JP2016008382A - 開閉体緩衝装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】捕捉引込機構の上下方向の寸法を小さくすることができる開閉体緩衝装置を提供する。【解決手段】引き戸レール2に設けられた被捕捉部材10と、引き戸1に取り付けられて引き戸1と共に開閉方向へ移動する捕捉引込機構20とを備え、捕捉引込機構20は、平面視において引き戸1の板厚方向および引き戸の開閉方向へ略水平に移動可能に構成され、被捕捉部材10を捕捉しているときに開閉方向への移動が可能であり、捕捉していないときに引き戸の板厚方向に移動して開閉方向への移動が制限される捕捉部材82、87と、捕捉部材82、87を戸閉側或いは戸開側へ引き込むばね部材70と、ばね部材70が捕捉部材82、87を戸閉側或いは戸開側へ引き込む力を緩衝する緩衝部材60とを備えている。【選択図】図8

Description

本発明は、引き戸などの開閉体を、開き際に強制的に緩やかに開かせる一方、閉じ際に強制的に緩やかに閉じさせることができる開閉体緩衝装置に関する。
従来の開閉体緩衝装置は、例えば、建屋の引き戸レール側に取り付けられ、この引き戸レールの開側および閉側の両方にそれぞれ配設された2つの被捕捉部材と、引き戸側に取り付けられ、被捕捉部材を捕捉して引き戸を開方向または閉方向へ引き込むための捕捉引込機構とで構成されている。この引き戸側の捕捉引込機構は、建屋側の引き戸レールの内部に収容されて、引き戸レールに沿って開閉方向へスライド移動できるように組み付けられている。また、捕捉引込機構は、引き戸レールの長手方向であって、引き戸の開閉方向に延在しており、その開側および閉側のそれぞれの端部には、開側または閉側の被捕捉部材を捕捉するための捕捉部材が設けられている。
これらの開側および閉側の捕捉部材は、捕捉引込機構の内部で開閉方向にそれぞれスライド移動できるようになっている。また、開側および閉側の捕捉部材は、ばねによって連結されて互いに引き合うようになっており、捕捉部材が被捕捉部材を捕捉したときに、このばね力によって引き戸を戸閉方向或いは戸開方向に引き込むようになる。
例えば、特許文献1に記載の開閉体緩衝装置において、閉側の捕捉部材は、閉側の被捕捉部材を捕捉するためのものである。この捕捉前の状態(捕捉が解除された状態)では、閉側の捕捉部材は、捕捉引込機構の本体部(ケーシング)にロック(係止)されており、開閉方向へ移動できないようになっている。このロックされた状態から、引き戸が所定の位置まで閉じられると、閉側の被捕捉部材と閉側の捕捉部材とが当接して、捕捉部材が上下方向に回動する。このとき、捕捉部材と本体部とのロックが解除されて捕捉部材が開閉方向へ移動できるようになると共に、閉側の捕捉部材が閉側の被捕捉部材を捕捉するようになる。
また、開側の捕捉部材は、閉側の捕捉部材と同様の構成・機能を有する。すなわち、引き戸が所定の位置まで開かれると、開側の捕捉部材が上下方向に回動し、ロックが解除されて捕捉部材が開閉方向へ移動できるようになると共に、開側の捕捉部材が開側の被捕捉部材を捕捉するようになる。
また、特許文献2に記載の開閉体緩衝装置では、開側および閉側の捕捉部材のそれぞれが、特許文献1のように上下方向に回動する代わりに、上下方向にスライド移動して被捕捉部材をそれぞれ捕捉するようになっている。
特開2009−127293号公報 特開2013−170415号公報
開閉体緩衝装置が設けられる引き戸レールは、通常の引き戸レールと比較して、捕捉引込機構を収容する分だけ上下方向の寸法が長くなる。人が出入りするような大きな引き戸装置ではこの上下方向の長さ分がそれほど目立たないが、特に、家具や食器棚などの比較的に小型でインテリア性が求められるものの場合には、この長さ分が目立ち分厚く感じられることがある。そのため、家具や食器棚全体の意匠性が損なわれてしまうおそれがあった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、捕捉引込機構の上下方向の寸法を小さくすることができる開閉体緩衝装置を提供するためのものである。
上述課題を解決するため、本発明は、引き戸レールに設けられた被捕捉部材と、引き戸に取り付けられて前記引き戸と共に開閉方向へ移動する捕捉引込機構とを備え、前記捕捉引込機構は、平面視において前記引き戸の板厚方向および前記引き戸の開閉方向へ略水平に移動可能に構成され、前記被捕捉部材を捕捉しているときに開閉方向への移動が可能であり、捕捉していないときに前記引き戸の板厚方向に移動して開閉方向への移動が制限される捕捉部材と、前記捕捉部材を戸閉側或いは戸開側へ引き込むばね部材と、前記ばね部材が前記捕捉部材を戸閉側或いは戸開側へ引き込む力を緩衝する緩衝部材とを備えていることを特徴とする。
また、前記被捕捉部材が前記引き戸レールの戸閉側および戸開側のそれぞれに設けられるとともに、前記捕捉引込機構の戸閉側および戸開側のそれぞれに前記捕捉部材が設けられ、戸閉側の前記捕捉部材と戸開側の前記捕捉部材とを前記ばね部材および前記緩衝部材で互いに連結してもよい。
さらに、前記被捕捉部材には、前記捕捉部材を前記引き戸の板厚方向へ誘導し、前記捕捉部材によって捕捉されるための捕捉部が形成されていてもよい。
また、前記捕捉部材は、前記被捕捉部材側に向かって突出する捕捉突起であり、前記捕捉部は、前記捕捉突起が入り込み、前記捕捉突起を誘導および捕捉するための捕捉溝であってもよい。
さらに、前記捕捉引込機構には、前記捕捉突起が挿通され、前記捕捉突起が開閉方向へ移動するための引き込み用長穴と、前記捕捉突起が前記引き戸の板厚方向へ移動すると共に開閉方向への移動を制限するためのロック用長穴とが設けられていてもよい。
さらにまた、前記捕捉引込機構には、前記被捕捉部材側に向かって突出する案内突起が設けられ、前記被捕捉部材には、前記案内突起が入り込み、前記捕捉部材が前記引き戸の板厚方向へ誘導されるときに、前記案内突起の前記引き戸の板厚方向の両側を規制する案内溝が設けられていてもよい。
本発明に係る開閉体緩衝装置では、捕捉引込機構が、平面視において前記引き戸の板厚方向および前記引き戸の開閉方向へ略水平に移動可能に構成され、前記被捕捉部材を捕捉しているときに開閉方向への移動が可能であり、捕捉していないときに前記引き戸の板厚方向に移動して開閉方向への移動が制限される捕捉部材を備えているので、捕捉部材を引き戸の板厚方向に略水平に移動させることで開閉方向への移動を制限し、捕捉部材の上下方向への移動を必要としない。そのため、従来技術のように、捕捉部材を上下方向に移動させるスペースを削減することができるので、捕捉引込機構の上下方向の寸法を小さくすることができるとともに、捕捉引込機構を収容する引き戸レールの上下方向の寸法を小さくすることができる。その結果、家具や食器棚全体の意匠性が損なわれることがない。
本発明に係る開閉体緩衝装置を備えた引き戸装置を戸裏側から見た背面図であって、引き戸が閉じた状態と開いた状態の中間に位置する状態を示したものである。 (A)は、図1の状態から引き戸を閉じた状態、(B)は引き戸を開いた状態を示したものである。 開閉体緩衝装置の概要を示す斜視図である。 被捕捉部材の斜視図である。 (A)は被捕捉部材の正面図、(B)はその底面図である。 図1のC1−C1断面図であって、被捕捉部材を引き戸レールに取り付けた状態を示す。 捕捉引込機構を上側から見た斜視図である。 図7の分解斜視図である。 戸開側のガイドローラー部分を拡大したものであり、外側ケースを省略して示したものである。 図1のC2−C2断面図であって、引き戸レールの内部に捕捉引込機構をスライド可能に収容した状態を示す。 捕捉引込機構の戸閉側部分の拡大平面図であって、(A)は捕捉引込機構がロックされている状態、(B)はロックが解除された状態である。 捕捉引込機構の戸閉側部分の拡大平面図であって、捕捉引込機構が被捕捉部材を捕捉して戸閉側に引き込んだ状態である。 捕捉引込機構の全体斜視図であって、戸開側の捕捉引込機構がロックされた状態を示す斜視図である。 図13の状態から、捕捉引込機構が被捕捉部材を捕捉して戸開側に引き込んだ状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る開閉体緩衝装置Kについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態では、開閉体緩衝装置Kを引き戸装置、特に、家具や食器棚などの比較的に小型でインテリア性が求められるものに用いられる引き戸装置Hに使用したものについて説明する。
図1は、本発明に係る開閉体緩衝装置Kを備えた引き戸装置Hを戸裏側から見た背面図であって、引き戸1が閉じた状態と開いた状態のほぼ中間に位置する状態を示す。また、図2(A)は、図1の状態から引き戸1を戸閉側へ移動させて、引き戸1が完全に閉じた状態を示したものであり、図2(B)は、図1の状態から引き戸1を戸開側へ移動させて、引き戸1が完全に開いた状態を示したものである。さらに、図3は、引き戸レール内に組み付けられた被捕捉部材10と捕捉引込機構20の概要を示す斜視図であって、説明を容易にするために引き戸レール2を省略して描いたものである。
なお、以下の説明で使用する方向において、戸閉側とは、図1の紙面左側をいうものとし、戸開側とは図1の紙面右側をいうものとする。また、上下方向とは、図1の紙面上下方向をいうものとする。さらに、引き戸1の板厚方向、幅方向とは、図1の紙面奥行き方向をいう。また、戸表側とは、図1の紙面奥側をいい、戸裏側とは図1の紙面手前側のことをいうものとする。
また、本明細書中で使用する「閉じ際」とは、捕捉引込機構20が閉側の被捕捉部材10を捕捉した位置から引き戸が完全に閉じた位置まで移動するまでの間をいう。その逆に、「開き際」とは、捕捉引込機構20が開側の被捕捉部材10を捕捉する位置から引き戸が完全に開いた状態になるまでの間をいうものとする。
図1および図2(A)、図2(B)に示す引き戸装置Hは、例えば食器棚などの筐体3の正面の開口部3aに設けられたものである。この開口部3aの上側には、開閉方向(図1の紙面左右方向)の全長に亘って延びる引き戸レール2が取り付けられている。この引き戸レール2は、利用者側から見て、その手前側の全体が見えるようになっている。この引き戸レール2の下側には、引き戸1が取り付けられている。
引き戸1は、開閉方向にスライド移動することで、開口部3aを開閉する。なお、図1および図2では、説明を容易にするために1枚の引き戸1のみを示しているが、引き戸1の紙面奥側或いは手前側にも同様に引き戸が取り付けられており、この2枚の引き戸を開閉することで開口部3aが開閉される。以下の説明では、この1枚の引き戸1を用いて説明していく。
引き戸装置Hに設けられた開閉体緩衝装置Kは、図1および図2に示すように、引き戸レール2の戸閉側および戸開側に設けられた2つの被捕捉部材10、10と、引き戸1側に設けられた捕捉引込機構20とによって構成されている。
なお、引き戸1は、吊り下げ装置Tを介して捕捉引込機構20に吊り下げられる態様で取り付けられる。この捕捉引込機構20には、ガイドローラー91(図3参照)が設けられており、このガイドローラー91が引き戸レール2に沿って開閉方向に転動することで、引き戸1がスムーズに開閉するようになっている。
また、吊り下げ装置Tは、図1および図2に示すように、引き戸1の戸閉側および戸開側のそれぞれの上端に設けられており、戸閉側の吊り下げ装置Tに捕捉引込機構20が取り付けられている。戸開側の吊り下げ装置Tには、捕捉引込機構20とは別体のガイドローラー装置5が取り付けられており、このガイドローラー装置5のガイドローラーが引き戸レール2に沿って転動するようになっている。
捕捉引込機構20は、図1の状態から引き戸1を閉じるときに、戸閉側の被捕捉部材10の位置まで移動すると、この被捕捉部材10を捕捉する。そして、引き戸1を戸閉方向に引き込んで、引き戸1が完全に閉じた状態まで緩やかに移動させる(図2(A)に示す状態)。これにより、閉じ際に引き戸1が半開きになっていても、開閉体緩衝装置Kによって引き戸1を完全に閉じた状態まで移動させることができる。
同様に、捕捉引込機構20は、図1の状態から引き戸を開くときに、戸開側の被捕捉部材10の位置まで移動すると、この被捕捉部材10を捕捉する。そして、引き戸1を戸開方向に引き込んで、引き戸1が完全に開いた状態まで緩やかに移動させる(図2(B)に示す状態)。
図4は、被捕捉部材10を単体で斜め下側から見た斜視図である。この図4では、説明を容易にするために、被捕捉部材10が取り付けられる上下方向の向きを逆にして示してある。また、図5(A)は、被捕捉部材の正面図であり、図5(B)は、その底面図である。さらに、図6は、図1のC1−C1断面図であって、引き戸レール2に被捕捉部材10を取り付けた状態を示すものである。
戸開側および戸閉側の2つの被捕捉部材10は同一のものであり、戸閉側および戸開側とで開閉方向における向きを逆にして取り付けられる。より詳細には、被捕捉部材10の切欠き部11a(詳細は後述する)が引き戸レール2の中央側に向くようにして、2つの被捕捉部材10がそれぞれ取り付けられる。
被捕捉部材10は、平面視で開閉方向に長尺な本体部11を有しており、この本体部11の下面には、2つの案内突起13および捕捉溝15が形成されている。また、矩形状に形成された本体部11の1つの角部には、図4および図5(B)に示すように、切欠き部11aが形成されている。また、本体部11の上面11bは、図6に示すように、引き戸レール2の上側凹部2cの上面に接するようにして組み付けられる。
また、本体部11の中央部には、上下方向に貫通する取付穴12が形成されている。この取付穴12には、取付ねじ(図示せず)が下側から挿通され、この取付ねじを介して引き戸レール2に取り付けられる(図6参照)。
2つの案内突起13は、取付穴12を挟んで切欠き部11aと反対側に設けられており、本体部11の下面から下側に突出する態様で形成されている。また、2つの案内突起13は、開閉方向に沿って延在し、幅方向に間隔を空けて並べて設けられている。これにより、2つの案内突起13の間には、開閉方向に沿って延びる案内溝13aが構成される。この案内溝13aには、詳細は後述する捕捉引込機構20の案内突起90a、90b(或いは95a)が入り込み、開閉方向に直線的に案内されるようになる。
捕捉溝15は、取付穴12よりも切欠き部11a側に設けられており、本体部11の底面を凹ませることで形成されている。この捕捉溝15は、第1捕捉溝15aと第2捕捉溝15bとで構成されている。この捕捉溝15は、詳細は後述する捕捉引込機構20の捕捉突起82(或いは87)が入り込み、走行ラインTL1に沿って移動する捕捉突起82を走行ラインTL2へ移動させるためのものである(図5(B)および図11(A)参照)。
第1捕捉溝15aは、図5(B)に示すよう、切欠き部11aから取付穴12に向かって走行ラインTL1に沿って延びており、その後端部から走行ラインTL2まで斜めに延びている。また、第2捕捉溝15bは、切欠き部11aから幅方向へ走行ラインTL2まで延びている。なお、走行ラインTL1、TL2についての詳細な説明は後述する。
また、本体部11の開閉方向における両端部には、それぞれ傾斜面14a、14bが形成されている。
図7は、捕捉引込機構20を斜め上側から見た斜視図であり、図8は、図7の分解斜視図である。また、図9は、図7の戸開側のガイドローラー部分を拡大したものであり、外側ケース30を省略して示したものであり、図10は、図1のC2−C2断面図であって、引き戸レール2の内部に捕捉引込機構20をスライド可能に収容した状態を示すものである。
捕捉引込機構20は、図7に示すように、開閉方向に長尺に形成されており、図10に示すように、引き戸レール2の内部にスライド可能に組み付けられる程度の大きさを有している。すなわち、引き戸レール2の大きさは、この捕捉引込機構20の大きさに基づいて決定されるようになる。
捕捉引込機構20は、図7および図8に示すように、捕捉引込機構20の外郭を構成する外側ケース30と、この外側ケース30の下側に組み付けられる第1スライドケース40および第2スライドケース50と、捕捉引込機構20の内部に設けられたダンパー60、引張ばね70、移動ブロック80、85と、捕捉引込機構20の開閉方向の両端に設けられた第1ガイドローラー部90および第2ガイドローラー95とを備えている。
外側ケース30は、図8に示すように、開閉方向に延びており、捕捉引込機構20の長手方向のほぼ全体を覆っている。この外側ケース30の断面形状は、下側が開口する断面コ字形状に形成されており、上側を構成する上面部31と、この上面部31の幅方向の両端部からそれぞれ下側に延びる側面部32とを有している。また、それぞれの側面部32の下端には、内側に向けて折り返された折り曲げ部35、35が形成されている。
側面部32には、戸開側および戸閉側に取付穴32aがそれぞれ形成されている。この取付穴32aは、幅方向に対向する両側の側面部32を貫通する態様で形成されている。この取付穴32aは、詳細は後述する第1ガイドローラー部90および第2ガイドローラー部95を外側ケース30に取り付けるためのものである。
上面部31には、戸閉側および戸開側のそれぞれに、捕捉突起移動長穴33、34が形成されている。この捕捉突起移動長穴33、34は、平面視における上面部31の中心点P(幅方向および開閉方向の中心線の交点。図8参照)を中心に点対称になるように形成さている。
戸閉側の捕捉突起移動長穴33は、引き込み用長穴33aと、ロック用長穴33bと、取付用長穴33cとで構成されている。それぞれの長穴33a、33b、33cの幅寸法は、詳細は後述する捕捉突起82の直径よりも若干広く形成されており、捕捉突起82がこの捕捉突起移動長穴33に沿って移動できるようになっている。
取付用長穴33cは、図7および図8に示すように、上面部31の戸閉側の端部から戸開側に向かって延びている。また、取付用長穴33cは、上面部31の幅方向の中心線CL(図11(A)参照)よりも幅方向にずれた位置に設けられており、走行ラインTL1(図11(A)参照)上に位置する。
なお、本明細書で、走行ラインTL1とは、戸閉側の引き込み用長穴33a内で捕捉突起82がスライド移動するときの移動軌跡を示す線およびその延長線である。また、走行ラインTL2とは、戸開側の引き込み用長穴34a内で捕捉突起87がスライド移動するときの移動軌跡を示す線およびその延長線である。
ロック用長穴33bは、取付用長穴33cの戸開側の先端から、幅方向(走行ラインTL1と略直交する方向)に向かって延びている。このロック用長穴33bは、中心線CLを挟んで幅方向で対称に形成されており、走行ラインTL1から走行ラインTL2(図11(A)参照)まで延在している。なお、ロック用長穴33bは、詳細は後述する捕捉突起82、87がロックされる長さ(捕捉突起82、87の直径以上の長さ)に形成されていればよく、中心線CLを挟んで幅方向で対称でなくてもよい。同様に、取付用長穴33aは、必ずしも走行ラインTL1上に位置していなくてもよい。
引き込み用長穴33aは、ロック用長穴33bの走行ラインTL2側の端部から、開閉方向に沿って戸開側に向かって延びている。また、この引き込み用長穴33aは、走行ラインTL2上に位置する。
同様に、戸開側の捕捉突起移動長穴34は、引き込み用長穴34aと、ロック用長穴34bと、取付用長穴34cとで構成されている。ただし、捕捉突起移動長穴34は、上述したように捕捉突起移動長穴33と点対称に構成されているので、取付用長穴34aは、走行ラインTL2上に位置し、引き込み用長穴34aは、走行ラインTL1上に位置する。なお、ロック用長穴34bは、詳細は後述する捕捉突起82、87がロックされる長さ(捕捉突起82、87の直径以上の長さ)に形成されていればよいので、取付用長穴34aは、必ずしも走行ラインTL2上に位置していなくてもよい。
第1スライドケース40は、図8に示すように、全体的に直方体形状に形成されており、
捕捉引込機構20の戸開側の下側部分を構成している。この第1スライドケース40には、戸開側に配置された移動ブロック収容部41と、戸閉側に配置された2つのばね受け部42、42およびダンパー受け部43とが設けられている。
移動ブロック収容部41は、上面が開口する箱形状に形成されており、詳細は後述する移動ブロック85が内部に収容されるようになっている。この移動ブロック収容部41の開閉方向の寸法は、移動ブロック85の開閉方向の寸法よりも若干広く形成されている。また、移動ブロック収容部41の幅方向の寸法は、移動ブロック85の幅方向の寸法よりも広く形成されている。そのため、移動ブロック85は、この移動ブロック収容部41の内部に収容された状態で、幅方向に自由にスライド移動できるようになる。
第2スライドケース50は、図8に示すように、捕捉引込機構20の戸閉側および中央部の下側部分を構成している。第2スライドケース50の戸閉側の部分は、上述した第1スライドケース40とほぼ同じ構造に形成されており、戸閉側に配置された移動ブロック収容部51と、戸開側に配置された2つのばね受け部52、52とが設けられている。また、第2スライドケース50の戸開側には、図8に示すように、ダンパー本体収容部53が形成されている。さらに、ダンパー本体収容部53の戸開側には、詳細は後述するダンパー60が取り付けられた状態で、その出力軸62を通すための切欠き部54が形成されている。
移動ブロック収容部51は、移動ブロック収容部41と同様に、上面が開口する箱形状に形成されており、詳細は後述する移動ブロック80が内部に収容されるようになっている。この移動ブロック収容部51の開閉方向の寸法は、移動ブロック80の開閉方向の寸法よりも若干広く形成されている。また、移動ブロック収容部51の幅方向の寸法は、移動ブロック80の幅方向の寸法よりも広く形成されている。そのため、移動ブロック80は、この移動ブロック収容部51の内部に収容された状態で、幅方向に自由にスライド移動できるようになる。
ダンパー60は、開閉方向に延びる出力軸62と、この出力軸62を軸方向に進退自在に保持している略円柱状のダンパー本体61とを有している。ダンパー本体61内には、出力軸62の縮長方向(開閉方向)への移動に制動力を作用させるオイルなどの抵抗流体が収容されている。
また、出力軸62の先端部には、径方向に窪みを設けたくびれ部63が形成されている。このくびれ部63は、図9に示すように、第1スライドケース40のダンパー受け部43に嵌め込む態様で組み付けられ、第1スライドケース40とダンパー60とが開閉方向で固定されるようになる。また、ダンパー本体61は、第2スライドケース50のダンパー本体収容部53に組み付けられる。このダンパー60の平面視における開閉方向の中心線(図示せず)は、捕捉引込機構20の中心線CL(図11(A)参照)とほぼ一致している。
引張ばね70は、開閉方向に延在し、その両端部にくびれ部71がそれぞれ形成されている。戸開側に位置するくびれ部71は、図9に示すように、第1スライドケース40のばね受け部42に嵌め込む態様で組み付けられる。一方、戸閉側に位置するくびれ部71は、同様に、第2スライドケース50のばね受け部52に嵌め込む態様で組み付けられる。
このように、第1スライドケース40と第2スライドケース50は、ダンパー60および2本の引張ばね70とで開閉方向に連結される。また、2本の引張ばね70は、常に引張力が作用する態様で組み付けられており、第1スライドケース40および第2スライドケース50が引き合う方向(引張ばね70が圧縮する方向)に付勢力が付与されるようになっている。
また、2本の引張ばね70は、図9に示すように、幅方向に略平行に並設されている。また、この2本の引張ばね70の平面視における開閉方向の中心線(図示せず)は、走行ラインTL1、TL2(図11(A)参照)とほぼ一致するように配置されている。なお、2本の引張ばね70の中心線は、走行ラインTL1、TL2とほぼ平行であれば、多少ずれて配置していてもかまわない。
移動ブロック80、85は、略直方体形状に形成されており、平面視における中央に挿通穴81、86が形成されている。移動ブロック80は、上述した戸閉側の移動ブロック収容部51内に組み込まれ、移動ブロック85は、戸開側の移動ブロック収容部41内に組み込まれる。また、挿通穴81、86は、移動ブロック80の下面から上面まで貫通している。この挿通穴81、86には、その下側から捕捉突起82、87がそれぞれ挿通される。
捕捉突起82、87が挿通された状態では、図9に示すように、移動ブロック80、85の上面よりも突出する。より詳細には、捕捉突起82、87は、図7に示すように外側ケース30内に組み付けられた状態で、外側ケース30の捕捉突起移動長穴33、34よりも上側に突出するようになる。
第1ガイドローラー部90は、捕捉引込機構20の戸閉側の端部に設けられており、4つのガイドローラー91が回転軸91aを介して回転自在に組み付けられている。また、第1ガイドローラー部90には、平面視において4つのガイドローラー91の中央部であって、その中央部から下方向に突出する吊り下げ軸92が設けられている。この吊り下げ軸92には、引き戸1側に取り付けられた吊り下げ装置Tが組み付けられ、この吊り下げ軸92で引き戸1を懸架するようになっている。
また、第1ガイドローラー部90の上面には、上方向に突出する案内突起90a、90bが形成されている。この案内突起90a、90bは、捕捉引込機構20が引き戸レール2に沿ってスライド移動して被捕捉部材10の位置に到達したときに、被捕捉部材10の案内溝13a内に入り込み、幅方向の位置が規制されるようになる。
また、第1ガイドローラー部90には、戸開方向に突出する接続部93が設けられている。この接続部93の外形状は、外側ケース30の内側の形状に合わせて形成されており、この接続部93が外側ケース30の戸閉側の開口部30aに勘合する態様で組み付けられる。また、接続部93には、幅方向に貫通する貫通穴94が形成されている。この貫通穴94には、外側ケース30の取付穴32aと位置合わせされた後に、取付ピン100が挿入される。
第2ガイドローラー部95は、捕捉引込機構20の戸開側の端部に設けられており、2つのガイドローラー91が回転軸91aを介して回転自在に組み付けられている。また、第2ガイドローラー部95の上面には、上方向に突出する案内突起95aが形成されており、上述した案内突起90a、90bと同様に、被捕捉部材10の案内溝13a内に入り込み、幅方向の位置が規制されるようになる。
また、第2ガイドローラー部95には、戸開方向に突出する接続部96が設けられている。この接続部96の外形状は、外側ケース30の内側の形状に合わせて形成されており、この接続部96が外側ケース30の戸閉側の開口部30bに勘合する態様で組み付けられる。また、接続部96には、幅方向に貫通する貫通穴97が形成されている。この貫通穴97には、外側ケース30の取付穴32aと位置合わせされた後に、取付ピン100が挿入される。
捕捉引込機構20の組立手順を説明すると、まず最初に、第1スライドケース40および第2スライドケース50にダンパー60、2本の引張ばね70、70をそれぞれ組み付けた後に、外側ケース30の戸開側或いは戸閉側の開口部からスライドさせて内部に挿入する。このとき、第1スライドケース40および第2スライドケース50の底部は、外側ケース30の折り曲げ部35によって下側から支持されており、外側ケース30の内部で開閉方向に自由にスライドさせることができる。
次に、外側ケース30の戸開方向の開口部30bから移動ブロック収容部41を外側に引き出して、移動ブロック85および捕捉突起87を取り付ける。そして、捕捉突起87を取付用長穴34cおよびロック用長穴34bに沿って移動させて、引き込み用長穴34aの位置まで移動ブロック収容部41を戻す。
次に、引張ばね70の圧縮力に抗して、外側ケース30の戸閉側の開口部30aから移動ブロック収容部51を外側に引き出し、移動ブロック80および捕捉突起82を取り付ける。そして、捕捉突起82を取付用長穴33cおよびロック用長穴33bに沿って移動させて、引き込み用長穴33aの位置まで移動ブロック収容部51を戻す。
その後、外側ケース30のそれぞれの端部に第1ガイドローラー部90および第2ガイドローラー部95を取付ピン100を介して取り付ける。これにより、捕捉引込機構20が図7で示す状態に組み立てられる。
このように組み立てられた捕捉引込機構20は、図10に示すように、引き戸レール2の内部に収容される。ここで、引き戸レール2の形状について説明すると、引き戸レール2は、下側が開口する断面略コ字形状に形成されている。詳細には、引き戸レール2の幅方向の両側に設けられた側面部2aと、この側面部2aの上側を繋ぐ上面部2bとで構成されており、この上面部2bには、上側に向かって窪んだ上側凹部2cが形成されている。この上側凹部2cの内部には、図6に示すように、被捕捉部材10が取り付けられている。
また、側面部2aのそれぞれの下端には、内側に向かって突出しており、かつ、その上面が円弧状に突出している円弧状レール2eが形成されている。一方、円弧状レール2eの上側を転動しながら走行するガイドローラー91は、図10に示すように、その内側部91bの直径が外側部91cの直径よりも大きく形成されており、内側部91bと外側部91cを繋ぐ転動面91dが緩やかな円弧状に形成されている。また、この転動面91dの円弧の半径は、円弧状レール2eの円弧の半径よりも大きくなっている。これにより、円弧状レール2eの円弧状の突部と転動面91dとの接触面積が小さくなり、ガイドローラー91の走行時の接触音(走行音)を小さくすることができる。また、捕捉引込機構20に横方向の力が作用したとしても、円弧状レール2eの円弧状の突部が円弧状の転動面91dといずれかの面で接触するようになるので、横方向の振れを小さく抑えることができる。
次に、本発明の実施の形態に係る開閉体緩衝装置Kの作用・動作について説明する。
図11は、捕捉引込機構の戸閉側部分の拡大平面図であって、(A)は捕捉引込機構がロックされている状態、(B)はロックが解除された状態である。また、図12は、捕捉引込機構が被捕捉部材を捕捉して戸閉側に引き込んだ状態である。さらに、図13は、捕捉引込機構の全体斜視図であって、戸開側の捕捉引込機構がロックされた状態を示す斜視図、図14は、図13の状態から、捕捉引込機構が被捕捉部材を捕捉して戸開側に引き込んだ状態を示す斜視図である。
引き戸1が図1の状態(閉じた状態と開いた状態の中間に位置する状態)のときには、図13に示すように、捕捉引込機構20のそれぞれの捕捉突起82、87は、ロック用長穴33b、34b内に位置している。この状態では、捕捉突起82、87は、引張ばね70の付勢力(圧縮力)で互いに引き合っているが、捕捉突起82、87がロック用長穴33b、34bの縁部と当接しているので、この位置でロックされている。
次に、引き戸1を図1の状態から図2(A)の状態(引き戸1が完全に閉じた状態)に移動させると、開閉体緩衝装置Kの戸閉側の部分が動作する(戸開側は動作しない)。詳細には、図11(A)(図13の拡大図)に示すように、捕捉突起82が走行ラインTL1上に位置する状態で、捕捉突起82が被捕捉部材10の位置まで移動する。そして、捕捉突起82は、被捕捉部材10の第1捕捉溝15a内に入り込む。それと同時に、捕捉引込機構20の案内突起90a、90bも、被捕捉部材10の案内溝13a内に入り込む。
この状態から引き戸1をさらに戸閉側に移動させると、捕捉突起82は、第1捕捉溝15aに案内されて、走行ラインTL1からTL2へと移動し、被捕捉部材10を捕捉する。また、これと同時に、捕捉突起82は、図11(B)に示すように、ロック用長穴33bに沿ってY1方向へ移動する。このY1方向への移動は、引き戸1の板厚方向へ略水平に移動するものであり、上下方向への移動は伴わない。さらに、これらと同時に、捕捉引込機構20の案内突起90a、90bも、被捕捉部材10の案内溝13aに沿って開閉方向へと移動する。
なお、上述した「略水平に移動する」とは、厳密に水平に移動することを意味するものではなく、ある程度の角度の誤差を含む程度の意味である。本実施例では、「捕捉引込機構20の上下方向の寸法が小さくできる程度に略水平に移動する」程度の意味である。
また、捕捉突起82がY1方向へと移動することによって、捕捉引込機構20に引き戸1の板厚方向に振動が発生する。しかしながら、案内突起90a、90bの引き戸1の板厚方向の両側は、案内溝13a(案内突起13)によって板厚方向の位置が規制されているので、この振動を最小限に抑えるようになる。また、振動に伴う異音の発生を最小限に抑えることができる。
図11(B)で示す状態に捕捉突起82が移動すると、捕捉突起82は引張ばね70の付勢力で戸開側へと引っ張られる。そして、図12に示すように、捕捉突起82は、引き込み用長穴33aに沿って開閉方向(Y2方向)へと移動する。このとき、捕捉突起82は被捕捉部材10を捕捉しているので、捕捉突起82は被捕捉部材10の位置で止まっており、相対的に引き戸1が引張ばね70の付勢力によって戸閉側に引き込まれるように移動する。また、ダンパー60が引張ばね70の付勢力を緩衝するように作用することで、引き戸1が勢いよく閉じることを防止する。
また、これらとは逆に、図2(A)の状態から図1の状態まで引き戸1を開くときには、上述した動作と逆の動作で開くことになる。より詳細には、利用者は、引張ばね70の付勢力に抗して捕捉突起82をロック用長穴33bの位置に到達するまで引き戸1を開くと、捕捉突起82が被捕捉部材10を捕捉しない状態になる。このとき、捕捉突起82は、第1捕捉溝15aに沿って走行ラインTL2からTL1まで移動し、図12の状態から図11(A)の状態まで戻るようになる。
一方、引き戸1を図1の状態から図2(B)の状態(引き戸1が完全に開いた状態)に移動させると、開閉体緩衝装置Kの戸開側の部分が動作する(戸閉側は動作しない)。なお、戸開側の動作は、戸閉側の動作と同じである。すなわち、図14に示すように、捕捉突起87は、被捕捉部材10の第1捕捉溝15aに案内されてロック用長穴34bに沿ってX1方向へ移動し、さらに引き込み用長穴34aに沿って開閉方向(X2方向)へ移動する。これにより、相対的に引き戸1が引張ばね70の付勢力によって戸開側に引き込まれるように移動することになる。また、捕捉引込機構20の案内突起95aも、被捕捉部材10の案内溝13a内に入り込み、幅方向の振動および発生音を低減する。
なお、他の作用・動作も戸閉側の作用・動作と同じであるため、その詳細な説明は省略する。
なお、引き戸1を勢いよく開閉した場合に、捕捉突起82、87が第1捕捉溝15a内から逸脱し、捕捉できない場合がある。そのため、図4および図5(B)に示すように、被捕捉部材10の開閉側の両端部には、傾斜面14a、14bが設けられている。すなわち、逸脱した状態から引き戸1を開閉方向へ移動させることで、捕捉突起82、87をこの傾斜面14a、14bから乗り越えさせ、正規の位置に戻すようにしている。
また、第2捕捉溝15bは、逸脱した状態から戻したときに、捕捉突起82、87が被捕捉部材10を捕捉するためのものである。また、捕捉突起82、87をより確実に捕捉するための予備としても機能する。
本発明の実施の形態に係る開閉体緩衝装置によれば、引き戸レール2に設けられた被捕捉部材10と、引き戸1に取り付けられて引き戸1と共に開閉方向へ移動可能に構成され捕捉引込機構20とを備え、捕捉引込機構20は、平面視において引き戸1の板厚方向および引き戸1の開閉方向へ略水平に移動可能に構成され、被捕捉部材10を捕捉しているときに開閉方向への移動が可能であり、捕捉していないときに引き戸1の板厚方向に移動して開閉方向への移動が制限される捕捉突起82、87と、捕捉突起82、87を戸閉側或いは戸開側へ引き込む引張ばね70と、引張ばね70が捕捉突起82、87を戸閉側或いは戸開側へ引き込む力を緩衝するダンパー60とを備えているので、捕捉突起82、87を引き戸1の板厚方向に略水平に移動させることで開閉方向への移動を制限し、捕捉突起82、87の上下方向への移動を必要としない。そのため、従来技術のように、捕捉部材を上下方向に移動させるスペースを削減することができるので、捕捉引込機構20の上下方向の寸法を小さくすることができる。
また、被捕捉部材10が引き戸レール2の戸閉側および戸開側のそれぞれに設けられるとともに、捕捉引込機構20の戸閉側および戸開側のそれぞれに捕捉突起82、87が設けられ、戸閉側の捕捉突起82と戸開側の捕捉突起87とを引張ばね70およびダンパー60で互いに連結しているので、1つの開閉体緩衝装置Kによって、引き戸1の閉じ際および開き際の両方で開閉体緩衝装置Kが動作して、引き戸1を完全に閉じた状態或いは開いた状態にすることができる。そのため、戸閉側および戸開側にそれぞれ専用の開閉体緩衝装置を設ける必要がない。
さらに、被捕捉部材10には、捕捉突起82、87を引き戸1の板厚方向へ誘導し、捕捉突起82、87によって捕捉されるための捕捉溝15が形成されているので、捕捉突起82、87を引き戸1の板厚方向へ容易に移動させることができるとともに、捕捉突起82、87で被捕捉部材10を捕捉できるようになる。また、これらの機能を簡単な構造で実現することができる。
また、捕捉引込機構20には、捕捉突起82、87が挿通され、捕捉突起82、87が開閉方向へ移動するための引き込み用長穴33a、34aと、捕捉突起82、87が引き戸1の板厚方向へ移動すると共に開閉方向への移動を制限するためのロック用長穴33b、34bとが設けられているので、捕捉突起82、87をロック用長穴33b、34bの分だけ略水平に移動させるだけで開閉方向への移動を制限することができる。そのため、板厚方向における移動量をできるだけ小さく抑えることで、捕捉引込機構20の板厚方向の長さを小さくすることができる。その結果、引き戸レール2の幅方向(引き戸1の板厚方向)の寸法を小さくすることができる。
特に、引き戸レール2は、捕捉引込機構20を収容する分だけ幅方向の寸法が大きくなるが、この幅寸法が大きくなると、引き戸の板厚方向に2枚の引き戸を並べて設けるような場合に、引き戸同士の間に必要以上の隙間が生じてしまう。また、引き戸の厚みを薄くするデザインが困難になり、意匠の自由度が制限されてしまう。そのため、引き戸レール2の幅方向の寸法も小さく抑えることが好ましい。
さらにまた、捕捉引込機構20には、被捕捉部材10側に向かって突出する案内突起90a、90b、95aが設けられ、被捕捉部材10には、案内突起90a、90b、95aが入り込み、捕捉突起82、87が引き戸1の板厚方向へ誘導されるときに、案内突起90a、90b、95aの引き戸1の板厚方向の両側を規制する案内溝13aが設けられているので、捕捉突起82、87が板厚方向へ移動するときの板厚方向への振動を抑えることができる。また、この振動に起因する音の発生を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態に係る開閉体緩衝装置について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、引き戸1の閉じ際および開き際の両方で開閉体緩衝装置Kが動作して、引き戸1を完全に閉じた状態或いは開いた状態にできるようにしているが、閉じ際或いは開き際のいずれか一方のみで動作するようにしてもよい。この場合、開閉体緩衝装置Kのいずれか一方の構造・機能を削除して新たな開閉体緩衝装置を構成することができる。または、本実施の形態で説明した開閉体緩衝装置Kのいずれか一方の機能を使用しないようにすることもできる。
また、本実施の形態では、捕捉引込機構20の捕捉部材として捕捉突起82、87を用い、被捕捉部材10の捕捉溝15に入り込むことで捕捉するようにしているが、他の構造であっても構わない。例えば、捕捉突起82、87および捕捉溝15を互いに係合する係止爪(或いは係止穴)で構成することもできる。このとき、係止爪が係合しているときには、捕捉部材側の係合爪が開閉方向においてロックされ、引き戸1の幅方向へ略水平に移動させるときにこの係合が解除されるようにする。このように構成することで、ロック用長穴33c、34cを不要にすることもできる。
1 引き戸(開閉体)
2 引き戸レール
2a 側面部
2b 上面部
2c 上側凹部
2e 円弧状レール部
K 開閉体緩衝装置
10 被捕捉部材
11 平板部
11a 切欠き部
12 取付穴
13 案内突起
13a 案内溝
14a、14b 傾斜面
15 捕捉溝(捕捉部)
15a 第1捕捉溝
15b 第2捕捉溝
20 捕捉引込機構
30 外側ケース
31 上面部
32 側面部
32a 取付穴
33、34 捕捉突起移動長穴
33a、34a 引き込み用長穴
33b、34b ロック用長穴
33c、34c 取付用長穴
35 折り曲げ部
40 第1スライドケース
41 移動ブロック収容部
42 ばね受け部
43 ダンパー受け部
50 第2スライドケース
51 移動ブロック収容部
52 ばね受け部
53 ダンパー本体収容部
60 ダンパー(緩衝部材)
61 ダンパー本体
62 ダンパー出力軸
63 くびれ部
70 引張ばね(ばね部材)
71 くびれ部
80、85 移動ブロック
81、86 挿通穴
82、87 捕捉突起(捕捉部材)
90 第1ガイドローラー部
90a、90b 案内突起
91 ガイドローラー
91a 回転軸
91b ガイドローラー内側部
91c ガイドローラー外側部
91d ガイドローラーの転動面
92 吊り下げ軸
93 接続部
94 貫通穴
95 第2ガイドローラー部
95a 案内突起
96 接続部
97 貫通穴
100 取付ピン
CL 捕捉引込機構(上面部)の幅方向の中心線
H 引き戸装置
P 中心点
T 吊り下げ装置
TL1、TL2 捕捉突起の走行ライン
X1、Y1 ロック解除方向
X2、Y2 捕捉引込方向

Claims (6)

  1. 引き戸レールに設けられた被捕捉部材と、引き戸に取り付けられて前記引き戸と共に開閉方向へ移動する捕捉引込機構とを備え、
    前記捕捉引込機構は、
    平面視において前記引き戸の板厚方向および前記引き戸の開閉方向へ略水平に移動可能に構成され、前記被捕捉部材を捕捉しているときに開閉方向への移動が可能であり、捕捉していないときに前記引き戸の板厚方向に移動して開閉方向への移動が制限される捕捉部材と、
    前記捕捉部材を戸閉側或いは戸開側へ引き込むばね部材と、
    前記ばね部材が前記捕捉部材を戸閉側或いは戸開側へ引き込む力を緩衝する緩衝部材と
    を備えていることを特徴とする開閉体緩衝装置。
  2. 前記被捕捉部材が前記引き戸レールの戸閉側および戸開側のそれぞれに設けられるとともに、前記捕捉引込機構の戸閉側および戸開側のそれぞれに前記捕捉部材が設けられ、戸閉側の前記捕捉部材と戸開側の前記捕捉部材とを前記ばね部材および前記緩衝部材で互いに連結したことを特徴とする請求項1に記載の開閉体緩衝装置。
  3. 前記被捕捉部材には、前記捕捉部材を前記引き戸の板厚方向へ誘導し、前記捕捉部材によって捕捉されるための捕捉部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開閉体緩衝装置。
  4. 前記捕捉部材は、前記被捕捉部材側に向かって突出する捕捉突起であり、前記捕捉部は、前記捕捉突起が入り込み、前記捕捉突起を誘導および捕捉するための捕捉溝であることを特徴とする請求項3に記載の開閉体緩衝装置。
  5. 前記捕捉引込機構には、前記捕捉突起が挿通され、前記捕捉突起が開閉方向へ移動するための引き込み用長穴と、前記捕捉突起が前記引き戸の板厚方向へ移動すると共に開閉方向への移動を制限するためのロック用長穴とが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の開閉体緩衝装置。
  6. 前記捕捉引込機構には、前記被捕捉部材側に向かって突出する案内突起が設けられ、前記被捕捉部材には、前記案内突起が入り込み、前記捕捉部材が前記引き戸の板厚方向へ誘導されるときに、前記案内突起の前記引き戸の板厚方向の両側を規制する案内溝が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の開閉体緩衝装置。
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