JP2016005533A - ステント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明により、外表面と内表面とを有する円筒形状のステント本体と、前記ステント本体の少なくとも外表面および/または内表面を被覆し、具備しており、血管内膜肥厚抑制剤および/またはヒドロキシ酸を含有するポリマーをステント本体にコーティングさせ、該血管内膜肥厚抑制剤および/またはヒドロキシ酸を持続的に一定期間、溶出させることが可能な薬剤溶出性ステント、およびその製造方法が提供される。
【選択図】図3
Description
術開発が進展している。例えば薬剤を特殊な被膜で覆うことにより、一定時間後に薬効成
分を溶出させる製剤技術も登場している。薬物送達システム(DDS)の概念に基づき、
リポソームを始めとするナノスフェア、マイクロカプセルを利用した製剤が盛んに研究さ
れている。そうしたDDSが目指す機能として、溶出制御性、標的指向性、摂取・投与容
易性、または効果増強・副作用低減などが挙げられる。
重合体などのポリマー材料が幅広く検討されてきた(特許文献1および2、非特許文献1)。しかしながら、これらのポリマーに薬剤を混ぜただけでは、送達された場所において期待通りの薬剤溶出速度が得られないのが常であった。そうしたポリマー中を薬剤が拡散移動する速度が極めて遅く、またはそこから遊離し難いためである(非特許文献1)。かかる問題を解決するために、ポリマーを多孔体化することや、微粒子化することにより接触面積を多くし、薬剤の溶出量を確保、または増大させる技術が研究され、実用化の途にある。上記のポリマーについては、多孔化する際の孔径コントロールが極めて重要であり、かつ高度な条件設定が求められるため、製造コストの上昇は避けられない。
用いられる。すなわち血管内部に留置されるステントは、切開部分を補綴するとともに血
管の収縮を防止して、動脈閉塞症患者の再狭窄の発生率を有効に減少させようとするもの
である。
しかしながら、生分解性金属材料からなるステントにおいて、特許文献3では、母材による分解が起こるため、従来のステントと同等の薬剤溶出性の性能を有せず、また、生体内の留置によりステント母材の石灰化が起こっていたため、改良が必要となった。
コア構造体であるステント本体の素材は、生分解性材料であることが好ましい。具体例として純マグネシウム、マグネシウム合金、純鉄、純合金などからなる生分解性金属があげられる。また、ステント本体を生分解性ポリマーで構成するのも良い。コア構造体であるステント本体の構造としては、外表面と内表面とを有する円筒形状を有しており、バルーン拡張型、自己拡張型、およびそれらの組み合わせであってよい。
本発明においては、図3に示すように上記のようなステント本体10の円筒状表面の少なくとも外表面、好ましくは、外表面と内表面の両面に、第1被覆層9がポリマーにクエン酸7を担持させて形成している層、第2被覆層8がポリマーに血管内膜肥厚抑制剤6からなる被覆層を担持させて形成している。ステント表面に血管内膜肥厚抑制剤を担持させる方法としては、血管内膜肥厚抑制剤とポリマーとを適当な溶剤に溶かして調製したコーティング液中にステントを浸漬し、引き上げて溶剤を乾燥させるディッピング法、血管内膜肥厚抑制剤とポリマーとを溶解した溶液を霧状化してステントに吹き付けるスプレイ法、血管内膜肥厚抑制剤とポリマーを別々な溶剤に溶解し2本のノズルから同時にステントに吹き付ける二重同時スプレイ法などが挙げられ、本発明においては上記のいずれの方法も適用可能であるが、血管内膜肥厚抑制剤を分散させたポリマーのコート層をステント表面に形成する方法が、血管内膜肥厚抑制剤の溶出速度の制御がしやすいので好ましい。
本発明の図3における第1被覆層9に、ポリマーとクエン酸7を、第2被覆層8に、ポリマーと血管内膜肥厚抑制剤6を強く担持させることにより、血管内膜肥厚抑制剤溶出制御能、耐食性向上、石灰化抑制能が付与されている。前記第1被覆層9の厚み、前記第1被覆層におけるポリマー組成、組織等、クエン酸、前記第2被覆層8の厚み、前記第2被覆層におけるポリマー組成、組織等、血管内膜肥厚抑制剤の選択により、血管内膜肥厚抑制剤の長期間にわたる溶出、コア構造体であるステント本体の耐食性の向上、また、石灰化を抑制することができる。このため、前記第1被覆層9はコア構造体であるステント本体、前記第2被覆層8は前記第1被覆層9を完全に覆うように形成される必要がある。
本発明の図3における第1被覆層9は、上記のようにポリマーとクエン酸を含む組成物から形成されている。前記組成物において、上記のようにクエン酸がポリマーに強く担持されることにより、血管内膜肥厚抑制剤溶出制御能、耐食性向上、石灰化抑制能が付与される。したがって、ポリマーによるクエン酸の担持を阻害しないように、前記組成物は、クエン酸以外の組成物を含まないことが好ましい。
本発明の図3におけるステントにおいては、37℃のリン酸緩衝生理食塩水中で前記組成物におけるクエン酸は、ポリマーと相溶していることが好ましい。「相溶」とはポリマーとクエン酸が2種類または多種類の物質が相互に親和性を有し、溶液または混和物を形成している状態である。
本発明の図3におけるステントにおいては、生分解性金属材料からなるステント本体の分解によって引き起こされるpH値の上昇抑制にクエン酸を一定時間持続的に拡散させることを主眼としている。そのために、ポリマー層中をクエン酸が拡散しやすいように、柔軟性ポリマーを使用することが好ましい。このような柔軟性ポリマーとして、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素樹脂、ポリブチルアクリレート(−54℃)、ポリブチルメタクリレート(20℃)、アクリルゴム、天然ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレンブロック共重合体などが例示される。上記の柔軟性ポリマーは、血管内に導入されたとき非分解性であるが、本発明においては、ポリマーに起因する慢性炎症から血管組織を早期に回復させることが要求される場合には、生分解性ポリマー、なかでも1年以内に生体内で分解・消失するものを用いて被覆するのが好ましい。生分解性ポリマーの具体例としては、ポリ乳酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ(乳酸−ε−カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)、ポリ−p−ジオキサノン、ポリ(グリコール酸−トリメチレンカーボネート)、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸などが挙げられる。なかでもポリ乳酸は、ガラス転移温度が50〜60℃の範囲にあり、かつ、1年以内に生体内で分解消失する速度であるので、本発明において好ましく用いられる。これらのポリマーの分子量は、コーティング層の強度確保、コーティング作業効率の観点から、30,000〜500,000が適当である。第1被覆層と第2被覆層のポリマーは同じものを使用しても良いし、異なるものを使用しても良い。
本発明においては、狭窄抑制に有効な量の血管内膜肥厚抑制剤を一定時間持続的に溶出させることを主眼としているが、そのために、第2被覆層において、血管内膜肥厚抑制剤を担持させるポリマーとして、血管内膜肥厚抑制剤が拡散によりポリマー層中を移動しやすい柔軟性ポリマーを使用することが好ましい。このような柔軟性ポリマーとして、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素樹脂、ポリブチルアクリレート(−54℃)、ポリブチルメタクリレート(20℃)、アクリルゴム、天然ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレンブロック共重合体などが例示される。上記の柔軟性ポリマーは、血管内に導入されたとき非分解性であるが、本発明のように、ポリマーに起因する慢性炎症から血管組織を早期に回復させることが要求される場合には、生分解性ポリマー、なかでも1年以内に生体内で分解・消失するものを用いて被覆するのが好ましい。生分解性ポリマーの具体例としては、ポリ乳酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ(乳酸−ε−カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)、ポリ−p−ジオキサノン、ポリ(グリコール酸−トリメチレンカーボネート)、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸などが挙げられる。なかでもポリ乳酸は、ガラス転移温度が50〜60℃の範囲にあり、かつ、1年以内に生体内で分解消失する速度であるので、本発明において好ましく用いられる。これらのポリマーの分子量は、コーティング層の強度確保、コーティング作業効率の観点から、30,000〜500,000が適当である。第1被覆層と第2被覆層のポリマーは同じものを使用しても良いし、異なるものを使用しても良い。
一般的に、コート層からの血管内膜肥厚抑制剤の溶出速度は、非生分解性ポリマーではポリマー中での血管内膜肥厚抑制剤の拡散速度に依存するが、生分解性ポリマーでは血管内膜肥厚抑制剤の拡散速度とポリマーの分解速度に依存する。したがって血管内膜肥厚抑制剤の溶出速度をコントロールするためには、ポリマーの種類を適切に選択し、必要に応じて異なる種類のポリマーを組み合わせてもよい。よってポリマー中での血管内膜肥厚抑制剤の拡散速度、ポリマーの分解速度という2つのパラメーターを調節することにより血管内膜肥厚血管内膜肥厚抑制剤の溶出速度をコントロールできる。血管内膜肥厚抑制剤のポリマー中での拡散速度を大きくするには非晶性ポリマーを選択するのが適切であり、分解速度を大きくするには、低分子量のポリマーを選択するのが適切である。
本発明の図3における第1被覆層または/および第2被覆層のポリマーとして、生分解性ポリマーを使用する場合、上記の生分解性ポリマーのなかでも、ポリ乳酸が、人体への使用実績があり分解しても乳酸になり毒性も低いので安全性上好ましい。生分解性ポリマーの分解速度は、ポリマーを構成するモノマーの化学構造、共重合比、分子量に依存するので、目標とする薬剤溶出速度に適するように、これらのパラメーターを調節することが好ましい。
本発明の図3における第2被覆層の組成物は、上記のようにポリマーと血管内膜肥厚抑制剤とから構成されるが、第1被覆層に溶出助剤であるクエン酸を含有することにより、拡散速度を制御することができる。本発明に好適に使用できる溶出助剤はヒドロキシ酸であり、そのなかでもpH値上昇抑制能、石灰化抑制能を有するクエン酸が好ましい。クエン酸以外でも、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸でも良い。クエン酸はポリマー1分子に対して1分子であることが望ましい。
本発明の図3における第1被覆層の厚みは0.5μmから10μmの範囲内にあるのが好ましい。0.5μm未満では、第1被覆層の均一性が確保できなくなり、血管内膜肥厚抑制剤の溶出速度の制御機能が発揮できない。逆に、10μmを超えると、厚みに見合う効果が得られない。また、必要以上に厚みを厚くすることは薬剤溶出としての効果やステントとしての機能を損なう。第1被覆層は単一層であってもよく、上記の範囲内において複数層で形成してもよい。したがって、これらの塗布条件が満たせるように、コーティング液組成およびコーティング条件が選択される。
本発明の図3における第1被覆層は生分解性金属材料からなるステント本体の分解によって引き起こされるpH値の上昇を抑制するための腐食防止層である。前記第1被覆層はヒドロキシ酸のひとつであるクエン酸が好ましいが、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸でも良い。
本発明の図3における第2被覆層は、ポリマーと血管内膜肥厚抑制剤を含む組成物から形成されている。前記組成物において、上記のように血管内膜肥厚抑制剤がポリマーに強く担持されることにより、血管内膜肥厚抑制剤を長期にわたって溶出することが出来る。したがって、ポリマーによる血管内膜肥厚抑制剤の担持を阻害しないように、前記組成物は、血管内膜肥厚抑制剤以外の薬剤を含まないことが好ましい。
本発明の図3における第2被覆層の厚みは1μmから20μmの範囲内にあるのが好ましい。ステントの単位表面積(1cm2)あたりのコート層の厚みは血管内膜肥厚抑制剤を適当量溶出させる観点から、1〜25μmの範囲内の厚みが必要である。通常2〜20μmの範囲内にあるのが好ましい。第1被覆層を含めて被覆層が20μmを超えると、ステント内狭窄が大きくなる懸念があるので、第2被覆層の厚みとしては、15μmを超えないようにすることが好ましい。第2被覆層は、単一層であってもよく、上記の範囲内において複数層で形成してもよい。したがって、これらの塗布条件が満たせるように、コーティング液組成およびコーティング条件が選択される。
本発明の図3における第1被覆層はポリマーとクエン酸をコア構造体であるステント本体10表面に、そのポリマーとクエン酸を易揮発性溶剤(例えばフッ素系アルコール)に溶解した溶液をコア構造体であるステント本体10表面に噴霧するか、コア構造体であるステント本体10を該溶液に浸漬することにより、コア構造体であるステント本体10に塗布し、乾燥することにより形成される。本発明において、ポリマーとクエン酸を含む第1被覆層9は、円筒状のステント本体の少なくとも外表面(血管壁と接触する面)にスプレイ法によりコーティングされる。この場合には、塗布はポリマーを溶剤に溶解した溶液をステント本体9の外表面に噴霧することにより行うのが好ましい。また、外表面だけでなく内表面にも行う場合には、内外両表面に噴霧を行うか、溶液中にステント本体9を含浸することにより行うのが好ましい。塗布後の溶剤除去は、減圧、送風、加熱などの方法により適宜行われる。
本発明の図3における第2被覆層は血管内膜肥厚抑制剤を担持したポリマーである組成物を前記第1被覆層9がコーティングされたコア構造体であるステント本体表面に、その血管内膜肥厚抑制剤とポリマーである組成物とを易揮発性溶剤(例えばフッ素系アルコール)に溶解した溶液をステント表面に噴霧するか、前記第1被覆層9がコーティングされたコア構造体であるステント本体を前記溶液に浸漬することにより、前記第1被覆層9がコーティングされたコア構造体であるステント本体に塗布し、乾燥することにより形成される。本発明において、ポリマーと血管内膜肥厚抑制剤を含む前記組成物は、円筒状のステント本体の少なくとも外表面(血管壁と接触する面)にスプレイ法によりコーティングされる。この場合には、塗布は前記組成物を溶剤に溶解した溶液をコア構造体であるステント本体の外表面に噴霧することにより行うのが好ましい。また、外表面だけでなく内表面にも行う場合には、内外両表面に噴霧を行うか、溶液中に前記第1被覆層9がコーティングされたコア構造体であるステント本体を含浸することにより行うのが好ましい。塗布後の溶剤除去は、減圧、送風、加熱などの方法により適宜行われる。
本発明の図3における第2被覆層は、ポリマーと血管内膜肥厚抑制剤を溶解した溶液を、第1被覆層上に塗布することにより形成される。塗布方法は第1被覆層の形成と同様である。
本発明の図3における第1被覆層、第2被覆層の溶剤は、ポリマー、クエン酸、血管内膜肥厚抑制剤を溶解可能で、コーティング後に容易に除去可能な、沸点100℃未満の易揮発性溶剤として、メタノール、エタノール、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールと、これらのアルコールを含有する混合溶剤が挙げられる。ポリマーとしては、上記に例示したポリマーが用いられるがなかでも、極性の高いポリ乳酸が上記の溶剤に対する溶解性の点で好ましい。以上のことから、血管内膜肥厚抑制剤の溶出性を付与するのに適した溶剤として、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールのほか、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどの低級アルキルエステル(炭素数:6以下)溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどの低級アルキルケトン(炭素数:6以下)溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの低級ハロゲン化炭化水素(炭素数:4以下)溶剤などが例示される。なかでも、クエン酸、血管内膜肥厚抑制剤をポリマーに担持させて、血管内膜肥厚抑制剤の溶出性を与える観点から、低級アルキルエステル、低級アルキルケトン溶剤および低級ハロゲン化炭化水素溶剤が好ましい。これらの溶剤を用いて被覆層を形成して、前記方法により溶剤を除去した場合には、第1被覆層はクエン酸がポリマーに担持され、前記第1被覆層がコーティングされたステント本体の上に前記第2被覆層が形成されると、血管内膜肥厚抑制剤の溶出速度が望ましいものとなる。
本発明の図3において、所望の薬剤溶出挙動を得るために、クエン酸を用いる。クエン酸はヒドロキシ酸のひとつである。前記ヒドロキシ酸には、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸(2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、γ―ヒドロキシ酪酸)、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸、キナ酸、シキミ酸、サリチル酸、クレオソート酸(ホモサリチル酸、ヒドロキシ(メチル)安息香酸)、バニリン酸、シリング酸、ピロカテク酸、レソルシル酸、プロトカテク酸、ゲンチジン酸、オルセリン酸、没食子酸、マンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、メリロト酸、フロレト酸、クマル酸、ウンベル酸、コーヒー酸、フェルラ酸、シナピン酸、グルコン酸があげられるが、pH値の上昇および石灰化を抑制する効果があるクエン酸が好ましい。また、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸でもよい。これらは単独で使用することも、あるいは2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
本発明の図3における第2被覆層を形成するポリマーまたはポリマーと他の構成成分を含む組成物を形成するための溶剤として、上記第1被覆層の組成物を形成する溶剤を用いることができるが、血管内膜肥厚抑制剤を溶解しないがポリマーやその他の成分は溶解する溶剤(低級アルキルエステル、低級アルキルケトン、低級ハロゲン化炭化水素等)を用いてコーティングする方法が薬剤溶出速度を精密にコントロールできる点で好ましい。この場合、前記組成物はクエン酸を含まない。
本発明の図3における第1被覆層のポリマーとクエン酸の構成比率はポリマー分子1に対してクエン酸分子0.05から2の範囲であることが好ましい。クエン酸の構成比率が小さくなる(第1被覆層のポリマー構成比率、ポリマー1分子に対してクエン酸の比率が0.05未満である)と、コーティングした層からの血管内膜肥厚抑制剤の溶出量が多くなり、また、クエン酸の構成比率が多くなる(第1被覆層のポリマー構成比率、ポリマー1分子に対してクエン酸比率が2を超える)と、コーティングした層からの血管内膜肥厚抑制剤の溶出量が少なくなり、溶出速度が最適であるとは言い難い。
本発明のステントがステント内狭窄を顕著に抑制するには、37℃のリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)にステントを浸漬してからの血管内膜肥厚抑制剤の溶出量が1ヶ月目に80%程度、3ヶ月目に100%程度となることが望ましい。
定を意図するものではない。実施例中で用いる材料、使用量、濃度、処理時間、処理温度
などの数値的条件、処理方法などはこの発明の範囲内の好適例にすぎない。ここで、実施例中の血管内膜肥厚抑制剤は、「シロリムス」、または、「薬剤」として記載する。
[参考製造例1]
ステント1本あたり第1被覆層にクエン酸17μgとPLLA85μg、第2被覆層にシロリムス85μgとPLLA85μgとなるように溶液(コーティング液)を調製した(図3)。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
ステント1本あたり第1被覆層にシロリムス85μgとPLLA85μg、第2被覆層にクエン酸17μgとPLLA85μgとなるように溶液(コーティング液)を調製した(図4)。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
ステント1本あたり第1被覆層にクエン酸17μgとシロリムス85μgとPLLA170μgとなるように溶液(コーティング液)を調製した(図2)。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
ステント1本あたり第1被覆層にPLLA170μgとなるように溶液(コーティング液)を調製した(図5)。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
参考製造例1〜4に示した4種類の薬剤コーティングステントからの薬剤溶出量を測定した。各ステントは減圧乾燥後、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌を行った。各ステントを清浄な密閉ガラス容器に入れ、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水を加えた。ステント全体が液中で浸漬された状態で、37℃恒温器内で振盪をおこなった。
上記試験により、ステント表面に第1被覆層にクエン酸とPLLA、第2被覆層にシロリムスとPLLAからなる層が最適な薬剤溶出挙動であることが判明したため、以下でポリマー、薬剤の最適量の決定を行った。
[参考製造例5]
ステント1本あたり第1被覆層にクエン酸1.7μgとPLLA85μg、第2被覆層にシロリムス85μgとPLLA85μgとなるように溶液(コーティング液)を調製した。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
ステント1本あたり第1被覆層にクエン酸8.5μgとPLLA85μg、第2被覆層にシロリムス85μgとPLLA85μgとなるように溶液(コーティング液)を調製した。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
参考製造例5〜6に示した2種類の薬剤コーティングステントからの薬剤溶出量を測定した。各ステントは減圧乾燥後、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌を行った。各ステントを清浄な密閉ガラス容器に入れ、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水を加えた。ステント全体が液中で浸漬された状態で、37℃恒温器内で振盪をおこなった。
マグネシウムステントの分解によって引き起こされるpH値の上昇を抑制する腐食防止能を調べるために、第1被覆層にクエン酸が含有したポリマー層、第2被覆層にシロリムスが含有したポリマー層で構成されたマグネシウムステント(参考製造例1)と第1被覆層にポリマー層、第2被覆層にシロリムスが含有したポリマー層で構成されたマグネシウムステント(参考製造例7)をPBS溶液(pH7.4)10mLで、37℃、1ヶ月間浸漬振盪し、浸漬振盪前後のpH値を測定した。pH測定に使用したマグネシウムステントは各3本で、振盪はヤマト科学株式会社製 CO2インキュベーター IP400、pH測定はHORIBA製 pH METER F−51を用いた。結果を表3に示す。表3は3本の平均値である。
ステント1本あたり第1被覆層にPLLA85μg、第2被覆層にシロリムス85μgとPLLA85μgとなるように溶液(コーティング液)を調製した(図6)。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
クエン酸の石灰化抑制能を調べるために、第1被覆層にクエン酸が含有したポリマー層、第2被覆層にシロリムスが含有したポリマー層で構成されたマグネシウムステント(参考製造例1)と第1被覆層にポリマー層、第2被覆層にシロリムスが含有したポリマー層で構成されたマグネシウムステント(参考製造例7)をFBS溶液100mLで、37℃、1ヶ月間浸漬振盪し、誘導結合プラズマ(ICP)分析法によって浸漬振盪前後のカルシウムを定量した。ICP分析に使用したマグネシウムステントは各3本で、振盪はヤマト科学株式会社製 CO2インキュベーター IP400、ICP分析はサーモフィッシャー株式会社製 iCAP6500を用いた。結果を表4に示す。表4は3本の平均値である。
2,6,12,18 血管内膜肥厚抑制剤
3,7,11 クエン酸
4,9,14 血管内膜肥厚抑制剤または/およびクエン酸を含有するポリマー層からなる第1被覆層
5,10,15,17,21 コア構造体
8,13,19 血管内膜肥厚抑制剤またはクエン酸を含有するポリマー層からなる第2被覆層
16,20 ポリマー層からなる第1被覆層
前記第一被覆層は、ポリマーとクエン酸をポリマー1分子に対してクエン酸比率が0.05〜2の厚み0.5〜10μmのポリマー層であって、該ポリマー層の組成物中のクエン酸は37℃のリン酸緩衝生理食塩水中で該ポリマーと相溶しており、
前記第二被覆層は、ポリマーと血管内膜肥厚制御剤を含有する厚み1〜20μmのポリマー層より形成されたことを特徴とするステントである。
前記ポリマーとは、ホモポリマー、コポリマー、または、ポリマーの混合物を含む用語として用いられる。また、前記血管内膜肥厚抑制剤は、シロリムス、エベロリムス、バイオノムスA9、ゾタロリムス、タクロリムス、パクリタキセルなどが挙げられるが、なかでも、シロリムスが好ましい。また、前記ポリマーは生分解性ポリマーであって、ポリ乳酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ(乳酸−ε−カプロラクトン)、または、ポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)であることが好ましい。また、前記コア構造体であるステント本体は、生分解性金属材料であって、マグネシウム合金であることが好ましい。さらに、前記コア構造体は金属の溶出を防ぐ為のコーティングを行ってもよい。
ステント1本当たり第1被覆層にクエン酸17μgとシロリムス85μgとPLLA170μgとなるように溶液(コーティング液)を調整した。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
ステント1本当たり第1被覆層にPLLA170μgとなるように溶液(コーティング液)を調整した。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記第1被覆層のコーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。溶剤除去後、前記第2被覆層のコーティング液を、第1被覆層のコーティング方法と同様にコーティングした。この同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。
参考製造例1〜4に示した4種類の薬剤コーティングステントからの薬剤溶出量を測定した。各ステントは減圧乾燥後、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌を行った。各ステントを清浄な密閉ガラス容器に入れ、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水を加えた。ステント全体が液中に浸漬された状態で、37℃恒温器内で振盪を行った。
参考製造例5〜6に示した2種類の薬剤コーティングステントからの薬剤溶出量を測定した。各ステントは減圧乾燥後、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌を行った。各ステントを清浄な密閉ガラス容器に入れ、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水を加えた。ステント全体が液中に浸漬された状態で、37℃恒温器内で振盪を行った。
Claims (9)
- 外表面と内表面とを有する円筒形状に形成された生分解性材料のコア構造体と、前記コア構造体の表面を被覆する第1被覆層と、前記第1被覆層を実質的に完全に覆う第2被覆層と、を具備しており、
前記第1被覆層は、(a)溶出助剤であるヒドロキシ酸を含有するポリマー層から構成され、前記第2被覆層は、(b)血管内膜肥厚抑制剤を含有するポリマー層から構成されたステント。 - 請求項1において、前記生分解性材料が、生分解性金属であって、その生分解性金属が、純マグネシウム、マグネシウム合金、純鉄または鉄合金であるステント。
- 請求項1から請求項2において、前記血管内膜肥厚抑制剤の必須成分が、シロリムス、エベロリムス、バイオリムスA9、ゾタロリムス、タクロリムス、パクリタキセルであるステント。
- 請求項1から請求項3において、前記ヒドロキシ酸が前記生分解性金属の分解によって引き起こされるpH値の上昇を抑制することを特徴とするステント。
- 請求項1から請求項4において、前記ヒロドキシ酸が、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸(2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪酸)、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸、キナ酸、シキミ酸、サリチル酸、クレオソート酸(ホモサリチル酸、ヒドロキシ(メチル)安息香酸)、バニリン酸、シリング酸、ピロカテク酸、レソルシル酸、プロトカテク酸、ゲンチジン酸、オルセリン酸、没食子酸、マンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、メリロト酸、フロレト酸、クマル酸、ウンベル酸、コーヒー酸、フェルラ酸、シナピン酸、グルコン酸からなる1種または2種以上であるステント。
- 請求項1から請求項5において、前記ヒドロキシ酸が石灰化を抑制することを特徴とするステント。
- 請求項1から請求項6において、前記ヒロドキシ酸が、グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸からなる1種または2種以上であるステント。
- 請求項1から請求項7において、前記第1被覆層または/および前記第2被覆層を、低級アルキルケトン溶剤、低級アルキルエステル溶剤に溶解した溶液を用いて、ステント本体の少なくとも外表面を被覆し、被覆後、前記溶剤を除去して前記第1被覆層または/および前記第2被覆層を形成する薬剤溶出性ステントの製造方法。
- 請求項1から請求項8において、前記ポリマーは、生分解性ポリマーであって、前記生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリεカプロラクトン、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリ(乳酸−ε−カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリリンゴ酸、ポリα−アミノ酸、コラーゲン、ラミニン、ヘパラン硫酸、フィブロネクチン、コンドロイチン硫酸、およびヒアルロン酸からなる1種または2種以上であるステント。
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