JP2016007116A - 送電装置及び無線電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】過電圧または過電流の発生を抑制した送電装置を提供する。【解決手段】ある実施形態における送電装置は、送電アンテナと、発振回路と、制御回路と、通信回路とを備える。前記制御回路は、位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、前記位相シフト量を前記初期値から所定時間毎に段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、前記通信回路を介して受電装置から、前記受電装置の制御回路が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を送電させる。【選択図】図2

Description

本開示は、送電コイル及び受電コイルの電磁的結合によって非接触で電力を送る送電装置及び無線電力伝送システムに関する。
近年、バッテリ内蔵の機器(携帯電話機など)を充電するために、無線電力伝送技術の活用が検討されている。無線電力伝送技術では、無線送電装置(以下、単に「送電装置」と呼ぶ。)及び無線受電装置(以下、単に「受電装置」と呼ぶ。)にそれぞれ設けられた共振コイルを対向させて電力を無線で伝送することができる。特許文献1及び2は、このような無線電力伝送技術を用いた無線電力伝送システムの例を開示している。
特開2012−196026号公報 特開2014−023328号公報
しかし、かかる従来技術では、送電開始前の過渡状態において、過電圧または過電流が発生することを防止する送電装置が求められていた。
本開示の一態様に係る送電装置は、
受電アンテナを備えた受電装置に対して非接触方式で交流電力を送電する送電装置であって、
前記交流電力を前記受電アンテナに送電する送電アンテナと、
直流電源から供給される直流電力の高電位側に接続された第1のスイッチング素子群と前記直流電力の低電位側に接続された第2のスイッチング素子群とを用いて前記直流電力を前記交流電力に変換し、前記第1のスイッチング素子群に接続された第1出力端と前記第2のスイッチング素子群に接続された第2出力端とを介して前記交流電力を前記送電アンテナに出力する発振回路と、
前記第1及び第2のスイッチング素子群を制御するパルス信号を前記発振回路に供給し、前記第1及び第2のスイッチング素子群の一方に供給されるパルス信号に対する、前記第1及び第2のスイッチング素子群の他方に供給されるパルス信号の位相シフト量を変更し、前記発振回路から出力される前記交流電力の電圧を変更する制御回路と、
前記受電装置からの信号を受信する通信回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記通信回路を介して前記受電装置から、前記受電装置の制御回路が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、前記受電装置において設定された最大電力を示す第2応答信号を前記受電装置から受信することを待機するため、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を前記発振回路に出力させる、
本開示の一態様によると、送電開始前の過渡状態において、過電圧または過電流が発生することを抑制する送電装置を提供できる。
送電コイルに印加される交流電圧の時間変化の一例を示すグラフである。 第1の実施形態に係る無線電力伝送システム100の構成を示すブロック図である。 図2の発振回路21の構成を示す回路図である。 図3のスイッチング素子SW1〜SW4に印加されるパルス信号の例を示すタイミング図である。 位相シフト量φが0度であるときのパルス信号、出力電圧Va及びVoutの波形の例を示すタイミング図である。 位相シフト量φが90度であるときのパルス信号、出力電圧Va及びVoutの波形の例を示すタイミング図である。 送電装置2及び受電装置3の動作、並びに両者の間の通信の流れを示すシーケンス図である。 受電装置3から送電装置2に送られるパケットの構成例を示す図である。 位置合わせが完了してから定常状態に至るまでの制御回路23の動作を示すフローチャートである。 送電開始処理の他の例を示すフローチャートである。 実施例(位相制御)における予備送電期間中のキャパシタC1の電圧(VC1)の変動を示す図である。 比較例(デューティ制御)における予備送電期間中のキャパシタC1の電圧(VC1)の変動を示す図である。 実施例(位相制御)における定常状態でのキャパシタC1の電圧(VC1)の変動を示す図である。 比較例(デューティ制御)における定常状態でのキャパシタC1の電圧(VC1)の変動を示す図である。 比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1にわたる電圧VL1の波形を示すグラフである。 実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1にわたる電圧VL1の波形を示すグラフである。 比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を示すグラフである。 実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を示すグラフである。 比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1にわたる電圧VL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。 実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1にわたる電圧VL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。 比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。 実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、「背景技術」の欄において記載した無線電力伝送システムにおける送電装置に関し、以下の課題が生じることを見出した。
まず、無線電力伝送システムにおける送電開始動作を説明する。送電装置は、送電装置の電源スイッチがONにされると、送電装置と受電装置との位置合せを行う。「位置合わせ」とは、送電装置における送電アンテナ(送電コイルを含む)と受電装置における受電アンテナ(受電コイルを含む)とが、電力伝送に適した配置関係にあることを検出する動作を意味する。送電装置と受電装置との位置合せが完了すると、送電装置と受電装置との間に異物が存在するか否かを判断する異物検知を行う。
無線で充電を行う機器の多くは、ワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium:WPC)が策定するQi規格に準拠した電力伝送を行う。Qi規格では、送電装置は、送電装置と受電装置との間に異物が存在しないと判断すると、受電装置に非接触で交流電力の伝送を開始する。以下、図1を参照しながら、Qi規格に基づく電力伝送の流れを説明する。
図1は、送電コイルに印加される交流電圧(以下、「送電電圧」と呼ぶことがある。)の時間変化の一例を示すグラフである。電源が投入されると、送電装置は、まず、送電電圧を初期電圧から段階的に上昇させる。送電電圧がある一定の値を超えると、受電装置における制御回路(例えば、マイクロコンピュータ(マイコン))が起動する。すると、受電装置は、制御回路の起動を示す第1応答信号(信号強度(シグナルストレングス)パケット)を送電装置に送信する。送電装置は、信号強度パケットを受信すると、一旦、送電電圧を一定の電圧に保持する。この初期電圧から一定の電圧になるまでの送電を、以後、「予備送電」と呼ぶ。この予備送電は、送電電圧の変化が大きい過渡状態である。
その後、送電装置は、受電装置から、各種の信号を受信する。これらの信号は、受電装置において設定された最大電力を示す第2応答信号(コンフィギュレーションパケット)、受電装置のメーカIDまたはメーカ型番などの機器を特定する情報を示す第3応答信号(アイデンティフィケーションパケット)、制御誤差値(即ち、受電装置の負荷が要求する要求電圧値と、現在の負荷の電圧値との差分値)を示す第4応答信号(コントロールエラーパケット)などのパケット信号を含む。送電装置は、コントロールエラーパケットを受信したとき、負荷に与えられる電圧が要求電圧値に達していない(即ち、制御誤差値が0よりも大きい)と判断すると、要求電圧値に達するまで、送電電圧を上昇させる。
送電電圧が要求電圧値に達すると、送電装置は、送電電圧がそのときの値で一定になるように発振回路を制御する。このように、要求電圧値が維持されるように送電電圧が制御される状態を「定常状態」と呼ぶ。
予備送電が行われる時間は、例えば数msから数十ms程度である。予備送電後、送電電圧が一定値に保たれる時間は、例えば数十msから数百ms程度である。コントロールエラーパケットを受信してから定常状態に移行するまでの時間は、例えば数百msから数s程度である。図1に示すように、予備送電においては、僅かな時間で電圧が急激に上昇する。
定常状態における制御について、発振回路の各スイッチング素子に供給するパルス信号のデューティ比を変化させることによって送電電圧を調整するデューティ制御が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。また、発振回路の各スイッチング素子に供給するパルス信号の位相を変化させることによって送電電圧を調整する位相制御が知られている。
定常状態においては、後に図13及び図14を参照して説明するように、送電装置の送電コイルから発生する過電圧または過電流の大きさについて、デューティ制御も位相制御もほとんど差がないことが分かっている。しかし、一般的には、制御がより容易なデューティ制御が採用される。
これに対し、予備送電における制御方法については、どのような制御方法を使用するとよいかを推奨している文献は知られていない。
そこで、本発明者らは、上記予備送電において、どのような制御方法が最適かを検討した。
周囲の電子機器に影響を与えるのは、測定時の送電側電圧に対するノイズの振幅の割合(変動率)であるから、その変動率を算出した。
その結果、予備送電においては、ディーティ制御を行った場合、過電圧及び過電流が大きくなることが分かった。これに対し、本開示における位相制御を行った場合、過電圧及び過電流を抑制できることが分かった。後に図11及び図12を参照して説明するように、位相制御を行った場合のノイズの振幅の割合は、デュ−ティ制御を行った場合のノイズの振幅の割合の約1/3になることが分かった。
さらに、デューティ制御においては、デューティ比が小さいとき(即ち、送電電圧が低いとき)、交流電力の波形(即ち、送電コイルにおける電圧及び電流の波形)が歪み、送電装置の周辺に高周波ノイズを放射するということが分かった。これに対し、本開示におけるデューティ制御を行った場合、交流電力の波形の歪み及びこれに伴う高周波ノイズが軽減されることが分かった。この効果については、後に図15から図22を参照しながら説明する。
デューティ比が小さいときに交流電力の波形が歪む理由は、以下のとおりであると考えられる。デュ−ティ制御においては、デューティ比が小さいほど、発振回路と送電コイルとを接続する2つの出力導体線が、発振回路に接続された直流電源の正極及び負極のいずれにも接続されていない時間が長くなる。つまり、デューティ比が小さいほど、2つの出力導体線のフローティング状態の時間が長くなる。フローティング状態の時間が長いと、周囲から電磁波の影響を受け、2つの出力導体線にノイズが発生し、過電圧あるいは過電流が発生し易くなると考えられる。
一方、位相制御では、2つの出力導体線が、発振回路に接続された直流電源の正極及び負極のいずれにも接続されていない時間をなくすことができる。よって、過電圧あるいは過電流の発生を少なくすることができると考えられる。
以上のように、本発明者らは、予備送電において、デューティ制御を行うと過電圧あるいは過電流が大きくなり、送電装置内の回路素子を破壊する可能性があるという課題を見出した。また、デューティ制御においてデューティ比が小さいとき(即ち、送電電圧が低いとき)は、特に、交流電力の波形(即ち、送電コイルにおける電圧及び電流の波形)が歪み、送電装置の周辺に高周波ノイズを放射するという課題があることを見出した。
従って、予備送電において、過電圧または過電流の発生を抑制することが望まれている。また、送電装置の周辺に高周波ノイズを放射することを抑制することが望まれている。
以上の考察により、本発明者らは、以下に開示する各態様を想到するに至った。
本開示の一態様に係る送電装置は、
受電アンテナを備えた受電装置に対して非接触方式で交流電力を送電する送電装置であって、
前記交流電力を前記受電アンテナに送電する送電アンテナと、
直流電源から供給される直流電力の高電位側に接続された第1のスイッチング素子群と前記直流電力の低電位側に接続された第2のスイッチング素子群とを用いて前記直流電力を前記交流電力に変換し、前記第1のスイッチング素子群に接続された第1出力端と前記第2のスイッチング素子群に接続された第2出力端とを介して前記交流電力を前記送電アンテナに出力する発振回路と、
前記第1及び第2のスイッチング素子群を制御するパルス信号を前記発振回路に供給し、前記第1及び第2のスイッチング素子群の一方に供給されるパルス信号に対する、前記第1及び第2のスイッチング素子群の他方に供給されるパルス信号の位相シフト量を変更し、前記発振回路から出力される前記交流電力の電圧を変更する制御回路と、
前記受電装置からの信号を受信する通信回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記通信回路を介して前記受電装置から、前記受電装置の制御回路が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、前記受電装置において設定された最大電力を示す第2応答信号を前記受電装置から受信することを待機するため、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を前記発振回路に出力させる。
上記態様によると、
前記制御回路は、
前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記通信回路を介して前記受電装置から、前記受電装置の制御回路が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、前記受電装置において設定された最大電力を示す第2応答信号を前記受電装置から受信することを待機するため、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を前記発振回路に出力させる。
このことにより、前記位相シフト量を減少させる位相制御を用いることで、前記発振回路に接続された前記直流電源の正極と導体線との接続及び負極と導体線との接続の両方ともが接続していない時間をなくすことができる。
よって、送電電圧が大きく変化する予備送電において、位相制御の過電圧あるいは過電流の大きさを、デュ−ティ制御の過電圧あるいは過電流の大きさより小さくできる。そして、予備送電において、デューティ制御を行うよりも、位相制御を行うことにより、ノイズの振幅の割合を約3分の1にすることができる。また、送電装置の周辺に高周波ノイズを放射することを抑制することができる。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながらさらに詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。さらに、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図2は、第1の実施形態に係る無線電力伝送システム100の構成を示すブロック図である。無線電力伝送システム100は、送電装置2及び受電装置3を備える。送電装置2から受電装置3へ電磁誘導によって非接触で電力が伝送される。送電装置2は、電源装置1から直流の入力電圧の供給を受ける。電源装置1は、例えばAC/DCコンバータであり得る。電源装置1は、例えば100Vなどの交流電圧を任意の電圧の直流の入力電圧に変換する。受電装置3は、送電装置2から受けた電力を負荷4に供給する。
送電装置2は、発振回路21、パルス発生回路22、制御回路23、通信回路24、送電コイルL1、及びキャパシタC1を備える。送電コイルL1及びキャパシタC1は送電アンテナを構成する。
パルス発生回路22は、制御回路23からの制御信号に応じて複数のパルス信号を発生する。複数のパルス信号は、予め決められたデューティ比を有する。後述するように、これらのパルス信号の位相は制御回路23によって可変制御される。パルス発生回路22は、例えばゲートドライバを含む。発振回路21には、電源装置1から入力電圧が供給される。
発振回路21は、図3を参照して後述するように、複数のパルス信号に応じてそれぞれ開閉する複数のスイッチング素子SW1〜SW4を備える。発振回路21は、直流の入力電力を交流の出力電力(例えば高周波電力)に変換して送電アンテナに供給する。発振回路21に含まれるスイッチング素子は、例えばIGBT(Insulated-gate Bipolar Transistor)又はMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などのトランジスタであり得る。
制御回路23は、パルス発生回路22にパルスの発生を指示する制御信号を出力する。この際、出力すべき電圧に応じてパルス発生回路22によって発生される各パルス信号の位相を制御する。制御回路23は、例えばマイクロコンピュータ(マイコン)、ASIC(Application Specific IC)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路によって実現され得る。
通信回路24は、受電装置3と通信し、電力伝送のために必要な信号を送受信する。そのような信号は、例えば、電力供給の要否を示す信号、受電装置3が正常に起動したことを示す信号、電力伝送に係るさまざまなパラメータを含む。これらの信号には、前述の第1から第4の応答信号が含まれる。
送電コイルL1及びキャパシタC1は、共振回路を構成し、受電装置3の受電アンテナ(後述)と電磁的に結合する送電アンテナとして動作する。図2に示す構成では、送電アンテナは直列共振回路であるが、並列共振回路であってもよい。あるいは、送電コイルのみを送電アンテナとして扱ってもよい。受電アンテナについても同様である。
受電装置3は、受電コイルL2、キャパシタC2、整流回路31、制御回路32、及び通信回路33を含む。負荷4は、整流回路31の後段に接続される。受電コイルL2及びキャパシタC2は、共振回路を構成し、送電装置2の送電アンテナと電磁的に結合する受電アンテナとして動作する。整流回路31は、送電装置2から受けた電力を整流及び平滑化し、負荷4に供給する。負荷4は、電力供給の要否を制御回路32に通知する。制御回路32は、通信回路33を用いて、電力供給の要否を送電装置2に通知する。制御回路32は、送電装置2から受電装置3に送られる電力が十分な大きさに達して負荷4への給電が開始したとき(すなわち、受電装置3における制御回路32が正常に起動したとき)、このことを、通信回路33を用いて送電装置2に通知する。ここで送信される信号は、前述の第1応答信号(Qi規格では、シグナルストレングスパケット)である。通信回路33は、前述の第2から第4の応答信号も同様に送信する。
受電装置3は、例えば、スマートフォン、タブレット端末装置、携帯端末装置などの電子機器、又は、電気自動車などの電動機械であり得る。送電装置2は、受電装置3に非接触で電力を供給する充電器であり得る。負荷4は、例えば二次電池を含み、受電装置3から出力された直流電力によって充電され得る。
送電装置2から受電装置3への電力伝送時において、送電装置2の通信回路24及び受電装置3の通信回路33は、互いに通信を確立し、電力伝送のために必要な信号を送受信する。送電装置2又は受電装置3の近傍において異物が検出されたときなど、電力伝送が一旦中断されるときには、送電装置2の通信回路24及び受電装置3の通信回路33もまた、通信を一旦中断する。
通信の方法として、例えば、整流回路31の出力端に負荷インピーダンスを変動させるスイッチを設け、発振回路21の周波数とは十分に異なる周波数でそのスイッチのオン及びオフを切り替える方法がある。すなわち、負荷4に対して並列に抵抗または容量などの受動素子を設けて、その結線の導通を切り替えることによって負荷インピーダンスを変化させる方法がある。負荷インピーダンスの変化により、送電装置2内の電圧または電流も変動するため、スイッチの開閉状態を切り替えることにより、送電装置2に情報を伝達することができる。送電装置2における通信回路24は、上記スイッチのオン及びオフの切替によって生じる送電装置2内の電圧又は電流などの物理量の変動を検出し、復調することにより、伝達された情報を読み取ることができる。ここで検出される物理量は、例えば、送電アンテナの両端電圧、又は発振回路21の入力端に発生する電流量であり得る。情報の伝達方法は上記の方法に限らず、NFC(Near Field Communication)またはWireless LANなどのまったく別の通信方法を用いてもよい。
電力伝送を最初に開始するとき、又は、一旦電力伝送を中断してから再開するとき、送電装置2は、出力電力を電力伝送の停止時の値から電力伝送時の値まで増大させる必要がある。送電装置2は、以下のように動作することにより、出力電力を電力伝送の停止時の値から電力伝送時の値まで増大させる。後述する制御により、過電圧及び過電流を発生させにくくすることができる。さらに、出力電圧及び出力電流の波形の歪みを発生させにくくすることができる。
発振回路21は、直流電源である電源装置1から供給される直流電力の高電位側に接続された第1のスイッチング素子群(スイッチング素子SW1及びSW3)と、直流電力の低電位側に接続された第2のスイッチング素子群(スイッチング素子SW2及びSW4)とを用いて直流電力を交流電力に変換する。そして、第1のスイッチング素子群に接続された第1出力端と第2のスイッチング素子群に接続された第2出力端とを介して交流電力を送電アンテナに出力する。本実施形態では、発振回路21は、4つのスイッチング素子を含んでいるが、第1及び第2のスイッチング素子群の各々が、少なくとも2つのスイッチング素子を含んでいればよい。
制御回路23は、パルス発生回路22を介して、第1及び第2のスイッチング素子群を制御するパルス信号を発振回路21に供給する。送電を開始する際、制御回路23は、第1及び第2のスイッチング素子群の一方に供給されるパルス信号に対する、第1及び第2のスイッチング素子群の他方に供給されるパルス信号の位相シフト量を変更する。これにより、発振回路21から出力される交流電力の電圧を変更する。このような制御を位相制御と称する。
制御回路23は、送電アンテナからの交流電力を受電アンテナが受電することにより送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、位相シフト量の初期値を設定して、その初期値に対応する電圧の予備交流電力を発振回路21に出力させる。そして、位相シフト量を初期値から段階的に減少させ、段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を発振回路21に出力させる。さらに、通信回路24を介して受電装置3から、受電装置3の制御回路32が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、受電装置3の制御回路32が起動したときの位相シフト量を固定し、受電装置3において設定された最大電力を示す第2応答信号の受信を待機する。このとき、固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して交流電力を発振回路21に出力させる。
位相制御により、制御回路23は、送電装置2の「出力時間比」を制御する。ここで、「出力時間比」とは、送電アンテナ(送電コイルL1及びキャパシタC1)における交流電圧の1周期のうち、所定値(例えば、振幅の絶対値の数%〜20%程度)よりも大きい絶対値を有する電圧が生じている時間の割合を意味する。出力時間比が大きいほど、送電コイルL1に与えられる電圧VL1の振幅は大きくなり、結果として、送電装置2から受電装置3に送られる電力も大きくなる。出力時間比は、各スイッチング素子SW1〜SW4に印加されるパルス信号の位相を調整することによって制御され得る。本実施形態では、スイッチング素子SW1〜SW4に印加されるパルス信号間の位相シフト量φを制御することにより、送電装置2の出力時間比が制御される。
制御回路23は、発振回路21の出力電圧の出力時間比に加えて、出力電圧の周波数を制御してもよい。
図3は、図2に示す発振回路21の構成の例を示す回路図である。図3の例では、発振回路21は、4つのスイッチング素子SW1〜SW4を有している。スイッチング素子SW1及びSW2が互いに直列に接続され、スイッチング素子SW3及びSW4が互いに直列に接続されている。パルス発生回路22が各スイッチング素子SW1〜SW4のゲートにパルス信号を印加することにより、各スイッチング素子SW1〜SW4を導通状態にすることができる。本明細書では、各スイッチング素子SW1〜SW4に電流が流れる状態(例えば、各スイッチング素子SW1〜SW4のゲートに電圧が印加された状態)を「オン」と呼び、各スイッチング素子SW1〜SW4に電流が流れない状態(例えば、各スイッチング素子SW1〜SW4のゲートに電圧が印加されていない状態)を「オフ」と呼ぶ。スイッチング素子SW1及びSW4を同時にオンにしたとき、送電アンテナに正の出力電圧(入力電圧と同じ極性の電圧)が供給される。スイッチング素子SW2及びSW3を同時にオンにしたとき、送電アンテナに負の出力電圧(入力電圧と逆の極性の電圧)が供給される。スイッチング素子SW1及びSW4をオンにしてスイッチング素子SW2及びSW3をオフにしている状態と、スイッチング素子SW2及びSW3をオンにしてスイッチング素子SW1及びSW4をオフにしている状態とを、所定の周波数で交互に繰り返すことにより、直流の入力電圧を交流の出力電圧に変換することができる。
なお、図3には示していないが、発振回路21は、発振回路21の出力電流を平滑化して正弦波電流を送電コイルL1に供給するために、フィルタ回路などの他の要素を備えてもよい。
図4は、図3に示すスイッチング素子SW1〜SW4に印加されるパルス信号の例を示すタイミング図である。制御回路23は、スイッチング素子SW4に印加されるパルス信号が、スイッチング素子SW1に印加されるパルス信号に対して位相シフト量φを有するように、かつ、スイッチング素子SW3に印加されるパルス信号が、スイッチング素子SW2に印加されるパルス信号に対して位相シフト量φを有するように、各パルス信号の位相を制御する。特に、制御回路23は、スイッチング素子SW1及びSW2を同時にオフにするときにスイッチング素子SW3又はSW4をオンにするように、かつ、スイッチング素子SW3及びSW4を同時にオフにするときにスイッチング素子SW1又はSW2をオンにするように、各パルス信号の位相を制御する。言い換えると、スイッチング素子SW4に印加されるパルス信号の立ち上がりは、スイッチング素子SW1に印加されるパルス信号がハイレベルである時間期間内に存在し、スイッチング素子SW4に印加されるパルス信号の立ち下がりは、スイッチング素子SW2に印加されるパルス信号がハイレベルである時間期間内に存在する。さらに、スイッチング素子SW3に印加されるパルス信号の立ち上がりは、スイッチング素子SW2に印加されるパルス信号がハイレベルである時間期間内に存在し、スイッチング素子SW3に印加されるパルス信号の立ち下がりは、スイッチング素子SW2に印加されるパルス信号がハイレベルである時間期間内に存在する。制御回路23は、上述の条件を満たすように位相シフト量φを変動させることにより、発振回路21の出力電力を変化させることができる。
図4に示すパルス信号によれば、スイッチング素子SW1及びSW2は、同時にオフになるデッドタイムTdを有する。スイッチング素子SW3及びSW4もまた、同時にオフになるデッドタイムTdを有する。これらのデッドタイムを設ける理由は、パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりの瞬間に、スイッチング素子SW1及びSW2が同時にオンになったり、スイッチング素子SW3及びSW4が同時にオンになったりすることにより、入力電圧の電位と接地電位との間に短絡が生じてスイッチング素子を破壊してしまう可能性を低減させるためである。このため、図3に示す例では、各パルス信号のデューティ比は50%よりも小さい値に設定されている。ただし、デッドタイムを設けることは必須ではなく、各パルス信号のデューティ比は50%であってもよい。
図4に示すパルス信号によれば、すべてのスイッチング素子SW1〜SW4が同時にオフになることなく、常に少なくとも1つのスイッチング素子がオンになる。このため、前述のフローティングが発生せず、送電装置2において過電圧、過電流、及びノイズが発生しにくくなる。
図5は、位相シフト量φが0度であるときのパルス信号、発振回路21の出力電圧Va、及びVaを平滑化した後の電圧Voutの波形の例を示すタイミング図である。図6は、位相シフト量φが90度であるときのパルス信号、発振回路21の出力電圧Va、及びVaを平滑化した後の電圧Voutの波形の例を示すタイミング図である。図5及び図6では、図示の簡単化のために、スイッチング素子SW1〜SW4のデッドタイムは設けられていない。図5は、スイッチング素子SW1〜SW4にそれぞれ印加される位相シフト量φ=0度のパルス信号の波形、発振回路21の出力電圧Vaの波形、及び、発振回路21の出力電圧Vaを送電アンテナ(送電コイルL1及びキャパシタC1)の共振回路により平滑化した正弦波の出力電圧Voutの波形の一例を示している。図6は、位相シフト量φ=90度におけるこれらの波形の一例を示している。図5及び図6に示すように、位相シフト量φを0度よりも大きくすることにより、発振回路21の出力電圧Vaの出力時間比を減少させ、さらに、正弦波の出力電圧Voutの振幅を小さくすることができる。
制御回路23は、スイッチング素子SW1及びSW2のパルス信号の立ち上がり及び立ち下がりに対して、スイッチング素子SW3及びSW4の立ち下がり及び立ち上がりを時間的にシフトさせることにより、位相シフト量φを制御する。これにより、発振回路21の出力電圧Vaの出力時間比を変化させ、結果として、送電装置2から受電装置3に送られる電力を変化させる。
次に、本実施形態の無線電力伝送システム100の動作を説明する。本実施形態の送電装置2は、Qi規格に準拠した電力伝送を行う。ただし、これは一例であって、Qi規格に準拠した電力伝送を行うことは必須ではない。
図7は、送電装置2及び受電装置3の動作、並びに両者の間の通信の流れを示すシーケンス図である。送電装置2は、受電装置3との間の位置合わせが完了すると、予備送電を開始する。位置合わせは、例えば、送電アンテナからの交流電力を受電アンテナが受電することによって送電アンテナに流れる電流が所定値を超えたことを検出することによって行われる。電流に代えて電圧または電力の変化を検出してもよい。
予備送電において、送電装置2における制御回路23は、まず、所定の位相シフト量(例えば、162度)を初期値φ1に設定して送電を開始する。このときの送電コイルの電圧をV1とする。その後、制御回路23は、位相シフト量を段階的に小さくする。例えば、一定時間ごとに一定量ずつ位相シフト量を減少させる。図7に示す例では、位相シフト量をφ1、φ2、・・・、φN(電圧をV1、V2、・・・、VN)のように段階的に変化させている。ここでは、位相シフト量がφNになったとき、受電装置2における制御回路32及び通信回路33が起動するものとする。制御回路32及び通信回路33が起動すると、通信回路33は、そのときの位相シフト量に対応する電圧を示す受電強度値を含む第1応答信号(シグナルストレングスパケット)を送電装置2に送信する。送電装置2は、第1応答信号を受信することにより、受電装置の起動を確認する。これにより、予備送電は終了する。
続いて、送電装置2は、位相シフト量をφNに維持した状態で、受電装置3から各種の信号(パケット)を受信する。これらの信号は、受電装置において設定された最大電力を示す第2応答信号(コンフィギュレーションパケット)、受電装置のメーカID、メーカ型番、商品IDなどの機器を特定する情報を示す第3応答信号(アイデンティフィケーションパケット)、及び受電装置の負荷が要求する要求電圧値と現在の負荷の電圧値との差分値(制御誤差値)を示す第4応答信号(コントロールエラーパケット)などのパケットを含む。これらのパケットは、送電装置2における送電条件の決定及び受電装置の認証に用いられ得る。
ここで、図8を参照しながら、これらのパケットの構成を説明する。
図8は、パケットの構成例を示す図である。受電装置3から送られる各パケットは、ヘッダとメッセージとチェックサムとを含む。ヘッダは、パケット種別の情報を含む。パケット種別は、前述のシグナルストレングスパケット、コンフィギュレーションパケット、コントロールエラーパケットといった種別を識別する情報である。Qi規格では、図示されている種別以外の種別も定義されているが、本実施形態の本質とは関係がないため、その説明は省略する。メッセージには、パケット種別ごとに個別の情報が記述される。例えば、シグナルストレングスパケットであれば、受電強度値を示す情報が記述される。チェックサムは、誤り検出符号を含む。
送電装置2における制御回路23は、第4応答信号(コントロールエラーパケット)を受信すると、再び位相シフト量を減少させることによって送電電圧を上昇させる。以降の動作を「本送電」と称する。制御回路23は、第4応答信号が示す制御誤差値が0になるまで(厳密には、0との差分が所定値未満になるまで)、位相シフト量を段階的に減少させる。制御回路23は、制御誤差値が0に実質的に等しくなったことを検出すると、位相シフト量をそのときの値(図7の例ではφN+M)に固定し、送電を継続する。以後、送電電圧に大きな変化のない定常状態となる。ただし、受電装置3が送電装置2に対して移動したり、送電装置2と受電装置3との間に異物が接近したりすると、制御誤差値が0からずれる。このため、制御回路23は、第4応答信号(コントロールエラーパケット)を定期的に監視し、送電電圧を適正な範囲内に維持する。このため、制御回路23は、定常状態においても位相シフト量の調整による出力電圧の制御を行う。
予備送電が行われる時間は、例えば数msから数十ms程度であり、ある例では10ms程度である。予備送電が終了してから本送電を開始するまでの時間は、例えば数十msから数百ms程度であり、ある例では100ms程度である。コントロールエラーパケットを最初に受信してから定常状態に移行するまでの時間は、例えば数百msから数s程度であり、ある例では1s程度である。図1を参照して既に説明したように、予備送電においては、僅かな時間で電圧が急激に上昇する。
次に、図9を参照しながら、送電装置2における制御回路23の動作をより詳細に説明する。
図9は、位置合わせが完了してから定常状態に至るまでの制御回路23の動作を示すフローチャートである。
位置合わせが完了すると、制御回路23は、予備送電を開始するための処理を行う。制御回路23は、まず、所定の位相シフト量φを初期値φ1に設定する(ステップS102)。次に、発振回路21に、一定時間にわたって交流電力を発生させる(ステップS103)。続いて、受電装置3からシグナルストレングスパケットを受信したか否かを判断する(ステップS104)。シグナルストレングスパケットをまだ受信していない場合、位相シフト量φが下限値(例えばゼロに近い規定値)に達したかを判断する(ステップS105)。位相シフト量φが下限値に達していない場合、制御回路23は、位相シフト量をΔφだけ減少させ(ステップS106)、ステップS103に戻る。ステップS105において位相シフト量φが下限に達したと判断した場合、制御回路23は、交流電力の周波数を所定量だけ変更し(ステップS107)、ステップS102に戻る。ステップS107では、制御回路23は、例えば周波数を1kHzずつ減少させることにより、電圧を増加させる。
ステップS104において、受電装置3からシグナルストレングスパケットを受信したと判断した場合、制御回路23は、予備送電を終了し、受電装置3の起動を確認する(ステップS108)。次に、送電装置2は、コンフィギュレーションパケット及びアイデンティフィケーションパケットを受信する(ステップS109)。さらに、コントロールエラーパケットを受信する(ステップS110)。制御回路23は、コントロールエラーパケットが示す制御誤差値が0に実質的に等しいか否かを判断する(ステップS111)。この判断は、例えば、制御誤差値と0との差分が所定の閾値よりも小さいか否かに基づいて行われる。制御誤差値がまだ0ではないと判断すると、制御回路23は、位相シフト量φをΔφだけ減少させ(ステップS112)、ステップS110に戻る。制御回路23は、制御誤差値がほぼ0になるまで、ステップS110〜S112を繰り返し実行する。制御誤差値がほぼ0になると、制御回路23は、位相シフト量をそのときの値に固定して送電を開始する。これにより、定常状態に移行する。
なお、上記の第1から第4応答信号は、必ずしもQi規格で規定されたパケットである必要はない。例えば、予備交流電力に対する最初の応答信号を第1応答信号として扱ってもよい。交流電力の送電に用いる制御情報を含む任意の信号を第2応答信号として扱ってもよい。
以上のように、本実施形態における制御回路23は、通信回路24を介して受電装置3から予備交流電力に対する第1応答信号を受信した場合、交流電力の送電に用いる制御情報を含む第2応答信号を受電装置3から受信することを待機するため、受電装置3の制御回路32が起動したときの位相シフト量を固定する。そして、固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して交流電力を発振回路21に出力させる。このような動作により、後に図11及び図12を参照して説明するように、特に初期送電における過電圧及び過電流を抑制できる。
次に、図10を参照して、無線電力伝送システム100の動作の他の例を説明する。
図10は、制御回路23によって実行される送電開始処理の他の例を示すフローチャートである。この例では、制御回路23は、受電装置3から送られてくるパケット信号とは無関係に、発振回路21の出力電力を電力伝送の停止時の値から電力伝送時(定常動作時)の値まで段階的に増大させる。
図10のステップS1において、制御回路23は、送電を開始するか否かを判断する。この判断がYESのときはステップS2に進み、NOのときはステップS1を繰り返す。送電装置2は、例えば、受電装置3の存在を検出したとき、又は、受電装置3から送電を開始するように要求されたときに、送電を開始すると判断する。
ステップS2において、制御回路23は、位相シフト量φを所定の初期値φ1に設定する。スイッチング素子SW1〜SW4のデッドタイムが設けられているとき、位相シフト量φの初期値φ1は、スイッチング素子SW1及びSW2を同時にオフにするときにスイッチング素子SW3又はSW4をオンにし、かつ、スイッチング素子SW3及びSW4を同時にオフにするときにスイッチング素子SW1又はSW2をオンにするように決定される。デッドタイムTdが例えば5〜10度の位相シフト量に相当する長さである場合、位相シフト量φの初期値φ0は、170〜175度以下に設定される。デッドタイムが設けられていないとき、位相シフト量φの初期値φ0は、180度以下の任意の値に設定される。
次いでステップS3において、制御回路23は、パルス発生回路22及び発振回路21により、一定時間(例えば1ミリ秒)にわたって交流の出力電力(例えば高周波電力)を発生させる。
ステップS4において、制御回路23は、送電装置2から受電装置3に送られる電力が十分な大きさに達して負荷4への給電が開始したか否かを判断する。この判断がYESのときはステップS7に進み、NOのときはステップS5に進む。制御回路23は、例えば、通信回路24を介して受電装置3から受信した信号に基づいて、負荷4への給電が開始したか否かを判断する。
ステップS5において、制御回路23は、位相シフト量φが下限(0度)に達したか否かを判断する。この判断がYESのときはステップS7に進み、NOのときはステップS6に進む。
ステップS6において、制御回路23は、位相シフト量φを予め決められたステップ幅Δφ(例えば5度)だけ減少させる。ステップ幅Δφは、実際の無線電力伝送システム100の設計に応じて任意の値に設定することができる。
ステップS6の後、再びステップS3に進み、制御回路23は、パルス発生回路22及び発振回路21により、一定時間にわたって交流電力を発生させる。ステップS6で位相シフト量φが減少されたので、発生される交流電力の電圧は増大する。
制御回路23は、ステップS3〜S6を繰り返すことにより、予め決められた時間期間が経過するごとに、各パルス信号の位相シフト量を変化させる。位相シフト量が変化するごとに、発生される高周波電力の電圧も増大する。
ステップS7において、制御回路23は、高周波電力の発生を継続する。送電装置2から受電装置3に送られる電力が十分な大きさに達したとき、受電装置3は負荷4への電力供給を開始する。
図10におけるステップS6では、位相シフト量φを減少させているが、それに代わって、位相シフト量φを増加させてもよい。これは、出力電力を電力伝送時の値から電力伝送の停止時の値まで減少させる場合に効果的である。また、位相シフト量φを減少させることは、送電装置2の出力電圧及び出力電流の歪みを小さくする場合にも効果的である。
続いて、図11から図14を参照して、本開示の実施例の無線電力伝送システムと比較例の無線電力伝送システムとを比較する。いずれのシステムも、図2及び図3に示す構成を有する。実施例の無線電力伝送システムは、図7及び図9に示す動作によって位相シフト量φを段階的に減少させることにより、送電装置2の出力電力を段階的に増加させる。一方、比較例の無線電力伝送システムでは、位相シフト量に代えて各パルスのデューティ比を段階的に減少させることにより、送電装置2の出力電力を段階的に増加させる。
図11は、実施例(位相制御)における予備送電期間中のキャパシタC1の電圧(VC1)(以下、「送電側電圧」と呼ぶことがある。)の変動を示す図である。図12は、比較例(デューティ制御)における予備送電期間中のキャパシタC1の電圧(VC1)の変動を示す図である。
この実施例及び比較例では、送電側電圧が0Vから60V(要求電圧に対応する送電側電圧)になるまでに要する時間(15ms)を10分割し、位相またはデューティ比を1.5ms間隔で切り換えた。実施例(位相制御)では、位相シフト量を162度→144度→126度→108度→90度→72度→54度度→36度→18度→0度のように切り替えた。比較例(デューティ制御)では、パルスのデューティ比を5%→10%→15%→20%→25%→30%→35%→40%→45%→50%のように切り替えた。
受電装置3における制御回路32(マイコン)が起動したことを示す第1応答信号は、送電側電圧(VC1)が40Vのときに受信されると設定した。即ち、送電側電圧が0Vから40Vの期間が予備送電期間である。
予備送電期間において、電圧のノイズの振幅の最大値を検出した。その結果、図11及び図12において丸で示した時点においてノイズの振幅が最大値になった。そのときの変更条件は、実施例では、位相シフト量を108度から90度に変更したときであり、比較例では、デューティ比を25%から30%に変更したときであった。ノイズの振幅の最大値は、実施例では5.3Vであり、比較例では11.2Vであった。
また、周囲の電子機器に影響を与えるのは、測定時の送電側電圧に対するノイズの振幅の割合(変動率)であるから、その変動率を算出した。
ノイズの振幅の割合は、実施例(位相制御)では13%(5.3V/40V)であり、比較例(デューティ制御)では37%(11.2V/30V)であった。即ち、実施例におけるノイズの振幅の割合は、比較例におけるノイズの振幅の割合の約1/3に減少した。
このように、本実施例の位相制御によれば、予備送電において、デューティ制御を行うよりも、ノイズの振幅の割合を約1/3に抑えることができることが分かった。その結果、本実施例では、比較例よりも、予備送電期間中の過電圧及び過電流を抑制できる。
尚、予備送電期間中の位相制御およびデューティ制御は、後述するフィードバック制御ではなく、オープン制御(送電装置の制御回路による一方向の制御)である。
次に、定常状態におけるシミュレーション結果を説明する。
定常状態において、デューティ制御に対する位相制御の優位性を調査するために以下のシミュレ−ションを実施した。
定常状態では、コントロールエラーパケットが示す制御誤差値を用いるフィ−ドバック制御が行われる。送電電圧が一旦60Vに落ち着くと、送電電圧の変動は予備送電時における変動に比べて小さい。そして長い期間において、所定の間隔で位相シフト量またはデューティ比の変更が行われる。その変更が行われる度にノイズが発生する。
そこで、送電側電圧が要求電圧に対応する電圧である60Vに到達し、60Vに落ち着いた後(定常状態)、以下の条件でノイズの振幅を測定した。実施例では、3ms間隔で、位相シフト量を、108度→90度→108度→90度→・・・のように変更し、変更の都度、ノイズの振幅を測定した。比較例では、3ms間隔で、デューティ比を20%→25%→20%→25%のように変更し、変更の都度、ノイズの振幅を測定した。
表1は、実施例(位相制御)及び比較例(デューティ制御)のそれぞれにおいて、ノイズの振幅及びその平均値の測定結果を示している。
Figure 2016007116
図13は、実施例(位相制御)における定常状態でのキャパシタC1の電圧(VC1)の変動を示す図である。図14は、比較例(デューティ制御)における定常状態でのキャパシタC1の電圧(VC1)の変動を示す図である。なお、図13、14に示すシミュレーション結果では、図11、12に示す結果と異なり、4msの時点で既に定常状態になっている。これは、定常状態についてのシミュレーションでは、即座に60Vに到達させ、60Vに落ち着いた所定の時点から4ms経過した時点を起点としているためである。その他の条件は、図11、12に示すシミュレーションにおける条件と同じである。
周囲の電子機器に影響を与えるのは、測定時の送電側電圧に対するノイズの振幅の割合(変動率)であるから、この変動率を算出した。また、定常状態における変動率の平均値を算出した。
表1の結果から、デューティ制御における上記変動率の平均値は、約9.3%(5.6V/60V)であった。位相制御における上記変動率の平均値は、約5.1%(3.1V/60V)であった。
以上のように、デューティ制御及び位相制御のいずれも、ノイズの振幅の割合は、予備送電におけるノイズの振幅の割合の最大値(デューティ制御における37%)よりも小さい。したがって、定常状態においては、デューティ制御に対する位相制御の優位性はあるものの、予備送電時に比べると、その優位性は比較的小さい。
次に、実施例及び比較例の無線電力伝送システムについて、予備送電期間における送電コイルL1における電圧VL1及び電流IL1の波形の歪み及び強度を比較する。
図15は、比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1における電圧VL1の波形を示すグラフである。図16は、実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1における電圧VL1の波形を示すグラフである。図17は、比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を示すグラフである。図18は、実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を示すグラフである。図19は、比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1における電圧VL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。図20は、実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1における電圧VL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。図21は、比較例において、デューティ比が20%であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。図22は、実施例において、位相シフト量φが108度であるときの送電コイルL1における電流IL1の波形を高速フーリエ変換したグラフである。図15〜18は、予備送電期間の一部の波形のみを示しているが、予備送電期間の全体にわたって、図示されている波形と同様の傾向を示す。なお、図15〜18は、電圧が30Vとなる、デューティ比が20%または位相シフト量φが108度の条件に設定したときの状態を初期状態とし、初期状態から1.48ms〜1.50msの期間における電圧VL1または電流IL1を示している。
デューティ比が20%であるときの波形(図15及び図17)を参照すると、波形が歪み、高調波成分を含んでいる事がわかる。位相シフト量φが108度であるときの波形(図16及び図18)を参照すると、デューティ比が20%であるときのような高調波成分は含まれていない。図19〜図22を参照すると、10MHz〜100MHzの周波数範囲にわたって、位相シフト量φが変化したときの強度はデューティ比が変化したときの強度の約10倍である。高周波領域では、周辺装置へ高周波ノイズを放射するリスクはデューティ比が変化したときのほうが大きいことがわかる。
以上のように、図2に示す無線電力伝送システム100は、無線電力伝送の出力電力を大幅に変化させる過渡状態(予備送電期間など)において、パルス信号の位相シフト量φを変化させる。これにより、発振回路21の出力特性を変化させ、送電装置2において過電圧及び過電流の発生を防ぐことができる。
また、図1の無線電力伝送システム100は、過渡状態において、パルス信号の位相シフト量φを変化させることで発振回路21の出力特性を変化させる。これにより、送電装置2の出力電圧及び出力電流(送電コイルL1における電圧VL1及び電流IL1)の波形に歪みが生じることを抑制し、送電装置2の周辺に高周波ノイズが放射されることを抑制することができる。
本開示は、以下の項目に記載の送電装置及び無線電力伝送システムを含む。
[項目1]
受電アンテナを備えた受電装置に対して非接触方式で交流電力を送電する送電装置であって、
前記交流電力を前記受電アンテナに送電する送電アンテナと、
直流電源から供給される直流電力の高電位側に接続された第1のスイッチング素子群と前記直流電力の低電位側に接続された第2のスイッチング素子群とを用いて前記直流電力を前記交流電力に変換し、前記第1のスイッチング素子群に接続された第1出力端と前記第2のスイッチング素子群に接続された第2出力端とを介して前記交流電力を前記送電アンテナに出力する発振回路と、
前記第1及び第2のスイッチング素子群を制御するパルス信号を前記発振回路に供給し、前記第1及び第2のスイッチング素子群の一方に供給されるパルス信号に対する、前記第1及び第2のスイッチング素子群の他方に供給されるパルス信号の位相シフト量を変更し、前記発振回路から出力される前記交流電力の電圧を変更する制御回路と、
前記受電装置からの信号を受信する通信回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記通信回路を介して前記受電装置から、前記受電装置の制御回路が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、前記受電装置において設定された最大電力を示す第2応答信号を前記受電装置から受信することを待機するため、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を前記発振回路に出力させる、
送電装置。
上記態様によると、
前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量として初期値に設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記位相シフト量を前記初期値から所定時間毎に段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、前記受信回路を介して前記受電装置から、前記受電装置の制御回路が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、前記受信装置の前記制御回路に供給可能な最大電力を示す第2応答信号が前記受電装置から送信されることを待機するために、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を送電させる。
このことにより、前記位相シフト量を減少させる位相制御を用いることで、
前記発振回路に接続された前記直流電源の正極と導体線との接続及び負極と導体線との接続の両方ともが接続していない時間をなくすことができる。
よって、送電電圧が大きく変化する予備送電において、位相制御の過電圧あるいは過電流の大きさを、デュ−ティ制御の過電圧あるいは過電流の大きさより小さくできる。そして、予備送電において、デューティ制御を行うよりも、位相制御を行うことにより、ノイズの振幅の割合を約3分の1にすることができる。また、送電装置の周辺に高周波ノイズを放射することを抑制することができる。また、送電装置の周辺に高周波ノイズを放射することを防止することができる。
ここで、送電アンテナと受電アンテナの位置合わせの完了の判断を、送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えることにより行った。上記方法に限らず、前記送電アンテナの物理量を測定し、測定して得られた物理量に基づいて算出し、前記位置合わせが完了したか否かを判断してもよい。ここで、物理量とは、送電コイルに印加される電圧、送電コイルに流れる電流、送電コイルに印加される周波数、送電コイルの入力インピ−ダンス値、又は、送電コイルの入力インダクタンス値などのコイルに関する電気的な単位を有するもののことである。測定して得られた物理量に基づいて算出の意味は、物理量そのものを用いて位置合わせの判断を行う場合と、測定した物理量から算出される比の値、結合係数あるいはQ値などに基づいて判断を行う場合がある。
[項目2]
前記第1応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定された信号強度パケットを含む、
項目1に記載の送電装置。
上記態様によると、Qi規格で定められた前記前手順に従って、情報を交換し動作させることができる。
[項目3]
前記信号強度パケットは、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量に対応する電圧を示す受電強度値を含む、
項目2に記載の送電装置。
上記態様によると、Qi規格で定められた前記前手順に従って、送電を行うことができる。
[項目4]
前記第2応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定されたコンフィギュレーションパケットを含む、
項目1から3のいずれか1項に記載の送電装置。
上記態様によると、Qi規格で定められた前記前手順に従って、送電を行うことができる。
[項目5]
前記制御回路は、
前記第2応答信号に続いて、前記受電装置のメーカIDを示す第3応答信号が前記受電装置から送信されることを待機する、
項目1から4のいずれか1項に記載の送電装置。
上記態様によると、Qi規格で定められた前記前手順に従って、送電を行うことができる。
[項目6]
前記第3応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定されたアイデンティフィケーションパケットを含む、
項目5に記載の送電装置。
上記態様によると、Qi規格で定められた前記前手順に従って、送電を行うことができる。
[項目7]
前記制御回路は、
前記受電装置の要求電圧値と、前記送電アンテナからの前記交流電力の電圧値との差分値を示す制御誤差値を含む第4応答信号が、前記第3応答信号に続いて前記受電装置から送信されることを待機する、
項目5または6に記載の送電装置。
上記態様によると、Qi規格で定められた前記前手順に従って、送電を行うことができる。
[項目8]
前記第4応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定されたコントロールエラーパケットを含む、
項目7に記載の送電装置。
上記態様によると、Qi規格で定められた前記前手順に従って、送電を行うことができる。
[項目9]
前記制御回路は、
前記第4応答信号を受信すると、前記位相シフト量の変更により前記交流電力の電圧を変更し、前記第4応答信号に含まれる前記制御誤差信号が示す差分値をゼロに近づける制御を行う、
項目7または8に記載の送電装置。
上記態様によると、前記制御誤差信号が示す差分値をゼロにする制御を行い、要求電圧に送電電圧を一致させることができる。
[項目10]
前記第1のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含み、
前記第2のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含む、
項目1から9のいずれか1項に記載の送電装置。
[項目11]
前記制御回路は、
前記パルス信号を前記発振回路に供給する毎に、前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させる、
項目1から10のいずれか1項に記載の送電装置。
[項目12]
項目1から11のいずれか1項に記載の送電装置と、
前記受電装置と、を備えた無線電力伝送システム。
[項目13]
受電アンテナを備えた受電装置に対して非接触方式で交流電力を送電する送電装置であって、
前記交流電力を前記受電アンテナに送電する送電アンテナと、
直流電源から供給される直流電力の高電位側に接続された第1のスイッチング素子群と前記直流電力の低電位側に接続された第2のスイッチング素子群とを用いて前記直流電力を前記交流電力に変換し、前記第1のスイッチング素子群に接続された第1出力端と前記第2のスイッチング素子群に接続された第2出力端とを介して前記交流電力を前記送電アンテナに出力する発振回路と、
前記第1及び第2のスイッチング素子群を制御するパルス信号を前記発振回路に供給し、前記第1及び第2のスイッチング素子群の一方に供給されるパルス信号に対する、前記第1及び第2のスイッチング素子群の他方に供給されるパルス信号の位相シフト量を変更し、前記発振回路から出力される前記交流電力の電圧を変更する制御回路と、
前記受電装置からの信号を受信する通信回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
前記通信回路を介して前記受電装置から前記予備交流電力に対する最初の第1応答信号を受信した場合、前記交流電力の送電に用いる制御情報を含む第2応答信号を前記受電装置から受信することを待機するため、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を前記発振回路に出力させる、
送電装置。
[項目14]
前記第1のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含み、
前記第2のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含む、
項目13に記載の送電装置。
[項目15]
無線送電装置から無線受電装置への電力伝送を行う無線電力伝送システムの無線送電装置において、
上記無線受電装置は、受電コイルを含む共振回路を含む受電アンテナを備え、
上記無線送電装置は、
送電コイルを含む共振回路を含み、上記無線受電装置の受電アンテナと電磁的に結合する送電アンテナと、
予め決められたデューティ比を有し、可変であって互いに異なる位相をそれぞれ有する複数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
上記複数のパルス信号に応じてそれぞれ開閉する複数のスイッチング素子を備え、直流の入力電力を交流の出力電力に変換して上記送電アンテナに供給する発振回路と、
上記各パルス信号の位相を制御する制御回路とを備え、
上記複数のスイッチング素子は、同時にオンされたとき上記送電アンテナに正又は負の出力電圧を供給する少なくとも一対のスイッチング素子を含み、
上記制御回路は、上記発振回路の出力電力を電力伝送の停止時の値から電力伝送時の値まで増大させるとき、上記一対のスイッチング素子の一方に印加されるパルス信号に対する、上記一対のスイッチング素子の他方に印加されるパルス信号の位相シフト量を次第に変化させる無線送電装置。
[項目16]
上記制御回路は、上記一対のスイッチング素子の一方に印加されるパルス信号に対する、上記一対のスイッチング素子の他方に印加されるパルス信号の位相シフト量を予め決められた初期値から次第に減少させることにより、上記発振回路の出力電力を次第に増大させる、項目15に記載の無線送電装置。
[項目17]
上記制御回路は、予め決められた時間期間が経過するごとに、上記各パルス信号の位相シフト量を変化させる、項目15又は16に記載の無線送電装置。
[項目18]
上記無線送電装置は、上記発振回路における電圧及び電流の少なくとも一方を検出するモニタ回路をさらに備え、
上記制御回路は、上記各パルス信号の位相シフト量を変化させたとき、上記発振回路における電圧又は電流のピークの変動が予め決められた範囲内になるまで待機した後で、上記各パルス信号の位相シフト量をさらに変化させる、項目15又は16に記載の無線送電装置。
[項目19]
上記制御回路は、上記発振回路における電圧又は電流の大きさに基づいて、上記位相シフト量を変化させるステップ幅を決定する、項目18に記載の無線送電装置。
[項目20]
上記複数のスイッチング素子は、互いに直列接続された第1及び第2のスイッチング素子と、互いに直列接続された第3及び第4のスイッチング素子とを含み、上記第1及び第4のスイッチング素子を同時にオンしたとき上記送電アンテナに正の出力電圧が供給され、上記第2及び第3のスイッチング素子を同時にオンしたとき上記送電アンテナに負の出力電圧が供給され、
上記制御回路は、上記第1及び第2のスイッチング素子を同時にオフするとき上記第3又は第4のスイッチング素子をオンするように、かつ、上記第3及び第4のスイッチング素子を同時にオフするとき上記第1又は第2のスイッチング素子をオンするように、上記各パルス信号の位相を制御する、項目15〜19のうちの1つに記載の無線送電装置。
[項目21]
項目15〜20のうちの1つに記載の無線送電装置と、
受電コイルを含む共振回路を含む受電アンテナを備えた無線受電装置とを備えた無線電力伝送装置。
本開示に係る無線送電装置及び無線電力伝送システムは、スマ−トフォン、タブレット端末装置、携帯端末装置などの電子機器、電気自動車などの電動機械に有用である。
1…電源装置、
2、2A…送電装置、
3、3A…受電装置、
4…負荷、
21、21A…発振回路、
22…パルス発生回路、
23、23A…制御回路、
24…通信回路、
25…モニタ回路、
31、31A…整流回路、
32、32A…制御回路、
33…通信回路、
34…モニタ回路、
100…無線電力伝送システム、
C1、C2…キャパシタ、
L1…送電コイル、
L2…受電コイル。

Claims (14)

  1. 受電アンテナを備えた受電装置に対して非接触方式で交流電力を送電する送電装置であって、
    前記交流電力を前記受電アンテナに送電する送電アンテナと、
    直流電源から供給される直流電力の高電位側に接続された第1のスイッチング素子群と前記直流電力の低電位側に接続された第2のスイッチング素子群とを用いて前記直流電力を前記交流電力に変換し、前記第1のスイッチング素子群に接続された第1出力端と前記第2のスイッチング素子群に接続された第2出力端とを介して前記交流電力を前記送電アンテナに出力する発振回路と、
    前記第1及び第2のスイッチング素子群を制御するパルス信号を前記発振回路に供給し、前記第1及び第2のスイッチング素子群の一方に供給されるパルス信号に対する、前記第1及び第2のスイッチング素子群の他方に供給されるパルス信号の位相シフト量を変更し、前記発振回路から出力される前記交流電力の電圧を変更する制御回路と、
    前記受電装置からの信号を受信する通信回路と、を備え、
    前記制御回路は、
    前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
    前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
    前記通信回路を介して前記受電装置から、前記受電装置の制御回路が起動したことを示す第1応答信号を受信した場合、前記受電装置において設定された最大電力を示す第2応答信号を前記受電装置から受信することを待機するため、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を前記発振回路に出力させる、
    送電装置。
  2. 前記第1応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定された信号強度パケットを含む、
    請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記信号強度パケットは、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量に対応する電圧を示す受電強度値を含む、
    請求項2に記載の送電装置。
  4. 前記第2応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定されたコンフィギュレーションパケットを含む、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の送電装置。
  5. 前記制御回路は、
    前記第2応答信号に続いて、前記受電装置のメーカIDを示す第3応答信号が前記受電装置から送信されることを待機する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の送電装置。
  6. 前記第3応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定されたアイデンティフィケーションパケットを含む、
    請求項5に記載の送電装置。
  7. 前記制御回路は、
    前記受電装置の要求電圧値と、前記送電アンテナからの前記交流電力の電圧値との差分値を示す制御誤差値を含む第4応答信号が、前記第3応答信号に続いて前記受電装置から送信されることを待機する、
    請求項5または6に記載の送電装置。
  8. 前記第4応答信号は、WPC(wireless power consortium)のQi規格で規定されたコントロールエラーパケットを含む、
    請求項7に記載の送電装置。
  9. 前記制御回路は、
    前記第4応答信号を受信すると、前記位相シフト量の変更により前記交流電力の電圧を変更し、前記第4応答信号に含まれる前記制御誤差信号が示す差分値をゼロに近づける制御を行う、
    請求項7または8に記載の送電装置。
  10. 前記第1のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含み、
    前記第2のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含む、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の送電装置。
  11. 前記制御回路は、
    前記パルス信号を前記発振回路に供給する毎に、前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させる、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の送電装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の送電装置と、
    前記受電装置と、を備えた無線電力伝送システム。
  13. 受電アンテナを備えた受電装置に対して非接触方式で交流電力を送電する送電装置であって、
    前記交流電力を前記受電アンテナに送電する送電アンテナと、
    直流電源から供給される直流電力の高電位側に接続された第1のスイッチング素子群と前記直流電力の低電位側に接続された第2のスイッチング素子群とを用いて前記直流電力を前記交流電力に変換し、前記第1のスイッチング素子群に接続された第1出力端と前記第2のスイッチング素子群に接続された第2出力端とを介して前記交流電力を前記送電アンテナに出力する発振回路と、
    前記第1及び第2のスイッチング素子群を制御するパルス信号を前記発振回路に供給し、前記第1及び第2のスイッチング素子群の一方に供給されるパルス信号に対する、前記第1及び第2のスイッチング素子群の他方に供給されるパルス信号の位相シフト量を変更し、前記発振回路から出力される前記交流電力の電圧を変更する制御回路と、
    前記受電装置からの信号を受信する通信回路と、を備え、
    前記制御回路は、
    前記送電アンテナからの前記交流電力を前記受電アンテナが受電することにより前記送電アンテナに流れる電流が所定値を超えると、前記位相シフト量の初期値を設定して、前記初期値に対応する電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
    前記位相シフト量を前記初期値から段階的に減少させ、前記段階的に減少された各位相シフト量に対応する各電圧の予備交流電力を前記発振回路に出力させ、
    前記通信回路を介して前記受電装置から前記予備交流電力に対する最初の第1応答信号を受信した場合、前記交流電力の送電に用いる制御情報を含む第2応答信号を前記受電装置から受信することを待機するため、前記受電装置の制御回路が起動したときの位相シフト量を固定し、前記固定された位相シフト量に対応する電圧を維持して前記交流電力を前記発振回路に出力させる、
    送電装置。
  14. 前記第1のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含み、
    前記第2のスイッチング素子群は、少なくとも2つのスイッチング素子を含む、
    請求項13に記載の送電装置。
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