JP2016008335A - 加熱炉の加熱制御装置及び燃焼制御方法、圧延材製造方法 - Google Patents

加熱炉の加熱制御装置及び燃焼制御方法、圧延材製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装入側でより適切な炉温を設定可能とすることで、加熱炉抽出時の鋼材温度のばらつきを小さくする。
【解決手段】加熱する鋼材3を搬送しながら連続的に加熱する加熱炉1の燃焼制御方法である。加熱炉1を装入側から抽出側に向けて2以上のゾーンに区画し、区画されたゾーンで個別に燃焼制御を行う構成とする。少なくとも装入側のゾーンである予熱帯1Aを対象として、対象とするゾーン入側での鋼材温度、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度、及び加熱する鋼材3の対象とするゾーンの滞在時間に基づき、対象とするゾーンでの炉温を設定する。そして、対象とするゾーンにおける炉温を設定した炉温となるように、燃料流量及び空気流量を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加熱する鋼材を搬送しながら連続的に加熱する連続式の加熱炉の加熱温度を制御する技術及び、その技術を使用した圧延材の製造方法に関する。
従来の連続式加熱炉の燃焼制御方法では、加熱炉からの鋼材の抽出ピッチを予測し、抽出時の目標温度まで焼き上げるのに必要な炉温を算出し、その算出した炉温となるように燃料流量を制御している(特許文献1)。即ち、鋼材温度については抽出時の目標抽出温度に着目して、対象とする鋼材を、装入時(現在)の鋼材温度から目標抽出温度に焼き上げるために必要な各加熱帯での炉温設定値を、1次元ないし2次元伝熱モデルなどの炉温設定モデルに基づき計算する。そして、抽出時までに鋼材の温度が所定温度に達するように加熱炉の加熱制御を行う。
特開平7−258752号公報
特許文献1に記載の制御方法では、鋼材の抽出ピッチを予測し、予測した抽出ピッチから各鋼材の加熱炉全体での在炉時間を予測して、炉温設定モデルに基づき鋼材の加熱に必要な炉温を設定し、その設定した炉温となるように燃焼制御を行っている。
しかしながら、鋼材が加熱炉中に滞在する在炉時間は、通常3時間を超える長時間である。このため、加熱炉に装入する鋼材が抽出されると予測される予想時刻は、誤差が大きくなる傾向にある。そして誤差が大きいほど、鋼材を装入する際に設定する炉温が不適切となり、目標抽出温度に対する、実際の加熱炉抽出時の鋼材温度のばらつきが大きくなる。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、装入側でより適切な炉温を設定可能とすることで、加熱炉抽出時の鋼材温度のばらつきを小さくすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様である加熱炉の加熱制御装置は、加熱する鋼材を搬送しながら連続的に加熱する加熱炉の加熱制御装置であって、上記加熱炉を装入側から抽出側に向けて2以上のゾーンに区画し、区画されたゾーンで個別に燃焼制御を行う構成とし、少なくとも装入側のゾーンを対象として、対象とするゾーン入側での鋼材温度を取得する入側温度取得部と、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度を推定する推定温度計算部と、加熱する鋼材の対象とするゾーンの滞在時間を推定する滞在時間推定部と、上記入側温度取得部が取得した鋼材温度、上記推定温度計算部が推定した鋼材温度、上記滞在時間推定部が推定した滞在時間から、対象とするゾーンでの炉温を設定する炉温設定部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様である加熱炉の燃焼制御方法は、加熱する鋼材を搬送しながら連続的に加熱する加熱炉の燃焼制御方法であって、上記加熱炉を装入側から抽出側に向けて2以上のゾーンに区画し、区画されたゾーンで個別に燃焼制御を行う構成とし、少なくとも装入側のゾーンを対象として、対象とするゾーン入側での鋼材温度、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度、及び加熱する鋼材の対象とするゾーンの滞在時間に基づき、対象とするゾーンでの炉温を設定し、対象とするゾーンにおける炉温を設定した炉温となるように、燃料流量及び空気流量を制御することを特徴とする。
このとき、全てのゾーンを対象とし、各ゾーン毎に、対象とするゾーン入側での鋼材温度、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度、加熱する鋼材の対象とするゾーンの滞在時間に基づき、対象とするゾーンでの炉温を設定し、対象とするゾーンにおける炉温を設定した炉温となるように、燃料流量及び空気流量を制御し、最後のゾーンでは、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度として、上記加熱炉での目標抽出温度を設定するようにしても良い。
また、本発明の一態様である圧延材製造方法は、加熱する鋼材を搬送しながら連続的に加熱する加熱炉から抽出した鋼材を熱間圧延して圧延材を製造する圧延材製造方法であって、上記の一態様である加熱炉の燃焼制御方法で加熱炉の燃焼を制御し、上記熱間圧延後の圧延材の目標温度から上記加熱炉での目標抽出温度を計算し、計算した目標抽出温度に基づき、上記対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度を推定することを特徴とする。
本発明によれば、加熱炉における装入側での鋼材加熱量を適正にすることが可能となるため、加熱炉抽出時の鋼材温度のばらつきを小さくすることが可能となる。この結果、過加熱防止による加熱炉の燃料原単位向上や被加熱材である鋼材の加熱不足による抽出停止時間の短縮という効果がある。
また、本発明によれば、加熱炉抽出時の鋼材温度のばらつきが小さくなることで、次工程での熱間圧延後の圧延材の品質精度の向上に繋がる。
本発明は、特に、目標抽出温度の範囲が狭い鋼材に有効である、例えば目標抽出温度の範囲を狭く制御する必要がある鋼材に好適な技術である。
本発明に基づく実施形態に係る圧延材製造設備を説明する概念図である。 本発明に基づく実施形態に係る燃焼制御部の構成を示す図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(構成)
本実施形態の圧延材製造設備は、図1に示すように、連続式の加熱炉1と、熱間圧延設備2とを備える。
加熱炉1は、通常3つ又は4つのゾーンに区画されている。本実施形態では、図1に示すように、予熱帯1A、加熱帯1B、均熱帯1Cの3つのゾーンに区画される場合を例示している。本実施形態では、炉温設定のためのゾーン分けとして、本実施形態では、予熱帯1Aのゾーンと、加熱帯1B及び均熱帯1Cのゾーンとの2つのゾーンに区画する場合で例示する。
そして、不図示の連続鋳造機で鋳造されて製造された鋼材3(スラブ)が、連続的に加熱炉1に装入され、その鋼材3は、予熱帯1A、加熱帯1B、均熱帯1Cを通過しながら、3,4時間程度をかけて加熱される。更に、加熱された鋼材は、加熱炉1から順次抽出されて、熱間圧延設備(不図示)によって圧延に供され目的の圧延材となる。
加熱炉1では、個々のゾーン毎に、設定された炉温設定値となるように燃焼制御が行われる。即ち、加熱制御装置を構成する燃焼制御コントローラ6が、炉壁に設置された熱電対などからなる雰囲気温度計4a、4b、4cの測定値を取得し、測定した炉温測定値から求まる各帯の雰囲気温度が設定した炉温設定値となるように、各帯で供される燃料流量、及び空気流量を調整する。図1中、符号5は、各帯を加熱するバーナーを示している。
燃焼制御コントローラ6は、図2に示すように、装入温度計算部6A、目標抽出温度計算部6B、鋼材温度計算部6C、抽出ピッチ予測部6D、加熱帯入側鋼材温度取得部6E、予熱帯在炉時間計算部6F、次段在炉時間計算部6G、加熱帯入側目標温度推定部6H、予熱帯温度設定部6I、次段帯温度設定部6J、及び燃料流量設定部6Kを備える。
装入温度計算部6Aは、連続鋳造機(不図示)の出側で測定した鋼材温度に基づき、連続鋳造機から加熱炉1までの移動に要した時間から鋼材3の装入温度を計算する。装入温度計算部6Aは、加熱炉1入側で鋼材3の温度を直接計測することで取得するようにしても良い。
目標抽出温度計算部6Bは、加熱炉抽出時の目標温度を計算する。目標抽出温度計算部6Bは、例えば、熱間圧延機の出側目標温度および製品寸法から、圧延ラインにおける材料温度降下モデルを用いて、加熱炉抽出時の目標温度を計算する。即ち、目標抽出温度計算部6Bは、圧延機での温度降下を考慮して、抽出時の鋼材目標温度(目標抽出温度)を決定する。また、熱間圧延される前の鋼材加熱段階において、鋼中の析出物の溶解・析出挙動を制御する目的で、加熱温度を規制する場合には、その条件に従って加熱炉抽出時の目標温度を計算することができる。
抽出ピッチ予測部6Dは、圧延スケジュール及び目標圧延量から、加熱炉1からの鋼材抽出ピッチを予測する。この予測された抽出ピッチから、鋼材3が炉内を通過していく搬送速度が予測される。
鋼材温度計算部6Cは、加熱炉1内の各帯1A、1B、1Cの炉温実績をもとに、炉内の鋼材3の温度を所定サンプリング周期で計算する。
加熱帯入側鋼材温度取得部6Eは、加熱帯1Bに進入する鋼材3の温度を取得する。加熱帯入側鋼材温度取得部6Eは、例えば予熱帯1Aの出側近傍に設置した雰囲気温度計4aの測定値に基づき、予熱帯1Aから加熱帯1Bに移行する鋼材3の温度を計算する。若しくは、鋼材温度計算部6Cの計算値から加熱帯1Bに進入する鋼材3の温度を取得する。
予熱帯在炉時間計算部6Fは、抽出ピッチ予測部6Dが求めた抽出ピッチから、予熱帯1Aに装入されている先行の鋼材3の予熱帯1Aに存在する残りの在炉時間をそれぞれ算出し、その算出した在炉時間から、これから加熱炉1に装入される鋼材3の予熱帯1Aの在炉時間を求める。具体的には、予熱帯1Aに存在する先行の全鋼材3の圧延時間の合計値を、これから加熱炉1に装入される鋼材3の予熱帯1Aの予測される在炉時間とする。
次段在炉時間計算部6Gは、抽出ピッチ予測部6Dが求めた抽出ピッチから、加熱帯1B及び均熱帯1Cに装入されている先行の鋼材3の加熱炉1から抽出されるまでの残りの在炉時間をそれぞれ算出し、その算出した在炉時間から、これから加熱帯1Bに装入される鋼材3の抽出されるまでの在炉時間を求める。具体的には、加熱帯1B及び均熱帯1Cに存在する先行の全鋼材3の圧延時間の合計値を、これから加熱帯1Bに装入される鋼材3の加熱炉抽出までの在炉時間とする。
加熱帯入側目標温度推定部6Hは、加熱炉1に装入される鋼材3の加熱帯1B入側で目標温度を計算する。加熱帯入側目標温度推定部6Hは、目標抽出温度計算部6Bから抽出時の鋼材目標温度(目標抽出温度)を取得すると共に、抽出ピッチ予測部6Dが求めた抽出ピッチから炉内の各鋼材3の加熱帯1B及び均熱帯1Cでの残りの在炉時間を算出し、その算出した在炉時間から、これから加熱炉1に装入する鋼材3の加熱帯1B及び均熱帯1Cでの在炉時間(抽出までの時間)を予測する。そして、加熱帯入側目標温度推定部6Hは、抽出時の鋼材目標温度、予測した加熱帯1B及び均熱帯1Cでの在炉時間、現在の加熱帯1B及び均熱帯1Cの炉温設定値をパラメータとして使用し、1次元若しくは2次元の伝熱式(伝熱モデル)に基づき、抽出時の鋼材温度が目標抽出温度となる、加熱帯1B入側での目標温度を推定する。
予熱帯温度設定部6Iは、予熱帯1Aの炉温設定値を求める。予熱帯温度設定部6Iは、加熱炉1に装入する鋼材3が、予熱帯在炉時間計算部6Fが求めた在炉時間だけ予熱帯1Aに存在するとして、装入する鋼材3が、装入温度計算部6Aが求めた鋼材温度から、加熱帯入側目標温度推定部6Hが求めた加熱帯1B入側での目標温度とするために必要な予熱帯1Aの温度を、1次元若しくは2次元の伝熱式(伝熱モデル)に基づき算出する。
次段帯温度設定部6Jは、加熱帯1B及び均熱帯1Cの炉温設定値を求める。次段帯温度設定部6Jは、加熱帯1Bに移行する鋼材3が、次段在炉時間計算部6Gが求めた在炉時間だけ加熱帯1B及び均熱帯1Cに存在するとして、加熱帯1Bに移行する鋼材3が、現在の鋼材温度から、抽出時の目標抽出温度とするために必要な加熱帯1B及び均熱帯1Cでの各温度を、1次元若しくは2次元の伝熱式(伝熱モデル)に基づき算出する。
燃料流量設定部6Kは、予熱帯温度設定部6I及び次段帯温度設定部6Jが求めた各帯1A、1B、1Cの炉温設定値と、各帯1A、1B、1Cの実施の雰囲気温度と、炉効率とから、各帯1A、1B、1Cの温度を炉温設定値にするための燃料流量及び空気流量を算出する。実際には燃料流量は、炉温のカスケード制御の操作量とすることが多い。
炉効率は、ガス1Nmを投入したときの鋼材3の昇熱量(℃)のことであって、各帯1A、1B、1C毎に実験その他によって予め求めておく。炉効率の影響因子は多々あるが、例えば、横軸にガス投入量、縦軸に鋼帯昇熱量のグラフを、例えば1次の線形近似式として予め各帯1A、1B、1C毎に求め、その1次の近似式の傾きを炉効率の指標とする。
そして各帯1A、1B、1Cの燃焼操作部7a、7b、7cは、燃料流量設定部6Kが算出した燃料流量及び空気流量となるように操作する。
ここで、装入温度計算部6A及び加熱帯入側鋼材温度取得部6Eは、入側温度取得部を構成する。加熱帯入側鋼材温度取得部6Eは推定温度計算部を構成する。予熱帯在炉時間計算部6F、次段在炉時間計算部6Gは、滞在時間推定部を構成する。予熱帯温度設定部6I、次段帯温度設定部6Jは炉温設定部を構成する。
(鋼材3の加熱・圧延処理)
鋼材3は、連続的に加熱炉1に装入され、加熱炉1内の予熱帯1A、加熱帯1B、及び均熱帯1Cを通過しながら目標とする目標抽出温度まで加熱される。更に、加熱炉1から順次抽出された鋼材3は、熱間圧延設備2によって圧延されて、目的の圧延材となる。
本実施形態では、上記の加熱炉1で鋼材3を加熱する際の燃焼制御が次のように行われる。
すなわち、加熱炉1に装入(予熱帯1Aに装入)する鋼材3について、加熱炉1から抽出する際の目標抽出温度から逆算して、加熱帯1B入側での目標温度を求める。また、加熱炉1に装入する鋼材3について、予熱帯1Aでの在炉時間を予測する。そして、加熱炉装入時の現在の鋼材温度、加熱帯1B入側での目標温度、予熱帯1Aでの予測される在炉時間をパラメータとし、公知の伝熱モデルに基づき、加熱炉1に装入する鋼材3の予熱帯1A出側での温度を加熱帯1B入側での目標温度とするために必要な予熱帯1Aの炉温設定値を求め、その炉温設定値となるように、予熱帯1Aで必要な燃料流量を決定して、その決定した燃料流量となるように予熱帯1Aでの燃焼制御(加熱制御)を実施する。
なお、先行して予熱帯1Aに装入されている各鋼材3に対する炉温設定値とこれから予熱帯1Aに装入する鋼材3の炉温設定値との偏差が所定以上の場合には、例えば、一番大きな炉温設定値を採用して、被加熱材である鋼材の加熱不足が無いようにする。予熱帯1Aに存在する全鋼材3の炉温設定値の平均値を現在の予熱帯1Aの炉温設定値としても良い。通常、加熱炉1に連続して装入される鋼材3の目標抽出温度は同じ値若しくは近似の値であるので、最新の炉温設定値(これから装入する鋼材3の炉温設定値)を、現在の予熱帯1Aの炉温設定値として設定するようにしても良い。後述の加熱帯1Bや均熱帯1Cでも同様である。
また、予熱帯1Aで加熱され、続いて加熱帯1Bに移行する鋼材3について、加熱帯1B及び均熱帯1Cでの在炉時間を予測する。そして、加熱帯1Bへの移行時の現在の鋼材温度、加熱炉抽出時の目標温度(加熱帯1Bへの移行時に再度、目標抽出温度を算出しても良い)、加熱帯1B及び均熱帯1Cでの予測される在炉時間をパラメータとし、公知の伝熱モデルに基づき、加熱帯1Bに移行する鋼材3の現在の温度を抽出時の目標温度とするために必要な加熱帯1B及び均熱帯1Cの各炉温設定値を求め、その炉温設定値となるように、加熱帯1B及び均熱帯1Cでそれぞれ必要な燃料流量を決定して、その決定した燃料流量となるように、加熱帯1B及び均熱帯1Cでの燃焼制御(加熱制御)を実施する。
ここで、従来のように加熱炉1に装入する鋼材3について、抽出時の目標抽出温度から直接、伝熱モデルに基づき各帯1A、1B、1Cでの炉温設定温度を設定した場合、先行して加熱されている先行の鋼材3の加熱炉全体の在炉時間の誤差の積み重ねから、抽出位置から一番遠い予熱帯1Aでの在炉時間の予測精度が悪く、その結果、予熱帯1Aでの炉温設定値の精度が悪かった。例えば加熱炉1に30枚の鋼材3が装入可能であれば、これから装入する鋼材3の在炉時間は、先行する30枚の全鋼材3の予測される圧延時間の合計から求めているためである。
これに対し、本実施形態では、加熱炉1内のうち予熱帯1Aに存在する先行する鋼材3(例えば12枚の鋼材3)だけから、装入する鋼材3の予熱帯1Aでの在炉時間を求める事となるため、予熱帯1Aでの加熱制御の精度が向上する。
更に、再度、加熱帯1Bの入側で、加熱炉1内のうち加熱帯1B及び均熱帯1Cに存在する先行する鋼材3(例えば18枚の鋼材3)だけから、加熱帯1B及び均熱帯1Cでの在炉時間を求める事となるため、加熱帯1B及び均熱帯1Cでの加熱制御の精度も向上する。
この結果、本実施形態では、加熱炉抽出時の鋼材温度のばらつきを小さくすることが可能となる。この結果、過加熱防止による加熱炉1の燃料原単位向上や被加熱材である鋼材の加熱不足による抽出停止時間の短縮に効果がある。
また、加熱炉抽出時の鋼材温度のばらつきが小さくなることで、次工程での熱間圧延後の圧延材の品質精度の向上に繋がる。
本実施形態の方法は、特に、抽出温度の範囲を狭く制御する必要がある鋼材の製造に好適な技術である。
尚、伝熱モデルを使用して、目標抽出温度となるように、所定サンプリング周期で繰り返し計算し直して精度を向上させることも考えられるが、計算負荷が高くなるといった問題がある。
ここで、上記の実施形態では、予熱帯1Aと、加熱帯1B及び均熱帯1Cとの2つのゾーンを想定して、各帯1A、1B、1Cの炉温設定値を算出する場合を例示している。本発明は、これに限定されない。例えば加熱帯1Bを2つのゾーン(第1加熱帯、第2加熱帯)に更に分けて、第2加熱帯入側での目標温度を求め、その第2加熱帯入側での目標温度から、本発明に基づき第1加熱帯の炉温設置値を計算するようにしても良い。即ち、加熱炉1内を炉温設定値の決定のために3つゾーンに区画して、本発明を適用しても良い。
また、本実施形態では、加熱帯1B入側での実際の鋼材温度から加熱帯1B及び均熱帯1Cでの炉温設定値を計算している。この代わりに、従来のように、加熱炉装入時の鋼材温度と目標抽出温度から加熱帯1B及び均熱帯1Cでの炉温設定値を求めても良い。
1 加熱炉
1A 予熱帯
1B 加熱帯
1C 均熱帯
3 鋼材
4a、4b、4c 雰囲気温度計
5 バーナー
6 燃焼制御コントローラ
6A 装入温度計算部
6B 目標抽出温度計算部
6C 鋼材温度計算部
6D 抽出ピッチ予測部
6E 加熱帯入側鋼材温度取得部
6F 予熱帯在炉時間計算部
6G 次段在炉時間計算部
6H 加熱帯入側目標温度推定部
6I 予熱帯温度設定部
6J 次段帯温度設定部
6K 燃料流量設定部

Claims (4)

  1. 加熱する鋼材を搬送しながら連続的に加熱する加熱炉の加熱制御装置であって、
    上記加熱炉を装入側から抽出側に向けて2以上のゾーンに区画し、区画されたゾーンで個別に燃焼制御を行う構成とし、
    少なくとも装入側のゾーンを対象として、
    対象とするゾーン入側での鋼材温度を取得する入側温度取得部と、
    対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度を推定する推定温度計算部と、
    加熱する鋼材の対象とするゾーンの滞在時間を推定する滞在時間推定部と、
    上記入側温度取得部が取得した鋼材温度、上記推定温度計算部が推定した鋼材温度、上記滞在時間推定部が推定した滞在時間から、対象とするゾーンでの炉温を設定する炉温設定部と、
    を備えることを特徴とする加熱炉の加熱制御装置。
  2. 加熱する鋼材を搬送しながら連続的に加熱する加熱炉の燃焼制御方法であって、
    上記加熱炉を装入側から抽出側に向けて2以上のゾーンに区画し、区画されたゾーンで個別に燃焼制御を行う構成とし、
    少なくとも装入側のゾーンを対象として、対象とするゾーン入側での鋼材温度、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度、及び加熱する鋼材の対象とするゾーンの滞在時間に基づき、対象とするゾーンでの炉温を設定し、対象とするゾーンにおける炉温を上記設定した炉温となるように、燃料流量及び空気流量を制御することを特徴とする加熱炉の燃焼制御方法。
  3. 全てのゾーンを対象とし、各ゾーン毎に、対象とするゾーン入側での鋼材温度、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度、加熱する鋼材の対象とするゾーンの滞在時間に基づき、対象とするゾーンでの炉温を設定し、対象とするゾーンにおける炉温を設定した炉温となるように、燃料流量及び空気流量を制御し、
    最後のゾーンでは、対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度として、上記加熱炉での目標抽出温度を設定することを特徴とする請求項2に記載の加熱炉の燃焼制御方法。
  4. 加熱する鋼材を搬送しながら連続的に加熱する加熱炉から抽出した鋼材を熱間圧延して圧延材を製造する圧延材製造方法であって、
    請求項2又は請求項3に記載の燃焼制御方法で上記加熱炉の燃焼を制御し、
    上記熱間圧延後の圧延材の目標温度から上記加熱炉での目標抽出温度を計算し、計算した目標抽出温度に基づき、上記対象とするゾーンの次のゾーン入側で必要な鋼材温度を推定することを特徴とする圧延材製造方法。
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