JP2016010228A - 絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁被覆電線の中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】絶縁被覆電線W1の中間部W1aを収容する、止め栓22により一端が閉塞された熱収縮性の筒状の保護部材21と、筒状部材21内に収容されつつ絶縁被覆電線W1の中間部W1a内に浸透している止水剤としての樹脂材25と、を備えた絶縁被覆電線の止水構造であって、絶縁被覆電線W1の被覆12に切込み部13A、13Bが形成され、それらを通して樹脂材25が中間部W1a内に浸透しているとともに、切込み部13A、13B内に刃先を向ける刃付きの被覆剥ぎ部材40が保護部材21内に収納され、止め栓22と被覆剥ぎ部材40とが一体的に連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネスに関し、特に絶縁被覆電線の中間部に設けて効果的な絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネスに関する。
自動車等に搭載されるワイヤハーネスにおいては、絶縁被覆電線の被覆を部分的に剥して素線群からなる導体を露出させ、その導体露出部に溶接や圧着端子を用いて他の電線を接続したり接続端子を圧着したりすることが多い。そして、そのような導体露出部や電気接続部が被水エリア内に配置される場合、確実な防水処理が要求される。
そこで、従来、車載ネットワーク用の通信線となるワイヤハーネスの幹線から支線を分岐させるための端末スプライス部を樹脂製の保護キャップ内に収納し、その保護キャップを幹線および支線の被覆の端部付近にテープ巻きしたり熱収縮チューブや止水剤を用いて固定したりする分岐接続構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上方に向けて逆U字状に屈曲する複数の被覆リード線の中途の一部分に被覆の無い芯線(導体)露出部を形成するとともに、逆U字状に屈曲して複数の被覆リード線の芯線露出部を覆う耐水性、耐熱性を有する絶縁チューブを備える防水装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−131327号公報 特開2000−113917号公報
しかしながら、端末スプライス部を保護キャップ内に収納する従来の前者の絶縁被覆電線の止水構造は、中間スプライス部の防水処理に用いることができなかった。
一方、芯線露出部を有する複数の被覆リード線を逆U字形に折り曲げる従来の後者の絶縁被覆電線の止水構造では、中間部の導体露出部における止水や中間スプライス部の防水処理に用いることができるものの、次のような未解決の課題があった。
すなわち、従来の後者の絶縁被覆電線の止水構造では、中間部に導体露出部を形成した絶縁被覆電線を絶縁保護チューブ内に挿通し、その絶縁被覆電線を屈曲し易い導体露出部とは異なる位置で絶縁保護チューブと共に逆U字形に屈曲させていたため、その絶縁被覆電線および絶縁保護チューブの屈曲作業が容易でなく、製造コストが高くなっていた。そればかりか、屈曲後の絶縁保護チューブに導体露出部に近接する凹凸や屈曲が生じたり、絶縁被覆電線の導体露出部に隣接する被覆の端部が開いたりし易くなり、止水性の低下を招き易いものであった。
さらに、従来の絶縁被覆電線の止水構造では、いずれも所定の位置および長さ区間の被覆を予め剥ぎ取る被覆剥ぎ作業が不可欠であったため、特に絶縁被覆電線の中間部において端末部からの二次的な被水を阻止して高い止水性能を得たい場合等に、作業性の悪化や製造コスト高を招くという問題が避けられなかった。
本発明は、上述のような課題を解決すべくなされたものであり、絶縁被覆電線の中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供し、併せて、高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造は、上記目的達成のため、絶縁被覆電線の中間部を収容する、閉塞部材により一端が閉塞された熱収縮性の筒状部材と、前記筒状部材内に収容されつつ前記絶縁被覆電線の前記中間部内に浸透している止水剤と、を備えた絶縁被覆電線の止水構造であって、前記絶縁被覆電線の被覆に切込み部が形成され、該切込み部を通して前記止水剤が前記中間部内に浸透しているとともに、前記切込み部内に刃先を向ける刃付きの被覆剥ぎ部材が前記筒状部材内に収納され、前記閉塞部材と前記被覆剥ぎ部材とが一体的に連結されているものである。
この構成により、本発明では、絶縁被覆電線の長さ方向の中間部に予め一定長さ領域内で導体を露出させる被覆剥ぎ作業を行う必要が無くなり、高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造となる。しかも、閉塞部材と被覆剥ぎ部材とが一体的に連結されているので、筒状部材内における刃部による被覆への切込み位置を的確に制御でき、安定した止水構造を実現できる。
本発明の絶縁被覆電線の止水構造において、前記絶縁被覆電線の前記被覆には、前記絶縁被覆電線の軸線と交差する方向に延びるように前記切込み部が形成されており、前記刃部が、互いに刃先を対向させるよう前記中間部の径方向の両側に配置された一方および他方の刃先部を有している構成となっていてもよい。
この構成により、絶縁被覆電線の被覆を一方および他方の刃先部の間に通すように径方向移動させることで、被覆に対して径方向の両側で容易にかつ確実に切込みを入れることができ、作業性がよい。
本発明の絶縁被覆電線の止水構造において、前記被覆剥ぎ部材は、前記一方および他方の刃先部を有する前記刃部と、前記刃部の前記一方および他方の刃先部を一体に結合する結合部と、前記結合部を前記閉塞部材に結合するとともに前記一方および他方の刃先部を前記閉塞部材に対して位置決めする位置決め部と、を有しているとよい。
この構成により、一方および他方の刃先部の間隔が結合部によって一定に確保されるとともに、両刃先部の閉塞部材に対する軸方向位置、すなわち切込み部の形成位置が安定確保される。
本発明の絶縁被覆電線の止水構造においては、前記閉塞部材と前記被覆剥ぎ部材とが、前記絶縁被覆電線の軸線方向に相対位置調整可能に連結されるとともに、前記止水剤によって前記相対位置を固定されていてもよい。
この構成により、絶縁被覆電線の中間部の形態にかかわらず、被覆剥ぎ部材の刃部を被覆に対して切込みを入れるのに適した位置に配置でき、より安定した良好な止水構造を実現できる。
本発明に係るワイヤハーネスは、上記構成を有する絶縁被覆電線の止水構造を備えたものである。この構成により、高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスとなる。
本発明によれば、絶縁被覆電線の中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供し、併せて、高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの要部断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を示す図であり、(a)は断面図、(b)は図2(a)におけるIIB矢視図、(c)は図2(a)におけるIIC矢視図である。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材の絶縁被覆電線への切込み方向を示す斜視図であり、(b)はその被覆剥ぎ部材の絶縁被覆電線への切込み状態での装着姿勢を示す斜視図である。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における絶縁被覆電線の切込み部の説明図であり、(b)は図4(a)のIVB−IVB矢視断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの製造工程の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの一部の絶縁被覆電線の横断面図である。 (a)は本発明の第2の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材の斜視図であり、(b)はその被覆剥ぎ部材と閉塞部材との連結部を示すそれぞれの斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材と閉塞部材との連結状態を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの製造工程の説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの要部断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を開放した状態で示す図であり、(a)はその被覆剥ぎ部材の開放時の平面図、(b)はその被覆剥ぎ部材の開放時の側面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を開放した状態で示す要部斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図6は、本発明に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの第1の実施の形態を示している。本実施の形態は、本発明を1本の絶縁被覆電線の中間部に止水構造を有する車両用ワイヤハーネスに適用するものである。勿論、本発明は、複数本の絶縁被覆電線の中間部に止水構造を有する場合にも適用可能である。
まず、本実施の形態の構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態の絶縁被覆電線の止水構造は、束状の電線群となる複数の絶縁被覆電線W1ないしWn(nは2以上の自然数)を有するワイヤハーネス1において、絶縁被覆電線W1に設けられている。
絶縁被覆電線W1は、例えば図1および図6に示すように複数本の素線11eを束ねた導体11と、その導体11を同心的に取り囲む被覆12とで構成されている。
導体11は、例えば複数本の軟導線である素線11eを撚り合わせた円形より線で構成されるが、より線でなくともよい。被覆12は、例えば塩化ビニル樹脂を主体とする樹脂製の円形断面の絶縁材のチューブで構成されている。
絶縁被覆電線W1の長さ方向の中間部W1a(両端部から離れた部分)は、図1に示すように折返し方向に湾曲し、略U字形状をなしている。また、この中間部W1aの湾曲領域内およびその近傍、あるいは、中間部W1aの湾曲領域から所定の軸方向距離内の被覆12には、刃物による複数の線状の切込み部13A、13Bが絶縁被覆電線W1の軸線と交差する方向に延びるように形成されている。これらの切込み部13A、13Bは、被覆12の中間部を所定位置で刃物により線状に切り込んで切開させたもので、導体11の一部を被覆12の外方側に露出させるようになっている。
一方の切込み部13Aは、例えば図1および図4(a)に示すように、絶縁被覆電線W1の中間部W1aの湾曲領域内にまたはその近傍に、導体11に対し中間部W1aの曲げ中心軸線と平行な径方向(図1の紙面と直交する特定の径方向)の両側に位置するように形成されており、その径方向の両側でそれぞれ被覆12の横断面外周方向に延在している。この切込み部13Aは、それぞれの延在方向の中央側で大きく開く一対の口形のもの、あるいは、中間部W1aの曲げ外側で大きく開いた1つの口形のものである。
他方の切込み部13Bは、絶縁被覆電線W1の中間部W1aの湾曲領域に対し一方の切込み部13Aよりも離隔する所定の軸方向範囲内に、導体11に対し中間部W1aの径方向の両側に位置するように形成されている。各切込み部13Bは、それぞれ被覆12の横断面外周方向に延在するとともに、切込み部13Aと略同様に、その延在方向の中央側であるいは曲げ外側で最も大きく開いた開口形状を有している。
これら切込み部13A、13Bの切込み方向は、絶縁被覆電線W1の軸線および曲げ中心軸線に対し直交する図示方向から傾斜してもよい。すなわち、切込み部の位置や向き、配置数は、任意である。
絶縁被覆電線W1の中間部W1aにおける導体11は、例えば複数の素線11eがそれぞれ折返し方向に湾曲して略U字形状をなしている。そして、この絶縁被覆電線W1の中間部W1aは、一端が閉止された略有底円筒状の熱収縮性の保護部材21(筒状部材)の内部に収容されている。保護部材21は、絶縁、耐熱および機械的保護用のものである。
保護部材21の内方には、止水剤として機能する樹脂材25が設けられており、樹脂材25は、切込み部13A、13Bと両切込み部13A、13Bに隣接する被覆12の中間端部12a、12b、12cとを被覆する状態で略有底筒状に硬化している。
この樹脂材25は、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを囲繞するよう保護部材21の内方に収容されつつ、切込み部13A、13Bを通して中間部W1aの被覆12の内方に浸透している。また、樹脂材25は、折返し状態にされた絶縁被覆電線W1の中間部W1aに続く一対の平行な被覆12の直径の和より外径が大きく、かつ、保護部材21の軸方向における切込み部13A、13Bの形成範囲よりも長くなっている。
保護部材21は、樹脂材25より、外径および軸方向長さの双方が大きくなっている。この保護部材21は、切込み部13A、13Bに対し所定の軸方向離間距離を隔てつつ保護部材21の一端を閉止させた止め栓22(閉塞部材)と、所定の収縮径に収縮しつつ一端部23a側の内周で止め栓22に密着した熱収縮チューブ23とを有している。
止め栓22は、例えば円形横断面を有しているが、楕円形その他の非円形横断面を有しているものであってもよい。また、止め栓22の外周部に環状リブやフランジ、環状溝等が形成されてもよいし、止め栓22が錐台状の縦断面を有していてもよい。
熱収縮チューブ23は、切込み部13A、13Bの両側に近接する被覆12の一対の中間端部12a、12b、12cと切込み部13A、13Bとを取り囲んでいる。熱収縮チューブ23は、加熱により径方向に収縮可能な長尺のチューブから切断したものを素材として、所定の収縮径に収縮させたものである。この熱収縮チューブ23は、熱収縮前の内径に対し熱収縮後の内径が概ね1/2程度の収縮径となる公知のものである。
止め栓22の外径は、熱収縮チューブ23の収縮限界に相当する収縮径よりも大径であり、熱収縮チューブ23の一端部23aの内周に圧接状態で密着している。なお、ここにいう熱収縮チューブ23の収縮径は、止め栓22の外周面と相似する熱収縮チューブ23の一端部23aの内周面における対応する径方向の寸法である。
止め栓22は、例えば硬質の樹脂または軽量の金属で構成される。止め栓22を樹脂で形成する場合、ポリオレフィン系の樹脂、例えばポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)によって形成できる。また、熱収縮チューブ23を、ポリオレフィン系の樹脂、例えばポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)により形成することで、熱収縮チューブ23が収縮して止め栓22の外周に液密的に密着するとき、止め栓22の外周面上におけるヒートシール性を持たせることもできる。
樹脂材25は、保護部材21と絶縁被覆電線W1とに密着しつつ硬化した熱硬化性樹脂、例えば低粘度の二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂を熱硬化させた硬化層によって形成されている。低粘度とは、熱硬化前の流動性を有する二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂が、切込み部13A、13B内に露出する導体11の周囲に対し密着性が高く、切込み部13A、13B付近の素線11eの間の隙間g1、g2(図6参照)にも浸透し易い程度の粘度を意味する。
よって、樹脂材25は、保護部材21と絶縁被覆電線W1の間で、止め栓22に密着する一端面25aを形成するとともに、切込み部13A、13Bから被覆12内に浸透しつつ、切込み部13A、13Bの内方で素線11eの間に形成される隙間g2内にも浸透して硬化している。
一方、保護部材21の内方には、それぞれ被覆12を切開可能な鋭利な対向刃31、32からなる複数の切刃部30A、30B(対向刃部)と、切刃部30A、30B同士を一体に結合する結合部33と、を有する被覆剥ぎ部材40が収納されている。
被覆剥ぎ部材40は、絶縁被覆電線W1の被覆12に切刃部30A、30Bによる複数の切込み部13A、13Bを形成することで、被覆12を導体11から引き剥がすことなく被覆12内の導体11の一部を被覆12の外方側に露出させる機能、すなわち、被覆剥ぎと同等の機能を発揮できるようになっている。
図3に示すように、切刃部30A、30Bには、前方後円墳形の凹部34が形成されている。そして、凹部34の入口側には、対向刃31、32が略V字形に配置され、凹部34の内奥側には、刃先がつぶれた所定半径の凹状の電線保持部35が配置されている。
図2(b)および図4(b)に示すように、電線保持部35は、各切刃部30A、30Bの対向刃31、32よりも凹部34の内奥側に位置し、被覆12の切込み部13A、13B内に入り込む状態で絶縁被覆電線W1の導体11を保持している。
具体的には、図2(a)ないし図2(c)に示すように、電線保持部35は、絶縁被覆電線W1の導体11を半周以上取り囲む馬蹄形の内周壁面35aを有しており、この内周壁面35aの半径rhは、絶縁被覆電線W1の被覆12の半径(dp/2)より小さく、導体11の半径rc以上に設定されている(rc≦rh<dp/2)。
この電線保持部35は、切込み部13A、13Bの中央側で半径が小さく、切込み部13A、13Bの口角側で半径が大きくなっていてもよい。また、電線保持部35は、略U字形の凹形状でもよい。内周壁面35aの幅は、略一定で、例えば1mm以下である。
また、電線保持部35の内周壁面35aは、図2(a)に示すように、その一端側で対向刃31の刃先部31a(刃先線)および両刃面31b、31cに隣接しており、これと同様に、その他端側で対向刃32の刃先部32a(刃先線)および両刃面32b、32cに隣接している。
さらに、対向刃31、32の刃先部31a、32aが最も近接する最小刃先間隔B(図2(b)参照)は、刃先部31a、32aに接続する電線保持部35の内周壁面35aの両端の間隔である入口幅と略等しくなっている。
この最小刃先間隔Bは、絶縁被覆電線W1が対向刃31、32の最小刃先間隔Bの部分を通過する際に、対向刃31、32によって被覆12が確実に切開され得るように、絶縁被覆電線W1の導体11の直径(2rc)よりわずかに小さい値、例えば導体11の直径の80ないし90%に設定されている。
この最小刃先間隔Bとなる対向刃31、32の内端部に続く内周壁面35aの両端部分は、鈍角の刃先面となっていてもよいし、中央部分と同一の湾曲面でもよい。
このような被覆剥ぎ部材40は、図3(a)に示すように絶縁被覆電線W1の一部が凹部34内に押し込まれるとき、対向刃31、32を被覆12に切り込ませるとともに、図3(b)に示すように絶縁被覆電線W1の一部が凹部34の内奥側に押し込まれたとき、対向刃31、32による被覆12への切込み部13A、13Bを電線保持部35によって切開状態に保持しつつ、切込み部13A、13B内に露出する導体11を電線保持部35によって保持および収納することができる。
図4(a)は、そのように電線保持部35によって切開状態に保持したときの被覆12への切込み部13A、13Bの一例の開口形状を例示しており、図4(b)は、その切込み部13Aの中心における絶縁被覆電線W1の中間部W1aの横断面を切刃部30Aと共に例示している。
被覆剥ぎ部材40の少なくとも対向刃31、32のそれぞれは、樹脂材25および被覆12のいずれよりも熱伝導率が十分に大きい材料、例えば樹脂材25および被覆12の双方に対し熱伝導率が10倍以上大きい金属からなる。勿論、被覆剥ぎ部材40の全体がそのような高熱伝導率の素材で形成されてもよい。
一方、被覆剥ぎ部材40は、切刃部30A、30Bおよび結合部33に加えて、結合部33を介して切刃部30A、30Bを止め栓22に一体的に連結する連結部45(位置決め部)を有しており、止め栓22と被覆剥ぎ部材40とは、一体的に連結されている。
すなわち、被覆剥ぎ部材40は、それぞれ一方および他方の刃先部31a、32aを対向させる対向刃31、32を有する切刃部30A、30Bと、切刃部30A、30Bの対向刃31、32を一体に結合する板状の結合部33とは別に、連結部45を備えている。そして、この連結部45は、結合部33を止め栓22に一体的に結合するとともに、切刃部30A、30Bの対向刃31、32の刃先部31a、32aを止め栓22に対して軸方向所定位置に位置決めする位置決め部として機能するようになっている。
具体的には、被覆剥ぎ部材40の連結部45は、板状の切刃部30A、30Bをそれらの基端側で結合する板状の結合部33から止め栓22側に連設された板状のものであり、この板状の連結部45は、図2(a)および図2(c)に示すように、フック状に形成されて止め栓22中に埋設された先端埋設部45aを有している。この先端埋設部45aは、止め栓22に対し抜け止めされる形状であればよく、その形状は、フック状以外の任意の抜け止め形状を採り得る。
本実施形態では、被覆剥ぎ部材40の連結部45が止め栓22の樹脂成型時に止め栓22中に埋設されることで、止め栓22と被覆剥ぎ部材40とが少なくとも絶縁被覆電線W1の軸線方向において相互に拘束され、位置決めされるようになっている。この位置決めは、例えば切刃部30Aの対向刃31、32の刃先部31a、32aと止め栓22の上面との間に、所定の軸方向離間距離di(図2(c)参照)を隔てるようになされる。
次に、本実施の形態のワイヤハーネス1の製造方法の一例について説明する。
まず、図5の折返し曲げ段階に示すように、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを折返し方向に略U字形状に湾曲させる。
次いで、図5の切開部形成段階および図3に示すように、略U字形状の絶縁被覆電線W1の中間部W1aに片側から被覆剥ぎ部材40を係合させ、被覆剥ぎ機能を発揮させる。
すなわち、被覆剥ぎ部材40によって、絶縁被覆電線W1の湾曲領域の被覆12を導体11から引き剥がすことなく対向刃31、32により切開して、中間部W1aの曲げ中心軸線方向である特定の径方向の両側に、被覆12内の導体11の一部を被覆12の外方側に露出させる切込み部13A、13Bを形成する。
この切込み部13A、13Bの形成時には、絶縁被覆電線W1の湾曲領域の被覆12に曲げ外側ほど大きい引張方向の応力が生じる状態で、その近傍および所定距離範囲内で対向刃31、32が被覆12に切り込む。そして、絶縁被覆電線W1の中間部W1aに切込み長さ方向の中央で大きく開口した切込み部13A、13Bが形成される(図4(a)参照)。また、対向刃31、32が被覆12側に切り込む深さ位置に位置するとともに、導体11の一部が被覆12の外方に露出した状態となる。
次いで、図5の有底の筒状体形成段階に示すように、絶縁被覆電線W1の中間部W1aと被覆剥ぎ部材40を、熱収縮前の熱収縮チューブ23内に挿入し、被覆剥ぎ部材40と一体の止め栓22の周囲を熱収縮チューブ23の一端部23aで取り囲むようにする。
次いで、熱収縮チューブ23の一端部23aを熱風等により加熱して止め栓22の外周に密着させ、保護部材21用の有底筒状体21Mを作製する。このとき、熱収縮チューブ23の一端部23aと止め栓22との密着円筒面の高さは、有底筒状体21Mの内奥側の底面(内底面)から切込み部13A、13Bの形成位置までの間に、止め栓22の上面からと略同等の所定の軸方向離間距離diを隔てるように制御する。
次いで、図5の止水剤投入・浸透段階に示すように、止め栓22により一端部23aを閉止した熱収縮チューブ23を閉止端を下方にして鉛直方向に向け、熱収縮チューブ23の他端部23bが開口する鉛直上方側から、有底筒状体21M内に樹脂材25の材料である二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液L(止水剤)を所定量だけ投入する。投入量は、絶縁被覆電線W1の中間部W1a、特に切込み部13A、13Bから一定距離内を熱硬化性エポキシ樹脂液L中に浸漬させるように設定される。
このとき、絶縁被覆電線W1の中間部W1aには切込み部13A、13Bが形成され、切込み部13A、13B内に導体11の一部が露出しているので、低粘度で浸透性の高い熱硬化性エポキシ樹脂液Lが絶縁被覆電線W1の切込み部13A、13Bから被覆12の内方、例えば導体11の複数の素線11eの間にまで入り込む。そして、毛細管現象や被覆12内に生じる負圧の作用等と相俟って、切込み部13A、13Bから所定距離内の止水領域内に熱硬化性エポキシ樹脂液Lが確実に浸透した状態となる。
次いで、図5の筒状体熱収縮および止水剤熱硬化段階に示すように、絶縁被覆電線W1を所定の挿入深さに挿入し切込み部13A、13Bを止水剤中に浸漬させた状態の有底筒状体21Mを外側から全体的に加熱して、有底筒状体21Mの熱収縮チューブ23を収縮させるとともに、熱収縮チューブ23内の熱硬化性エポキシ樹脂液Lを熱硬化させる。
このとき、有底筒状体21Mの熱収縮チューブ23が全体的に大きく縮径するように熱収縮して熱収縮チューブ23が形成されるとともに、熱硬化性エポキシ樹脂液Lの液面が上昇する。そして、熱収縮チューブ23が全体的に所定の収縮径に近づく程度に収縮するときには熱硬化性エポキシ樹脂液Lが熱硬化し始めており、最終的に、熱収縮チューブ23が全体的に収縮限界に近い所定の収縮径程度に収縮するときには、熱硬化性エポキシ樹脂の硬化層からなる樹脂材25が形成される。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
上述のように構成された本実施の形態においては、絶縁被覆電線W1の中間部W1aが折返し方向に湾曲する湾曲領域の近傍または一定距離範囲内に、止水剤を被覆12内に浸透させる切込み部13A、13Bが形成される。したがって、絶縁被覆電線W1の長さ方向の中間部W1aに予め一定長さ領域内で導体を露出させる被覆剥ぎ作業(中間皮剥ぎ作業)を行う必要が無くなる。
具体的には、湾曲領域の近傍における絶縁被覆電線W1の中間部W1aに曲げに伴う応力が生じた状態で、その被覆12に刃物である対向刃31、32による所定深さの切込みが入ると、切り口が前記応力の作用により開いて、導体11の一部を被覆12の外方に露出させる切込み部13A、13Bが形成される。
したがって、保護部材21の熱収縮チューブ23の熱収縮前に、切込み部13A、13Bを通して、止水剤である二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lが絶縁被覆電線W1の被覆12の内方、例えば導体11の素線間にまで浸透する。また、保護部材21の熱収縮チューブ23の熱収縮および二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化が外側から始まるときには、有底筒状体21Mの内方における熱硬化性エポキシ樹脂液Lの内圧が上昇する傾向となる。さらに、切込み部13A、13Bの切開状態が切刃部30A、30Bの電線保持部35によって確実に保持されるので、被覆12の内方への止水剤の浸透性が高まることになる。よって、切込み部13A、13Bを通して、止水剤である二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lが絶縁被覆電線W1の被覆12の内方、例えば導体11の素線11eの間にまで確実に浸透することになる。
熱収縮チューブ23が所定の収縮径まで熱収縮するとともに熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化が完了すると、絶縁被覆電線の止水構造ができ上がる。
この絶縁被覆電線の止水構造を有する本実施形態のワイヤハーネス1は、中間皮剥ぎ作業が不要で良好な作業性を確保できるので製造コストの低減が可能で、しかも、樹脂材25が被覆12の内方にまで確実に浸透した高い止水性が得られるものとなる。
また、本実施形態では、止め栓22と被覆剥ぎ部材40とが一体的に連結されているので、筒状の保護部材21内における切刃部30A、30Bによる被覆12への切込み位置を的確に制御でき、安定した止水構造を実現できることとなる。
さらに、本実施形態では、絶縁被覆電線W1の被覆12を対向刃31、32の刃先部31a、32aの間に通すように径方向移動させることで、被覆12に対して径方向の両側で、軸線と交差する切込み部13A、13Bを容易にかつ確実に入れることができ、作業性が良い。
加えて、本実施形態では、被覆剥ぎ部材40が、それぞれ刃先部31a、32aを有する切刃部30A、30Bと、切刃部30A、30Bの刃先部31a、32aを一体に結合する結合部33とを有するのに加えて、結合部33を止め栓22に結合して対向刃31、32の刃先部31a、32aを止め栓22に対し位置決めする連結部45を有している。したがって、一方および他方の刃先部31a、32aの間隔が結合部33によって一定に確保されるとともに、両刃先部31a、32aの止め栓22に対する軸方向位置、すなわち切込み部13A、13Bの形成位置が安定確保されることになる。
また、本実施形態における対向刃31、32は、止水剤(熱硬化性エポキシ樹脂液L)および被覆12のいずれよりも十分に大きい熱伝導率を有するので、熱収縮チューブ23の熱収縮のための加熱時に、対向刃31、32による被覆12への切込みおよび切開作用を十分に高めることができる。
さらに、本実施形態では、保護部材21の熱収縮チューブ23内への電線挿入作業に適する程度の熱収縮チューブ23の内径を容易に設定でき、止水剤である熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化前に、止水剤を絶縁被覆電線W1の一部と共に保護部材21の熱収縮チューブ23内に容易に投入できる。また、導体11への密着性が高く、被覆12内の隙間g1、g2等にも浸透し易い低粘度の二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lを使用できる。したがって、樹脂材25として、被覆12内の導体11の周囲および素線間隙間等に確実に浸透した止水性の高い高耐熱の安定した硬化層を形成できる。
このように、本実施形態では、絶縁被覆電線W1の中間部W1aで高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供でき、その止水構造を採用した高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネス1を提供できる。
(第2の実施の形態)
図7および図8は、本発明の第2の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を示している。
上述の第1の実施の形態では、被覆剥ぎ部材40の位置決め部45の先端が止め栓22に埋設されて両者が一体に固定されていたが、被覆剥ぎ部材と止め栓を軸方向に相対位置調整可能位に結合しておくこともできる。
第2の実施の形態は、そのような位置調整機能を付加した被覆剥ぎ部材および止め栓を備えたものである。なお、以下に説明する各実施形態は、上述の第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態と同一または類似の構成部分については図1ないし図6に示した対応する構成要素の符号を用いて、以下、相違点について説明する。
図7(a)および図7(b)に示すように、本実施形態においては、第1の実施の形態における保護部材21の止め栓22と被覆剥ぎ部材40とに代えて、有底の雌ねじ穴52aが形成された止め栓52(閉塞部材)と、被覆剥ぎ部材50とが設けられている。
被覆剥ぎ部材50は、切刃部30A、30Bおよび結合部33に加えて、結合部33を介して切刃部30A、30Bを止め栓52に対し軸方向に位置調整可能に連結する雄ねじ55a付きの連結部55を有している。すなわち、図8に示すように、止め栓52と被覆剥ぎ部材50とは、止め栓52の雌ねじ穴52aに被覆剥ぎ部材50の雄ねじ55aをねじ結合させることで相対的に軸方向位置を調整できるようになっており、連結部55は、切刃部30A、30Bの対向刃31、32の刃先部31a、32aを止め栓52に対して軸方向所定位置に位置決めする位置決め部として機能するようになっている。
そして、これら止め栓52と被覆剥ぎ部材50とは、対向刃31、32の刃先部31a、32aを止め栓52に対し位置決めした状態で、熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化によって樹脂材25が形成されるとともに熱収縮チューブ23が熱収縮しつつ止め栓52および樹脂材25に固着することで、一体的に連結されている。
このように、本実施形態では、被覆剥ぎ部材50が止め栓52に対する軸方向位置を調整した上で止水剤によってその調整位置に固定され、被覆剥ぎ部材50と止め栓52とが一体的に連結されている。したがって、絶縁被覆電線W1の中間部W1aの形態や保護部材21の熱収縮チューブ23の長さ等にかかわらず、被覆剥ぎ部材50の切刃部30A、30Bを、被覆12に対する切込みに適した位置に配置でき、より安定した良好な止水構造を実現できる。
(第3の実施の形態)
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネスの製造工程を示している。
上述の各実施形態では、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを略U字形に折り返すものとしたが、本発明は、折返し曲げを伴わない略真直な絶縁被覆電線W1の中間部W1aにて止水を行う場合にも適用できる。
第3の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造は、そのような略真直な絶縁被覆電線W1の中間部W1aにて止水を行うものであり、保護部材21が、第1の実施の形態における完全閉止用の止め栓22に代えて、環状の止め栓62(閉塞部材)を有している。この止め栓62は、互いに凹凸係合する2つの部品で構成されている。
具体的には、止め栓62は、図9の有底の筒状体形成段階に示すように、一対の略半円筒状の栓部材62a、62bを凹凸嵌合により一体的に結合させた環状体で構成されている。また、この止め栓62の内周面側には、軸方向に離間する不図示の複数の環状リブが設けられており、その内径は、被覆12の外径よりわずかに小さくなっている。すなわち、止め栓62は、被覆12の外周に所定の締め代で密着している。
本実施形態では、図9の切開位置設定段階に示すように、まず、略真直な絶縁被覆電線W1の中間部W1aに複数の切開位置P1、P2を設定した後、図9の切開部形成段階に示すように、絶縁被覆電線W1の中間部W1a片側から被覆剥ぎ部材40を係合させ、被覆剥ぎ部材40を機能させる。なお、被覆剥ぎ部材40を1本の絶縁被覆電線W1の直径程度の凹部(凹部34相当)の深さに短縮してもよいし、被覆剥ぎ部材40に絶縁被覆電線W1の被覆12を蛇行曲げするようなガイドまたは拘束部を設けてもよい。
本実施形態でも、被覆剥ぎ部材40によって、絶縁被覆電線W1の被覆12を導体11から引き剥がすことなく対向刃31、32により切開して、中間部W1aの径方向の両側に、被覆12内の導体11の一部を被覆12の外方側に露出させる切込み部13A、13Bを形成することができる。
次いで、図9の有底の筒状体形成段階に示すように、有底の切込み部13A、13Bを形成した絶縁被覆電線W1の中間部W1aを一対の略半円筒状の栓部材62a、62bにより取り囲み、両栓部材62a、62bを凹凸嵌合により一体的に結合させて環状の止め栓62とする。なお、この環状の止め栓62を被覆剥ぎ部材40より先に絶縁被覆電線W1の中間部W1aに装着して、被覆剥ぎ部材40の取付け時に止め栓62を基準に被覆剥ぎ部材40の軸方向位置決めを行ってもよい。
次いで、熱収縮チューブ23の一端部23aを熱風等により加熱して止め栓62の外周に密着させた保護部材21用の有底筒状体21Mを作製するとともに、絶縁被覆電線W1の中間部W1aおよび被覆剥ぎ部材40を、熱収縮前の熱収縮チューブ23の大径の23b側から有底筒状体21M内に挿入し、被覆剥ぎ部材40の一部である止め栓62の周囲を熱収縮チューブ23の一端部23aで取り囲む。このとき、熱収縮チューブ23の一端部23aが止め栓62および絶縁被覆電線W1の中間部W1aにより閉塞される。
次いで、図9の止水剤投入・浸透段階に示すように、熱収縮チューブ23の他端部23b側から有底筒状体21M内に二液混合型の熱硬化性エポキシ樹脂液Lを投入し、絶縁被覆電線W1の中間部W1a、特に切込み部13A、13Bから一定距離内を熱硬化性エポキシ樹脂液L中に浸漬させる。
次いで、図9の筒状体熱収縮および止水剤熱硬化段階に示すように、絶縁被覆電線W1を所定の挿入深さ位置に挿入し切込み部13A、13Bを止水剤中に浸漬させた状態の有底筒状体21Mを外側から全体的に加熱して、有底筒状体21Mの熱収縮チューブ23を収縮させつつ、熱収縮チューブ23内の熱硬化性エポキシ樹脂液Lを熱硬化させる。
本実施形態においても、被覆剥ぎ部材40の切刃部30A、30Bがそれぞれ凹部34の入口側の対向刃31、32と内奥側の電線保持部35とを有しており、上述の第1の実施の形態と略同様の効果が得られる。
(第4の実施の形態)
図10および図11は、本発明の第4の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造を示しており、図11にその被覆剥ぎ部材を開放状態で示している。
本実施形態に係る絶縁被覆電線の止水構造では、保護部材21の内方に、止め栓52に近接するように被覆剥ぎ部材70が収納されている。この被覆剥ぎ部材70は、絶縁被覆電線W1の被覆チューブ12の折返し湾曲領域内に切込み部13を形成して、被覆チューブ12を導体11から引き剥がすことなく被覆チューブ12内の導体11の一部を被覆チューブ12の外方側に露出させる機能、すなわち、被覆剥ぎと同等の機能を発揮できるようになっている。
具体的には、被覆剥ぎ部材70は、互いに回動可能にヒンジ結合されるとともにその回動を規制するようロックされた第1保持部材72および第2保持部材73を有している。
図10および図11に示すように、被覆剥ぎ部材70の第1保持部材72は、略U字形状に湾曲した絶縁被覆電線W1の中間部W1a(被覆12の折返し湾曲部)を曲げの外側から切開可能な切刃部66を有している。また、第2保持部材73は、第1保持部材72に対して公知のヒンジ74により回動可能にヒンジ結合されるとともに、ロック機構75によってその相対回動を規制するようロック可能になっている。さらに、第2保持部材73には、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを第1保持部材72および止め栓52と共に保持するよう被覆12に係合する押さえ刃部67が装着されている。
図11(a)および図11(b)に示すように、切刃部66は、絶縁被覆電線W1の被覆チューブ12の直径dpに近い入口幅wiと導体11の半径rcに近い奥行de(例えば、rc≦de<dp/2)を有する略半円形の刃先線66aを有しており、刃先角(2つの刃面のなす角度の意)が鋭角をなしている。この切刃部66は、略円弧状の刃先線66aでなく、導体11の断面の接線方向に略平行に延びる一対の刃先線を有するものや、V字形の刃先線を有するもの等でもよい。
第2保持部材73に対向する第1保持部材72の内端部には、絶縁被覆電線W1の被覆チューブ12の半径に近い半径を有する略円弧断面の受け溝72aが、止め栓52の径方向に延びるように形成されている。そして、切刃部66は、受け溝72aの内奥側で被覆チューブ12の厚さ程度の第1の突出高さになり、受け溝72aの入口側では第1の突出高さより小さい第2の突出高さになるように、受け溝72aの内方に突出している。なお、ここでは、受け溝72aが止め栓52の外周面に達しているが、受け溝72aの両端を堰き止めるように、止め栓52の外周面近傍で受け溝72aを浅くしてもよい。
切刃部66は、樹脂材25および被覆チューブ12のいずれよりも熱伝導率が十分に大きい材料、例えば樹脂材25および被覆チューブ12の双方に対し熱伝導率が10倍以上大きい金属からなる。
押さえ刃部67は、絶縁被覆電線W1の被覆チューブ12の直径dpに近い入口幅wiと被覆チューブ12の半径と略同一の奥行deを有する略半円形の刃先線または抑え面67aを有し、刃先角が鈍角か円弧または多角形の断面につぶれている。この押さえ刃部67の抑え面67aは、略円弧状でなく多角形でもよい。
押さえ刃部67は、第2保持部材73に固着されており、第2保持部材73は、押さえ刃部67の近傍に絶縁被覆電線W1の中間部W1aを折返し方向への略U字形の曲げ形状に案内するガイド溝73a、73bを有している。両ガイド溝73a、73bは、絶縁被覆電線W1の被覆チューブ12の半径(dp/2)に近い半径を有する略円弧断面を有しており、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを折返し方向への曲げ形状に案内するとき、押さえ刃部67が絶縁被覆電線W1の中間部W1aの曲げ内側で被覆チューブ12に押圧係合するようになっている。
また、第2保持部材73は、公知のヒンジ74およびロック機構75と第1保持部材72とを介して止め栓52に結合されている。そして、第2保持部材73は、ロック機構75の解除状態では、止め栓52および第1保持部材72に対して第2保持部材73を図2(a)および図2(b)に示す全開位置と、図3に示すロック位置との間で回動させることができる。ロック機構75は、例えば第2保持部材73側のフック形状のロック爪75aと、止め栓52側の係止部75bを有するスナップロック式のものであるが、第1保持部材72に対して第2保持部材73を図3に示すロック位置に係止可能な任意のロック機構を採用できる。
第1保持部材72および第2保持部材73は、例えば硬質の樹脂または金属であって止め栓52と同一のまたは線膨張係数が略同一の材料からなる。第2保持部材73を硬質の樹脂で形成する場合、止め栓52と同様に、ポリオレフィン系の樹脂、例えばポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)によって形成でき、熱収縮チューブ23が収縮して第2保持部材73の外周に液密的に密着するときのヒートシール性を期待できる。
被覆剥ぎ部材70は、図11(b)に示すように、第1保持部材72を止め栓52に対し軸方向に位置調整可能に連結する雄ねじ付きの連結部77を有している。すなわち、止め栓52と被覆剥ぎ部材70とは、止め栓52の雌ねじ穴52aに被覆剥ぎ部材70の雄ねじ付きの連結部77をねじ結合させることで、相対的に軸方向位置を調整可能である。これら連結部77および止め栓51は、切刃部66および押さえ刃部67の切刃部66および押さえ刃部67の刃先部66a、67aを止め栓52に対して軸方向所定位置に位置決めする位置決め部として機能するようになっている。
そして、止め栓52および被覆剥ぎ部材70は、熱硬化性エポキシ樹脂液Lの熱硬化によって樹脂材25が形成されるとともに熱収縮チューブ23が熱収縮しつつ止め栓52および樹脂材25に固着することにより、切刃部66および押さえ刃部67の刃先部66a、67aを止め栓52に対し位置決めした状態で、一体的に連結されている。
このように、本実施形態では、被覆剥ぎ部材70が止め栓52に対する軸方向位置を調整した上で止水剤によってその調整位置に固定され、被覆剥ぎ部材70と止め栓52とが一体的に連結されている。したがって、絶縁被覆電線W1の中間部W1aの形態や保護部材21の熱収縮チューブ23の長さ等にかかわらず、被覆剥ぎ部材70の切刃部66および押さえ刃部67を、被覆12に対する切込みに適した位置に配置でき、より安定した良好な止水構造を実現できる。
(第5の実施の形態)
図12は、本発明の第5の実施の形態に係る絶縁被覆電線の止水構造における被覆剥ぎ部材を止め栓へのねじ結合前の開放状態で示している。
本実施形態においては、保護部材21の内方に、被覆剥ぎ部材80が設けられている。なお、被覆剥ぎ部材80は、第4の実施の形態の被覆剥ぎ部材70と同様に閉止状態でロックされるようになっている。
具体的には、被覆剥ぎ部材80は、絶縁被覆電線W1の被覆12を切開可能な鋭利な切刃部66を保持する第1筒状保持部81と、熱収縮チューブ23の一端部23aを閉止する止め栓52と、絶縁被覆電線W1の中間部W1aを第1筒状保持部81と共に保持する押さえ刃部67付きの第2筒状保持部83とを含んで構成されている。また、被覆剥ぎ部材80は、第1筒状保持部81および第2筒状保持部83を結合するヒンジ74およびロック機構75と、止め栓52にねじ結合するよう第1筒状保持部81の一端側に設けられた雄ねじ付きの連結部82とを有している。
第1筒状保持部81は、切刃部66を一体に固着した樹脂製または金属製の略円筒状体であり、連結部82を介して止め栓52にねじ結合され、固定されている。また、第1筒状保持部81の軸方向の他端側には、切刃部66の刃先線66aと同方向に凹状をなす一対の略半円形の凹部81a、81bが形成されており、そこで絶縁被覆電線W1の中間部W1aが案内・保持されるようになっている。
第2筒状保持部83は、押さえ刃部67を一体に固着した樹脂製または金属製の略円筒状体であり、その軸方向の一端側でヒンジ74を介して第1筒状保持部81に結合されている。また、第2筒状保持部83の軸方向の一端側には、押さえ刃部67の刃先線または抑え面67aと同方向に凹状をなす一対の略半円形の凹部83a、83bが形成されており、そこで絶縁被覆電線W1の中間部W1aが案内・保持されるようになっている。
本実施形態では、第4の実施の形態と違って、第2筒状保持部83に折返し方向に湾曲した絶縁被覆電線W1の中間部W1aを案内するよう軸方向に延びるガイド溝は形成されていないが、押さえ刃部67によって絶縁被覆電線W1の中間部W1aの先端位置が規定される。そして、第1筒状保持部81および第2筒状保持部83を介して押さえ刃部67に対向するように保持された切刃部66が湾曲領域の被覆12に切り込み、被覆12の折返し湾曲領域内に切込み部13が形成される。
本実施形態においても、被覆剥ぎ部材80の切刃部66および押さえ刃部67を、被覆12に対する切込みに適した位置に配置でき、中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造を提供することができ、併せて、その止水構造を採用した高い止水性と良好な作業性を有する低コストのワイヤハーネスを提供することができる。
しかも、本実施形態では、被覆剥ぎ部材80の第1筒状保持部81および第2筒状保持部83が、いずれも筒状で、切込み部13の周囲に熱硬化性エポキシ樹脂液Lが抵抗なく容易に導入されるので、止水性をより高めることができる。
なお、上述の各実施形態では、保護部材21の熱収縮チューブ23の内方にそれぞれ対向刃31、32を有する2つの対向刃31,32を配置していたが、対向刃31、32を有する単一の切刃部としたり、3つ以上の切刃部を設けたりしてもよい。すなわち、絶縁被覆電線W1の中間部W1aにおける軸方向の2箇所に切込みを入れるのでなく、軸方向の1箇所にまたは3箇所以上の切込み部を形成してもよい。
さらに、上述の各実施形態では、被覆剥ぎ部材40の対向刃31,32を長方形のように四隅に角部を持つ形状で例示したが、角部を面取りしたり湾曲面としたりできることはいうまでもない。また、対向刃31、32は、絶縁被覆電線W1の中間部W1aのうち片側1本分の被覆12に対して径方向両側から切込み部13A、13Bを形成できればよく、短縮したり、凹部34の入口側で対向刃31、32の刃先をつぶしたりしてもよい。勿論、外周面が凹部34の入口で開口する略円筒面等であってもよい。
また、被覆剥ぎ部材40の対向刃31,32は、第1の実施の形態では金属製の刃としたが、金属刃でなく硬質の樹脂で形成してもよいし、刃先を鋸刃状にしてもよい。
以上のように、本発明は、絶縁被覆電線の中間部で高い止水性と良好な作業性を確保できる低コストの絶縁被覆電線の止水構造およびその構造を備えたワイヤハーネスを提供でき、絶縁被覆電線の中間部に設けて効果的な絶縁被覆電線の止水構造およびワイヤハーネス全般に有用である。
1 ワイヤハーネス
11 導体
12 被覆
13、13A、13B 切込み部(切開部)
21 保護部材(筒状部材)
21M 有底筒状体
22、52、62 止め栓(閉塞部材)
23 熱収縮チューブ
23a 一端部
25 樹脂材(止水剤)
30A、30B 切刃部(刃部、対向刃部)
31、32 対向刃
31a、32a 刃先部31(一方および他方の刃先部)
31b、31c 刃面
33 結合部
34 凹部
35 電線保持部
35a 内周壁面
40、50、70、80 被覆剥ぎ部材
45、55 連結部(位置決め部)
45a 先端埋設部
52a 雌ねじ穴(位置調整部)
55a 雄ねじ(位置調整部)
62a、62b 栓部材
66 切刃部
66a 刃先線(刃先部)
67 押さえ刃部
67a 抑え面(刃先部)
P1、P2 切開位置
W1 絶縁被覆電線
W1a 中間部

Claims (5)

  1. 絶縁被覆電線の中間部を収容する、閉塞部材により一端が閉塞された熱収縮性の筒状部材と、前記筒状部材内に収容されつつ前記絶縁被覆電線の前記中間部内に浸透している止水剤と、を備えた絶縁被覆電線の止水構造であって、
    前記絶縁被覆電線の被覆に切込み部が形成され、該切込み部を通して前記止水剤が前記中間部内に浸透しているとともに、
    前記切込み部内に刃先を向ける刃付きの被覆剥ぎ部材が前記筒状部材内に収納され、
    前記閉塞部材と前記被覆剥ぎ部材とが一体的に連結されていることを特徴とする絶縁被覆電線の止水構造。
  2. 前記絶縁被覆電線の前記被覆には、前記絶縁被覆電線の軸線と交差する方向に延びるように前記切込み部が形成されており、
    前記刃部が、互いに刃先を対向させるよう前記中間部の径方向の両側に配置された一方および他方の刃先部を有していることを特徴とする請求項1に記載の絶縁被覆電線の止水構造。
  3. 前記被覆剥ぎ部材は、前記一方および他方の刃先部を有する前記刃部と、前記刃部の前記一方および他方の刃先部を一体に結合する結合部と、前記結合部を前記閉塞部材に結合するとともに前記一方および他方の刃先部を前記閉塞部材に対して位置決めする位置決め部と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の絶縁被覆電線の止水構造。
  4. 前記閉塞部材と前記被覆剥ぎ部材とが、前記絶縁被覆電線の軸線方向に相対位置調整可能に連結されるとともに、前記止水剤によって前記相対位置を固定されていることを特徴とする絶縁被覆電線の止水構造。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の絶縁被覆電線の止水構造を備えたワイヤハーネス。
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