JP2016005346A - 駆動装置及びその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被装着部の動きの状態を高精度に検出する。
【解決手段】発明の駆動装置は、被装着部に装着される装着機構と、装着機構を駆動するアクチュエーターと、装着機構と被装着部との間に配置される複数の第1力センサーと、を備える。アクチュエーターは、少なくとも、被装着部の動きに応じて変化する複数の第1力センサーから得られる複数の第1検出値に基づいて、装着機構を駆動して被装着部の動作を補助する。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動装置に関する。
従来から、特許文献1の指動作補助装置や特許文献2の装着型動作支援装置のように、手に装着され、その装着状態で指の動作を補助する、すなわち、指関節を屈伸(屈曲あるいは伸展)させる駆動装置が提案されている。
特開2002−345861号公報 特開2011−115248号公報
しかし、上記いずれの従来技術においても、駆動装置が装着された指の姿勢位置を制御することは可能であるが、装着者が指を屈曲させようとしているのか、指を伸展ささせようとしているのか、という指の動作状態を検出することが難しく、指の動作に関する装着者の意志を検出することが難しい、という問題があった。このため、指の屈伸動作を適切に補助(アシスト)することは困難である、という問題があった。なお、これらの問題は、人の手の指の関節の動きを補助する駆動装置のみならず、足の指、肘、手首、膝、首、腰、等の各部位の動きを補助する駆動装置に共通する問題である。また、人のみならず動物などの生体の各部や、ロボット等の生体以外のものの動きを補助する駆動装置においても共通する問題である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、生体の動きを補助するための駆動装置が提供される。この駆動装置は、被装着部に装着される装着機構と;前記装着機構を駆動するアクチュエーターと;前記装着機構と前記被装着部との間に配置される複数の第1力センサーと;を備える。上記形態の駆動装置では、装着機構が装着された被装着部を動かした場合に、被装着部の位置に依存して装着機構と被装着部との間で発生する力の偏りや分布を、複数の第1力センサーで検出することができるので、装着機構と被装着部との間で発生する力を高精度に検出することができ、装着機構が装着された被装着部の動きの状態を高精度に検出することができる。
(2)上記形態の駆動装置において、前記アクチュエーターは、前記被装着部の動きに応じて変化する前記複数の第1力センサーから得られる複数の第1検出値に基づいて、前記装着機構を駆動するようにしてもよい。この形態の駆動装置によれば、複数の第1力センサーによって得られる複数の第1の検出値に基づいて、装着機構が装着された被装着部の動きの状態を高精度に検出し、被装着部の動きの状態に応じて装着機構を駆動することができる。これにより被装着部の動作を補助することができる。
(3)上記形態の駆動装置において、さらに、前記被装着部を挟んで前記複数の第1力センサーと対向配置される少なくとも1つの第2力センサーを備えるようにしてもよい。この形態の駆動装置によれば、被装着部を挟んで第1力センサーと対向配置される第2力センサー側における装着機構と被装着部との間で発生する力も検出することができる。
(4)上記形態の駆動装置において、前記アクチュエーターは、前記複数の第1力センサーから得られる複数の第1検出値および前記少なくとも一つの第2力センサーから得られる少なくとも一つの第2検出値であって、前記被装着部の動きに応じて変化する複数の第1検出値および少なくとも一つの第2検出値に基づいて、前記装着機構を駆動するようにしてもよい。この形態の駆動装置によれば、被装着部を挟んで対向配置される複数の第1力センサーによる複数の第1検出値および少なくとも一つの第2力センサーによる第2検出値に基づいて、装着機構が装着された被装着部の動きの状態を高精度に検出し、被装着部の動きの状態に応じて装着機構を駆動することができる。これにより、被装着部の動作を補助することができる。
(5)上記形態の駆動装置において、前記被装着部を挟んで前記複数の第1力センサーと対向配置される複数の前記第2力センサーを備えるようにしてもよい。この形態の駆動装置によれば、第1力センサー側での装着機構と被装着部との間の接触力の分布を複数の第1力センサーによって検出するとともに、第1力センサーとは反対の第2力センサー側での装着機構が装着された被装着部の位置に依存して装着機構と被装着部との間で発生する力の偏りや分布を、複数の第2力センサーによって検出すことができるので、装着機構と被装着部との間で発生する力をより高精度に検出することができる。そして、複数の第1力センサーによる複数の第1検出値および複数の第2力センサーによる第2検出値に基づいて、装着機構が装着された被装着部の動きの状態をより高精度に検出し、被装着部の動きの状態に応じて装着機構を駆動することができる。これにより、被装着部の動作を補助することができる。
(6)上記形態の駆動装置において、前記複数の第1力センサーと前記被装着部との間で、前記複数の第1力センサーに接するように配置された受圧板を備えるようにしてもよい。この形態の駆動装置によれば、アシスト駆動装置と被装着部との間で発生する力を、受圧板を介して複数の第1力センサーに効率良く伝えることができるので、第1力センサーによる接触力の検出精度を高めることが可能である。
(7)上記形態の駆動装置において、前記被装着部は指であり、前記複数の第1力センサーは前記指の背側において少なくとも指の長手方向に沿って配置されるようにしてもよい。この形態の駆動装置によれば、装着機構と指との間で発生する力の偏りや分布を高精度に検出することができ、装着機構が装着された指の動きの状態を高精度に検出し、指の動きの状態に応じて装着機構を駆動することができる。これにより指の動作を高精度に補助することができる。
(8)上記形態の駆動装置において、前記アクチュエーターは、前記装着機構を駆動する駆動力を発生する圧電駆動装置を含み;前記圧電駆動装置は、第1面及び第2面を有する振動板と、前記振動板の前記第1面及び第2面のうちの少なくとも一方の面に配置された振動体と、を有し;前記振動体は、圧電体と、前記圧電体を挟持する第1電極及び第2電極とを有するようにしてもよい。この形態の駆動装置によれば、アクチュエーターを簡単で小型で薄型な構造とすることができるので、駆動装置の小型化や薄型化を図ることができる。
本発明は、上記駆動装置だけでなく、上記駆動装置を駆動する駆動方法等の種々の形態で実現することができる。
第1実施形態の指関節駆動装置の使用状態を示す斜視図である。 図1中のA−A線断面図である。 図2に示す状態から指を曲げた状態を示す断面図である。 図1に示したアクチュエーターの一例を示す説明図である。 圧電駆動装置の動作原理について示す説明図である。 制御部が実行する複数の第1力センサー及び1つの第2力センサーの出力に応じた制御処理について示すフローチャートである。 複数の第1力センサーを配設することによる効果について示す説明図である。 第2実施形態の指関節駆動装置の断面図である。 制御部が実行する複数の第1力センサー及び複数の第2力センサーの出力に応じた制御処理について示すフローチャートである。 第3実施形態の指関節駆動装置の断面図である。 制御部が実行する複数の第1力センサーの出力に応じた制御処理について示すフローチャートである。
以下、本発明の駆動装置として、被装着部である指に装着されて、指が屈曲あるいは伸展する動きを補助(アシスト)する指関節駆動装置を例に説明する。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態の指関節駆動装置1の使用状態を示す斜視図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図2に示す状態から指を曲げた状態を示す断面図である。
指関節駆動装置1は、例えば事故や病気などによって指の曲げ伸ばしに支障が生じた人や、握力が低下した人、高齢のために力が弱くなった老人等の手100に装着されることを想定している。本実施形態では、指関節駆動装置1は人差し指101に装着されており、人差し指101の指関節の屈伸(すなわち、回動)を補助するために用いられる。この指関節駆動装置1は、第1ベース部2と、第1リンク部3と、第2リンク部4と、第2ベース部5とを備え、これらの部材同士が手首側から指先側に向かって順に連結されている。これらの4つの部材2〜5を、「第1部材2」、「第2部材3」、「第3部材4」、「第4部材5」とも呼ぶ。図1に示すように、指関節駆動装置1は、更に、アクチュエーター6Aと制御部10とを備えている。
第1ベース部2は、装着状態で人差し指101の基節102の手の甲105側に配置される。第1ベース部2は、外形形状が偏平なブロック状をなす部材である。また、第1ベース部2は、第1装着バンド20Aを用いて人差し指101の基節102に装着される。第1装着バンド20Aは、長さが調整可能な帯体で構成され、その各端部201がそれぞれ第1ベース部2の各側面22に固定されている。この第1装着バンド20Aは、人差し指101の基節102の手の平106側、すなわち、図1の紙面裏側に回り込んで、第1ベース部2を基節102に密着させることにより、第1ベース部2が基節102から離脱するのを防止する。
第2ベース部5は、第1ベース部2よりも指先側、すなわち、人差し指101の中節103の手の甲105側に配置される。第2ベース部5は、外形形状が偏平なブロック状をなす部材である。また、第2ベース部5は、第1ベース部2と同様に、第2装着バンド20Bを用いて人差し指101の中節103に装着される。
第1リンク部3は、第1ベース部2の指先側に設けられている。第1リンク部3は、その全長が第1ベース部2や第2ベース部5の全長よりも長い部材である。この第1リンク部3は、天板31と、天板31の両縁部からそれぞれ突出した側壁32とを有している。そして、2つの側壁32の間で第1ベース部2を挟み込んでいる。また、各側壁32と第1ベース部2の側面22との間は、回動支持部11を介して連結されている。回動支持部11は、側壁32及び第1ベース部2のうちの一方に設けられた軸(図示省略)と、他方に設けられ、軸が挿入された軸受け(図示省略)とで構成されている。また、人差し指101の基節102と中節103との間の近位指節間関節107が屈伸により回動するときの回動軸O107を想定したとき、回動支持部11の回動軸O11は、回動軸O107に平行となっている。このような構成の回動支持部11により、第1リンク部3は、第1ベース部2に対して回動軸O11回りに回動することができる。
第2リンク部4は、第1リンク部3の指先側に設けられている。第2リンク部4は、第2ベース部5に対して摺動する摺動部41と、摺動部41上から突出した突出部42とを有している。
図2、図3に示すように、第2リンク部4の摺動部41は、中空部411を有する筒状の部分であり、この中空部411を第2ベース部5のレール部53が挿通している。レール部53の全長は、摺動部41の全長よりも十分に長く設定されている。摺動部41がレール部53に案内されつつ摺動することにより、第2ベース部5は、第1ベース部2に対して相対的に接近及び離間することができる。なお、図2は、第2ベース部5が第1ベース部2に対して接近した状態、すなわち、近位指節間関節107が伸展して人差し指101を開いた状態を示している。図3は、第2ベース部5が第1ベース部2に対して離間した状態、すなわち、近位指節間関節107が屈曲して人差し指101を曲げた状態を示している。
第2リンク部4の突出部42は、第1リンク部3の2つの側壁32の間で挟み込まれており、突出部42と各側壁32との間は、回動支持部12を介して連結されている。回動支持部12は、突出部42及び側壁32のうちの一方に設けられた軸(図示省略)と、他方に設けられ、軸が挿入された軸受け(図示省略)とで構成されている。また、回動支持部12の回動軸O12は、回動軸O107に平行となっている。このような構成の回動支持部12により、第2リンク部4は、第1リンク部3と同様に、回動軸O107に平行な回動軸O12回りに回動することができる。回動軸O11及び回動軸O12がそれぞれ回動軸O107と平行であるとことにより、指関節駆動装置1で近位指節間関節107を容易に、すなわち、近位指節間関節107に無理な力が掛かるのを防止しつつ、屈伸させることができる。
第1ベース部2、第1リンク部3、第2リンク部4、第2ベース部5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン等のような各種樹脂材料や、アルミニウム等のような各種金属材料を用いることができる。また、装着バンド20A、20Bの構成材料としては、特に限定されず、例えば、シリコーンゴム等のような各種ゴム材料を用いることができる。
図2、3に示すように、第2ベース部5の中節103の背側の面51に複数(図の例では2つ)の第1力センサーS1が人差し指101の長手方向に沿って配設されており、複数の第1力センサーS1上には、複数の第1力センサーS1全体に亘って延在する受圧板Psが設けられている。また、第2装着バンド20Bの中節103の腹側の面に1つの第2力センサーS2が配設されている。すなわち、第1力センサーS1及び第2力センサーS2は、中節103を挟んで対向している。第1力センサーS1及び第2力センサーS2は、人差し指101が回動する方向に沿って対向配置されることが好ましい。この配置が好ましい理由は、後述するように、人が人差し指101を屈伸しようとする際に、第1力センサーS1及び第2力センサーS2の検出値に基づいてその屈伸の意図を推定し易いからである。ただし、この配置に限定されるものではなく、第1力センサーS1が指の背側に配置され、第2力センサーS2が指の腹側に、指101(中節103)を挟んで配置されていればよい。
複数の第1力センサーS1は、後述するアクチュエーター6Aにより近位指節間関節107の回動を補助する際に、第2ベース部5の面51の側から中節103の背側に加わる力、及び、中節103の背側から第2ベース部5の面51の側へ加わる力を検出するための力覚センサーである。1つの第2力センサーS2は、中節103の腹側から第2装着バンド20B側へ加わる力、及び、人差し指101が把持対象物(不図示)を把持した際に把持対象物から第2装着バンド20Bを介して中節103の腹側に加わる力を検出するための力覚センサーである。受圧板Psは、第2ベース部5の面51から中節103の背側に加わる力、及び、中節103の背側から第2ベース部5の面51側へ加わる力の分散を抑制して、2つの第1力センサーS1に効率良く伝わるように設けられている。ただし、この受圧板Psは省略可能である。なお、第2ベース部5の面51の側から中節103の背側に加わる力、及び、中節103の背側から第2ベース部5の面51の側へ加わる力を、以下では、「第2ベース部5と人差し指101の中節103との間で発生する力」とも呼ぶ。
複数の第1力センサーS1及び1つの第2力センサーS2の検出値は、制御部10によるアクチュエーター6Aの動作の制御に用いられる。制御部10は、2つの第1力センサーS1及び1つの第2力センサーS2の検出値に基づいてアクチュエーター6Aの動作状態、具体的には、第1リンク部3の回動状態を制御し、近位指節間関節(第2関節)107を屈伸させる。
図4は、図1に示したアクチュエーター6Aの一例を示す説明図である。なお、以下では、説明の都合上、図4中の紙面手前側を「表側」、その反対側を「裏側」と言う。アクチュエーター6Aは、第1リンク部3が第1ベース部2に対して回動する際に、回動支持部11の軸に力を付与する機構部である。アクチュエーター6Aは、回動支持部11の軸と同心で連結された第1ローター61と、第1ローター61を回転させる第2ローター62と、第2ローター62を回転させる第3ローター63と、第3ローター63を回転させる圧電駆動装置64と有している。第1ローター61と第2ローター62と第3ローター63は1組のギヤトレインを構成しており、圧電駆動装置64によって第3ローター63が回転すると、これに応じて第1ローター61が回転する。また、第1ローター61の回転に応じて回動支持部11の軸が回転し、これに応じて第1リンク部3が第1ベース部2に対して回転する。
圧電駆動装置64は、5つの圧電素子651を含む2組の振動構造体65と、これらの間に挿んで貼り合わされた振動板66とを有する積層体である。なお、振動構造体65を、「振動体65」とも呼ぶ。
振動構造体65の5つの圧電素子651は、それぞれ、圧電体と、圧電体を挟持する第1電極及び第2電極とを有している(図示省略)。なお、第1電極と第2電極のどちらか一方の電極は共通電極としてもよい。これらの圧電素子651は、制御部10(図1)に電気的に接続されている。なお、振動構造体65に含まれる圧電素子651は少なくとも1つあればよく、その数や配置は、これ以外の種々のものを採用可能である。また、振動構造体65は、振動板66の2つの面(第1面及び第2面)のうちの少なくとも一方に設けられていればよい。
圧電駆動装置64の端部には、突起部67が設けられている。圧電駆動装置64の両側面には、圧電駆動装置64を支持するための複数の支持部68が設けられている。これらの支持部68は、振動板66と一体的に形成されている。なお、振動板66の同一の側面から突出している複数の支持部68同士は、連結板69を介して連結されていることが好ましい。
図5は、圧電駆動装置64の動作原理について示す説明図である。圧電駆動装置64は、各圧電駆動装置64の圧電素子651に一定周期で電圧を印加したときに、圧電駆動装置64の突起部67が伸縮又は楕円運動することによって動作する。すなわち、図5(a)に示すように、互いに対角線の位置にある2つの圧電素子651を1組として、特定の周波数の電圧を印加すると、圧電駆動装置64は、屈曲して蛇行形状(S字形状)に変形し、突起部67の先端が特定の方向に往復運動するか、又は、楕円運動する。この結果、突起部67に接する第3ローター63(図4)が所定の方向に回転する。また、図5(b)に示すように、他の1組の圧電素子651に特定の周波数の電圧を印加すると、第3ローター63は逆方向に回転する。なお、圧電駆動装置64(又は振動構造体65)のこのような動作については、先行技術文献(特開2004−320979号公報、又は、対応する米国特許第7224102号)に記載されており、その開示内容は参照により組み込まれる。
このように指関節駆動装置1では、圧電駆動装置64を用いた第1リンク部3の回動を確実に行なうことができる。また、圧電駆動装置64は、指関節駆動装置1の小型化や薄型化を実現することができる。
制御部10(図1)は、予め記憶されているプログラムに基づいてアクチュエーター6Aの動作を制御するものであり、後述するように、上記第1力センサーS1及び第2力センサーS2の検出値に従ってアクチュエーター6Aの動作を制御する。この制御部10は、ボタン電池等のバッテリー(図示せず)とともに、例えば第2リンク部4に内蔵されている。なお、制御部10の構成としては、特に限定されず、例えば、専用回路として実現してもよく、或いはマイクロプロセッサーとメモリーとを有する回路構成を採用することができる。
以上説明した構成の指関節駆動装置1の動作を概略的に説明する。図2に示す状態では、指関節駆動装置1は、第1ベース部2が人差し指101の基節102に装着され、第2ベース部5が中節103に装着されている。そして、この状態からアクチュエーター6Aが第1ベース部2に対して第1リンク部3を回転させるように動作すると、図3に示すように、第1リンク部3と第2リンク部4を図中の反時計回りに回動させることができる。これにより、人差し指101の中節103は、第2ベース部5ごと図3中の右斜め下方に向かって押圧される。その結果、人差し指101の近位指節間関節107が屈曲し、人差し指101を握る方向に動かすことができる。また、図3に示す状態から第1リンク部3を時計回りに回動させると、図2に示すように、人差し指101の中節103は、第2ベース部5ごと図中の左斜め上方に向かって引っ張られる。その結果、人差し指101の近位指節間関節107が伸展し、人差し指101を開く方向に動かすことができる。なお、近位指節間関節107が屈曲(または伸展)すると、第2ベース部5が第1ベース部2に対して離間(または接近)することとなるが、前述したように第2リンク部4と第2ベース部5とが相対的に移動可能であるため、第2ベース部5の第1ベース部2に対する離間(または接近)が迅速かつ円滑に行なわれる。これにより、近位指節間関節107を容易に折り曲げることができ、人差し指101への負担が軽減される。
なお、指関節駆動装置1の装着者(使用者)は、当該指関節駆動装置1の補助を受けない人差し指101の遠位指節間関節109や、親指、中指、薬指、小指(図1参照)を、人差し指101の近位指節間関節107と独立して屈伸させることができる。
また、装着状態の指関節駆動装置1は、本実施形態では第1ベース部2が人差し指101の基節102に配置され、第2ベース部5が中節103に配置されているが、このような配置に限定されない。例えば、装着状態で、第1ベース部2が手の甲105に配置され、第2ベース部5が人差し指101の基節102に配置されていてもよい。この場合、指関節駆動装置1で中手指節関節(第3関節)108を屈伸させることができる。その他、装着状態で、第1ベース部2が人差し指101の中節103に配置され、第2ベース部5が末節104に配置されていてもよい。この場合、指関節駆動装置1で遠位指節間関節(第1関節)109を屈伸させることができる。また、装着状態で、第1ベース部2が人差し指101の中節103に配置され、第2ベース部5が第1ベース部2よりも指先と反対側に、すなわち、手首側の基節102に配置されていてもよい。この場合、本実施形態の装着状態と同様に、指関節駆動装置1で近位指節間関節107を屈伸させることができる。
また、指関節駆動装置1の手100に対する装着箇所(被装着部)は、本実施形態では人差し指101であるが、これに限定されず、例えば、親指、中指、薬指、小指であってもよい。
なお、アクチュエーター6Aは、本実施形態では第1リンク部3の回動を担うものであるが、これに限定されず、第2リンク部4の回動を担うものであってもよい。この場合も、同様に、第2リンク部4の回動を確実に行なうことができ、また、指関節駆動装置1の小型化や薄型化を図ることができる。
なお、第1ベース部(第1部材)2と、第1リンク部(第2部材)3と、第2リンク部(第3部材)4と、第2ベース部(第4部材)5と、第1装着バンド20Aと、第2装着バンド20Bとが、本発明の「装着機構」に相当する。また、第2ベース部5が本発明の「補助部」に相当し、第2装着バンド20Bが本発明の「狭持部」に相当し、第2ベース部5及び第2装着バンド20Bが本発明の「補助ユニット」に相当する。
図6は、制御部10が実行する複数の第1力センサーS1及び1つの第2力センサーS2の出力に応じた制御処理について示すフローチャートである。この制御フローは、指関節駆動装置1の電源を起動した後、電源を遮断するまで繰り返し実行される。
まず、ステップS102において、複数の第1力センサーS1及び1つの第2力センサーS2の出力の値を取得し、ステップS104において、装着者の動作意志の有無を判定する。具体的には、複数の第1力センサーS1の出力の和と第2力センサーS2の出力との差の絶対値|S2−ΣS1|が動作判定閾値Ta以上であるか否かで装着者の動作意志の有無を判定する。なお、動作判定閾値Taの値は、誤動作を防止すること、及び、装着者の動作意志を判定できること等を考慮して、予め実験的に確認して設定される。そして、以下で説明するように、動作意志が有ると判定した場合にはステップS106〜ステップS122の処理を実行し、動作意志が無いと判定した場合にはステップS130の処理を実行する。なお、第1力センサーS1および第2力センサーS2には、実際には、装着時における装着バンドからの与圧が係っているが、ここでは、これらの与圧がキャリブレーションされて出力が「0」となっているものとする。
ステップS104において動作意志が有ると判定した場合には、次に、ステップS106において、装着者が意図した動作方向を判定する。具体的には、第2力センサーS2の出力と複数の第1力センサーS1の出力の和との差(S2−ΣS1)が「0」より大きいか否か、すなわち、第2力センサーS2の出力が複数の第1力センサーの出力の和(ΣS1)よりも大きいか否かにより、装着者が意図した動作方向を判定する。そして、以下で説明するように、出力差(S2−ΣS1)が「0」より大きい場合には、動作方向は手を握る方向(指を曲げる方向)と判定してステップS110〜ステップS112の処理を実行し、出力差(S2−ΣS1)が「0」以下の場合には、動作方向は手を開く方向(指を伸ばす方向)と判定してステップS120〜ステップS122の処理を実行する。
動作方向が手を握る方向と判定した場合、ステップS110において出力差|S2−ΣS1|に応じて手を握るための動作速度(把握動作速度)または動作距離(把握動作距離)を決定する。そして、ステップS112においてアクチュエーター6Aに対して決定した動作速度または動作距離での手を握る動作(把握動作)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された動作速度または動作距離に基づいて第1リンク部3を回動させる。
一方、動作方向が手を開く方向と判定した場合、ステップS120において出力差|S1−ΣS2|に応じて手を開くための動作速度(解放動作速度)または動作距離を決定する。そして、ステップS122においてステップS112と同様に、アクチュエーター6Aに対して決定した動作速度または動作距離での手を開く動作(解放動作)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された動作速度または動作距離に基づいて第1リンク部3を回動させる。
また、ステップS104において動作意志が無いと判定した場合には、ステップS130において、アクチュエーター6Aに対して動作速度または動作距離が「0」で直前の状態を維持すること(状態維持)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された状態を維持するように動作する。例えば、手100が物を把持している状態の場合には、アクチュエーター6Aは、その時点における第1リンク部3の駆動の状態を維持するように動作する。また、手100が何も把持していないフリーな状態の場合には、アクチュエーター6Aは、その時点における第1リンク部3の位置を維持した状態で動作を停止する。
以上説明したように、本実施形態の指関節駆動装置1では、複数の第1力センサーS1の出力の値及び1つの第2力センサーの出力の値を取得し、取得した出力値に基づく動作意志判定(手を動かす意志の有無)及び動作方向判定(手を握る[把握]/開く[解放])により指の動作状態を高精度に検出することができる。そして、この結果に応じて、アクチュエーター6Aに第1リンク部3を駆動させることができる。これにより、指関節駆動装置1を装着した手100、より具体的には、人差し指101の動作をアシストすることができる。特に、本実施形態の指関節駆動装置1では、第2ベース部5の中節103の背側の面51に複数の第1力センサーS1が人差し指101の長手方向に沿って配設されており(図2参照)、以下で説明するように、第2ベース部5と人差し指101の中節103との間で発生する力を高精度に検出して、装着者の動作意志の判定および動作方向の判定を高精度に行なうことができ、指の動作状態を高精度に検出することができる。
図7は、複数の第1力センサーS1を配設することによる効果について示す説明図である。図7(A)及び(B)は、比較例として1つの第1力センサーS1を配設した状態で手を開く方向(指を伸ばす方向)に動作させる場合及び手を握る方向(指を曲げる方向)に動作させる場合の指関節駆動装置1Rを模式的に示している。また、図7(C)は、本実施形態において図7(A)の手を開く方向(指を伸ばす方向)に動作させる場合の指関節駆動装置1を模式的に示している。
1つの第1力センサーS1を人差し指101の中節103を挟んで第2力センサーS2に対向配置した比較例の場合、図7(A)及び(B)に示すように、装着者が人差し指を屈伸させた際に、第2ベース部5と人差し指101(特に中節103)の背側とが接触する部位に偏りが生じ得る。第1力センサーS1以外の部分、例えば、ベース部5に人差し指101(特に中節103)が接触した場合には、第1力センサーS1に掛かる荷重が拡散されることになり、第1力センサーS1にのみ人差し指101が接触した場合に比べて減少することになる。このため、特に、装着者が手を開こうとする際に働く力(指を伸ばそうとする際に働く力)を正確に検出することが難しくなる。従って、1つの第1力センサーS1では、装着者の動作意志に応じて、第2ベース部5と人差し指101の中節103との間で発生する力を高精度に検出することが難しい。また、第1力センサーS1に用いられる力覚センサー(接触力センサー)は、1軸方向(センサーの面に垂直な方向)に加わる力を検出するものであるため、図7(A)及び(B)に示すように偏りが発生した場合、検出した出力の値には指の屈伸に伴うモーメント成分が加わってしまい、高精度に検出することが難しい。
これに対して、本実施形態では、図7(C)に示すように、人差し指101の長手方向に沿って複数の第1力センサーS1が配設されているので、複数の第1力センサーS1が配設された位置ごとに異なる力の分布を検出することができる。これにより、装着者が手を開こうとする際に働く力(指を伸ばそうとする際に働く力)を精度よく検出すること可能となる。また、第2力センサーS2によって、装着者が手を握ろうとする際に働く力(指を曲げようとする力)も検出することが可能である。この結果、例えば、図6の制御フローで説明したように、複数の第1力センサーS1の出力の和(ΣS1)、および、1つの第2力センサーS2の出力を動作意志の判定や動作方向の判定に用いることにより、動作意志の判定や動作方向の判定を高精度に行なうことが可能となる。
なお、上記実施形態では、2つの第1力センサーS1を人差し指101の長手方向に沿って配設した場合を例に説明しているが、これに限定するものではなく、3つ以上の第1力センサーS1を人差し指101の長手方向に沿って配設するようにしてもよい。また、長手方向だけでなく、幅方向に沿って複数の第1力センサーS1を配設するようにしてもよい。このように複数のセンサーを配設すれば、発生する力の分布をより正確に検出することが可能となり、装着者が手を開こうとする際に働く力(指を伸ばそうとする力)をより精度よく検出して、動作意志の判定や動作方向の判定をより高精度に行なうことが可能であり、指の動作状態を高精度に検出することが可能である。
B.第2実施形態:
図8は、第2実施形態の指関節駆動装置1Bの断面図である。図8は、図2に示した第1実施形態の指関節駆動装置1のA−A線断面図に対応する。本実施形態の指関節駆動装置1Bは、図8に示すように、複数(図8の例では2つ)の第2力センサーS2が人差し指101の長手方向に沿って第2装着バンド20Bに配設されている点が、第1実施形態の駆動装置1(図2参照)と異なっている。また、この構造上の違いに伴って、以下で説明するように、制御部10が実行する制御処理における動作意志判定および動作方向判定の処理が異なっている。
図9は、制御部10が実行する複数の第1力センサーS1及び複数の第2力センサーS2の出力に応じた制御処理について示すフローチャートである。この制御フローは、指関節駆動装置1Bの電源を起動した後、電源を遮断するまで繰り返し実行される。この制御フローは、図6に示した第1実施形態の制御フローのステップS102〜S106を、ステップS102B〜S106Bに置き換えたものであり、他のステップS110〜S130の各処理は同じである。
ステップS102Bにおいては、複数の第1力センサーS1及び複数の第2力センサーS2の出力の値を取得し、ステップS104Bにおいては、装着者の動作意志の有無を判定する。具体的には、複数の第1力センサーS1の出力の和と第2力センサーS2の出力の和との差の絶対値|ΣS2−ΣS1|が動作判定閾値Ta以上であるか否かで装着者の動作意志の有無を判定する。
動作意志が無いと判定した場合には、ステップS130において、アクチュエーター6Aに対して動作速度または動作距離が「0」で直前の状態を維持すること(状態維持)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された状態を維持するように動作する。
一方、動作意志が有ると判定した場合には、次に、ステップS106Bにおいて、装着者が意図した動作方向を判定する。具体的には、複数の第2力センサーS2の出力の和(ΣS2)と複数の第1力センサーS1の出力の和との差(ΣS2−ΣS1)が「0」より大きいか否か、すなわち、複数の第2力センサーS2の出力の和(ΣS2)が複数の第1力センサーの出力の和(ΣS1)よりも大きいか否かにより、装着者が意図した動作方向を判定する。
出力差(ΣS2−ΣS1)が「0」より大きい場合には、動作方向は手を握る方向(指を曲げる方向)と判定し、ステップS110において出力差|ΣS2−ΣS1|に応じて手を握るための動作速度(把握動作速度)または動作距離(把握動作距離)を決定する。そして、ステップS112においてアクチュエーター6Aに対して決定した動作速度または動作距離での手を握る動作(把握動作)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された動作速度または動作距離に基づいて第1リンク部3を回動させる。
一方、出力差(ΣS2−ΣS1)が「0」以下の場合には、動作方向は手を開く方向(指を伸ばす方向)と判定し、ステップS120において出力差|ΣS1−ΣS2|に応じて手を開くための動作速度(解放動作速度)または動作距離を決定する。そして、ステップS122においてステップS112と同様に、アクチュエーター6Aに対して決定した動作速度または動作距離での手を開く動作(解放動作)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された動作速度または動作距離に基づいて第1リンク部3を回動させる。
本実施形態の指関節駆動装置1Bにおいも、複数の第1力センサーS1の出力の値及び1つの第2力センサーの出力の値を取得し、取得した出力値に基づく動作意志判定(手を動かす意志の有無)及び動作方向判定(手を握る[把握]/開く[解放])の結果に応じて、アクチュエーター6Aに第1リンク部3を駆動させることができる。これにより、指関節駆動装置1Bを装着した手100、より具体的には、人差し指101の動作をアシストすることができる。特に、本実施形態の指関節駆動装置1Bでは、第2ベース部5の中節103の背側の面51に複数の第1力センサーS1が人差し指101の長手方向に沿って配設されているとともに、第2装着バンド20Bの中節103の腹側の面に複数の第2力センサーS2が人差し指101の長手方向に沿って配設されている(図8参照)。これにより、第1実施形態と同様に、装着者が手を開こうとする際に働く力(指を伸ばそうとする際に働く力)を精度よく検出すること可能となる。また、複数の第2力センサーS2によって、装着者が手を握ろうとする際に働く力(指を曲げようとする際に働く力)を精度よく検出することが可能である。この結果、例えば、図9の制御フローで説明したように、複数の第1力センサーS1の出力の値の和(ΣS1)、および、複数の第2力センサーS2の出力の和(ΣS2)を動作意志の判定や動作方向の判定に用いることにより、動作意志の判定や動作方向の判定を高精度に行ない、指の動作状態を高精度に検出することが可能となる。
なお、本実施形態においても、3つ以上の第1力センサーS1を人差し指101の長手方向に沿って配設するようにしてもよい。また、長手方向だけでなく、幅方向に沿って複数の第1力センサーS1を配設するようにしてもよい。また、同様に、3つ以上の第2力センサーS2を人差し指101の長手方向に沿って配設するようにしてもよく、長手方向だけでなく、幅方向に沿って複数の第2力センサーS2を配設するようにしてもよい。これらのように複数のセンサーを配設すれば、発生する力の分布をより正確に検出することが可能となり、装着者が手を開こうとする際に働く力(指を伸ばそうとする力)及び手を握ろうとする際に働く力(指を曲げようとする力)をより精度よく検出して、動作意志の判定や動作方向の判定をより高精度に行なうことが可能であり、指の動作状態を高精度に検出することが可能である。
C.第3実施形態:
図10は、第3実施形態の指関節駆動装置1Cの断面図である。図10は、図2に示した第1実施形態の指関節駆動装置1のA−A線断面図に対応する。本実施形態の指関節駆動装置1Cは、図10に示すように、第2力センサーS2を省略している点が、第1実施形態の駆動装置1(図2参照)と異なっている。また、この構造上の違いに伴って、以下で説明するように、制御部10が実行する制御処理における動作意志判定および動作方向判定の処理が異なっている。
図11は、制御部10が実行する複数の第1力センサーS1の出力に応じた制御処理について示すフローチャートである。この制御フローは、指関節駆動装置1Cの電源を起動した後、電源を遮断するまで繰り返し実行される。この制御フローは、図6に示した第1実施形態の制御フローのステップS102〜S106を、ステップS102C〜S106Cに置き換えたものであり、他のステップS110〜S130の各処理は同じである。
ステップS102Cにおいては、複数の第1力センサーS1の出力の値を取得し、ステップS104Cにおいては、装着者の動作意志の有無を判定する。具体的には、複数の第1力センサーS1の出力の和の絶対値|ΣS1|が動作判定閾値Ta以上であるか否かで装着者の動作意志の有無を判定する。
動作意志が無いと判定した場合には、ステップS130において、アクチュエーター6Aに対して動作速度または動作距離が「0」で直前の状態を維持すること(状態維持)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された状態を維持するように動作する。
一方、動作意志が有ると判定した場合には、次に、ステップS106Cにおいて、装着者が意図した動作方向を判定する。具体的には、複数の第1力センサーS1の出力の和(ΣS1)がベース値BLより小さいか否かにより、装着者が意図した動作方向を判定する。なお、ベース値BLは、装着時に複数の第1力センサーS1の全体に加わる与圧を示している。
複数の第1力センサーS1の出力の和(ΣS1)がベース値BLより小さい場合には、動作方向は手を握る方向(指を曲げる方向)と判定し、ステップS110において複数の第1力センサーS1の出力の和|ΣS1|に応じて手を握るための動作速度(把握動作速度)または動作距離(把握動作距離)を決定する。そして、ステップS112においてアクチュエーター6Aに対して決定した動作速度または動作距離での手を握る動作(把握動作)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された動作速度または動作距離に基づいて第1リンク部3を回動させる。
一方、複数の第1力センサーS1の出力の和(ΣS1)がベース値BL以上の場合には、動作方向は手を開く方向(指を伸ばす方向)と判定し、ステップS120において複数の第1力センサーS1の出力の和|ΣS1|に応じて手を開くための動作速度(解放動作速度)または動作距離を決定する。そして、ステップS122においてステップS112と同様に、アクチュエーター6Aに対して決定した動作速度または動作距離での手を開く動作(解放動作)を指示し、アクチュエーター6Aは指示された動作速度または動作距離に基づいて第1リンク部3を回動させる。
本実施形態の指関節駆動装置1Cにおいも、複数の第1力センサーS1の出力の値を取得し、取得した出力値に基づく動作意志判定(手を動かす意志の有無)及び動作方向判定(手を握る[把握]/開く[解放])の結果に応じて、アクチュエーター6Aに第1リンク部3を駆動させることができる。これにより、指関節駆動装置1Cを装着した手100、より具体的には、人差し指101の動作をアシストすることができる。特に、本実施形態の指関節駆動装置1Cでは、第2ベース部5の中節103の背側の面51に複数の第1力センサーS1が人差し指101の長手方向に沿って配設されている(図10参照)。これにより、第1実施形態と同様に、装着者が手を開こうとする際に働く力(指を伸ばそうとする際に働く力)を精度よく検出すること可能となる。また、第2力センサーが配設される場合に比べると不利ではあるが、装着者が手を握ろうとする際に働く力(指を曲げようとする際に働く力)もある程度精度よく検出することが可能である。この結果、例えば、図6の制御フローで説明したように、複数の第1力センサーS1の出力の値の和(ΣS1)を動作意志の判定や動作方向の判定に用いることにより、動作意志の判定や動作方向の判定を高精度に行なうことが可能であり、指の動作状態を高精度に検出することが可能である。
なお、本実施形態においても、3つ以上の第1力センサーS1を人差し指101の長手方向に沿って配設するようにしてもよい。また、長手方向だけでなく、幅方向に沿って複数の第1力センサーS1を配設するようにしてもよい。このように複数のセンサーを配設すれば、発生する力の分布をより正確に検出することが可能となり、装着者が手を開こうとする際に働く力(指を伸ばそうとする力)及び手を握ろうとする際に働く力(指を曲げようとする力)をより精度よく検出して、動作意志の判定や動作方向の判定をより高精度に行なうことが可能であり、指の動作状態を高精度に検出することが可能である。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
以上、本発明の駆動装置として指関節駆動装置を例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、指関節駆動装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。上記実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
D2.変形例2:
アクチュエーター6Aは、上記実施形態では第1リンク部3の回動を担うことができるものであるが、第2ベース部5の第1ベース部2に対する接近及び離間駆動を担うようにしてもよい。また、アクチュエーター6Aは、アクチュエーターとして圧電駆動装置を利用した構成を例に説明したが、これ以外の任意のアクチュエーターを利用することが可能である。例えば、一般的な小型モーターや電磁アクチュエーター等を利用することも可能である。また、ワイヤーとワイヤーの張力を変化させるテンショナーとから構成されるアクチュエーターや、ホースとホース内の油圧や空気圧を変化させるポンプとから構成されるアクチュエーター等を利用することも可能である。
D3.変形例3:
上記した実施形態は人の手の指の関節の動きを補助する駆動装置(指関節駆動装置)を例に説明したが、これに限定されるものではなく、人の足の指、肘、手首、膝、首、腰、等の他の生体部位の動きを補助する駆動装置においても適用可能である。また、人のみならず動物などの生体部位や、ロボット等の生体以外のものの動きを補助する駆動装置にも適用可能である。
D4.変形例4:
上記実施形態では、単純に複数の力センサーの出力の和を動作意志判定および動作方向判定に用いているが、各センサーの出力の値の分布に基づいて指の屈伸によるモーメント成分を求めて、各センサーのセンサー面に垂直な方向成分のみを分離し、分離した垂直方向成分のみを用いるようにしてもよい。
また、上記各実施形態において複数のセンサーの出力の和を用いているのは、センサーとして力を検出する力覚センサーを用いる場合を例に説明しているためである。例えば、単位面積当たりの力(圧力)を検出する圧力センサーをセンサーとして用いる場合には、複数のセンサーの平均値を求め、求めた圧力に基づいて動作意志判定および動作方向判定を行なうようにすればよい。また、求めた平均値に受圧面積を乗算して得られる力に基づいて動作意志判定および動作方向判定を行なうようにしてもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1、1B、1C……指関節駆動装置 2……第1ベース部(第1部材) 21……面 22……側面 3……第1リンク部(第2部材) 31……天板 32……側壁 4……第2リンク部(第3部材) 41……摺動部 411……中空部 42……突出部 5……第2ベース部(第4部材) 51……面 52……側面 53……レール部 6A……アクチュエーター 61……第1ローター 62……第2ローター 63……第3ローター 64……圧電駆動装置 65……振動構造体 651……圧電素子 66……振動板 67……突起部 68……支持部 69……連結板 10……制御部 11、12……回動支持部 20A、20B……装着バンド 201……端部 100……手 101……人差し指 102……基節 103……中節 104……末節 105……手の甲 106……手の平 107……近位指節間関節(第2関節) 108……中手指節関節(第3関節) 109……遠位指節間関節(第1関節) O11、O12、O107……回動軸

Claims (9)

  1. 被装着部に装着される装着機構と、
    前記装着機構を駆動するアクチュエーターと、
    前記装着機構と前記被装着部との間に配置される複数の第1力センサーと、
    を備える
    ことを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記アクチュエーターは、前記被装着部の動きに応じて変化する前記複数の第1力センサーから得られる複数の第1検出値に基づいて、前記装着機構を駆動する
    ことを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の駆動装置であって、
    前記被装着部を挟んで前記複数の第1力センサーと対向配置される少なくとも1つの第2力センサーを備える
    ことを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項3に記載の駆動装置であって、
    前記アクチュエーターは、前記複数の第1力センサーから得られる複数の第1検出値および前記少なくとも一つの第2力センサーから得られる少なくとも一つの第2検出値であって、前記被装着部の動きに応じて変化する複数の第1検出値および少なくとも一つの第2検出値に基づいて、前記装着機構を駆動する
    ことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の駆動装置であって、
    前記被装着部を挟んで前記複数の第1力センサーと対向配置される複数の前記第2力センサーを備える
    ことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の駆動装置であって、
    前記複数の第1力センサーと前記被装着部との間で、前記複数の第1力センサーに接するように配置された受圧板を備える
    ことを特徴とする駆動装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の駆動装置であって、
    前記被装着部は指であり、
    前記複数の第1力センサーは前記指の背側において少なくとも指の長手方向に沿って配置される
    ことを特徴とする駆動装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の駆動装置であって、
    前記アクチュエーターは、前記装着機構を駆動する駆動力を発生する圧電駆動装置を含み、
    前記圧電駆動装置は、
    第1面及び第2面を有する振動板と、前記振動板の前記第1面及び第2面のうちの少なくとも一方の面に配置された振動体と、を有し、
    前記振動体は、圧電体と、前記圧電体を挟持する第1電極及び第2電極とを有する、
    ことを特徴とする駆動装置。
  9. 駆動装置の駆動方法であって、
    前記駆動装置は、
    被装着部に装着される装着機構と、
    前記装着機構を駆動するアクチュエーターと、
    前記装着機構と前記被装着部との間に配置される複数の第1力センサーと、
    を備え、
    少なくとも、前記被装着部の動きに応じて変化する各第1力センサーの各第1検出値に基づいて、前記装着機構を駆動する
    ことを特徴とする駆動方法。
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