JP2016018706A - 電気コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、開閉カム部材15の初期保持性を良好に確保しつつ、初期回動操作を開始する際に必要とされる操作力を軽減することを可能とする。【解決手段】コンタクト部材13aに接触するカム部材15に、コンタクト部材13aの端縁部13a3に面接触して開閉カム部材15を初期位置(開放位置)に保持するカム保持面15cと、コンタクト部材13aに非接触状態に配置される回動許容面15eと設けることによって、開閉カム部材15を初期位置に安定的に保持させる一方、初期位置にある開閉カム部材15の回動許容面15eとコンタクト部材13aとの間に隙間を形成させておくことによって、開閉カム部材15の初期回動操作力を低減させ、かつカム部材15の削れや損傷の発生のおそれを低減させる構成としたものである。【選択図】図9

Description

本発明は、カム部材の回動によりコンタクト部材が信号伝送媒体に接続・離間するように構成された電気コネクタに関する。
一般に、種々の電気機器等において、フレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)や、フレキシブル・フラット・ケーブル(FFC)等の各種信号伝送媒体を電気的に接続するための手段として種々の電気コネクタが広く用いられている。例えば、下記の特許文献1等のように印刷配線基板上に実装されて使用される電気コネクタにおいては、上述したFPCやFFC等からなる信号伝送媒体が、絶縁ハウジング(インシュレータ)の開口部を通して内部に挿入され、当該挿入の時点において信号伝送媒体を開放状態とする「初期位置(開放位置)」に保持されているアクチュエータ(接続操作手段)が、作業者の操作力によって電気コネクタの前方側又は後方側の「作用位置(閉塞位置)」に向かって押し倒されるように回動される構成になされている。
そして、上述したアクチュエータ(接続操作手段)が信号伝送媒体を挟持する「作用位置(閉塞位置)」まで回動操作されると、当該アクチュエータと一体的に回動するカム部材がコンタクト部材の一端側部分を押し上げるように作用し、それによってコンタクト部材が揺動することで、当該コンタクト部材の他端側の部分に設けられた接点部が、信号伝送媒体(FPC,FFC等)に圧接して電気的な接続が行われると同時に、信号伝送媒体が固定状態になされる。一方、このような「作用位置(閉塞位置)」にあるアクチュエータが、元の「初期位置(開放位置)」に向かって上方に起こされるように回動操作が行われると、コンタクト部材に対するカム部材の押圧力が解除されていき、当該コンタクト部材は、自身の弾性復元力によって信号伝送媒体(FPC,FFC等)から離間する方向に揺動し、その結果、信号伝送媒体が開放状態になされることで当該信号伝送媒体の抜去が可能となる。
このようなコンタクト部材に揺動を行わせるカム部材は、例えば断面形状が略楕円をなすように形成されており、コンタクト部材を構成している一対のビーム同士の間において径変化を行うように回動される構成になされたものであるが、本出願人は、例えば下記の特許文献4において、カム部材が回動を開始してから終了するまでの間に一対のビーム同士の間からカム部材が脱落することのないように保持するための発明を既に提案している。当該提案発明によれば、コンタクト部材の一端部分に、信号伝送媒体の挿入方向にカム部材と対向するカム係止突起が設けられており、外力等が付加された場合などにカム部材がコンタクト部材から外れる方向に付勢された場合であっても、カム部材の一部がカム係止突起に当接してコネクタ外方にカム部材が脱落することのないように係止される構成が採用されている。
このような特許文献4等の先行提案発明によれば、カム部材の保持性が向上されて脱落防止の効果を得ることができるが、カム部材の保持性を高くし過ぎた場合にあっては、アクチュエータ(接続操作手段)の初期段階における回動を開始させるための操作力、特に「初期位置(開放位置)」において立ち上がるように保持されているアクチュエータを「作用位置(閉塞位置)」に向かって押し倒す方向に回動を開始させる操作力が大きくなる。このようなカム部材の初期回動操作において必要とされる操作力は、出来るだけ軽減させておいた方が生産性の観点からは好ましいこととなる。
特開2008−300373号公報 特開2008−004404号公報 特開2008−192408号公報 特開2013−54881号公報
そこで本発明は、簡易な構成で、回動操作前におけるカム部材の保持性を良好に確保しつつ、当該カム部材の回動操作を開始する際に必要な操作力を軽減させることができるようにした電気コネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1記載の発明では、絶縁ハウジングに取り付けられたコンタクト部材と、そのコンタクト部材に接触するように配置されたカム部材と備え、前記絶縁ハウジングの内部に挿入された信号伝送媒体に対して、前記カム部材が初期位置から作用位置まで回動されることによって、前記コンタクト部材が前記信号伝送媒体を挟持するように揺動される構成になされた電気コネクタにおいて、前記カム部材は、前記コンタクト部材に面接触して当該カム部材を前記初期位置に保持するカム保持面と、そのカム保持面から連続するように延在し、前記初期位置において前記コンタクト部材に対して非接触状態で対向するように配置される回動許容面と有する構成が採用されている。
このような請求項1にかかる発明によれば、カム部材が初期位置(開放位置)にある際に、当該カム部材のカム保持面がコンタクト部材に接触状態になされ、それによってカム部材が初期位置(開放位置)に安定的に保持される。また、その初期位置(開放位置)にあるカム部材が回動を開始した直後にあっては、当該カム部材のカム保持面に連続する回動許容面がコンタクト部材に対して非接触状態となっており、その回動許容面とコンタクト部材との間に隙間が形成されていることによって、初期状態(開放状態)のカム部材を回動開始させるに必要とされる回動操作力が低減され、カム部材の初期回動が容易に行われる。また、その初期回動が行われた後のカム部材を、コンタクト部材に対して滑らかに接触させることが可能となり、それによってカム部材の回動開始時における削れや損傷の発生のおそれが低減される。
このとき、本発明においては、請求項2のように前記回動許容面は、前記カム部材の回動方向において前記カム保持面の上流側に、前記コンタクト部材との間に隙間を形成するように略平行な対向配置関係になされていることが望ましい。
また、請求項3のように、前記コンタクト部材は、前記初期位置において前記カム部材のカム保持面及び回動許容面と対向する部位が、略直線状に延在する端縁部をなすように形成されていることが望ましい。
さらに、請求項4のように、前記カム部材の回動方向において前記回動許容面の上流側に、カム機能を有するカム作用面が連続するように設けられたものであって、前記カム作用面は、前記カム部材が前記初期位置から前記作用位置に向かって所定の回動角度にわたって回動した後に前記コンタクト部材に接触する配置関係になされていることが望ましい。
このような請求項2乃至4記載の構成を有する発明によれば、カム部材の初期回動が容易に行われた後に、当該カム部材のカム作用面によるカム機能が円滑に開始される。
さらにまた、請求項5のように前記カム保持面は、前記初期位置において当該カム保持面及び前記回動許容面が前記コンタクト部材に対向している長さの1/2以下の長さにわたって延在していることが望ましい。
また、請求項6のように前記カム保持面は、前記カム部材における回動の仮想中心から前記コンタクト部材に至る距離を表す線分の両側に、互いに略等しい長さにわたって延在していることが望ましい。
このような請求項5及び請求項6記載の構成を有する本発明によれば、カム保持面によるカム部材の姿勢保持作用が、カム部材の回動方向において略均等に得られることとなり、初期の回動操作が円滑に開始される。
さらに、請求項7のように前記コンタクト部材は、前記カム保持面に対応して略平面状に延在するカム規制部を備えていることが望ましい。
このような請求項7記載の構成を有する本発明によれば、カム部材のカム保持面が、コンタクト部材のカム規制面に対して安定的な接触状態になされることから、カム部材の初期位置における保持作用が確実に得られる。
以上述べたように本発明にかかる電気コネクタは、絶縁ハウジングに取り付けられたコンタクト部材に接触するように配置されたカム部材に、コンタクト部材に面接触して当該カム部材を初期位置(開放位置)に保持するカム保持面と、そのカム保持面から連続するように延在してコンタクト部材と非接触状態で対向するように配置される回動許容面とを設けることで、カム部材が初期位置にある際には、カム保持面によってカム部材を初期位置に安定的に保持させる一方、その初期位置にあるカム部材のカム保持面に連続する回動許容面とコンタクト部材との間に隙間を形成することによって、初期状態のカム部材を回動開始させるに必要とされる回動操作力を低減させるとともに、コンタクト部材に対して滑らかにカム部材を接触させることを可能としてカム部材の削れや損傷の発生のおそれを低減させる構成を採用したものであるから、簡易な構成で、回動操作前におけるカム部材の保持性を良好に確保しつつ、当該カム部材の回動操作を開始する際に必要な操作力を軽減させることができ、電気コネクタの品質及び信頼性を低廉かつ大幅に向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる電気コネクタを表したものであって、アクチュエータが初期位置(開放位置)に立てられた状態において信号伝送媒体が未挿入の状態の全体構成を前方側から表した外観斜視説明図である。 図1に示された初期位置(開放位置)にある電気コネクタを後方側から見たときの外観斜視説明図である。 図1に示された初期位置(開放位置)にある電気コネクタのアクチュエータを作用位置(閉塞位置)まで押し倒すように回動した状態の全体構成を前方側から表した外観斜視説明図である。 図1及び図2に示された開放状態にある電気コネクタを前方側から見たときの正面説明図である。 図4中の V - V 線に沿った縦断面説明図である。 図5に示されたカム部材及びその周辺部位を拡大して表した部分縦断面説明図である。 初期位置(開放位置)にある電気コネクタのアクチュエータを作用位置(閉塞位置)まで押し倒すように回動した状態の図5相当の縦断面説明図である。 図7に示されたカム部材及びその周辺部位を拡大して表した部分縦断面説明図である。 初期位置(開放位置)にある電気コネクタのアクチュエータに操作力を付加して回動を開始させた状態の図5相当の縦断面説明図である。 図9に示されたカム部材及びその周辺部位を拡大して表した部分縦断面説明図である。 図1〜図10に表された電気コネクタに挿入される信号伝送媒体の端末部分を表した外観斜視説明図である。
以下において、フレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)やフレキシブル・フラット・ケーブル(FFC)等からなる信号伝送媒体の接続を行うために配線基板上に実装して使用される電気コネクタに本発明を適用した実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[全体構成について]
すなわち、図1〜図10に示されている本発明の一実施形態にかかる電気コネクタ10は、絶縁ハウジング11の後端縁部分(図5の右端縁部分)に、接続操作手段としてのアクチュエータ12を備えた、いわゆるバックフリップ型構造を有するものであって、上述したアクチュエータ12は、信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの端末部分を挿入するコネクタ前端側(図5の左端側)とは反対側のコネクタ後方側(図5の右方側)に向かって押し倒されるように回動される構成になされている。
このとき、前記絶縁ハウジング11は、細長状に延在する中空枠体状の絶縁部材から形成されているが、その絶縁ハウジング11における長手方向を、以下において「コネクタ長手方向」と呼ぶこととするが、信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの端末部分を挿入させる「コネクタ前方」から「コネクタ後方」に向かう方向を「媒体挿入方向」と呼び、信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの端末部分を抜去させる「コネクタ後方」から「コネクタ前方」に向かう方向を「媒体抜去方向」と呼ぶこととする。
その絶縁ハウジング11の内部には、適宜の形状をなす薄板状金属製部材により形成された2種類の異なる形状を有するコンタクト部材として、複数体の導電コンタクト13,14が装着されている。それらの導電コンタクト13,14は、絶縁ハウジング11の内部においてコネクタ長手方向に沿って適宜の間隔をなして、いわゆる多極状をなすように配置されており、異なる形状を有する一方側の導電コンタクト13と他方側の導電コンタクト14とが、多極配列の方向であるコネクタ長手方向に交互に配列されている。これらの導電コンタクト13,14の各々は、信号伝送用又はグランド接続用のいずれかとして、主印刷配線基板(図示省略)上に形成された導電路(図示省略)に対して半田接合により実装された状態で使用されるようになっている。
また、前記絶縁ハウジング11の前端縁部分(図5の左端縁部分)には、上述したようにフレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)やフレキシブル・フラット・ケーブル(FFC)等からなる信号伝送媒体Fの端末部分が挿入される媒体挿入口11aが、コネクタ長手方向に細長状の開口をなすように設けられているとともに、その反対側のコネクタ前後方向の後端縁部分(図5の右端縁部分)には、上述した一方側の導電コンタクト13やアクチュエータ(接続操作手段)12等を装着するための部品取付口11bが、同じく細長状に延在するように設けられている。
[導電コンタクトについて]
このとき、上述した一方側の導電コンタクト(コンタクト部材)13は、絶縁ハウジング11のコネクタ後端側に設けられた部品取付口11bから前方側(図5の左方側)に向かって挿入されて装着されているが、他方側の導電コンタクト(コンタクト部材)14は、絶縁ハウジング11のコネクタ前端側に設けられた媒体挿入口11aから後方側(図5の右方側)に向かって挿入されることにより装着されている。このようにして絶縁ハウジング11の内部に、コネクタ長手方向において千鳥配列状をなすように装着された各導電コンタクト13,14の各接触凸部13a1,13b1は、媒体挿入口11aを通して絶縁ハウジング11の内部に挿入された信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの配線パターンFa(図11参照)に対応した位置に配置されている。それらの信号伝送媒体Fに形成された配線パターンFaは、信号伝送用導電路(信号線パッド)又はシールド用導電路(シールド線パッド)を適宜のピッチ間隔で配置したものである。
なお、これらの導電コンタクト13,14は、上述したように互いに異なる形状を有するものであるが、後述する本発明の要部について両導電コンタクト13,14は、同様の構成になされていることから、一方の導電コンタクト13についてのみの説明を行うこととし、他方の導電コンタクト14については説明を省略することとする。
すなわち、上述した各導電コンタクト(コンタクト部材)13は、信号伝送媒体Fの挿脱方向(図5の左右方向)であるコネクタ前後方向に沿って略平行に延在する一対の細長状ビーム部材からなる可動コンタクトビーム(第2のコンタクトビーム)13a及び固定コンタクトビーム(第1のコンタクトビーム)13bをそれぞれ有している。これらの可動コンタクトビーム13a及び固定コンタクトビーム13bは、上述した絶縁ハウジング11の内部空間において図示上下方向に適宜の間隔をなして互いに対向するように配置されている。そのうちの固定コンタクトビーム13bは、前記絶縁ハウジング11の底面板の内壁面に沿って略不動状態となるように固定されているとともに、その固定コンタクトビーム13bの図示上方位置に略平行に延在する可動コンタクトビーム13aが、連結支柱ビーム13cを介して固定コンタクトビーム13bに一体的に連結されている。
連結支柱ビーム13cは、細幅の板状部材から形成されており、前記両コンタクトビーム13a及び13bの延在方向における途中位置(略中央位置)において図示上下方向に延在するように配置されている。そして、その連結支柱ビーム13cの図示上端部分に連結された可動コンタクトビーム13aは、前記連結支柱ビーム13cの弾性可撓性に基づいて、上述した固定コンタクトビーム13bに対して弾性変位可能となるように構成されており、各可動コンタクトビーム13aが、連結支柱ビーム13cの全体を撓ませるようにして揺動可能となるように構成されている。そのときの可動コンタクトビーム13aの揺動は、図5の紙面内において上下の方向に行われることとなる。
また、上述した可動コンタクトビーム(第2のコンタクトビーム)13aの前端側部分(図5の左端側部分)には、信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの図示上面側に形成された配線パターン(信号伝送用又はシールド用の導電路)Faのいずれかに接続される上端子接触凸部13a1が図示下向きの突形状をなすように設けられている。
一方、固定コンタクトビーム(第1のコンタクトビーム)13bは、前述したように絶縁ハウジング11の底面板の内壁面に沿って前後方向に延在するように配置されているが、それらの固定コンタクトビーム13bにおける前方側部分(図5の左方側部分)には、信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの図示下面側に形成された配線パターン(図示されない信号伝送用又はシールド用の導電路)Faのいずれかに接続される下端子接触凸部13b1が図示上向きの突形状をなすように設けられている。これらの下端子接触凸部13b1は、上述した可動コンタクトビーム13a側の上端子接触凸部13a1の図示直下位置に対面するように配置されており、それらの上端子接触凸部13a1と下端子接触凸部13b1との間に信号伝送媒体Fが挟持される構成になされている。
なお、これらの可動コンタクトビーム13aの上端子接触凸部13a1、及び固定コンタクトビーム13bの下端子接触凸部13b1は、互いの位置をコネクタ前方側(図5の左方側)或いはコネクタ後方側(図5の右方側)にずらして配置することも可能である。また、固定コンタクトビーム13bは、基本的に不動状態となるように固定されているが、信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの挿入を容易化する等の目的で、先端部分が弾性変位可能となるように形成することが可能であり、当該固定コンタクトビーム13bの前端部分を、絶縁ハウジング11の底面板の内壁面から僅かに浮き上がるように形成することもできる。
さらに、上述した各固定コンタクトビーム13bの後端側部分(図5の右端側部分)には、主印刷配線基板(図示省略)上に形成された導電路に半田接続される基板接続部13b2がそれぞれ設けられている。
さらにまた、上述した固定コンタクトビーム13bの後端側部分(図5の右端側部分)に、凹状の湾曲形状をなすようにして形成されたカム回動凹部13b3が設けられており、そのカム回動凹部13b3に受けられるようにして開閉カム部材15が滑動自在に配置されている。一方、可動コンタクトビーム13aの後端側部分(図5の右端側部分)には、側面略直線状に延在する平坦面からなるカム規制端縁部(カム規制部)13a3が、当該可動コンタクトビーム13aの下端縁部を形成するように設けられている。
この可動コンタクトビーム13aの後端側部分に形成されたカム規制端縁部(カム規制部)13a3は、アクチュエータ(接続操作手段)12に設けられた開閉カム部材15に対して常時接触する端縁部をなすように形成されており、当該カム規制端縁部13a3と、上述したカム回動凹部13b3との間に、アクチュエータ(接続操作手段)12の回動軸上に一体的に形成された開閉カム部材15が回動可能に挟持されている。
[カム部材について]
上述したアクチュエータ(接続操作手段)12の開閉カム部材15は、縦断面略楕円形状をなすように形成されており、楕円形状の長軸の両端に相当する位置に、一対のカム作用面15a,15aが形成されている。それらの各カム作用面15aは、前述した固定コンタクトビーム13bのカム回動凹部13b3にほぼ沿った湾曲側面形状を有しており、それら両カム作用面15a,15aのうちの一方(図6及び図8の下方側部分)が、固定コンタクトビーム13bのカム回動凹部13b3の内部に摺動可能となるように収容されている。
また、上述した両カム作用面15a,15aのうちの他方(図6及び図8の上方側部分)は、前述したように可動コンタクトビーム13aの後端縁部分に略直線状に延出するカム規制端縁部(カム規制部)13a3に対して、下方側から接触可能となるように配置されている。この他方側(上方側)のカム作用面15aは、アクチュエータ(接続操作手段)12が「初期位置(開放位置)」(図5参照)から「作用位置(閉塞位置)」(図7参照)に向かって回動操作される際に、可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3に対して滑動自在に接触するように配置されている。このようなカム回動凹部13b3及びカム規制端縁部(カム規制部)13a3に対する開閉カム部材15の接触配置関係によって、当該開閉カム部材15が回動可能に支持されており、アクチュエータ12の全体が、開閉カム部材15の仮想回動中心15dの回りに回動される構成になされている。
[アクチュエータについて]
このように絶縁ハウジング11の後端部分(図5及び図7の右端部分)に回動可能に配置されたアクチュエータ(接続操作手段)12の全体は、コネクタ長手方向に沿って細長状に延在するように形成されていて、絶縁ハウジング11の全幅とほぼ同じ長さに渡って配置されている。このアクチュエータ12は、上述したように開閉カム部材15の仮想回動中心15dの回りに回動されるように取り付けられているが、そのときの回動半径方向の外方側に相当する部分(図7の右端側部分)が、開閉操作部12aになされている。そして、その開閉操作部12aに対して、作業者による適宜の回動操作力が付与されることによって、アクチュエータ12の全体が、図5のようにほぼ直立した状態の「初期位置(開放位置)」と、図7のようにコネクタ後方側に向かってほぼ水平に倒された状態の「作用位置(閉塞位置)」との間で往復回動される構成になされている。
このとき、開閉操作部12aが、上述した開閉カム部材15と連結されている部分には、導電コンタクト13(14)との干渉を回避するためのスリット状貫通穴部12bが形成されていて、上述したようにアクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」(図5参照)まで回動されたときには、そのスリット状貫通穴部12bの内方に、導電コンタクト13の可動コンタクトビーム13aの後端部分が入り込むようになっている。
そして、アクチュエータ(接続操作手段)12の開閉操作部12aを、作業者が指先により「初期位置(開放位置)」(図5参照)から「作用位置(閉塞位置)」(図7参照)に向かって押し倒すようにして回動操作が行われると、上述した開閉カム部材15の回転半径が、固定コンタクトビーム13bと可動コンタクトビーム13aとの間において増大する方向に変化するように構成されていて、そのような開閉カム部材15の径が増大する変化に従って、可動コンタクトビーム13aの後端側に設けられたカム規制端縁部13a3が図示上方側に持ち上げられるように変位し、それに伴ってカム規制端縁部13a3と反対側(コネクタ前端側)に設けられた上端子接触凸部13a1が下方に押し下げられていくようになっている。
このようにしてアクチュエータ(接続操作手段)12が最終回動位置である「作用位置(閉塞位置)」まで回動しきったときには(図7参照)、上述した可動コンタクトビーム13aの上端子接触凸部13a1と、固定コンタクトビーム13bの下端子接触凸部13b1とが、それら両者の間に挿入された信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fに上下から圧接して信号伝送媒体Fの挟持が行われることとなる。そのとき、特に図11に示されているような信号伝送媒体Fの配線パターン(信号伝送用及びシールド用の導電路)Faに対して、上端子接触凸部13a1及び下端子接触凸部13b1が圧接され、それによって電気的な接続が行われる構成になされている。
また、前述したようにアクチュエータ12が、「初期位置(開放位置)」(図5参照)から後方側に押し倒すように回動されて「作用位置(閉塞位置)」(図7参照)まで移動された状態においては、当該アクチュエータ12の開閉操作部12aの図示下面側部分が、主配線基板(図示省略)に対面するように近接する配置関係になされるが、そのときのアクチュエータ12の開閉操作部12aの下面側部分には、主配線基板に向かって突出する保護突部12cが設けられている。この保護突部12cは、前述した導電コンタクト13,14の多極配列の方向(コネクタ長手方向)において所定の間隔をなして複数配置されており、それぞれ略四角柱状のブロック体として形成された各保護突部12cが、アクチュエータ12の回動操作に伴って一体的に回動されるように構成されている。
また、アクチュエータ12に設けられた開閉操作部12aのコネクタ長手方向における両端部分には、中央部分の主操作部から緩やかに下降する傾斜面部12d,12dが連続するように設けられている。この傾斜面部12d,12dは、アクチュエータ12の延在方向であるコネクタ長手方向の外方側に向かって下降するように形成されており、コネクタ長手方向に対して適宜の角度をなして延在するように形成されている。また、それらの両傾斜面部12d,12dどうしの間部分には、アクチュエータ12の延在方向であるコネクタ長手方向に延在する平担面部が長尺状をなすように設けられている。
このようにコネクタ長手方向の両端側に配置された傾斜面部12d,12dは、コネクタ長手方向の中央側に設けられた平担面部の両端部から滑らかに連続するように形成されており、それら両面部どうしの境界部分に角部が形成されない構成になされている。従って、アクチュエータ12を「初期位置(開放位置)」から「作用位置(閉塞位置)」に回動する際には、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」(図5参照)に立てられた状態における前端面(図5左側端面)である正面側の立上壁面部を作業者の指先で後方側に押圧することとなるが、前述のようにアクチュエータ12の開閉操作部12aの両端部分に傾斜面部12dを設けておけば、長手方向両端側の傾斜面部12dが設けられた部分に対して作業者の押圧力が掛かりにくくなって、アクチュエータ12の長手方向中央部分に対して押圧力が付加される傾向となる。
一方、アクチュエータ12の長手方向両側の傾斜面部12dに対して付加された押圧力は、当該傾斜面部12dを構成する傾斜面に対して略直角な方向に付加されることから、アクチュエータ12の長手方向両端側から中央側へ向かって作用することとなる。そのため、作業者の押圧力の全体としては、アクチュエータ12の全長に対してほぼ均一に作用することとなって、従来のようにアクチュエータ12が捻られた状態で押圧されるような事態は発生しなくなり、アクチュエータ12の全体が略平面を維持しながら回動されることによって、当該アクチュエータ12の回動による信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fの挟持作用が良好に行われる。
[カム作用位置におけるカム脱落防止手段について]
前述したように可動コンタクトビーム13aは、コネクタ前後方向に沿って細長状に延在しているが、そのコネクタ延在方向において当該可動コンタクトビーム13aは、連結支柱ビーム13cを挟んでコネクタ前方側及び後方側の両方に延在する領域を有している。そして、このような可動コンタクトビーム13aにおける連結支柱ビーム13cを挟んで両側に延在する領域のうち、コネクタ前方側の領域に信号伝送媒体(FPC又はFFC等)Fが挿入されるとともに、コネクタ後方側の領域には、上述したカム部材15が回動可能に装着されている。
このカム部材15の装着領域における可動コンタクトビーム13aには、その下端縁部を形成するようにしてカム規制端縁部(カム規制部)13a3が略直線状をなして略水平に延在するように設けられている。当該カム規制端縁部(カム規制部)13a3は、信号伝送媒体Fが配置されるコネクタ前方側の領域に向かって連続的に延在するように形成されている。
ここで、上述した可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3の後端部分には、下方側の固定コンタクトビーム13bに向かって突出するカム係止突起13a2が形成されている。このカム係止突起13a2は、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある場合において(図5及び図6参照)、アクチュエータ12の開閉カム部材15からやや後方に離間した位置に配置されており、信号伝送媒体Fの挿入方向において当該カム係止突起13a2が、開閉カム部材15と対向するように配置されている。
そして、アクチュエータ12が「作用位置(閉塞位置)」に回動された場合にあっては(図7及び図8参照)、上述した開閉カム部材15が縦長に起きた状態となり、当該縦長状に起きた開閉カム部材15における上方側(図8の上方側)のカム作用面15aが、カム係止突起13a2に対して近接対向するように配置される。従って、このような「作用位置(閉塞位置)」の配置関係において、アクチュエータ12に後方側(図7の右方側)への外力が付加されて開閉カム部材15が後方側へ位置ズレされようとすると、アクチュエータ12のカム作用面15aがカム係止突起13a2に当接することとなり、それによってアクチュエータ12の後方側への脱落が防止される。
[カム初期位置におけるカム脱落防止手段について]
さらに、本実施形態においては、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある場合(図5及び図6参照)におけるアクチュエータ12の脱落防止手段として、次のような構成が採用されている。
前述したようにアクチュエータ12の回動軸の一部として設けられた開閉カム部材15の外周面には、一対のカム作用面15a,15aが、開閉カム部材15の断面形状における長軸方向の両側に配置されており、アクチュエータ12の「初期位置(開放位置)」にあっては(図5及び図6参照)、開閉カム部材15が、コネクタ前後方向に略水平に寝かされた状態となっている。従って、その場合のカム作用面15a,15aは、コネクタ前後方向に対面するように配置されており、上述した可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3に対して、両カム作用面15a,15aが非接触状態となって、開閉カム部材15のカム機能が行われないようになっている。
一方、それら一対のカム作用面15a,15a同士の間部分に相当する位置には、カム係合面15b、カム保持面15c及び回動許容面15eが、連続するように形成されている。これらのカム係合面15b、カム保持面15c及び回動許容面15eは、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある場合(図5及び図6参照)において、開閉カム部材15の外周縁部分の上方側部分に形成されており、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」から「作用位置(閉塞位置)」に回動される方向(以下、「初期回動操作方向」と呼ぶ。)の下流側から上流側に向かって連続的な凹凸形状をなすように配置されている。
そのうち、カム保持面15cは、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある場合において(図5及び図6参照)、前述した回動の仮想中心15dの真上の位置において、上方側に突出する段差面から形成されている。このカム保持面15cを構成する段差面は、略水平に延在する平坦面状になされており、上述した可動コンタクトビーム13aの後端部分に、略直線状に延在しているカム規制端縁部(カム規制部)13a3に対して、下方側から面状に接触する配置関係になされている。
また、そのカム保持面15cに対して、前記「初期回動操作方向」の下流側に配置されているカム係合面15bは、カム保持面15cの後端部(図5の右端部)から略直角下方に折れ曲がって立壁状に延出する平坦面から形成されている。このような立壁状の平坦面を有するカム係合面15bは、上述した可動コンタクトビーム13aのカム係止突起13a2に対して、信号伝送媒体Fの挿入方向のコネクタ前方側から対向するように配置される。
そして、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある状態において、当該アクチュエータ12に対してコネクタ後方側(図5の右方側)への外力が付加されると、まず、固定コンタクトビーム13bのカム回動凹部13b3内に収容されている開閉カム部材15のカム作用面15aが、コネクタ後方側に位置ズレしていき、カム回動凹部13b3の後方側に段差をなすように形成されている固定コンタクトビーム13bの上縁に乗り上げようとする。すなわち、この場合の開閉カム部材15は、後方側の斜め上方に向かって位置ズレされようとするが、そのような開閉カム部材15の位置ズレによって、アクチュエータ12のカム係合面15bが、可動コンタクトビーム13aのカム係止突起13a2に対して、前方側から押し上げるように圧接することとなる。その結果、開閉カム部材15のカム係合面15bに対して、カム係止突起13a2が係止作用を付与することとなり、開閉カム部材15を備えたアクチュエータ12がコネクタ本体の後方側へ脱落する事態が防止される。
なお、この開閉カム部材15のカム係合面15bは、アクチュエータ12が「作用位置(閉塞位置)」にある場合において(図7及び図8参照)、上述した固定コンタクトビーム13bの上縁に対して上方側から対面する配置関係になされている。そして、アクチュエータ12が「作用位置(閉塞位置)」を越えて過剰に回動されようとしたときには、当該開閉カム部材15のカム係合面15bが、上述した開閉操作部12aとともに固定コンタクトビーム13bの上縁に当接し、それら両部材のストッパ機能によって、アクチュエータ12の過回動が防止されるようになっている。
このように、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にあるときに開閉カム部材15をコネクタ外方に押し出す方向に外力等が作用しても、開閉カム部材15がカム回動凹部13b3から外れることはなく、開閉カム部材15のカム係合面15bが可動コンタクトビーム13aのカム係止突起13a2に当接することで係止状態となり、アクチュエータ12の脱落が防止される。
特に、本実施形態では、アクチュエータ12が外方に押しやられた場合に、まず開閉カム部材15のカム保持面15cが、可動コンタクトビーム13aの後端部分に設けられたカム規制端縁部(カム規制部)13a3に当接することとなる。その結果、開閉カム部材15が、カム回動凹部13b3側に押し付けられた状態が維持されることとなり、開閉カム部材15が本来の位置に保持され、上述した開閉カム部材15のカム係合面15bとの協動によってアクチュエータ12の脱落が一層確実に防止されるようになっている。
[カム初期位置におけるカム姿勢保持手段について]
さらに、本実施形態においては、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある場合(図5及び図6参照)におけるアクチュエータ12の姿勢保持手段として、次のような構成が採用されている。
まず、前述したように開閉カム部材15に設けられたカム保持面15cは、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある場合において(図5及び図6参照)、開閉カム部材15の上縁の一部を形成するように設けられていて、可動コンタクトビーム13aの後端部分に略直線状に延在しているカム規制端縁部13a3に対して、平坦面からなるカム保持面15cが、下方側から面状に圧接されるようになっている。すなわち、当該開閉カム部材15のカム保持面15cは、可動コンタクトビーム13aに対して面接触状態で当接することから、アクチュエータ12の開放状態を維持しようとする姿勢保持の作用力が開閉カム部材15に生じさせる部材となっており、それによって当該開閉カム部材15が「初期位置(開放位置)」の姿勢に保持される。
ここで、上述した開閉カム部材15のカム保持面15cから、上述した「初期回動操作方向」の上流側(図6の左方側)に連続して、平坦面状の回動許容面15eが、下降段差を形成するように延在している。この回動許容面15eは、カム保持面15cにおける「初期回動操作方向」の上流側(図6の左方側)の端部から、下方に向かって凹状に湾曲して窪むように延出した後に平坦面状をなすように延在している。この回動許容面15eに対して、さらに「初期回動操作方向」の上流側(図6の左方側)には、前述した一方のカム作用面15aが連続するように配置されている。
このように平坦面状をなすように設けられた回動許容面15eは、アクチュエータ12が「初期位置(開放位置)」にある場合(図5及び図6参照)において、上述した可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3の下方側に、略平行に離間した非接触状態で略水平に延在しており、当該回動許容面15eと、可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3との間には、細長状の隙間が形成され、その隙間を介してお互いが略平行に対向配置される関係になされている。この可動コンタクトビーム13aと回動許容面15eとの間に形成される細長状の隙間は、カム保持面15cから、コネクタ前方側(図6の左方側)に向かって、可動コンタクトビーム13aの延在方向(図6の左右方向)に沿って帯状に延在するように形成される。
このようにカム保持面15cと、一方側(コネクタ前方側)のカム作用面15aとの間部分に形成された回動許容面15eは、開閉カム部材15が、「初期位置(開放位置)」から回動操作された場合にあっても、可動コンタクトビーム13aに対して接触されることはなく、図9及び図10に示されているように、開閉カム部材15が所定の角度θにわたって初期回動されたときに、一方側(コネクタ前方側)のカム作用面15aが、可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3に接触されるようになっている。この「初期位置(開放位置)」から一方側(コネクタ前方側)のカム作用面15aが接触され始める回動角度θ(以下、「初期回動操作角度」と言う。)は、例えば5°〜15°に設定されている。
ここで、本実施形態におけるカム保持面15cと回動許容面15eとは、次のような長さ関係に設定されている。すなわち、前述したように開閉カム部材15が「初期位置(開放位置)」にある状態において、カム保持面15cは、開閉カム部材15の回動の仮想中心15dの真上に配置されており、特に図6に示されているように、当該開閉カム部材15における回動仮想中心15dから、可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3に至るまでの距離を表す線分(以下、「中心線」と呼ぶ。)に対して、カム保持面15cは、対称的に延在するように形成されており、前記中心線の片側において略均等な長さ「B」を有することで、全長が「2B」になされている。
また、このようなカム保持面15cの長さ「2B」は、当該カム保持面15c及び回動許容面15eが可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3に対向している長さ「A」に対して、1/2以下の長さ(2B≦A/2)となるように設定されている。
このような構成を有する本実施形態によれば、開閉カム部材15が「初期位置(開放位置)」にある際には、当該開閉カム部材15のカム保持面15cが、可動コンタクトビーム13aに接触状態になされることから、当該開閉カム部材15自身が「初期位置(開放位置)」に安定的に保持される。
特に、本実施形態においては、可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部13a3が、開閉カム部材15のカム保持面15cに対応して略平面状に延在するカム規制部になされていることから、開閉カム部材15のカム保持面15cが、可動コンタクトビーム13aに対して安定的な接触状態になされ、開閉カム部材15の「初期位置(開放位置)」における姿勢保持作用が確実に得られるようになっている。
また、その「初期位置(開放位置)」にある開閉カム部材15が、初期回動を開始した直後にあっては、当該開閉カム部材15のカム保持面15cに連続する回動許容面15eが、可動コンタクトビーム13aに対して非接触状態に維持されて、当該回動許容面15eと、可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3との間に隙間が形成され、その隙間分だけ回動抵抗が低減されることによって、開閉カム部材15の初期回動操作が容易に行われる。
また、その際、カム保持面15cが、開閉カム部材15における回動の仮想中心15dの直上にあり、かつ当該回動の仮想中心15dに対して対称的に延在していることから、カム保持面15cによる開閉カム部材15の姿勢保持作用が効率的に得られるとともに、開閉カム部材15の回動方向において略均等に得られ、上述した初期回動操作が円滑に開始されるようになっている。
さらに、そのような初期回動操作が容易に行われた後の開閉カム部材15は、当該開閉カム部材15のカム作用面15aが、可動コンタクトビーム13aに対して滑らかに接触することとなり、それによってカム機能が円滑に開始され、開閉カム部材15の回動開始時における削れや損傷の発生のおそれが低減されるようになっている。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
例えば、上述した各実施形態においては、開閉カム部材15のカム作用面15aが当接する可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3を略直線状に延在するように形成しているが、その可動コンタクトビーム13aのカム規制端縁部(カム規制部)13a3を、開閉カム部材15のカム作用面15aに削れや損傷が発生しない程度に僅かに湾曲させた構成とすることも可能である。
また、上述した各実施形態では、電気コネクタに固定される信号伝送媒体として、フレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)、及びフレキシブル・フラット・ケーブル(FFC)を採用しているが、その他の信号伝送用媒体等を用いた場合に対しても本発明は同様に適用することができる。
さらに、上述した実施形態にかかるアクチュエータは、絶縁ハウジングの後端部分に配置されたものであるが、前端側部分にアクチュエータが配置された電気コネクタや、前端側部分と後端側部分との間部分にアクチュエータが配置された電気コネクタに対しても、本発明は同様に適用することが可能である。
また、上述した実施形態にかかる電気コネクタには、形状が異なる導電コンタクトを用いたものであるが、同一形状の導電コンタクトを用いたものであっても本発明は同様に適用することが可能である。
本発明は、各種電気機器に使用する多種多様な電気コネクタに対して広く適用することが可能である。
10 電気コネクタ
11 絶縁ハウジング
11a 媒体挿入口
11b 部品取付口
12 アクチュエータ(接続操作手段)
12a 開閉操作部
12b スリット状貫通穴部
12c 保護突部
12d 傾斜面部
13,14 導電コンタクト(コンタクト部材)
13a 可動コンタクトビーム(第2のコンタクトビーム)
13a1 上端子接触凸部
13a2 カム係止突起
13a3 カム規制端縁部(カム規制部)
13b 固定コンタクトビーム(第1のコンタクトビーム)
13b1 下端子接触凸部
13b2 基板接続部
13b3 カム回動凹部
13c 連結支柱ビーム
15 開閉カム部材
15a カム作用面
15b カム係合面
15c カム保持面
15d 回動の仮想中心
15e 回動許容面
F 信号伝送媒体(FPC又はFFC等)
Fa 配線パターン

Claims (7)

  1. 絶縁ハウジングに取り付けられたコンタクト部材と、そのコンタクト部材に接触するように配置されたカム部材と、備え、
    前記絶縁ハウジングの内部に挿入された信号伝送媒体に対して、前記カム部材が初期位置から作用位置まで回動されることによって、前記コンタクト部材が前記信号伝送媒体を挟持するように揺動される構成になされた電気コネクタにおいて、
    前記カム部材は、前記コンタクト部材に面接触して当該カム部材を前記初期位置に保持するカム保持面と、そのカム保持面から連続するように延在し、前記初期位置において前記コンタクト部材に対して非接触状態で対向するように配置される回動許容面と、有することを特徴とする電気コネクタ。
  2. 前記回動許容面は、前記カム部材の回動方向において前記カム保持面の上流側に、前記コンタクト部材との間に隙間を形成するように略平行な対向配置関係になされていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
  3. 前記コンタクト部材は、前記初期位置において前記カム部材のカム保持面及び回動許容面と対向する部位が、略直線状に延在する端縁部をなすように形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
  4. 前記カム部材の回動方向において前記回動許容面の上流側に、カム機能を有するカム作用面が連続するように設けられたものであって、
    前記カム作用面は、前記カム部材が前記初期位置から前記作用位置に向かって所定の回動角度にわたって回動した後に前記コンタクト部材に接触する配置関係になされていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
  5. 前記カム保持面は、前記初期位置において当該カム保持面及び前記回動許容面が前記コンタクト部材に対向している長さの1/2以下の長さにわたって延在していることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
  6. 前記カム保持面は、前記カム部材における回動の仮想中心から前記コンタクト部材に至る距離を表す線分の両側に、互いに略等しい長さにわたって延在していることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
  7. 前記コンタクト部材は、前記カム保持面に対応して略平面状に延在するカム規制部を備えていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
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