JP2016007976A - 車両制御装置 - Google Patents

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【課題】車両懸架装置の耐久性低下を抑制しつつ、ロール方向における振動を全帯域に亘って制振することで、車両の乗り心地を向上できる車両制御装置を提供する。【解決手段】ショックアブソーバ26とアクティブスタビライザ22とを備える車両懸架装置20を制御するECU1において、車両10のロール方向におけるロール振動周波数を、予め設定された設定周波数よりも大きい高周波帯域と、設定周波数以下となる低周波帯域とに振り分けるローパスフィルタ53a及びハイパスフィルタ53bと、高周波帯域となるロール振動周波数に基づいて、ショックアブソーバ26の減衰力を制御するサスペンション制御部51と、低周波帯域となるロール振動周波数に基づいて、アクティブスタビライザ22のねじり剛性を制御するスタビライザ制御部52とを備え、設定周波数は、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答限界周波数に基づいて設定される。【選択図】図1

Description

本発明は、車両懸架装置を制御する車両制御装置に関する。
従来、路面外乱による車両へのロール方向における振動に対して、アクティブスタビライザを制御することで、車両のロール方向における姿勢を制御する車両のスタビライザ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2010/092687号
ところで、路面から車両のロール方向に与えられる振動としては、低周波振動と、高周波振動とがある。低周波振動としては、例えば、路面のうねり及び路面のカーブであり、数Hz程度の振動となっている。高周波振動としては、例えば、路面の凹凸であり、数十Hz程度の振動となっている。ここで、アクティブスタビライザのスタビライザ制御(以下、ASTB(Active Stabilizer)制御という)は、高周波振動に対する応答性が、低周波振動に対する応答性に比して遅いという制御特性を有することから、車両のロール方向における振動を、全域に亘って適切に制振することは困難となる。
車両への振動を抑制するものとしては、スプリング及びショックアブソーバ(ダンパともいう)を備えるサスペンションがある。サスペンションは、ショックアブソーバの減衰力が制御されることで、スプリングの振動を広い帯域に亘って制振することが可能である。ここで、サスペンションの減衰力制御(以下、AVS(Adaptive Variable Suspension)制御という)は、ストローク速度の低い低周波振動を、ストローク速度の速い高周波振動に比して制振することが不得手であるという制御特性を有する。特に、車両に対して、高周波振動と低周波振動とが重畳して与えられる場合、低周波振動を優先して制振すると、サスペンションが硬くなってしまい、高周波振動を十分に制振できない可能性がある。一方で、高周波振動を優先して制振すると、サスペンションが柔らかくなってしまい、低周波振動により車両が上下にあおられてしまう可能性がある。以上から、AVS制御では、高周波振動の制振と低周波振動の制振との両立を図ることが困難である。また、AVS制御では、ショックアブソーバの減衰力を可変させるための作動回数に制限がある。このため、AVS制御を振動の広域に亘って実行させると、ショックアブソーバの作動頻度が多くなってしまい、ショックアブソーバの耐久性が低下し易くなってしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、車両懸架装置の耐久性低下を抑制しつつ、車両のロール方向における振動を全帯域に亘って好適に制振することで、車両の乗り心地を向上させることができる車両制御装置を提供することを課題とする。
本発明の車両制御装置は、スプリングの振動を減衰させるショックアブソーバと、ロール方向における車両の姿勢を制御するアクティブスタビライザと、を備える車両懸架装置を制御する車両制御装置において、前記車両の前記ロール方向における振動を検出して得られるロール振動周波数を、予め設定された設定周波数よりも大きい高周波帯域と、前記設定周波数以下となる低周波帯域とに振り分ける周波数帯域振り分け部と、前記高周波帯域となる前記ロール振動周波数に基づいて、前記ショックアブソーバの減衰力を制御する減衰力制御部と、前記低周波帯域となる前記ロール振動周波数に基づいて、前記アクティブスタビライザのねじり剛性を制御するスタビライザ制御部と、を備え、前記設定周波数は、前記ねじり剛性を可変させるために作動するアクティブスタビライザアクチュエータの応答限界となる応答限界周波数に基づいて設定されることを特徴とする。
本発明に係る車両制御装置は、減衰力制御部によりショックアブソーバの減衰力を制御(AVS制御)することで、高周波振動を制振することができ、また、スタビライザ制御部によりアクティブスタビライザのねじり剛性を制御(ASTB制御)することで、低周波振動を制振することができる。このため、高周波振動と低周波振動とが重畳して車両に与えられる場合であっても、高周波振動と低周波振動とを両立して制振することができる。また、アクティブスタビライザアクチュエータの応答限界周波数に基づいて設定周波数を設定することで、低周波振動におけるASTB制御の作動帯域を広域にできる分、高周波振動におけるAVS制御の作動帯域を狭くすることができるため、AVS制御の作動頻度を抑制することができ、ショックアブソーバの耐久性低下を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る車両制御装置に関する概略構成図である。 図2は、アクティブスタビライザアクチュエータの応答周波数特性に関するゲイン線図である。 図3は、アクティブスタビライザアクチュエータの応答周波数特性に関する位相線図である。 図4は、ASTB用ローパスフィルタに関するゲイン線図である。 図5は、AVS用ハイパスフィルタに関するゲイン線図である。 図6は、実施形態1に係る車両制御装置を機能的に示した説明図である。 図7は、車両のロール方向における実振動の周波数特性に関するゲイン線図である。 図8は、実施形態2に係る車両制御装置に関する概略構成図である。 図9は、実施形態2に係る車両制御装置を機能的に示した説明図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
〔実施形態1〕
図1から図7を参照して、実施形態1について説明する。図1は、実施形態1に係る車両制御装置に関する概略構成図である。図2は、アクティブスタビライザアクチュエータの応答周波数特性に関するゲイン線図である。図3は、アクティブスタビライザアクチュエータの応答周波数特性に関する位相線図である。図4は、ASTB用ローパスフィルタに関するゲイン線図である。図5は、AVS用ハイパスフィルタに関するゲイン線図である。図6は、実施形態1に係る車両制御装置を機能的に示した説明図である。図7は、車両のロール方向における実振動の周波数特性に関するゲイン線図である。
実施形態1の車両制御装置1は、車両10に設けられる車両懸架装置20を制御して、車両10のロール方向における振動を抑制するものである。車両懸架装置20は、いわゆるアクティブスタビライザサスペンションシステムであり、サスペンション21とアクティブスタビライザ22とを備えている。サスペンション21は、前後左右の4つの車輪に対応して4つ設けられる。各サスペンション21は、各車輪を車両10の車体に支持するものである。また、アクティブスタビライザ22は、左右の2つの車輪に対応して前後に2つ設けられる。先ず、車両制御装置1の説明に先立ち、図1を参照して、サスペンション21及びアクティブスタビライザ22について説明する。
図1では、前後いずれかの左右輪に設けられる2つのサスペンション21と、左右輪の間に設けられる1つのアクティブスタビライザ22とを図示している。なお、アクティブスタビライザ22は、前後の少なくとも一方に設ければよく、特に限定されない。以下では、特に断りのない限り4つのサスペンション21及び2つのアクティブスタビライザ22を区別せずに説明する。
サスペンション21は、車両10のばね上部材15とばね下部材16との間に設けられ、ばね上部材15とばね下部材16とを接続している。ばね上部材15は、サスペンション21によって支持される部材であり、車体を含むものである。ばね下部材16は、サスペンション21よりも車輪側に配置された部材であり、車輪に連結されたナックルや、ナックルに連結されたロアアーム等を含むものである。このサスペンション21は、スプリング25とショックアブソーバ26とを有する。スプリング25とショックアブソーバ26とは、並列に設けられている。
スプリング25は、ばね上部材15とばね下部材16とを接続し、ばね上部材15とばね下部材16との相対変位に応じたばね力を発生させ、そのばね力をばね上部材15およびばね下部材16に作用させる。なお、スプリング25は、例えば、コイルスプリングを用いてばね力を発生させる機構であってもよいし、空気ばねによってばね力を発生させる機構であってもよく、特に限定されない。また、ばね上部材15とばね下部材16との相対変位とは、ばね上部材15とばね下部材16とがサスペンション21のストローク方向において接近あるいは離間する方向の相対変位である。サスペンション21のストローク方向は、車両上下方向(図1の上下方向)に沿った方向であるものとして図示しているが、車両上下方向に対して所定の傾斜を有していてもよい。また、スプリング25は、ばね係数、すなわち、ばね力を可変に制御可能な構成であってもよい。
ショックアブソーバ26は、ばね上部材15とばね下部材16とを接続し、ばね上部材15とばね下部材16との相対運動を減衰させる減衰力を発生させる。ばね上部材15とばね下部材16との相対運動とは、ばね上部材15とばね下部材16とがサスペンション21のストローク方向において接近あるいは離間する方向の相対運動である。ショックアブソーバ26は、この相対運動におけるばね上部材15とばね下部材16との相対速度に応じた減衰力を発生させることで相対運動を減衰させる。
具体的に、ショックアブソーバ26は、ばね上部材15またはばね下部材16の一方に接続され、作動流体が封入されたシリンダ(アブソーバシェル)26aと、他方に接続され、シリンダ26a内を往復動するピストン部26bを有するピストンロッド(アブソーバロッド)26cと、を備えている。そして、サスペンション21は、このシリンダ26aとピストンロッド26cとが相対変位することでストロークし、ばね上部材15とばね下部材16とが相対変位する。このため、サスペンション21のストローク方向は、シリンダ26aとピストンロッド26cとの相対変位に沿った方向となり、換言すれば、ばね上部材15とばね下部材16との相対変位に沿った方向となる。
さらに、実施形態1のショックアブソーバ26は、減衰係数を可変に制御され、スプリング25の振動を減衰させる減衰力を可変に制御可能な構成となっている。つまり、ショックアブソーバ26は、車両10のサスペンション21の減衰力を調整する、いわゆるAVS制御が実行可能となっている。このショックアブソーバ26は、減衰係数を可変に制御する手段として、例えば、ピストン部26bを挟んで、一方側に形成されるシリンダ26a内のピストン上室と、他方側に形成されるシリンダ26a内のピストン下室とを連通する油路・オリフィス等の流路面積を可変する図示しないロータリーバルブを有している。このロータリーバルブは、サスペンション21に設けられるサスペンションコントロールアクチュエータ27によって回転する。このため、ショックアブソーバ26は、サスペンションコントロールアクチュエータ27によりロータリーバルブが回転することによって、減衰力が調整される。サスペンションコントロールアクチュエータ27は、例えば、サーボモータが用いられている。ここで、ショックアブソーバ26は、段数指令等を含むAVS指令信号に応じて流路面積が段階的に変化させられることで、互いに異なる複数の減衰特性(減衰係数)を選択的に複数段階で実現することができる。つまり、ショックアブソーバ26は、上記流路面積を変更し減衰特性を複数段階に変更することで減衰力を変更するものである。なお、ショックアブソーバ26は、これに限定されず、減衰力を調整可能な他のショックアブソーバを用いてもよい。
このように構成されるサスペンション21は、ショックアブソーバ26の減衰力が大きくなると、ショックアブソーバ26のストローク方向における相対運動がし難くなる(硬くなる)ことで、スプリング25の振動の減衰が大きなものとなる。一方で、サスペンション21は、ショックアブソーバ26の減衰力が小さくなると、ショックアブソーバ26のストローク方向における相対運動がし易くなる(柔らかくなる)ことで、スプリング25の振動の減衰が小さなものとなる。このように、サスペンション21のAVS制御は、スプリング25の振動を、ショックアブソーバ26の減衰力で減衰させる、受動的なパッシブ制御となっている。
次に、図1を参照して、アクティブスタビライザ22について説明する。アクティブスタビライザ22は、左右一対のスタビライザバー31,32と、アクティブスタビライザアクチュエータ33とを有する。
一方のスタビライザバー31は、アクティブスタビライザアクチュエータ33と、左右の一方の車輪側となるばね下部材16とを接続する。一方で、他方のスタビライザバー32は、アクティブスタビライザアクチュエータ33と、左右の他方の車輪側となるばね下部材16とを接続する。このスタビライザバー31,32は、アクティブスタビライザアクチュエータ33から対応する車輪に向けて車両左右方向(図1の左右方向)に延在しており、車輪側となる先端部が車両前後方向(図1の前後方向)に向けて折り曲げられている。折り曲げられたスタビライザバー31,32の先端部は、車輪を保持するばね下部材16、例えばロアアームに接続されている。
アクティブスタビライザアクチュエータ33は、一方のスタビライザバー31と他方のスタビライザバー32との相対的なねじり剛性を制御する、いわゆるASTB制御が実行可能となっている。つまり、アクティブスタビライザアクチュエータ33は、一方のスタビライザバー31と他方のスタビライザバー32との相対的な回転量を制御することで、ねじり剛性を制御している。アクティブスタビライザアクチュエータ33は、例えば、サーボモータを用いている。
ここで、アクティブスタビライザ22のASTB制御は、ねじり剛性を能動的に制御することで、アンチロールモーメントを発生させるアクティブ制御を実行可能となっており、また、能動的に制御されたねじり剛性によってロール方向における減衰力を発生させて振動を減衰させる、受動的なパッシブ制御を実行可能となっている。先ず、ASTB制御のアクティブ制御について説明する。
アクティブスタビライザアクチュエータ33は、車両10のロールによってスタビライザバー31,32に捻り力が作用するときに、この捻り力による捻り方向と反対方向にスタビライザバー31,32を相対回転させることによって、ロールモーメントに対抗するアンチロールモーメントを発生させることができる。このため、アクティブスタビライザアクチュエータ33は、左右のスタビライザバー31,32の相対回転量を変化させることにより、ロール抑制力としてのアンチロールモーメントを変化させることができる。よって、アクティブスタビライザ22は、アクティブスタビライザアクチュエータ33をアクティブ制御することで、車両10のロールを積極的に抑制することが可能となる。
なお、アクティブスタビライザアクチュエータ33の回転量とは、アクティブスタビライザアクチュエータ33の中立位置からの回転量となっている。また、中立位置とは、車両10が平坦路に制止している状態を基準状態としたとき、その基準状態におけるアクティブスタビライザアクチュエータ33の回転位置となっている。
従って、アクティブスタビライザアクチュエータ33の回転量が大きくなるほど、アクティブスタビライザアクチュエータ33の回転位置が中立位置から離れ、スタビライザバー31,32の捻り反力、言い換えるとロール抑制力が大きくなる。このように、アクティブスタビライザ22は、左右のスタビライザバー31,32間の捻り角を可変に制御可能な可変捻り角スタビライザである。
このアクティブスタビライザ22は、蓄電装置としてのバッテリに接続されており、バッテリから供給される電力によってアンチロールモーメントをアクティブに発生させることができる。つまり、アクティブスタビライザ22は、電力を消費することでロールを含む車両10の振動を抑制する力を能動的に発生させることができる。また、アクティブスタビライザ22は、振動を抑制する力を能動的に発生させるときの制御量、すなわち出力トルクや回転角度、回転角速度等を可変に制御可能である。
続いて、ASTB制御のパッシブ制御について説明する。アクティブスタビライザ22は、アクティブスタビライザアクチュエータ33を発電機として機能させることで、受動的に減衰力を発生させている。つまり、アクティブスタビライザ22による減衰力制御では、車両10に発生するロール方向の振動に対してパッシブ制御を実行している。振動の入力によってスタビライザバー31,32が相対回転すると、アクティブスタビライザアクチュエータ33に捻り力が作用し、アクティブスタビライザアクチュエータ33は捻り力による発電を行う。このため、アクティブスタビライザアクチュエータ33は、スタビライザバー31,32に対して、捻り方向と反対方向に反力を作用させる。
この反力は、車両10のロールを減衰する減衰力として働く。言い換えると、アクティブスタビライザ22は、入力される車両10のロール方向の振動を電力に変換する回生発電を行うことで、車両10の振動を減衰することができる。このように、アクティブスタビライザ22は、車両10の振動を受動的に減衰するときの制御量、すなわち減衰係数(発電負荷)を可変に制御可能である。このため、アクティブスタビライザ22は、アクティブスタビライザアクチュエータ33によりスタビライザバー31,32のねじり剛性を調整することによって、車両10のロール方向における振動を減衰する減衰力が調整される。
このように構成されるアクティブスタビライザ22は、アクティブスタビライザアクチュエータ33によるねじり剛性が大きくなると、車両10のロール方向における振動がし難くなる(硬くなる)ことから、車両10のロール方向における振動の減衰が大きなものとなる。一方で、アクティブスタビライザ22は、アクティブスタビライザアクチュエータ33によるねじり剛性が小さくなると、車両10のロール方向における振動がし易くなる(柔らかくなる)ことから、車両10のロール方向における振動の減衰が小さなものとなる。
次に、図1を参照して、車両制御装置1について説明する。車両制御装置1は、例えば、コンピュータを有する電子制御ユニットであり、ECUを用いて構成されている。車両制御装置1(以下、ECU1という)は、上記のサスペンションコントロールアクチュエータ27及びアクティブスタビライザアクチュエータ33に接続され、サスペンションコントロールアクチュエータ27を制御して、サスペンション21の減衰力を調整し、また、アクティブスタビライザアクチュエータ33を制御して、アクティブスタビライザ22の減衰力を調整する。
また、ECU1には、ばね上Gセンサ41、ばね下Gセンサ42、ストロークセンサ43及びロールレートジャイロ44等の各種センサが接続されており、これら各種センサから検出信号が入力される。ばね上Gセンサ41は、ばね上部材15に配置され、ばね上部材15の上下方向の加速度を検出する。ばね下Gセンサ42は、ばね下部材16に配置され、ばね下部材16の上下方向の加速度を検出する。ストロークセンサ43は、車両10の各サスペンション21のストローク量を検出する。ECU1は、例えば、ストロークセンサ43が検出した各サスペンション21のストローク量を微分演算することで、各サスペンション21のストローク速度を算出することができる。ロールレートジャイロ44は、車両10のロールレートを検出する。車両10のロールレートとは、ばね上部材15のロール角の時間微分値に相当し、ロール角の変化速度(ロール角速度)に相当する。つまり、ロールレートが大きい場合には、車両10のばね上部材15のロール方向における挙動変化が大きく、一方で、ロールレートが小さい場合には、車両10のばね上部材15のロール方向における挙動変化が小さいものとなる。
ECU1は、上記の各種センサから入力される検出結果に基づいて、サスペンション21及びアクティブスタビライザ22等を制御する。つまり、ECU1は、各種センサの検出結果に基づいて、サスペンション21の減衰力を制御するサスペンション制御部(減衰力制御部)51を有する。また、ECU1は、各種センサの検出結果に基づいて、アクティブスタビライザ22の減衰力を制御するスタビライザ制御部52を有する。
ここで、ECU1は、各種センサから入力される検出結果に基づいて、サスペンション21及びアクティブスタビライザ22の減衰力を制御するための車両状態量を演算する。車両状態量としては、検出されたロールレートを角振動数として用い、この角振動数を振動数に変換することで得られる、車両10のロール方向における振動周波数(ロール振動周波数)がある。
サスペンション制御部51は、ロールレートを含む各種検出結果に基づいて、AVS制御を実行する。AVS制御は、スプリング25の振動を減衰させるにあたり、受動的なパッシブ制御となる。同様に、スタビライザ制御部52は、ロールレートを含む各種検出結果に基づいて、ASTB制御を実行する。ASTB制御は、車両10のロール方向における振動を減衰させるにあたり、アンチロールモーメントを発生させる能動的なアクティブ制御を実行可能であり、また、減衰力を発生させる受動的なパッシブ制御を実行可能である。
次に、図2及び図3を参照して、ASTB制御における応答性について説明する。ASTB制御において制御されるアクティブスタビライザアクチュエータ33は、その応答に関する周波数特性が、図2及び図3に示す応答周波数となっている。図2に示すゲイン線図を見ると、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答周波数は、低周波数となる帯域(低周波帯域)において、ゲインがゼロ付近で安定する一方で、高周波数となる帯域(高周波帯域)において、ゲインがゼロよりも小さくなり、また、ゲインが不安定となる。また、図3に示す位相線図を見ると、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答周波数は、低周波数となる帯域(低周波帯域)において、位相がゼロ付近で安定する一方で、高周波数となる帯域(高周波帯域)において、位相が大きくゼロから離れ、また、位相が不安定となる。
このとき、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答限界周波数fxを、位相が45°よりも大きく離れる周波数とする。つまり、応答限界周波数fxを、位相が−45°よりも小さくなる周波数とする。なお、位相が−45°となる周波数を応答限界周波数fxとしたのは、例えば、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答による位相の遅延を最大90°まで許容可能とし、また、後述するローパスフィルタ53aを用いる場合、ローパスフィルタ53aを通過した周波数が−45°位相が遅延することを考慮したからである。このように、ASTB制御では、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答周波数が、応答限界周波数fx以下となる低周波帯域であれば、アクティブスタビライザアクチュエータ33が正常に応答可能である。一方で、ASTB制御では、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答周波数が、応答限界周波数fxよりも大きい高周波帯域であれば、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答に遅延が生じ易いものとなる。
このため、実施形態1において、ECU1は、ロール振動周波数に基づいて、ASTB制御を実行する場合、応答限界周波数fx以下となるロール振動周波数の低周波帯域(低周波振動)において、ASTB制御をアクティブ制御する。言い換えれば、ECU1は、ロール振動周波数に基づいて、ASTB制御を実行する場合、応答限界周波数fxよりも大きいロール振動周波数の高周波帯域(高周波振動)において、ASTB制御のアクティブ制御を制限する。なお、ASTB制御のパッシブ制御については、特に制限されない。
一方で、AVS制御は、スプリング25の振動を受動的に減衰させるパッシブ制御であることから、ロール振動周波数の全帯域に亘って応答可能となっている。一方で、AVS制御は、ストローク速度の速い高周波振動を、ストローク速度の低い低周波振動に比して、抑制し易い制御特性を有する。
このため、実施例1において、ECU1は、ロール振動周波数に基づいて、AVS制御を実行する場合、応答限界周波数fxよりも大きいロール振動周波数の高周波帯域において、AVS制御を実行する。
このように、ECU1は、応答限界周波数fx以下の低周波帯域となるロール振動周波数に基づいてASTB制御を実行し、応答限界周波数fxよりも大きい高周波帯域となるロール振動周波数に基づいてAVS制御を実行している。このとき、ECU1は、ロール振動周波数に基づいて、ASTB制御及びAVS制御を実行することから、ロール振動周波数を低周波帯域と高周波帯域とに振り分ける周波数帯域振り分け部として機能する、ローパスフィルタ53a及びハイパスフィルタ53bとを有している。
ローパスフィルタ53aは、ロール振動周波数のうち、低周波帯域となるロール振動周波数を通過させる一方で、高周波帯域となるロール振動周波数を除去する。図4のゲイン線図に示すように、ローパスフィルタ53aの周波数特性は、応答限界周波数fxがカットオフ周波数となっており、ロール振動周波数を低周波帯域に分けるための予め設定される設定周波数となっている。そして、ローパスフィルタ53aは、応答限界周波数fx以下となる低周波帯域が、ゲインが0(dB)から−3(dB)の範囲となっており、応答限界周波数fxよりも大きい高周波帯域が、ゲインが−3(dB)よりも小さくなっている。
ハイパスフィルタ53bは、ロール振動周波数のうち、低周波帯域となるロール振動周波数を除去する一方で、高周波帯域となるロール振動周波数を通過させる。図5のゲイン線図に示すように、ハイパスフィルタ53bの周波数特性は、応答限界周波数fxがカットオフ周波数となっており、ロール振動周波数を高周波帯域に分けるための予め設定される設定周波数となっている。そして、ハイパスフィルタ53bは、応答限界周波数Fx以下となる低周波帯域が、ゲインが−3(dB)よりも小さくなっており、応答限界周波数Fxよりも大きい高周波帯域が、ゲインが0(dB)から−3(dB)の範囲となっている。
次に、図6を参照して、ECU1のAVS制御及びASTB制御の一連の制御動作について説明する。ECU1には、ばね上Gセンサ41、ばね下Gセンサ42、ストロークセンサ43及びロールレートジャイロ44等の各種センサから検出信号が入力される。ECU1は、各種センサから検出信号が入力されると、検出信号に基づいて、車両10のロール方向におけるロールレートを、車両状態量として演算して導出する(ステップS1)。ECU1は、導出したロールレートからロール振動周波数を導出し、このロール振動周波数を、ローパスフィルタ53aを通過させることで、低周波帯域のロール振動周波数に分離し、ハイパスフィルタ53bを通過させることで、高周波帯域のロール振動周波数に分離する。これにより、ECU1は、ロール振動周波数を、低周波帯域と高周波帯域とに振り分けることで、低周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートと、高周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートとに振り分ける(ステップS2)。
続いて、ECU1は、サスペンション制御部51において、振り分けた高周波帯域のロールレートに基づいてAVS制御を実行し、車両10のロール方向における振動を減衰させる(ステップS3:AVSロール減衰制御)。ここで、車両10は、ロール方向に振動すると、車体を含むばね上部材15の重心位置がロール方向に変動する。一方で、AVS制御を実行して車両10のロール方向における振動を抑制する場合、各車輪のサスペンション21を制御することから、車両10のロール方向における振動を、各車輪のストローク方向における振動に換算する必要がある。このため、ECU1は、AVS制御を実行すると、各種センサの検出結果に基づいて、ロール方向におけるばね上部材15の重心位置の変動を、ストローク方向における各車輪の位置の変動に変換演算する(ステップS4)。そして、ECU1は、演算した各車輪の位置の変動に基づいて、目標とする各車輪の目標位置に減衰させるために必要な目標減衰力を演算する。この後、ECU1は、目標減衰力に基づいて、サーボモータであるサスペンションコントロールアクチュエータ27の動作量をサーボ演算する(ステップS5)。そして、ECU1は、サーボ演算した動作量に基づいて、サスペンションコントロールアクチュエータ27を動作させる。これにより、ECU1は、サスペンション21のショックアブソーバ26で発生させた目標減衰力でスプリング25の振動を減衰させることで、車両10のロール方向における振動を減衰させることができる。
一方で、ECU1は、スタビライザ制御部52において、振り分けた低周波帯域のロールレートに基づいてASTB制御を実行し、車両10のロール方向における振動を減衰させる(ステップS6:ASTBロール減衰制御)。ECU1は、ASTB制御を実行すると、各種センサの検出結果に基づいて、ロール方向におけるばね上部材15の重心位置の変動を抑制するための目標アンチロールモーメントを演算する。この後、ECU1は、目標アンチロールモーメントに基づいて、サーボモータであるアクティブスタビライザアクチュエータ33の動作量をサーボ演算する(ステップS7)。そして、ECU1は、サーボ演算した動作量に基づいて、アクティブスタビライザアクチュエータ33を動作させる。これにより、ECU1は、アクティブスタビライザ22に目標アンチロールモーメントを発生させることで、車両10のロール方向における振動を減衰させることができる。
よって、ECU1は、高周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートに基づいてAVS制御を実行し、低周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートに基づいてASTB制御を実行する。すなわち、ECU1は、ロール振動周波数が高周波帯域のみである場合、AVS制御のみを実行して、車両10のロール方向における振動を減衰させる。一方で、ECU1は、ロール振動周波数が低周波帯域のみである場合、ASTB制御(のアクティブ制御)のみを実行して、車両10のロール方向における振動を減衰させる。さらに、ECU1は、ロール振動周波数が低周波帯域及び高周波帯域を含む場合、つまり、高周波帯域のロール振動周波数と低周波帯域のロール振動周波数とが重畳する場合、AVS制御及びASTB制御を実行して、車両10のロール方向における振動を減衰させる。
次に、図7を参照して、実施形態1のECU1によりAVS制御及びASTB制御を実行したときの、ロール振動周波数の周波数特性について説明する。なお、図7のゲイン線図において、ライン(実線)L1は、AVS制御を単独で行ったときのロール振動周波数の周波数特性であり、ライン(点線)L2は、AVS制御及びASTB制御を協調して行ったときのロール振動周波数の周波数特性である。
図7に示すように、ラインL1とラインL2とは、ロール振動周波数の低周波帯域側において重なり合うように揃えられる。つまり、ECU1は、AVS制御を単独で行ったときのゲインとなるように、AVS制御及びASTB制御の協調制御を実行させる。この場合、ラインL1とラインL2とは、ロール振動周波数の高周波帯域側において離れる。つまり、ロール振動周波数の高周波帯域側において、ラインL1のゲインは大きく、ラインL2のゲインは小さくなる。このため、ロール振動周波数の高周波帯域側において、ラインL2のゲインをラインL1のゲインに比して小さくできることから、AVS制御及びASTB制御の協調制御を実行することで、車両10のロール方向における高周波振動を抑制できることが確認された。
以上のように、実施形態1によれば、ECU1のサスペンション制御部51によりショックアブソーバ26の減衰力を制御(AVS制御)することで、車両10のロール方向における高周波振動を制振することができる。また、ECU1のスタビライザ制御部52によりアクティブスタビライザ22のねじり剛性を制御(ASTB制御)することで、車両10のロール方向における低周波振動を制振することができる。このため、高周波振動と低周波振動とが重畳して車両10に与えられる場合であっても、高周波振動と低周波振動とを両立して制振することができる。以上から、ECU1は、車両10のロール方向における振動を全帯域に亘って好適に制振することができるため、車両10の乗り心地を向上させることができる。また、アクティブスタビライザアクチュエータ33の応答限界周波数fxに基づいて、低周波帯域と高周波帯域とを設定することで、低周波振動におけるASTB制御の作動帯域を応答限界まで作動させることができる分、高周波振動におけるAVS制御の作動帯域を狭くすることができるため、AVS制御の作動頻度を抑制することができ、サスペンション21の耐久性低下を抑制することができる。
〔実施形態2〕
次に、図8及び図9を参照して、実施形態2に係る車両制御装置について説明する。図8は、実施形態2に係る車両制御装置に関する概略構成図である。図9は、実施形態2に係る車両制御装置を機能的に示した説明図である。なお、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。実施形態1では、ECU1を用いてAVS制御及びASTB制御を実行したが、実施形態2では、AVSECU101を用いてAVS制御を実行すると共に、ASTBECU102を用いてASTB制御を実行している。
実施形態2において、図8に示すように、AVSECU101は、前後左右の4つのサスペンション21に対応して4つ設けられ、各AVSECU101は、各サスペンション21をAVS制御している。つまり、AVSECU101は、サスペンション21専用のECUとなっている。各AVSECU101は、実施形態1のサスペンション制御部51と、実施形態1のハイパスフィルタ53bとを備えている。各AVSECU101には、ばね上Gセンサ41、ばね下Gセンサ42、ストロークセンサ43及びロールレートジャイロ44等の各種センサが接続されている。
また、ASTBECU102は、前後の2つのアクティブスタビライザ22に対応して2つ設けられ、各ASTBECU102は、各アクティブスタビライザ22をASTB制御している。つまり、ASTBECU102は、アクティブスタビライザ22専用のECUとなっている。各ASTBECU102は、実施形態1のスタビライザ制御部52と、実施形態1のローパスフィルタ53aとを備えている。各ASTBECU102には、各AVSECU101と共通となる、ばね上Gセンサ41、ばね下Gセンサ42、ストロークセンサ43及びロールレートジャイロ44等の各種センサが接続されている。このため、AVSECU101とASTBECU102とには、各種センサから同一の検出信号が入力される。
次に、図9を参照して、AVSECU101のAVS制御及びASTBECU102のASTB制御の一連の制御動作について説明する。AVSECU101には、ばね上Gセンサ41、ばね下Gセンサ42、ストロークセンサ43及びロールレートジャイロ44等の各種センサから検出信号が入力される。AVSECU101は、各種センサから検出信号が入力されると、検出信号に基づいて、車両10のロール方向におけるロールレートを、車両状態量として演算して導出する(ステップS11)。AVSECU101は、導出したロールレートからロール振動周波数を導出し、このロール振動周波数を、ハイパスフィルタ53bを通過させ、高周波帯域のロール振動周波数に振り分けることで、高周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートに振り分ける(ステップS12)。これにより、AVSECU101は、高周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートを取得する。
続いて、AVSECU101は、サスペンション制御部51において、振り分けた高周波帯域のロールレートに基づいてAVS制御を実行し、車両10のロール方向における振動を減衰させる(ステップS13:AVSロール減衰制御)。なお、AVSECU101によるステップS14及びステップS15は、実施形態1のステップS4及びステップS5と同様であるため説明を省略する。
一方で、ASTBECU102には、AVSECU101と同様に、ばね上Gセンサ41、ばね下Gセンサ42、ストロークセンサ43及びロールレートジャイロ44等の各種センサから検出信号が入力される。ASTBECU102は、各種センサから検出信号が入力されると、検出信号に基づいて、車両10のロール方向におけるロールレートを、車両状態量として演算して導出する(ステップS21)。ASTBECU102は、導出したロールレートからロール振動周波数を導出し、このロール振動周波数を、ローパスフィルタ53aを通過させ、低周波帯域のロール振動周波数に振り分けることで、低周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートに振り分ける(ステップS22)。これにより、ASTBECU102は、低周波帯域のロール振動周波数に対応するロールレートを取得する。
続いて、ASTBECU102は、スタビライザ制御部52において、振り分けた低周波帯域のロールレートに基づいてASTB制御を実行し、車両10のロール方向における振動を減衰させる(ステップS23:ASTBロール減衰制御)。なお、ASTBECU102によるステップS24は、実施形態1のステップS7と同様であるため説明を省略する。
以上のように、実施形態2によれば、サスペンション21専用のECUであるAVSECU101を用いて、ショックアブソーバ26の減衰力を制御(AVS制御)することで、車両10のロール方向における高周波振動を制振することができる。また、アクティブスタビライザ22専用のECUであるASTBECU102を用いて、アクティブスタビライザ22のねじり剛性を制御(ASTB制御)することで、車両10のロール方向における低周波振動を制振することができる。このように、実施形態1のような単一のECU1を用いた構成に限らず、複数のAVSECU101及びASTBECU102を用いた構成であっても、車両10のロール方向における振動を全帯域に亘って好適に制振することができるため、車両10の乗り心地を向上させることができる。
なお、実施形態1及び2では、ローパスフィルタ53a及びハイパスフィルタ53bを用いて、ロール振動周波数を低周波帯域と高周波帯域とに振り分けたが、この構成に特に限定されない。例えば、ローパスフィルタ53a及びハイパスフィルタ53bの他、バンドパスフィルタ及びバンドエリミネーションフィルタを適宜組み合わせて、ロール振動周波数を低周波帯域と高周波帯域とに振り分けてもよい。つまり、ロール振動周波数を低周波帯域と高周波帯域とに振り分けることが可能であれば、いずれの手法を用いてもよい。
また、実施形態1及び2では、ローパスフィルタ53a及びハイパスフィルタ53bを用いて、ロール振動周波数を低周波帯域と高周波帯域とに振り分けたが、ロール振動周波数を導出することなく、検出したロールレートを低周波帯域と高周波帯域とに直接振り分ける構成であってもよい。
以上のように、本発明に係る車両制御装置は、サスペンション及びアクティブスタビライザを備えた車両を制御する場合において有用であり、特に、車両のロール方向における振動を抑制する場合に適している。
1 車両制御装置
10 車両
15 ばね上部材
16 ばね下部材
20 車両懸架装置
21 サスペンション
22 アクティブスタビライザ
25 スプリング
26 ショックアブソーバ
27 サスペンションコントロールアクチュエータ
31,32 スタビライザバー
33 アクティブスタビライザアクチュエータ
41 ばね上Gセンサ
42 ばね下Gセンサ
43 ストロークセンサ
44 ロールレートジャイロ
51 サスペンション制御部
52 スタビライザ制御部
53a ローパスフィルタ
53b ハイパスフィルタ
101 AVSECU
102 ASTBECU

Claims (1)

  1. スプリングの振動を減衰させるショックアブソーバと、ロール方向における車両の姿勢を制御するアクティブスタビライザと、を備える車両懸架装置を制御する車両制御装置において、
    前記車両の前記ロール方向における振動を検出して得られるロール振動周波数を、予め設定された設定周波数よりも大きい高周波帯域と、前記設定周波数以下となる低周波帯域とに振り分ける周波数帯域振り分け部と、
    前記高周波帯域となる前記ロール振動周波数に基づいて、前記ショックアブソーバの減衰力を制御する減衰力制御部と、
    前記低周波帯域となる前記ロール振動周波数に基づいて、前記アクティブスタビライザのねじり剛性を制御するスタビライザ制御部と、を備え、
    前記設定周波数は、前記ねじり剛性を可変させるために作動するアクティブスタビライザアクチュエータの応答限界となる応答限界周波数に基づいて設定されることを特徴とする車両制御装置。
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