JP2016005425A - 二次電池充放電制御装置および二次電池充放電制御方法 - Google Patents

二次電池充放電制御装置および二次電池充放電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成により、二次電池を搭載した車両の燃費性能を改善すること。【解決手段】車両に搭載される二次電池14の充放電を制御する二次電池充放電制御装置において、二次電池を充電するオルタネータ16と、車両の減速時にオルタネータの発電電圧を調整することで、オルタネータから二次電池に対して回生電力を供給して充電する回生手段(制御部10)と、所定の期間内における回生電力に関するパラメータを算出する算出手段(制御部10)と、算出手段によって算出された過去の所定の期間内におけるパラメータの大小に基づいて、その後の所定の期間内における二次電池の充放電制御を行う制御手段(制御部10)と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池充放電制御装置および二次電池充放電制御方法に関するものである。
車両に搭載された二次電池の充放電制御を適切に行うことで、車両の燃費性能を向上させる技術が特許文献1,2に開示されている。
特許文献1に開示されている技術では、車両の速度、加速度、目標動力、地図、高度、道路勾配、走行位置、走行方向、走行距離と走行予定情報の少なくとも一つに基づいて走行条件および充放電量を予測し、二次電池の容量や特性、車両の使用特性からSOC(State of Charge)の上下限値を設定することでエネルギ効率を改善することを特徴とする。
また、特許文献2に開示されている技術では、所定時間内の回生発電の回数および回生発電の時間の少なくとも一方に基づいてSOC下限値を設定することで、燃費性能を改善することを特徴とする。
特開平10−150701号公報 特開2010−41773号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、地図情報を記憶する装置等が必要になるため、装置全体の構成が複雑になるという問題点がある。
また、特許文献2に開示された技術では、回生発電の回数および時間に基づいてSOC下限値が設定されるが、回生発電の回数および時間は、二次電池が実際に充電される容量とは必ずしも比例関係にはないことから、燃費性能を十分に改善できない場合があるという問題点がある。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成により、二次電池を搭載した車両の燃費性能を改善することが可能な二次電池充放電制御装置および二次電池充放電制御方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車両に搭載される二次電池の充放電を制御する二次電池充放電制御装置において、前記二次電池を充電するオルタネータと、前記車両の減速時に前記オルタネータの発電電圧を調整することで、前記オルタネータから前記二次電池に対して回生電力を供給して充電する回生手段と、所定の期間内における前記回生電力に関するパラメータを算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された過去の所定の期間内における前記パラメータの大小に基づいて、その後の所定の期間内における前記二次電池の充放電制御を行う制御手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、簡易な構成により、二次電池を搭載した車両の燃費性能を改善することが可能となる。
また、本発明は、前記パラメータは、回生電気量の値であり、前記制御手段は、前記回生電気量の値が大きい場合には小さい場合に比較して、前記二次電池のSOCが小さくなるように充放電制御を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、燃費に影響を与える回生電気量の大きさに関する値に基づいて、充放電制御を適切に行うことができる。
また、本発明は、前記パラメータは、回生電流の値であり、前記制御手段は、前記回生電流の値が大きい場合には小さい場合に比較して、前記二次電池のSOCが小さくなるように充放電制御を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、燃費に影響を与える回生電流の大きさに関する値に基づいて、充放電制御を適切に行うことができる。
また、本発明は、前記パラメータは、回生電流の変化率の値であり、前記制御手段は、前記回生電流の変化率の値が大きい場合には小さい場合に比較して、前記二次電池のSOCが小さくなるように充放電制御を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、二次電池の受け入れ性に応じて変化する回生電流の変化率に関する値に基づいて充放電制御を適切に行うことができる。
また、本発明は、前記制御手段は、前記パラメータの大小に応じた前記二次電池のSOCの下限値および上限値を設定し、これらの下限値および上限値によって定まる範囲内に前記SOCが収まるように充放電制御を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、下限値と上限値を適正に設定することにより、燃費性能を向上させることができる。
また、本発明は、前記下限値および前記上限値は、前記パラメータの大小に応じて予め定められた所定の値に設定されることを特徴とする。
このような構成によれば、固定値を用いることができるので、処理を簡略化することができる。
また、本発明は、前記下限値は、前記パラメータを所定の関数に適用することで得られる値を、前記パラメータの大小に応じて予め定められた所定の値に加減算することで得られる値に設定され、前記上限値は、前記パラメータを所定の関数に適用することで得られる値を、前記下限値に加算することで得られる値に設定される、ことを特徴とする。
このような構成によれば、下限値と上限値を可変値とすることで、走行状態等に応じた適切な充放電制御を行うことができる。
また、本発明は、前記下限値は、前記パラメータの大小に応じて予め定められた所定の値に設定され、前記上限値は、前記パラメータを所定の関数に適用することで得られる値を、前記下限値に加算することで得られる値に設定される、ことを特徴とする。
このような構成によれば、下限値を固定とすることで処理を簡略化するとともに、上限値を可変値とすることで、走行状態等に応じた適切な充放電制御を行うことができる。
また、本発明は、前記二次電池の温度または劣化度に応じて前記下限値を補正する補正手段を有することを特徴とする。
このような構成によれば、二次電池の温度または劣化度に応じて、適切な充放電制御を行うことができる。
また、本発明は、車両に搭載される二次電池のオルタネータによる充放電を制御する二次電池充放電制御方法において、前記車両の減速時に前記オルタネータの発電電圧を調整することで、前記オルタネータから前記二次電池に対して回生電力を供給して充電する回生ステップと、所定の期間内における前記回生電力に関するパラメータを算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出された過去の所定の期間内における前記パラメータの大小に基づいて、その後の所定の期間内における前記二次電池の充放電制御を行う制御ステップと、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、簡易な構成により、二次電池を搭載した車両の燃費性能を改善することが可能となる。
本発明によれば、簡易な構成により、二次電池を搭載した車両の燃費性能を改善することが可能な二次電池充放電制御装置および二次電池充放電制御方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る二次電池充放電制御装置の構成例を示す図である。 図1の制御部の詳細な構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態における車両の走行時の回生電流、回生電気量、SOCの変化の関係を示す図である。 図1に示す実施形態において実行される処理の一例を示すフローチャートである。 図4のステップS12の回生時パラメータ取得処理の一例を説明するフローチャートである。 図4のステップS13のSOC上・下限値設定処理の一例を説明するフローチャートである。 図4のステップS14のSOC下限値補正処理の一例を説明するフローチャートである。 図1に示す実施形態の充放電処理の一例を示すフローチャートである。 図4のステップS13のSOC上・下限値設定処理の他の一例を説明するフローチャートである。 図4のステップS13のSOC上・下限値設定処理の他の一例を説明するフローチャートである。 二次電池の受け入れ性と回生電流の時間的変化を示す図である。 図4のステップS13のSOC上・下限値設定処理の他の一例を説明するフローチャートである。 二次電池の交換要否を判定する処理の一例を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)第1実施形態の構成の説明
図1は、本発明の第1実施形態に係る二次電池充放電制御装置を有する車両の電源系統を示す図である。この図において、二次電池充放電制御装置1は、制御部10、電圧センサ11、電流センサ12、および、温度センサ13を主要な構成要素としており、二次電池14の状態を検出し、検出した状態に基づいて二次電池14の充放電制御を行う。ここで、制御部10は、電圧センサ11、電流センサ12、および、温度センサ13からの出力を参照し、二次電池14の状態を検出するとともに、検出した状態に基づいて充放電制御を行う。電圧センサ11は、二次電池14の端子電圧を検出し、制御部10に通知する。電流センサ12は、二次電池14に流れる電流を検出し、制御部10に通知する。温度センサ13は、二次電池14自体または周囲の環境温度を検出し、制御部10に通知する。
二次電池14は、例えば、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、または、リチウムイオン電池等によって構成され、オルタネータ16によって充電され、スタータモータ18を駆動してエンジンを始動するとともに、負荷19に電力を供給する。オルタネータ16は、エンジン17によって駆動され、交流電力を発生して整流回路によって直流電力に変換し、二次電池14を充電する。また、オルタネータ16は、車両が減速時等に、制御部10の制御に基づいて発電電圧を昇圧することにより、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換して、二次電池14を回生充電する。
エンジン17は、例えば、ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン等のレシプロエンジンまたはロータリーエンジン等によって構成され、スタータモータ18によって始動され、トランスミッションを介して駆動輪を駆動し車両に推進力を与えるとともに、オルタネータ16を駆動して電力を発生させる。スタータモータ18は、例えば、直流電動機によって構成され、二次電池14から供給される電力によって回転力を発生し、エンジン17を始動する。負荷19は、例えば、電動ステアリングモータ、デフォッガ、イグニッションコイル、カーオーディオ、および、カーナビゲーション等によって構成され、二次電池14からの電力によって動作する。
図2は、図1に示す制御部10の詳細な構成例を示す図である。この図に示すように、制御部10は、CPU(Central Processing Unit)10a、ROM(Read Only Memory)10b、RAM(Random Access Memory)10c、タイマ10d、通信部10e、I/F(Interface)10fを有している。ここで、CPU10aは、ROM10bに格納されているプログラム10baに基づいて各部を制御する。ROM10bは、半導体メモリ等によって構成され、プログラム10ba等を格納している。RAM10cは、半導体メモリ等によって構成され、プログラムbaを実行する際に生成されるデータや、後述するテーブルまたは数式等のパラメータ10caを格納する。タイマ10dは、時間情報を生成して出力する。通信部10eは、上位の装置であるECU(Electronic Control Unit)等との間で通信を行い、検出した情報を上位装置に通知する。I/F10fは、電圧センサ11、電流センサ12、および、温度センサ13から供給される信号をデジタル信号に変換して取り込むとともに、オルタネータ16に制御信号を供給して、発電電圧を調整する。より詳細には、車両が減速時には、制御部10がオルタネータ16の発電電圧を昇圧することで回生発電を行い、二次電池14を充電する。
(B)実施形態の動作の説明
つぎに、図を参照して、本発明の実施形態の動作について説明する。本発明の実施形態では、過去の所定の期間内における回生電力に関するパラメータとして、例えば、回生電気量を求出し、求出した回生電気量に基づいて、その後の所定の期間内におけるSOCの制御範囲を設定する。図3は、二次電池14が搭載された車両のエンジン17が始動され、一定時間走行した後、エンジン17が停止されるまでの回生電流、回生電気量、および、SOCの時間的な変化を模式的に示す図である。図3(A)は、各時間における回生電流を模式的に示している。なお、図3(A)において、各矩形は回生電流を表しており、矩形の高さは電流を、矩形の幅は回生電流の流れる時間を示している。なお、図3(A)では、二次電池14の受け入れ性が高い状態を想定しているので、各矩形の高さは一定となっている。図3(B)は、図3(A)に示す各所定の期間τ内の回生電気量を模式的に示している。なお、図3(B)のハッチングが施されている矩形の高さは回生電気量を示し、また、矩形内の「多」、「中」、「少」は、各期間内における回生電気量をその値に応じて3つに分類した場合のカテゴリを示している。図3(C)は、SOCの時間的変化を示している。ここで、右上がりの「破線」はエンジン17の駆動による充電によってSOCが上昇したことを示し、右上がりの「実線」は回生電力による充電によってSOCが上昇したことを示し、右下がりの「実線」は負荷19への放電によってSOCが減少したことを示している。
以下では、つぎのような状況における動作について説明する。すなわち、タイミングT1において車両のエンジン17が始動された後に、車両が走行を開始したとする。タイミングT1〜T6の期間は、例えば、信号機等が多い繁華街等を走行し、タイミングT6〜T12の期間は、例えば、自動車専用道路を走行し、タイミングT12〜T16の期間は、例えば、信号機等が比較的少ない郊外の市街地を走行し、タイミングT16において停車してエンジン17を停止したとする。制御部10は、エンジン17が停止されてから所定の時間(例えば、数時間)が経過した場合に、二次電池14の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)を求め、予め求めたOCVとSOCとの関係から二次電池14のSOCを求める。そして、タイミングT1においてエンジン17が始動されると、制御部10は、電流センサ12の出力を参照し、二次電池14に流れる電流を積算して得られた積算値を、停止時に求めたSOCに累積加算することで、その時点におけるSOCを算出する。制御部10は、過去の所定の期間内における回生電気量に基づいて、つぎの期間のSOCの制御範囲を定める。より詳細には、直前の期間の回生電流量が「多」の場合にはSOCの下限値および上限値をSOCmin1およびSOCmax1にそれぞれ設定し、直前の期間の回生電流量が「中」の場合にはSOCの下限値および上限値をSOCmin2およびSOCmax2にそれぞれ設定し、直前の期間の回生電流量が「少」の場合にはSOCの下限値および上限値をSOCmin3およびSOCmax3にそれぞれ設定する。なお、下限値はSOCmin1<SOCmin2<SOCmin3の関係を有し、また、上限値はSOCmax1<SOCmax2<SOCmax3の関係を有している。
エンジン17の始動直後は、直前のデータが存在しないことから、制御範囲として中間値であるSOCmin2を下限値とし、SOCmax2を上限値として設定する。すなわち、エンジン17の始動直後は、直前のデータが存在しないので、SOCmin2が暫定的に下限値に設定され、また、SOCmax2が暫定的に上限値に設定される。なお、エンジン17の始動直後のSOCが含まれる範囲の下限値および上限値を選択するようにしてもよい。
図3(B)に示すように、つぎのタイミングT1〜T2の期間では、回生電気量は「多」である。このため、タイミングT2〜T3の期間では、制御部10は、SOCの下限値をSOCmin1に設定し、上限値をSOCmax1に設定する。図3(B)に示すように、つづくタイミングT3〜T6の期間も、回生電気量は「多」であるので、タイミングT2〜T7の期間では、制御部10は、SOCの下限値をSOCmin1にそれぞれ設定し、上限値をSOCmax1にそれぞれ設定する。このように、回生電気量が「多」である期間では、最も小さい値であるSOCmin1を下限値に設定する。二次電池14は、SOCの値が小さいほど充電電流の受け入れ性が高いため、このように最も小さい値であるSOCmin1を下限値に設定することで、SOCを低下させて二次電池14の受け入れ性を向上させ、回生によって生じた電力を二次電池14に確実に蓄積させることができる。
つづくタイミングT6〜T7の期間では、図3(B)に示すように、回生電気量は「少」の状態になる。制御部10は、回生電気量が「少」の状態になったことから、つぎのタイミングT7〜T8の期間では、SOCの下限値と上限値をSOCmin3とSOCmax3にそれぞれ設定する。この結果、タイミングT7の直後において、SOCが下限値であるSOCmin3を下回った状態となることから、オルタネータ16がエンジン17の駆動力によって駆動されて充電が開始される。この充電は、SOCが上限値であるSOCmax3以上となるまで継続されるため、タイミングT7〜T8の期間では、破線で示すように充電によってSOCが増加する。その後、タイミングT8を超えた時点で、SOCが上限値であるSOCmax3を超えた状態となって充電が停止される。充電が停止されると、負荷19に対して放電電流が流れるため、SOCが減少する。図3(B)に示すように、タイミングT6〜T12の期間では、回生電気量は「少」であるので、タイミングT7〜T13の期間では、図3(C)に示すように、エンジン17の駆動による充電と、負荷19による放電とが繰り返し実行される。このように、回生電気量が「少」であるタイミングT7〜T13の期間では、SOCの下限値がSOCmin3に設定される。回生電気量が少ない場合には、SOCの下限値を小さくしても燃費改善効果は期待できない。そこで、回生電力量が小さい期間では、SOCの下限値を最も大きい値を有するSOCmin3に設定することで、二次電池14のSOCを高い状態に保ち、二次電池14の寿命が短縮することを防ぐ。また、下限値SOCmin3と上限値SOCmax3の間隔は、他の下限値と上限値の間隔よりも狭く設定されているので、SOCの変化幅が大きい充放電が繰り返されて、二次電池14が劣化することを防止できる。
つづくタイミングT12〜T13の期間では、図3(B)に示すように、回生電気量は「中」の状態になる。制御部10は、回生電気量が「中」の状態になったことから、つぎのタイミングT13〜T14の期間では、SOCの下限値と上限値をSOCmin2とSOCmax2にそれぞれ設定する。図3(B)に示すように、タイミングT12〜T16の期間では、回生電気量は「中」であるので、制御部10は、タイミングT13〜T16の期間では、図3(C)に示すように、SOCの下限値と上限値をSOCmin2とSOCmax2にそれぞれ設定する。回生電気量が「中」である場合には、「多」である場合に比較すると、回生による燃料特性の改善の程度は小さくなるので、二次電池14の寿命を短縮せず、かつ、ある程度の燃料特性の改善を期待できる下限値SOCmin2および上限値SOCmax2に設定される。
以上に説明したように、本発明の実施形態では、過去の所定の期間(図3(A)に示すτの期間)における回生電気量を求め、求めた回生電気量に基づいて、つぎの期間のSOCの下限値および上限値を設定し、これら下限値および上限値で規定される範囲内にSOCが収まるように制御するようにした。回生電気量は、車両が走行する道路環境や交通状況に依存し、図3に示すように、一定時間は同じ状態が継続する場合が多い。このため、過去の所定の期間内における回生電気量に基づいて、つぎの期間のSOCの下限値および上限値を設定することで、適切な充放電制御を行うことができる。これにより、回生電力の受け入れ性を高めることで燃費特性を改善するとともに、二次電池14の寿命が短縮することを防止できる。
つぎに、図4〜図8を参照して、本発明の実施形態の詳細な動作について説明する。図4は、図1に示す制御部10において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。この図4に示すフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。なお、図4に示す処理は、車両の走行中は、常に実行される。
ステップS10では、CPU10aは、タイマ10dの出力を参照し、所定期間が経過したか否かを判定し、所定期間が経過したと判定した場合(ステップS10:Yes)にはステップS13に進み、それ以外の場合(ステップS10:No)にはステップS11に進む。例えば、図3(A)に示す所定の期間τが経過した場合には、ステップS13に進む。なお、τの具体的な値としては、例えば、数十秒から数分を選択することができる。
ステップS11では、CPU10aは、回生が発生したか否かを判定し、回生が発生したと判定した場合(ステップS11:Yes)にはステップS12に進み、それ以外の場合(ステップS11:No)には処理を終了する。より詳細には、例えば、車速が所定の速度以上で、アクセルが全閉の状態で、かつ、エンジンの回転数が所定の回転数以上である場合には、回生が発生したと判定してステップS12に進むことができる。もちろん、これ以外の判定方法でもよい。
ステップS12では、CPU10aは、回生中のパラメータを取得する処理を実行する。なお、この処理の詳細は、図5を参照して後述する。
ステップS13では、CPU10aは、SOCの上限値と下限値を設定するSOC上・下限値設定処理を実行する。なお、この処理の詳細は、図6を参照して後述する。
ステップS14では、CPU10aは、ステップS13で設定したSOCの下限値を補正する処理を実行する。なお、この処理の詳細は、図7を参照して後述する。
ステップS15では、CPU10aは、タイマ10dをリセットするとともに、パラメータをリセットする処理を実行する。これにより、所定の期間が経過した場合には、タイマ10dがリセットされてτの再カウントが実行されるとともに、ステップS12で取得された回生時パラメータがリセットされる。
つぎに、図5を参照して、図4のステップS12に示す回生時パラメータ取得処理の詳細について説明する。図5に示すフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS20では、CPU10aは、電流センサ12の出力を参照し、回生電流Iの値を取得し、RAM10cにパラメータ10caとして格納する。
ステップS21では、CPU10aは、ステップS20で求めた回生電流Iの値を時間によって微分することで、回生電流変化率Cを算出し、RAM10cにパラメータ10caとして格納する。
ステップS22では、CPU10aは、ステップS20で求めた回生電流Iの値を時間によって積分することで、回生電気量Qを算出し、RAM10cにパラメータ10caとして格納する。そして、図4の処理に復帰(リターン)する。
つぎに、図6を参照して、図4のステップS13に示すSOC上・下限値設定処理の詳細について説明する。なお、図6の処理は、図5の処理において取得された回生時パラメータのうち、回生電気量を使用する処理である。図6に示すフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS30では、CPU10aは、図5のステップS22で算出し、RAM10cに格納されている、所定の期間τ内の回生電気量Qを取得する。
ステップS31では、CPU10aは、Qの値に応じてステップS32〜S34に分岐する。より詳細には、Qの値が取り得る範囲を「多」、「中」、「少」の3つに分けた場合に、Qの値が「多」に相当する場合にはステップS32に進み、Qの値が「中」に相当する場合にはステップS33に進み、Qの値が「少」に相当する場合にはステップS34に進む。なお、「多」、「中」、「少」の範囲の設定の方法としては、例えば、Qの値が取り得る最大値をQmaxとし、最小値をQminとした場合に、Qmax−Qminの範囲を3つに均等に分けることで設定することができる。なお、均等に3つに分けるのではなく、例えば、燃費性能等に基づいて不均等に分けるようにしてもよい。
ステップS32では、CPU10aは、SOCの下限値であるSOCminにSOCmin1を設定するとともに、SOCの上限値であるSOCmaxにSOCmax1を設定する。ここで、SOCmin1の値としては、回生時に流れる電流を略全て受け入れることができるSOCの値であるとともに、エンジン17の再始動が可能なSOCの値を選択することができる。また、SOCmax1の値としては、例えば、回生電気量が「多」の状態が所定の時間継続した場合であっても、放電が生じない値を選択することができる。
ステップS33では、CPU10aは、SOCの下限値であるSOCminにSOCmin2を設定するとともに、SOCの上限値であるSOCmaxにSOCmax2を設定する。ここで、SOCmin2の値としては、回生電流に対してある程度の受け入れ性を示すとともに、二次電池14の寿命の短縮が比較的抑えられるSOCの値であり、かつ、エンジン17の再始動が可能なSOCの値を選択することができる。また、SOCmax2の値としては、回生電気量が「中」の状態が継続した場合であっても、放電が生じない値を選択することができる。
ステップS34では、CPU10aは、SOCの下限値であるSOCminにSOCmin3を設定するとともに、SOCの上限値であるSOCmaxにSOCmax3を設定する。ここで、SOCmin3の値としては、二次電池14の寿命の短縮が比較的抑えられるSOCの値であるとともに、エンジン17の再始動が可能なSOCの値を選択することができる。SOCmin3については、回生の頻度は低いため、受け入れ性は考慮しなくてもよい。また、SOCmax3の値としては、SOCmin3とSOCmax3の間でSOCが変動した場合であっても、二次電池14の劣化が進行しない値を選択することができる。すなわち、SOCmin3とSOCmax3の差が大きい場合には、充放電時にSOCが大きく変動して二次電池14の劣化が進行するため、劣化が進行しないように上下限値の幅が狭い値に設定する。
つぎに、図7を参照して、図4のステップS14に示す下限値補正処理の詳細について説明する。図7に示すフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS40では、CPU10aは、温度センサ13の出力を参照し、二次電池14の温度Tを取得する。
ステップS41では、CPU10aは、図6のステップS32〜S34のいずれかによって設定されたSOCminに対してf(T)を乗算し、得られた値を補正後のSOC下限値としてSOCminに改めて格納する。ここで、f(T)は、Tを変数とする関数であり、例えば、Tの値に応じて増加する関数である。すなわち、二次電池14の温度が低い場合には、充電受け入れ性が低下するので、温度Tに応じてSOCminの値をより小さい値に補正することで、受け入れ性の低下を補う。つまり、SOC下限値であるSOCminに対してf(T)を乗算することで、SOCminをより小さい値に補正し、受け入れ性の低下を補う。
ステップS42では、CPU10aは、二次電池14の劣化度であるSOH(State of Health)を算出する。より詳細には、例えば、エンジン17の始動時においてスタータモータ18に流れる電流から二次電池14の内部抵抗を求め、この内部抵抗から劣化度であるSOHを求めることができる。もちろん、これ以外の方法で求めてもよい。
ステップS43では、CPU10aは、図6のステップS32〜S34のいずれかによって設定されたSOCminに対してg(SOH)を乗算し、得られた値を補正後のSOC下限値としてSOCminに改めて格納する。ここで、g(SOH)は、SOHを変数とする関数であり、例えば、SOHの値に応じて減少する関数である。すなわち、二次電池14が劣化してSOHの値が低下した場合には、充電受け入れ性が低下するので、SOHに応じてSOCminの値をより小さい値に補正することで、受け入れ性の低下を補う。つまり、SOC下限値であるSOCminに対してg(SOH)を乗算することで、SOCminをより小さい値に補正し、受け入れ性の低下を補う。
なお、図7では、二次電池14の受け入れ性に基づいて、SOCminを補正するようにしたが、これ以外にも、例えば、エンジン17の再始動性を考慮してSOCminを補正するようにしてもよい。例えば、二次電池14の温度が低い場合にはエンジン17を始動するためのSOCの下限値は高い場合に比較して大きくなるので、温度が低い場合にはエンジン17を始動可能な下限値を下回らないようにSOCminが高くなるように補正するようにしてもよい。同様に、SOHが低い場合(二次電池14が劣化した場合)には、エンジン17を始動するためのSOCの下限値は高い場合に比較して大きくなるので、劣化が進んでSOHが低い場合には、エンジン17を始動可能な下限値を下回らないようにSOCminが高くなるように補正するようにしてもよい。
つぎに、以上のような処理によってSOCの下限値であるSOCminおよび上限値であるSOCmaxが設定された場合の充放電制御について説明する。図8は、SOCmin,SOCmaxに基づく充放電制御を説明するフローチャートである。この図8に示すフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS50では、CPU10aは、その時点におけるSOCを求出する。なお、その時点におけるSOCを求める方法としては、例えば、エンジン17が停止されてから所定の時間(例えば、数時間)が経過した後にOCVを求め、予め求めてあるOCVとSOCの関係から停車時のSOCを求める。そして、エンジン17の始動後は、二次電池14に入出力される電流を累積加算し、停止時のSOCに加算することで、その時点(走行時)におけるSOCを求めることができる。
ステップS51では、CPU10aは、SOC<SOCminであるか否かを判定し、この条件を満たす場合(ステップS51:Yes)にはステップS52に進み、それ以外の場合(ステップS51:No)にはステップS54に進む。
ステップS52では、CPU10aは、オルタネータ16が発電中か否かを判定し、発電中である場合(ステップS52:Yes)には処理を終了し、それ以外の場合(ステップS52:No)にはステップS53に進む。
ステップS53では、CPU10aは、オルタネータ16を制御して発電を開始させ、二次電池14を充電する。
ステップS54では、CPU10aは、SOC>SOCmaxを満たすか否かを判定し、満たす場合(ステップS54:Yes)にはステップS55に進み、それ以外の場合(ステップS54:No)には処理を終了する。
ステップS55では、CPU10aは、オルタネータ16を制御して発電を停止させ、二次電池14の充電を終了する。
以上の処理により、SOCが下限値であるSOCmin未満の場合には充電が開始され、上限値であるSOCmaxを超えると充電が終了される。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、簡易な構成により、二次電池を搭載した車両の燃費性能を改善することが可能となる。また、本発明の実施形態によれば、回生電気量に応じてSOCの下限値を制御することで、回生電気量が多い場合には下限値を下げて二次電池14の受け入れ性を高めて燃費性能を向上させ、回生電気量が少ない場合には下限値を上げて二次電池14の寿命の短縮を抑制し、回生電気量が中程度である場合には下限値をこれらの中間に設定することで、燃費の向上と寿命の短縮を抑制することができる。
また、本発明の実施形態によれば、回生電気量に応じてSOCの上限値を制御することで、回生電気量が多い場合には下限値と上限値の間隔を広く設定することで、SOCが上限値を超えて二次電池14が放電され、電力を回収しきれないことを防止できる。また、回生電気量が少ない場合には下限値と上限値の間隔を狭くすることでSOCの変化が大きい充放電(深い充放電)が繰り返されて二次電池14が劣化することを防止でき、回生電気量が中程度である場合には上限値をこれらの中間に設定することで、電力を回収しきれないことと、二次電池14の劣化を抑制することができる。
また、本発明の実施形態によれば、過去の所定の期間における回生電気量を求め、求めた回生電気量に基づいてつぎの期間のSOCの下限値および上限値を設定するようにしたので、図3に示すように、道路環境および交通状況は急激には変化しにくいことから、直前の回生状況に基づいて適切なSOC制御を行うことができる。
また、本発明の実施形態によれば、二次電池14の温度および劣化度に応じてSOCの下限値を補正するようにしたので、温度および劣化度を考慮して最適な下限値を設定できるとともに、エンジン17の始動が困難になることを防止できる。
(C)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の各実施形態では、図6に示すように、回生電気量に応じて、固定値(SOCmin1〜SOCmin3およびSOCmax1〜SOCmax3)を上限値と下限値にそれぞれ設定するようにしたが、例えば、図9に示すように、固定値ではなくQの値に応じて下限値と上限値を変化させるようにしてもよい。より詳細には、図9の例では、図6に比較して、ステップS32〜S34の処理がステップS61〜63に置換されている。ここで、ステップS61では、固定値C1からf(Q)を減算した値が下限値SOCminとして設定され、SOCminにg(Q)を加算した値が上限値SOCmaxに設定される。ステップS62では、固定値C2からh(Q)を減算した値が下限値SOCminとして設定され、SOCminにi(Q)を加算した値が上限値SOCmaxに設定される。ステップS63では、固定値C3からj(Q)を減算した値が下限値SOCminとして設定され、SOCminにk(Q)を加算した値が上限値SOCmaxに設定される。ここで、C1〜C3は、C1<C2<C3の関係を有する。また、f(Q),h(Q),j(Q)はQの値に応じてその値が増加する関数である。SOCの設定値が固定値であると、二次電池14の充電受入れ性が予想よりも高い場合、二次電池14から放電してしまう可能性がある。また、充電受入れ性が予想よりも低い場合、無駄に充放電を行う可能性がある。f(Q),h(Q),j(Q),g(Q),i(Q),k(Q)を用いることで回生時に得る電気量が多い場合にはSOCminをより低く、SOCmaxをより高く設定できる。また、回生時に得る電気量が少ない場合にはSOCminをより高く、SOCmaxをより低く設定できる。このため、上記の可能性を回避でき、燃費改善および二次電池14の寿命を延命できる期待が高まる。このように、回生電気量Qに応じて下限値と上限値を可変値とすることで、C1〜C3およびf(Q)〜k(Q)を適宜設定することで、例えば、二次電池14の種類に応じた最適な制御を行うことができる。
また、下限値と上限値の一方を固定値とし、他方を可変値としてもよい。例えば、図10に示すように、下限値を固定値とし、上限値を可変値としてもよい。より詳細には、図10の例では、図6に比較して、ステップS32〜S34の処理がステップS71〜73に置換されている。ここで、ステップS71では、下限値SOCminとして固定値であるSOCmin1が設定され、SOCminにf(Q)を加算した値が上限値SOCmaxとして設定される。ステップS72では、下限値SOCminとして固定値であるSOCmin2が設定され、SOCminにg(Q)を加算した値が上限値SOCmaxとして設定される。ステップS73では、下限値SOCminとして固定値であるSOCmin3が設定され、SOCminにh(Q)を加算した値が上限値SOCmaxとして設定される。なお、SOCmin1〜SOCmin3は、SOCmin1<SOCmin2<SOCmin3の関係を有しており、また、f(Q),g(Q),h(Q)はQの値に応じてその値が増加する関数である。図10に示すように、上限値を可変値とすることで、二次電池14の種類や走行状況に応じて最適な上限値を設定することができる。なお、図10の場合とは逆に、上限値をSOCmax1〜SOCmax3で固定とし、下限値をSOCmax1〜SOCmax3からf(Q)〜h(Q)をそれぞれ減算して得る値に設定するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、図5に示すフローチャートによって求めた回生時パラメータのうち、回生電気量のみを使用するようにしたが、回生電流や回生電流変化率を用いるようにしてもよい。図11は二次電池14の受け入れ性と回生電流の時間的変化を示す図である。図11(A)は二次電池14の受け入れ性が悪い場合に二次電池14に流れる回生電流の時間的変化を示している。図11(B)は二次電池14の受け入れ性が中程度である場合に二次電池14に流れる回生電流の時間的変化を示している。図11(C)は二次電池14の受け入れ性が良い場合に二次電池14に流れる回生電流の時間的変化を示している。これらの図に示すように、二次電池14の受け入れ性が良い場合には時間の経過によらず一定の電流が流れ、受け入れ性が悪くなるにつれて時間の経過とともに電流が減少する。このため、回生開始時と終了時の電流を結ぶ線分の傾きX0〜X2は受け入れ性が良い場合には傾きがX0=0であり、受け入れ性が悪くなるにつれて傾きはマイナスの値となる。つまり、X0>X1>X2となる。そこで、図11に示す線分の傾きを示す回生電流変化率を求め、この回生電流変化率の値が0に近い場合には受け入れ性が高いことからSOCをそのままの状態とし、回生電流変化率の値がマイナスの場合には受け入れ性が悪いことからSOCの下限値を減少させるようにしてもよい。このような原理に基づくフローチャートを図12に示す。図12では、ステップS80において、回生電流変化率Cを取得する。より詳細には、図5のステップS21で計算され、RAM10cに格納されている回生電流変化率Cを取得する。なお、図3に示す期間τ内において複数回分の回生電流変化率が格納されている場合には全ての回生電流変化率を取得する。ステップS81では、ステップS80で取得した回生電流変化率Cの平均値をAVE(C)によって算出して変数Sに格納する。ステップS82では、ステップS81で求めたSの値の大小に基づいて分岐する。より詳細には、Sの値が大きい場合(例えば、図11(C)に示すX0に近い値である場合)にはステップS83に進み、Sの値が中程度である場合(例えば、図11(B)に示すX1に近い値である場合)にはステップS84に進み、Sの値が小さい場合(例えば、図11(A)に示すX2に近い値である場合)にはステップS85に進む。ステップS83では、Sの値が大きいことから受け入れ性が高いと判定し、SOCminとSOCmaxを現状のまま維持する。ステップS84では、Sの値が中程度であることから受け入れ性が少し低いと判定し、SOCminとSOCmaxを現状から少し減少させる。ステップS85では、Sの値が小さいことから受け入れ性が低いと判定し、SOCminとSOCmaxを現状から減少させる。このような処理を繰り返すことで、Sの値に適したSOCminとSOCmaxが設定されることになる。なお、図12では、Sの値によって下限値と上限値を処理毎に増減させるようにしたが、例えば、図6、図9、および、図10に示すように、所定の値を設定するようにしてもよい。
また、図12の例では、回生電流変化率を参照してSOCの下限値および上限値を設定するようにしたが、図5のステップS20で求めた回生電流Iの大きさを参照して下限値および上限値を設定するようにしてもよい。例えば、図11(C)に示す二次電池14の受け入れ性が高い場合は、図11(A)に示す受け入れ性が低い場合に比較して、回生電流の平均値(または累積加算値)が大きい値を示すことから、回生電流の平均値または累積加算値が大きい場合にはSOCの下限値および上限値を小さくし、回生電流の平均値または累積加算値が小さい場合にはSOCの下限値および上限値を大きくするようにしてもよい。または、図12に示すように、SOCの下限値および上限値を増減するようにしてもよい。
また、図9、図10、および、図12では、SOCの下限値を可変値としたので、二次電池14が劣化した場合にはSOCの下限値が想定以上に小さく設定される場合が生じる。そこで、図13に示すように、SOCの下限値が所定の閾値を下回った場合には、二次電池14の寿命であるとして、ユーザに交換を促すようにしてもよい。より詳細には、図13の例では、ステップS90において、CPU10aは、SOCminを取得する。ステップS91において、CPU10aは、SOCminが閾値であるSOCmin_lim未満(SOCmin<SOCmin_lim)となったか否かを判定し、条件を満たす場合(ステップS91:Yes)にはステップS92に進んで二次電池14の交換を促すメッセージを提示し、それ以外の場合(ステップS91:No)には処理を終了するようにしてもよい。このような処理によれば、二次電池14の劣化が進行した場合には、ユーザに交換を促すメッセージを提示することができる。
また、以上の実施形態では、SOCの下限値と上限値を設定し、これらの範囲内に収まるように充放電制御するようにしたが、例えば、回生電気量、回生電流、または、回生電流変化率に基づいてSOCの目標値を設定し、目標値から所定の範囲内に収まるように充放電制御するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、回生電気量、回生電流、または、回生電流変化率を3つの範囲に分けて充放電制御するようにしたが、2つまたは4つ以上に分けて制御するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、3つの下限値と上限値は、全て異なる値を設定するようにしたが、例えば、3つの下限値の少なくとも2つを同じ値としたり、3つの上限値の少なくとも2つを同じ値としたりしてもよい。また、3つの上限値については、全て同じ値としてもよい。
また、以上の実施形態では、所定の期間τとしては、例えば、数十秒から数分を設定するようにしたが、二次電池14や車両の種類によっては、これ以外の範囲の時間を設定するようにしてもよい。例えば、エンジン17の始動から停止までを期間τとし、この始動から停止までの期間において得た回生電気量等の値に基づいて、次回の始動から停止までの期間の充放電制御を行うようにしてもよい。このような実施形態によれば、毎回同じパターンで車両を使用するユーザ(例えば、毎日同じ場所までの通勤で車両を使用するユーザ)の場合には、回生電気量の傾向は毎回略同じであることから、過去の期間の回生電気量等を用いてSOCを制御することで、最適な制御を行うことができる。
また、以上の実施形態では、所定の期間τは固定としたが、例えば、ユーザの使用形態に応じてこの期間τを可変としてもよい。例えば、車両がユーザに納車された後に、初回から数回までの使用期間では、期間τを小さい値(例えば、数十秒)に設定し、前後する期間での回生電気量等の値の変化が少なくなるようにτの値を調整するようにしてもよい。
1 二次電池充放電制御装置
10 制御部(回生手段、算出手段、制御手段、補正手段)
10a CPU
10b ROM
10c RAM
10d タイマ
10e 通信部
10f I/F
11 電圧センサ
12 電流センサ
13 温度センサ
14 二次電池
16 オルタネータ
17 エンジン
18 スタータモータ
19 負荷

Claims (10)

  1. 車両に搭載される二次電池の充放電を制御する二次電池充放電制御装置において、
    前記二次電池を充電するオルタネータと、
    前記車両の減速時に前記オルタネータの発電電圧を調整することで、前記オルタネータから前記二次電池に対して回生電力を供給して充電する回生手段と、
    所定の期間内における前記回生電力に関するパラメータを算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された過去の所定の期間内における前記パラメータの大小に基づいて、その後の所定の期間内における前記二次電池の充放電制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする二次電池充放電制御装置。
  2. 前記パラメータは、回生電気量の値であり、
    前記制御手段は、前記回生電気量の値が大きい場合には小さい場合に比較して、前記二次電池のSOCが小さくなるように充放電制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の二次電池充放電制御装置。
  3. 前記パラメータは、回生電流の値であり、
    前記制御手段は、前記回生電流の値が大きい場合には小さい場合に比較して、前記二次電池のSOCが小さくなるように充放電制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の二次電池充放電制御装置。
  4. 前記パラメータは、回生電流の変化率の値であり、
    前記制御手段は、前記回生電流の変化率の値が大きい場合には小さい場合に比較して、前記二次電池のSOCが小さくなるように充放電制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の二次電池充放電制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記パラメータの大小に応じた前記二次電池のSOCの下限値および上限値を設定し、これらの下限値および上限値によって定まる範囲内に前記SOCが収まるように充放電制御を行うことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の二次電池充放電制御装置。
  6. 前記下限値および前記上限値は、前記パラメータの大小に応じて予め定められた所定の値に設定されることを特徴とする請求項5に記載の二次電池充放電制御装置。
  7. 前記下限値は、前記パラメータを所定の関数に適用することで得られる値を、前記パラメータの大小に応じて予め定められた所定の値に加減算することで得られる値に設定され、
    前記上限値は、前記パラメータを所定の関数に適用することで得られる値を、前記下限値に加算することで得られる値に設定される、
    ことを特徴とする請求項5に記載の二次電池充放電制御装置。
  8. 前記下限値は、前記パラメータの大小に応じて予め定められた所定の値に設定され、
    前記上限値は、前記パラメータを所定の関数に適用することで得られる値を、前記下限値に加算することで得られる値に設定される、
    ことを特徴とする請求項5に記載の二次電池充放電制御装置。
  9. 前記二次電池の温度または劣化度に応じて前記下限値を補正する補正手段を有することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の二次電池充放電制御装置。
  10. 車両に搭載される二次電池のオルタネータによる充放電を制御する二次電池充放電制御方法において、
    前記車両の減速時に前記オルタネータの発電電圧を調整することで、前記オルタネータから前記二次電池に対して回生電力を供給して充電する回生ステップと、
    所定の期間内における前記回生電力に関するパラメータを算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにおいて算出された過去の所定の期間内における前記パラメータの大小に基づいて、その後の所定の期間内における前記二次電池の充放電制御を行う制御ステップと、
    を有することを特徴とする二次電池充放電制御方法。
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