JP2014068869A - 歩行支援装置及び歩行支援プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】装着者の脚の動きの変化に迅速に追随して歩行を支援する。
【解決手段】歩行動作をアシストする装置において、装着部材の人体側に、人体による圧力を測定する1対の圧力センサを配設し、両圧力センサの検出圧力を合算した合算圧力が所定の閾値を越えた場合に、関節角度の検出値に変化が無くても、装着者は検出圧力が大きい(圧力が強い)圧力センサ側に動かしていると判断する。このように、各関節角度の変化前に、装着者による可動部の動きを検出することで、装着者の動作意思に対して、いち早くアシスト力の変化に反映させる。アシスト力は、従来から算出される関節角度による関節モーメントを、合算圧力を用いて補正することで補正されることになる。
これにより関節角度の変化を検出するよりも先にアシスト方向を検知しアシスト力の補正を加えることが可能になる。
【選択図】図1
【解決手段】歩行動作をアシストする装置において、装着部材の人体側に、人体による圧力を測定する1対の圧力センサを配設し、両圧力センサの検出圧力を合算した合算圧力が所定の閾値を越えた場合に、関節角度の検出値に変化が無くても、装着者は検出圧力が大きい(圧力が強い)圧力センサ側に動かしていると判断する。このように、各関節角度の変化前に、装着者による可動部の動きを検出することで、装着者の動作意思に対して、いち早くアシスト力の変化に反映させる。アシスト力は、従来から算出される関節角度による関節モーメントを、合算圧力を用いて補正することで補正されることになる。
これにより関節角度の変化を検出するよりも先にアシスト方向を検知しアシスト力の補正を加えることが可能になる。
【選択図】図1
Description
本発明は、歩行支援装置及び歩行支援プログラムに関し、例えば、歩行をアシストするものに関する。
近年、歩行者に装着させ、歩行者の歩行動作をアクチュエータなどで支援(アシスト)する装着型の歩行支援装置(ウェアラブルモビリティ)が盛んに研究され、例えば、特許文献1の歩行支援装置が提案されている。
これら人体の動きをアシストするウェアラブルモビリティでは、利用者の歩行動作に必要な力の一部を装置が負担するように制御するものであり、この制御では、歩行動作に必要な力を各関節毎の関節モーメントとして推定している。関節モーメントは、一般に、関節角度、床反力、人体パラメータ(各パーツの長さ、重量など)を用いて利用者の歩行動作に必要な関節モーメントを推定する。
そして、推定した関節モーメントの一部をアクチュエータから出力することで、利用者の歩行を補助するようにしている。
これら人体の動きをアシストするウェアラブルモビリティでは、利用者の歩行動作に必要な力の一部を装置が負担するように制御するものであり、この制御では、歩行動作に必要な力を各関節毎の関節モーメントとして推定している。関節モーメントは、一般に、関節角度、床反力、人体パラメータ(各パーツの長さ、重量など)を用いて利用者の歩行動作に必要な関節モーメントを推定する。
そして、推定した関節モーメントの一部をアクチュエータから出力することで、利用者の歩行を補助するようにしている。
しかし、歩行中における動的な状態では、どちらの方向に関節モーメントを強くさせるのかについて判断することができず、アシスト力の強さに違和感を感じてしまう場合がある。
また、関節モーメントは各関節角度の変化に応じて変わるのに対して、装着者の動作開始直後の微少な姿勢の変化によっては、歩行支援装置の関節角度の変化として検出することができなかった。これは、装着者の大腿部等の各部位に装置を装着する為の部材の材質等に基づく伸び(例えば、靴の伸び)や、人体の弾力性、遊びなどの影響が存在するためである。
このため、装着者が実際に歩行動作を開始しても、その動きを直ちに関節角度の変化として検出できないために、歩行動作のアシストに遅れが発生する場合があった。この場合、装着者は、アシストの遅れを感じるという問題があった。
かかる課題を解決するために、強固に締め付けることで角度検出の遅れを少なくすることが可能であるが、締付による使用者の違和感や負担、疲れの増加になり好ましくない。
また、関節モーメントは各関節角度の変化に応じて変わるのに対して、装着者の動作開始直後の微少な姿勢の変化によっては、歩行支援装置の関節角度の変化として検出することができなかった。これは、装着者の大腿部等の各部位に装置を装着する為の部材の材質等に基づく伸び(例えば、靴の伸び)や、人体の弾力性、遊びなどの影響が存在するためである。
このため、装着者が実際に歩行動作を開始しても、その動きを直ちに関節角度の変化として検出できないために、歩行動作のアシストに遅れが発生する場合があった。この場合、装着者は、アシストの遅れを感じるという問題があった。
かかる課題を解決するために、強固に締め付けることで角度検出の遅れを少なくすることが可能であるが、締付による使用者の違和感や負担、疲れの増加になり好ましくない。
なお、靴の内側で足の甲の位置と、足底側に荷重センサを配置した靴について記載した特許文献2の床反力計測装置がある。
この、特許文献2の床反力計測装置は、靴の締め付けによって発生する下面センサの体重誤差を補正するための技術であり、荷重センサの検出値から足の動きや向きを検出するものではない。
この、特許文献2の床反力計測装置は、靴の締め付けによって発生する下面センサの体重誤差を補正するための技術であり、荷重センサの検出値から足の動きや向きを検出するものではない。
本発明は、装着者の足の動きの変化に迅速に追随して歩行を支援することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、歩行支援対象者の歩行を支援する歩行支援装置であって、前記歩行支援対象者の脚関節の動きをアシストする関節アシスト手段と、前記関節アシスト手段で出力されるアシスト力を歩行者の脚に伝達する伝達部材と、前記伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の脚に装着する装着部材と、前記装着部材の内側で、前記脚の動く前後方向に対応する前側及び後側に配設された1対の圧力センサと、前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記装着部材を装着した脚の動作方向を決定する動作方向決定手段と、前記関節アシスト手段による、前記決定した脚の動作方向へのアシスト力を決定するアシスト力決定手段と、を具備することを特徴とする歩行支援装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記脚関節の関節モーメントを取得する関節モーメント取得手段と、前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記取得した関節モーメントを補正する補正手段と、を具備し、前記アシスト力決定手段は、前記補正した関節モーメントに基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記1対の圧力センサを、前記装着部材を装着した脚の静的状態で検出される圧力を基準電圧としてオフセットするオフセット手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歩行支援装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記動作方向決定手段は、前記1対の圧力センサで検出した両圧力のうち、大きな圧力を検出した圧力センサの配設側方向を脚の動作方向として決定する、ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の歩行支援装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記動作方向決定手段は、前記1対の圧力センサで検出した圧力の一方が正値で他方が負値である場合に、前記正値の圧力を検出した圧力センサの配設側方向を脚の動作方向として決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の歩行支援装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記関節アシスト手段は、股関節アシスト手段と膝関節アシスト手段を備え、前記伝達部材は、前記股関節アシスト手段で出力されるアシスト力を前記歩行支援対象者の上腿に伝達する上腿伝達部材と、前記膝関節アシスト手段で出力されるアシスト力を前記歩行支援対象者の下腿に伝達する下腿伝達部材とを備え、前記装着部材は、前記上腿伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の上腿に装着する上腿装着部材と、前記下腿伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の下腿に装着する下腿装着部材とを備え、前記1対の圧力センサは、前記上腿装着部材と下腿装着部材のそれぞれに配設され、前記動作方向決定手段は、前記各1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記上腿の動作とその方向、下腿の動作とその方向をそれぞれ決定し、前記アシスト力決定手段は、前記股関節アシスト手段、前記膝関節アシスト手段でそれぞれ決定した脚の動作方向へのアシスト力を個別に決定する、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちの何れか1の請求項に記載した歩行支援装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、請求項1に記載した歩行支援装置用の歩行支援プログラムであって、前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記装着部材を装着した脚の動作とその方向を決定する動作方向決定機能と、前記関節アシスト手段による、前記決定した脚の動作方向へのアシスト力を決定するアシスト力決定機能とをコンピュータで実現する歩行支援プログラムを提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記脚関節の関節モーメントを取得する関節モーメント取得手段と、前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記取得した関節モーメントを補正する補正手段と、を具備し、前記アシスト力決定手段は、前記補正した関節モーメントに基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記1対の圧力センサを、前記装着部材を装着した脚の静的状態で検出される圧力を基準電圧としてオフセットするオフセット手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歩行支援装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記動作方向決定手段は、前記1対の圧力センサで検出した両圧力のうち、大きな圧力を検出した圧力センサの配設側方向を脚の動作方向として決定する、ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の歩行支援装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記動作方向決定手段は、前記1対の圧力センサで検出した圧力の一方が正値で他方が負値である場合に、前記正値の圧力を検出した圧力センサの配設側方向を脚の動作方向として決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の歩行支援装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記関節アシスト手段は、股関節アシスト手段と膝関節アシスト手段を備え、前記伝達部材は、前記股関節アシスト手段で出力されるアシスト力を前記歩行支援対象者の上腿に伝達する上腿伝達部材と、前記膝関節アシスト手段で出力されるアシスト力を前記歩行支援対象者の下腿に伝達する下腿伝達部材とを備え、前記装着部材は、前記上腿伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の上腿に装着する上腿装着部材と、前記下腿伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の下腿に装着する下腿装着部材とを備え、前記1対の圧力センサは、前記上腿装着部材と下腿装着部材のそれぞれに配設され、前記動作方向決定手段は、前記各1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記上腿の動作とその方向、下腿の動作とその方向をそれぞれ決定し、前記アシスト力決定手段は、前記股関節アシスト手段、前記膝関節アシスト手段でそれぞれ決定した脚の動作方向へのアシスト力を個別に決定する、ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちの何れか1の請求項に記載した歩行支援装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、請求項1に記載した歩行支援装置用の歩行支援プログラムであって、前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記装着部材を装着した脚の動作とその方向を決定する動作方向決定機能と、前記関節アシスト手段による、前記決定した脚の動作方向へのアシスト力を決定するアシスト力決定機能とをコンピュータで実現する歩行支援プログラムを提供する。
本発明によれば、脚の動作を直ちに検出して、その動作方向を決定するため、装着者の脚の動きの変化に迅速に追随して歩行を支援することができる。
(1)実施形態の概要
本実施形態では、人体に装着することで、人体の動きを測定したり、動きをアシストする装着可能な装置において、人体への装着部材の人体側に、人体による圧力を測定する1対の圧力センサを配設する。
1対の圧力センサは、両センサを結ぶ線と装着部材を取り付けた人体部位の可動方向とが一致するように、可動方向の前側と後側に配置することで、両圧力センサの検出圧力を合算可能にする。両圧力センサは、歩行支援装置を装着した静的状態を基準とすることで、圧力の増加(正)、減少(負)を検出する。
そして、両圧力センサの検出圧力を合算した合算圧力が所定の閾値を越えた場合に、関節角度の検出値に変化が無くても、装着者は可動部を動かしていると判断する。
なお、移動したと判断するための条件として、合算圧力が所定閾値を超えたことに代えて、又は追加して、両圧力センサの一方が正で他方が負を検出したこと、とすることも可能である。
本実施形態では、人体に装着することで、人体の動きを測定したり、動きをアシストする装着可能な装置において、人体への装着部材の人体側に、人体による圧力を測定する1対の圧力センサを配設する。
1対の圧力センサは、両センサを結ぶ線と装着部材を取り付けた人体部位の可動方向とが一致するように、可動方向の前側と後側に配置することで、両圧力センサの検出圧力を合算可能にする。両圧力センサは、歩行支援装置を装着した静的状態を基準とすることで、圧力の増加(正)、減少(負)を検出する。
そして、両圧力センサの検出圧力を合算した合算圧力が所定の閾値を越えた場合に、関節角度の検出値に変化が無くても、装着者は可動部を動かしていると判断する。
なお、移動したと判断するための条件として、合算圧力が所定閾値を超えたことに代えて、又は追加して、両圧力センサの一方が正で他方が負を検出したこと、とすることも可能である。
そして、検出圧力が大きい(圧力が強い)圧力センサ側に動いていると判断する。実際には、動いている方向側の圧力センサは正の圧力、反対側は負の圧力を検出することになるので、正の圧力を検出した圧力センサの方向に動いていると判断する。
このように、各関節角度の変化前に、装着者による可動部の動きを検出することで、装着者の動作意思に対して、いち早くアシスト力の変化に反映させる。アシスト力は、従来から算出される関節角度による関節モーメントを、合算圧力を用いて補正することで補正されることになる。
これにより関節角度の変化を検出するよりも先にアシスト方向を検知しアシスト力の補正を加えることが可能になる。
これにより関節角度の変化を検出するよりも先にアシスト方向を検知しアシスト力の補正を加えることが可能になる。
(2)実施形態の詳細
以下本発明の歩行支援装置として機能する装着型ロボット1を例に説明する。
図1(a)は、第1実施形態に係る、装着型ロボット1の装着状態を示した図である。
装着型ロボット1は、装着者の腰部及び下肢に装着し、装着者の歩行を支援(アシスト)するものである。
装着型ロボット1は、腰部装着部21、上腿装着部22、下腿装着部23、足装着装置として機能する足装着部24、上腿連結部材26、下腿連結部材27、足連結部材28、制御装置2、つま先反力センサ10、踵反力センサ11、腰姿勢センサ13、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19などを備えている。
なお、腰部装着部21、制御装置2、腰姿勢センサ13以外は、左右の両足に設けられており、それぞれの検出値が出力されるようになっている。また、以下では、足首よりも先端側の部分を足と呼び、足首の関節を足首関節と呼ぶことにする。
以下本発明の歩行支援装置として機能する装着型ロボット1を例に説明する。
図1(a)は、第1実施形態に係る、装着型ロボット1の装着状態を示した図である。
装着型ロボット1は、装着者の腰部及び下肢に装着し、装着者の歩行を支援(アシスト)するものである。
装着型ロボット1は、腰部装着部21、上腿装着部22、下腿装着部23、足装着装置として機能する足装着部24、上腿連結部材26、下腿連結部材27、足連結部材28、制御装置2、つま先反力センサ10、踵反力センサ11、腰姿勢センサ13、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19などを備えている。
なお、腰部装着部21、制御装置2、腰姿勢センサ13以外は、左右の両足に設けられており、それぞれの検出値が出力されるようになっている。また、以下では、足首よりも先端側の部分を足と呼び、足首の関節を足首関節と呼ぶことにする。
腰部装着部21は、装着者の腰部の周囲に取り付けられ装着型ロボット1を固定する。
腰姿勢センサ13は、腰部装着部21に取り付けられ、ジャイロなどによって腰部の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。また、これらの角度を微分することにより、腰部の角速度や角加速度を求めることもできる。
腰姿勢センサ13は、腰部装着部21に取り付けられ、ジャイロなどによって腰部の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。また、これらの角度を微分することにより、腰部の角速度や角加速度を求めることもできる。
制御装置2は、腰部装着部21に取り付けられ、装着型ロボット1の動作を制御する。
本実施の形態における制御装置2は、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16の検出値(対応する各関節の角度)を用いて各関節の関節モーメントを推定する。
そして、制御装置2は、後に詳細に説明するように、上腿装着部22、下腿装着部23の内側に配設した1対の圧力センサによって、股関節センサ14、膝関節センサ15による角度変化の検出よりも先に上腿、下腿の動きと方向を検出し、関節モーメントを補正する。制御装置2は、補正後の各関節に対するアシスト力を決定し、決定したアシスト力を出力するように股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18を駆動する。
本実施の形態における制御装置2は、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16の検出値(対応する各関節の角度)を用いて各関節の関節モーメントを推定する。
そして、制御装置2は、後に詳細に説明するように、上腿装着部22、下腿装着部23の内側に配設した1対の圧力センサによって、股関節センサ14、膝関節センサ15による角度変化の検出よりも先に上腿、下腿の動きと方向を検出し、関節モーメントを補正する。制御装置2は、補正後の各関節に対するアシスト力を決定し、決定したアシスト力を出力するように股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18を駆動する。
本実施形態では、足関節の関節モーメントについては補正を行わず、足首関節角度等から算出した関節モーメントに基づいてアシスト力を決定し、決定したアシスト力を出力するように足首関節アシストアクチュエータ19を駆動する。
但し、上腿装着部22、下腿装着部23と同様に、足装着部24にも1対の圧力センサを配置し、上腿装着部22等と同様に、足の動きと方向の早期検出と関節モーメントの補正を行うようにしてもよい。
但し、上腿装着部22、下腿装着部23と同様に、足装着部24にも1対の圧力センサを配置し、上腿装着部22等と同様に、足の動きと方向の早期検出と関節モーメントの補正を行うようにしてもよい。
股関節アシストアクチュエータ17は、装着者の股関節と同じ高さに設けられており、腰部装着部21に対して上腿連結部材26を前後方向に駆動することで、装着者の上腿部の上げ下げの動作をアシストする。
なお、股関節アシストアクチュエータ17を3軸アクチュエータとして横方向にも駆動するように構成することもできる。
なお、股関節アシストアクチュエータ17を3軸アクチュエータとして横方向にも駆動するように構成することもできる。
股関節センサ14は、装着者の股関節の前後方向の回転角度(屈曲角度)を検出する検出器であって、例えば、股関節アシストアクチュエータ17の回転軸と同軸に設置されたロータリーエンコーダによって構成されている。
股関節センサ14は、装着者の股関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、股関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
股関節センサ14は、装着者の股関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、股関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
上腿連結部材26は、装着者の上腿部の外側に設けられた剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成され、上腿装着部22によって装着者の上腿(大腿)部に固定される。そして、上腿連結部材26は、股関節アシストアクチュエータ17によって駆動し、上腿部の運動を支援する。
上腿装着部22は、外側が上腿連結部材26の内側に固定されており、内側が装着者の上腿に固定される。
上腿装着部22は、外側が上腿連結部材26の内側に固定されており、内側が装着者の上腿に固定される。
膝関節アシストアクチュエータ18は、装着者の膝関節と同じ高さに設けられており、上腿連結部材26に対して下腿連結部材27を前後方向に駆動することで、装着者の下腿部の運動(前後方向の動き)を支援する。
膝関節センサ15は、装着者の膝関節の前後方向の回転角度(屈曲角度)を検出する検出器であって、例えば、膝関節アシストアクチュエータ18の回転軸と同軸に設置されたロータリーエンコーダによって構成されている。
膝関節センサ15は、装着者の膝関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、膝関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
膝関節センサ15は、装着者の膝関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、膝関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
下腿連結部材27は、装着者の下腿部の外側に設けられた剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成され、下腿装着部23によって装着者の下腿部に固定される。そして、下腿連結部材27は、膝関節アシストアクチュエータ18によって駆動し、下腿部の運動を支援する。
下腿装着部23は、外側が下腿連結部材27の内側に固定されており、内側が装着者の下腿に固定される。
下腿装着部23は、外側が下腿連結部材27の内側に固定されており、内側が装着者の下腿に固定される。
足首関節アシストアクチュエータ19は、装着者の足首関節と同じ高さに設けられており、下腿連結部材27に対して足装着部24のつま先を上下する方向に駆動することで、装着者の足首の動作を支援する。
足首関節センサ16は、装着者の足首関節の上下方向の回転角度(屈曲角度)を検出する検出器であって、例えば、足首関節アシストアクチュエータ19の回転軸と同軸に設置されたロータリーエンコーダによって構成されている。
足首関節センサ16は、装着者の足首関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、足首関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
足首関節センサ16は、装着者の足首関節の上下方向の回転角度(屈曲角度)を検出する検出器であって、例えば、足首関節アシストアクチュエータ19の回転軸と同軸に設置されたロータリーエンコーダによって構成されている。
足首関節センサ16は、装着者の足首関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、足首関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
足連結部材28は、装着者の足の外側に設けられた剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成され、装着者の足を収納する足装着部24を、その外側から固定している。
そして、足連結部材28は、足首関節アシストアクチュエータ19によって駆動し、足装着部24(即ち、足装着部24に収納された足)の運動を支援する。
そして、足連結部材28は、足首関節アシストアクチュエータ19によって駆動し、足装着部24(即ち、足装着部24に収納された足)の運動を支援する。
足装着部24は、装着者の足を出し入れする開口部と足を収納する空洞が形成された靴状の部材である。
足装着部24は、一般の靴と同様に、外皮は、例えば、獣皮、合成皮革、布などの柔軟性を有する各種部材によって形成され、底部は、合成ゴムなどのある程度の剛性を有し、路面に対して対摩耗性を有する各種素材によって形成されている。そして、足装着部24は、足指の付け根の指関節の屈曲に従って屈曲するようになっている。
また、足装着部24は、足に十分に固定されるように、靴ひもや面ファスナーなどの装着機構を備えてもよい。
足装着部24は、一般の靴と同様に、外皮は、例えば、獣皮、合成皮革、布などの柔軟性を有する各種部材によって形成され、底部は、合成ゴムなどのある程度の剛性を有し、路面に対して対摩耗性を有する各種素材によって形成されている。そして、足装着部24は、足指の付け根の指関節の屈曲に従って屈曲するようになっている。
また、足装着部24は、足に十分に固定されるように、靴ひもや面ファスナーなどの装着機構を備えてもよい。
つま先反力センサ10は、足装着部24の底面の前方に設置され、つま先の接地を検出すると共に、歩行面(床面)からの反力を検出する。
踵反力センサ11は、足装着部24の底面の後方に設置され、踵の接地を検出すると共に、歩行面からの反力を検出する。
但し、つま先反力センサ10、踵反力センサ11については、反力の検出が不要である実施例の場合には、両センサに変えてつま先接地センサ、踵接地センサを備えるようにしてもよい。
つま先反力センサ10と踵反力センサ11(又はつま先接地センサと踵接地センサ)により、つま先と踵の何れか一方の接地が検出された場合に足装着部24が歩行面に接地し、当該検出側の脚が立脚となったと判断される。一方、つま先と踵の両方の接地が検出されなくなった場合に、足装着部24が歩行面から離れたことを検出し、当該検出側の足が浮上して遊脚となったと判断される。
踵反力センサ11は、足装着部24の底面の後方に設置され、踵の接地を検出すると共に、歩行面からの反力を検出する。
但し、つま先反力センサ10、踵反力センサ11については、反力の検出が不要である実施例の場合には、両センサに変えてつま先接地センサ、踵接地センサを備えるようにしてもよい。
つま先反力センサ10と踵反力センサ11(又はつま先接地センサと踵接地センサ)により、つま先と踵の何れか一方の接地が検出された場合に足装着部24が歩行面に接地し、当該検出側の脚が立脚となったと判断される。一方、つま先と踵の両方の接地が検出されなくなった場合に、足装着部24が歩行面から離れたことを検出し、当該検出側の足が浮上して遊脚となったと判断される。
図1(b)は、上腿装着部22及び下腿装着部23を説明するための図である。
上腿220(下腿230)については、破線で表している。
また、上腿装着部22と下腿装着部23とは同じ構造をしているため、図1(b)では、前者に対応する符号の後のカッコ内に後者の符号を表示している。以下、上腿装着部22について説明するが、下腿装着部23も同様である。
上腿220(下腿230)については、破線で表している。
また、上腿装着部22と下腿装着部23とは同じ構造をしているため、図1(b)では、前者に対応する符号の後のカッコ内に後者の符号を表示している。以下、上腿装着部22について説明するが、下腿装着部23も同様である。
上腿装着部22は、獣皮、合成皮革、布、ゴム、樹脂などの柔軟性を有する素材により形成され、中央部が上腿連結部材26に固定されている。
上腿装着部22は、両端に配設されたファスナー、面ファスナー、複数段のフック、ベルト等により上腿220に固定するようになっている。
上腿装着部22の上腿装着部22と対向する内側には、装着状態において上腿220の表側と接する位置に上腿前圧力センサ22fが、裏側と接する位置に上腿後圧力センサ22bが配置されている。
1対の圧力センサ22f、22bについては、上腿220による動作の影響が最も大きく、早い箇所に配設されるのが好ましく、具体的には、上腿220の最も太い箇所に配設される。
上腿装着部22は、両端に配設されたファスナー、面ファスナー、複数段のフック、ベルト等により上腿220に固定するようになっている。
上腿装着部22の上腿装着部22と対向する内側には、装着状態において上腿220の表側と接する位置に上腿前圧力センサ22fが、裏側と接する位置に上腿後圧力センサ22bが配置されている。
1対の圧力センサ22f、22bについては、上腿220による動作の影響が最も大きく、早い箇所に配設されるのが好ましく、具体的には、上腿220の最も太い箇所に配設される。
なお、本実施形態の上腿装着部22では、上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22bが1対だけ配置されているが、上下方向に複数(例えば上下2箇所、上中下の3箇所等)配設するようにしてもよい。また、2列にして配置するようにしてもよい。
1対の圧力センサを複数配設する場合、上腿の動きと方向の検出及び関節モーメントの補正に使用する圧力については、上腿前圧力センサ22f(上腿後圧力センサ22b)で検出した各圧力の合計値、平均値、最大値の何れかを使用する。
1対の圧力センサを複数配設する場合、上腿の動きと方向の検出及び関節モーメントの補正に使用する圧力については、上腿前圧力センサ22f(上腿後圧力センサ22b)で検出した各圧力の合計値、平均値、最大値の何れかを使用する。
上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22bは、上腿220が上腿装着部22に及ぼす圧力を検出する。
上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22bは、上腿220に上腿装着部22を装着し、装着者が直立静止した状態において検出する圧力を基準電圧にオフセットするようになっている。各圧力センサのオフセットは装着型ロボット1を装着して電源をオンした際や、装着者によるオフセット操作時に行われる。このオフセットは、直立静止状態(静的状態)で行われることが好ましい。
また、装着者が直立静止した状態で、且つ、両圧力センサ22f、22bの検出圧力が等しい場合の検出圧力を基準電圧としてオフセットするようにしてもよい。
上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22bは、上腿220に上腿装着部22を装着し、装着者が直立静止した状態において検出する圧力を基準電圧にオフセットするようになっている。各圧力センサのオフセットは装着型ロボット1を装着して電源をオンした際や、装着者によるオフセット操作時に行われる。このオフセットは、直立静止状態(静的状態)で行われることが好ましい。
また、装着者が直立静止した状態で、且つ、両圧力センサ22f、22bの検出圧力が等しい場合の検出圧力を基準電圧としてオフセットするようにしてもよい。
なお、圧力センサでオフセットを行うのではなく、圧力は加わった圧力を検出し、その出力値に対して、制御装置2がオフセットを行うようにしてもよい。
すなわち、制御装置2は、上記したオフセットタイミング時におけるオフセット処理として、各圧力センサ22f、22bからの出力値(検出圧力)を基準電圧としてRAMに記憶しておく。そしてオフセット後に出力される圧力値から記憶した基準電圧を減算した値を圧力センサの検出圧力とする。
すなわち、制御装置2は、上記したオフセットタイミング時におけるオフセット処理として、各圧力センサ22f、22bからの出力値(検出圧力)を基準電圧としてRAMに記憶しておく。そしてオフセット後に出力される圧力値から記憶した基準電圧を減算した値を圧力センサの検出圧力とする。
オフセットされた両センサ22f、22bは、上腿220からの圧力の増減により正の圧力、負の圧力を検出する。具体的には、装着者が上腿220を上げた(前方に移動した)場合、上腿前圧力センサ22fは加圧されて検出圧力が正の値となり、上腿後圧力センサ22bは減圧されて検出圧力が負の値となる。
以上のように構成された装着型ロボット1は、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19を駆動することにより、装着者の歩行を支援する。
なお、本実施の形態では、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16によって各関節の角度を検出したが、姿勢センサを用いて計算によって検出することも可能である。
より詳細には、上腿装着部22に上腿姿勢センサを設置し、下腿装着部23に下腿姿勢センサを設置し、足装着部24につま先姿勢センサ及び踵姿勢センサを設置する。各姿勢センサは、各部位の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。これらの検出値と腰姿勢センサ13の検出値から、制御装置2は、各関節の角度、角速度、角加速度を計算することができる。
より詳細には、上腿装着部22に上腿姿勢センサを設置し、下腿装着部23に下腿姿勢センサを設置し、足装着部24につま先姿勢センサ及び踵姿勢センサを設置する。各姿勢センサは、各部位の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。これらの検出値と腰姿勢センサ13の検出値から、制御装置2は、各関節の角度、角速度、角加速度を計算することができる。
図2は、上腿装着部22、下腿装着部23による脚の動きと方向の検出、及び関節モーメントの補正について説明するための図である。矢印で示したように図面左側が前方方向(進行方向)である。
図2は、例えば、ある状態から上腿220を前方に移動する(上方に上げる)とともに、下腿230を後方に移動した直後の状態を表したものである。
この移動直後では、股関節センサ14、膝関節センサ15では角度の変化を検出していない。
図2は、例えば、ある状態から上腿220を前方に移動する(上方に上げる)とともに、下腿230を後方に移動した直後の状態を表したものである。
この移動直後では、股関節センサ14、膝関節センサ15では角度の変化を検出していない。
これに対し、装着者が上腿220を前方に移動した直後から、上腿前圧力センサ22fが圧力f22fを検出し、上腿後圧力センサ22bが圧力f22bを検出する。
すなわち、上腿220の移動側に配設されている上腿前圧力センサ22fは加圧されるため、検出する圧力f22fは正の圧力値となる。一方、上腿220の移動側と反対に配設されている上腿後圧力センサ22bでは加圧が低下(減圧)するため、検出する圧力f22bは負の圧力値となる。
そして、両センサ22f、22bによる検出圧力を合算した圧力合算値F22(=f22f+f22b)が所定の閾値以上であれば、上腿220は、正の圧力を検出した上腿前圧力センサ22f側、即ち前方に移動したと判断する。
すなわち、上腿220の移動側に配設されている上腿前圧力センサ22fは加圧されるため、検出する圧力f22fは正の圧力値となる。一方、上腿220の移動側と反対に配設されている上腿後圧力センサ22bでは加圧が低下(減圧)するため、検出する圧力f22bは負の圧力値となる。
そして、両センサ22f、22bによる検出圧力を合算した圧力合算値F22(=f22f+f22b)が所定の閾値以上であれば、上腿220は、正の圧力を検出した上腿前圧力センサ22f側、即ち前方に移動したと判断する。
このように、上腿装着部22に配設した1対の圧力センサ22f、22bにより上腿220の移動と方向を検出すると、検出した圧力の合算値F22に基づいて、股関節モーメントの補正値17B(図2の黒塗りの矢印)を算出し、股関節センサ14で検出した角度から求まる股関節モーメント17A(白抜きの矢印)を、検出した上腿220の移動方向に加算することで、関節モーメントが大きくなるように補正される。
図2では、股関節モーメント17Aの方向と、検出した上腿220の移動方向(前方)とが一致しているため、関節モーメントが増加する方向に補正される。
これに対して、上に上げていた上腿220を下げ始めた際には、上腿後圧力センサ22bの検出圧力f22bが正、上腿前圧力センサ22fの検出圧力f22fが負となることから、後方向(下側)に移動したことを検出する。
このため、圧力の合算値F22に基づく股関節モーメントの補正値17Bは上腿220の移動方向であるから、図2と逆の後方向(反時計回り方向)となる。
一方、上腿220はまだ上方にあるので、股関節センサ14による検出角度から求まる股関節モーメント17Aは、図2と同方向(時計回り方向)である。
その結果、上げている上腿220を下げた時点では、股関節モーメント17Aから補正値17Bを減算することで、関節モーメントが小さくなるように補正される。
これに対して、上に上げていた上腿220を下げ始めた際には、上腿後圧力センサ22bの検出圧力f22bが正、上腿前圧力センサ22fの検出圧力f22fが負となることから、後方向(下側)に移動したことを検出する。
このため、圧力の合算値F22に基づく股関節モーメントの補正値17Bは上腿220の移動方向であるから、図2と逆の後方向(反時計回り方向)となる。
一方、上腿220はまだ上方にあるので、股関節センサ14による検出角度から求まる股関節モーメント17Aは、図2と同方向(時計回り方向)である。
その結果、上げている上腿220を下げた時点では、股関節モーメント17Aから補正値17Bを減算することで、関節モーメントが小さくなるように補正される。
一方、下腿装着部23では、下腿230の後方移動の直後から、下腿後圧力センサ23bが圧力f23bを検出し、下腿前圧力センサ23fが圧力f23fを検出する。
すなわち、下腿230の移動側に配設されている下腿後圧力センサ23bは加圧されて正の圧力f23bを検出し、反対側に配設されている下腿前圧力センサ23fは減圧されて負の圧力f23fを検出する。
そして、両センサ23f、23bによる検出圧力を合算した圧力合算値F23(=f23f+f23b)が所定の閾値以上であれば、下腿230は、正の圧力を検出した下腿後圧力センサ23b側、即ち前方に移動したと判断する。
すなわち、下腿230の移動側に配設されている下腿後圧力センサ23bは加圧されて正の圧力f23bを検出し、反対側に配設されている下腿前圧力センサ23fは減圧されて負の圧力f23fを検出する。
そして、両センサ23f、23bによる検出圧力を合算した圧力合算値F23(=f23f+f23b)が所定の閾値以上であれば、下腿230は、正の圧力を検出した下腿後圧力センサ23b側、即ち前方に移動したと判断する。
このように、下腿装着部23に配設した1対の圧力センサ23f、23bにより下腿230の移動と方向を検出すると、検出した圧力の合算値F23に基づいて、膝関節モーメントの補正値18B(図2の黒塗りの矢印)を算出し、膝関節センサ15で検出した角度から求まる膝関節モーメント18A(白抜きの矢印)を、検出した下腿230の移動方向に加算することで、関節モーメントが大きくなるように補正される。
図2では、膝関節モーメント18Aの方向と、検出した下腿230の移動方向(後方)とが一致しているため、関節モーメントが増加する方向に補正される。
これに対して、後方に上げていた下腿230を下げ始めた際には、下腿前圧力センサ23fの検出圧力f23fが正、下腿後圧力センサ23bの検出圧力f23bが負となることから、前方向(後ろに上げていた状態から下側)に移動したことを検出する。
このため、圧力の合算値F23に基づく膝関節モーメントの補正値18Bは下腿230の移動方向であるから、図2と逆の前方向(時計回り方向)となる。
一方、下腿230はまだ後ろ上方にあるので、膝関節センサ15による検出角度から求まる膝関節モーメント18Aは、図2と同方向(反時計回り方向)である。
その結果、後方に上げている下腿を下げた時点では、膝関節モーメント18Aから補正値18Bを減算することで、関節モーメントが小さくなるように補正される。
これに対して、後方に上げていた下腿230を下げ始めた際には、下腿前圧力センサ23fの検出圧力f23fが正、下腿後圧力センサ23bの検出圧力f23bが負となることから、前方向(後ろに上げていた状態から下側)に移動したことを検出する。
このため、圧力の合算値F23に基づく膝関節モーメントの補正値18Bは下腿230の移動方向であるから、図2と逆の前方向(時計回り方向)となる。
一方、下腿230はまだ後ろ上方にあるので、膝関節センサ15による検出角度から求まる膝関節モーメント18Aは、図2と同方向(反時計回り方向)である。
その結果、後方に上げている下腿を下げた時点では、膝関節モーメント18Aから補正値18Bを減算することで、関節モーメントが小さくなるように補正される。
そして、補正後の股関節モーメント(17A+17B)、膝関節モーメント(18A+18B)に基づくアシスト力が、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18から出力されることで、股関節、膝関節の動きが支援される。
従来は股関節センサ14、膝関節センサ15の検出角度から求めた各関節モーメント17A、18Aにより股関節、膝関節の動きをアシストしていたため、動きの初期段階におけるアシストに遅れを生じていた。
これに対し本実施形態によれば、上腿220、下腿230の動作開始を各圧力センサ22f、22b、23f、23bで検知し、関節モーメントの補正値(17B、18B)分による制御が行われるため、より迅速かつ適切なタイミングでアシスト力を発揮することができる。
これに対し本実施形態によれば、上腿220、下腿230の動作開始を各圧力センサ22f、22b、23f、23bで検知し、関節モーメントの補正値(17B、18B)分による制御が行われるため、より迅速かつ適切なタイミングでアシスト力を発揮することができる。
図3は、装着型ロボット1のシステム構成を示した図である。
制御装置2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶部、各種インターフェースなどを備えた電子制御ユニットであり、装着型ロボット1の各部を電子制御する。
制御装置2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶部、各種インターフェースなどを備えた電子制御ユニットであり、装着型ロボット1の各部を電子制御する。
制御装置2は、また、CPUで記憶部に記憶された歩行支援プログラム等の各種プログラムを実行することにより構成される、センサ情報取得部3、各種パラメータ算出部4、補正値算出部5、人体パラメータ記憶部6、歩行アシスト力決定部7を備えている。
人体パラメータ記憶部6は、装着者の身長、体重などの身体的特徴を表すデータや、装着型ロボット1の各パーツの重量、長さなど、関節モーメントなどを計算するのに必要な各種パラメータを人体パラメータとして記憶している。
センサ情報取得部3は、つま先反力センサ10〜下腿後圧力センサ23bの各センサからの検出値を取得する。
人体パラメータ記憶部6は、装着者の身長、体重などの身体的特徴を表すデータや、装着型ロボット1の各パーツの重量、長さなど、関節モーメントなどを計算するのに必要な各種パラメータを人体パラメータとして記憶している。
センサ情報取得部3は、つま先反力センサ10〜下腿後圧力センサ23bの各センサからの検出値を取得する。
各種パラメータ算出部4は、センサ情報取得部3で取得した検出値から、股関節、膝関節、足首関節の角度や床反力などを計算したり、これらと人体パラメータ記憶部6に記憶した人体パラメータなどに基づいて各関節の関節モーメントを計算したりする。
各種パラメータ算出部4は、従来と同様に股関節センサ14、膝関節センサ15の検出角度に基づいて、補正前の股関節モーメント17A、膝関節モーメント18Aの算出を行う。
各種パラメータ算出部4は、従来と同様に股関節センサ14、膝関節センサ15の検出角度に基づいて、補正前の股関節モーメント17A、膝関節モーメント18Aの算出を行う。
補正値算出部5は、上腿220、下腿220に対する動作方向決定手段として機能し、センサ情報取得部3から上腿前圧力センサ22f、上腿後圧力センサ22b、下腿前圧力センサ23f、下腿後圧力センサ23bの検出値を取得して、各圧力の正負、又は大小から、上腿220、下腿230の動作とその方向を検出する。
また補正値算出部5は、前後1対の圧力センサで検出した圧力の合算値F22、F23を求め、合算値に基づいて関節モーメントの補正値17B、18Bを算出すると共に、各種パラメータ算出部4で求めた股関節モーメント17A、膝関節モーメント17Bを補正する。
また補正値算出部5は、前後1対の圧力センサで検出した圧力の合算値F22、F23を求め、合算値に基づいて関節モーメントの補正値17B、18Bを算出すると共に、各種パラメータ算出部4で求めた股関節モーメント17A、膝関節モーメント17Bを補正する。
歩行アシスト力決定部7は、各関節の関節モーメント(股関節モーメント、膝関節モーメントについては補正後の値、足首関節モーメントは足首関節センサ16の検出角度から算出した値)にアシスト率を乗じるなどして、各アクチュエータ17〜19によるアシスト力を決定し、これに従って各アクチュエータ17〜19を駆動する。
図4の各図は、制御装置2が行う股関節モーメントの補正方法を説明するためのグラフである。なお、膝関節モーメントも同様である。
図4の各グラフは、タイミングのずれがわかるように時間軸が一致するように配置してある。
図4(a)のグラフは、股関節センサ14が検出した股関節の角度を表している。時刻t2まで0でその後時間に比例して大きくなっている。
図4(b)は、各種パラメータ算出部4が図4(a)で表したデータや床反力などを用いて計算した補正前の股関節モーメント17Aを表している。時刻t2まで0でその後時間に比例して大きくなっている。
図4の各グラフは、タイミングのずれがわかるように時間軸が一致するように配置してある。
図4(a)のグラフは、股関節センサ14が検出した股関節の角度を表している。時刻t2まで0でその後時間に比例して大きくなっている。
図4(b)は、各種パラメータ算出部4が図4(a)で表したデータや床反力などを用いて計算した補正前の股関節モーメント17Aを表している。時刻t2まで0でその後時間に比例して大きくなっている。
図4(c)のグラフは、補正値算出部5が、検出した上腿220の動作方向に対して、圧力合算値F22に基づいて算出した股関節モーメントの補正値17Bを表している。
補正値算出部5は、上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22bの検出圧力の合算値F22=f22f+f22bに、所定の補正係数を乗じて補正値17Bとする。
補正係数は実験などにより定める。また、補正係数は定数のほか、何らかのパラメータ(例えば、脚の長さ等)に依存する関数であってもよい。
図4(c)に示した例では、補正値17Bは、股関節センサ14が角度の変化を検出する時刻t2よりもΔTだけ早い時刻t1から検出され、上腿220の動きに応じて変動する。
補正値算出部5は、上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22bの検出圧力の合算値F22=f22f+f22bに、所定の補正係数を乗じて補正値17Bとする。
補正係数は実験などにより定める。また、補正係数は定数のほか、何らかのパラメータ(例えば、脚の長さ等)に依存する関数であってもよい。
図4(c)に示した例では、補正値17Bは、股関節センサ14が角度の変化を検出する時刻t2よりもΔTだけ早い時刻t1から検出され、上腿220の動きに応じて変動する。
以上のように、装着型ロボット1は、上腿装着部22に配設した1対の圧力センサ22f、22bの検出した圧力から、上腿220の動きによる圧力変化を検出し、これによって、上腿220の動きを判断する。
なお、本実施の形態では、1対の圧力センサ22f、22bによる検出圧力の合算値F22が所定の閾値を超える場合に、上腿220が動いたと判断する。
なお、本実施の形態では、1対の圧力センサ22f、22bによる検出圧力の合算値F22が所定の閾値を超える場合に、上腿220が動いたと判断する。
図4(d)のグラフは、補正値算出部5が算出した補正後の股関節モーメントを表している。
補正値算出部5は、補正前の股関節モーメント17Aに補正値17Bを加算して補正後の股関節モーメントを算出する。式で表すと次のようになる。
(補正後の股関節モーメント)=(補正前の股関節モーメント)+(補正係数×検出圧力の合算値F22)。
補正値算出部5は、補正前の股関節モーメント17Aに補正値17Bを加算して補正後の股関節モーメントを算出する。式で表すと次のようになる。
(補正後の股関節モーメント)=(補正前の股関節モーメント)+(補正係数×検出圧力の合算値F22)。
図4(d)のグラフでは、実線で補正後の股関節モーメントを表し、破線で補正前の股関節モーメント17Aを表している。
グラフで示したように、補正後の股関節モーメントは、上腿装着部22内に配設した1対の圧力センサ22f、22bの圧力変化と共に算出されるため、補正前の股関節モーメント17AよりもΔTだけ早い時刻t1(即ち、圧力の変化が検知された時点)から得られる。
グラフで示したように、補正後の股関節モーメントは、上腿装着部22内に配設した1対の圧力センサ22f、22bの圧力変化と共に算出されるため、補正前の股関節モーメント17AよりもΔTだけ早い時刻t1(即ち、圧力の変化が検知された時点)から得られる。
なお、図4(c)、(d)では、時刻t3からt4において股関節の動きが加速状態から定速状態となる間に反対方向の圧力を検出した場合を表している。
図5は、制御装置2が行う歩行支援動作の手順を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、制御装置2が備えるCPUが歩行支援プログラムに従って行うものである。
制御装置2は、人体パラメータ記憶部6から人体パラメータを読み出してRAMに格納する(ステップ5)。
次に、制御装置2は、センサ情報取得部3によって、つま先反力センサ11〜下腿後圧力センサ23bの各センサから検出値を取得してRAMに格納する(ステップ10)。
以下の処理は、制御装置2が備えるCPUが歩行支援プログラムに従って行うものである。
制御装置2は、人体パラメータ記憶部6から人体パラメータを読み出してRAMに格納する(ステップ5)。
次に、制御装置2は、センサ情報取得部3によって、つま先反力センサ11〜下腿後圧力センサ23bの各センサから検出値を取得してRAMに格納する(ステップ10)。
次に、制御装置2は、各種パラメータ算出部4によって、RAMに格納した人体パラメータと各センサの検出値を所定の計算式に入力して各関節の関節モーメントを算出し、RAMに格納する(ステップ15)。なお、ここで算出される股関節モーメント、膝関節モーメントは補正前の関節モーメント17A、18Aである。
次に、制御装置2は、上腿装着部22、下腿装着部23による人体との圧力データ、すなわち、上腿前圧力センサ22f、上腿後圧力センサ22b、下腿前圧力センサ23f、下腿後圧力センサ23bで検出した各圧力データを、センサ情報取得部3から取得する(ステップ20)。
次に制御装置2は、上腿装着部22、下腿装着部23の各々について、前面と後面の圧力データを合算する(ステップ25)。すなわち、制御装置2は、上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22bによる検出圧力f22f、f22bを合算して、上腿装着部22についての圧力合算値F2を求める。また、下腿前圧力センサ23fと下腿後圧力センサ23bによる検出圧力f23f、f23bを合算して、下腿装着部23についての圧力合算値F23を求める。
次に制御装置2は、前面の圧力f22f、f23fが強いか判断する(ステップ30)。なお、このステップ以降については上腿220に対する判断と処理、及び下腿230に対する判断と処理が異なることから、制御装置2は、各々に対応して判断と処理を行うことになる。このため、以下の説明では上腿220に対する説明を行うが、下腿230に対しても同様に行われる。
前面に対する圧力f22fの方が後面に対する圧力f22bよりも強い場合(又は、前面の圧力f22fが正で、かつ後面の圧力f22bが負の場合)(ステップ30;Y)、制御装置2は、両圧力の合算値F22(=f22f+f22b)が前面用(前方用)の閾値S1以上か否か判断する(ステップ35)。
圧力の合算値F22が閾値S1以上であれば(ステップ35;Y)、制御装置2は、前面方向へ上腿220を動かす意思と判断する(ステップ40)。
圧力の合算値F22が閾値S1以上であれば(ステップ35;Y)、制御装置2は、前面方向へ上腿220を動かす意思と判断する(ステップ40)。
そして制御装置2は、ステップ15で算出した股関節モーメント17Aを補正する(ステップ45)。すなわち、制御装置2は、圧力の合算値F22に補正係数を乗じた股関節モーメントの補正値17Bを算出し、股関節モーメント17Aに加算することで関節モーメントを補正する。
そして、制御装置2は、補正後の股関節モーメントに基づいて股関節に対するアシスト力を決定し、前面方向へのアシスト指令を股関節アシストアクチュエータ17に出力する(ステップ50)。
そして、制御装置2は、補正後の股関節モーメントに基づいて股関節に対するアシスト力を決定し、前面方向へのアシスト指令を股関節アシストアクチュエータ17に出力する(ステップ50)。
一方、ステップ30において、前面に対する圧力f22fの方が後面に対する圧力f22bよりも強くない場合(又は、前面の圧力f22fが負で、かつ後面の圧力f22bが正の場合)(ステップ30;N)、制御装置2は、両圧力の合算値F22(=f22f+f22b)が後面用(後方用)の閾値S2以上か否か判断する(ステップ55)。
圧力の合算値F22が閾値S2以上であれば(ステップ55;Y)、制御装置2は、後面方向へ上腿220を動かす意思と判断する(ステップ60)。
ここで、本実施形態における後面用の閾値S2は前面用の閾値S1と同じ値が採用されるが、後方への動きは前方よりもゆっくりであることが多いためS2<S1としてもよい。なお、下腿用の閾値としては、上腿用の閾値S1、S2と異なる、前方用S3、後方用S4を使用する。本実施形態ではS3=S4であるが、S4<S3としてもよい。また、S1=S2=S3=S4とすることも可能である。
圧力の合算値F22が閾値S2以上であれば(ステップ55;Y)、制御装置2は、後面方向へ上腿220を動かす意思と判断する(ステップ60)。
ここで、本実施形態における後面用の閾値S2は前面用の閾値S1と同じ値が採用されるが、後方への動きは前方よりもゆっくりであることが多いためS2<S1としてもよい。なお、下腿用の閾値としては、上腿用の閾値S1、S2と異なる、前方用S3、後方用S4を使用する。本実施形態ではS3=S4であるが、S4<S3としてもよい。また、S1=S2=S3=S4とすることも可能である。
そして制御装置2は、ステップ15で算出した股関節モーメント17Aを補正する(ステップ65)。すなわち、制御装置2は、圧力の合算値F22に補正係数を乗じた股関節モーメントの補正値17Bを算出し、股関節モーメント17Aに加算することで関節モーメントを補正する。
そして、制御装置2は、補正後の関節モーメントに基づいて股関節に対するアシスト力を決定し、後面方向へのアシスト指令を股関節アシストアクチュエータ17に出力する(ステップ70)。
そして、制御装置2は、補正後の関節モーメントに基づいて股関節に対するアシスト力を決定し、後面方向へのアシスト指令を股関節アシストアクチュエータ17に出力する(ステップ70)。
次に、制御装置2は、歩行支援動作を継続するか否か判断し(ステップ75)、継続する場合は(ステップ75;Y)、ステップ10に戻り、継続しない場合は(ステップ75;N)処理を終了する。
例えば、装着型ロボット1は、歩行支援の動作開始、及び終了を装着者がスイッチを押すなどして選択できるようになっており、制御装置2は、当該スイッチがオンの場合に歩行支援動作を継続すると判断し、当該スイッチがオフの場合に歩行支援動作を終了すると判断する。
例えば、装着型ロボット1は、歩行支援の動作開始、及び終了を装着者がスイッチを押すなどして選択できるようになっており、制御装置2は、当該スイッチがオンの場合に歩行支援動作を継続すると判断し、当該スイッチがオフの場合に歩行支援動作を終了すると判断する。
以上のようにして装着型ロボット1は、股関節センサ14、膝関節センサ15による角度の変化を検知する前に、上腿装着部22、下腿装着部23の内側に配設したそれぞれ1対の上腿前圧力センサ22fと上腿後圧力センサ22b、下腿前圧力センサ23fと下腿後圧力センサ23bにて、上腿220と下腿230の動きと方向を直ちに検出し、これにより迅速かつ適切なアシスト力で上腿220、下腿230の運動を支援することができる。
以上、本発明の歩行支援装置における1実施形態について装着型ロボット1を例に説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施形態の装着型ロボット1では、各関節アシストアクチュエータ17〜19は、各関節に対応した上腿、下腿、足(の少なくとも1箇所)を動かす際に必要な関節モーメントの一部を負担することで歩行の支援をするのに対し、更に、装着者が脚で支える体重の一部を負担する歩行支援装置に適用するようにしてもよい。
この歩行支援装置では、着座部に装着者が跨って乗ることにより、装着者の体重の一部を支持(負担)し、装着者の負荷を軽減するものである。
この着座部と、足装着部とが、上腿連結部材、下腿連結部材、足連結部材で連結され、各関節に対応する位置には、股関節アシストアクチュエータと股関節センサ、膝関節アシストアクチュエータと膝関節センサ、足首関節センサ(必要に応じて足首関節アシストアクチュエータ)が配設されている。
そして、上腿連結部材と下腿連結部材には本実施形態で説明した上腿装着部22と、下腿装着部23が取り付けられることで、説明した実施形態と同様に、上腿、下腿の動きとその方向を、股関節センサ、膝関節センサによる角度検出よりも先に検出して、股関節アシストアクチュエータ、膝関節アシストアクチュエータによる関節モーメントの一部支援に反映させる。
この歩行支援装置では、この両関節モーメントの一部支援に加えて、膝関節アシストアクチュエータの出力又は、膝関節アシストアクチュエータと股関節アシストアクチュエータの出力により、着座部に上方の力を発生させることで装着者の体重の一部を支持する。
例えば、説明した実施形態の装着型ロボット1では、各関節アシストアクチュエータ17〜19は、各関節に対応した上腿、下腿、足(の少なくとも1箇所)を動かす際に必要な関節モーメントの一部を負担することで歩行の支援をするのに対し、更に、装着者が脚で支える体重の一部を負担する歩行支援装置に適用するようにしてもよい。
この歩行支援装置では、着座部に装着者が跨って乗ることにより、装着者の体重の一部を支持(負担)し、装着者の負荷を軽減するものである。
この着座部と、足装着部とが、上腿連結部材、下腿連結部材、足連結部材で連結され、各関節に対応する位置には、股関節アシストアクチュエータと股関節センサ、膝関節アシストアクチュエータと膝関節センサ、足首関節センサ(必要に応じて足首関節アシストアクチュエータ)が配設されている。
そして、上腿連結部材と下腿連結部材には本実施形態で説明した上腿装着部22と、下腿装着部23が取り付けられることで、説明した実施形態と同様に、上腿、下腿の動きとその方向を、股関節センサ、膝関節センサによる角度検出よりも先に検出して、股関節アシストアクチュエータ、膝関節アシストアクチュエータによる関節モーメントの一部支援に反映させる。
この歩行支援装置では、この両関節モーメントの一部支援に加えて、膝関節アシストアクチュエータの出力又は、膝関節アシストアクチュエータと股関節アシストアクチュエータの出力により、着座部に上方の力を発生させることで装着者の体重の一部を支持する。
なお、着座部に発生させる上方の力により体重の一部を支持する歩行支援装置の場合、着座部と足装着部の間に配設される各間部材(各関節アシストアクチュエータや連結部材等)については、図1に示した実施形態と同様に脚腰の両外側に配置するようにしても良いが、着座部が腰の下に位置するので、各間部材も腰の下、すなわち、両脚の間に配置するようにしてもよい。このように各間部材を両脚間に配設することで、装着者の体重をその重心の下から支える構造とすることができ、制御が容易になる。
なお、各間部材を脚間に配設する場合、股関節アシストアクチュエータが、装着者の股関節よりも下に位置することになる。このため、上腿の前後移動に伴い、股関節アシストアクチュエータを中心に移動する上腿連結部方向と、装着者の上腿(股関節と膝関節を結ぶ直線)の方向とがずれることになる。
そこで、装着者の上腿の前後移動に伴い、上腿連結部材の延長線が装着者の両股関節を結ぶ線上を通過するようにするために、両股関節を結ぶ線を中心とする円弧上を股関節アシストアクチュエータが前後方向に移動する機構を採用するようにしてもよい。
そこで、装着者の上腿の前後移動に伴い、上腿連結部材の延長線が装着者の両股関節を結ぶ線上を通過するようにするために、両股関節を結ぶ線を中心とする円弧上を股関節アシストアクチュエータが前後方向に移動する機構を採用するようにしてもよい。
この歩行支援装置では、歩行の支援として、着座部による上方の付勢力により装着者の体重の一部を負担すると共に、歩行時における上腿、下腿の動きに必要な関節モーメントの一部をそれぞれ対応するアクチュエータで負担することによる支援も行うことができる。
1 装着型ロボット
2 制御装置
3 センサ情報取得部
4 各種パラメータ算出部
5 補正値算出部
6 人体パラメータ記憶部
7 歩行アシスト力決定部
10 つま先反力センサ
11 踵反力センサ
13 腰姿勢センサ
14 股関節センサ
15 膝関節センサ
16 足首関節センサ
17 股関節アシストアクチュエータ
17A 股関節モーメント
17B 股関節モーメントの補正値
18 膝関節アシストアクチュエータ
18A 膝関節モーメント
18B 膝関節モーメントの補正値
19 足首関節アシストアクチュエータ
21 腰部装着部
22 上腿装着部
22f 上腿前圧力センサ
22b 上腿後圧力センサ
220 上腿
23 下腿装着部
23f 下腿前圧力センサ
23b 下腿後圧力センサ
230 下腿
24 足装着部
26 上腿連結部材
27 下腿連結部材
28 足連結部材
2 制御装置
3 センサ情報取得部
4 各種パラメータ算出部
5 補正値算出部
6 人体パラメータ記憶部
7 歩行アシスト力決定部
10 つま先反力センサ
11 踵反力センサ
13 腰姿勢センサ
14 股関節センサ
15 膝関節センサ
16 足首関節センサ
17 股関節アシストアクチュエータ
17A 股関節モーメント
17B 股関節モーメントの補正値
18 膝関節アシストアクチュエータ
18A 膝関節モーメント
18B 膝関節モーメントの補正値
19 足首関節アシストアクチュエータ
21 腰部装着部
22 上腿装着部
22f 上腿前圧力センサ
22b 上腿後圧力センサ
220 上腿
23 下腿装着部
23f 下腿前圧力センサ
23b 下腿後圧力センサ
230 下腿
24 足装着部
26 上腿連結部材
27 下腿連結部材
28 足連結部材
Claims (7)
- 歩行支援対象者の歩行を支援する歩行支援装置であって、
前記歩行支援対象者の脚関節の動きをアシストする関節アシスト手段と、
前記関節アシスト手段で出力されるアシスト力を歩行者の脚に伝達する伝達部材と、
前記伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の脚に装着する装着部材と、
前記装着部材の内側で、前記脚の動く前後方向に対応する前側及び後側に配設された1対の圧力センサと、
前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記装着部材を装着した脚の動作方向を決定する動作方向決定手段と、
前記関節アシスト手段による、前記決定した脚の動作方向へのアシスト力を決定するアシスト力決定手段と、
を具備することを特徴とする歩行支援装置。 - 前記脚関節の関節モーメントを取得する関節モーメント取得手段と、
前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記取得した関節モーメントを補正する補正手段と、
を具備し、
前記アシスト力決定手段は、前記補正した関節モーメントに基づいて前記アシスト力を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置。 - 前記1対の圧力センサを、前記装着部材を装着した脚の静的状態で検出される圧力を基準電圧としてオフセットするオフセット手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歩行支援装置。
- 前記動作方向決定手段は、前記1対の圧力センサで検出した両圧力のうち、大きな圧力を検出した圧力センサの配設側方向を脚の動作方向として決定する、
ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の歩行支援装置。 - 前記動作方向決定手段は、前記1対の圧力センサで検出した圧力の一方が正値で他方が負値である場合に、前記正値の圧力を検出した圧力センサの配設側方向を脚の動作方向として決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の歩行支援装置。 - 前記関節アシスト手段は、股関節アシスト手段と膝関節アシスト手段を備え、
前記伝達部材は、前記股関節アシスト手段で出力されるアシスト力を前記歩行支援対象者の上腿に伝達する上腿伝達部材と、前記膝関節アシスト手段で出力されるアシスト力を前記歩行支援対象者の下腿に伝達する下腿伝達部材とを備え、
前記装着部材は、前記上腿伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の上腿に装着する上腿装着部材と、前記下腿伝達部材に固定され前記歩行支援対象者の下腿に装着する下腿装着部材とを備え、
前記1対の圧力センサは、前記上腿装着部材と下腿装着部材のそれぞれに配設され、
前記動作方向決定手段は、前記各1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記上腿の動作とその方向、下腿の動作とその方向をそれぞれ決定し、
前記アシスト力決定手段は、前記股関節アシスト手段、前記膝関節アシスト手段でそれぞれ決定した脚の動作方向へのアシスト力を個別に決定する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちの何れか1の請求項に記載した歩行支援装置。 - 請求項1に記載した歩行支援装置用の歩行支援プログラムであって、
前記1対の圧力センサで検出した両圧力に基づいて、前記装着部材を装着した脚の動作とその方向を決定する動作方向決定機能と、
前記関節アシスト手段による、前記決定した脚の動作方向へのアシスト力を決定するアシスト力決定機能とをコンピュータで実現する歩行支援プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012218093A JP2014068869A (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | 歩行支援装置及び歩行支援プログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012218093A JP2014068869A (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | 歩行支援装置及び歩行支援プログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN114376866A (zh) * | 2020-10-16 | 2022-04-22 | 深圳市肯綮科技有限公司 | 带有助力调整模块的运动辅助装置及其助力控制方法 |
-
2012
- 2012-09-28 JP JP2012218093A patent/JP2014068869A/ja active Pending
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