JP2016014789A - 光配向膜用組成物 - Google Patents
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Abstract
高温焼成後の光配向感度が良好で、下地との密着性が良好で、さらに安価に製造可能な、光配向法に適した液晶配向膜を提供する。この液晶配向膜を形成するための光配向膜用組成物を提供する。
【解決手段】
アジド基を2つ以上有する化合物(a1)と(メタ)アクリル基を2つ以上有する化合物(a2)とを重合したポリマー(A)および有機溶媒(B)を含有する光配向膜用組成物。
【選択図】 なし
Description
[1] アジド基を2つ以上有する化合物(a1)と(メタ)アクリル基を2つ以上有する化合物(a2)とを重合したポリマー(A)および有機溶媒(B)を含有する光配向膜用組成物。
Mは水素、アルカリ金属原子、炭素数1〜10のアルキル、または−NRARBであり、
RAおよびRBは独立して水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル、炭素数1〜10のアルコキシアルキル、または炭素数1〜10のヒドロキシアルコキシアルキルあり;
Xは単結合、−CO−、−S−、炭素数1〜8のアルキレン、または下記式(2)〜(5)で表される2価の基から選ばれる1つであり;そして、
R9は水素、炭素数1〜10の直鎖アルキルまたは炭素数3〜10の分岐鎖アルキルである。
ポリマー(C)はポリマー(A)を除く。
(メタ)アクリル系ポリマーはポリマー(A)を除く。
アジド基を2つ以上有する化合物(a1)は、下記の式(1)に示す構造の化合物が好適に用いられる。
本明細書中、アクリル基とメタクリル基をまとめて(メタ)アクリル基と表記する。(メタ)アクリル基を2つ以上有する化合物(a2)は、化合物(a1)のアジド基と反応する不飽和二重結合を有する化合物である。(メタ)アクリル基の数が2つだと線状のポリマーを与えるので好適に用いられる。これらの化合物は2種類以上を混合して使用してもよい。一方、生成するポリマーに分岐構造を導入することを目的として、(メタ)アクリル基の数が3つ以上の化合物も併用できる。一方で、分子量を制御するために、(メタ)アクリル基を2つ以上有する化合物と併用して、(メタ)アクリル基を1つだけ有する化合物を用いてもよい。また、(メタ)アクリル基を有する重合性液晶を化合物(a2)として用いれば、ポリマーに容易に液晶性を付与することも可能である。
ポリマー(A)はアジド基を2つ以上有する化合物(a1)と(メタ)アクリル基を2つ以上有する化合物(a2)を、溶媒中で加熱撹拌することで製造することができる。反応条件について特に制限はないが、(a1)と(a2)の仕込み量はモル比で1.0/0.5〜1.0/1.5とするのが好ましく、1.0/0.9〜1.0/1.1とするのがより好ましい。反応温度は50〜130℃の範囲が好ましく、70〜100℃の範囲がより好ましい。
本発明における有機溶媒(B)はポリマー(A)を溶解することができる有機溶媒であって、スピンコート、スリットコート、他の印刷法などによって光配向膜が成膜される際に、塗布均一性が高い有機溶媒が好ましい。
本発明において光配向膜用組成物に用いられるポリマー(C)は、前記のポリマー(A)と同一でないことを除いて特に限定されないが、工業的に容易に利用可能なアクリル系およびメタクリル系ポリマー(以下、両者を総称して(メタ)アクリル系ポリマーと称することがある。)、エステル系ポリマー(ポリエステル)、アミド酸系ポリマー(ポリアミド酸)、シロキサン系ポリマーが好適に用いられる。これらポリマー(C)の重量平均分子量は1,000〜1,000,000の範囲が好ましく、10,000〜500,000の範囲がより好ましく、30,000〜500,000の範囲がさらに好ましい。ポリマー(C)は単一モノマーの重合体であってもよく、異なる2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。また、2種類以上のポリマー(C)を混合して用いてもよい。なお、上記の分子量の範囲には、一般的にポリマーと呼ばれる分子量よりも小さな分子量の場合も含まれているが、ここでは慣習的に重合反応を経て得られた重合体をポリマーと呼んでいる。
ポリマー(C)の合成方法は特に制限されない。(メタ)アクリル系ポリマーを得るには(メタ)アクリル系モノマーをラジカル重合してポリマーを得る方法が一般的である。
本発明の光配向膜用組成物は、本発明の効果が得られる範囲において、前述した成分(A)〜(C)以外の他の成分をさらに含有していてもよい。例えば本発明の光配向膜用組成物には、塗布均一性、膜硬度、接着性を向上させるために各種の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、例えば、アクリル系、スチレン系、ポリエチレンイミン系又はウレタン系の高分子分散剤、アニオン系、カチオン系、ノニオン系又はフッ素系の界面活性剤、シリコン系の塗布性向上剤、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系化合物等の酸化防止剤、カップリング剤等の密着性向上剤、エポキシ化合物等の熱架橋剤、光ラジカル開始剤や熱ラジカル開始剤などのラジカル重合開始剤が挙げられる。
高分子分散剤、界面活性剤、及び塗布性向上剤には、組成物においてこれらの用途で用いられる成分を用いることができる。これらは1種でも2種以上でもよい。このような高分子分散剤、界面活性剤、及び塗布性向上剤としては、例えば、ポリフローNo.45、ポリフローKL−245、ポリフローNo.75、ポリフローNo.90、ポリフローNo.95(以上いずれも商標、共栄社化学工業(株)製)、ディスパーベイク(Disperbyk)161、ディスパーベイク162、ディスパーベイク163、ディスパーベイク164、ディスパーベイク166、ディスパーベイク170、ディスパーベイク180、ディスパーベイク181、ディスパーベイク182、BYK300、BYK306、BYK310、BYK320、BYK330、BYK342、BYK344、BYK346、BYK361N(以上いずれも商標、ビックケミー・ジャパン(株)製)、KP−341、KP−358、KP−368、KF−96−50CS、KF−50−100CS(以上いずれも商標、信越化学工業(株)製)、サーフロンSC−101、サーフロンKH−40(以上いずれも商標、セイミケミカル(株)製)、フタージェント222F、フタージェント251、FTX−218(以上いずれも商標、(株)ネオス製)、EFTOP EF−351、EFTOP EF−352、EFTOP EF−601、EFTOP EF−801、EFTOP EF−802(以上いずれも商標、三菱マテリアル(株)製)、メガファックF−171、メガファックF−177、メガファックF−475、メガファックR−08、メガファックR−30(以上いずれも商標、DIC(株)製)、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、フルオルアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルスルホン酸塩、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、フルオロアルキルアミノスルホン酸塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンオレレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩が挙げられる。
酸化防止剤には、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、及びイオウ系化合物の酸化防止剤を好適に用いることができる。酸化防止剤は1種でも2種以上でもよい。酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系化合物の酸化防止剤であることが耐候性の観点から好ましい。このような酸化防止剤としては、例えばIrganox1010、IrganoxFF、Irganox1035、Irganox1035FF、Irganox1076、Irganox1076FD、Irganox1076DWJ、Irganox1098、Irganox1135、Irganox1330、Irganox1726、Irganox1425 WL、Irganox1520L、Irganox245、Irganox245FF、Irganox245DWJ、Irganox259、Irganox3114、Irganox565、Irganox565DD、Irganox295(商品名;BASFジャパン(株)製)、ADK STAB AO−20、ADK STAB AO−30、ADK STAB AO−50、ADK STAB AO−60、ADK STAB AO−70、及びADK STAB AO−80(商品名;(株)ADEKA製)が挙げられる。この中でもADK STAB AO−60がより好ましい。
密着性向上剤は、光配向膜用組成物と基板との密着性を向上させるために使用される。密着性向上剤には、カップリング剤を好適に用いることができる。密着性向上剤は1種でも2種以上でもよい。前記カップリング剤には、シラン系、アルミニウム系又はチタネート系の化合物を用いることができる。このようなカップリング剤としては、例えば3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、及びテトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネートが挙げられる。これらの中でも、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが、密着性を向上させる効果が大きく好ましい。
熱架橋剤には、光配向膜用組成物を材料とする成膜における加熱条件下で架橋反応を起こす成分を用いることができる。熱架橋剤は1種でも2種以上でもよい。熱架橋剤にはエポキシ化合物等の熱架橋剤を用いることができ、このような熱架橋剤としては、例えばエピコート807、エピコート815、エピコート825、エピコート827、エピコート828、エピコート190P、エピコート191P、エピコート1004、エピコート1256、YX8000(商品名;ジャパンエポキシレジン(株)製)、アラルダイトCY177、アラルダイトCY184(商品名;BASFジャパン(株)製)、セロキサイド2021P、EHPE−3150(商品名;ダイセル化学工業(株)製)、テクモアVG3101L(商品名;(株)プリンテック製))が挙げられる。
光ラジカル発生剤には、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(DAROCUR1173)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE651)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE184)、IRGACURE127、IRGACURE500(IRGACURE184とベンゾフェノンの混合物)、IRGACURE2959、IRGACURE907、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE754、IRGACURE1300、IRGACURE819、IRGACURE1700、IRGACURE1800、IRGACURE1850、IRGACURE1870、DAROCUR4265、DAROCUR MBF、DAROCUR TPO、IRGACURE784、IRGACURE754、IRGACURE OXE01、およびIRGACURE OXE02が挙げられる。上記のDAROCURおよびIRGACUREはいずれもBASFジャパン(株)の製品名である。これらに公知の増感剤(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチル 4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EDB)、2−エチルヘキシル 4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EHA)など)を添加してもよい。
以下で光配向膜を形成する方法と、光配向膜の上に配向させる材料として重合性液晶を用いた配向性評価について記述する。
7−1.光配向膜の成膜法
本発明の光配向膜用組成物をスピンコート、ロールコート、スリットコート等の公知の方法により、基板上に塗布する。基板としては、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラス等の透明ガラス基板、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、アクリル、塩化ビニル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等の合成樹脂製シート、フィルム又は基板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属基板、その他セラミック板、及び光電変換素子を有する半導体基板が挙げられる。これらの基板には、シランカップリング剤等の薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の前処理を行ってもよい。
まず、評価に使用する重合性液晶性組成物を以下のように調製した。LC242(BASFジャパン(株)製)を5.0g、IRGACURE907(BASFジャパン(株)製)を0.25g、BYK361N(ビックケミー・ジャパン(株)製)を0.0050g、さらに有機溶媒としてトルエンを加えて有機溶媒が全体の85wt%になるように調製し、均一に混合溶解する。この組成物を重合性液晶組成物(1)とする。
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として4,4’−ジアジドカルコン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 8.90g
4,4’−ジアジドカルコン 5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 3.90g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として4,4’−ジアジドカルコン、化合物(a2)として1,4−ブタンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 8.41g
4,4’−ジアジドカルコン 5.00g
1,4−ブタンジオール ジアクリレート 3.41g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として4,4’−ジアジドカルコン、化合物(a2)としてトリシクロデカンジメタノール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 10.2g
4,4’−ジアジドカルコン 5.00g
トリシクロデカンジメタノール ジアクリレート 5.24g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ビス(ヒドロキシプロピルスルホンアミド)、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 8.90g
4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ビス(ヒドロキシプロピルスルホンアミド)
5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 3.90g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 8.17g
2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン 5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 3.17g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 8.05g
2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン
5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 3.05g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、化合物(a2)としてDA−F3EO(新中村化学(株)製、下記式参照)、を下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 10.4g
2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン
5.00g
DA−F3EO 5.43g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−エチルシクロヘキサノン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 7.94g
2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−エチルシクロヘキサノン
5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 2.94g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として2,6−ビス−(4‐アジドベンジリデン)−4−tert−アミルシクロヘキサノン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 7.65g
2,6−ビス−(4−アジドベンジリデン)−4−tert−アミルシクロヘキサノン
5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 2.65g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として4,4’−ジアジドジフェニルメタン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で3時間重合した。
シクロペンタノン 9.52g
4,4’−ジアジドジフェニルメタン 5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 4.52g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で2時間重合した。
シクロペンタノン 7.82g
2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン
5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 1.22g
トリメチロールプロパントリアクリレート 1.60g
温度計、攪拌器、冷却管を配置した4つ口フラスコに、重合溶媒としてシクロペンタノン、化合物(a1)として2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、化合物(a2)として1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレートを下記の重量で仕込み、80℃で2時間重合した。
シクロペンタノン 8.51g
2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン
5.00g
1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート 1.22g
イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレート 2.29g
攪拌器付4つ口フラスコに窒素をバブリングしながら重合溶媒としてシクロペンタノン、重合性モノマーとしてグリシジル メタクリレート、重合開始剤として、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を下記の重量で仕込み、80℃で1時間重合し、さらに100℃に昇温して2時間熟成し、固形分濃度40wt%のポリマー(C1)溶液を得た。
シクロペンタノン 15.0g
グリシジル メタクリレート 10.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.500g
攪拌器付4つ口フラスコに重合溶媒としてジエチレングリコールメチルエチルエーテル、酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ジアルコールとして1,6−ヘキサンジオールを下記の重量で仕込み、140℃で3時間重合し、固形分濃度50wt%のポリマー(C8)溶液を得た。
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル 16.0g
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物 10.0g
1,6−ヘキサンジオール 6.03g
攪拌器付4つ口フラスコに窒素をバブリングしながら重合溶媒としてシクロペンタノン、ケイ皮酸モノマーの例として下記構造のモノマーe、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を下記の重量で仕込み、80℃で1時間重合し、さらに100℃に昇温して2時間熟成し、固形分濃度40wt%のポリマー(E1)溶液を得た。
シクロペンタノン 15.0g
モノマーe 10.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.500g
下表に示す通りに実施例1〜14、比較例1の組成物を調製し、評価を行った。各成分の( )内の数値はモル比である。また、ポリマー(C)欄の[ ]内の数値はポリマー(A)の100重量部に対して添加した重量部である。全ての組成物を固形分濃度3wt%に調製した。ここで固形分とは有機溶媒以外の成分を指す。希釈用の有機溶媒はシクロペンタノン(CPN)を使用した。有機溶媒が複数の場合は[ ]内に溶媒の混合比を示した。下表における略称は以下の通りである。
BAC−H: 2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン
BAC−M: 2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン
BAC−E: 2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−エチルシクロヘキサノン
BAC−TA: 2,6−ビス−(4−アジドベンジリデン)−4−tert−アミルシクロヘキサノン)
DAzST(4): 4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ビス(ヒドロキシプロピルスルホンアミド)
DAzC: 4,4’−ジアジドカルコン
DAzDPM: 4,4’−ジアジドフェニルメタン
(以上、いずれも商品名、東洋合成(株)製)
M309: トリメチロールプロパントリアクリレート
M315: イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレート
(以上、いずれも商品名、東亞合成(株)製))
IRR−214K: トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
(商品名、ダイセル・サイテック(株)製)
1,6−HDA: 1,6−ヘキサンジオール ジアクリレート
1,4−BDA: 1,4−ブタンジオール ジアクリレート
(東京化成工業(株)製)
CPN: シクロペンタノン
EDM: ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
実施例1の光配向膜用組成物を1500rpmの回転数で10秒間スピンコートし、ガラス基板(コーニング(株)製 EagleXG、40mm×40mm×0.7mm)上に薄膜を形成した。次に、ホットプレート上にて100℃で3分間乾燥を行った。
実施例1の光配向膜用組成物を1500rpmの回転数で10秒間スピンコートし、ガラス基板(コーニング(株)製 EagleXG、40mm×40mm×0.7mm)上に薄膜を形成した。次に、ホットプレート上にて100℃で3分間乾燥を行った。その後、さらにオーブンで、230℃で30分間Post−bakeを行った。
作成した重合性液晶組成物を光硬化した後の基板を、直交(クロスニコル)状態の2枚の偏光版の間に挟み、バックライトを下から照射して観察した。重合性液晶が水平配向していれば、基板を回転させると明と暗の状態を繰り返す。配向欠陥(光り抜け)なく明暗表示ができた最小の露光量を感度とした。実施例1では50mJ/cm2であった。
上記の光配向感度の評価で作成した基板を用いて、クロスカット試験を行った。カッターとクロスカットガイドを用いて1mm角の100マスの切込みを作成し、その上から粘着テープを張って剥がすことによって密着性試験を行った。テープ剥離後に100マスのうちの全てに剥がれが生じない場合を○、剥がれが生じる場合を×とした(試験はPre−bake後光配向感度試験後の基板、Post−bake後光配向感度試験後の基板の両方で行い、いずれかに剥がれがある場合は×とした)。
Claims (8)
- アジド基を2つ以上有する化合物(a1)と(メタ)アクリル基を2つ以上有する化合物(a2)とを重合したポリマー(A)および有機溶媒(B)を含有する光配向膜用組成物。
- アジド基を2つ以上有する化合物(a1)が下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の光配向膜用組成物:
Mは水素、アルカリ金属原子、炭素数1〜10のアルキル、または−NRARBであり、
RAおよびRBは独立して水素、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル、炭素数1〜10のアルコキシアルキル、または炭素数1〜10のヒドロキシアルコキシアルキルあり;
Xは単結合、−CO−、−S−、炭素数1〜8のアルキレン、または下記式(2)〜(5)で表される2価の基から選ばれる1つであり;そして、
R9は水素、炭素数1〜10の直鎖アルキルまたは炭素数3〜10の分岐鎖アルキルである。
- さらにポリマー(C)を含有する、請求項1または2に記載の光配向膜用組成物;ただし、
ポリマー(C)はポリマー(A)を除く。 - ポリマー(C)が(メタ)アクリル系ポリマー、エステル系ポリマー、アミド酸系ポリマー、およびシロキサン系ポリマーから選ばれる少なくとも1つである、請求項3に記載の光配向膜用組成物;ただし、
(メタ)アクリル系ポリマーはポリマー(A)を除く。 - 波長200〜500nmの直線偏光を照射することで液晶性化合物を配向させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の光配向膜用組成物。
- 請求項5に記載の光配向膜用組成物を用いて製造される光配向膜。
- 請求項6に記載の光配向膜を用いて製造される光学フィルム。
- 請求項6に記載の光配向膜を用いて製造される液晶表示素子。
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