JP2016017820A - 蒸気配管破損検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加害物質が混入した蒸気が通る蒸気配管の損傷を早期に発見するための蒸気配管破損検知装置を提供する。
【解決手段】蒸気を送るための蒸気配管1と、蒸気配管1の外周を取り囲むように配置された検知用配管2と、蒸気配管1の外周面と検知用配管2の内周面との間の蒸気貯留空間3に、噴出蒸気の有無を検知する感知部4aを臨ませた温度検知器4とからなる。蒸気配管1の損傷が生じその程度が小さくても蒸気の損傷個所から噴出すれば、蒸気配管1とその外側の検知用配管2で囲まれた蒸気貯留空間3に蒸気が入るので、これを温度検知器4で検知することにより損傷の早期の段階で損傷発生を認識することができる。このため、蒸気配管1の損傷が軽微な間に補修することができるので、蒸気配管1の前後装置を停止しなくてよくなり、設備の稼働率が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は蒸気配管破損検知装置に関する。さらに詳しくは、種々の加害物質が混入した蒸気が通る蒸気配管の損傷を早期に発見するための蒸気配管破損検知装置に関する。
加害物質が混入した蒸気が通る蒸気配管の一例を以下に説明する。
ニッケル酸化鉱石の高温加圧硫酸浸出に基づく湿式製錬設備においては、ニッケル酸化鉱スラリーが、高温加圧下で浸出された後フラッシュベッセルで減圧され、さらに浸出残渣を分離する分離工程、不純物を除去する精製工程などを経て、ニッケル硫化物・電気ニッケル・ニッケルブリケット等の製品へと加工される。
高温加圧下での浸出は、高いニッケル浸出率を確保する目的から温度200℃〜300℃で実施されることが多く、その後段のフラッシュベッセルでの減圧時には回収される蒸気が高温となるため、その蒸気を回収する蒸気回収配管への負荷は非常に高い。
とくに、上記設備では、酸性ミストやスラリー等の加害物質が回収蒸気とともに蒸気回収配管にキャリーオーバーされるため腐食や磨耗が進行しやすい環境下となる。そのため蒸気回収配管には耐腐食性の高い材質で肉厚の厚い配管を用いていることが一般的である。加えて、このような負荷の高い蒸気回収配管には計画的な点検・交換・補修の実施が欠かせない。
しかるに、時には磨耗の進行度合いが予想より早く蒸気回収配管が破損し、高温高圧の蒸気が噴出する事態が発生する。このような事態が発生した場合は、安全および蒸気回収配管の補修のため、直ちに加圧反応容器の降温降圧操作が必要となり製錬設備の操業を停止することとなる。このため、大きな機会損失が発生する。
以上のような事情から、蒸気回収配管の破損を早い段階で検知する方法が望まれていたが、そのような蒸気配管の破損を検知する技術としては、次の従来技術があった。
特開平11-218002号公報(特許文献1)は、蒸気タービンの車室、主蒸気弁あるいは配管からの蒸気漏れを早期に検出する方法を開示している。この従来技術は、蒸気の漏れる可能性のあるフランジのような特定の場所から、細長い検出管を延ばし、その検出管の他端に湿度センサを配置し、その湿度センサで漏れ蒸気を検出するようにしている。
この従来技術では、検出管を取付けた特定の個所からの蒸気漏れしか検出できず、長い蒸気配管の不特定の場所からの蒸気漏れを検出できないという問題がある。
また、湿度センサの耐熱性が高くないことから蒸気温度を低下させる目的で細長い検出管を使っているが、蒸気が細長い検出管を通ってくる間に時間がかかるので、蒸気漏れを瞬時に検知できず、時間遅れが生ずるという問題がある。この場合、蒸気配管の破損が小さいうちに異常検知することができないこともある。
さらに、蒸気にスラリー等の加害物質が含まれているときは検出管に目詰り等の障害が生じやすく、この場合は蒸気漏れ等の異常は程度の大小に拘らず検出できないことがある。
実公昭64-000593号公報(特許文献2)は、蒸気漏れが生じやすいバルブの周りを保温壁で囲繞し、保温壁に蒸気取入れケーシングを取付け、そのケーシング内に設けた湿度センサで漏れた蒸気を検出するようにしている。ケーシングの中には高温蒸気の温度を低下させるためのガラスファイバーのような吸熱填材やラビリンス効果を生じさせる遮板が取付けられ、これらを通り過ぎた蒸気のみが湿度センサと接触するようになっている。
しかるに、この従来例では、蒸気漏れの発生するバルブのような特定の場所からの蒸気漏れしか検出できず、長い蒸気配管の不特定の場所からの蒸気漏れを検出できないという問題がある。
また、湿度センサの耐熱性が高くないことから蒸気温度を低下させる目的で、センサ用ケーシング内に吸熱填材や遮板を入れているが、酸性ミストやスラリー等の加害物質がこれらに付着すると、蒸気漏れそのものを検知することができなくなる。この場合、蒸気漏れの早期発見だけでなく、蒸気漏れの異常自体も発見できないことがある。
以上のように、特許文献1,2の従来技術は、特定の限定された場所からの蒸気漏れしか検出できないので、長い配管のどこかに生じた破損からの蒸気漏れには対応できず、また蒸気漏れを早期に検出できない等の問題があった。このため、配管損傷による高温高圧蒸気の噴出の発生と同時に速やかに加圧反応容器の降温降圧操作に取り掛かる必要があったにも拘らず、そのような迅速な対処はできなかった。その結果、補修のための入念な準備はできず、補修時間が最短となる補修方法も準備できないことから、補修に時間がかかってしまい、大きな機会損失を生ずるという問題が依然として残っていた。
特開平11-218002号公報 実公昭64-000593号公報
本発明は、上記事情に鑑み、種々の加害物質を含む蒸気を送る蒸気配管であっても、その破損を早い段階で検知する蒸気配管破損検知装置を提供することを課題とする。
第1発明の蒸気配管破損検知装置は、蒸気を送るための蒸気配管と、該蒸気配管の外周を取り囲むように配置された検知用配管と、前記蒸気配管の外周面と前記検知用配管の内周面との間の蒸気貯留空間に、噴出蒸気の有無を検知する感知部を臨ませた蒸気検知器とからなることを特徴とする。
第2発明の蒸気配管破損検知装置は、第1発明において、前記検知用配管が、その両端が端面板で閉鎖されていることを特徴とする。
第3発明の蒸気配管破損検知装置は、第1または第2発明において、前記蒸気探知器が、前記蒸気貯留空間に感知部を臨ませた温度検知器であることを特徴とする。
第4発明の蒸気配管破損検知装置は、第1、第2または第3発明において、前記蒸気配管が、蒸気に加害物質が混入する可能性がある配管であることを特徴とする。
第5発明の蒸気配管破損検知装置は、第4発明において、前記蒸気配管が、フラッシュベッセルの蒸気回収配管であることを特徴とする。
第1発明によれば、蒸気配管に損傷が生じその程度が小さくても蒸気が損傷個所から噴出すれば、蒸気配管とその外側の検知用配管で囲まれた蒸気貯留空間に蒸気が入るので、これを蒸気探知器で検知することにより損傷の早期の段階で損傷発生を認識することができる。このため、蒸気配管の損傷が軽微な間に補修することができるので、蒸気配管の前後装置を停止しなくてよくなり、設備の稼働率が向上する。
第2発明によれば、蒸気配管の損傷部から少しでも蒸気が噴出すると、その蒸気が留められた蒸気貯留空間の温度は短時間で上昇するので、遅れ時間が生ずることなく、温度検知器で蒸気配管に生じた損傷を敏感に検知できる。
第3発明によれば、蒸気配管内には蒸気と加害物質が送られるが、蒸気貯留空間に加害物質が入っても蒸気貯留空間内に充満することはあっても高速で流動することはないので、感知部を損傷させたり、機能不全に陥らせることはない。また、加害物質が検知用配管から外には放出されないので、作業の安全が確保され、外部環境を汚染することもない。
第4発明によれば、フラッシュベッセルの蒸気回収配管には強酸性のミストやスラリー飛沫などの加害物質が送られているが、これら加害物質が蒸気貯留空間に入っても蒸気貯留空間内に充満することはあっても高速で流動することはないので、感知部を損傷させたり、機能不全に陥らせることはない。また、加害物質が検知用配管から外には放出されないので、作業の安全が確保され、外部環境を汚染することもない。
本発明の一実施形態に係る蒸気配管破損検知装置の要部断面図である。 図1に示す蒸気配管破損検知装置の概略側面図である。 本発明の蒸気配管破損検知装置が適用される湿式製錬設備の説明図である。
(蒸気配管破損検知装置の構造)
以下、本実施形態の蒸気配管破損検知装置について、図面に基づき説明する。
図1および図2において、1は蒸気を送るための蒸気配管であり、2は噴出蒸気を検知するための検知用配管である。蒸気配管1は各種プラントで蒸気の供給や回収に用いられる配管である。この蒸気配管1の直径や内厚、材質は使用目的に応じて任意に選択されたものでよく、高温高圧蒸気を通す場合は耐腐食性が高く肉厚の厚い配管を用いたものであればよい。この蒸気配管1は稼働中にたとえ小さくても破損が生ずると、内部の蒸気が外部に噴出することがある。
検知用配管2は蒸気配管1の外周を取り囲むように配置されている。通常は両配管1,2は同心に配置されるが、同心に制限する必要はない。検知用配管2の直径や内厚、材質も任意に選択できるが、常時蒸気が通るわけではないので、前記蒸気配管1ほど丈夫な配管を用いる必要はない。ただし、同材質、同肉厚の配管を用いることは差し支えない。
蒸気配管1の外周面と検知用配管2の内周面との間に空間ができればよく、この空間が蒸気配管1に破損が生じて噴出した蒸気を留め温度検知に用いる蒸気貯留空間3とされる。
検知用配管2は、その長さが任意であって、蒸気配管1の全長にわたって設けてもよく、破損の生じやすい部位に限定して設けてもよい。
図2に示すように、検知用配管2の両端は、端面板22を筒体21に固定することによって閉塞されている。
このような閉塞空間に構成すると、蒸気配管1の破損個所から噴出した蒸気が、閉じられた空間である蒸気貯留空間3内に充満し短時間で同空間内を高温にするので、破損発生、あるいは蒸気噴出の異常事態を短時間で検出することができる。
ただし、上記貯留空間3を完全に密封する必要はなく、多少の開口があっても差し支えない。もちろん、その場合も蒸気配管1の破損発生あるいは蒸気噴出の異常事態を短時間で検知できることが前提である。
検知用配管2の端面板22は筒体21に対し、取外し可能であることが好ましい。取外し可能にする方法については、筒体21にフランジ23を固定しておき、このフランジ23に端面板22をボルト止めする手段を例示できるが、これに限らず任意の手段をとくに制限なく用いることができる。
このように、端面板22を取り外し可能にしておくと、補修作業時に端面板22を取外すことができ、蒸気配管1の抜き取りや、検知用配管2の取外しを容易に行うことができる。
検知用配管2は蒸気配管1を囲繞するよう配置されるので、蒸気貯留空間3を確保するために検知用配管2の支柱が必要な場合がある。図2に示す検知用配管2が短ければ端面板22のみで支持できるが、長い場合は検知用配管2の途中に蒸気配管1との間に挿入する支柱を設けるとよい。
支柱には、耐熱性があって熱伝導等の少ないセラミックやレンガなどを用いるのが好ましい。金属材料を用いる場合は、できるだけ支柱断面積を小さくして、蒸気配管1から検知用配管2への熱流を小さくするのが好ましい。
蒸気貯留空間3の大きさについては、蒸気貯留空間3内の温度変化を把握しやすくする観点から、あるいは破損した蒸気配管1を交換する際に作業しやすいサイズとする観点から任意に選択することができる。たとえば、蒸気温度が高いときは蒸気貯留空間3の容積を大きくするとよく、低いときは逆に小さくてもよい。蒸気貯留空間3の容積が大きいときは、高温高圧の蒸気を充満させても後述する温度検知器4等に二次故障を生ずることがない。蒸気貯留空間3の容積が小さいときは、蒸気が比較的低温であったり、噴出量が少なくても、確実に温度上昇が検出しやすくなる。また、蒸気配管1の長さや太さ、さらに蒸気配管1の湾曲具合など、設置条件を勘案して蒸気貯留空間3の長さや形を適宜選定すればよい。
蒸気貯留空間3内には、噴出蒸気を検出する蒸気検知器が配置される。特許請求の範囲にいう蒸気検知器としては、噴出蒸気の漏れあるいは噴出を検知できれば、どのような検知器でも用いることができる。本実施形態では、蒸気探知器として温度検知器4を用いている。この温度検知器4は、適宜の取付具、たとえばフランジ付パイプ5等で検知用配管2に取付けられる。また、この温度検知器4の感知部4aは検知用配管2から蒸気貯留空間3に臨むように配置されている。感知部4aは温度検知器本体と別体のもので、リード線等で接続された分離型であってもよく、長い棒状の感知部4aを温度検知器本体に結合した一体型であってもよい。
本発明において、温度検知器4の構造は特に限定されず、定常運転時(蒸気漏れが発生していない操業時)における蒸気貯留空間3内の温度が測定できればよい。なお、温度検知器4の感知部4aには熱電対など、温度情報を電気的に検知するものを使用してこの電気信号により蒸気漏れ監視を行うようにすれば、自動的な蒸気漏れ監視が可能となるので好ましい。
図2の実施形態では温度検知器4は長い検知用配管2に1個所取付けているが、2個所以上取付けてもよく、取付け数は任意である。
つぎに、本実施形態の蒸気配管破損検知装置の使用方法を説明する。
蒸気配管1には、さまざまな不具合により蒸気漏れを引き起こす破損が生ずると、その破損個所から蒸気が噴出する。漏れた蒸気は、まず蒸気貯留空間3に充満する。この蒸気が充満したことによる温度上昇は温度検知器4で検出される。
蒸気貯留空間3は閉鎖空間であるので、蒸気充満による温度上昇は敏感に生じ、このため、たとえ破損が小さくても、迅速にこれを検知できる。よって、破損が大きくなる前に、換言すれば大事故に至る前に適切な補修が可能となる。
補修方法としては、以下を例示できる。
a)検知用配管2を取り外し、ついで破損部分のある蒸気配管1を取り外して新しい蒸気配管1と交換する。
b)上記a)の方法において、蒸気配管1を交換する代わりに、破損個所のみ補修部材等を当てがって溶接する等の方法で補修する。
c)検知用配管2を取り外さず、破損部分のある蒸気配管1を検知用配管2内から引き抜いて、新しい蒸気配管1と交換するか、破損個所を補修する。
以上の外、種々の方法を任意にとることができる。
特許請求の範囲にいう加害物質には様々なものが含まれるが、たとえば酸性ミストやスラリー等を例示できる。これらの加害物質が蒸気に含まれている場合、これら加害物質も破損個所から蒸気貯留空間3内に蒸気と共に噴出して充満してくる。しかし、蒸気貯留空間3は閉塞空間であり、その内部では高速で流動することはないので、温度検知器4の感知部4aを損傷させたり、感知部4aまわりにまとわりついて機能不全に陥らせることはない。
(湿式製錬設備への適用例)
本発明における最も代表的な適用例は、ニッケル酸化鉱の湿式製錬設備への適用である。
以下、この適用例を図3に基づき具体的に説明する。
本実施形態は、加圧反応容器13を用いて高温加圧下で硫酸によりニッケル酸化鉱を浸出した液をフラッシュベッセル14にて減圧する時に発生する蒸気を回収して、加圧反応容器13に供給するニッケル酸化鉱スラリーの加圧昇温に用いる際に使用する蒸気回収配管Aに適用したものである。
図3に基づきさらに詳細に説明する。
スラリー予熱槽11でスラリーSを昇温昇圧し、ポンプ12で加圧反応容器13に押し込み、同時に図示しない硫酸、反応用空気(酸素富化空気)などを添加し、撹拌しつつスラリー中の有価金属をスラリーの液相側に浸出させ、次いで、フラッシュベッセル14で降温降圧し、後工程の中和工程15などに移送する。
フラッシュベッセル14で降温降圧する際に、圧力降下に見合う水蒸気がかなり激しく発生する。この水蒸気を回収して、スラリー予熱槽11に送って回収するために蒸気回収配管Aが設けられている。
以下、装置ごとに、さらに詳細を説明する。
1)ニッケル酸化鉱スラリーS
採掘後の原鉱石(例えば、ニッケル品位が1.0〜2.0%程度)が、多段階からなる分級(篩別)及び解砕段によって、所定の粒度及び濃度を有するスラリーSに形成され回収されて、次の浸出工程に移送される。
2)スラリー予熱槽11
向流する鉱石スラリーSと水蒸気を直接的に接触させることにより、鉱石スラリーSの水分を良好に保持したままで鉱石スラリーSが加熱される。
3)ポンプ12
鉱石スラリーSは予熱槽11(プレヒータ)で、2〜6MPa・G、200〜300℃程度に昇温昇圧されており、これを次の加圧反応容器13に押し込むために設けられている。
4)加圧反応容器13
高圧酸浸出工程では、前処理工程で得られた鉱石スラリーSが予熱槽11で段階的に昇温及び昇圧された後、加圧反応容器13(=オートクレーブ)に供給され、加圧反応容器13において、同様に昇温及び昇圧された硫酸を原料スラリーSに添加し、220〜280℃で撹拌して有価金属を高温加圧酸浸出する。なお、得られる浸出スラリーSはフラッシュベッセル14に送られ、常温常圧まで降温降圧する。
5)フラッシュベッセル14
フラッシュベッセル14は、有底円筒状の胴部を備え、この胴部の上部を閉じた天井部にスラリー装入口と蒸気排出口が設けられ、胴部にスラリー排出口が設けられている。
スラリー装入口には、所定の温度、所定の圧力に降下された浸出後のスラリーSをフラッシュベッセル14内に装入するためのスラリー装入配管が連結され、スラリー排出口には、フラッシュベッセル14内に装入されたスラリーを排出するためのスラリー排出管が連結され、蒸気排出口には、スラリーの装入に伴いフラッシュベッセル14内に発生する蒸気を回収するための蒸気回収配管Aが連結されている。
本発明の蒸気配管破損検知装置は、図3に示す蒸気回収配管Aに適用されている。同図中の符号Iは図1の断面個所を示している。なお、図1〜2に示す二重管構造の蒸気配管破損検知装置は図3の蒸気回収配管Aの全長にわたって適用してもよく、蒸気回収配管A上における摩耗や腐食が発生しやすい個所を選定して適用してもよい。
図3の蒸気回収配管Aに適用された実施形態において、蒸気配管1内部には、200℃前後の蒸気が通過しており、蒸気回収配管外面は200℃前後となっている。図2に示す蒸気貯留空間3の温度は、フラッシュベッセル14からの距離にもよるが、検知用配管2は外気と接触しているため、蒸気貯留空間3の温度は外気温と200℃との間の温度で、例えば±5℃以内の範囲で安定している。
蒸気漏れが発生した場合は、蒸気貯留空間3の温度は、急激に例えば10℃以上、上昇する。この温度変化を監視すれば、蒸気配管1の損傷により発生した蒸気漏れを検知することができる。
(蒸気配管破損検知装置の利点)
本発明に係る蒸気配管破損検知装置は、蒸気漏れを検出しだい、蒸気配管1の補修作業に入るが、その際、つぎに記載するような4点の効果を奏する。
(1)蒸気配管1破損の早期発見が可能となる。
蒸気配管1に損傷が発生すると、蒸気が蒸気貯留空間3に漏れてきて温度上昇が急激に生じ、この急激な温度変化を検知するため、蒸気配管1の破損を早期に発見できる。
(2)破損した蒸気配管1の補修・交換を予め用意しておいた手順で実施できる。
前記(1)で述べたように蒸気配管1破損の早期発見が可能となる。そのため発見から補修開始まで時間的に猶予があり、事前に準備した手順どおりに補修を行えるので補修工程を従来に比べて短縮することができる。
(3)蒸気配管1の交換等には、特許請求の範囲にいう前後装置、すなわち蒸気配管1の前後に接続された機器を運転停止させることも必要となる。湿式製錬設備に適用した実施形態では、前後装置の一例である加圧反応容器13の降温降圧をまず、実施することになるが、その処置後に蒸気配管1の補修に取り掛かれるので補修を短時間に行うことができ、操業上の機会損失を大幅に低減することができる。
(4)高温でかつ強酸性のミストやスラリー飛沫が混合された蒸気が、検知用配管2より外に、すなわち外気に放出されることがないため、作業上の安全性が向上し、環境への悪影響が軽減される。
(実施例1)
実施例1は、図3に示す蒸気回収配管Aに設置している図1および図2に示す構成の蒸気配管破損検知装置である。この蒸気配管破損検知装置において温度検知器4の指示値が、それまで±3℃の変動幅で安定的に推移していたが、突然約15℃上昇した。検知用配管2に損傷は認められず蒸気の噴出は認められなかったので、蒸気回収配管Aの補修準備と補修手順の打ち合わせを実施した後、加圧反応容器13を降温減圧して破損蒸気配管1の補修を行った。
破損原因は減肉による穴あきであったので、準備していた予備品と交換した。この際操業を停止した時間は24時間であった。
(比較例1、2、3)
本発明の蒸気配管破損検知装置を適用せず、従来の1本物の蒸気回収配管で操業した場合を比較例とする。比較例において、蒸気配管1に破損が生じ蒸気が噴出したため、直ちに加圧反応容器13を降温減圧して当該蒸気配管1の補修を実施した。破損原因は減肉による穴あきであったので、穴あき部および減肉部にパッチ当て(応急的な補修)を行い復旧した。この際操業を停止した時間を表1に示す。
Figure 2016017820

実施例1では、蒸気回収配管損傷の早期検知ができたため、事前に充分な準備をしておいた要領で手順どおりに操業を停止して補修を行った。このため、補修工程は円滑にすすみ、操業停止時間を極小化することができた。
一方、比較例1,2,3では蒸気配管損傷が発覚した後、そのまま直ちに加圧反応容器13の操業停止作業に移らざるを得ないため、補修準備に時間はとれず、そのため準備不足で補修作業を行った。このため、補修時間を短縮できなかった。
また比較例1〜3では、蒸気配管の損傷が発覚した時刻や損傷箇所など応じて補修時間も変わってしまうという問題や、噴出した蒸気が周辺部に付着して作業時の安全性を損なうという問題があったが、実施例1ではこのような不都合も生じなかった。
1 蒸気配管
2 検知用配管
3 蒸気貯留空間
4 温度検知器
A 蒸気回収配管
本発明は蒸気配管破損検知装置に関する。さらに詳しくは、種々の加害物質が混入した蒸気が通る蒸気配管の損傷を早期に発見するための蒸気配管破損検知装置に関する。
加害物質が混入した蒸気が通る蒸気配管の一例を以下に説明する。
ニッケル酸化鉱石の高温加圧硫酸浸出に基づく湿式製錬設備においては、ニッケル酸化鉱スラリーが、高温加圧下で浸出された後フラッシュベッセルで減圧され、さらに浸出残渣を分離する分離工程、不純物を除去する精製工程などを経て、ニッケル硫化物・電気ニッケル・ニッケルブリケット等の製品へと加工される。
高温加圧下での浸出は、高いニッケル浸出率を確保する目的から温度200℃〜300℃で実施されることが多く、その後段のフラッシュベッセルでの減圧時には回収される蒸気が高温となるため、その蒸気を回収する蒸気回収配管への負荷は非常に高い。
とくに、上記設備では、酸性ミストやスラリー等の加害物質が回収蒸気とともに蒸気回収配管にキャリーオーバーされるため腐食や磨耗が進行しやすい環境下となる。そのため蒸気回収配管には耐腐食性の高い材質で肉厚の厚い配管を用いていることが一般的である。加えて、このような負荷の高い蒸気回収配管には計画的な点検・交換・補修の実施が欠かせない。
しかるに、時には磨耗の進行度合いが予想より早く蒸気回収配管が破損し、高温高圧の蒸気が噴出する事態が発生する。このような事態が発生した場合は、安全および蒸気回収配管の補修のため、直ちに加圧反応容器の降温降圧操作が必要となり製錬設備の操業を停止することとなる。このため、大きな機会損失が発生する。
以上のような事情から、蒸気回収配管の破損を早い段階で検知する方法が望まれていたが、そのような蒸気配管の破損を検知する技術としては、次の従来技術があった。
特開平11-218002号公報(特許文献1)は、蒸気タービンの車室、主蒸気弁あるいは配管からの蒸気漏れを早期に検出する方法を開示している。この従来技術は、蒸気の漏れる可能性のあるフランジのような特定の場所から、細長い検出管を延ばし、その検出管の他端に湿度センサを配置し、その湿度センサで漏れ蒸気を検出するようにしている。
この従来技術では、検出管を取付けた特定の個所からの蒸気漏れしか検出できず、長い蒸気配管の不特定の場所からの蒸気漏れを検出できないという問題がある。
また、湿度センサの耐熱性が高くないことから蒸気温度を低下させる目的で細長い検出管を使っているが、蒸気が細長い検出管を通ってくる間に時間がかかるので、蒸気漏れを瞬時に検知できず、時間遅れが生ずるという問題がある。この場合、蒸気配管の破損が小さいうちに異常検知することができないこともある。
さらに、蒸気にスラリー等の加害物質が含まれているときは検出管に目詰り等の障害が生じやすく、この場合は蒸気漏れ等の異常は程度の大小に拘らず検出できないことがある。
実公昭64-000593号公報(特許文献2)は、蒸気漏れが生じやすいバルブの周りを保温壁で囲繞し、保温壁に蒸気取入れケーシングを取付け、そのケーシング内に設けた湿度センサで漏れた蒸気を検出するようにしている。ケーシングの中には高温蒸気の温度を低下させるためのガラスファイバーのような吸熱填材やラビリンス効果を生じさせる遮板が取付けられ、これらを通り過ぎた蒸気のみが湿度センサと接触するようになっている。
しかるに、この従来例では、蒸気漏れの発生するバルブのような特定の場所からの蒸気漏れしか検出できず、長い蒸気配管の不特定の場所からの蒸気漏れを検出できないという問題がある。
また、湿度センサの耐熱性が高くないことから蒸気温度を低下させる目的で、センサ用ケーシング内に吸熱填材や遮板を入れているが、酸性ミストやスラリー等の加害物質がこれらに付着すると、蒸気漏れそのものを検知することができなくなる。この場合、蒸気漏れの早期発見だけでなく、蒸気漏れの異常自体も発見できないことがある。
以上のように、特許文献1,2の従来技術は、特定の限定された場所からの蒸気漏れしか検出できないので、長い配管のどこかに生じた破損からの蒸気漏れには対応できず、また蒸気漏れを早期に検出できない等の問題があった。このため、配管損傷による高温高圧蒸気の噴出の発生と同時に速やかに加圧反応容器の降温降圧操作に取り掛かる必要があったにも拘らず、そのような迅速な対処はできなかった。その結果、補修のための入念な準備はできず、補修時間が最短となる補修方法も準備できないことから、補修に時間がかかってしまい、大きな機会損失を生ずるという問題が依然として残っていた。
特開平11-218002号公報 実公昭64-000593号公報
本発明は、上記事情に鑑み、種々の加害物質を含む蒸気を送る蒸気配管であっても、その破損を早い段階で検知する蒸気配管破損検知装置を提供することを課題とする。
第1発明の蒸気配管破損検知装置は、フラッシュベッセルの蒸気回収用の蒸気配管と、該蒸気配管の全長にわたり、その外周を取り囲むように配置された検知用配管と、前記蒸気配管の外周面と前記検知用配管の内周面との間の蒸気貯留空間に、噴出蒸気の有無を検知する感知部を臨ませた温度検知器とからなり、前記検知用配管、その両端が端面板取外し可能に取付けて閉鎖されており、前温度検知器が、フランジパイプを介して前記検知用配管に取り付けられていることを特徴とする。
第2発明の蒸気配管破損検知装置の使用方法は、第1発明において、蒸気配管破損検知装置を用い、上記貯留空間内の温度が急激に10℃以上上昇したことを検知したら蒸気漏れと判断することを特徴とする。
第1発明によれば、つぎの効果を奏する。
a)蒸気配管に損傷が生じその程度が小さくても蒸気が損傷個所から噴出すれば、蒸気配管とその外側の検知用配管で囲まれた蒸気貯留空間に蒸気が入るので、これを温度探知器で検知することにより損傷の早期の段階で損傷発生を認識することができる。このため、蒸気配管の損傷が軽微な間に補修することができるので、蒸気配管の前後装置を停止しなくてよくなり、設備の稼働率が向上する。
b)蒸気配管の損傷部から少しでも蒸気が噴出すると、その蒸気が留められた蒸気貯留空間の温度は短時間で上昇するので、遅れ時間が生ずることなく、温度検知器で蒸気配管に生じた損傷を敏感に検知できる。
c)フラッシュベッセルの蒸気回収管に強酸性のミストやスラリー飛沫などの加害物質が送られているが、これら加害物質が蒸気貯留空間に入っても蒸気貯留空間内に充満することはあっても高速で流動することはないので、感知部を損傷させたり、機能不全に陥らせることはない。また、加害物質が検知用配管から外には放出されないので、作業の安全が確保され、外部環境を汚染することもない。
d)端面板が取り外し可能であるので、蒸気配管の抜き取りや検知用配管の取り外しが容易に行える。
第2発明によれば、急激な10℃以上の上昇を検知することにより、蒸気漏れであることを確実に判断することができる。
本発明の一実施形態に係る蒸気配管破損検知装置の要部断面図である。 図1に示す蒸気配管破損検知装置の概略側面図である。 本発明の蒸気配管破損検知装置が適用される湿式製錬設備の説明図である。
(蒸気配管破損検知装置の構造)
以下、本実施形態の蒸気配管破損検知装置について、図面に基づき説明する。
図1および図2において、1はフラッシュベッセルの蒸気回収用の蒸気配管であり、2は噴出蒸気を検知するための検知用配管である。この蒸気配管1の直径や内厚、材質は使用目的に応じて任意に選択されたものでよく、高温高圧蒸気を通す場合は耐腐食性が高く肉厚の厚い配管を用いたものであればよい。この蒸気配管1は稼働中にたとえ小さくても破損が生ずると、内部の蒸気が外部に噴出することがある。
検知用配管2は蒸気配管1の外周を取り囲むように配置されている。通常は両配管1,2は同心に配置されるが、同心に制限する必要はない。検知用配管2の直径や内厚、材質も任意に選択できるが、常時蒸気が通るわけではないので、前記蒸気配管1ほど丈夫な配管を用いる必要はない。ただし、同材質、同肉厚の配管を用いることは差し支えない。
蒸気配管1の外周面と検知用配管2の内周面との間に空間ができればよく、この空間が蒸気配管1に破損が生じて噴出した蒸気を留め温度検知に用いる蒸気貯留空間3とされる。
検知用配管2は、蒸気配管1の全長にわたって設けられる
図2に示すように、検知用配管2の両端は、端面板22を筒体21に固定することによって閉塞されている。
このような閉塞空間に構成すると、蒸気配管1の破損個所から噴出した蒸気が、閉じられた空間である蒸気貯留空間3内に充満し短時間で同空間内を高温にするので、破損発生、あるいは蒸気噴出の異常事態を短時間で検出することができる。
ただし、上記貯留空間3を完全に密封する必要はなく、多少の開口があっても差し支えない。もちろん、その場合も蒸気配管1の破損発生あるいは蒸気噴出の異常事態を短時間で検知できることが前提である。
検知用配管2の端面板22は筒体21に対し、取外し可能に取付けられる。取外し可能にする方法については、筒体21にフランジ23を固定しておき、このフランジ23に端面板22をボルト止めする手段を例示できるが、これに限らず任意の手段をとくに制限なく用いることができる。
このように、端面板22を取り外し可能にしておくと、補修作業時に端面板22を取外すことができ、蒸気配管1の抜き取りや、検知用配管2の取外しを容易に行うことができる。
検知用配管2は蒸気配管1を囲繞するよう配置されるので、蒸気貯留空間3を確保するために検知用配管2の支柱が必要な場合がある。図2に示す検知用配管2が長い場合は検知用配管2の途中に蒸気配管1との間に挿入する支柱を設けるとよい。
蒸気貯留空間3の大きさについては、蒸気貯留空間3内の温度変化を把握しやすくする観点から、あるいは破損した蒸気配管1を交換する際に作業しやすいサイズとする観点から任意に選択することができる。たとえば、蒸気温度が高いときは蒸気貯留空間3の容積を大きくするとよく、低いときは逆に小さくてもよい。蒸気貯留空間3の容積が大きいときは、高温高圧の蒸気を充満させても後述する温度検知器4等に二次故障を生ずることがない。蒸気貯留空間3の容積が小さいときは、蒸気が比較的低温であったり、噴出量が少なくても、確実に温度上昇が検出しやすくなる。また、蒸気配管1の太さ、さらに蒸気配管1の湾曲具合など、設置条件を勘案して蒸気貯留空間3の長さや形を適宜選定すればよい。
蒸気貯留空間3内には、噴出蒸気を検出する温度検知器が配置される。この温度検知器4は、フランジ付パイプ5等で検知用配管2に取付けられる。また、この温度検知器4の感知部4aは検知用配管2から蒸気貯留空間3に臨むように配置されている。感知部4aは温度検知器本体と別体のもので、リード線等で接続された分離型であってもよく、長い棒状の感知部4aを温度検知器本体に結合した一体型であってもよい。
本発明において、温度検知器4の構造は特に限定されず、定常運転時(蒸気漏れが発生していない操業時)における蒸気貯留空間3内の温度が測定できればよい。なお、温度検知器4の感知部4aには熱電対など、温度情報を電気的に検知するものを使用してこの電気信号により蒸気漏れ監視を行うようにすれば、自動的な蒸気漏れ監視が可能となるので好ましい。
図2の実施形態では温度検知器4は長い検知用配管2に1個所取付けているが、2個所以上取付けてもよく、取付け数は任意である。
つぎに、本実施形態の蒸気配管破損検知装置の使用方法を説明する。
蒸気配管1には、さまざまな不具合により蒸気漏れを引き起こす破損が生ずると、その破損個所から蒸気が噴出する。漏れた蒸気は、まず蒸気貯留空間3に充満する。この蒸気が充満したことによる温度上昇は温度検知器4で検出される。
蒸気貯留空間3は閉鎖空間であるので、蒸気充満による温度上昇は敏感に生じ、このため、たとえ破損が小さくても、迅速にこれを検知できる。よって、破損が大きくなる前に、換言すれば大事故に至る前に適切な補修が可能となる。
補修方法としては、以下を例示できる。
a)検知用配管2を取り外し、ついで破損部分のある蒸気配管1を取り外して新しい蒸気配管1と交換する。
b)上記a)の方法において、蒸気配管1を交換する代わりに、破損個所のみ補修部材等を当てがって溶接する等の方法で補修する。
c)検知用配管2を取り外さず、破損部分のある蒸気配管1を検知用配管2内から引き抜いて、新しい蒸気配管1と交換するか、破損個所を補修する。
以上の外、種々の方法を任意にとることができる。
害物質には様々なものが含まれるが、たとえば酸性ミストやスラリー等を例示できる。これらの加害物質が蒸気に含まれている場合、これら加害物質も破損個所から蒸気貯留空間3内に蒸気と共に噴出して充満してくる。しかし、蒸気貯留空間3は閉塞空間であり、その内部では高速で流動することはないので、温度検知器4の感知部4aを損傷させたり、感知部4aまわりにまとわりついて機能不全に陥らせることはない。
(湿式製錬設備への適用例)
本発明における最も代表的な適用例は、ニッケル酸化鉱の湿式製錬設備への適用である。
以下、この適用例を図3に基づき具体的に説明する。
本実施形態は、加圧反応容器13を用いて高温加圧下で硫酸によりニッケル酸化鉱を浸出した液をフラッシュベッセル14にて減圧する時に発生する蒸気を回収して、加圧反応容器13に供給するニッケル酸化鉱スラリーの加圧昇温に用いる際に使用する蒸気回収配管Aに適用したものである。
図3に基づきさらに詳細に説明する。
スラリー予熱槽11でスラリーSを昇温昇圧し、ポンプ12で加圧反応容器13に押し込み、同時に図示しない硫酸、反応用空気(酸素富化空気)などを添加し、撹拌しつつスラリー中の有価金属をスラリーの液相側に浸出させ、次いで、フラッシュベッセル14で降温降圧し、後工程の中和工程15などに移送する。
フラッシュベッセル14で降温降圧する際に、圧力降下に見合う水蒸気がかなり激しく発生する。この水蒸気を回収して、スラリー予熱槽11に送って回収するために蒸気回収配管Aが設けられている。
以下、装置ごとに、さらに詳細を説明する。
1)ニッケル酸化鉱スラリーS
採掘後の原鉱石(例えば、ニッケル品位が1.0〜2.0%程度)が、多段階からなる分級(篩別)及び解砕段によって、所定の粒度及び濃度を有するスラリーSに形成され回収されて、次の浸出工程に移送される。
2)スラリー予熱槽11
向流する鉱石スラリーSと水蒸気を直接的に接触させることにより、鉱石スラリーSの水分を良好に保持したままで鉱石スラリーSが加熱される。
3)ポンプ12
鉱石スラリーSは予熱槽11(プレヒータ)で、2〜6MPa・G、200〜300℃程度に昇温昇圧されており、これを次の加圧反応容器13に押し込むために設けられている。
4)加圧反応容器13
高圧酸浸出工程では、前処理工程で得られた鉱石スラリーSが予熱槽11で段階的に昇温及び昇圧された後、加圧反応容器13(=オートクレーブ)に供給され、加圧反応容器13において、同様に昇温及び昇圧された硫酸を原料スラリーSに添加し、220〜280℃で撹拌して有価金属を高温加圧酸浸出する。なお、得られる浸出スラリーSはフラッシュベッセル14に送られ、常温常圧まで降温降圧する。
5)フラッシュベッセル14
フラッシュベッセル14は、有底円筒状の胴部を備え、この胴部の上部を閉じた天井部にスラリー装入口と蒸気排出口が設けられ、胴部にスラリー排出口が設けられている。
スラリー装入口には、所定の温度、所定の圧力に降下された浸出後のスラリーSをフラッシュベッセル14内に装入するためのスラリー装入配管が連結され、スラリー排出口には、フラッシュベッセル14内に装入されたスラリーを排出するためのスラリー排出管が連結され、蒸気排出口には、スラリーの装入に伴いフラッシュベッセル14内に発生する蒸気を回収するための蒸気回収配管Aが連結されている。
本発明の蒸気配管破損検知装置は、図3に示す蒸気回収配管Aに適用されている。同図中の符号Iは図1の断面個所を示している。図1〜2に示す二重管構造の蒸気配管破損検知装置は図3の蒸気回収配管Aの全長にわたって適用されている
図3の蒸気回収配管Aに適用された実施形態において、蒸気配管1内部には、200℃前後の蒸気が通過しており、蒸気回収配管外面は200℃前後となっている。図2に示す蒸気貯留空間3の温度は、フラッシュベッセル14からの距離にもよるが、検知用配管2は外気と接触しているため、蒸気貯留空間3の温度は外気温と200℃との間の温度で、例えば±5℃以内の範囲で安定している。
蒸気漏れが発生した場合は、蒸気貯留空間3の温度は、急激に例えば10℃以上、上昇する。この温度変化を監視すれば、蒸気配管1の損傷により発生した蒸気漏れを検知することができる。
(蒸気配管破損検知装置の利点)
本発明に係る蒸気配管破損検知装置は、蒸気漏れを検出しだい、蒸気配管1の補修作業に入るが、その際、つぎに記載するような4点の効果を奏する。
(1)蒸気配管1破損の早期発見が可能となる。
蒸気配管1に損傷が発生すると、蒸気が蒸気貯留空間3に漏れてきて温度上昇が急激に生じ、この急激な温度変化を検知するため、蒸気配管1の破損を早期に発見できる。
(2)破損した蒸気配管1の補修・交換を予め用意しておいた手順で実施できる。
前記(1)で述べたように蒸気配管1破損の早期発見が可能となる。そのため発見から補修開始まで時間的に猶予があり、事前に準備した手順どおりに補修を行えるので補修工程を従来に比べて短縮することができる。
(3)蒸気配管1の交換等には、蒸気配管1の前後に接続された機器を運転停止させることも必要となる。湿式製錬設備に適用した実施形態では、前後装置の一例である加圧反応容器13の降温降圧をまず、実施することになるが、その処置後に蒸気配管1の補修に取り掛かれるので補修を短時間に行うことができ、操業上の機会損失を大幅に低減することができる。
(4)高温でかつ強酸性のミストやスラリー飛沫が混合された蒸気が、検知用配管2より外に、すなわち外気に放出されることがないため、作業上の安全性が向上し、環境への悪影響が軽減される。
(実施例1)
実施例1は、図3に示す蒸気回収配管Aに設置している図1および図2に示す構成の蒸気配管破損検知装置である。この蒸気配管破損検知装置において温度検知器4の指示値が、それまで±3℃の変動幅で安定的に推移していたが、突然約15℃上昇した。検知用配管2に損傷は認められず蒸気の噴出は認められなかったので、蒸気回収配管Aの補修準備と補修手順の打ち合わせを実施した後、加圧反応容器13を降温減圧して破損蒸気配管1の補修を行った。
破損原因は減肉による穴あきであったので、準備していた予備品と交換した。この際操業を停止した時間は24時間であった。
(比較例1、2、3)
本発明の蒸気配管破損検知装置を適用せず、従来の1本物の蒸気回収配管で操業した場合を比較例とする。比較例において、蒸気配管1に破損が生じ蒸気が噴出したため、直ちに加圧反応容器13を降温減圧して当該蒸気配管1の補修を実施した。破損原因は減肉による穴あきであったので、穴あき部および減肉部にパッチ当て(応急的な補修)を行い復旧した。この際操業を停止した時間を表1に示す。
Figure 2016017820
実施例1では、蒸気回収配管損傷の早期検知ができたため、事前に充分な準備をしておいた要領で手順どおりに操業を停止して補修を行った。このため、補修工程は円滑にすすみ、操業停止時間を極小化することができた。
一方、比較例1,2,3では蒸気配管損傷が発覚した後、そのまま直ちに加圧反応容器13の操業停止作業に移らざるを得ないため、補修準備に時間はとれず、そのため準備不足で補修作業を行った。このため、補修時間を短縮できなかった。
また比較例1〜3では、蒸気配管の損傷が発覚した時刻や損傷箇所など応じて補修時間も変わってしまうという問題や、噴出した蒸気が周辺部に付着して作業時の安全性を損なうという問題があったが、実施例1ではこのような不都合も生じなかった。
1 蒸気配管
2 検知用配管
3 蒸気貯留空間
4 温度検知器
A 蒸気回収配管
第1発明の蒸気配管破損検知装置は、ニッケル酸化鉱石を加圧反応容器を用いて高温高圧下で硫酸によりニッケル酸化鉱石を浸出した液を減圧するフラッシュベッセルにおける、加害物質を含んだ高温高圧蒸気回収用の蒸気配管と、該蒸気配管の全長にわたり、その外周を取り囲むように配置された検知用配管と、前記蒸気配管の外周面と前記検知用配管の内周面との間の蒸気貯留空間に、噴出蒸気の有無を検知する感知部を臨ませた温度検知器とからなり、前記検知用配管は、その両端が端面板を取外し可能に取付けて閉鎖されており、前記温度検知器が、該温度検知器に取付けたフランジパイプのフランジと、該検知用配管に取付けたフランジパイプのフランジとを結合することにより前記検知用配管に取り付けられており、上記貯留空間内の温度が急激に10℃以上上昇したことを検知したら蒸気漏れと判断することを特徴とする。
第2発明の蒸気配管破損検知装置の使用方法は、ニッケル酸化鉱石を加圧反応容器を用いて高温高圧下で硫酸によりニッケル酸化鉱石を浸出した液を減圧するフラッシュベッセルにおける、加害物質を含んだ高温高圧蒸気回収用の蒸気配管と、該蒸気配管の全長にわたり、その外周を取り囲むように配置された検知用配管と、前記蒸気配管の外周面と前記検知用配管の内周面との間の蒸気貯留空間に、噴出蒸気の有無を検知する感知部を臨ませた温度検知器とからなり、前記検知用配管は、その両端が端面板を取外し可能に取付けて閉鎖されており、前記温度検知器が、該温度検知器に取付けたフランジパイプのフランジと、該検知用配管に取付けたフランジパイプのフランジとを結合することにより前記検知用配管に取り付けられて構成された蒸気配管破損検知装置を用い、上記貯留空間内の温度が急激に10℃以上上昇したことを検知したら蒸気漏れと判断することを特徴とする。
第1発明によれば、つぎの効果を奏する。
a)蒸気配管に損傷が生じその程度が小さくても蒸気が損傷個所から噴出すれば、蒸気配管とその外側の検知用配管で囲まれた蒸気貯留空間に蒸気が入るので、これを温度探知器で検知することにより損傷の早期の段階で損傷発生を認識することができる。このため、蒸気配管の損傷が軽微な間に補修することができるので、蒸気配管の前後装置を停止しなくてよくなり、設備の稼働率が向上する。
b)蒸気配管の損傷部から少しでも高温高圧蒸気が噴出すると、その高温の蒸気が留められた蒸気貯留空間の温度は短時間で上昇するので、遅れ時間が生ずることなく、温度検知器で蒸気配管に生じた損傷を敏感に検知できる。
c)フラッシュベッセルの蒸気回収配管には強酸性のミストやスラリー飛沫などの加害物質が送られているが、これら加害物質が蒸気貯留空間に入っても蒸気貯留空間内に充満することはあっても高速で流動することはないので、感知部を損傷させたり、機能不全に陥らせることはない。また、加害物質が検知用配管から外には放出されないので、作業の安全が確保され、外部環境を汚染することもない。
d)端面板が取り外し可能であるので、蒸気配管の抜き取りや検知用配管の取り外しが容易に行える。
e)急激な10℃以上の上昇を検知することにより、蒸気漏れであることを確実に判断することができる。
第2発明によれば、急激な10℃以上の上昇を検知することにより、蒸気漏れであることを確実に判断することができる。

Claims (5)

  1. 蒸気を送るための蒸気配管と、
    該蒸気配管の外周を取り囲むように配置された検知用配管と、
    前記蒸気配管の外周面と前記検知用配管の内周面との間の蒸気貯留空間に、噴出蒸気の有無を検知する感知部を臨ませた蒸気検知器とからなる
    ことを特徴とする蒸気配管破損検知装置。
  2. 前記検知用配管が、その両端が端面板で閉鎖されている
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸気配管破損検知装置。
  3. 前記蒸気探知器が、前記蒸気貯留空間に感知部を臨ませた温度検知器である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の蒸気配管破損検知装置。
  4. 前記蒸気配管が、蒸気に加害物質が混入する可能性がある配管である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の蒸気配管破損検知装置。
  5. 前記蒸気配管が、フラッシュベッセルの蒸気回収配管である
    ことを特徴とする請求項4記載の蒸気配管破損検知装置。
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