JP2016016989A - 搬送用レールおよび浮上搬送装置 - Google Patents

搬送用レールおよび浮上搬送装置 Download PDF

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貴裕 安田
Takahiro Yasuda
貴裕 安田
角田 耕一
Koichi Tsunoda
耕一 角田
佐藤 光
Hikari Sato
光 佐藤
伊藤 彰彦
Akihiko Ito
彰彦 伊藤
仁志 金井
Hitoshi Kanai
仁志 金井
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Abstract

【課題】搬送対象物の浮上高さのばらつきを小さくでき、搬送対象物の浮上高さを高精度に安定させることが可能な浮上搬送技術を提供する。
【解決手段】浮上搬送装置1は、光学検査装置等の所定の装置を設置するための隙間Sを介して搬送方向Xに配置された搬送用レール2a、2bを備える。搬送用レール2a、2bは、給気孔22およびバキューム孔23が搬送方向Xに対して垂直な方向Yに一定間隔で交互に配置された孔アレイ21が、搬送方向Xに等間隔で配列された搬送面20を有する。隙間Sを介して搬送方向Xの上流側に位置する搬送レール2aは、搬送方向Xの最下流側に位置する孔アレイ21aを構成する給気孔22がバキューム孔23より小径に形成されており、隙間Sを介して搬送方向Xの下流側に位置する搬送レール2bは、搬送方向Xの最上流側に位置する孔アレイ21bを構成する給気孔22がバキューム孔23より小径に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、搬送対象物を浮上させて非接触で搬送する浮上搬送技術に関する。
製造ライン等において、搬送対象物を搬送用レールの搬送面から浮上させて非接触で搬送する浮上搬送装置が知られている。例えば、特許文献1には、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネル等のフラットディスプレイパネルに用いられるガラス基板の光学検査に用いる搬送装置として、ガラス基板を浮上させる搬送用レール(浮上ステージ)と、搬送用レール上に浮上しているガラス基板を搬送する搬送機構と、を備えた浮上搬送装置が開示されている。この浮上搬送装置の搬送用レールには、気体を噴出する給気孔(噴出穴)および気体を吸引するバキューム孔(吸引孔)が、千鳥状、すなわち搬送方向および搬送方向に対して垂直な方向のそれぞれにおいて、一定間隔で交互に配置されている。このように、給気孔とバキューム孔とを均等に配置して、搬送用レールの搬送面から気体の噴出と吸引とを同時に行うことにより、搬送用レールの搬送面からの搬送対象物の浮上高さを一定に保つことができる。
特開2010−281651号公報
一般に、給気孔およびバキューム孔が千鳥状に配置された搬送用レールでは、給気孔およびバキューム孔が同径に形成されている。また、このような搬送用レールを用いた浮上搬送装置においては、搬送対象の搬送距離を延ばすために、搬送用レールを搬送対象物の搬送方向に沿って継ぎ足すことが行われている。そして、搬送方向において隣り合う搬送用レール間に、レーザ加工装置、光学検査装置等を配置するための隙間が設けられる。このレーザ加工装置、光学検査装置等を配置するための隙間では、搬送対象物の浮上高さをより高精度に安定させる必要がある。
しかしながら、同径の給気孔およびバキューム孔が千鳥状に配置された搬送用レールを用いた場合、搬送対象物の浮上高さのばらつきが大きくなるという問題がある。
図5(A)は、搬送対象物7が搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する従来の搬送用レール8の搬送面80に進入したときの状態を説明するための図であり、図5(B)は、搬送対象物7が搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する従来の搬送用レール8の搬送面80から離脱するときの状態を説明するための図である。ここで、搬送方向Xに対して垂直な方向Yに一定間隔で交互に配置された給気孔82およびバキューム孔83(以下、孔アレイ81と呼ぶ)が搬送対象物7によってすべて覆われているときに、搬送対象物が所定の浮上高さになって、給気孔82の給気力とバキューム孔83のバキューム力とがバランスするように設定されているものとする。
図5(A)に示すように、搬送対象物7の搬送方向先端部70が搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する搬送用レール8の搬送面80の上流側端部84に到達し、この搬送面80において搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ81に進入を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83の一部を覆った状態になると、この孔アレイ81のバキューム孔83のバキューム力が給気孔82の給気力より強くなり、搬送対象物7が搬送用レール8の搬送面80に引き寄せられる。その後、搬送対象物7が搬送方向Xへさらに移動して、搬送対象物7がこの孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83のすべてを覆った状態になると、搬送対象物7が搬送レール8の搬送面80から所定の高さとなって、この孔アレイ81のバキューム孔83のバキューム力と給気孔82の給気力とがバランスする。
また、図5(B)に示すように、搬送対象物7の搬送方向後端部71が搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する搬送用レール8の搬送面80の下流側端部85に到達するまでは、搬送対象物7がこの搬送面80において搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83をすべて覆った状態にあり、搬送対象物7が搬送レール8の搬送面80から所定の高さにおいて、この孔アレイ81のバキューム孔83のバキューム力と給気孔82の給気力とがバランスしている。その後、搬送対象物7が搬送方向Xへさらに移動して、搬送対象物7の搬送方向後端部71がこの孔アレイ81からの離脱を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83の一部しか覆っていない状態になると、給気孔82の給気力がバキューム孔83のバキューム力より弱くなり、搬送対象物7が搬送用レール8に引き寄せられる。
それに加えて、搬送用レール8間の隙間Sでは、給気孔82の給気力およびバキューム孔83のバキューム力のいずれも搬送対象物7に作用しない。このため、搬送対象物7は、自重により下方(搬送用レール8側)へ引き寄せられる。
したがって、搬送対象物7の搬送方向先端部70が、隙間Sを介して隣り合う搬送用レール8のうちの下流側に設置される搬送用レール8において、最上流側に位置する孔アレイ81への進入を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83の一部を覆った状態になったとき、および、搬送対象物7の搬送方向後端部71が、隙間Sを介して隣り合う搬送用レール8のうちの上流側に設置される搬送用レール8において、最下流側に位置する孔アレイ81からの離脱を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83の一部しか覆っていない状態になったときに、それ以外のときと比べて搬送対象物7の浮上高さが低くなる。このため、搬送対象物7の浮上高さがばらついて、搬送対象物7の浮上高さを高精度に安定させることができない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送対象物の浮上高さを高精度に安定させることができる搬送レールおよび浮上搬送装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、搬送用レールの搬送面上に、給気孔およびバキューム孔が搬送対象物の搬送方向に対して垂直な方向に一定間隔で交互に配置された孔アレイを、搬送対象物の搬送方向に複数配置するとともに、少なくとも、搬送方向の最上流側あるいは最下流側に位置する孔アレイにおいて、給気孔の孔径をバキューム孔の孔径より小さくした。
例えば、本発明の搬送用レールは、搬送対象物を浮上させて、搬送方向に非接触で搬送する搬送用レールであって、
気体を噴出する給気孔および気体を吸引するバキューム孔が前記搬送方向に対して垂直な方向に一定間隔で交互に配置された孔アレイが、前記搬送方向に複数配列された搬送面を備え、
前記搬送方向に複数配列された孔アレイのうち、少なくとも、前記搬送方向の最上流側あるいは最下流側に位置する孔アレイは、当該孔アレイを構成する給気孔の孔径が当該孔アレイを構成するバキューム孔の孔径より小さく形成されている。
ここで、前記搬送方向に複数配列された孔アレイは、各孔アレイを構成する給気孔およびバキューム孔が前記搬送方向において一定間隔で交互に配置されていてもよい。
また、例えば、本発明は、搬送対象物を浮上させて、搬送方向に非接触で搬送する浮上搬送装置であって、
所定の装置を設置するための隙間を介して前記搬送方向に配置された上述の一対の搬送用レールを備え、
前記一対の搬送用レールのうち、前記隙間を介して前記搬送方向の上流側に設置された搬送レールは、前記搬送方向の最下流側に位置する孔アレイを構成する給気孔の孔径が当該孔アレイを構成するバキューム孔の孔径より小さく形成されており、
前記隙間を介して前記搬送方向の下流側に設置された搬送レールは、前記搬送方向の最上流側に位置する孔アレイを構成する給気孔の孔径が当該孔アレイを構成するバキューム孔の孔径より小さく形成されている。
搬送対象物によって覆われた給気孔の面積の、給気孔の全面積に対する割合を示すカバー率と、給気孔の給気力の、最大給気力(カバー率100%のときの給気力)に対する割合を示す給気効率と、の関係を表す給気効率曲線、および、搬送対象物によって覆われたバキューム孔の面積の、バキューム孔の全面積に対する割合を示すカバー率と、バキューム孔のバキューム力の、最大バキューム力(カバー率100%のときのバキューム力)に対する割合を示すバキューム効率と、の関係を表すバキューム効率曲線は、互いに異なる曲線を描くものと考えられる。具体的には、バキューム効率は、給気効率よりもより低いカバー率で略100%になるものと考えられる。このため、給気孔とバキューム孔とを同径にして、給気孔およびバキューム孔が搬送対象物によってすべて覆われたときに(カバー率100%)、搬送対象物が所定の浮上高さとなって、給気孔の給気力(最大給気力)とバキューム孔のバキューム力(最大バキューム力)とがバランスするように設定した場合、給気孔およびバキューム孔が搬送対象物によって一部だけ覆われたときに、給気効率に比べてバキューム効率がより向上して、給気効率とバキューム効率との差が開く。その結果、給気孔の給気力とバキューム孔のバキューム力とのバランスが崩れ、バキューム力が給気力より強くなって、搬送対象物が搬送面に引き寄せられる。
そこで、本発明では、給気孔の孔径をバキューム孔の孔径より小さくすることにより、搬送対象物の搬送方向先端部が搬送方向の最上流側に位置する孔アレイに進入を開始したときに、給気孔のカバー率がバキューム孔のカバー率より先に100%に近づくことで、この状態における給気効率とバキューム効率との差が開くのを抑制するとともに、搬送対象物の搬送方向後端部が搬送方向の最下流側に位置する孔アレイから離脱を開始したときに、給気孔のカバー率がバキューム孔のカバー率より後まで100%を維持することで、この状態における給気効率とバキューム効率との差が開くのを抑制している。これにより、搬送方向の最上流側および最下流側に位置する孔アレイの給気孔およびバキューム孔を同径で形成した場合に比べて、搬送対象物の浮上高さのばらつきを小さくでき、搬送対象物の浮上高さを高精度に安定させることが可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る浮上搬送装置1の概略構成図である。 図2(A)は、図1に示す浮上搬送装置1のA部拡大図であり、図2(B)は、図1に示す浮上搬送装置1のB部拡大図である。 図3(A)は、搬送対象物7が搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2bの搬送面20に進入したときの状態を説明するための図であり、図3(B)は、搬送対象物7が搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2aの搬送面20から離脱するときの状態を説明するための図である。 図4(A)および図4(B)は、本実施の形態に係る浮上搬送装置1における搬送対象物7の浮上量の測定結果を示す図である。 図5(A)は、搬送対象物7が搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する従来の搬送用レール8の搬送面80に進入したときの状態を説明するための図であり、図5(B)は、搬送対象物7が搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する従来の搬送用レール8の搬送面80から離脱するときの状態を説明するための図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る浮上搬送装置1の概略構成図である。また、図2(A)は、図1に示す浮上搬送装置1のA部拡大図であり、図2(B)は、図1に示す浮上搬送装置1のB部拡大図である。
図示するように、本実施の形態に係る浮上搬送装置1は、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネル等のフラットディスプレイパネルに用いられるガラス基板等の搬送対象物7(図3参照)を非接触で搬送するための搬送面20を備えた一対の搬送用レール2a、2bが、レーザ加工装置、光学検査装置等の所定の装置(不図示)を設置するための隙間Sを介して、搬送対象物7の搬送方向Xに配置されて構成されている。また、浮上搬送装置1は、給気ポンプ3と、給気ポンプ3を各搬送レール2a、2bの給気ポンプ接続口(不図示)に接続するための給気用ホース4と、吸引ポンプ5と、吸引ポンプ3を各搬送レール2a、2bの吸引ポンプ接続口(不図示)に接続するための吸引用ホース6と、を備えている。
各搬送レール2a、2bの搬送面20には、搬送方向Xにおいて一定間隔P1で配列された孔アレイ21が形成されている。各孔アレイ21は、搬送方向Xに対して垂直な方向Yにおいて一定間隔P2(例えばP2=P1)で交互に配置された、気体を噴出する給気孔22および気体を吸引するバキューム孔23を備えて構成されている。また、各孔アレイ21は、各孔アレイ21を構成する給気孔22およびバキューム孔23が搬送方向Xにおいて交互に配置されている。なお、図の簡略化のため、一部の給気孔22およびバキューム孔23にのみ符号を付している。
隙間Sを介して搬送方向Xの上流側に位置する搬送レール2aの搬送面20において、搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21aを除く各アレイ21は、給気孔22およびバキューム孔23の孔径が同径(例えばφ2.5mm)で形成されている。一方、搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21aは、給気孔22の孔径(例えばφ2.5mm)がバキューム孔23の孔径(例えばφ3.0mm)よりも小さく形成されている(図2(A)参照)。
また、隙間Sを介して搬送方向Xの下流側に位置する搬送レール2bの搬送面20において、搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bを除く各アレイ21は、給気孔22およびバキューム孔23の孔径が同径(例えばφ2.5mm)で形成されている。一方、搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bは、給気孔22の孔径(例えばφ2.5mm)がバキューム孔23の孔径(例えばφ3.0mm)よりも小さく形成されている(図2(B)参照)。
各搬送レール2a、2bの内部には、給気ポンプ接続口を各孔アレイ21の給気孔22に繋ぐ給気用通気路(不図示)、および吸引ポンプ接続口を各孔アレイ21のバキューム孔23に繋ぐバキューム用通気路(不図示)が形成されている。
図3(A)は、搬送対象物7が搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2bの搬送面20に進入したときの状態を説明するための図であり、図3(B)は、搬送対象物7が搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2aの搬送面20から離脱するときの状態を説明するための図である。ここで、孔アレイ21を構成する給気孔22およびバキューム孔23が搬送対象物7によってすべて覆われているときに、搬送対象物7が所定の浮上高さとなって、給気孔222の給気力とバキューム孔23のバキューム力とがバランスするように設定されているものとする。
搬送対象物7によって覆われた給気孔22の面積の、給気孔22の全面積に対する割合を示すカバー率と、給気孔22の給気力の、最大給気力(カバー率100%のときの給気力)に対する割合を示す給気効率と、の関係を表す給気効率曲線、および、搬送対象物7によって覆われたバキューム孔23の面積の、バキューム孔23の全面積に対する割合を示すカバー率と、バキューム孔23のバキューム力の、最大バキューム力(カバー率100%のときのバキューム力)に対する割合を示すバキューム効率と、の関係を表すバキューム効率曲線は、互いに異なる曲線を描くものと考えられる。具体的には、バキューム効率は、給気効率よりもより低いカバー率で略100%になるものと考えられる。
このため、図5(A)に示したように、すべての給気孔82およびバキューム孔83が同径に形成された従来の搬送用レール8においては、搬送対象物7の搬送方向先端部70が搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する搬送用レール8の搬送面80の上流側端部84に到達し、この搬送面80において搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ81に進入を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83の一部を覆った状態となると、給気効率に比べてバキューム効率がより向上して、給気効率とバキューム効率との差が開く。その結果、給気孔82の給気力とバキューム孔83のバキューム力とのバランスが崩れ、バキューム力が給気力より強くなって、搬送対象物7が搬送用レール8に引き寄せられる。
これに対して、本実施の形態では、搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2bの搬送面20において、搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bを構成する給気孔22がこの孔アレイ21bを構成するバキューム孔23より小径に形成されている。このため、図3(A)に示すように、搬送対象物7の搬送方向先端部70がこの搬送用レール2bの搬送面20の上流側端部24に到達し、孔アレイ21bに進入を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ21bの給気孔22およびバキューム孔23の一部を覆った状態となったときに、給気孔のカバー率がバキューム孔のカバー率より先に100%に近づくので、給気効率とバキューム効率との差が開くのを抑制でき、その結果、給気力とバキューム力とがバランスして、搬送対象物7が搬送用レール8に引き寄せられるのを防止することができる。
また、図5(B)に示すように、すべての給気孔82およびバキューム孔83が同径に形成された従来の搬送用レール8においては、搬送対象物7の搬送方向後端部71が搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する搬送用レール8の搬送面80の下流側端部85に到達し、この搬送面80において搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ81からの離脱を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ81の給気孔82およびバキューム孔83の一部しか覆っていない状態となると、バキューム効率に比べて給気効率がより低下して、給気効率とバキューム効率との差が開く。その結果、給気孔82の給気力とバキューム孔83のバキューム力とのバランスが崩れ、給気力がバキューム力より弱くなって、搬送対象物7が搬送用レール8に引き寄せられる。
これに対して、本実施の形態では、搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2aの搬送面20において、搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21aを構成する給気孔22がこの孔アレイ21aを構成するバキューム孔23より小径に形成されている。このため、図3(B)に示すように、搬送対象物7の搬送方向先端部70がこの搬送用レール2aの搬送面20の下流側端部25に到達し、孔アレイ21aからの離脱を開始して、搬送対象物7がこの孔アレイ21aのバキューム孔23の一部しか覆っていない状態となったときに、給気孔のカバー率がバキューム孔のカバー率よりも後まで100%を維持するので、給気効率とバキューム効率との差が開くのを抑制でき、その結果、給気力とバキューム力とがバランスして、搬送対象物7が搬送用レール8に引き寄せられるのを防止することができる。
図4(A)および図4(B)は、本実施の形態に係る浮上搬送装置1における搬送対象物7の浮上量の測定結果を示す図であり、図4(A)は、隙間Sに設けられた測定位置10(搬送方向Xに対して垂直な方向Yにおける中央位置)での測定結果を示しており、図4(B)は、隙間Sに設けられた測定位置11(搬送方向Xに対して垂直な方向Yにおける端部位置)での測定結果を示している。
ここで、縦軸は、搬送対象物7の搬送面20からの浮上量(μm)を示しており、横軸は、搬送対象物7の搬送方向先端部70の搬送方向Xにおける測定点10、11からの移動距離(mm)を示している。
また、実線のグラフ90は、搬送用レール2aの搬送面20において、搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21aを構成する給気孔22、および搬送用レール2bの搬送面20において、搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bを構成するバキューム孔23の孔径をφ3.0mmとし、それ以外の給気孔22およびバキューム孔23の孔径をφ2.5mmとした場合の測定結果を示すグラフであり、点線のグラフ91は、比較例として、搬送用レール2a、2bのすべての給気孔22およびバキューム孔23の孔径をφ2.5mmとした場合の測定結果を示すグラフである。
なお、測定対象物7の搬送速度、給気ポンプ3の給気量、吸引ポンプ5の吸引量等の諸条件は、グラフ90、91において同じ条件に設定し、搬送用レール2aおよび搬送用レール2b間の隙間Sは40mmとした。また、搬送対象物7には、幅200mm、長さ200mm、厚さ0.7mmのガラス基板を用いた。
グラフ91に示すように、すべての給気孔22およびバキューム孔23の孔径を同径(φ2.5mm)とした場合、移動距離30mm付近(領域C)、および移動距離170mm付近(領域D)において、浮上量が急激に低下している。一方、グラフ90に示すように、搬送用レール2aの搬送面20の搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21a、および搬送用レール2bの搬送面20の搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bにおいて、給気孔22の孔径(φ2.5mm)をバキューム孔23の孔径(φ3.0mm)より小さくした場合、移動距離30mm付近および移動距離170mm付近における浮上量の急激な低下は生じなかった。
ここで、移動距離30mm付近は、搬送対象物7の搬送方向先端部70が搬送用レール2bの搬送面20の上流側端部24に到達し、搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bに進入を開始した状態に該当する(図3(A)参照)。また、移動距離170mm付近は、搬送対象物7の搬送方向後端部71が搬送用レール2aの搬送面20の下流側端部25に到達し、搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21aから離脱を開始した状態に該当する(図3(B)参照)。
これらの測定結果から、搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2bの搬送面20において、搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bを構成する給気孔22の孔径を、この孔アレイ21bを構成するバキューム孔23の孔径より小さくし、かつ搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2aの搬送面20において、搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21aを構成する給気孔22の孔径を、この孔アレイ21aを構成するバキューム孔23の孔径より小さくすることにより、搬送レール2a、2bのすべての給気孔22およびバキューム孔23の孔径を同径とした場合に比べて、搬送対象物7の浮上高さのばらつきを小さくでき、搬送対象物7の浮上高さを高精度に安定させることが証明された。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態では、搬送方向Xの上流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2aの搬送面20において、搬送方向Xの最下流に位置する孔アレイ21aを構成する給気孔22の孔径をこの孔アレイ21aを構成するバキューム孔23より小径に形成するとともに、搬送方向Xの下流側において隙間Sと隣接する搬送用レール2bの搬送面20において、搬送方向Xの最上流に位置する孔アレイ21bを構成する給気孔22の孔径をこの孔アレイ21bを構成するバキューム孔23より小径に形成し、その他の給気孔22およびバキューム孔23は同径に形成している。しかし、本発明はこれに限定されない。すべての孔アレイ21において、孔アレイ21を構成する給気孔22の孔径を同じ孔アレイを構成するバキューム孔23の孔径より小さくしてもよい。このようにすることで、搬送対象物7の浮上高さをより高精度に安定させることができる。
また、上記の実施の形態では、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネルに用いられるガラス基板等の搬送対象物75を搬送対象とする場合を例に挙げたが、本発明は、撓みやすいシート状の搬送対象物を浮上搬送する浮上搬送装置に広く適用できる。
1:浮上搬送装置、 2a、2b:搬送用レール、 3:給気ポンプ、 4:給気用ホース、 5:吸引ポンプ、 6:吸引用ホース、 7:搬送対象部、 20:搬送面、 21、21a、21b:孔アレイ、 22:給気孔、23:バキューム孔、 24:搬送面の上流側端部、 25:搬送面の下流側端部、 70:搬送対象物の搬送方向先端部、 71:搬送対象部の搬送方向後端部

Claims (3)

  1. 搬送対象物を浮上させて、搬送方向に非接触で搬送する搬送用レールであって、
    気体を噴出する給気孔および気体を吸引するバキューム孔が前記搬送方向に対して垂直な方向に一定間隔で交互に配置された孔アレイが、前記搬送方向に複数配列された搬送面を備え、
    前記搬送方向に複数配列された孔アレイのうち、少なくとも、前記搬送方向の最上流側あるいは最下流側に位置する孔アレイは、当該孔アレイを構成する給気孔の孔径が当該孔アレイを構成するバキューム孔の孔径より小さく形成されている
    ことを特徴とする搬送用レール。
  2. 請求項1に記載の搬送用レールであって、
    前記搬送方向に複数配列された孔アレイは、各孔アレイの給気孔およびバキューム孔が前記搬送方向において一定間隔で交互に配置されている
    ことを特徴とする搬送用レール。
  3. 搬送対象物を浮上させて、搬送方向に非接触で搬送する浮上搬送装置であって、
    所定の装置を設置するための隙間を介して前記搬送方向に配置された請求項1または2に記載の一対の搬送用レールを備え、
    前記一対の搬送用レールのうち、前記隙間を介して前記搬送方向の上流側に設置された搬送レールは、前記搬送方向の最下流側に位置する孔アレイを構成する給気孔の孔径が当該孔アレイを構成するバキューム孔の孔径より小さく形成されており、
    前記隙間を介して前記搬送方向の下流側に設置された搬送レールは、前記搬送方向の最上流側に位置する孔アレイを構成する給気孔の孔径が当該孔アレイを構成するバキューム孔の孔径より小さく形成されている
    ことを特徴とする浮上搬送装置。
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