以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。
[第1実施形態]
一例として図1に示すように、画像読取装置10は、原稿搬送部12(DADF:Dual Auto Document Feeder)と表面画像読取部14とを含む。
原稿搬送部12は、原稿台20、複数の搬送ロール対26、裏面画像読取部28、排紙部30、及び基準板46を含む。原稿台20には、画像が記録された原稿18が置かれる。搬送路24には、取り出しロール22及び複数の搬送ロール対26が設けられており、原稿台20に置かれた原稿18が取り出しロール22によって取り出され、取り出された原稿18は複数の搬送ロール対26によって搬送される。排紙部30には、表面画像読取部14及び裏面画像読取部28の少なくとも一方による読取処理が終了した原稿18が排出される。なお、原稿18は、本発明に係る記録媒体の一例である。
裏面画像読取部28は、裏面用ラインセンサ28Aと、本発明に係る裏面用照射手段の一例である裏面ランプ28Bとを含む。裏面ランプ28Bは、主走査方向に沿って長尺状に形成されており、基準板46上を通過する原稿18の裏面、又は基準板46の上面に対して光を照射する。
裏面用ラインセンサ28Aは、点灯した裏面ランプ28Bによって原稿18又は基準板46に対して光が照射されて得られた反射光を画素毎に受光することで原稿18の裏面又は基準板46の上面を読み取り、光電変換して得た読取データを出力する。
基準板46は、主走査方向に長尺状に形成された白色の板であり、裏面画像読取部28に対向配置されている。なお、基準板46の一例としては、白色の樹脂板又は白色に塗装された金属板などが挙げられる。
表面画像読取部14は、透光性を有するプラテンガラス32が備えられており、プラテンガラス32には基準板35が取り付けられている。基準板35は、主走査方向に長尺状に形成された白色の板である。
プラテンガラス32の上面には、基準板35に隣接しており、原稿搬送部12によって搬送された原稿18の表面を読み取る位置である表面読取位置が設けられている。プラテンガラス32の下側には、本発明に係る表面用照射手段の一例である表面ランプ34と、第1反射ミラー36、第2反射ミラー38、及び第3反射ミラー40が備えられている。
表面ランプ34は、主走査方向に沿って長尺状に形成されており、表面読取位置を通過する原稿18の表面、又は基準板35の下面に向けて光を照射する。
第1反射ミラー36は、原稿18の表面又は基準板35の下面で反射した反射光を受け、反射光の進行方向を変更して第2反射ミラー38へ導く。第2反射ミラー38は、第1反射ミラー36によって導かされた反射光を受け、反射光の進行方向を変更して第3反射ミラー40へ導く。第3反射ミラー40は、第2反射ミラー38によって導かれた反射光を受け、反射光の進行方向を変更してレンズ42へ導く。
表面画像読取部14は、表面用ラインセンサ44を備えている。点灯した表面ランプ34によって原稿18の表面又は基準板35の下面に対して光が照射されて得られた反射光は、第1反射ミラー36,38、40及びレンズ42を介して表面用ラインセンサ44によって入射される。表面用ラインセンサ44は、入射された反射光を画素毎に受光することで原稿18の表面又は基準板35の下面を読み取り、光電変換して得た読取データを出力する。
このように構成された本第1実施形態に係る画像読取装置10では、原稿台20に置かれた原稿18は、一枚ずつ取り出しロール22で取り出され、搬送路24へ送られる。搬送路24へ送られた原稿18は、搬送ロール対26によって表面画像読取部14による表面読取位置まで搬送され、原稿18の表面が表面画像読取部14によって読み取られる。その後、原稿18は、表面読取位置よりも搬送方向下流側に設置されている裏面画像読取部28に搬送され、原稿18の裏面が裏面画像読取部28によって読み取られた後、排紙部30に排紙される。
なお、本第1実施形態に係る画像読取装置10では、表面ランプ34、第1反射ミラー36、第2反射ミラー38、及び第3反射ミラー40が、副走査方向(図1に示す例では、矢印A方向及びその逆方向)に沿って移動可能とされている。これにより、プラテンガラス32の上面に原稿18が置かれた状態で、点灯した表面ランプ34、第1反射ミラー36、第2反射ミラー38、及び第3反射ミラー40を副走査方向に移動させることで、原稿18に記録された画像を読み取ることが可能となる。
また、本第1実施形態に係る画像読取装置10では、裏面用ラインセンサ28A及び表面用ラインセンサ44の一例として、複数のCCD(Charge Coupled Device)で形成されたCCDラインセンサを採用しているが、これに限らず、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子を適用しても良い。また、表面用ラインセンサ44に代えて、例えば裏面画像読取部28に示すようなCISを用いても良く、CISを矢印A方向に移動させるようにしてもよい。この場合、第1反射ミラー36、第2反射ミラー38、第3反射ミラー40、及びレンズ42は不要となる。
また、本第1実施形態に係る画像読取装置10では、裏面ランプ28B及び表面ランプ34の一例として、LED(Light Emitting Diode)を採用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、蛍光ランプであってもよい。また、LEDを採用する場合は、LEDが主走査方向に沿って配列されたものや、主走査方向の端部にLEDを配置するもの等であってもよい。
一例として図2に示すように、画像読取装置10は、コントローラ50、本発明に係る出力手段の一例である画像読取制御部52、DADF制御部54、裏面画像読取制御部56、及びUI(User Interface)60を含む。
コントローラ50は、画像読取装置10全体の制御を行う。また、コントローラ50は、画像読取制御部52及び裏面画像読取制御部56の各々から読取データに相当する画像信号を受信する。また、コントローラ50は、UI60から入力されたユーザの指示等を示す信号を受信する。
画像読取制御部52は、画像読取装置10における画像の読取処理全体を制御する。具体的には、DADF制御部54、裏面画像読取制御部56、表面用ラインセンサ44、走査制御部72、及び本発明に係る制御手段の一例である表面照明制御部76を制御する。なお、本第1実施形態では、画像読取制御部52はCPU(Central Processing Unit)によって実現される。
また、画像読取制御部52は、表面用ROM(Read Only Memory)68、表面用RAM(Random Access Memory)70、及び表面用NVM(Non Volatile Memory)71に接続されている。表面用ROM68及び表面用NVM70には、原稿18の表面の読み取るに拘わる各種プログラムやそのときに用いられる各種情報等が記憶されている。各種プログラムには、周期信号送信プログラム68Aが含まれており、図2に示す例では、周期信号送信プログラム68Aは表面用ROM68に記憶されている。表面用RAM70は、画像読取制御部52が動作する際に使用するメモリである。表面用RAM70には、原稿18の表面を読み取るための各種プログラムが展開される。また、表面用RAM70には、原稿18の表面の読み取りに要する各種データが一時的に記憶される。
なお、図2に示す例では、周期信号送信プログラム68Aが表面用ROM68に記憶されている状態が例示されているが、必ずしも最初から表面用ROM68に記憶させておく必要はない。例えば、画像読取装置10に接続されて使用されるSSD(Solid State Drive)、ICカード、光磁気ディスク、CD−ROMなどの可搬型の記憶媒体に先ずは周期信号送信プログラム68Aを記憶させておいてもよい。そして、画像読取制御部52がこれらの可搬型の記憶媒体から周期信号送信プログラム68Aを取得して実行するようにしてもよい。また、通信手段を介して画像読取装置10に接続されるコンピュータ又はサーバ装置等の外部電子計算機の記憶部に周期信号送信プログラム68Aを記憶させておいてもよい。この場合、画像読取制御部52は外部電子計算機から周期信号送信プログラム68Aを取得して実行する。
走査制御部72は、原稿18を読み取る際の走査に関する制御を行うものであり、モータ74の制御も行う。モータ74は、図1で説明した表面ランプ34と各種ミラーを一体的に移動させるモータである。
表面照明制御部76は、表面ランプ34を制御する。画像読取装置10は、本発明に係る制御手段の一例である裏面照明制御部77を備えており、裏面照明制御部77は、表面照明制御部76の制御下で裏面ランプ28Bを制御する。なお、本第1実施形態では、表面照明制御部76及び裏面照明制御部77がASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって実現されているが、これに限らず、CPUによって実現されるようにしてもよい。
DADF制御部54は、原稿搬送部12を制御する。DADF制御部54は、上述した取り出しロール22や搬送ロール対26を回転させるための各モータ66を制御する各ローラ制御部64、及び各センサ62からの情報を受信する。各センサ62の一例としては、原稿搬送部12が表面画像読取部14の上方へ開いていないか否か等を検出するセンサが挙げられる。
裏面画像読取制御部56は、裏面画像読取部28を制御するものである。また、裏面画像読取制御部56は、裏面ROM82、裏面RAM84、及び裏面NVM86に接続されている。
裏面ROM82及び裏面NVM86には、裏面画像読取制御部56を動作させるためのプログラムや、そのときに用いられる各種情報等が記憶されている。裏面RAM84は、裏面画像読取制御部56が動作する際に使用するメモリである。
次に、図3を参照して、原稿台20に置かれている原稿18の表裏の画像の読み取りを開始する指示である画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に画像読取制御部52によって実行される周期信号送信処理について説明する。なお、周期信号送信処理は、画像読取制御部52によって周期信号送信プログラム68Aが実行されることで実現される。
図3に示す周期信号送信処理では、先ず、ステップ100で、画像読取制御部52は、一例として図2に示すように、周期信号を表面照明制御部76に送信し、その後、ステップ102へ移行する。ここで、周期信号とは、第1照射期間及び第2照射期間を一組とした場合の組毎に光が照射される周期を規定する信号を指す。一例として図6に示すように、第1照射期間とは、表面ランプ34の点灯期間、すなわち、表面ランプ34により光が照射される期間を指し、第2照射期間とは、裏面ランプ28Bの点灯期間、すなわち、裏面ランプ28Bにより光が照射される期間を指す。なお、周期信号間の間隔、すなわち、周期信号により規定される周期は、画像の読み取りの解像度に応じて定まる。例えば、周期は、画像の読み取りの解像度が高くなるほど短くなる。
ステップ102で、画像読取制御部52は、ステップ100の処理の実行が終了してから1周期分の時間が経過したか否かを判定する。ステップ102において、ステップ100の処理の実行が終了してから1周期分の時間が経過した場合は、判定が肯定されて、ステップ100へ移行する。ステップ102において、ステップ100の処理の実行が終了してから1周期分の時間が経過していない場合は、判定が否定されて、ステップ104へ移行する。
ステップ104で、画像読取制御部52は、本周期信号送信処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本周期信号送信処理を終了する条件の一例としては、原稿台20に置かれた全ての原稿18の表裏の画像の読み取りが終了したとの条件が挙げられる。また、その他の例としては、原稿台20に置かれている原稿18の表裏の画像の読み取りを終了する指示である画像読取終了指示がUI60によって受け付けられたとの条件や、コントローラ50、画像読取制御部52、DADF制御部54、又は裏面画像読取制御部56によって画像読取装置10の不具合が検出されたとの条件が挙げられる。
ステップ104において、本周期信号送信処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ102へ移行する。ステップ104において、本周期信号送信処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本周期信号送信処理を終了する。なお、周期信号、すなわち、水平同期信号LSyncの送信処理自体は、常時継続していてもよい。
次に、図4を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に表面照明制御部76によって実行される第1点灯制御処理について説明する。
図4に示す第1点灯制御処理では、先ず、ステップ110で、表面照明制御部76は、周期信号送信処理のステップ100の処理が実行されることによって送信された周期信号を受信したか否かを判定する。ステップ110において、周期信号を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ120へ移行する。ステップ110において、周期信号を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ112へ移行する。
ステップ112で、表面照明制御部76は、表面ランプ34を点灯し、その後、ステップ114へ移行する。なお、本ステップ112の処理が実行されることによって表面ランプ34が点灯されることは、例えば、図6に示すように、第1照射期間の開始を意味する。
ステップ114で、表面照明制御部76は、表面ランプ34の消灯時期が到来したか否かを判定する。表面ランプ34の消灯時期とは、例えば、周期信号の立ち上がりから半周期分の時間が経過した時点を指す。ステップ114において、表面ランプ34の消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ114の判定が再び行われる。ステップ114において、表面ランプ34の消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ116へ移行する。
ステップ116で、表面照明制御部76は、表面ランプ34を消灯し、その後、ステップ118へ移行する。なお、本ステップ116の処理が実行されることによって表面ランプ34が消灯されることは、例えば、図6に示すように、第1照射期間の終了を意味すると共に、第1照射期間を規定するパルス幅が変調されたことを意味する。
ステップ118で、表面照明制御部76は、一例として図2に示すように、裏面ランプ28Bの点灯の開始を指示する裏面ランプ点灯開始信号を裏面照明制御部77に送信し、その後、ステップ120へ移行する。
ステップ120で、表面照明制御部76は、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本第1点灯制御処理を終了する条件の一例としては、周期信号送信処理を終了する条件と同一の条件が挙げられる。ステップ120において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ110へ移行する。ステップ120において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第1点灯制御処理を終了する。
次に、図5を参照して、表面照明制御部76によって第1点灯制御処理の実行が開始された場合に裏面照明制御部77によって実行される第2点灯制御処理について説明する。
図5に示す第2点灯制御処理では、先ず、ステップ130で、裏面照明制御部77は、第1点灯制御処理のステップ118の処理が実行されることによって送信された裏面ランプ点灯開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ130において、裏面ランプ点灯開始信号を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ138へ移行する。ステップ130において、裏面ランプ点灯開始信号を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ132へ移行する。
ステップ132で、裏面照明制御部77は、裏面ランプ28Bを点灯し、その後、ステップ134へ移行する。なお、本ステップ132の処理が実行されることによって裏面ランプ28Bが点灯されることは、例えば、図6に示すように、第2照射期間の開始を意味すると共に、第2照射期間を規定するパルス幅が変調されたことを意味する。
ステップ134で、裏面照明制御部77は、裏面ランプ28Bの消灯時期が到来したか否かを判定する。裏面ランプ28Bの消灯時期とは、例えば、図6に示すように、周期信号の立ち上がりから1周期分の時間が経過した時点を指す。ステップ134において、裏面ランプ28Bの消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ134の判定が再び行われる。ステップ134において、裏面ランプ28Bの消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ136へ移行する。
ステップ136で、裏面照明制御部77は、裏面ランプ28Bを消灯し、その後、ステップ138へ移行する。なお、本ステップ136の処理が実行されることによって裏面ランプ28Bが消灯されることは、例えば、図6に示すように、第2照射期間の終了を意味すると共に、第2照射期間を規定するパルス幅が変調されたことを意味する。
ステップ138で、裏面照明制御部77は、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本第2点灯制御処理を終了する条件の一例としては、周期信号送信処理を終了する条件と同一の条件が挙げられる。ステップ138において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ130へ移行する。ステップ138において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第2点灯制御処理を終了する。
なお、本第1実施形態では、図5に示す第2点灯制御処理が実行される場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、単に周期信号の半周期が到来した場合に強制的にステップ132,134,136の処理を実行してもよい。また、後述の線順次方式で画像の読み取りを実行する場合、図21に示す例では、周期を6分割にして点灯処理を実行すればよく、図22に示す例では、周期を3分割にして点灯処理を実行すればよい。
このように、画像読取装置10では、周期信号送信処理、第1点灯制御処理、及び第2点灯制御処理が実行されると、一例として図6に示すように、第1照射期間と第2照射期間との重複が回避される。そのため、第1照射期間に表面ランプ34によって電流が消費される期間と第2照射期間に裏面ランプ28Bによって電流が消費される期間との重複も回避される。従って、画像読取装置10によれば、第1照射期間と第2照射期間とが重複する場合に比べ、光が照射される期間の消費電流の増大が抑制される。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、1つの周期信号に応じて表面ランプ34及び裏面ランプ28Bが点灯される形態例を挙げて説明したが、本第2実施形態では、位相の異なる2つの周期信号に応じて表面ランプ34及び裏面ランプ28Bが点灯される形態例について説明する。なお、本第2実施形態では、上記第1実施形態で説明した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
一例として図7に示すように、本第2実施形態に係る画像読取装置200は、上記第1実施形態で説明した画像読取装置10に比べ、周期信号送信プログラム68Aに代えて周期信号送信プログラム68Bが裏面用ROM68に記憶されている点が異なる。また、画像読取装置200は、画像読取装置10に比べ、画像読取制御部52に代えて画像読取制御部87を有する点が異なる。更に、画像読取装置200は、画像読取装置10に比べ、表面照明制御部76に代えて表面照明制御部88を有し、裏面照明制御部77に代えて裏面照明制御部90を有する点が異なる。
画像読取制御部87は、画像読取制御部52に比べ、周期信号に代えて第1周期信号及び第2周期信号を交互に送信する点が異なる。第1周期信号は、表面照明制御部88に送信され、第2周期信号は、裏面照明制御部90に送信される。
表面照明制御部88は、表面照明制御部76に比べ、周期信号に代えて第1周期信号を受信する点、及び裏面ランプ点灯開始信号を送信しない点が異なる。表面照明制御部88は、第1周期信号の受信に応じて表面ランプ34を制御する。
裏面照明制御部90は、裏面照明制御部77に比べ、裏面ランプ点灯開始信号を受信することに代えて、第2周期信号を受信する点が異なる。裏面照明制御部90は、第2周期信号の受信に応じて裏面ランプ28Bを制御する。
一例として図11に示すように、第1周期信号は、表面ランプ34により光が照射される周期を規定する信号であり、画像の読み取りの解像度に応じて定まる。第2周期信号は、裏面ランプ28Bにより光が照射される周期を規定する信号であり、画像の読み取りの解像度に応じて定まる。第1周期信号が発生する間隔及び第2周期信号が発生する間隔は、上記第1実施形態で説明した周期信号が発生する間隔に相当する間隔であるが、第1周期信号及び第2周期信号の一方は他方に対して位相が半周期分ずれている。
次に、図8を参照して、本第2実施形態に係る周期信号送信処理について説明する。なお、本第2実施形態に係る周期信号送信処理は、画像読取制御部87によって周期信号送信プログラム68Bが実行されることで実現される。
図8に示す周期信号送信処理では、先ず、ステップ210で、画像読取制御部87は、一例として図7に示すように、第1周期信号を表面照明制御部88に送信し、その後、ステップ212へ移行する。
ステップ212で、画像読取制御部87は、ステップ210の処理の実行が終了してから、第1周期信号により規定される1周期分の時間が経過したか否かを判定する。ステップ212において、ステップ210の処理の実行が終了してから、第1周期信号により規定される1周期分の時間が経過した場合は、判定が肯定されて、ステップ210へ移行する。ステップ212において、ステップ210の処理の実行が終了してから、第1周期信号により規定される1周期分の時間が経過していない場合は、判定が否定されて、ステップ214へ移行する。
ステップ214で、画像読取制御部87は、第2周期信号を送信する時期である第2周期信号送信時期が到来したか否かを判定する。第2周期信号送信時期とは、ステップ210の処理が実行されることによって第1周期信号が送信されてから半周期分の時間が経過したときを指す。ステップ214において、第2周期信号送信時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ218へ移行する。ステップ214において、第2周期信号送信時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ216へ移行する。
ステップ216で、画像読取制御部87は、一例として図7に示すように、第2周期信号を裏面照明制御部90に送信し、その後、ステップ218へ移行する。
ステップ218で、画像読取制御部87は、本周期信号送信処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本周期信号送信処理を終了する条件の一例としては、上記第1実施形態で説明した周期信号送信処理を終了する条件と同一の条件が挙げられる。
ステップ218において、本周期信号送信処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ212へ移行する。ステップ218において、本周期信号送信処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本周期信号送信処理を終了する。
次に、図9を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に表面照明制御部88によって実行される本2実施形態に係る第1点灯制御処理について説明する。
図9に示す第1点灯制御処理では、先ず、ステップ220で、表面照明制御部88は、周期信号送信処理のステップ210の処理が実行されることによって送信された第1周期信号を受信したか否かを判定する。ステップ220において、第1周期信号を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ228へ移行する。ステップ220において、第1周期信号を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ222へ移行する。
ステップ222で、表面照明制御部88は、表面ランプ34を点灯し、その後、ステップ224へ移行する。なお、本ステップ222の処理が実行されることによって表面ランプ34が点灯されることは、例えば、図11に示すように、第1照射期間の開始を意味する。
ステップ224で、表面照明制御部88は、表面ランプ34の消灯時期が到来したか否かを判定する。表面ランプ34の消灯時期とは、例えば、図11に示すように、第1照射期間の終期を指す。本ステップ224における消灯時期の一例としては、第1周期信号の立ち上がりから半周期分の時間が経過した時点が挙げられる。
ステップ224において、表面ランプ34の消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ224の判定が再び行われる。ステップ224において、表面ランプ34の消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ226へ移行する。
ステップ226で、表面照明制御部88は、表面ランプ34を消灯し、その後、ステップ228へ移行する。なお、本ステップ226の処理が実行されることによって表面ランプ34が消灯されることは、例えば、図11に示すように、第1照射期間の終了を意味する。
ステップ228で、表面照明制御部88は、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本第1点灯制御処理を終了する条件の一例としては、上記第1実施形態で説明した周期信号送信処理を終了する条件と同一の条件が挙げられる。ステップ228において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ220へ移行する。ステップ228において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第1点灯制御処理を終了する。
次に、図10を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に裏面照明制御部90によって実行される本2実施形態に係る第2点灯制御処理について説明する。
図10に示す第2点灯制御処理では、先ず、ステップ230で、裏面照明制御部90は、周期信号送信処理のステップ216の処理が実行されることによって送信された第2周期信号を受信したか否かを判定する。ステップ230において、第2周期信号を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ238へ移行する。ステップ230において、第2周期信号を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ232へ移行する。
ステップ232で、裏面照明制御部90は、裏面ランプ28Bを点灯し、その後、ステップ234へ移行する。なお、本ステップ232の処理が実行されることによって裏面ランプ28Bが点灯されることは、例えば、図11に示すように、第2照射期間の開始を意味する。
ステップ234で、裏面照明制御部90は、裏面ランプ28Bの消灯時期が到来したか否かを判定する。裏面ランプ28Bの消灯時期とは、例えば、図11に示すように、第2照射期間の終期を指す。本ステップ234における消灯時期の一例としては、第2周期信号の立ち上がりから半周期分の時間が経過した時点が挙げられる。
ステップ234において、裏面ランプ28Bの消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ234の判定が再び行われる。ステップ234において、裏面ランプ28Bの消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ236へ移行する。
ステップ236で、裏面照明制御部90は、裏面ランプ28Bを消灯し、その後、ステップ238へ移行する。なお、本ステップ236の処理が実行されることによって裏面ランプ28Bが消灯されることは、例えば、図11に示すように、第2照射期間の終了を意味する。
ステップ238で、裏面照明制御部90は、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本第2点灯制御処理を終了する条件の一例としては、上記第1実施形態で説明した周期信号送信処理を終了する条件と同一の条件が挙げられる。ステップ238において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ230へ移行する。ステップ238において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第2点灯制御処理を終了する。
このように、画像読取装置200では、周期信号送信処理、第1点灯制御処理、及び第2点灯制御処理が実行されると、一例として図11に示すように、上記第1実施形態と同様に、第1照射期間と第2照射期間との重複が回避される。よって、上記第1実施形態と同様に、電流が消費される期間の重複も回避される。
なお、上記第2実施形態では、第2照射期間を規定するパルス幅を制御することで第1照射期間と第2照射期間とを重複させない場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1照射期間を規定するパルス幅を制御することで第1照射期間と第2照射期間とを重複させないようにしてもよい。また、第1照射期間を規定するパルス幅と第2照射期間を規定するパルス幅との双方を制御することで第1照射期間と第2照射期間とを重複させないようにしてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、第1照射期間と第2照射期間とを重複させない場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1照射期間と第2照射期間とを一致させる場合に比べ、第1照射期間と第2照射期間との重複が減るようにすれば、表面ランプ34の点灯と裏面ランプ28Bの点灯とを同期させる場合に比べ、消費電流が増大する期間を短くすることができる。
[第3実施形態]
上記各実施形態では、白色光が照射されることによって得られた反射光を受光することで画像を読み取る読取方式を例示したが、本第3実施形態では線順次方式で画像を読み取る場合について説明する。ここで、線順次方式とは、1ライン毎に赤色、緑色、及び青色の光源を切り替えて点灯させることにより、1回の読取動作で1ラインを線状に読み取る方式を指す。なお、以下では、説明の便宜上、赤色を「R」と称し、緑色を「G」と称し、青色を「B」と称する。また、本第3実施形態では、上記第1実施形態で説明した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
一例として図12に示すように、本第3実施形態に係る画像読取装置300は、上記第1実施形態で説明した画像読取装置10に比べ、原稿搬送部12に代えて原稿搬送部302を有する点、及び表面画像読取部14に代えて表面画像読取部304を有する点が異なる。
原稿搬送部302は、原稿搬送部12に比べ、裏面画像読取部28に代えて裏面画像読取部306を有する点が異なる。裏面画像読取部306は、裏面画像読取部28に比べ、裏面ランプ28Bに代えて、導光体91、裏面用第1LED98A、裏面用第2LED98B、及び裏面用第3LED98Cを有する点が異なる。また、裏面画像読取部306は、裏面画像読取部28に比べ、裏面用ラインセンサ28Aに代えて裏面用ラインセンサ307を有する点が異なる。なお、以下では、説明の便宜上、裏面用第1LED98A、裏面用第2LED98B、及び裏面用第3LED98Cを区別して説明する必要がない場合は、裏面用LED98と称する。
裏面用第1LED98Aは、Rの発光波長を有するLEDであり、裏面用第2LED98Bは、Gの発光波長を有するLEDであり、裏面用第3LED98Cは、Bの発光波長を有するLEDである。なお、裏面用LED98は、本発明に係る裏面用照射手段の一例である。また、裏面用第1LED98Aの光が照射される期間、裏面用第2LED98Bの光が照射される期間、及び裏面用第3LED98Cの光が照射される期間は、本発明に係る第2照射期間の一例である。
裏面用第1LED98A、裏面用第2LED98B、及び裏面用第3LED98Cは、RGBの各色の光が予め定められた順序である循環色順に発せられるように駆動される。ここで、循環色順とは、RGBが“R”⇒“G”⇒“B”⇒“R”⇒“G”⇒“B”・・・・の順に循環する順序を、すなわち、“R”⇒“G”⇒“B”のサイクルが繰り返される順序を指す。なお、以下では、説明の便宜上、最初の色と最後の色に拘わらず“R”⇒“G”⇒“B”の1つのサイクルを「1サイクル」と称する。
導光体91は、主走査方向に沿って長尺状に形成されている。導光体91の一端には裏面用LED98が取り付けられており、導光体91は、裏面用LED98が点灯することによって裏面用LED98から照射された光を線状に原稿18又は基準板46へ導く。
裏面用ラインセンサ307は、複数の光電変換素子(図示省略)が主走査方向に線状に配列されたモノクロイメージセンサである。裏面用ラインセンサ307は、裏面用LED98により光が原稿18又は基準板46に照射されて得られた反射光を受光(結像)して光電変換を行うことで、受光量に応じた電気信号である画像情報を生成して出力する。裏面用ラインセンサ307によって生成されて出力される画像情報は、Rの画像を示す画像情報、Gの画像を示す画像情報、及びBの画像を示す画像情報である。
表面画像読取部304は、表面画像読取部14に比べ、表面ランプ34に代えて、導光体93、表面用第1LED96A、表面用第2LED96B、及び表面用第3LED96Cを有する点が異なる。また、表面画像読取部304は、表面画像読取部14に比べ、表面用ラインセンサ44に代えて表面用ラインセンサ308を有する点が異なる。なお、以下では、説明の便宜上、表面用第1LED96A、表面用第2LED96B、及び表面用第3LED96Cを区別して説明する必要がない場合は、表面用LED96と称する。また、以下では、説明の便宜上、表面用LED96及び裏面用LED98を区別して説明する必要がない場合は、符号を付さずにLEDと称する。
表面用第1LED96Aは、Rの発光波長を有するLEDであり、表面用第2LED96Bは、Gの発光波長を有するLEDであり、表面用第3LED96Cは、Bの発光波長を有するLEDである。なお、表面用LED96は、本発明に係る表面用照射手段の一例である。また、表面用第1LED96Aの光が照射される期間、表面用第2LED96Bの光が照射される期間、及び表面用第3LED96Cの光が照射される期間は、本発明に係る第1照射期間の一例である。
表面用第1LED96A、表面用第2LED96B、及び表面用第3LED96Cも、裏面用LED98と同様に、RGBの各色の光が循環色順に発せられるように駆動される。
導光体93は、主走査方向に沿って長尺状に形成されている。導光体93の一端には表面用LED96が取り付けられており、導光体93は、表面用LED96が点灯することによって表面用LED96から照射された光を線状に原稿18又は基準板35へ導く。
表面用ラインセンサ308は、複数の光電変換素子(図示省略)が主走査方向に線状に配列されたモノクロイメージセンサである。表面用ラインセンサ308は、表面用LED96により光が原稿18又は基準板35に照射されて得られた反射光を受光(結像)して光電変換を行うことで、受光量に応じた電気信号である画像情報を生成して出力する。表面用ラインセンサ308によって生成されて出力される画像情報は、Rの画像を示す画像情報、Gの画像を示す画像情報、及びBの画像を示す画像情報である。
一例として図13に示すように、画像読取装置300は、画像読取装置10に比べ、周期信号送信プログラム68Aに代えて、周期信号送信プログラム68C及びLED特定情報送信プログラム68Dが裏面用ROM68に記憶されている点が異なる。また、画像読取装置300は、画像読取装置10に比べ、画像読取制御部52に代えて画像読取制御部310を有する点が異なる。また、画像読取装置300は、画像読取装置10に比べ、表面照明制御部76に代えて表面照明制御部92を有する点、及び裏面照明制御部77に代えて裏面照明制御部94を有する点が異なる。なお、以下では、説明の便宜上、表面照明制御部92及び裏面照明制御部94を区別して説明する必要がない場合は、符号を付さずに照明制御部と称する。
画像読取制御部310は、画像読取制御部52に比べ、周期信号を表面照明制御部92及び裏面照明制御部94に送信する点が異なる。また、画像読取制御部310は、画像読取制御部52に比べ、後述の表面用LED特定情報を表面照明制御部92に送信する点、及び後述の裏面用LED特定情報を裏面照明制御部94に送信する点が異なる。
表面照明制御部92は、表面照明制御部76に比べ、カウンタ92Bを有する点が異なる。また、表面照明制御部92は、表面照明制御部76に比べ、表面ランプ34に代えて表面用LED96を制御する点が異なる。
裏面照明制御部94は、裏面照明制御部77に比べ、カウンタ94Bを有する点が異なる。また、裏面照明制御部94は、裏面照明制御部77に比べ、裏面ランプ28Bに代えて裏面用LED98を制御する点が異なる。
次に、図14を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に画像読取制御部310によって実行されるLED特定情報送信処理について説明する。なお、LED特定情報送信処理は、画像読取制御部310によってLED特定情報送信プログラム68Dが実行されることで実現される。また、LED特定情報送信処理は、原稿搬送部302による被搬送対象とされる原稿18が表面読取位置に搬送される前に実行される処理である。
図14に示すLED特定情報処理では、先ず、ステップ360で、画像読取制御部310は、表面用LED98を1サイクルだけ点灯することで表面用LED98による光が基準板35に照射されるように走査制御部72及び表面照明制御部92を制御する。また、画像読取制御部310は、裏面用LED96を1サイクルだけ点灯することで裏面用LED96による光が基準板46に照射されるように裏面照明制御部94を制御する。これにより、表面用LED98は循環色順に点灯し、裏面用LED96は循環色順に点灯する。なお、各LEDの点灯期間及び消費電流値は、照明制御部によって設定された設定値に応じて定まる。
次のステップ362で、画像読取制御部310は、基準板読取データを取得する。基準板読取データは、表面用データと裏面用データとに大別される。表面用データとは、表面用LED98により光が基準板35に照射されて得られた反射光を表面用ラインセンサ308が受光することで得たRGBの色毎の電気信号を指す。裏面用データとは、裏面用LED96により光が基準板35に照射されて得られた反射光を裏面用ラインセンサ307が受光することで得たRGBの色毎の電気信号を指す。
次のステップ364で、画像読取制御部310は、ステップ362で取得した表面用データ及び裏面用データの各々のRGBの色毎の出力レベルが規定範囲内か否かを判定する。ステップ364において、ステップ362で取得した表面用データ及び裏面用データのRGBの色毎の出力レベルが規定範囲外の場合は、判定が否定されて、ステップ366へ移行する。ステップ364において、ステップ362で取得した表面用データ及び裏面用データのRGBの色毎の出力レベルが規定範囲内の場合は、判定が肯定されて、ステップ368へ移行する。
ステップ366で、画像読取制御部310は、出力レベルが規定範囲外と判定された基準板読取データに対応するLEDの点灯期間及び消費電流値の設定値の変更を照明制御部に対して指示し、その後、ステップ360へ移行する。本ステップ366の処理が実行されると、照明制御部は、出力レベルが規定範囲外と判定された基準板読取データに対応するLEDの点灯期間及び消費電流値の設定値を変更する。
ステップ368で、画像読取制御部310は、点灯期間総和が周期信号により規定される周期分の時間を超えているか否かを判定する。点灯期間総和とは、ステップ360の処理が実行されることによって1サイクル分だけ点灯された各LEDの点灯期間の総和を指す。なお、ここでは、点灯期間総和として、1サイクル分だけ点灯された各LEDの点灯期間の総和を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1サイクル分だけ点灯された各LEDの点灯期間の総和よりも短い期間を点灯期間総和としてもよい。
ステップ368において、点灯期間総和が周期信号により規定される1周期分の時間を超えていない場合は、判定が否定されて、本LED特定情報送信処理を終了する。ステップ368において、点灯期間総和が周期信号により規定される1周期分の時間を超えた場合は、ステップ370へ移行する。
なお、本ステップ368では、点灯期間総和と1周期分の時間とを比較する例を挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つのLEDの点灯時間と1/3周期分の時間とを比較するようにしてもよい。本ステップ368の判定において、1つのLEDの点灯時間と1/3周期分の時間との大小関係は、点灯期間総和と1周期分の時間との大小関係と同じ意味を成す。
ステップ370で、画像読取制御部310は、表面用LED96のうち、最初に点灯するLEDを特定する表面用LED特定情報を表面照明制御部92に送信する。また、画像読取制御部310は、裏面用LED98のうち、最初に点灯するLEDを特定する裏面用LED特定情報を裏面照明制御部94に送信する。本ステップ370の処理の実行が終了すると、本LED特定情報送信処理は終了する。
なお、上記のステップ370では、表面用LED特定情報の一例として、ステップ360の処理が実行されることで点灯された表面用LED96のうちの消費電流値が最大の表面用LED96を特定する表面用LED特定情報を採用している。また、上記のステップ370では、裏面用LED特定情報の一例として、ステップ360の処理が実行されることで点灯された裏面用LED98のうちの消費電流値が最小の裏面用LED98を特定する裏面用LED特定情報を指す。
次に、図15を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に表面照明制御部92によって実行される表面用LED設定処理について説明する。
図15に示す表面用LED設定処理では、先ず、ステップ380で、表面照明制御部92は、LED特定情報送信処理のステップ370の処理が実行されることによって送信された表面用LED特定情報を受信したか否かを判定する。
ステップ380において、LED特定情報送信処理のステップ370の処理が実行されることによって送信された表面用LED特定情報を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ386へ移行する。ステップ380において、LED特定情報送信処理のステップ370の処理が実行されることによって送信された表面用LED特定情報を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ382へ移行する。
ステップ382で、表面照明制御部92は、カウンタ92Bのカウント値を表面用LED特定情報に応じたカウント値にする。
表面用LED特定情報に応じたカウント値は、“0”、“1”、及び“2”の何れかである。本第3実施形態では、表面用第1LED96Aに対して“0”が割り当てられ、表面用第2LED96Bに対して“1”が割り当てられ、表面用第3LED96Cに対して“2”が割り当てられている。なお、本第3実施形態では、色循環色順の点灯を実現するために、カウント値の“2”に1が加算されると、カウント値が“0”に戻る。また、本第3実施形態では、カウンタ92Bのカウント値の初期設定値として“0”を採用しているが、これに限らず、“0”以外の値を初期設定値としてもよい。
次のステップ384で、表面照明制御部92は、上記のステップ382においてカウンタ92Bのカウント値が表面用LED特定情報に応じたカウント値にされたことを示す表面用LED設定フラグをオンし、その後、ステップ386へ移行する。
ステップ386で、表面照明制御部92は、本表面用LED設定処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本表面用LED設定処理を終了する条件の一例としては、LED特定情報送信処理が終了してから予め定められた時間(例えば、5秒)が経過したとの条件が挙げられる。ステップ386において、本表面用LED設定処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ380へ移行する。ステップ386において、本表面用LED設定処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本表面用LED設定処理を終了する。
次に、図3を参照して、第3実施形態に係る周期信号送信処理を開始する条件である周期信号送信処理開始条件を満たした場合に画像読取制御部310によって実行される第3実施形態に係る周期信号送信処理について説明する。本第3実施形態に係る周期信号送信処理は、画像読取制御部310によって周期信号送信プログラム68Cが実行されることで実現される。
なお、周期信号送信処理開始条件とは、例えば、表面用LED設定処理が終了したとの条件、裏面用LED設定処理が終了したとの条件、又はLED特定情報送信処理のステップ368の判定が否定されてLED特定情報送信処理を終了したとの条件を指す。また、以下の本第3実施形態に係る周期信号送信処理の説明では、上記第1実施形態に係る周期信号送信処理に含まれるステップと同一のステップについては、同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
図3に示す本第3実施形態に係る周期信号送信処理では、ステップ350で、画像読取制御部310は、周期信号を表面照明制御部92及び裏面照明制御部94に送信する。
なお、本第3実施形態に係る周期信号は、3ライン分の最大許容点灯期間を1つの周期として規定する信号であり、画像の読み取りの解像度に応じて定まる。3ライン分の最大許容点灯期間とは、Rに関する1ラインの最大許容点灯期間、Gに関する1ラインの最大許容点灯期間、及びBに関する1ラインの最大許容点灯期間の総和が収まる期間として予め定められた期間を指す。Rに関する1ラインの最大許容点灯期間とは、表面用第1LED96A及び裏面用第1LED98Aを同期させて点灯させた場合の許容される最大の点灯期間を指す。Gに関する1ラインの最大許容点灯期間とは、裏面用第2LED96B及び裏面用第2LED98Bを同期させて点灯させた場合の許容される最大の点灯期間を指す。Bに関する1ラインの最大許容点灯期間とは、裏面用第3LED96C及び裏面用第3LED98Cを同期させて点灯させた場合の許容される最大の点灯期間を指す。
次に、図16を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に表面照明制御部92によって実行される第1点灯制御処理について説明する。
図16に示す第1点灯制御処理では、先ず、ステップ400で、表面照明制御部92は、本第3実施形態に係る周期信号送信処理のステップ350の処理が実行されることによって送信された周期信号を受信したか否かを判定する。ステップ400において、本第3実施形態に係る周期信号送信処理のステップ350の処理が実行されることによって送信された周期信号を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ400の判定を再び行う。ステップ400において、本第3実施形態に係る周期信号送信処理のステップ350の処理が実行されることによって送信された周期信号を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ402へ移行する。
ステップ402で、表面照明制御部92は、表面用LED設定フラグがオンされているか否かを判定する。ステップ402において、表面用LED設定フラグがオンされている場合は、判定が肯定されて、ステップ404へ移行する。
ステップ404で、表面照明制御部92は、カウンタ92Bのカウント値に応じた表面用LED96を点灯し、その後、ステップ406へ移行する。
ステップ406で、表面照明制御部92は、ステップ404で点灯した表面用LED96の消灯時期が到来したか否かを判定する。なお、本ステップ406における消灯時期の一例としては、ステップ404の処理が実行されてから1/3周期分の時間が経過した時点が挙げられる。
ステップ406において、ステップ404で点灯した表面用LED96の消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ406の判定が再び行われる。ステップ406において、ステップ404で点灯した表面用LED96の消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ408へ移行する。
ステップ408で、表面照明制御部92は、表面用LED96を消灯し、その後、ステップ410へ移行する。
ステップ410で、表面照明制御部92は、カウンタ92Bのカウント値に1を加算し、その後、ステップ412へ移行する。
ステップ412で、表面照明制御部92は、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本第1点灯制御処理を終了する条件の一例としては、周期信号送信処理を終了する条件と同一の条件が挙げられる。ステップ412において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ414へ移行する。ステップ412において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第1点灯制御処理を終了する。なお、ステップ412において、判定が肯定されると、カウンタ92Bのカウント値が初期設定値に戻され、表面用LED設定フラグがオフされる。
ステップ414で、表面照明制御部92は、表面用LED96による1サイクル分の点灯を終了したか否かを判定する。ステップ414において、表面用LED96による1サイクル分の点灯を終了していない場合は、判定が否定されて、ステップ404へ移行する。ステップ414において、表面用LED96による1サイクル分の点灯を終了した場合は、判定が肯定されて、ステップ400へ移行する。
一方、ステップ402において、表面用LED設定フラグがオンされていない場合は、判定が否定されて、図17に示すステップ416へ移行する。
ステップ416で、表面照明制御部92は、カウンタ92Bのカウント値に応じた表面用LED96を点灯し、その後、ステップ418へ移行する。
ステップ418で、表面照明制御部92は、ステップ416で点灯した表面用LED96の消灯時期が到来したか否かを判定する。なお、本ステップ418における消灯時期の一例としては、LED特定情報送信処理のステップ360の処理が実行されることによって表面用LED96が点灯された際に用いられた設定値から特定される点灯期間の終期が挙げられる。
ステップ418において、ステップ416で点灯した表面用LED96の消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ418の判定が再び行われる。ステップ418において、ステップ416で点灯した表面用LED96の消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ420へ移行する。
ステップ420で、表面照明制御部92は、表面用LED96を消灯し、その後、ステップ422へ移行する。
ステップ422で、表面照明制御部92は、カウンタ92Bのカウント値に1を加算し、その後、ステップ424へ移行する。
ステップ424で、表面照明制御部92は、一例として図13に示すように、裏面用LED98の点灯の開始を指示する裏面用LED点灯開始信号を裏面照明制御部94に送信し、その後、ステップ426へ移行する。
ステップ426で、表面照明制御部92は、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。ステップ426において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ428へ移行する。ステップ426において、本第1点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第1点灯制御処理を終了する。なお、ステップ426において、判定が肯定されると、カウンタ92Bのカウント値が初期設定値に戻される。
ステップ428で、表面照明制御部92は、表面用LED96による1サイクル分の点灯を終了したか否かを判定する。ステップ428において、表面用LED96による1サイクル分の点灯を終了していない場合は、判定が否定されて、ステップ416へ移行する。ステップ428において、表面用LED96による1サイクル分の点灯を終了した場合は、判定が肯定されて、ステップ400へ移行する。
次に、図18を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に裏面照明制御部94によって実行される裏面用LED設定処理について説明する。
図18に示す裏面用LED設定処理では、先ず、ステップ430で、裏面照明制御部94は、LED特定情報送信処理のステップ370の処理が実行されることによって送信された裏面用LED特定情報を受信したか否かを判定する。
ステップ430において、LED特定情報送信処理のステップ370の処理が実行されることによって送信された裏面用LED特定情報を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ436へ移行する。ステップ430において、LED特定情報送信処理のステップ370の処理が実行されることによって送信された裏面用LED特定情報を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ432へ移行する。
ステップ432で、裏面照明制御部94は、カウンタ94Bのカウント値を裏面用LED特定情報に応じたカウント値にする。
裏面用LED特定情報に応じたカウント値は、“0”、“1”、及び“2”の何れかである。本第3実施形態では、裏面用第1LED98Aに対して“0”が割り当てられ、裏面用第2LED98Bに対して“1”が割り当てられ、裏面用第3LED98Cに対して“2”が割り当てられている。また、本第3実施形態では、カウンタ94Bのカウント値の初期設定値として“0”を採用しているが、これに限らず、“0”以外の値を初期設定値としてもよい。
次のステップ434で、裏面照明制御部94は、上記のステップ432においてカウンタ92Bのカウント値が裏面用LED特定情報に応じたカウント値にされたことを示す裏面用LED設定フラグをオンし、その後、ステップ436へ移行する。
ステップ436で、裏面照明制御部94は、本裏面用LED設定処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本裏面用LED設定処理を終了する条件の一例としては、LED特定情報送信処理が終了してから予め定められた時間が経過したとの条件が挙げられる。ステップ436において、本裏面用LED設定処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ430へ移行する。ステップ436において、本裏面用LED設定処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本裏面用LED設定処理を終了する。
次に、図19を参照して、画像読取開始指示がUI60によって受け付けられた場合に裏面照明制御部94によって実行される第2点灯制御処理について説明する。
図19に示す第2点灯制御処理では、先ず、ステップ440で、裏面照明制御部94は、本第3実施形態に係る周期信号送信処理のステップ350の処理が実行されることによって送信された周期信号を受信したか否かを判定する。ステップ440において、本第3実施形態に係る周期信号送信処理のステップ350の処理が実行されることによって送信された周期信号を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ440の判定を再び行う。ステップ440において、本第3実施形態に係る周期信号送信処理のステップ350の処理が実行されることによって送信された周期信号を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ442へ移行する。
ステップ442で、裏面照明制御部94は、裏面用LED設定フラグがオンされているか否かを判定する。ステップ442において、裏面用LED設定フラグがオンされている場合は、判定が肯定されて、ステップ444へ移行する。
ステップ444で、裏面照明制御部94は、カウンタ94Bのカウント値に応じた裏面用LED98を点灯し、その後、ステップ446へ移行する。
ステップ446で、裏面照明制御部94は、ステップ444で点灯した裏面用LED98の消灯時期が到来したか否かを判定する。なお、本ステップ446における消灯時期の一例としては、ステップ444の処理が実行されてから1/3周期分の時間が経過した時点が挙げられる。
ステップ446において、ステップ444で点灯した裏面用LED98の消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ446の判定が再び行われる。ステップ446において、ステップ444で点灯した裏面用LED98の消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ448へ移行する。
ステップ448で、裏面照明制御部94は、裏面用LED98を消灯し、その後、ステップ450へ移行する。
ステップ450で、裏面照明制御部94は、カウンタ94Bのカウント値に1を加算し、その後、ステップ452へ移行する。
ステップ452で、裏面照明制御部94は、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。本第2点灯制御処理を終了する条件の一例としては、周期信号送信処理を終了する条件と同一の条件が挙げられる。ステップ452において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ454へ移行する。ステップ452において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第2点灯制御処理を終了する。なお、ステップ452において、判定が肯定されると、カウンタ94Bのカウント値が初期設定値に戻され、裏面用LED設定フラグがオフされる。
ステップ454で、裏面照明制御部94は、裏面用LED98による1サイクル分の点灯を終了したか否かを判定する。ステップ454において、裏面用LED98による1サイクル分の点灯を終了していない場合は、判定が否定されて、ステップ454へ移行する。ステップ454において、裏面用LED98による1サイクル分の点灯を終了した場合は、判定が肯定されて、ステップ440へ移行する。
一方、ステップ442において、裏面用LED設定フラグがオンされていない場合は、判定が否定されて、図20に示すステップ456へ移行する。
ステップ456で、裏面照明制御部94は、第1点灯制御処理のステップ424の処理が実行されることによって送信された裏面用LED点灯開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ456において、第1点灯制御処理のステップ424の処理が実行されることによって送信された裏面用LED点灯開始信号を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ456の判定が再び行われる。ステップ456において、第1点灯制御処理のステップ424の処理が実行されることによって送信された裏面用LED点灯開始信号を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ458へ移行する。
ステップ458で、裏面照明制御部94は、カウンタ94Bのカウント値に応じた裏面用LED98を点灯し、その後、ステップ460へ移行する。
ステップ460で、裏面照明制御部94は、ステップ458で点灯した裏面用LED98の消灯時期が到来したか否かを判定する。なお、本ステップ460における消灯時期の一例としては、LED特定情報送信処理のステップ360の処理が実行されることによって裏面用LED98が点灯された際に用いられた設定値から特定される点灯期間の終期が挙げられる。
ステップ460において、ステップ458で点灯した裏面用LED98の消灯時期が到来していない場合は、判定が否定されて、ステップ460の判定が再び行われる。ステップ460において、ステップ458で点灯した裏面用LED98の消灯時期が到来した場合は、判定が肯定されて、ステップ462へ移行する。
ステップ462で、裏面照明制御部94は、裏面用LED98を消灯し、その後、ステップ464へ移行する。
ステップ464で、裏面照明制御部94は、カウンタ94Bのカウント値に1を加算し、その後、ステップ466へ移行する。
ステップ466で、裏面照明制御部94は、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしたか否かを判定する。ステップ466において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ468へ移行する。ステップ466において、本第2点灯制御処理を終了する条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本第2点灯制御処理を終了する。なお、ステップ466において、判定が肯定されると、カウンタ94Bのカウント値が初期設定値に戻される。
ステップ468で、裏面照明制御部94は、裏面用LED98による1サイクル分の点灯を終了したか否かを判定する。ステップ468において、裏面用LED98による1サイクル分の点灯を終了していない場合は、判定が否定されて、ステップ456へ移行する。ステップ468において、裏面用LED98による1サイクル分の点灯を終了した場合は、判定が肯定されて、ステップ440へ移行する。
このように、画像読取装置300では、第1点灯制御処理のステップ416からステップ428までの処理、及び第2点灯制御処理のステップ456からステップ468までの処理が実行されると、一例として図21に示すように、表面用LED96の点灯期間と裏面用LED96による点灯期間との重複が回避される。そのため、一例として図21に示すように、表面用LED96によって電流が消費される期間と裏面用LED96によって電流が消費される期間との重複も回避される。従って、画像読取装置300によれば、表面用LED96の点灯期間と裏面用LED96による点灯期間とが重複する場合に比べ、循環色順に各色の光が照射される期間の消費電流の増大が抑制される。
また、画像読取装置300では、第1点灯制御処理のステップ404からステップ414までの処理、及び第2点灯制御処理のステップ444からステップ454の処理が実行されると、一例として図22に示すように、点灯期間が制御される。図22に示す例では、表面用LED96による光の照射期間と裏面用LED98による光の照射期間とが重複している。しかし、表面用LED96のうちの消費電流値が最大の表面用LED96の点灯期間と裏面用LED98のうちの消費電流が最小の裏面用LED98の点灯期間とが重複している。これにより、表面用LED96のうちの消費電流値が最大の表面用LED96の点灯期間と裏面用LED98のうちの消費電流が最大の裏面用LED98の点灯期間とが重複する場合に比べ、循環色順に各色の光が照射される期間の消費電流の増大が抑制される。
なお、上記第3実施形態では、表面用LED96のうちの消費電流値が最大の表面用LED96の点灯期間と裏面用LED98のうちの消費電流値が最小の裏面用LED98の点灯期間とを重複させるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、表面用LED96のうちの消費電流値が最小の表面用LED96の点灯期間と裏面用LED98のうちの消費電流値が最大の裏面用LED98の点灯期間とを重複させるようにしてもよい。
また、上記第3実施形態では、裏面用LED98による光の照射期間を規定するパルス幅を制御することで表面用LED96による光の照射期間と裏面用LED98による光の照射期間とを重複させない場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、表面用LED96による光の照射期間を規定するパルス幅を制御することで表面用LED96による光の照射期間と裏面用LED98による光の照射期間とを重複させないようにしてもよい。また、表面用LED96による光の照射期間を規定するパルス幅と裏面用LED98による光の照射期間を規定するパルス幅との双方を制御することで表面用LED96による光の照射期間と裏面用LED98による光の照射期間とを重複させないようにしてもよい。
また、上記第3実施形態では、表面用LED96による光の照射期間と裏面用LED98による光の照射期間とを重複させない場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表面用LED96による光の照射期間と裏面用LED98による光の照射期間とを一致させる場合に比べ、表面用LED96による光の照射期間と裏面用LED98による光の照射期間との重複が減るようにすれば、表面用LED96の点灯と裏面用LED98の点灯とを同期させる場合に比べ、消費電流が増大する期間を短くすることができる。
また、上記各実施形態で説明した周期信号送信処理、第1点灯制御処理、第2点灯制御処理、LED特定情報送信処理、表面用LED設定処理、及び裏面用LED設定処理は、あくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施形態では、周期信号送信処理及びLED特定情報送信処理がソフトウェア構成により実現されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ASICやFPGA等のハードウェア構成によって実現されるようにしてもよい。また、ソフトウェア構成とハードウェア構成との組み合わせによって実現されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態で説明した第1点灯制御処理、第2点灯制御処理、表面用LED設定処理、及び裏面用LED設定処理は、ASICによって実行されているが、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現されてもよい。
第1点灯制御処理及び表面用LED設定処理に含まれる各処理をソフトウェア構成で実現するには、例えば、図23に示すように、CPUが搭載された表面照明制御部500、及びメモリ504を用いればよい。
メモリ504は、表面照明制御部500に接続されている。メモリ504には、第1点灯制御プログラム508,510,512及び表面用LED設定プログラム514が格納されている。この場合、第1実施形態に係る第1点灯制御処理は、第1点灯制御プログラム508が表面照明制御部500によって実行されることにより実現される。また、第2実施形態に係る第1点灯制御処理は、第2点灯制御プログラム510が表面照明制御部500によって実行されることにより実現される。また、第3実施形態に係る第3点灯制御処理は、第3点灯制御プログラム512が表面照明制御部500によって実行されることで実現される。更に、第3実施形態に係る表面用LED設定処理は、表面用LED設定プログラム514が表面照明制御部500によって実行されることにより実現される。
第2点灯制御処理及び裏面用LED設定処理に含まれる各処理をソフトウェア構成で実現するには、例えば、図24に示すように、CPUが搭載された裏面照明制御部502、及びメモリ506を用いればよい。
メモリ506は、裏面照明制御部502に接続されている。メモリ506には、第2点灯制御プログラム516,518,520及び裏面用LED設定プログラム522が格納されている。この場合、第1実施形態に係る第2点灯制御処理は、第2点灯制御プログラム516が裏面照明制御部502によって実行されることにより実現される。また、第2実施形態に係る第2点灯制御処理は、第2点灯制御プログラム518が裏面照明制御部502によって実行されることにより実現される。また、第3実施形態に係る第2点灯制御処理は、第2点灯制御プログラム520が裏面照明制御部502によって実行されることにより実現される。第3実施形態に係る裏面用LED設定処理は、裏面用LED設定プログラム522が裏面照明制御部502によって実行されることにより実現される。
なお、図23及び図24では、プログラムがメモリ504,506に記憶されている状態が例示されているが、必ずしも最初からメモリ504,506に記憶させておく必要はない。例えば、画像読取装置10,200,300に接続されて使用される可搬型の記憶媒体に先ずはプログラムを記憶させておいてもよい。そして、表面照明制御部500及び裏面照明制御部502がこれらの可搬型の記憶媒体からプログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、通信手段を介して画像読取装置10,200,300に接続されるコンピュータ又はサーバ装置等の外部電子計算機の記憶部にプログラムを記憶させておいてもよい。この場合、表面照明制御部500及び裏面照明制御部502は外部電子計算機からプログラムを取得して実行する。