認することができる。
温度センサとしては、高温での使用が可能な熱電対を挙げることができる。また、温度センサとして熱電対を用いる場合、センサ保持部には、熱電対の温度測定部(温接点がある先端部)が保持される。
治具は、耐熱性の絶縁材料からなる。また、治具の形状としては、特に限定されるものではないが、燃料電池スタックの側面に対する絶縁性を確保する上で、平板状であることが好ましい。なおこの場合、治具は複数の絶縁板を積層してなる平板状であってもよい。
また、センサ保持部は、温度センサを挿入可能な構造を有することが好ましい。具体的には、温度センサとして熱電対を用いる場合、熱電対の先端に設けられる温度測定部がセンサ保持部に挿入された状態で保持される。この場合、熱電対の温度測定部を確実に固定できるため、燃料電池スタックの温度を正確に測定することができる。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、手段1に記載の燃料電池スタックと、断熱部材を用いて構成され、前記燃料電池スタックを収容する断熱容器とを備えたことを特徴とする燃料電池モジュールがある。
従って、手段2に記載の発明によると、上述した温度測定用ユニットを用いることで、燃料電池スタックにおいて温度測定が必要な所望の位置に、温度センサを容易に位置決めすることができる。この場合、温度センサによって燃料電池スタックの温度を正確に測定することができ、その測定結果に基づいて、燃料電池モジュールを効率よく運転させることが可能となる。
本発明の燃料電池モジュールは、断熱容器内において燃料電池スタックの下方に配置され、発電のための補助的な処理を行う発電補助部をさらに備えていてもよい。そして、温度測定用ユニットの治具は、燃料電池スタックの下方の発電補助部に対向する位置まで設置されるとともに、燃料電池スタックに対応する位置と発電補助部に対応する位置とにセンサ保持部がそれぞれ形成されていてもよい。この温度測定用ユニットを用いると、燃料電池スタックの温度に加えて、発電補助部の温度も測定することができ、それら測定結果に基づいて、燃料電池モジュールを効率よく運転させることができる。
なお、断熱容器内に収納される発電補助部としては、燃料ガスを改質する改質器と、燃料電池スタックから排出される排ガスを浄化する燃焼器とが含まれていてもよい。この場合、温度測定用ユニットの温度センサにより改質器や燃焼器の温度を測定することができ、改質器や燃焼器の温度に基づいて、燃料電池モジュールを効率よく運転させることができる。
第1の実施の形態の燃料電池モジュールを示す概略構成図。 第1の実施の形態の燃料電池スタックを示す概略断面図。 第1の実施の形態の温度測定用ユニットを示す平面図。 第1の実施の形態の温度測定用ユニットを示す断面図。 第2の実施の形態の燃料電池モジュールを示す概略構成図。 第2の実施の形態の温度測定用ユニットを構成する各絶縁板を示す平面図。 第2の実施の形態のセンサ保持部を示す断面図。 第2の実施の形態の窓部を示す断面図。 第3の実施の形態の燃料電池モジュールを示す概略構成図。 第3の実施の形態の温度測定用ユニットを構成する各絶縁板を示す平面図。 幅が広い温度測定用ユニットを有する別の実施の形態の燃料電池モジュールを示す概略構成図。 発電補助部まで治具が設置された温度測定用ユニットを有する別の実施の形態の燃料電池モジュールを示す概略構成図。
[第1の実施の形態]
以下、本発明を燃料電池モジュールに具体化した第1の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示される本実施の形態の燃料電池モジュール10は、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell ;SOFC)を有する電池モジュールである。燃料電池モジュール10は、燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する燃料電池スタック12と、発電のための補助的な処理を行う発電補助部13と、断熱材料を用いて構成され、燃料電池スタック12及び発電補助部13を収容する断熱容器14とを備える。
燃料電池スタック12は、単セル11をその厚さ方向(図1では上下方向)に複数積層してなり、例えば縦180mm×横180mm×高さ120mmの略直方体形状をなしている。本実施の形態において、燃料電池スタック12を構成する単セル11の積層数は、20枚程度となっている。また、燃料電池スタック12には、単セル11の積層方向における両端(図1では上端と下端)に、エンドプレート15,16(集電板)が配置されている。さらに、燃料電池スタック12の周縁部には、同スタック12を厚さ方向に貫通する複数の貫通穴が形成されている。そして、各貫通穴に締結ボルト18を挿通させ、燃料電池スタック12の下面から突出するボルト18の下端部分にナット19が螺着されている。このように締結ボルト18及びナット19を用いて各エンドプレート15,16を各単セル11の積層方向に締め付けることで、複数の単セル11が固定されるようになっている。また、燃料電池スタック12の両端に配置されるエンドプレート15,16が、燃料電池スタック12から出力される電流の出力端子となっている。
図2に示されるように、燃料電池スタック12を構成する単セル11は、空気極21、燃料極22及び固体電解質層23を有する平板状部材として構成される。また、燃料電池スタック12には、単セル11に加えて、インタコネクタ24、セパレータ25、空気極側集電体27及び燃料極側集電体28等が設けられ、それらが複数個ずつ積層されている。
より詳しくは、インタコネクタ24は、ステンレスなどの導電性材料によって形成されており、単セル11の厚み方向の両側に一対配置される。各インタコネクタ24により板厚方向での単セル11間の導通が確保される。単セル11の間に配置されるインタコネクタ24は、隣り合う単セル11を区分する。
セパレータ25は、ステンレスなどの導電性材料によって形成されており、矩形状の開口部29を中央部に有する略矩形枠状をなしている。セパレータ25は、単セル11間の仕切り板として機能する。
固体電解質層23は、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)などのセラミック材料(酸化物)によって矩形板状に形成されている。固体電解質層23は、セパレータ25の下面に固定されるとともに、セパレータ25の開口部29を塞ぐように配置されている。固体電解質層23は、酸素イオン伝導性固体電解質体として機能するようになっている。
また、固体電解質層23の上面には、燃料電池スタック12に供給された酸化剤ガスに接する空気極21が形成され、固体電解質層23の下面には、同じく燃料電池スタック12に供給された燃料ガスに接する燃料極22が形成されている。即ち、空気極21及び燃料極22は、固体電解質層23の両側に配置されている。また、空気極21は、セパレータ25の開口部29内に配置され、セパレータ25と接触しないようになっている。なお、本実施の形態の単セル11では、セパレータ25の下方に燃料室31が形成されるとともに、セパレータ25の上方に空気室32が形成されている。
本実施の形態の単セル11において、空気極21は、金属の複合酸化物であるLSCF(La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8)によって矩形板状に形成されている。また、燃料極22は、ニッケルとイットリア安定化ジルコニアとの混合物(Ni−YSZ)によって矩形板状に形成されている。空気極21は、空気極側集電体27によってインタコネクタ24に電気的に接続される。燃料極22は、燃料極側集電体28によってインタコネクタ24に電気的に接続されている。空気極側集電体27は、例えばSUS430系フェライト合金等の緻密な金属板からなる。一方、燃料極側集電体28は、燃料ガスの通過が可能なように、例えばニッケル製の多孔体からなる。
図1に示されるように、本実施の形態の発電補助部13は、改質器36と燃焼器37とを含んで構成されており、燃料電池スタック12の下方に配置されている。改質器36は、燃料ガスと水蒸気とを改質反応させることで水素濃度の高い燃料ガスに改質し、その燃料ガスを燃料電池スタック12に供給する。この燃料ガスは、燃料電池スタック12において、各単セル11の燃料室31に供給されて、燃料極22に接することで発電反応に使用される。燃焼器37は、燃焼触媒を有し、燃料電池スタック12(単セル11の燃料室31)から排出される排ガスをその触媒を用いて燃焼させて浄化する。燃焼器37で浄化された排ガスは、図示しない排気管を通じて断熱容器14の外部に排出される。
本実施の形態の燃料電池スタック12は、発電時の温度を測定するための温度測定用ユニット40を備えている。温度測定用ユニット40は、燃料電池スタック12の側面12aに当接して配置される平板状の治具41と、治具41の一部(上端部及び下端部)であって燃料電池スタック12の側面12aに当接して位置決め固定される当接部42,43と、当接部42,43とは別の部位に設けられたセンサ保持部44と、センサ保持部44に保持された熱電対45とを有する。
センサ保持部44は、治具41において、単セル11の積層方向に沿った異なる位置に複数形成されている。本実施の形態で使用される熱電対45はシース熱電対であり、治具41の各センサ保持部44には、熱電対45の先端に設けられた温度測定部45a(温接点がある先端部)が保持されるようになっている。
図1、図3及び図4に示されるように、治具41は、長方形状の1枚の絶縁板46と、その絶縁板46に固定された2つの絶縁管47とからなる。絶縁板46として、耐熱性の絶縁材料からなる耐熱絶縁板(本実施の形態ではマイカからなる雲母板)が使用される。絶縁板46の長さは、燃料電池スタック12の高さとほぼ等しく120mm程度であり、絶縁板46の幅は、燃料電池スタック12の幅よりも狭く90mm程度である。また、絶縁板46の厚さは2mm程度である。
絶縁管47は、耐熱性の絶縁材料であるアルミナを用いて有底円筒状に形成された焼結体であり、外径が5mm程度、内径が2mm程度、長さは30mm程度のサイズを有している。本実施の形態では、各絶縁管47内の収納空間がセンサ保持部44となっており、そのセンサ保持部44に、熱電対45の先端にある温度測定部45aが配置される。つまり、熱電対45の温度測定部45aが絶縁管47の開口側からセンサ保持部44に挿入されて保持されるようになっている。治具41におけるセンサ保持部44(各絶縁管47)は、当接部42を基準位置とした所定の位置に配置される。そして、絶縁板46と絶縁管47とはセラミックボンド50を用いて固定されている。
治具41における当接部としての上端部42及び下端部43は、治具41を燃料電池スタック12の側面12aに固定するための治具固定部を兼ねる。具体的には、治具41を構成する絶縁板46において、上端部42及び下端部43には、固定穴48,49がそれぞれ1つずつ設けられている(図3参照)。本実施の形態では、絶縁板46において、上端部42側の固定穴48の中心を基準位置にして、単セル11の積層方向(図3では上下方向)に所定の間隔X1,X2をあけた位置に各絶縁管47(センサ保持部44)が設置されている。
また、燃料電池スタック12におけるエンドプレート15,16の側端面15a,16aには、ねじ穴(図示略)が形成されている。そして、治具41の上端部42及び下端部43の固定穴48,49と各エンドプレート15,16のねじ穴との中心が一致して各穴が連通するように、治具41の位置合わせを行う。その後、治具41の固定穴48,49を介してエンドプレート15,16のねじ穴にねじ55を差し込み、治具41をねじ止め固定する。このように、各固定穴48,49を用いてねじ止めすることにより、燃料電池スタック12の上端に配置されるエンドプレート15と下端に配置されるエンドプレート16との各側端面15a,16aに、治具41の上端部42及び下端部43が当接した状態で固定される。またこのとき、燃料電池スタック12の側面12aに対して治具41の絶縁板46全体が面状に接触した状態となる。
本実施の形態において、温度測定用ユニット40における各熱電対45の配線部分45bは、燃料電池モジュール10の外部に設けられた制御装置(図示略)に接続される。その制御装置は、各熱電対45の検出信号に基づいて燃料電池スタック12の温度を判定する。そして、制御装置は、燃料電池スタック12の温度に基づいて、改質水などを供給する給水ポンプ、燃料ガスを供給する燃料ポンプ、酸化剤ガスを供給するエアポンプ等の駆動を制御する。この結果、燃料電池スタック12の各単セル11において発電反応が効率よく行われる。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の燃料電池モジュール10において、温度測定用ユニット40は、治具41の上端部42及び下端部43(当接部)が燃料電池スタック12の側面12aに当接して位置決め固定される。また、治具41において、上端部42(固定穴48)を基準位置とした所定の位置に、熱電対45を保持するセンサ保持部44が設けられている。このような温度測定用ユニット40を用いると、従来技術のように燃料電池スタック12に対して煩雑な絶縁処理を施す必要がなく、燃料電池スタック12において温度測定が必要な所望の位置に、熱電対45を容易に位置決めすることができる。
(2)本実施の形態の燃料電池モジュール10では、治具41において当接部となる上端部42及び下端部43に固定穴48,49が設けられており、上端部42及び下端部43が、治具41を燃料電池スタック12の側面12aに固定するための治具固定部を兼ねていている。このようにすると、治具41において当接部と治具固定部とを別々に設ける必要がなく、燃料電池スタック12の側面12aに治具41を位置精度よく固定することができる。
(3)本実施の形態の燃料電池モジュール10では、治具41において離間した複数箇所に固定穴48,49が設けられる。そして、それら固定穴48,49を用いてねじ止めすることにより、燃料電池スタック12におけるエンドプレート15,16の側端面15a,16aに当接した状態で治具41が固定される。燃料電池スタック12において、エンドプレート15,16は、各単セル11を締め付けるために十分な強度を有する。また、治具41を構成する絶縁板46の表面がエンドプレート15,16の側端面15a,16aに当接することで、治具41とエンドプレート15,16とが面同士の接触となる。従って、複数の固定穴48,49を用いてエンドプレート15,16の側端面15a,16aにねじ止めすることにより、治具41を確実に固定することができる。また、エンドプレート15,16は燃料電池スタック12の端部に配置される。このため、治具41において、そのエンドプレート15との当接部にある固定穴48を基準としてセンサ保持部44を設けることにより、燃料電池スタック12において温度測定が必要な所望の位置に熱電対45を配置することができる。さらに、エンドプレート15,16にねじ止めして治具41を固定しているので、燃料電池スタック12に対する温度測定用ユニット40の着脱を容易に行うことができる。このため、熱電対45の交換を容易に行うことができ、メンテナンスコストを低く抑えることができる。
(4)本実施の形態の燃料電池モジュール10では、温度測定用ユニット40の治具41において、単セル11の積層方向に沿った異なる位置にセンサ保持部44が複数形成されている。この場合、各センサ保持部44に保持された熱電対45の測定結果によって、燃料電池スタック12における単セル11の積層方向の温度分布を確認することができる。
(5)本実施の形態の燃料電池モジュール10では、温度測定用ユニット40の治具41は、耐熱性の絶縁材料である絶縁板46(雲母板)及び絶縁管47(アルミナの焼結体)によって構成されている。この場合、絶縁板46及び絶縁管47は、燃料電池モジュール10の運転温度(700℃程度の高温)でも化学的に安定であるため、熱電対45や燃料電池スタック12と治具41との間での反応を防止することができる。
(6)本実施の形態の燃料電池モジュール10において、温度測定用ユニット40は、絶縁板46と絶縁管47とからなる比較的簡単な構成の治具41を有している。このため、その治具41を用いることにより、燃料電池スタック12に対して熱電対45を容易に固定することができる。
(7)本実施の形態の燃料電池モジュール10において、温度測定用ユニット40を構成する治具41は平板状である。このため、治具41のセンサ保持部44から熱電対45が外れた場合や熱電対45が断線して熱電対45の固定が外れた場合であっても、平板状の治具41により、熱電対45と燃料電池スタック12との絶縁が確保される。このため、従来のような燃料電池スタック12と熱電対45とのショートを確実に防止することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を燃料電池モジュールに具体化した第2の実施の形態を図5〜図8に基づき説明する。
図5に示されるように、本実施の形態の燃料電池モジュール10Aでは、燃料電池スタック12に備えられる温度測定用ユニット40Aが上記第1の実施の形態と異なり、それ以外の構成は上記第1の実施の形態と同じである。以下、本実施の形態の温度測定用ユニット40Aの構成について詳述する。
本実施の形態の温度測定用ユニット40Aも、燃料電池スタック12の側面12aに当接して配置される平板状の治具41Aと、治具41の一部(上端部及び下端部)であって燃料電池スタック12の側面12aに当接して位置決め固定される当接部42A,43Aと、当接部42A,43Aとは別の部位に設けられたセンサ保持部44Aと、センサ保持部44Aに保持された熱電対45とを有する。
図5〜図8に示されるように、本実施の形態の治具41Aは、長方形状の3枚の絶縁板51,52,53を積層一体化して形成される。より詳しくは、治具41は、燃料電池スタック12の側面12aに当接する内側絶縁板51と、燃料電池スタック12の側面12aの反対側に配置される外側絶縁板52と、内側絶縁板51と外側絶縁板52との間に配置される中間絶縁板53とを有する。各絶縁板51〜53は、耐熱性の絶縁材料からなる耐熱絶縁板(本実施の形態ではマイカからなる雲母板)が使用されている。
燃料電池スタック12の側面12aに当接する内側絶縁板51は、他の絶縁板(外側絶縁板52及び中間絶縁板53)よりも厚みが薄く形成されている。具体的には、内側絶縁板51の厚さは0.5mm程度であり、外側絶縁板52及び中間絶縁板53の厚さは2.0mm程度である。また、各絶縁板51〜53の長さは、燃料電池スタック12の高さとほぼ等しく120mm程度であり、各絶縁板51〜53の幅は、燃料電池スタック12の幅よりも狭く90mm程度である。
外側絶縁板52には、センサ保持部44Aを構成する穴部であり熱電対45の温度測定部45a(先端部)が挿入されるスリット状の第1貫通穴61が3箇所に形成されている。外側絶縁板52において、スリット状の第1貫通穴61は、絶縁板52の幅方向(図6の左右方向)に延びるように形成されている。各第1貫通穴61は、絶縁板52の長さ方向(図6の上下方向)に等間隔の距離をあけてそれぞれ平行に形成されている。また、中間絶縁板53には、センサ保持部44Aを構成する穴部であり外側絶縁板52の第1貫通穴61に連通するとともに第1貫通穴61よりも長いスリット状の第2貫通穴62が3箇所に形成されている。中間絶縁板53において、スリット状の第2貫通穴62は、絶縁板53の幅方向(図6の左右方向)に延びるように形成されている。各第2貫通穴62は、絶縁板53の長さ方向(図6の上下方向)に等間隔の距離(各第1貫通穴61と同じ距離)をあけてそれぞれ平行に形成されている。これら外側絶縁板52の第1貫通穴61や中間絶縁板53の第2貫通穴62は、例えばレーザ加工によって形成される。なお、レーザ加工以外にパンチング加工等の他の加工によって各貫通穴61,62を形成してもよい。
そして、各絶縁板51〜53を重ね合わせて積層し、それら絶縁板51〜53を一体化させる。その結果、燃料電池スタック12の側面12aに当接する内側絶縁板51がセンサ保持部44A(各貫通穴61,62)を塞ぐ形で、治具41Aが構成される。本実施の形態の治具41Aも熱電対45を挿入可能な構造を有する。具体的には、図7に示されるように、治具41Aにおいて、センサ保持部44Aは袋小路状の穴部となり、その端部に熱電対45の先端にある温度測定部45aが配置される。また、治具41Aにおいて、内側絶縁板51の表面がセンサ保持部44Aを塞ぐことにより、センサ保持部44Aが燃料電池スタック12の側面12aに露出しないようになっている。治具41Aにおけるセンサ保持部44Aは、当接部42Aを基準位置とした所定の位置に配置される。そして、治具41Aにおける各センサ保持部44Aには、複数の熱電対45がそれぞれ着脱可能な状態で保持される。
図5及び図8に示されるように、本実施の形態の治具41Aには、熱電対45における温度測定部45a以外の配線部分45bがねじれ位置となるように配線部分45bを屈曲させて配置させる窓部65が形成されている。図6及び図8に示されるように、窓部65は、外側絶縁板52に形成された矩形状の貫通穴66と、中間絶縁板53に形成された矩形状の切欠部67とによって構成される。なお、窓部65を構成する貫通穴66や切欠部67も、センサ保持部44Aの各貫通穴61,62と同様に、レーザ加工によって形成される。
中間絶縁板53において、切欠部67は、絶縁板53の下端から外側絶縁板52の貫通穴66と重なる位置まで形成されている。また、内側絶縁板51が窓部65(切欠部67)を塞ぐことにより、窓部65が燃料電池スタック12の側面12aに露出しないようになっている。そして、熱電対45の配線部分45bは、窓部65における外側絶縁板52の貫通穴66から中間絶縁板53の切欠部67に沿って挿入され、さらに外側絶縁板52の下端に沿って折り曲げられている。この結果、熱電対45における配線部分45bは、絶縁が確保されるとともに、ねじれ位置となるように固定される。
治具41Aを構成する各絶縁板51〜53において、当接部となる上端部42A及び下端部43Aには、固定穴58,59がそれぞれ1つずつ設けられている(図6参照)。本実施の形態では、各絶縁板52,53における上端部42A側の固定穴58の中心を基準位置にして、単セル11の積層方向に所定の間隔をあけた位置にセンサ保持部44A(第1貫通穴61及び第2貫通穴62)が設けられている。そして、各固定穴58,59を用いてねじ止めすることにより、図5に示されるように、燃料電池スタック12の上端に配置されるエンドプレート15と下端に配置されるエンドプレート16との各側端面15a,16aに、治具41Aの上端部42A及び下端部43Aが当接した状態で固定される。また、治具41Aを各エンドプレート15,16にねじ止めすることで、各絶縁板51〜53が一体化された状態で接着剤を用いることなく互いに固定される。
本実施の形態の燃料電池モジュール10Aにおいても、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、燃料電池モジュール10Aの温度測定用ユニット40Aにおいて、治具41Aは、外側絶縁板52、中間絶縁板53、及び内側絶縁板51を積層してなる簡単な構造を有し、かつ外側絶縁板52の第1貫通穴61、中間絶縁板53の第2貫通穴62、及びそれらを塞ぐ内側絶縁板51によってセンサ保持部44Aを容易に形成することができる。さらに、温度測定用ユニット40Aでは、ねじ止めによる治具41Aの固定と同時に複数の絶縁板51〜53を積層一体化して治具41Aを構成できる。このため、複数の絶縁板51〜53を一体化するための部材と固定部材とを別々に設ける必要がなく、治具41Aの部品コストを抑えることができる。
また、治具41Aを構成する複数の絶縁板51〜53のうち、燃料電池スタック12の側面12aに当接する内側絶縁板51は、他の絶縁板52,53よりも厚みが薄く形成される。このようにすると、センサ保持部44Aに保持される熱電対45は、薄い内側絶縁板51を介して燃料電池スタック12の温度を測定することとなるため、温度測定の精度を高めることができる。また、燃料電池スタック12の側面12aに当接しない外側絶縁板52及び中間絶縁板53を厚くすることで、治具41Aの強度を十分に確保することができる。
さらに、燃料電池モジュール10Aにおいて、温度測定用ユニット40Aの治具41Aには、熱電対45における配線部分45bがねじれ位置となるように配線部分45bを屈曲させて配置させる窓部65が形成されている。この場合、熱電対45の配線部分45bに引っ張る方向の力が作用した場合でも窓部65の部分でその力が抑制されるため、熱電対45がセンサ保持部44Aから抜け難くなる。また、窓部65に配線部分45bを通すことにより、複数の熱電対45の配線部分45bを1つに束ねることができるため、他の部材の邪魔になることなく各配線部分45bの配置を容易に行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明を燃料電池モジュールに具体化した第3の実施の形態を図9及び図10に基づき説明する。
図9に示されるように、本実施の形態の燃料電池モジュール10Bでは、燃料電池スタック12に備えられる温度測定用ユニット40Bが上記第2の実施の形態と異なり、それ以外の構成は上記第2の実施の形態と同じである。以下、本実施の形態の温度測定用ユニット40Bの構成について詳述する。
温度測定用ユニット40Bの治具41Bも、内側絶縁板51A、外側絶縁板52A及び中間絶縁板53Aの3枚の絶縁板を積層して形成される(図10参照)。治具41Bには、上記第2の実施の形態の治具41Aと同様に、3つのセンサ保持部44A及び1つの窓部65が形成されている。これらセンサ保持部44A及び窓部65は、配置及びサイズも第2の実施の形態の治具41Aと同じであり、治具41Bの固定方法が治具41Aと異なっている。
詳しくは、上記第2の実施の形態の治具41Aは、上端部42A及び下端部43Aの2箇所でねじ止めすることで各絶縁板51〜53が一体化された状態で互いに固定されていた。これに対して、本実施の形態の治具41Bは、各絶縁板51A〜53Aの外周部分がセラミックボンド60によって互いに接合されて一体化される。また、上記第2の実施の形態の各絶縁板51〜53において当接部(治具固定部)としての上端部42A及び下端部43Aに固定穴58,59が形成されていたが、本実施の形態の治具41Bでは、外側絶縁板52Aのみに当接部としての治具固定部71が形成されている。
具体的には、外側絶縁板52Aにおける上端の角部に、タブ状の治具固定部71が突設されるとともに、その治具固定部71には、ボルト固定用の固定穴72が設けられている。本実施の形態では、外側絶縁板52Aにおける固定穴72の中心を基準位置にして、単セル11の積層方向(図10では上下方向)の所定の位置に各センサ保持部44A(第1貫通穴61及び第2貫通穴62)が設置されている。また、燃料電池スタック12におけるエンドプレート15の端部には、電流出力用の端子(図示しない電流棒)を固定するための部位であって、厚さが他の部位よりも厚く形成された肉厚部74が形成されており、肉厚部74の側端面74aに、ボルト固定用のねじ穴(図示略)が形成されている。
そして、治具41Bにおける外側絶縁板52Aの治具固定部71をエンドプレート15の肉厚部74の側端面74aに当接させる。なおここでは、治具固定部71の固定穴72とエンドプレート15のねじ穴との中心が一致して各穴が連通するように、治具41Bの位置合わせを行う。その後、治具固定部71の固定穴72を介してねじ穴にボルト75を差し込み、治具41Bをねじ止め固定する。この結果、本実施の形態における温度測定用ユニット40Bの治具41Bが燃料電池スタック12に固定されて、燃料電池モジュール10Bが構成される。燃料電池モジュール10Bにおいても、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、温度測定用ユニット40Bでは、治具41Bの固定穴72は1箇所であるが、サイズの大きなボルト75を用いて固定することで治具41Bを確実に固定することができる。
なお、本発明の各実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施の形態の燃料電池モジュール10,10A,10Bにおいて、温度測定用ユニット40,40A,40Bの治具41,41A,41Bにおけるセンサ保持部44,44A及び熱電対45の個数は適宜変更してもよい。また、治具41,41A,41Bにおいて単セル11の積層方向に沿った異なる位置に複数のセンサ保持部44,44Aを形成していたが、これに限定されるものではない。図11に示される燃料電池モジュール10Cの温度測定用ユニット40Cのように、治具41Cにおいて単セル11の積層方向(上下方向)に加えて左右方向の異なる位置にもセンサ保持部44Aを形成してもよい。なお、治具41Cには、左右3箇所ずつ合計で6箇所にセンサ保持部44Aが形成されている。治具41Cでも、外側絶縁板77において、治具固定部71(当接部)の固定穴72の中心を基準位置にした所定の位置に各センサ保持部44A(第1貫通穴61及び第2貫通穴62)が設置されている。また、治具41Cの外側絶縁板77には、右上の端部に加えて左下の端部にタブ状の治具固定部71が設けられるとともに、その治具固定部71に固定穴72が形成されている。治具41Cは、外側絶縁板77に加えて、内側絶縁板及び中間絶縁板の3枚の絶縁板からなる。そして、右上の治具固定部71に形成された固定穴72を用いて上側の肉厚部74にねじ止めされるとともに、左下の治具固定部71に形成された固定穴72を用いて下側の肉厚部74にねじ止めされる。このねじ止めによって、治具41Cが燃料電池スタック12の側面12aに固定される。
燃料電池モジュール10Cにおいても、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、燃料電池モジュール10Cでは、温度測定用ユニット40Cにおける6箇所のセンサ保持部44Aに保持された各熱電対45の測定結果によって、燃料電池スタック12における温度分布をより正確に確認することができる。さらに、温度測定用ユニット40Cを用いる場合、燃料電池スタック12の側面12aのほぼ全体が治具41Cの絶縁板77で覆われている。このため、センサ保持部44Aから熱電対45が外れた場合等にて、燃料電池スタック12と熱電対45とがショートすることをより確実に防止することができる。
・上記各実施の形態の燃料電池モジュール10,10A〜10Cにおいて、温度測定用ユニット40,40A〜40Cの治具41,41A〜41Cは、燃料電池スタック12の高さとほぼ等しい長さの各絶縁板46,51〜53,51A〜53A,77を用いて形成されていたが、各絶縁板の長さは適宜変更してもよい。具体的には、例えば、図12に示される燃料電池モジュール10Dの温度測定用ユニット40Dのように、各絶縁板(外側絶縁板78、中間絶縁板及び内側絶縁板)が燃料電池スタック12の下方の発電補助部13(改質器36及び燃焼器37)に対応する位置まで設置された治具41Dを用いて温度測定用ユニット40Dを構成してもよい。温度測定用ユニット40Dの治具41Dには、燃料電池スタック12に対応する位置と発電補助部13に対応する位置とに複数のセンサ保持部44Aが形成されている。治具41Dでも、各絶縁板78において、当接部である上端部42Aの固定穴58を基準位置にした所定の位置に各センサ保持部44A(第1貫通穴61及び第2貫通穴62)が設置されている。この温度測定用ユニット40Dを用いれば、燃料電池スタック12の温度に加えて、発電補助部13の温度を容易に測定することができる。そして、それら温度の測定結果に基づいて、燃料電池モジュール10Dを効率よく運転させることができる。
・上記各実施の形態では、温度測定用ユニット40,40A〜40Dの治具41,41A〜41Dにおいて、固定穴48,49,58,59,72は1箇所または2箇所に設けられていたが、これに限定されるものではない。治具の3箇所以上に固定穴を設け、それら固定穴を用いて治具41,41A〜41Dを固定してもよい。
・上記各実施の形態の温度測定用ユニット40,40A〜40Dでは、絶縁板46,51〜53,51A〜53A,77,78を用いて平板状の治具41,41A〜41Dを形成していたが、これに限定されるものではない。セラミック等の絶縁材料を用いて立体的な形状を有する治具を形成してもよい。
・上記各実施の形態の温度測定用ユニット40,40A〜40Dでは、治具41,41A〜41Dの各センサ保持部44,44Aに、温度センサとしての熱電対45を保持するものであったが、これに限定されるものではない。熱電対45以外に、例えばサーミスタなどの半導体からなる温度センサを各センサ保持部44,44Aに保持するものであってもよい。
・上記各実施の形態の燃料電池モジュール10,10A〜10Dでは、燃料電池スタック12における1つの側面12aに温度測定用ユニット40,40A〜40Dが設けられていたが、これに限定されるものではない。燃料電池スタック12における複数の側面12aにそれぞれ温度測定用ユニット40,40A〜40Dが設けられていてもよい。
・上記各実施の形態では、固体酸化物形燃料電池を有する燃料電池モジュール10,10A〜10Dに具体化するものであったが、これ以外に溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)などの他の燃料電池を有する燃料電池モジュールに具体化してもよい。
・上記各実施の形態では、燃料電池スタック12を構成する単セル11は、空気極21、燃料極22及び固体電解質層23を有する平板状部材として構成されていたが、これに限定されるものではない。平板形状の単セル11以外には、例えば、円筒形状、扁平筒形状などの形状の単セルを複数個スタックしてもよい。
・上記各実施の形態では、発電補助部13は、断熱容器14の内部に設置されたが、これに限定されるものではない。発電補助部13は、例えば、断熱容器14の外部に設置されてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した各実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)手段1において、前記単セルは平板状部材として構成されることを特徴とする燃料電池スタック。
(2)手段1において、前記温度センサは熱電対であり、前記センサ保持部には、前記熱電対の温度測定部が保持されていることを特徴とする燃料電池スタック。
(3)手段1において、前記温度センサは熱電対であり、複数の前記センサ保持部には、複数の前記熱電対がそれぞれ保持されていることを特徴とする燃料電池スタック。
(4)手段1において、前記治具は、耐熱性の絶縁材料からなることを特徴とする燃料電池スタック。
(5)手段1において、前記治具は平板状であることを特徴とする燃料電池スタック。
(6)手段1において、前記治具は複数の絶縁板を積層してなる平板状であることを特徴とする燃料電池スタック。
(7)手段1において、前記センサ保持部は、前記温度センサを挿入可能な構造を有することを特徴とする燃料電池スタック。
(8)手段1において、前記複数の単セルは、上下方向に積層され、前記治具は、前記単セルの積層方向の上端に配置される前記集電板と下端に配置される前記集電板とにねじ止めされることを特徴とする燃料電池スタック。
(9)手段1において、前記電解質層は、固体酸化物からなる固体電解質層であることを特徴とする燃料電池スタック。
(10)手段2において、前記断熱容器内における前記燃料電池スタックの下方に配置され、前記発電のための補助的な処理を行う発電補助部をさらに備え、前記治具は、前記燃料電池スタックの下方の前記発電補助部に対向する位置まで設置されるとともに、前記燃料電池スタックに対応する位置と前記発電補助部に対応する位置とに前記センサ保持部がそれぞれ形成されていることを特徴とする燃料電池モジュール。
(11)技術的思想(10)において、前記発電補助部には、前記燃料ガスを改質する改質器と、前記燃料電池スタックから排出される排ガスを浄化する燃焼器とが含まれることを特徴とする燃料電池モジュール。
10,10A〜10D…燃料電池モジュール
11…単セル
12…燃料電池スタック
12a…燃料電池スタックの側面
14…断熱容器
15,16…集電板としてのエンドプレート
15a,16a,74a…集電板の側端面
21…空気極
22…燃料極
23…電解質層としての固体電解質層
40,40A〜40D…温度測定用ユニット
41,41A〜41D…治具
42,42A…当接部及び治具固定部としての上端部
43,43A…当接部及び治具固定部としての下端部
44,44A…センサ保持部
45…温度センサとしての熱電対
48,49,58,59,72…固定穴
71…当接部としての治具固定部

Claims (6)

  1. 燃料極、空気極及び電解質層を有し、積層された複数の単セルと、前記複数の単セルの積層方向の両端に配置されるとともに前記複数の単セルをその積層方向に固定する集電板とを備える燃料電池スタックであって、
    絶縁材料からなり前記燃料電池スタックの側面に当接して配置される治具と、
    前記治具の一部であって前記燃料電池スタックの側面に当接して位置決めされる当接部と、
    前記治具において前記当接部とは別の部位に設けられたセンサ保持部と、
    前記センサ保持部に保持された温度センサと、を有する温度測定用ユニットを備え、
    前記温度測定用ユニットにおいて、前記センサ保持部が前記当接部を基準位置とした所定の位置に配置されている
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 前記当接部は、前記治具を前記燃料電池スタックの側面に固定するための治具固定部を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 前記治具固定部には固定穴が設けられるとともに、前記固定穴を用いてねじ止めすることにより、前記治具が前記集電板の側端面に当接した状態で固定されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池スタック。
  4. 前記固定穴を有する前記治具固定部は、前記治具において離間した複数箇所に設けられ、複数の前記固定穴を用いてねじ止めすることにより、前記治具が両端の前記集電板の側端面に各々当接した状態で固定されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池スタック。
  5. 前記センサ保持部は、前記治具において前記単セルの積層方向に沿った異なる位置に複数形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃料電池スタックと、
    断熱部材を用いて構成され、前記燃料電池スタックを収容する断熱容器と
    を備えたことを特徴とする燃料電池モジュール。
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